JP7500412B2 - 波板状構造体とその製造方法 - Google Patents

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Description

特許法第30条第2項適用 令和2年8月27日にユージー基材株式会社に販売。[刊行物等] 令和2年8月27日に株式会社和紙空間に販売。
本発明は、内装材としての基材と併用する波板状構造体及び内装材として用いる波板状構造体とその製造方法に関する。
特許文献1には、外壁と内壁とを有し、内壁は、外壁と対向させて波板を配設した構成である壁構造が開示されている。
また、特許文献2には、合成樹脂製波板の曲げ加工方法が開示されている。
特開平8-68133号公報 特開平9-66563号公報
ところで、建築物や車両の内装材として、薄い板材又は紙などのシート材を使用する場合がある。そのような場合、これらの内装材を補強するために、その片面又は両面に、特許文献1や特許文献2に開示された波板を設けることが考えられる。
しかし、波板を内装材として用いるためには、その重量を軽くする必要がある。
本発明は斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、波板を軽くすることにある。
上記の目的を達成するために、この発明では、線材により波板(以下、本発明に係る波板を「波板状構造体」という。)を構成した。
具体的には、第1の発明は、内装材としての基材の片面又は両面に配置され、該基材の面に沿う第1方向から見て波状に形成された波板状構造体であって、硬化した樹脂を含む繊維束から構成され、前記第1方向に沿って延び、互いに間隔を空けて並ぶ複数の第1線材と、前記繊維束から構成され、前記基材の前記面に沿い且つ前記第1方向と交差する第2方向に沿って延び、前記第1線材との交差部で前記第1線材と結合され、互いに間隔を空けて並ぶ複数の第2線材とを備える。
この第1の発明では、波板状構造体を、それぞれが互いに間隔を空けて並ぶ複数の第1線材及び複数の第2線材から構成したので、両線材のそれぞれが間隔を空けている分、単位面積あたりの重量が小さくなる。また、第1線材及び第2線材を、繊維束から構成したので、両線材が金属製である場合よりも軽くなる。以上より、波板状構造体を軽くできる。
第2の発明は、第1の発明において、前記交差部は、前記第2線材よりも前記第1線材の方が前記基材に近い第1交差部と、前記第1線材よりも前記第2線材の方が前記基材に近い第2交差部とを含み、前記第1交差部及び前記第2交差部は、前記第1方向及び前記第2方向のそれぞれに沿って交互に並んで設けられている。
この第2の発明では、第2線材よりも第1線材の方が基材に近い第1交差部と、第1線材よりも第2線材の方が基材に近い第2交差部とを、第1方向及び第2方向のそれぞれに沿って交互に並ぶように設けたので、第1線材及び第2線材が互いに剥離しにくい。このため、波板状構造体を軽くしつつもその強度を維持できる。
第3の発明は、第1又は第2の発明において、前記波板状構造体の波ピッチを単位長さとすると、前記第1線材の前記第2方向に沿った前記単位長さあたりの数、及び、前記第2線材の前記第1方向に沿った前記単位長さあたりの数は、いずれも8本以上12本以下であり、前記第1線材及び前記第2線材の径の大きさは、前記単位長さの0.01倍以上0.07倍以下である。
この第3の発明では、第1線材及び第2線材の数を、単位長さ(波ピッチ)あたり8本以上12本以下とし、両線材の径の大きさを単位長さの0.01倍以上0.07倍以下としたので、波板状構造体を軽くしつつもその強度を維持できる。
第4の発明は、第3の発明において、100cmあたりの重量が7.0g以下であり、100cmに対して厚さ方向に10kgの荷重をかけた状態での厚さをT1、該荷重をかける前の厚さをT0、該荷重をかけて該荷重を除いた後の厚さをT2とすると、(T0-T1)/T0≦0.1であり、且つ、(T0-T2)/T0≦0.05である。このように、波板状構造体は、軽いだけでなく、荷重をかけても形状が変化しにくく、しかも、形状回復力を有する。
第5の発明は、第1~第4の発明のいずれか1つに係る波板状構造体の製造方法であって、繊維束から構成された複数の線材が互いに交差してなる網状体に、樹脂を含浸させる含浸工程と、前記樹脂を含浸させた前記網状体を、凸部と凹部とを有する波板状の成形台に載置して加熱する加熱工程と、前記加熱工程によって軟化した前記網状体に対して、前記成形台の前記凹部に対応した形状の棒部材を、該凹部に沿って位置づけ且つ押圧することによって、前記網状体を波板状に成形する成形工程とを含む。
