以下、図面を参照し、実施の形態に係る空調システム100について詳述する。なお、以下の図面では各構成部材の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る空調システムの構成例を示す模式図である。空調システム100は、室外機1、室内機3、およびリモートコントローラ5を含む。室外機1と室内機3とリモートコントローラ5とを組み合わせたものを空気調和機101とする。室外機1と室内機3とは、互いに無線通信または有線通信を行う。リモートコントローラ5は、室内機3との間で、例えば赤外線通信などの無線通信を行う。なお、リモートコントローラ5は、室内機3と有線通信を行ってもよい。リモートコントローラ5は、ユーザからの指示の入力を受け付け、当該指示を示す操作信号を室内機3に送信する。室内機3は、当該操作信号に対応する信号であって、室外機1に当該指示を反映させるための信号を、室外機1に送信する。なお、以下では、当該信号も操作信号と記載する。室外機1および室内機3は、受信した操作信号に従って、ユーザが所望する空調を行う。なお、リモートコントローラ5は、室内機3と共に、または、室内機3に代えて、室外機1に操作信号を送信するものでもよい。
図1では、室内機3として、四方向に吹出口を有する天井埋込型のものが示されているが、室内機3は、壁掛型のものでも天井吊下型のものでもよい。また、図1では、1つの室外機1と1つの室内機3とを有する空気調和機101が示されているが、空気調和機101は、1以上の室外機1と1以上の室内機3とを有するものであればよく、例えば、1つの室外機1と複数の室内機3とを有するものでもよい。
リモートコントローラ5は、Bluetooth(登録商標)またはWi-Fi(登録商標)等による無線通信機能を有し、スマートフォンまたはタブレット端末等の、通信機能を有する端末7と無線通信を行う。リモートコントローラ5は、無線通信に代えて、端末7と有線通信を行ってもよい。端末7は、リモートコントローラ5に代わり、ユーザからの、空調の指示の入力を受け付けてもよい。この場合には、端末7は、当該指示を示す操作信号を生成し、当該操作信号をリモートコントローラ5または室内機3に送信する。リモートコントローラ5は、端末7から操作信号を受信した場合には、当該操作信号を室内機3に送信する。
リモートコントローラ5は、無線通信機能または有線通信機能によって、ネットワーク2を介して、例えばクラウド上の、サーバ9と通信を行う。また、端末7とサーバ9とは、無線通信機能または有線通信機能によって相互に通信可能である。なお、リモートコントローラ5に代えて、あるいは、リモートコントローラ5と共に、室外機1と室内機3のうちの少なくともいずれかが、無線通信機能または有線通信機能により、端末7およびサーバ9と通信可能であってもよい。
図2は、実施の形態1における空気調和機の構成例を示す模式図である。室外機1と室内機3とは、内部に冷媒を流通させる冷媒配管4を介して接続されている。これにより、室外機1と室内機3とを含む冷媒回路6が形成され、当該冷媒回路6において冷媒が循環する。
室外機1は、外郭が筐体を用いて構成されており、当該筐体の内部に、室外通信部10、室外制御装置11、圧縮機12、流路切替装置13、室外熱交換器14、室外送風機15、および室外流量調整弁16、遮断弁17、圧力容器18、室外熱交換器温度センサ19、外気温度センサ20、吐出側圧力センサ21、吸入側圧力センサ22、および吐出側温度センサ23を備える。なお、図2では、当該筐体を点線によって示している。圧縮機12、流路切替装置13、室外熱交換器14、および室外流量調整弁16は、順次、冷媒配管4により接続されている。
室外通信部10は、室内機3との間で通信を行う。室外制御装置11は、室外通信部10、圧縮機12、流路切替装置13、室外送風機15、室外流量調整弁16、および遮断弁17と、不図示の配線によって接続されている。そして、室外制御装置11は、室外通信部10を介して室内機3から受信した操作信号に応じて、圧縮機12、流路切替装置13、室外送風機15、室外流量調整弁16、および遮断弁17を制御する。
圧縮機12は、吸入側から吸入された冷媒を圧縮し、高温高圧のガス冷媒として吐出側から吐出する。室外制御装置11は、圧縮機12に、不図示の電源からの電力を入力し、電流を印加する。室外制御装置11は、当該電力および電流の各値を制御する。室外制御装置11は、当該電力および電流の各値を室内機3に送信するよう室外通信部10を制御する。なお、当該電力および当該電流の各々は、空気調和機101の運転状態を示す運転パラメータの例である。また、室外制御装置11は、圧縮機12に入力される当該電力、および、圧縮機12に印加される当該電流の各値を示す情報を得ているものとして、空調用センサの例である。
流路切替装置13は、例えば四方弁を含み、冷媒の流路の方向の切り換えを行う。流路切替装置13による冷媒の流路の切り換えによって、冷房と暖房との切り替えが行われる。図2において流路切替装置13における実線部分は、冷房運転時における冷媒の流路を示す。また、破線部分は、暖房運転時における冷媒の流路を示す。同様に、図2における実線で示される矢印は、冷房運転時において冷媒が流れていく方向を示し、破線で示される矢印は、暖房運転時において冷媒が流れていく方向を示す。
室外熱交換器14は、冷媒と室外の空気との間で熱交換を行わせる。室外熱交換器14は、冷房運転時には冷媒の凝縮器として機能し、暖房運転時には冷媒の蒸発器として機能する。室外送風機15は、ファンモータなどの室外駆動源15Aによって駆動される、シロッコファン、ターボファン、またはプロペラファン等の室外ファン15Bを含み、室外の空気を室外機1内の室外熱交換器14へ導き、冷媒と熱交換後の空気を室外へ送り出す。室外送風機15は、送風機の例である。
室外流量調整弁16は、開度の変化により、室外機1と室内機3との間を循環する冷媒の流量を調整し、且つ、圧縮機12において圧縮された冷媒を減圧する。室外流量調整弁16は、例えば電子膨張弁などの膨張弁である。
遮断弁17は、開動作によって、冷媒回路6において冷媒を流通させる。また遮断弁17は、閉動作によって、冷媒回路6における冷媒の流通を遮断する。圧力容器18は、冷媒を貯留するための容器である。
室外熱交換器温度センサ19は、室外熱交換器14の内部または外部に設けられ、当該室外熱交換器14における冷媒の温度を検知する。外気温度センサ20は、室外機1における、室外の空気の吸入口などに設けられ、室外の気温を検知する。吐出側圧力センサ21は、圧縮機12から冷媒が吐出する側の冷媒配管4に設けられ、圧縮機12から吐出された冷媒の圧力を測定する。吸入側圧力センサ22は、圧縮機12を基準に、冷媒の上流側の冷媒配管4に設けられ、圧縮機12に吸入される冷媒の圧力を測定する。
吐出側温度センサ23は、圧縮機12の本体における、冷媒の吐出側に設けられ、圧縮機12本体の温度を検知する。なお、吐出側温度センサ23は、当該吐出側における冷媒配管4に設けられてもよく、当該冷媒配管4の温度、または、圧縮機12から吐出された冷媒の温度を検知してもよい。室外熱交換器温度センサ19、外気温度センサ20、吐出側圧力センサ21、吸入側圧力センサ22、および吐出側温度センサ23は、それぞれ空調用センサの例である。また、これらの各空調用センサが測定する、冷媒の温度、室外の気温、冷媒の圧力、または、圧縮機12の温度等は、空気調和機101の運転状態を示す運転パラメータの例である。
室外制御装置11は、室外熱交換器温度センサ19、外気温度センサ20、吐出側圧力センサ21、吸入側圧力センサ22、および吐出側温度センサ23と、不図示の配線によって接続されており、これらの空調用センサから検知結果を取得する。
室内機3は、外郭が筐体を用いて構成され、当該筐体の内部に、第1室内通信部30、第2室内通信部31、室内制御装置32、室内熱交換器33、室内送風機34、室内流量調整弁35、室内熱交換器温度センサ36、および、室内温度センサ37を備える。なお、図2では、当該筐体を点線によって示している。第1室内通信部30は、リモートコントローラ5との間で通信を行う。第2室内通信部31は、室外機1との間で通信を行う。
室内制御装置32は、第1室内通信部30、第2室内通信部31、室内送風機34、および室内流量調整弁35と、不図示の配線によって接続されている。そして、室内制御装置32は、第1室内通信部30を介してリモートコントローラ5から受信した操作信号に応じて、室内送風機34および室内流量調整弁35を制御すると共に、室外機1に操作信号を送信するよう第2室内通信部31を制御する。
室内熱交換器33は、室外機1からの冷媒と、室内送風機34によって室内から室内機3の内部へ送り込まれた空気と、を熱交換させる。室内送風機34は、ファンモータなどの室内駆動源34Aによって駆動される、シロッコファン、ターボファン、またはプロペラファン等の室内ファン34Bを含み、室内の空気を室内機3内の室内熱交換器33へ導き、冷媒との熱交換後の空気を室内へ送り出す。なお、室内送風機34は、室内機3から吹き出す風の量を制御する。室内送風機34は、送風機の例である。
室内流量調整弁35は、開度の変化により、室外機1と室内機3との間を循環する冷媒の流量を調整する。室内流量調整弁35は、例えば電子膨張弁などの膨張弁である。
室内熱交換器温度センサ36は、室内熱交換器33の内部または外部に設けられ、冷媒の温度を検知する。室内温度センサ37は、室内機3における、室内の空気の吸入口などに設けられ、室内の空気の温度を検知する。室内熱交換器温度センサ36および室内温度センサ37は、それぞれ空調用センサの例である。また、これらの各空調用センサが測定する、冷媒の温度、または室内の気温は、空気調和機101の運転状態を示す運転パラメータの例である。
室内制御装置32は、室内熱交換器温度センサ36および室内温度センサ37と、不図示の配線によって接続されており、これらの空調用センサから検知結果を取得する。室内制御装置32は、室内熱交換器温度センサ36および室内温度センサ37の各々による検知結果を、リモートコントローラ5に送信するよう第1室内通信部30を制御する。
なお、第1室内通信部30は、端末7およびサーバ9のうちの少なくとも1つと通信を行うものであってもよい。この場合には、室内制御装置32は、室内熱交換器温度センサ36および室内温度センサ37が検知した運転パラメータの値を、端末7およびサーバ9のうち、通信可能な機器に送信するよう、第1室内通信部30を制御してもよい。
空調システム100は、上記空調用センサによって検知された運転パラメータの値から、例えば圧縮機12の異常など、空気調和機101における異常を検知することができる。例えば、圧縮機12に印加される電流の値は、当該圧縮機12または室外制御装置11等の劣化度合いに応じて変動し得る。そして、圧縮機12または室外制御装置11等が劣化しておらず、正常に動作していると判定される、当該電流の基準値、または、当該電流の値の基準範囲が存在する。当該電流の値が当該基準値と不一致である場合、または、当該電流の値が当該基準範囲にない場合には、圧縮機12または室外制御装置11等が劣化しているなど、空気調和機101の部品に異常があると判定される。
このような、空調用センサによる検知結果を用いての、空気調和機の故障の予測、または、空気調和機の劣化の推定等は、従来から行われている。従来の空調システムとして、空気調和機の故障を予測した場合において、メンテナンス担当者へ連絡を行うものが知られている。しかし、当該空調システムは、故障の虞がある空気調和機の運転内容を変更するものとは限らなかった。そのため、当該空調システムは、故障の虞がある空気調和機に、正常時と同様な運転内容によって動作を行わせる可能性があり、空気調和機の延命は図れなかった。あるいは、当該空調システムは、故障の虞のある空気調和機に、正常時と同様な運転を行わせることに代えて、運転を停止させる可能性があり、ユーザが空調を必要とする夏または冬等の時期において、空気調和機が空調を行えなくなる可能性があった。
この他にも、従来の空調システムとして、空気調和機の劣化を推定した場合において、空気調和機の劣化についてユーザに通知し、消費電力を抑制する運転内容など、当該劣化に応じた運転内容をユーザに提案するものが知られている。当該空調システムは、ユーザが選択した運転内容を空気調和機に反映させることにより、ユーザの快適性を担保する。一方において、当該空調システムは、ユーザが、空気調和機の劣化に応じた運転内容を希望する場合には、当該劣化に応じた運転を空気調和機に行わせることにより、消費電力を低減し、空気調和機の処理量を抑えることができる。これにより、当該空調システムは、空気調和機の負担を減らし、劣化の進行を遅らせ得る。しかし、空気調和機においてどの部品の劣化が進行しているか、空気調和機のどの部分に異常が起きているのか、あるいは、空気調和機がどのような環境で運転しているかなどにより、劣化の進行を遅らせるための運転内容は異なり得る。
実施の形態1に係る空調システム100は、空気調和機101を停止させることなく、ユーザの快適性を維持しながら、空気調和機101の寿命を最大限に延ばす、空気調和機101の状態に応じた延命を可能とするものである。以下、実施の形態1に係る空調システム100について詳述する。
図3は、実施の形態1に係る空調システムが有する機能について例示するブロック図である。空調システム100は、記憶部80、劣化推定部81、寿命演算部82、制御構築部83、および空調制御部84を備える。
記憶部80は、空気調和機101と同じ条件の空気調和機を含む複数の空気調和機の各々の、複数の運転パラメータを記憶する。当該運転パラメータは、上述の運転パラメータに対応する。以下では、空気調和機101と同じ条件の空気調和機を、対比空気調和機と記載する。また、以下では、記憶部80が記憶する、当該複数の空気調和機の運転パラメータを、対比パラメータと記載する。更に、以下では、当該複数の空気調和機のうちの任意の空気調和機を、符号を付さずに、単に、空気調和機と記載する。そして、当該空気調和機における部品についても、符号を付さずに説明する。
