(第1の実施形態)
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1は、第1の実施形態による通信システム1の構成を示すブロック図である。通信システム1は、振分装置用制御装置2、サービス提供装置3、振分装置4-1,4-2、計算装置6-1,6-2、アクセスネットワーク10、回線交換網20及びパケット交換網30を備える。計算装置6-1,6-2は、ユーザ宅5-1,5-2に設置される。
パケット交換網30には、パケット交換装置31-1~31-4と、パケット交換網管理装置33とが備えられる。より詳細には、パケット交換網30には、図2に示すように、パケット交換装置31-1,31-2に接続する光伝送装置32-1,32-2等の光伝送装置が備えられている。パケット交換装置31-3,31-4の各々においても同様に、光伝送装置32-1,32-2と同一構成の光伝送装置が接続する。パケット交換装置31-1~31-4の各々に接続する光伝送装置32-1,32-2等の光伝送装置は、光ファイバで接続されている。光伝送装置32-1,32-2等の光伝送装置の間で光パスが設定されることにより、パケット交換装置31-1~31-4が光パスを介して接続される。
なお、図1に示すパケット交換網30の構成は、一例であり、パケット交換網30には、4台以上の複数のパケット交換装置31-1~31-4が備えられてもよい。パケット交換網30には、パケット交換装置31-1~31-4のように、パケット交換網30の末端に設置されるパケット交換装置以外に、他のパケット交換装置のみと接続してパケットの中継のみを行う中継用のパケット交換装置が備えられてもよい。
パケット交換網管理装置33は、パケット交換網30に備えられるパケット交換装置31-1~31-4や、光伝送装置32-1~32-2等の光伝送装置に関する情報を予め記憶する。パケット交換網管理装置33が予め記憶する情報には、パケット交換装置31-1~31-4の各々に予め付与されているパケット交換装置識別情報も含まれている。パケット交換網管理装置33は、パケット交換装置31-1~31-4の各々に設定されている経路情報を記憶する。パケット交換網管理装置33は、パケット交換網30構築やの状態を監視する処理などを行い、例えば、パケット交換網30の全体の通信容量に対して、使用中の通信容量の割合を示す利用率などの情報を収集する。ここで、パケット交換網30の構築とは、パケット交換装置31-1~31-4の間のルーティングやセグメント管理などを設定することであり、光伝送装置32-1~32-2等の光伝送装置が構成する光伝送網の構築も含まれることになる。
パケット交換網30において、末端に設置されるパケット交換装置31-1~31-4は、電気回線、または、光回線を通じて接続する外部の装置から送信先を示す情報が付与されているデータを受信すると、データをある一定の大きさのパケットに分割する。分割したパケットの各々には、送信先を示す情報が含まれており、パケット交換装置31-1~31-4の各々は、パケットの送信先を示す情報と、パケット交換装置31-1~31-4の各々において定められている経路情報とに基づいて、自装置に接続する他のパケット交換装置31-1~31-4にパケットを転送する。パケットの各々は、パケット交換装置31-1~31-4によって転送されることにより送信先の装置が直接、または、間接に接続するパケット交換装置31-1~31-4まで転送される。
このように、パケット交換網30では、パケットという単位で送信を行うことができるため、リソースである回線を、複数のユーザが共有して利用することができる。パケット交換装置31-1~31-4の各々において定められている経路情報にしたがって転送が行われるため、パケットごとに個別の経路設計を行う必要もない。
なお、光伝送装置32-1,32-2等の光伝送装置の間で設定される光パスは、一般的には予め静的に設定される。しかし、光パスは、以下で説明する回線交換網20等のように動的に生成されることもあり、パケット交換装置31-1~31-4の各々が、回線交換網20のような回線交換方式の通信ネットワークを利用して動的に回線を生成して接続することもある。ただし、これらは下位レイヤにおいて行われる回線の生成の仕組みに過ぎず、上位レイヤ側、すなわちユーザ側からみると、静的に存在する回線及び動的に生成される回線のいずれの回線においても、パケットという単位で送受信が行われ、個別のユーザに動的に生成した回線を割り当てるわけではない。そのため、上記のような下位レイヤにおいて動的に回線が生成される通信ネットワークもパケット交換網30の概念に含まれる。
回線交換網20には、回線交換装置21-1~21-4と、回線交換網管理装置23とが備えられる。より詳細には、回線交換網20には、図2に示すように、回線交換装置21-1,21-2に接続する光伝送装置22-1,22-2等の光伝送装置が備えられている。回線交換装置21-3,21-4の各々においても同様に、光伝送装置22-1,22-2と同一構成の光伝送装置が接続する。回線交換装置21-1~21-4の各々に接続する光伝送装置22-1,22-2等の光伝送装置は、光ファイバで接続されている。
回線交換方式は、データの送受信を行う装置間で、物理的、または、論理的な専用のリソースの確保、すなわち個別の回線の生成を行い、生成した個別の回線においてのみデータの送受信が行われる方式である。例えば、回線交換網20の末端に設置されている回線交換装置21-1が、電気回線、または、光回線を通じて接続する外部の装置から回線交換装置21-2に直接、または、間接に接続する装置までデータを送信する要求を受けたとする。この場合、回線交換装置21-1,21-2及び光伝送装置22-1,22-2において、回線交換装置21-1と、回線交換装置21-2とを接続する個別の回線、すなわち、周波数スロットで区切られた波長単位の光パスが生成される。
このように回線交換装置21-1と、回線交換装置21-2との間でデータの送受信を行うためには、個別の回線を生成する必要がある。個別の回線を生成しない限り、回線交換装置21-1と、回線交換装置21-2との間でデータの送受信を行うことができない。予め全ての回線交換装置21-1~21-4の間で回線を生成しておくこともできるが、使用しない回線をそのままにしておくことは、リソースの無駄になる。そのため、回線交換網20では、データ送信の要求を受けるごとに個別の回線の生成が行われる。個別の回線を生成する際には、当該個別の回線を収容するリソースが確保できるかを計算する収容設計の処理が行われる。
なお、図1に示す回線交換網20の構成は、一例であり、回線交換網20には、4台以上の複数の回線交換装置21-1~21-4が備えられてもよい。回線交換網20には、回線交換装置21-1~21-4のように、回線交換網20の末端に設置される回線交換装置以外に、回線の中継のみを行う中継用の回線交換装置が備えられてもよい。このような中継用の回線交換装置が備えられている場合、回線交換装置21-1と回線交換装置21-2との間に個別の回線を生成するときには、回線交換装置21-1と回線交換装置21-2との間に直接、個別の回線を生成してもよいし、回線交換装置21-1と中継用の回線交換装置との間に回線を生成し、更に、中継用の回線交換装置と回線交換装置21-2との間に回線を生成し、中継用の回線交換装置において、2つの回線を接続することにより個別の回線を生成するようにしてもよい。いずれの接続構成になるかは、リソースの空き状態と収容設計の処理の結果次第である。
回線交換網管理装置23は、回線交換網20に備えられる回線交換装置21-1~21-4や、光伝送装置22-1~22-2に関する情報を予め記憶する。回線交換網管理装置23が予め記憶する情報には、回線交換装置21-1~21-4の各々に予め付与されている回線交換装置識別情報も含まれている。回線交換網管理装置23は、複数の送信先を示す情報と、複数の送信先の各々に対応する回線交換装置21-1~21-4の回線交換装置識別情報とを対応付ける情報を予め記憶する。回線交換網管理装置23は、回線交換網20の状態を監視する処理、例えば、回線交換網20の全体の通信容量に対して、使用中の通信容量の割合を示す利用率などの情報を収集する。回線交換網管理装置23は、上記の収容設計の処理、回線交換装置21-1~21-4に対して回線の生成を要求する処理、生成した回線に対して回線識別情報を付与する処理などを行い、生成した回線に関する情報を記憶する。
なお、図1に示す回線交換網20、パケット交換網30は、メトロネットワークやコアネットワークを含む通信ネットワークを総称する名称であるコア網に相当する通信ネットワークである。
サービス提供装置3は、ユーザに対してサービスを提供する。サービス提供装置3は、例えばファイルを記憶するサービスや、電子メールのサービス等を提供する。サービス提供装置3は、例えばインターネット等に接続するサーバ装置である。
計算装置6-1,6-2は、各々が、本体装置7-1,7-2と、入出力装置8-1,8-2とを備える。計算装置6-1,6-2は、例えばパーソナルコンピュータやゲーム機器などである。本体装置7-1,7-2は、CPU等の演算部、メモリ等の記憶部及び通信を行う通信部を備えた装置である。入出力装置8-1,8-2は、キーボードやマウス等の入力部及びディスプレイ等の出力部を備えた装置である。
アクセスネットワーク10は、例えば、通信事業者の通信局の局舎に設置される通信装置と、住宅やオフィスビルに設置される通信装置とを接続する通信ネットワークであり、図1に示すように、一点鎖線の枠で示した通信事業者の通信局の局舎内9-2(以下「拠点9-2」という。)に設置された振分装置4-2と、ユーザ宅5-1,5-2に設置された計算装置6-1,6-2の本体装置7-1,7-2とを接続する。
アクセスネットワーク10は、図2に示すように、アクセス伝送装置11-1,11-2と、光伝送装置12-1,12-2を備える。アクセス伝送装置11-1,11-2の各々に、光伝送装置12-1,12-2の各々が接続し、光伝送装置12-1,12-2の間に設定される光パスにより、アクセス伝送装置11-1と、アクセス伝送装置11-2の間が接続される。これにより、アクセス伝送装置11-2に接続する本体装置7-1,7-2と、振分装置4-2の間が接続される。
振分装置用制御装置2は、破線で示す制御回線により、振分装置4-1,4-2と、回線交換網管理装置23と、パケット交換網管理装置33とに接続する。振分装置用制御装置2は、振分装置4-1,4-2が行う処理、例えば、振分装置4-1,4-2がデータを回線交換網20、または、パケット交換網30に振り分けて転送する処理を行う際に必要となる振り分け先を特定する情報を提供する処理などを行う。
振分装置4-1は、一点鎖線の枠で示した通信事業者の通信局の局舎内9-1(以下「拠点9-1」という。)に設置されており、拠点9-1に設置されている回線交換装置21-1と、パケット交換装置31-1とに接続する。振分装置4-2は、拠点9-1とは異なる拠点9-2に設置されており、拠点9-2に設置されている回線交換装置21-2と、パケット交換装置31-2とに接続する。振分装置4-1は、サービス提供装置3に接続し、振分装置4-2は、アクセスネットワーク10を介して、本体装置7-1,7-2に接続する。したがって、サービス提供装置3から計算装置6-1,6-2までの接続構成を示すと、図2に示すような構成になる。
図2から分かるように、例えば、サービス提供装置3が計算装置6-1,6-2に対して送信するデータを送信する場合、サービス提供装置3が送信するデータを受信した振分装置4-1は、回線交換網20を経由して転送する経路と、パケット交換網30を経由して転送する経路のいずれか一方の経路、または、両方の経路を利用してデータを送信することが可能である。
なお、図2では、回線交換網20において、回線交換装置21-1と、回線交換装置21-2が、光伝送装置22-1,22-2を介して接続する構成を示しているが、光伝送装置22-1,22-2との間に1つ、または、複数の他の光伝送装置が接続しており、回線交換装置21-1と、回線交換装置21-2が、3台以上の光伝送装置を介して接続されている場合もある。また、上記したように中継のみを行う中継用の回線交換装置が存在する場合、回線交換装置21-1から中継用の回線交換装置を経由して回線交換装置21-2に至る接続構成になることもある。図2では、パケット交換網30において、パケット交換装置31-1と、パケット交換装置31-2が、光伝送装置32-1,32-2を介して接続する構成を示しているが、光伝送装置32-1,32-2との間に1つ、または、複数の他の光伝送装置が接続しており、パケット交換装置31-1と、パケット交換装置31-2が、3台以上の光伝送装置を介して接続されている場合もある。また、経路の設定によっては、パケット交換装置31-1から、パケット交換装置31-3,31-4のいずれか一方、または、両方の装置を経由して、パケット交換装置31-2に至る接続構成になることもある。上記したように中継のみを行う中継用のパケット交換装置が存在する場合、経路の設定によっては、パケット交換装置31-1から、中継用のパケット交換装置を経由して、パケット交換装置31-2に至る接続構成になることもある。
振分装置4-1,4-2は、同一の構成を有しており、以下、振分装置4-1,4-2を、振分装置4とし、図3を参照しつつ振分装置4の内部構成について説明する。振分装置4は、管理部41、通信部42、振分方針・集約方針情報記憶部43、振分方針設定部51、データ取込部52、データ振分部53、データ出力部54A,54B、集約方針設定部61、データ取込部62A,62B、データ集約部63及びデータ出力部64を備える。
データ取込部52は、拠点9-1に設置される振分装置4-1の場合、サービス提供装置3に接続し、サービス提供装置3が送信するデータを受信して取り込む。データ取込部52は、拠点9-2に設置される振分装置4-2の場合、アクセスネットワーク10を介して本体装置7-1,7-2に接続し、本体装置7-1,7-2が送信するデータを受信して取り込む。なお、データ取込部52は、接続する装置、すなわちサービス提供装置3、または、本体装置7-1,7-2の台数分備えるようにしてもよい。
データ出力部54Aは、拠点9-1に設置される振分装置4-1の場合、回線交換装置21-1に接続し、回線交換装置21-1に対してデータを送信する。データ出力部54Aは、拠点9-2に設置される振分装置4-2の場合、回線交換装置21-2に接続し、回線交換装置21-2に対してデータを送信する。
データ出力部54Bは、拠点9-1に設置される振分装置4-1の場合、パケット交換装置31-1に接続し、パケット交換装置31-1に対してデータを送信する。データ出力部54Bは、拠点9-2に設置される振分装置4-2の場合、パケット交換装置31-2に接続し、パケット交換装置31-2に対してデータを送信する。
データ取込部62Aは、拠点9-1に設置される振分装置4-1の場合、回線交換装置21-1に接続し、回線交換装置21-1が送信するデータを受信して取り込む。データ取込部62Aは、拠点9-2に設置される振分装置4-2の場合、回線交換装置21-2に接続し、回線交換装置21-2が送信するデータを受信して取り込む。
データ取込部62Bは、拠点9-1に設置される振分装置4-1の場合、パケット交換装置31-1に接続し、パケット交換装置31-1が送信するデータを受信して取り込む。データ取込部62Bは、拠点9-2に設置される振分装置4-2の場合、パケット交換装置31-2に接続し、パケット交換装置31-2が送信するデータを受信して取り込む。
