JP7502602B2 - リニアアクチュエータ及びそれに含まれる積層コアの製造方法 - Google Patents

リニアアクチュエータ及びそれに含まれる積層コアの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、円筒形状の固定子に対して移動可能に形成された可動子を備えたリニアアクチュエータ及びそれに含まれる積層コアの製造方法に関する。
電磁作用により可動子を移動させる円筒状リニアモータ(リニアアクチュエータ)が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1のリニアモータは、永久磁石で形成された円筒部を有する可動子と、可動子の内外周両側に配置された固定子とを備える。
固定子は、可動子の円筒部の内外周両側に、円周方向に沿って積層鋼板がそれぞれ積層された積層コアを有している。特許文献1では、矩形状の積層鋼板に、V字状の係合突子または係合孔が成形されており、積層鋼板の積層時に、係合突子が下側の係合突子の凹部または係合孔に係合される。
その後、積層された積層鋼板を、鉄心成形型の加圧ブロックと受けブロックとで上下から加圧することにより、積層鋼板の内周側側面を凹状に、外周側側面を凸状に湾曲させる。このようにして、円周方向に沿って積層鋼板が積層された積層コアが製造される。
特開2002-369462号公報
特許文献1では、係合突子が積層鋼板の中央部に形成されているため、積層鋼板を円周方向に沿って積層する際に、径方向に形成される隙間が係合突子を支点に均等に広がるように作用する力が働く。そのため、積層コアを所望の形状にするためには、例えば積層鋼板の中央部における隙間が積層コアの外周側の隙間の約半分にするなど、径方向に応じて所望の隙間を形成する必要がある。更に、積層コアの内周側に隙間が形成されたり、所望の隙間より小さい隙間が形成される可能性があるため、積層コアを所望の形状にするために、非常に高い圧力を加圧して所望の隙間に修正する必要があり生産性が低下する。また、積層コアの内周側の隙間により積層コアにおける積層鋼板の体積利用率が小さくなり磁気的性能が低下するため、リニアアクチュエータの推力性能が低くなる。
そこで本発明は、所望の形状の積層コアを形成することにより性能及び生産性を向上させることが可能なリニアアクチュエータ及びそれに含まれる積層コアの製造方法を提供する。
本発明は、かかる目的を達成するために、次のような手段を講じたものである。
すなわち、本発明に係るリニアアクチュエータは、固定子と、前記固定子に対してギャップを空けて配置される可動子とを備え、前記固定子及び前記可動子の少なくとも一方は、隣り合う2枚の積層板間に径方向内側から径方向外側に向かって徐々に大きくなる隙間が形成されるように複数の積層板が周方向に積層された周方向積層部を有し、前記周方向積層部は、積層板を積層方向に係止部により接続されており、前記係止部の中心は、前記周方向積層部の軸方向から見たときに、前記積層板における径方向中央部より径方向内側に配置されることを特徴とする。
以上説明したように、本発明によれば、リニアアクチュエータの性能及び生産性を向上することが可能である。
本発明の第1実施形態に係るリニアアクチュエータの軸方向に沿った部分断面図である。 図1のリニアアクチュエータの部分分解斜視図である。 図1のリニアアクチュエータの固定子における積層板の積層方向を示す概略図である。 図1のリニアアクチュエータの動作を説明する図である。 図1のリニアアクチュエータが有する積層コアの製造方法を示すフローチャートである。 第1ヨーク部における積層板の積層方法を説明する図である。 第2ヨーク部における積層板の積層方法を説明する図である。 第2ティース部における積層板の積層方法を説明する図である。 図1のリニアアクチュエータの軸方向に沿った部分断面図である。 本発明の第2実施形態に係るリニアアクチュエータの軸方向に沿った部分断面図である。 本発明の第1実施形態の積層板の変形例を示す図である。 本発明の第1実施形態に係るリニアアクチュエータの変形例を示す図である。 図12の第2ティース部における積層板の積層方法を説明する図である。 本発明の第1実施形態に係るリニアアクチュエータの変形例を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
リニアアクチュエータ1は、図1に示すように、アウター型リニアアクチュエータであり、その積層コアは、円筒形状に形成された固定子2と、固定子2に対してギャップを空けて配置される円筒形状の可動子3とを有している。可動子3は、固定子2の径方向外側において固定子2の軸方向に往復移動可能に形成される。
可動子3の内部には、その軸方向左端部、軸方向中央部及び軸方向右端部に配置される永久磁石5a、5b、5cを有している。具体的には、図2に示すように、可動子3の軸方向左端部には、複数の永久磁石5aが可動子3の内側面に沿って略全周にわたって配置される。同様に、可動子3の軸方向中央部には、複数の永久磁石5bが可動子3の内側面に沿って略全周にわたって配置され、可動子3の軸方向右端部には、複数の永久磁石5cが可動子3の内側面に沿って略全周にわたって配置される。複数の永久磁石5a、5b、5cは、それぞれ平板状である。
可動子3の軸方向左端部に配置される複数の永久磁石5aは、N極が外径側に且つS極が内径側に配置され、可動子3の軸方向中央部に配置される複数の永久磁石5bは、S極が外径側に且つN極が内径側に配置され、可動子3の軸方向右端部に配置される複数の永久磁石5cは、N極が外径側に且つS極が内径側に配置される。
