JP7508829B2 - 情報処理装置及びプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、情報処理装置及びプログラムに関する。
特許文献1には、ワークフローで定めた経路に従って電子文書を回覧して承認又は決裁を行うワークフローシステムにおいて、電子文書のワークフロー処理が滞留期限を超過している場合に承認者又は決済者の上長を代行者に設定する機能を設けることが記載されている。
特開2007-156678号公報
しかし、承認等を行えるユーザが特定の個人に限定される場合や代行による決済が許されない場合には、特許文献1に記載の技術によっても、回覧の滞留は解消されない。
本発明は、滞留する回覧の検知後に承認等の代行が可能なユーザを探す場合に比して、回覧の滞留を未然に予防できるようにすることを目的とする。
請求項1に記載の発明は、プロセッサを有し、前記プロセッサは、ワークフローシステムに登録されているユーザのスケジュールを取得し、申請を処理する特定のユーザについての不在の予定が検出された場合、当該特定のユーザの不在の予定を、申請の履歴が予め定めた条件を満たすユーザに通知する、情報処理装置である。
請求項に記載の発明は、前記条件を満たすユーザは、申請の回数又は申請の頻度が予め定めた閾値を超えるユーザである、請求項に記載の情報処理装置である。
請求項に記載の発明は、前記条件を満たすユーザは、申請から希望する納期までの期間の長さの平均値が予め定めた閾値より短いユーザである、請求項に記載の情報処理装置である。
請求項に記載の発明は、コンピュータに、ワークフローシステムに登録されているユーザのスケジュールを取得する機能と、申請を処理する特定のユーザについての不在の予定が検出された場合、当該特定のユーザの不在の予定を、申請の履歴が予め定めた条件を満たすユーザに通知する機能とを実現させるプログラムである。
請求項1記載の発明によれば、申請を行う可能性が高いユーザに通知できる。
請求項記載の発明によれば、不在の影響を受ける可能性が高いユーザに通知できる。
請求項記載の発明によれば、不在の影響を受ける可能性が高いユーザに通知できる。
請求項記載の発明によれば、申請を行う可能性が高いユーザに通知できる。
実施の形態で使用するワークフロー管理システムの構成例を示す図である。 実施の形態で使用するスケジュールサーバの構成例を説明する図である。 実施の形態で使用するワークフローサーバの構成例を説明する図である。 アプリ別利用状況DBに格納されるデータの構造例を説明する図である。 アプリ別利用状況DBの具体例を説明する図である。 ユーザ権限DBに格納されるデータの構造例を説明する図である。 連携アプリの定義の一例を説明する図である。 ワークフローサーバで実行される処理動作の一例を示すフローチャートである。 予め定めた条件を満たすユーザが使用する情報端末に表示される画面の一例を説明する図である。 ワークフローサーバで実行される他の処理動作の一例を示すフローチャートである。 申請の履歴が存在しないユーザが使用する情報端末に表示される画面の一例を説明する図である。 ワークフローサーバで実行される他の処理動作の一例を示すフローチャートである。 処理動作3で想定する申請後の処理の流れと承認者であるユーザEの不在期間との関係を説明する図である。 ユーザAによる見積書の申請を説明する図である。 承認者に回覧する申請の事務を担当するユーザが操作する情報端末に表示される画面の一例を説明する図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
<実施の形態>
<システム構成>
図1は、実施の形態で使用するワークフロー管理システム1の構成例を示す図である。
図1に示すワークフロー管理システム1は、ワークフローを使用する権限を有するユーザが操作する情報端末10A~10Eと、ユーザのスケジュールを管理するスケジュールサーバ20と、ワークフローとして定義された業務の流れを制御するワークフローサーバ30とを有している。
これらの端末は、いずれもネットワーク40に接続されている。本実施の形態の場合、ネットワーク40は、LAN(=Local Area Network)である。もっとも、ネットワーク40の全部又は一部は、インターネット又はクラウドネットワークでもよい。
本実施の形態においては、「ワークフロー」との用語を、複数人のユーザが関与する業務の流れの意味で使用する。
本実施の形態におけるワークフローは、例えば申請、承認、決裁、保管等の各工程の組み合わせにより規定されている。もっとも、ワークフローを規定する各工程の内容や組み合わせは、ワークフローを運用する目的やワークフローを運用する事業者により異なる。
ワークフローで扱う電子文書には、例えば業務に使用するアプリケーションプログラムで作成された文書、電子メール、紙文書を電子化した文書、写真、画像その他が含まれる。以下、アプリケーションプログラムを「アプリ」という。