この第5の発明は、加熱工程で軟化した網状体に、成形台の凹部に対応した形状の棒部材を凹部に沿って位置づけ且つ押圧することによって、網状体を簡単に波板状に成形できる。したがって、第1~第3の発明に係る波板状構造体を簡単に製造できる。
以上のように、本発明によれば、波板状構造体を軽くできる。
第1実施形態に係る波板状構造体を示す写真である。 図1のII-II線に沿った断面図である。 波板状構造体の拡大図である。 波板状構造体の製造方法における含浸工程を示す模式図である。 加熱工程を示す模式図である。 成形工程を示す模式図である。 第2実施形態に係る波板状構造体の使用状態を示す図2相当図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物又はその用途を制限することを意図しない。
(第1実施形態)
―波板状構造体―
図1~3は、本発明の第1実施形態に係る波板状構造体1を示す。この波板状構造体1は、内装材としてのシート状の基材Bを補強するためのものである。基材Bは、建物の天井を構成する内装材であり、建物の室内に露出している。波板状構造体1は、図2に示すように、基材Bの裏面(室内とは反対側の面)に配置して用いられる。基材Bの厚さは、例えば0.4~1mmである。
図1は波板状構造体1のみを示し、図2は、波板状構造体1を基材Bの裏面に配置して固定した状態を示す。波板状構造体1は、基材Bに対して、接着剤やU字状の針で固定されている。なお、U字状の針によって波板状構造体1を基材Bに固定する場合には、タッカーを使用する。
波板状構造体1は、図2に示すように、基材Bの裏面に沿う第1方向から見て波状に形成されている。具体的に、波板状構造体1は、図2に示すように、第1方向から見て、表側に向かって次第に幅が狭くなる谷状の部分(凹部)と、裏側に向かって次第に幅が狭くなる山状の部分(凸部)とが、第2方向に沿って交互に並んで形成されている。また、波板状構造体1の厚さT(すなわち、波の振幅)は、例えば9mmであり、波ピッチW(すなわち、波長)は、例えば32mmである。なお、波板状構造体1は、平面視で(厚さ方向視で)900mm×450mmの略矩形状に形成されている。
波板状構造体1は、図1に示すように、第1方向に沿って延び、互いに間隔を空けて並ぶ複数の第1線材10と、基材Bの裏面に沿い且つ第1方向と略垂直に交差する第2方向に沿って延び、互いに間隔を空けて並ぶ複数の第2線材20とを備える。
第1線材10及び第2線材20は、いずれも、ガラス繊維、カーボン繊維等繊維束から構成されている。また、両線材10,20は、熱硬化性樹脂を含浸させ且つ硬化させている。このため、両線材10,20は、後述するように荷重を加えても波状(波板状)の形状を維持する。両線材10,20に含浸させる熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、メラミン樹脂等が挙げられる。
波板状構造体1の波ピッチWを単位長さWとすると、第1線材10の第2方向に沿った単位長さWあたりの数Nは、8本以上12本以下である。また、第1線材10の径の大きさRは、単位長さWの0.01倍以上0.07倍以下であり、例えば、R=1mmである。なお、第1線材10の断面は、略円形、略楕円形又は略矩形であり、第1線材10の断面が円形でない場合の第1線材10の径の大きさRとは、最も長い径と最も短い径の平均をとったものとする。また、第1線材10間の間隔Sは、単位長さWの0.01倍以上0.12倍以下である。
また、第2線材20の第1方向に沿った単位長さWあたりの本数N、径の大きさR及び間隔Sは、第1線材10の第2方向に沿った単位長さWあたりの本数N、径の大きさR及び間隔Sと、それぞれ同じである。
以上の構成により、波板状構造体1は、100cmあたりの重量を7.0g以下にでき、好ましくは6.6g以下にできる。また、波板状構造体1は、100cmに対して厚さ方向に10kgの荷重をかけた状態での厚さをT1、該荷重をかける前の厚さをT0とすると、該荷重をかけたことによる厚さTの変化率、すなわち、(T0-T1)/T0が、0.1以下であり、0.05以下が好ましく、0.025以下より好ましい。また、波板状構造体1は、前記荷重をかけて前記荷重を除いた後の厚さをT2とすると、前記荷重をかける前後での厚さTの変化率、すなわち、(T0-T2)/T0が、0.05以下であり、0.02以下が好ましく、0.01以下がより好ましい。