固定子2は、円筒状のヨーク部(固定子ヨーク鉄心)10と、ヨーク部10の外周部から可動子3に向かって突出する2つのティース部(固定子磁極鉄心)11、12とを有している。2つのティース部11、12は、それぞれ、固定子2の軸方向に離れて形成されると共に、ヨーク部10の全周にわたって形成される。隣り合うティース部11、12間には、コイル16が配置される。
固定子2のティース部11、12の先端と可動子3の内側面との間は、ギャップが形成される。コイル16に電流が通電されてない状態では、ティース部11の先端の軸方向中央部は、永久磁石5aと永久磁石5bとの接続部と対向しており、ティース部12の先端の軸方向中央部は、永久磁石5bと永久磁石5cとの接続部と対向している。
ヨーク部10は、径方向内側に配置される第1ヨーク部10aと、第1ヨーク部10aより径方向外側に配置される第2ヨーク部10bとを含んでいる。
第1ヨーク部10a(周方向積層部10a)は、積層板10Tが固定子2の周方向に積層された第1ヨーク周方向積層部である。積層板10Tは、電磁鋼板であり、径方向外側に向かって幅が広くなる形状の略台形状の板状部材である。そのため、第1ヨーク部10aの径方向外側の幅は、2つのティース部11、12の外側端部間の距離と略同一である。積層板10Tは、固定子2の軸方向に離れた2つの係止部10Aにより接続される。
第2ヨーク部10b(周方向積層部10b)は、積層板10Tが固定子2の周方向に積層された第2ヨーク周方向積層部である。積層板10Tは、電磁鋼板であり、略長方形の板状部材である。積層板10Tの幅は、2つのティース部11、12の外側端部間の距離と略同一である。第2ヨーク部10bの径方向外側の中央部には、その全周にわたって外側に向かって突出する突部10Dが形成されている。積層板10Tは、固定子2の軸方向に離れた2つの係止部10Aにより接続される。
ティース部11は、径方向内側に配置される第1ティース部11aと、第1ティース部11aより径方向外側に配置される第2ティース部11bとを含んでいる。
第1ティース部11aは、ティース部11の基端部において、積層板11Tが固定子2の軸方向に積層されたティース軸方向積層部である。積層板11Tは、電磁鋼板であり、環状の板状部材である。積層板11Tは、図示しない係止部により接続される。
第2ティース部11b(周方向積層部11b)は、ティース部11の先端部において、複数の積層板11Tが固定子2の周方向に積層されたティース周方向積層部である。積層板11Tは、電磁鋼板であり、略長方形の板状部材である。第2ティース部11bは、ティース部11のギャップ面を有している。積層板11Tは、1つの係止部11Aにより接続される。
ティース部12は、径方向内側に配置される第1ティース部12aと、第1ティース部12aより径方向外側に配置される第2ティース部12bとを含んでいる。
第1ティース部12aは、ティース部12の基端部において、複数の積層板12Tが固定子2の軸方向に積層されたティース軸方向積層部である。積層板12Tは、電磁鋼板であり、環状の板状部材である。積層板12Tは、図示しない係止部により接続される。
第2ティース部12b(周方向積層部12b)は、ティース部12の先端部において、積層板12Tが固定子2の周方向に積層されたティース周方向積層部である。積層板12Tは、電磁鋼板であり、略長方形の板状部材である。第2ティース部12bは、ティース部12のギャップ面を有している。積層板12Tは、1つの係止部12Aにより接続される。
このように、リニアアクチュエータ1では、ヨーク部10が、第1ヨーク部10aと第2ヨーク部10bとに径方向に2分割されると共に、2つのティース部11、12が、それぞれ、第1ティース部11a、12aと第2ティース部11b、12bとに径方向に2分割されている。
図3は、固定子2における積層板の積層方向を示す概略図である。図3では、ティース部12の第1ティース部12a及び第2ティース部12bが図示されてないが、ティース部11の第1ティース部11a及び第2ティース部11bと同様である。固定子2において、第1ヨーク部10a、第2ヨーク部10b及び第2ティース部11b、12bでは、積層板が固定子2の周方向に積層されており、第1ティース部11a、12aでは、積層板が固定子2の軸方向に積層されている。
リニアアクチュエータ1の動作について、図4に基づいて説明する。
リニアアクチュエータ1において、コイル16に電流を通電してない状態では、図4(a)に示すように、永久磁石5a、可動子3、永久磁石5b、ティース部11の順に結ぶループで磁束が形成されると共に、永久磁石5c、可動子3、永久磁石5b、ティース部12の順に結ぶループで磁束が形成される。
コイル16に電流を通電すると、図4(b)及び図4(c)に示すように、コイル16に流れる電流により起磁力の偏磁作用で太線の方向に周回する磁束ループが生じ、可動子3が軸方向に沿って移動する。
また、コイル16への電流の流れの方向を変化させることにより、可動子3の推力方向が変わるため、可動子3は、ティース部11、12に対して移動する。
本実施形態のリニアアクチュエータ1が有する周方向積層部の製造方法について、図5に基づいて説明する。以下、第1ヨーク部10a、第2ヨーク部10b及び第2ティース部12bの製造方法を説明するが、それぞれ異なる形状の積層板が積層されて製造されるが、製造方法は略同一である。
ステップS1において、電磁鋼板をプレス加工等して積層板を形成する。積層板は、それぞれ、所定形状を有すると共に、周方向積層部を形成した場合に積層板の径方向中央部より径方向内側に配置される部分に、係止部が形成される。
