JP7500846B1 - 負極用組成物、負極、及び二次電池 - Google Patents
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Abstract
Description
(1) ケイ素系の負極活物質と、分散剤とを含有し、前記分散剤はリグニン誘導体を含むリグニン成分を含有し、前記リグニン誘導体が下式(1)に示す官能基を有し、前記官能基中のS含量が0.1~7.0質量%であることを特徴とする二次電池の負極用組成物。
式(1):-SO3M
(式中、Mは、水素原子、一価金属、又は二価金属を示す)
(2) 前記リグニン成分の重量平均分子量が6,000~35,000であり、重量平均分子量を数平均分子量で割った値が1.5~3.1である(1)に記載の負極用組成物。
(3) 前記リグニン成分の固形分当たりの抽出成分量が0.01~2.5質量%であり、前記リグニン成分の固形分当たりのメトキシ基量が3~18質量%であり、前記リグニン成分の固形分当たりの抽出成分量のメトキシ基量に対する質量比が0.001~0.25である(1)または(2)に記載の負極用組成物。
(4) 前記リグニン成分の固形分当たりの、アルカリ性ニトロベンゼン酸化による総分解生成物収率が、15%以下である、(1)または(2)に記載の負極用組成物。
(5) (1)または(2)に記載の負極用組成物と、負極結合剤と、導電助剤を含む負極活物質層を備える二次電池用の負極。
(6) (5)に記載の負極を含む二次電池。
(7) 前記二次電池がリチウムイオン電池である(1)または(2)に記載の負極用組成物。
本発明の負極用組成物は、ケイ素系の負極活物質と、分散剤とを含有し、前記分散剤はリグニン誘導体を含むリグニン成分を含有し、前記リグニン誘導体が下式(1)に示す官能基を有し、前記官能基中のS含量が0.1~7.0質量%であることを特徴とするものであり、二次電池の負極に用いられる。
式(1):-SO3M
(式中、Mは、水素原子、一価金属、又は二価金属を示す)
本発明の負極用組成物は、ケイ素系の負極活物質を含む。ケイ素系の負極活物質としては、ケイ素粒子又はケイ素酸化物粒子等のケイ素系化合物が挙げられ、充放電時の体積膨張率が比較的小さく、高いサイクル特性が得られるという観点から、ケイ素酸化物粒子が好ましい。なお、本発明におけるケイ素酸化物とは、SiOx(0<x≦2)で表されるものである。また本発明において、負極活物質としては、導電性付与の観点から、ケイ素系化合物と黒鉛(天然黒鉛、人造黒鉛等)、コークス、炭素繊維などの黒鉛質材料との複合体がさらに好適である。
本発明に用いられる分散剤は、リグニン誘導体を含むリグニン成分を含有し、前記リグニン誘導体が下式(1)に示す官能基を有し、前記官能基中のS含量が0.1~7.0質量%である。
式(1):-SO3M
(式中、Mは、水素原子、一価金属、又は二価金属を示す)
なお、本発明において分散剤は、主にケイ素系の負極活物質を分散媒または負極用合剤組成物に分散させる目的で用いられる。
本発明に用いられる分散剤はリグニン成分を含有するものであり、リグニン成分は、少なくともリグニン誘導体を含む。
本明細書において、リグニン誘導体とは、リグニンの分解物、リグニンの誘導体、リグニンの分解物の誘導体を意味する。リグニン誘導体は、粉体状でも、液体状でもよい。液体状のリグニン成分の調製方法は特に限定されないが、例えば、粉末状のリグニン成分を適当な溶媒(例えば水、水酸化ナトリウム水溶液など)に溶解して液体状のリグニン成分を得る方法が挙げられる。
式(1):-SO3M(式中、Mは、水素原子、一価金属、又は二価金属を示す)
ここで、上記官能基中のS含量とは、リグニン誘導体の固形分含量に対する上記官能基に含有される硫黄原子の含量をいう。具体的には、下記式(2)により算出する値である。
式(2):S含量(質量%)=全S含量(質量%)-無機態S含量(質量%)
式(2)中、リグニン誘導体の全S含量及び無機態S含量は、いずれもリグニン誘導体の固形分量に対するS含量を示す。式(2)中、全S含量は、リグニン誘導体に含まれるすべてのS含量であり、ICP発光分光分析法により定量することができる。また、無機態S含量は、イオンクロマト法により定量したSO3イオン含量、SO4イオン含量及びS2O3イオン含量の合計量より算出し得る。
本発明に用いるリグニン成分の重量平均分子量は、6,000~35,000であることが好ましく、6,000~30,000であることがより好ましく、6,000~25,000であることがさらに好ましい。重量平均分子量が上記上限値より大きい場合は、ケイ素系負極活物質の分散性が悪化する虞がある。
本発明に用いるリグニン成分の重量平均分子量を数平均分子量で割った値(「多分散度」ともいう)は1.5~3.1が好ましく1.5~2.5がより好ましい。多分散度が上記上限値より大きい場合はケイ素系負極活物質の分散性が悪化する虞がある。