本実施の形態の場合、ワークフローと連携して、ユーザの業務上の作業を支援するアプリを「業務支援アプリ」ともいう。
図1の場合、情報端末10Aは、ユーザAが操作する端末である。情報端末10Bは、ユーザBが操作する端末である。情報端末10Cは、ユーザCが操作する端末である。情報端末10Dは、ユーザDが操作する端末である。情報端末10Eは、ユーザEが操作する端末である。なお、不特定のユーザが操作する端末を情報端末10という。
図1では、5名のユーザを想定しているがユーザの人数は任意である。
ユーザが操作する情報端末10は、特定のユーザに専用の端末である必要はない。本実施の形態の場合、ログインに用いたアカウントにより、情報端末10を操作するユーザを特定する。
情報端末は、例えばデスクトップ型のコンピュータ、ノート型のコンピュータ、タブレット型のコンピュータ、スマートフォンである。
スケジュールサーバ20は、ワークフローを使用する権限を有するユーザのスケジュールを管理するサーバである。本実施の形態の場合、スケジュールは、出勤日のスケジュール、出張等の外出のスケジュール、休暇のスケジュール等を含む。なお、スケジュールには、会議の予定を含めてもよい。
本実施の形態では、ユーザがワークフローにアクセスして業務を行う予定がない期間を「不在期間」という。例えば休日やユーザが個人的に申請した休暇日は、不在期間の一例である。
ワークフローサーバ30は、ワークフロー上における電子文書の受け渡しや処理の進捗を管理するサーバである。
本実施の形態の場合、ワークフローを規定する各工程には、それぞれに対応する業務支援アプリが用意されている。業務支援アプリには、例えば属性を管理するアプリ、属性を設定するアプリ、電子文書を管理するアプリ、電子文書の活用に関するアプリがある。
属性を管理するアプリは、例えば電子文書からタイトルを抽出してデータベースに登録する機能を提供する。属性を設定するアプリは、電子文書を解析してデータベースに属性を登録する機能を提供する。ここでの登録には、属性の追加も含まれる。電子文書を管理するアプリは、規則に従って電子文書にファイル名を付与する機能や電子文書を保管するフォルダを規則に従って決定する機能を提供する。電子文書の活用に関するアプリは、規則に従って電子文書を送信する機能を提供する。業務支援アプリの内容は、ワークフローの内容によっても異なる。
本実施の形態におけるワークフローサーバ30は、情報処理装置の一例である。
本実施の形態では、スケジュールサーバ20とワークフローサーバ30を、それぞれ独立したサーバとして説明するが、スケジュールサーバ20とワークフローサーバ30は、単一のサーバでもよい。
図1の場合、スケジュールサーバ20とワークフローサーバ30は同じネットワーク40に接続されているが、異なるネットワーク経由で接続されていてもよい。
また、図1に示すワークフロー管理システム1の場合、スケジュールサーバ20とワークフローサーバ30はそれぞれ1台であるが、複数台のサーバの連携により各サーバの機能を実現してもよい。
<スケジュールサーバの構成>
図2は、実施の形態で使用するスケジュールサーバ20の構成例を説明する図である。
図2に示すスケジュールサーバ20は、装置全体の動作を制御する演算ユニット201と、ハードディスク駆動装置(=HDD:Hard Disk Drive)202と、入出力(=I/O:Input/Output)ポート203と、外部装置との通信を実現する通信ユニッ204とを有している。これらの各部は、各種の信号線により接続されている。
演算ユニット201には、プロセッサの一例であるCPU(=Central Processing Unit)201Aと、BIOS(=Basic Input Output System)等が記憶されたROM(=Read Only Memory)201Bと、ワークエリアとして用いられるRAM(=Random Access Memory)201Cとが設けられている。
演算ユニット201は、いわゆるコンピュータであり、業務支援アプリその他のプログラムの実行を通じて各種の機能を提供する。
ハードディスク駆動装置202は、不揮発性の記憶媒体である磁気ディスクを駆動する装置であり、各種のデータを保管するデータベースとして用いられる。
図2の場合、各種のデータの一例として、スケジュール管理テーブル202Aが示されている。本実施の形態におけるスケジュール管理テーブル202Aは、ユーザ別にスケジュールを管理している。
<ワークフローサーバの構成>
図3は、実施の形態で使用するワークフローサーバ30の構成例を説明する図である。
図3に示すワークフローサーバ30は、装置全体の動作を制御する演算ユニット301と、ハードディスク駆動装置302と、入出力ポート303と、外部装置との通信を実現する通信ユニット304と、指示等の入力に用いる入力ユニット305と、情報の表示に用いる表示ユニット306とを有している。これらの各部は、各種の信号線により接続されている。