ステップS2において、ステップS1で形成された積層板を積層して積層片を形成する。係止部は、積層板の積層方向に突出する突出部を有しており、その突出部が積層時に隣接する積層板に係合することにより積層板が接続される。
ステップS3において、ステップS2で形成された積層片を、その径方向内側端部側を支点として、その径方向外側端部の間に隙間が略均一に形成されるように広げて扇状にした積層コア片を形成する。
ステップS4において、ステップS3で形成した積層コア片を複数個用意して、これらを円筒型の溝を有する治具等に嵌め込んで各々を接続して積層コアを製造する。積層コア片は、積層方向が周方向に沿うようにすることが容易であり、一般的な製造方法で嵌め込みして接続することが可能である。接続された状態で樹脂や接着材等により固着し、円環状や円弧状の周方向積層部(積層コアの一部)を形成する。
以下、第1ヨーク部10aにおける積層板10T、第2ヨーク部10bにおける積層板10T、第2ティース部12bにおける積層板12Tの積層方法について、図6~図8に基づいて詳細に説明する。
第1ヨーク部10aにおける積層板10Tの積層方法について、図6に基づいて説明する。
プレス加工された積層板10Tは、図6(a)に示すように、略台形状の板状部材である。積層板10Tは、2つの係止部10Aを有している。2つの係止部10Aは、積層板10Tの長手方向(固定子2の軸方向)に離れて形成される。2つの係止部10Aは、図6(a)に図示された係止部10Aの断面図である図6(b)に示すように、それぞれ、積層板10Tの長手方向に平行に延びるV状突出部10At1により形成される。
積層板10Tは、図6(c)に示すように、それぞれの係止部10Aが同一位置になるように積層され、積層片10Taを形成する。図6(a)及び図6(c)に図示された一点鎖線Nは、図6(e)に示すように、複数の積層板10Tを扇状にした時の径方向内側端部と径方向外側端部の中央部を示し、図9に示すように、積層板10Tを積層して形成されたヨーク部10aの径方向中央部を示す。
係止部10Aは、図6(c)に図示された積層片10Taの部分断面図である図6(d)に示すように、それぞれ、積層板10Tの長手方向に平行に延びるV状突出部10At1により形成される。係止部10Aの長手方向中央部における下方への突出量は、図6(d)に示すように、1枚の積層板10Tの厚さの約2倍程度である。そのため、1枚の積層板10Tに形成された係止部10Aは、その下方に積層された2枚程度の積層板10Tに係合される。積層片10Taの径方向内側部分は、2つの係止部10Aの係合により接続される。
その後、積層片10Taを、例えば円周状に湾曲した治具(図示しない)に接触するように沿わせることにより、積層コア片10Tbを形成する。図6(e)に示すように、積層コア片10Tbは、その径方向内側端部を支点として、その径方向外側端部の間に隙間が形成されるように広がる。そのとき、固定子2の軸方向から見たときに、係止部10Aの中心(図6(a)に示した積層板10Tを平面視したときの係止部10Aの中心)は、固定子2の周方向に積層された積層板10Tにおける径方向中央部より径方向内側に配置される。
第2ヨーク部10bにおける積層板10Tの積層方法について、図7に基づいて説明する。
プレス加工された積層板10Tは、図7(a)に示すように、略長方形状の板状部材である。積層板10Tは、2つの係止部10Aを有している。2つの係止部10Aは、積層板10Tの長手方向(固定子2の軸方向)に離れて形成される。2つの係止部10Aは、図7(a)に図示された係止部10Aの断面図である図7(b)に示すように、それぞれ、積層板10Tの長手方向に平行に延びるV状突出部10At2により形成される。
積層板10Tは、図7(c)に示すように、それぞれの係止部10Aが同一位置になるように積層され、積層片10Taを形成する。図7(a)及び図7(c)に図示された一点鎖線Nは、複数の積層板10Tを扇状にした時の径方向内側端部と径方向外側端部の中央部を示し、図9に示すように、積層板10Tを積層して形成されたヨーク部10aの径方向中央部を示す。
係止部10Aは、図7(c)に図示された積層片10Taの部分断面図である図7(d)に示すように、それぞれ、積層板10Tの長手方向に平行に延びるV状突出部10At2により形成される。係止部10Aの長手方向中央部における下方への突出量は、図7(d)に示すように、1枚の積層板10Tの厚さの約2倍程度である。そのため、1枚の積層板10Tに形成された係止部10Aは、その下方に積層された2枚程度の積層板10Tに係合される。積層片10Taの径方向内側部分は、2つの係止部10Aの係合により接続される。
その後、積層片10Taを、例えば円周状に湾曲した治具(図示しない)に接触するように沿わせることにより、積層コア片10Tbを形成する。図7(e)に示すように、積層コア片10Tbは、その径方向内側端部を支点として、その径方向外側端部の間に隙間が形成されるように広がる。そのとき、固定子2の軸方向から見たときに、係止部10Aの中心(図6(a)に示した積層板10Tを平面視したときの係止部10Aの中心)は、固定子2の周方向に積層された積層板10Tにおける径方向中央部より径方向内側に配置される。
第2ティース部12bにおける複数の積層板12Tの積層方法について、図8に基づいて説明する。
プレス加工された積層板12Tは、図8(a)に示すように、略長方形状の板状部材であり、その基端側の端部には、外側に向かって突出する突出部分12Aが形成される。積層板12Tは、突出部分12Aに形成された1つの係止部12Aを有している。係止部12Aは、図8(a)に図示された係止部12Aの断面図である図8(b)に示すように、積層板12Tの長手方向に平行に延びるV状突出部12Aにより形成される。