測定装置;東ソー製
使用カラム;Shodex Column OH-pak SB-806HQ、SB-804HQ、SB-802.5HQ
溶離液;四ホウ酸Na1.0%、イソプロピルアルコール0.3%の水溶液
溶離液流速;1.00mL/min
カラム温度;50℃
測定サンプル濃度;0.2質量%
標準物質;プルラン(昭和電工製)
検出器;RI検出器(東ソー製)
検量線;プルラン基準
リグニン成分は、抽出成分を含むことが好ましい。本明細書において抽出成分は、植物(例えばパルプ原料として用いられる植物、好ましくはスギ属植物、ヒノキ属植物、マツ属植物、カラマツ属植物、モミ属植物、ユーカリ属植物の木材)の抽出成分であり、通常、木材の有機溶媒を用いた抽出処理により測定・同定される微量成分である。抽出成分のうち、フェノール性水酸基やカルボキシ基を有するものは、アルカリを用いた抽出でも得ることができる。抽出成分は、通常、色調、におい、耐久性、接着性、生物活性等の木材物性の決定因子であり、木材を化学的に特徴付ける成分であると言われている。樹木は、セルロース及びヘミセルロースの堆積、並びにリグニンの沈着により骨格が形成された後、心材形成と連動する抽出成分の蓄積を待って、初めて生物材料として完成する。抽出成分を得る際使用される有機溶媒としては、例えば、ヘキサン、ベンゼン、エーテル、アセトン、アルコールが挙げられる。木材に対する抽出成分の含有量は、通常、約5%以下である。
リグニン成分においては、リグニン成分の固形分当たりの、抽出成分量のメトキシ基量に対する質量比が、負極内にてリグニンと抽出成分が高度に配向するという観点から、好ましくは0.001~0.25、より好ましくは0.005~0.2、さらに好ましくは0.01~0.15である。質量比が上記範囲であることにより、負極内でリグニンと抽出成分が高度に配向することができる。質量比が上記範囲より大きすぎると、不純物としての抽出成分量が多くなるため電池性能が低下し、小さすぎると、負極内でリグニンと抽出成分が配向することができなくなる。
リグニン成分の固形分あたりの抽出成分量は、負極成分中の、特にリグニンとの配向に影響するという観点から、0.01~2.5質量%が好ましく、0.1~2.0質量%がより好ましい。
リグニン成分の固形分あたりのメトキシ基量は、高純度のリグニンを用いるという観点から、好ましくは3~18質量%であり、より好ましくは5~15質量%である。一般にリグニンの構造中には芳香核に結合したメトキシ基が存在するため、メトキシ基量は、リグニンおよびリグニン誘導体の含量、すなわちリグニンおよびリグニン誘導体の純度の指標である。
リグニン成分は、アルカリ性ニトロベンゼン酸化による総分解生成物収率(単に、「総分解生成物収率」ともいう。)が、負極用合剤組成物に含まれるCMC以外の材料の分散性を向上させるという観点から、好ましくは15%以下であり、より好ましくは2%以上13%以下である。総分解生成物収率が上記範囲内であることにより、負極用合剤組成物に含まれるCMC以外の材料の分散性を向上させることができ、電池性能を向上させることができる。総分解生成物収率が、上記上限値より高すぎると、特に負極用合剤組成物に含まれるCMC以外の材料の分散性が不十分となり、電池性能が悪化するという問題がある。一方、総分解生成物収率が、上記下限値より低すぎると、リグニンの変性度が高すぎてリグニンとしての特質が消失し、リグニンに由来する各種性能を発揮することができないという問題がある。なお、総分解生成物収率が低いほどリグニンの変性度が高いことを意味する。ここで、総分解生成物収率の測定は、「植物細胞壁実験法」記載の方法により定量することができる(「植物細胞壁実験法」、P.128~131、2016年、弘前大学出版会発行、参照)。総分解生成物収率は、試料固形分に対する、測定で得られた6つの分解生成物類(p-ヒドロキシベンズアルデヒド、p-ヒドロキシ安息香酸、バニリン、バニリン酸、シリンガアルデヒド、シリンガ酸)の合計重量の割合(w/w%)から求めることができる。
リグニンスルホン酸、及びリグニンスルホン酸塩は、リグノセルロース原料から亜硫酸処理を経て調製される、スルホ基を有するリグニン誘導体である。リグニンスルホン酸、及びリグニンスルホン酸塩の調製方法としては、例えば、リグノセルロース原料またはリグニンそのものを亜硫酸処理して調製する方法、好ましくは、リグノセルロース原料またはリグニンそのものを亜硫酸蒸解処理して調製する方法が挙げられる。
