JP7533951B2 - 狭小部分用ブラシ - Google Patents

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Description

本発明は狭小部分用ブラシに関し、詳細には複数本の刷毛により構成される毛束を複数備える狭小部分用ブラシに関する。
従来、口腔内の狭小部分の清掃に好適な、ハンドル部に設けられた1つの植毛穴に複数本の刷毛を束ねてなる1つの毛束を植設した、いわゆるシングルタフト式の狭小部分用ブラシがある(特許文献1)。
従来の口腔内清掃のための狭小部分用ブラシは、前記の毛束の先端部を円錐状に毛切りして得ることができ、この先端部を歯間、歯と歯茎との間などの口腔内狭小部位に当てることにより、通常の複数列の植毛穴にそれぞれ毛束を植設した歯ブラシに比べて清掃箇所を効率良く清掃することができる。すなわち、重点的に清掃をしようとする箇所が狭小部分である場合、従来の狭小部分用ブラシは、前記先端部が円錐状に形成されるため、狙いを定めて当該狭小部分を清掃することが可能である。
また、従来、服地の汚れの洗浄に好適な、平面に突設された長さの揃った複数本の刷毛を備えた洗浄用ブラシがある(特許文献2)。
従来の服地洗浄のための洗浄用ブラシは、前記の刷毛が弾性復帰力を有するため、服地に押し当てて複数回ブラッシングを行うことにより、前記刷毛が前記服地上を往復動して効果的な洗浄を行うことが可能である。
特開2013-52110号公報 特開平10-52321号公報
従来の口腔内清掃のための狭小部分用ブラシは、前記先端部を円錐状に毛切りするため、例えば特許文献1が開示するように底面にすり鉢状の凹部が形成され前記凹部の内周面に周方向に間隔を空けて複数枚の刃物が放射状に配置された円柱状の切削ヘッドを用いて製作する。あるいは、他の例においては、刷毛の側面に回転する刃物の刃先を当てて、刷毛を梳くようにして毛切りを行う。
また、刷毛の先端を丸めるための加工を施すため、円錐状に毛切りした前記刷毛の先端に砥石を当てなければならない。そのために、円盤状の砥石の研磨面が前記先端部の円錐面と平行となるように前記砥石の回転装置を配置し、設定する必要がある。
これらのため、前記先端部を円錐状に形成するためには特殊な加工装置を必要とし、製造業者にとって装置のためのスペース、装置の設備導入、導入後の調整等の負担が大きい。本発明はこのような課題の下、高い清掃効果を得つつも円錐状の毛切りを不要とする狭小部分用ブラシを提供することを目的とする。
他方で、従来の服地洗浄のための洗浄用ブラシは、特に汚れが著しい箇所において刷毛をより多くの回数往復動させる必要があるのに対して、それぞれの刷毛の向きが略平行に保たれた状態でブラッシングを行うため、汚れが著しい箇所以外の箇所に対しても刷毛を多数回押し当てることになる。そのため、対象の服地は洗浄用ブラシにより受ける表面のダメージが大きい。
本発明はこのような課題の下、効果的な清掃又は洗浄を行いつつも対象体が受けるダメージを低減することが可能な狭小部分用ブラシを提供することを目的とする。
(1)本発明は凹凸を有する対象体の狭小部分を清掃又は洗浄する狭小部分用ブラシであって、一方の端面に植毛面が設けられるとともに電気モータによる回転駆動によって回転運動可能な回転子と、前記植毛面上に描かれ、中心点を前記回転子の回転中心線が通過する仮想多角形のそれぞれの頂点の近傍に植設される毛束とを備え、それぞれ複数本の刷毛が前記各毛束に束ねられ、前記各刷毛が可撓性を有し、前記各毛束は、前記各刷毛の毛先が前記凹凸における凹部の傾斜面によって押さえられることにより前記回転中心線の延長線に近付く向きに撓むように構成されることを特徴とする狭小部分用ブラシを提供するものである。また、前記回転子に複数の植毛穴が設けられ、前記複数の植毛穴は、それぞれ前記回転中心線の方向と一致する方向に穿たれてもよい。
すなわち、本発明の狭小部分用ブラシの毛束が歯間、歯と歯茎との間等の口腔内における狭小部分の凹凸、風呂場のタイル表面等における狭小部分の凹凸などに当たるとき、前記毛束に束ねられる各刷毛の毛先がこうした凹凸における凹部の傾斜面によって押さえられることにより、前記毛束は回転中心線の延長線に近付く向きである径方向内向きに撓む。また、本発明の狭小部分用ブラシの毛束が歯茎、舌等の比較的平坦な部位や柔らかい服地のような平面的な素材に当たるときでも、前記毛束によって押圧されることによりこれらの部位、素材等が凹み、前記各刷毛の毛先がこうしてできた凹凸における凹部の傾斜面から押さえられることにより、前記毛束は前記径方向内向きに撓む。
これらのように、前記毛束が撓むことにより前記刷毛は前記延長線を中心に密集し、その密集箇所において本発明の狭小部分用ブラシは最も高い清掃効果又は洗浄効果を得ることができる。そして、操作者は、清掃又は洗浄をしようとする狭小部分に前記延長線とその周囲が当たるように狭小部分用ブラシを保持し、回転運動させることにより、前記狭小部分に狙いを定めて清掃又は洗浄を行うことができる。
その結果、本発明の狭小部分用ブラシは、円錐状の毛切りを行うことなく狭小部分に狙いを定めて高い清掃効果又は洗浄効果を得ることができる。すなわち、本発明の狭小部分用ブラシは高い清掃効果又は洗浄効果を得つつ、円錐状の毛切りを不要とする。
そして、刷毛が中心に密集するため、狙った箇所以外の箇所を前記刷毛が擦ることが少なく、力を中心に集中させることによって清掃又は洗浄の対象体が受けるダメージは小さい。
(2)また、前記回転子は一方向きに連続して回転運動可能であってもよい。
すなわち、回転子に伴って毛束は一方向きに連続して回転運動することができる。このとき、前記毛束は前記径方向内向きに撓むとともに、各刷毛が周方向における進行向きの反対向きである周方向後ろ向きに撓む。そのため、前記径方向内向きと、前記周方向後ろ向きとを合成した向きである合成向きに撓んだ前記毛束は、継続して前記合成向きの回転運動を行い、その間に一旦撓んだ姿勢を変えることがない。仮に、途中で前記回転の向きを他方向きに変えるとき、前記毛束は、一旦撓んだ姿勢を戻して、あらためて前記径方向内向きと、前記周方向後ろ向きの反対向きとを合成した向きに撓み直すことになる。
本発明の狭小部分用ブラシは、一旦撓んだ姿勢を変えないことにより、前記各刷毛が常に前記延長線を中心に密集し、その密集箇所においてさらに高い清掃効果を得ることができる。
(3)また、前記仮想多角形は仮想正多角形であってもよい。
すなわち、仮想正多角形の中心点が回転子の回転中心線を通過するため、その頂点の近傍に植設された各毛束は、前記中心点周りの同じ軌跡を通過する。そして、それぞれの前記毛束が凹部の傾斜面によって押さえられるときの角度、強さなどは略同等であり一定している。これにより、前記各毛束は、狭小部分の狙った箇所を高い頻度で、かつ、常に一定の効果を与えるように擦ることができる。その結果、本発明の狭小部分用ブラシによってより高い清掃効果を得ることができる。
