JP7509230B2 - 無線通信システム、無線通信方法、および受信装置 - Google Patents

無線通信システム、無線通信方法、および受信装置 Download PDF

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Description

本発明は、FIR(Finite Impulse Response)型送信ビーム形成処理を行うSC(Single Carrier)-MIMO(Multiple-Input Multiple-Output)方式の無線通信システムにおいて、通信路応答の推定結果の精度を向上する技術に関する。
周波数選択性フェージングがある通信環境下で広帯域のSC-MIMO伝送を行う場合、複数のアンテナの空間的な広がりにより生じるストリーム間干渉の除去と、通信路特性の時間的な広がりにより生じる符号間干渉の除去とを行う必要がある。
一般的なMIMO伝送では、送信装置および受信装置の少なくとも一方において、ストリーム間干渉を除去するための送信ビーム形成処理と、符号間干渉を除去するための波形等化処理とが、周波数領域または時間領域で行われている。
例えば、FIR型送信ビーム形成処理を行うマルチユーザMIMO-SC-FDE(Frequency Domain Equalization)系の通信システムが開示されている(例えば、非特許文献1参照)。
また、送信アンテナの数と受信アンテナの数とが異なる非正方のMIMO通信路行列の系にも使用できるFIR型送信ビーム形成方法が検討されている(例えば、非特許文献2参照)。
福園隼人,栗山圭太,吉岡正文,立田努,"FIR送信ビーム形成を用いたマルチユーザMIMO-SC-FDE系における適応CP長技術",2019年9月 IEICE ソサイエティ大会 B-5-62. 福園隼人,栗山圭太,吉岡正文,林崇文,"マルチユーザMIMO-SC系におけるFIR送信ビーム形成に基づく空間ダイバーシティ技術",2020年3月 IEICE 総合大会 B-5-163.
従来技術では、通信路行列H(z)の逆行列を転置余因子行列(adj[H(z)])と行列式(det[H(z)])とで表し、送信装置側において、adj[H(z)]を用いた送信ウェイトにより送信ビーム形成処理が行われ、通信路行列が対角化される。そして、受信装置側において、det[H(z)]を用いた受信ウェイトにより等化処理が行われる。例えばFDEの場合、周波数領域の受信信号を周波数領域に変換したdet[H(z)]で除算することにより等化処理が行われる。ここで、等化処理の精度を向上するためには、通信路応答の推定結果の精度をできるだけ高くする必要がある。
本発明は、通信路応答の推定結果の精度を向上することができる無線通信システム、無線通信方法、および受信装置を提供することを目的とする。
本発明は、送信装置と受信装置との間でSC-MIMO方式による無線通信を行う無線通信システムにおいて、前記送信装置は、前記受信装置が通信路応答を推定するための予め定められた既知信号を生成するトレーニング信号生成部と、前記受信装置により推定された通信路応答に基づいて算出された送信ウェイトによりストリーム間干渉を除去するための送信ビームを形成する送信ビーム形成部とを備え、前記受信装置は、前記既知信号を受信して通信路応答を推定する通信路推定部と、ストリーム間干渉が除去された前記既知信号により推定されたストリームごとの複数の通信路応答を合成する合成部と、前記合成部により合成された通信路応答に基づいて算出された受信ウェイトにより、ストリームごとに符号間干渉を除去する等化処理を行う等化部とを備えることを特徴とする。
また、本発明は、送信装置と受信装置との間でSC-MIMO方式による無線通信を行う無線通信方法において、前記送信装置は、前記受信装置が通信路応答を推定するための予め定められた既知信号を生成するトレーニング信号生成処理と、前記受信装置により推定された通信路応答に基づいて算出された送信ウェイトによりストリーム間干渉を除去するための送信ビームを形成する送信ビーム形成処理とを行い、前記受信装置は、前記既知信号を受信して通信路応答を推定する通信路推定処理と、ストリーム間干渉が除去された前記既知信号により推定されたストリームごとの複数の通信路応答を合成する合成処理と、前記合成処理により合成された通信路応答に基づいて算出された受信ウェイトにより、ストリームごとに符号間干渉を除去する等化処理とを行うことを特徴とする。
また、本発明は、送信装置との間でSC-MIMO方式による無線通信を行う受信装置において、前記送信装置から送信される通信路応答を推定するための予め定められた既知信号を受信して通信路応答を推定する通信路推定部と、前記送信装置からビーム形成して送信されるストリーム間干渉が除去された既知信号により推定されたストリームごとの複数の通信路応答を合成する合成部と、前記合成部により合成された通信路応答に基づいて算出された受信ウェイトにより、ストリームごとに符号間干渉を除去する等化処理を行う等化部とを備えることを特徴とする。
本発明に係る無線通信システム、無線通信方法、および受信装置は、FIR型送信ビーム形成処理を行うSC-MIMO方式において、各ストリームに対する通信路応答の推定結果を合成し、合成された通信路応答の推定結果に基づいて各ストリームの受信信号の等化処理を行うことより、通信路応答の推定結果の精度を向上させることができる。
