JP7520965B2 - 気体冷却の装置及び方法 - Google Patents

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Description

本発明は、固体を含む強腐食性気体に適用可能な、化工設備の応用領域に属する高温気体急速冷却の装置及び方法に関し、特に、HClの酸化、分解ガス及び焼却システムの廃ガスの処理領域に広く適用可能な急冷装置及び流れに関する。
イソシアネートのプロセスにおいて、塩素のバランスは、製品コストに影響を与える重要な指標であり、現在、HClを処理するために最も使用されている方法には、1)塩素資源の大量浪費を招いていたアルカリ液で直接に吸収する方法、2)利潤が比較的少なく製品に競争力がない塩化ビニル等の製品を製造する方法、3)HClを直接に塩素に酸化させ、塩素の循環使用を実現可能なディーコン(Deacon)触媒酸化方法がある。CN101511728Bでは、このような方法が紹介されている。この公開におけるプロセス及び設備に対する分析によると、高温反応ガスにはHCl、Cl2、O2及び水が含まれており、高温腐食気体が400℃から150℃に冷却されるには、ニッケル材及びタンタル材の熱交換器を使用する必要がある。ニッケル基の材質は高温のHCl及Cl2には耐えられるが、水の析出には耐えられないため、ニッケル基の材質に対する酸含有液体の腐食がひどく、タンタル材は任意の濃度の塩酸溶液に耐えられるが、使用温度が260℃を超えてはならない。同時に、反応ガスに同伴している触媒粒子もシェルアンドチューブ(shell and tube)式熱交換器の詰まりを引き起こしやすく、装置が安定して運転されない。
以上のプロセスにおける難点に対し、現在のプロセスに存在する、設備投資が高く熱交換器が詰まるという問題を回避するために、現在の伝統的な冷却方法の代わりに、装置投資を減らし、装置運転の安定性を高める、新たなHClを酸化して得る高温気体の冷却方法を模索する必要がある。
塩素等のハロゲンを含む危険廃棄物を焼却する際、焼却炉から出る排煙ガスの温度は1100℃であり、有害物質は基本的に分解されるが、200~500℃の範囲で微量の有害物質が新たに合成され得るため、排煙ガスに対して急速冷却を行う必要があり、特許CN206234834Uでは、高温の強腐食性排煙ガスを快速冷却させるための急冷塔が提供されており、急冷塔は、使用寿命を延長するために、ノズルを利用して塔の内壁に水膜を形成して高温排煙ガスと塔体の内壁が隔離され、塔体に対して保護を形成するようになっている。この保護方法では、水膜の安定性を保証することができず、これは、水膜の厚さも高温気体の速度の影響を受けており、一旦局所に乾燥壁が現れると、塔体の不可逆的な損壊を招き、適時見つけなければ、重大な事故を起こす可能性があるからである。伝統的な、耐熱モルタルが内側に張られる方法では、高温と低温とが頻りに切り替わっているプロセス条件で、クラック現象が深刻となり、且つ、装置内部にあるため見つけられにくい。CN208269684Uでは、高温排煙ガスを急冷する設備が開示されているが、材質がグラファイトであるため、多くのプロセス場面での応用が制限されている。
以上のプロセスにおける難点に対して、現在のプロセスに存在する、塔器の乾燥壁による損壊及び耐熱モルタルのクラックという問題を回避し装置の安全運転を保障し、事故の発生を回避するために、現在の伝統的な冷却方法の代わりに、新たな高温排煙ガスの急冷方法を模索する必要がある。
本発明は、固体を含む強腐食性気体に適用可能な、急冷装置及び急冷装置の応用に必要なプロセスを含む高温気体急速冷却の装置及び方法を提供する。本発明によれば、熱交換器が詰まる問題を克服し、フィルタ及び冷却器を取り替えて、固体を含む気体が冷却される時の詰まりのリスクを効果的に下げることができ、腐食気体の冷却をより安全で信頼できるものにし、装置を長期間運転させることができるとともに、特殊材質の応用が制限されているという問題を克服し、HClの酸化、分解ガス及び焼却システムの廃ガスの処理領域に広く適用できる。
上記の目的を達成するために、本発明に係る技術案は以下の通りである。
固体を含む強腐食性気体の処理に適用可能な高温気体急速冷却の装置であって、1つ又は複数の軸方向に沿って互いに接続された円筒状外殻(即ち、第1から第n円筒状外殻であり、nは、例えば1~6であってもよく、2~3であることが好ましい)と、各円筒状外殻の外側に設けられたジャケットと、少なくとも第1円筒状外殻の内部に位置する内筒体と、第1円筒状外殻及び第1円筒状外殻内の内筒体の頂部を密封する断熱ガスケットと、外殻の壁に沿って分布して、ジャケットの内腔と円筒状外殻の内部とを連通した、ジャケット内の液体を円筒状外殻内に分布させるために使用された内部材と、断熱ガスケットに設けられた高温気体入口と、円筒状外殻の底部又は最後の1つの円筒状外殻の底部(複数の円筒状外殻が接続された場合において)に位置する気液二相出口と、ジャケットの内部に接続された冷却液出入口と、を含む、高温気体急速冷却装置。
