JP7640439B2 - 控え杭と緊張材の連結方法及び山留め構造 - Google Patents

控え杭と緊張材の連結方法及び山留め構造 Download PDF

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Description

本発明は、山留め壁における控え杭と緊張材の連結方法及び山留め構造に関する。
建築物の地下や基礎を構築するために根切りを行う場合、周辺地盤が崩れを防ぐ山留め壁が必要である。
山留め壁を支持する工法としては、対向する山留め壁間に切梁を配置する方法があるが、この方法は切梁の配置工程の他にも、切梁の存在が他の作業を制限してしまうため、工期が長くなり、コストも高くなってしまう。
切梁を用いずに山留め壁を支持する工法としては、特に以下の二つの工法が知られている。
(1)タイバックアンカー工法
特許文献1には、図14のように、前面を掘削する山留め壁を、その後面に設けた控え杭と、地表面近くに設置した緊張材によって支持する、タイバックアンカー工法が記載されている。
(2)地盤アンカー工法
特許文献2には、図15のように、山留め壁から斜め下方に向けて設置した地盤アンカーによって支持する、地盤アンカー工法が記載されている。
特開2007-162266号公報 特開昭59-173422号公報
タイバックアンカー工法は、緊張材を地表面近くに設置するため、控え杭が有効に働くためには掘削底面から上方に伸ばした主働滑り線の外側に控え杭がなければならない。
このため、山留め壁と控え杭との離れ寸法Lは腹起しから掘削底面までの距離程度以上なければならず、山留め壁の後面に控え杭を打設可能な余地が十分に必要である。
地盤アンカー工法は、緊張材の設置方法が山留め壁面からの削孔によるものであるため、斜め下方への削孔が必要となる。また、地盤アンカーの定着が定着体と地盤との摩擦抵抗によるものであるため、摩擦抵抗が大きくなる定着層に一定以上の長さの定着体を設ける必要があり、山留め壁の後面に地盤アンカーの設置が可能な余地が十分に必要である。
しかし、とくに都市部では敷地に余裕がないため、これらの工法が困難な場合が多い。
本発明は、山留め壁の後面に地盤アンカーの設置が可能な敷地が十分にない場合であっても、山留め壁を後面から支持する、控え杭と緊張材の連結方法及び山留め構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するためになされた本発明の控え杭と緊張材の連結方法は、前面に掘削空間を設ける山留め壁の後面に設ける控え杭と、前記山留め壁と前記控え杭とを連結する緊張材と、を連結する、控え杭と緊張材の連結方法であって、前記控え杭と前記控え杭に沿って上下動可能な可動横桁を地盤中に建て込み、前記山留め壁側から前記控え杭に向けて、斜め下方向にアンカー用孔を削孔し、前記アンカー用孔に、前記緊張材を固定したフック治具を挿入し、前記フック治具の先端に、前記可動横桁を係合し、前記フック治具を引き戻して、前記可動横桁と前記控え杭を係合し、前記控え杭と前記緊張材を連結することを特徴とする。
前記控え杭は、上下に所定の間隔を設けて配置した下部控え杭及び上部控え杭と、前記下部控え杭と前記上部控え杭に亘って両側面を固定する側板からなる中間部と、からなり、前記アンカー用孔は、前記山留め壁側から前記控え杭の前記中間部に向けて斜め下方向に削孔し、前記可動横桁は、溝形形状の鋼材からなり、前記中間部の前記側板は、後側の縁に水平に対して傾斜した鋸歯状の切り込みを有し、前記フック治具を前記可動横桁に係合して引き戻して、前記可動横桁を前記切り込みに嵌合してもよい。
前記中間部の上端には上蓋を有するとともに、下端には底板を有し、前記上蓋と前記底板間は、管状の防護管と、前記防護管の前面の上側と後面の下側を切り欠いて固定する防護板で包囲し、前記アンカー用孔は、前記防護板を貫通して設けてもよい。