本実施形態に係る無線通信システムの一例を示す図である。 遅延プロファイルの一例を示す図である。 本実施形態に係る送信装置の構成例を示す図である。 本実施形態に係る受信装置の構成例を示す図である。 本実施形態に係る無線通信システムの処理の流れを示す図である。 比較例の受信装置の構成例を示す図である。 比較例の無線通信システムの処理の流れを示す図である。
以下、図面を参照して本発明に係る無線通信システム、無線通信方法、および受信装置の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る無線通信システム100の一例を示す。図1において、無線通信システム100は、アンテナATt(0)からアンテナATt(N-1)までのN個(Nは正の整数)のアンテナを有する送信装置101と、アンテナATr(0)からアンテナATr(N-1)までのN個のアンテナを有する受信装置102とを有し、送信装置101と受信装置102との間でSC-MIMO方式による通信が行われる。
なお、アンテナATt(0)からアンテナATt(N-1)に共通の説明を行う場合は符号末尾の(番号)を省略してアンテナATtと表記する。また、アンテナATrおよび後述の他のブロックについても、複数の同じブロックが並列に配置される場合は、アンテナATtと同様に表記する。
図1において、送信装置101は、N個のアンテナATt(0)からアンテナATt(N-1)と、送信ビーム形成部204とを有する。なお、図1に示す送信装置101において、例えば受信装置102側で通信路応答を推定するためのトレーニング信号を生成するブロックなど、送信ビーム形成部204以外の構成要素は省略されており、それらの構成要素については後で詳しく説明する。
送信ビーム形成部204は、N個のアンテナATtに対応するストリームごとの信号を入力し、例えば時間領域でFIR型の送信ビーム形成処理を行う。送信ビーム形成処理によりストリーム間干渉の除去された各ストリームの信号は、N個のアンテナATtからそれぞれ送信される。具体的には、送信ビーム形成部204は、ストリームs1,tからストリームsN,tまでのN個の信号を入力し、送信ウェイトW(z)により送信ビーム形成処理を行う。そして、送信ビーム形成処理されたN個のストリームの信号は、N個のアンテナATtからそれぞれ送信される。なお、送信ウェイトW(z)については後述する。また、送信ビーム形成部204が入力する各ストリームの信号には、適宜、CP(Cyclic Prefix)を付加する処理が行われる。
受信装置102は、N個のアンテナATr(0)からアンテナATr(N-1)と、等化部305とを有する。なお、図1に示す受信装置102において、例えば送信装置101から送信されるトレーニング信号に基づいて通信路応答を推定するブロックなど、等化部305以外の構成要素は省略されており、それらの構成要素については後で詳しく説明する。
等化部305は、送信装置101から送信される信号をN個のアンテナATrで受信し、各アンテナATrで受信されたそれぞれのストリームの信号から符号間干渉を除去するための等化処理を行う。具体的には、等化部305は、N個のアンテナATrでそれぞれ受信されるy1,tからyN,tまでのN個の信号を入力し、各信号から符号間干渉を除去するために、受信ウェイトにより等化処理を行う。なお、受信ウェイトについては後述する。また、FDEによる等化処理を行う場合に送信装置101側で付加されたCPは、等化部305に入力される信号から除去される。
ここで、送信装置101のアンテナATt(0)からアンテナATt(N-1)と、受信装置102のアンテナATr(0)からアンテナATr(N-1)との間の通信路ではアンテナ間の直接波だけではなく様々な遅延時間を有するマルチパスが存在する。なお、送信装置101のアンテナATt(0)からアンテナATt(N-1)と、受信装置102のアンテナATr(0)からアンテナATr(N-1)との間の通信路応答は、通信路行列H(z)で表される。
図2は、遅延プロファイルの一例を示す。図2の遅延プロファイルは、送信装置101のアンテナATt(n)(nは0からN-1の整数)と、受信装置102のアンテナATr(m)(mは0からN-1の整数)との間の遅延プロファイルである。図2において、横軸は遅延時間l、縦軸は遅延波の利得(dB)をそれぞれ示す。なお、ATt(n)は送信装置101のN個のアンテナATtのいずれかを示し、ATr(m)は受信装置102のN個のアンテナATrのいずれかを示す。また、L(L:正の整数)は、通信路応答(CIR(channel impulse response))内で最大遅延の遅延波をもつもののCIR長である。なお、図1の(a)に示す遅延時間の0,1・・・L-1は、後述する遅延作用素の次数に相当する。
図2において、|hm,n,0|は次数0の遅延時間の利得(dB)を示す。同様に、|hm,n,1|は次数1の遅延時間の利得、|hm,n,L-1|は次数(L-1)の遅延時間の利得をそれぞれ示す。
ここで、送信装置101のアンテナATt(n)と受信装置102のアンテナATr(m)との間の通信路応答(Hm,n(z))は、式(1)で表される。なお、式(1)において、z-lのzは時間シフトを行う遅延作用素である。
Figure 0007509230000001

そして、N個のアンテナATtを有する送信装置101とN個のアンテナATrを有する受信装置102との間のMIMO通信路における通信路応答は、式(2)に示すように、式(1)の各アンテナ間のN×N個の通信路応答を要素とする通信路行列H(z)で表される。
