JP7561567B2 - 防汚塗料組成物 - Google Patents
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Description
例えば、基材が船舶である場合、水流による抵抗が増大することから、船舶の速度低下及び燃費の増大を招くことがある。基材が水中構造物である場合、基材表面に塗布された防食用塗膜が損傷して、強度及び機能の低下、寿命の著しい短縮化といった被害を生じることがある。基材が養殖網、定置網等の漁網である場合、水生生物によって網目が閉塞し、養殖生物及び漁獲生物の酸欠死等の重大な問題を生じることがある。また、基材が工場及び火力・原子力発電所等における海水の給排水管である場合、水生生物が付着及び繁殖すると、給排水管の閉塞や流速の低下を引き起こす原因となることがある。
特許文献1には、重量平均分子量が1,500~20,000であるシリルエステルコポリマーを含む、少なくとも55質量%の固形分及び25℃において20ポイズ未満の粘度を有するシリルエステルコポリマー溶液と、該シリルエステルコポリマーを含有するVOCが400g/L未満、25℃における粘度が20ポイズ未満の防汚コーティング組成物が開示されている。
従来の加水分解型防汚塗料組成物は、長期耐久性を確保するために比較的高い分子量の樹脂を使用しているため、粘度が高いものが多く、良好な塗装作業性、塗膜外観を確保するためには、有機溶剤を多く配合する必要があり、環境面での負荷が大きい。昨今の環境問題や規制により、防汚塗料においても有機溶剤含有量の少ない低VOC化の要望が高い。低VOC化を達成するためには、樹脂の分子量を低減させることが一つの方法であるが、形成される防汚塗膜の耐水性が低下しやすい傾向にあり、また分子量が低いことに起因し、形成される防汚塗膜の可撓性が不十分となり、経年劣化(加水分解反応の進行)により内部応力が増大しやすい傾向にあった。このような内部応力が高い防汚塗膜は、剥離、クラックのリスクが高くなることと相関しており、当然ではあるが剥離、クラックが発生した防汚塗膜の防汚性は低下するため、内部応力は低いことが望ましい。特許文献1及び2に開示の低VOC加水分解型防汚塗料より形成される防汚塗膜は、経年劣化後の内部応力の増大の抑制が不十分であり、長期的には物性、防汚性が損なわれるといった問題があるため、特に、補修塗装までの期間が長く、期待耐用年数も長い大型船舶においては、船舶就航中に、塗膜の内部応力の増大に起因するクラック、剥離、汚損が発生することが分かった。
特に、シリルエステル系共重合体を含有する防汚塗膜は、塗膜内部での加水分解反応が進行すると、塗膜硬度が上昇することにより、塗膜の内部応力が増大し、上記問題が発生しやすい傾向にある。
また、低VOC加水分解型防汚塗料は、有機溶剤の含有量が少ないため、樹脂粘度の温度依存性が高くなり、低温環境下(例えば、10℃)における粘度が高く、塗装作業に支障をきたす問題もある。
本発明は、長期防汚性と耐クラック性を両立できるとともに、低温環境下(10℃)においても優れた塗装作業性を有する低VOC型防汚塗料組成物、該防汚塗料組成物から形成された防汚塗膜、並びに該防汚塗膜を有する防汚塗膜付き基材及びその製造方法を提供することを目的とする。
[1] シリルエステル系共重合体(A)、並びにロジン及び/又はその誘導体(B)を含有し、VOC(揮発性有機化合物)含有量が400g/L以下であり、前記シリルエステル系共重合体(A)が、全構造単位100質量部に対して、55質量部以上65質量部以下のトリイソプロピルシリルメタクリレート(a1)に由来する構造単位と、15質量部以上35質量部以下の2-メトキシエチルメタクリレート(a2)に由来する構造単位と、トリイソプロピルシリルメタクリレート(a1)及び2-メトキシエチルメタクリレート(a2)以外のカルボキシ基を有しないエチレン性不飽和単量体(a3)に由来する構造単位とからなり、かつ、重量平均分子量(Mw)が18,000以上28,000以下である、防汚塗料組成物。
[2] 前記防汚塗料組成物中の前記シリルエステル系共重合体(A)の含有量(WA)と前記ロジン及び/又はその誘導体(B)の含有量(WB)との質量比(WA/WB)が、0.5以上10以下である、[1]に記載の防汚塗料組成物。
[3] 防汚塗料組成物温度10℃におけるストーマー粘度計を用いて測定した粘度(KU値)が120以下である、[1]又は[2]に記載の防汚塗料組成物。
[4] 下記手順(1)~(3)により測定した、リン青銅板の最大反り高さhが15mm以下である、[1]~[3]のいずれか1つに記載の防汚塗料組成物。
(1)長さ120mm、幅20mm、厚さ0.1mmのリン青銅板の片面の全面に、乾燥膜厚が100μmとなるように防汚塗料組成物を塗布し、23℃、湿度50%にて7日間乾燥させて試験体を作製する。
(2)上記(1)で作製した試験体を、50℃の海水に3ヶ月静置浸漬する。
(3)上記(2)の試験体を海水から引き上げて、23℃、湿度50%にて1時間乾燥させた後、試験体の防汚塗料組成物塗布面を上面として水平面に静置し、最大反り高さh(mm)を測定する。
[5] 前記防汚塗料組成物の固形分中のイミダゾール化合物の含有量が0.01質量%以下である、[1]~[4]のいずれか1つに記載の防汚塗料組成物。
[6] 前記トリイソプロピルシリルメタクリレート(a1)及び2-メトキシエチルメタクリレート(a2)以外のカルボキシ基を有しないエチレン性不飽和単量体(a3)が、(メタ)アクリル酸エステルである、[1]~[5]のいずれか1つに記載の防汚塗料組成物。
[7] [1]~[6]のいずれか1つに記載の防汚塗料組成物から形成された防汚塗膜。
[8] 基材と、前記基材表面に設けられた[7]に記載の防汚塗膜とを有する、防汚塗膜付き基材。
[9] 前記基材が、船舶、水中構造物、漁業資材及び給排水管から選択される少なくとも1種である、[8]に記載の防汚塗膜付き基材。
[10] [1]~[6]のいずれか1つに記載の防汚塗料組成物を基材に塗布するか、又は[1]~[6]のいずれか1つに記載の防汚塗料組成物に基材を含浸する工程を有する、防汚塗膜付き基材の製造方法。
本明細書中で説明する各成分は、それぞれ1種又は2種以上用いることができる。
「(メタ)アクリレート」は、アクリレート及びメタクリレートを総称する語句である。(メタ)アクリル酸等における用例についても同様である。
「XXに由来する構造単位」とは、XXをA1A2C=CA3A4(C=Cは重合性炭素-炭素二重結合であり、A1~A4はそれぞれ炭素原子に結合する原子又は基である)と表すならば、例えば下記式で表される構造単位である。