前記フック治具は、前記緊張材と連結するとともに、前記可動横桁と係合するフックを有する頭部フックと、前記頭部フックの後側に設ける長尺の胴体部と、を有し、前記胴体部の後側に、ねじれ防止用ケーシングを固定してもよい。
前記アンカー用孔は削孔用ケーシングを用いて削孔し、前記フック治具は、前記ねじれ防止用ケーシングから前記胴体部、前記頭部フックを挿通する長尺の軸部と、前記軸部の先端部に固定する受圧板と、からなる反力ロッドを有し、前記可動横桁と前記控え杭を係合して前記控え杭と前記緊張材を連結した後に前記削孔用ケーシングを引き抜くとき、前記アンカー用孔の削孔口元にて前記緊張材を、先端の前記受圧板を前記アンカー用孔の先端に押し当てた前記反力ロッドの前記軸部に係留してもよい。
また、本発明の山留め構造は、前面に掘削空間を設ける山留め壁と、前記山留め壁の後面に設ける控え杭と、前記控え杭と係合する可動横桁と、前記山留め壁と前記控え杭とを連結する緊張材と、前記緊張材の一端に設けたフック治具と、からなり、前記フック治具の先端に、前記可動横桁を係合し、前記フック治具を係合した前記可動横桁と前記控え杭を係合し、前記緊張材は、前記山留め壁から前記控え杭にかけて斜め下方に配置し、主働滑り線よりも深い位置で前記控え杭と連結する。
本発明は、上記した課題を解決するための手段により、次のような効果の少なくとも一つを得ることができる。
(1)緊張材を控え杭の深い位置で接続しているため、山留め壁の変形の影響をうけずに、後面から支持することができる。
(2)後面から山留め壁を支持するため、切梁が不要となり短工期・低コストである。
(3)可動横桁の引き上げと、フック治具の引き戻し作業のみで可動横桁が中間部と嵌合し、緊張材と控え杭を容易に連結することができる。
(4)上蓋、底板、防護管及び防護板で中間部を包囲することで、控え杭建て込み時に、内部の可動横桁等の装置が孔壁に触れて壊れることを防ぐとともに、挿入後に孔壁から剥落した土塊で装置が埋まることを防ぐ。
(5)防護管の前面と後面を平面状の防護板とすることで、アンカー用孔貫通時に、削孔が横方向にずれることがない。
(6)削孔用のケーシングを抜き取る際には、アンカー用孔の削孔口元にて緊張材を、先端の受圧板をアンカー用孔の先端に押し当てた反力ロッドの軸部に係留することによって、フックが可動横桁から外れない程度の緊張力を維持することができる。
本発明の控え杭と緊張材の連結方法を適用する山留め構造の説明図 控え杭の斜視図 下部控え杭、上部控え杭及び中間部の分解斜視図 中間部を防護管で覆ったときの背面斜視図 可動横桁の分解斜視図 フック治具の側面図 フック治具の分解斜視図 控え杭と緊張材の連結方法の説明図(1) 控え杭と緊張材の連結方法の説明図(2) 控え杭と緊張材の連結方法の説明図(3) 控え杭と緊張材の連結方法の説明図(4) 控え杭と緊張材の連結方法の説明図(5) 控え杭と緊張材の連結方法の説明図(6) 従来の山留め工法の説明図(1) 従来の山留め工法の説明図(2)
以下、図面を参照しながら本発明の控え杭と緊張材の連結方法を詳細に説明する。なお、本説明における前後、上下等の方向に関する表現は山留め壁Wと控え杭1を基準として定義し、前方とは控え杭1から山留め壁Wに向かう方向、上下方向は山留め壁W及び控え杭1の高さ方向、横方向は前方向及び上下方向に直交する方向をそれぞれ意味する。
[実施例1]
(1)山留め構造の構成
本発明を適用する山留め構造は、前面を掘削する山留め壁Wを、その後面に設けた控え杭1に係合した緊張材2によって連結して支持するものである(図1)。
山留め壁Wは、H形鋼杭を一定間隔で地中へ打ち込み、その間に横矢板を挿し込んで作る親杭横矢板壁や、U型断面の鋼矢板を地中に打ち込んで作る鋼矢板壁、地中にソイルセメントからなる壁を連続して作成して壁を作るソイルセメント壁など、従来知られている山留め壁を適用できる。