データ出力部64は、拠点9-1に設置される振分装置4-1の場合、サービス提供装置3に接続し、サービス提供装置3に対してデータを送信する。データ出力部64は、拠点9-2に設置される振分装置4-2の場合、アクセスネットワーク10を介して本体装置7-1,7-2に接続し、本体装置7-1,7-2に対してデータを送信する。なお、データ出力部64は、接続する装置、すなわちサービス提供装置3、または、本体装置7-1,7-2の台数分備えるようにしてもよい。
通信部42は、制御回線を介して振分装置用制御装置2に接続し、振分装置用制御装置2との間で各種の制御信号の送受信を行う。
振分方針・集約方針情報記憶部43は、図4に示す振分方針テーブル70、時分割送信テーブル71及び情報種別送信テーブル72、並びに、図5に示す集約方針テーブル80、時分割受信テーブル81、同時受信テーブル82及び選択受信テーブル83を記憶する。
図4(a)に示す振分方針テーブル70は、「振分方針」と「選択状態」の項目を有する。「振分方針」の項目には、振分装置4におけるデータの振分方針の種類である「時分割送信」、「情報種別送信」が書き込まれる。「選択状態」の項目には「〇」、または、「×」が書き込まれ、予め選択されるいずれか1つの振分方針に対応する欄に「〇」が書き込まれ、残りの欄には「×」が書き込まれる。図4(a)では、「情報種別送信」が選択されている状態を示している。なお、「〇」や「×」という表記は、一例であり、データ処理が可能であればどのような情報であってもよく「1」や「0」などのビットやフラグで表されていてもよい。
図4(b)に示す時分割送信テーブル71は、振分方針として「時分割送信」が選択されている場合に参照されるテーブルであり、「送信時間」、「交換網種別」、「出力先」、「送信先情報」、「回線識別情報」の項目を有する。「送信時間」の項目には、データを送信するタイムスロットを示す情報が書き込まれる。「交換網種別」の項目には、「回線交換網」、または、「パケット交換網」のいずれかの交換網の種別が書き込まれる。「出力先」の項目には、データ振分部53がデータを出力する出力先を示す情報が書き込まれる。なお、図4(b)では、一例として、「データ出力部A」と「データ出力部B」が書き込まれている例を示しており、「データ出力部A」が、データ出力部54Aに対応し、「データ出力部B」が、データ出力部54Bに対応する。なお、図4(b)では、「送信時間」の項目に一例として、30秒単位で、出力先が切り替わる例を示しているが、ミリ秒や時間の単位であってもよい。また、時刻の指定は、現時刻からの経過時間あるいはUNIX時間(UNIXは登録商標、以下同様)のような絶対時刻であってもよい。また、タイムスロットのようなものではなく、例えば、X1秒からX2秒後に、出力先としてデータ出力部Bを選択するといった予約時間が示されていてもよい。また、図4(b)のレコードを1つにして「送信時間」の項目を空欄とし、特定の出力先に固定的に出力するような設定も可能であり、または、図4(b)にレコードを生成せず、いずれの出力先にも出力しない設定とすることも可能である。
「送信先情報」と「回線識別情報」の項目は、「交換網種別」の項目が「パケット交換網」の場合には利用されず、「交換網種別」の項目が「回線交換網」の場合に利用される項目である。「送信先情報」の項目は、他の振分装置4に接続する個別の回線が生成された場合に、当該個別の回線を通じて送信するデータに付与されている送信先を示す情報が書き込まれる項目である。ここで、送信先を示す情報は、例えば、データに送信先として付与されているIP(Internet Protocol)アドレス等である。「回線識別情報」の項目は、生成された回線に付与される回線識別情報が書き込まれる項目である。「送信先情報」と「回線識別情報」の項目は、回線が生成されてから利用される項目であるため、初期状態では、何も書き込まれていない空欄の状態になるが、予め回線を生成するような場合には、生成した回線に対応する情報が、「送信先情報」と「回線識別情報」とに予め書き込まれることになる
図4(c)に示す情報種別送信テーブル72は、振分方針として「情報種別送信」が選択されている場合に参照されるテーブルであり、「プロトコル種別」、「交換網種別」、「出力先」、「送信先情報」、「回線識別情報」の項目を有する。「プロトコル種別」の情報には、プロトコルを識別する情報が書き込まれる。図4(c)では一例として、ftp(file transfer protocol)と、http(hyper text transfer protocol)の2種類のプロトコルの名称が書き込まれている例を示している。「交換網種別」、「出力先」、「送信先情報」、「回線識別情報」の項目に書き込まれる情報は、時分割送信テーブル71と同様である。
図5(a)に示す集約方針テーブル80は、「集約方針」と「選択状態」の項目を有する。「集約方針」の項目には、振分装置4におけるデータの集約方針の種類である「時分割受信」、「同時受信」、「選択受信」が書き込まれる。「選択状態」の項目には「〇」、または、「×」が書き込まれ、予め選択されるいずれか1つの集約方針に対応する欄に「〇」が書き込まれ、残りの欄には「×」が書き込まれる。図5(a)では、「選択受信」が選択されている状態を示している。
図5(b)に示す時分割受信テーブル81は、集約方針として「時分割受信」が選択されている場合に参照されるテーブルであり、「受信時間」、「交換網種別」、「取込元」の項目を有する。「受信時間」の項目には、データを受信するタイムスロットを示す情報が書き込まれる。「交換網種別」の項目には、「回線交換網」、または、「パケット交換網」のいずれかの交換網の種別が書き込まれる。「取込元」の項目には、データ集約部63がデータを取り込む取込元を示す情報が書き込まれる。なお、図5(b)では、一例として、「データ取込部A」と「データ取込部B」が書き込まれている例を示しており、「データ取込部A」が、データ取込部62Aに対応し、「データ取込部B」が、データ取込部62Bに対応する。なお、図5(b)では、「受信時間」の項目に一例として、30秒単位で、出力先が切り替わる例を示しているが、ミリ秒や時間の単位であってもよい。また、時刻の指定は、現時刻からの経過時間あるいはUNIX時間のような絶対時刻であってもよい。また、タイムスロットのようなものではなく、例えば、X1秒からX2秒後に、取込元としてデータ取込部Bを選択するといった予約時間が示されていてもよい。また、図5(b)のレコードを1つにして「送信時間」の項目を空欄とし、特定の取込元から固定的に取り込むような設定も可能であり、または、図5(b)にレコードを生成せず、いずれの取込元からも取り込まない設定とすることも可能である。
図5(c)に示す同時受信テーブル82は、集約方針として「同時受信」が選択されている場合に参照されるテーブルであり、「交換網種別」、「取込元」の項目を有する。「交換網種別」、「取込元」の項目に書き込まれる情報は、時分割受信テーブル81と同様である。
図5(d)に示す選択受信テーブル83は、集約方針として「選択受信」が選択されている場合に参照されるテーブルであり、「優先度」、「交換網種別」、「取込元」の項目を有する。「優先度」の項目には、「高」、「低」といった優先度を示す情報が書き込まれる。「交換網種別」、「取込元」の項目に書き込まれる情報は、時分割受信テーブル81と同様である。
管理部41は、振分装置4が起動した場合、振分方針・集約方針情報記憶部43が記憶する振分方針テーブル70と集約方針テーブル80を参照する。管理部41は、振分方針テーブル70において「選択状態」の項目が「〇」になっている振分方針に対応するテーブル、すなわち、時分割送信テーブル71、または、情報種別送信テーブル72のいずれか1つが記憶する振分方針を示す情報(以下「振分方針情報」という。)を読み出す。管理部41は、読み出した振分方針情報を振分方針設定部51に出力する。管理部41は、集約方針テーブル80において「選択状態」の項目が「〇」になっている集約方針に対応するテーブル、すなわち、時分割受信テーブル81、または、同時受信テーブル82、または、選択受信テーブル83のいずれか1つが記憶する集約方針を示す情報(以下「集約方針情報」という。)を読み出す。管理部41は、読み出した集約方針情報を集約方針設定部61に出力する。
管理部41は、振分方針テーブル70の「選択状態」の項目が書き換えられた場合、新たに「選択状態」の項目が「〇」になっている振分方針に対応するテーブルを参照し、当該テーブルが記憶する情報を、振分方針設定部51に出力する。管理部41は、集約方針テーブル80の「選択状態」の項目が書き換えられた場合、新たに「選択状態」の項目が「〇」になっている集約方針に対応するテーブルを参照し、当該テーブルが記憶する情報を、集約方針設定部61に出力する。
管理部41は、振分装置4に接続するいずれかの回線交換装置21-1,21-2の回線交換装置識別情報と、振分装置4に接続するいずれかのパケット交換装置31-1,31-2のパケット交換装置識別情報とを予め内部の記憶領域に記憶する。管理部41は、データ振分部53から振り分け先の要求を受けた場合、通信部42を介して、振分装置用制御装置2に振り分け先の特定を要求する処理などを行う。
振分方針設定部51は、管理部41が出力する振分方針情報をデータ振分部53の内部の記憶領域に書き込んで設定する。すなわち、データ振分部53の内部の記憶領域には、時分割送信テーブル71、または、情報種別送信テーブル72が記憶する振分方針情報のいずれか1つが書き込まれることになる。
集約方針設定部61は、管理部41が出力する集約方針情報をデータ集約部63の内部の記憶領域に書き込んで設定する。すなわち、データ集約部63の内部の記憶領域には、時分割受信テーブル81、または、同時受信テーブル82、または、選択受信テーブル83が記憶する集約方針情報のいずれか1つが書き込まれることになる。
データ振分部53は、データ取込部52が出力するデータを取り込み、内部の記憶領域が記憶する振分方針情報に基づいて、取り込んだデータをデータ出力部54A、または、データ出力部54Bに出力する。
データ集約部63は、内部の記憶領域が記憶する集約方針情報に基づいて、データ取込部62A、または、データ取込部62Bが取り込んでいるデータを読み出し、読み出したデータをデータ出力部64に出力する。
なお、以下の説明において、振分装置4-1,4-2の各々の内部構成を示す場合、振分装置4が備える各機能部の符号に、振分装置4-1,4-2の符号の枝番号である「-1」,「-2」を付して示すものとし、例えば、振分装置4-1の管理部41を示す場合、管理部41-1として示すものとする。
(第1の実施形態の通信システムによるデータの振り分け処理)
次に、図6から図9を参照しつつ、通信システム1によるデータの振り分け処理について説明する。図6、図7は、通信システム1によるデータの振り分け処理の流れを示すシーケンス図である。
ここでは、ユーザ宅5-1のユーザが計算装置6-1を利用して、サービス提供装置3が提供するサービスを利用する際の処理について説明する。なお、図6、図7のシーケンスが開始される前に、サービス提供装置3と、計算装置6-1の本体装置7-1との間で、例えば、IPレイヤで本体装置と計算装置間で接続関係が構築されており、双方でデータのやり取りが可能な状況である。
振分装置4-1,4-2の振分方針・集約方針情報記憶部43-1,43-2には、図4に示した振分方針テーブル70、時分割送信テーブル71及び情報種別送信テーブル72、並びに、図5に示した集約方針テーブル80、時分割受信テーブル81、同時受信テーブル82及び選択受信テーブル83と同一の内容のテーブルが予め記憶されている。
したがって、振分装置4-1,4-2が起動した際に、管理部41-1,41-2、振分方針設定部51-1,51-2及び集約方針設定部61-1,61-2によって、データ振分部53-1,53-2の内部の記憶領域に、情報種別送信テーブル72-1,72-2が記憶する振分方針情報が書き込まれ、データ集約部63-1,63-2の内部の記憶領域に、選択受信テーブル83-1,83-2が記憶する集約方針情報が書き込まれる。
最初に、図6に示すサービス提供装置3が送信するデータが、振分装置4-2に到達するまでの処理について説明する。サービス提供装置3は、計算装置6-1に送信するデータを所定のプロトコルにしたがって生成し、生成したデータに対して計算装置6-1の本体装置7-1に予め付与されているアドレス情報を、送信先を示す情報(以下「送信先アドレス」という。)としてデータに付与する。サービス提供装置3は、送信先アドレスを付与したデータを振分装置4-1に送信する(図6:ステップS1)。
振分装置4-1は、サービス提供装置3からデータを受信すると、内部の記憶領域が記憶する振分方針情報に基づいて、データを振り分ける判定処理を行う(図6:ステップS2)。ここでは、振分装置4-1のデータ振分部53-1の内部の記憶領域が記憶する振分方針情報は、図4(c)に示す情報種別送信テーブル72が記憶する情報と同一の内容である。そのため、振分装置4-1は、ステップS2において、図8に示すフローチャートの処理を開始する。
振分装置4-1のデータ取込部52-1は、サービス提供装置3が送信したデータを受信して取り込む。データ取込部52-1は、取り込んだデータをデータ振分部53-1に出力する(図8:ステップT1)。データ振分部53-1は、データ取込部52-1が出力するデータを取り込み、内部の記憶領域が記憶する振分方針情報に基づいて、取り込んだデータのプロトコル種別が、「ftp」であるか、または、「http」であるかを判定する(図8:ステップT2)。
(データの所定のプロトコルが「http」である場合)
ここで、サービス提供装置3がデータを生成した際の所定のプロトコルが、「http」である場合、データ振分部53-1は、取り込んだデータのプロトコル種別が「http」であると判定し(図8:ステップT2、http)、内部の記憶領域が記憶する振分方針情報の「http」のレコードを参照し、「http」に対応する「交換網種別」の項目が「パケット交換網」であり、「出力先」の項目が「データ出力部B」であることを検出する。
「データ出力部B」は、振分装置4-1においては、データ出力部54B-1である。そのため、データ振分部53-1は、取り込んだデータをデータ出力部54B-1に出力する。データ出力部54B-1は、データ振分部53-1が出力するデータを取り込む。データ出力部54B-1は、取り込んだデータを振分装置4-1に接続するパケット交換装置31-1に送信する(図8:ステップT3)。なお、図8のステップT3の処理が、図6のステップSa3の処理に対応する。
パケット交換装置31-1は、振分装置4-1のデータ出力部54B-1が送信したデータを受信すると、受信したデータを、データに付与されている送信先アドレスを含む複数のパケットに変換し、変換したパケットの各々に含まれている送信先アドレスと、内部の記憶領域に定められている経路情報とに基づいて、各パケットをパケット交換装置31-2に転送する(図6:ステップSa4)。パケット交換装置31-2は、パケット交換装置31-1が転送したパケットを受信すると、パケットに含まれている送信先アドレスと、内部の記憶領域に定められている経路情報とに基づいて、送信先が、振分装置4-2にアクセスネットワーク10を経由して接続する計算装置6-1であることを検出する。そのため、パケット交換装置31-2は、受信したパケットから元のデータを復元し、復元したデータに送信先アドレスを付与して振分装置4-2に送信する(図6:ステップSa5)。