本発明における、円筒状外殻の相互接続とは、隣り合う円筒状外殻が軸方向に沿って端部によって結合されて、第1から第n個として上から下まで並び替えられるものである。勿論、当業者であれば、上から下までの気相と液相の円滑な流れを保証するために、各円筒状の内径を同じにすることができることを理解すべきである。
更に、前記内部材は、ジャケットの内腔から外殻の筒壁を通した開孔、又は開孔及び開孔と接続されたノズルである。
上記装置は、1つ又は複数の段に分けられてもよく、且つ、垂直に接続されているものであることが理解でき、2つ~3つの段に分けられることが好ましく、ここで、内筒体付きの円筒状外殻をa段とし、内筒体なしの円筒状外殻をb段とし、組合せ方式は、上から下まで1つのa段と1つのb段を組み合わせて使用する(即ち、a+b段という組合せで使用する)ものであってよく、上から下まで1つのa段と複数のb段を組み合わせて使用する(即ち、a+b+b+…段という組合せで使用する)ものであってもよく、上から下まで1つのa段と1つのb段との組合せの繰り返し(即ち、a+b+a+b+a+b+……のような使用方式)であってもよく、例えば1つ~3つの繰り返しである。
更に、内部材は水膜生成部品であってよく、水霧生成部品又は両者の組合せであってもよい。水膜生成部品、水霧生成部品は機能に応じて区別されているものであり、いずれも噴射ヘッド又は開孔であるが、水霧生成部品は噴霧粒径への要求がやや高く、形成するのは水霧であり、内筒体付きのa段では、一般的に水膜生成部品が使用され、内筒体なしのb段では、主に水霧生成部品が使用されている。a段は内筒体が付いているものであり、内筒体の主な作用は、高温気体と円筒状外殻とを遮断して、温度が材質の耐えられる温度よりも高いことにより円筒状外殻の水素脆化又は腐食を引き起こすことを防止するとともに、円筒状外殻の第2層の保護として、水膜生成部品と相互作用して安定した水膜を形成する(開孔又は噴射ヘッドを通じて噴出した水が内筒体の作用で水膜を形成する)。
a段とb段はいずれも、円筒状外殻、外殻外側のジャケット及び当該外殻に配置された内部材を含み、円筒状外殻の外側のジャケットには冷却媒体が注がれ、円筒状外殻の壁面に対して冷却作用を奏し、これにより、円筒状外殻の壁面の温度が冷却媒体側の温度に近づき、高温気体の温度より遥かに低くなり、設備に対して保護作用を奏する。冷却媒体は、円筒状外殻に取り付けられた内部材に直接注がれる。内筒体は、円筒状外殻の第2層の保護として、高温気体と円筒状外殻とを遮断して、内部材が形成した水膜は、直接内筒体の外壁にかけられ、内筒体は水膜生成部品と相互作用して安定した水膜を形成し、温度が材質の耐えられる温度よりも高いことにより円筒状外殻の水素脆化又は腐食を引き起こすことを防止する。円筒状外殻及び内筒体の上下端はいずれも、オープンである。
1つの実施形態において、円筒状外殻の直径(本発明において直径とは、特に説明がない限り、外径である)は一般的に、10~5000mmであり、100~1000mmであることが好ましく、250~600mmであることがより好ましく、例えば300mm、400mm又は500mmであり、高さは0.4~2.5mであり、0.5~1.5mであることが好ましく、例えば0.8mや1.0mや1.2mであり、好ましくは、各段に、内筒体が存在すれば、当該段における、内筒体の高さ、ジャケットの高さは、相応する円筒状外殻の高さと同じであり、勿論、内筒体の高さは、外殻の高さよりやや低くなってもよく、例えば1~100mmと低くなってもよい。1つの実施形態において、円筒状外殻とジャケットとの間の距離は5~100mmであり、10~30mmであることが好ましく、例えば20mm、50mm又は80mmである。円筒状外殻と内筒体との間の距離は1~100mmであり、5~50mmであることが好ましく、例えば10mm、20mm或40mmである。円筒状の外殻の厚さは一般的に、1~100mmであり、5~50mmであることが好ましく、例えば10mm、20mm又は40mmである。円筒状外殻の外側のジャケットの厚さは一般的に、1~100mmであり、5~50mmであることが好ましく、例えば10mm、20mm又は40mmである。内筒体の厚さは一般的に、1~50mmであり、2~10mmであることが好ましく、例えば5mm、8mm又は25mmである。1つの実施形態において、円筒状外殻、ジャケットに裏打ち材が採用されると、裏打ち材の厚さは一般的に、0.05~10mmであり、2~5mmであることが好ましく、例えば0.5mm、1mm又は8mmである。円筒状外殻に入り込んだ気体の初期気体速度は1~100m/sであり、5~50m/sであることが好ましく、15~50m/sであることがより好ましく、例えば20m/s又は30m/sであり、滞留時間は0.01~5sであり、0.05~1sであることが好ましく、0.1~0.5sであることがより好ましく、例えば0.2s又は0.3sであり、流量は一般的に、10~1000000Nm3/hであってもよく、設備サイズに応じて、相応する調整をしてもよく、冷却液と腐食性気体との体積流量比は、1:10~5000であってもよく、例えば1:100、1:1000又は1:2000である。