演算ユニット301は、プロセッサの一例であるCPU301Aと、BIOS等が記憶されたROM301Bと、ワークエリアとして用いられるRAM301C等が設けられている。
演算ユニット301は、いわゆるコンピュータであり、プログラムの実行を通じて各種の機能を提供する。
ハードディスク駆動装置302は、不揮発性の記憶媒体である磁気ディスクを駆動する装置であり、ワークフローの管理に関連する各種のデータを保管するデータベース(=DB:DataBase)として用いられる。
図3では、ハードディスク駆動装置302が格納するデータの一例として、ワークフローテーブル302A、ユーザリスト302B、申請者リスト302C、電子文書302D、アプリ別利用状況DB302E、ユーザ権限DB302Fを表している。
本実施の形態の場合、業務支援アプリは、情報端末10にインストールされている。もっとも、業務支援アプリがワークフローサーバ30上で実行される場合、業務支援アプリもハードディスク駆動装置302に格納される。
ワークフローテーブル302Aには、ワークフローの管理で使用する各種のデータが格納される。各種のデータには、例えば過去に実行された処理の履歴も含まれる。処理の履歴には、処理を行ったユーザの属性に関する情報、処理の対象となった電子文書に関する情報、処理の内容等が含まれる。
ユーザリスト302Bは、ワークフローを使用する権限を有するユーザのリストである。前述したユーザA~Eは、ユーザリスト302Bで管理される。
申請者リスト302Cは、承認等を求める電子文書を申請したユーザのリストである。申請者リスト302Cのデータは、申請を受け付けるたびに更新される。
電子文書302Dは、ワークフローで扱われる文書であり、例えば契約書、見積書等である。
アプリ別利用状況DB302Eは、業務支援アプリ別に、ユーザの利用状況を管理するデータを格納する。
図4は、アプリ別利用状況DB302Eに格納されるデータの構造例を説明する図である。
図4には、複数の業務支援アプリの1つである業務支援アプリXのデータ構造が示されている。もっとも、他の業務支援アプリのデータ構造も、業務支援アプリXのデータ構造と同じである。
図4の場合、アプリ別利用状況DB302Eには、業務支援アプリ毎に、ユーザ別の利用頻度の平均値と申請から希望の納期(以下「希望納期」という)までの期間の平均値が格納されている。希望納期とは、申請の際に申請者が指定する納期である。
利用頻度の平均値と申請から希望納期までの期間の平均値は、ワークフローテーブル302Aに格納される処理の履歴に基づいて算出される。
本実施の形態では、利用頻度を申請の頻度の意味で使用する。本実施の形態では、申請する可能性が高いユーザを発見する目的で、利用頻度の情報を用いるためである。従って、申請された電子文書に関する事務作業のためにユーザが業務支援アプリを利用した回数は、利用頻度の平均値の算出から除外される。
ただし、計算される平均値の信頼性を高めるためには、予め定めた回数以上の申請を行ったユーザに限り、平均値を計算してもよい。勿論、1回でも申請の履歴があれば、平均値の計算は可能である。
平均値を計算する期間は、予め定めた期間について設定される。予め定めた期間には、例えばワークフロー管理システム1の使用を開始した時刻から現在時刻までの期間、現在時刻までの直近1年の期間、現在時刻までの直近半年の期間、管理者が任意に指定した期間がある。いずれの期間を使用するかは、初期設定により指定されてもよいし、管理者が指定してもよい。
平均値の計算に使用する対象期間が長くなると、以前は利用の回数が多かったが最近は利用の回数が少ないユーザと、以前は利用の回数が少なかったが最近は利用の回数が多いユーザとで計算される平均値が同じになる可能性がある。
しかし、平均値の計算に使用する対象期間として、直近1年や直近半年の期間を用いれば、現在の利用の状況に近い平均値を算出することが可能になる。
平均値の計算に使用する対象期間は、ユーザによる設定が可能である。
本実施の形態では、利用頻度の平均値を計算しているが、利用頻度の平均値に代えて又は一緒に、予め定めた期間内における申請の回数を使用してもよい。
予め定めた期間には、ワークフロー管理システム1の使用を開始した時刻から現在時刻までの期間を用いてもよいし、現在時刻までの直近1年の期間を用いてもよいし、現在時刻までの直近半年の期間を用いてもよいし、管理者が任意に指定した期間を用いてもよい。
もっとも、現在時刻までの直近1年の間に行われた申請の回数や現在時刻までの直近半年の間に行われた申請の回数は、同期間に行われた申請の回数の平均値と同じである。
図5は、アプリ別利用状況DB302Eの具体例を説明する図である。図5に示すテーブルは、業務支援アプリXに関する利用状況を表している。
図5の場合、ユーザAによる業務支援アプリXの利用頻度の平均値は1箇月に4回の割合であり、申請から希望納期までの期間の平均値は5日である。