積層板12Tは、図8(c)に示すように、それぞれの係止部12Aが同一位置になるように積層され、積層片12Taを形成する。図8(a)及び図8(c)に図示された一点鎖線Nは、図8(e)に示すように、複数の積層板12Tを扇状にした時の径方向内側端部と径方向外側端部の中央部を示し、図9に示すように、積層板12Tを積層して形成されたティース部12の径方向中央部を示す。
係止部12Aは、図8(c)に図示された係止部12Aの部分断面図である図8(d)に示すように、積層板12Tの長手方向に平行に延びるV状突出部12Aにより形成される。係止部12Aの長手方向中央部における下方への突出量は、図8(d)に示すように、1枚の積層板12Tの厚さの約2倍程度である。そのため、1枚の積層板12Tに形成された係止部12Aは、その下方に積層された2枚程度の積層板12Tに係合される。積層片12Taの径方向内側部分は、1つの係止部12Aの係合により接続される。
その後、積層片12Taを、例えば円周状に湾曲した治具(図示しない)に接触するように沿わせることにより、積層コア片12Tbを形成する。図8(e)に示すように、積層コア片12Tbは、その径方向内側端部を支点として、その径方向外側端部の間に隙間が形成されるように広がる。そのとき、固定子2の軸方向から見たときに、係止部12Aの中心(図8(a)に示した積層板10Tを平面視したときの係止部12Aの中心)は、固定子2の周方向に積層された積層板12Tにおける径方向中央部より径方向内側に配置される。
なお、第2ティース部11bにおける複数の積層板11Tの積層方法は同様であるため、その詳細説明は省略するが、積層板11Tの長手方向に平行に延びるV状突出部11Aである係止部11Aの係合により接続され、固定子2の軸方向から見たときに、係止部11Aの中心は、固定子2の周方向に積層された積層板11Tにおける径方向中央部より径方向内側に配置される。
図9に示すように、第1ヨーク部10aを固定子2の軸方向から見たときに、係止部10Aの中心は、固定子2の周方向に積層された積層板10Tにおける径方向中央部(図9に図示された一点鎖線N)より径方向内側に配置される。
また、第2ヨーク部10bを固定子2の軸方向から見たときに、係止部10Aの中心は、固定子2の周方向に積層された積層板10Tにおける径方向中央部(図9に図示された一点鎖線N)より径方向内側に配置される。
また、ティース部11、12を固定子2の軸方向から見たときに、係止部11A、12Aの中心は、固定子2の周方向に積層された積層板11T、12Tにおける径方向内側端部と径方向外側端部の中央部(図9に図示された一点鎖線N)より径方向内側に配置される。
以上のように、本実施形態のリニアアクチュエータ1は、固定子2と、固定子2に対してギャップを空けて配置される可動子3とを備え、固定子2は、複数の積層板10T、10T、11T、12Tが周方向に積層された周方向積層部10a、10b、11b、12bを有し、周方向積層部10a、10b、11b、12bは、積層板10T、10T2、11T、12Tを積層方向に係止部10A、10A、11A、12Aにより接続されており、係止部10A、10A、11A、12Aの中心は、周方向積層部10a、10b、11b、12bの軸方向から見たときに、積層板10T、10T、11T、12Tにおける径方向中央部より径方向内側に配置される。
これにより、本実施形態のリニアアクチュエータ1では、積層板10T、10T、11T、12Tを積層方向に係止部10A、10A、11A、12Aにより接続された状態にした後、隣り合う積層板10T、10T、11T、12Tにおける係止部10A、10A、11A、12Aから離れた側の端部の間に空隙を形成することにより、積層鋼板間には、隙間が均等に形成される。そのため、積層コアの内周面は、積層板間の隙間が小さくなり所望の形状の積層コアを製造することが可能であり、また従来に比べ、周方向積層部10a、10b、11b、12bの単位体積当たりの磁性体(積層板10T、10T2、11T、12T)の占める割合が増加するため磁気的性能が向上する。よって、リニアアクチュエータ1の推力性能や生産性が向上する。
本実施形態のリニアアクチュエータ1において、係止部10A、10A、11A、12Aは、固定子2の軸方向に平行に延びるV状突出部10At1、10At2、11At1、12At1により形成される。
これにより、本実施形態のリニアアクチュエータ1では、固定子2の周方向に積層される積層板10T、10T、11T、12Tを含む周方向積層部を製造する際、周方向積層部の径方向外側端部が係止部の近くに形成された径方向内側端部と比べて開きやすくなり、積層板の積層方向が周方向に沿うようにすることが容易になるため、一般的な製造方法で製造することが可能である。これにより、リニアアクチュエータ1の生産性が向上する。
本実施形態のリニアアクチュエータ1において、固定子2は、ヨーク部10により接続された2つのティース部11、12を有し、ヨーク部10及び2つのティース部11、12は、周方向積層部10a、10b、11b、12bを有しており、固定子2の径方向に沿った断面において、係止部10A、10A、11A、12Aの全ては、ヨーク部10及び2つのティース部11、12の外側端部近傍に配置される。
これにより、本実施形態のリニアアクチュエータ1では、単相の往復駆動するリニアアクチュエータ1において、係止部の位置の全てを主磁束(界磁磁束)の通過する磁路よりも軸方向外側に配置することにより、係止部が周方向で導通回路を形成するが、磁束と鎖交することなく、渦電流による損失を抑制できる。