上記内部材は、水膜生成部品を含み、当該水膜生成部品は直接円筒状外殻に取り付けられ、円筒状外殻の内部で内筒体と相互作用して1層の水膜を形成し(a段の内筒体の外壁及び/又はb段の円筒状外殻の内壁に覆う)、これにより、外殻が高温気体と直接接触することを避け、設備の使用寿命を増加させる。前記の水膜生成部品は、ノズルが接続されていない円孔形又は縞状の開孔、又は、開孔にノズルが接続されたもの、又は、開孔にノズルが接続されたものとノズルが接続されていない開孔との組合せであってもよい。当業者であれば、外殻と内筒体との間の隙間幅及び水流量を調節することで、水膜を形成することを保証することができることを理解すべきである。
上記内部材は、水霧生成部品を更に含んでもよく、当該水霧生成部品は直接円筒状外殻に取り付けられてよく、接続管によって円筒状外殻の内部に延伸してもよい。当該部品は、円筒状外殻の内部に霧のカーテンを形成し、高温気体と快速に混合させて、高温気体を迅速に冷却させることができる。前記の水霧生成部品は、ノズルが接続されていない円孔形又は縞状の開孔、又は、開孔にノズルが接続されたもの、又は、開孔にノズルが接続されたものとノズルが接続されていない開孔との組合せであってもよく、例えば、ノズルが接続されていない開孔が全開孔の10%~90%を占め、例えば20%、50%又は80%となる。
水膜生成部品、水霧生成部品は機能に応じて区別されているものであるが、水霧生成部品は噴霧粒径に対する要求がやや高く、内筒体付きのa段では、一般的に使用されているのが水膜生成部品であり、内筒体なしのb段では、主に使用されているのが水霧生成部品である。
高温気体急速冷却の装置における水膜生成部品及び水霧生成部品に使用されたノズルは、要求される単一のノズルの流量が10~1000L/minであり、30~100L/minであることが好ましい。噴霧粒径は、2000μm以下となることが要求され、1000μm以下となることが好ましく、500μm以下となることがより好ましく、例えば10μm、50μm又は100μmである。圧力損失は、5bar以下の範囲内で制御することが要求され、1.5bar以下となることが好ましく、0.5bar以下となることがより好ましい。単一のノズルの噴射角度は、60~120゜であってもよく、例えば90゜であり、120゜であることがより好ましい。ノズルの取付位置は、円筒状外殻に均一に配置されてよく、外殻内の中心位置に取り付けられてもよく、ノズルの円筒状外殻への取付方向は、筒壁の取付点の水平接線方向に対して30゜~150゜となり、例えば90゜となり、筒壁の取付点の水平接線方向に対して60゜~120゜となることがより好ましく、例えば90゜となり、筒壁の軸方向に対して30゜~150゜となり、例えば90゜となり、筒壁の軸方向に対して60゜~120゜となることがより好ましい。ノズルは、配管の断面全体が均一に覆われることを保証することが要求される。各断面におけるノズルの個数は1~50個であり、2~10個であることが好ましく、ノズルの層数は単層であってよく、多層であってもよく、層数が、急冷装置の高さに応じて決定され、各層間の距離が10~1000mm、好ましいは200~500mmであることが要求されている。ノズルは種々のタイプに限定されなく、スパイラル型ノズルであってよく、広角型ノズルであってもよく、L型ノズルであってもよい。
高温気体急速冷却の装置における水膜生成部品及び水霧生成部品に使用された円孔形又は縞状の開孔は、開孔率が0.05%以上となり、円状及び縞状形の開孔の相当直径が0.5mm以上となり、1~5mmであることが好ましい。開孔の分布は、均一に配置されているものであってよく、集中して配置されているものであってもよく、これにより、水膜又は水霧が均一に分布されることを実現する。開孔の分布は水量とシミュレーション計算から得られ、開孔の数量は、水膜又は水霧が均一に分布されることができることを保証すればよい。一般的に、隣り合う各開孔の間の横方向距離は5~100mmであり、20~50mmであることが好ましく、軸方向距離は10~1000mmであり、50~500mmであることが好ましく、開孔数は、外殻の直径及び高さに応じて決定され、円筒状外殻の内部における水膜の均一分布を保証する、又は、水霧と高温気体とを十分に混合させるものであることが要求される。円孔形又は縞状の開孔から噴出した冷却液の線速度は0.5~50m/sであり、2~10m/sであることが好ましい。圧力損失は、5.0bar以下の範囲内で制御することが要求され、1.0bar以下となることが好ましく、0.5bar以下となることがより好ましい。