(4)また、前記各毛束は、前記回転子に穿たれるとともに空間が円柱形に形成される植毛穴に植設され、それぞれの前記植毛穴の中心軸は前記各頂点を通過し、前記仮想正多角形の一辺の長さは、前記各植毛穴の直径の1.2倍以上且つ3.25倍未満であってもよい。
発明者は、仮想正多角形の一辺の長さが植毛穴の直径の1.2倍以上であるときに容易なブラシの設計が可能であることを見出した。すなわち、本発明の狭小部分用ブラシは、前記一辺の長さが前記直径の1.2倍以上且つ3.25倍未満であることによって、例えば毛束を植設するために平線を打ち込むためのスペースを確保しつつ効果的な清掃又は洗浄のために必要な植毛穴を設けることができる。
また、発明者は、前記一辺の長さが前記植毛穴の直径の3.25倍未満であるときに、径方向内向きに撓んだ各毛束の一部又は全部がお互いに交わることを見出した。よって、本発明の狭小部分用ブラシは、前記一辺の長さが前記直径の1.2倍以上且つ3.25倍未満であることによって刷毛が回転中心線の延長線を中心に密集し、容易に狭小部分に狙いを定めて清掃又は洗浄を行うことができる。
これらにより、本発明の狭小部分用ブラシは、前記一辺の長さと前記直径との関係において、容易なブラシ設計を可能にしつつも、狭小部分に狙いを定めた清掃又は洗浄を行うことができる。
(5)また、前記毛束毎の前記各刷毛の毛丈は同一であってもよい。
すなわち、本発明の狭小部分用ブラシは、毛束毎の各刷毛の毛丈が同一であることにより、これらの刷毛を植設する際に先端を揃えることができ、製作を容易に行うことができる。
(6)また、前記各毛束は、前記回転子に穿たれるとともに空間が円柱形に形成される植毛穴に植設され、それぞれの前記植毛穴の中心軸は前記各頂点を通過し、前記中心点と前記各頂点との距離は、前記毛丈の0.15倍以上且つ0.5倍未満であってもよい。
発明者は、中心点と各頂点との距離が毛丈の0.15倍以上であるときに容易なブラシの設計が可能であることを見出した。すなわち、本発明の狭小部分用ブラシは、前記中心点と前記各頂点との距離が前記毛丈の0.15倍以上且つ0.5倍未満であることによって、例えば毛束を植設するために平線を打ち込むためのスペースを確保しつつ効果的な清掃又は洗浄のために必要な植毛穴を設けることができる。
また、発明者は、前記中心点と前記各頂点との距離が前記毛丈の0.5倍未満であるときに、径方向内向きに撓んだ各毛束の一部又は全部がお互いに交わることを見出した。よって、本発明の狭小部分用ブラシは、前記中心点と前記各頂点との距離が前記毛丈の0.15倍以上且つ0.5倍未満であることによって刷毛が回転中心線の延長線を中心に密集し、容易に狭小部分に狙いを定めて清掃又は洗浄を行うことができる。
これらにより、本発明の狭小部分用ブラシは、前記中心点及び前記各頂点の間の距離と前記毛丈との関係において、容易なブラシ設計を可能にしつつも、狭小部分に狙いを定めた清掃又は洗浄を行うことができる。
(7)また、一の前記毛束の毛丈と、他の前記毛束の毛丈とが異なってもよい。
すなわち、一の毛束と他の毛束とが異なる毛丈を有するため、本発明の狭小部分用ブラシは、各毛束が凹部の傾斜面に当たるとき、例えば前記一の毛束の毛先が前記凹部の浅い箇所に当たり、前記他の毛束の毛先が前記凹部の深い箇所に当たる状態が生じ得る。または、前記一の毛束の毛先が深い箇所に、前記他の毛束の毛先が浅い箇所に当たる状態が生じ得る。そのため、前記一の毛束の毛先と前記他の毛束の毛先とは浅深の度合いが異なる箇所の汚れを同時に清掃又は洗浄することができる。これにより、狭小部分の全体に対して効果的な清掃又は洗浄を行うことができる。
(8)また、使用者の口腔内における前記狭小部分を清掃可能な口腔内用ブラシであってもよい。
すなわち、口腔内用ブラシに適用することにより、本発明の狭小部分用ブラシは歯間の凹部、歯と歯茎との間の凹部等の窪みを効率的に清掃しつつも、狙った箇所以外の口腔内の部位を繰り返し刷毛が擦って傷つけてしまうことが少ない。よって、口腔内の狭小部分における汚れを清掃するための高効率且つ安全な狭小部分用ブラシを提供することができる。
このように本発明では、効率的な清掃又は洗浄を行いつつも対象体が受けるダメージを低減することが可能な狭小部分用ブラシを提供する。
(a)本発明の第1の実施形態に係る狭小部分用ブラシの正面図を表わす。(b)同じく右側面図を表わす。 (a)狭小部分用ブラシの回転子の正面図を表わす。(b)同じく右側面図を表わす。 (a)狭小部分用ブラシを用いて歯間を清掃する直前の状態を示す。(b)同じく清掃している状態を示す。 (a)(b)(c)順に狭小部分用ブラシを歯間に当て奥に進める状態の模式図を示す。 狭小部分用ブラシの三つの植毛穴開口どうしの関係を示す位置関係図を表わす。 狭小部分用ブラシの各植毛穴開口と回転中心線との関係を示す位置関係図を表わす。 本発明の第1の実施形態に係る実施例における隣接軸心線間距離及び軸心線中心線間距離を表わす。 (a)比較例1及び3における隣接軸心線間距離及び軸心線中心線間距離を表わす。(b)比較例2及び3における隣接軸心線間距離及び軸心線中心線間距離を表わす。 本発明の第1の実施形態に係る実施例及び比較例1~3における隣接軸心線間距離、軸心線中心線間距離、隣接軸心線間距離と植毛穴直径との比及び軸心線回転中心線間距離と毛丈との比の各値を表わす表である。 (a)本発明の第1の実施形態に係る回転子の正面からの写真を表わす。(b)同じく右側面からの写真を表わす。 本発明の第2の実施形態に係る狭小部分用ブラシの右側面図を表わす。 本発明の第2の実施形態に係る実施例における隣接軸心線間距離及び軸心線中心線間距離を表わす。 (a)(b)(c)(d)順に狭小部分用ブラシを生地表面に当て前方に移動させる状態の模式図を示す。 (a)本発明の第2の実施形態に係る回転子の正面からの写真を表わす。(b)同じく右側面からの写真を表わす。 本発明の第3の実施形態に係る実施例における隣接軸心線間距離及び軸心線中心線間距離を表わす。 (a)本発明の第3の実施形態に係る回転子の正面からの写真を表わす。(b)同じく右側面からの写真を表わす。 本発明の第4の実施形態に係る実施例における隣接軸心線間距離及び軸心線中心線間距離を表わす。 (a)本発明の第4の実施形態に係る回転子の正面からの写真を表わす。(b)同じく右側面からの写真を表わす。 (a)狭小部分用ブラシを用いて生地表面を洗浄する直前の状態を示す。(b)同じく洗浄している状態を示す。 (a)本発明の第5の実施形態に係る回転子の正面図を表わす。(b)同じく回転子を上記(a)の状態から時計回りに45°回転した状態を示す。(c)上記(a)の回転子の右側面図を表わす。(d)上記(b)の状態における回転子の右側面図を表わす。 (a)(b)本発明の第5の実施形態に係る毛束が歯間を清掃する状態の模式図を表わす。 (a)本発明の第6の実施形態に係る毛束を表わす。(b)上記(a)の毛束を異なる角度から視た状態を表わす。 (a)図22の毛束のうちの1本の刷毛だけを表わす仮想の図を示す。(b)上記(a)の刷毛を異なる角度から視た状態を表わす。