山留め壁Wからは、控え杭1にかけて斜め45°下方のアンカー用孔3を形成し、緊張材2はアンカー用孔3内部に配置する。また、アンカー用孔3にはセメントミルク等の充填材4を充填する。
控え杭1と緊張材2の連結位置は、主働滑り線よりも深い位置とする。控え杭1側から斜め下方にアンカー用孔3を形成して緊張材2を配置するため、主働滑り線よりも深い位置で連結でき、控え杭1と緊張材2により安定して山留め壁Wを支持できる。
(2)控え杭
控え杭1は、所定の間隔を設けた下部控え杭1aと上部控え杭1bを、中間部1cを介して連結して構成する(図2、図3)。
下部控え杭1aと上部控え杭1bはいずれもH形鋼であり、いずれも前後に両フランジを配置し、山留め壁Wの方向を弱軸とする。
下部控え杭1aは、その周囲を充填材4により固定する。
(2.1)中間部
下部控え杭1aと上部控え杭1bを連結する中間部1cは、下部控え杭1aと上部控え杭1bに亘って、両側面のそれぞれの前後のフランジ間に亘って固定する側板11からなる(図3)。下部控え杭1aと上部控え杭1bとは上下に間隔を設けるため、両側の側板11間は中空となる。
側板11は後側の縁に、水平に対して45度の角度を持った鋸歯状の切り込み111を連続して設ける。また、側板11の前側の側面には、上下方向に亘って補強リブ112を設けてもよい。
両側板11の間の前側下部には補強プレート12を設ける。
両側の側板11間の距離を広げるために、下部控え杭1aと上部控え杭1bのフランジと側板11との間にスペーサー13を設けてもよい。
中間部1cの上端には上蓋14を設け、下端には底板15を設ける(図2)。上蓋14は上部控え杭1bが貫通し、底板15は下部控え杭1bが貫通する。
上蓋14と底板15間は、塩ビパイプ等からなる防護管16で包囲する(図4)。防護管16の前面の上側と後面の下側は切り欠いて平板状の防護板17を固定してもよい。防護板17の上下は水平な塞ぎ板17aによって塞ぐ。
中間部1cの防護管16内部には、上部控え杭1bに沿って地上部まで設けた昇降ロッド51によって上下動可能な可動横桁5を収納する。昇降ロッド51は上蓋14を貫通する。
上蓋14、底板15、防護管16及び防護板17で中間部1cを包囲することにより、控え杭1建て込み時に、内部の可動横桁5等の装置が孔壁に触れて壊れることを防ぐとともに、挿入後に孔壁から剥落した土塊で装置が埋まることを防ぎ、下部控え杭1aの周囲に充填材4を充填する際に装置が充填材4により埋まることを防ぐことができる。
この他、充填材4を下部控え杭1aの周囲に充填するための下部注入ホース18を上部控え杭1bから上蓋14、防護管16内部、底板15を貫通して配置し、防護管16内部に水を充填するための内部注水ホース19を上部控え杭1bから上蓋14を貫通して配置する。
アンカー用孔3は、防護管16と防護板17を前後に貫通しており、充填材4はアンカー用孔3の他、防護管16の内部にも充填される。
(3)緊張材
緊張材2はPC鋼線やPC鋼棒等、従来からアンカーテンドンとして用いられているものである。
緊張材2は、一方の端部をフック治具6に固定し、フック治具6を中間部1c内の可動横桁5に係止し、控え杭1に接続する。そして、アンカー用孔3を通して、山留め壁Wの上部前面に設けた台座7に他方の端部を固定し、控え杭1と山留め壁Wを連結する。
緊張材2には緊張力が付与されており、控え杭1の深い位置に接続しているため、控え杭1が山留め壁Wに近い位置であっても、山留め壁Wの変形の影響をうけずに、後面から支持することができる。後面から支持するため、切梁が不要となり短工期・低コストである。