対比空気調和機は、次の能力条件と環境条件の少なくとも一方を満たす空気調和機を指すものとする。能力条件とは、能力パラメータの値が、空気調和機101の能力パラメータの値からの差が、予め定められた能力閾値以下であるとの条件である。能力パラメータは、空気調和機の能力の指標となるパラメータである。能力パラメータとしては、例えば、冷凍能力、空気調和機の使用初期において圧縮機に入力される設定電力、または、空気調和機の使用初期において圧縮機に印加される設定電流等が挙げられる。この他、能力パラメータは、型番など、機種もしくは仕様を示す情報でもよい。
環境条件とは、環境パラメータの値が、空気調和機101の環境パラメータの値からの差が、予め定められた環境閾値以下であるとの条件である。環境パラメータは、空気調和機の設置環境の指標となるパラメータである。環境パラメータとしては、例えば、空気調和機の累積使用時間、室外機または室内機の設置環境の平均気温、緯度と経度の組み合わせなどの設置位置を示す情報、年間降水量など天候を示す情報、および、空気調和機が有する室内機の数等が挙げられる。この他にも、環境パラメータとしては、室内の気温と設定温度との差の年間平均、1日における運転時間の年間平均、冷媒配管の長さ、冷媒量、室内の平均人数、および、圧縮機に入力される電力値の年間平均または累積値等が挙げられる。
記憶部80は、複数の空気調和機の各々の、能力パラメータおよび環境パラメータの各値を記憶している。能力パラメータおよび環境パラメータの各値は、各空気調和機に予め記憶されている値でもよいし、手動で入力された値でもよいし、上記空調用センサまたは人感センサ等のセンサにより検知された値でもよい。あるいは、能力パラメータおよび環境パラメータの各値は、各空気調和機に予め記憶されている値、手動で入力された値、および、空調用センサまたは人感センサ等のセンサにより検知された値のうちの少なくとも1つを用いて算出された値でもよい。
実施の形態1における記憶部80は、複数の空気調和機の各々の、複数の対比パラメータの各々の、正常値と異常値とを分類して記憶している。以下、このことについて詳述する。空気調和機に含まれる複数の部品の各々の状態を示す情報は、当該空気調和機の、複数の対比パラメータのうちの、1以上の対比パラメータの値から取得できる。当該複数の部品の各々の状態を示す情報としては、当該複数の部品の各々の劣化度合い、当該空気調和機における空気の吸い込み部分の閉塞度合い、および、当該空気調和機におけるショートサーキットの発生の有無を示す情報等が挙げられる。なお、当該複数の部品の各々の状態を示す情報には、当該複数の部品の各々を識別するための、部品名などの情報が含まれる。以下では、部品の劣化が進んでいる状態、当該吸い込み部分が閉塞している状態、および、ショートサーキットが発生している状態等を異常状態と記載する。なお、異常状態は、部品毎に存在し、吸い込み部分が閉塞している異常状態は、当該吸い込み部分における各部品の状態であり、ショートサーキットが発生している異常状態は、当該ショートサーキットに関係する部品の状態である。以下、異常状態にはない部品の状態を正常状態と記載する。
上記複数の部品の各々が正常状態にある場合には、上記複数の対比パラメータの各々の値は、基準値となるか、または、基準範囲における値となる。一方、当該複数の部品の各々が異常状態にある場合には、当該複数の対比パラメータのうちの1以上の対比パラメータの値が、基準値からずれるか、または、基準範囲から逸脱する。上述した正常値とは、当該基準値、または、当該基準範囲における値に相当する。また、上述した異常値とは、当該基準値からずれた値、または、当該基準範囲から逸脱した値に相当する。
記憶部80は、複数の空気調和機の各々の、複数の対比パラメータの各々の異常値を、当該複数の空気調和機の各々における複数の部品の各々の、異常状態を示す情報と対応付けて記憶している。当該異常値、および、当該異常状態を示す情報は、実験、または、AI(Artificial Intelligence)による学習等によって、予め得られているものである。ここで、複数の部品の各々の異常状態を示す情報は、例えば、劣化が進んでいる当該複数の部品の各々を示す情報、および、当該複数の部品の各々の劣化度合いを示す情報の組み合わせである。
具体的に説明すると、記憶部80は、例えば、圧縮機に印加される電流の異常値と、当該異常値が検知された場合において劣化が進行している部品を示す情報と、当該部品の劣化度合いと、を対応付けて記憶している。なお、圧縮機に印加された電流が異常値となる場合において劣化が進行している部品は、当該圧縮機、および、当該圧縮機を制御する室外制御装置のうちの少なくとも1つである。圧縮機と室外制御装置のいずれが劣化しているかによって、当該電流の異常値の大きさが異なり得る。記憶部80は、異常値毎に、劣化が進行している部品を示す情報と、当該部品の劣化度合いを示す情報とを対応付けて記憶している。実施の形態1では、複数の部品の各々の劣化度合いは数値によって示されるものとする。以下では、当該劣化度合いを示す数値を、単に劣化度合いと記載する。
実施の形態1における記憶部80は、複数の空気調和機の各々の複数の対比パラメータの各々の正常値を、当該複数の空気調和機の各々における複数の部品の各々の正常状態を示す情報と対応付けて記憶しているものとする。ただし、記憶部80は、複数の空気調和機の各々の複数の対比パラメータの各々の正常値と、当該複数の空気調和機の各々における複数の部品の各々の正常状態を示す情報と、を記憶していないものでもよい。当該正常値、および、当該正常状態を示す情報は、実験、またはAIによる学習等によって、予め得られているものである。ここで、複数の部品の各々の正常状態を示す情報とは、例えば、劣化が進行していない当該複数の部品の各々を示す情報、および、当該複数の部品の各々の劣化度合いの組み合わせである。
記憶部80は、複数の空気調和機の各々における複数の部品の各々の状態を示す情報に代えて、あるいは、複数の空気調和機の各々における複数の部品の各々の状態を示す情報と共に、複数の空気調和機の各々の状態を示す情報を記憶しているものでもよい。この場合には、記憶部80は、複数の空気調和機の各々の複数の対比パラメータの値を、当該複数の空気調和機の各々の状態を示す情報と対応付けて記憶する。なお、当該複数の空気調和機の各々の状態を示す情報とは、当該複数の空気調和機の各々の劣化度合い、当該複数の空気調和機の各々における空気の吸い込み部分の閉塞度合い、または、当該複数の空気調和機の各々におけるショートサーキットの発生の有無を示す情報等である。各空気調和機の劣化度合いは、上記各部品の劣化度合いと同様、数値で示されるものとし、以下では、各空気調和機の劣化度合いを示す数値を、当該各空気調和機の劣化度合いと記載する。各空気調和機の劣化度合いは、実験、またはAIによる学習によって得られたものである。各空気調和機の劣化度合いは、当該各空気調和機における複数の部品の各々の劣化度合いを用いて算出されたものでもよい。
記憶部80は、複数の空気調和機の各々が故障するまでの間の、複数の時点の各々において、当該複数の空気調和機の各々において検知された、複数の対比パラメータの各々の値を記憶している。また、記憶部80は、当該複数の時点の各々において検知された、各空気調和機の複数の対比パラメータの各々の値と、当該複数の時点の各々における当該各空気調和機の複数の部品の各々の劣化度合いと、を対応付けて記憶している。なお、記憶部80は、当該複数の時点の各々における当該各空気調和機の複数の部品の各々の劣化度合いに代えて、当該複数の時点の各々における当該各空気調和機の劣化度合いを記憶するものでもよい。あるいは、記憶部80は、当該複数の時点の各々における当該各空気調和機の複数の部品の各々の劣化度合いと共に、当該複数の時点の各々における当該各空気調和機の劣化度合いを記憶するものでもよい。この場合には、記憶部80は、当該複数の時点の各々において検知された、各空気調和機の複数の対比パラメータの値と、当該各空気調和機の劣化度合いとを対応付けて記憶しているものとする。
実施の形態1における記憶部80は、複数の空気調和機の各々の劣化度合いと、当該複数の空気調和機の各々における複数の部品の各々の劣化度合いと、当該複数の部品のうちの2以上の部品の劣化度合いのうちの、少なくともいずれかを時系列で記憶している。以下では、複数の空気調和機の各々の劣化度合いと、当該複数の空気調和機の各々における複数の部品の各々の劣化度合いと、当該複数の部品のうちの2以上の部品の劣化度合いの、少なくともいずれかを時系列で示す情報を、対比劣化情報と記載する。なお、複数の空気調和機の各々の劣化度合いを時系列で示す対比劣化情報は、当該複数の空気調和機の各々における複数の部品の各々の劣化度合いを時系列で示す対比劣化情報から得られたものでもよい。また、2以上の部品の劣化度合いを時系列で示す対比劣化情報は、当該2以上の部品の各々の劣化度合いを時系列で示す対比劣化情報から得られたものでもよい。
図4は、対比劣化情報を例示する図である。図4には、3つの対比劣化情報が示されている。当該3つの対比劣化情報の各々は、横軸を時間、縦軸を劣化度合いとした場合において、曲線で表される。以下では、当該曲線を劣化曲線と記載する。図4では、当該劣化曲線を破線により示している。図4には、劣化曲線A、劣化曲線B、および劣化曲線Cが示されている。当該劣化曲線A~劣化曲線Cの各々は、各空気調和機、各部品、または、上記2以上の部品の、劣化度合いを時系列で示す。図4における複数の点Dの各々は、実験、またはAIの学習により得られた、当該各空気調和機、当該各部品、または当該2以上の部品の、複数の時点の各々における劣化度合いを示す。劣化曲線A~劣化曲線Cの各々は、当該各空気調和機、当該各部品、当該2以上の部品の、複数の時点の各々における劣化度合いを示す点Dの近似曲線に相当する。図4における「設計寿命時間」とは、設計時において、当該各空気調和機、当該各部品、当該2以上の部品の寿命として想定される、予め定められた時間である。なお、複数の空気調和機の各々の設計寿命時間は、互いに異なっていてもよいし、等しくともよい。一方、任意の1つの空気調和機における、複数の部品の各々の設計寿命時間は、互いに異なるものとするが、等しくともよい。複数の空気調和機の各々における特定の部品の設計寿命時間は、互いに等しくとも、異なっていてもよい。図4において「故障」によって示される劣化度合いは、当該各空気調和機、当該各部品、または、当該2以上の部品が故障した場合の劣化度合いに相当する。
図4における劣化曲線A~劣化曲線Cの各々が、各空気調和機の劣化度合いの時間変化を示す劣化曲線である場合には、劣化曲線Bによって劣化度合いの時間変化が示される空気調和機の寿命は、設計寿命時間と等しい。一方、劣化度合いの時間変化が劣化曲線Aによって示される空気調和機の寿命は、設計時に想定された設計寿命時間よりも短い。そして、劣化度合いの時間変化が劣化曲線Cによって示される空気調和機の寿命は、設計時に想定された設計寿命時間より長い。
図3を再度参照する。劣化推定部81は、記憶部80を参照し、空気調和機101の能力パラメータの値と環境パラメータの値の少なくとも1つに基づいて、対比空気調和機の複数の対比パラメータの値を抽出する。
劣化推定部81は、空気調和機101における複数の上記空調用センサが検知した複数の運転パラメータの全部または一部の値を、抽出した、対比空気調和機の複数の対比パラメータの全部または一部の値と照合する。なお、劣化推定部81は、対比空気調和機の複数の対比パラメータの値に代えて、複数の空気調和機の各々の複数の対比パラメータの全部または一部の値と、空気調和機101の複数の運転パラメータの全部または一部の値と、を照合してもよい。あるいは、劣化推定部81は、複数の空気調和機のうちの、任意の一部の空気調和機の各々の複数の対比パラメータの全部または一部の値と、空気調和機101の複数の運転パラメータの全部または一部の値と、を照合してもよい。なお、劣化推定部81が、値を照合する運転パラメータと対比パラメータは、互いに同じ種類のパラメータであって、同じ種類の空調用センサによって値が検知されるものである。例えば、運転パラメータが、圧縮機12に印加される電流であれば、劣化推定部81は、当該運転パラメータと、値を照合する対比パラメータを、圧縮機に印加される電流とする。
劣化推定部81は、照合結果に基づいて、空気調和機101、または、空気調和機101における複数の部品のうちの1以上の部品の、劣化度合いを推定する。以下では、劣化推定部81が劣化度合いを推定する、空気調和機101、または、空気調和機101における当該1以上の部品を対象物と記載する。以下、劣化推定部81がどのように対象物の劣化度合いを推定するか説明する。
劣化推定部81は、各運転パラメータの値と、当該各運転パラメータに相当する各対比パラメータの値との差を演算する。例えば、劣化推定部81は、空気調和機101における冷媒の温度と、対比空気調和機から得られた冷媒の温度との差を演算する。そして、劣化推定部81は、複数の運転パラメータの各々の値と、複数の対比パラメータの各々の値との差に基づいて、空気調和機101、または、空気調和機101における複数の部品の各々の劣化度合いを推定する。あるいは、劣化推定部81は、1つの運転パラメータの値と、1つの対比パラメータの値との差、または、複数の運転パラメータのうちの2以上の運転パラメータの各々の値と、複数の対比パラメータのうちの2以上の対比パラメータの各々の値との差に基づいて、空気調和機101における1以上の部品の劣化度合いを推定する。
劣化推定部81は、次のようにして、空気調和機101の劣化度合いを推定する。上述したように、記憶部80は、空気調和機の劣化度合いを、当該空気調和機の複数の対比パラメータの値と対応付けて記憶しているものとする。劣化推定部81は、例えば、複数の運転パラメータの各々の値と、当該複数の対比パラメータの各々の値との差の総和に基づいて、当該空気調和機101の劣化度合いを推定する。より具体的には、劣化推定部81は、当該総和が最小となる、当該複数の対比パラメータの値に対応付けられた劣化度合いを、空気調和機101の劣化度合いと推定する。
劣化推定部81は、次のようにして、複数の部品の各々の劣化度合いを推定する。記憶部80は、空気調和機における複数の部品の各々の劣化度合いを、当該空気調和機の複数の対比パラメータのうちの1以上の対比パラメータの値と対応付けて記憶しているものとする。空気調和機における任意の1つの部品が異常状態にある場合には、当該空気調和機の複数の対比パラメータのうち、当該1以上の対比パラメータの値が異常値になる。