図3は、図1の拡大図である。両線材10,20は、互いに交差する交差部C1,C2において、熱硬化性樹脂によって互いに結合されている。また、交差部C1,C2は、図3に示すように、第2線材20よりも第1線材10の方が基材Bに近い第1交差部C1と、第1線材10よりも第2線材20の方が基材Bに近い第2交差部C2とを含む。第1交差部C1及び第2交差部C2は、第1方向及び第2方向のそれぞれに沿って交互に並んで設けられている。
―波板状構造体の製造方法―
図4~6は、波板状構造体1の製造方法を示す。波板状構造体1の製造方法は、波板状構造体1のもととなるプリプレグP(網状体)を準備する含浸工程S1と、プリプレグPを加熱する加熱工程S2と、プリプレグPを波板状に成形する成形工程S3とを含む。以下、具体的に説明する。
含浸工程S1では、まず、ガラス繊維等の繊維束から構成された複数の線材が互いに交差してなるシート状の網状体30を準備する。なお、網状態30の互いに交差する線材は、各交差部で接着剤などにより互いに結合されていてもよく、互いに結合されておらず線材同士が平織されていてもよい。次いで、この網状体30を、図4に示すように、フェノール樹脂等の液体状態の熱硬化性樹脂31に浸漬し、乾燥炉32にて乾燥させ、プリプレグPを得る。プリプレグPは、巻取機33で巻き取る。
加熱工程S2では、まず、プリプレグPを、図5に示すように、成形台34の上に載置する。成形台34は、内部に、外部から熱風などを流入させることのできる空洞が形成された加熱部34aと、加熱部34aの上部に設けられた波板状の成形部34bとを含む。成形部34bは、波板状構造体1の形状と略同じ波板状に形成された、凸部と凹部Dとを有する、金属製のものであり、例えば、ガルバリウム波板である。成形部34bは、加熱部34aにより加熱できるように構成されている。プリプレグPは、成形部34bの上に載置する。この状態で、加熱部34aの空洞にジェットヒータから熱風を流入させることで、上部の成形部34b及びプリプレグPを加熱する。
成形工程S3では、図6に示すように、加熱工程S2により加熱され軟化したプリプレグPに対して、成形台34の成形部34bの凹部Dに対応した形状の棒部材35を、凹部Dに沿って位置づけ且つ下方に押圧することによって(図6の矢印を参照)、プリプレグPを、成形部34bと同様の波板状に成形する。なお、棒部材35は、プリプレグPに、凹部Dに沿った滑らかな曲面を成形するという観点から、丸棒が好ましい。成形工程S3によって波板状に成形されたプリプレグPを適切な寸法、例えば、900mm×450mmの略矩形状に)カットして、波板状構造体1が得られる。
―作用・効果―
本実施形態では、波板状構造体1を、それぞれが互いに間隔を空けて並ぶ複数の第1線材10及び複数の第2線材20から構成したので、両線材10,20のそれぞれが間隔を空けている分、単位面積あたりの重量が小さくなる。また、第1線材10及び第2線材20を、繊維束から構成したので、両線材10,20が金属製である場合よりも軽くなる。以上より、波板状構造体1を軽くできる。
また、本実施形態では、第2線材20よりも第1線材10の方が基材Bに近い第1交差部C1と、第1線材10よりも第2線材20の方が基材Bに近い第2交差部C2とを、第1方向及び第2方向のそれぞれに沿って交互に並ぶように設けたので、第1線材10及び第2線材20が互いに剥離しにくい。このため、波板状構造体1を軽くしつつもその強度を維持できる。
また、本実施形態では、第1線材10及び第2線材20の数Nを、単位長さW(波ピッチ)あたり8本以上12本以下とし、両線材10,20の径の大きさを単位長さの0.01倍以上0.07倍以下とした。これにより、波板状構造体1は、100cmあたりの重量が7.0g以下であり、100cmに対して厚さ方向に10kgの荷重をかけた状態での厚さをT1、該荷重をかける前の厚さをT0、該荷重をかけて該荷重を除いた後の厚さをT2とすると、(T0-T1)/T0≦0.1であり、且つ、(T0-T2)/T0≦0.05である。このように、波板状構造体1は、軽いだけでなく、荷重をかけても形状が変化しにくく、しかも、形状回復力を有する。
ところで、特許文献2に開示されているように、従来の波板の製造方法では、上型と下型とを用いて上下から挟み込んで波板を成型する必要があった。