リグノセルロース原料は、構成体中にリグノセルロースを含むものであれば特に限定されるものではない。例えば、木材、非木材等のパルプ原料が挙げられる。木材としては、たとえば、エゾマツ、アカマツ、スギ、ヒノキ等の針葉樹木材、シラカバ、ブナ等の広葉樹木材が挙げられる。木材の樹齢、採取部位は問わない。そのため、互いに樹齢の異なる樹木から採取された木材や、互いに樹木の異なる部位から採取された木材を組み合わせて用いてもよい。非木材としては、例えば、竹、ケナフ、葦、稲が挙げられる。リグノセルロース原料は、1種単独でもよいし、2種以上の組み合わせでもよい。
リグニンスルホン酸、及びリグニンスルホン酸塩は、リグノセルロース原料以外の原料、例えば、リグニンから調製されてもよい。リグニンとしては、天然由来のもの、人工的に製造されたもの(例えば、ヒドロキシケイ皮アルコール類縁体の脱水素重合物)が例示され、いずれも利用できる。リグニンからのリグニンスルホン酸、及びリグニンスルホン酸塩の調製は、例えば、リグニンを分解し、スルホ化する方法によることができる。
亜硫酸処理は、亜硫酸及び亜硫酸塩の少なくともいずれかをリグノセルロース原料に接触させて行うことができる。亜硫酸処理の条件は、特に限定されず、リグノセルロース原料に含まれるリグニンの側鎖のα炭素原子にスルホ基が導入され得る条件であればよい。
亜硫酸処理の処理時間は特に限定されなく、亜硫酸処理の諸条件にもよるが、0.5~24時間が好ましく、1.0~12時間がより好ましい。
アルカリ処理は、亜硫酸処理後のろ過残渣(不溶解物)やろ液、透析処理後の処理物に対して行うことが好ましい。アルカリ処理は、対象サンプルをアルカリ性条件下におけばよい。アルカリ性条件下におくとは、通常、pH値が8以上、好ましくはpH値が9以上の水溶液下におくことをいう。pH値の上限は、通常、14である。
酸化処理は、亜硫酸処理後に得られる処理物(例えば、ろ過後のろ液)、又はアルカリ処理後の処理物に対して行うことができる。酸化処理は、適宜酸化剤を用いて行えばよく、酸化剤が気体の場合、気体をろ液中に通気することにより行うことができる。酸化剤が液体の場合、液体をろ過残渣やろ液に添加することにより行うことができる。酸化剤は、空気、酸素、過酸化水素、オゾン、又はこれらの組み合わせが好ましい。酸化処理は、アルカリ条件で行うこと(アルカリ酸化処理)が好ましい。アルカリ酸化処理の処理pHは、通常8以上であり、10以上が好ましく、12以上がより好ましい。酸化処理の温度は、通常、20~200℃であり、好ましくは50~180℃である。酸化処理の時間は、通常、0.1時間以上が好ましく、0.5時間以上がより好ましい。上限は、5時間以下が好ましく、3時間以下がより好ましい。
透析処理は、亜硫酸処理後に得られる処理物(例えば、ろ過後のろ液)に対して行うことができる。透析膜としては、例えば、セルロースアセテート等のセルロース系膜、エチレンビニルアルコール、ポリアクリロニトリル、ポリメチルメタクリレート、ポリスルフォン、ポリエーテルスルフォン等の合成高分子系膜が挙げられ、分子量分画は通常5,000~100,000、好ましくは7,000~80,000、より好ましくは10,000~50,000である。
クラフトリグニン(Kraft lignin)は、チオリグニン(Thiolignin)、サルフェートリグニン(Sulphate Lignin)とも呼ばれる。クラフトリグニンは、例えば、リグノセルロース原料をクラフト蒸解することにより得られる黒液に対して酸添加等を行うことにより沈殿させて得ることができる。
ソーダリグニンは、リグノセルロース原料をソーダ蒸解することにより得られる黒液に対して酸添加等を行うことにより沈殿させて得ることができる。
クラフトリグニン、ソーダリグニン、ソーダ-アントラキノンリグニン、オルガノソルブリグニン、爆砕リグニン、リグニンスルホン酸塩、硫酸リグニンなど、好ましくはクラフトリグニンおよびソーダリグニン、より好ましくはクラフトリグニンは、スルホメチル化により炭素を介して芳香核にスルホ基を導入して誘導体化し、スルホメチル化リグニンとして用いることができる。
リグニン成分は、リグニン誘導体を調製する際(例えば、亜硫酸蒸解の際)に原料より混入してくる抽出成分以外の成分、例えば、硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、塩化ナトリウム、硫酸マグネシウム、亜硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム、硫酸カルシウム、亜硫酸カルシウム、塩化カルシウム、硫酸アンモニウム、亜硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、水酸化ナトリウム等の無機塩を含んでもよい。
本発明の負極は、二次電池に用いられるものであり、本発明の負極用組成物と、負極結合剤と、導電助剤を含む負極活物質層を備える。
