JP7508302B2 - 食材管理システム - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、食材管理システムに関する。
冷蔵庫に保存された食材などを管理するための食材管理システムが提案されている。このような食材管理システムは、利便性の向上が期待されている。
特開2018-146120号公報
本発明が解決しようとする課題は、利便性の向上を図ることができる食材管理システムを提供することである。
実施形態の食材管理システムは、ユーザの住居に在庫として存在する食材を管理する食材管理システムであって、受付部と、登録管理部と、応答制御部とを持つ。前記受付部は、前記ユーザの1纏まりの発話の音声データを分析した分析結果を受信し、前記分析結果が複数の食材の在庫登録を同時に追加する指示を示す場合、前記分析結果に基づき前記複数の食材の在庫登録を同時に追加する指示を受け付ける受付部。前記登録管理部は、前記受付部により受け付けられた指示に基づき、前記在庫登録を管理するデータベースにおいて前記在庫登録の追加を行う。前記応答制御部は、前記在庫登録に関するエラーを出力可能である。前記登録管理部は、各在庫登録に登録可能な食材の最大登録数量と、前記データベースに登録可能な前記在庫登録の最大登録件数とを管理し、前記受付部により前記在庫登録を同時に追加する指示を受け付けた前記複数の食材の各々について、前記最大登録数量に関する条件が満たされない場合には、前記最大登録数量に関する第1エラーが存在すると判定するとともに、前記最大登録数量以下の所定数量で前記在庫登録を行い、前記最大登録件数に関する条件が満たされない場合には、前記最大登録件数に関する第2エラーが存在すると判定する。前記応答制御部は、前記受付部により前記在庫登録を同時に追加する指示を受け付けた前記複数の食材に関して、前記登録管理部により前記第1エラーと前記第2エラーとが存在すると判定された場合、前記1纏まりの発話における前記複数の食材の発話順に関わらず、エラーの報告順序が予め設定された応答優先順位情報に基づき、前記第1エラーが存在すると判定された食材に関する前記第1エラーを先に出力させ、前記第2エラーが存在すると判定された食材に関する前記第2エラーを後に出力させる。
実施形態の食材管理システムの全体構成を示す図。 実施形態の冷蔵庫を示す正面図。 実施形態の冷却装置の構成を示す図。 実施形態の「特別チルド」の制御モードが実行される場合のチルド室の空気温度の変化を示す図。 実施形態のサーバのシステム構成を示すブロック図。 実施形態の在庫リストDBの内容の一例を示す図。 実施形態の買い物リストDBの内容の一例を示す図。 実施形態のゴミ箱DBの内容の一例を示す図。 実施形態の候補リストDBの内容の一例を示す図。 実施形態の食材DBの内容の一例を示す図。 実施形態の食材管理のトップページの画像の内容の一例を示す図。 実施形態の食材リストが表示された画像の内容の一例を示す図。 実施形態の在庫登録の削除に関する1つの制御例を示す図。 実施形態の在庫登録の削除に関する別の制御例を示す図。 実施形態の在庫登録の削除に関するさらに別の制御例を示す図。 実施形態の在庫登録の削除に関する処理を示すフローチャート。 実施形態の食材優先順位情報の内容の一例を示す図。 実施形態の複数の食材の登録を同時に追加または削除する指示に関する処理を示すフローチャート。 実施形態の冷蔵庫登録情報の内容の一例を示す図。 実施形態の食材管理の対象として設定可能な冷蔵庫の数が変更された場合の処理を示すフローチャート。
以下、実施形態の食材管理システムを、図面を参照して説明する。以下の説明では、同一または類似の機能を有する構成に同一の符号を付す。そして、それら構成の重複する説明は省略する場合がある。「XXに基づく」とは、「少なくともXXに基づく」ことを意味し、XXに加えて別の要素に基づく場合も含み得る。「XXに基づく」とは、XXを直接に用いる場合に限定されず、XXに対して演算や加工が行われたものに基づく場合も含み得る。「XXまたはYY」とは、XXとYYのうちいずれか一方の場合に限定されず、XXとYYの両方の場合も含み得る。「XX」および「YY」は、任意の要素(例えば任意の情報)である。以下では「データベース」を「DB」と表記する。「賞味期限」および「消費期限」の各々は、「摂取期限」の一例である。「貯蔵室の温度」は、貯蔵室の空気温度を意味する。「回答する」、「報知する」、「エラーを出力する」、またはその他の「出力する」とは、回答、報知、エラー、またはその他の内容を示す情報を報知部(例えば、音声対話装置および/または表示装置)から出力させることを意味する。また「回答」は、「応答」と読み替えられてもよい。
<1.全体構成>
図1は、実施形態の食材管理システム1の全体構成を示す図である。食材管理システム1は、例えば、1台以上の冷蔵庫100、音声対話装置200、端末機器300、およびサーバ400を含む。ただし、以下に説明する食材管理システム1の機能は、冷蔵庫100のみで実現されてもよいし、サーバ400のみで実現されてもよい。後述するネットワークNWは、例えば、インターネット、セルラー網、Wi-Fi網、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)、公衆回線、電話回線、無線基地局などのうち1つ以上を含む。
冷蔵庫100は、ユーザUの住居に設置される。冷蔵庫100は、例えば住居内のルータRを介してネットワークNWと接続され、サーバ400と通信可能である。本実施形態では、ユーザUの住居には、複数(例えば2台)の冷蔵庫100A,100Bが設置されている。ユーザUの住居には、3台の冷蔵庫100A,100B,100Cが設置されてもよい。冷蔵庫100A,100B,100Cは、互いに大きさや機能が異なってもよい。以下では、冷蔵庫100A,100B,100Cを互いに区別しない場合は、単に「冷蔵庫100」と称する。冷蔵庫100については、詳しく後述する。
音声対話装置200は、ユーザUの住居に配置される。音声対話装置200は、例えばルータRを介してネットワークNWと接続され、サーバ400と通信可能である。音声対話装置200は、ユーザUの発話による音声(音声入力)をマイクにより取得し、取得したユーザUの音声を音声データとしてサーバ400に送信する。音声対話装置200は、応答用の音声データをサーバ400から受信し、受信した音声データに対応する音声をスピーカから外部に出力する。音声対話装置200は、例えば、冷蔵庫100とは独立して配置されるスマートスピーカである。ただし、音声対話装置200は、冷蔵庫100または別の家電機器の一部として設けられてもよい。端末機器300が音声対話機能を有する場合、端末機器300が「音声対話装置」の一例に該当してもよい。この場合、以下の説明における「音声対話装置200」は「端末機器300」と読み替えられてもよい。音声対話装置200は、「報知部」の一例である。
端末機器300は、例えば、ユーザUが所有する携帯端末機器であり、スマートフォンまたはタブレット端末機器などである。端末機器300は、ネットワークNWと接続され、サーバ400と通信可能である。端末機器300は、表示装置310を有する。表示装置310は、画像や映像を表示可能な表示画面と、表示画面に重ねて設けられたタッチセンサとを含む。表示装置310は、「報知部」の別の一例である。端末機器300には、後述する食材管理および冷蔵庫100の遠隔操作を行うためのアプリケーションプログラム(以下「アプリ」と称する場合がある)がインストールされている。端末機器300は、上記例に限定されず、パーソナルコンピュータや、入力機能を有したテレビジョン受像機などでもよい。
サーバ400は、食材管理に関する種々のサービスを提供する。サーバ400は、「サーバシステム」と称されてもよい。サーバ400は、例えば、1台以上のサーバ装置(クラウドサーバ)により構成される。本実施形態では、サーバ400は、第1サーバ装置410および第2のサーバ装置420から構成される。第1サーバ装置410は、音声対話装置200を制御する音声対話用のサーバ装置である。この場合、第1サーバ装置410は、食材管理システム1に含まれなくてもよい。第2サーバ装置420は、食材管理および冷蔵庫100の遠隔制御を行う管理用のサーバ装置である。第2サーバ装置420は、食材管理を行うサーバ装置と、冷蔵庫の遠隔制御を行うサーバ装置とに分かれて設けられてもよい。サーバ400は、ルータRに含まれる情報処理部、および/またはネットワークNW中のルータに含まれる情報処理部など、エッジコンピューティングやフォグコンピューティングを行う情報処理部を含んでもよい。サーバ400については、詳しく後述する。
<2.冷蔵庫>
<2.1 冷蔵庫の構成>
図2は、冷蔵庫100を示す正面図である。冷蔵庫100は、例えば、筐体10、複数の扉20、表示装置30、冷却装置40(図3参照)、および制御装置50を含む。筐体10の内部には、複数の貯蔵室(保存部屋)11が設けられている。複数の貯蔵室11は、冷蔵室11A、チルド室11B、野菜室11C、製氷室11D、小冷凍室11E1、および主冷凍室11E2を含む。これら貯蔵室11は、扉20により開閉可能に閉じられる。以下では、小冷凍室11E1と主冷凍室11E2とを区別しない場合、単に「冷凍室11E」と称する。
冷蔵室11Aは、平均温度が3℃から5℃の温度帯の貯蔵室11である。チルド室11Bは、平均温度が0℃から3℃の温度帯の貯蔵室11である。チルド室11Bは、「特別機能室」の一例である。ただし、特別機能室は、チルド室に限らず、パーシャル室や、切換室などでもよい。特別機能室は、少なくともある制御モード(運転モード)において、冷蔵室11Aよりも平均温度が低くなる機能を有した貯蔵室11である。野菜室11Cは、平均温度が約6℃の温度帯の貯蔵室11である。冷凍室11Eは、平均温度がマイナス18℃以下の貯蔵室11である。すなわち、これら貯蔵室11は、野菜室11C、冷蔵室11A、チルド室11B、冷凍室11Eの順に温度帯が低くなる。ここで、任意の要素であるX,Y,Zについて「X,Y,Zの順に低くなる」とは、Xが高く、Yが中位であり、Zが低いことを意味する。この定義は、以下でも同様である。小冷凍室11E1および主冷凍室11E2は、同じ温度帯の貯蔵室11である。
表示装置30は、画像や映像を表示可能な表示画面と、表示画面に重ねて設けられたタッチセンサとを含む。表示装置30は、「報知部」のさらに別の一例である。以下では、端末機器300の表示装置310と、冷蔵庫100の表示装置30とを互いに区別しない場合は、単に「表示装置DD」と称する。
冷却装置40は、貯蔵室11を冷却する装置であり、圧縮機および送風機などを含む。冷却装置40については後述する。制御装置50は、冷蔵庫100の全体を制御する。例えば、制御装置50は、表示装置30を制御することで、サーバ400から受信した情報を表示装置30に表示させる。制御装置50は、冷却装置40を制御することで、冷蔵庫100の貯蔵室11を冷却する。
図3は、冷却装置40の構成を示す図である。冷却装置40は、冷媒の流れ順に、圧縮機41、凝縮器42、ドライヤ43、三方弁44、キャピラリーチューブ45A,45B、冷却器46A,46B、サクションパイプ47A,47B、および逆止弁48を含む。三方弁44の2つの出口のうち一方の出口には、冷蔵用キャピラリーチューブ45A、冷蔵用冷却器46A、および冷蔵用サクションパイプ47Aが接続されている。三方弁44の2つの出口のうち他方の出口には、冷凍用キャピラリーチューブ45B、冷凍用冷却器46B、冷凍用サクションパイプ47B、および逆止弁48が接続されている。
上記の冷却装置40において、三方弁44は、制御装置50によって制御され、冷媒を冷蔵用冷却器46Aに供給する流路(以下「流路A」と称する)と、冷媒を冷凍用冷却器46Bに供給する流路(以下「流路B」と称する)とを択一的に選択する。制御装置50は、三方弁44を制御することにより、冷媒の流路として流路Aと流路Bとを交互に切り替える。流路Aに冷媒が流れている時には、冷蔵室11A、チルド室11B、および野菜室11Cが冷却される。流路Bに冷媒が流れている時には、製氷室11Dおよび冷凍室11Eが冷却される。例えば、制御装置50は、20分の間、流路Aに冷媒を流して冷蔵室11A、チルド室11B、および野菜室11Cを冷却する冷蔵運転と、40分の間、流路Bに冷媒を流して製氷室11Dおよび冷凍室11Eを冷却する冷凍運転とを交互に繰り返す。このため、後述する図4に示すように、貯蔵室11内の温度は、鋸歯状に上下する。
<2.2 チルド室の制御モード>
次に、制御装置50が実行可能なチルド室11Bの制御モード(運転モード)について説明する。
<通常チルド>
「通常チルド」の制御モードは、冷蔵庫100の基本運転によりチルド室11Bが冷却される制御モードである。「通常チルド」の制御モードでは、チルド室11Bの温度は、例えば平均温度が0.5~1.0℃の一定の温度帯に保たれる。
<急速チルド>
「急速チルド」の制御モードは、「通常チルド」の制御モードと比べてチルド室11Bの温度を速く低下させる制御モードである。「急速チルド」の制御モードでは、所定時間に亘り、圧縮機41の運転周波数および不図示の送風機の回転数が高く設定される。これにより、チルド室11Bに冷たい空気を多く送り込み、チルド室11Bの温度を一気に低下させる。ある観点によれば、「通常チルド」の制御モードは、「第1運転モード」の一例である。「急速チルド」の制御モードは、「第2運転モード」の一例である。