上記高温気体急速冷却の装置における円筒状外殻外側のジャケットには冷却媒体が注がれ、円筒状外殻の壁面に対して冷却作用を奏し、これにより、円筒状外殻の壁面の温度が冷却媒体側の温度に近づき、高温気体の温度よりも遥かに低くなり、設備に対して保護作用を奏し、ジャケット内の冷却媒体も水膜生成部品及び水霧生成部品の液体の供給源である。上記急冷装置における内筒体は、温度が材質の耐えられる温度よりも高い気体に対して導入作用を奏する一方で、高温気体と円筒状外殻とを遮断し、温度が材質の耐えられる温度よりも高いことにより円筒状外殻の水素脆化又は腐食を引き起こすことを防止し、水膜生成部品と相互作用して安定した水膜を形成し、水膜が円筒状外殻及び内筒体の壁温を下げるとともに、第2段の円筒状外殻に作用して、第2段の円筒状外殻の壁温を下げることができる。内筒体は円筒状外殻の第2層の保護としている。内筒体の下段は直接、第2段の円筒状外殻又は配管、設備と連通されている。
高温気体急速冷却の装置は、固体を含む気体の急速冷却プロセスに使用可能であり、気体における固体の含量は、0~10%であってもよく、0~1%であることが好ましく、0~0.5%であることがより好ましく、1つの実施形態において、固体の含量は0.2%、0.5%又は0.8%(本発明で、特に説明されなければ、前記含量がいずれも質量含量である)であってもよい。固体の粒度は0.1~5000μmであってもよく、0.1~1000μmであることが好ましく、0.1~500μmであることがより好ましく、例えば100ミクロン又は200ミクロンである。また、高温気体急速冷却の装置は、腐食性気体の急速冷却プロセスにも使用可能であり、腐食性又は強腐食性の気体は、ホスゲン、塩化水素、塩素、臭化水素、硫化水素、二酸化硫黄、三フッ化ホウ素、三塩化ホウ素及びアンモニアであってもよく、急冷装置に入り込んだ気体の温度は40℃~1500℃の間にあってもよく、例えば200℃、500℃、800℃、1000℃、1100℃又は1200℃である。高温気体急速冷却の装置における円筒状外殻、内筒体、ジャケット(内部材、例えばノズルも含む)に使用された材質の熱伝導係数は5W/m*K以上となり、50W/m*K以上となることが好ましく、100W/m*K以上となることがより好ましく、材質はCS、316L、ニッケル基、タンタル材であってもよく、ホウロウ、CSで裏打ちされたPTFE(Polytetrafluoroethylene:ポリテトラフルオロエチレン)等の材質を勧めない。壁温は、材質の耐えられる範囲内で制御することが要求され、40~150℃であることが好ましい。外殻外側のジャケットにおける冷却媒体は、熱伝導オイル、蒸気凝縮液、溶融塩、洗浄水、冷却水、冷凍水、プロセス水、中和液のうちの1種類であってもよく、中和液が、KOH溶液又はNaOH溶液であってもよく、システムにおける物料であることが好ましい。勿論、本発明も非腐食性気体を処理するために使用可能であり、材質はステンレス鋼であってもよく、例えば304ステンレス鋼である。
本発明は、上記装置を含む高温気体急速冷却システムを更に提供しており、そのシステムは上記のような高温気体急速冷却の装置、気液分離設備、液体輸送設備及び伝熱設備を含み、そのうち、高温気体急速冷却の装置の出口は配管によって気液分離設備の入口に接続され、気液分離設備は気体出口及び液体出口を有し、気液分離設備が分離した液体は、液体輸送設備(例えば、ポンプ)を経由して伝熱設備(熱交換器)に送り込まれ、伝熱設備から出た後に高温気体急速冷却の装置のジャケットの入口に戻る。
更に、気液分離設備の下部又は底部には、外排出液を不定期に排出するために使用される配管が設けられている。
また、本発明は、固体を含む強腐食性の高温気体が高温気体急速冷却の装置に入り込み、第1円筒状外殻内で、当該装置に入り込んだ液体(冷却液)によって急冷され、任意選択により更に、次の段階の円筒状外殻内で当該装置に入り込んだ液体と迅速に混合されて急冷され、気液二相が気液分離設備(この設備が貯留タンクであってよく、塔であってもよい)に入り込み、冷却された気相が設備から離れ、液相は、一部が取り出され、一部が冷却された後に高温気体急速冷却の装置に戻って循環使用されるというステップを含む、上記装置を使用する高温気体急速冷却の方法を更に提供している。冷却液と腐食性気体との体積流量比は、1:10~5000であってもよく、冷却液及び腐食性気体の流速は上記の通りである。
本発明は、当該方法が、熱交換器が詰まることを克服し、フィルタ及び冷却器を取り替えて、固体を含む気体が冷却されることによる詰まりのリスクを効果的に下げることができ、腐食気体の冷却をより安全で信頼できるものにし、装置を長期間運転させることができるとともに、特殊材質の応用が制限されているという問題を克服し、特殊材質が温度の使用限界以上に適用されることができることを有益効果とする。本発明は、特に、固体を含む、腐食性又は強腐食性の気体の急速冷却処理に適する。
図1は、高温気体が急速冷却されるための装置の構造模式図であり、そのうち、図1(a)は内筒体付きのa段であり、図1(b)は内筒体なしのb段である。 図2は、高温気体が急速冷却されるための、1つのa段と1つのb段を含む装置の構造模式図である。 図3は、高温気体が急速冷却されるための装置の構造模式図である。 図4は、内部材が設けられた外殻の展開構造模式図である。 図5は、内部材が外殻に設けられる構造模式図である。 図6は、高温気体が急速冷却されるための流れの模式図である。
