JP6968995B2 - 口腔ケア器具用のブラシヘッド - Google Patents

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Description

本開示は、口腔ケア器具用のブラシヘッドに関し、具体的には、異なるタイプのフィラメントを有し、かつタフトが延在する取付面に配置されている少なくとも1つのタフトを含むブラシヘッドに関する。ブラシヘッドの取付面は、少なくとも1つのタフトと共に振動回転運動を行うのに適している。
手動式及び電動式歯ブラシのような口腔ケア器具用の多数のフィラメントからなるタフトは、当該技術分野では周知のものである。通常、タフトは、ユーザの口腔内への挿入を意図したブラシヘッドの取付面に取り付けられている。グリップハンドルは通常ブラシヘッドに取り付けられ、このハンドルはブラッシング中にユーザにより保持される。ブラシヘッドは、ハンドルに永久的に接続されているか、又はハンドルに対して繰り返し着脱可能となっている。
1つのタフトを形成するフィラメントは、多くの場合、実質的に同じ寸法及び特性を有することが知られている。このようなタイプのタフトを含む歯ブラシは、歯の外側の頬面を適切にきれいにすることはできるが、歯肉縁、隣接歯間領域、舌表面、及びその他の届きにくい口腔領域から歯垢及び残骸を適切に除去するにはそれほど適していない。
「タフトインタフト」と呼ばれる、2つの異なるタイプのフィラメントからなるタフトも、当技術分野で知られている(例えば、欧州公開特許第2810582(A1)号)。一般的に、各タイプのフィラメントは群をなして配置され、内側の群は外側の群により略同軸状に囲まれてタフトを形成する。例えば、複数のフィラメントを含むタフトがフィラメント方向に延在する剛毛表面を有する歯ブラシヘッドが知られている。各タフトは、下端から上端に向かって先細でない断面を有する短いフィラメントと、下端から上端に向かって先細の大きい/長いフィラメントを含む。長い剛毛は短い剛毛に囲まれている。
少なくとも2つのタフトが、それらが延在する取付面に対して異なる方向に傾斜している複数のタフトを含む歯ブラシも、当技術分野で知られている(欧州公開特許第2810581(A1)号)。例えば、取付面に対し、少なくとも2つの異なる方向に傾斜しているタフトを有する歯ブラシのブラシヘッドが知られている。タフトはそれぞれ、第1長さを有する第1群のフィラメントと、第2長さを有する少なくとも第2群のフィラメントを少なくとも含み、第1長さは第2長さとは異なる。
既知のブラシヘッドは、歯をクリーニングする特定の態様では利点を有するが、歯肉縁、隣接歯間領域、歯間領域、舌表面、及びその他の届きにくい口腔領域から歯垢及び残骸を適切に除去するにはそれほど適していない場合がある。
欧州公開特許第2810582(A1)号 欧州公開特許第2810581(A1)号
本開示の目的は、特に歯間領域に対して改善された洗浄特性をもたらす口腔ケア器具用のブラシヘッドを提供することである。本開示の更なる目的は、かかるブラシヘッドを含む口腔ケア器具を提供することである。
本開示の一態様によると、口腔ケア器具用のブラシヘッドは、回転軸を有するタフト担体の取付面から延在する少なくとも1つ(第1)のタフトの群であって、タフトは、取付面から延在する基端と自由端とを有する、少なくとも1つ(第1)のタフトの群を備える。第1群のタフトは、取付面の平面において、回転軸に対する半径方向における拡張部を超える、回転軸を中心とする円周方向における拡張部を有する。つまり、タフトはそれぞれ、取付面に環状セグメントの形態で配置されてもよい。更に、第1群のタフトは、取付面に対して少なくとも1つの方向に傾斜してもよい。傾斜により、取付面とタフトが使用中に振動様式で回転し、フィラメントの自由端が、例えば歯と接触するという利点がある。フィラメントは、周期的に直立して取付面からの距離を長くし、かつたわんで取付面からの距離を短くする。その結果、タフトのフィラメントにより、例えば歯にかかる力が脈動して増減する。これにより、歯磨きが改善され得る。