<解凍>
「解凍」の制御モードは、「通常チルド」の制御モードと比べてチルド室11Bの温度を高くする制御モードである。「解凍」の制御モードは、チルド室11Bの温度を上昇させてチルド室11Bの食材の解凍を促進させる制御モードである。「解凍」の制御モードでは、所定時間に亘り、圧縮機41の運転周波数および不図示の送風機の回転数が低く設定される。これにより、チルド室11Bに比較的温かい空気を送り込み、チルド室11Bの温度を上昇させる。「解凍」の制御モードでは、チルド室11Bの温度は、例えば平均温度が1.5℃である一定の温度帯に収まる。別の観点によれば、「解凍」の制御モードは、「第1運転モード」の一例である。「通常チルド」の制御モードは、「第2運転モード」の一例である。
<特別チルド>
「特別チルド」の制御モードは、チルド室11Bを低温温度帯で冷却する時間と、チルド室11Bを高温温度帯で冷却する時間とが順に繰り返される制御モードである。以下このような「特別チルド」の制御モードについて詳しく説明する。
図4は、「特別チルド」の制御モードが実行される場合のチルド室11Bの温度の変化を示す図である。制御装置50は、「特別チルド」の制御モードでは、チルド室11Bを第1温度帯Taで冷却する低温冷却制御(第1冷却制御)と、チルド室11Bを第1温度帯Taよりも高い第2温度帯Tbで冷却する高温冷却制御(第2冷却制御)とを交互に繰り返す。ここで、上述した冷蔵運転および冷凍運転における「冷却」とは、冷却器(冷蔵用冷却器46Aまたは冷凍用冷却器47B)に冷媒が供給されることを意味する。これに対し、低温冷却制御および高温冷却制御における「冷却」とは、第1温度帯Taまたは第2温度帯Tbに温度を維持するように冷蔵庫100を運転することを意味する。「低温冷却制御(第1冷却制御)と、高温冷却制御(第2冷却制御)とを順に繰り返す」とは、低温冷却制御(第1冷却制御)の実施中に複数回の冷蔵運転が行われ、その後に高温冷却制御(第2冷却制御)の実施中に複数回の冷蔵運転が行われ、その後に低温冷却制御(第1冷却制御)の実施中に複数回の冷蔵運転が行われる場合なども含む。
第1温度帯Taの平均温度は、例えば-5℃である。第1温度帯Taの平均温度は、氷点以下の温度であり、例えば0℃未満の温度である。第1温度帯Taは、チルド室11Bの食材の表面を微凍結させる温度である。第1温度帯Taは、「通常チルド」の温度帯よりも低い温度帯である。低温冷却制御は、所定の実施時間Sa(例えば2時間)に亘り実施される。
第2温度帯Tbは、高温冷却制御時のチルド室11Bの設定温度帯である。第2温度帯Tbの平均温度は、例えば+1℃である。第2温度帯Tbの平均温度は、氷点よりも高い温度であり、例えば0℃以上の温度である。第2温度帯Tbは、チルド室11Bの食材の表面を作られた微凍結の層を融解させることができる温度である。高温冷却制御は、低温冷却制御の実施時間Saよりも長い所定の実施時間Sb(例えば5時間)に亘り実施される。
このような「特別チルド」の制御モードによれば、所定の実施時間Saの間に亘る低温冷却制御と、所定の実施時間Sbに亘る高温冷却制御とを交互に繰り返すことで、食材表面のみ微凍結することにより、食材の乾燥および酸化を抑制することができる。これにより、通常チルドと比べて食材の鮮度を長く維持することができる。
「特別チルド」の制御モードでは、低温冷却制御時および高温冷却制御時を通して見た場合、平均温度がマイナス0.5の温度帯である。すなわち、「特別チルド」の制御モードは、「通常チルド」の制御モードよりもチルド室11Bの温度帯が低くなる制御モードである。「通常チルド」の制御モードは、「第1運転モード」の一例である。「特別チルド」の制御モードは、「第2運転モード」の一例である。
<3.サーバ>
図5は、サーバ400のシステム構成を示すブロック図である。上述したように、サーバ400は、例えば、第1サーバ装置410と、第2サーバ装置420とから構成される。
第1サーバ装置410は、例えば、音声処理部411、応答生成部412、および記憶部413を有する。これら機能部の全部または一部は、第1サーバ装置410に搭載されたCPU(Central Processing Unit)のような1つ以上のハードウェアプロセッサがプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。ただし、これら機能部の全部または一部は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、またはFPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアとの協働によって実現されてもよい。記憶部413は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ、またはこれらのうち複数の組み合わせなどにより実現される。記憶部413は、音声DB511を記憶している。音声DB511には、ユーザUの発話の意味解釈を行うための辞書、および応答用の音声データを生成するための音声情報が登録されている。
音声処理部411は、ユーザUの発話に基づき取得された音声データを音声対話装置200から受信する。音声処理部411は、音声対話装置200から受信した音声データを分析する。例えば、音声処理部411は、音声認識処理を行うことで音声データをテキスト化し、テキスト化された音声データに対して自然言語処理を行うことで意味解釈を行う。音声処理部411は、音声データの分析結果を、第2サーバ装置420に送信する。
応答生成部412は、ユーザUに対して音声対話装置200から出力する発話内容を示す情報を第2サーバ装置420から受信する。応答生成部412は、音声DB511を参照することで、第2サーバ装置420から受信した情報に基づきユーザUに対して出力させる音声データを生成する。応答生成部412は、生成した音声データを、音声対話装置200に送信する。音声対話装置200は、第1サーバ装置410から受信した音声データに基づきスピーカを動作させることで、ユーザUに対して音声で回答や報知を行う。
第2サーバ装置420は、例えば、指示受付部421、登録管理部422、応答制御部423、設定部424、および記憶部425を有する。これら機能部の全部または一部は、第2サーバ装置420に搭載されたCPUのような1つ以上のハードウェアプロセッサがプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。ただし、これら機能部の全部または一部は、ASIC、PLD、またはFPGAなどのハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアとの協働によって実現されてもよい。記憶部425は、RAM、ROM、HDD、フラッシュメモリ、またはこれらのうち複数の組み合わせなどにより実現される。記憶部425は、在庫リストDB521、買い物リストDB522、ゴミ箱DB523、候補リストDB524、食材DB525、常備品DB526、食材優先順位情報527、応答優先順位情報528、および冷蔵庫登録情報529を記憶している。在庫リストDB521、買い物リストDB522、ゴミ箱DB523、候補リストDB524、常備品DB526、および冷蔵庫登録情報529は、ユーザU毎に準備されている。
指示受付部421は、食材管理および冷蔵庫100の設定変更などに関するユーザUの指示を受け付ける。例えば、指示受付部421は、音声対話装置200に対して発話されたユーザUの音声データの分析結果を第1サーバ装置410から受信することで、ユーザUの音声入力に基づく指示を受け付ける。さらに、指示受付部421は、冷蔵庫100および/または端末機器300に対して行われたユーザUの操作(例えば表示装置DDに対するユーザの操作)を示す情報を、冷蔵庫100および/または端末機器300から受信する。指示受付部421は、冷蔵庫100および/または端末機器300から受信した情報に基づき、ユーザUの指示を受け付ける。指示受付部421は、受け付けたユーザUの指示を、登録管理部422、応答制御部423、および設定部424に出力する。指示受付部421は、「受付部」の一例である。
登録管理部422は、指示受付部421により受け付けられた情報に基づき、後述する各種DB(在庫リストDB521、買い物リストDB522、候補リストDB524、ゴミ箱DB523、常備品DB526など)を管理する。例えば、登録管理部422は、各種DBに対する食材の登録の追加、登録の削除、および登録の確認(閲覧)の処理を行う。登録管理部422の具体的な機能については後述する。以下の説明で「ユーザの指示」とは、指示受付部421により受け付けられたユーザUの指示を意味する。
応答制御部423は、指示受付部421により受け付けられたユーザUの指示、および/または登録管理部422により管理された情報に基づき、食材管理およびその他に関してユーザUに報知する情報を生成する。応答制御部423は、音声対話装置200から音声にてユーザUに報知を行う場合、生成した情報および所定の制御信号を、第1サーバ装置410に送信する。応答制御部423は、冷蔵庫100および/または端末機器300の表示装置DDによる表示にてユーザUに報知を行う場合、生成した情報および所定の制御信号を、冷蔵庫100および/または端末機器300に送信する。応答制御部423の具体的な機能については後述する。
設定部424は、同じ住居内に複数の冷蔵庫100がある場合、指示受付部421により受け付けられた指示に基づき、複数の冷蔵庫100のなかから食材管理の指示対象となる冷蔵庫100を設定する。設定部424の具体的な機能については後述する。
<4. 各種DB>
<4.1 在庫リストDB>
図6は、在庫リストDB521の内容の一例を示す図である。在庫リストDB521には、ユーザUの住居に在庫として存在する食材が登録される。在庫リストDB521には、冷蔵庫100に保存される食材に限らず、冷蔵庫100の外部で保存(例えば常温で保存)される食材も登録可能である。
在庫リストDB521では、食材の在庫を示す登録R1(以下「在庫登録R1」と称する)が管理される。各在庫登録R1では、「管理ID」、「食材名」、「食材分類」、「保存場所」、「購入日」、「賞味期限」(または「消費期限」)、「数量」、「単位」、および「履歴」が対応付けられている。在庫リストDB521では、同時に購入された同一種類の食材(同一名称の食材)が1つの在庫登録R1として登録される。言い換えると、同一種類の食材(同一名称の食材)であっても、ある日時に購入された食材と、別の日時に購入された食材とは、別の在庫登録R1として登録される。ここで言う「購入日」とは、特定の食材が新たに登録された登録日、すなわち在庫量が増えた日を指し、その食材の入手経路が購入でなかった場合も含む意味で用いる。同一種類の食材(同一名称の食材)は、「同一区分の食材」の一例である。同一区分の食材は、同一名称の食材に限定されず、予め同じ区分として設定された複数種類の食材を含んでもよい。これについては後述する。
「食材分類」は、食材の区分を意味する。本実施形態では、「食材分類」として、「野菜」、「果物」、「肉類」、「魚介・海藻類」、「卵・乳製品」、「豆・豆製品」、「加工食品」、「ごはん・パン類」、「麺類」、「飲料」、「冷凍食品」、「甘味類」、「調味料」、「香辛料」、「お惣菜」、および「その他」である16種類の食材分類が設定されている。ただし、上記区分は例であり、食材分類の区分は適宜設定可能である。
「保存場所」は、食材が保存された場所を意味する。本実施形態では、「保存場所」として、「冷蔵室」、「野菜室」、「チルド室」、「冷凍室」、および「その他」である5種類の保存場所が設定されている。「冷蔵室」は、冷蔵室11Aに対応する。「野菜室」は、野菜室11Cに対応する。「チルド室」は、チルド室11Bに対応する。「冷凍室」は、小冷凍室11E1および主冷凍室11E2を纏めた領域に対応する。「その他」は、冷蔵庫100の外部の保存場所に対応する。「数量」には、食材の最新の数量が登録される。「履歴」には、食材が減少した場合に、減少後の数量および減少した日時などを示す情報が登録される。
<4.2 買い物リストDB>
図7は、買い物リストDB522の内容の一例を示す図である。買い物リストDB522は、買い忘れを防止するためにユーザUが買い物時に参照可能なDBである。買い物リストDB522には、ユーザUの購入予定(例えば明示の購入意思)が確認された食材が登録される。買い物リストDB522には、後述する候補リストDB524と比べて購入可能性が高い食材が登録される。買い物リストDB522には、ユーザUの明示の購入意思に限らず、ユーザUの常備意思(ある食材を常備品として保有する意思)に基づく推定で食材が登録されてもよい。買い物リストDB522では、買い物候補を示す登録R2(以下「買い物登録R2」と称する)が管理される。各買い物登録R2では、「管理ID」、「食材名」、「食材分類」、「数量」、および「単位」が対応付けられている。
<4.3 ゴミ箱DB>