本発明に用いられる負極結合剤としては、一般的に負極に用いられる結合剤であれば特に限定されないが、水系で負極を調製する場合には性能が高いという観点から、カルボキシメチルセルロース又はその塩を用いることが好ましい。また、負極結合剤には、カルボキシメチルセルロース又はその塩以外のその他の結合剤を含んでいてもよい。その他の結合剤としては、合成ゴム系バインダーが挙げられる。
カルボキシメチルセルロースおよび/又はその塩(以下、「CMC」と略記することがある。)は、セルロースを構成するグルコース単位中の水酸基がカルボキシメチルエーテル基に置換された構造を持つ。カルボキシメチルセルロースは、塩の形態であってもよい。カルボキシメチルセルロースの塩としては、カルボキシメチルセルロースナトリウム塩などの金属塩などが例示される。
本発明においてCMCは市販品であってもよい。市販品としては、例えば、日本製紙(株)製の商品名「サンローズ」が挙げられる。
CMCは、無水グルコース単位当たりのカルボキシメチル基の置換度(以下、DS値ということがある。)が、0.5~1.2である。DS値が0.5以上であることにより、水への溶解性を良好に保つことができ、未溶解物の発生を抑制することができる。また、DS値が1.2以下であることにより、液の曳糸性の増加を抑え、取扱いを容易に保つことができる。よって、本発明のCMCのDS値は0.5~1.2、好ましくは0.5~1.0であり、さらに好ましくは0.6~1.0である。
試料約2.0gを精秤して、300mL共栓付き三角フラスコに入れる。メタノール1000mLに特級濃硝酸100mLを加えた液100mLを加え、3時間振盪して、カルボキシメチルセルロースの塩(CMC)をH-CMC(水素型カルボキシメチルセルロース)に変換する。その絶乾H-CMCを1.5~2.0g精秤し、300mL共栓付き三角フラスコに入れる。80%メタノール15mLでH-CMCを湿潤し、0.1N-NaOHを100mL加え、室温で3時間振盪する。指示薬として、フェノールフタレインを用いて、0.1N-H2SO4で過剰のNaOHを逆滴定し、次式によってカルボキシメチル置換度(DS値)を算出する。
A=[(100×F’-0.1N-H2SO4(mL)×F)×0.1]/(H-CMCの絶乾質量(g))
カルボキシメチル置換度=0.162×A/(1-0.058×A)
F’:0.1N-H2SO4のファクター
F:0.1N-NaOHのファクター
CMCの、25℃においてB型粘度計(30rpm)を用いて測定した1質量%水溶液の粘度は、1,000~20,000mPa・sであることが好ましく、1,000~15,000mPa・sであることがより好ましく、1,000~10,000mPa・sであることがさらに好ましい。この粘度が高すぎるとスラリー作製時に活物質や導電助剤と上手く混合できないといった問題やスラリーを集電体に塗工する際に流動性が乏しく塗工できないという問題があり、低すぎるとスラリーを集電体に塗布した際に集電体から流れ落ち、上手く塗工できないことや、塗工した後に活物質のマイグレーションが生ずる可能性があるという問題がある。
CMCを、1000mL容ガラスビーカーに測りとり、蒸留水900mLに分散し、固形分1%(w/v)となるように水分散体を調製する。水分散体を25℃で撹拌機を用いて600rpmで3時間撹拌する。その後、JIS-Z-8803の方法に準じて、B型粘度計(東機産業社製)を用いて、回転数30rpmで3分後の粘度を測定する。
合成ゴム系バインダーとしては、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ニトリルブタジエンゴム、メチルメタクリレートブタジエンゴム、クロロプレンゴム、カルボキシ変性スチレンブタジエンゴム及びこれら合成ゴムのラテックスよりなる群から選択された1種以上が使用できる。このうち、スチレンブタジエンゴム(SBR)が好ましい。
負極活物質層には、導電助剤を含む。導電助剤としては、例えば、カーボンブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック等の導電性カーボンが挙げられる。負極活物質層中の導電助剤の含有量は、固形分基準で、通常0.01~20質量%、好ましくは0.1~10質量%である。
本発明の負極は、例えば、本発明の負極用組成物、負極結合剤、導電助剤、及び必要に応じて用いられるその他の助剤と、溶媒とを含むスラリー状の負極用合剤組成物を得てから、これを集電体に塗布・乾燥することにより、集電体上に負極活物質層が形成された負極として得ることができる。
集電体としては、電極あるいは電池において致命的な化学変化を起こさない電気伝導体であれば何れも使用可能である。
集電体の形状としては、網、パンチドメタル、フォームメタル、板状に加工された箔などが例示され、板状に加工された箔が好ましい。
上記した本発明の負極を含む二次電池は、好適には、リチウムイオン電池(リチウムイオン二次電池)である。