本実施形態の積層板の積層方法は、固定子2と、固定子2に対してギャップを空けて配置される可動子3とを備え、固定子2は、複数の積層板10T、10T、11T、12Tが周方向に積層された周方向積層部10a、10b、11b、12bを有するリニアアクチュエータにおける積層コアの積層方法であって、周方向積層部10a、10b、11b、12bを形成した場合に周方向積層部10a、10b、11b、12bの径方向内側に配置される部分に係止部10A、10A、11A、12Aが形成された積層板10T、10T、11T、12Tを加工する第1工程と、第1工程において加工された積層板10T、10T、11T、12Tを係止部10A、10A、11A、12Aによって係止されるようにそれぞれ積層する第2工程と、第2工程において積層された積層板10T、10T、11T、12Tにおける径方向外側端部の間に隙間が略均一に形成されるように広げる第3工程とを備える。
これにより、本実施形態の積層板の積層方法では、リニアアクチュエータ1が固定子2の周方向に積層された積層板10T、10T、11T、12Tを含む周方向積層部10a、10b、11b、12bを容易に形成することが可能である。そのため、リニアアクチュエータ1の生産性及び性能を向上することが可能である。よって、従来の積層板の周方向積層部と比べて、生産性を向上しながら、係止部による構造堅牢性が得られ、周方向積層部による推力特性が向上する。これによって、アクチュエータの小型軽量化ができる。
(第2実施形態)
本実施形態のリニアアクチュエータ101と第1実施形態のリニアアクチュエータ1とが異なる点は、リニアアクチュエータ1は、2つのティース部11、12を有するアウター型リニアアクチュエータであるのに対し、リニアアクチュエータ101は、4つのティース部111を有するインナー型リニアアクチュエータである。
リニアアクチュエータ101は、図10に示すように、インナー型リニアアクチュエータであり、円筒形状に形成された固定子102と、固定子102に対してギャップを空けて配置される円柱形状の可動子103とを有している。可動子103は、固定子102の径方向内側において固定子102の軸方向に往復移動可能に形成される。
固定子102は、円筒状のヨーク部(固定子ヨーク鉄心)110と、ヨーク部110の内側部から可動子103に向かって突出する2つのティース部(固定子磁極鉄心)111と、2つのティース部(固定子磁極鉄心)112とを有している。4つのティース部111、112は、それぞれ、固定子102の軸方向に離れて形成されると共に、ヨーク部110の全周にわたって形成される。隣り合うティース部111、112間には、コイル116がそれぞれ配置される。固定子102のティース部111、112の先端と可動子103の内側面との間は、ギャップが形成される。
ヨーク部110(周方向積層部110a)は、固定子102の周方向に積層された複数の積層板110Tを含むヨーク周方向積層部である。積層板110Tは、略長方形の板状部材であり、その幅は、4つのティース部111、112の外側端部間の距離と略同一である。ヨーク部110の径方向内側には、その全周にわたって内側に向かって突出する3つの突部110Dが形成されている。
複数の積層板110Tは、積層板110Tの長手方向(固定子102の軸方向)に離れた2つの係止部110Aにより接続される。ヨーク部110の周方向積層部に形成された2つの係止部110Aは、4つのティース部111、112の軸方向外側に配置される。2つの係止部110Aは、それぞれ、積層板110Tの長手方向に平行に延びるV状突出部により形成される。そのとき、固定子102の軸方向から見たときに、係止部110Aの中心は、固定子102の周方向に積層された積層板110Tにおける径方向中央部より径方向内側に配置される。
ティース部111は、径方向外側に配置される第1ティース部111aと、第1ティース部111aより径方向内側に配置される第2ティース部111bとを含んでいる。2つのティース部111の第2ティース部111bの形状は、略同一形状である。
第1ティース部111aは、ティース部111の基端部において、固定子102の軸方向に積層された複数の積層板111Tを含むティース軸方向積層部である。積層板111Tは、環状の板状部材である。複数の積層板111Tは、図示しない係止部により接続される。
第2ティース部111b(周方向積層部111b)は、ティース部111の先端部において、固定子102の周方向に積層された複数の積層板111Tを含む周方向積層部である。積層板111Tは、図10に示すように、略長方形の板状部材である。第2ティース部111bは、ティース部111のギャップ面を有している。複数の積層板111Tは、1つの係止部111Aにより接続される。第2ティース部111bに形成された係止部111Aは、第2ティース部111bの軸方向中央部に配置される。そのとき、固定子102の軸方向から見たときに、係止部111Aの中心は、固定子102の周方向に積層された積層板111Tにおける径方向中央部より径方向内側に配置される。
ティース部112は、径方向外側に配置される第1ティース部112aと、第1ティース部112aより径方向内側に配置される第2ティース部112bとを含んでいる。2つのティース部112の第2ティース部112bの形状は、略同一形状である。
第1ティース部112aは、ティース部112の基端部において、固定子102の軸方向に積層された複数の積層板112Tを含む軸方向積層部である。積層板112Tは、環状の板状部材である。複数の積層板112Tは、図示しない係止部により接続される。