当該1つの部品が異常状態にある場合において1つの対比パラメータの値が異常値となる場合には、劣化推定部81は、当該1つの対比パラメータに相当する1つの運転パラメータの値と、当該1つの対比パラメータの値との差に基づいて、当該1つの部品の劣化度合いを推定する。具体的には、劣化推定部81は、記憶部80における、当該1つの運転パラメータの値との差が最小になる、当該1つの対比パラメータの値に対応付けられた劣化度合いを、当該1つの部品の劣化度合いと推定する。
一方、当該1つの部品が異常状態にある場合において2つ以上の対比パラメータの値が異常値となる場合には、劣化推定部81は、当該2つ以上の対比パラメータの各々に相当する、2つ以上の運転パラメータの各々の値と、当該2つ以上の対比パラメータの各々の値との差に基づき、当該1つの部品の劣化度合いを推定する。具体的には、劣化推定部81は、記憶部80における、当該2つ以上の運転パラメータの各値と、当該2つ以上の対比パラメータの各値との差の総和が最小になる、当該2つ以上の対比パラメータの値に対応付けられた劣化度合いを、当該1つの部品の劣化度合いと推定する。
劣化推定部81は、空気調和機101における部品毎の劣化度合いを推定し、当該部品毎の劣化度合いに基づいて当該空気調和機101の劣化度合いを推定してもよい。また、劣化推定部81は、空気調和機101における複数の部品のうちの、任意の2以上の部品の劣化度合いを、当該2以上の部品の各々の劣化度合いから推定してもよい。ここで、劣化推定部81は、次のようにして、当該2以上の部品の劣化度合いを推定してもよい。
例えば、記憶部80は、空気調和機における複数の部品のうちの、任意の2以上の部品の劣化度合いを、当該空気調和機の複数の対比パラメータのうちの2以上の対比パラメータの値と対応付けて記憶する。なお、当該2以上の部品が異常状態にある場合には、当該2以上の対比パラメータの値が異常値になる。劣化推定部81は、当該2以上の対比パラメータの各々に相当する、2以上の運転パラメータの各々の値と、当該2以上の対比パラメータの各々の値との差に基づき、当該2以上の部品の劣化度合いを推定してもよい。具体的には、劣化推定部81は、記憶部80における、当該2以上の運転パラメータの各値と、当該2以上の対比パラメータの各値との差の総和が最小になる、当該2以上の対比パラメータの値に対応付けられた劣化度合いを、当該2以上の部品の劣化度合いと推定する。
劣化推定部81は、AIの機能によって、複数の運転パラメータの全部または一部の値に基づき、記憶部80に記憶された複数の対比パラメータの全部または一部の値を参照し、対象物の劣化度合いを推定してもよい。この場合において劣化推定部81は、対比空気調和機の複数の対比パラメータの全部または一部の値を参照してもよいし、複数の空気調和機の各々の複数の対比パラメータの全部または一部の値を参照してもよい。劣化推定部81は、対比空気調和機の複数の対比パラメータの全部または一部の値を参照する場合には、当該対比空気調和機の複数の対比パラメータの全部または一部の値を、AIの機能によって抽出してもよい。
劣化推定部81は、定期的に、空気調和機101における複数の上記空調用センサが検知した複数の運転パラメータの、全部または一部の値を取得する。実施の形態1における劣化推定部81は、予め定められた取得時間の経過毎に、当該複数の運転パラメータの全部または一部の値を取得する。なお、劣化推定部81は、ランダムなタイミングにおいて、当該複数の運転パラメータの全部または一部の値を取得するものでもよい。そして、劣化推定部81は、各時点において検知された複数の運転パラメータの全部または一部の値に基づいて、当該各時点における対象物の劣化度合いを推定する。
劣化推定部81は、推定した、各時点における対象物の劣化度合いから、当該対象物の劣化度合いを時系列で示す劣化情報を生成する。図5は、劣化推定部が生成した劣化情報を例示する図である。図5に示す劣化情報は、1つの対象物の劣化度合いを時系列で示すものである。図5に示すように、横軸を時間、縦軸を劣化度合いとし、時間の始点を空気調和機101の使用開始時点t0とした場合において、現時点t1までの劣化情報は線Eによって示される。図5における点Fは、劣化推定部81が推定した、各時点における対象物の劣化度合いを示す。線Eは、各時点における点Fを結んで得られる線である。
図3の参照に戻る。寿命演算部82は、劣化推定部81に代わり、上記劣化情報を生成してもよい。この場合には、寿命演算部82は、劣化推定部81が推定した、各時点における対象物の劣化度合いから、劣化情報を生成する。
寿命演算部82は、対象物が空気調和機101である場合には、記憶部80を参照し、対比空気調和機の劣化度合いを時系列で示す対比劣化情報を抽出する。寿命演算部82は、対象物が空気調和機101における1つの部品である場合には、記憶部80を参照し、対比空気調和機における、当該1つの部品に相当する部品の劣化度合いを時系列で示す対比劣化情報を抽出する。寿命演算部82は、対象物が空気調和機101における2以上の部品である場合には、記憶部80を参照し、対比空気調和機における、当該2以上の部品に相当する、2以上の部品の劣化度合いを時系列で示す対比劣化情報を抽出する。
寿命演算部82は、劣化推定部81が生成した劣化情報を、抽出した対比劣化情報と照合する。なお、寿命演算部82は、当該劣化情報を、記憶部80に記憶されている全ての対比劣化情報、または、任意の一部の対比劣化情報と照合してもよい。この場合には、寿命演算部82は、対比空気調和機、または、当該対比空気調和機における1以上の部品の劣化度合いを時系列で示す対比劣化情報の抽出を行わなくともよい。
寿命演算部82は、上記劣化情報と上記対比劣化情報との照合結果に基づいて、対象物の寿命時間を演算する。ここで、寿命時間とは、現時点から、当該対象物が故障に至る時点までの時間を指す。なお、以下では、当該故障に至る時点を故障時点と記載する。寿命演算部82は、AIの機能により、上述の処理を行うものでもよい。以下、寿命演算部82がどのように寿命時間を演算するかについて詳述する。
寿命演算部82は、例えば、次のように劣化情報と対比劣化情報とを照合する。寿命演算部82は、劣化情報における、現時点を終点とする、予め定められた長さの照合時間範囲における各時点の劣化度合いと、対比劣化情報における、当該照合時間範囲と同じ長さの時間範囲における各時点の劣化度合いとの差を演算する。なお、当該照合時間範囲の長さは任意に定められる。以下では、対比劣化情報における当該照合時間範囲と同じ長さの当該時間範囲を、対比時間範囲と記載する。
寿命演算部82は、対比劣化情報が示す全ての時間範囲のうち、照合時間範囲における各時点の当該差が差分閾値以下であって、且つ、当該照合時間範囲における当該差の総和が最小となる対比時間範囲を抽出する。対比劣化情報のうち、抽出された当該対比時間範囲において、現時点までの対象物の劣化度合いの近似曲線が示される。以下では、寿命演算部82が抽出した当該対比時間範囲を、抽出時間範囲と記載する。
ここで、対比空気調和機の劣化度合いの時間変化、および、対比空気調和機における1以上の部品の劣化の時間変化は、それぞれ一律に定まるとは限らない。すなわち、当該対比空気調和機の劣化度合いの時間変化、および、当該1以上の部品の時間変化には、それぞれ、様々なパターンが存在し得る。対比空気調和機、または、当該1以上の部品の劣化度合いの時間的変化として、複数のパターンがある場合には、記憶部80は、これら複数のパターンを示す、複数の対比劣化情報を記憶する。
寿命演算部82は、記憶部80において、対象物に相当する、空気調和機または1以上の部品の、対比劣化情報が複数存在する場合には、当該複数の対比劣化情報の各々と、劣化情報とを照合する。そして、寿命演算部82は、当該複数の対比劣化情報の各々が示す全ての時間範囲のうち、照合時間範囲における各時点の当該差が差分閾値以下であって、且つ、照合時間範囲における当該差の総和が最小となる、抽出時間範囲を抽出する。更に、寿命演算部82は、当該複数の対比劣化情報の各々における抽出時間範囲のうち、当該差の総和が最小の抽出時間範囲を選択する。以下では、選択された当該抽出時間範囲を、選択時間範囲と記載する。寿命演算部82は、選択時間範囲を抽出した対比劣化情報を、複数の対比劣化情報から抽出する。以下では、寿命演算部82が選択時間範囲を抽出した対比劣化情報を抽出劣化情報と記載する。抽出劣化情報は、対象物の劣化の進行のパターンを近似する情報となる。なお、対比空気調和機、または、当該対比空気調和機における1以上の部品の劣化度合いの時間的変化に1つのパターンしかない場合には、記憶部80には、当該1つのパターンを示す、当該対比空気調和機または当該1以上の部品の1つの対比劣化情報が記憶される。そして、当該1つの対比劣化情報から寿命演算部82が抽出した抽出時間範囲が、選択時間範囲となる。
図5の参照に戻る。図5では、上記照合時間範囲を、対象物の使用開始時点t0から現時点t1までとしている。図5に示すように、劣化情報を示す線Eは、抽出劣化情報を示す劣化曲線Gによって近似される。すなわち、対象物は、劣化曲線Gが示すように、劣化が進行していると推測される。
ここで、劣化曲線Gによって示される対象物の故障時点は、t2によって示される時点となる。従って、対象物の故障時点は、当該時点t2と推測される。寿命演算部82は、現時点t1から故障時点t2までの時間T1を演算する。当該時間T1は、現時点t1からの対象物の寿命時間として推定される。
図3の参照に戻る。制御構築部83は、寿命演算部82が演算した寿命時間を延ばすための、空気調和機101の制御内容を構築する。当該制御構築部83による機能は、AIによって実現されてもよい。なお、制御構築部83は、寿命演算部82が演算した寿命時間が寿命閾値以下である場合のみにおいて、当該制御内容を構築するものでもよい。以下、制御構築部83について詳述する。
制御構築部83は、寿命演算部82が抽出した抽出劣化曲線に基づいて、対象物の寿命時間を延ばすための、空気調和機101の制御内容を、記憶部80を参照して構築する。記憶部80には、各空気調和機、各空気調和機における各部品、および、各空気調和機における1以上の部品のうちの、少なくともいずれかの劣化を遅らせるための1以上の制御パターンが記憶されている。当該制御パターンとしては、例えば、対象物が圧縮機12である場合には、当該圧縮機12の周波数の下降、室外ファン15Bの回転数の上昇、および、室外流量調整弁16の開度の調整等がある。また、対象物が圧縮機12である場合の、この他の制御パターンとしては、空気調和機101の起動時において実行される、圧縮機12などの各部品における異常の有無の判定処理のタイミングの調整等がある。
なお、対象物の延命に効果的な制御パターンは、抽出劣化情報毎に異なり得る。記憶部80には、抽出劣化情報毎に、1以上の制御パターンが対応付けて記憶されている。例えば、記憶部80には、1つの抽出劣化情報に対して、1つの制御パターンが記憶されていてもよい。あるいは、記憶部80には、抽出劣化情報における、予め定められた調整時間範囲毎に、1つの制御パターンが記憶されていてもよい。この他にも、記憶部80には、抽出劣化情報における時点毎に、1つの制御パターンが記憶されていてもよい。上記1つの制御パターンは、対象物の寿命時間を延ばすものとして、実験、または、AIの学習によって得られたものである。
記憶部80には、対比劣化情報毎に、複数の制御パターンが記憶されていてもよい。あるいは、記憶部80には、各対比劣化情報における調整時間範囲毎に、複数の制御パターンが記憶されていてもよい。この他にも、記憶部80には、各対比劣化情報における時点毎に、複数の制御パターンが記憶されていてもよい。これらの場合において、当該複数の制御パターンの各々には、予め得られた実験結果、または、AIによる学習によって、劣化の進行が遅いほど大きな重みが対応付けられていてもよい。すなわち、記憶部80における当該複数の制御パターンの各々には、複数の空気調和機の各々、複数の空気調和機の各々における複数の部品の各々、または、複数の部品のうちの1以上の部品の、寿命を長く延ばすほど、大きな重みが対応付けられていてもよい。当該重みは、実験、または、AIによる学習によって、定められてもよい。
制御構築部83は、記憶部80に記憶されている、対象物の劣化を遅らせる1以上の制御パターンのうちの少なくとも1つの制御パターンに基づいて、空気調和機101の制御内容を構築する。制御構築部83は、抽出劣化情報に複数の制御パターンが記憶部80に記憶されている場合には、ランダムに選択した制御パターンに基づいて、空気調和機101の制御内容を構築してもよい。また、制御構築部83は、抽出劣化情報に複数の制御パターンが記憶部80に記憶され、且つ、当該複数の制御パターンの各々に、上記重みが対応付けられている場合には、最大の重みが対応付けられた制御パターンに基づき、制御内容を構築してもよい。あるいは、制御構築部83は、対応付けられた重みが大きい順に、2以上の制御パターンを選択し、当該2以上の制御パターンに基づき、制御内容を構築してもよい。
制御構築部83は、調整時間範囲毎に複数の制御パターンが記憶部80に記憶されている場合には、当該調整時間範囲毎に、重みが最大となる制御パターン、または、任意の制御パターンを選択してもよい。または、制御構築部83は、当該調整時間範囲毎に、当該複数の制御パターンのうち、対応付けられた重みが大きい順に2以上の制御パターンを選択してもよいし、または、任意の2以上の制御パターンを選択してもよい。そして、制御構築部83は、調整時間範囲毎の空気調和機101の制御内容を、当該調整時間範囲毎に選択した制御パターンに基づいて構築してもよい。
なお、制御構築部83は、現時点が、抽出劣化情報におけるどの時点に相当するかを、劣化推定部81が推定した、現時点の対象物の劣化度合いに基づいて認識可能である。すなわち、制御構築部83は、寿命演算部82による、当該劣化度合いを用いた、抽出劣化情報からの抽出時間範囲の抽出処理によって、現時点が、抽出劣化情報におけるどの時点かを認識できる。
制御構築部83は、抽出劣化情報における時点毎に複数の制御パターンが記憶部80に記憶されている場合には、当該時点毎に、重みが最大となる制御パターン、または、任意の制御パターンを選択してもよい。または、制御構築部83は、当該時点毎に、当該複数の制御パターンのうち、対応付けられた重みが大きい順に、2以上の制御パターンを選択してもよい。あるいは、制御構築部83は、当該時点毎に、当該複数の制御パターンのうち、任意の2以上の制御パターンを選択してもよい。そして、制御構築部83は、時点毎の空気調和機101の制御内容を、当該時点毎に選択した制御パターンに基づいて構築してもよい。