上記図面中:001・・・円筒状の外殻、002・・・外殻外側のジャケット、003・・・内筒体、004・・・段分けしたフランジ、005・・・断熱ガスケット、006・・・内部材、N01・・・高温腐食性気体入口、N02・・・気液二相出口、N03~N05・・・冷却液出入口、101・・・急冷装置、102・・・気液分離設備、103・・・液体輸送設備、104・・・伝熱設備、201~207・・・接続配管。
説明:図1におけるa、b両段はいずれも、円筒状外殻、外殻外側のジャケット、水膜生成部品及び水霧生成部品からなり、a段は内筒体付きのものであり、b段には内筒体が付いていない。組合せ方式は、a+b段という組合せで使用するものであってよく、a+b+b+…段という組合せで使用するものであってもよく、a+b+a+b+a+b+……のような使用方式であってもよい。
なお、図4及び図5は、1種類の水膜及び水霧の生成部品、及び分布を挙げたものに過ぎず、本発明における明確な水膜生成部品及び水霧生成部品はこの2種類よりも多く、すべての噴射ヘッド及び開孔によって安定した水膜及び水霧を形成することができるような急冷装置は、本発明の保護範囲内にある。
以下、実施例を参照して本発明を更に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。以下の実施例において、特に説明がなければ、記載の直径とは外径である。
実施例1
図2に示すような、a+b両段からなる急冷装置を使用する。当該急冷装置における円筒状外殻は、直径が400mmであり、2つの段に分けられ、第1段(a段)の高さが1.0mであり、第2段(b段)の高さは1.0mである。各段の円筒状外殻とジャケットとの間の距離は30mmであり、第1段には内筒体があり、第2段には内筒体がなく、第1段の円筒状外殻と内筒体との間の距離は5mmであり、急冷装置における円筒状外殻はタンタル材からなるものであり、外殻外側のジャケットの内側はCSで裏打ちされたタンタルからなるものであり、内筒体はタンタル材からなるものであり、噴射ヘッドの材質はタンタル材であり、円筒状の外殻の厚さは4mmであり、外殻外側のジャケットの厚さは20mmであり、内筒体の厚さは3mmであり、ジャケットの内側の裏打ち材の厚さは1.2mmである。
第1段の円筒状外殻の開孔(ジャケットの内部と連通されて円筒状外殻の壁を通した)は、図4に示すような円孔状の開孔であり、開孔率が0.5%であり、円孔状の開孔の直径が5mmであり、各層の個数が25個であり、合わせて13層となり、円筒状外殻に均一に分布し、円孔状の開孔の線速度が1.74m/sであり、圧力損失が80kPaであり、ジャケットに入り込んだ液体は、流量が40m3/hであり、温度が98℃である。第2段の円筒状外殻の内部材はノズルであり、円筒状外殻の壁を通した開孔によってジャケットの内部と連通され、ジャケット内の液体を円筒状外殻の内部に噴入するために使用され、タイプが広角型ノズルとして選択され、単一のノズルの噴射角度が120゜であり、噴霧粒径が500μmであり、圧力損失が1.0barであり、ジャケットに入り込んだ液体の流量は40m3/hであり、温度は98℃である。ノズルの取付位置は、円筒状外殻に均一に配置され、ノズルの円筒状外殻への取付方向は、筒壁の軸方向に対して90゜となり、筒壁の取付点の水平接線方向に対して90゜となり、各断面におけるノズルの個数が3つであり、ノズルの層数が3層となり、第2層のノズルを第1層のノズルの配列に応じて時計回りに60゜回転させ、第3層のノズルを第2層のノズルの配列に応じて時計回りに60゜回転させて、高温気体が死角なしに3層のノズルを通すように保証される。第1段は内筒体付きの導入段であり、高温気体が円筒状外殻と直接接触することを防止し、且つ、内筒体と円筒状外殻との間に水膜が形成されて第2段の外殻の内壁に対して保護を行い、高温気体が外殻の内壁と接触することを防止する。
急冷装置に入り込んだ高温気体(HClの酸化反応器からの気体)は、圧力が0.42MPaGであり、温度が380℃であり、気体流量が4000Nm3/hであり、体積組成が15%のHCl、30%のCl2、27%のH2O及び18%のO2以外に、一部が10%のCO2からなり、固体粒子を0.5%(重量)含み、固体の平均粒径が200μmであり、配管201を経て管口N01を通じて急冷装置101に入り込み、急冷装置101の第1段は高温の酸性気体の導入段であり、流量が40m3/hで温度が98℃である21%希酸(塩酸、質量濃度)は配管206を経て、管口N03を通じてジャケット002に入り込み、ジャケット002に希酸が充満し、円筒状外殻001に対して冷却を行い、希酸が円筒状外殻における円状の開孔を通じて、直接に内筒体の外壁に噴射されて水膜を形成し、水膜が第1段及び第2段の円筒状外殻の内側に対して保護を形成している。高温の腐食性気体は急冷装置101における第2段に入り込み、流量が40m3/hで、且つ、温度が98℃である21%希酸は配管205を経て、管口N04を通じてジャケット002に入り込み、水霧生成部品であるノズルが直接円筒状外殻に取り付けられ、希酸がジャケットを経てノズルに入り込み、希酸はノズルによって霧化された後に高温の酸性気体と十分に混合され、高温の酸性気体を迅速に120℃ほどに冷却させ、混合された気液二相は管口N02を通じて急冷装置101から離れ、配管202を経て気液分離設備102に入り込んで気液分離が行われ、低温気体は配管203を経て次の設備に入り込み、液相は配管204を経て液体輸送設備103に入り込んでから熱交換器104に入り込んで98℃に冷却され、配管205及び206を経て急冷装置のジャケットに入り込んでから、急冷装置における外殻の内部に入り込む。