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態を、図1~図10を用いて説明する。図1において11は狭小部分用ブラシであって、この狭小部分用ブラシ11がヘッド部12と、ヘッド部12と連続して設けられるハンドル部13とを備える。ヘッド部12とハンドル部13とは、狭小部分用ブラシ11の長手方向において直列に配設される。本実施形態における狭小部分用ブラシ11は、例えば、使用者がハンドル部13を手指によって把持するとともに、ヘッド部12を口腔内に挿入することによりその口腔内における狭小部分を清掃可能な口腔内用ブラシ11aとして用いることができる。
図1において、矢印U方向が狭小部分用ブラシ11を縦に置いたときの上方を示し、矢印D方向が狭小部分用ブラシ11の下方を示す。ヘッド部12は狭小部分用ブラシ11の上側に配置され、ハンドル部13は同じく下側に配置される。
ヘッド部12には、狭小部分用ブラシ11の長手方向と略直交する方向に配置される回転軸を有する略円柱状の回転子14が取り付けられる。回転子14は回転中心Cの中心線方向の一方の端面に植毛面14aが形成される。植毛面14aには、複数本の刷毛15を束ねた毛束15aが植設される。回転子14はハンドル部13に格納される電気モータ13aによる回転駆動によって回転するように構成される。
図1において、矢印F方向が狭小部分用ブラシ11の前方を示し、矢印B方向が狭小部分用ブラシ11の後方を示す。回転子14はヘッド部12の上端において前方に装着される。回転子14の回転中心線Cの中心線方向は前後方向と一致する。そして、植毛面14aは前向きに面する。また、矢印L方向が狭小部分用ブラシ11の左方を示し、矢印R方向が狭小部分用ブラシ11の右方向を示す。他の図も同様に各方向を示す。図1(a)は狭小部分用ブラシ11の正面図を表し、図1(b)は狭小部分用ブラシ11の右側面図を表す。
図2(a)(b)は、毛束15aが植設された状態の回転子14を示す。図2(a)は回転子14の正面図を表し、図2(b)は同じく右側面図を表す。1本の毛束15aにおける各刷毛15の毛丈L1は同一である。また、それぞれの毛束15aにおける各刷毛15の毛丈L1も同一である。
回転子14には、植毛面14aから後ろ向きに穿たれる植毛穴14bが設けられる。植毛穴14bは、軸心線が前後方向と一致する円柱形状の空間を有する。そのため、植毛穴14bは図2(a)が示すように正面視において円形に表わされる。植毛穴14bの、植毛面14aにおける開口を植毛穴開口14cとよぶ。
回転子14は、電気モータ13aによる回転駆動によって、回転中心線Cを中心に図2(a)の正面視における時計回りCL又は反時計回りUCに回転する。ただし、回転子14は一方向きに連続して回転する。すなわち、いったん時計回りCLに回転し始めたら連続して時計回りCLに回転し続ける。逆に、いったん反時計回りUCに回転し始めたら連続して反時計回りUCに回転し続ける。
刷毛15は、束ねて二つ折りにした状態で、二つ折りをした部分から植毛穴14bの後ろ向きに挿入されて植設される。二つ折りにより折り返された状態を一束の毛束15aとよぶ。すなわち、図2(a)の正面視又は図2(b)の右側面視において略円柱状に見える状態の刷毛15の集合体を、刷毛15が束ねられた一束の毛束15aと呼ぶ。このとき、偏平な金属片である平線16を二つ折りの内側に挟み、平線16が毛束15aと共に植毛穴14bに嵌入されるため、毛束15aは平線16によって固定され、前向きに逆行して植毛穴14bから抜脱してしまうことが生じない。
平線16は略直方体に形成されるとともに、長手方向が植毛穴14bの直径方向と一致する姿勢で植毛穴14bに嵌入される。このとき、長手方向の長さが植毛穴開口14cの直径よりも長いため、平線16は、長手方向の両端が植毛穴14bの内壁に溝を掘るように嵌入され、この溝において内壁に強固に固定される。
図3は狭小部分用ブラシ11を用いて、使用者の口腔内における凹凸を有する狭小部分である歯間を清掃する状態を示す。このとき、狭小部分用ブラシ11は口腔内用ブラシ11aとして用いられている。
図3(a)は前歯を模したモデルに狭小部分用ブラシ11の毛束15aを当てる前であり、かつ、回転子14を時計回りCLに回転させている状態を示す。また、図3(b)は同じくモデルに毛束15aを当てつつ、回転子14を時計回りCLに回転させ続けている状態を示す。このモデルは、その正面から視て左側に位置する第1の歯T1とその右方に隣接して位置する第2の歯T2とを備える。そして、狭小部分用ブラシ11を前方に移動させることにより、毛束15aは第1の歯T1と第2の歯T2との間である歯間Btに当てられている。
図4は狭小部分用ブラシ11の毛束15aを歯間Btに当てる状態の模式図を示す。図4(a)(b)(c)はそれぞれ第1の歯T1及び第2の歯T2を、前記モデルの上から視た状態を示している。各図の瞬間において、二束の毛束15aが図の手前側に位置し、一束の毛束15aがそれらの奥側に位置している。図4(a)は毛束15aが各歯T1,T2に当接する直前の状態を示す。また、狭小部分用ブラシ11を次第に前方に移動させた結果、図4(a)から順に毛束15aが各歯T1,T2に当たるとともに、毛束15aを歯間Btの奥に進めつつある状態を示す。
このとき、第1の歯T1の表面及び第2の歯T2の表面は、回転中心線Cに対してそれぞれ図の右下及び右上に傾斜する。すなわち、第1の歯T1の表面と第2の歯T2の表面との距離が歯間Btの奥側ほどに狭まるように、各歯T1,T2の表面は傾斜する。そして、各刷毛15の毛先がこうした傾斜面によって押さえられることにより、三束の毛束15aは、それぞれ回転中心線Cの延長線に近付く向きである径方向内向きに撓む。すなわち、図4(a)(b)(c)の上側に位置している毛束15aは図の下向きに撓み、同じく下側に位置している毛束15aは図の上向きに撓む。なお、これらの作用効果は回転子14を反時計回りUCに回転させた場合も同様である。
以上の構成によって、毛束15aが撓むことにより刷毛15は回転中心線Cの延長線を中心に密集し、その密集箇所において狭小部分用ブラシ11は最も高い清掃効果又は洗浄効果を得ることができる。そして、操作者は、清掃又は洗浄をしようとする狭小部分である歯間Btのより奥側の箇所にこの延長線とその周囲が当たるように狭小部分用ブラシ11を保持し、回転運動させることにより、狭小部分に狙いを定めて清掃又は洗浄を行うことができる。
