JP7581398B2 - アルギン酸液剤 - Google Patents
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Description
一方、工業用アルギン酸ナトリウムには、不純物電解質として、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、水酸化ナトリウムや炭酸ナトリウムなどが含まれており、これらは約40%以上のアルコールにより抽出される性質を利用して該不純物電解質を除去できること、及びアルギン酸ナトリウム水溶液に、塩化ナトリウムや硫酸ナトリウムなどを添加した場合の粘度、pH,構造粘度、流動曲線や毛管上昇性などの特性の変化が調べられている(非特許文献1及び2)。
又、粉末状と溶液状のアルギン酸ナトリウムの加熱による粘度低下を検討し、いずれも加熱により粘度は低下するが、溶液状の方が粘度低下率は大きいことが報告されている(非特許文献3及び4)。
又、アルギン酸ナトリウム溶液にクエン酸ナトリウムを添加することにより、アルギン酸ナトリウム溶液の経時的粘度低下が抑制されることが報告されている(非特許文献5)。
本発明は、バイアル入り低エンドトキシンアルギン酸の1価金属塩水溶液製剤を提供することを目的とする。より好ましくは、本発明は、経時的粘度低下を抑制したバイアル入り低エンドトキシンアルギン酸の1価金属塩水溶液製剤を提供することを目的とする。
本発明は、すぐに使用可能(ready-to-use)な低エンドトキシンアルギン酸の1価金属塩水溶液製剤を提供することを目的とする。より好ましくは、本発明は、経時的粘度低下を抑制したすぐに使用可能(ready-to-use)な低エンドトキシンアルギン酸の1価金属塩水溶液製剤を提供することを目的とする。
本発明は、無菌の低エンドトキシンアルギン酸の1価金属塩水溶液製剤を提供することを目的とする。より好ましくは、本発明は、経時的粘度低下を抑制した、無菌の低エンドトキシンアルギン酸の1価金属塩水溶液製剤を提供することを目的とする。
本発明は、密封容器または気密容器に充填された、低エンドトキシンアルギン酸の1価金属塩水溶液製剤を提供することを目的とする。より好ましくは、本発明は、経時的粘度低下を抑制した、密封容器または気密容器に充填された、低エンドトキシンアルギン酸の1価金属塩水溶液製剤を提供することを目的とする。
本発明は、低エンドトキシンアルギン酸の1価金属塩水溶液製剤を充填したプレフィルドシリンジを提供することを目的とする。より好ましくは、本発明は、経時的粘度低下を抑制した、低エンドトキシンアルギン酸の1価金属塩水溶液製剤を充填したプレフィルドシリンジを提供することを目的とする。
本発明は、経時的粘度低下を抑制した低エンドトキシンアルギン酸の1価金属塩水溶液製剤の効率的な製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、低エンドトキシンアルギン酸の1価金属塩水溶液製剤の経時的粘度低下抑制剤を提供することを目的とする。
本発明は、低エンドトキシンアルギン酸の1価金属塩水溶液製剤の経時的粘度低下を抑制する方法を提供することを目的とする。
本発明は、低エンドトキシンアルギン酸の1価金属塩水溶液製剤の安定化方法を提供することを目的とする。
そこで、低エンドトキシンアルギン酸の1価金属塩のすぐに使用可能(ready-to-use)な水溶液製剤を得る方法について、鋭意検討した結果、驚くべきことに、先ず、低濃度のアルギン酸の1価金属塩の水溶液を調製し、これに所定量の1価金属塩及びアンモニウム塩から選ばれる塩を溶解し、得られた水溶液を無菌ろ過し、バイアルに充填して非酸化雰囲気下で常法による乾燥、例えば減圧乾燥等により、アルギン酸の1価金属塩濃度を濃縮すると、低エンドトキシンアルギン酸の1価金属塩の水溶液であって、粘度低下が抑制された水溶液製剤が得られ、かつこの水溶液製剤は、経時的な粘度低下を効率的に抑制できるとの知見に基づいて本発明を完成した。
或いはまた、低濃度のアルギン酸の1価金属塩の水溶液を調製し、これに所定量の1価金属塩及びアンモニウム塩から選ばれる塩を溶解し、得られた水溶液を無菌ろ過し、バイアルやシリンジ等の容器に充填する前に、非酸化雰囲気下で常法による乾燥、例えば減圧乾燥等により、アルギン酸の1価金属塩水溶液を濃縮した後に、前記容器に充填し、密封することによっても、目的とする低エンドトキシンアルギン酸の1価金属塩の水溶液であって、粘度低下が抑制された水溶液製剤が得られ、かつこの水溶液製剤の経時的な粘度低下を効率的に抑制できることを確認した。
