JP7498568B2 - 加圧防排煙システム及びそれを備えた建物 - Google Patents
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Description
火災発生時に、前記内部廊下に通じる避難空間に対して加圧給気を行う加圧給気手段と、
前記加圧給気手段による加圧給気の実行に連動して前記内部廊下と大気側とを接続する空気逃し口を開放して当該内部廊下の空気を大気側へ逃す空気逃し手段と、を備えた加圧防排煙システムであって、
前記ボイド空間が、少なくとも上端部が大気開放された空間であり、
前記空気逃し口として、前記内部廊下と前記ボイド空間とを接続するボイド側空気逃し口が設けられており、
前記内部廊下と前記ボイド空間とを接続するボイド側給排気口が前記空気逃がし口とは別に設けられており、
前記加圧給気手段による加圧給気の実行に連動して前記ボイド側給排気口を閉鎖する給排気口閉鎖手段を備えた点にある。
しかも、火災発生時において、内部廊下からボイド側空気逃し口を通じてボイド空間に漏れ出た比較的高温の煙を、その比重差を利用して上昇させて、ボイド空間の上端部から大気側へ放出することができる。
このような構成では、内部廊下に対して上記空気逃し手段を設けるためのバルコニーや専用ダクトを設ける必要がないため、内部廊下の外周において居室を効率良く比較的自由に配置することができる。
従って、本発明により、各階を上下に貫通するボイド空間を中央部に有すると共に各階において当該ボイド空間の周囲に内部廊下を挟んで居室が配置された建物において、内部廊下に対して居室の専有面積確保等の制限となるバルコニーや専用ダクトを設けることなく、火災発生時の加圧給気に連動して内部廊下の空気を大気側へ逃すことができる加圧防排煙システムを提供することができる。
更に、本構成によれば、火災発生時以外の通常時においては、上記ボイド側給排気口が開放状態で維持されているので、当該ボイド側給排気口を通じて内部廊下をボイド空間に連通させ、当該内部廊下の換気を行うことができる。
一方、火災発生時においては、上記給排気口閉鎖手段がボイド側給排気口を自動的に閉鎖させるので、火災発生階の内部廊下からボイド側空気逃し口を通じてボイド空間に漏れ出た煙がボイド側給排気口を通じて他の階の内部廊下に流入することを確実に防止できる。
火災発生時に、前記内部廊下に通じる避難空間に対して加圧給気を行う加圧給気手段と、
前記加圧給気手段による加圧給気の実行に連動して前記内部廊下と大気側とを接続する空気逃し口を開放して当該内部廊下の空気を大気側へ逃す空気逃し手段と、を備えた加圧防排煙システムであって、
前記ボイド空間が、少なくとも上端部が大気開放された空間であり、
前記空気逃し口として、前記内部廊下と前記ボイド空間とを接続するボイド側空気逃し口が設けられており、
前記ボイド側空気逃し口が、閉鎖時において前記ボイド空間側から前記内部廊下側への採光が可能な構造を有する点にある。
本構成によれば、建物の中央部に設けられたボイド空間の上端部が大気開放されており、当該ボイド空間とその周囲の内部廊下とを接続するボイド側空気逃し口が設けられており、火災発生時には、上記加圧給気手段により上記避難空間に対して加圧給気が行われ、
居室と内部廊下との間の差圧のバランスを保つために、その加圧給気と連動して上記空気逃し手段により上記ボイド側空気逃し口が開放される。
しかも、火災発生時において、内部廊下からボイド側空気逃し口を通じてボイド空間に漏れ出た比較的高温の煙を、その比重差を利用して上昇させて、ボイド空間の上端部から大気側へ放出することができる。
このような構成では、内部廊下に対して上記空気逃し手段を設けるためのバルコニーや専用ダクトを設ける必要がないため、内部廊下の外周において居室を効率良く比較的自由に配置することができる。
従って、本発明により、各階を上下に貫通するボイド空間を中央部に有すると共に各階において当該ボイド空間の周囲に内部廊下を挟んで居室が配置された建物において、内部廊下に対して居室の専有面積確保等の制限となるバルコニーや専用ダクトを設けることなく、火災発生時の加圧給気に連動して内部廊下の空気を大気側へ逃すことができる加圧防排煙システムを提供することができる。
更に、本構成によれば、火災発生時以外の通常時には閉鎖されているボイド側空気逃し口が、例えば排煙窓のようにガラスなどの透光性材料で弁体を構成するなどして、閉鎖時においてもボイド空間側から内部廊下側への採光が可能に構成されているので、内部廊下において通常は困難な自然光の採光を実現することができる。
本発明の第3特徴構成は、前記ボイド空間が、上端部及び下端部の両方が大気開放された空間であり、
前記ボイド空間の上端部が、前記建物の屋上に開口しており、
前記ボイド空間の下端部が、前記建物の外壁面に開口している点にある。
上記第1乃至第4特徴構成を有する加圧防排煙システムが設置されており、
前記空気逃し口として、前記内部廊下と前記ボイド空間とを接続するボイド側空気逃し口を備えた点にある。
このような構成では、内部廊下に対して上記空気逃し手段を設けるためのバルコニーや専用ダクトを設ける必要がないため、内部廊下の外周において居室を効率良く比較的自由に配置することができる。