第2ティース部112b(周方向積層部112b)は、ティース部112の先端部において、固定子102の周方向に積層された複数の積層板112Tを含むティース周方向積層部である。積層板112Tは、図10に示すように、略長方形の板状部材である。第2ティース部112bは、ティース部112のギャップ面を有している。複数の積層板112Tは、1つの係止部112Aにより接続される。第2ティース部112bに形成された係止部112Aは、第2ティース部112bの軸方向中央部に配置される。そのとき、固定子102の軸方向から見たときに、係止部112Aの中心は、固定子102の周方向に積層された積層板112Tにおける径方向中央部より径方向内側に配置される。
このように、リニアアクチュエータ101では、2つのティース部111及び2つのティース部112が、それぞれ、第1ティース部111a、112aと第2ティース部111b、112bとに径方向に2分割されている。
固定子102において、第1ティース111a、112aでは、複数の積層板111T、112Tが固定子の軸方向に積層されており、第2ティース部111b、112bでは、複数の積層板111T、112Tが固定子102の周方向に積層されている。
リニアアクチュエータ101の動作は、第1実施形態のリニアアクチュエータ1の動作と同様であり、その詳細説明は省略するが、コイル16への三相交流電流を流すことにより、可動子103は、ティース部111、112に対して軸方向に所定のストロークで往復動する。
なお、ヨーク部110における複数の積層板110T、第2ティース部111b、112bにおける複数の積層板111T、112Tの積層方法は、第1実施形態で説明した積層板の積層方法と同様であり、複数の係止部110A、111A、112Aは、積層板111T、112Tの長手方向に平行に延びるV状突出部を有し、ヨーク部110やティース部111、112部を固定子102の軸方向から見たときに、係止部110A、111A、112Aの中心は、固定子102の周方向に積層された積層板111T、112Tにおける径方向内側端部と径方向外側端部の中央部より径方向内側に配置される。
以上のように、本実施形態のリニアアクチュエータ101は、固定子102と、固定子102に対してギャップを空けて配置される可動子103とを備え、固定子102は、複数の積層板110T、111T、112Tが周方向に積層された周方向積層部110a、111b、112bを有し、周方向積層部110a、111b、112bは、積層板110T、111T、112Tを積層方向に係止部110A、111A、112Aにより接続されており、係止部110A、111A、112Aの中心は、周方向積層部110a、111b、112bの軸方向から見たときに、積層板110T、111T、112Tにおける径方向中央部より径方向内側に配置される。
これにより、本実施形態のリニアアクチュエータ101では、積層板110T、111T、112Tを積層方向に係止部110A、111A、112Aにより接続された状態にした後、隣り合う積層板110T、111T、112Tにおける係止部110A、111A、112Aから離れた側の端部の間に空隙を形成することにより、積層鋼板間には、隙間が均等に形成される。そのため、積層コアの内周面は、積層板間の隙間が小さくなり所望の形状の積層コアを製造することが可能であり、また従来に比べ、周方向積層部110a、111b、112bの単位体積当たりの磁性体(積層板110T、111T、112T)の占める割合が増加するため磁気的性能が向上する。よって、リニアアクチュエータ101の推力性能や生産性が向上する。
本実施形態のリニアアクチュエータ101において、係止部110A、111A、112Aは、固定子102の軸方向に平行に延びるV状突出部により形成される
これにより、本実施形態のリニアアクチュエータ101では、固定子102の周方向に積層された複数の積層板110T、111T、112Tを含む周方向積層部を製造する際、周方向積層部の径方向外側端部が係止部の近くに形成された径方向内側端部と比べて開きやすくなり、複数の積層板の積層方向が周方向に沿うようにすることが容易になるため、一般的な製造方法で製造することが可能である。これにより、リニアアクチュエータ1の生産性が向上する。
本実施形態のリニアアクチュエータ101において、固定子102は、ヨーク部110により接続された4つのティース部111、112を有し、4つのティース部111、112は、周方向積層部である第2ティース部111b、112bを有しており、固定子102の径方向に沿った断面において、第2ティース部111b、112bに形成された係止部111A、112Aは、それぞれ、第2ティース部111b、112bの軸方向中央部に配置される。
これにより、本実施形態のリニアアクチュエータ101では、複数相のリニアアクチュエータにおいて、ティース部111、112に形成された係止部位置をティース部111、112の軸方向中央部に配置することにより、係止部が周方向で導通回路を形成した場合でも、磁束と鎖交することなく、渦電流による損失を抑制でき、リニアアクチュエータ101の性能が向上する。
本実施形態のリニアアクチュエータ101において、固定子102は、ヨーク部110により接続された4つのティース部111、112を有し、ヨーク部110は、周方向積層部を有しており、固定子102の径方向に沿った断面において、ヨーク部110の周方向積層部に形成された係止部110Aは、4つのティース部111、112の軸方向外側に配置される。
これにより、本実施形態のリニアアクチュエータ101では、複数相のリニアアクチュエータにおいて、ヨーク部110の周方向積層部に形成された係止部位置を4つのティース部111、112の軸方向外側に配置することにより、係止部が周方向で導通回路を形成した場合でも、磁束と鎖交することなく、渦電流による損失を抑制でき、リニアアクチュエータ101の性能が向上する。