本開示によると、第1群のタフトはそれぞれ、第1群のフィラメントと第2群のフィラメントを含み、第2群のフィラメントのフィラメントの自由端は、第1群のフィラメントのフィラメントの自由端を越えて突出していてもよい。これは、第1長さを有する第1群のフィラメントのフィラメントと、第2長さを有する第2群のフィラメントのフィラメントにより達成されてもよく、第1長さは第2長さよりも短い。フィラメントの群は、同一又は少なくとも略同一の長さを有する、複数の個別フィラメントを備え得る。フィラメントの群は、2つ超の群のフィラメントであってもよい。長さが異なる少なくとも2つの群のフィラメントのフィラメントの代案として、あるいはそれに加えて、第2群のフィラメントのフィラメントの自由端が第1群のフィラメントのフィラメントの自由端を越えて突出しているという特徴は、応力のかかっていない状態において、曲げ、傾斜、及び/又はねじりを行っても、行わなくてもよい第2群のフィラメントのフィラメントと比較してより大きく、第1群のフィラメントのフィラメントに対して曲げ、傾斜、又はねじりを行うことにより、達成することができる。
第1群のタフトの少なくとも2つの群のフィラメントについて、また第2群のフィラメントのフィラメントの自由端が第1群のフィラメントのフィラメントの自由端を越えて突出している場合、第1群のタフトのタフトは、いわゆるタフトインタフトの構成、つまり、取付面に平行な平面内のタフトを通る断面で、1つの群のフィラメントが更なる群のフィラメントを完全に、又は部分的に囲む構成を有してもよい。特に、第2群のフィラメントのより長いフィラメントが、第1群のフィラメントのより短いフィラメントによって少なくとも部分的に囲まれている場合、第1群のフィラメントの周囲のフィラメントは、第2群のフィラメントのより長いフィラメントを安定化及び保持するのに有利であり得る。したがって、第2群のフィラメントの突出するフィラメントが歯間領域に入り込み、それによって歯磨き結果を向上させ得る。
本発明の実施形態によるブラシヘッドの概略斜視図を示す。 図1のブラシヘッドの構成要素の上面図を示す。 図1のブラシヘッドの側面断面詳細図を示す。 図1のブラシヘッドの更なる側面断面詳細図を示す。 図1のブラシヘッドの更なる断面詳細図を示す。 傾斜しているがねじれていないタフトの半径方向の変位を模式的に示す。
図1〜図4に関する本発明の有利な実施形態を説明する前に、本発明の様々な態様をより詳細に説明する。これらの態様は、任意の有用な組み合わせで組み合わせることができる本発明の更なる特徴、利点及び使用の可能性を開示する。説明される及び/又は図に示される全ての特徴は、特許請求の範囲及び/又はそれらの背後にある参考文献中の特徴のグループ分けに関係なく、本発明の主題である。
例えば、第1群のタフトは、タフト担体の取付面の環状領域に配設される。例えば、円形リングを形成するタフトのこのような配置により、大きな表面の同様に良好な洗浄性が改善される。
第1群のタフトはそれぞれ、取付面に対して少なくとも1つの方向に傾斜し、それによって、応力がかかっていない状態では、第1群のフィラメントの自由端における、例えば取付面に平行な平面内の各タフトを通る断面が、取付面の平面内のそれぞれの同じタフトを通る断面から円周方向にオフセットされてもよい。例えば、第1群のタフトはそれぞれ、取付面に対して約65°〜約80°、必要に応じて約70°〜約80°、更に必要に応じて約74°〜約78°、また更に必要に応じて約74°〜約75°の傾斜角(α)だけ傾斜している。言い換えれば、タフトは、取付面に直交する線に対して10°〜25°だけ、例えば16°だけ傾斜している。傾斜は、回転軸を中心とする円周方向にあってもよく、及び/又は、タフトが回転軸を中心として配置される仮想円に対して接線方向にあってもよい。