空調制御部84は、制御構築部83が構築した制御内容に応じて、空気調和機101を制御する。次に、空調制御部84による制御が行われている場合の、空調システム100の機能について説明する。以下では、記憶部80において、各抽出劣化情報、当該各抽出劣化情報における時点毎、または、当該各抽出劣化情報における調整時間範囲毎に、複数の制御パターンが対応付けられている場合について説明する。
実施の形態1における劣化推定部81は、空調制御部84が空気調和機101を制御する間、予め定められた補正時間の経過毎に、空気調和機101から複数の運転パラメータの全部または一部の値を取得する。そして、劣化推定部81は、当該複数の運転パラメータの全部または一部の値に基づいて、対象物の劣化度合いを推定する。なお、当該補正時間は、上記取得時間と同じ長さであってもよいし、上記調整時間範囲と同じ長さであってもよい。
制御構築部83は、空調制御部84が空気調和機101を制御する間、劣化推定部81が推定した現時点の対象物の劣化度合いが、抽出劣化情報における当該現時点の劣化度合いよりも小さいか否かを判定する。制御構築部83は、当該現時点の対象物の劣化度合いが、抽出劣化情報における当該現時点の劣化度合い以上である場合には、当該現時点までの制御内容において用いられていた制御パターン以外の制御パターンであって、当該抽出劣化情報、または、当該抽出劣化情報における現時点に対応付けられている制御パターンを選択する。そして、制御構築部83は、選択した制御パターンに基づいて制御内容を構築する。この場合において制御構築部83は、記憶部80における制御パターンに重み付けがされている場合には、当該現時点までの制御内容において用いられていた当該制御パターンの重みを、現時点における重みより小さくしてもよい。そして、制御構築部83は、最大の重みが対応付けられた、1つの制御パターンを用いて制御内容を構築してもよい。あるいは、制御構築部83は、重みが大きい順に選択した2以上の制御パターンを用いて、制御内容を構築してもよい。空調制御部84は、制御構築部83が構築した制御内容に応じて、空気調和機101を制御する。
一方、当該現時点の対象物の劣化度合いが、抽出劣化情報における当該現時点の劣化度合いより小さい場合には、制御構築部83は、引き続き、現時点の制御内容に従って空気調和機101を制御するよう空調制御部84に指示する。この場合において制御構築部83は、記憶部80における制御パターンに重み付けがされている場合には、当該現時点までの制御内容において用いられていた当該制御パターンの重みを、現時点における重み以上にしてもよい。
図6は、制御構築部によって構築された制御内容に応じた制御によって、対象物の寿命時間が延びた場合における劣化情報を例示する図である。図6では、時点t1以後に、当該制御内容による制御が実行されているとし、当該時点t1以後の対象物の劣化情報を、破線Hによって示す。図6に示すように、当該制御内容に応じた制御によって、対象物の寿命時間は、時間T1より更に時間T2延びている。そして、対象物の故障時点は、時点t2から時間T2だけ後の時点t3となっている。
次に、図7を参照し、実施の形態1に係る空調システム100の詳細な構成について説明する。図7は、実施の形態1に係る空調システムの詳細な構成を模式的に例示するブロック図である。図7における、図1~図6を参照して説明した構成要素については、特段の事情が無い限り説明を省略する。実施の形態1では、記憶部80、劣化推定部81、寿命演算部82、および制御構築部83は、サーバ9に含まれ、空調制御部84は、リモートコントローラ5に含まれるものとする。図7における破線矢印は、当該各部がどこに含まれるかを示し、当該破線矢印の向かう側に、当該各部が含まれる。
図2を参照して説明したように、室外制御装置11は、室外機1における、次の複数の空調用センサの各々と接続されており、当該複数の空調用センサの各々から検知結果を取得する。当該複数の空調用センサは、図2における室外熱交換器温度センサ19、外気温度センサ20、吐出側圧力センサ21、吸入側圧力センサ22、および吐出側温度センサ23である。室外制御装置11は、上述のように、空調用センサの例であって、圧縮機12に印加する電流の値、および、圧縮機12に入力する電力の値を検知している。室外制御装置11は、室外機1における複数の空調用センサの各々による検知結果を、室内機3に送信するよう室外通信部10を制御する。第2室内通信部31は、当該室外機1における複数の空調用センサの各々による検知結果を、室外機1から受信する。
なお、室外通信部10は、リモートコントローラ5、端末7、およびサーバ9のうちの少なくとも1つと通信を行うものであってもよい。この場合には、室外制御装置11は、室外機1における複数の空調用センサが検知した運転パラメータの値を、リモートコントローラ5、端末7、およびサーバ9のうち、通信可能な機器に送信するよう、室外通信部10を制御してもよい。
図2を参照して説明したように、室内制御装置32は、室内機3における複数の空調用センサと接続されており、当該複数の空調用センサから検知結果を取得する。なお、室内機3における複数の空調用センサは、室内熱交換器温度センサ36および室内温度センサ37である。室内制御装置32は、当該室内機3における複数の空調用センサの各々による検知結果を、リモートコントローラ5に送信するよう第1室内通信部30を制御する。また、室内制御装置32は、第2室内通信部31が室外機1から受信した、当該室外機1における複数の空調用センサの各々による検知結果を、リモートコントローラ5に送信するよう第1室内通信部30を制御する。
なお、第1室内通信部30は、端末7およびサーバ9のうちの少なくとも1つと通信を行うものであってもよい。この場合には、室内制御装置32は、室外機1および室内機3における複数の空調用センサが検知した運転パラメータの値を、端末7およびサーバ9のうち、通信可能な機器に送信するよう、第1室内通信部30を制御してもよい。第1室内通信部30は、空調通信部の例である。
リモートコントローラ5は、遠隔制御用通信部50、遠隔側空調通信部51、遠隔側制御装置52、空調操作部53、空調表示部54、および空調記憶部55を備える。遠隔制御用通信部50は、室内機3と通信を行う。なお、遠隔制御用通信部50は、室外機1と通信を行ってもよい。
遠隔側空調通信部51は、端末7およびサーバ9と通信を行う。遠隔側空調通信部51は、空調通信部の例である。遠隔側制御装置52は、遠隔制御用通信部50、遠隔側空調通信部51、および空調表示部54を制御する。空調操作部53は、例えばハードボタンを含み、ユーザからの指示の入力を受け付ける。空調表示部54は、例えば、バックライトなどを有する液晶ディスプレイである。当該バックライトは、空調表示部54の側面または背面から、当該液晶ディスプレイに光を照射する光源である。空調表示部54は、遠隔側制御装置52からの指示に従って、各種情報を画面上に表示する。空調記憶部55は、例えば、ユーザによって設定された設定温度など、空気調和機101の運転に必要な情報を記憶する。上述の空調制御部84は、遠隔側制御装置52に含まれてもよい。
遠隔制御用通信部50は、室外機1および室内機3における複数の空調用センサが検知した複数の運転パラメータの値を、上記取得時間毎に、室内機3から受信する。遠隔側制御装置52は、遠隔制御用通信部50が受信した複数の運転パラメータの値を、サーバ9に送信するよう遠隔側空調通信部51を制御する。
サーバ9は、サーバ通信部90を備える。サーバ9に含まれる劣化推定部81は、サーバ通信部90を介してリモートコントローラ5から取得した、複数の運転パラメータの値の全部または一部に基づいて、上述のように対象物の劣化度合いを推定する。そして、寿命演算部82は、上述のように、当該劣化度合いに基づいて、抽出劣化情報を抽出し、対象物の寿命時間を演算する。制御構築部83は、上述のように、抽出劣化情報に基づいて制御内容を構築する。制御構築部83は、リモートコントローラ5に、制御内容を示す制御信号を送信するよう、サーバ通信部90を制御する。
リモートコントローラ5における空調制御部84は、サーバ9から受信した制御信号が示す制御内容に応じて、室外機1および室内機3を制御する。具体的には、空調制御部84は、当該制御内容を示す制御信号を室内機3に送信するよう、遠隔制御用通信部50を制御する。なお、遠隔制御用通信部50が室外機1と通信を行う場合には、空調制御部84は、室外機1に制御信号を送信するよう、遠隔制御用通信部50を制御してもよい。
室内制御装置32は、第1室内通信部30が当該制御信号を受信した場合であって、当該制御信号が、室内機3における部品の制御を指示するものであれば、当該部品を制御する。室内制御装置32は、当該制御信号が、室外機1における部品の制御を指示するものであれば、当該制御信号を室外機1に送信するよう、第2室内通信部31を制御する。
室外制御装置11は、第1室外通信部10が当該制御信号を受信した場合には、当該制御信号に応じて、圧縮機12、室外送風機15、または室外流量調整弁16等を制御する。当該制御信号が圧縮機12の周波数の変更を指示する場合には、室外制御装置11は、圧縮機12の周波数を変更するよう制御を行う。当該制御信号が室外送風機15の回転数の変更を指示する場合には、室外制御装置11は、当該回転数を変更するよう、室外送風機15における室外駆動源15Aの制御を行う。当該制御信号が室外流量調整弁16の開度の変更を指示する場合には、室外制御装置11は、室外流量調整弁16の開度を変更させる。
制御構築部83が構築した制御内容に従って、室外機1および室内機3のうちの少なくとも一方における部品が動作することにより、空気調和機101の延命が図られる。
空気調和機101が当該制御内容に従って運転する間、リモートコントローラ5の遠隔制御用通信部50は、室外機1および室内機3における複数の空調用センサが検知した複数の運転パラメータの値を、上記補正時間毎に、室内機3から受信する。遠隔側制御装置52は、遠隔制御用通信部50が受信した複数の運転パラメータの値を、サーバ9に送信するよう遠隔側空調通信部51を制御する。
サーバ9に含まれる劣化推定部81は、サーバ通信部90を介してリモートコントローラ5から取得した、複数の運転パラメータの全部または一部の値に基づいて、上述のように対象物の劣化度合いを推定する。そして、制御構築部83は、当該劣化度合いが、抽出劣化情報が示す劣化度合い以上か否かを判定する。なお、当該抽出劣化情報は、空調制御部84が制御を行う前に、寿命演算部82が抽出した対比劣化情報である。
劣化推定部81が推定した当該劣化度合いが、抽出劣化情報が示す劣化度合い以上である場合には、制御構築部83は、制御内容の構築を再度行う。この場合において、制御構築部83は、前回の制御内容の構築において用いた制御パターン以外の制御パターンを用いて、制御内容を構築する。そして、制御構築部83は、構築した制御内容を示す制御信号を、リモートコントローラ5に送信するようサーバ通信部90を制御する。以下、空気調和機101における動作は同様であるため、説明を省略する。
リモートコントローラ5における空調制御部84は、制御構築部83が構築した制御内容に基づいて空気調和機101が動作している場合において、以下の制御内容情報を表示するよう、空調表示部54を制御してもよい。当該制御内容情報は、当該制御内容が実行されていることを示す情報、当該制御内容を示す情報、および、寿命演算部82が演算した寿命時間のうちの少なくとも1つを含むものである。これにより、空気調和機101のユーザは、当該空気調和機101の運転状況、または、空気調和機101の寿命時間等を認識可能になる。なお、制御内容情報が当該寿命時間を含むものである場合には、当該寿命時間は、空調制御部84が制御を行う前に、寿命演算部82が演算したものでもよい。あるいは、当該寿命時間は、補正時間毎に、寿命演算部82によって演算されたものでもよい。この場合には、寿命演算部82は、劣化推定部81が補正時間毎に推定した劣化度合いに基づいて、当該補正時間毎に、抽出劣化情報を上述のように抽出し、寿命時間を演算する。
端末7は、空気調和機101のユーザ、または、当該空気調和機101のメンテナンス業者等によって用いられる。端末7は、端末通信部70、端末操作部71、端末制御部72、および端末表示部73を備える。端末通信部70は、リモートコントローラ5およびサーバ9と通信を行う。端末操作部71は、当該端末7のユーザからの指示の入力を受け付ける。端末制御部72は、端末操作部71に入力された指示、または、端末通信部70が受信した信号に基づいて、端末通信部70および端末表示部73を制御する。端末表示部73は、端末制御部72の指示に応じて、画面上に各種情報を表示する。
リモートコントローラ5における空調制御部84は、制御構築部83が構築した制御内容に基づいて空気調和機101が動作している場合において、以下の指令信号を端末7に送信するよう、遠隔側空調通信部51を制御してもよい。当該指令信号は、上記制御内容情報を、端末表示部73の画面上に表示するよう指示するものである。
端末制御部72は、端末通信部70が受信した指令信号に従い、端末表示部73を制御する。端末表示部73は、端末制御部72の指示に従って、制御内容情報を表示する。これにより、端末7のユーザは、空気調和機101の運転状況、または、空気調和機101の寿命時間等を認識可能になる。
ここで、空気調和機101、または、空気調和機101における部品の延命のための運転により、空気調和機101のユーザの快適性が損なわれる虞がある。ユーザの快適性を維持するため、実施の形態1に係る空調システム100は、更に、次のような構成要素を備える。以下、当該構成要素を備える場合における空調システム100について説明する。
室内機3は、図2を参照して説明した構成要素以外に、人感センサ38、左右風向制御部39、左右風向変更板40、上下風向制御部41、および、上下風向変更板42を備える。また、室内制御装置32は、人体情報管理部44、エリア管理部45、風向制御管理部46、および風量制御管理部47を含む。