山留め壁Wと控え杭1の頂部どうしは、必要に応じて、緊張材2の水平分力によって控え杭1が山留め壁W側に変形して緊張力が低減することを抑止するための、鋼材やコンクリート等からなる頭部固定梁8により固定してもよい。
(4)可動横桁
可動横桁5は溝形形状の鋼材からなる本体52と、両端に設けるガイド側板53からなる(図5)。
本体52は開口が後側を向いており、上方のフランジ端部には下方に向けて爪521を立設する。
ガイド側板53は本体52から前方向に突設しており、2枚の側板11を挟む状態で本体52に固定する。
両側のガイド側板53には継手531を設け、昇降ロッド51の端部に設けたロッド継手511と、互いに前後方向に可動できるように連結する。昇降ロッド51は所定の高さ離れた上部でさらに他の昇降ロッド51とロッド継手511どうしを連結し、上部控え杭1bに沿って地上まで延設する。
本体52は、スチフナー54によって外部から補強してもよい。
可動横桁5は、上述の山留め構造においては、水平に対して前後方向に45度傾いた状態で本体52が中間部1cの切り込み111に嵌合する。また、控え杭1を地中に挿入する際には、下部控え杭1aの後面に設けた横桁受け55上に載置する。
(5)フック治具
フック治具6は、緊張材2と連結する頭部フック61と、頭部フック61の後方に設ける長尺の胴体部62を有する(図6、図7)。なお、フック治具6の説明において、軸方向であって胴体部62から頭部フック61側の方向を先、その逆方向を後とし、また、軸方向に直交し、頭部フック61においてフック611を設ける方向を下、その逆方向を上とする。
頭部フック61は円柱状をなし、軸方向に設けた挿通孔612に緊張材2を後方から挿通し、緊張材2の先端部に設けた圧着グリップ613により後方への緊張材2の移動を抑止して頭部フック61に連結する。本実施例においては、2本の緊張材2を頭部フック61に連結している。
胴体部62は長尺の例えば円筒状の部材であり、頭部フック61から後方へ所定の長さ半円筒状とし、下面を平面状とする。
胴体部62の後方には、接続具63を介して、例えば円筒状のねじれ防止用ケーシング64を固定する。本実施例においては、胴体部62の後端の内周と、ねじれ防止用ケーシング64の先端の内周を雌ネジ状とし、両端が雄ネジ状の接続具63を胴体部62とねじれ防止用ケーシング64に螺合する。ねじれ防止用ケーシング64は、単位長さごとに軸方向に連結可能とする。
(6)反力ロッド
フック治具6の胴体部62は中空とし、長尺の軸部651の先端に受圧板652を固定した反力ロッド65を挿通する。軸部651は頭部フック61から胴体部62、接続具63及びねじれ防止用ケーシング64に挿通する。
軸部651をフック治具6の先端方向に押し込むことで、受圧板652はフック治具6の先端から突出することができる。
緊張材2と、反力ロッド65の軸部651は、ねじれ防止用ケーシング64に挿通する。
(7)控え杭と緊張材の連結方法
次に、控え杭1と緊張材2の接続方法を説明する。
(7.1)控え杭の挿入(図8、図9)
山留め壁Wの背面に控え杭用の削孔をし、控え杭1を挿入する。
このとき、中間部1c内の可動横桁5は横桁受け55上に載置するとともに、上蓋14、底板15、防護管16及び防護板17により包囲される空間の内部は内部注水ホース19を使って水で満たしておく。これにより、挿入時や充填材4の充填時に、削孔内の安定液により控え杭1に作用する浮力を小さくすることができる。
挿入後は、下部注入ホース18を使って下部控え杭1aの周囲に充填材4を充填し、固化する。
(7.2)アンカー用孔の削孔
地盤アンカー削孔機によって、山留め壁W側から斜め下45度方向に削孔してアンカー用孔3を設ける。削孔には通常使用されるビットケーシングを使用する(図10、ケーシングは図示せず)。