リチウムイオン二次電池は、正極及び負極が交互に、セパレータを介して積層され、多数回巻回された構造を取りうる。また、多数回巻回された正極、セパレータ、及び負極の積層体を、電池容器に入れ、非水電解質を注入して封口することによりリチウムイオン二次電池が得られる。
正極は、例えば、正極用集電体に正極活物質層を有している。
正極活物質としては、LiFePO4、LiMexOy(MeはNi、Co、Mnの少なくとも1種を含む遷移金属を意味する。x、yは任意の数を意味する。)系の正極活物質が好ましい。
正極用集電体の材料としては、アルミニウム、ステンレスなどの金属が例示され、アルミニウムが好ましい。
セパレータとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン製の微孔膜または不織布を用いることができる。なお、前記セパレータは、非水電解質で含浸され得る。
非水電解質は、通常、リチウム塩と非水溶媒を含んでなる。リチウム塩としては、例えば、LiPF6、LiAsF6、LiBF4、LiClO4等が挙げられる。また、非水溶媒としては、エチレンカーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、メチルエチルカーボネート等が挙げられる。非水溶媒は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。非水電解質におけるリチウム塩の濃度は、通常0.5~2.5モル/Lの濃度で用いることができる。
実施例、比較例および参考例において、以下のように測定・評価を行った。
実施例および比較例において、活物質分散性試験1、2で得られたSiOx分散液中のSiOxの平均粒子径は、ゼータサイザー 3000HSA(Malvern社製)を用いて測定した。測定サンプルは、ポリスチレン製の4.5mLキュベットに水2mLを入れた後、SiOx分散液20μLを添加し、軽くかき混ぜて希釈することにより作製した。
各製造例で製造したリグニン誘導体のメトキシ基量は、Viebock及びSchwappach法によるメトキシ基の定量法(「リグニン化学研究法」、P.336~340、平成6年、ユニ出版(株)発行、参照)によって測定した。
抽出成分量は、JIS K 0102:2019記載のヘキサン抽出物質の測定法によって測定した。
各製造例で製造したリグニン誘導体のスルホ基(-SO3M)のS含量は、以下の式により求めた。
S含量(質量%)=全S含量(質量%)-無機態S含量(質量%)
(式中のS含量は、いずれもリグニンサンプルの固形分量に対するS含量を示す。)
式中、全S含量は、ICP発光分光分析法により定量した。また、無機態S含量の算出には、イオンクロマト法により定量したSO3イオン含量、SO4イオン含量及びS2O3イオン含量の合計量を計算に用いた。
各製造例で製造したリグニン誘導体のアルカリ性ニトロベンゼン酸化による総分解生成物収率の測定は、「植物細胞壁実験法」記載の方法により行った(「植物細胞壁実験法」、P.128~131、2016年、弘前大学出版会発行、参照)。総分解生成物収率は、試料固形分に対する、測定で得られた6つの分解生成物類(p-ヒドロキシベンズアルデヒド、p-ヒドロキシ安息香酸、バニリン、バニリン酸、シリンガアルデヒド、シリンガ酸)の合計重量の割合(w/w%)で求めた。
各製造例で製造したリグニン誘導体の重量平均分子量及び多分散度は、明細書中に記載されている方法により測定/算出した。
実施例および比較例で作製したコイン型リチウムイオン二次電池の充放電レート試験は株式会社ナガノのBTS2004を用い、25℃の恒温槽にて、コイン型リチウムイオン二次電池を用いて、充電処理-放電処理の順で行う充放電を1サイクルとして、52サイクルを実施した。なお、充電処理の条件としては、すべてのサイクルで、定電流定電圧(CC-CV)方式(CC電流0.2C、CV電圧4.2V、終止電流0.02C)とした。
放電処理の条件としては、終止電圧を3.0Vに設定した。最初の1サイクルは、放電処理の定電流を0.2Cで行い、放電後に1サイクル後の放電容量(mAh/g)を計測した。
その後の52サイクル目までは、下記の通り放電処理の定電流を設定し、各サイクルの放電後に放電容量(mAh/g)の計測を行った。
(各サイクルにおける放電処理の定電流)
2~10サイクル :放電処理の定電流0.2C
11~20サイクル:放電処理の定電流1C
21サイクル :放電処理の定電流0.2C
22~31サイクル:放電処理の定電流2C
32サイクル :放電処理の定電流0.2C
33~42サイクル:放電処理の定電流3C
43~52サイクル:放電処理の定電流0.2C