なお、パケット交換網30が、例えば、IPパケットを転送する交換網であり、サービス提供装置3が、予め送信するデータから各々が送信先アドレスを含むIPパケットを生成して送信している場合、パケット交換装置31-1は、データをパケットに変換する処理を行わずに、振分装置4-1から受信したパケットをそのまま転送する。パケット交換装置31-2も、パケット交換装置31-1から受信したパケットから元のデータを復元することなく、受信したパケットをそのまま振分装置4-2に送信する。
(データの所定のプロトコルが「ftp」である場合)
次に、サービス提供装置3がデータを生成した際の所定のプロトコルが、「ftp」である場合について説明する。データ振分部53-1は、取り込んだデータのプロトコル種別が「ftp」であると判定し(図8:ステップT2、ftp)、内部の記憶領域が記憶する振分方針情報の「ftp」のレコードを参照し、「ftp」に対応する「交換網種別」の項目が「回線交換網」であり、「出力先」の項目が「データ出力部A」であり、「送信先情報」の項目及び「回線識別情報」の項目が空欄であることを検出する。ここで、「データ出力部A」は、振分装置4-1においては、データ出力部54A-1である。
データ振分部53-1は、回線交換網20に送信先までの個別の回線が存在するか否かを判定する(図8:ステップT4)。ここでは、データ振分部53-1の内部の記憶領域が記憶する振分方針情報の「交換網種別」の項目が「回線交換網」であるレコードの「送信先情報」の項目及び「回線識別情報」の項目が空欄であるため、データ振分部53-1は、回線交換網20に送信先までの個別の回線が存在しないと判定し(図8:ステップT4、No)、管理部41-1に対して、データに付与されている送信先アドレスを出力することにより、当該送信先アドレスに対する回線交換網20における振り分け先の要求を行う。管理部41-1は、データ振分部53-1から送信先アドレスを受けると、受けた送信先アドレスと、内部の記憶領域が記憶する振分装置4-1が接続する回線交換装置21-1の回線交換装置識別情報とを含む振分先要求信号を、通信部42-1を介して振分装置用制御装置2に送信し、一定時間待機する(図8:ステップT5)。なお、図8のステップT5の処理が、図6のステップS3の処理に対応する。
振分装置用制御装置2は、振分装置4-1から振分先要求信号を受信すると、受信した振分先要求信号に含まれる送信先アドレスと、回線交換装置21-1の回線交換装置識別情報とを読み出す。振分装置用制御装置2は、読み出した送信先アドレスと、回線交換装置21-1の回線交換装置識別情報とを含む情報要求信号を回線交換網管理装置23に送信する(図6:ステップS4)。回線交換網管理装置23は、振分装置用制御装置2から情報要求信号を受信すると、受信した情報要求信号に含まれる送信先アドレスと、回線交換装置21-1の回線交換装置識別情報とを読み出す。
回線交換網管理装置23は、上記したように複数の送信先を示す情報であるアドレス情報と、複数のアドレス情報の各々に対応する回線交換装置21-1~21-4の回線交換装置識別情報とを対応付ける情報を予め記憶している。回線交換網管理装置23は、当該情報に基づいて、読み出した送信先アドレスに対応する回線交換装置21-2の回線交換装置識別情報を検出する。回線交換網管理装置23は、回線交換装置21-1と、回線交換装置21-2の間のリソースの空状態を検出し、空きリソースがある場合、読み出した送信先アドレス及び回線交換装置21-1の回線交換装置識別情報と、検出した回線交換装置21-2の回線交換装置識別情報と、空きリソースがあることを示す情報とを含む情報応答信号を振分装置用制御装置2に送信する(図6:ステップS5)。なお、回線交換網管理装置23は、空きリソースがない場合、読み出した送信先アドレス及び回線交換装置21-1の回線交換装置識別情報と、空きリソースがないことを示す情報を含む情報応答信号を振分装置用制御装置2に送信する。
振分装置用制御装置2は、回線交換網管理装置23から情報応答信号を受信すると、情報応答信号に含まれる情報に基づいて、回線設定の可否判定を行う(図6:ステップS6)。すなわち、振分装置用制御装置2は、情報応答信号に含まれる情報が空きリソースがあることを示している場合、回線設定ができると判定し、情報応答信号に含まれる情報が空きリソースがないことを示している場合、回線設定ができないと判定する。ここでは、情報応答信号に含まれる情報が空きリソースがあることを示しているものとして処理の説明を続ける。
振分装置用制御装置2は、回線設定ができると判定した場合、情報応答信号に含まれている送信先アドレスと、回線交換装置21-1の回線交換装置識別情報と、回線交換装置21-2の回線交換装置識別情報とを含む回線設定要求信号を回線交換網管理装置23に送信する(図6:ステップS7)。
回線交換網管理装置23は、振分装置用制御装置2から回線設定要求信号を受信すると、受信した回線設定要求信号から回線交換装置21-1の回線交換装置識別情報と、回線交換装置21-2の回線交換装置識別情報とを読み出す。回線交換網管理装置23は、読み出した回線交換装置21-1の回線交換装置識別情報と、回線交換装置21-2の回線交換装置識別情報とに基づいて収容設計の処理を行う(図6:ステップS8)。回線交換網管理装置23は、収容設計の処理によって生成した回線交換装置21-1に対する設定情報を含む回線設定信号を回線交換装置21-1に送信する。回線交換網管理装置23は、収容設計の処理によって生成した回線交換装置21-2に対する設定情報を含む回線設定信号を回線交換装置21-2に送信する(図6:ステップS9)。回線交換装置21-1,21-2の各々は、回線交換網管理装置23から受信した回線設定信号に含まれている設定情報に基づいて、光伝送装置22-1,22-2を介する光パスの個別の回線を回線交換装置21-1,21-2の間に生成する。
回線交換網管理装置23は、回線交換装置21-1,21-2の間に生成した個別の回線に対応する回線識別情報を新たに生成する。回線交換網管理装置23は、生成した回線識別情報と、回線設定要求信号に含まれていた送信先アドレスとを含む回線設定完了応答信号を振分装置用制御装置2に送信する(図6:ステップS10)。振分装置用制御装置2は、回線交換網管理装置23から回線設定完了応答信号を受信すると、受信した回線設定完了応答信号に含まれている回線識別情報と、送信先アドレスとを読み出す。振分装置用制御装置2は、読み出した回線識別情報と、送信先アドレスと、回線設定完了を示す情報と含む振分先応答信号を振分装置4-1に送信する(図6:ステップS11)。
振分装置4-1の管理部41-1は、図8のステップT5において一定時間待機している間に、通信部42-1を介して振分装置用制御装置2から振分先応答信号を受信すると、振分先応答信号に回線設定完了を示す情報が含まれているか否かを判定する(図8:ステップT6)。ここでは、振分先応答信号に回線設定完了を示す情報が含まれているため、管理部41-1は、振分先応答信号に回線設定完了を示す情報が含まれていると判定し(図8:ステップT6、Yes)、受信した振分先応答信号に含まれている回線識別情報と、送信先アドレスとを読み出す。管理部41-1は、読み出した回線識別情報と、送信先アドレスとを振分方針設定部51-1に出力する。
振分方針設定部51-1は、管理部41-1が出力する回線識別情報と、送信先アドレスとを取り込み、取り込んだ回線識別情報と、送信先アドレスとをデータ振分部53-1の内部の記憶領域が記憶する振分方針情報に書き込んで、振分方針情報を更新する(図8:ステップT7)。すなわち、振分方針設定部51-1は、図9に示すように、データ振分部53-1の内部の記憶領域が記憶する振分方針情報の「プロトコル種別」の項目が「ftp」のレコードの「送信先情報」の項目に、取り込んだ送信先アドレスを書き込み、「回線識別情報」の項目に、取り込んだ回線識別情報を書き込んで更新を行う。なお、図9では、振分先応答信号に含まれていた送信先アドレスを「(送信先アドレス)」として示し、振分先応答信号に含まれていた回線識別情報を「000001」として示している。なお、図8のステップT6,T7の処理が、図6のステップS12の処理に対応する。
データ振分部53-1は、内部の記憶領域が記憶する振分方針情報から、取り込んだデータに付与されている送信先アドレスに対応する回線識別情報「000001」を検出し、検出した回線識別情報「000001」を付与してデータ出力部54A-1にデータを出力する。データ出力部54A-1は、データ振分部53-1が出力する回線識別情報「000001」が付与されているデータを取り込むと、取り込んだデータに付与されている回線識別情報「000001」を指定して回線交換装置21-1にデータを送信する(図8:ステップT8)。なお、図8のステップT8の処理が、図6のステップS13の処理に対応する。
回線交換装置21-1は、振分装置4-1のデータ出力部54A-1が回線識別情報「000001」を指定して送信したデータを受信すると、回線識別情報「000001」に対応する個別の回線を通じてデータを転送する(ステップS14)。回線交換装置21-2は、回線交換装置21-1が転送したデータを受信すると、受信したデータに付与されている送信先アドレスを参照し、送信先が、振分装置4-2にアクセスネットワーク10を経由して接続する計算装置6-1であることを検出する。そのため、回線交換装置21-2は、受信したデータを振分装置4-2に送信する(ステップS15)。
次に、図7を参照しつつ振分装置4-2が、受信したデータを計算装置6-1に送信する処理について説明する。上記したように振分装置4-2のデータ集約部63-2の内部の記憶領域が記憶する集約方針情報は、図5(d)に示す選択受信テーブル83が記憶する情報と同一の内容である。データ集約部63-2は、内部の記憶領域が記憶する集約方針情報の「優先度」の項目を参照し、「優先度」が「高」のレコードを参照し、「交換網種別」の項目の「回線交換網」と、「取込元」の項目の「データ取込部A」とを検出する。ここで、「データ取込部A」は、振分装置4-2においては、データ取込部62A-2である。
データ集約部63-2は、データ取込部62A-2が回線交換装置21-2から受信して取り込んでいるデータを読み出し、読み出したデータをデータ出力部64-2に出力する。データ出力部64-2は、データ集約部63-2が出力するデータを取り込み、取り込んだデータをアクセス伝送装置11-1に送信する(図7:ステップS20)。アクセス伝送装置11-1は、振分装置4-2のデータ出力部64-2が送信したデータを受信し、受信したデータをアクセス伝送装置11-2に転送する(図7:ステップS21)。アクセス伝送装置11-2は、アクセス伝送装置11-1が転送したデータを受信し、受信したデータを計算装置6-1の本体装置7-1に送信する(図7:ステップS22)。
本体装置7-1がアクセス伝送装置11-2から受信したデータが、例えば、動画データである場合、本体装置7-1は、入出力装置8-1の出力部に動画データを出力する(図7:ステップS23)。この場合、入出力装置8-1の出力部、例えば、ディスプレイは、画面に動画データを表示する。本体装置7-1がアクセス伝送装置11-2から受信したデータが、例えば、ソフトウェアプログラムなどのダウンロードデータである場合、本体装置7-1は、受信したデータを内部の記憶領域に書き込んで記憶させ、入出力装置8-1の出力部に出力させる出力データ、例えば、ダウンロードデータの受信経過を示すデータを入出力装置8-1の出力部に出力する。この場合、入出力装置8-1の出力部は、画面にダウンロードデータの受信経過を示すデータを表示する。
データ集約部63-2は、データ取込部62A-2が回線交換装置21-2から受信して取り込んでいるデータを全て読み出した場合、次に、内部の記憶領域が記憶する集約方針情報の「優先度」が「低」のレコードを参照し、「交換網種別」の項目の「パケット交換網」と、「取込元」の項目の「データ取込部B」とを検出する。ここで、「データ取込部B」は、振分装置4-2においては、データ取込部62B-2である。
データ集約部63-2は、データ取込部62B-2がパケット交換装置31-2から受信して取り込んでいるデータを読み出し、読み出したデータをデータ出力部64-2に出力する。データ出力部64-2は、データ集約部63-2が出力するデータを取り込み、取り込んだデータをアクセス伝送装置11-1に送信する(図7:ステップSa20)。ステップSa21~Sa23の処理は、ステップS21~S23と同一の処理が行われる。
(図8のステップT4の分岐処理について)
上記の第1の実施形態の図8のステップT4の処理が行われる際に、データ振分部53-1の内部の記憶領域が、既に、図9に示す振分方針情報を記憶していたとする。言い換えると、データ取込部52-1が出力してデータ振分部53-1が取り込んだデータに付与されている送信先アドレスに対応する個別の回線が既に生成されているとする。この場合、データ振分部53-1は、内部の記憶領域が記憶する振分方針情報の「プロトコル種別」の項目が「ftp」のレコードに対応する「送信先情報」の項目及び「回線識別情報」の項目に情報が存在するので、回線交換網20に送信先までの個別の回線が存在すると判定する(図8:ステップT4、Yes)。その後、データ振分部53-1の内部の記憶領域が記憶する振分方針情報の「プロトコル種別」の項目が「ftp」のレコードに対応する「送信先情報」の項目に書き込まれている送信先アドレスと、「回線識別情報」の項目に書き込まれている回線識別情報を用いて、ステップT8の処理が行われる。
(図8のステップT6の分岐処理について)
図8のステップT6において、振分装置用制御装置2が、空きリソースがないことを示す情報を含む情報応答信号を回線交換網管理装置23から受信した場合、振分装置用制御装置2は、回線設定ができないことを示す情報を含む振分先応答信号を振分装置4-1に送信する。回線交換網管理装置23は、図6のステップS8の収容設計の処理において、エラーが発生した場合や、回線交換装置21-1,21-2において回線設定ができなかった場合、図6のステップS10において、回線設定完了応答信号に替えて回線設定不可信号を送信する。振分装置用制御装置2は、回線交換網管理装置23から回線設定不可信号を受信した場合も回線設定ができないことを示す情報を含む振分先応答信号を振分装置4-1に送信する。このように振分先応答信号に回線設定ができないことを示す情報が含まれている場合、振分装置4-1の管理部41-1は、振分先応答信号に回線設定完了を示す情報が含まれていないと判定する(図8:ステップT6、No)。上記の図8のステップT5の処理を終了して、データ振分部53-1の管理部41-1が、一定時間待機している間に、何らかの障害が生じて、一定時間が過ぎても振分装置用制御装置2から振分先応答信号を受信しなかった場合にも、管理部41-1は、ステップT6の判定において「No」の判定をする。
上記のように、管理部41-1は、ステップT6の判定において「No」の判定をした場合、図8のフローチャートに示すように、振分方針設定部51-1を介してデータ振分部53-1に対して、その時点で取り込んでいるデータを破棄させる(図8:ステップT9)ようにしてもよいし、データ振分部53-1に対して、その時点で取り込んでいるデータをデータ出力部54B-1に出力させてパケット交換網30を経由してデータを転送させるようにしてもよい。