Figure 0007509230000002
ここで、H(z)の逆行列は、転置余因子行列をadj[H(z)]、行列式をdet[H(z)]として表現すると、式(3)で表される。ここで、式(3)および以降の数式において、|H(z)|はdet[H(z)]を表す。
Figure 0007509230000003
なお、adj(adjugate matrix)は、エルミート転置を表す転置余因子行列(adjoint matrix)とは異なる。
このように、転置余因子行列adj[H(z)]を送信ビーム形成処理の送信ウェイトW(z)に用いることで、通信路行列H(z)が対角化され、各対角要素はdet[H(z)]と等しくなることが知られている(例えば、非特許文献1参照)。
そして、adj[H(z)]を送信ウェイトW(z)として送信ビーム形成処理を行った場合の通信路行列は、等価的に式(4)で表される。ここで、Iは単位行列である。
Figure 0007509230000004
このように、adj[H(z)]を送信ウェイトW(z)として送信ビーム形成処理を行なうことにより、通信路行列H(z)が対角化され、ストリーム間干渉成分を表す非対角成分が0になり、ストリーム間干渉が除去される。
ここで、従来技術では、ストリーム間干渉が除去されたデータ信号に対して、det[H(z)]を用いて等化処理を行うことにより、各ストリームの受信信号の符号間干渉の除去が行われていた。しかし、等化処理の精度を向上するためには、通信路応答の推定結果の精度をできるだけ高くする必要がある。
そこで、本実施形態では、上述の送信ビーム形成処理により通信路行列が対角化され、複数のストリームで同一の受信ウェイトが用いられることに着目して、通信路応答の推定結果の精度を向上する。
本実施形態に係る無線通信システム100は、ストリーム間干渉除去後の複数のストリームの通信路行列H(z)をそれぞれ推定し、推定された複数の通信路行列H(z)を合成することにより、通信路応答の推定結果の精度を向上する。そして、合成通信路応答^H(z)から受信ウェイトを計算することにより、等化処理の精度が向上する。
(合成処理)
次に、本実施形態に係る無線通信システム100における通信路応答の推定結果の合成処理について説明する。
図1において、時刻tにおけるN個のストリームについて、送信信号をs1,tからsN,t、雑音をw1,tからwN,t、通信路行列をH(z)、送信ビーム形成のウェイトをW(z)とすると、各ストリームの受信信号y1,tからyN,tは、式(5)で表される。
Figure 0007509230000005
ここで、ストリーム間干渉除去後の通信路行列は、各ストリームの通信路行列H(z)として、式(6)で表される。なお、式(6)は、先述の式(4)に対応する。
Figure 0007509230000006
式(6)において、H(z)は全てのストリームで同一となる。つまり、ストリーム間干渉除去後の受信信号y1,tからyN,tは、式(7)に示すように、仮想的に各ストリームで独立したSISO伝送を行っていると考えることができ、このときの各ストリームの通信路行列は、同一のH(z)となる。
Figure 0007509230000007
本実施形態では、この点に着目し、s1,tからsN,tを予め決められた既知信号(トレーニング信号)として、各ストリームの通信路行列H0,0(z)、H1,1(z)、H2,2(z)、・・・、HN-1,N-1(z)をそれぞれ推定する。そして、推定されたN個のストリームの通信路行列を合成した合成通信路応答^H(z)を計算する。そして、合成通信路応答^H(z)が式(6)および式(7)のH(z)として用いられる。
ここで、H0,0(z)は、アンテナATt(0)とアンテナATr(0)との間の通信路応答を示す。同様に、通信路行列H1,1(z)はアンテナATt(1)とアンテナATr(1)との間、H2,2(z)はアンテナATt(2)とアンテナATr(2)との間、HN-1,N-1(z)はアンテナATt(N-1)とアンテナATr(N-1)との間、のそれぞれの通信路応答を示す。
このように、推定された複数の通信路行列を合成する処理を行うことにより、雑音や変動などが除去され、通信路応答の推定結果の精度が向上する。
推定された複数の通信路応答の合成は、例えば、式(8)に示すように、複数のストリームの通信路応答の推定結果を平均した平均値を合成通信路応答^H(z)とすることができる。
Figure 0007509230000008
式(8)において、推定通信路行列^H1,W(z)は通信路行列H1,1(z)、推定通信路行列^H2,W(z)は通信路行列H2,2(z)、推定通信路行列^HN-1,W(z)は通信路行列HN-1,N-1(z)、にそれぞれ対応する推定値である。
そして、先述の式(7)は、合成通信路応答^H(z)を用いて、式(9)で表すことができる。
Figure 0007509230000009
このようにして、本実施形態に係る無線通信システム100は、高精度な合成通信路応答^H(z)を用いるので、等化処理の精度が向上する。なお、受信ウェイトは、合成通信路応答^H(z)を用いて1/^H(z)となる。
ここで、上述の説明では、複数のストリームの通信路応答の推定結果を単純に平均した平均値を合成通信路応答^H(z)としたが、周知の統計処理により合成値を求めてもよい。あるいは、各ストリームの状態に応じて重み付けを行ってもよいし、N個の推定値の最大値や最小値を除外するなどの処理を行ってもよい。