なお、具体的な構成は、上述した実施形態のみに限定されるものではない。
上記第1及び第2実施形態では、固定子の周方向に積層された複数の積層板が、係止部のみにより接続されているが、モールドやワニス等の樹脂類で固定してもよい。
上記第1及び第2実施形態では、固定子の軸方向から見たときに、係止部の全体が、固定子の周方向に積層された積層板における径方向中央部より径方向内側に配置されるが、それに限られない。すなわち、係止部の中心が、固定子の周方向に積層された積層板における径方向中央部より径方向内側に配置される場合に、本発明の効果が得られる。
上記第1及び第2実施形態では、固定子の周方向に積層された複数の積層板が、固定子の軸方向に平行に延びるV状突出部を有する係止部により接続されているが、複数の積層板を接続する係止部の突出部の形状(カシメ加工の種類)、配置、数は任意である。また、係止部が延びる方向は、周方向積層部の軸方向に対して平行であることが望ましい。カシメ加工の種類は、V突起カシメに限られず、例えば台形状突出部を有する台形カシメや、円形状突出部を有する円形カシメや、片側カシメでもよい。
上記第1実施形態では、ヨーク部10が、第1ヨーク部10aと第2ヨーク部10bとに径方向に2分割されると共に、ティース部11、12が、それぞれ、第1ティース部11a、12aと第2ティース部11b、12bとに径方向に2分割されているが、それに限られない。例えば、ヨーク部10は、分割されなくてよいし、3以上に分割されてよい。ティース部11、12は、3以上に分割されてよい。
上記第2実施形態では、ティース部111、112が、それぞれ、第1ティース部111a、112aと第2ティース部111b、112bとに径方向に2分割されているが、それに限られない。ティース部111、112は、3以上に分割されてよい。ヨーク部110は、径方向に分割されてないが、ヨーク部110が、径方向に2以上に分割されてよい。
本発明は、ヨーク部またはティース部の少なくとも一部が、複数の積層板が固定子の周方向に積層された周方向積層部である場合に、上記実施形態と同様の効果が得られる。また、ヨーク部とティース部を一体化した構造に対して周方向積層部を適用しても、上記実施形態と同様の効果が得られる。
本発明は、固定子のヨーク部またはティース部の少なくとも一部に、複数の積層板が固定子の周方向に積層された周方向積層部を有しているが、可動子の一部に周方向積層部を有しても上記実施形態と同様の効果が得られる。例えば、図14(a)に示すように、可動子303が第1積層部303a(軸方向積層部)と第2積層部303b(周方向積層部)を含み、第1積層部303aに永久磁石5a、5b、5cを埋込んで、第2積層部303bに係止部303cを配置してもよい。係止部303cの中心は、固定子に係止部を配置した場合と同様に、第2積層部303bを可動子303の軸方向から見たときに、可動子303の周方向における径方向内側端部と径方向外側端部の中央部より径方向内側に配置すればよい。また、図14(b)に示すように、可動子403の第1積層部403a(周方向積層部)に永久磁石5a、5b、5cを接着等により取付し、図14(a)の第2積層部300bと同様に、第1積層部403aに係止部403cを配置してもよい
上記第1実施形態のリニアアクチュエータ1において、ティース部11とティース部12の形状は対称形状であるが、それに限られない。上記第2実施形態のリニアアクチュエータ101において、ティース部111とティース部112の形状は略対称形状であるが、それに限られない。
上記第1実施形態では、2つのティース部11、12を有する固定子2について説明したが、固定子2のティース部の数は、3以上の任意の数でもよい。
上記第2実施形態では、4つのティース部111、112を有する固定子102について説明したが、固定子102のティース部の数は、2つ、3つまたは5以上の任意の数でもよい。
上記第1実施形態では、固定子2において、第1ヨーク部10a、第2ヨーク部10b、第1ティース部11a、12a及び第2ティース部11b、12bは、複数の積層板が機械的変形を伴う係止部により接続されて形成されるが、複数の積層板の接続方法は、それに限られない。上記第2実施形態も同様である。ヨーク部10を形成する複数の積層板及びティース部11を形成する複数の積層板は、例えば接着やレーザなどにより接合される接合部により接続されてよい。この場合、接合部を積層コアの内周面側に設けることが好ましい。
上記実施形態では、可動子3の内部に、平板状の永久磁石5a、5b、5cが配置されているが、可動子3の内部に配置される永久磁石の形状は、平板状に限らず、円筒状や扇型状、瓦型状など任意である。
上記第1実施形態では、例えば積層板10Tの係止部10A(V状突出部10Tt1)の長手方向中央部における下方への突出量が、図11(a)に示すように、1枚の積層板10Tの厚さと略同一であるが、係止部10Aの長手方向中央部における下方への突出量は、任意である。よって、係止部10Aの突出量は、図11(b)に示すように、1枚の積層板10Tの厚さより小さくてもよい。また、係止部10Aの突出量は、図11(c)に示すように、1枚の積層板10Tの厚さより大きくてもよい。なお、積層板10Tの係止部10A(V状突出部10Tt2)、積層板11Tの係止部11A(V状突出部11T)、積層板12Tの係止部12A(V状突出部12T)についても同様である。