なお、管理部41-1は、ステップT6の処理を、予め定められる回数繰り返し行い、その結果として、ステップT6の判定において「No」の判定をした場合に、データ振分部53-1に対して、その時点で取り込んでいるデータを破棄させるか、または、データ出力部54B-1に出力させてパケット交換網30を経由してデータを転送させるようにしてもよい。
また、上記の図6のステップS10の処理において、回線交換網管理装置23が、回線設定完了応答信号に、所定時間後に回線識別情報に対応する回線が有効になることを示す情報を追加して送信している場合、振分装置用制御装置2は、所定時間後に回線識別情報に対応する回線が有効になることを示す情報を追加して振分応答信号を振分装置4-1に送信する。この場合、振分装置4-1の管理部41-1は、図8のステップT6の処理において、Yesの判定をした後、ステップT7の処理において、所定時間待機してからデータを送信する旨を示す情報と、回線識別情報と、送信先アドレスとを振分方針設定部51-1に出力する。振分方針設定部51-1は、管理部41-1が出力する回線識別情報と、送信先アドレスとを取り込み、取り込んだ回線識別情報と、送信先アドレスとをデータ振分部53-1の内部の記憶領域が記憶する振分方針情報に書き込んで、所定時間待機してからデータを送信する旨を示す情報をデータ振分部53-1に通知する。データ振分部53-1は、データを内部の記憶領域に蓄積して、所定時間後に、ステップT8の処理、すなわちデータをデータ出力部54A-1に出力するようにしてもよい。ただし、内部の記憶領域の領域が、データを蓄積するのに不足している場合、データ振分部53-1は、データを破棄するか、または、データをデータ出力部54B-1に出力してパケット交換網30を介してデータを転送するようにしてもよい。
また、上記の図6のステップS5の処理において、回線交換網管理装置23は、回線交換装置21-1と、回線交換装置21-2の間のリソースの空状態を検出し、空きリソースの有無を示す情報を含む情報応答信号を振分装置用制御装置2に送信するようにしている。この空きリソースの有無を示す情報は、現時点の空リソースに関する情報ではなく、将来的な空きリソースに関する情報、例えば、一定時間後にリソースの確保ができそうであるか否かを示す情報であってもよい。一定時間後にリソースの確保ができる場合、振分装置用制御装置2は、ステップS6の処理において、一定時間待機した後にステップS7の処理を行うことになる。
また、回線交換網管理装置23は、空きリソースの有無を示す情報に替えて、回線交換網20の利用の可否を示す情報を含む情報応答信号を送信するようにしてもよい。例えば、回線交換網管理装置23が、例えば、アドレス情報ごとに、回線交換網20の利用可否を示す情報を予め記憶しておき、データの送信元の利用者の回線交換網20の利用可否を判定し、利用可否を示す情報を含む情報応答信号を振分装置用制御装置2に送信するようにしてもよい。この場合、データの送信元のアドレス情報が必要になるため、振分装置4-1のデータ振分部53-1は、送信先アドレスと共に、データに含まれている送信元アドレス、すなわちサービス提供装置3のアドレス情報も管理部41-1に出力し、管理部41-1は、送信元アドレスを追加した振分先要求信号を振分装置用制御装置2に送信し、振分装置用制御装置2は、図6のステップS4の処理において、送信元アドレスを追加した情報要求信号を回線交換網管理装置23に送信する必要がある。
また、図6に示す処理フローでは、データ送信を契機としてステップS2以降の動作が実行される形態を示したが、実際のデータ送信前にステップS2以降の一連の処理が行われるようにしてもよい。これによりデータ送信ごとに回線を構築するのではなく、まとまった通信を行う際に継続的に通信経路を構築できる事となる。また、即時に通信経路が構築できない場合に、所定の時間後、例えば、10秒後に利用するといった予約での送受信も可能となる。
なお、上記の第1の実施形態では、サービス提供装置3がデータを送信し、本体装置7-1がデータを受信するという処理の流れについて説明した。そのため、振分装置4-1が、振分方針情報に基づいて、データを振り分けて送信する処理を行い、振分装置4-2が、集約方針情報に基づいて、データを取り込む処理を行うことを示した。ところで、データは互いに送受信されるものであり、送信と受信の立場が入れ替わることもある。例えば、サービス提供装置3がファイルを記憶するサービスを提供している場合、本体装置7-1が、大容量データをサービス提供装置3にアップロードすることになる。この場合、振分装置4-2が、振分方針情報に基づいて、データを振り分けて送信する処理を行い、振分装置4-1が、集約方針情報に基づいて、受信したデータを取り込む処理を行うことになる。
上記の第1の実施形態において、振分装置4-1,4-2は、各々が、回線交換網20と、パケット交換網30とに接続し、振分装置4-1,4-2は、サービス提供装置3、または、計算装置6-1を送信先とするデータを受信した場合、振分方針情報に基づいて、振分先として、回線交換網20、または、パケット交換網30のいずれかの交換網を選択し、選択した交換網に、受信したデータを送信し、振分装置4-1,4-2は、他の振分装置4-1,4-2が送信するデータを回線交換網20、または、パケット交換網30から受信した場合、受信したデータを、集約方針情報に基づいて取り込み、取り込んだデータの送信先に対応するサービス提供装置3、または、計算装置6-1に、取り込んだデータを送信する。
これにより、例えば、サービス提供装置3から計算装置6-1に対してデータを送信する場合、または、計算装置6-1からサービス提供装置3に対してデータを送信する場合、プロトコルの種別に応じて、回線交換網20を経由する経路、または、パケット交換網30を経由する経路を選択してデータを送信することが可能になる。そのため、パケット交換網30を含む通信システム1において、回線交換網20を利用することにより、例えば、サービスごとに容易に所望の通信容量を確保することができ、サービスに適した通信品質を提供することが可能になる。
上記の第1の実施形態では、プロトコルの種別として、ftpとhttpを例として示しており、例えば、ftpにより大容量データの転送を行うような場合、回線交換網20に個別の回線を生成して大容量データの転送を行うことが可能になる。そのため、パケット交換網30において、大容量データの転送による大きなリソースの消費を回避することができ、大きな遅延などを発生させることなく、httpによるウェブサイトの参照処理が行われる際に送受信されるデータの転送処理を安定させることができる。その一方で、大容量データの転送については、個別の回線により行うことができるため、生成する個別の回線の通信容量を調整することにより、大容量データの転送に要する時間が長時間にならないように調整することが可能になる。
例えば、ftpに替えて、ウェブ会議などのリアルタイム通信を行うプロトコルを情報種別送信テーブル72に設定しておくことで、このようなプロトコルを用いた通信の場合に固定帯域の個別の回線を確保することが可能な回線交換網20を経由したデータの転送を行うことが可能となる。そのため、ウェブ会議などにおいて、遅延の少ない動画や音声を提供することが可能になる。
上記の第1の実施形態において、振分装置4-1の管理部41-1は、データの送信が完了した後、または、データの送信が完了して一定時間経過した後に、生成した個別の回線の回線識別情報を含む回線切断要求信号を、通信部42-1を介して振分装置用制御装置2に対して送信する。振分装置用制御装置2は、振分装置4-1から回線切断要求信号を受信し、受信した回線切断要求信号を回線交換網管理装置23に送信する。回線交換網管理装置23は、振分装置用制御装置2から受信した回線切断要求信号に含まれる回線識別情報に対応する回線を切断する。管理部41-1は、振分方針設定部51を介して、データ振分部53-1の内部の記憶領域が記憶する振分方針情報から切断した個別の回線に対応する送信先アドレスと回線識別情報とを消去する。個別の回線の切断を行うことにより、回線交換網20におけるリソースが解放されるため、回線交換網20におけるリソースの効率的な再利用が可能になる。
なお、上記のように回線の切断を行わずに、一度、設定した回線を切断せずに、データの送信が完了した後、回線交換網管理装置23が、回線交換装置21-1,21-2に対して、データの送信が完了した回線において一時的にデータの送受信ができない状態にする設定を行うようにしてもよい。この場合、次に、回線交換網管理装置23が、振分装置用制御装置2から回線設定要求信号を受信し、受信した回線設定要求信号により要求されている経路が、既に設定済みであった場合、回線交換網管理装置23は、回線交換装置21-1,21-2に対して、データの送受信ができる状態にする設定をしさえすれば、図6のステップS8の収容設計の処理と、ステップS9の回線設定の処理を省略して、設定した回線の再利用を行うことが可能になる。
上記の第1の実施形態では、図9に示すように、送信先アドレスごとに、1つの個別の回線を生成するようにしているが、回線を複数のユーザの間で共有させるようにしてもよい。例えば、サービス提供装置3から計算装置6-1に送信するデータの転送のために既に回線交換装置21-1と、回線交換装置21-2との間で、回線識別情報が「000001」の回線が生成されているとする。この場合に、サービス提供装置3が、計算装置6-2に対してデータの送信を開始したとする。この場合、回線交換網管理装置23は、図6のステップS7に示すように、振分装置用制御装置2から、計算装置6-2の本体装置7-2に予め付与されているアドレス情報に対する回線交換装置21-1と回線交換装置21-2との間の個別の回線を生成する回線設定要求を受けることになる。このとき、回線交換網管理装置23は、回線交換装置21-1と、回線交換装置21-2との間に個別の回線を生成せずに、本体装置7-2に予め付与されているアドレス情報と、既に生成している回線の回線識別情報「000001」とを含む回線設定完了応答信号を振分装置用制御装置2に送信するようにしてもよい。これにより、回線交換装置21-1と、回線交換装置21-2との間の回線を通じて計算装置6-1と、計算装置6-2とを送信先とするデータを送信することができ、回線交換網20のリソースを有効に活用することができる。ただし、サービス提供装置3が、回線識別情報「000001」の回線を、計算装置6-1のデータの転送にのみ用いることを指定しているような場合、上記の第1の実施形態に示したように、送信先アドレスごとに1つの個別の回線が生成されることになる。
また、上記の第1の実施形態では、回線交換網20に回線識別情報「000001」という1つの回線を生成した例を示しているが、回線交換網20に2つ以上の回線を生成する場合、図9に示すデータ振分部53-1の内部の記憶領域が記憶する振分方針情報の構成は、以下のようになる。例えば、図1に示す通信システム1において、回線交換装置21-3と、パケット交換装置31-3が、同一の拠点9-3に設置されており、拠点9-3には、振分装置4-1,4-2とは別の振分装置(以下、この振分装置を、振分装置αという)が設置されており、当該振分装置αには、アクセスネットワーク10とは別のアクセスネットワークを介して本体装置7-3と入出力装置8-3を備えた計算装置6-3が接続されているとする。データ提供装置3が、送信先アドレスを本体装置7-3に付与されているアドレス情報とし、ftpのプロトコルによりデータを送信した場合、図6に示したシーケンスと同様の処理により、振分装置用制御装置2は、回線交換網20において、回線交換装置21-1と回線交換装置21-3との間に回線を生成する。この回線の回線識別情報を「000002」とする。この場合、図9に示すデータ振分部53-1の内部の記憶領域が記憶する振分方針情報には、プロトコル種別「ftp」のレコードの「送信先情報」の項目と、「回線識別情報」の項目とには、本体装置7-1に付与されたアドレス情報と、回線識別情報「000001」の組み合わせと、本体装置7-3に付与されたアドレス情報と、回線識別情報「000002」の組み合わせの2つのアドレス情報と回線識別情報の組み合わせの情報が書き込まれることになる。したがって、データ振分部53-1が、本体装置7-1にデータを送信する場合、データに送信先アドレスとして付与されている本体装置7-1のアドレス情報に対応する回線識別情報「000001」を当該データに付与してデータ出力部54A-1に出力する。また、データ振分部53-1が、本体装置7-3にデータを送信する場合、データに送信先アドレスとして付与されている本体装置7-3のアドレス情報に対応する回線識別情報「000002」を当該データに付与してデータ出力部54A-1に出力することになる。これにより、回線交換装置21-1は、回線識別情報「000001」が付与されたデータをデータ出力部54A-1から受信した場合、当該データを回線識別情報「000001」に対応する回線を通じて振分装置4-2に転送し、振分装置4-2が本体装置7-1にデータを転送することになる。また、回線交換装置21-1は、回線識別情報「000002」が付与されたデータをデータ出力部54A-1から受信した場合、当該データを回線識別情報「000002」に対応する回線を通じて振分装置αに転送し、振分装置αが本体装置7-3にデータを転送することになる。
図6に示すフローチャートでは、データ送信を契機として後段の動作が実行される形態を示したが、実際のデータ送信前にステップS2以降の一連のフローチャートを実施してもよい。これにより、データ送信ごとに回線を構築するのではなく、まとまった通信を行う際に継続的に通信経路を構築できる事となる。また、即時に通信経路が構築できない場合に、ある時間後(例えば、10秒後)に利用するといった予約での送受信も可能となる。
(時分割送信の処理について)
振分方針テーブル70-1において、時分割送信が選択されている場合、データ振分部53-1の内部の記憶領域は、時分割送信テーブル71-1が記憶する振分方針情報を記憶することになる。データ振分部53-1の内部の記憶領域が記憶する振分方針情報の内容が、図4(b)に示す時分割送信テーブル71の内容と同一である場合、データ振分部53-1は、図6のステップS2の処理において、毎分0~29秒のタイムスロットについては、回線交換網20への出力を選択し、取り込んだデータをデータ出力部54A-1に出力する。ただし、初回のタイムスロットの際、個別の回線が生成されていないため、ステップS3~S12の処理が行われる。毎分30~59秒のタイムスロットについては、データ振分部53-1は、パケット交換網30への出力を選択し、取り込んだデータをデータ出力部54B-1に出力する。
振分装置4-1において、時分割送信を選択している場合に、サービス提供装置3が、大容量データを送信したとする。この場合、振分装置4-1のデータ振分部53-1は、タイムスロットの時間長で送信できる大きさに大容量データを分割して、タイムスロットごとに、出力先をデータ出力部54A-1、または、データ出力部54B-1のいずれか一方に切り替えて、分割したデータを出力する。そのため、振分装置4-2は、分割されたデータを、回線交換装置21-2と、パケット交換装置31-2とから受信するので、振分装置4-2のデータ集約部63-2は、分割されたデータを、順不同でデータ取込部62A-2と、データ取込部62B-2とから取り込むことになる。この場合、振分装置4-2のデータ集約部63-2は、分割されたデータを集約して、順番に並べて元の大容量データを復元してからデータ出力部64-1に出力するようにしてもよい。