また、上述の説明では、送信装置101のアンテナの数と受信装置102のアンテナの数が同じ正方MIMOの通信路行列について説明したが、送信装置101のアンテナの数と受信装置102のアンテナの数が異なる非正方MIMOの通信路行列についても同様に適用できる。例えば非正方MIMOの通信路行列の場合、非特許文献2に記載されているように、通信路行列H(z)とその複素共役転置の積Y(z)(H(z)H(z)にほぼ等しい)の転置余因子行列adj[Y(z)]を利用して、送信ウェイトを生成して、送信ビーム形成を行うことができる。これにより、H(z)を対角化できるので、以降は、先の実施形態と同様に処理することができる。具体的には、受信装置102は、送信装置101から送信されるトレーニング信号を用いて送信ビーム形成後の各ストリームの通信路応答を推定し、推定された複数のストリームの通信路応答を合成した合成通信路応答^H(z)を用いて等化処理を行うことができる。
このようにして、非正方MIMO通信においても、通信路応答の推定結果の精度を向上することにより、精度の高い等化処理を行うことができる。
(送信装置101の構成例)
図3は、本実施形態に係る送信装置101の構成例を示す。
図3において、送信装置101は、情報ビット生成部201、データ信号変調部202、トレーニング信号生成部203、送信ビーム形成部204、送信部205、受信部206、送信ウェイト算出部207およびアンテナATt(0)からアンテナATt(N-1)を有する。なお、受信側でFDEによる等化処理を行う場合、データ信号変調部202と送信ビーム形成部204との間にCP付加部を有してもよい。
情報ビット生成部201は、受信装置102へ送信するN個のストリームのデータ情報ビットを生成する。データ情報ビットは、例えば外部(不図示)から入力するデータ信号や内部で生成するデータ信号などに対応するビット列である。なお、情報ビット生成部201は、所定の符号化率で誤り訂正符号を生成する誤り訂正符号化機能やインターリーブ機能などを有してもよい。
データ信号変調部202は、N個のアンテナATt(0)からアンテナATt(N-1)にそれぞれ対応するデータ信号変調部202(0)からデータ信号変調部202(N-1)を有する。各々のデータ信号変調部202は、情報ビット生成部201が出力する各ストリームのビット列を所定の変調方式(例えば直交振幅変調(QAM:Quadrature Amplitude Modulation)など)で変調したデータ信号をそれぞれ出力する。
トレーニング信号生成部203は、送信装置101と受信装置102との間の通信路応答を推定するための既知信号(トレーニング信号)を生成する(トレーニング信号生成処理)。トレーニング信号は、信号検出用のプリアンブルなどの予め定められた情報(例えば”01”の交互パターン等の特定パターン)をPSK(Phase Shift Keying)など干渉を受けにくい変調方式で変調した所定の信号であり、受信装置102が通信路応答を推定するために用いられる。なお、トレーニング信号の情報は、送信装置101と受信装置102との間で既知である。
送信ビーム形成部204は、後述する送信ウェイト算出部207により算出された送信ウェイトadj[H(z)]を用いて、N個のデータ信号変調部202が出力する信号に対してN×NのMIMO伝送におけるストリーム間干渉を除去するための送信ビーム形成処理を行う。なお、送信ビーム形成部204は、送信電力を正規化する機能を有してもよい。
送信部205は、アンテナATt(0)からアンテナATt(N-1)にそれぞれ対応する送信部205(0)から送信部205(N-1)を有する。各々の送信部205は、パルス成形部(Pulse Shaping:ロールオフフィルタなどにより必要な帯域制限を行う)、DAC(Digital to Analog Conversion)およびRF部(Radio Frequency)などにより構成され、送信ビーム形成部204が出力するストリームごとの信号を高周波信号に変換してアンテナATtから送出するための処理を行う。
受信部206は、アンテナATt(0)からアンテナATt(N-1)にそれぞれ対応する受信部206(0)から受信部206(N-1)を有する。各々の受信部206は、RF部、ADC(Analog to Digital Conversion)およびパルス成形部などにより構成され、アンテナATt(0)からアンテナATt(N-1)のそれぞれのアンテナにより受信された高周波の受信信号を低周波のベースバンド信号に周波数変換する。ここで、図3の例では、受信部206は、受信装置102から通信路行列H(z)の情報を含む信号を受信し、送信ウェイト算出部207に出力する。なお、ベースバンド信号から通信路行列の情報を復調する復調部の機能は、受信部206が有してもよいし、送信ウェイト算出部207が有してもよい。また、通信路行列H(z)の情報を含む信号は、受信部206(0)から受信部206(N-1)のいずれかの受信部206で受信してもよいし、複数の受信部206で並列または分散して受信してもよい。
送信ウェイト算出部207は、受信装置102側で推定され通信路行列H(z)に基づいて、式(3)で説明したadj[H(z)]を送信ウェイトW(z)として算出する(ウェイト算出処理)。なお、算出された送信ウェイトは、送信ビーム形成部204に出力される。