人感センサ38は、例えば赤外線センサを含み、室内における温度分布を検知する。人感センサ38は、検知した当該温度分布を示す、例えば熱画像などの温度分布情報を、室内制御装置32に出力する。人感センサ38は、室内機3とは別個に室内に設置されていてもよい。この場合には、人感センサ38は、室内機3と、有線通信または無線通信を行い、室内機3に温度分布情報を送信する。
上述したように、室内駆動源34Aおよび室内ファン34Bは、室内機3から吹き出す風の量を制御する。左右風向制御部39、左右風向変更板40、上下風向制御部41、および、上下風向変更板42は、室内機3から吹き出す風の向きを制御する。以下では、室内駆動源34A、室内ファン34B、左右風向制御部39、左右風向変更板40、上下風向制御部41、および、上下風向変更板42を、送風機構43と記載する。
人体情報管理部44は、人感センサ38から取得した温度分布情報に基づき、室内における人の有無を判定する。また、人体情報管理部44は、室内に人が存在する場合において、室内における人の位置を特定する。なお、人体情報管理部44は、室内の各位置の座標など、当該各位置を特定するための情報を記憶している。人体情報管理部44は、例えば、室内に人がいない場合において人感センサ38が生成した熱画像を基準熱画像として予め保持する。そして、人体情報管理部44は、人感センサ38から取得した熱画像と、当該基準熱画像との温度差を算出し、温度差が閾値以上である位置に人がいると判定する。
人体情報管理部44は、室内に人がいる場合における、温度分布情報に基づいて、室内を分割した複数のエリアを示す情報と、各エリアにおける人の有無の情報と、を含む人位置情報を生成する。人体情報管理部44は、第1室内通信部30を介して、人位置情報をリモートコントローラ5に送信する。リモートコントローラ5における遠隔側制御装置52は、遠隔制御用通信部50が人位置情報を受信した場合には、当該人位置情報をユーザの端末7に送信するよう、遠隔側空調通信部51を制御する。端末制御部72は、端末通信部70が人位置情報を受信した場合には、当該人位置情報を表示するよう端末表示部73を制御する。実施の形態1におけるユーザの端末7は、当該人位置情報を確認したユーザからの空調内容に関する指示の入力を受け付けるものとする。遠隔側制御装置52は、当該人位置情報を表示するよう、空調表示部54を制御してもよい。
エリア管理部45は、第1室内通信部30が、リモートコントローラ5または端末7から、室内機3から吹き出す風の向きを指示する操作信号を受信した場合には、当該操作信号に基づいて、利用者が送風を希望するエリアを特定する。当該操作信号は、利用者が送風を希望するエリアを示す情報を含む。以下では、利用者が送風を希望するエリアを調整エリアと記載する。
室内機3から吹き出す風の向きを指示する操作信号は、利用者が送風を希望するエリアを示す情報に代えて、利用者が送風を希望する位置を示す、例えば当該位置の座標などの情報を含むものでもよい。この場合には、エリア管理部45は、室内における各位置の座標など、当該各位置を特定するための情報と、当該各位置を含むエリアとを対応付けた情報を記憶する。
エリア管理部45は、リモートコントローラ5または端末7から、室内機3からの風量を操作するための操作信号を受信した場合には、当該操作信号に基づいて、室内機3からの風量を特定する。エリア管理部45が特定した当該風量を、以下では、調整風量と記載する。また、調整エリアおよび調整風量の少なくとも1つを含む情報を、以下では、調整情報と記載する。
風向制御管理部46は、エリア管理部45が特定した調整エリアに基づいて、室内機3からの風向を制御するための風向制御信号を生成する。風向制御管理部46は、生成した風向制御信号を、左右風向制御部39および上下風向制御部41の少なくともいずれかに出力する。なお、風向制御信号の出力先は、調整エリアに基づく。
風量制御管理部47は、エリア管理部45が特定した調整風量に基づいて、室内機3からの風量を制御するための風量制御信号を生成する。風量制御管理部47は、生成した風量制御信号を室内駆動源34Aに出力する。
左右風向制御部39および上下風向制御部41は、それぞれアクチュエータを含み、風向制御信号が入力された場合において、当該風向制御信号を物理的運動に変換する。左右風向制御部39は、風向制御信号が入力された場合において、当該風向制御信号に応じて、左右風向変更板40の向きを調整する。上下風向制御部41は、風向制御信号が入力された場合において、当該風向制御信号に応じて、上下風向変更板42の向きを調整する。左右風向変更板40は、左右方向において風向を制御する、板状のものである。上下風向変更板42は、上下方向において風向を制御する、板状のものである。左右風向変更板40および上下風向変更板42は、それぞれ、風向変更板の例である。また、左右風向制御部39および上下風向制御部41は、それぞれ、風向制御部の例である。
室内駆動源34Aは、風量制御信号が入力された場合において、当該風量制御信号に応じて室内ファン34Bを駆動する。
風向制御管理部46は、上記風向制御信号に基づく、左右風向変更板40および上下風向変更板42の各々の向き、または、室内機3からの風向等を示す風向情報を、第1室内通信部30を介してリモートコントローラ5に送信する。風量制御管理部47は、上記風量制御信号に基づく、室内ファン34Bの回転数、または、室内ファン34Bによる風量等を示す風量情報を、第1室内通信部30を介してリモートコントローラ5に送信する。
なお、風向制御管理部46による風向情報の送信と、風量制御管理部47による風量情報の送信に代えて、エリア管理部45が、調整情報をリモートコントローラ5に送信してもよい。風向情報、風量情報、および調整情報は、それぞれ、室内機3からの送風内容を示す送風情報の例である。
リモートコントローラ5における遠隔側制御装置52は、人位置情報管理部56、運転管理部57、および調整エリア管理部58を有する。人位置情報管理部56は、遠隔制御用通信部50が室内機3から人位置情報を受信すると、当該人位置情報を空調記憶部55に記憶する。人位置情報管理部56は、当該人位置情報を、ユーザの端末7に送信するよう遠隔側空調通信部51を制御する。端末7における端末制御部72は、端末通信部70が、リモートコントローラ5から人位置情報を受信した場合には、当該人位置情報を表示するよう端末表示部73を制御する。人位置情報管理部56は、当該人位置情報を表示するよう空調表示部54を制御してもよい。
運転管理部57は、空調操作部53を介して入力された、設定温度または運転モード等についての指示の内容を空調記憶部55に記憶する。なお、運転モードとは、例えば、冷房、暖房、または除湿等の運転内容の種別である。運転管理部57は、端末7から受信した操作信号が示す指示の内容を、空調記憶部55に記憶する。運転管理部57は、空調操作部53を介して入力された指示を示す操作信号、および、端末7から受信した操作信号を、室内機3に送信するよう遠隔制御用通信部50を制御する。
運転管理部57は、室内機3から送風情報を受信した場合には、当該送風情報を端末7に送信するよう遠隔側空調通信部51を制御する。端末7における端末制御部72は、端末通信部70が、リモートコントローラ5から送風情報を受信した場合には、当該送風情報を表示するよう端末表示部73を制御する。運転管理部57は、遠隔制御用通信部50が室内機3から送風情報を受信した場合には、当該送風情報を表示するよう空調表示部54を制御してもよい。
調整エリア管理部58は、空調操作部53を介して入力された指示が示す調整エリア、および、当該指示が示す調整風量を示す情報を空調記憶部55に記憶する。なお、空調記憶部55には、室内におけるエリアを示す情報が記憶されている。
調整エリア管理部58は、遠隔側空調通信部51が、端末7から空調内容を指示する操作信号を受信した場合には、当該操作信号から調整エリアを特定する。なお、当該操作信号は、ユーザが送風を希望する位置の、例えば座標など、当該位置を示すものでもよいし、ユーザが送風を希望するエリアを示すものでもよい。当該操作信号が、ユーザが送風を希望する位置を示す場合には、空調記憶部55には、室内における各位置の座標など、当該各位置を示す情報と、当該各位置を含むエリアとが対応付けて記憶されている。そして、調整エリア管理部58は、空調記憶部55を参照し、ユーザが送風を希望する位置を示す情報から、調整エリアを特定する。
調整エリア管理部58は、端末7から受信した当該操作信号から特定した、調整エリアおよび調整風量を、空調記憶部55に記憶する。また、調整エリア管理部58は、当該調整エリアと当該調整風量とを示す操作信号を室内機3に送信するよう遠隔制御用通信部50を制御する。
上記構成により、空気調和機101にユーザの快適性は担保される。なお、制御構築部83によって生成された制御内容と、上記リモートコントローラ5または端末7に入力された指示の内容とが相反する場合もあり得る。この場合には、空調制御部84は、当該制御内容の構築において用いられた制御パターン以外の制御パターンによって制御内容を構築するよう、遠隔側空調通信部51を介して、サーバ9における制御構築部83に指示してもよい。
以下、実施の形態1に係る空調システム100のハードウェア構成であって、既存のもの以外のハードウェア構成について説明する。記憶部80による機能は、例えばHDD(Hard Disk Drive)などのストレージ装置によって実現できる。劣化推定部81、寿命演算部82、制御構築部83、および空調制御部84の各々は、例えば、CPU(Central Processing Unit)またはMPU(Micro Processing Unit)等のプロセッサ、および、ROM(Read Only Memory)またはRAM(Random Access Memory)等のメモリによって構成可能である。劣化推定部81、寿命演算部82、制御構築部83、および空調制御部84の各機能は、プロセッサが、メモリに記憶されている空調プログラムを読み出して実行することにより実現できる。なお、記憶部80、劣化推定部81、寿命演算部82、制御構築部83、および空調制御部84の全部または一部の機能は、専用のハードウェアによって実現されてもよい。また、記憶部80、劣化推定部81、寿命演算部82、制御構築部83、および空調制御部84の各々の、全部または一部の機能は、専用のハードウェアによって実現されてもよい。
以下、図8を参照して、実施の形態1に係る空調システム100による空調処理の流れについて説明する。図8は、実施の形態1に係る空調システムによる空調処理の流れを例示するフローチャートである。ステップS1において、劣化推定部81は、複数の空調用センサの全部または一部による現時点での検知結果である、複数の運転パラメータの全部または一部の値を取得する。
ステップS2において劣化推定部81は、記憶部80を参照し、能力パラメータの値と環境パラメータの値のうちの少なくとも一つの値に基づいて、対比空気調和機の複数の対比パラメータの全部または一部の値を取得する。ステップS3において劣化推定部81は、ステップS1において取得した複数の運転パラメータの全部または一部の値と、対比空気調和機の複数の対比パラメータの全部または一部の値とを照合し、対象物の劣化度合いを推定する。対象物が空気調和機101である場合には、劣化推定部81は、当該空気調和機101の複数の部品の各々の劣化度合いに基づいて、当該空気調和機101の劣化度合いを推定してもよい。
ステップS4において劣化推定部81は、推定した劣化度合いを時系列で示す劣化情報を生成する。当該劣化情報は、例えば、劣化推定部81が、各時点の劣化度合いを累積して記憶部80に記憶することによって得られる。
ステップS5において劣化推定部81は、ステップS4で生成された劣化情報が示す全時間範囲が、上記照合時間範囲以上か否かを判定する。当該劣化情報が示す全時間範囲が照合時間範囲未満であれば(ステップS5:NO)、ステップS6において劣化推定部81は、ステップS1において上記複数の運転パラメータの全部または一部の値を取得してから、取得時間が経過したかを判定する。取得時間が経過していない場合には(ステップS6:NO)、劣化推定部81は、空調処理をステップS6に留める。取得時間が経過した場合には(ステップS6:YES)、劣化推定部81は、空調処理をステップS1に戻す。当該劣化情報が示す全時間範囲が照合時間範囲以上であれば(ステップS5:YES)、劣化推定部81は、空調処理をステップS7に移す。
なお、実施の形態1におけるステップS6の処理は、劣化推定部81が、サーバ通信部90を介するなどして、空気調和機101に、上記複数の運転パラメータの全部または一部の値の送信を要求する場合における処理である。当該複数のパラメータの値が、空気調和機101から劣化推定部81に、取得時間の経過毎に自動的に送信される場合には、ステップS6の処理はなくともよい。この場合には、ステップS5において劣化情報が示す時間範囲が照合時間範囲未満であれば、劣化推定部81は、処理をステップS1に戻し、時間範囲が照合時間範囲以上であれば、劣化推定部81は、処理をステップS7に移す。
ステップS7において寿命演算部82は、記憶部80を参照し、対比空気調和機の1以上の対比劣化情報を取得する。ステップS8において寿命演算部82は、ステップS7において取得した1以上の対比劣化情報から、選択時間範囲と抽出劣化情報とを抽出する。この場合において寿命演算部82は、ステップS4において劣化推定部81が生成した劣化情報における、照合時間範囲の各時点の劣化度合いと、ステップS7において取得した1以上の対比劣化情報における対比時間範囲の各時点の劣化度合いとを照合する。そして、寿命演算部82は、照合結果に基づいて、1以上の対比劣化情報から、選択時間範囲と抽出劣化情報とを抽出する。
ステップS9において寿命演算部82は、抽出劣化情報を用いて、対象物の寿命時間を演算する。ステップS10において制御構築部83は、記憶部80において、抽出劣化情報、当該抽出劣化情報における各時点、または、当該抽出劣化情報における各調整時間範囲に対応付けられている1以上の制御パターンから、少なくとも1つの制御パターンを選択する。なお、ここでは、記憶部80において、抽出劣化情報、当該抽出劣化情報における各時点、または、当該抽出劣化情報における各調整時間範囲に、複数の制御パターンが対応付けられているものとする。制御構築部83は、当該複数の制御パターンから、1つの制御パターン、または、2つ以上の制御パターンを選択する。制御構築部83は、1つの制御パターンを選択する場合には、例えば、記憶部80において、最大の上記重みが対応付けられている1つの制御パターンを選択する。制御構築部83は、2つ以上の制御パターンを選択する場合には、例えば、記憶部80における重みが大きい順に、当該2つ以上の制御パターンを選択する。