この急冷装置を3か月連続運転したが、タンタル材は380℃の高温でも水素脆化が発生していない。この急冷装置は、さらに、元のプロセスにおけるニッケル基の熱交換器及びタンタル材の熱交換器に代わり、流れ及び操作が簡略化されている。
実施例1-1
実施例1との区別は、当該急冷装置における円筒状外殻は直径が100mmであり、2つの段に分けられ、第1段(a段)の高さが1.5mであり、第2段(b段)の高さが2.5mであり、各段の円筒状外殻とジャケットとの間の距離が10mmであり、第1段に内筒体があり、第2段に内筒体がなく、第1段の円筒状外殻と内筒体との間の距離が25mmであることにある。
第1段の円筒状外殻の開孔(ジャケットの内部と連通されて円筒状外殻の壁を通した)は、図4に示すような円孔状の開孔であり、開孔率が5%であり、円孔状の開孔の直径が1mmであり、各層の個数が205個であり、合わせて150層となり、円筒状外殻に均一に分布し、円孔状の開孔の線速度が8.5m/sであり、圧力損失が3.0barであり、ジャケットに入り込んだ液体は、流量が120m3/hであり、温度が98℃である。第2段の円筒状外殻の内部材はノズルであり、円筒状外殻の壁を通した開孔によってジャケットの内部と連通され、ジャケット内の液体を円筒状外殻の内部に噴入するために使用され、タイプが広角型ノズルとして選択され、単一のノズルの噴射角度が120゜であり、噴霧粒径が2000μmであり、圧力損失が0.5barであり、ジャケットに入り込んだ液体は、流量が8m3/hであり、温度が98℃である。
この急冷装置を3か月連続運転したが、タンタル材は380℃の高温でも水素脆化が発生していない。
実施例2
図3に示すような、a+b+bといった段からなる急冷装置を使用する。当該急冷装置における円筒状外殻は、直径が2000mmであり、3つの段に分けられ、第1段の高さが0.5mであり、第2段の高さが1mであり、第3段の高さが0.5mであり、各段の接続方式が溶接となる。各段の円筒状外殻とジャケットとの間の距離は50mmであり、第1段には内筒体があり、第2及び第3段には内筒体がなく、円筒状外殻と内筒体との間の距離は5mmであり、急冷装置の円筒状外殻は304ステンレス鋼であり、外殻外側のジャケットの内側は304ステンレス鋼であり、噴射ヘッドの材質は304ステンレス鋼であり、内筒体の材質は304ステンレス鋼であり、円筒状の外殻の厚さは5mmであり、外殻外側のジャケットの厚さは15mmであり、内筒体の厚さは1.5mmである。
第1段の円筒状外殻の内部材はノズルであり、円筒状外殻の壁を通した開孔(直径が選択されたノズルの直径に相当する)によってジャケットの内部と連通され、ジャケット内の液体を内筒体の外壁に噴射するために使用され、タイプが広角型ノズルとして選択され、単一のノズルの噴射角度が120゜であり、噴霧粒径が800μmであり、圧力損失が1.5barである。ノズルの取付位置は、円筒状外殻に均一に配置され、ノズルの円筒状外殻への取付方向は、筒壁の軸方向に対して90゜となり、筒壁の取付点の水平接線方向に対して90゜となり、各断面におけるノズルの個数が10個であり、ノズルの層数が2層である。第2段の円筒状外殻の内部材はノズルであり、円筒状外殻の壁を通した開孔によってジャケットの内部と連通され、ジャケット内の液体を円筒状外殻の内部に噴入するために使用され、タイプがスパイラル型ノズルとして選択され、単一のノズルの噴射角度が120゜であり、噴霧粒径が800μmであり、圧力損失が1.5barである。ノズルの取付位置は、円筒状外殻に均一に配置され、ノズルの円筒状外殻への取付方向は、筒壁の取付点の水平接線方向に対して90゜となり、筒壁の軸方向に対して120゜となり、各断面におけるノズルの個数が10個であり、ノズルの層数が4層である。第3段の円筒状外殻の内部材は広角型ノズルであり、単一のノズルの噴射角度が120゜であり、噴霧粒径が800μmであり、圧力損失が1.5barであり、各断面におけるノズルの個数が1つであり、ノズルの層数が4層であり、ノズルは円筒状外殻の中心位置に均一に配置されている。第1段は導入段であり、第2段は冷却段であり、第3段は保護段であって、中心温度が比較的高くなることを防止する。