図8は、ゴミ箱DB523の内容の一例を示す図である。ゴミ箱DB523には、在庫リストDB521から削除された食材が一時的に登録される。例えば、ゴミ箱DB523には、在庫リストDB521に登録されていた食材が消費され、ユーザUの削除指示に基づいて在庫リストDB521から削除された食材が登録される。ゴミ箱DB523に登録された食材は、ユーザUの指示によって在庫リストDB521に再登録可能である。ゴミ箱DB523では、削除された食材を示す登録R3(以下「削除登録R3」と称する)が管理される。各削除登録R3では、「管理ID」、「食材名」、「食材分類」、「ゴミ箱DB523への登録日」が対応付けられている。
<4.4 候補リストDB>
図9は、候補リストDB524の内容の一例を示す図である。候補リストDB524は、買い忘れを防止するためにユーザUが補助的に参照可能なDBである。候補リストDB524には、ユーザUの購入予定(例えば明示の購入意思)が確認されていない購入候補の食材が登録される。候補リストDB524では、購入を提案する食材を示す登録R4(以下「提案登録R4」と称する)が管理される。各提案登録R4では、「管理ID」、「食材名」、「食材分類」、「候補リストDB524への登録日」が対応付けられている。候補リストDB524は、例えば、在庫リストDB521に登録された食材の登録削除を利用して生成される。本実施形態では、候補リストDB524には、在庫リストDB521に登録されていた食材の数量が減少して所定条件が満たされた場合(例えば在庫がゼロになった場合)、その食材が自動的に登録される。指示受付部421は、候補リストDB524に登録された食材を、買い物リストDB522に移動させるユーザUの指示を受け付け可能である。
<4.5 食材DB>
図10は、食材DB525の内容の一例を示す図である。食材DB525は、複数のユーザに対して共通して設定されたデフォルトのDBである。食材DB525には、一般的に流通する多数の食材が登録されている。食材DB525には、食材情報の自動入力に用いられる食材の情報を示す登録R5(以下「食材登録R5」と称する)が登録される。各食材登録R5では、「食材名」、「食材名の受付候補(食材名の同義語)」、「食材分類」、「食材分類のアイコン」、「デフォルトの保存場所(推奨される保存場所)」、「賞味期限(または消費期限)」が対応付けられている。
<4.6 常備品DB>
常備品DB526には、ユーザUがよく使用する食材(例えば在庫を切らしたくない食材)が登録される。常備品DB526には、ユーザUによって常備を希望する旨が指示された食材が登録される。
<4.7 各種DBの表示例>
図11は、食材管理のトップページの画像IM1の内容の一例を示す。画像IM1に表示される内容は、在庫リストDB521に基づいて生成される。画像IM1は、冷蔵室11A、チルド室11B、野菜室11C、冷凍室11E、およびその他の場所に対応する表示ボックスD1~D5を含む。表示ボックスD1~D5には、冷蔵室11A、チルド室11B、野菜室11C、冷凍室11E、およびその他の場所に保存された食材数(在庫登録R1の数)が表示される。画像IM1は、サーバ400の制御により、冷蔵庫100および/または端末機器300の表示装置DDに表示される。
図12は、食材リストの画像IM2の内容の一例を示す図である。図12に示す食材リストは、在庫リストDB521に登録された全ての在庫登録R1が表示されるリストである。食材リストでは、在庫登録R1毎に、食材分類を示すアイコン、食材名、購入日、賞味期限(または消費期限)、数量、および単位が表示される。在庫登録R1は、どの保存場所に保存された食材の在庫登録R1であるかは関係なく、所定の順序で並べられている。「所定の順序」は、例えば、食材の名称順(あいうえお順)、購入日の古い順(または新しい順)、賞味期限(消費期限)の近い順(または遠い順)である。ユーザは、画像IM2に含まれる操作部IM2aを操作することで、上記所定の順序を変更可能(在庫登録R1の表示順序を並び替え可能)である。
サーバ400は、食材リストの画像IM2aを生成し、冷蔵庫100および/または端末機器300の表示装置DDに表示させ。サーバ400は、上記食材リストとは別に、各貯蔵室11の在庫登録R1を示す食材リストを生成して表示装置DDに表示可能である。サーバ400は、買い物リストDB522、ゴミ箱DB523、候補リストDB524、および常備品DB526に登録された内容についても、同様のリストを生成して表示装置DDに表示可能である。
<5.音声入力による制御例>
サーバ400は、音声対話装置200に対するユーザの発話(音声入力)による指示に基づき、以下のような制御を実行可能である。以下に説明する以外の制御例の詳細は、特願2020-022905号(令和2年2月13日出願)および特願2020-022912号公報(令和2年2月13日出願)に記載されている。これら出願の明細書は、その全体が本願明細書において参照により援用される。
<5.1 在庫追加>
まず、在庫リストDB521への在庫登録R1の追加について説明する。この内容は、買い物リストDB522における買い物登録R2の追加についても同じである。
指示受付部421は、食材および貯蔵室11を指定した在庫登録R1の追加指示や、貯蔵室11の指定を伴わない食材のみを指定した在庫登録R1の追加指示を受け付け可能である。「食材および貯蔵室を指定した在庫登録の追加指示」とは、「冷凍室にアジの開きを1枚入れて」、「野菜室にキュウリ5本とエノキ2パックを登録」など、食材名、食材の数量、および貯蔵室11の名前を伴う在庫登録R1の追加指示である。食材名と貯蔵室11の名前の発話順序は制約されておらず、貯蔵室11の名前が先に発話されてもよい。登録管理部422は、指定された貯蔵室11に関連させて、指定された食材の在庫登録R1を追加する。
一方で、「貯蔵室の指定を伴わない食材のみを指定した在庫登録の追加指示」とは、「卵3個追加して」など、貯蔵室11の名前を伴わない在庫登録R1の追加指示である。このような追加指示が受け付けられた場合、登録管理部422は、食材DB525に基づき、食材に応じてデフォルトの保存場所として設定されている貯蔵室11に関連させて、指定された食材の在庫登録R1を追加する。
本実施形態の指示受付部421は、音声対話機能の1回の受付終了までに複数の食材を登録または削除可能である。言い換えると、指示受付部421は、ユーザUの1纏まりの発話に含まれる複数の指示(例えば「野菜室にキュウリ5本とエノキ2パックを登録」)を連続して受付可能である。この処理の詳細については、上述した特願2020-022912号公報(令和2年2月13日出願)に詳しく記載されている。
本実施形態では、登録管理部422は、各在庫登録R1に登録可能な食材の最大登録数量を999点とし、在庫登録R1の最大登録件数を100件として管理する。このため、登録管理部422は、在庫登録R1の追加指示が受け付けられた場合、在庫登録R1の追加対象の食材について、「追加完了(部屋指定なし)(A1)」、「追加完了(部屋指定あり)(A2)」、「数量1000点オーバー(A3)」、「食材100件オーバー(A4)」、「システムエラー(A5)」のいずれに該当するかを判定する。
上記(A1)の場合、応答制御部423は、「冷凍室にアジの開きを1枚追加しました。」のように、貯蔵室11の名前、食材名および数量を示して在庫登録R1の追加が完了したことを回答する。上記(A2)の場合、応答制御部423は、「卵を3個追加しました。」のように、貯蔵室11の名前は発話せずに、食材名および数量を示して在庫登録R1の追加が完了したことを回答する。ただし、上記(A2)の場合、応答制御部423は、在庫登録R1を追加した貯蔵室11の名前(食材に応じてデフォルトの保存部屋として設定されている貯蔵室11の名前)を付して回答してもよい。
上記(A3)の場合、例えば、「冷蔵室に牛肉を1500グラム追加して」のような在庫登録R1の追加指示が受け付けられた場合、登録管理部422は、追加対象の食材の数量を最大登録数量(999グラム)以下の所定数量で在庫登録R1を追加する。本実施形態では、登録管理部422は、追加対象の食材の数量を最大登録数量(999グラム)として在庫登録R1を追加する。そして、応答制御部423は、「登録できる最大の数量は999です。冷蔵室に牛肉を999グラム追加しました。」のように、食材の数量を最大登録数量(999グラム)として在庫登録R1の追加が行われたことと、および最大登録数量に関するエラー(後述する第1エラー)が生じたことを回答する。これについては、詳しく後述する。なお上記所定数量は、最大登録数量に限らず、それよりも少ない数量でもよい。例えば、「冷蔵室にキャベツを1500個追加して」のような在庫登録R1の追加指示が受け付けられた場合、食材に応じて予め設定された所定数量(キャベツの場合は例えば20個)で在庫登録R1を追加してもよい。
上記(A4)の場合、例えば、在庫リストDB521にすでに100件の在庫登録R1がある状態において在庫登録R1の追加指示が受け付けられた場合、登録管理部422は、在庫登録R1の追加は行わない。そして、応答制御部423は、「食材リストの最大登録件数は100件です。食材を削除してください。」のように、最大登録件数に関するエラー(後述する第2エラー)が生じたことを回答する。これについても詳しく後述する。上記(A5)の場合、応答制御部423は、「すみません。失敗しました。もう一度お願いします。」のように処理が失敗した旨を回答する。
<5.2 在庫削除>
次に、在庫リストDB521の在庫登録R1の削除について説明する。この内容は、買い物リストDB522における買い物登録R2の削除についても同じである。
指示受付部421は、食材および貯蔵室11を指定した在庫登録R1の削除指示や、貯蔵室11の指定を伴わない食材のみを指定した在庫登録R1の削除指示を受け付け可能である。「食材および貯蔵室を指定した在庫登録の削除指示」とは、「冷凍室からアイスを消して」、「野菜室からパプリカ2個と白菜1本を抜いて」など、食材名および貯蔵室11の名前を伴う在庫登録R1の削除指示である。食材名と貯蔵室11の名前の発話順序は制約されておらず、貯蔵室11の名前が後に発話されてもよい。一方で、「貯蔵室の指定を伴わない食材のみを指定した在庫登録の削除指示」とは、「鶏もも肉を100グラム削除して」など、貯蔵室11の名前を伴わない在庫登録R1の削除指示である。
これら削除指示が受け付けられた場合、登録管理部422は、削除指示の対象の食材の在庫登録R1に関して、「削除可能(B1)」、「食材で在庫が1つもない(B2)」、「食材で数量不足(B3)」、「食材で指定した単位が違う(B4)」、「システムエラー(B5)」のいずれに該当するかを判定する。
上記(B1)の場合、応答制御部423は、「冷凍室からアイスを1個削除しました。」のように、貯蔵室11の名前、食材名および数量を示して在庫登録R1の削除が完了したことを回答する。ただし、貯蔵室の名前や数量は発話されなくてもよい。上記(B2)の場合、「冷凍室にアイスはありません。」のように、在庫登録R1の削除が失敗した旨を回答する。上記(B3)の場合、例えば、冷蔵室11Aに鶏もも肉が100グラムしかない状態で「冷蔵室の鶏もも肉を200グラム削除して」との削除指示が受け付けられた場合、登録管理部422は、冷蔵室11Aに関する鶏もも肉の100グラムの在庫登録R1を削除する。そして、応答制御部423は、「冷蔵室に鶏もも肉は100グラムしかありません。全て削除しました。」のように、登録されている在庫量の範囲で在庫登録R1の削除を行った旨を回答する。上記(B3)の場合、応答制御部423は、「単位が登録と異なっているので変更してください。」のように、処理に失敗した旨を回答する。上記(B5)の場合、応答制御部423は、「すみません。失敗しました。もう一度お願いします。」のように処理が失敗した旨を回答する。
ここで、応答制御部423による応答の優先度は、上記(B1)~(B4)のうち2つ以上が同時に生じた場合、(B1)、(B3)、(B2)、(B4)の順に低くなる。すなわち、(B1)の優先度が最も高く、(B4)の優先度が最も低い。「応答の優先度」とは、処理結果の出力順(どの処理結果を先に出力するか)の優先度である。本実施形態では、複数の食材に関する削除指示を受け付けた場合において、「食材で在庫が1つもない(B2)」および「食材で数量不足(B3)」の2つのエラーが生じた場合、「食材で数量不足(B3)」に関するエラーを先に出力し、「食材で在庫が1つもない(B2)」に関するエラーを後に出力する。例えば、トマト2個の在庫登録R1があり、キャベツの在庫登録R1がない状態において、「キャベツ3個とトマト3個を削除して」と削除指示を受け付けた場合、「トマトは2個しかありません。全て削除しました。キャベツはありません。」のような応答を出力する。
<5.3 在庫確認>
<5.3.1 食材を指定した在庫確認>
本実施形態では、指示受付部421は、食材を指定した在庫確認を受け付け可能である。「食材を指定した在庫確認」とは、「卵はある?」、「鶏もも肉と、牛乳はある?」、「卵2個ある?」、「アジの干物は何枚ある?」など、食材名を伴う在庫確認の指示である。
この場合、登録管理部422は、在庫リストDB521に基づき、在庫確認の対象について、「在庫がある(C1)」、「全ての食材で在庫なし(C2)」、「一部食材で在庫なし(C3)」のいずれに該当するかを判定する。