傾斜のため、フィラメントの一部は、タフトが回転軸の周りに配置されている仮想円から自由端で突出していることがある。これにより、ブラシヘッドのタフト状領域が広くなる。一部の場合では、これは、取付面を比較的小さく保ちながら、より大きな洗浄領域をカバーするのに望ましい場合がある。他の場合では、例えば、剛毛が歯茎よりもむしろ歯と相互作用しなければならない場合など、タフト状領域の拡大を回避することが望ましい場合もある。後者の場合、第1群のタフトはそれぞれねじれていてよく、それによって、応力がかかっていない状態では、第1群のフィラメントの自由端における、取付面に平行な平面内のタフトを通る断面が、取付面の半径方向外側円形縁部と取付面に直交して延在する中心軸とにより画定される仮想円筒の半径方向内側に位置するか、又は円筒に当接している。この点で、タフトのねじれは、取付面に取り付けられた端部に対するフィラメントの自由端の任意のねじれ又は曲げを含むと理解されるべきであり、任意のねじれ又は曲げにより、結果的に、自由端が半径方向内側に、例えば回転軸に向かって配置され、上記仮想円筒内に主に保持されるのが好ましい。
第1群のフィラメントの第1長さと、第2群のフィラメントの第2長さとの間の長さの差は、約1mm〜約3mm、必要に応じて1mm〜約2mm、更に必要に応じて約1.5mmであってよい。加えて、又は代替として、第1群のフィラメント及び第2群のフィラメントは、以下の特性:曲げ剛性、直径、材料、テクスチャ、断面形状、色、及びこれらの組み合わせの少なくとも1つにおいて更に互いに異なっていてもよい。
例えば、第1群のフィラメントのフィラメントは、第2群のフィラメントのフィラメントよりも薄い。タフトインタフトの配置では、内側の第2群のフィラメントが、タフトインタフトの外側部よりも厚い/硬いこともある(フィラメント径がより大きいため)。これによって、タフトは、歯間領域の歯垢を除去するのに十分な力を加えることができる。更に、タフトインタフトの外側部は剛性が低く曲がりやすいため、これにより、十分な力を加えることなく内側部が曲がることを回避する。
あるいは、第1群のフィラメントのフィラメントは、第2群のフィラメントのフィラメントよりも厚い。言い換えれば、突出する内側のタフト(第2群のより薄いフィラメント)が歯間領域に入り込むことができる。第2群のフィラメントは、タフトインタフトの外側部よりも薄く/柔らかくしてもよい(フィラメント直径がより薄いため)。タフトインタフトの外側部が内側部を安定化するため、十分な力を加えることなくこの内側部が曲がることを回避する。したがって、第2群の内側のフィラメントは、歯間領域の歯垢を除去するのに十分な力を加えることができる。
第1群のタフトは、いわゆるブロックタフト、つまり、取付面に平行な平面にブロック状断面を有するものであってもよい。このブロックタフトの形状は、円形断面を有する通常のデザインのタフトとは異なる。より詳しくは、第1群のブロックタフトは、取付面の平面内のタフトを通る断面において、非円形状、必要に応じて半円形縁部を有する環状断面形状、楕円形状、又は平坦な長辺を有する長楕円形状を有し得る。
歯の外側の輪郭が丸みを帯びているため、使用中の歯に接触するブラシヘッドの領域をこの形状に合わせることが有益であり得る。例えば、少なくとも第1群のフィラメントのフィラメントは、それらの自由端が共通の球面又は円筒面に置かれるような長さを有し、又は、そのように配置されてもよい。
本開示の更なる態様によると、ブラシヘッドは、タフト担体の取付面から延在する少なくとも2つのタフトの群を有し得、第2群のタフトの基端は、第1群のタフトの基端から半径方向内側に位置する。ブラシヘッドは、第2群のタフトの半径方向内側に位置する、口腔の歯及び/又は軟組織を洗浄及び/又はマッサージするための、少なくとも1つの第3群のタフト、及び/又は、少なくとも1つの熱可塑性エラストマー要素を更に備えてもよい。例えば、第2群のタフトは、回転軸を中心とした仮想円上に配置されてもよい。第1群のタフトのタフトは、第2群のタフトのタフトと、例えば形状が異なってもよい。一例として、第2群及び/又は第3群のタフトは、円形の断面を有してもよく、その一方、第1群のタフトのタフトは、上記のようにブロックタフトであってもよい。これにより、大きな表面及び歯間領域で同様に良好な洗浄性がもたらされる。