本発明の防汚塗料組成物(以下、「本組成物」ともいう)は、シリルエステル系共重合体(A)、並びにロジン及び/又はその誘導体(B)を含有し、VOC(揮発性有機化合物)含有量が400g/L以下であり、前記シリルエステル系共重合体(A)が、全構造単位100質量部に対して、55質量部以上65質量部以下のトリイソプロピルシリルメタクリレート(a1)に由来する構造単位と、15質量部以上35質量部以下の2-メトキシエチルメタクリレート(a2)に由来する構造単位と、トリイソプロピルシリルメタクリレート(a1)及び2-メトキシエチルメタクリレート(a2)以外のカルボキシ基を有しないエチレン性不飽和単量体(a3)に由来する構造単位とからなり、かつ、重量平均分子量(Mw)が18,000以上28,000以下である。
本発明によれば、長期防汚性と耐クラック性を両立できるとともに、低温環境下(10℃)においても優れた塗装作業性を有する低VOC型防汚塗料組成物が提供される。
従来、シリルエステル系加水分解性樹脂を使用した防汚塗料組成物には、長期耐久性を確保するために、比較的高い分子量の樹脂が使用されていた。これに対し、本発明では、特定のモノマーに由来する構造単位を特定の量で含むシリルエステル系共重合体(A)と、溶出助剤としてロジン及び/又はその誘導体(B)を採用することにより、従来よりも低分子量である特定の重量平均分子量の範囲で、高い防汚性を維持できることが明らかとなった。また、当該シリルエステル系共重合体(A)は、低分子量であることから、低粘度であり、低VOC型の加水分解型防汚塗料とすることができ、更に、低温環境下においても塗装性に優れる防汚塗料組成物が得られた。また、本発明の防汚塗料組成物から形成された防汚塗膜は、従来よりも低分子量でありながら、特定のモノマーに由来する構造単位を特定の量で含有するシリルエステル系共重合体(A)を採用することにより、内部応力が低く、形成した防汚塗膜が経年劣化しても、クラックの発生が抑制され、また、長期にわたって防汚性が維持されるものであった。
以下、本発明について詳述する。
本発明において、シリルエステル系共重合体(A)は、全構造単位100質量部に対して、55質量部以上65質量部以下のトリイソプロピルシリルメタクリレート(a1)に由来する構造単位と、15質量部以上35質量部以下の2-メトキシエチルメタクリレート(a2)に由来する構造単位と、トリイソプロピルシリルメタクリレート(a1)及び2-メトキシエチルメタクリレート(a2)以外のカルボキシ基を有しないエチレン性不飽和単量体(a3)に由来する構造単位とからなり、かつ、重量平均分子量(Mw)が18,000以上28,000以下である。
すなわち、上記シリルエステル系共重合体(A)は、下記条件1~4を満たすことが好ましい。
条件1:形成される防汚塗膜の加水分解性(消耗性)及び静置防汚性の向上等の観点から、トリイソプロピルシリルメタクリレート(a1)に由来する構造単位の含有量は、全構造単位100質量部に対して、55質量部以上65質量部以下であり、好ましくは58質量部以上62質量部以下である。上記(a1)に由来する構造単位の含有量が55質量部未満であると、加水分解性が低下し、防汚性が低下する傾向にある。一方、65質量部を超えると、塗膜内部での加水分解反応の進行により、塗膜硬度が上昇しやすく、内部応力の増大による剥離やクラックが発生しやすくなる。
条件2:形成される防汚塗膜の加水分解性(消耗性)及び静置防汚性の向上等の観点から、2-メトキシエチルメタクリレート(a2)に由来する構造単位の含有量は、全構造単位100質量部に対して、15質量部以上35質量部以下であり、好ましくは20質量部以上30質量部以下である。上記(a2)に由来する構造単位の含有量が15質量部未満であると、形成される防汚塗膜の親水性が不十分となり、防汚性が低下する傾向にあり、35質量部を超えると、形成される防汚塗膜の親水性が高くなりすぎて耐水性が不十分となり、加水分解反応の進行によって内部応力が増大し、剥離やクラックが発生しやすくなる傾向にある。
条件3:本組成物の低粘度化に有利であるとともに、形成される防汚塗膜が静置防汚性に優れる一方で、内部応力の増大も抑制できるため、長期防汚性と耐クラック性の両立の観点から、シリルエステル系共重合体(A)の重量平均分子量(Mw)は18,000以上28,000以下であり、18,000以上26,000以下であることが好ましい。上記共重合体(A)のMwが18,000未満であると、形成される防汚塗膜の耐水性が不十分となり、加水分解反応の進行による内部応力の増大が顕著となり、剥離やクラックを生じるリスクが高くなる。一方、Mwが28,000を超えると、得られる防汚塗料組成物の粘度が高くなり、良好な塗装作業性、塗膜の平滑性を確保することが難しく、塗膜表面に生じた凹凸の影響により防汚性が劣る傾向にある。
なお、上記Mwは、後述する実施例で採用した条件の下でのゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)測定又は同等の方法により、求めることができる。
条件4:本組成物の低粘度化、内部応力の増大を抑制する観点から、シリルエステル系共重合体(A)は、カルボキシ基を有さず、実質的に酸価を有さないことが好ましい。
以上の通り、シリルエステル系共重合体(A)が上記条件1~4を充足することで、長期防汚性と耐クラック性を両立できる低VOC型防汚塗料組成物を得ることができる。
また、前記防汚塗料組成物の固形分(加熱残分、不揮発分)中のシリルエステル系共重合体(A)の含有量は、上記と同様の理由から好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上であり、そして、好ましくは50質量%以下、より好ましくは30質量%以下、更に好ましくは20質量%以下である。
なお、本明細書において、本組成物の固形分(加熱残分、不揮発分)は、以下の方法又は同等の方法で得られる加熱残分である。質量の分かっている金属製試験皿に本組成物1.5gを量りとり、底面に広げ、105~110℃に保った恒温槽に入れて3時間加熱し、取り出して室温(例:23℃)まで冷やした後、再び質量を量って、金属製試験皿の中の残量を求めた。各成分の固形分についても同様である。
エチレン性不飽和単量体(a3)としては、上記トリイソプロピルシリルメタクリレート(a1)及び2-メトキシエチルメタクリレート(a2)ではなく、かつ、カルボキシ基を有していないエチレン性不飽和単量体であれば、制限なく使用することができ、例えば(メタ)アクリレート類、多官能(メタ)アクリレート類、ビニル系単量体類、シリルアクリレート類、金属エステル基含有(メタ)アクリレート類、(ポリ)オルガノシロキサン構造含有(メタ)アクリレート類等が挙げられる。