上記実施形態において、例えば、図12に示すように、固定子2の第2ティース部11b、12bの径方向外側に、コイル16を配線する為の切欠き部13を形成してもよい。図12には、第2ティース部12bの径方向外側に形成される切欠き部13を図示し、以下、第2ティース部12bの径方向外側に形成される切欠き部13について説明するが、第1ティース部11bの径方向外側に形成される切欠き部13についても同様である。
切欠き部13が第2ティース部12bの径方向外側に形成される場合、切欠き部13の径方向内側部分である第2ティース部12b’は、図13(a)に示すように、第2ティース部12bの積層板12Tの径方向において、突出部分12A及び係止部12Aを含むようにカットした略長方形の板状部材である積層板12T’を固定子2の周方向に積層したティース周方向積層部である。この場合は、係止部12Aの中心は、第2ティース部12b’を固定子2の軸方向から見たときに、固定子2の周方向に積層された積層板12T’における径方向内側端部と径方向外側端部の中央部(図13(a)に図示された一点鎖線N)より径方向内側に配置される。
第2ティース部12b’は、図13(b)に示すように、第2ティース部12bと同様の積層方法により積層コア片12Tb’を形成して、係止部12Aは、第2ティース部12bと同様に、ティース部12の外側端部近傍に配置される。これにより、第2ティース部12bと第2ティース部12b’を組み合わせた円環状の周方向積層部を形成する際、所望の形状の積層コアを製造でき、コイル16を切欠き13に収納して軸方向に配線することにより、リニアアクチュエータの小型化が可能である。なお、第2ティース部12b’は、磁気的性能の向上に直接影響しないため、図13(c)に示すように、積層板12Tの形状を突出部分12Aの径方向長さに合わせてカットして略長方形の板状部材にするなど、係止部12Aによって積層可能な範囲で変更してよい。
1 リニアアクチュエータ
2 固定子
3 可動子
10 ヨーク部
10a 第1ヨーク部(周方向積層部)
10b 第2ヨーク部(周方向積層部)
10T、10T 積層板
10A、10A 係止部
11 ティース部
11b 第2ティース部(周方向積層部)
11T、11T 積層板
11A 係止部
12 ティース部
12b 第2ティース部(周方向積層部)
12T、12T 積層板
12A 係止部
16 コイル
101 リニアアクチュエータ
102 固定子
103 可動子
110 ヨーク部(周方向積層部)
110T 積層板
110A 係止部
111 ティース部
111b 第2ティース部(周方向積層部)
111T、111T 積層板
111A 係止部
112 ティース部
112b 第2ティース部(周方向積層部)
112T、112T 積層板
112A 係止部
116 コイル

Claims (6)

  1. 固定子と、
    前記固定子に対してギャップを空けて配置される可動子とを備え、
    前記固定子及び前記可動子の少なくとも一方は、隣り合う2枚の積層板間に径方向内側から径方向外側に向かって徐々に大きくなる隙間が形成されるように複数の積層板が周方向に積層された周方向積層部を有し、
    前記周方向積層部は、積層板を積層方向に係止部により接続されており、
    前記係止部の中心は、前記周方向積層部の軸方向から見たときに、前記積層板における径方向中央部より径方向内側に配置されることを特徴とするリニアアクチュエータ。
  2. 前記係止部は、前記固定子の軸方向に平行に延びるV状突出部により形成されることを特徴とする請求項1に記載のリニアアクチュエータ。
  3. 前記固定子は、ヨーク部と、前記ヨーク部により接続された2つのティース部を有し、
    前記ヨーク部及び前記2つのティース部の少なくとも一方は、前記周方向積層部を有しており、
    前記固定子の径方向に沿った断面において、前記係止部の全ては、前記ヨーク部及び前記2つのティース部の外側端部近傍に配置されることを特徴とする請求項1または2に記載のリニアアクチュエータ。
  4. 前記固定子は、前記ヨーク部により接続された3以上のティース部を有し、
    前記3以上のティース部の少なくとも一方は、前記周方向積層部を有しており、
    前記固定子の径方向に沿った断面において、前記ティース部の前記周方向積層部に形成された前記係止部は、それぞれ、前記ティース部の軸方向中央部に配置されることを特徴とする請求項1または2に記載のリニアアクチュエータ。
  5. 前記固定子は、前記ヨーク部により接続された3以上のティース部を有し、
    前記ヨーク部は、前記周方向積層部を有しており、
    前記固定子の径方向に沿った断面において、前記ヨーク部の前記周方向積層部に形成された前記係止部は、前記3以上のティース部の軸方向外側に配置されることを特徴とする請求項1または2に記載のリニアアクチュエータ。
  6. 固定子と、前記固定子に対してギャップを空けて配置される可動子とを備え、前記固定子及び前記可動子の少なくとも一方は、隣り合う2枚の積層板間に径方向内側から径方向外側に向かって徐々に大きくなる隙間が形成されるように複数の積層板が周方向に積層された周方向積層部を有するリニアアクチュエータにおける積層コアの製造方法であって、
    前記周方向積層部を形成した場合に前記周方向積層部の径方向内側に配置される部分に係止部が形成された積層板を加工する第1工程と、
    前記第1工程において加工された前記積層板を前記係止部によって係止されるように積層する第2工程と、
    前記第2工程において積層された前記積層板における径方向外側端部の間に隙間が略均一に形成されるように広げる第3工程とを備えることを特徴とする積層コアの製造方法。
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