ここで、本実施形態の製造方法では、加熱工程S2で軟化したプリプレグPに、成形台34の成形部34bの凹部Dに対応した形状の棒部材35を凹部Dに沿って位置づけ且つ押圧することによって、プリプレグPを簡単に波板状に成形できる。すなわち、従来の製造方法のように上型及び下型を使用する必要がない。したがって、波板状構造体1を簡単に製造できる。
(第1実施形態の変形例)
本実施形態に係る波板状構造体1は、基材Bを補強する以外にも様々な目的で使用できる。以下、本実施形態の変形例として、補強以外の目的での波板状構造体1の使用方法(1)~(3)を説明する。
(1)波板状構造体1は、繊維束である第1線材10及び第2線材20から構成したので、例えば、波板状構造体1を基材Bの表面(室内側の面)に設けることで、繊維束による室内の吸音効果が得られる。このため、波板状構造体1は、吸音用の内装材として使用できる。
(2)波板状構造体1は、第1線材10同士及び第2線材20同士が、それぞれ互いに間隔を空けているので、極めて通気性がよく、湿度の高い空間で使用しても、湿気をため込んで重くなるなどのおそれがない。このため、波板状構造体1は、室内プールなど、湿度が高くなる室内の内装材として使用できる。
(3)また、波板状構造体1は、第1線材10同士及び/又は第2線材20に模様などの装飾を施して、化粧材として使用できる。なお、波板状構造体1を化粧材として使用する場合、波板状構造体1は基材Bの表側(室内側)に配置される。
(第2実施形態)
第2実施形態では、波板状構造体1を、包装材として使用する場合について説明する。以下、本実施形態に係る波板状構造体1について説明するが、第1実施形態と共通する構成については、説明を省略する。
包装材には、ある程度の強度が必要とされるので、特許文献1、2に開示された従来の波板を、補強材として包装材の中間層に使用することも考えられる。しかし、包装材には、その重量を軽くすることも同時に必要とされる。そこで、包装材を軽くするために、本発明に係る波板状構造体1を使用する。
図7は、波板状構造体1の包装材用積層体Stとしての使用状態を示す図である。包装材用積層体Stは、波板状構造体1からなる中間層と、中間層の両面に設けられたシート材40,41からなる外層とを備える。
波板状構造体1を、包装材の中間層として使用する場合、波板状構造体1の厚さTは7mm以上11mm以下、波ピッチWは31mm以上34mm以下、第1線材10及び第2線材20の径の大きさRは0.4mm以上2.0mm以下、並びに第1線材10線材の第2方向に沿った波ピッチWあたりの数(第2線材20線材の第1方向に沿った単位長さWあたりの数)は8~12本であるのが好ましい。
この場合も、包装材を軽くでき且つ強度を維持できるという第1実施形態と同様の効果が得られる。
(その他の実施形態)
第1実施形態では、波板状構造体1を配置した基材Bは、シート状のものであるが、これに限られず、例えば板状のものであってもよい。
また、第1実施形態では、波板状構造体1は、建物の天井を構成する基材Bの裏面に配置するが、これに限られない。例えば、波板状構造体1は、建物の室内に露出する壁面を構成する紙やクロス等からなる基材の表面(室内側の面)又は裏面に配置してもよく、車両の内装を構成する基材の表面又は裏面に配置してもよい。
また、前記各実施形態では、第1線材10及び第2線材20は互いに略垂直に交差するが、両線材10,20が交差する角度は垂直でなくてもよい。また、波板状構造体1は、第1線材10及び第2線材20に加えて、第1方向及び第2方向のいずれとも異なる方向に延びる第3線材、第4線材等をさらに備えていてもよい。
また、前記各実施形態では、波板状構造体1の寸法(厚さT、波ピッチW)並びに両線材10,20の径の大きさR及び本数Nについては、具体例を挙げたが、これらの具体例に限定されない。また、第1線材10と第2線材20とで、径の大きさR及び本数Nは、異なっていてもよい。
また、前記各実施形態では、波板状構造体1の形状は、図2及び図7に示すような、表側に向かって次第に幅が狭くなる谷状の凹部と、裏側に向かって次第に幅が狭くなる山状の凸部とを有するものであったが、波の形状(凹部及び凸部の形状)はこれに限られず、例えば、矩形波、三角波であってもよい。
本発明に係る波状構造体に荷重をかけたときの形状回復力を評価した試験並びにその結果について説明する。
まず、平面視での面積が100cm(寸法10cm×10cm)である、厚さTの異なる3つの波板状構造体のサンプルA~Cを準備した。サンプルA~Cは、いずれも波ピッチWが32mm、線材の径の大きさは約0.5~1.3mmの範囲に分布していた。サンプルA~Cの重量は、それぞれ、6.29g、6.49g及び6.38gであり、厚さT0は、それぞれ、8.0mm、8.5mm及び8.2mmであった。