(メタ)アクリレート類、具体的には、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert-ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、3,5,5-トリメチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート;シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等の脂環含有(メタ)アクリレート;フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート等の芳香環含有(メタ)アクリレート;ヒドロキシメチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート;メトキシメチル(メタ)アクリレート、2-メトキシエチルアクリレート、エトキシメチル(メタ)アクリレート、2-エトキシエチル(メタ)アクリレート、4-メトキシブチル(メタ)アクリレート、メトキシプロピル(メタ)アクリレート、エトキシプロピル(メタ)アクリレート、プロポキシエチル(メタ)アクリレート、2-ブトキシエチル(メタ)アクリレート、イソブトキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピル(メタ)アクリレート等のアルコキシアルキル(メタ)アクリレート又はアリーロキシアルキル(メタ)アクリレート;エトキシ-ジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシ-トリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシ-ジプロピレングリコール(メタ)アクリレート等のグリコール系(メタ)アクリレート;グリシジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート等の環状エーテル含有(メタ)アクリレート類;の(メタ)アクリル酸エステル類;;
多官能(メタ)アクリレート類、具体的には、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジ(トリメチロールプロパン)テトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリトリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリトリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリトリトールペンタ(メタ)アクリレート;;
ビニルエステル類、具体的には、酢酸ビニル、イソブチルビニルエーテル、ビニルトルエン、(メタ)アクリロニトリル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル;;
ビニル系単量体類、具体的には、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、イソブチルビニルエーテル、スチレン、α-メチルスチレン、ビニルトルエン、(メタ)アクリロニトリル;;
シリルアクリレート類、具体的には、トリイソプロピルシリルアクリレート;;
金属エステル基含有(メタ)アクリレート類、具体的には、亜鉛(メタ)アクリレート、亜鉛ジ(メタ)アクリレート、ジ(3-アクリロイルオキシプロピオン酸)亜鉛、アクリル酸(メタクリル酸)亜鉛、(メタ)アクリル酸(ナフテン酸)亜鉛、銅(メタ)アクリレート、銅ジ(メタ)アクリレート、アクリル酸(メタクリル酸)銅、ジ(3-アクリロイルオキシプロピオン酸)銅、(メタ)アクリル酸(ナフテン酸)銅;;
が挙げられる。
前記アルキル基の炭素数は、好ましくは1以上12以下、より好ましくは1以上8以下、更に好ましくは1以上6以下である。
カルボキシ基を有しないエチレン性不飽和単量体(a3)としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、及びブチル(メタ)アクリレートからなる群より選択される少なくとも1つであることが更に好ましく、メチル(メタ)アクリレートとブチル(メタ)アクリレートを併用することが特に好ましい。
その結果、少なくともシリルエステル系共重合体(A)の加水分解が生じていない状態では、酸価が0mgKOH/gである。
これらの中でも、シリルエステル系共重合体(A)の生産性及び製造作業性の向上、比較的に低粘度なシリルエステル系共重合体(A)を調製できる点から、汎用の有機溶剤を用い、前記(a1)~(a3)を溶液重合することが好ましい。汎用の有機溶剤としては、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、メシチレン、コールタールナフサ等の芳香族炭化水素系溶剤;ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素系溶剤;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン等の脂環族炭化水素系有機溶剤;エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、イソブタノール等のアルコール系溶剤;プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル等のエーテル系溶剤;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルアミルケトン、シクロヘキサノン、アセチルアセトン、アセトン等のケトン系溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のエステル系溶剤が挙げられる。該溶液重合としては、下記の手順で製造することが挙げられる。
撹拌機、コンデンサー、温度計、滴下装置、窒素導入管及び加熱冷却ジャケットを備えた反応容器に溶剤を仕込み、窒素気流下で60~200℃程度の温度条件下で加熱撹拌を行う。同温度を保持しつつ滴下装置より、好ましくは前述した構造単位の割合となるように上記各単量体、並びに重合開始剤、更に必要に応じて溶剤及び連鎖移動剤等の混合物を滴下し、重合反応を行うことにより、シリルエステル系共重合体(A)を得ることができる。
シリルエステル系共重合体(A)の製造における重合開始剤の使用量は、上記各単量体(反応原料)の合計100質量部に対して、0.1~20質量部が好ましく、0.5~5質量部がより好ましい。
連鎖移動剤としては、特に制限はなく、例えば、α-メチルスチレンダイマー、チオグリコール酸、ジテルペン、ターピノーレン、γ-テルピネン;tert-ドデシルメルカプタン、n-ドデシルメルカプタン等のメルカプタン類;四塩化炭素、塩化メチレン、ブロモホルム、ブロモトリクロロエタン等のハロゲン化物;イソプロパノール、グリセリン等の第2級アルコールが挙げられる。
シリルエステル系重合体(A)の製造において連鎖移動剤を用いる場合、その使用量は、上記各単量体(反応原料)の合計100質量部に対して0.1~5質量部が好ましい。
本組成物は、形成される防汚塗膜の消耗を促進し、特に静置防汚性を向上できる点から、ロジン及び/又はその誘導体(B)を含有する。本組成物は、シリルエステル系共重合体(A)とロジン及び/又はその誘導体(B)とを組み合わせることにより、特に静置防汚性が向上する。