その結果、狭小部分用ブラシ11は、円錐状の毛切りを行うことなく狭小部分に狙いを定めて高い清掃効果又は洗浄効果を得ることができる。すなわち、狭小部分用ブラシ11は高い清掃効果又は洗浄効果を得つつ、円錐状の毛切りを不要とする。
そして、刷毛15が中心に密集するため、狙った箇所以外の箇所を刷毛15が擦ることが少なく、力を中心に集中させることによって清掃又は洗浄の対象体が受けるダメージは小さい。
また、回転子14に伴って毛束15aは一方向きに連続して回転運動することができる。このとき、毛束15aは回転中心線Cの延長線に近付く向きである径方向内向きに撓むとともに、刷毛15が周方向における進行向きの反対向きである周方向後ろ向きに撓む。例えば回転子14が時計回りCLに回転するときは刷毛15が反時計回りUCの向きに撓む。そのため、径方向内向きと周方向後ろ向きとを合成した向きである合成向きに撓んだ毛束15aは、継続してこの合成向きの回転運動を行い、その間に一旦撓んだ姿勢を変えることがない。仮に、途中で回転の向きを他方向きに変えるとき、毛束15aは、一旦撓んだ姿勢を戻して、あらためて径方向内向きと、周方向後ろ向きの反対向きとを合成した向きに撓み直すことになる。
本発明の狭小部分用ブラシ11は、一旦撓んだ姿勢を変えないことにより、各刷毛15が常に回転中心線Cの延長線を中心に密集し、その密集箇所においてさらに高い清掃効果を得ることができる。
また、狭小部分用ブラシ11は、毛束15a毎の刷毛15の毛丈L1とそれぞれの毛束15aにおける各刷毛15の毛丈L1とが全て同一であることにより、これらの刷毛15を植設する際に先端を揃えることができ、製作を容易に行うことができる。
さらに、狭小部分用ブラシ11を口腔内用ブラシ11aに適用することにより、図3及び図4のような歯間Btの凹部、歯T1,T2と歯茎との間の凹部等の窪みを効率的に清掃しつつも、狙った箇所以外の口腔内の部位を繰り返し刷毛15が擦って傷つけてしまうことが少ない。よって、口腔内の狭小部分における汚れを清掃するための高効率且つ安全な狭小部分用ブラシを提供することができる。
[回転子及び毛束の寸法]
回転子14には、三箇所の植毛穴14bが形成される。図5及び図6が示すように植毛面14aには三つの植毛穴開口14cが開けられている。図5及び図6は植毛面14aにおける三つの植毛穴開口14cどうしの関係と、各植毛穴開口14cと回転中心線Cとの関係とを示す位置関係図を表す。三箇所の植毛穴14bのそれぞれの軸心線C1~C3は、正面視において仮想の正三角形である仮想正三角形17のそれぞれの頂点に位置する。また、仮想正三角形17の中心点を回転中心線Cが前後方向に通過する。
このように、仮想正三角形17の中心点を回転中心線Cが通過するため、その頂点の近傍に植設された各毛束15aは、前記中心点周りの同じ軌跡を通過する。そして、それぞれの毛束15aが凹部の傾斜面によって押さえられるときの角度、強さなどは略同等であり一定している。これにより、各毛束15aは、狭小部分の狙った箇所を高い頻度で、かつ、常に一定の効果を与えるように擦ることができる。その結果、狭小部分用ブラシ11によってより高い清掃効果を得ることができる。
図5に示すL2は、一の軸心線C1と、一の軸心線C1と隣り合う他の軸心線C2との距離である隣接軸心線間距離を示す。この隣接軸心線間距離L2は仮想正三角形17の一辺の長さに相当する。各頂点が正三角形を描くため、全ての隣接軸心線間距離L2は同一である。
また、図5に示されるDは、植毛穴14の直径である植毛穴直径を示す。すなわち、植毛穴直径Dは植毛穴開口14cの直径に相当する。三箇所の植毛穴14は植毛穴直径Dが同一であり同径である。
ここで、各植毛穴14bは、隣接軸心線間距離L2が植毛穴直径Dの1.2倍以上且つ3.25倍未満となるように配置される。発明者は隣接軸心線間距離L2が植毛穴直径Dの1.2倍以上であるときに容易なブラシの設計が可能であることを見出した。すなわち、狭小部分用ブラシ11は、隣接軸心線間距離L2が植毛穴直径Dの1.2倍以上且つ3.25倍未満であることによって、例えば毛束15aを植設するために平線16を打ち込むためのスペースを確保しつつ効果的な清掃又は洗浄のために必要な植毛穴14bを設けることができる。
また、発明者は、隣接軸心線間距離L2が植毛穴直径Dの3.25倍未満であるときに、径方向内向きに撓んだ各毛束15aの一部又は全部がお互いに交わることを見出した。よって、狭小部分用ブラシ11は、隣接軸心線間距離L2が植毛穴直径Dの1.2倍以上且つ3.25倍未満であることによって刷毛15が回転中心線Cの延長線を中心に密集し、容易に狭小部分に狙いを定めて清掃又は洗浄を行うことができる。
これらにより、狭小部分用ブラシ11は、隣接軸心線距離L2と植毛穴直径Dとの関係において、容易なブラシ設計を可能にしつつも、狭小部分に狙いを定めた清掃又は洗浄を行うことができる。
次に図6に示されるL3は、各軸心線C1,C2,C3と回転中心線Cとの距離である軸心線回転中心線間距離を示す。各頂点が正三角形を描くため、全ての軸心線回転中心線間距離L3は同一である。
ここで、各植毛穴14bは、軸心線回転中心線間距離L3が毛丈L1の0.15倍以上且つ0.5未満となるように配置される。発明者は、軸心線回転中心線間距離L3が毛丈L1の0.15倍以上であるときに容易なブラシの設計が可能であることを見出した。すなわち、狭小部分用ブラシ11は、軸心線回転中心線間距離L3が毛丈L1の0.15倍以上且つ0.5倍未満であることによって、例えば毛束15aを植設するために平線16を打ち込むためのスペースを確保しつつ効果的な清掃又は洗浄のために必要な植毛穴14bを設けることができる。
また、発明者は、軸心線回転中心線間距離L3が毛丈L1の0.5倍未満であるときに、径方向内向きに撓んだ各毛束15aの一部又は全部がお互いに交わることを見出した。よって、狭小部分用ブラシ11は、軸心線回転中心線間距離L3が毛丈L1の0.15倍以上且つ0.5倍未満であることによって刷毛15が回転中心線Cの延長線を中心に密集し、容易に狭小部分に狙いを定めて清掃又は洗浄を行うことができる。
これらにより、狭小部分用ブラシ11は、軸心線回転中心線間距離L3と毛丈L1との関係において、容易なブラシ設計を可能にしつつも、狭小部分に狙いを定めた清掃又は洗浄を行うことができる。
[実施例]
発明者は、図7、図8(a)及び図8(b)に示す植毛穴14bを形成された複数種類の回転子14を用意し、それぞれに対して、本実施形態の構造により刷毛15を植設した。各回転子14に三箇所の植毛穴14bが形成され、各植毛穴14bにそれぞれ一束の毛束15aが植設された。そして、これらの植毛後の回転子14を株式会社ツカモトコーポレーション製の電気モータ式回転歯ブラシの本体に装着して、本発明の狭小部分用ブラシ11を完成させた。いずれの狭小部分用ブラシ11にも、植毛穴直径Dが1.6mmの植毛穴14bが形成され、また、毛丈L1が6.0mmの毛束15aが植毛された。