時分割送信の場合、時分割送信テーブル71のようにタイムスロットで転送先を変更するのではなく、送信するデータ単位で転送先を切り替えるようにしてもよい。すなわち、データ振分部53-1は、サービス提供装置3が最初に送信するデータについては、当該データの送信が完了するまでの間、例えば、データ出力部54A-1に出力して回線交換網20に転送させ、次にサービス提供装置3が送信するデータについては、当該データの送信が完了するまでの間、データ出力部54B-1に継続して出力して、パケット交換網30に転送させるようにしてもよい。
(情報種別送信の他の形態について)
図4(c)に示す情報種別送信テーブル72は、「プロトコル種別」の項目に「ftp」、「http」を含む例を示しているが、これら以外のプロトコル、例えば、ftpと同様のファイル転送プロトコルであるSFTP(SSH(Secure Shell) File Transfer Protocol)、SCP(Secure Copy)、RCP(Remote Copy)、rsync、NFS(Network File System)、SMB(Server Message Block)が含まれていてもよい。また、ストレージサーバ間のデータ転送に用いられるNVMe over Fabricsプロトコルが含まれていてもよい。また、電子メールの送受信に用いられる「smtp(simple mail transfer protocol)」が含まれていてもよい。情報種別送信テーブル72には、例えば、回線交換網20を経由してデータを転送するプロトコルに関するレコードを書き込んでおき、情報種別送信テーブル72に書き込まれていないプロトコルについては、出力先をデータ出力部54Bに固定してパケット交換網30を経由してデータを転送させるようにしてもよい。情報種別送信テーブル72において、プロトコル種別ではなく、サービス提供装置3が送信するデータに関連付けられている情報、例えば、送信先アドレス、VLAN(Virtual Local Area Network)-ID(Identifier)、出力物理ポート、出力論理ポート、ポート番号ごとのレコードを含むようにしてもよい。サービス提供装置3と振分装置4が、光パスによって接続されている場合、情報種別送信テーブル72は、波長、出力物理ポート、変調方式ごとのレコードを含むようにしてもよい。
(時分割受信の処理について)
集約方針テーブル80-2において、時分割受信が選択されている場合、データ集約部63-2の内部の記憶領域は、時分割受信テーブル81-2が記憶する集約方針情報を記憶することになる。データ集約部63-2の内部の記憶領域が記憶する集約方針情報の内容が、図5(b)に示す時分割受信テーブル81の内容と同一である場合、データ集約部63-2は、毎分0~29秒のタイムスロットについては、回線交換装置21-2に接続するデータ取込部62A-2からデータを読み出し、読み出したデータをデータ出力部64-2に出力する。毎分30~59秒のタイムスロットについては、データ集約部63-2は、パケット交換装置31-2に接続するデータ取込部62B-2からデータを読み出し、読み出したデータをデータ出力部64-2に出力する。
(同時受信の処理について)
集約方針テーブル80-2において、同時受信が選択されている場合、データ集約部63-2の内部の記憶領域は、同時受信テーブル82-2が記憶する集約方針情報を記憶することになる。データ集約部63-2の内部の記憶領域が記憶する集約方針情報の内容が、図5(c)に示す同時受信テーブル82の内容と同一である場合、データ集約部63-2は、データ取込部62A-2とデータ取込部62B-2の両方からデータを読み出し、読み出したデータをデータ出力部64-2に出力する。
(選択受信の他の形態について)
図5(d)に示す選択受信テーブル83は、「優先度」の項目により、回線交換網20からのデータを優先して受信するか、または、パケット交換網30からのデータを優先して受信するかを選択できるようにしている。これに対して、例えば、選択受信テーブル83として、データ容量の大きい通信が生じている方から優先してデータを受信するような条件を定めておいてもよい。この条件が定められている場合、例えば、上記の第1の実施形態において、振分装置4-2のデータ集約部63-2は、データ取込部62A-2が蓄積しているデータ量と、データ取込部62B-2が蓄積しているデータ量とを比較し、蓄積しているデータ量が多い方からデータを読み出すことになる。
選択受信の集約方針の場合、最初は、同時受信を行い、同時受信を行っている途中で、データ集約部63-2において、データを取り込むことのできる能力の上限を上回った場合、データ集約部63-2は、選択受信に切り替えて、内部の記憶領域が記憶する選択受信の集約方針情報に定められた条件にしたがって、データ取込部62A-2とデータ取込部62B-2のいずれか一方からデータを読み出すようにしてもよい。
(ユーザ、または、サービス提供者による方針の選択について)
ユーザが計算装置6-1を操作して、または、サービス提供装置3の運営者であるサービス提供者が自らの管理装置を操作して、振分装置4-1,4-2にアクセスして、振分装置4-1,4-2の振分方針・集約方針情報記憶部43-1,43-2の振分方針テーブル70-1,70-2の「選択状態」の「〇」と「×」を任意に書き換えることにより、目的に応じて、時分割送信と、情報種別送信とを切り替えるようにしてもよい。ユーザが計算装置6-1を操作して、または、サービス提供装置3の運営者であるサービス提供者が自らの管理装置を操作して、振分方針・集約方針情報記憶部43-1,43-2に時分割送信テーブル71-1,71-2、情報種別送信テーブル72-1,72-2以外の新たな振分方針情報を記憶するテーブルを生成するようにしてもよい。この場合、振分方針テーブル70-1,70-2の「振分方針」の項目に新たな振分方針の名称が書き込まれ、新たに生成したテーブルが選択されるように振分方針テーブル70-1,70-2の「選択状態」の「〇」と「×」が書き換えられることになる。
同様に、ユーザが計算装置6-1を操作して、または、サービス提供装置3の運営者であるサービス提供者が自らの管理装置を操作して、振分装置4-1,4-2にアクセスして、振分装置4-1,4-2の振分方針・集約方針情報記憶部43-1,43-2の集約方針テーブル80-1,80-2の「選択状態」の「〇」と「×」を任意に書き換えることにより、目的に応じて、時分割受信と、同時受信と、選択受信とを切り替えるようにしてもよい。ユーザが計算装置6-1を操作して、または、サービス提供装置3の運営者であるサービス提供者が自らの管理装置を操作して、振分方針・集約方針情報記憶部43-1,43-2に時分割受信テーブル81-1,81-2、同時受信テーブル82-1,82-2、選択受信テーブル83-1,83-2以外の新たな集約方針情報を記憶するテーブルを生成するようにしてもよい。この場合、集約方針テーブル80-1,80-2の「集約方針」の項目に新たな集約方針の名称が書き込まれ、新たに生成したテーブルが選択されるように集約方針テーブル80-2の「選択状態」の「〇」と「×」が書き換えられることになる。
上記したように、振分装置4-1,4-2の管理部41-1,41-2は、振分方針テーブル70-1,70-2、集約方針テーブル80-1,80-2の「選択状態」が書き換えられたことを検出すると、新たに「選択状態」の項目が「〇」になっているテーブルを参照し、当該テーブルが記憶する情報を、当該テーブルに対応する振分方針設定部51-1,51-2、集約方針設定部61-1,61-2に出力する。これにより、新たな振分方針情報が、データ振分部53-1,53-2に設定され、新たな集約方針情報が、データ集約部63-1,63-2に設定されることになる。
これにより、計算装置6-1のユーザや、サービス提供装置3の運営者であるサービス提供者は、通信プロトコルや通信タイミングを明示的に示した振分方針や集約方針を振分装置4-1,4-2に適用することが可能になる。
(振分方針と集約方針の連携について)
上記の第1の実施形態では、振分装置4-1のデータ振分部53-1に設定する振分方針情報と、振分装置4-2のデータ集約部63-2に設定する集約方針情報との間に連携はなく、各々が、独立に設定されている。これに対して、例えば、振分装置4-1の時分割送信テーブル71-1の「送信時間」のタイムスロットと、振分装置4-2の時分割受信テーブル81-2の「受信時間」のタイムスロットとを予め一致させておき、振分装置4-1の振分方針テーブル70-1において時分割送信が選択されている場合、振分装置4-1の管理部41-1は、通信部42-1を介して、振分装置用制御装置2に時分割送信を選択したことを示す情報を送信する。振分装置用制御装置2は、振分装置4-1からのデータを受信する振分装置4-2を特定し、特定した振分装置4-2に時分割受信を選択する指示信号を送信する。振分装置4-2の管理部41-2は、通信部42-2を介して時分割受信を選択する指示信号を受信すると、集約方針テーブル80-2の「選択状態」の項目において時分割受信のレコードの「選択状態」の項目を「〇」に書き替え、それ以外の「選択状態」の項目を「×」に書き替える。管理部41-2は、集約方針テーブル80-2を書き替えた後に、時分割受信テーブル81-2が記憶する集約方針情報を読み出し、読み出した集約方針情報を、集約方針設定部61-2を介してデータ集約部63-2の内部の記憶領域に書き込んで設定する。これにより、振分装置4-1と、振分装置4-2で、同期した切り替えが行われることになり、タイミングの合った効率のよいデータ転送が行われることになる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。第1の実施形態の通信システム1では、回線交換網20を利用することで、サービスごとに所望の通信容量を確保することを可能にしていた。ただし、通信システム1において、サービス提供装置3と、計算装置6-1,6-2の本体装置7-1,7-2との間のEnd-to-Endの通信容量は、アクセスネットワーク10を経由するため、アクセスネットワーク10の通信容量に律速されてしまう傾向がある。例えば、アクセスネットワーク10において、複数のユーザのアクセスが集中したり、大容量データが転送されたりすると、1ユーザに対して割り当てる通信容量が小さくなり、この小さくなった通信容量が、サービス提供装置3と、計算装置6-1,6-2の本体装置7-1,7-2との間のEnd-to-Endの通信容量になってしまう。第2の実施形態では、大容量データの伝送の多くがサービス提供装置3と、本体装置7-1,7-2との間において行われるという点に鑑みて、以下に示すような構成を備えている。
図10は、第2の実施形態の通信システム1aの構成を示すブロック図である。図11は、第2の実施形態の通信システム1aにおけるサービス提供装置3から入出力装置8-1,8-2までの接続構成を示す図である。第2の実施形態において、第1の実施形態と同一の構成については、同一の符号を付し、以下、異なる構成について説明する。通信システム1aは、振分装置用制御装置2、サービス提供装置3、振分装置4-1,4-2、本体装置7-1,7-2及び入出力装置8-1,8-2、アクセスネットワーク10a、回線交換網20及びパケット交換網30を備える。
本体装置7-1と、入出力装置8-1は、第1の実施形態において、計算装置6-1が備えていた装置であり、本体装置7-2と、入出力装置8-2は、第1の実施形態において、計算装置6-2が備えていた装置である。第2の実施形態では、本体装置7-1,7-2を、拠点9-2に設置する。ユーザ宅5-1には、入出力装置8-1を設置し、ユーザ宅5-2には、入出力装置8-2を設置する。
アクセスネットワーク10aは、図11に示すように、入出力情報伝送装置13-1,13-2と、光伝送装置12-1,12-2とを備える。入出力情報伝送装置13-1,13-2の各々に、光伝送装置12-1,12-2の各々が接続し、光伝送装置12-1,12-2の間に光パスが設定されることにより、入出力情報伝送装置13-1,13-2の間が接続される。
入出力装置8-1,8-2が備えるディスプレイ等の出力部と、本体装置7-1,7-2との間は、一般的に、HDMI(登録商標)(High-Definition Multimedia Interface)、DVI(Digital Visual Interface)、Displayport等の音声信号を含む映像信号を伝送するインタフェース規格により接続されている。入出力装置8-1,8-2が備えるキーボードやマウス等の入力部と、本体装置7-1,7-2との間は、一般的に、USB(Universal Serial Bus)等のインタフェース規格により接続されている。なお、入出力装置8-1,8-2の各々と、本体装置7-1,7-2の各々との間は、上記のようにHDMI(登録商標)やUSBなどの個別の物理インタフェースにより接続されていてもよいし、USB Type-C等のUSB信号と、映像信号とを伝送可能な1つの物理インタフェースにより接続されていてもよい。
これらのインタフェース規格は、長距離の伝送を許容しておらず、長距離の伝送になると信号品質を維持することが難しくなる。入出力情報伝送装置13-1,13-2は、本体装置7-1,7-2と、入出力装置8-1,8-2との間の距離が数km程度になっても信号品質を維持して、本体装置7-1,7-2と、入出力装置8-1,8-2との間のデータの送受信を可能にする装置である。このような装置として、例えば、ATEN社のKVMエクステンダーがある。ただし、このような装置は、最大で10ギガビット程度の帯域の送受信しかできないため、入出力情報伝送装置13-1,13-2は、更に、転送するデータを、光パスにおける信号フォーマット、例えば、100Gのイーサネット(登録商標)やODU(Optical Data Unit)等に変換して、光パスを通じてデータを転送することが可能になっている。そのため、入出力情報伝送装置13-1,13-2が、各々に接続する光伝送装置12-1,12-2の間の光パスを通じて、本体装置7-1,7-2と、入出力装置8-1,8-2との間で送受信されるデータを伝送することにより、本体装置7-1,7-2と、入出力装置8-1,8-2との間の距離を数km以上の長距離にすることが可能になる。
(第2の実施形態の通信システムによるデータの振り分け処理)
第1の実施形態と同様に、第2の実施形態においても、サービス提供装置3が送信先アドレスを本体装置7-1に予め付与されているアドレス情報として、httpとftpの2種類のプロトコルでデータを送信する場合の処理について説明する。ここでは、ftpのプロトコルにより、例えば、ソフトウェアプログラムなどのダウンロードデータを送信し、httpのプロトコルにより、ウェブサイトのデータを送信するものとする。
サービス提供装置3が送信するデータが、振分装置4-1を経由して、振分装置4-2に到達するまでの処理は、図6に示した第1の実施形態と同一の処理が行われる。図12は、振分装置4-2が送信するデータが、入出力装置8-1に到達するまでの処理を示したシーケンス図である。
(ftpのデータの転送)