容量維持率は、前述の各サイクル試験での放電容量(mAh/g)から、「容量維持率=52サイクル後の放電容量(mAh/g)/1サイクル後の放電容量(mAh/g)×100」の式より算出した。結果を表2に示した。
(高変性リグニン誘導体Aの製造)
木材チップ(ラジアータパイン)を亜硫酸蒸解法に基づき亜硫酸処理した。亜硫酸処理においては、SO2濃度4g/100mLの亜硫酸ナトリウムの溶液を用いて、温度140℃、pH2、処理時間4時間とした。次に、中間組成物をろ過および脱水し、ろ液1とパルプ(亜硫酸処理物)を得た。続いて、当該パルプをNaOH5質量%(対パルプ固形分)に懸濁させてからアルカリ処理し、その後ろ過してアルカリ処理パルプとアルカリ処理抽出物とを分離して、ろ液としてアルカリ処理抽出物1を得た。アルカリ処理は、NaOH5質量%(対パルプ固形分)を接触させ、100℃にて2時間処理する条件で行った。
(高変性リグニン誘導体Bの製造)
木材チップ(ラジアータパイン)を亜硫酸蒸解法に基づき亜硫酸処理した。亜硫酸処理においては、SO2濃度2.5g/100mLの亜硫酸ナトリウムの溶液を用いて、温度140℃、pH3、処理時間4時間とした。次に、中間組成物をろ過および脱水し、ろ液2とパルプ(亜硫酸処理物)を得た。続いて、当該パルプをNaOH5質量%(対パルプ固形分)に懸濁させてからアルカリ処理し、その後ろ過してアルカリ処理パルプとアルカリ処理抽出物とを分離して、ろ液としてアルカリ処理抽出物2を得た。アルカリ処理は、NaOH5質量%(対パルプ固形分)を接触させ、100℃にて2時間処理する条件で行った。
(高変性リグニン誘導体Cの製造)
製造例1で調製したアルカリ処理抽出物1を含む原料1を、固形分が50%となるまでロータリーエバポレーターで濃縮した。その後溶液のpHをNaOHでpH4.5に調整し、スプレードライヤーで粉末化した。得られた粉末を水に溶解して固形分が25%の水溶液となるように調製し、透析膜(分子量分画:20,000、スペクトラ/ポア セルロースエステル透析用チューブ)を用い、3日間透析処理した。透析チューブ内の溶液を集め、原液量が25%となるまで濃縮し、スプレードライヤーにより粉末化して透析処理物1を得た。
撹拌装置及び温度コントローラーのついた3L容オートクレーブに、透析処理物1を含む下記の物質を所定量仕込んだ。
透析処理物1 : 500g
水酸化ナトリウム: 75g
水 : 1,500g
(高変性リグニン誘導体Dの製造)
木材チップ(ラジアータパイン)をクラフト蒸解法に基づき、アルカリ処理した。アルカリ処理は回転式反応釜を用いて行い、以下の条件で実施した。活性アルカリ(対絶乾チップ):20%、硫化度:25%、液比:3.2 L/kg、反応温度:165℃、反応時間:180分。アルカリ処理に用いた反応液の調製には、水酸化ナトリウムおよび硫化ナトリウムを水に溶解して活性アルカリ濃度 50 g/Lとしたものを使用した。反応後はろ過を行い、ろ液としてアルカリ処理抽出物3を得た。アルカリ処理抽出物3に二酸化炭素を通気して黒液のpHを10まで下げ、1次ろ過を実施した。1次ろ過により得られた沈殿物をイオン交換水に分散させ、硫酸を滴下してpH2まで下げて2次ろ過を実施した。2次ろ過により得られた沈殿物を水洗したのちに、乾燥してろ過沈殿物1を得た。
温度計、撹拌装置、還流冷却器を付属した1Lセパラブルフラスコに、乾燥したろ過沈殿物1を固形分17%となるよう40%NaOHでpH10に溶解した溶液500部、亜硫酸ナトリウム17部、37%ホルムアルデヒド溶液12部を仕込み、撹拌下にて95℃で24時間反応した。室温まで冷却後、得られた溶液をスプレードライヤーで粉末化して高変性リグニン誘導体Dを得た(メトキシ基量:10.1質量%、抽出成分量:1.0質量%、抽出成分量/メトキシ基量:0.10、スルホ基のS含量:4.4質量%、ニトロベンゼン酸化による総分解生成物収率:4.7%)。
(高変性リグニン誘導体Eの製造)
木材チップ(ラジアータパイン)をソーダ蒸解法に基づき、アルカリ処理した。アルカリ処理は回転式反応釜を用いて行い、以下の条件で実施した。チップを入れた回転式反応釜に、水酸化ナトリウムをチップの対固形分で25w/w%およびアントラキノンをチップの対固形分で0.02w/w%となるように添加し、液比が5.0 L/kgとなるようにイオン交換水を添加した。次に回転させながら蒸気を吹き込んで160℃に昇温して4時間反応させた。反応後はろ過を行い、ろ液としてアルカリ処理抽出物4を得た。アルカリ処理抽出物4に硫酸を滴下してpH2まで下げてろ過を実施した。ろ過により得られた沈殿物を水洗したのちに、乾燥してろ過沈殿物2を得た。