(1-1)(a)GPC-MALS法による重量平均分子量5万~40万の低エンドトキシンアルギン酸の1価金属塩、(b)1価金属塩及びアンモニウム塩から選ばれる塩及び(c)水を含有し、成分(a)の濃度が1.5質量%以上、成分(b)の濃度が0.5~2質量%であり、回転粘度計を用いて、20℃で測定した粘度が2700mPa・s以上である、密封容器または気密容器に充填された、すぐに使用可能(ready-to-use)な、保存安定性を有する、無菌のアルギン酸塩水溶液製剤。
(1-2)1価金属塩及びアンモニウム塩から選ばれる塩が水溶性の無機塩である(1-1)のアルギン酸塩水溶液製剤。
(1-3)1価金属塩及びアンモニウム塩から選ばれる塩が塩化ナトリウムである(1-1)または(1-2)のアルギン酸塩水溶液製剤。
(1-4)密封容器または気密容器がバイアルである(1-1)~(1-3)のアルギン酸塩水溶液製剤。
(1-5)密封容器または気密容器がシリンジである(1-1)または(1-3)のアルギン酸塩水溶液製剤のプレフィルドシリンジ。
(1-6)成分(a)、(b)及び(c)からなる(1-1)~(1-5)のいずれかのアルギン酸塩水溶液製剤。
(1-7)前記保存安定性を有する製剤の3か月間の粘度低下率が、
1)2~8℃で保存した場合に3%未満、
2)25℃で保存した場合に7%未満、
3)40℃で保存した場合に47%未満、
のいずれかを満たす、(1-1)~(1-6)のアルギン酸塩水溶液製剤。
(1-9)密封容器または気密容器の容量が2~50mlである(1-1)~(1-8)のいずれかのアルギン酸塩水溶液製剤。
(1-10)密封容器または気密容器へのアルギン酸塩水溶液の充填量が5~20mlである(1-1)~(1-9)のいずれかのアルギン酸塩水溶液製剤。
(1-11)密封容器または気密容器へのアルギン酸塩の充填量が乾燥アルギン酸ナトリウムとして50~500mgである(1-1)~(1-10)のいずれかのアルギン酸塩水溶液製剤。
(1-12)密封容器または気密容器がバイアルである(1-9)~(1-11)のアルギン酸塩水溶液製剤。
(1-13)密封容器または気密容器がシリンジである(1-9)~(1-11)のアルギン酸塩水溶液製剤のプレフィルドシリンジ。
(1-14)密封容器または気密容器の空気が窒素ガス置換されている(1-1)~(1-13)のいずれかのアルギン酸塩水溶液製剤。
(1-15)密封容器または気密容器がバイアルである(1-14)のアルギン酸塩水溶液製剤。
(1-16)密封容器または気密容器がシリンジである(1-14)のアルギン酸塩水溶液製剤のプレフィルドシリンジ。
(2-1)1価金属塩及びアンモニウム塩から選ばれる塩を含有する、アルギン酸の1価金属塩水溶液を滅菌ないし無菌ろ過し、容器に充填した後、ろ液を濃縮すること、あるいは凍結乾燥した後に無菌的に復水し、密封することを特徴とする、(1-1)~(1-16)のいずれかのアルギン酸塩水溶液製剤の製造方法。
(2-2)容器がバイアルである(2-1)のアルギン酸塩水溶液製剤の製造方法。
(2-3)1価金属塩及びアンモニウム塩から選ばれる塩を含有する、アルギン酸の1価金属塩水溶液を滅菌ないし無菌ろ過し、ろ液を濃縮した後に、容器に無菌的に充填し、密封することを特徴とする、(1-1)~(1-16)のいずれかのアルギン酸塩水溶液製剤の製造方法。
(2-4)密封容器または気密容器がバイアルである(2-3)のアルギン酸塩水溶液製剤の製造方法。
(2-5)容器がシリンジである(2-3)のアルギン酸塩水溶液製剤のプレフィルドシリンジの製造方法。
(3-1)1価金属塩及びアンモニウム塩から選ばれる塩を有効成分とするアルギン酸の1価金属塩水溶液製剤の経時的粘度低下抑制剤。
(4-1)アルギン酸の1価金属塩水溶液に、1価金属塩及びアンモニウム塩から選ばれる塩を含有させることを特徴とするアルギン酸の1価金属塩水溶液製剤の経時的粘度低下を抑制する方法。
(5)(a)GPC-MALS法による重量平均分子量5万~40万の低エンドトキシンアルギン酸の1価金属塩、(b)1価金属塩及びアンモニウム塩から選ばれる塩及び(c)水を含有し、成分(a)の濃度が1.5質量%以上、成分(b)の濃度が0.5~2質量%であり、回転粘度計を用いて、20℃で測定した粘度が2700mPa・s以上であるアルギン酸塩水溶液が充填された、すぐに使用可能(ready-to-use)な、保存安定性を有する、無菌のバイアル。