上記(C1)の場合、応答制御部423は、「卵が2個あります。」のように、食材名および数量を示して在庫があることを回答する。上記(C2)の場合、応答制御部423は、「ええっと、鶏もも肉と牛乳はありません」のように、在庫確認の対象の全ての食材が無いことを回答する。なお「ええっと」のような、つなぎ言葉は無くてもよい。上記(C3)の場合、応答制御部423は、「鶏もも肉はあります。牛乳はありません。」のように、在庫がある食材と、在庫が無い食材を回答する。
<5.3.2 貯蔵室を指定した在庫確認>
本実施形態では、指示受付部421は、貯蔵室11を指定した在庫確認を受け付け可能である。「貯蔵室を指定した在庫確認」とは、「野菜室に何がある?」、「冷凍庫にアジの干物ある?」など、貯蔵室11の名前を伴う在庫確認の指示である。
この場合、登録管理部422は、在庫リストDB521に基づき、在庫確認の対象について、「指定の貯蔵室に在庫が1つ以上ある(D1)」、「指定の貯蔵室に在庫が1つもない(D2)」、「指定した貯蔵室に指定した食材がある(D3)」、「指定した貯蔵室に指定した食材がない(D4)」のいずれに該当するかを判定する。
上記(D1)の場合、応答制御部423は、「野菜室には、7点の登録があります。〇〇が1個、〇〇が2個、…があります。他2点はアプリで確認できます。」など、指定した貯蔵室の在庫登録R1の数、所定数(例えば5点)までの食材の読み上げ、読み上げた食材以外の在庫登録R1の数や確認方法を回答する。所定数の食材の読み上げは、例えば、購入日が古い順、または摂取期限が近い順である。上記(D2)の場合、応答制御部423は、「あれれ、野菜室11Cには食材がありません」のように、指定した貯蔵室11には食材が無いことを回答する。なお「あれれ」のような、つなぎ言葉は無くてもよい。上記(D3)の場合、応答制御部423は、「冷凍庫にアジの干物が2枚あります。」のように、指定した貯蔵室11、食材名、および数量を示して在庫があることを回答する。上記(D4)の場合、応答制御部423は、「冷凍庫にアジの干物はありません。」のように、指定した貯蔵室11を示し、指定した食材名の在庫が無いことを回答する。
<5.3.3 食材および貯蔵室を指定しない在庫確認>
本実施形態では、指示受付部421は、食材および貯蔵室11を指定しない在庫確認を受け付け可能である。「食材および貯蔵室を指定しない在庫確認」とは、「冷蔵庫に何がある?」、「食材リストを読み上げて」など、在庫リストDB521に登録された全ての食材の在庫確認の指示である。
この場合、登録管理部422は、在庫リストDB521に基づき、「在庫が1つ以上ある(E1)」、「在庫が1つもない(E2)」のいずれに該当するかを判定する。上記(E1)の場合、応答制御部423は、「12点の登録があります。〇〇が1個、〇〇が2個、…があります。他7点はアプリで確認できます。」など、全在庫登録R1の数、所定数(例えば5点)までの食材の読み上げ、読み上げた食材以外の在庫登録R1の数や確認方法を回答する。所定数の食材の読み上げは、例えば、購入日が古い順、または摂取期限が近い順である。上記(E2)の場合、応答制御部423は、「在庫がありません」など、在庫が1つも無いことを回答する。
<5.4 在庫切れ確認>
本実施形態では、指示受付部421は、在庫切れ確認を受け付け可能である。「在庫切れ確認」とは、「ストックがないものを教えて」、「よく使う食材で今無いもの」など、常備品DB256に設定された食材のなかで在庫が無い食材を確認する指示である。
この場合、登録管理部422は、在庫リストDB521と常備品DB526との比較に基づき、「常備品DB526に登録された全ての食材について、在庫リストDB521に在庫登録R1があること(F1)」、「常備品DB526に登録された食材の一部または全部について、在庫リストDB521に在庫登録R1が無いこと(F2)」のいずれ該当するかを判定する。
上記(F1)の場合、応答制御部423は、「常備食品は全てあります。」と回答する。上記(F2)の場合、応答制御部423は、「冷蔵庫に無い食材は7点の登録があります。〇〇、〇〇、…がありません。他2点はアプリで確認できます。」など、在庫切れの食材の数、所定数(例えば5点)までの在庫切れの食材の読み上げ、読み上げた食材以外の在庫切れの食材の数や確認方法を回答する。所定数の食材の読み上げは、例えば、常備品DB526への登録が古い順ある。上記(F2)の場合、応答制御部423は、「買い物リストに追加しますか?」との質問を出力させる。そして、当該質問に対して肯定的なユーザUの回答が指示受付部421により受け付けられた場合、登録管理部422は、常備品DB526に登録された食材のなかで在庫リストDB521に在庫登録が無い全ての食材を買い物リストDB522に追加する。
<5.5 買い物リストの確認>
本実施形態では、指示受付部421は、買い物リストの確認(閲覧)を受け付け可能である。「買い物リストの確認」とは、「買い物リストには何がある?」、「何買うのだっけ?」など、買い物リストの内容を確認する指示である。この場合、応答制御部423は、買い物リストDB522に基づき、「6点の登録があります。〇〇、〇〇、…があります。他1点はアプリで確認できます。」など、買い物リストDB522に登録された買い物登録R2の数、所定数(例えば5点)までの食材の読み上げ、読み上げた食材以外の買い物登録R2の数や確認方法を回答する。所定数の食材の読み上げは、例えば、買い物リストDB522への登録が新しい順である。すなわち、直近に登録された買い物登録R2ほど、先に読み上げられる。ただし、所定数の食材の読み上げは、例えば、買い物リストDB522への登録が古い順でもよい。
<5.6 常備品リストの確認>
本実施形態では、指示受付部421は、常備品リストの確認(閲覧)を受け付け可能である。「常備品リストの確認」とは、「よく使う食材は何がある?」、「常備食品を教えて」など、常備品DB526に登録された内容を確認する指示である。この場合、応答制御部423は、常備品DB526に基づき、「15点の登録があります。〇〇、〇〇、…があります。他10点はアプリで確認できます。」など、常備品DB526に登録された登録の数、所定数(例えば5点)までの食材の読み上げ、読み上げた食材以外の登録の数や確認方法を回答する。所定数の食材の読み上げは、例えば、常備品DB526への登録が古い順ある。
次に、登録の追加や削除に関するいくつかの制御例について説明する。以下の説明において「指示が受け付けられた場合」とは、ユーザUの指示が指示受付部421により受け付けられた場合を意味する。
<6.削除対象が明確でない削除指示に関する制御例>
<6.1 処理内容>
図12に示すように、在庫リストDB521には、同一名称の食材(同一種類の食材)に関する複数の在庫登録R1がある場合がある。図12に示す例では、「豚肉」に関して購入日が異なる複数の在庫登録R1がある。以下では、同一名称の食材に関する複数の在庫登録R1を、単に「複数の在庫登録RS」と称する場合がある。
登録管理部422は、同一名称の食材に関する複数の在庫登録RSがある場合において、削除対象を指定したユーザUの削除指示が受け付けられた場合、複数の在庫登録RSのなかから削除対象の在庫登録R1を削除する。「削除対象を指定したユーザUの削除指示」とは、複数の在庫登録RSのなかから削除対象の在庫登録R1を一意に特定可能な削除指示である。削除対象を指定したユーザUの削除指示は、「購入日がX月X日の〇〇を削除して」、「一番古い〇〇を削除して」など、複数の在庫登録RSを互いに区別可能な削除指示である。
一方で、本実施形態の登録管理部422は、同一名称の食材に関する複数の在庫登録RSがある場合において、当該食材に関して削除対象が不明な在庫登録R1の削除指示が受け付けられた場合、予め設定された優先順位に基づき複数の在庫登録RSのうち1つ以上の在庫登録R1を削除する。例えば、登録管理部422は、削除対象が不明な在庫登録R1の削除指示が受け付けられた場合、複数の在庫登録R1のうち上記優先順位での優先度が最も高い1つの在庫登録R1を削除する。
ここで、同一名称の食材は、「同一区分の食材」の一例である。同一区分の食材は、同一名称の食材に限定されず、予め同じ区分として設定された複数種類の食材を含んでもよい。例えば、「トマト」と「プチトマト」とは、同一区分の食材として予め設定されていてもよい。また、区分は、食材単位によらず、食材のグループ単位で予め設定されていてもよい。例えば、「鮭」、「鮪」、「鯛」などが「魚」として同一区分の食材として設定されている場合において、「魚を削除」とのユーザUの削除指示が受け付けられた場合、「魚」に関する複数の在庫登録R1(例えば「鮭」、「鮪」、「鯛」の在庫登録R1)のうち1つ以上の在庫登録R1が上記優先順位(例えば購入日が古い順)に基づいて削除されてもよい。「区分」は、「分類」と読み替えられてもよい。以下では、同一名称の食材ごとに区分が設定された例について説明する。
本実施形態では、上記優先順位は、食材の購入日の古い順である。ただし、優先順位は、上記例に代えて、摂取期限の早い順でもよい。「摂取期限」の早い順とは、摂取期限が早く到来する順である。
図13は、在庫登録R1の削除に関する1つの制御例を示す図である。図13に示す例では、「豚肉」に関する複数の在庫登録RSとして、「購入日:5月31日」の在庫登録R1と、「購入日:6月2日」の在庫登録R1とがある。この場合、「豚肉を削除して」というユーザUの削除指示(例えば発話による削除指示)が受け付けられた場合、登録管理部422は、食材の購入日の古い順である優先順位に基づき、「購入日:5月31日」の在庫登録R1を削除し、「購入日:6月2日」の在庫登録R1はそのまま維持する。
ここで、複数の在庫登録RSは、互いに在庫量が異なる場合がある。登録管理部422は、ある食材に関する複数の在庫登録RSが、第1量の上記食材があることを示す第1登録と、上記第1登録よりも上記優先順位での優先度が低いとともに上記第1量よりも多い第2量の上記食材があることを示す第2登録とを含む場合において、上記食材に関して削除対象が不明な、上記第1量よりも多い量の上記食材を削除する削除指示が受け付けられた場合、上記第1登録を削除するが、上記第2登録を上記第2量のまま維持する。この場合、応答制御部423は、上記第2登録を上記第2量のまま維持することを、ユーザUに対して報知してもよい。
図14は、在庫登録の削除に関する別の制御例を示す図である。図14に示す例では、「豚肉」に関する複数の在庫登録RSとして、「購入日:5月31日、在庫量:200グラム」の在庫登録R1と、「購入日:6月2日、在庫量:300グラム」の在庫登録R1とがある。この場合、「豚肉を300グラム削除して」というユーザUの削除指示(例えば発話による削除指示)が受け付けられた場合、登録管理部422は、「購入日:5月31日、在庫量:200グラム」の在庫登録R1を削除し、「購入日:6月2日、在庫量:300グラム」の在庫登録R1をそのまま維持する。
さらに言えば、本実施形態の登録管理部422は、上記と同じ状況において、上記食材に関して削除対象が不明な、上記第2量よりも多い量の上記食材を削除する削除指示が受け付けられた場合でも、上記第1登録を削除するが、上記第2登録を上記第2量のまま維持する。すなわち、図14に示す例と同様に、「豚肉」に関する複数の在庫登録RSとして、「購入日:5月31日、在庫量:200グラム」の在庫登録R1と、「購入日:6月2日、在庫量:300グラム」の在庫登録R1とがある場合において、「豚肉を400グラム削除して」というユーザUの削除指示(例えば発話による削除指示)が受け付けられた場合、登録管理部422は、「購入日:5月31日、在庫量:200グラム」の在庫登録R1を削除し、「購入日:6月2日、在庫量:300グラム」の在庫登録R1をそのまま維持する。
このような処理を行うことで、削除対象の在庫登録R1の量をユーザUが誤って多く指示してしまった場合に、削除対象でない在庫登録R1が意図せずに消えてしまうことを避けることができる。一方で、削除指示の量が正しい場合(購入日が新しい在庫登録R1も纏めて削除したかった場合)は、購入日が新しい在庫登録R1の在庫量は適正に減らないが、当該在庫登録R1は在庫リストDB521に残りユーザUが容易に確認できる状態にあるので、ユーザUは追加の削除指示を出すことで、購入日が新しい在庫登録R1の在庫量を正しい量に容易に修正可能である。
本実施形態では、応答制御部423は、削除対象の食材に関する複数の在庫登録RSの一部または全部が冷凍室11Eに関する在庫登録である場合において、当該食材に関して削除対象が不明な在庫登録R1の削除指示が受け付けられた場合、どの在庫登録R1を削除するのかを示す質問を報知部(音声対話装置200、冷蔵庫100の表示装置30、または端末機器300の表示装置310)から出力させる。