温度計、撹拌装置、還流冷却器を付属した1Lセパラブルフラスコに、乾燥したろ過沈殿物2を固形分17%となるよう40%NaOHでpH10に溶解した溶液500部、亜硫酸ナトリウム8.5部、37%ホルムアルデヒド溶液6.0部を仕込み、撹拌下にて95℃で24時間反応した。室温まで冷却後、得られた溶液をスプレードライヤーで粉末化して高変性リグニン誘導体Eを得た(メトキシ基量:10.6質量%、抽出成分量:1.0質量%、抽出成分量/メトキシ基量:0.09、スルホ基のS含量:3.0質量%、ニトロベンゼン酸化による総分解生成物収率:3.7%)。
(高変性リグニン誘導体Fの製造)
温度計、撹拌装置、還流冷却器を付属した1Lセパラブルフラスコに、製造例5で得たものと同じ乾燥したろ過沈殿物2を固形分17%となるよう40%NaOHでpH10に溶解した溶液500部、亜硫酸ナトリウム2.1部、37%ホルムアルデヒド溶液1.5部を仕込み、撹拌下にて95℃で24時間反応した。室温まで冷却後、得られた溶液をスプレードライヤーで粉末化して高変性リグニン誘導体Fを得た(メトキシ基量:11.2質量%、抽出成分量:1.1質量%、抽出成分量/メトキシ基量:0.10、スルホ基のS含量:0.4質量%、ニトロベンゼン酸化による総分解生成物収率:3.5%)。
(リグニンスルホン酸塩Aの製造)
製造例1にて得られたろ液1を、固形分が50%となるまでロータリーエバポレーターで濃縮した。その後溶液のpHをNaOHでpH4.5に調整し、スプレードライヤーで粉末化した。得られた粉末を水に溶解して固形分が25%の水溶液となるように調製し、透析膜(分子量分画:20,000、スペクトラ/ポア セルロースエステル透析用チューブ)を用い、3日間透析処理した。透析チューブ内の溶液を集め、原液量が25%となるまで濃縮し、スプレードライヤーにより粉末化してリグニンスルホン酸塩Aを得た(メトキシ基量:11.1質量%、抽出成分量:0.03質量%、抽出成分量/メトキシ基量:0.003、スルホ基のS含量:6.7質量%、ニトロベンゼン酸化による総分解生成物収率:16.0%)。
(リグニンスルホン酸塩Bの製造)
透析処理日数を3日間から2日間に変更したこと以外は製造例7と同様の手順にてリグニンスルホン酸塩Bを得た(メトキシ基量:9.8質量%、抽出成分量:0.008質量%、抽出成分量/メトキシ基量:0.0008、スルホ基のS含量:6.9質量%、ニトロベンゼン酸化による総分解生成物収率:16.2%)。
(活物質分散性試験1)
製造例1で得た高変性リグニン誘導体Aを、固形分0.17質量%となるように水に添加した。その後、ケイ素系負極活物質としてのSiOx(信越化学工業株式会社製、品名:KSC-1064)を3.2質量%になるように添加して、ホモディスパーを用いて2500rpmで30分間撹拌して分散液を得た。分散液中のSiOxの平均粒子径をゼータサイザー 3000HSA(Malvern社製)にて測定した。平均粒子径の測定結果および撹拌直後の分散状態を表1に示した。
製造例1で得た高変性リグニン誘導体Aに代えて、製造例2~8で得た高変性リグニン誘導体B~Fまたはリグニンスルホン酸塩A、Bをそれぞれ用いたこと以外は、実施例1と同様に活物質分散性試験1を行った。
製造例1で得た高変性リグニン誘導体Aに代えて、カルボキシメチルセルロース(日本製紙社製、MAC500LC)(DS値:0.65mol/C6、1%粘度:4700mPa・s)を用いたこと以外は実施例1と同様に活物質分散性試験1を行った。
分散剤を用いなかったこと以外は実施例1と同様に活物質分散性試験1を行ったが、分離したため、平均粒子径の測定を行うことができなかった。
(負極用合剤組成物の製造)
ケイ素系の負極活物質としてのSiOx(信越化学工業株式会社製、品名:KSC-1064)と、導電助剤としてのアセチレンブラック(Stream Chemical社製、50% compressed)と、カルボキシメチルセルロース(日本製紙社製、MAC500LC)(DS値:0.65mol/C6、1%粘度:4700mPa・s)と、製造例1で得た分散剤としての高変性リグニン誘導体A(メトキシ基量:11.9質量%、抽出成分量:0.7質量%、抽出成分量/メトキシ基量:0.06、スルホ基のS含量:1.6質量%、ニトロベンゼン酸化による総分解生成物収率:7.1%)と、スチレンブタジエンゴム(SBR、株式会社ENEOSマテリアル社製、品番TRD104A)を、固形分質量比率が97:0.5:0.67:0.33:1.5になるように混合し、スラリー濃度が45.6質量%になるように水を添加し、マゼルスター(倉敷紡績製、KK-250S)を用いてよく撹拌し、スラリー状の負極用合剤組成物を得た。
このスラリー状の負極用合剤組成物をアプリケーターで縦320mm×横170mm×厚さ17μmの銅箔(古河電気工業社製、NC-WS)に塗工して30分間風乾した後、乾燥機にて60℃で30分間乾燥した。更に小型卓上ロールプレス(テスター産業社製、SA-602)を用いて、5kN、ロール周速50m/minの条件でプレスし、目付量19.7g/m2、放電実効容量2100mAh/gの負極板を得た。