アンカー用孔3は、前面の防護板17を貫通し、中間部1cの側板11間を通過して後面の防護板17を貫通し、所定の長さだけ後方に掘削して設ける。防護管16の前後面は平面状の防護板17であるため、貫通時に削孔が横方向にずれることがない。
(7.3)フック治具と緊張材の挿入
緊張材2を連結したフック治具6をアンカー用孔3の削孔用ケーシング内に、ねじれ防止用ケーシング64を単位長さごとに後部に連結しながら、先端がアンカー用孔3の先端部に届くまで挿入する。
ねじれ防止用ケーシング64を用いて挿入することで、フック治具6がアンカー用孔3内でねじれたり回転したりせず、先端のフック611を下向きの状態でアンカー用孔3内に挿入できる。
(7.4)可動横桁とフック治具の係合
アンカー用孔3の削孔用ケーシングを控え杭1の範囲から引き抜き、可動横桁5を引き上げる。引き上げは控え杭1の地上部から昇降ロッド51を引き上げて行う。昇降ロッド51は可動横桁5の左右に取り付けており、また、ガイド側板53によって中間部1cの2枚の側板11を挟んでいるため、可動横桁5は傾くことなく、水平な状態で上昇し、上端がフック治具6の胴体部62の下面に当接する(図11)。
さらに可動横桁5を引き上げて胴体部62に沿って斜め上方に移動させながら、ねじれ防止用ケーシング64と緊張材2を真っ直ぐに引き戻す。このとき、反力ロッド65の受圧板652はアンカー用孔3の先端に接したままとする。可動横桁5や昇降ロッド51は、ロッド継手511や継手531によって連結されているため、前方向への移動や横方向を軸とした回転ができる。
ねじれ防止用ケーシング64を引き戻すことでフック治具6のフック611が可動横桁5に当接し(図13)、さらに引き戻すことで、可動横桁5の本体52の前面が側板11の切り込み111に当接し、切り込み111の山部分を中心に可動横桁5が回転しながら、切り込み111の谷の部分に嵌合する(図14)。このとき、フック611は爪521と係合する。
切り込み111は水平に対して45度の角度を持った鋸歯状のため、切り込み111に嵌合した可動横桁5は水平に対して前後方向に45度傾いており、緊張材2の力が作用する方向に向かって強軸方向が直交する。そして、切り込み111により、緊張材2の力の分力となる控え杭1に沿った上方向の力に対しても可動横桁5を拘束する。
フック治具6と係合した可動横桁5が控え杭1の中間部1cと嵌合することで、フック治具6に固定した緊張材2と控え杭1が連結される。
可動横桁5の引き上げと、フック治具6の引き戻し作業のみで可動横桁5が中間部1cと嵌合し、緊張材2と控え杭1を容易に連結することができる。
アンカー用孔3削孔用のケーシングを抜き取る際には、アンカー用孔3の削孔口元にて緊張材2を、先端の受圧板652をアンカー用孔3の先端に押し当てた反力ロッド65の軸部651に係留することによって、フック611が可動横桁5から外れない程度の緊張力を維持することができる。
(7.5)山留め構造の構築
山留め壁W側から緊張材2に緊張力を付与し、山留め壁Wに設けた台座7に固定し、山留め壁W側からアンカー用孔3に、充填材4を充填し固化することで、山留め構造が構築される。
[その他の実施例]
上述の実施例において、中間部1cは上蓋14、底板15、防護管16及び防護板17により包囲する構成としたが、控え杭1を挿入する孔の孔壁が剥落する等により可動横桁5等の装置が埋まるおそれがない場合には、上蓋14や底板15、防護管16、防護板17を有しない構成であっても、控え杭1と緊張材2を連結することができる。
1 控え杭、1a 下部控え杭、1b 上部控え杭、1c 中間部、11 側板、111 切り込み、112 補強リブ、12 補強プレート、13 スペーサー、14 上蓋、15 底板、16 防護管、17 防護板、18 下部注入ホース、19 内部注水ホース
2 緊張材
3 アンカー用孔
4 充填材