図7は、図9の表に示す実施例の通り、隣接軸心線間距離L2が2.17mmであり、かつ、軸心線回転中心線間距離L3が1.25mmである配置に従って三箇所の植毛穴14bが形成された状態の回転子14の正面図を表す。図8(a)は、図9の表に示す比較例1の軸心線回転中心線間距離L3に従って、内側の正三角形に沿って三箇所の植毛穴14bが形成された状態の回転子14の正面図を表す。図8(b)は、図9の表に示す比較例2の隣接軸心線間距離L2に従って、内側の正三角形に沿って三箇所の植毛穴14bが形成された状態の回転子14の正面図を表す。また、図8(a)(b)は、図9の表に示す比較例3の隣接軸心線間距離L2及び軸心線回転中心線間距離L3に従って、外側の正三角形に沿って三箇所の植毛穴14bが形成された状態の回転子14の正面図を表す。いずれの正三角形とも、中心は回転中心線Cと一致する。
図9の表は、これらの実施例、比較例1、比較例2及び比較例3における隣接軸心線間距離L2及び軸心線回転中心線間距離L3と、これらの各距離L2,L3を採用したときのL2/Dの値及びL3/L1の値を示す。
実施例においては、図10(a)の正面からの写真及び図10(b)の右側面からの写真が示すように、回転子14を容易に製作することができ、かつ、毛束15aを適切に植毛穴14bに植設することができた。また、図3(a)が示すように狭小部分用ブラシ11は回転子14を回転させることができ、かつ、図3(b)が示すように毛束15aを用いて歯間Btを良好な状態で清掃することができた。
これに対して、比較例1の回転子14の場合は、図8(a)の内側の植毛穴14bが示すように植毛穴14b同士が干渉してしまい毛束15aを植設することが困難であった。すなわち、毛丈L1に対する軸心線回転中心線間距離L3の倍率が0.15未満ほどの場合は、隣接する植毛穴14b同士の距離が近い、または、被ってしまうため狭小部分用ブラシ11の製作が困難であった。
比較例2の回転子14の場合は、図8(b)の内側の植毛穴14bが示すように隣り合う植毛穴14b同士の距離が0.3mmであり、平線16を打ち込むための十分なスペースがなく毛束15aを植設することが困難であった。すなわち、植毛穴直径Dに対する隣接軸心線間距離L2の倍率が1.2未満ほどの場合は、隣接する植毛穴14b同士の距離が近すぎて狭小部分用ブラシ11の製作が困難であった。
比較例3の回転子14の場合は毛束15aが回転中心線Cの延長線に収束せず、歯間Btに対して刷毛15による十分な清掃効果を得ることができなかった。すなわち、植毛穴直径Dに対する隣接軸心線間距離L2の倍率が3.25倍以上ほどの場合は、毛束間距離が開きすぎて、刷毛15が回転中心線Cの延長線に収束せず狭小部分用ブラシ11の十分な清掃効果を得られなかった。また、毛丈L1に対する軸心線回転中心線間距離L3の倍率が0.5倍以上ほどの場合は、回転中心線Cの延長線に収束する際に刷毛15の長さが足りず、刷毛15が同じく延長線に到達せず狭小部分用ブラシ11の十分な清掃効果を得られなかった。
これらから、本発明の狭小部分用ブラシ11は、植毛穴直径Dに対して隣接軸心線間距離L2が1.2倍以上且つ3.25倍未満であることが好ましいことが示される。また、本発明の狭小部分用ブラシ11は、毛丈L1に対して軸心線回転中心線間距離L3が0.15倍以上且つ0.5倍未満であることが好ましいことが示される。
[第2の実施形態]
本発明の第2の実施形態を、図11~図14を用いて説明する。図11に示すように狭小部分用ブラシ21はヘッド部22と、ヘッド部22と連続して設けられるハンドル部23とを備える。
ヘッド部22には略円柱状の回転子24が取り付けられる。回転子24は回転中心Cの中心線方向の一方の端面に植毛面24aが形成される。植毛面24aには、複数本の刷毛25を束ねた毛束25aが植設される。本実施形態においては植毛面24aに四束の毛束25aが植設される。そして、回転子24はハンドル部23に格納される電気モータ23aによる回転駆動によって回転するように構成される。
回転子24には、植毛面24aから後ろ向きに穿たれる4箇所の植毛穴24bが設けられる。植毛穴24bは、軸心線が前後方向と一致する円柱形状の空間を有する。そのため、植毛穴24bは図12が示すように正面視において円形に表わされる。植毛穴24bの、植毛面24aにおける開口を植毛穴開口24cとよぶ。そして、平線26は毛束25aと共に各植毛穴24aに嵌入されて各毛束25aを固定する。
ヘッド部22とハンドル部23とは第1の実施形態と同様に狭小部分用ブラシ21の長手方向において略直線状に配設されてもよい。このとき狭小部分用ブラシ21は、例えば、使用者がハンドル部23を手指によって把持するとともに、ヘッド部22を口腔内に挿入することによりその口腔内における狭小部分を清掃可能な口腔内用ブラシ21aとして用いることができる。あるいは、ヘッド部22は、図11が示すように上下方向の中間位置において下側が後方に屈曲するように形成されてもよい。そして、回転子24は、その回転軸がヘッド部22の上側部分の長手方向と略直交する方向に配置されるように取り付けられる。このとき狭小部分用ブラシ21は、例えば、使用者がハンドル部23を手指によって把持するとともに、毛束25aを洗濯物の服地などの生地に当てることにより、その生地の狭小部分を洗浄可能な生地用ブラシ21bとして用いることができる。
こうして、生地用ブラシ21bは、ヘッド部22が途中で屈曲することにより、使用者がハンドル部23を把持して操作しつつも植毛面24aを生地の表面と平行になるように保持することができる。そのため、生地用ブラシ21bは容易に生地を洗浄することが可能である。
図13は狭小部分用ブラシ21を用いて、生地の表面である生地表面Csの狭小部分を洗浄する状態の模式図を示す。生地表面Csは、生地が柔らかく、自然に波立っているために表面方向から視て凹凸している。このとき、狭小部分用ブラシ21は生地用ブラシ21bとして用いられる。図13(a)~(d)はそれぞれ生地表面Csをその面方向から視た状態を示し、かつ、図13(a)から順に狭小部分用ブラシ21の回転子24が前向きに進んでいる状態を示す。各図の瞬間において、四束の毛束25aのうち、上下二束の毛束25aが図の手前に位置し、それらの奥に残りの上下二束25aが位置している。
図13(a)は回転子24が回転しつつも毛束25aが未だ生地表面Csから離れている状態を示す。図13(b)は毛束25aが生地表面Csに当接する直前の状態を示す。また、狭小部分用ブラシ21をさらに前方に移動させた結果、図13(c)及び(d)の順に毛束25aが生地表面Csに当たるとともに、生地全体が大きく凹んで毛束25aが前方に突き進んでゆく状態を示す。