第1の実施形態と同様に、振分装置4-2のデータ集約部63-2の内部の記憶領域には、選択受信テーブル83-2が記憶する集約方針情報が書き込まれて設定されているとする。データ集約部63-2は、内部の記憶領域が記憶する集約方針情報の「優先度」の項目を参照し、「優先度」が「高」のレコードを参照し、「交換網種別」の項目の「回線交換網」と、「取込元」の項目の「データ取込部A」とを検出する。ここで、「データ取込部A」は、振分装置4-2においては、データ取込部62A-2である。
データ集約部63-2は、データ取込部62A-2が回線交換装置21-2から受信して取り込んでいるftpのデータを読み出し、読み出したftpのデータをデータ出力部64-2に出力する。データ出力部64-2は、データ集約部63-2が出力するftpのデータを取り込み、取り込んだftpのデータを本体装置7-1に送信する(図12:ステップS30)。本体装置7-1は、振分装置4-2からftpのデータを受信すると、受信したftpのデータを内部の記憶領域に書き込んで記憶させ、入出力装置8-1の出力部に出力させる出力データ、例えば、ftpのデータの受信経過を示すデータを入出力情報伝送装置13-1に送信する(図12:ステップS31)。
入出力情報伝送装置13-1は、本体装置7-1が送信したftpのデータの受信経過を示すデータを受信し、受信したデータを入出力情報伝送装置13-2に転送する(図12:ステップS32)。入出力情報伝送装置13-2は、入出力情報伝送装置13-1が送信したデータを受信し、受信したデータを入出力装置8-1に送信する(図12:ステップS33)。入出力装置8-1は、入出力情報伝送装置13-2が送信したデータを受信する。入出力装置8-1の出力部、例えば、ディスプレイは、画面にftpのデータの受信経過を示すデータを表示する。
(httpのデータの転送)
振分装置4-2のデータ集約部63-2は、データ取込部62A-2が回線交換装置21-2から受信して取り込んでいるデータを全て読み出した場合、次に、内部の記憶領域が記憶する集約方針情報の「優先度」が「低」のレコードを参照し、「交換網種別」の項目の「パケット交換網」と、「取込元」の項目の「データ取込部B」とを検出する。ここで、「データ取込部B」は、振分装置4-2においては、データ取込部62B-2である。
データ集約部63-2は、データ取込部62B-2がパケット交換装置31-2から受信して取り込んでいるhttpのデータを読み出し、読み出したhttpのデータをデータ出力部64-2に出力する。データ出力部64-2は、データ集約部63-2が出力するhttpのデータを取り込み、取り込んだhttpのデータを本体装置7-1に送信する(図12:ステップSa30)。本体装置7-1は、振分装置4-2からhttpのデータを受信すると、httpのデータを入出力情報伝送装置13-1に送信する(図12:ステップSa31)。
入出力情報伝送装置13-1は、本体装置7-1が送信したhttpのデータを受信し、受信したデータを入出力情報伝送装置13-2に転送する(図12:ステップSa32)。入出力情報伝送装置13-2は、入出力情報伝送装置13-1が送信したデータを受信し、受信したデータを入出力装置8-1に送信する(図12:ステップSa33)。入出力装置8-1は、入出力情報伝送装置13-2が送信したhttpのデータを受信する。入出力装置8-1の出力部、例えば、ディスプレイは、画面にhttpのデータを表示する。
上記の第2の実施形態の構成により、本体装置7-1を振分装置4-2が設置されている拠点9-2に設置することで、アクセスネットワーク10aにおいて、ダウンロードデータやアップロードデータ等の大容量データの転送のトラフィックが生じないようにすることができる。大容量データは、サービス提供装置3と、本体装置7-1との間に割り当てられる通信容量に応じた通信速度で転送されることになる。そのため、例えば、回線交換網20において大きな通信容量の回線を生成することで、大容量データを短時間でサービス提供装置3から本体装置7-1に送信することが可能になる。パケット交換網30の通信容量が充分にある場合、パケット交換網30を経由して大容量データを転送したとしても、End-to-Endの通信容量は、パケット交換網30において割り当てられる通信容量になり、アクセスネットワーク10aの通信容量によって律速されることはないため、短時間でサービス提供装置3から本体装置7-1に送信することが可能になる。
アクセスネットワーク10aは、ftpのデータの受信経過を示すデータやウェブサイトのデータといった入出力に関する比較的データ容量の小さいデータを転送することになる。そのため、アクセスネットワーク10aにおいて大きな遅延が生じたりせず、安定したデータの転送処理が行われることになる。
上記の第2の実施形態のアクセスネットワーク10a、及び第1の実施形態のアクセスネットワーク10において、入出力情報伝送装置13-1と、入出力情報伝送装置13-1との間、及びアクセス伝送装置11-1と、アクセス伝送装置11-2との間は、光伝送装置12-1,12-2を介して接続しているが、光伝送路に限られず、メタル線や無線を介して接続していてもよい。また、光伝送路と無線といった複数の伝送媒体を介して接続していても良い。
なお、上記の第2の実施形態においても、第1の実施形態と同様に、サービス提供装置3と、本体装置7-1における送信と受信の立場が入れ替わることもある。この場合、振分装置4-2が、振分方針情報に基づいて、データを振り分けて送信する処理を行い、振分装置4-1が、集約方針情報に基づいて、受信したデータを取り込む処理を行うことになる。
また、上記の第1の実施形態の通信システム1と、第2の実施形態の通信システム1aとを混在させた通信システムを構成するようにしてもよい。また、第1の実施形態の通信システム1、及び第2の実施形態の通信システム1aにおいて、2つ以上の回線交換網20、及び2つ以上パケット交換網30を備えるようにしてもよい。この場合、振分装置4は、回線交換網20の数、及びパケット交換網30の数に対応する複数のデータ出力部54A,54B,54C,…、及び複数のデータ取込部62A,62B,62C,…を備えることになり、各拠点9-1,9-2に設置される振分装置4-1,4-2は、複数の回線交換網20、及び複数のパケット交換網30の各々に接続することになる。また、図4(b)、図4(c)、図5(b)、図5(c)、及び図5(d)に示したテーブルにおいて、回線交換網20の数、及びパケット交換網30の数に応じたレコードを設定することが可能であり、例えば、図4(c)の情報種別送信テーブル72において、複数の回線交換網20、及び複数のパケット交換網30の各々に対して、異なるプロトコル種別を割り当てることで、プロトコルごとに異なる交換網(ここで、交換網とは、複数の回線交換網20、及び複数のパケット交換網30である)にデータを振り分けて送信することが可能になる。
また、上記のように複数の回線交換網20がある場合、複数の回線交換網20ごとにデータ出力部54Aを備えるのではなく、1つのデータ出力部54Aを備えており、データ出力部54Aが、接続先を複数の回線交換網20のいずれか1つを選択して接続するようにしてもよい。この場合、回線を切断する際に、複数の回線交換網20のいずれかにおいて生成した回線を維持しておき、データ出力部54Aと、接続中の回線交換網20との間の接続のみを切断するようにしてもよい。このようにしておくことで、当該回線交換網20に再びデータ出力部54Aが接続する際に、当該回線交換網20において生成済みの回線を再利用することが可能になる。また、上記のように複数のパケット交換網30がある場合、複数のパケット交換網30ごとにデータ出力部54Bを備えるのではなく、1つのデータ出力部54Bを備えており、データ出力部54Bが、接続先を複数のパケット交換網30のいずれか1つを選択して接続するようにしてもよい。
(第3の実施形態)
図13は、第3の実施形態の通信システム1bの構成を示すブロック図である。第3の実施形態において、第1の実施形態と同一の構成については、同一の符号を付し、以下、異なる構成について説明する。通信システム1bは、振分装置用制御装置2、サービス提供装置3、振分装置4b-1,4b-2、計算装置6-1,6-2、アクセスネットワーク10、回線交換網20及びパケット交換網30A,30Bを備える。計算装置6-1,6-2は、ユーザ宅5-1,5-2に設置される。
パケット交換網30A,30Bの各々は、第1の実施形態のパケット交換網30と同一の構成を有している。そのため、パケット交換網30A,30Bにおいて、パケット交換網30が備える機能部に対応する機能部を示す場合、パケット交換網30が備える機能部の符号に「A」,「B」の符号を付して示すものとする。例えば、パケット交換網30Aにおけるパケット交換網管理装置33を示す場合、パケット交換網管理装置33Aとして示すものとする。
振分装置4b-1,4b-2は、同一の構成を有している。以下、振分装置4b-1,4b-2を、振分装置4bとし、図14を参照しつつ振分装置4bの内部構成について説明する。振分装置4bは、管理部41、通信部42、振分方針・集約方針情報記憶部43b、振分方針設定部51、データ取込部52、データ振分部53、データ出力部54A,54B,54C、集約方針設定部61、データ取込部62A,62B,62C、データ集約部63、データ出力部64及び比較情報記憶部44を備える。
データ出力部54Bは、拠点9-1に設置される振分装置4b-1の場合、パケット交換装置31A-1に接続し、パケット交換装置31A-1に対してデータを送信する。データ出力部54Bは、拠点9-2に設置される振分装置4b-2の場合、パケット交換装置31A-2に接続し、パケット交換装置31A-2に対してデータを送信する。
データ出力部54Cは、拠点9-1に設置される振分装置4b-1の場合、パケット交換装置31B-1に接続し、パケット交換装置31B-1に対してデータを送信する。データ出力部54Cは、拠点9-2に設置される振分装置4b-2の場合、パケット交換装置31B-2に接続し、パケット交換装置31B-2に対してデータを送信する。
データ取込部62Bは、拠点9-1に設置される振分装置4b-1の場合、パケット交換装置31A-1に接続し、パケット交換装置31A-1が送信するデータを受信して取り込む。データ取込部62Bは、拠点9-2に設置される振分装置4b-2の場合、パケット交換装置31A-2に接続し、パケット交換装置31A-2が送信するデータを受信して取り込む。
データ取込部62Cは、拠点9-1に設置される振分装置4b-1の場合、パケット交換装置31B-1に接続し、パケット交換装置31B-1が送信するデータを受信して取り込む。データ取込部62Cは、拠点9-2に設置される振分装置4b-2の場合、パケット交換装置31B-2に接続し、パケット交換装置31B-2が送信するデータを受信して取り込む。
なお、データ取込部52、データ出力部54A、データ取込部62A及びデータ出力部64の接続先は、第1の実施形態の振分装置4の場合と同一である。
振分方針・集約方針情報記憶部43bは、図4(a)に示す情報種別送信が選択されている振分方針テーブル70と、図15に示す情報種別送信テーブル72bを予め記憶する。振分方針・集約方針情報記憶部43bは、図5(a)に示す集約方針テーブル80と、図16に示す同時受信テーブル82bとを予め記憶する。ただし、第3の実施形態では、集約方針テーブル80の「選択状態」の項目は、同時受信が「〇」になっており、それ以外が「×」になっているとする。
図15に示す情報種別送信テーブル72bは、「選択条件」、「プロトコル種別」、「交換網種別」、「出力先」、「送信先情報」、「回線識別情報」の項目を有する。「選択条件」の項目には、1つのプロトコル種別に対して、複数の出力先が存在する場合の選択条件を示す情報が書き込まれる。「プロトコル種別」、「交換網種別」、「出力先」、「送信先情報」、「回線識別情報」の項目に書き込まれる情報は、第1の実施形態の情報種別送信テーブル72と同様である。ただし、通信システム1bでは、回線交換網20と、2つのパケット交換網30A,30Bとが存在するため、「交換網種別」には、回線交換網20に対応する「回線交換網」、パケット交換網30Aに対応する「パケット交換網A」、パケット交換網30Bに対応する「パケット交換網B」の3つが書き込まれる。これに対応して「出力先」の項目にも「データ出力部A」、「データ出力部B」、「データ出力部C」の3つが書き込まれる。ここで、「データ出力部A」は、データ出力部54Aに対応し、「データ出力部B」は、データ出力部54Bに対応し、「データ出力部C」は、データ出力部54Cに対応する。
情報種別送信テーブル72bでは、「http」のプロトコル種別に対して、2つの交換網種別、すなわち「パケット交換網A」と「パケット交換網B」及び2つの出力先、すなわち「データ出力部B」と「データ出力部B」が対応付けられている。
図16に示す同時受信テーブル82bは、「交換網種別」、「取込元」の項目を有する。「交換網種別」、「取込元」の項目に書き込まれる情報は、第1の実施形態の同時受信テーブル82と同様である。ただし、通信システム1bでは、回線交換網20と、2つのパケット交換網30A,30Bとが存在するため、「交換網種別」には、回線交換網20に対応する「回線交換網」、パケット交換網30Aに対応する「パケット交換網A」、パケット交換網30Bに対応する「パケット交換網B」の3つが書き込まれる。これに対応して「取込元」の項目にも「データ取込部A」、「データ取込部B」、「データ取込部C」の3つが書き込まれる。ここで、「データ取込部A」は、データ取込部62Aに対応し、「データ取込部B」は、データ取込部62Bに対応し、「データ取込部C」は、データ取込部62Cに対応する。
比較情報記憶部44は、図17に示す利用率テーブル75を記憶する。利用率テーブル75は、「出力先」と「利用率」の項目を有する。「出力先」の項目には、データ振分部53がデータを出力する出力先を示す情報が書き込まれる。「利用率」の項目には、「出力先」の項目に書き込まれている出力先の機能部が接続する交換網における利用率を示す数値が、例えば、百分率の単位で書き込まれる。なお、図17では、一例として、「出力先」の項目に「データ出力部B」と「データ出力部C」とが書き込まれている例を示している。上記したように「データ出力部B」が、データ出力部54Bに対応し、「データ出力部C」が、データ出力部54Cに対応する。そのため、「利用率」の項目の1行目の90%は、データ出力部54Bが接続するパケット交換網30Aにおける利用率を示しており、2行目の50%は、データ出力部54Cが接続するパケット交換網30Bにおける利用率を示していることになる。
なお、以下の説明において、振分装置4b-1,4b-2の各々の内部構成を示す場合、振分装置4bが備える各機能部の符号に、振分装置4b-1,4b-2の符号の枝番号である「-1」,「-2」を付して示すものとし、例えば、振分装置4b-1の管理部41を示す場合、管理部41-1として示すものとする。
(第3の実施形態の通信システムによるデータの振り分け処理)
次に、図18及び図19を参照しつつ、通信システム1bによるデータの振り分け処理について説明する。図18は、通信システム1bによるデータの振り分け処理の流れを示すシーケンス図である。
第1及び第2の実施形態と同様に、第3の実施形態においても、サービス提供装置3が送信先アドレスを本体装置7-1に予め付与されているアドレス情報としてデータを送信する場合について説明する。