(6) (a)GPC-MALS法による重量平均分子量5万~40万の低エンドトキシンアルギン酸の1価金属塩、(b)1価金属塩及びアンモニウム塩から選ばれる塩及び(c)水を含有し、成分(a)の濃度が1.5質量%以上、成分(b)の濃度が0.5~2質量%であり、回転粘度計を用いて、20℃で測定した粘度が2700mPa・s以上である、密封容器または気密容器に充填された、すぐに使用可能(ready-to-use)な、保存安定性を有する、無菌のアルギン酸塩水溶液である組成物。
本発明で使用するアルギン酸の1価金属塩としては、アルギン酸のカルボキシル基の水素カチオンが、ナトリウムやカリウムなどの1価金属カチオン、特にアルカリ金属カチオンとイオン交換したものが好ましい。これらのうち、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸カリウム又はこれらの混合物などが好ましく、特に、アルギン酸ナトリウムが好ましい。
一般に天然物由来の高分子物質は、単一の分子量を持つのではなく、種々の分子量を持つ分子の集合体であるため、ある一定の幅を持った分子量分布として測定される。代表的な測定手法はゲルろ過クロマトグラフィーである。ゲルろ過クロマトグラフィーにより得られる分子量分布の代表的な情報としては、重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)、分散比(Mw/ Mn)があげられる。
分子量の大きい高分子の平均分子量への寄与を重視したのが重量平均分子量であり、下記式で表される。
Mw = Σ(WiMi) / W =Σ(HiMi) /Σ(Hi)
数平均分子量は、高分子の総重量を高分子の総数で除して算出される。
Mn = W /ΣNi = Σ(MiNi) /ΣNi =Σ(Hi) /Σ(Hi/Mi)
ここで、W は高分子の総重量、Wiはi番目の高分子の重量、Miはi番目の溶出時間における分子量、Niは分子量Miの個数、Hiはi番目の溶出時間における高さである。
また、本発明で使用するアルギン酸の1価金属塩としては、その最終使用用途に応じて、適切なM/G比のものを用いるのがよい。M/G比が、0.4~2.0のものを用いるのが好ましく、より好ましくは0.6~1.8、さらに好ましくは0.8~1.6である。これらのM/G比のアルギン酸の1価金属塩は、軟骨疾患治療に有用である。
また、本発明で使用するアルギン酸の1価金属塩としては、エンドトキシンレベルを低下させたものを使用する。日局エンドトキシン試験により測定したエンドトキシン値が、100EU/g未満のものを用いるのが好ましく、より好ましくは75EU/g未満、さらに好ましくは50EU/g未満である。このようなエンドトキシンレベルを低下させたものは、公知の方法またはそれに準じる方法によって行うことができる。例えば、ヒアルロン酸ナトリウムを精製する、菅らの方法(例えば、特開平9-324001号公報など参照)、β1,3-グルカンを精製する、吉田らの方法(例えば、特開平8-269102号公報など参照)、アルギネート、ゲランガム等の生体高分子塩を精製する、ウィリアムらの方法(例えば、特表2002-530440号公報など参照)、ポリサッカライドを精製する、ジェームスらの方法(例えば、国際公開第93/13136号パンフレットなど参照))、ルイスらの方法(例えば、米国特許第5589591号明細書など参照)、アルギネートを精製する、ハーマンフランクらの方法(例えば、Appl Microbiol Biotechnol (1994)40:638-643など参照)等またはこれらに準じる方法によって実施することができる。本発明の低エンドトキシン処理は、それらに限らず、洗浄、フィルター(エンドトキシン除去フィルターや帯電したフィルターなど)によるろ過、限外ろ過、カラム(エンドトキシン吸着アフィニティーカラム、ゲルろ過カラム、イオン交換樹脂によるカラムなど)を用いた精製、疎水性物質、樹脂または活性炭などへの吸着、有機溶媒処理(有機溶媒による抽出、有機溶剤添加による析出・沈降など)、界面活性剤処理(例えば、特開2005-036036号公報など参照)など公知の方法によって、あるいはこれらを適宜組合せて実施することができる。これらの処理の工程に、遠心分離など公知の方法を適宜組み合わせてもよい。アルギン酸の種類などに合わせて適宜選択するのが望ましい。