本実施形態では、上記質問を出力させる場合、応答制御部423は、第1サーバ装置410に所定の制御信号を送ることで、上記質問を音声対話装置200から音声にて出力させる。この場合、応答制御部423は、削除対象の食材に関する複数の在庫登録RSに異なる識別情報を付して音声にて出力する。当該識別情報は、例えば、異なる番号または異なるアルファベットであるが、短い発話で応答できるものや、区別が付きやすいもの(認識しやすいもの)であれば、上記例に限定されない。登録管理部422は、指示受付部421により受け付けられた上記識別情報を指定するユーザUの音声入力による指示に基づき、削除対象の在庫登録R1を特定する。一方で、登録管理部422は、上記識別情報を指定する音声入力に基づく指示に加え、食材名を指定する音声入力に基づく指示が指示受付部421により受け付けられた場合は、上記食材名を指定する音声入力に基づく指示を、削除対象の在庫登録R1の特定には利用しない、または上記識別情報よりも重み付けを小さくして利用する。当該識別情報は、例えば、在庫リストDB521において、食材を示す情報(食材情報)と対応付けられて各在庫登録R1の一部として管理されてもよい。
図15は、在庫登録R1の削除に関するさらに別の制御例を示す図である。図15に示す例では、複数の在庫登録RSとして、「購入日:5月31日、保存部屋:冷凍室」の在庫登録R1と、「購入日:6月2日、保存部屋:冷蔵室」の在庫登録R1とがある。この場合、「豚肉を削除して」というユーザUの削除指示(例えば発話による削除指示)が受け付けられた場合、応答制御部423は、「1番、購入日5月31日の豚肉と、2番、購入日6月2日の豚肉、どちらを削除しますか?」という質問を音声対話装置200から出力させる。なお、応答制御部423は、「1番、購入日5月31日、冷凍室の豚肉と、2番、購入日6月2日、冷蔵室の豚肉、どちらを削除しますか?」というように、貯蔵室11を付した質問を音声対話装置200から出力させてもよい。
そして、指示受付部421は、ユーザUの音声による追加指示を待つ。例えば「1番を削除して」というユーザUの音声による回答があった場合、指示受付部421は、「購入日:5月31日、保存部屋:冷凍室」の在庫登録R1を削除対象の在庫登録R1として特定する。この場合、登録管理部422は、指示受付部421により特定された削除対象の在庫登録R1を、在庫リストDB521から削除する。
<6.2 制御の流れ>
図16は、在庫登録R1の削除に関する処理を示すフローチャートである。まず、指示受付部421は、ユーザUによる在庫登録R1の削除指示を受け付ける(S101)。次に、登録管理部422は、指示受付部421により削除指示が受け付けられた場合、削除指示の対象に該当する在庫登録R1が在庫リストDB521にあるか否かを判定する(S102)。応答制御部423は、削除指示の対象に該当する在庫登録R1が在庫リストDB521にない場合(S102:NO)、削除指示の対象に該当する在庫登録R1がない旨をユーザUに報知し(S103)、処理を終了する。
登録管理部422は、削除指示の対象に該当する在庫登録R1が在庫リストDB521にある場合(S102:YES)、削除指示の対象に該当する在庫登録R1が在庫リストDB521に2つ以上あるか否かを判定する(S104)。登録管理部422は、削除指示の対象に該当する在庫登録R1が在庫リストDB521に1つだけある場合(S104:NO)、削除指示の対象に該当する在庫登録R1を削除する(S105)。この場合、応答制御部423は、削除した在庫登録R1をユーザUに報知し(S109)、処理を終了する。
登録管理部422は、削除指示の対象に該当する在庫登録R1が在庫リストDB521に2つ以上ある場合(S104:YES)、ユーザUの指示に基づき削除対象の在庫登録R1を特定することができるか否か(すなわち、削除対象を一意に特定可能な削除指示であるか否か)を判定する(S105)。登録管理部422は、削除対象の在庫登録R1を特定することができる場合(S105:YES)、特定された在庫登録R1を削除する(S107)。この場合、応答制御部423は、削除した在庫登録R1をユーザUに報知し(S109)、処理を終了する。
一方で、登録管理部422は、削除対象の在庫登録R1を特定することができない場合(S105:NO)、上記優先順位に基づき、削除指示の対象に該当する1つの在庫登録R1を削除する(S108)。この場合、応答制御部423は、削除した在庫登録R1をユーザUに報知し(S109)、処理を終了する。
<6.3 利点>
本実施形態では、削除対象が不明な在庫登録R1の削除指示が受け付けられた場合、予め設定された優先順位に基づき複数の在庫登録RSのうち1つ以上の在庫登録R1が削除される。このような構成によれば、同一名称の食材の在庫登録R1が複数存在する場合でも、ユーザUに詳細な削除指示を要求したり、ユーザUに対して何度も問い合わせが生じることを抑制して在庫登録R1の削除を行うことができ、ユーザUの負担を小さくすることができる。これにより、ユーザUの利便性の向上を図ることができる。
本実施形態では、上記優先順位は、食材の購入日の古い順、または摂取期限の早い順である。購入日の古い食材または摂取期限が近い食材は優先的に料理に使用される可能性が高いため、購入日の古い食材または摂取期限が近い食材を優先的に削除することで、ユーザUの意図通りの削除処理をより高い精度で行うことができる。
本実施形態では、複数の在庫登録RSの一部または全部が冷凍室11Eに関する在庫登録R1である場合、どの在庫登録R1を削除するのかを示す質問を出力させる。冷凍室11Eに保存されている食材は、購入日が古くても後から使用する可能性があるため、ユーザに確認の質問をすることで、ユーザUの意図通りの削除処理をより高い精度で行うことができる。
本実施形態では、上記質問を出力させる場合、複数の在庫登録RSに異なる識別情報を付して音声にて出力させ、上記識別情報を指定するユーザの音声入力による指示に基づき、削除対象の在庫登録R1が特定される。このような構成によれば、音声入力における誤認識を減らすことができる。これにより、ユーザUの意図通りの削除処理をより高い精度で行うことができる。
なお、上述した制御例では、削除対象が不明な在庫登録R1の削除指示が受け付けられた場合、複数の在庫登録R1のうち上記優先順位での優先度が最も高い1つの在庫登録R1が削除される。これに代えて、登録管理部422は、ユーザUの削除指示で削除を指示された量が所定量以上である場合、削除が指示された量に応じて複数の在庫登録R1のうち上記優先順位での優先度が高い2つまたは3つ以上の在庫登録R1を削除するようにしてもよい。
<6.4 変形例>
(第1変形例)
第1変形例の登録管理部422は、削除対象の食材に関する複数の在庫登録RSの一部が冷凍室11Eに関する在庫登録R1の場合において、当該食材に関して削除対象が不明な削除指示が受け付けられた場合、冷凍室11Eに関する在庫登録R1の少なくとも一部を除外して複数の在庫登録RSのうち1つ以上の在庫登録R1を削除する。すなわち本変形例では、冷凍室11Eに関する在庫登録R1の少なくとも一部は自動的に除外され、冷凍室11Eとは異なる貯蔵室11に保存された食材の在庫登録R1のなかから削除対象の在庫登録R1が特定される。このような構成によれば、ユーザUは、冷凍室11Eに保存された食材を削除したい場合は、貯蔵室11を指定した削除指示により削除処理を行うことができ、それ以外の貯蔵室11に保存された食材を削除したい場合は、より簡単な削除指示で削除処理を行うことができる。これにより、ユーザの利便性をさらに高めることができる。ここでいう「少なくとも一部を除外して」とは、例えば、特定の条件を満たす冷凍室11Eに関する在庫登録R1があれば、それらは削除対象の候補から除外せずに、それらは冷蔵室11Aに関連する在庫登録R1と同じ基準で削除対象であるか否かが判定されてもよいことを意味する。「特定の条件を満たす在庫登録」は、冷凍室11Eに保存された食材が特定の食品分類(例えば果物)に該当する在庫登録R1や、冷凍室11Eに保存された食材の購入日が所定期日よりも古い在庫登録R1などであるが、これらに限定されない。
(第2変形例)
第2変形例の登録管理部422は、削除対象の食材に関する複数の在庫登録RSが同じ温度帯の貯蔵室に関する登録である場合おいて、当該食材に関して削除対象が不明な在庫登録R1の削除指示が受け付けられた場合、上記食材の購入日の古い順または摂取期限の早い順である第1基準の優先順位に基づき、複数の在庫登録R1のうち1つ以上の在庫登録R1を削除する。一方で、本変形例の登録管理部422は、削除対象の食材に関する複数の在庫登録RSが異なる温度帯の貯蔵室11に関する登録である場合おいて、当該食材に関して削除対象が不明な在庫登録R1の削除指示が受け付けられた場合、上記第1基準とは異なる第2基準に基づく優先順位に基づき、複数の在庫登録R1のうち1つ以上の在庫登録R1を削除する。これら第1基準および第2基準は、食材優先順位情報527として記憶部425に記憶されている。
上記第2基準は、例えば、貯蔵室11の種類に応じて予め設定された優先順位である。例えば、上記第2基準では、貯蔵室11の温度帯が低くなるほど上記優先順位が低くなる。例えば、上記優先順位は、冷蔵室11A、冷凍室11Eの順に低くなる。上述したように本明細書で「X,Yの順に低くなる」とは、Xが高く、Yが低いことを意味する。すなわち、登録管理部422は、複数の在庫登録RSが異なる冷蔵室11Aに関する在庫登録R1と冷凍室11Eに関する在庫登録R1である場合、冷蔵室11Aに関する在庫登録R1を優先して削除する。冷蔵室11Aに保存された食材は、冷凍室11Eに保存された食材よりも早く使用される可能性が高い。このため上記処理によれば、ユーザUの意図通りの削除処理をより高い精度で行うことができる場合がある。
別の例では、上記第2基準の優先順位は、チルド室11B、冷蔵室11A、冷凍室11Eの順に低くなる。チルド室11Bに保存された食材は、冷蔵室11Aおよび冷凍室11Eに保存された食材よりも早く使用される可能性が高い。このため上記処理によれば、ユーザUの意図通りの削除処理をより高い精度で行うことができる場合がある。
図17は、食材優先順位情報527の内容の一例を示す図である。図17に示す例では、上記第2基準の優先順位は、チルド室11B、冷蔵室11A、野菜室11C、冷凍室11Eの順に低くなる。チルド室11Bおよび冷蔵室11Aに保存された野菜は、野菜室11Cに保存された野菜よりもよりも早く使用される可能性が高い。このため上記処理によれば、ユーザUの意図通りの削除処理をより高い精度で行うことができる場合がある。
ただし、本変形例における第1基準および第2基準は、上記例に限定されない。上述した変形例では、冷蔵室11A、野菜室11C、およびチルド室11Bをそれぞれ別の温度帯の貯蔵室11として区分している。ただし、大きな観点で見た場合、冷蔵室11Aおよび野菜室11Cは、同じ温度帯の貯蔵室11と見做すこともできる。この場合は、削除対象の食材に関する複数の在庫登録RSが冷蔵室11Aおよび野菜室11Cに分かれた登録である場合であっても、当該食材に関して削除対象が不明な在庫登録R1の削除指示が受け付けられた場合、冷蔵室11Aおよび野菜室11Cに保存された食材の在庫登録R1のなかで、購入日が最も古い食材(または摂取期限が最も早い食材)の在庫登録R1が削除されてもよい。
(第3変形例)
第3変形例の登録管理部422は、削除対象の食材に関する複数の在庫登録RSがある場合において、当該食材に関して削除対象が不明な在庫登録R1の削除指示が受け付けられた場合、食材の購入日や摂取期限に関わらず、貯蔵室11の種類に応じて予め設定された優先順位のみに基づき、複数の在庫登録R1のうち1つ以上の在庫登録R1を削除する。すなわち、第3変形例の登録管理部422は、上述した第2基準の優先順位のみに基づき、削除対象の在庫登録R1を決定する。本変形例の優先順位の詳細は、第2変形例の第2基準の優先順位と同じである。
(第4変形例)
第4変形例では、貯蔵室11の種類に応じて予め設定される上記優先順位が食材によって異なる例である。すなわち、複数の在庫登録RSが、第1貯蔵室に食材がある第1登録と、上記第1貯蔵室よりも温度帯が低い第2貯蔵室に上記食材がある第2登録とを含む場合において、食材が第1食材である場合は、上記優先順位は、上記第1貯蔵室、上記第2貯蔵室の順に低くなり、上記食材が第1食材とは異なる第2食材である場合は、上記優先順位は、上記第2貯蔵室、上記第1貯蔵室の順に低くなる。
1つの例では、上記第1貯蔵室は、冷蔵室11Aであり、上記第2貯蔵室は、チルド室11Bであり、上記第1食材は、肉類または魚介であり、上記第2食材は、野菜である。すなわち、削除対象の在庫登録R1が肉類または魚介である場合は、登録管理部422は、チルド室11Bに関する在庫登録R1よりも、冷蔵室11Aに関する在庫登録R1を優先して削除する。一方で、削除対象の在庫登録R1が野菜である場合は、登録管理部422は、冷蔵室11Aに関する在庫登録R1よりも、チルド室11Bに関する在庫登録R1を優先して削除する。これは、冷蔵室11Aに保存された肉類および魚介は、チルド室11Bに保存された肉類および魚介よりも早く使用される可能性が高い一方で、チルド室11Bに保存された野菜は、一部調理された(例えばカットされた)野菜であることが多く、冷蔵室11Aに保存された野菜よりも早く使用される可能性が高いためである。