このようにして、送信装置101は、通信路応答を推定するためのトレーニング信号を送信して、受信装置102からN×Nの各アンテナ間の通信路応答の推定結果を通信路行列H(z)として受信する。そして、送信装置101は、通信路行列H(z)に基づいて算出したadj[H(z)]を送信ウェイトとして送信ビーム形成処理を行い、ストリーム間干渉を除去する。
なお、図3の例では、送信ウェイト算出部207を送信装置101に設けたが、受信装置102が送信ウェイトを算出して送信装置101に送信するようにしてもよい。この場合、受信部206が受信装置102からadj[H(z)]の情報を受信して送信ビーム形成部204に出力する。
(受信装置102の構成例)
図4は、本実施形態に係る受信装置102の構成例を示す。
図4において、受信装置102は、受信部301、通信路推定部302a、送信部303、推定結果合成部304、等化部305、データ信号復調部306、情報ビット検出部307およびアンテナATr(0)からアンテナATr(N-1)を有する。
受信部301は、アンテナATr(0)からアンテナATr(N-1)にそれぞれ対応する受信部301(0)から受信部301(N-1)を有する。各々の受信部301は、送信装置101の受信部206と同様に、RF部、ADC部およびパルス成形部などにより構成され、アンテナATrが受信する高周波信号をベースバンド信号に周波数変換する。
通信路推定部302aは、アンテナATr(0)からアンテナATr(N-1)にそれぞれ対応する推定部302(0)から推定部302(N-1)を有する。各々の推定部302は、送信装置101から送信されるトレーニング信号に基づいて通信路応答を推定する(通信路推定処理)。ここで、推定部302は、送信装置101の送信ビーム形成部204で用いる送信ウェイトを算出するための第1の推定処理と、受信装置102の等化部305で用いる受信ウェイトを算出するための第2の推定処理とを行う。第1の推定処理では、N×Nの全てのアンテナ間の通信路応答を推定して、N×Nの通信路応答を要素とする通信路行列H(z)(先述の式(2))が得られる。第2の推定処理では、ストリームごとのN個の通信路応答^Hk,W(z)(kは1からNの整数)が推定される。なお、通信路推定部302aの処理の詳細は後述する。
送信部303は、アンテナATr(0)からアンテナATr(N-1)にそれぞれ対応する送信部303(0)から送信部303(N-1)を有する。各々の送信部303は、送信装置101の送信部205と同様に、パルス成形部、DAC部およびRF部などにより構成され、通信路推定部302aから出力される通信路行列H(z)の情報などを高周波信号に変換してアンテナATrから送信する。なお、通信路行列H(z)の情報をベースバンド信号に変調する変調部の機能は、送信部303が有してもよいし、通信路推定部302aが有してもよい。
推定結果合成部304は、推定部302が第2の推定処理で推定したN個のストリームごとの通信路応答(^H1,W(z)から^HN,W(z))の推定結果を合成し、高精度な合成通信路応答^H(z)を計算する。そして、合成通信路応答^H(z)に基づいて1/^H(z)を受信ウェイトとして算出し、等化部305に出力する(ウェイト算出処理)。なお、ウェイト算出処理は等化部305で行ってもよい。また、合成通信路応答^H(z)は、例えば式(8)で説明したように、N個のストリームの通信路応答の推定結果を平均した平均値として計算される。
等化部305は、推定結果合成部304から出力される合成通信路応答^H(z)に基づいて、1/^H(z)を各ストリームの受信ウェイトとして、受信部301で受信されるストリームごとのデータ信号の符号間干渉を除去するための等化処理を行う。なお、先述の式(6)に示すように、送信装置101の送信ビーム形成処理により通信路行列は対角化され、かつ対角要素は同じなので、受信部301(0)から受信部301(N)の各ストリームに対して同じ合成通信路応答^H(z)が用いられる。ここで、等化処理をFDEで行う場合、DFT(離散フーリエ変換)により周波数領域に変換されたデータ信号を周波数領域に変換された合成通信路応答^H(z)で除算することにより、等化処理が行われる。なお、等化後の周波数領域のデータ信号は、IDFT(逆離散フーリエ変換)により時間領域のデータ信号に変換され、データ信号復調部306に出力される。
データ信号復調部306は、等化部305が出力するデータ信号を情報ビットに復調し、ビット列を出力する。なお、データ信号復調部306は、送信装置101側の機能に応じて、誤り訂正復号機能やデインターリーブ機能を備えてもよい。
情報ビット検出部307は、データ信号復調部306が出力するビット列をデジタルデータに変換した受信データを出力する。なお、誤り訂正復号機能やデインターリーブ機能を情報ビット検出部307側で行ってもよい。
このようにして、受信装置102は、第1の推定処理により、送信ビーム形成処理を行うための通信路応答の推定を行い、第2の推定処理により、等化処理を行うためのストリームごとの通信路応答の推定を行い、推定結果を合成する。これにより、通信路応答の推定結果の精度を高めることができ、精度の高い等化処理を行うことができる。
(通信路推定部302aの処理)
先述のように、通信路推定部302aは、N個の推定部302を備え、N個のアンテナATtとN個のアンテナATrとの間の通信路応答を推定するための第1の推定処理と第2の推定処理とを行う。