また、ユーザBによる業務支援アプリXの利用頻度の平均値は1箇月に1回の割合であり、申請から希望納期までの平均値は3日である。ユーザCによる業務支援アプリXの利用頻度の平均値は1年に1回の割合であり、申請から希望納期までの期間の平均値は7日である。
図5の場合、ユーザAによる業務支援アプリXの利用頻度が最も高く、ユーザCによる業務支援アプリXの利用頻度が最も低い。一方、業務支援アプリXを利用するユーザの中では、ユーザBによる申請から希望納期までの期間が最も短く、ユーザCによる申請から希望納期までの期間が最も長い。
図3の説明に戻る。
ユーザ権限DB302Fは、業務支援アプリを利用する権限の有無や参照する権限の有無に関するデータを格納する。
図6は、ユーザ権限DB302Fに格納されるデータの構造例を説明する図である。図6に示すユーザ権限DB302Fにおいては、各ユーザが権限を有する業務支援アプリに○印を付して示している。
例えばユーザAとBは、業務支援アプリX、Y、Z、連携1を利用する権限を有している。ユーザCは、業務支援アプリX、Y、Z、連携1、連携2を利用する権限を有している。ユーザDは、業務支援アプリX、Y、Z、XX、連携1、連携2を利用する権限を有している。ユーザEは、業務支援アプリX、Y、Z、XX、XY、XZ、連携1、連携2を利用する権限を有している。
前述したように、業務支援アプリは、ワークフローを規定する個々の工程に対応する業務上の作業の支援を目的に用意されたアプリである。
これに対し、連携1や連携2に対応する連携アプリは、複数の業務支援アプリの組み合わせとして定義される。換言すると、連携アプリは、ワークフローの全体を構成する複数の工程の一部分に対応する。
図7は、連携アプリの定義の一例を説明する図である。図7に示す連携アプリは、業務支援アプリX(すなわち「アプリX」)、業務支援アプリY(すなわち「アプリY」)、業務支援アプリZ(すなわち「アプリZ」)等の組み合わせとして定義されている。
連携アプリは、ユーザや管理者による定義が可能である。例えばアプリXは申請の受け付け事務を担当するユーザが使用するアプリであり、アプリYは承認者としてのユーザが使用するアプリであり、アプリZは承認後の事務作業を担当するユーザが使用するアプリである。
図7に示す連携アプリは、複数の業務支援アプリが実行順に直列に連結されているが、分岐路や結合路を含んでもよい。
<ワークフローサーバの処理動作>
<処理動作1>
以下では、ワークフローを用いた申請に滞留が発生する可能性が相対的に高いユーザに対し、承認者の不在を積極的に通知する処理動作について説明する。
図8は、ワークフローサーバ30で実行される処理動作の一例を示すフローチャートである。なお、図中に示す記号のSはステップを意味する。
処理動作1は、ユーザによる申請とは無関係に実行される。むしろ、処理動作1は、ユーザが申請する前に実行される。
本実施の形態の場合、ワークフローサーバ30は、スケジュールサーバ20に対し、ユーザのスケジュールを定期的に要求する(ステップ1)。
ワークフローサーバ30は、承認者の不在の予定を通知する必要性が高いユーザを検知するため、予め定めた周期で、各ユーザのスケジュールを要求する。
予め定めた周期には、例えば10分毎、30分毎、1時間毎、2時間毎、6時間毎、1日毎を使用する。
もっとも、より短い周期でスケジュールを要求することも可能である。また、1日や予め定めた特定の曜日の予め定めた時刻に、各ユーザのスケジュールを要求してもよい。例えば月曜日~金曜日の9時、12時、15時、18時、21時に、スケジュールを要求してもよい。
要求を受信したスケジュールサーバ20は、要求に対する応答として各ユーザのスケジュールを送信する(ステップ2)。もっとも、スケジュールサーバ20が、予め定めた周期や時刻に、各ユーザのスケジュールをワークフローサーバ30に通知してもよい。
次に、ワークフローサーバ30は、受信した各ユーザのスケジュールを参照し、承認者に不在期間が予定されているか否かを判定する(ステップ3)。
ここでの承認者は、申請を処理する特定のユーザの一例である。図8では、承認者となるユーザの不在の予定を判定しているが、申請の事務作業を担当するユーザの不在の予定を判定してもよい。この場合は、申請の事務作業を担当するユーザも、申請を処理する特定のユーザの一例となる。
本実施の形態では、1日の不在も不在期間として扱うが、予め定めた日数以上連続した不在期間だけを、ステップ3における検出の対象としてもよい。例えば実働日の3日以上連続した不在期間だけを検出の対象とし、1日にだけの不在期間は検出の対象外としてもよい。
また、不在期間の予定を検索する期間は、現在時刻を基準として例えば2箇月先までの範囲に制限してもよい。例えば1年後に不在期間が予定されていても、直近の申請には影響しないためである。本実施の形態におけるワークフローサーバ30は、現在時刻から1箇月先までの範囲で不在期間を検索する。