別の例では、上記第1貯蔵室は、冷蔵室11A、チルド室11B、または野菜室11Cであり、上記第2貯蔵室は、冷凍室11Eであり、上記第1食材は、野菜、肉類、または魚介であり、上記第2食材は、果物である。すなわち、削除対象の在庫登録R1が野菜、肉類、または魚介である場合は、登録管理部422は、冷凍室11Eに関する在庫登録R1よりも、冷蔵室11A、チルド室11B、または野菜室11Cに関する在庫登録R1を優先して削除する。一方で、削除対象の在庫登録R1が果物である場合は、登録管理部422は、冷蔵室11A、チルド室11B、または野菜室11Cに関する在庫登録R1よりも、冷凍室11Eに関する在庫登録R1を優先して削除する。これは、冷蔵室11A、チルド室11B、または野菜室11Cに保存された野菜、肉類、および魚介は、冷凍室11Eに保存された野菜、肉類、および魚介よりも早く使用される可能性が高い一方で、冷凍室11Eに保存された果物は、冷凍果実として早く食される可能性が高いためである。
(第5変形例)
第5変形例の登録管理部422は、複数の在庫登録RSが、チルド室11Bに食材があることを示す第1登録と、冷蔵室11Aに上記食材があることを示す第2登録とを含む場合において、チルド室11Bを冷却する運転モードが第1運転モードの場合、上記優先順位は、チルド室11B、冷蔵室11Aの順に低くなり、チルド室11Bを冷却する運転モードが上記第1運転モードよりも温度帯が低くなる第2運転モードの場合、上記優先順位は、冷蔵室11A、チルド室11Bの順に低くなる。これは、チルド室11Bの温度帯が低くなる運転モードで運転される場合は、冷蔵室11Aに保存された食材がチルド室11Bに保存された食材よりも早く使用される可能性が高いためである。
例えば、登録管理部422は、チルド室11Bを冷却する運転モードが「通常チルド」の運転モードである場合、冷蔵室11Aに関する在庫登録R1よりも、チルド室11Bに関する在庫登録R1を優先して削除する。一方で、登録管理部422は、チルド室11Bを冷却する運転モードが「急速チルド」の運転モードである場合、チルド室11Bに関する在庫登録R1よりも、冷蔵室11Aに関する在庫登録R1を優先して削除する。
別の例では、登録管理部422は、チルド室11Bを冷却する運転モードが「解凍」の運転モードである場合、冷蔵室11Aに関する在庫登録R1よりも、チルド室11Bに関する在庫登録R1を優先して削除する。一方で、登録管理部422は、チルド室11Bを冷却する運転モードが「通常チルド」の運転モードである場合、チルド室11Bに関する在庫登録R1よりも、冷蔵室11Aに関する在庫登録R1を優先して削除する。
さらに別の例では、登録管理部422は、チルド室11Bを冷却する運転モードが「通常」の運転モードである場合、冷蔵室11Aに関する在庫登録R1よりも、チルド室11Bに関する在庫登録R1を優先して削除する。一方で、登録管理部422は、チルド室11Bを冷却する運転モードが「特別チルド」の運転モードである場合、チルド室11Bに関する在庫登録R1よりも、冷蔵室11Aに関する在庫登録R1を優先して削除する。
以上、いくつかの変形例について説明したが、変形例は上述した例に限定されない。例えば、複数の在庫登録RSが複数の貯蔵室11に分かれている場合、応答制御部423は、どの在庫登録R1を削除するのかユーザUに毎回質問するようにしてもよい。また、登録管理部422は、冷蔵庫100の扉20の開閉スイッチ(不図示)の検出結果に基づき、扉20が開かれた貯蔵室11に限定して削除対象の在庫登録R1を判定してもよい。
<7.エラーの報告順序に関する制御例>
<7.1 処理内容>
上述したように、本実施形態の指示受付部421は、複数の食材の登録を同時に追加または削除するユーザUの音声入力に基づく指示を受け付け可能である。本明細書で「同時に追加または削除」とは、厳密な時刻の一致を意味するものではなく、ユーザUの1纏まりの発話のなかで指示された追加または削除を意味する。このような指示が受け付けられた場合、複数の食材のうち一部の食材については処理が正常に完了するが、他の一部の食材について処理が失敗する場合がある。この場合、応答制御部423は、以下の報告順序でエラーをユーザUに報知する。これらエラーの報告順序を含む応答の優先順位は、予め設定されて応答優先順位情報528として記憶部425に記憶されている。本明細書で「正常」とは、ユーザUに対してエラーを報知しない状態を意味する。
詳しく述べると、応答制御部423は、複数の食材のうち一部の食材の登録の追加または削除に関するユーザUの指示が指示受付部421により正常に受け付けられなかった場合(すなわち、複数の食材のうち一部の食材の登録に関してエラーを出力する場合)、上記音声入力における前記複数の食材の発話順に関わらず、上記複数の食材のうち上記指示が正常に受け付けられた食材(すなわち、上記エラーの対象でない食材)に関する処理結果を先に出力し、上記複数の食材のうち上記指示が正常に受け付けられなかった食材(すなわち、上記エラーの対象である食材)に関する処理結果を後に出力する。ここでいう「登録」とは、在庫登録R1に限定されず、買い物登録R2、削除登録R3、提案登録R4なども含む。
例えば、「キャベツ3個、トマト1個を削除して」という除指示が受け付けられた場合において、キャベツが1個しか無い場合は、応答制御部423は、「トマト1個を削除しました。キャベツは1個しかありません。全て削除しました。」のように、1つの発話のなかで先に指示された食材に関する応答であっても、エラーを伴う食材に関する応答は後から出力する。
上述したように、登録管理部422は、各在庫登録R1に登録可能な食材の最大登録数量を999点とし、在庫登録R1の最大登録件数を100件として管理する。応答制御部423は、複数の食材の登録を同時に追加する指示に関する処理において、食材の最大登録数量に関する第1エラーと、在庫登録R1の最大登録件数に関する第2エラーとが同時に生じた場合、上記第1エラーを先に出力し、上記第2エラーを後に出力する。第1エラーは、最大登録数量を超える数量の在庫登録R1と追加しようとする場合に生じるエラーである。第2エラーは、最大登録件数の在庫登録R1がすでに登録されている状態で、在庫登録R1をさらに追加しようとする場合に生じるエラーである。本明細書で「同時に生じる」とは、厳密な時刻の一致を意味するものではなく、ユーザUの1纏まりの発話のなかで指示された内容に対して複数のエラーが生じることを意味する。
ここで、上述したように本実施形態の登録管理部422は、上記第1エラーが生じた場合、上記第1エラーが生じた食材については最大登録数量以下の所定数量で登録を行う。すなわち上述したように、「冷蔵室に牛肉を1500グラム追加して」のような在庫登録R1の追加指示が受け付けられた場合、登録管理部422は、追加対象の食材の数量を最大登録数量(999グラム)として在庫登録R1を追加する。上記所定数量は、最大登録数量に限らず、それよりも少ない数量でもよい。上述したように、「冷蔵室にキャベツを1500個追加して」のような在庫登録R1の追加指示が受け付けられた場合、食材に応じて予め設定された所定数量(キャベツの場合は例えば20個)で在庫登録R1を追加してもよい。
このため本実施形態では、登録管理部422は、複数の食材の登録を同時に追加する指示に関する処理において、上記第1エラーと上記第2エラーとが同時に生じた場合、上記第1エラーが生じた食材について上記所定数量(例えば最大登録数量)で登録を行い、上記第2エラーが生じた食材について在庫登録R1の登録を行わない。そして、応答制御部423は、上記第1食材について上記所定数量(例えば最大登録数量)で登録が行われたことを上記第1エラーと共に先に出力させ、上記第2エラーを後に出力させる。
例えば、「牛肉1500グラム追加、キャベツ1つ追加」という指示が受け付けられた場合において、その時点ですでに99件の在庫登録R1がある場合は、応答制御部423は、「登録できる最大の数量は999です。牛肉を999グラム追加しました。食材の最大登録件数は100件です。食材を削除してください」のように回答する。
さらに言えば、本実施形態の登録管理部422は、上記複数の食材のうち第1食材について上記第1エラーが生じ、上記複数の食材のうち第2食材について正常に処理され、上記複数の食材のうち第3食材に関する上記第2エラーが生じた場合、登録管理部422は、上記第1食材について上記所定数量(例えば最大登録数量)で登録を行い、上記第2食材について正常に登録を行い、上記第3食材について登録を行わない。そして、応答制御部423は、上記第2食材について正常に処理されたことを先に出力させ、上記第1食材について上記所定数量(例えば最大登録数量)で登録が行われたことを上記第1エラーと共に次に出力させ、上記第3食材に関する第2エラーを後に出力させる。
例えば、「卵3個追加、牛肉1500グラム追加、キャベツ1つ追加」という指示が受け付けられた場合において、その時点ですでに98件の在庫登録R1がある場合は、応答制御部423は、「卵を3個追加しました。登録できる最大の数量は999です。牛肉を999グラム追加しました。食材の最大登録件数は100件です。食材を削除してください。」のように回答する。
本実施形態では、登録管理部422は、上記複数の食材に含まれる3つ以上の食材についてエラーが生じた場合、上記複数の食材の全てについて処理を行わない。そして、応答制御部423は、上記複数の食材について処理が失敗したことを包括的に示す応答を出力させる。この場合、応答制御部423は、上記3つ以上の食材についての個別の内容(上記3つ以上の食材それぞれについてのエラーの内容)は出力しない。
例えば、「豚肉200グラム削除、牛肉200グラム削除、ニンジン2つ削除」という指示が受け付けられた場合において、上述した(B1)~(B5)のいずれかの理由で「豚肉」、「牛肉」、および「ニンジン」の在庫登録R1の削除に失敗した場合、応答制御部423は、「全ての処理に失敗しました。分けて指示してみて下さい。」のように回答する。
ただし、上記複数の食材が4つ以上の食材を含み、そのうち3つ以上の食材についてエラーが生じたが、他の1つ以上の食材について正常に処理が可能である場合、登録管理部422は、上記他の1つ以上の食材について正常に処理を行い、応答制御部423は、上記他の1つ以上の食材については正常に処理が行われたことをユーザUに報知してもよい。
<7.2 制御の流れ>
図18は、複数の食材の登録を同時に追加または削除するユーザUの指示に関する処理を示すフローチャートである。まず、指示受付部421は、ユーザUによる指示を受け付ける(S201)。次に、登録管理部422は、指示受付部421により指示に基づき、登録の追加または削除の処理を開始する(S202)。
次に、登録管理部422は、上記複数の食材に含まれる3つ以上の食材について何らかのエラーが生じたか否かを判定する(S203)。応答制御部423は、上記3つ以上の食材について何らかのエラーが生じた場合(S203:YES)、上記複数の食材について処理が失敗したことを包括的に示す応答を出力させ(S204)、処理を終了する。
登録管理部422は、上記3つ以上の食材についてエラーが生じていない場合(そもそも指示対象の食材が2つ以下である場合も含む)(S203:NO)、複数の食材の登録を同時に追加または削除するユーザUの指示に関して、正常に処理された指示があるか否かを判定する(S205)。登録管理部422は、正常に処理された指示がある場合(S205:YES)、正常に処理された指示に識別子“i”を付与し(S206)、S207に進む。一方で、登録管理部422は、正常に処理された指示がない場合(S205:NO)、S207に進む。
次に、登録管理部422は、複数の食材の登録を同時に追加または削除するユーザUの指示に関して、第1エラーが生じた指示があるか否かを判定する(S207)。登録管理部422は、第1エラーが生じた指示がある場合(S207:YES)、第1エラーが生じた指示に識別子“j”を付与し(S208)、S209に進む。一方で、登録管理部422は、第1エラーが生じた指示がない場合(S207:NO)、S209に進む。
次に、登録管理部422は、複数の食材の登録を同時に追加または削除するユーザUの指示に関して、第2エラーが生じた指示があるか否かを判定する(S209)。登録管理部422は、第2エラーが生じた指示がある場合(S209:YES)、第2エラーが生じた指示に識別子“k”を付与し(S210)、S211に進む。一方で、登録管理部422は、第2エラーが生じた指示がない場合(S209:NO)、S211に進む。
次に、応答制御部423は、識別子“i”,“j”,“k”の順に、指示に対する応答順序を並び替える(S211)。次に、応答制御部423は、S211で並び替えられた応答順序に基づいて、ユーザUの指示に対する処理結果の応答を出力する(S212)。
<7.3 利点>
比較例として、ユーザUの指示に対して処理に失敗したことだけを応答する食材管理システムについて考える。このような応答を行うと、ユーザUに不快感を与え、またユーザUの処理が煩雑になることがある。その結果、ユーザUの利便性が低下する場合がある。
そこで本実施形態の食材管理システムは、複数の食材のうち一部の食材に関する指示が正常に処理されなかった場合、音声入力における上記複数の食材の発話順に関わらず、上記複数の食材のうち上記指示が正常に処理された食材に関する処理結果を先に出力させ、上記複数の食材のうち上記指示が正常に処理されなかった食材に関する処理結果を後に出力させる。このような構成によれば、上記比較例と比べて、処理に失敗した場合のユーザUの不快感が軽減され、その後のスムーズな処理を促進することができる。これにより、ユーザUの利便性を高めることができる。