なお、ロジン及び/又はその誘導体(B)に加えて、他の溶出助剤を使用してもよいが、防汚塗料組成物中の他の溶出助剤の含有量は、ロジン及び/又はその誘導体(B)の含有量100質量部に対して、好ましくは50質量部以下、より好ましくは30質量部以下、更に好ましくは10質量部以下であり、特に好ましくは0質量部である。すなわち、他の溶出助剤を含有しないことが好ましい。
本組成物は、更に、銅又は銅化合物(C)、有機防汚剤(D)、その他バインダー成分(E)、着色顔料(F)、体質顔料(G)、顔料分散剤(H)、可塑剤(I)、タレ止め剤(J)、沈降防止剤(K)、脱水剤(L)、溶剤(M)からなる群より選択される1種類以上を含有することができる。
以下に説明する各成分についても、それぞれ1種又は2種以上用いることができる。
本組成物は、形成される防汚塗膜の防汚性を更に向上させるために、銅又は銅化合物(C)(ただし、銅ピリチオンを除く)を含有してもよい。銅化合物としては、有機系又は無機系のいずれの銅化合物であってもよく、例えば、粉末状の銅(銅粉)、亜酸化銅、チオシアン酸銅(ロダン銅)、キュプロニッケル等が挙げられる。
前記銅又は銅化合物(C)の内、形成される防汚塗膜の特に動物種の水生生物に対する防汚性、及び耐水性を向上させる観点から、亜酸化銅を含むことが好ましい。
このような亜酸化銅としては市販されているものを用いることができ、例えば、エヌシー・テック(株)製「NC-301」(平均粒子径:2~4μm)、エヌシー・テック(株)製「NC-803」(平均粒子径:6~10μm)、Nordox Industrier AS製「NORDOX」、AMERICAN CHEMET Co.製「Red Copp97N Premium」、AMERICAN CHEMET Co.製「Purple Copp」、AMERICAN CHEMET Co.製「LoLoTint97」等が挙げられる。
本組成物は、形成される防汚塗膜の防汚性を更に向上させるために、前記銅又は銅化合物(C)以外の有機防汚剤(D)を含んでいてもよい。
有機防汚剤(D)としては、例えば、銅ピリチオン、亜鉛ピリチオン、4,5-ジクロロ-2-n-オクチル-4-イソチアゾリン-3-オン(別名:DCOIT)、4-ブロモ-2-(4-クロロフェニル)-5-(トリフルオロメチル)-1H-ピロール-3-カルボニトリル(別名:トラロピリル)、4,5-ジメチル-1H-イミダゾール、(+/-)-4-[1-(2,3-ジメチルフェニル)エチル]-1H-イミダゾール(別名:メデトミジン)、ボラン-窒素系塩基付加物(ピリジントリフェニルボラン、4-イソプロピルピリジンジフェニルメチルボラン等)、N,N-ジメチル-N'-(3,4-ジクロロフェニル)尿素、N-(2,4,6-トリクロロフェニル)マレイミド、2-メチルチオ-4-tert-ブチルアミノ-6-シクロプロピルアミノ-1,3,5-トリアジン、2,4,5,6-テトラクロロイソフタロニトリル、ビスジメチルジチオカルバモイルジンクエチレンビスジチオカーバメート、クロロメチル-n-オクチルジスルフィド、N,N-ジメチル-N'-フェニル-(N-フルオロジクロロメチルチオ)スルファミド、テトラアルキルチウラムジスルフィド、ジンクジメチルジチオカーバメート、ジンクエチレンビスジチオカーバメート、2,3-ジクロロ-N-(2',6'-ジエチルフェニル)マレイミド、及び2,3-ジクロロ-N-(2'-エチル-6'-メチルフェニル)マレイミドが挙げられる。
上記イミダゾール化合物としては、例えば、2-メチルイミダゾール、4-メチルイミダゾール、4,5-ジメチル-1H-イミダゾール、(+/-)-4-[1-(2,3-ジメチルフェニル)エチル]-1H-イミダゾール(別名:メデトミジン)が例示される。
本組成物は、防汚塗膜に静置防汚性や耐水性、耐クラック性や強度を付与する目的から、本組成物は、前記シリルエステル系共重合体(A)以外のその他バインダー成分(E)を含んでいてもよい。
その他バインダー成分(E)としては、例えば、アクリル系共重合体(アクリル樹脂)、ビニル系重合体、n-パラフィン、テルペンフェノール等が挙げられる。
一方、本発明の防汚塗料組成物が、カルボキシ基を有する、実質的に酸価を有するその他バインダー成分(E)を含有する場合、本発明の効果が得られなくなる、又は効果が減弱する可能性がある。従って、本発明の防汚塗料組成物中のその他バインダー成分(E)の含有量は、シリルエステル系共重合体(A)100質量部に対して、好ましくは50質量部以下、より好ましくは30質量部以下、更に好ましくは10質量部以下であり、その他バインダー成分(E)を含有しないことが特に好ましい。
本組成物は、形成される防汚塗膜の色調を調節したり、任意の色調を付与したりするために、着色顔料(F)を含んでいてもよい。
着色顔料(F)としては、公知の有機系又は無機系の各種着色顔料が挙げられる。有機系の着色顔料としては、ナフトールレッド、フタロシアニンブルー等が挙げられる。また、無機系の着色顔料としては、カーボンブラック、酸化チタン、赤色酸化鉄(赤色弁柄)、黒色酸化鉄、黄色酸化鉄等が挙げられる。
本組成物が着色顔料(F)を含有する場合、その含有量は、形成される防汚塗膜に求められる隠ぺい性や、防汚塗料組成物の塗布形態等に応じた所望の粘度によって好ましい量が決定されるが、防汚塗料組成物の固形分中、好ましくは0.5質量%以上10質量%以下、より好ましくは1質量%以上5質量%以下である。
本組成物は、形成される防汚塗膜の耐クラック性等の塗膜物性を向上させることを目的として、体質顔料(G)を含有してもよい。
体質顔料(G)としては、例えば、タルク、酸化亜鉛、シリカ(珪藻土、酸性白土等)、マイカ、クレー、カリ長石、炭酸カルシウム、カオリン、アルミナホワイト、ホワイトカーボン、水酸化アルミニウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、硫酸バリウム、硫化亜鉛等が挙げられる。これらの中でも、タルク、酸化亜鉛、シリカ、マイカ、クレー、炭酸カルシウム、カオリン、硫酸バリウム、カリ長石が好ましい。
本組成物が体質顔料(G)を含有する場合、その含有量は、形成される防汚塗膜の耐クラック性等の塗膜物性により優れる点、防汚塗料組成物の塗布形態等に応じた所望の粘度に調整できる点を考慮し、防汚塗料組成物の固形分中、好ましくは1質量%以上、より好ましくは3質量%以上、更に好ましくは5質量%以上であり、そして、好ましくは50質量%以下、より好ましくは30質量%以下、更に好ましくは15質量%以下である。
本組成物が着色顔料(F)や体質顔料(G)を含有する場合、着色顔料(F)や体質顔料(G)の分散性を向上させる観点から、顔料分散剤(H)を含有してもよい。
顔料分散剤(H)としては、公知の有機系又は無機系の各種顔料分散剤が挙げられる。顔料分散剤としては、脂肪族アミン又は有機酸類、「Disperbyk-101」(ビックケミージャパン(株)製)、「ANTI-TERRA-U 100」(ビックケミージャパン(株)製、不飽和ポリアミノアマイドと低分子量ポリエステル酸の塩)、「BYK P-104」(ビックケミージャパン(株)製、不飽和ポリカルボン酸ポリマー)が挙げられる。