ステップS11において制御構築部83は、ステップS10において選択した少なくとも1つの制御パターンに基づき制御内容を構築する。ステップS12において制御構築部83は、構築した制御内容に基づいて空気調和機101を制御するよう、空調制御部84に指示する。空調制御部84は、制御構築部83が構築した制御内容に基づいて空気調和機101を制御する。
ステップS13において劣化推定部81は、補正時間が経過したか否かを判定する。補正時間が経過していない場合には(ステップS13:NO)、劣化推定部81は、空調処理をステップS13に戻す。補正時間が経過した場合には(ステップS13:YES)、ステップS14において劣化推定部81は、現時点における複数の運転パラメータの全部または一部の値を取得する。
ステップS15において劣化推定部81は、ステップS14において取得した、複数の運転パラメータの全部または一部の値と、対比空気調和機の複数の対比パラメータの全部または一部の値と、に基づいて、対象物の劣化度合いを推定する。ステップS16において制御構築部83は、ステップS15において劣化推定部81が推定した劣化度合いが、ステップS8において抽出された抽出劣化情報における現時点の劣化度合い以上か否かを判定する。劣化推定部81が推定した劣化度合いが、抽出劣化情報における現時点の劣化度合い未満である場合には(ステップS16:NO)、制御構築部83は、空調処理をステップS12に戻す。なお、ステップS12において制御構築部83は、空調制御部84が、制御構築部83からの指示がない場合において、現時点までの処理を行い続けるものである場合には、空調制御部84に指示を行わなくともよい。
劣化推定部81が推定した劣化度合いが、抽出劣化情報における現時点の劣化度合い以上である場合には(ステップS16:YES)、ステップS17において制御構築部83は、直前に選択した制御パターン以外の、少なくとも1つの制御パターンを選択する。ステップS18において制御構築部83は、ステップS17において選択した当該少なくとも1つの制御パターンに基づいて制御内容を構築する。この場合において、制御構築部83は、記憶部80において制御パターンが重み付けされている場合には、直前に選択した制御パターンに対応付けられた重みを小さくしてもよい。そして、制御構築部83は、直前に選択した制御パターン以外の少なくとも1つの制御パターンを、重みの大きさに応じて選択してもよい。ステップS18の処理後、制御構築部83は、空調処理をステップS12に戻す。なお、空気調和機101が、上記制御内容に基づく運転を停止し、その後、運転を再開した場合には、空調システム100は、ステップS1からの空調処理を行ってもよいし、ステップS12からの処理を行ってもよい。
以下、実施の形態1に係る空調システム100による効果について説明する。実施の形態1に係る空調システム100は、空気調和機101、複数の空調用センサ、記憶部80、劣化推定部81、寿命演算部82、制御構築部83、および空調制御部84を備える。空気調和機101は、室内の空調を行う。複数の空調用センサは、空気調和機101の運転状態を示す複数の運転パラメータの値を検知する。記憶部80は、空気調和機101と同じ条件の対比空気調和機を含む、複数の空気調和機の各々の運転状態を示す複数の対比パラメータの値を記憶する。また、記憶部80は、当該複数の対比パラメータの値に基づく、複数の空気調和機の各々の劣化度合い、複数の空気調和機の各々における複数の部品の各々の劣化度合い、および、複数の空気調和機の各々における複数の部品のうちの2以上の部品の劣化度合いの、少なくともいずれかを時系列で示す、複数の対比劣化情報の各々を記憶する。劣化推定部81は、複数の運転パラメータの全部または一部の値、および、複数の対比パラメータの全部または一部の値に基づき、空気調和機101、または、空気調和機101における複数の部品のうちの1以上の部品である対象物の劣化度合いを推定する。寿命演算部82は、劣化推定部81が推定した、照合時間範囲における時系列の劣化度合いに基づいて、記憶部80に記憶されている複数の対比劣化情報から抽出劣化情報を抽出する。そして、寿命演算部82は、抽出劣化情報を用いて、対象物の現時点から故障時点までの寿命時間を演算する。制御構築部83は、寿命演算部82が抽出した抽出劣化情報に基づいて、寿命演算部82が演算した寿命時間を延ばすための制御内容を構築する。空調制御部84は、制御構築部83が構築した制御内容に基づいて、空気調和機101を制御する。
上記構成によれば、劣化推定部81が対象物の劣化度合いを推定し、寿命演算部82が、時系列の当該劣化度合いに基づいて抽出劣化情報を抽出するため、空調システム100は、対象物の劣化がどのように進行していくかについての情報を得ることができる。そして、制御構築部83が、当該抽出劣化情報を用いて、対象物の寿命時間を延ばすための制御内容を構築し、空調制御部84が、当該制御内容に応じて空気調和機101を制御するため、空調システム100は、空気調和機101の運転を維持しながら、延命を図ることができる。
実施の形態1における劣化推定部81は、複数の空気調和機の運転状態を示す全ての対比パラメータの値から、対比空気調和機の複数の対比パラメータの全部または一部の値を抽出する。そして、劣化推定部81は、抽出した複数の対比パラメータの全部または一部の値と、複数の運転パラメータの全部または一部の値とに基づいて、対象物の劣化度合いを推定する。これにより、劣化推定部81は、劣化度合いの推定処理の量を低減できる。
実施の形態1における劣化推定部81は、対象物が空気調和機101である場合には、空気調和機101における複数の部品の各々の劣化度合いに基づいて、空気調和機101の劣化度合いを推定する。空気調和機101は複数の部品で成り立っているため、当該複数の部品の各々の劣化度合いを用いて、劣化推定部81が空気調和機101の劣化度合いを推定することで、空気調和機101の劣化度合いの推定精度が向上する。
実施の形態1における寿命演算部82は、複数の空気調和機、および、複数の空気調和機の各々における複数の部品のうち、対象物に対応するいずれかの劣化度合いを時系列で示す、1以上の対比劣化情報と、劣化推定部81が推定した、照合時間範囲における複数の時点の各々における対象物の劣化度合いと、を照合する。寿命演算部82は、照合結果に基づいて、当該1以上の対比劣化情報の中から抽出劣化情報を抽出する。そして、寿命演算部82は、抽出劣化情報を用いて、対象物の故障時点を予測し、故障時点と現時点とに基づいて寿命時間を演算する。これにより、寿命演算部82は、当該1以上の対比劣化情報と、当該複数の時点の各々における対象物の劣化度合いとの照合により、精度良く、抽出劣化情報を抽出できる。そして、制御構築部83が、当該抽出劣化情報に基づいて、空気調和機101の制御内容を構築するため、空気調和機101の寿命を延ばすことができる。
実施の形態1における寿命演算部82は、対比空気調和機、および、対比空気調和機における複数の部品のうちの、対象物に対応するいずれかの劣化度合いを時系列で示す、複数の対比劣化情報のうちの1以上の対比劣化情報から、抽出劣化情報を抽出する。これにより、寿命演算部82は、抽出劣化情報の抽出の際の処理量を低減できる。
実施の形態1における記憶部80は、複数の空気調和機の各々、または、複数の空気調和機の各々における複数の部品の各々の、劣化を遅らせるための1以上の制御パターンを、複数の対比劣化情報の各々に対応付けて記憶する。制御構築部83は、抽出劣化情報に対応付けられた1以上の制御パターンのうちの少なくとも1つの制御パターンを用いて制御内容を構築する。これにより、制御構築部83は、迅速に、対象物の劣化を遅らせる制御内容を構築できる。
実施の形態1における記憶部80は、複数の空気調和機、および、複数の空気調和機の各々における複数の部品のうちのいずれかの、劣化度合いを時系列で示す、上記複数の対比劣化情報のうちの、2つ以上の対比劣化情報の各々、または、1つの対比劣化情報と、当該複数の空気調和機、および、当該複数の空気調和機の各々における当該複数の部品のうちのいずれかの、劣化を遅らせるための複数の制御パターンと、を対応付けて記憶する。また、記憶部80は、当該複数の制御パターンの各々に重みを対応付けて記憶する。当該複数の制御パターンの各々に対応付けられた重みは、当該複数の空気調和機、および、当該複数の空気調和機の各々における当該複数の部品のうちのいずれかの、寿命を長く延ばすほど大きい。制御構築部83は、抽出劣化情報に複数の制御パターンが対応付けられている場合には、複数の制御パターンのうち、対応付けられた重みが大きい順に、少なくとも1つの制御パターンを選択する。これにより、制御構築部83は、空気調和機101の寿命を長く延ばす制御内容を、迅速且つ容易に構築できる。従って、制御構築部83は、処理量を低減することができ、且つ、空調制御部84は、空気調和機101の寿命を延ばしながら、空気調和機101を運転させることができる。
実施の形態1における重みは、人工知能による学習によって定められたものである。これにより、制御構築部83は、空気調和機101の寿命を最大限に延ばす制御内容を構築できる。従って、空調制御部84は、空気調和機101の寿命を最大限延ばしながら、空気調和機101を運転させることができる。
実施の形態1における劣化推定部81は、制御構築部83が構築した制御内容に応じた空気調和機101の運転の開始時点から、予め定められた補正時間の経過以後の時点において検知された、空気調和機101の複数の運転パラメータの全部または一部の値に基づいて、対象物の劣化度合いを推定する。制御構築部83は、劣化推定部81が推定した劣化度合いが、抽出劣化情報における、補正時間の経過以後の時点の劣化度合い以上である場合であって、抽出劣化情報に複数の制御パターンが対応付けられている場合には、制御内容の構築の際に用いた少なくとも1つの制御パターンに対応付けられた重みを小さくする。そして、制御構築部83は、制御内容の構築の際に用いた少なくとも1つの制御パターン以外の、複数の制御パターンのうちの少なくとも1つの制御パターンを用いて、制御内容を構築する。これにより、制御構築部83は、構築した制御内容が、空気調和機101の寿命を延ばさない場合には、当該寿命を延ばすための、他の制御パターンを用いての制御内容を再構築できる。従って、空気調和機101の延命が確実に図れるようになる。
実施の形態1における劣化推定部81は、制御構築部83が構築した制御内容に応じた空気調和機101の運転の開始時点から、予め定められた補正時間の経過以後の時点において検知された、空気調和機101の複数の運転パラメータの全部または一部の値に基づいて、対象物の劣化度合いを推定する。制御構築部83は、劣化推定部81が推定した劣化度合いが、抽出劣化情報における、補正時間の経過以後の時点の劣化度合い以上である場合であって、抽出劣化情報に複数の制御パターンが対応付けられている場合には、制御内容の構築の際に用いた少なくとも1つの制御パターン以外の、複数の制御パターンのうちの少なくとも1つの制御パターンを用いて、制御内容を構築する。これにより、制御構築部83は、構築した制御内容が、空気調和機101の寿命を延ばさない場合には、当該寿命を延ばすための、他の制御パターンを用いての制御内容を再構築できる。従って、空気調和機101の延命が確実に図れるようになる。
実施の形態1における空気調和機101は、冷媒回路6に冷媒を循環させて、冷媒と、室内および室外の各々の空気とを熱交換させて、室内の空調を行う。空気調和機101は、圧縮機12、膨張弁、および送風機を有する。圧縮機12は、冷媒回路6に設けられ、冷媒を圧縮して吐出する。膨張弁は、冷媒回路6に設けられ、冷媒を減圧する。送風機は、室内または室外に、熱交換後の空気を送り出す。上記1以上の制御パターンのうちのいずれかは、圧縮機12の周波数の変更制御、送風機の風量の変更制御、または、膨張弁の開度の変更制御である。これにより、制御構築部83は、劣化が進みやすい圧縮機12の劣化を遅らせる制御内容を構築できる。
実施の形態1における対比空気調和機は、対比空気調和機の能力パラメータの値と、空気調和機101の能力パラメータの値との差が能力閾値以下、および、対比空気調和機の環境パラメータの値と、空気調和機101の環境パラメータの値との差が環境閾値以下のうちの、少なくとも一方を満たすものである。従って、劣化推定部81による、対比空気調和機の複数の対比パラメータの全部または一部を用いた、対象物の劣化度合いの推定精度が向上する。また、寿命演算部82は、劣化推定部81が推定した劣化度合いを用いて、対比空気調和機、および、対比空気調和機における複数の部品のうちの、対象物に対応するいずれかの劣化度合いを時系列で示す1以上の対比劣化情報から、対象物の劣化の時間変化を正確に示す抽出劣化情報を抽出できる。制御構築部83は、当該抽出劣化情報を用いて、空気調和機101を確実に延命する制御内容を構築できる。
実施の形態1における空気調和機101は、冷媒回路6に冷媒を循環させて、冷媒と、室内および室外の各々の空気とを熱交換させて、当該室内の空調を行う。空気調和機101は、圧縮機12を有する。圧縮機12は、冷媒回路6に設けられ、冷媒を圧縮して吐出する。対比空気調和機は、当該対比空気調和機の能力パラメータの値と、空気調和機101の能力パラメータの値との差が能力閾値以下、および、対比空気調和機の環境パラメータの値と、空気調和機101の環境パラメータの値との差が環境閾値以下のうちの、少なくとも一方を満たすものである。能力パラメータの値は、冷凍能力、機種もしくは仕様を示す情報、型番、圧縮機の使用初期において圧縮機に入力される設定電力値、または、圧縮機の使用初期において圧縮機を流れる設定電流値によって定まる。環境パラメータの値は、空気調和機の設置位置、当該設置位置の気温、当該設置位置の天候、当該空気調和機の累積使用時間、室内の平均人数、空気調和機に含まれる冷媒の量、冷媒配管の長さ、圧縮機に入力される電力値の時間平均もしくは累積値、または、圧縮機に印加される電流の値の時間平均もしくは累積値によって定まる。従って、劣化推定部81による、対比空気調和機の複数の対比パラメータの全部または一部を用いた、対象物の劣化度合いの推定精度が向上する。また、寿命演算部82は、劣化推定部81が推定した劣化度合いを用いて、対比空気調和機、および、対比空気調和機における複数の部品のうちの、対象物に対応するいずれかの劣化度合いを時系列で示す1以上の対比劣化情報から、対象物の劣化の時間変化を正確に示す抽出劣化情報を抽出できる。制御構築部83は、当該抽出劣化情報を用いて、空気調和機101を確実に延命する制御内容を構築できる。