得られた負極板と、LiCoO2正極板(NEI社製、目付量20.56mg/cm2、容量3mAh/cm2)を直径16mmの円形になるように打ち抜き、打ち抜いた負極板と正極板を120℃で12時間真空乾燥を行った。
同様に直径17mmの円形となるようにセパレータ(CS Tech社製、厚み20μmのポリプロピレンセパレータ)を打ち抜き、60℃で12時間真空乾燥を行った。
その後、直径20.0mmのステンレス製円形皿型容器に負極板を置き、次いで、セパレータ、正極板、スペーサー(直径15.5mm、厚さ1mm)、ステンレス製のワッシャー(宝泉株式会社製)をこの順で積層し、その後円形皿型容器に電解液(1mol/LのLiPF6、エチレンカーボネートとジエチルカーボネートの体積比1:1)を300μL添加した。これにポリプロピレン製のパッキンを介してステンレス製のキャップを被せ、コイン電池用かしめ機(宝泉株式会社)で密封し、コイン型のリチウムイオン二次電池を得た。
製造例1で得た高変性リグニン誘導体Aに代えて高変性リグニン誘導体B~Fまたはリグニンスルホン酸塩A、Bを用いたこと以外は実施例9と同様に、それぞれ負極用合剤組成物の製造、負極板の作製、及びコイン型リチウムイオン二次電池の作製を行った。また、得られた電池の評価を行った。
負極用合剤組成物の製造において、高変性リグニン誘導体Aを添加しなかったこと以外は実施例9と同様に負極用合剤組成物を製造した。なお、ケイ素系の負極活物質としてのSiOx(信越化学工業株式会社製、品名:KSC-1064)と、導電助剤としてのアセチレンブラック(Stream Chemical社製、50% compressed)と、カルボキシメチルセルロース(日本製紙社製、MAC500LC)(DS値:0.65mol/C6、1%粘度:4700mPa・s)と、スチレンブタジエンゴム(SBR、株式会社ENEOSマテリアル社製、品番TRD104A)とを、固形分質量比率が97:0.5:1.0:1.5になるように混合した。これを用いて実施例9と同様にして負極板の作成、及びコイン型リチウムイオン二次電池の作製を行った。また、得られた電池の評価を行った。
(活物質分散性試験2)
カルボキシメチルセルロース(日本製紙社製、MAC500LC)(DS値:0.65mol/C6、1%粘度:4700mPa・s)を固形分0.17質量%、製造例1で得た高変性リグニン誘導体Aを固形分0.12質量%となるように水溶液を調製した。その後SiOx(信越化学工業株式会社製、品名:KSC-1064)を3.2質量%になるように添加して、ホモディスパーを用いて2500rpmで30分間撹拌して分散液を得た。分散液中のSiOxの平均粒子径をゼータサイザー 3000HSA(Malvern社製)にて測定した。平均粒子径の測定結果、撹拌直後の分散状態を表3に示した。
製造例1で得た高変性リグニン誘導体Aに代えて、製造例2~8で得た高変性リグニン誘導体B~Fまたはリグニンスルホン酸塩A,Bをそれぞれ用いたこと以外は、実施例17と同様に活物質分散性試験2を行った。
Claims (7)
- ケイ素系の負極活物質と、分散剤とを含有し、前記分散剤はリグニン誘導体を含むリグニン成分を含有し、
前記リグニン成分の重量平均分子量が6,000~35,000であり、重量平均分子量を数平均分子量で割った値が1.5~3.2であり、
前記リグニン成分の固形分当たりの抽出成分量が0.008~2.5質量%であり、
前記リグニン成分の固形分当たりのメトキシ基量が3~18質量%であり、
前記リグニン成分の固形分当たりの抽出成分量のメトキシ基量に対する質量比が0.0008~0.25であり、
前記リグニン誘導体が下式(1)に示す官能基を有し、前記官能基中のS含量が0.1~7.0質量%であることを特徴とする二次電池の負極用組成物。
式(1):-SO3M
(式中、Mは、水素原子、一価金属、又は二価金属を示す) - 前記リグニン成分の重量平均分子量を数平均分子量で割った値が1.5~3.1である請求項1に記載の負極用組成物。
- 前記リグニン成分の固形分当たりの抽出成分量が0.01~2.5質量%であり、
前記リグニン成分の固形分当たりの抽出成分量のメトキシ基量に対する質量比が0.001~0.25である請求項1または2に記載の負極用組成物。 - 前記リグニン成分の固形分当たりの、アルカリ性ニトロベンゼン酸化による総分解生成物収率が、15%以下である、請求項1または2に記載の負極用組成物。
- 請求項1または2に記載の負極用組成物と、負極結合剤と、導電助剤を含む負極活物質層を備える二次電池用の負極。
- 請求項5に記載の負極を含む二次電池。
- 前記二次電池がリチウムイオン電池である請求項1または2に記載の負極用組成物。
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