本実施形態では、応答制御部423は、食材の最大登録数量に関する第1エラーと、食材登録の最大登録件数に関する第2エラーとが同時に生じた場合、上記第1エラーを先に出力させ、上記第2エラーを後に出力させる。このような構成によれば、第1エラーと比べてユーザUがより注意する必要がある第2エラーを後に出力することで、第2エラーに対するユーザUの注意を強く引きやすく(ユーザUの意識に残りやすく)なる。これにより、ユーザUの利便性をさらに高めることができる。
ここで、3つ以上の食材の全てについてエラーが生じた場合に、それらエラーの内容を全て出力すると、応答が長くなり、応答の細部についてユーザUの注意を引くことが難しくなる。そこで本実施形態では、応答制御部423は、3つ以上の食材についてエラーが生じた場合、3つ以上の食材について処理が失敗したことを包括的に示す応答を出力させる。このような構成によれば、全てのエラーを出力する場合と比べて応答を短くすることができる。これにより、ユーザUの利便性をさらに高めることができる。
<7.4 変形例>
(第1変形例)
第1変形例の応答制御部423は、複数の食材の登録を同時に追加または削除するユーザUの指示が受け付けられた場合において、上記複数の食材に含まれる2つ以上の食材についてエラーが生じた場合、上記複数の食材について処理が失敗したことを包括的に示す応答を出力させる。この場合、応答制御部423は、上記2つ以上の食材についての個別の内容(上記2つ以上の食材それぞれについてのエラーの内容)は出力しない。これにより、全てのエラーを出力する場合と比べて応答を短くすることができる。これにより、ユーザUの利便性をさらに高めることができる場合がある。
(第2変形例)
第2変形例の登録管理部422は、上記複数の食材のうち第1食材に関する指示が指示受付部421で正常に認識されないとともに、上記複数の食材のうち第2食材に関する上記第1エラーと、上記複数の食材のうち第3食材に関する上記第2エラーとが同時に生じた場合、上記第1食材について登録を行わず、上記第2食材について上記所定数量(例えば最大登録数量)で登録を行い、上記第3食材について登録を行わない。そして、応答制御部423は、上記第2食材について上記所定数量(例えば最大登録数量)で登録が行われたことを上記第1エラーと共に先に出力させ、上記第3食材に関する上記第2エラーを次に出力させ、上記第1食材が正常に認識されなかったことを示す第3エラーを後に出力させる。
例えば、「卵3個追加、牛肉1500グラム追加、キャベツ1つ追加」という指示が受け付けられた場合において、その時点ですでに99件の在庫登録R1があり、「卵」に関する指示が正常に認識されなかった場合、応答制御部423は、「登録できる最大の数量は999です。牛肉を999グラム追加しました。食材の最大登録件数は100件です。食材を削除してください。1番目の指示が認識できませんでした。」のように回答する。
(第3変形例)
第3変形例は、第1サーバ装置410からユーザUの音声の分析結果とともに、ユーザUの各指示の認識結果に対する尤度を示す尤度情報が第2サーバ装置420の指示受付部421に送信される例である。
第3変形例の登録管理部422は、複数の食材の登録を同時に追加または削除するユーザUの指示が受け付けられた場合において、上記複数の食材のうち第1食材に関する上記指示の認識結果の尤度が予め設定された閾値未満であるとともに、上記複数の食材のうち第2食材に関する上記第1エラーと、上記複数の食材のうち第3食材に関する上記第2エラーとが同時に生じた場合、上記第1食材について推定した食材(尤度が最も高い食材)で登録を行い、上記第2食材について上記所定数量(例えば最大登録数量)で登録を行い、上記第3食材について登録を行わない。そして、応答制御部423は、上記第2食材について上記所定数量(例えば最大登録数量)で登録が行われたことを上記第1エラーと共に先に出力させ、上記第3食材に関する上記第2エラーを次に出力させ、上記第1食材が推定された食材で登録されたことを後に出力させる。
例えば、「卵3個追加、牛肉1500グラム追加、キャベツ1つ追加」という指示が受け付けられた場合において、その時点ですでに98件の在庫登録R1があり、「卵」に関する指示に認識結果の尤度が予め設定された閾値未満である場合、応答制御部423は、「登録できる最大の数量は999です。牛肉を999グラム追加しました。食材の最大登録件数は100件です。食材を削除してください。1番目の食材は卵でよかったでしょうか。卵3個を追加しました。」のように回答する。このような応答によれば、推定して登録された食材に関する応答が最後になるため、推定して登録された食材に対するユーザUの注意を強く引きやすく(ユーザUの意識に残りやすく)なる。このため、推定して登録された食材が誤っている場合、ユーザUが忘れずに修正を行う可能性を高めることができる。
以上、いくつかの変形例について説明したが、変形例は上述した例に限定されない。例えば、複数の食材の登録を同時に追加または削除するユーザUの指示が受け付けられた場合において、複数の食材の一部に関する指示が認識できなかった場合、応答制御部423は、指示が認識できなかった内容について認識できなかった旨の応答やユーザUに対する質問を出力してもよい。この場合、認識できなかった旨の応答やユーザUに対する質問は、上述したエラーの報告順序の最後(例えば第1エラーおよび第2エラーの報知よりも後)に出力される。
<8.複数の冷蔵庫がある場合の制御例>
<8.1 処理内容>
上述したように、設定部424は、同じ住居内に複数の冷蔵庫100(例えば冷蔵庫100A,100B)がある場合、指示受付部421により受け付けられた指示に基づき、複数の冷蔵庫100のなかから食材管理の指示対象となる冷蔵庫100を設定する。「食材管理の指示対象となる冷蔵庫を設定する」とは、食材管理の指示対象となる冷蔵庫100を新規に設定する場合に限定されず、食材管理の指示対象となる冷蔵庫100を、ある冷蔵庫100から別の冷蔵庫100に変更する場合も含む。
ここで、「食材管理の指示対象」とは、例えば、音声対話装置200を通じた音声操作において、食材管理に関して冷蔵庫100を指定しないユーザUの音声の指示(在庫リストDB521の在庫登録R1の追加、削除、または確認など)があった場合に、在庫登録R1の追加、削除、または確認の対象となる冷蔵庫100である。別の観点では、「食材管理の指示対象」とは、例えば、端末機器300の表示装置310を通じた操作において、アプリ起動後に最初に表示される食材管理のトップページで食材管理の操作が可能な冷蔵庫100である。言い換えると、「食材管理の指示対象」とは、同じ住居内に複数の冷蔵庫100のなかで食材管理の優先度が最も高い冷蔵庫100である。
本実施形態では、設定部424は、指示受付部421により受け付けられたユーザUの音声入力による指示に基づき、複数の冷蔵庫100のなかから食材管理の対象となる冷蔵庫100を設定する。本実施形態では、応答制御部423は、食材管理の対象として設定可能な複数の冷蔵庫100を示す情報を出力する場合に、複数の冷蔵庫100に異なる識別情報を付して音声にて出力させる。当該識別情報は、例えば、異なる番号または異なるアルファベットであるが、短い発話で応答できるものや、区別が付きやすいもの(認識しやすいもの)であれば、上記例に限定されない。そして、設定部424は、上記識別情報を指定するユーザUの音声入力に基づく指示に基づき、食材管理の対象となる冷蔵庫100を設定する。
本実施形態では、設定部424は、指示受付部421を通じて、複数の冷蔵庫100それぞれに対する任意の呼び名(ニックネーム)の登録を受け付け可能である。任意の呼び名は、例えば、「お父さんの冷蔵庫」や「お母さんの冷蔵庫」であったり、「大きい方の冷蔵庫」や「小さい方の冷蔵庫」であったり、「キッチンの冷蔵庫」や「リビングの冷蔵庫」など、複数の冷蔵庫100をユーザUが区別可能な呼び名である。
図19は、冷蔵庫登録情報529の内容の一例を示す図である。冷蔵庫登録情報529では、ユーザUを識別可能なユーザIDと、冷蔵庫100を識別可能な冷蔵庫IDと、冷蔵庫100に対して登録された任意の呼び名と、どの冷蔵庫100が食材管理の対象として設定中か否かを示す情報とが対応付けられている。本明細書で「同じ住居内に複数の冷蔵庫100」または「食材管理の対象として設定可能な複数の冷蔵庫100」とは、例えば、同一のユーザU(同一のユーザID)と関連付けて登録された複数の冷蔵庫100を意味する。これに代えて、「同じ住居内に複数の冷蔵庫100」または「食材管理の対象として設定可能な複数の冷蔵庫100」とは、同じルータRを通じてサーバ400と通信する複数の冷蔵庫100であってもよい。
本実施形態では、食材管理の指示対象となる冷蔵庫100を設定する場合(例えば、新規に設定する場合、または変更する場合)、応答制御部423は、複数の冷蔵庫100に付された上記呼び名と上記識別情報(例えば、番号またはアルファベット)とをセットにして音声にて出力させる。そして、設定部424は、上記識別情報を指定するユーザUの音声入力に基づく指示に基づき、食材管理の対象となる冷蔵庫100を設定する。一方で、設定部424は、上記識別情報を指定する音声入力に基づく指示に加え、上記呼び名を指定する音声入力に基づく指示が指示受付部421により受け付けられた場合は、上記呼び名を指定する音声入力に基づく指示を、食材管理の対象となる冷蔵庫100の特定には利用しない、または上記識別情報よりも重み付けを小さくして利用する。
例えば、図19に示すような冷蔵庫登録情報529が登録されている場合において、「食材管理の冷蔵庫を変更して」、「冷蔵庫を切り替えて」、または「違う冷蔵庫に変えたい」のような冷蔵庫100の切り替えを示すユーザUの音声入力に基づく指示が指示受付部421により受け付けられた場合、応答制御部423は、「1番、お母さんの冷蔵庫、2番、お父さんの冷蔵庫、があります。どちらの食材管理機能を使用するか番号で教えてください。」という質問を音声対話装置200から出力させる。そして、指示受付部421は、例えばユーザUの音声による追加指示を待つ。例えば「1番」というユーザUの音声による回答があった場合、設定部424は、「ID:100214」の冷蔵庫100を食材管理の指示対象の冷蔵庫100として特定する。そして、設定部424は、特定された冷蔵庫100を示す情報に基づき冷蔵庫登録情報529を更新することで、食材管理の指示対象の冷蔵庫100を切り替える。
本実施形態では、設定部424は、食材管理の指示対象となる冷蔵庫100を変更するユーザUの指示が指示受付部421により受け付けられるまで、食材管理の指示対象に関する設定を維持する。すなわち、食材管理の指示対象となる冷蔵庫100が一度設定されると、音声対話装置200または端末機器300を通じた操作が終了した後も、食材管理の指示対象となる冷蔵庫100の登録を削除または変更する追加指示があるまで、食材管理の指示対象は同じ冷蔵庫100に固定される。
<8.2 新しい冷蔵庫が設置される場合の例>
<8.2.1 新しい冷蔵庫が設置される場合の一例>
応答制御部423は、食材管理の指示対象として設定可能な冷蔵庫100の台数が増加した場合、どの冷蔵庫100を食材管理の指示対象として設定するのかを示す質問を出力させる。例えば、応答制御部423は、「アプリに登録されている冷蔵庫100が変更されました。「1番、お母さんの冷蔵庫、2番、お父さんの冷蔵庫、3番、リビングの冷蔵庫、があります。どちらの食材管理機能を使用するか番号で教えてください。」という質問を出力させる。そして、設定部424は、上記質問に対するユーザUの回答に基づき、食材管理の指示対象の冷蔵庫100を設定する。
<8.2.2 新しい冷蔵庫が設置される場合の変形例>
変形例では、設定部424は、食材管理の指示対象として設定可能な冷蔵庫100の台数が増加した場合、登録が最後に追加された冷蔵庫100を食材管理の指示対象として自動的に設定する。さらに別の変形例では、設定部424は、食材管理の指示対象として設定可能な冷蔵庫100の台数が増加した場合、登録が最後に追加された冷蔵庫100が、食材管理の指示対象として設定中の冷蔵庫100よりも新しい場合、および/または容量が大きい場合に、登録が最後に追加された冷蔵庫100を食材管理の指示対象として自動的に設定する。複数の冷蔵庫100の新しさの比較または容量の比較は、冷蔵庫登録情報529に登録される冷蔵庫IDおよび不図示の製品情報に基づいて行うことができる。
<8.3 冷蔵庫が捨てられる場合の例>
<8.3.1 冷蔵庫が捨てられる場合の一例>
設定部424は、食材管理の指示対象として設定可能な冷蔵庫100として第1冷蔵庫(例えば冷蔵庫100A)および第2冷蔵庫(例えば冷蔵庫100B)が登録されている場合において、食材管理の指示対象として設定中の第1冷蔵庫の登録が削除された場合(例えば、冷蔵庫登録情報529から削除された場合)、上記第1冷蔵庫に関する食材の在庫登録を、上記第2冷蔵庫に関する在庫登録に変更する。この場合、設定部424は、各在庫登録R1が関連付けられている貯蔵室11を示す情報を維持した状態で、上記第1冷蔵庫の在庫登録R1を上記第2冷蔵庫の在庫登録R1に変更する。すなわち、上記第1冷蔵庫の冷蔵室11Aに関する在庫登録R1が上記第2冷蔵庫の冷蔵室11Aに関する在庫登録R1に変更され、上記第1冷蔵庫の冷凍室11Eに関する在庫登録R1が上記第2冷蔵庫の冷凍室11Eに関する在庫登録R1に変更される。