実施の形態1における複数の運転パラメータのうちの1つは、圧縮機12に入力される電力、または、圧縮機12に印加される電流である。これにより、劣化推定部81は、圧縮機12の劣化度合いを正確に推定できる。
実施の形態1における空気調和機101は、空気調和機101の遠隔操作のためのリモートコントローラ5を更に含む。リモートコントローラ5は、制御構築部83が構築した制御内容に基づいて空気調和機101が動作している場合において、当該制御内容が実行されていることを示す情報、当該制御内容を示す情報、および寿命時間のうちの少なくとも1つを画面上に表示する。これにより、空気調和機101のユーザは、空気調和機101の劣化が進んでいること、空気調和機101が当該劣化の進行を遅らせるための処理を実行していること、または、当該処理の内容等を把握することができる。従って、ユーザは、空気調和機101の状態を明確に把握し、メンテナンス業者への連絡のタイミングを認識できるため、利便性が向上する。
実施の形態1における空調システム100は、記憶部80、劣化推定部81、寿命演算部82、および制御構築部83を、ネットワーク2上のサーバ9に備え、空調制御部84を空気調和機101に備える。空気調和機101は、サーバ9と通信する空調通信部を有する。空調通信部は、制御構築部83が構築した制御内容を示す制御信号を、サーバ9から受信する。これにより、空調システム100は、空気調和機101の処理量の低減と、空気調和機101の運転の継続と、空気調和機101の延命とを図ることができる。
実施の形態1における空調通信部は、通信機能を有する端末7と通信する。空調制御部84は、制御構築部83が構築した制御内容に基づいて空気調和機101が動作している場合において、制御内容が実行されていることを示す情報、制御内容を示す情報、および寿命時間のうちの少なくとも1つを、画面上に表示するよう指示する指令信号を、端末7に送信するよう空調通信部を制御する。これにより、空調システム100は、端末7のユーザがメンテナンス担当者である場合には、当該メンテナンス担当者に、空気調和機101のメンテナンスが必要であること、または、メンテナンスが必要になる時期等を知らせることができる。従って、メンテナンス担当者は、空気調和機101の故障前に、迅速にメンテナンスを行うことができ、ユーザの快適性を維持できる。空調システム100は、端末7のユーザが空気調和機101のユーザである場合には、空気調和機101の劣化が進んでいること、空気調和機101が当該劣化の進行を遅らせるための処理を実行していること、または、当該処理の内容等を知らせることができる。従って、ユーザは、空気調和機101の状態を明確に把握し、メンテナンス業者への連絡のタイミングを認識できるため、利便性が向上する。
実施の形態2.
上記実施の形態1では、記憶部80、劣化推定部81、寿命演算部82、および制御構築部83がサーバ9に含まれ、空調制御部84がリモートコントローラ5に含まれた。実施の形態2では、記憶部80がサーバ9に含まれ、劣化推定部81、寿命演算部82、制御構築部83、および空調制御部84がリモートコントローラ5に含まれる。以下、実施の形態2に係る空調システム100について説明する。
実施の形態2に係る空調システム100の構成例は、実施の形態1と同様、図1によって示され、実施の形態2における空気調和機101の構成例は、実施の形態1と同様、図2によって示される。また、実施の形態2に係る空調システム100が有する機能は、実施の形態1と同様、図3によって例示される。以下では、実施の形態1と同様の構成要素、および、実施の形態1と同様の機能ブロック等に対しては、実施の形態1における符号と同様の符号を付す。また、特段の事情が無い限り、実施の形態1と同様の内容については説明を省略する。
図9は、実施の形態2に係る空調システムの詳細な構成を模式的に例示するブロック図である。実施の形態2では、記憶部80は、サーバ9に含まれ、劣化推定部81、寿命演算部82、制御構築部83、および空調制御部84は、リモートコントローラ5に含まれる。図9における破線矢印は、当該各部がどこに含まれるかを示し、当該破線矢印の向かう側に、当該各部が含まれる。
劣化推定部81、寿命演算部82、制御構築部83、および空調制御部84のうちの全部または一部は、遠隔側制御装置52に含まれてもよい。劣化推定部81は、室外機1および室内機3における複数の空調用センサが検知した複数の運転パラメータの値を、遠隔制御用通信部50を介して、室内機3から受信する。なお、劣化推定部81は、室外機1における複数の空調用センサが検知した複数の運転パラメータの値を室外機1から受信し、室内機3における複数の空調用センサが検知した複数の運転パラメータの値を室内機3から受信してもよい。
劣化推定部81は、対比空気調和機の運転状態を示す複数の対比パラメータを要求する第1要求信号を、サーバ9に送信するよう遠隔側空調通信部51を制御する。当該第1要求信号には、空気調和機101の能力パラメータの値と環境パラメータの値のうちの少なくとも1つが含まれている。サーバ9は、当該第1要求信号に基づいて、記憶部80を参照し、対比空気調和機の運転状態を示す複数の対比パラメータの値を抽出する。そして、サーバ9は、抽出した当該対比空気調和機の複数の対比パラメータの値を、サーバ通信部90を介してリモートコントローラ5に送信する。
劣化推定部81は、室内機3から受信した複数の運転パラメータの全部または一部の値と、サーバ9から受信した対比空気調和機の複数の対比パラメータの全部または一部の値とに基づいて、対象物の劣化度合いを推定する。なお、対象物の劣化度合いの推定が、複数の運転パラメータの一部の値と、対比空気調和機の複数の対比パラメータの一部の値とに基づいて行われる場合には、劣化推定部81は、室内機3から当該運転パラメータの当該一部の値を受信してもよい。この場合には、劣化推定部81は、対比空気調和機の複数の対比パラメータの当該一部の値を要求する第1要求信号を、サーバ9に送信するよう遠隔側空調通信部51を制御する。サーバ9は、当該第1要求信号に応じて、対比空気調和機の複数の対比パラメータの一部の値を、サーバ通信部90を介してリモートコントローラ5に送信する。
劣化推定部81は、複数の空気調和機の各々の運転状態を示す複数の対比パラメータの全部または一部の値を要求する第1要求信号を、サーバ9に送信するよう遠隔側空調通信部51を制御してもよい。この場合には、サーバ9は、当該第1要求信号に応じて、複数の空気調和機の各々の当該複数の対比パラメータの全部または一部の値を、サーバ通信部90を介してリモートコントローラ5に送信する。劣化推定部81は、空気調和機101の能力パラメータの値と環境パラメータの値のうちの少なくとも1つに基づいて、受信した全ての対比パラメータの値から、対比空気調和機の複数の対比パラメータの全部または一部の値を取得する。
寿命演算部82は、対比空気調和機、および、対比空気調和機における複数の部品のうち、対象物に対応するいずれかの劣化度合いを、時系列で示す1以上の対比劣化情報を要求する第2要求信号を、サーバ9に送信するよう遠隔側空調通信部51を制御する。第2要求信号は、第1要求信号と共に、サーバ9に送信されてもよいし、第1要求信号と別個にサーバ9に送信されてもよい。第2要求信号が、第1要求信号とは別個にサーバ9に送信される場合には、第2要求信号には、上記能力パラメータの値と環境パラメータの値のうちの少なくとも1つが含まれる。サーバ9は、第2要求信号に基づいて、記憶部80を参照し、上記1以上の対比劣化情報を抽出し、抽出した当該1以上の対比劣化情報を、サーバ通信部90を介してリモートコントローラ5に送信する。
寿命演算部82は、劣化推定部81が生成した劣化情報であって、照合時間範囲における各時点の対象物の劣化度合いに基づいて、サーバ9から受信した1以上の対比劣化情報から、抽出劣化情報を抽出する。
なお、寿命演算部82は、複数の空気調和機の、および、当該複数の空気調和機の各々における複数の部品の、劣化度合いを時系列で示す、複数の対比劣化情報を要求する第2要求信号を送信するよう遠隔側空調通信部51を制御してもよい。サーバ9は、受信した第2要求信号に基づいて、複数の空気調和機の、および、当該複数の空気調和機の各々における複数の部品の、劣化度合いを時系列で示す、複数の対比劣化情報を、リモートコントローラ5に送信する。寿命演算部82は、複数の空気調和機、および、当該複数の空気調和機の各々における複数の部品のうち、対象物に対応するいずれかの劣化度合いを、時系列で示す1以上の対比劣化情報を要求する第2要求信号を送信するよう遠隔側空調通信部51を制御してもよい。サーバ9は、受信した第2要求信号に基づいて、当該1以上の対比劣化情報をリモートコントローラ5に送信する。
制御構築部83は、寿命演算部82が抽出した抽出劣化情報に対応付けられている1以上の制御パターンを要求する第3要求信号を、サーバ9に送信するよう遠隔側空調通信部51を制御する。当該第3要求信号には、寿命演算部82が抽出した抽出劣化情報、または、当該抽出劣化情報を特定する情報が含まれる。サーバ9は、記憶部80を参照し、第3要求信号に基づいて、上記1以上の制御パターンを抽出する。そして、サーバ9は、当該1以上の制御パターンを示す情報を、サーバ通信部90を介してリモートコントローラ5に送信する。なお、記憶部80において、各制御パターンに重みが対応付けられている場合には、サーバ9は、当該1以上の制御パターンと共に、当該1以上の制御パターンに対応付けられている重みを、リモートコントローラ5に送信する。制御構築部83は、遠隔側空調通信部51を介してサーバ9から受信した、上記1以上の制御パターンにおける少なくとも1つの制御パターンに基づいて制御内容を構築する。
実施の形態2における空調制御部84は、制御構築部83が構築した制御内容に基づいて空気調和機101が動作している場合において、制御内容情報を画面上に表示するよう空調表示部54を制御してもよい。また、空調制御部84は、当該制御内容情報を画面上に表示するよう指示する指令信号を、端末7に送信するよう、遠隔側空調通信部51を制御してもよい。端末制御部72は、端末通信部70が当該指令信号を受信した場合には、当該制御内容が実行されていることを示す情報、当該制御内容を示す情報、および対象物の寿命時間のうちの少なくとも1つを、画面上に表示するよう端末表示部73を制御する。
実施の形態2に係る空調システム100による空調処理の流れは、実施の形態1と同様、図8によって例示される。そして、以下の内容以外は、上記実施の形態1の空調処理の内容と同様であるため、説明を省略する。実施の形態2では、上記ステップS2において劣化推定部81は、記憶部80を参照する代わりに、サーバ9に第1要求信号を送信するよう遠隔側空調通信部51を制御する。そして、劣化推定部81は、サーバ9から遠隔側空調通信部51を介して、対比空気調和機の複数の対比パラメータの全部または一部の値を取得する。
実施の形態2におけるステップS6の処理は、劣化推定部81が、遠隔制御用通信部50を介して、室内機3に、複数の運転パラメータの全部または一部の値を要求する場合における処理である。当該ステップS6の処理は、当該複数のパラメータの全部または一部の値が、室内機3からリモートコントローラ5に、取得時間の経過毎に自動的に送信される場合には、無くともよい。
実施の形態2では、ステップS7において寿命演算部82は、記憶部80を参照する代わりに、サーバ9に第2要求信号を送信するよう遠隔側空調通信部51を制御する。そして、寿命演算部82は、サーバ9から遠隔側空調通信部51を介して、1以上の対比劣化情報を取得する。実施の形態2では、ステップS10において制御構築部83は、記憶部80を参照する代わりに、サーバ9に第3要求信号を送信するよう遠隔側空調通信部51を制御する。制御構築部83は、サーバ9から遠隔側空調通信部51を介して、抽出劣化情報、当該抽出劣化情報における各時点、または、当該抽出劣化情報における各調整時間範囲に対応付けられている複数の制御パターンを取得する。制御構築部83は、当該複数の制御パターンから、少なくとも1つの制御パターンを選択する。
なお、劣化推定部81、寿命演算部82、制御構築部83、および空調制御部84は、リモートコントローラ5に代えて、室内機3に含まれてもよい。この場合には、第1室内通信部30が、サーバ9および端末7と直接的に通信を行ってもよいし、リモートコントローラ5を介して、サーバ9および端末7と通信を行ってもよい。
以下、実施の形態2に係る空調システム100による効果について説明する。実施の形態2に係る空調システム100は、記憶部80を、ネットワーク2上のサーバ9に備える。また当該空調システム100は、劣化推定部81、寿命演算部82、制御構築部83、および空調制御部84を、空気調和機101に備える。空気調和機101は、サーバ9と通信する空調通信部を有する。劣化推定部81は、記憶部80が記憶する、対比空気調和機の運転状態を示す複数の対比パラメータの値のうちの全部または一部を要求する第1要求信号をサーバ9に送信するよう空調通信部を制御する。寿命演算部82は、対比空気調和機、および、対比空気調和機における複数の部品のうちの、対象物に対応するいずれかの劣化度合いを時系列で示す、1以上の対比劣化情報を要求する第2要求信号を、サーバ9に送信するよう空調通信部を制御する。制御構築部83は、記憶部80において、寿命演算部82が抽出した抽出劣化情報に対応付けられている、1以上の制御パターンを要求する第3要求信号を送信するよう空調通信部を制御する。これにより、空気調和機101は、サーバ9に記憶された、複数の空気調和機の各々の複数の対比パラメータの値、および、複数の対比劣化情報等の、データ量が大きな情報群から一部を取得し、延命のための制御内容を構築できる。従って、空気調和機101におけるデータ量が軽減される。また、空気調和機101は、構築した制御内容を速やかに反映させることができる。
実施の形態3.