本発明の防汚塗料組成物が顔料分散剤(H)を含有する場合、防汚塗料組成物の固形分中の顔料分散剤(H)の含有量は、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.05質量%以上であり、そして、好ましくは5.0質量%以下、より好ましくは2.0質量%以下である。
本組成物は、得られる防汚塗膜の耐クラック性を向上させるために、可塑剤(I)を含んでいてもよい。
可塑剤(I)としては、例えば、トリクレジルホスフェート(TCP)、塩化パラフィン(塩素化パラフィン)、石油樹脂類、ケトン樹脂、ポリビニルエチルエーテル、ジアルキルフタレート等が挙げられる。可塑剤(I)としては、これらの中でも、形成される防汚塗膜の塗膜耐水性を向上させ、塗膜加水分解性(消耗性)を調整できる点から、塩化パラフィン(塩素化パラフィン)、石油樹脂類、及びケトン樹脂が好ましい。
塩素化パラフィンの具体例としては、東ソー(株)製「トヨパラックス A-40/A-50/A-70/A-145/A-150」等が挙げられる。また、石油樹脂類としては、C5系、C9系、スチレン系、ジクロロペンタジエン系、及びこれらの水素添加物等が挙げられる。石油樹脂類の具体例としては、日本ゼオン(株)製「クイントン 1500/1700」等が挙げられる。
本組成物が可塑剤(I)を含有する場合、その含有量は、防汚塗料組成物の固形分中、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上であり、そして、好ましくは10質量%以下、より好ましくは5質量%以下である。可塑剤(I)の含有量が前記範囲内であると、防汚塗膜の可塑性を良好に保つことができる。
本組成物は、基材に塗布する際に、該塗料組成物によるタレの発生を低減できる点から、タレ止め剤(J)(流れ止め剤ともいう)を含有してもよい。
タレ止め剤(J)としては、アマイドワックス(脂肪酸アマイド等)、水添ヒマシ油ワックスや、これらの混合物、合成微粉シリカ(アエロジル(登録商標)等)等が挙げられ、これらの中でも、アマイドワックス又は合成微粉シリカであることが好ましい。
タレ止め剤(J)として、アマイドワックス又は合成微粉シリカを用いると、防汚塗料組成物の貯蔵安定性を向上させることができる点で好ましい。
なお、タレ止め剤(J)の市販品としては、楠本化成(株)製「ディスパロンA630-20X」や伊藤製油(株)製「A-S-A T-250F」が挙げられる。タレ止め剤(J)は、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
本組成物がタレ止め剤(J)を含有する場合、その含有量は、防汚塗料組成物の固形分中、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.03質量%以上、更に好ましくは0.1質量%以上であり、そして、好ましくは10質量%以下、より好ましくは3質量%以下、更に好ましくは1質量%以下である。
本組成物は、貯蔵中の沈殿物の発生を防止し、撹拌性を向上できる点から、沈降防止剤(K)を含有してもよい。
沈降防止剤(K)としては、Al、Ca、又はZnのステアレート、ポリエチレンワックス、酸化ポリエチレンワックス等が挙げられ、中でも、酸化ポリエチレンワックスが好ましい。
酸化ポリエチレンワックスの市販品としては、楠本化成(株)製「ディスパロン4200-20X」が挙げられる。
本組成物が沈降防止剤(K)を含有する場合、その含有量は、防汚塗料組成物の固形分中、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.03質量%以上、更に好ましくは0.05質量%以上であり、そして、好ましくは10質量%以下、より好ましくは3質量%以下、更に好ましくは1質量%以下である。
本組成物は、貯蔵安定性に優れたシリルエステル系共重合体(A)を含有しているため、長期の貯蔵安定性を有するが、必要に応じて脱水剤(L)を添加することにより、更に優れた長期の貯蔵安定性を得ることが可能となる。脱水剤(L)としては、無機系脱水剤及び有機系脱水剤が挙げられる。
無機系脱水剤としては、合成ゼオライト、無水石膏及び半水石膏が好ましい。有機系脱水剤としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、テトラフェノキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン及びトリメチルエトキシシラン等のアルコキシシラン類、並びにその部分加水分解縮合物であるポリアルコキシシラン類、並びにオルト蟻酸メチル及びオルト蟻酸エチル等のオルト蟻酸アルキルエステル類が好ましい。特に好ましくはアルコキシシラン類のテトラエトキシシラン(別名:エチルシリケート)である。
本組成物が脱水剤(L)を含有する場合、その含有量は、防汚塗料組成物の固形分中、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.2質量%以上、更に好ましくは0.5質量%以上であり、そして、好ましくは10質量%以下、より好ましくは2質量%以下、更に好ましくは1質量%以下である。脱水剤(L)の含有量が前記範囲内にあると、防汚塗料組成物の貯蔵安定性をより良好に保つことができる。
本組成物は、シリルエステル系共重合体(A)等の分散性を向上させ、該塗料組成物の粘度を低く保ち、スプレー霧化性を向上させることを目的として、必要に応じて溶剤(M)を含んでいてもよい。溶剤(M)は、シリルエステル系共重合体(A)を調製する際に使用した溶剤であってもよく、シリルエステル系共重合体(A)と必要に応じてその他の成分とを混合する際に、別途添加された溶剤であってもよい。
芳香族炭化水素系有機溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン、メシチレン、コールタールナフサ等が挙げられる。
脂肪族炭化水素系有機溶剤としては、例えば、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等が挙げられる。
脂環族炭化水素系有機溶剤としては、例えば、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン等が挙げられる。
アルコール系有機溶剤としては、例えば、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、イソブタノール等が挙げられる。
エーテル系有機溶剤としては、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル等が挙げられる。