例えば、図19に示すような冷蔵庫登録情報529が登録されている場合において、食材管理の指示対象として「お父さんの冷蔵庫100」が設定されており、「お父さんの冷蔵庫100」に関する在庫登録R1として、冷蔵室11Aに関して「豚肉200グラム」の在庫登録R1があり、冷凍室11Eに関して「アイス2個」の在庫登録R1がある場合を例に説明する。この場合において、「お父さんの冷蔵庫100」の登録が削除された場合、「お母さんの冷蔵庫100」に関する在庫登録R1として、冷蔵室11Aに関して「豚肉200グラム」の在庫登録R1が追加され、冷凍室11Eに関して「アイス2個」の在庫登録R1が追加される。
<8.3.2 冷蔵庫が捨てられる場合の別の例>
食材管理の指示対象として設定可能な複数の冷蔵庫100が、第1冷蔵庫(例えば冷蔵庫100A)と、第2冷蔵庫(例えば冷蔵庫100B)と、第3冷蔵庫(例えば冷蔵庫100C)を含み、食材管理の指示対象として上記第2冷蔵庫が設定中の場合において、上記第2冷蔵庫の登録が削除された場合、応答制御部423は、上記第1冷蔵庫と上記第3冷蔵庫のうちどちらの冷蔵庫100を食材管理の指示対象として設定するのかを示す質問を出力させる。例えば、「お母さんの冷蔵庫」と、「お父さんの冷蔵庫」と、「リビングの冷蔵庫」があり、食材管理の指示対象として設定中の「お父さんの冷蔵庫」の登録が削除された場合、応答制御部423は、「アプリに登録されている冷蔵庫100が変更されました。「1番、お母さんの冷蔵庫、2番、リビングの冷蔵庫、があります。どちらの食材管理機能を使用するか番号で教えてください。」という質問を出力させる。そして、設定部424は、上記質問に対するユーザUの回答に基づき、食材管理の指示対象の冷蔵庫100を設定する。
<8.4 制御の流れ>
図20は、食材管理の対象として設定可能な冷蔵庫100の数が変更された場合の処理を示すフローチャートである。応答制御部423は、食材管理の対象として設定可能な冷蔵庫100の数が変更された場合、変更後の冷蔵庫100の数が1台であるか、2台以上であるかを判定する(S301)。応答制御部423は、変更後の冷蔵庫100の数が1台の場合(S301:1台)、その時点で使用できる冷蔵庫100の呼び名を読み上げる(S302)。例えば、応答制御部423は、「現在使用できるのは、お父さんの冷蔵庫です」のような応答を出力する。
一方で、応答制御部423は、変更後の冷蔵庫100の数が2台以上の場合(S301:2台以上)、どの冷蔵庫100を食材管理の指示対象として設定するのかを示す質問を出力させる(S303)。次に、指示受付部421は、上記質問に対するユーザUの回答を受け付ける(S304)。次に、設定部424は、指示受付部421により受け付けられたユーザUの回答に基づき、食材管理の対象となる冷蔵庫100を設定する(S305)。次に、応答制御部423は、食材管理の対象として設定した冷蔵庫100を読み上げる(S306)。これにより、一連の処理が終了する。
<8.5 利点>
本実施形態では、同じ住居内に複数の冷蔵庫100がある場合、指示受付部421により受け付けられた指示に基づき、複数の冷蔵庫100のなかから食材管理の指示対象となる冷蔵庫100が設定される。このような構成によれば、複数の冷蔵庫100を所有している場合に、食材管理機能を任意の冷蔵庫100に割り当てることができる。これにより、複数の冷蔵庫100の食材管理機能が別々に管理される場合と比べて、ユーザUの管理負担を減少させることができる。これにより、ユーザUの利便性の向上を図ることができる。
本実施形態では、応答制御部423は、食材管理の対象として設定可能な複数の冷蔵庫100を示す情報を出力する場合に、複数の冷蔵庫100に異なる識別情報を付して音声にて出力させる。そして、設定部424は、上記識別情報を指定するユーザUの音声に基づく指示に基づき、食材管理の対象となる冷蔵庫100を設定する。このような構成によれば、音声入力における誤認識を減らすことができる。これにより、ユーザUの意図通りの削除処理をより高い精度で行うことができる。
以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、食材管理システムは、ある食材に関して削除対象が不明な在庫登録の削除指示が受け付けられた場合、予め設定された優先順位に基づき複数の在庫登録のうち1つ以上の在庫登録を削除する。このような構成によれば、食材管理システムの使い勝手の向上を図ることができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1…食材管理システム、30…表示装置(報知部)、100,100A,100B,100C…冷蔵庫、200…音声対話装置(報知部)、300…端末機器、310…表示装置(報知部)、400…サーバ、421…指示受付部、422…登録管理部、423…応答制御部、424…設定部。

Claims (9)

  1. ユーザの住居に在庫として存在する食材を管理する食材管理システムであって、
    前記ユーザの1纏まりの発話の音声データを分析した分析結果を受信し、前記分析結果が複数の食材の在庫登録を同時に追加する指示を示す場合、前記分析結果に基づき前記複数の食材の在庫登録を同時に追加する指示を受け付ける受付部と、
    前記受付部により受け付けられた指示に基づき、前記在庫登録を管理するデータベースにおいて前記在庫登録の追加を行う登録管理部と、
    前記在庫登録に関するエラーを出力可能な応答制御部と、
    を備え、
    前記登録管理部は、各在庫登録に登録可能な食材の最大登録数量と、前記データベースに登録可能な前記在庫登録の最大登録件数とを管理し、前記受付部により前記在庫登録を同時に追加する指示を受け付けた前記複数の食材の各々について、前記最大登録数量に関する条件が満たされない場合には、前記最大登録数量に関する第1エラーが存在すると判定するとともに、前記最大登録数量以下の所定数量で前記在庫登録を行い、前記最大登録件数に関する条件が満たされない場合には、前記最大登録件数に関する第2エラーが存在すると判定し、
    前記応答制御部は、前記受付部により前記在庫登録を同時に追加する指示を受け付けた前記複数の食材に関して、前記登録管理部により前記第1エラーと前記第2エラーとが存在すると判定された場合、前記1纏まりの発話における前記複数の食材の発話順に関わらず、エラーの報告順序が予め設定された応答優先順位情報に基づき、前記第1エラーが存在すると判定された食材に関する前記第1エラーを先に出力させ、前記第2エラーが存在すると判定された食材に関する前記第2エラーを後に出力させる、
    食材管理システム。
  2. 前記受付部は、前記ユーザの1纏まりの発話の音声データを分析した分析結果を受信し、前記分析結果が複数の食材の在庫を同時に削除する指示を示す場合、前記分析結果に基づき前記複数の食材の在庫を同時に削除する指示を受け付け、
    前記登録管理部は、前記データベースに登録された在庫登録に基づき、前記受付部により在庫を同時に削除する指示を受け付けた前記複数の食材の各々について、当該食材の在庫登録がない場合には、在庫登録がないことに関する第3エラーが存在すると判定し、当該食材の在庫登録はあるが削除指示された食材数量よりも少ない食材数量が登録されている場合には、数量不足に関する第4エラーが存在すると判定するとともに、前記食材数量が不足した状態で前記在庫登録を削除し、
    前記応答制御部は、前記受付部により在庫を同時に削除する指示を受け付けた前記複数の食材に関して、前記登録管理部により前記第3エラーと前記第4エラーとが存在すると判定された場合、前記1纏まりの発話における前記複数の食材の発話順に関わらず、エラーの報告順序が予め設定された応答優先順位情報に基づき、前記第4エラーが存在すると判定された食材に関する前記第4エラーを先に出力させ、前記第3エラーが存在すると判定された食材に関する前記第3エラーを後に出力させる、
    請求項1に記載の食材管理システム。
  3. 前記複数の食材のうち第1食材について前記第1エラーが生じ、前記複数の食材のうち第2食材について前記第2エラーが生じた場合、
    前記登録管理部は、前記第1食材について前記所定数量で登録を行い、前記第2食材について登録を行わず、
    前記応答制御部は、前記応答優先順位情報に基づき、前記第1食材について前記所定数量で登録が行われたことを前記第1エラーと共に先に出力させ、前記第2エラーを後に出力させる、
    請求項1または請求項2に記載の食材管理システム。
  4. 前記複数の食材のうち第1食材について前記第1エラーが生じ、前記複数の食材のうち第2食材についてエラーが生じず、前記複数の食材のうち第3食材について前記第2エラーが生じた場合、
    前記登録管理部は、前記第1食材について前記所定数量で登録を行い、前記第2食材について前記指示に基づき登録を行い、前記第3食材について登録を行わず、
    前記応答制御部は、前記応答優先順位情報に基づき、前記第2食材の処理結果を先に出力させ、前記第1食材について前記所定数量で登録が行われたことを前記第1エラーと共に次に出力させ、前記第2エラーを後に出力させる、
    請求項1から請求項3のうちいずれか1項に記載の食材管理システム。
  5. 前記複数の食材のうち第1食材に関する前記指示が正常に認識されないとともに、前記複数の食材のうち第2食材について前記第1エラーが生じ、前記複数の食材のうち第3食材について前記第2エラーが生じた場合、
    前記登録管理部は、前記第1食材について登録を行わず、前記第2食材について前記所定数量で登録を行い、前記第3食材について登録を行わず、
    前記応答制御部は、前記応答優先順位情報に基づき、前記第2食材について前記所定数量で登録が行われたことを前記第1エラーと共に先に出力させ、前記第2エラーを次に出力させ、前記第1食材が正常に認識されなかったことを示す第3エラーを後に出力させる、
    請求項から請求項のうちいずれか1項に記載の食材管理システム。
  6. 前記複数の食材のうち第1食材に関する前記指示の認識結果の尤度が閾値未満であり、前記複数の食材のうち第2食材について前記第1エラーが生じ、前記複数の食材のうち第3食材について前記第2エラーが生じた場合、
    前記登録管理部は、前記第1食材について推定した食材で登録を行い、前記第2食材について前記所定数量で登録を行い、前記第3食材について登録を行わず、
    前記応答制御部は、前記応答優先順位情報に基づき、前記第2食材について前記所定数量で登録が行われたことを前記第1エラーと共に先に出力させ、前記第2エラーを次に出力させ、前記第1食材が推定された食材で登録されたことを後に出力させる、
    請求項から請求項のうちいずれか1項に記載の食材管理システム。
  7. 前記応答制御部は、前記複数の食材に含まれる3つ以上の食材についてエラーが生じた場合、前記複数の食材について処理が失敗したことを包括的に示す応答を出力させる、
    請求項から請求項のうちいずれか1項に記載の食材管理システム。
  8. 前記応答制御部は、前記複数の食材に含まれる2つ以上の食材についてエラーが生じた場合、前記複数の食材について処理が失敗したことを包括的に示す情報を出力させる、
    請求項1に記載の食材管理システム。
  9. ユーザの住居に在庫として存在する食材を管理する食材管理システムであって、
    前記ユーザの1纏まりの発話の音声データを分析した分析結果を受信し、前記分析結果が複数の食材の在庫を同時に削除する指示を示す場合、前記分析結果に基づき前記複数の食材の在庫を同時に削除する指示を受け付ける受付部と、
    前記受付部により受け付けられた指示に基づき、食材の在庫登録を管理するデータベースにおいて前記在庫の削除を行う登録管理部と、
    前記在庫の削除に関するエラーを出力可能な応答制御部と、
    を備え、
    前記登録管理部は、前記データベースに登録された在庫登録に基づき、前記受付部により前記在庫を同時に削除する指示を受け付けた前記複数の食材の各々について、当該食材の在庫登録がない場合には、在庫登録がないことに関する第1エラーが存在すると判定し、当該食材の在庫登録はあるが削除指示された食材数量よりも少ない食材数量が登録されている場合には、数量不足に関する第2エラーが存在すると判定するとともに、前記食材数量が不足した状態で前記在庫登録を削除し、
    前記応答制御部は、前記受付部により在庫を同時に削除する指示を受け付けた前記複数の食材に関して、前記登録管理部により前記第1エラーと前記第2エラーとが存在すると判定された場合、前記1纏まりの発話における前記複数の食材の発話順に関わらず、エラーの報告順序が予め設定された応答優先順位情報に基づき、前記第2エラーが存在すると判定された食材に関する前記第2エラーを先に出力させ、前記第1エラーが存在すると判定された食材に関する前記第1エラーを後に出力させる、
    食材管理システム。
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