ブラシヘッドのタフトは、ホットタフトプロセスによりブラシヘッドに取り付けられ得る。より詳しくは、タフトのフィラメントがタフト担体の取付面の空洞内に受容され得、フィラメントを溶かしてタフト担体の熱可塑性材料に組み入れることで、空洞内に固定され得る。
ブラシヘッドは、外面を着色したナイロンインジケータ材料を含む1つ以上のタフトを備えてもよく、これは、タフトが経時的に使用されると、ナイロンインジケータ材料の色が徐々に退色し、タフトが摩耗した程度を示すように設計されたものである。例えば、第1群のタフトのタフトインタフトは、内側部においてインジケータフィラメントで構成されている。これらのフィラメント(摩耗インジケータ)の場合、上部が周囲のフィラメントから突出している。例えば青色などの色は徐々に退色し、第1段階で先端の色は消失する。第2段階において、インジケータフィラメントが半透明のフィラメントで囲まれている場合、退色は、結果的に、完全タフトの退色に関して視覚的信号となる。したがって、改善された二段階式摩耗インジケータが提供され得る。
本開示は更に、上記で定義されたブラシヘッドを備える口腔ケア器具に関する。
本開示の更なる独立的な態様によると、ブラシヘッドは、大型タフト、例えば、傾斜して、ねじれた形状をしているブロックタフト及び/又はタフトインタフトを備え得る。これにより、タフトの上部が円盤状の取付面上の仮想円筒内に留まるので、タフトの上部は、円盤状取付面領域を越えて突出しなくなる。この場合、タフト及び/又はタフト状領域がコンパクトな状態を維持するため、歯でなく歯茎のみと相互作用する剛毛により過度に広げられたタフト状領域を回避できるという利点が生じる。
本開示の更なる独立的な態様によると、ブラシヘッドは、大きなタフト、例えば、タフトの内側部が突出しているタフトインタフトの形状を有するブロックタフトを備え得る。これにより、突出した内側のタフトが歯間領域に入り込むことができるようになる。内側部(第2群のフィラメント)をタフトインタフトの外側部よりも薄く/柔らかく(フィラメント径が薄いため)して、歯間領域の歯垢を除去するのに十分な力を加えることができる。タフトインタフトの外側部は剛性が低く曲がりやすいので、これにより、十分な力を加えることなく内側部が曲がることを回避する。あるいは、内側部(第2群のフィラメント)をタフトインタフトの外側部よりも厚く/硬く(フィラメント径が大きいため)して、歯間領域の歯垢を除去するのに十分な力を加えることもできる。タフトインタフトの外側部が内側部を安定化するので、これにより、十分な力を加えることなくこの内側部が曲がることを回避する。代替案のいずれも、厚いフィラメントを使用せずに歯間洗浄性を改善するという利点がある。
本開示の更なる独立的な態様によると、ブラシヘッドは、取付面において、外側のリングに厚いブロックタフト、内側のリングに薄いタフトを備えてもよい。これにより様々なタフト領域が得られるので、大きな表面(大きなタフト)及び歯間領域(より小さなタフト)において、同様に良好な洗浄性を提供する利点を有する。
本開示の更なる独立的な態様によると、ブラシヘッドは、特定の数の大きなタフト、つまり4〜8つのタフト、例えば6つのタフトで構成され得る非常に緻密な剛毛場を備えてもよい。その結果として得られる高密度の剛毛場は、歯磨き粉がブラシ内により長く留まるのに役立つ。これは、より長続きする歯磨き粉が、より良好な洗浄/美白効果を提供し、鮮度知覚を改善するという利点を有する。