ステップ3で否定結果が得られた場合、ワークフローサーバ30は、ステップ1に戻る。
一方、ステップ3で肯定結果が得られた場合、ワークフローサーバ30は、アプリ別利用状況DB302E(図3参照)から申請の履歴を取得する(ステップ4)。
次に、ワークフローサーバ30は、取得した申請の履歴について、予め定めた条件を満たすユーザを検索する(ステップ5)。
本実施の形態の場合、予め定めた条件として、申請の頻度が閾値を超えること、又は、申請の回数が閾値を超えること、又は、申請から希望納期までの期間が閾値よりも短いことを採用する。
例えば申請の頻度についての閾値には1箇月に3回を用いる。例えば申請の回数についての閾値には1年間に36回を用いる。例えば申請から希望納期までの期間の平均値についての閾値には4日を用いる。
ここでの閾値は、例えば近日中に申請を行う可能性が高いユーザとみなす基準に応じて選択される。閾値は、初期設定で与えられてもよいし、管理者が定めてもよい。
予め定めた条件を満たすユーザの検索が終了すると、ワークフローサーバ30は、該当するユーザに承認者の不在の予定等を通知する(ステップ6)。ここでの通知は、電子メールを用いてもよいし、プッシュ通知でもよい。プッシュ通知の場合、ユーザがワークフローのホーム画面等を開いていない状態でも、ユーザの操作とは無関係にメッセージが表示される。
図9は、予め定めた条件を満たすユーザが使用する情報端末10に表示される画面310の一例を説明する図である。
画面310は、ステップ5(図8参照)の条件を満たすユーザが操作する情報端末10に表示される。本実施の形態の場合、画面310は、利用頻度の平均値が閾値を超えるユーザAが操作する情報端末10A(図1参照)と、申請から希望納期までの期間の平均値が閾値より短いユーザBが操作する情報端末10B(図1参照)に表示される。
画面310の表示は、過去の申請の履歴に基づいて実行されるので、ユーザAとユーザBが近日中に申請を行う予定があるかは分からない。
画面310には、条件を満たすユーザへのメッセージ311として、申請が滞留する原因となる承認者の不在の予定と、申請を促す文面と、不在の期間が提示される。
図9の場合、メッセージ311には、「承認を担当するE部長は、次の期間不在になります。」と、「申請の予定がある場合は申請をお急ぎください。」と、「期間:3/31~4/10」が提示されている。
この画面310の表示により、承認を担当するE部長に不在の予定があることを、申請の可能性が高いユーザAとユーザBに知らせることが可能になる。
なお、画面310が表示されるユーザは、申請を行う可能性が他のユーザに比して高いユーザである。換言すると、画面310が表示されるユーザは、申請の滞留の影響を受け易いユーザである。
画面310の表示により、ユーザAは、予定されている申請の時期を早めて申請の滞留を避けることが可能になる。
一方のユーザBは、申請の頻度はユーザAより少ないが、申請から希望納期までの期間が他のユーザに比して短いユーザである。換言すると、ユーザBは、E部長の不在により、他のユーザに比して希望納期の前に承認を得られないリスクが、他のユーザに比して高いユーザである。ユーザBは、他のユーザに比して、申請から承認までの日数が平均的に少ないためである。
しかし、本実施の形態の場合、ユーザBは、事前にE部長の不在に気づけるので、普段よりも申請を早める可能性が高くなる。結果的に、申請の滞留により希望納期前に承認が得られ易くなる。
本実施の形態の場合、現在時刻から1箇月先までの期間を対象として承認者であるユーザEの不在期間の予定を申請の可能性が高いユーザに通知するので、何らの通知を行わない場合に比して、不在期間の前に申請の承認が終わる可能性が高くなる。
もっとも、現実には、急な不在の予定がスケジュールに登録される可能性もある。その場合でも、不在の予定が事前に通知されることで、不在を原因とする申請の滞留の可能性が低減される。
なお、画面310の表示の後に行われた申請の履歴は、アプリ別利用状況DB302E(図3参照)における申請から希望納期までの期間の平均値の計算から除外してもよい。画面310の表示後の申請は、ユーザに固有の行動を反映しない例外的な行動を含む可能性が高いためである。もっとも、除外するか否かは設定可能としてもよい。
本実施の形態の場合には、画面310に不在の期間も提示しているが、不在の予定の存在だけを画面310に提示してもよい。この場合でも、申請を予定しているユーザは、事前にE部長の不在の予定に気づいてスケジュールを確認する等の行動が可能になる。
また、画面310には、不在の理由が含まれてもよい。理由が分かることで、不在の期間の変更等を予想することが容易になる。
また、画面310には、不在の期間の間にE部長の代わりに承認を行うユーザの情報が表示されてもよい。
<処理動作2>
前述した処理動作1による通知には、少なくとも1回は、申請の履歴が存在することが必要となる。申請を行ったことが無いユーザには、申請の履歴が存在しないためである。