従って、本発明により、各階を上下に貫通するボイド空間を中央部に有すると共に各階において当該ボイド空間の周囲に内部廊下を挟んで居室が配置された建物であって、内部廊下に対して居室の専有面積確保等の制限となるバルコニーや専用ダクトを設けることなく、火災発生時の加圧給気に連動して内部廊下の空気を大気側へ逃すことができる建物を提供することができる。
図1及び図2に示すように、本実施形態の建物1は、集合住宅やホテルやオフィスビル等として利用される高層建物であり、1階を除く各階を上下に貫通するボイド空間50が中央部に設けられている。建物1の各階には、ボイド空間50の周囲に内部廊下10を挟んで居室2が配置されている。また、内部廊下10の内側には、ボイド空間50と隣接して、エレベータ30、階段35、及びそれらに通じる附室20(避難空間の一例)が配置されている。
一方、空気逃し手段Yは、空気逃し口12Aを開閉可能なダンパー12で構成されている。
そして、火災発生時において、加圧給気手段Xによる加圧給気の実行中に居室2と内部廊下10との間の差圧のバランスを保つために、当該加圧給気の実行に連動して空気逃し手段Yのダンパー12がボイド側空気逃し口12Aを開放することになる。すると、内部廊下10からボイド側空気逃し口12Aを通じてボイド空間50に漏れ出た比較的高温の煙は、その比重差を利用して上昇して、ボイド空間50の上端開口部50aから大気側へ放出されることになる。よって、内部廊下10に対して建物1の外壁側へ通じる別の空気逃し手段を設ける必要がないため、その内部廊下10の外周において居室2を効率良く比較的自由に配置することができる。
即ち、この防火・防煙ダンパー15は、火災発生時に実行される加圧給気手段Xによる加圧給気の実行に連動してボイド側給気口15Aを閉鎖する給排気口閉鎖手段として機能する。
一方、火災発生時には、火災発生階の内部廊下10からボイド側空気逃し口12Aを通じてボイド空間50に煙が漏れ出るが、給排気口閉鎖手段として機能する防火・防煙ダンパー15が自動的にボイド側給気口15Aを閉鎖されることでボイド空間50に漏れ出た煙がボイド側給気口15Aを通じて他の階の内部廊下10に流入することが好適に阻止される。よって、ボイド空間50に漏れ出た煙は、良好に上端開口部50aから大気側へ放出されることになる。更に、ボイド側給気口15Aの閉鎖に連動して自動的に給気ファン16を停止することができる。
本発明の他の実施形態について説明する。尚、以下に説明する各実施形態の構成は、それぞれ単独で適用することに限らず、他の実施形態の構成と組み合わせて適用することも可能である。
2 居室
10 内部廊下
12A 空気逃し口(ボイド側空気逃し口)
15A ボイド側給排気口
20 附室(避難空間)
50 ボイド空間
50a 上端開口部(上端部)
50b 下端開口部(下端部)
X 加圧給気手段
Y 空気逃し手段
Claims (5)
- 各階を上下に貫通するボイド空間を中央部に有すると共に各階において当該ボイド空間の周囲に内部廊下を挟んで居室が配置された建物に設置され、
火災発生時に、前記内部廊下に通じる避難空間に対して加圧給気を行う加圧給気手段と、
前記加圧給気手段による加圧給気の実行に連動して前記内部廊下と大気側とを接続する空気逃し口を開放して当該内部廊下の空気を大気側へ逃す空気逃し手段と、を備えた加圧防排煙システムであって、
前記ボイド空間が、少なくとも上端部が大気開放された空間であり、
前記空気逃し口として、前記内部廊下と前記ボイド空間とを接続するボイド側空気逃し口が設けられており、
前記内部廊下と前記ボイド空間とを接続するボイド側給排気口が前記空気逃がし口とは別に設けられており、
前記加圧給気手段による加圧給気の実行に連動して前記ボイド側給排気口を閉鎖する給排気口閉鎖手段を備えた加圧防排煙システム。 - 各階を上下に貫通するボイド空間を中央部に有すると共に各階において当該ボイド空間の周囲に内部廊下を挟んで居室が配置された建物に設置され、
火災発生時に、前記内部廊下に通じる避難空間に対して加圧給気を行う加圧給気手段と、
前記加圧給気手段による加圧給気の実行に連動して前記内部廊下と大気側とを接続する空気逃し口を開放して当該内部廊下の空気を大気側へ逃す空気逃し手段と、を備えた加圧防排煙システムであって、
前記ボイド空間が、少なくとも上端部が大気開放された空間であり、
前記空気逃し口として、前記内部廊下と前記ボイド空間とを接続するボイド側空気逃し口が設けられており、
前記ボイド側空気逃し口が、閉鎖時において前記ボイド空間側から前記内部廊下側への採光が可能な構造を有する加圧防排煙システム。 - 前記ボイド空間が、上端部及び下端部の両方が大気開放された空間であり、
前記ボイド空間の上端部が、前記建物の屋上に開口しており、
前記ボイド空間の下端部が、前記建物の外壁面に開口している請求項1又は2に記載の加圧防排煙システム。 - 前記内部廊下が屋外に対して前記居室を挟んで隔離されている請求項1~3の何れか1項に記載の加圧防排煙システム。
- 各階を上下に貫通して上端部が大気開放されたボイド空間を中央部に有すると共に各階において当該ボイド空間の周囲に内部廊下を挟んで居室が配置された建物であって、
請求項1~4の何れか1項に記載の加圧防排煙システムが設置されており、
前記空気逃し口として、前記内部廊下と前記ボイド空間とを接続するボイド側空気逃し口を備えた建物。
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