又、アンモニウム塩としては、水溶性の塩化アンモニウムなどが好ましいものとしてあげられる。
本発明では、成分(a)/成分(b)の質量比が、100/70~100/10であるのが好ましく、より好ましくは、100/60~100/20であり、最も好ましくは100/約45である。成分(b)が塩化ナトリウムの場合、すぐに使用可能(ready-to-use)な製剤中の塩化ナトリウム濃度が生理食塩水相当の濃度となる様に、成分(a)に対して成分(b)を配合するのが最も好ましい。
又、成分(b)の濃度は、0.5~2%であるのが好ましく、より好ましくは0.9%である。
本発明のアルギン酸塩水溶液製剤には、その性能を損なわない範囲で、マンニトール、キシリトール、白糖などの糖を追加成分として含有させることができるが、成分(a)と成分(b)と水(c)のみから構成されるのが好ましい。一方、本発明のアルギン酸塩水溶液製剤は、C2-7のモノ又はジカルボキシレートを含有しないのが好ましい。また、本発明のアルギン酸水溶液製剤は、クエン酸ナトリウムを含有しないのが好ましい。また、本発明のアルギン酸水溶液製剤は、カルシウム塩を含有しないのが好ましい。また、本発明のアルギン酸水溶液製剤は、アルギン酸が架橋されていないものが好ましい。
ここで用いる水としては、注射用水が好ましい。
本発明のアルギン酸塩水溶液製剤の粘度は、通常、2700mPa・s以上の値を示し、好ましくは3000mPa・s以上の値を示し、より好ましくは3300mPa・s以上の値を示す。
本発明のアルギン酸塩水溶液製剤の粘度は、常法に従い測定することができる。例えば、回転粘度計法の、共軸二重円筒形回転粘度計、単一円筒形回転粘度計(ブルックフィールド型粘度計)、円すい-平板形回転粘度計(コーンプレート型粘度計)等を用いて測定することができる。好ましくは、日本薬局方(第16版)の粘度測定法に従うことが望ましい。本発明において粘度測定は20℃の条件で行うことが望ましい。例えば、コーンプレート型粘度計を用いて測定する場合、以下のような測定条件で測定することができる。試料溶液の調製は、MilliQ水を用いて行う。測定温度は20℃とする。コーンプレート型粘度計の回転数は、アルギン酸1価金属塩の1%溶液測定時は1rpm、2%溶液測定時は0.5rpmとし、これを目安にして決定する。読み取り時間は、アルギン酸1価金属塩の1%溶液測定の場合は2分間測定し、開始1分から2分までの平均値とする。2%溶液測定の場合は2.5分間測定し、開始0.5分から2.5分までの平均値とする。試験値は3回の測定の平均値とする。
本発明における粘度の測定は、後述の実施例に記載の通り、回転粘度計であるレオストレスRS600(Thermo Haake GmbH社製)で2軸円筒状の金属製カップを用いて、20℃における粘度を3分間測定しそのうち開始1分後から2分後までの平均を測定値とした。
本発明のアルギン酸塩水溶液製剤は好ましくは保存安定性を有する。本発明において、保存安定性を有するとは、当該製剤を以下の各条件で3か月間保存した後の粘度低下率が、
1)2~8℃で保存した場合に3%未満、
2)25℃、湿度60%で保存した場合に7%未満、
3)40℃、湿度75%で保存した場合に47%未満、
のいずれかを満たすものをいう。
なお、2~8℃で保存した場合の、3か月間保存した後の好ましい粘度低下率は2%未満であり、より好ましくは1.5%未満であり、25℃、湿度60%で保存した場合の、3か月間保存した後の好ましい粘度低下率は6%未満であり、より好ましくは5%未満であり、40℃、湿度75%で保存した場合の、3か月間保存した後の好ましい粘度低下率は45%未満であり、より好ましくは43%未満である。
本発明のアルギン酸塩水溶液製剤の好ましい製造方法を次に説明する。
すなわち、(a)アルギン酸の1価金属塩及び(b)1価金属塩及びアンモニウム塩から選ばれる塩を溶解してなる水溶液を、無菌ろ過し、バイアル等の容器に充填し、次いで、乾燥により所定の濃度まで濃縮する方法によって製造するのが好ましい。
また(a)アルギン酸の1価金属塩及び(b)1価金属塩及びアンモニウム塩から選ばれる塩を溶解してなる水溶液を、無菌ろ過し、バイアル等の容器に充填し、次いで、凍結乾燥したものを無菌的に復水して製造することもできる。