5 可動横桁、51 昇降ロッド、511 ロッド継手、52 本体、521 爪、53 ガイド側板、531 継手、54 スチフナー、55 横桁受け
6 フック治具、61 頭部フック、611 フック、612 挿通孔、613 圧着グリップ、62 胴体部、63 接続具、64 ねじれ防止用ケーシング、65 反力ロッド、651 軸部、652 受圧板
7 台座
8 頭部固定梁

Claims (6)

  1. 前面に掘削空間を設ける山留め壁の後面に設ける控え杭と、前記山留め壁と前記控え杭とを連結する緊張材と、を連結する、控え杭と緊張材の連結方法であって、
    前記控え杭と前記控え杭に沿って上下動可能な可動横桁を地盤中に建て込み、
    前記山留め壁側から前記控え杭に向けて、斜め下方向にアンカー用孔を削孔し、
    前記アンカー用孔に、前記緊張材を固定したフック治具を挿入し、
    前記フック治具の先端に、前記可動横桁を係合し、
    前記フック治具を引き戻して、前記可動横桁と前記控え杭を係合し、前記控え杭と前記緊張材を連結することを特徴とする、
    控え杭と緊張材の連結方法。
  2. 前記控え杭は、上下に所定の間隔を設けて配置した下部控え杭及び上部控え杭と、前記下部控え杭と前記上部控え杭に亘って両側面を固定する側板からなる中間部と、からなり、
    前記アンカー用孔は、前記山留め壁側から前記控え杭の前記中間部に向けて斜め下方向に削孔し、
    前記可動横桁は、溝形形状の鋼材からなり、
    前記中間部の前記側板は、後側の縁に水平に対して傾斜した鋸歯状の切り込みを有し、
    前記フック治具を前記可動横桁に係合して引き戻して、前記可動横桁を前記切り込みに嵌合することを特徴とする、
    請求項1に記載の控え杭と緊張材の連結方法。
  3. 前記中間部の上端には上蓋を有するとともに、下端には底板を有し、
    前記上蓋と前記底板間は、管状の防護管と、前記防護管の前面の上側と後面の下側を切り欠いて固定する防護板で包囲し、
    前記アンカー用孔は、前記防護板を貫通して設けることを特徴とする、
    請求項2に記載の控え杭と緊張材の連結方法。
  4. 前記フック治具は、
    前記緊張材と連結するとともに、前記可動横桁と係合するフックを有する頭部フックと、
    前記頭部フックの後側に設ける長尺の胴体部と、を有し、
    前記胴体部の後側に、ねじれ防止用ケーシングを固定することを特徴とする、
    請求項1乃至3のいずれか一項に記載の控え杭と緊張材の連結方法。
  5. 前記アンカー用孔は削孔用ケーシングを用いて削孔し、
    前記フック治具は、
    前記ねじれ防止用ケーシングから前記胴体部、前記頭部フックを挿通する長尺の軸部と、前記軸部の先端部に固定する受圧板と、からなる反力ロッドを有し、
    前記可動横桁と前記控え杭を係合して前記控え杭と前記緊張材を連結した後に前記削孔用ケーシングを引き抜くとき、前記アンカー用孔の削孔口元にて前記緊張材を、先端の前記受圧板を前記アンカー用孔の先端に押し当てた前記反力ロッドの前記軸部に係留することを特徴とする、
    請求項4に記載の控え杭と緊張材の連結方法。
  6. 前面に掘削空間を設ける山留め壁と、
    前記山留め壁の後面に設ける控え杭と、
    前記控え杭と係合する可動横桁と、
    前記山留め壁と前記控え杭とを連結する緊張材と、
    前記緊張材の一端に設けたフック治具と、からなり、
    前記フック治具の先端に、前記可動横桁を係合し、
    前記フック治具を係合した前記可動横桁と前記控え杭を係合し、前記緊張材は、前記山留め壁から前記控え杭にかけて斜め下方に配置し、主働滑り線よりも深い位置で前記控え杭と連結する、
    山留め構造。
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