このとき、生地全体の大きな凹凸によって、生地表面Csは上側の毛束25a(U)が当たり始める上側生地表面Cs(U)及び下側の毛束25a(D)が当たり始める下側生地表面Cs(D)は、回転中心線Cに対してそれぞれ図の右上及び右下に傾斜する。すなわち、上側生地表面Cs(U)及び下側生地表面Cs(D)はお互いの距離が生地全体の凹みの底部である生地表面底部Csbに近付くほどに狭まるようにそれぞれ傾斜する。そして、各刷毛25の毛先がこうした傾斜面によって押さえられることにより、四束の毛束25aは、それぞれ回転中心線Cの延長線に近付く向きである径方向内向きに撓む。すなわち、図13(a)~(d)の上側の毛束25a(U)は図の下向きに撓み、同じく下側の毛束25a(D)は図の上向きに撓む。こうして各刷毛25は回転中心線Cの延長線を中心に密集し、容易に狭小部分に狙いを定めて洗浄を行うことができる。なお、これらの作用効果は回転子24を時計回りCLに回転させた場合と反時計回りUCに回転させた場合とで共通する。
その他の構成は第1の実施形態と共通する。
以上の構成によって、狭小部分用ブラシ21を生地用ブラシ21bに適用することにより、例えば服地の特に汚れやシミが付着している部分のような狭小部分に回転中心線Cの延長線とその周囲が当たるように狭小部分用ブラシ21を保持し、回転運動させることにより、狭小部分に狙いを定めて効率的に清掃又は洗浄を行うことができる。
また、こうした狙いを定めた狭小部分を効率的に洗浄しつつも、狙った箇所以外の部分の生地を繰り返し刷毛25が擦って傷つけてしまうことが少ない。よって、服地などの生地における汚れを洗浄するための高効率且つ生地を傷めない狭小部分用ブラシを提供することができる。
[実施例]
発明者は、図12、図14(a)及び図14(b)に示す植毛穴24bが形成された回転子24を用意し、それぞれに対して、本実施形態の構造により刷毛25を植設した。各回転子24に四箇所の植毛穴24bが形成され、各植毛穴24bにそれぞれ一束の毛束25aが植設された。用いた電気モータ式回転歯ブラシは第1の実施形態における実施例と同条件であった。また、植毛穴直径D及び毛丈L1も第1の実施形態における実施例と同条件であり、植毛穴直径Dが1.6mmであり、毛丈L1が6.0mmであった。
図12の正面図が示すように、四箇所の植毛穴24bは、それぞれの中心が植毛面24aに描かれる仮想正方形27の頂点に位置するように形成されている。仮想正方形27の中心を回転中心線Cが前後に通過する。
この実施例における隣接軸心線間距離L2は2.17mmであった。また、同じく軸心線回転中心線間距離L3は1.53mmであった。これらの寸法により、隣接軸心線間距離L2を植毛穴直径Dによって除したL2/Dの値は1.36であった。また、軸心線回転中心線間距離L3を毛丈L1によって除したL3/L1の値は0.26であった。このように、各植毛穴24bは、隣接軸心線距離L2が植毛穴直径Dの1.2倍以上且つ3.25倍未満の範囲内である上記の1.36を示すように配置されている。また、各植毛穴24bは、軸心線回転中心線間距離L3が毛丈L1の0.15倍以上且つ0.5未満の範囲内である上記の0.26を示すように配置されている。
そして、この実施例においては、図14(a)の正面からの写真及び図14(b)の右側面からの写真が示すように、回転子24を容易に製作することができ、かつ、毛束25aを適切に植毛穴24bに植設することができた。また、狭小部分用ブラシ21は回転子24を回転させることができ、かつ、毛束25aを用いて歯間Btを良好な状態で清掃することができ、また、生地表面Csを良好な状態で洗浄することができた。
[第3の実施形態]
本発明の第3の実施形態を、図15及び図16を用いて説明する。狭小部分用ブラシ31はヘッド部32と、ヘッド部32と連続して設けられるハンドル部33とを備える。狭小部分用ブラシ31は口腔内用ブラシ31aとして用いることができ、また、生地用ブラシ31bとして用いることができる。
ヘッド部32には図15に示す略円柱状の回転子34が取り付けられる。回転子34は回転中心Cの中心線方向の一方の端面に植毛面34aが形成される。植毛面34aには、複数本の刷毛35を束ねた毛束35aが植設される。本実施形態においては植毛面34aに五束の毛束35aが植設される。そして、回転子34はハンドル部33に格納される電気モータ33aによる回転駆動によって回転するように構成される。
回転子34には、植毛面34aから後ろ向きに穿たれる5箇所の植毛穴34bが設けられる。植毛穴34bは、軸心線が前後方向と一致する円柱形状の空間を有する。そのため、植毛穴34bは図15の正面視において円形に表わされる。植毛穴34bの、植毛面34aにおける開口を植毛穴開口34cとよぶ。そして、平線36は毛束35aと共に各植毛穴34aに嵌入されて各毛束35aを固定する。
その他の構成は第1の実施形態又は第2の実施形態と共通する。
[実施例]
発明者は、図15、図16(a)及び図16(b)に示す植毛穴34bが形成された回転子34を用意し、それぞれに対して、本実施形態の構造により刷毛35を植設した。各回転子34に五箇所の植毛穴34bが形成され、各植毛穴34bにそれぞれ一束の毛束35aが植設された。用いた電気モータ式回転歯ブラシはこれまでの実施形態における実施例と同条件であった。また、植毛穴直径D及び毛丈L1もこれまでの実施形態における実施例と同条件であり、植毛穴直径Dが1.6mmであり、毛丈L1が6.0mmであった。
図15の正面図が示すように、五箇所の植毛穴34bは、それぞれの中心が植毛面34aに描かれる仮想正五角形37の頂点に位置するように形成されている。仮想正五角形37の中心を回転中心線Cが前後に通過する。
この実施例における隣接軸心線間距離L2は2.17mmであった。また、同じく軸心線回転中心線間距離L3は1.84mmであった。これらの寸法により、隣接軸心線間距離L2を植毛穴直径Dによって除したL2/Dの値は1.36であった。また、軸心線回転中心線間距離L3を毛丈L1によって除したL3/L1の値は0.31であった。このように、各植毛穴34bは、隣接軸心線距離L2が植毛穴直径Dの1.2倍以上且つ3.25倍未満の範囲内である上記の1.36を示すように配置されている。また、各植毛穴34bは、軸心線回転中心線間距離L3が毛丈L1の0.15倍以上且つ0.5未満の範囲内である上記の0.31を示すように配置されている。
そして、この実施例においては、図16(a)の正面からの写真及び図16(b)の右側面からの写真が示すように、回転子34を容易に製作することができ、かつ、毛束35aを適切に植毛穴34bに植設することができた。また、狭小部分用ブラシ31は回転子34を回転させることができ、かつ、毛束35aを用いて歯間Btを良好な状態で清掃することができ、また、生地表面Csを良好な状態で洗浄することができた。
[第4の実施形態]