また、(a)アルギン酸の1価金属塩及び(b)1価金属塩及びアンモニウム塩から選ばれる塩を溶解してなる水溶液を、無菌ろ過し、乾燥により所定の濃度まで濃縮し、次いで、バイアル、シリンジ等の容器に充填する方法によって製造することもできる。
また、(a)アルギン酸の1価金属塩及び(b)1価金属塩及びアンモニウム塩から選ばれる塩を溶解してなる水溶液を、無菌ろ過した後、バイアル、シリンジ等の容器に充填する方法によって製造することもできる。
本発明では、成分(a)と成分(b)を溶解した水溶液の粘度(20℃)が、40~800mPa・sとなるようにするのが好ましい。ここで、水溶液の粘度は、回転粘度計であるレオストレスRS600(Thermo Haake GmbH社製)で2軸円筒状の金属製カップを用いて、20℃で測定した値を用いることができる。
溶解後、本発明では、水溶液を濾過して、好ましくは無菌濾過を行って、エンドトキシンレベルを低下させる。この際、ろ過フィルター、例えば、0.22umフィルターを用いるのが好ましい。
なお、本発明の無菌の製剤とは、例えば、日本薬局方に規定される無菌試験法に適合する製剤を意味する。
濃縮終了後、あるいは容器への充填後、バイアル等の容器中の空気を窒素ガス、好ましくは乾燥窒素ガスで置換し、次いで、キャップ、シール等により密封するのが好ましい。バイアル等に用いるキャップとしてはゴム製、特に、臭化ブチルゴム製のものが好ましい。尚、バイアルとしては、ガラス製バイアルなど市販の種々の材料でできたものを用いることができる。また、バイアルの内壁をシリコーン等でコーティングすることも可能である。本発明の水溶液製剤を充填する密封容器または気密容器として、バイアルが挙げられるが、バイアルに代えて、アンプル、シリンジ、ソフトバッグ等を用いることも可能であり、バイアルまたはシリンジが好ましい。シリンジを用いた場合には、プレフィルドシリンジとして、すぐに使用することが可能(ready-to-use)であり、より利便性が高い。
これらの態様において、1価金属塩及びアンモニウム塩から選ばれる塩である成分(b)を、アルギン酸の1価金属塩である成分(a)に対して、成分(a)/成分(b)の質量比が、100/70~100/10の範囲で用いるのが好ましく、より好ましくは、100/60~100/20の範囲で用いることにより、アルギン酸の1価金属塩水溶液製剤の経時的粘度低下を抑制することができる。
本発明は、また、成分(a)と成分(b)を溶解してなる水溶液を、無菌ろ過し、非酸化雰囲気下で乾燥してアルギン酸の1価金属塩濃度を濃縮する工程を含む、アルギン酸の1価金属塩水溶液製剤の安定化方法を提供する。
実施例1
以下の方法により、アルギン酸ナトリウム水溶液製剤を調製した。
(1)アルギン酸ナトリウム水溶液の調製方法
精製アルギン酸ナトリウム((株)キミカより購入:ALG-1(平均分子量25万:GPC-MALS法により測定:純度(定量値)98%:粘度(1質量%溶液、20℃)525mPa・s:M/G比1.2)、塩化ナトリウム(メルク(株)社製)及び水(注射用水:大塚製薬(株)社製)を用いた。
滅菌済みの1~2L容量の容器に、精製アルギン酸ナトリウムと塩化ナトリウムを、注射用水と共に入れ、室温で攪拌して溶解させ、アルギン酸ナトリウム濃度1%の水溶液を調製した。
次いで、この調製薬液を、クリーンベンチ内で0.22μmフィルター(ミリポア社製)を用いて無菌ろ過を行った。
(2)濃縮
上記の方法で調製した調製薬液を、バイアルあたり、乾燥アルギン酸ナトリウムとして102mgとなるように、20ml容量のガラスバイアルに充填し、凍結乾燥装置を用いて、常法にて濃縮した後、バイアル内の空気を乾燥窒素ガスで置換し、次いで、キャップして密封状態にし、アルギン酸ナトリウム2質量%、塩化ナトリウム0.9質量%の水溶液製剤を調製した。
上記(2)で得られたアルギン酸Na濃度2質量%水溶液の経時的な粘度の変化を評価するため、25℃、60%RH(加速条件)及び40℃、75%RH(苛酷条件)の恒温恒湿室に保存して、経時による粘度変化を評価した。
粘度の測定は、回転粘度計であるレオストレスRS600(Thermo Haake GmbH社製)で2軸円筒状の金属製カップを用いて、20℃における粘度を3分間測定しそのうち開始1分後から2分後までの平均を測定値とした。
(4)結果