上記実施の形態2では、記憶部80が、サーバ9に含まれ、劣化推定部81、寿命演算部82、制御構築部83、および空調制御部84が、リモートコントローラ5に含まれた。実施の形態3では、記憶部80がサーバ9に含まれ、劣化推定部81、寿命演算部82、および制御構築部83が端末7に含まれ、空調制御部84がリモートコントローラ5に含まれる。以下、実施の形態3に係る空調システム100について説明する。
実施の形態3に係る空調システム100の構成例は、実施の形態1および実施の形態2と同様、図1によって示され、実施の形態3における空気調和機101の構成例は、実施の形態1および実施の形態2と同様、図2によって示される。また、実施の形態3に係る空調システム100が有する機能は、実施の形態1および実施の形態2と同様、図3によって例示される。以下では、実施の形態1および実施の形態2と同様の構成要素、ならびに、実施の形態1および実施の形態2と同様の機能ブロック等に対しては、実施の形態1および実施の形態2における符号と同様の符号を付す。また、特段の事情が無い限り、実施の形態1および実施の形態2と同様の内容については説明を省略する。
図10は、実施の形態3に係る空調システムの詳細な構成を模式的に例示するブロック図である。実施の形態3では、記憶部80は、サーバ9に含まれ、劣化推定部81、寿命演算部82、および制御構築部83は、端末7に含まれ、空調制御部84は、リモートコントローラ5に含まれる。図10における破線矢印は、当該各部がどこに含まれるかを示し、当該破線矢印の向かう側に、当該各部が含まれる。
劣化推定部81、寿命演算部82、および制御構築部83のうちの全部または一部は、端末制御部72に含まれてもよい。空調制御部84は、遠隔側制御装置52に含まれてもよい。
劣化推定部81は、室外機1および室内機3における複数の空調用センサの全部または一部が検知した、複数の運転パラメータの全部または一部の値を、端末通信部70を介して、リモートコントローラ5から受信する。劣化推定部81は、対比空気調和機の運転状態を示す複数の対比パラメータの全部または一部を要求する第1要求信号を、サーバ9に送信するよう端末通信部70を制御する。サーバ9は、当該第1要求信号に基づいて、記憶部80を参照し、対比空気調和機の運転状態を示す複数の対比パラメータの全部または一部の値を抽出する。そして、サーバ9は、抽出した当該対比空気調和機の複数の対比パラメータの全部または一部の値を、サーバ通信部90を介して端末7に送信する。
劣化推定部81は、リモートコントローラ5から受信した、複数の運転パラメータの全部または一部の値と、サーバ9から受信した対比空気調和機の複数の対比パラメータの全部または一部の値とに基づいて、対象物の劣化度合いを推定する。
劣化推定部81は、複数の空気調和機の各々の運転状態を示す複数の対比パラメータの全部または一部の値を要求する第1要求信号を、サーバ9に送信するよう端末通信部70を制御してもよい。この場合には、サーバ9は、当該第1要求信号に応じて、複数の空気調和機の各々の当該複数の対比パラメータの全部または一部の値を、サーバ通信部90を介して端末7に送信する。劣化推定部81は、空気調和機101の能力パラメータの値と環境パラメータの値のうちの少なくとも1つに基づいて、受信した全ての対比パラメータの値から、対比空気調和機の複数の対比パラメータの全部または一部の値を取得する。
寿命演算部82は、対比空気調和機、および、対比空気調和機における複数の部品のうち、対象物に対応するいずれかの劣化度合いを時系列で示す、1以上の対比劣化情報を要求する第2要求信号を、サーバ9に送信するよう端末通信部70を制御する。サーバ9は、第2要求信号に基づいて、記憶部80を参照し、上記1以上の対比劣化情報を抽出し、抽出した当該1以上の対比劣化情報を、サーバ通信部90を介して端末7に送信する。
寿命演算部82は、劣化推定部81が生成した劣化情報であって、照合時間範囲における各時点の対象物の劣化度合いに基づいて、サーバ9から受信した1以上の対比劣化情報から、抽出劣化情報を抽出する。
なお、寿命演算部82は、複数の空気調和機、および、当該複数の空気調和機の各々における複数の部品の、劣化度合いを時系列で示す、複数の対比劣化情報を要求する第2要求信号を送信するよう端末通信部70を制御してもよい。この場合には、サーバ9は、受信した第2要求信号に基づいて、当該複数の対比劣化情報を端末7に送信する。寿命演算部82は、複数の空気調和機、および、当該複数の空気調和機の各々における複数の部品のうち、対象物に対応するいずれかの劣化度合いを、時系列で示す1以上の対比劣化情報を要求する第2要求信号を送信するよう端末通信部70を制御してもよい。この場合には、サーバ9は、受信した第2要求信号に基づいて、当該1以上の対比劣化情報を端末7に送信する。
制御構築部83は、寿命演算部82が抽出した抽出劣化情報に対応付けられている1以上の制御パターンを要求する第3要求信号を、サーバ9に送信するよう端末通信部70を制御する。サーバ9は、記憶部80を参照し、第3要求信号に基づいて、上記1以上の制御パターンを抽出する。そして、サーバ9は、当該1以上の制御パターンを示す情報を、サーバ通信部90を介して端末7に送信する。なお、記憶部80において、各制御パターンに重みが対応付けられている場合には、サーバ9は、当該1以上の制御パターンと共に、当該1以上の制御パターンに対応付けられている重みを、端末7に送信する。制御構築部83は、端末通信部70を介してサーバ9から受信した、上記1以上の制御パターンにおける少なくとも1つの制御パターンに基づいて制御内容を構築する。
制御構築部83は、構築した制御内容に基づいて、空気調和機101を制御するよう、端末通信部70を介して、リモートコントローラ5における空調制御部84に指示する。空調制御部84は、制御構築部83からの指示に応じて、室外機1および室内機3を制御する。
実施の形態3における空調制御部84は、制御構築部83が構築した制御内容に基づいて空気調和機101が動作している場合において、制御内容情報を画面上に表示するよう指示する指令信号を、端末7に送信するよう、遠隔側空調通信部51を制御してもよい。端末制御部72は、端末通信部70が当該指令信号を受信した場合には、当該制御内容が実行されていることを示す情報、当該制御内容を示す情報、および対象物の寿命時間のうちの少なくとも1つを、画面上に表示するよう端末表示部73を制御する。
実施の形態3に係る空調システム100による空調処理の流れは、実施の形態1および実施の形態2と同様、図8によって例示される。そして、以下の内容以外は、上記実施の形態1および実施の形態2の空調処理の内容と同様であるため、説明を省略する。実施の形態3では、ステップS1およぶステップS14の各々において、劣化推定部81は、複数の空調用センサの全部または一部による検知結果である、複数の運転パラメータの全部または一部の値を、リモートコントローラ5から端末通信部70を介して取得する。実施の形態3では、ステップS2において劣化推定部81は、記憶部80を参照する代わりに、サーバ9に第1要求信号を送信するよう端末通信部70を制御する。そして、劣化推定部81は、サーバ9から端末通信部70を介して、対比空気調和機の複数の対比パラメータの全部または一部の値を取得する。
実施の形態3におけるステップS6の処理は、劣化推定部81が、端末通信部70を介して、リモートコントローラ5に、複数の運転パラメータの全部または一部の値を要求する場合における処理である。当該ステップS6の処理は、当該複数のパラメータの全部または一部の値が、リモートコントローラ5から端末7に、取得時間の経過毎に自動的に送信される場合には、無くともよい。
実施の形態3では、ステップS7において寿命演算部82は、記憶部80を参照する代わりに、サーバ9に第2要求信号を送信するよう端末通信部70を制御する。そして、寿命演算部82は、サーバ9から端末通信部70を介して、1以上の対比劣化情報を取得する。実施の形態3では、ステップS10において制御構築部83は、記憶部80を参照する代わりに、サーバ9に第3要求信号を送信するよう端末通信部70を制御する。制御構築部83は、サーバ9から端末通信部70を介して、抽出劣化情報、当該抽出劣化情報における各時点、または、当該抽出劣化情報における各調整時間範囲に対応付けられている複数の制御パターンを取得する。制御構築部83は、当該複数の制御パターンから、少なくとも1つの制御パターンを選択する。
実施の形態3では、ステップS12において制御構築部83は、構築した制御内容に基づいて空気調和機101を制御するよう、端末通信部70を介して、リモートコントローラ5における空調制御部84に指示する。
以下、実施の形態3に係る空調システム100による効果について説明する。実施の形態3に係る空調システム100は、記憶部80を、ネットワーク2上のサーバ9に備え、劣化推定部81、寿命演算部82、および制御構築部83を、通信機能を有する端末7に備え、空調制御部84を、空気調和機101に備える。空気調和機101は、サーバ9および端末7と通信する空調通信部を有する。端末7は、空気調和機101およびサーバ9と通信する端末通信部70を有する。劣化推定部81は、記憶部80が記憶する、対比空気調和機の運転状態を示す複数の対比パラメータの値のうちの全部または一部を要求する第1要求信号を、サーバ9に送信するよう端末通信部70を制御する。寿命演算部82は、対比空気調和機、および、対比空気調和機における複数の部品のうちの、対象物に対応するいずれかの劣化度合いを時系列で示す、1以上の対比劣化情報を要求する第2要求信号を、サーバ9に送信するよう端末通信部70を制御する。制御構築部83は、記憶部80において、寿命演算部82が抽出した抽出劣化情報に対応付けられている、1以上の制御パターンを要求する第3要求信号を送信するよう端末通信部70を制御する。そして、制御構築部83は、構築した制御内容に基づいて空気調和機101を制御するよう、端末通信部70を介して、空調制御部84に指示する。これにより、端末7は、サーバ9に記憶された、複数の空気調和機の各々の複数の対比パラメータの値、および、複数の対比劣化情報等の、データ量が大きな情報群から一部を取得し、空気調和機101の延命のための制御内容を構築できる。従って、空調システム100は、空気調和機101におけるデータ量と、空気調和機101による処理量とを軽減できる。
実施の形態3における端末7は、端末表示部73および端末制御部72を有する。端末表示部73は、画面上に情報を表示する。端末制御部72は、端末表示部73を制御する。空調制御部84は、制御構築部83が構築した制御内容に基づいて空気調和機101が動作している場合において、当該制御内容が実行されていることを示す情報、当該制御内容を示す情報、および上記寿命時間のうちの少なくとも1つを、画面上に表示するよう指示する指令信号を端末7に送信するよう、空調通信部を制御する。端末制御部72は、端末通信部70が、当該指令信号を受信した場合には、当該制御内容が実行されていることを示す情報、制御内容を示す情報、および寿命時間のうちの少なくとも1つを、表示するよう端末表示部73を制御する。これにより、空調システム100は、端末7のユーザがメンテナンス担当者である場合には、当該メンテナンス担当者に、空気調和機101のメンテナンスが必要であること、または、メンテナンスが必要になる時期等を知らせることができる。従って、メンテナンス担当者は、空気調和機101の故障前に、迅速にメンテナンスを行うことができ、ユーザの快適性を維持できる。空調システム100は、端末7のユーザが空気調和機101のユーザである場合には、空気調和機101の劣化が進んでいること、空気調和機101が当該劣化の進行を遅らせるための処理を実行していること、または、当該処理の内容等を知らせることができる。従って、ユーザは、空気調和機101の状態を明確に把握し、メンテナンス業者への連絡のタイミングを認識できるため、利便性が向上する。
以上、実施の形態1~実施の形態3について説明したが、本開示の内容は、これらの実施の形態に限定されるものではなく、想定しうる内容を含む。