第1の推定処理では、N×Nの全てのアンテナ間のN×Nの通信路応答が推定され、推定されたN×Nの通信路応答を要素とする通信路行列H(z)が得られる。例えば、送信装置101のアンテナATt(0)からトレーニング信号が送信され、受信装置102のアンテナATr(0)からアンテナATr(N-1)で受信したときのそれぞれの通信路応答H0,0(z)、H0,1(z)、・・・、H0,N-1(z)が推定される。同様に、送信装置101のアンテナATt(1)からトレーニング信号が送信され、受信装置102のアンテナATr(0)からアンテナATr(N-1)で受信したときのそれぞれの通信路応答H1,0(z)、H1,1(z)、・・・、H1,N-1(z)が推定される。このようにして、送信装置101のアンテナATt(0)からアンテナATt(N-1)までのそれぞれのアンテナATtから順番にトレーニング信号を送信することにより、N×Nの全てのアンテナ間の通信路応答が推定され、N×Nの通信路応答を要素とする通信路行列H(z)が得られる。なお、第1の推定処理において、送信装置101のアンテナATt(0)からトレーニング信号の送信中は、アンテナATt(0)以外のアンテナATtは信号を送信しない。同様に、アンテナATt(1)からトレーニング信号の送信中は、アンテナATt(1)以外のアンテナATtは信号を送信しない。他のアンテナATtについても同様である。
次に、第2の推定処理は、受信装置102の等化部305で用いる受信ウェイトを算出するための処理であり、第1の推定処理で得られた送信ウェイトに基づいて送信ビーム形成された状態で行われる。つまり、ストリーム間干渉が除去された状態において、N個のストリームごとの通信路応答(^H1,W(z)から^HN,W(z))が推定される。例えば、送信装置101のアンテナATt(0)から送信されるトレーニング信号を受信装置102のアンテナATr(0)で受信して、アンテナATt(0)とアンテナATr(0)との間のストリームの通信路応答H0,0(z)が推定される。同様に、送信装置101のアンテナATt(1)から送信されるトレーニング信号を受信装置102のアンテナATr(1)で受信して、アンテナATt(1)とアンテナATr(1)との間のストリームの通信路応答H1,1(z)が推定される。このようにして、送信装置101のアンテナATt(0)からアンテナATt(N-1)と同番号の受信装置102のアンテナATr(0)からアンテナATr(N-1)との間のストリームごとの通信路応答(H0,0(z)、H1,1(z)、H2,2(z)、・・・、HN-2,N-2(z)、HN-1,N-1(z))が推定される。ここで、N個のH0,0(z)、H1,1(z)、H2,2(z)、・・・、HN-2,N-2(z)、HN-1,N-1(z)に対応する各ストリームの推定された通信路応答を^H1,W(z)、^H2,W(z)、^H3,W(z)、・・・、^HN-1,W(z)、^HN,W(z)と記載する。なお、第2の推定処理では、ストリーム間干渉が除去されているので、送信装置101のアンテナATt(0)からアンテナATt(N-1)のN個のアンテナATtから一斉にトレーニング信号を送信して、各ストリームの通信路応答を推定してもよい。
このようにして、通信路推定部302aは、先ず第1の推定処理を行って、送信装置101の送信ビーム形成部204で用いる送信ウェイトを算出するための通信路行列H(z)を取得し、次に第2の推定処理を行って、受信装置102の等化部305で用いる受信ウェイトを算出するためのストリームごとの通信路応答の推定を行う。これにより、本実施形態に係る無線通信システム100は、送信ビーム形成部204によるストリーム間干渉の除去と、等化部305による符号間干渉の除去とを行うことができる。特に本実施形態では、等化部305で用いる受信ウェイトを複数のストリームのストリームごとに推定した通信路応答の推定結果を合成するので、通信路応答の推定結果の精度を高めることができる。
図5は、本実施形態に係る無線通信システム100の処理の流れを示す。図5に示す処理は、図3および図4で説明した送信装置101および受信装置102の各ブロックにより行われる。
ステップS101において、受信装置102の推定部302は、送信装置101から送信されるトレーニング信号を受信して、全てのアンテナ間の通信路行列H(z)を推定する(第1の推定処理)。なお、推定された通信路行列H(z)は、送信装置101に送信される。
ステップS102において、送信装置101の送信ウェイト算出部207は、転置余因子行列adj[H(z)]を計算し、adj[H(z)]を送信ビーム形成部204の送信ウェイトに設定する。これにより、送信装置101は、ストリーム間干渉が除去された信号を送信することができる。
ステップS103において、受信装置102の推定部302は、送信装置101から送信されるトレーニング信号を受信して、ストリームごとの通信路応答^Hk,W(z)を推定する(第2の推定処理)。なお、推定されたストリームごとの通信路応答^Hk,W(z)は、推定結果合成部304に出力される。
ステップS104において、受信装置102の推定結果合成部304は、推定部302から出力されるN個のストリームごとの通信路応答^Hk,W(z)を合成し、合成通信路応答^H(z)を計算する。なお、合成通信路応答^H(z)は、例えば式(8)で説明したように、N個のストリームの通信路応答の推定結果を平均した平均値として計算される。そして、合成通信路応答^H(z)に基づいて、1/^H(z)が等化部305の受信ウェイトに設定される。そして、等化部305は、1/^H(z)を受信ウェイトとして、各ストリームの符号間干渉を除去する等化処理を行う。