得られた結果を図1に示す。
図1における結果から、25℃(加速条件)では、粘度低下が緩やかであることから冷所保存で、2年間安定性を担保できる可能性があることがわかった。特に、25℃、60%RHの加速条件において、3か月間の粘度低下率が1%未満であることがわかる。また、40℃、75%RHの2か月間の結果から、3か月間の粘度低下率は約40%と推定された。
実施例1の方法に準じて、分子量の異なるアルギン酸ナトリウムを用いて、アルギン酸ナトリウム水溶液製剤を調製した。
(1)アルギン酸ナトリウム水溶液の調製方法および濃縮
精製アルギン酸ナトリウムALG-1(実施例1と同じ)およびALG-2((株)キミカより購入:平均分子量15万:GPC-MALS法により測定)を用いて、アルギン酸ナトリウム2質量%(ALG-1)および3.5質量%(ALG-2)の水溶液製剤を調製した。塩化ナトリウム濃度はいずれも0.9質量%である。
(2)アルギン酸Na水溶液製剤の経時安定性
上記(1)で得られた各アルギン酸Na水溶液の経時的な粘度の変化を評価するため、40℃、75%RH(苛酷条件)の恒温恒湿室に保存して、実施例1の方法に準じて経時による粘度変化を評価した。
(3)結果
得られた結果を図2に示す。
図2における苛酷条件の結果から、冷所保存で、2年間安定性を担保できる可能性があることがわかった。また、ALG-1およびALG-2の、40℃、75%RHの苛酷条件における3週間の結果から推定した3か月間の粘度低下率はそれぞれ、約39%、約45%であることがわかった。
以下の方法により、各種アルギン酸ナトリウム凍結乾燥製剤を調製した後、無菌的に復水しアルギン酸ナトリウム水溶液製剤としたものについて、実施例1の方法に準じて経時的な粘度を測定、評価した。
(1)アルギン酸ナトリウム水溶液の調製方法
実施例1で用いたのと同じ精製アルギン酸ナトリウム、塩化ナトリウム(メルク(株)社製)及び水(注射用水:大塚製薬(株)社製)を用いた。
滅菌済みの1~2L容量の容器に、精製アルギン酸ナトリウム単独(アルギン酸ナトリウム 5.1g/L)、又は精製アルギン酸ナトリウムと塩化ナトリウム(アルギン酸ナトリウム 5.1g/L:NaCl 2.25g/L)を、注射用水と共に入れ、室温で攪拌して溶解させ、使用原薬液を調製した。
次いで、使用原薬液を、クリーンベンチ内で0.22μmフィルター(ミリポア社製)を用いて無菌ろ過を行い、20ml容量のガラスバイアルにバイアルあたり、乾燥アルギン酸ナトリウムとして、102mgとなるように充填を行った。
アルギン酸ナトリウム水溶液を充填したガラスバイアルを、凍結乾燥装置を用いて、下記の条件で、凍結乾燥した。
凍結・乾燥条件:270分かけて-40℃まで冷却し、この温度で、600分保持して完全に凍結させた後、240分かけて温度を-10℃に上昇させ、この温度で、凍結乾燥機の庫内が3Pa以下となるまで減圧し、約120時間保持して、水分含量約2質量%まで乾燥した。
凍結乾燥後、バイアル中の空気を乾燥窒素ガスで置換し、次いで、キャップして密封状態にし、これを以下の試験に供した。
(3)アルギン酸ナトリウム2質量%溶液の経時安定性
上記(2)で得られたアルギン酸ナトリウム凍結乾燥品を、水(注射用水:大塚製薬(株)社製)に溶解して、下記のアルギン酸ナトリウム濃度2質量%水溶液1と2を調製した。又、精製アルギン酸ナトリウム単独の凍結乾燥品を、生理食塩水に溶解して、下記のアルギン酸ナトリウム濃度2質量%水溶液3を調製した。
水溶液1:凍結乾燥時にNaClあり:注射用水で調製(実施例3-1)
水溶液2:凍結乾燥時にNaClなし:注射用水で調製(参考例3-2)
水溶液3:凍結乾燥時にNaClなし:生理食塩水で調製(参考例3-3)
得られた結果を図3~図5に示す。
図3における結果から、凍結乾燥時にNaClが存在すると、粘度低下が緩やかである(水溶液1:実施例3-1:粘度低下の傾き-548、3か月間の粘度低下率約38%)ことから、経時による粘度低下を抑制できることがわかる。これに対して、凍結乾燥時にNaClが存在しないと、経時による粘度低下が大きく(水溶液2:参考例3-2:粘度低下の傾き-623、3か月間の粘度低下率約49%)、凍結乾燥時にNaClが存在せず、その後添加しても経時による粘度低下を抑制できないことがわかる(水溶液3:参考例3-3:粘度低下の傾き-702、3か月間の粘度低下率約54%)。なお、実施例3-1の製剤は、40℃、75%RHの条件において、3か月間の粘度低下率が47%未満であることがわかる。