急冷装置に入り込んだ高温気体(分解炉からの分解ガス)は、圧力が0.005MPaGであり、温度が490℃であり、気体流量が500000Nm3/hであり、組成が水、エチレン、エタン、プロパン、プロピレン及びブタジエンからなり、配管201を通じて急冷装置101に入り込み、急冷装置101における第1段は導入段であり、流量が800m3/hで温度が150℃である急冷油(C11~20の炭化水素油)は配管206を経て、管口N03を通じてジャケット002に入り込み、ジャケット002に急冷油が充満し、円筒状外殻001に対して冷却を行い、急冷油が円筒状外殻における噴射ヘッドを通じて、直接内筒体に吹きかけられて冷却油膜を形成し、油膜が第1段及び第2段の円筒状外殻の内側に対して保護を形成している。第2段は冷却段であり、150℃の急冷油は、配管205を経て、流量が1750m3/hであり、急冷装置のジャケット及び円筒状外殻におけるノズルを通じて、急冷油は霧化された後に高温気体と混合され、気体を迅速に240℃に冷却させる。高温気体は急冷装置101における第3段に入り込み、150℃の急冷油は配管205を経て、流量が240m3/hであり、ジャケットを通じてノズルに入り込み、急冷油は霧化された後に高温の中心における気体と十分に混合され、高温気体の中心の冷却効果を確保し、配管202を経て気液分離設備102に入り込んで気液分離が行われ、低温気体は配管203を経て次の設備に入り込み、液相は配管204を経て液体輸送設備103に入り込んでから、熱交換器104に入り込んで150℃に冷却され、配管205及び206を経て急冷装置のジャケットに入り込んでから、急冷装置における外殻の内部に入り込む。熱交換器はエネルギー回収として、低圧蒸気を生成することができる。
この急冷装置は、現在の分解ガスの冷却過程中の急冷塔に取って代わり、流れが簡略化されており、設備投資を減らすとともに、冷却効果、長周期運転の安定が保証される。
実施例2-1
実施例2との区別は、当該急冷装置における円筒状外殻の直径が5000mmであり、各段の円筒状外殻とジャケットとの間の距離が100mmであり、第1段の円筒状外殻と内筒体との間の距離が50mmであることにある。急冷装置に入り込んだ高温気体は、圧力が0.005MpaGであり、温度が490℃であり、気体流量が55000Nm3/hであり、第1段の急冷油の流量が500m3/hrであり、第2段の急冷油の流量が1500m3/hrであり、第3段の急冷油の流量が50m3/hrであり、この急冷装置は現在の分解ガスの冷却過程中の急冷塔に取って代わり、流れが簡略化され、設備投資を減らすとともに、冷却効果、長期間の安定した運転が保証された。
比較例1
高温気体は、圧力が0.42MPaGであり、温度が380℃であり、気体流量が4000Nm3/hであり、組成がHCl、Cl2、H2O及びO2からなり、固体粒子を0.5%含み、固体の平均粒径が200μmであり、ニッケル基のシェルアンドチューブ式熱交換器を経て180℃に冷却されてから、タンタル材のシェルアンドチューブ式熱交換器に入り込んで120℃に冷却され、気液分離設備に入り込む。反応ガスに同伴している触媒粒子はシェルアンドチューブ式熱交換器の詰まりを引き起こしやすく、装置を安定して運転させることができず、ニッケル基の熱交換器に過冷状態が現れると、液体が現れて、ニッケル基の熱交換器の腐食を引き起こす。1か月運転後、ニッケル基の熱交換器は、固体による詰まりがひどく、冷却の設計値に達することができなくなり、タンタル材の熱交換器は運転不可の温度である200℃に入り、設備が水素脆化するリスクがあり、装置はやむを得ず、運転が停止される。
比較例2
高温気体は、圧力が0.005MPaGであり、温度が490℃であり、気体流量が500000Nm3/hであり、組成が水、エチレン、エタン、プロパン、プロピレン及びブタジエンからなり、ジャケットが設けられていないb段の急冷装置を経て、円筒状外殻は、厚さが5mmであり、長さが2.0mであり、円筒状外殻の内部材はノズルであり、タイプがスパイラル型ノズルとして選択され、単一のノズルの噴射角度が120゜であり、噴霧粒径が800μmであり、圧力損失が1.5barである。ノズルの取付位置は円筒状外殻に均一に配置され、ノズルの円筒状外殻への取付方向は、筒壁の軸方向に対して90゜となり、筒壁の取付点の水平接線方向に対して90゜となり、各断面におけるノズルの個数は10個であり、ノズルの層数は4層である。流量が1750m3/hで温度が150℃である急冷油は、配管を経て、円筒状外殻におけるノズルを通じて、急冷油は霧化された後に高温気体と混合され、気体を240℃に冷却させる。このプロセス条件では、ジャケット内の急冷油の冷却がないことで、壁面の温度が高くなり、同時に水膜を形成する内部材がないことから、水膜の円筒状外殻に対する保護がなく、円筒状外殻の壁面の温度の均一性を保証することができず、局所の熱い点が形成されやすく、設備の損壊を招き、設備の寿命を減らす。この装置には、半年運転した後に多くの高温腐食点が存在し、装置はやむを得ず、運転が停止され点検修理を行った。

Claims (11)

  1. 複数の互いに接続された円筒状外殻と、
    円筒状外殻の外側のジャケットと、
    1円筒状外殻の内部に位置する内筒体と、
    第1円筒状外殻及び第1円筒状外殻内の内筒体の頂部を密封する断熱ガスケットと、
    円筒状外殻の壁に沿って分布して、ジャケットの内腔と円筒状外殻の内部とを連通した、ジャケット内の冷却液を円筒状外殻内に分布させるために使用された内部材と、