ここで図1を参照すると、ブラシヘッドの一部が斜視図で示されている。ブラシヘッド1は、ハウジング2と、取付面4及び取付面4に直交して延在する回転軸Iを有するタフト担体3とを備えている。図1に示される実施形態では、タフト担体3は円盤状の取付面4を備え、取付面4は円周を有し、取付面4の中央には回転軸Iが配置されている。タフト担体3は、ハウジング2にある駆動シャフト(図示せず)によって駆動されるハウジング2に対して、例えば振動様式で、回転可能である。
取付面4には複数のタフトがあり、各々が多数のフィラメントを含み、共にブラシヘッド1の剛毛配列を形成する。図2〜図5からより詳しく分かるように、第1群のブロックタフト5は、回転軸Iを中心とする仮想の外側円形リングに配置されている。第2群のタフト6は、回転軸Iを中心とする仮想の内側円形リング、つまり第1のタフト5の半径方向内側に配置されている。第3群の単一タフト7は、回転軸I上で、第2のタフト6の半径方向内側に配置されている。
第1群のタフトのタフト5は、取付面4の比較的に広い領域にわたって延在しているアームブロックタフトであり、タフト6及び7とは対照的に、取付面4の平面に平行なタフトを通る断面に、非円形状の断面を有する。例えば、第1群のタフト5は、第2群のタフト6よりも約4倍大きくてもよい。より詳しくは、タフト5は、半円形縁部を有する環状セグメントの形状を有する。タフト5は、回転軸Iを中心とする円周方向に延在し、円周方向における拡張部は、回転軸Iに対する半径方向における拡張部を超える。
図1〜図4から分かるように、タフト5は、取付面4に対して円周方向に傾斜している。図示の実施形態では、タフト5は、取付面4に対して約74°〜約75°だけ傾斜している。図示の実施形態では、全てのタフト5が同じ方向に傾斜している。但し、代案として、一方向に傾斜したいくつかのタフトと、別の方向、例えば反対方向に傾斜した他のタフトを有することも可能であり得る。図6は、円周方向に傾斜した単一のタフト5を示している。図6の上面図は、タフト5の自由端、つまりタフト担体3から離れた方に面する端部の外形が、タフト5の基端、つまりタフト担体3に取り付けられた端部に対してオフセットされていることを示す。タフト5の傾斜により、タフトの自由端の外形が、取付板4の円形形状の上部に、半径方向に部分的に突出する。これは、図6に矢印で示されている。図6から分かるように、タフト5の傾斜により、取付板4付近の第1群のタフト5の外周と比べ、フィラメントの自由端付近のタフト5の外周が広がっている。
円周を広げる後者の効果は、場合によっては望ましくない可能性がある。図1〜図5に図示の実施形態では、傾斜に加えて、タフト5が、図6に示された非ねじれ構成に比べ、フィラメントの自由端が回転軸Iに位置するようにねじれている。より詳しくは、第1群のタフト5はねじれており、それによって、応力がかかっていない状態では、フィラメントの自由端における、取付面4に平行な平面内のタフトを通る断面が、取付面4の半径方向外側円形縁部と、取付面4に直交して延在する中心軸Iとにより画定される仮想円筒の半径方向内側に位置するか、又は円筒に当接している。
第1群のタフトのタフト5は、第1群のフィラメント5a及び第2群のフィラメント5bを備えた、いわゆるタフトインタフトとして更に設計されている。第2群のフィラメント5bは、タフト5の中心位置に配置され、第1群のフィラメント5aに囲まれている。図1〜図5に図示の実施形態では、第1群のフィラメント5aは第1長さを有し、第2群のフィラメント5bは、第1長さを超える第2長さを有する。言い換えると、第2群のフィラメント5bは、その自由端が第1群のフィラメント5aの自由端を越えて取付面4から離れる方向において、少なくとも部分的に突出する。図示の実施形態では、第1長さは、例えば約1.5mmだけ第2長さと異なってもよい。フィラメント5bの長さがより長くなると、例えば、歯間洗浄の改善に有用である。第1群のフィラメント5aは、第2群のフィラメント5bを安定させることができ、それにより、歯間洗浄のために十分な力を加えることなく第2群のフィラメント5bが曲がることを防止する。