このため、前述した処理動作1の場合、過去に申請を行ったことがないユーザには、承認者の不在の予定を通知し得ない。
処理動作2は、処理動作1の手法では承認者の不在の予定を受け取れないユーザへの通知を実現する処理動作について説明する。
図10は、ワークフローサーバ30で実行される他の処理動作の一例を示すフローチャートである。図10には、図8との対応部分に対応する符号を付して示している。
本実施の形態における処理動作も、ユーザによる申請とは無関係に実行される。
処理動作2の場合も、ステップ1~ステップ4までの動作は、処理動作1と同じである。
すなわち、ワークフローサーバ30は、スケジュールサーバ20に対し、ユーザのスケジュールを定期的に要求する(ステップ1)。
要求を受信したスケジュールサーバ20は、要求に対する応答として各ユーザのスケジュールを送信する(ステップ2)。
次に、ワークフローサーバ30は、受信した各ユーザのスケジュールを参照し、申請等を承認する承認者に不在期間が予定されているか否かを判定する(ステップ3)。ステップ3で否定結果が得られる間、ワークフローサーバ30は、ステップ1に戻る。一方、ステップ3で肯定結果が得られた場合、ワークフローサーバ30は、アプリ別利用状況DB302E(図3参照)から申請の履歴を取得する(ステップ4)。
この後、ワークフローサーバ30は、申請の履歴がないユーザを検索する(ステップ11)。処理動作2は、申請の履歴がないユーザを通知の対象とするためである。もっとも、申請の回数が閾値を満たないことを理由として処理動作1の通知の対象から除外されたユーザが存在する場合には、当該ユーザもステップ11で検索する。
次に、ワークフローサーバ30は、該当するユーザが存在するか否かを判定する(ステップ12)。
ステップ12で否定結果が得られた場合、通知すべきユーザが存在しないので、ワークフローサーバ30は、ステップ1に戻る。
一方、ステップ12で肯定結果が得られた場合、ワークフローサーバ30は、該当するユーザに承認者の不在の予定等を通知する(ステップ6)。
図10の場合には、ユーザDが操作する情報端末10Dに情報が通知されている。ユーザDが操作する情報端末10Dには、例えば画面310が表示される。
もっとも、処理動作2で通知の対象となるユーザDは、過去に申請を行ったことがないユーザである。このため、画面310の表示が、ユーザDには迷惑になる可能性もある。
そこで、本実施の形態におけるワークフローサーバ30には、通知の対象であるユーザDがワークフローのホーム画面を開いた場合に、承認者であるE部長の不在を通知する機能も用意する。
図11は、申請の履歴が存在しないユーザが使用する情報端末10に表示されるホーム画面320の一例を説明する図である。
図11に示すホーム画面320には、ワークフローのホーム画面321が表示されている。
ホーム画面321の左側には、申請する文書の選択欄322が表示されている。選択欄322には、選択肢として、「すべての文書」、「契約書」、「見積書」、「発注書」、「請求書」、「その他の文書」が示されている。図11の場合、見積書が選択されている。
図11に示すホーム画面320の右側には、ユーザDが使用する権限を有する業務支援アプリのアイコン323及び324が表示されている。図11の場合、アイコン323は、連携アプリの1つである「連携1」に対応する。アイコン324は、業務支援アプリXX(すなわち「アプリXX」)に対応する。なお、ユーザDが使用する権限を有する他の業務支援アプリX、Y、Zに対応するアイコンの表示は紙面の都合により省略している。
図11の場合、承認者であるユーザEの不在が影響する業務支援アプリは、ユーザDが見積書の申請に使用する連携アプリである。このため、図11では、「連携1」に対応するアイコン323にメッセージ325が吹き出し形式で示されている。因みに、アプリXXは、ユーザEの不在が影響しないので、メッセージ325は付されていない。
ここでのアイコン323は、申請に用いるボタンの一例である。
メッセージ325にも、申請が滞留する原因となる承認者の不在の予定と、不在の期間と、申請の処理が再開される時期が提示される。
図11に示すメッセージ325には、「申請を承認するE部長には不在期間(3/31~4/10)があります。」と「申請は4月11日以降に処理されます。」と記載されている。図11の場合、申請の処理が再開される時期が示される一方、申請を促す文面が含まれない点で、画面310(図9参照)と異なっている。
もっとも、メッセージに325にも、申請を促す文面を含めてもよい。また、画面310のメッセージ311(図9参照)にも、申請の処理が再開される時期を加えてもよい。