ケトン系有機溶剤としては、例えば、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルアミルケトン、シクロヘキサノン、アセチルアセトン、アセトン等が挙げられる。
エステル系有機溶剤としては、例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等が挙げられる。
本組成物には、これまでに述べた成分の他に、例えば、表面調整剤、レベリング剤、消泡剤等を配合してもよい。具体的には、「BYK-350」(ビックケミージャパン(株)製、表面調整剤、アクリル系共重合物)、「BYK-354」(ビックケミージャパン(株)製、消泡剤、アクリルポリマー)等が挙げられる。
前記スルホン酸基含有化合物としては、スルホン酸化合物及びスルホン酸系重合体が例示される。スルホン酸化合物は、分子内にスルホン酸基を1以上有する化合物であり、スルホン酸系重合体以外のスルホン酸含有化合物を意味し、具体的には分子中に繰り返し単位を有さない化合物、すなわち低分子化合物を意味する。スルホン酸化合物としては、例えば、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ビニルスルホン酸、1-プロパンスルホン酸等の脂肪族スルホン酸化合物、ベンゼンスルホン酸、アルキルベンゼンスルホン酸、ジフェニルスルホン酸、ナフタレンスルホン酸等の芳香族スルホン酸化合物が例示される。
また、前記スルホン酸系重合体は、分子内にスルホン酸基を1以上有する重合体であり、該スルホン酸系重合体の構造単位として、1分子中に少なくとも1つのスルホン酸基を有する単量体に由来する構造単位を含む重合体をいう。スルホン酸基を有する単量体としては、スチレンスルホン酸、イソプレンスルホン酸、ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、イソアミレンスルホン酸、2-(メタ)アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸、メタリルスルホン酸等が例示され、好ましくはポリスチレンスルホン酸である。
〔10℃における粘度〕
本組成物は、低温環境下における塗装作業性を確保するため、低温環境においても低粘度であることが好ましく、防汚塗料組成物温度10℃におけるストーマー粘度計を用いて測定した粘度(KU値)は、好ましくは120以下、より好ましくは115以下、更に好ましくは110以下である。また、塗装時のタレを抑制する観点から、好ましくは50以上、より好ましくは60以上、更に好ましくは70以上である。
上記粘度(KU値)は、後述する実施例に記載の方法により測定される。
本組成物により得られる防汚塗膜は、加水分解反応の進行による内部応力の増加が少ないことが好ましく、この内部応力の増加は、以下に示す方法により測定することができる。
すなわち、本組成物は、下記手順(1)~(3)により測定した、リン青銅板の最大反り高さhが15mm以下であることが好ましく、より好ましくは14mm以下、更に好ましくは13mm以下である。また、下限は特に限定されず、0mm以上である。
(1)長さ120mm、幅20mm、厚さ0.1mmのリン青銅板の片面の全面に、防汚塗料組成物を乾燥膜厚が100μmとなるように塗布し、23℃、湿度50%にて7日間乾燥させて試験体を作製する。
(2)上記(1)で作製した試験体を、50℃の海水に3ヶ月静置浸漬する。
(3)上記(2)の試験体を海水から引き上げて、23℃、湿度50%にて1時間乾燥させた後、試験体の防汚塗料組成物塗布面を上面として水平面に静置し、最大反り高さh(mm)を測定する。
なお、上記(1)及び(3)における乾燥時は、通風せずに乾燥する。
従前の防汚塗料組成物により形成された防汚塗膜は、加水分解反応の進行によって、例えば、塗膜中の金属原子と酸基、特に樹脂成分が有するカルボキシ基等との架橋構造の形成が進行することにより、塗膜が収縮し、その結果、内部応力が増大し、塗膜のクラック等が発生する傾向がある。本組成物は、シリルエステル系共重合体(A)が実質的にカルボキシ基を有しないことにより、内部応力の増大が抑制されたものと考えられる。
本発明の防汚塗膜(以下、「本塗膜」ともいう)は、上述した本組成物から形成された防汚塗膜である。本塗膜は、基材上に本組成物を塗布、又は含浸した後、これを乾燥させることにより形成することができる。
また、本塗膜は、水中での水生生物から基材の汚損を防止する目的で使用される防汚塗膜であることが好ましい。
本発明の防汚塗膜付き基材は、基材と、前記基材表面に設けられた本塗膜とを有する。
前記防汚塗膜付き基材の製造方法は、本組成物を基材に塗布する工程(塗布工程)、又は本組成物に基材を含浸する工程と、該防汚塗料組成物を乾燥する工程とを有することが好ましい。
本組成物を塗布する方法としては、刷毛塗装、ローラー塗装、スプレー等、ロールコーター塗装、フローコーター塗装、スリットコーター塗装、グラビアコーター塗装、スピンコーター塗装、カーテンロールコーター塗装、静電塗装、浸漬塗装、シルク印刷、スピン塗装等の公知の方法を挙げることができる。
防汚塗料組成物から形成される塗膜の厚さは、最終的に形成される防汚塗膜が後述する厚さを有するように設定される。塗膜は、1回の塗装で形成してもよいし、2回以上の塗装(2回以上塗り)で形成してもよい。
本塗膜の厚さは、特に限定されないが、好ましくは5μm以上、より好ましくは10μm以上、更に好ましくは50μm以上であり、そして、好ましくは1,000μm以下、より好ましくは500μm以下、更に好ましくは300μm以下である。本塗膜がこのような態様であると、長期の防汚性に優れた防汚塗膜となる。
前述の方法により塗布した防汚塗料組成物は、例えば、23℃の条件下、好ましくは0.5日以上14日以下、より好ましくは1日以上10日以下程度放置することにより乾燥し、防汚塗膜を得ることができる。
なお、防汚塗料組成物の乾燥は、加熱下及び/又は送風しながら行ってもよい。
また、上記基材は、防錆剤等のその他の処理剤により処理されていてもよく、予め表面にプライマー等の塗膜が形成されているものであってもよく、本組成物が既に塗装されていてもよく、本塗膜又はその他の防汚塗膜が形成されて経年劣化した旧防汚塗膜であってもよく、特に限定されない。
[製造例1]
撹拌機、コンデンサー、温度計、窒素導入管及び滴下装置を備えた反応容器に43部のキシレン、及び10部のトリイソプロピルシリルメタクリレートを仕込み、窒素雰囲気下で液温が80℃になるよう加熱撹拌を行った。同条件を保持しつつ滴下装置より、反応容器内にモノマー類(55部のトリイソプロピルシリルメタクリレート、25部の2-メトキシエチルメタクリレート、5部のメチルメタクリレート、5部のブチルアクリレート)と重合開始剤(1.35部の2,2'-アゾビス(イソブチロニトリル))との混合物を2時間かけて滴下した。次いで同温度で1時間、液温88℃で1時間加熱撹拌を続けた後、液温を95℃に上げた。同温度を維持しつつ0.1部の2,2'-アゾビス(イソブチロニトリル)を30分おきに合計4回加えた後、液温を105℃に上げた。同温度で30分加熱撹拌を続けた後、反応容器に23.7部のキシレンを加えて、シリルエステル系共重合体(A1)の溶液(共重合体溶液(A1))を得た。シリルエステル系共重合体(A1)の重量平均分子量は24,848であった。上記溶液の固形分(加熱残分)の含有率は60質量%であった。