本発明の第4の実施形態を、図17~図19を用いて説明する。狭小部分用ブラシ41はヘッド部42と、ヘッド部42と連続して設けられるハンドル部43とを備える。狭小部分用ブラシ41は口腔内用ブラシ41aとして用いることができ、また、生地用ブラシ41bとして用いることができる。
ヘッド部42には図17に示す略円柱状の回転子44が取り付けられる。回転子44は回転中心Cの中心線方向の一方の端面に植毛面44aが形成される。植毛面44aには、複数本の刷毛45を束ねた毛束45aが植設される。本実施形態においては植毛面44aに六束の毛束45aが植設される。そして、回転子44はハンドル部43に格納される電気モータ43aによる回転駆動によって回転するように構成される。
回転子44には、植毛面44aから後ろ向きに穿たれる6箇所の植毛穴44bが設けられる。植毛穴44bは、軸心線が前後方向と一致する円柱形状の空間を有する。そのため、植毛穴44bは図17の正面視において円形に表わされる。植毛穴44bの、植毛面44aにおける開口を植毛穴開口44cとよぶ。そして、平線46は毛束45aと共に各植毛穴44aに嵌入されて各毛束45aを固定する。
その他の構成は第1の実施形態又は第2の実施形態と共通する。
[実施例]
発明者は、図17、図18(a)、図18(b)、図19(a)及び図19(b)に示す植毛穴44bが形成された回転子44を用意し、それぞれに対して、本実施形態の構造により刷毛45を植設した。各回転子44に六箇所の植毛穴44bが形成され、各植毛穴44bにそれぞれ一束の毛束45aが植設された。用いた電気モータ式回転歯ブラシはこれまでの実施形態における実施例と同条件であった。また、植毛穴直径D及び毛丈L1もこれまでの実施形態における実施例と同条件であり、植毛穴直径Dが1.6mmであり、毛丈L1が6.0mmであった。
図17の正面図が示すように、六箇所の植毛穴44bは、それぞれの中心が植毛面44aに描かれる仮想正六角形47の頂点に位置するように形成されている。仮想正六角形47の中心を回転中心線Cが前後に通過する。
この実施例における隣接軸心線間距離L2は2.17mmであった。また、同じく軸心線回転中心線間距離L3も2.17mmであった。これらの寸法により、隣接軸心線間距離L2を植毛穴直径Dによって除したL2/Dの値は1.36であった。また、軸心線回転中心線間距離L3を毛丈L1によって除したL3/L1の値は0.36であった。このように、各植毛穴44bは、隣接軸心線距離L2が植毛穴直径Dの1.2倍以上且つ3.25倍未満の範囲内である上記の1.36を示すように配置されている。また、各植毛穴44bは、軸心線回転中心線間距離L3が毛丈L1の0.15倍以上且つ0.5未満の範囲内である上記の0.36を示すように配置されている。
そして、この実施例においては、図18(a)の正面からの写真及び図18(b)の右側面からの写真が示すように、回転子44を容易に製作することができ、かつ、毛束45aを適切に植毛穴44bに植設することができた。また、狭小部分用ブラシ31は回転子34を回転させることができ。、かつ、毛束45aを用いて歯間Btを良好な状態で清掃することができ、また、生地表面Csを良好な状態で洗浄することができた。
図19(a)の写真は、毛束45aが、台上に固定せずに載置した150mm四辺の綿布の生地表面Csに当接する直前の状態であり、且つ回転子44を回転させ始める前の状態を示す。また、図19(b)の写真は、回転子44を回転させ且つ回転子44を前方に進めることにより、毛束45aが進んで生地表面Csに当たるとともに生地全体が大きく凹んだ状態を示す。この写真が示すように、各刷毛45は回転中心線Cの延長線を中心に密集し、生地表面Csの狭小部分を狙い通りに洗浄することができた。
[第5の実施形態]
本発明の第5の実施形態を図20及び図21を用いて説明する。第5の実施形態における本発明の狭小部分用ブラシ51は、第2の実施形態における狭小部分用ブラシ21と同様に、ヘッド部52、ハンドル部53、回転子54、刷毛55及び平線56を備え、回転子54に、四箇所の植毛穴54bが植毛面54aから後ろ向きに穿たれる。各植毛穴54bにそれぞれ一束の毛束55aが植設される。そして、これらの四箇所の植毛穴54bは、それぞれの中心が植毛面54aに描かれる仮想正方形57の頂点に位置するように形成されている。仮想正方形57は図12に示された仮想正方形27と同様であり、図20に図示されていない。
図20(a)の正面図は、図の最も高い位置の植毛穴54bに第1の毛束55aAが植設され、また、第1の毛束55aAから回転中心線Cを中心に図の時計回りに90°の間隔をあけて、順に第2~第4の毛束55aB,55aC,55aDがそれぞれに対応する植毛穴54bに植設されている状態を示す。また、図20(b)の正面図は、回転子54が図20(a)の状態から回転中心線Cを中心に図の時計回りに90°回転した状態を示す。この状態において、図の最も高い位置の植毛穴54bに第4の毛束55aDが植設されており、時計回りの各植毛穴54bに、順に第1~第3の毛束55aA,55aB,55aCが植設されている。その後も回転子54が引き続き回転するのに伴い、第1~第4の毛束55aA,55aB,55aC,55aDが時計回りに回転する。
図20(c)及び図20(d)は、それぞれ図20(a)及び図20(b)の回転子54の右側面図を示す。これらの図20(c)(d)が示すように第1の毛束55aAと第3の毛束55aCとの毛丈L1sは、第2の毛束55aBと第4の毛束55aDとの毛丈L1lよりも短い。すなわち、第1の毛束55aA又は第3の毛束55aCの毛丈L1sと、第2の毛束55aB又は第4の毛束55aDの毛丈L1lとが異なる。
その他の構成は第1~第4の実施形態と共通する。
以上の構成により、一の毛束55aと他の毛束55aとが異なる毛丈L1s,L1lを有するため、狭小部分用ブラシ51は、各毛束55aA,55aB,55aC,55aDが凹部の傾斜面に当たるとき、例えば短い毛丈L1sの毛束55aA,55aCの毛先が凹部の浅い箇所に当たり、長い毛丈L1lの毛束55aB,55aDの毛先が凹部の深い箇所に当たる状態が生じ得る。そのため、毛丈の短い毛束55aA,55aCの毛先と毛丈の長い毛束55aB,55aDの毛先とは浅深の度合いが異なる箇所の汚れを同時に清掃又は洗浄することができる。これにより、狭小部分の全体に対して効果的な清掃又は洗浄を行うことができる。
図21は、図4と同様に回転子54が回転している狭小部分用ブラシ51の毛束55aを歯間Btに当てている状態の模式図を示す。図21(a)(b)はそれぞれ第1の歯T1及び第2の歯T2を、前歯を模したモデルの上から視た状態を示している。図21(a)の瞬間において、第1の毛束55aAが最も上側に位置し、第2の毛束55aB及び第4の毛束55aDが第1の毛束55aAの下側に位置する。そして、第2の毛束55aB及び第4の毛束55aDの毛先は、他の毛束55aA,55aCの毛先よりも歯間Btの比較的深い箇所に当たる。その一方で、図21(b)の瞬間において、第4の毛束55aDが最も上側に位置し、第1の毛束55aA及び第3の毛束55aCが第4の毛束55aDの下側に位置する。そして、第1の毛束55aA及び第3の毛束55aCの毛先は、他の毛束55aB,55aDの毛先よりも歯間Btの比較的浅い箇所に当たる。このように、各毛束55aA,55aB,55aC,55aDは浅深の度合いが異なる箇所の汚れを同時に清掃又は洗浄することができる。