ステップS105において、送信装置101と受信装置102は、ストリーム間干渉および符号間干渉が除去された状態で、MIMO伝送によるデータ信号の通信を開始する。
このようにして、本実施形態に係る無線通信システム100は、FIR型送信ビーム形成処理を行うSC-MIMO方式において、各ストリームに対する通信路応答の推定結果を合成し、合成された通信路応答の推定結果に基づいて各ストリームの受信信号の等化処理を行うことより、通信路応答の推定結果の精度を向上させることができる。
(比較例)
図6は、比較例の受信装置802の構成例を示す。図6において、受信装置802は、受信部301、通信路推定部902a、送信部303、受信ウェイト算出部904、等化部905、データ信号復調部306、情報ビット検出部307およびアンテナATr(0)からアンテナATr(N-1)を有する。なお、図6において、図4と同符号のブロックは、図4と同様に動作する。また、比較例の送信装置は、図3の送信装置101と同様に構成されるものとする。
通信路推定部902aは、アンテナATr(0)からアンテナATr(N-1)にそれぞれ対応する推定部902(0)から推定部902(N-1)を有する。各々の推定部902は、送信装置101から送信されるトレーニング信号に基づいて通信路応答を推定し、通信路行列H(z)を取得する。この処理は、図4で説明した先述の実施形態における第1の推定処理に相当する。但し、通信路推定部902aは、図4の通信路推定部302aが行う第2の推定処理を行わない。
比較例では、通信路推定部902aにより取得された通信路行列H(z)は、送信装置101に送信されるとともに、受信ウェイト算出部904に出力される。送信装置101に送信された通信路行列H(z)は、図3の実施形態と同様に、送信装置101の送信ウェイト算出部207により算出されたadj[H(z)]を送信ウェイトとして送信ビーム形成部204に出力される。
一方、受信ウェイト算出部904は、通信路推定部902aから入力する通信路行列H(z)に基づいて、式(3)および式(4)に示すdet[H(z)]を受信ウェイトとして算出し、1/det[H(z)]を等化部905に出力する。
等化部905は、受信ウェイト算出部904から出力される行列式det[H(z)]に基づいて、1/det[H(z)]を受信ウェイトとして、受信部301で受信される各ストリームのデータ信号の符号間干渉を除去するための等化処理を行う。なお、等化処理をFDEで行う場合、DFTにより周波数領域に変換されたデータ信号を周波数領域に変換されたdet[H(z)]で除算することにより、等化処理が行われる。そして、等化後の周波数領域のデータ信号は、IDFTにより時間領域のデータ信号に変換され、データ信号復調部306に出力される。
以降、データ信号復調部306および情報ビット検出部307は、図4の実施形態と同様に動作する。
図7は、比較例の無線通信システムの処理の流れを示す。図7に示す処理は、図3および図6で説明した送信装置101および受信装置802の各ブロックにより行われる。
ステップS901において、図5のステップS101と同様に、受信装置802の推定部902は、送信装置101から送信されるトレーニング信号を受信して、全てのアンテナ間の通信路行列H(z)を推定する。なお、推定された通信路行列H(z)は、送信装置101に送信される。
ステップS902において、図5のステップS102と同様に、送信装置101の送信ウェイト算出部207は、転置余因子行列adj[H(z)]を計算し、adj[H(z)]を送信ビーム形成部204の送信ウェイトに設定する。
ステップS903において、受信装置102の受信ウェイト算出部904は、adj[H(z)]の算出に用いた通信路行列H(z)に基づいてdet[H(z)]を計算し、1/det[H(z)]を等化部305の受信ウェイトに設定する。
ステップS904において、送信装置101と受信装置802は、MIMO伝送によるデータ信号の通信を開始する。
このように、比較例の受信装置802は、通信路推定部902aにより取得された通信路行列H(z)に基づいて、送信ウェイトのadj[H(z)]と受信ウェイトのdet[H(z)]とを算出する。
これに対して、図4および図5で説明した本実施形態に係る受信装置102は、第1の推定処理により取得した通信路行列H(z)に基づいて、送信ウェイトのadj[H(z)]を算出して送信ビーム形成処理を行い、第2の推定処理によりストリーム間干渉が除去された後のストリームごとの通信路応答を推定し、複数のストリームの通信路応答の推定結果を合成した合成通信路応答を用いて受信ウェイトを算出する。これにより、通信路応答の推定結果の精度を高めることができるので、比較例に比べて精度の高い等化処理を行うことができる。
以上、説明したように、本発明に係る無線通信システム、無線通信方法、および受信装置は、FIR型送信ビーム形成処理を行うSC-MIMO方式において、各ストリームに対する通信路応答の推定結果を合成し、合成された通信路応答の推定結果に基づいて各ストリームの受信信号の等化処理を行うことにより、通信路応答の推定結果の精度を向上させることができる。