なお、図11の場合、メッセージ325は、申請に使用する業務支援アプリXXのアイコン323に関連付けて表示されているが、アイコンと紐付けない表示も可能である。例えばE部長の承認が関係する業務支援アプリに対応する複数のアイコンがホーム画面320に表示されている場合、メッセージ325が重なって表示されると、かえって情報の確認が困難になる。このような場合には、アイコンとは無関係な位置にメッセージ325を1つだけ表示してホーム画面320の見やすさを高めてもよい。
また、メッセージ325は、E部長の承認を含む全ての業務支援アプリのアイコンに紐付けて表示するのではなく、1つのアイコンにだけメッセージ325を紐付けて表示することとし、ユーザDが他のアイコンを選択するたびに、選択されたアイコンに紐付けるようにメッセージ325を表示してもよい。
<処理動作3>
前述した処理動作1及び2は、申請の可能性があるユーザへの承認者の不在の予定の通知を目的としている。
しかし、処理動作1又は2の通知を受けた申請者が前倒しで申請を行ったとしても、申請の事務処理を行うユーザからの承認者への回覧が遅れると、申請の回覧の滞留が発生する。
そこで、処理動作3では、ワークフローが受け付けた申請の事務処理を担当するユーザのうち承認者の上流で事務作業を行うユーザに対して承認者の不在の予定を積極的に通知する処理動作について説明する。
図12は、ワークフローサーバ30で実行される他の処理動作の一例を示すフローチャートである。
図12の場合には、申請者をユーザAとし、承認者であるユーザEに回覧する電子文書の事務の担当者をユーザCとする。
図13は、処理動作3で想定する申請後の処理の流れと承認者であるユーザEの不在期間との関係を説明する図である。
まず、ユーザAは、3月10日に申請を行う。ユーザAが指定した希望納期は4月5日である。承認者であるユーザEの不在期間は3月31日から4月10日までの11日間であり、希望納期と重なっている。
ユーザAが申請した電子文書は、ユーザCの事務作業を経て承認者であるユーザEに回覧され、その後、ユーザEの承認を経てユーザDに回覧される。図13の場合、ユーザCとユーザDが不在でも他のユーザによる事務の代行が可能である。このため、ユーザAの申請の回覧の滞留は、ユーザEの不在による承認の遅れにより発生する。
図14は、ユーザAによる見積書の申請を説明する図である。図14には、図11との対応部分に対応する符号を付して示している。
図14に示すホーム画面320の下部には、申請の対象である見積書に対応する2つのアイコン326及び327が表示されている。アイコン326は「見積書1」に対応し、アイコン327は「見積書2」に対応する。
「見積書2」の承認を申請したい場合、ユーザは、「見積書2」に対応するアイコン327を、「連携1」に対応するアイコン323の位置まで移動させる。この移動は、いわゆるドラッグ&ドロップの操作である。
図12の説明に戻る。
この操作を検出した情報端末10Aは、ワークフローサーバ30に対し、申請の発生を通知する(ステップ21)。
ワークフローサーバ30は、申請を受け付けると(ステップ22)、スケジュールサーバ20に対し、申請を承認するユーザのスケジュールを要求する(ステップ23)。申請を承認するユーザは、起動された業務支援アプリや申請された電子文書の内容に応じて特定される。本実施の形態の場合、見積書の申請を承認する権限を有するユーザは、ユーザEである。
スケジュールサーバ20は、要求に対する応答として、該当するユーザのスケジュールを送信する(ステップ24)。
スケジュールを受信したワークフローサーバ30は、承認者に不在の予定があるか否かを判定する(ステップ25)。
承認者であるユーザEに不在の予定が無い場合、ワークフローサーバ30は、ステップ25で否定結果を得る。
この場合、ワークフローサーバ30は、承認者であるユーザEの不在の予定の通知を行う必要がない。このため、ワークフローサーバ30は、不在の予定の通知に関する処理を終了する。もっとも、ユーザCが担当する申請の発生は、ワークフローサーバ30からユーザCに通知される。
一方、承認者であるユーザEに不在の予定があった場合、ワークフローサーバ30は、ステップ25で肯定結果を得る。
この場合、ワークフローサーバ30は、申請者の希望納期を取得する(ステップ26)。
次に、ワークフローサーバ30は、希望納期が不在期間に重なるか否かを判定する(ステップ27)。
ステップ27で否定結果が得られた場合、ワークフローサーバ30は、ステップ25で否定結果が得られた場合と同様、ユーザCには、承認者であるユーザEの不在の予定の通知は行われない。
一方、ステップ27で肯定結果が得られた場合、ワークフローサーバ30は、承認者の上流で事務処理を行うユーザに対し、承認者の不在の予定等を通知する(ステップ28)。
前述したように、本実施の形態の場合、承認者はユーザEであり、その上流で事務処理を行うユーザは、ユーザCである。
従って、ワークフローサーバ30は、ユーザCに対してユーザEの不在の予定を通知する。
図15は、承認者に回覧する申請の事務を担当するユーザCが操作する情報端末10Cに表示される画面330の一例を説明する図である。