振分装置4b-1,4b-2の振分方針・集約方針情報記憶部43b-1には、図4(a)に示した振分方針テーブル70及び図15に示した情報種別送信テーブル72b、並びに、図5(a)に示した集約方針テーブル80及び図16に示した同時受信テーブル82bと同一の内容のテーブルが予め記憶されている。ただし、上記したように集約方針テーブル80の「選択状態」の項目は、同時受信が「〇」になっており、それ以外が「×」になっている。
したがって、振分装置4b-1,4b-2が起動した際に、管理部41-1,41-2、振分方針設定部51-1,51-2及び集約方針設定部61-1,61-2によって、データ振分部53-1,53-2の内部の記憶領域に、情報種別送信テーブル72b-1,72b-2が記憶する振分方針情報が書き込まれ、データ集約部63-1,63-2の内部の記憶領域に、同時受信テーブル83b-1,83b-2が記憶する集約方針情報が書き込まれる。上記の通り、振分装置4b-1のデータ振分部53-1の内部の記憶領域が記憶する振分方針情報は、図15に示す情報種別送信テーブル72bが記憶する情報と同一の内容である。そのため、第3の実施形態では、図18のステップSb2の判定処理において、図8に示したフローチャートのステップT3の処理を、図19に示すパケット交換網選択処理のサブルーチンに置き換えた処理を行うことになる。
(データの所定のプロトコルが「ftp」である場合)
サービス提供装置3は、計算装置6-1に送信するデータをftpのプロトコルにしたがって生成し、生成したftpのデータに対して計算装置6-1の本体装置7-1に予め付与されているアドレス情報を送信先アドレスとしてデータに付与する。サービス提供装置3は、送信先アドレスを付与したデータを振分装置4b-1に送信する(図18:ステップSb1)。振分装置4b-1は、サービス提供装置3からデータを受信すると、内部の記憶領域が記憶する振分方針情報に基づいて、データを振り分ける判定処理を行う(図18:ステップSb2)。振分装置4b-1のデータ取込部52-1は、サービス提供装置3が送信するデータを受信して取り込む。データ取込部52-1は、取り込んだデータをデータ振分部53-1に出力する(図8:ステップT1)。データ振分部53-1は、取り込んだデータのプロトコル種別が「ftp」であると判定する(図8:ステップT2、ftp)。データ振分部53-1は、内部の記憶領域が記憶する振分方針情報を参照し、プロトコル種別が「ftp」に対するレコードは1つであることを検出する。プロトコル種別が「ftp」に対するレコードは1つであるため、以降、第1の実施形態と同様に、図8のステップT4以降の処理、及び図6のステップS3以降の処理が行われることになる。
(データの所定のプロトコルが「http」である場合)
サービス提供装置3は、計算装置6-1に送信するデータをhttpのプロトコルにしたがって生成し、生成したhttpのデータに対して計算装置6-1の本体装置7-1に予め付与されているアドレス情報を送信先アドレスとしてデータに付与する。サービス提供装置3は、送信先アドレスを付与したデータを振分装置4b-1に送信する(図18:ステップSb1)。
振分装置4b-1は、サービス提供装置3からデータを受信すると、内部の記憶領域が記憶する振分方針情報に基づいて、データを振り分ける判定処理を行う(図18:ステップSb2)。
振分装置4b-1のデータ取込部52-1は、サービス提供装置3が送信するデータを受信して取り込む。データ取込部52-1は、取り込んだデータをデータ振分部53-1に出力する(図8:ステップT1)。データ振分部53-1は、取り込んだデータのプロトコル種別が「http」であると判定する(図8:ステップT2、http)。
データ振分部53-1は、内部の記憶領域が記憶する振分方針情報を参照し、プロトコル種別が「http」に対する「出力先」の項目には、「データ出力部B」と「データ出力部C」とが存在し、更に、「選択条件」の項目に「利用率低」という条件が示されていることを検出する。この時点では、データ振分部53-1の内部の記憶領域が記憶する振分方針情報には、「データ出力部B」と「データ出力部C」に対応する利用率の情報が含まれていない。そのため、データ振分部53-1は、「データ出力部B」に対応する「交換網種別」の項目の「パケット交換網A」、すなわちパケット交換網30A及び、「データ出力部C」に対応する「交換網種別」の項目の「パケット交換網B」、すなわちパケット交換網30Bの利用率の情報の取得を管理部41-1に対して要求する。
管理部41-1は、データ振分部53-1からパケット交換網30A及びパケット交換網30Bの利用率の情報の取得の要求を受けたとする。この場合、管理部41-1は、パケット交換網30A及びパケット交換網30Bの利用率の情報を取得する旨を示した情報を含む利用状況要求信号を、通信部42-1を介して振分装置用制御装置2に送信する(図19:ステップT31)。なお、図19のステップT31の処理が、図18のステップSb3の処理に対応する。
振分装置用制御装置2は、振分装置4b-1から利用状況要求信号を受信すると、受信した利用状況要求信号に含まれるパケット交換網30A及びパケット交換網30Bの利用率の情報を取得する旨を示した情報を読み出す。振分装置用制御装置2は、利用率を要求する情報要求信号をパケット交換網管理装置33Aと、パケット交換網管理装置33Bとに送信する(図18:ステップSb4-1,Sb4-2)。
パケット交換網管理装置33Aは、収集済みのパケット交換網30Aの利用率の情報を含む情報応答信号を振分装置用制御装置2に送信する(図18:ステップSb5-1)。パケット交換網管理装置33Bは、収集済みのパケット交換網30Bの利用率の情報を含む情報応答信号を振分装置用制御装置2に送信する(図18:ステップSb5-2)。
振分装置用制御装置2は、パケット交換網管理装置33A,33Bから情報応答信号を受信すると、受信した情報応答信号の各々に含まれている利用率を読み出す。振分装置用制御装置2は、パケット交換網30Aの利用率の情報と、パケット交換網30Bの利用率の情報とを含む利用状況応答信号を振分装置4b-1に送信する(図18:ステップSb6)。
振分装置4b-1の管理部41-1は、通信部42-1を介して振分装置用制御装置2から利用状況応答信号を受信する(図19:ステップT32)。管理部41-1は、受信した利用状況応答信号に含まれているパケット交換網30Aの利用率の情報と、パケット交換網30Bの利用率の情報とを読み出す。管理部41-1は、読み出したパケット交換網30Aの利用率の情報と、パケット交換網30Bの利用率の情報とを比較情報記憶部44-1の利用率テーブル75-1に書き込んで、利用率テーブル75-1を更新する。
管理部41-1は、利用率テーブル75-1が記憶する情報を、追加する振分方針情報として読み出し、読み出した情報を振分方針設定部51-1に出力する。振分方針設定部51-1は、管理部41-1が出力する情報を取り込み、取り込んだ情報を、追加する振分方針情報としてデータ振分部53-1の内部の記憶領域に書き込んで記憶させる(図19:ステップT33)。なお、図19のステップT32,T33の処理が、図18のステップSb7の処理に対応する。
データ振分部53-1は、内部の記憶領域に追加された振分方針情報を参照して、データ出力部54B-1と、データ出力部54C-1のうち、利用率が低い方を選択し、選択した方に、データ取込部52-1から取り込んだデータを出力する。例えば、データ振分部53-1の内部の記憶領域に追加された振分方針情報が、図17に示した利用率テーブル75が記憶する情報と同一の内容である場合、データ振分部53-1は、利用率が「50%」のデータ出力部54C-1を選択する。データ振分部53-1は、選択したデータ出力部54C-1にデータ取込部52-1から取り込んだデータを出力する。データ出力部54C-1は、データ振分部53-1が出力するデータを取り込み、取り込んだデータをパケット交換網30Bのパケット交換装置31B-1に送信する(図19:ステップT34)。なお、図19のステップT34の処理が、図18のステップSb8の処理に対応する。ステップSb9,Sb10は、第1の実施形態のステップSa4,Sa5と同一の処理が、パケット交換装置31B-1,31B-2及び振分装置4b-2によって行われる。
振分装置4b-2のデータ集約部63-2の内部の記憶領域が記憶する集約方針情報は、図16に示す同時受信テーブル82bが記憶する情報と同一の内容である。そのため、振分装置4b-2のデータ集約部63-2は、データ取込部62C-2がパケット交換装置31B-2から受信して取り込んでいるデータを、データ取込部62C-2から読み出し、読み出したデータをデータ出力部64-2に出力する。データ出力部64-2は、データ集約部63-2が出力するデータを取り込み、取り込んだデータをアクセス伝送装置11-1に送信する。これ以降の処理は、図7に示したステップS21~S23の処理と同一の処理が、アクセス伝送装置11-1,11-2、本体装置7-1及び入出力装置8-1によって行われる。
なお、上記の第3の実施形態では、振分装置4b-1の振分方針・集約方針情報記憶部43b-1が記憶する情報種別送信テーブル72b-1の「選択条件」の項目において「利用率低」を指定することにより、出力先が複数存在する場合に利用率の低い出力先を選択するようにしている。これに対して、「選択条件」の項目において「利用率高」を指定して、データ振分部53b-1が、利用率の高い出力先を選択するようにしてもよい。
「選択条件」の項目において「ランダム」を指定し、データ振分部53b-1が、例えば、内部で乱数を生成し、生成した乱数の値に基づいて、ランダムに出力先を選択するようにしてもよい。なお、ランダムに出力先を選択する場合、データ振分部53b-1が、管理部41-1に対して要求を行わずに、単独で、出力先を選択するようにしてもよい。この場合、振分装置4b-1は、比較情報記憶部44を備える必要がなく、管理部41-1が振分装置用制御装置2に対して利用状況要求信号を送信するステップSb3の処理及びその後のステップSb4-1,Sb4-2~Sb7及び図19に示したサブルーチンの処理を行う必要もなくなる。
上記の第3の実施形態では、振分装置4b-1が、サービス提供装置3からデータを受信すると、管理部41-1が、振分装置4b-1の比較情報記憶部44が記憶する利用率テーブル75-1を更新する処理が行われるようにしている。これに対して、例えば、管理部41-1が、定期的に振分装置用制御装置2に利用状況要求信号を送信して利用率テーブル75-1を更新する処理を行っている場合、管理部41-1が、データ振分部53-1から利用率の情報の取得の要求を受けた際に、その時点で、利用率テーブル75-1が記憶する情報を、追加する振分方針情報として振分方針設定部51に出力するようにしてもよい。
上記の第3の実施形態では、通信システム1bが、2つのパケット交換網30A,30Bを備えるようにしているが、3つ以上のパケット交換網30を備えて、3つ以上のパケット交換網30に対して利用率に応じたデータの振り分けを行うようにしてもよい。通信システム1bが、複数の回線交換網20を備えており、複数の回線交換網20に対して利用率に応じたデータの振り分けを行うようにしてもよい。また、通信システム1bが、複数のパケット交換網30と、複数の回線交換網20とを備えており、これらの全ての交換網を対象としてデータの振り分けを行うようにしてもよい。
上記の第3の実施形態では、プロトコル種別に基づいて、回線交換網20か、パケット交換網30A,30Bのいずれか一方の交換網の種別を特定した上で、特定した種別の交換網が複数である場合に、その中で利用率が低い交換網を、データを送信する交換網として特定するようにしている。これに対して、例えば、振分方針・集約方針情報記憶部43b-1に新たに利用率に基づいて、いずれかの交換網を選択するような振分方針のテーブルを記憶させておき、回線交換網20か、パケット交換網30A,30Bの中で、最も利用率が低い交換網を、データを送信する交換網として選択するようにしてもよい。
振分装置4bの比較情報記憶部44に、利用率テーブル75に替えて、図20に示すような料金種別テーブル76を記憶させておき、図15の情報種別送信テーブル72bの「選択条件」に「料金低」を指定しておく。情報種別送信テーブル72bが記憶する情報と、料金種別テーブル76が記憶する情報とが、振分方針情報として、データ振分部53の内部の記憶領域に書き込んで記憶させることにより、データ振分部53が、データの出力先が複数である場合、料金の低い出力先を選択し、選択した出力先にデータを出力するようにしてもよい。
上記の第3の実施形態においても、第1及び2の実施形態と同様に、サービス提供装置3と、計算装置6-1における送信と受信の立場が入れ替わることもある。この場合、振分装置4b-2が、振分方針情報に基づいて、データを振り分けて送信する処理を行い、振分装置4b-1が、集約方針情報に基づいて、受信したデータを取り込む処理を行うことになる。
(振分装置の他の構成例)
図21は、振分装置4の他の構成例の振分装置4cの構成を示すブロック図である。なお、振分装置4cにおいて、第1の実施形態の振分装置4と同一の構成については、同一の符号を付し、以下、異なる構成について説明する。
振分装置4cは、振分本体装置4-mainと、フィルタリング装置4-sub-Aと、フィルタリング装置4-sub-Bとを備える。振分本体装置4-mainは、管理部41、通信部42、振分方針・集約方針情報記憶部43、振分方針設定部51c、データ取込部52、集約方針設定部61、データ取込部62A,62B、データ集約部63、データ出力部64及びデータ複製転送部53cを備える。フィルタリング装置4-sub-A,4-sub-Bは、それぞれデータフィルタリング部54Ac,54Bcを備える。
振分本体装置4-mainにおいて、データ複製転送部53cは、データ取込部52から取り込んだデータを複製し、複製したデータをフィルタリング装置4-sub-A,4-sub-Bのデータフィルタリング部54Ac,54Bcに送信する。
データフィルタリング部54Acは、いずれか1つの回線交換装置21-1~21-4に接続し、例えば、振分装置4cが、拠点9-1に設置されている場合、拠点9-1に設置されている回線交換装置21-1に接続する。データフィルタリング部54Bcは、いずれか1つのパケット交換装置31-1~31-4に接続し、例えば、振分装置4cが、拠点9-1に設置されている場合、拠点9-1に設置されているパケット交換装置31-1に接続する。
振分方針設定部51cは、管理部41が出力する振分方針情報のうち、「交換網種別」の項目が「回線交換網」である振分方針情報をデータフィルタリング部54Acの内部の記憶領域に書き込んで設定する。振分方針設定部51cは、管理部41が出力する振分方針情報のうち、「交換網種別」の項目が「パケット交換網」である振分方針情報をデータフィルタリング部54Bcの内部の記憶領域に書き込んで設定する。
データフィルタリング部54Ac,54Bcは、データ複製転送部53cが送信するデータを受信すると、内部の記憶領域が記憶する振分方針情報を参照し、振分方針情報の条件に一致するデータを出力し、振分方針情報の条件に一致しないデータを破棄する。