図5の結果からも、凍結乾燥時にNaClが存在すると、経時による粘度低下を抑制できるが、凍結乾燥時にNaClが存在しないと、経時による粘度低下が大きく、又、凍結乾燥時にNaClが存在せず、その後添加しても経時による粘度低下を抑制できないことがわかる。なお、実施例3-1の製剤は、2~8℃の保存条件において、3か月間の粘度低下率が3%未満であることがわかる。
実施例3-1で調製したアルギン酸ナトリウム2質量%溶液(水溶液1)の、25℃/60%RH及び2~8℃における、18か月までの経時安定性を経時による粘度変化で評価した。粘度を実施例1と同様の方法で測定した。
得られた結果を図6に示す。
図6における結果から、凍結乾燥時にNaClが存在すると、復水後の水溶液製剤が長期間安定であることが確認された。本試験の結果から、実施例3-1の製剤は、25℃、60%RHの条件における3か月間の平均粘度低下率が約6%であり、7%未満であることがわかる。また、実施例3-1の製剤は、2~8℃の保存条件において18か月間実質的な粘度低下が認められず、3か月間の平均粘度低下率が約3%未満であることがわかる。
実施例1の(1)で調製し、無菌ろ過した調製薬液1.6kgを、無菌的に容量5Lの輸液バッグに充填し、乾燥窒素ガスを輸液バック内に通気させて、クリーンベンチ内で適宜加温、攪拌しながら常圧にて濃縮し、アルギン酸ナトリウム2質量%、塩化ナトリウム0.9質量%の調製薬液を得た(lot 1)。加温条件を変更した以外は、前記同様にして、調剤薬液を得た(lot 2)。この薬液を、無菌的に20mL容量のガラスバイアルに充填し、キャップして密封し、アルギン酸ナトリウム水溶液製剤を得た。別に、前記薬液を、無菌的に20mL容量のシリンジに充填し、キャップして密封し、アルギン酸ナトリウム水溶液製剤を充填したプレフィルドシリンジを得た。ここで、無菌的に充填する操作は、クリーンベンチ内で行った。
バイアルに充填した前記のアルギン酸ナトリウム2質量%溶液(lot 1、lot 2)について、40℃/70%RHにおける、2か月までの経時安定性を経時による粘度変化で評価した。粘度を実施例1と同様の方法で測定した。
得られた結果を図7に示す。
図7における本試験の結果から、40℃、75%RHの2か月間の結果から推定される、実施例5の製剤(lot 1、lot 2)の3か月間の粘度低下率は、それぞれ約35%および約37%であり、凍結乾燥後に復水した水溶液製剤と同等の安定性であった。
Claims (20)
- 1価金属塩を含有する、アルギン酸の1価金属塩水溶液を滅菌ないし無菌ろ過し、容器に充填した後、
(i)ろ液を濃縮し、密封すること、あるいは、
(ii)ろ液を凍結乾燥した後に無菌的に復水し、密封すること、
のいずれかを含むことを特徴とする製造方法により製造されるアルギン酸塩水溶液製剤であって、前記アルギン酸塩水溶液製剤が、(a)GPC-MALS法による重量平均分子量5万~40万の低エンドトキシンアルギン酸の1価金属塩、(b)1価金属塩及び(c)水を含有し、成分(a)の濃度が1.5質量%以上、成分(b)の濃度が0.5~2質量%であり、回転粘度計を用いて、20℃で測定した粘度が2700mPa・s以上である、密封容器または気密容器に充填された、すぐに使用可能(ready-to-use)な、保存安定性を有する、無菌のアルギン酸塩水溶液製剤であって、前記アルギン酸塩水溶液製剤の3か月間の粘度低下率が、
1)2~8℃で保存した場合に3%未満、
2)25℃で保存した場合に7%未満、
3)40℃で保存した場合に47%未満、
のいずれかを満たす、アルギン酸塩水溶液製剤。 - 1価金属塩を含有する、アルギン酸の1価金属塩水溶液を滅菌ないし無菌ろ過し、容器に充填した後、ろ液を凍結乾燥した後に無菌的に復水し、密封することを特徴とする製造方法により製造されるアルギン酸塩水溶液製剤であって、前記アルギン酸塩水溶液製剤が、(a)GPC-MALS法による重量平均分子量5万~40万の低エンドトキシンアルギン酸の1価金属塩、(b)1価金属塩及び(c)水を含有し、成分(a)の濃度が1.5質量%以上、成分(b)の濃度が0.5~2質量%であり、回転粘度計を用いて、20℃で測定した粘度が2700mPa・s以上である、密封容器または気密容器に充填された、すぐに使用可能(ready-to-use)な、保存安定性を有する、無菌のアルギン酸塩水溶液製剤であって、前記アルギン酸塩水溶液製剤の3か月間の粘度低下率が、