第1群のフィラメント5aは、長さだけでなく、曲げ剛性、直径、材料、テクスチャ、断面形状、及び/又は色において第2群のフィラメント5bと異なってもよい。例えば、第2群のフィラメント5bは、外面を着色したナイロンインジケータを備えてもよく、これは、タフト5が経時的に使用されると、ナイロンインジケータ材料の色が徐々に退色し、タフトの摩耗した程度を示すように設計されたものである。更に、図示の実施形態では、第1群のブロックタフト5は、歯磨き粉をブラシ内に比較的長く保持する比較的に緻密な剛毛場を有する。
第2群のタフト6は、図5に示されたように、取付面4に平行な平面内に円形の断面を有する。タフト6は、図1〜図4に示されたように円周方向に傾斜していてもよく、又は中央タフト7のように取付面4に略直交して延在していてもよい。図示の実施形態では、第1のタフト5の数は、第2のタフト6の数と同じである。つまり6つである。更に、第2のタフト6は、隣接する2つの第1のタフト5の間の空間に対応する円周方向位置に第2のタフト6がそれぞれ位置するように、第1のタフト5に対して円周方向にオフセットして配置されている。
第1群のタフト5のフィラメント5a、5bは、第2群のタフト6のフィラメント及び/又は第3のタフト7と、例えば長さ、曲げ剛性、直径、材料、テクスチャ、断面形状、及び/又は色が異なってもよい。したがって、タフトは、歯間領域の洗浄に対して、大きな表面の洗浄など、異なる機能を有し得る。
図1、図3、図4は、第1のタフト5及び第2のタフト6のフィラメントが、図3及び図4の半径R30で示される共通の球面又は円筒面に自由端が置かれるようにトリミングされていることを示している。これにより、歯の外側の輪郭に対する剛毛場の適応性が改善される。
タフト担体3には、取付面4に複数の空洞8が設けられている。タフト5、6、7はそれぞれ、ブラシヘッド1の製造中に空洞8に挿入され、ホットタフトによってタフト担体3に固定される。タフト担体3には、ハウジング2に対してタフト担体3の振動回転運動を伝達及び/又は生成するためのカップリング9が更に設けられている。
本明細書にて開示された寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳密に限定されるものとして理解されるべきではない。その代わりに、特に指示がない限り、このような寸法はそれぞれ、列挙された値とその値を囲む機能的に同等な範囲との両方を意味することが意図されている。例えば、「40mm」と開示された寸法は、「約40mm」を意味することが意図される。
1 ブラシヘッド
2 ハウジング
3 タフト担体
4 取付面
5 第1群のタフトのタフト
5a 第1群のフィラメントのフィラメント
5b 第2群のフィラメントのフィラメント
6 第2群のタフトのタフト
7 第3群のタフトのタフト
8 空洞
9 カップリング
I 回転軸

Claims (13)

  1. 口腔ケア器具用のブラシヘッド(1)であって、
    回転軸(I)を有するタフト担体(3)の取付面(4)から延在する少なくとも1つのタフト(5、6、7)の群であって、前記タフト(5、6、7)は、前記取付面(4)から延在する基端と自由端とを有する、少なくとも1つのタフト(5、6、7)の群を備え、
    第1群の前記タフト(5)は、前記取付面(4)の平面において、前記回転軸(I)に対する半径方向における拡張部を超える、前記回転軸(I)を中心とする円周方向における拡張部を有し、
    前記第1群の前記タフト(5)は、前記取付面(4)に対して少なくとも1つの方向に傾斜し、
    前記第1群の前記タフト(5)はそれぞれ、第1群のフィラメント(5a)と第2群のフィラメント(5b)とを含み、前記第2群のフィラメントの前記フィラメント(5b)の前記自由端は、前記第1群のフィラメントの前記フィラメント(5a)の前記の前記自由端を越えて突出しているものであり、