ここでのユーザCは、承認者の直前に申請を処理するユーザの一例である。
画面330には、条件を満たすユーザへのメッセージ331として、申請中の希望納期が承認者の不在の予定と重なっていることと、事務処理の完了が求められる目標日とが提示される。事務処理の完了が求められる目標日は、処理の期限の一例である。
図15に示すメッセージ331には、「Aさんから申請された見積書の希望納期は、承認を担当するE部長の不在期間(3/31~4/10)に重なっています。」と「3/20までに申請の事務を完了させてください。」の情報が記載されている。
図15の場合、承認者であるE部長の不在期間の情報も含まれているが、不在期間を具体的に示す記載はなく、事務処理の完了が求められる目標日だけが表示されてもよい。事務処理の完了が求められる目標日が明示的に表示されることで、ユーザCによるスケジュールの把握が容易になる。
反対に、事務処理の完了が求められる目標日の具体的な情報はなく、不在期間を具体的に示す表示があってもよい。
なお、図15の場合には、事務処理の完了が求められる目標日を不在期間の初日の11日前に設定する例を示しているが、この期間は、初期値として与えてもよいし、管理者の設定により与えてもよい。また、目標日や目標日を与えるための期間を、承認者であるユーザEが個別に設定できるようにしてもよい。
処理動作3の場合、不在の予定がある承認者の前段に配置される処理ステップが1つの場合を想定しているが、複数のステップが存在する場合には、各ステップに対応する作業を担当するユーザに対して承認者の不在の予定等を通知してもよい。この通知にも、電子メールやプッシュ通知を使用すればよい。
<他の実施の形態>
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の技術的範囲は前述した実施の形態に記載の範囲に限定されない。前述した実施の形態に、種々の変更又は改良を加えたものも、本発明の技術的範囲に含まれることは、特許請求の範囲の記載から明らかである。
例えば前述の実施の形態では、申請の受け付け後の手続きに現れる承認者が1名の場合を説明したが、承認者は複数名でもよい。例えば申請の対象である金額によっては、一次承認者による承認の後に、役職上の上位者による承認を必要とすることがある。その場合には、複数名の承認者のそれぞれについて不在期間を判定する。
なお、承認者が複数名おり、複数の不在期間が見つかった場合には、複数の不在期間に対応する承認者のうち職務上の最も上位の承認者の不在期間を基準に用いてもよい。
また、前述の実施の形態においてワークフローサーバ30が実行すると説明した処理の一部をスケジュールサーバ20が実行してもよく、反対に、スケジュールサーバ20が実行すると説明した処理の一部をワークフローサーバ30が実行してもよい。
また、ワークフローサーバ30は、スケジュールサーバ20以外の外部サーバとの連携により、前述した機能を実行してもよい。
前述した各実施の形態におけるプロセッサは、広義的な意味でのプロセッサを指し、汎用的なプロセッサ(例えばCPU等)の他、専用的なプロセッサ(例えばGPU、ASIC(=Application Specific Integrated Circuit)、FPGA、プログラム論理デバイス等)を含む。
また、前述した各実施の形態におけるプロセッサの動作は、1つのプロセッサが単独で実行してもよいが、物理的に離れた位置に存在する複数のプロセッサが協働して実行してもよい。また、プロセッサにおける各動作の実行の順序は、前述した各実施の形態に記載した順序のみに限定されるものでなく、個別に変更してもよい。
1…ワークフロー管理システム、10、10A、10B、10C、10D、10E…情報端末、20…スケジュールサーバ、30…ワークフローサーバ

Claims (4)

  1. プロセッサを有し、
    前記プロセッサは、
    ワークフローシステムに登録されているユーザのスケジュールを取得し、
    申請を処理する特定のユーザについての不在の予定が検出された場合、当該特定のユーザの不在の予定を、申請の履歴が予め定めた条件を満たすユーザに通知する、
    情報処理装置。
  2. 前記条件を満たすユーザは、申請の回数又は申請の頻度が予め定めた閾値を超えるユーザである、請求項に記載の情報処理装置。
  3. 前記条件を満たすユーザは、申請から希望する納期までの期間の長さの平均値が予め定めた閾値より短いユーザである、請求項に記載の情報処理装置。
  4. コンピュータに、
    ワークフローシステムに登録されているユーザのスケジュールを取得する機能と、
    申請を処理する特定のユーザについての不在の予定が検出された場合、当該特定のユーザの不在の予定を、申請の履歴が予め定めた条件を満たすユーザに通知する機能と
    を実現させるプログラム。
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