使用した原材料、並びにシリルエステル系共重合体溶液(A1)の特性等を表1に示す。
質量の分かっている金属性試験皿に共重合体溶液1.5g(X1(g))を量りとり、底面に広げ、1気圧下で、温度105~110℃に保った恒温槽に入れて3時間加熱し、取り出して冷やした後、再び質量を量って、金属製試験皿の中の残量(X2(g))を求めた。固形分(加熱残分)の含有量率(質量%)は、次式によって計算した。
固形分(加熱残分)の含有率(質量%)=X2/X1×100
シリルエステル系共重合体の重量平均分子量(Mw)を下記条件におけるGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)を用いて測定した。測定条件は以下の通りである。
(GPC条件)
装置:「HLC-8320GPC」(東ソー(株)製)
カラム:「TSKgel guardcolumn SuperMPHZ-M」×1本+「TSKgel SuperMultiporeHZ-M」×2本(いずれも東ソー(株)製)
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
流速:0.35mL/min
検出器:RI
カラム恒温槽温度:40℃
標準物質:ポリスチレン
サンプル調製法:各製造例で得られたシリルエステル系共重合体溶液に溶離液を加えた後、メンブレンフィルターでろ過して得られたろ液をGPC測定サンプルとした。
E型粘度計(東京計器(株)製)を用いて液温25℃のシリルエステル系共重合体溶液の粘度(単位:mPa・s)を測定した。
[製造例2~15]
製造例1において使用したモノマー類に替えて、表1に示す種類及び量に変更し、反応温度及び時間を適宜調整したことを除いては、製造例1と同様にして、シリルエステル系共重合体溶液(A2)~(A5)及び(B1)~(B10)を調製し、各種特性を測定した。その結果を表1に示す。
防汚塗料組成物の調製に使用した原材料の一覧を表2示す。
ポリ容器にキシレン8.0質量部、シリルエステル系共重体溶液(A1)21.0質量部、WWロジンを4.0質量部、及びエチルシリケート28を0.5質量部添加し、各成分が均一に分散又は溶解するまでペイントシェーカーを用いて混合した。その後、更にポリ容器に、酸化亜鉛2種を5.0質量部、TTKタルクを4.0質量部、弁柄No.404を3.0質量部、Copper Omadine Powderを1.0質量部、亜酸化銅NC-301を52.0質量部、ディスパロン4200-20Xを0.5質量部、及びガラスビーズを150質量部添加し、ペイントシェーカーを用いて1時間撹拌してこれらの成分を分散させた。分散後、更にディスパロンA630-20Xを1.0質量部添加して、ペイントシェーカーを用いて20分間撹拌した後、混合物から濾過網(目開き:80メッシュ)でガラスビーズを除いて、防汚塗料組成物を調製した。
各成分配合を表3に示したように変更した以外は実施例1と同様にして実施例2~7、比較例1~11の防汚塗料組成物を調製した。表3に記載された配合(質量部)で、各配合成分を混合撹拌し防汚塗料組成物を得た。
なお、表3に記載された各成分の配合量は、有姿での配合量を示している。
下記の塗料組成物の比重及び固形分(加熱残分)の含有率(質量%)の値を用いて下式から算出した。
VOC(g/L)=塗料比重×1000×(100-固形分)/100
(2)比重
23℃において、内容積が100mLの比重カップに充満した防汚塗料組成物の質量を量ることにより、比重(塗料比重)を測定した。
(3)固形分(加熱残分)の含有率(質量%)
質量の分かっている金属性試験皿に各防汚塗料組成物1.5g(X1(g))を量りとり、底面に広げ、1気圧下で、温度105~110℃に保った恒温槽に入れて3時間加熱し、取り出して冷やした後、再び質量を量って、金属製試験皿の中の残量(X2(g))を求めた。固形分(加熱残分)の含有量率(質量%)は、次式によって計算した。
固形分(加熱残分)の含有率(質量%)=X2/X1×100
実施例及び比較例で得られた各防汚塗料組成物の粘度(KU値)を、JIS K-5600-2-2:1999の規定を基に、溶剤希釈して粘度調整することなく、防汚塗料組成物温度23℃、10℃の2水準で、直径73mm、高さ80mmの円筒形容器に、上記各組成物を250mL入れて下記条件で測定した。
ストーマー粘度計:コーティングテスター工業製ストーマー粘度計
設定温度 :23℃±0.5℃、10℃±0.5℃
サンプル量 :250mL
重り :75g~1000g
実施例及び比較例で作製した各防汚塗料組成物を10℃に保ち、溶剤希釈等で粘度調整することなくエアスプレーで噴霧することで、スプレーパターンの広がりを目視により確認した。評価は以下の基準に準拠し実施した。
(評価基準)
A:防汚塗料組成物を、エアスプレーを用いて基材に塗付した際に防汚塗料組成物が微細な粒子として霧状で噴霧され、かつスプレーパターンが均一であり、基材に塗着した防汚塗料組成物の量にむらがない。
B:防汚塗料組成物を、エアスプレーを用いて基材に塗付した際に防汚塗料組成物が大きな粒子として噴霧され、かつスプレーパターンが広がらす、筋を生じ、不均一なパターンであり、基材に塗着した防汚塗料組成物の量にむらがある。
長さ120mm、幅20mm、厚み0.1mmのリン青銅板(日本テストパネル(株)製)の片面の全面にフィルムアプリケーターで乾燥膜厚が100μmになるように塗布し、23℃、湿度50%にて、7日間、通風なしに乾燥させた。その後、50℃の海水に3ヶ月間静置浸漬し、その後海水から引き上げ、23℃、湿度50%にて通風なしに1時間乾燥させた後、図1に示すように、試験体の防汚塗料塗布面を上面として水平に静置し、最大反り高さh(mm)を測定した。
なお、水平に静置した場合に、両側の反り高さが異なる場合には、両側の反り高さを測定し、大きい方の反り高さを最大反り高さh(mm)とした。
上述した内部応力測定において、最大反り高さを測定後の試験体の防汚塗料塗布面を目視で観察し、以下のように評価を行った。
A:クラックの発生が認められない。
B:クラックの発生が認められる。
〔静置防汚性試験〕
サンドブラスト処理鋼板(縦300mm×横100mm×厚み3.2mm)上に、エポキシ系防食塗料(商品名「バンノー500」、中国塗料(株)製)をその乾燥膜厚が約150μmとなるように塗布し、23℃にて1日乾燥させた。次いで、上記硬化塗膜上にエアスプレーを用いて、エポキシ系バインダー塗料(商品名「バンノー500N」、中国塗料(株)製)を、その乾燥膜厚が約100μmとなるように塗布し、23℃にて1日乾燥させた。更にその上に、前記実施例及び比較例の各防汚塗料組成物を溶剤希釈で粘度調整することなく、その乾燥膜厚が約100μmとなるように塗布し、23℃で7日間乾燥させて、防汚塗膜付試験板を作製した。