[第6の実施形態]
本発明の第6の実施形態を図22及び図23を用いて説明する。第6の実施形態における本発明の狭小部分用ブラシ61は、これまでの他の実施形態における狭小部分用ブラシと同様に、ヘッド部62、ハンドル部63、回転子64、刷毛65及び平線66を備え、回転子64に、複数の植毛穴64bが植毛面64aから後ろ向きに穿たれる。各植毛穴64bにそれぞれ一束の毛束65aが植設される。
図22は一部又は全部の毛束65aの一を側面から視た図を示す。図22(a)は平線66の偏平面と直交する方向から視た図を示し、図22(b)は平線66の偏平面の面方向から視た図を示す。各図が示すように、この毛束65aは、刷毛65を束ねて二つ折りにした状態で、平線66と共に二つ折りした部分から植毛穴64bの後向きに挿入して植設する際、二つ折りの一方である第1の毛束部分65aSと、他方である第2の毛束部分65aLとの間で毛丈L1に差を生じさせている。図22(a)が示すように、図の手前側の第1の毛束部分65aSの毛丈L1Sが奥側の第2の毛束部分65aLの毛丈L1Lよりも短い。また、図22(b)が示すように、図の下側の第1の毛束部分65aSの毛丈L1Sが上側の第2の毛束部分65aLの毛丈L1Lよりも短い。
図23は、説明のため、図22(a)(b)の毛束65aのうちの1本の刷毛65だけを表わす仮想の図を示す。図の刷毛65は毛束65aを成す他の刷毛65と共に平線66を内側に挟んで二つ折りされて植毛穴64bに嵌入されており、図23(a)の手前側の毛丈L1Sが奥側の毛丈L1Lよりも短い。また、図23(b)の下側の毛丈L1Sが上側の毛丈L1Lよりも短い。
その他の構成は第1~第4の実施形態と共通する。
以上の構成により、第1の毛束部分65aSと第2の毛束部分65aLとが異なる毛丈L1S,L1Lを有するため、狭小部分用ブラシ61は、各毛束65aが凹部の傾斜面に当たるとき、例えば短い毛丈L1Sの第1の毛束部分65aSの毛先が凹部の浅い箇所に当たり、長い毛丈L1Lの第2の毛束部分65aLの毛先が凹部の深い箇所に当たる状態が生じ得る。そのため、毛丈の短い第1の毛束部分65aSの毛先と毛丈の長い第2の毛束部分65aLの毛先とは浅深の度合いが異なる箇所の汚れを同時に清掃又は洗浄することができる。これにより、狭小部分の全体に対して効果的な清掃又は洗浄を行うことができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
例えば、第1の実施形態における回転子14は、回転軸がヘッド部12の先端と直交する方向に位置するような向きに取り付けられなくともよく、毛束15aによって歯間Btを効果的に清掃することができれば、例えば、回転軸が前記直交する方向よりも上方に傾くような向きに取り付けられてもよい。
また、第1の実施形態における狭小部分用ブラシ11を口腔内用ブラシ11aとして用いるだけでなく第2以降の実施形態について説明したような生地用ブラシ11bとして用いてもよい。
第5の実施形態の例で挙げたような、毛丈の異なる毛束どうしを組合せは、第5の実施形態のように四箇所の植毛穴が穿たれる場合にだけ適用されるのでなく、他の数の植毛穴が穿たれる場合にも適用されてよい。
本発明は、使用者の歯間や、服地などの生地に汚れが付着した箇所のような狭小部分を清掃又は洗浄する狭小部分用ブラシに利用できる。
11,21,31,41,51,61 狭小部分用ブラシ
12,22,32,42,52,62 ヘッド部
13,23,33,43,53,63 ハンドル部
14,24,34,44,54,64 回転子
14b,24b,34b,44b,54b,64b 植毛穴
15,25,35,45,55,65 刷毛
15a,25a,35a,45a,55a,65a 毛束
16,26,36,46,56,66 平線
17 仮想正三角形
27 仮想正方形
37 仮想正五角形
47 仮想正六角形
L1 毛丈
L2 隣接軸心線間距離
L3 軸心線回転中心線間距離
D 植毛穴直径

Claims (8)

  1. 凹凸を有する対象体の狭小部分を清掃又は洗浄する狭小部分用ブラシであって、
    一方の端面に植毛面が設けられるとともに電気モータによる回転駆動によって一方向きに連続して回転運動可能な回転子と、
    前記植毛面上に描かれ、中心点を前記回転子の回転中心線が通過する仮想多角形のそれぞれの頂点の近傍に植設される毛束とを備え、
    それぞれ複数本の刷毛が前記各毛束に束ねられ、
    前記各刷毛が可撓性を有し、
    前記各毛束は、前記各刷毛の毛先が前記凹凸における凹部の傾斜面によって押さえられることにより前記回転中心線の延長線に近付く向きに撓むように構成される
    ことを特徴とする狭小部分用ブラシ。
  2. 前記回転子に複数の植毛穴が設けられ、
    前記複数の植毛穴は、それぞれ前記回転中心線の方向と一致する方向に穿たれる
    ことを特徴とする請求項1に記載の狭小部分用ブラシ。
  3. 前記仮想多角形は仮想正多角形である
    ことを特徴とする請求項2に記載の狭小部分用ブラシ。
  4. 前記各毛束は、空間が円柱形に形成される前記植毛穴に植設され、
    それぞれの前記植毛穴の中心軸は前記各頂点を通過し、
    前記仮想正多角形の一辺の長さは、前記各植毛穴の直径の1.2倍以上且つ3.25倍未満である
    ことを特徴とする請求項3に記載の狭小部分用ブラシ。
  5. 前記毛束毎の前記各刷毛の毛丈は同一である
    ことを特徴とする請求項1ないし4の何れかに記載の狭小部分用ブラシ。
  6. 前記各毛束は、前記回転子に穿たれるとともに空間が円柱形に形成される植毛穴に植設され、
    それぞれの前記植毛穴の中心軸は前記各頂点を通過し、
    前記中心点と前記各頂点との距離は、前記毛丈の0.15倍以上且つ0.5倍未満である
    ことを特徴とする請求項5に記載の狭小部分用ブラシ。
  7. 一の前記毛束の毛丈と、他の前記毛束の毛丈とが異なる
    ことを特徴とする請求項5に記載の狭小部分用ブラシ。
  8. 使用者の口腔内における前記狭小部分を清掃可能な口腔内用ブラシである
    ことを特徴とする請求項1ないし7の何れかに記載の狭小部分用ブラシ。
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