    断熱ガスケットに設けられた気体入口と、
    後の1つの円筒状外殻の底部に位置する気液二相出口と、
    ジャケットの内部に接続された冷却液出入口と、
    を含み、
    第1円筒状外殻は、前記複数の互いに接続された円筒状外殻のうち1つ目の円筒状外殻である、
    ことを特徴とする、気体冷却の装置。
  2. 前記内部材はジャケットの内腔から円筒状外殻の筒壁を通した開孔であり、又は、開孔及び開孔と接続されたノズルである、
    ことを特徴とする、請求項1に記載の気体冷却の装置。
  3. 前記気体冷却の装置は、複数の段に分けられ、
    ここで、内筒体付きの円筒状外殻をa段とし、内筒体なしの円筒状外殻をb段とし、前記複数の段は、1つのa段と1つのb段とを含み、又は、前記複数の段は1つのa段と複数のb段とを含み、又は、前記複数の段は複数の組合せを含み、各組合せは1つのa段と1つのb段とを含む、
    ことを特徴とする、請求項1に記載の気体冷却の装置。
  4. 円筒状外殻は、直径が10~5000mmであり、高さが0.4~2.5mであり、内筒体の高さ、ジャケットの高さは、内筒体を含む円筒状外殻の高さと同じであり、
    円筒状外殻とジャケットとの間の距離は5~100mmであり、
    円筒状外殻と内筒体との間の距離は1~100mmであり、
    円筒状外殻の厚さは1~100mmであり、円筒状外殻の外側のジャケットの厚さは1~100mmであり、内筒体の厚さは1~50mmであり、
    円筒状外殻、ジャケットには裏打ち材が採用され、裏打ち材の厚さは0.05~10mmである、
    ことを特徴とする、請求項1から3のいずれか1項に記載の気体冷却の装置。
  5. 円筒状外殻に入り込んだ気体の初期気体速度は1~100m/sであり、
    滞留時間は0.01~5sであり、
    気体流量は10~1000000Nm3/hであり、冷却液と気体との体積流量比は1:10~5000である、
    ことを特徴とする、請求項1から4のいずれか1項に記載の気体冷却の装置。
  6. 内部材は、ノズルが接続されていない円孔形又はストリップ状の開孔であり、又は、開孔にノズルが接続されてできたものであり、又は、開孔に接続されたノズルとノズルが接続されていない開孔との組合せである、
    ことを特徴とする、請求項2から5のいずれか1項に記載の気体冷却の装置。
  7. 単一のノズルの流量は10~1000L/minであり、
    ノズルの噴霧粒径は2000μm以下となり、
    圧力損失は、5bar以下の範囲内で制御しており、
    単一のノズルの噴射角度は、60~120゜であり、
    及び/又は、
    ノズルは、円筒状外殻に均一に配置され、又は、円筒状外殻の中心位置に取り付けられており、ノズルの円筒状外殻への取付方向は、筒壁の取付点の水平接線方向に対して30゜~150゜となり、筒壁の軸方向に対して30゜~150゜となり、
    及び/又は、
    各断面におけるノズルの個数は1~50個であり、ノズルの層数は単層又は多層であり、層数が気体冷却の装置の高さに応じて決定され、ノズルにおける各層間の距離は、10~1000mmであることが要求される、
    ことを特徴とする、請求項6に記載の気体冷却の装置。
  8. 円孔形又はストリップ状の開孔は、開孔率が0.05%以上となり、円孔形及びストリップ状の開孔は、相当直径が0.5mm以上となり、均一に配置され、又は、集中して配置されるように分布される、
    ことを特徴とする、請求項6に記載の気体冷却の装置。
  9. 当該気体冷却の装置における円筒状外殻、内筒体、ジャケット、ノズルを製造する材質の熱伝導係数は5W/m*K以上となり、材質はCS、316L、ニッケル基、タンタル材から選択する、
    ことを特徴とする、請求項1から8のいずれか1項に記載の気体冷却の装置。
  10. 前記気体冷却の装置、気液分離設備、液体輸送設備、伝熱設備を含み、
    そのうち、気体冷却の装置の出口は配管によって気液分離設備の入口に接続され、気液分離設備は気体出口及び冷却液出口を有し、気液分離設備の冷却液は、液体輸送設備を経由して伝熱設備に送り込まれ、伝熱設備から出た後に気体冷却の装置のジャケットの入口に戻り、
    請求項1から9のいずれか1項に記載の気体冷却の装置を含む、
    気体冷却システム。
  11. 気体は、気体冷却の装置に入り込み、第1円筒状外殻内で、当該気体冷却の装置に入り込んだ冷却液によって冷却され、次の段階の円筒状外殻内で当該気体冷却の装置に入り込んだ冷却液と迅速に混合されて冷却され、気液二相は気液分離設備に入り込み、冷却された気相は気液分離設備から離れ、液相は、一部が取り出され、一部が冷却された後に気体冷却の装置に戻って循環使用される、
    というステップを含み、
    請求項1から9のいずれか1項に記載の気体冷却の装置を使用する、
    気体冷却の方法。
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