    前記第1群のタフト(5)はそれぞれ、前記取付面(4)に対して少なくとも1つの方向に傾斜し、それによって、応力がかかっていない状態では、前記第1群のフィラメント(5a)の前記自由端における、前記取付面(4)に平行な平面内の各タフト(5)を通る断面が、前記取付面(4)の前記平面内のそれぞれの同じタフト(5)を通る断面から前記円周方向にオフセットされており、
    前記第1群のタフト(5)はそれぞれねじれており、それによって、応力がかかっていない状態では、前記第1群のフィラメント(5a)の前記自由端における、前記取付面(4)に平行な平面内の前記タフト(5)を通る断面が、前記取付面(4)の半径方向外側円形縁部と、前記取付面(4)に直交して延在する中心軸(I)とにより画定される仮想円筒の半径方向内側に位置するか、又は前記円筒に当接している、ブラシヘッド(1)。
  2. 前記第1群の前記タフト(5)は、前記タフト担体(3)の前記取付面(4)の環状領域に配設される、請求項1に記載のブラシヘッド。
  3. 前記第1群のタフト(5)はそれぞれ、前記取付面(4)に対して約65°〜約80°、必要に応じて約70°〜約80°、更に必要に応じて約74°〜約78°、また更に必要に応じて約74°〜約75°の傾斜角だけ傾斜している、請求項に記載のブラシヘッド。
  4. 前記第1群のフィラメント(5a)の第1長さと、前記第2群のフィラメント(5b)の第2長さとの間の長さの差は、約1mm〜約3mm、必要に応じて1mm〜約2mm、更に必要に応じて約1.5mmである、請求項1〜3のいずれか一項に記載のブラシヘッド。
  5. 前記第1群のフィラメント(5a)及び前記第2群のフィラメント(5b)は、以下の特性:曲げ剛性、直径、材料、テクスチャ、断面形状、色、及びこれらの組み合わせの少なくとも1つにおいて更に互いに異なる、請求項1〜4のいずれか一項に記載のブラシヘッド。
  6. 前記第1群のフィラメントの前記フィラメント(5a)は、前記第2群のフィラメントの前記フィラメント(5b)よりも薄い、請求項1〜5のいずれか一項に記載のブラシヘッド。
  7. 前記第1群のフィラメントの前記フィラメント(5a)は、前記第2群のフィラメントの前記フィラメント(5b)よりも厚い、請求項1〜6のいずれか一項に記載のブラシヘッド。
  8. 前記第1群の前記タフト(5)は、前記取付面(4)の平面内の前記タフト(5)を通る断面において、非円形状、必要に応じて、半円形縁部を有する環状断面形状、楕円形状、又は平坦な長辺を有する長楕円形状を有する、請求項1〜7のいずれか一項に記載のブラシヘッド。
  9. 少なくとも前記第1群のフィラメントの前記フィラメント(5a)は、ある長さを有し、それらの自由端が共通の球面又は円筒面に置かれるように配置される、請求項1〜8のいずれか一項に記載のブラシヘッド。
  10. 前記タフト担体(3)の前記取付面(4)から延在する少なくとも2つのタフト(5、6、7)の群を有し、前記第2群の前記タフト(6)の前記基端は、前記第1群の前記タフト(5)の前記基端から半径方向内側に位置する、請求項1〜9のいずれか一項に記載のブラシヘッド。
  11. 前記第2群の前記タフト(6)の半径方向内側に位置する、口腔の歯及び/又は軟組織を洗浄及び/又はマッサージするための、少なくとも1つの第3群のタフト(7)、及び/又は、少なくとも1つの熱可塑性エラストマー要素を更に備える、請求項10に記載のブラシヘッド。
  12. 前記タフト(5、6、7)は、ホットタフトプロセスにより前記タフト担体(3)及び前記ブラシヘッド(1)に取り付けられる、請求項1〜11のいずれか一項に記載のブラシヘッド。
  13. 請求項1〜12のいずれか一項に記載のブラシヘッド(1)を備える、口腔ケア器具。
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