次いで、各サンプルの上に、鉄板(寸法10cm×10cm)を挟んで10kgの重りを載せた。なお、鉄板は、重りによる荷重が、各サンプルの上にできるだけ均等にかかるようにするためのものである。鉄板及び重りを載せたときの各サンプルの厚さT1を測定後、鉄板及び重りを各サンプルの上から除いた後の各サンプルの厚さT2を測定した。結果を表1に示す。なお、以下では、サンプルA~Cをそれぞれ実施例1~3という。
Figure 0007500412000001
表1によれば、100cmに対して厚さ方向に10kgの荷重をかけたことによる厚さの変化率、すなわち、(T0-T1)/T0が、実施例1で0.050、実施例2で0.024、実施例3で0.037である。また、100cmに対して10kgの荷重をかける前後での厚さの変化率、なわち、(T0-T2)/T0が、実施例1で0.013、実施例2で0、実施例3で0.012である。
以上より、本発明に係る波板状構造体は、軽いだけでなく、荷重をかけても形状が変化しにくく、しかも、形状回復力を有することがわかる。
本発明は、主に建物及び車両の内装材として有用である。
B 基材
1 波板状構造体
10 第1線材
20 第2線材
C1 第1交差部(交差部)
C2 第2交差部(交差部)
W 波ピッチ(単位長さ)
T 波板状構造体の厚さ
T0 荷重をかける前の厚さ
T1 荷重をかけたときの厚さ
T2 荷重を除いた後の厚さ
N 単位長さあたりの線材の数
R 線材の径の大きさ
S1 含浸工程
S2 加熱工程
S3 成形工程
30 網状体
P プリプレグ(網状体)
31 熱硬化性樹脂
34 成形台
34b 成形部(成形台)
D 凹部
35 棒部材

Claims (5)

  1. 内装材としての基材の片面又は両面に配置され、該基材の面に沿う第1方向から見て波状に形成された波板状構造体であって、
    硬化した樹脂を含む繊維束から構成され、前記第1方向に沿って延び、互いに間隔を空けて並ぶ複数の第1線材と、
    前記繊維束から構成され、前記基材の前記面に沿い且つ前記第1方向と交差する第2方向に沿って延び、前記第1線材との交差部で前記第1線材と結合され、互いに間隔を空けて並ぶ複数の第2線材と
    を備える、波板状構造体。
  2. 請求項1に記載の波板状構造体において、
    前記交差部は、前記第2線材よりも前記第1線材の方が前記基材に近い第1交差部と、前記第1線材よりも前記第2線材の方が前記基材に近い第2交差部とを含み、
    前記第1交差部及び前記第2交差部は、前記第1方向及び前記第2方向のそれぞれに沿って交互に並んで設けられている、波板状構造体。
  3. 請求項1又は2に記載の波板状構造体において、
    前記波板状構造体の波ピッチを単位長さとすると、
    前記第1線材の前記第2方向に沿った前記単位長さあたりの数、及び、前記第2線材の前記第1方向に沿った前記単位長さあたりの数は、いずれも8本以上12本以下であり、
    前記第1線材及び前記第2線材の径の大きさは、前記単位長さの0.01倍以上0.07倍以下である、
    波板状構造体。
  4. 請求項3に記載の波板状構造体において、
    100cmあたりの重量は、7.0g以下であり、
    100cmに対して厚さ方向に10kgの荷重をかけた状態での厚さをT1、該荷重をかける前の厚さをT0、該荷重をかけて該荷重を除いた後の厚さをT2とすると、(T0-T1)/T0≦0.1であり、且つ、(T0-T2)/T0≦0.05である、波板状構造体。
  5. 請求項1~4のいずれか1項に記載の波板状構造体の製造方法であって、
    繊維束から構成された複数の線材が互いに交差してなる網状体に、熱硬化性樹脂を含浸させる含浸工程と、
    前記樹脂を含浸させた前記網状体を、凸部と凹部とを有する波板状の成形台に載置して加熱する加熱工程と、
    前記加熱工程によって軟化した前記網状体に対して、前記成形台の前記凹部に対応した形状の棒部材を、該凹部に沿って位置づけ且つ押圧することによって、前記網状体を波板状に成形する成形工程と
    を含む、波板状構造体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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