1)2~8℃で保存した場合に3%未満、
2)25℃で保存した場合に7%未満、
3)40℃で保存した場合に47%未満、
のいずれかを満たす、アルギン酸塩水溶液製剤。 - 1価金属塩を含有する、アルギン酸の1価金属塩水溶液を滅菌ないし無菌ろ過し、ろ液を濃縮した後に、容器に無菌的に充填し、密封することを特徴とする製造方法により製造されるアルギン酸塩水溶液製剤であって、前記アルギン酸塩水溶液製剤が、(a)GPC-MALS法による重量平均分子量5万~40万の低エンドトキシンアルギン酸の1価金属塩、(b)1価金属塩及び(c)水を含有し、成分(a)の濃度が1.5質量%以上、成分(b)の濃度が0.5~2質量%であり、回転粘度計を用いて、20℃で測定した粘度が2700mPa・s以上である、密封容器または気密容器に充填された、すぐに使用可能(ready-to-use)な、保存安定性を有する、無菌のアルギン酸塩水溶液製剤であって、前記アルギン酸塩水溶液製剤の3か月間の粘度低下率が、
1)2~8℃で保存した場合に3%未満、
2)25℃で保存した場合に7%未満、
3)40℃で保存した場合に47%未満、
のいずれかを満たす、アルギン酸塩水溶液製剤。 - 成分(b)の1価金属塩が塩化ナトリウムである請求項1~3のいずれか1項記載のアルギン酸塩水溶液製剤。
- 密封容器または気密容器がバイアルまたはシリンジである請求項1~4のいずれか1項記載のアルギン酸塩水溶液製剤。
- 成分(a)、(b)及び(c)からなる請求項1~5のいずれか1項記載のアルギン酸塩水溶液製剤。
- 医薬品または医療機器として用いるための、請求項1~6のいずれか1項記載のアルギン酸塩水溶液製剤。
- 密封容器または気密容器の容量が2~50mlである請求項1~7のいずれか1項記載のアルギン酸塩水溶液製剤。
- 密封容器または気密容器の空気が窒素ガス置換されている請求項1~8のいずれか1項記載のアルギン酸塩水溶液製剤。
- さらに糖を含有する請求項1~9のいずれか1項記載のアルギン酸塩水溶液製剤。
- 1)成分(a)が、GPC-MALS法による重量平均分子量が25万で、濃度が1.5質量%~3質量%であるか、
2)成分(a)が、GPC-MALS法による重量平均分子量が15万で、濃度が2質量%~5質量%であるか、または
3)成分(a)が、GPC-MALS法による重量平均分子量が7.2万で、濃度が3質量%~7質量%である、請求項1~10のいずれか1項記載のアルギン酸塩水溶液製剤。 - 成分(a)/成分(b)の質量比が、100/70~100/10である、請求項1~11のいずれか1項記載のアルギン酸塩水溶液製剤。
- 成分(a)におけるM/G比が、0.4~2.0である、請求項1~12のいずれか1項記載のアルギン酸塩水溶液製剤。
- 成分(a)のアルギン酸の1価金属塩が、日局エンドトキシン試験により測定したエンドトキシン値が、100EU/g未満のものである、請求項1~13のいずれか1項記載のアルギン酸塩水溶液性製剤。
- 1)2~8℃で保存することによる有効期間または使用期限が2年または3年であるか、または
2)2~8℃で2年間保存した後の粘度低下率が、40%未満であるとの保存安定性を有する、請求項1~14のいずれか1項記載のアルギン酸塩水溶液製剤。 - ろ液を、非酸化雰囲気下において乾燥して濃縮することを特徴とする製造方法により製造される、請求項1~15のいずれか1項記載のアルギン酸塩水溶液製剤。
- 成分(a)のアルギン酸の1価金属塩がアルギン酸ナトリウムである、請求項1~16のいずれか1項記載のアルギン酸塩水溶液製剤。
- 前記アルギン酸塩水溶液製剤の粘度低下率が、回転粘度計を用いて、20℃で測定した粘度をもとに求められたものである、請求項1~17のいずれか1項記載のアルギン酸塩水溶液製剤。
- 軟骨再生剤、軟骨疾患治療剤、軟骨損傷補填剤、椎間板疾患治療剤および半月板疾患治療剤から選択される製剤に用いられる医薬品または医療機器として使用される、請求項1~18のいずれか1項記載のアルギン酸塩水溶液製剤。
- 請求項1~19のいずれか1項記載のアルギン酸塩水溶液製剤を充填したプレフィルドシリンジ。
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