図3に示した振分装置4は、振分装置4のデータ振分部53が、内部の記憶領域が記憶する振分方針情報に基づいて、データ取込部52から取り込んだデータをデータ出力部54A、または、データ出力部54Bに振り分ける処理を行っていた。これに対して、振分装置4cでは、振分本体装置4-mainは、転送するデータを、フィルタリング装置4-sub-A,4-sub-Bの台数に一致する数に複製して転送する。フィルタリング装置4-sub-A,4-sub-Bは、各々に設定された振分方針情報にしたがって、振分本体装置4-mainが送信するデータをフィルタリングし、振分方針情報の条件に一致するデータのみを送信する。これにより、振分装置4cは、振分装置4と同様の効果を奏することになる。
なお、振分装置4cにおいて、更に、もう1つフィルタリング装置を追加することで、図14に示した振分装置4bに置き換えて、振分装置4cを第3の実施形態にも適用することができる。
また、振分装置4cのフィルタリング装置4-sub-A,4-sub-Bの各々が振分装置用制御装置2と通信を行う通信部を備えており、更に、振分装置用制御装置2が、振分装置4cが備える振分方針・集約方針情報記憶部43を備えており、振分装置用制御装置2が、データフィルタリング部54Ac,54Bcの各々に対応する振分方針情報を、データフィルタリング部54Ac,54Bcの各々の内部の記憶領域に書き込んで設定するようにしてもよい。
図3に示した振分装置4、図14に示した振分装置4b、図21に示した振分装置4cにおいて、データの集約に係る機能部を、計算装置6-1,6-2の本体装置7-1,7-2が備えるようにしてもよい。ここで、データ集約に係る機能部とは、振分装置4,4cの場合には、データ集約部63、データ取込部62A,62B、データ出力部64であり、振分装置4bの場合には、データ集約部63、データ取込部62A,62B,62C、データ出力部64である。データ集約に係る機能部として、集約方針設定部61を含めるようにしてもよい。
振分装置4、振分装置4bの全ての構成及び振分装置4cの振分本体装置4-mainの構成を、計算装置6-1,6-2の本体装置7-1,7-2が備えるようにしてもよい。
(通信システムの他の構成例)
上記の第1から第3の実施形態では、拠点9-1,9-2の各々に1台の振分装置4-1,4-2、4b-1,4b-2を設置するようにしているが、1つの拠点に複数台の振分装置4,4b、または、上記した振分装置4cを備えるようにしてもよい。例えば、図22は、第2の実施形態において、拠点9-1に2台の振分装置4-1,4-3が設置され、拠点9-2に2台の振分装置4-2,4-4が設置された通信システム1dの構成を示す図である。振分装置4-3,4-4は、振分装置4-1,4-2と同一の構成を有している。通信システム1dが備えるサービス提供装置3-1,3-2は、第1から第3の実施形態のサービス提供装置3と同一の構成を有しており、それぞれ振分装置4-1,4-3に接続する。本体装置7-1,7-2は、それぞれ振分装置4-2,4-4に接続する。これにより、サービス提供装置3-1,3-2ごと及び本体装置7-1,7-2ごとに1台の振分装置4-1~4-4を適用することができるので、1台当たりの振分装置4-1~4-4の処理負荷を軽減することが可能になる。なお、図22に示す通信システム1dでは、図面が煩雑になることを避けるため、振分装置用制御装置2と、振分装置用制御装置2に接続する制御回線を省略して示しているが、通信システム1,1a,1bと同様に、通信システム1dは、振分装置用制御装置2を備えており、振分装置用制御装置2は、制御回線により回線交換網管理装置23、パケット交換網管理装置33、振分装置4-1~4-4の各々に接続する。
(回線交換網における光バースト転送について)
回線交換網20に備えられる回線交換装置21-1~21-4は、非特許文献2に示すような光バースト転送を行ってもよい。回線交換装置21-1~21-4が、光バースト転送によって同一の送信方向のデータをまとめて送信することにより、通信速度を向上させることができる。例えば、第1の実施形態において補足的に示したように、回線交換網20において、本体装置7-1に予め付与されているアドレス情報と、本体装置7-2に予め付与されているアドレス情報という2つの送信先アドレスに対して1つの回線を生成したとする。この場合、回線交換装置21-1は、生成した回線を通じて、サービス提供装置3が本体装置7-1と、本体装置7-2とに対して送信するデータを高頻度の光スイッチングにより、まとめて回線交換装置21-2まで光バースト転送する。回線交換装置21-2では、回線交換装置21-1が光バースト転送したデータを、本体装置7-1を送信先とするデータと、本体装置7-2を送信先とするデータとに分離して振分装置4-2に送信する。これにより、回線交換装置21-1と、回線交換装置21-2との間におけるデータの転送に要する時間を短縮することが可能になる。
(マルチキャストによるデータの送信について)
回線交換網20及び、パケット交換網30は、マルチキャスト方式によりデータを転送するようにしてもよい。図23に示す第1の実施形態の通信システム1の他の構成例である通信システム1eを参照しつつマルチキャスト方式によるデータの転送の一例について説明する。
通信システム1eにおいて、第1の実施形態の通信システム1と同一の構成については、同一の符号を付している。通信システム1eは、振分装置用制御装置2、サービス提供装置3、振分装置4-1,4-2,4-5、計算装置6-1,6-2、アクセスネットワーク10-1,10-2、回線交換網20e及びパケット交換網30eを備える。
ユーザ宅5-1に設置される計算装置6-1は、アクセスネットワーク10-1を介して振分装置4-2に接続する。ユーザ宅5-2に設置される計算装置6-2は、アクセスネットワーク10-2を介して振分装置4-5に接続する。アクセスネットワーク10-1,10-2は、通信システム1のアクセスネットワーク10と同一の構成である。
回線交換網20eは、回線交換装置21-1~21-3、回線交換網管理装置23及び回線交換装置21eを備える。回線交換装置21-1~21-3及び回線交換装置21eの各々には、第1の実施形態と同様に光伝送装置22-1~22-2等の光伝送装置が接続しており、各々の光伝送装置は、光ファイバにより接続されている。回線交換装置21-1~21-3及び回線交換装置21eの各々は、光ファイバを通じて互いに接続する個別の回線を生成することができる。回線交換装置21eは、第1の実施形態において補足的に示した中継用の回線交換装置である。
パケット交換網30eは、パケット交換装置31-1~31-3、パケット交換網管理装置33及びパケット交換装置31eを備える。パケット交換装置31-1~31-3及びパケット交換装置31eの各々には、第1の実施形態と同様に光伝送装置32-1~32-2等の光伝送装置が接続している。各々の光伝送装置は、光ファイバにより接続されて、光パスが設定されている。パケット交換装置31eは、第1の実施形態において補足的に示した中継用のパケット交換装置であり、パケット交換装置31-1~31-3の各々と光パスにより接続されている。
振分装置4-5は、振分装置4-1,4-2と同一の構成を有する。振分装置4-5は、回線交換装置21-3とパケット交換装置31-3と同一の拠点9-3に設置されており、回線交換装置21-3と、パケット交換装置31-3とに接続する。
例えば、計算装置6-1,6-2のユーザが共に、サービス提供装置3が送信するデータの受信を要求し、サービス提供装置3が、計算装置6-1,6-2のアドレス情報、すなわち本体装置7-1,7-2に予め付与されているアドレス情報を取得しているものとする。サービス提供装置3が、マルチキャストによってデータを送信することを指定し、計算装置6-1,6-2のアドレス情報を送信先アドレスとして付与したデータを振分装置4-1に送信したとする。
(回線交換網によるマルチキャスト)
振分装置4-1のデータ振分部53-1が、内部の記憶領域が記憶する振分方針情報に基づいて、回線交換網20eを経由してデータを転送することを選択したとする。振分装置4-1の管理部41-1は、マルチキャストにより計算装置6-1,6-2のアドレス情報に対してデータを送信する旨と、振分装置4-1が接続する回線交換装置21-1の回線交換装置識別情報とを含むマルチキャスト要求信号を通信部42-1を介して振分装置用制御装置2に対して送信する。
振分装置用制御装置2は、振分装置4-1からマルチキャスト接続要求信号を受信すると、回線交換網管理装置23との間で、情報要求信号と情報応答信号の送受信を行い、更に、回線設定の可否判定を行った上で、回線交換網管理装置23に対して回線設定要求信号を送信する。回線交換網管理装置23は、収容設計の処理を行い、回線交換網管理装置23は、回線交換装置21-1と、中継用の回線交換装置21eとの間にマルチキャスト用の個別の回線を生成する。回線交換網管理装置23は、更に、回線交換装置21eと、回線交換装置21-2,21-3との間にマルチキャスト用の個別の回線を生成する。
回線交換装置21-1は、振分装置4-1からデータを受信すると、受信したデータをマルチキャスト用の個別の回線を通じて中継用の回線交換装置21eに送信する。中継用の回線交換装置21eは、マルチキャスト用の個別の回線を通じて回線交換装置21-1からデータを受信すると、受信したデータを複製して2つのデータとし、複製した2つのデータの各々を、回線交換装置21-2,21-3との間のマルチキャスト用の個別の回線を通じて送信する。計算装置6-1は、回線交換装置21-2、振分装置4-2及びアクセスネットワーク10-1を介してデータを受信する。計算装置6-2は、回線交換装置21-3、振分装置4-5及びアクセスネットワーク10-2を介してデータを受信する。
上記したように、マルチキャスト方式では、回線交換装置21-1と、中継用の回線交換装置21eとの間に1つの個別の回線を生成し、中継用の回線交換装置21eと、回線交換装置21-2,21-3の各々との間に1つずつ個別の回線を生成することになる。これに対して、ユニキャスト方式では、回線交換装置21-1と、回線交換装置21-2,21-3の各々との間に個別の回線を生成することになる。したがって、マルチキャスト方式の場合、回線交換装置21-1が送出するトラフィックは、ユニキャスト方式の場合に比べて半分のトラフィックになる。そのため、マルチキャスト方式では、回線交換網20eにおけるリソースの消費を抑えて、サービス提供装置3が送信するデータを計算装置6-1,6-2に対して送信することが可能になる。
なお、回線交換装置21-1がデータを複製し、複製したデータを回線交換装置21-2,21-3に送信するようにしてもよい。この場合、サービス提供装置3は、1つのデータを送信するだけで、複数の本体装置7-1,7-2にデータを送信することが可能となる。また、振分装置4-2に計算装置6-1以外の複数の計算装置が接続し、振分装置4-5に計算装置6-2以外の複数の計算装置が接続している場合に、これらの計算装置6-1,6-2以外の複数の計算装置にマルチキャストでデータを送信する場合、振分装置4-2,4-5がデータを複製してデータを送信するようにしてもよい。
(パケット交換網によるマルチキャスト)
振分装置4-1のデータ振分部53-1が、内部の記憶領域が記憶する振分方針情報に基づいて、パケット交換網30eを経由してデータを転送することを選択したとする。振分装置4-1の管理部41-1は、マルチキャストにより計算装置6-1,6-2のアドレス情報に対してデータを送信する旨と、振分装置4-1が接続するパケット交換装置31-1のパケット交換装置識別情報とを含むマルチキャスト接続要求信号を通信部42-1を介して振分装置用制御装置2に対して送信する。振分装置用制御装置2は、振分装置4-1からマルチキャスト接続要求信号を受信すると、パケット交換網管理装置33との間で、情報要求信号と情報応答信号の送受信を行い、パケット交換網管理装置33に対して、パケット交換装置31-1をデータ送信の起点とし、計算装置6-1が間接的に接続するパケット交換装置31-2と、計算装置6-2が間接的に接続するパケット交換装置31-3とに至るマルチキャスト用の経路情報の生成を要求する。
パケット交換網管理装置33は、振分装置用制御装置2からパケット交換装置31-1をデータ送信の起点とし、パケット交換装置31-2,31-3に至るマルチキャスト用の経路情報の生成の要求を受けると、当該要求に応じた経路情報の生成を行う。パケット交換網管理装置33は、生成した経路情報をパケット交換装置31-1~31-3と、パケット交換装置31eに送信して設定させる。
パケット交換装置31-1は、振分装置4-1が送信するデータを受信すると、受信したデータをパケットに変換した上で、マルチキャスト用の経路情報にしたがって中継用のパケット交換装置31eに送信する。中継用のパケット交換装置31eは、パケット交換装置31-1からパケットを受信すると、受信したパケットを複製して2つのパケットとし、複製した2つのパケットの各々を、マルチキャスト用の経路情報にしたがってパケット交換装置31-2,31-3に送信する。パケット交換装置31-2は、中継用のパケット交換装置31eから受信したパケットからデータを復元し、復元したデータを振分装置4-2及びアクセスネットワーク10-1を介して計算装置6-1に送信する。パケット交換装置31-3は、中継用のパケット交換装置31eから受信したパケットからデータを復元し、復元したデータを振分装置4-5及びアクセスネットワーク10-2を介して計算装置6-2に送信する。
これにより、パケット交換装置31-1が、パケット交換装置31-2,31-3の各々に対して2つのパケットを送信することなく、1つのパケットを送信すればよいことになり、パケット交換網30eにおけるリソースの消費を抑えて、サービス提供装置3が送信するデータを計算装置6-1,6-2に対して送信することが可能になる。
例えば、サービス提供装置3が、ソフトウェアのインストールプログラムを送信するサービスを行っており、計算装置6-1,6-2のユーザが当該サービスの対象者であるとする。この場合、上記のマルチキャスト方式を利用することで、回線交換網20e及びパケット交換網30eにおけるリソースを節約しつつ、サービス提供装置3は、ソフトウェアのリリースタイミングでインストールプログラムを一斉に計算装置6-1,6-2に対して送信することが可能になる。
なお、ここでは、第1の実施形態の通信システム1の他の構成例である通信システム1eを参照しつつマルチキャスト方式によるデータの転送の一例について述べたが、第2及び第3の実施形態の通信システム1a,1bに対しても、同様に、上記のマルチキャスト方式を適用することができる。
上記のパケット交換網30eによるマルチキャスト方式は、振分装置4-1,4-2、振分装置用制御装置2及びパケット交換網管理装置33が、連携して、パケット交換装置31-1~31-3及びパケット交換装置31eにマルチキャスト用の経路情報を設定する概要について述べたが、いわゆるIPマルチキャスト方式によりマルチキャストによるデータ送信が行われるようにしてもよい。
上述した実施形態における振分装置4,4b,4c及び振分装置用制御装置2をコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよく、FPGA(Field Programmable Gate Array)等のプログラマブルロジックデバイスを用いて実現されるものであってもよい。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。