100・・・無線通信システム;101・・・送信装置;102・・・受信装置;201・・・情報ビット生成部;202・・・データ信号変調部;203・・・トレーニング信号生成部;204・・・送信ビーム形成部;205・・・送信部;206・・・受信部;207・・・送信ウェイト算出部;301・・・受信部;302a,902a・・・通信路推定部;302,902・・・推定部;303・・・送信部;304・・・推定結果合成部;305,905・・・等化部;306・・・データ信号復調部;307・・・情報ビット検出部;904・・・受信ウェイト算出部;ATt,ATr・・・アンテナ

Claims (8)

  1. 送信装置と受信装置との間でSC-MIMO方式による無線通信を行う無線通信システムにおいて、
    前記送信装置は、
    前記受信装置が通信路応答を推定するための予め定められた既知信号を生成するトレーニング信号生成部と、
    前記受信装置により推定された通信路応答に基づいて算出された送信ウェイトによりストリーム間干渉を除去するための送信ビームを形成する送信ビーム形成部と
    前記トレーニング信号生成部により生成されたストリーム間干渉の除去前の前記既知信号を送信し、前記送信ウェイトが算出された後、前記送信ビーム形成部によるビーム形成によりストリーム間干渉が除去された前記既知信号を送信する送信部と
    を備え、
    前記受信装置は、
    ストリーム間干渉の除去前の前記既知信号を受信して通信路応答を推定する通信路推定部と、
    ストリーム間干渉が除去された前記既知信号により推定されたストリームごとの複数の通信路応答を合成する合成部と、
    前記合成部により合成された通信路応答に基づいて算出された受信ウェイトにより、ストリームごとに符号間干渉を除去する等化処理を行う等化部と
    を備えることを特徴とする無線通信システム。
  2. 請求項1に記載の無線通信システムにおいて、
    前記通信路推定部は、前記送信ウェイトを算出するための第1の推定処理を行った後、前記受信ウェイトを算出するための第2の推定処理を行う
    ことを特徴とする無線通信システム。
  3. 請求項2に記載の無線通信システムにおいて、
    前記合成部は、前記第2の推定処理で推定されたストリームごとの通信路応答の平均値を計算し、
    前記等化部は、前記合成部により計算された通信路応答の平均値に基づいて算出された前記受信ウェイトにより、ストリームごとに符号間干渉を除去する等化処理を行う
    ことを特徴とする無線通信システム。
  4. 送信装置と受信装置との間でSC-MIMO方式による無線通信を行う無線通信方法において、
    前記送信装置は、
    前記受信装置が通信路応答を推定するための予め定められた既知信号を生成するトレーニング信号生成処理と、
    前記受信装置により推定された通信路応答に基づいて算出された送信ウェイトによりストリーム間干渉を除去するための送信ビームを形成する送信ビーム形成処理と
    前記トレーニング信号生成処理により生成されたストリーム間干渉の除去前の前記既知信号を送信し、前記送信ウェイトが算出された後、前記送信ビーム形成処理によるビーム形成によりストリーム間干渉が除去された前記既知信号を送信する送信処理と
    を行い、
    前記受信装置は、
    ストリーム間干渉の除去前の前記既知信号を受信して通信路応答を推定する通信路推定処理と、
    ストリーム間干渉が除去された前記既知信号により推定されたストリームごとの複数の通信路応答を合成する合成処理と、
    前記合成処理により合成された通信路応答に基づいて算出された受信ウェイトにより、ストリームごとに符号間干渉を除去する等化処理と
    を行うことを特徴とする無線通信方法。
  5. 請求項4に記載の無線通信方法において、
    前記通信路推定処理では、前記送信ウェイトを算出するための第1の推定処理を行った後、前記受信ウェイトを算出するための第2の推定処理を行う
    ことを特徴とする無線通信方法。
  6. 請求項5に記載の無線通信方法において、
    前記合成処理では、前記第2の推定処理で推定されたストリームごとの通信路応答の平均値を計算し、
    前記等化処理では、前記合成処理で計算された通信路応答の平均値に基づいて算出された前記受信ウェイトにより、ストリームごとに符号間干渉を除去する
    ことを特徴とする無線通信方法。
  7. 送信装置との間でSC-MIMO方式による無線通信を行う受信装置において、
    前記送信装置から送信されるストリーム間干渉の除去前の既知信号を受信して通信路応答を推定する通信路推定部と、
    前記送信装置からビーム形成して送信されるストリーム間干渉が除去された既知信号により推定されたストリームごとの複数の通信路応答を合成する合成部と、
    前記合成部により合成された通信路応答に基づいて算出された受信ウェイトにより、ストリームごとに符号間干渉を除去する等化処理を行う等化部と
    を備えることを特徴とする受信装置。
  8. 請求項7に記載の受信装置において、
    前記通信路推定部は、前記送信装置がビーム形成に用いる送信ウェイトを算出するための第1の推定処理を行った後、前記受信ウェイトを算出するための第2の推定処理を行う
    ことを特徴とする受信装置。
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