作製した試験板を、広島湾内広島県廿日市市沖の瀬戸内海に、試験板の2分の1(下部半分)が海水に浸漬するように設置した。その後、1ヶ月時と、3ヶ月毎時に水際(乾湿条件になる部位10cm幅)の防汚塗膜表面への水生生物の付着面積(%)をそれぞれ測定した。そして、下記評価基準に従って、防汚塗膜の静置防汚性を評価した。
0:水生生物の付着無し
0.5:水生生物の付着面積が、0%を超え10%以下
1:水生生物の付着面積が、10%を超え20%以下
2:水生生物の付着面積が、20%を超え30%以下
3:水生生物の付着面積が、30%を超え40%以下
4:水生生物の付着面積が、40%を超え50%以下
5:水生生物の付着面積が、50%を超える
一方、トリイソプロシリルメタクリレートの代わりにトリイソプロピルシリルアクリレートを含有するシリルエステル系共重合体溶液B1を使用した比較例1では、内部応力の増大が顕著であり、クラックの発生が認められた。
トリイソプロピルシリルメタクリレートに由来する構造単位の含有量が全構造単位100質量部に対して55質量部未満であるシリルエステル系共重合体溶液B2を使用した比較例2では、長期防汚性に劣るものであった。また、実施例1~7と対比すると、最大反り高さが高く、内部応力の増大も大きいものであった。
2-メトキシエチルメタクリレートに由来する構造単位の含有量が全構造単位100質量部に対して35質量部を超えるシリルエステル系共重合体溶液B3を使用した比較例3では、内部応力の増大が顕著であり、クラックの発生が認められた。
Mwが18,000未満であるシリルエステル系共重合体溶液B4を使用した比較例4では、内部応力の増大が顕著であり、クラックの発生が認められた。
Mwが28,000を超えるシリルエステル系共重合体溶液B5を使用した比較例5では、粘度が高く、低温スプレー作業性に劣るものであった。また、長期の静置防汚性に劣るものであった。
トリイソプロピルシリルメタクリレートに由来する構造単位の含有量が全構造単位100質量部に対して65質量部を超えるシリルエステル系共重合体溶液B6を使用した比較例6では、内部応力の増大が顕著であり、リン青銅板に防汚塗膜を形成した場合には、塗膜が剥離した。また、静置防汚性試験においても、クラックが発生した。
カルボキシ基を有するエチレン性不飽和化合物である、メタクリル酸に由来する構造単位を有するシリルエステル系共重合体溶液B7を使用した比較例7では、低温での粘度が高く、低温スプレー作業性に劣るものであった。また、実施例1~7と対比すると、最大反り高さが高く、内部応力の増大が大きく、更に、長期防汚性にも劣るものであった。
2-メトキシエチルメタクリレートに由来する構造単位の含有量が全構造単位100質量部に対して15質量部未満のシリルエステル系共重合体溶液B8を使用した比較例8では、内部応力の増大が顕著であり、塗膜の剥離が認められた。
2-メトキシエチルメタクリレートの代わりに、2-メトキシエチルアクリレートを含有するシリルエステル系共重合体溶液B9を使用した比較例9では、内部応力の増大が大きく、クラックが発生した。
2-メトキシエチルメタクリレートの代わりに、グリセリンモノメタクリレートを含有するシリルエステル系共重合体溶液B10を使用した比較例10では、内部応力の増大が大きく、クラックが発生した。
ロジン及び/又はその誘導体(B)を含有しない比較例11は、内部応力の増大が大きく、クラックが発生した。
Claims (11)
- シリルエステル系共重合体(A)、並びにロジン及び/又はその誘導体(B)を含有する防汚塗料組成物であって、
VOC(揮発性有機化合物)含有量が400g/L以下であり、
前記防汚塗料組成物の固形分中のイミダゾール化合物の含有量が0.1質量%以下であり、
前記シリルエステル系共重合体(A)が、全構造単位100質量部に対して、55質量部以上65質量部以下のトリイソプロピルシリルメタクリレート(a1)に由来する構造単位と、15質量部以上35質量部以下の2-メトキシエチルメタクリレート(a2)に由来する構造単位と、トリイソプロピルシリルメタクリレート(a1)及び2-メトキシエチルメタクリレート(a2)以外のカルボキシ基を有しないエチレン性不飽和単量体(a3)に由来する構造単位とからなり、かつ、重量平均分子量(Mw)が18,000以上28,000以下である、
防汚塗料組成物。 - 前記防汚塗料組成物中の前記シリルエステル系共重合体(A)の含有量(WA)と前記ロジン及び/又はその誘導体(B)の含有量(WB)との質量比(WA/WB)が、0.5以上10以下である、請求項1に記載の防汚塗料組成物。
- 防汚塗料組成物温度10℃におけるストーマー粘度計を用いて測定した粘度(KU値)が120以下である、請求項1又は2に記載の防汚塗料組成物。
- 下記手順(1)~(3)により測定した、リン青銅板の最大反り高さhが15mm以下である、請求項1~3のいずれか1項に記載の防汚塗料組成物。
(1)長さ120mm、幅20mm、厚さ0.1mmのリン青銅板の片面の全面に、防汚塗料組成物を乾燥膜厚が100μmとなるように塗布し、23℃、湿度50%にて7日間乾燥させて試験体を作製する。
(2)上記(1)で作製した試験体を、50℃の海水に3ヶ月静置浸漬する。
(3)上記(2)の試験体を海水から引き上げて、23℃、湿度50%にて1時間乾燥させた後、試験体の防汚塗料組成物塗布面を上面として水平面に静置し、最大反り高さh(mm)を測定する。 - 前記防汚塗料組成物の固形分中のイミダゾール化合物の含有量が0.01質量%以下である、請求項1~4のいずれか1項に記載の防汚塗料組成物。
- 前記トリイソプロピルシリルメタクリレート(a1)及び2-メトキシエチルメタクリレート(a2)以外のカルボキシ基を有しないエチレン性不飽和単量体(a3)が、(メタ)アクリル酸エステルである、請求項1~5のいずれか1項に記載の防汚塗料組成物。
- 前記シリルエステル系共重合体(A)の重量平均分子量が18,000以上26,000以下である、請求項1~6のいずれか1項に記載の防汚塗料組成物。
- 請求項1~7のいずれか1項に記載の防汚塗料組成物から形成された防汚塗膜。
- 基材と、前記基材表面に設けられた請求項8に記載の防汚塗膜とを有する、防汚塗膜付き基材。
- 前記基材が、船舶、水中構造物、漁業資材及び給排水管から選択される少なくとも1種である、請求項9に記載の防汚塗膜付き基材。
- 請求項1~7のいずれか1項に記載の防汚塗料組成物を基材に塗布するか、又は請求項1~7のいずれか1項に記載の防汚塗料組成物に基材を含浸する工程を有する、防汚塗膜付き基材の製造方法。
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