JP7496598B2 - 密封バンド装着治具及び密封バンド設置方法 - Google Patents
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Description
図1に示すように、仕切弁1は、弁蓋11と弁箱12と密封バンド13と移動防止機構14とを備えている。また、図2に示すように、仕切弁1は、弁箱12に収容される弁体15を備えている。
続いて、密封バンド装着治具3を含む仕切弁設置装置10について説明する。図13~図14に示すように、仕切弁設置装置10は、上述した仕切弁1と、水道管Wを切断する切断装置2と、作業弁4が連結された状態で水道管Wを覆う密封バンド装着治具3と、弁体15が収容された弁箱12を下降操作可能な昇降装置Cとを備えている。
続いて、密封バンド設置方法を含む仕切弁1の設置方法について説明する。
まず、図12に示すように、本体部B1の係合溝23cと案内レール33の突起33Aとを係合させることにより、案内レール33に一対の分割部材Baを第一ケース3Cおよび第二ケース3Dの内部に夫々収容する。このとき、第一ケース3Cに挿入された棒状部材32の一端部32aには、一方の分割部材Baの接合部23に挿入された締結ボルト16a及び連結ボルト14Ab1の頭部が、回転不能に保持されている。また、第二ケース3Dに挿入された棒状部材32の一端部32aには、他方の分割部材Baの接合部23に当接する締結ナット16b及び連結ナット14Ab2が、棒状部材32と共に回転可能に保持されている(図10参照)。そして、第一ケース3Cおよび第二ケース3Dを水道管Wに当接させ、接合部材7により脱着自在にフランジ接合する。その結果、両ケース3C,3Dの内面の両シール溝50,50に装着された両シール部材51,51が互いに圧接及び水道管Wの外周面に密着することにより密封状態となる。なお、図7を用いて上述したように、棒状部材32の一端部32a及び固定棒32cを装着した状態の筐体本体31を水道管Wに固定した後、接続棒32dと棒状部材32の他端部32bを有する一対の連結板6b,6bとを筐体本体31に装着しても良い。
次いで、図13に示すように、作業弁4及び切断装置2を密封バンド装着治具3に密封状態で装着し、作業弁4を開いた状態の密封バンド装着治具3の内部でホールソー5を回転させて、水道管Wを切断する。その結果、弁体15の挿抜方向Yに対して水道管Wの側面視中間位置に行くほど近付く側面視円弧状である一対の円弧状切断面20が形成される。これにより、密封バンド装着治具3(第一ケース3C及び第二ケース3D)の内部には、水道管W内部の水が充填される。
次いで、図14に示すように、作業弁4を閉じ操作して、水道管Wの切断除去管部と共に切断装置2を撤去し、作業弁4に昇降装置Cを密封状態で装着する。そして、作業弁4を開き操作して、昇降装置Cにより、密封バンド装着治具3の内部で、一対の円弧状切断面20の間に弁体15が収容された弁箱12を挿入する。このとき、弁箱12の底面に位置決め用の底面凹部12Acを形成しているので、水道管Wに対する弁箱12の装着位置が正確なものとなる(図5も参照)。
次いで、図15に示すように、操作ハンドルHdを回転操作してねじ機構Paを介して保持金具Pbを水道管Wに向かって径方向内側に直進移動させることにより、一対の分割部材Baも水道管Wに向かって径方向内側に直進移動させる。このとき、ピストン機構62a,62bの導入口63a,63bから密封バンド装着治具3内部に充填された水(流体の一例)を導入して受圧面62a1,62b1に水圧を作用させる。その結果、複数の棒状部材32が連結された一対の連結板6b,6bが径方向内側に移動し、棒状部材32の一端部32aに当接した一対の分割部材Baも同時に径方向内側に移動するため、ピストン機構62a,62bは、操作ハンドルHdによる分割部材Baの移動をアシストする。つまり、操作ハンドルHdの回転操作及びピストン機構62a,62bにより一対の分割部材Baを水道管W1,W2に向かって径方向内側に移動させ、一対の接合部23を当接させる。このとき、本体部B1の係合溝23cと案内レール33の突起33Aとが係合しているため、分割部材Baが所定の位置まで正確に案内される(図12も参照)。また、弁箱12の突出部12Ab1に傾斜面12Ab2を設け、環状分割体Bの係合部25に対向傾斜面25a1を設けているため、傾斜面12Ab2及び対向傾斜面25a1により弁箱12に対する環状分割体Bの装着が案内される(図3も参照)。その結果、弁箱12に環状分割体Bを装着する作業が容易なものとなる。
次いで、図16に示すように、第二ケース3Dの筐体本体31に挿通された棒状部材32の他端部32bを工具で回転させることにより、この棒状部材32の一端部32aに保持された締結ナット16b及び連結ナット14Ab2を回転させる。これにより、これら締結ナット16b及び連結ナット14Ab2を、第一ケース3Cの筐体本体31に挿通された棒状部材32の一端部32aに回転不能に保持された締結ボルト16a及び連結ボルト14Ab1に螺合させ、一対の分割部材Baの接合部23を締結する(図1も参照)。その結果、一対の水道管W1,W2と弁箱12との間が密封バンド13により密封状態で覆われる。次いで、水道管Wから密封バンド装着治具3及び昇降装置Cを取外す。そして、図1に示すように、残りの締結ボルト16aと締結ナット16bとを螺合すると共に、移動防止機構14の押ボルト14Ab3を締付け操作して、抜止め部材14Bを水道管Wの外周面に喰い込ませて環状分割体Bの管軸方向Xの移動を防止し、仕切弁1が完成する。
図17及び図18に示すように、ピストン機構62a,62bを、二重筒構造としても良い。本実施形態におけるピストン機構62a,62bは、可動筒64と固定筒65とを有しており、固定筒65の外端部65aから筐体本体31の内部の流体が導入される。可動筒64は、筐体本体31に固定された受け台66に沿って径方向に移動可能に構成されており、複数の棒状部材32が連結された連結板6bと接続プレート67により接続されている。この可動筒64は、内筒64aと内筒64aの先端で接続された外筒64bとを有しており、内筒64aの基端に受圧面64a1が形成されている。固定筒65は、内筒64aと外筒64bとの間に介装されており、内端部65bの内周面にOリング65b1が装着されることにより可動筒64と固定筒65との間が密封状態となっている。固定筒65の外端部65aから導入された流体の圧力が可動筒64の受圧面64a1に作用することにより、可動筒64が径方向内側に移動し、これに伴って接続プレート67により可動筒64と接続された連結板6bも径方向内側に移動する。他の構成及び作用効果は、上述した実施形態と同様であるので、説明を省略する。
図19に示すように、連結部材の他の一例として一対の連結板6c,6cを操作ハンドルHd操作に必要となる部位のみ丸孔60Aを形成した平板部材で構成しても良い。また、図20に示すように、連結部材の他の一例として一対の連結板6d,6dを複数のリンク部材60Bを連結したタスキ掛け状に構成しても良い。他の構成及び作用効果は、上述した実施形態と同様であるので、説明を省略する。
図21に示すように、仕切弁1は、弁蓋11と弁箱12と密封バンド13と移動防止機構14とを備えている。弁蓋11と弁箱12と移動防止機構14とは、上述した仕切弁1と同様であるので説明を省略する。
図23に示すように、弁箱12の両端部には、一対の水道管W1,W2の円弧状切断面20に沿うように対向する円弧状端面12Bbが形成されている。そして、本実施形態における一対の円弧状端面12Bbは、弁体15の挿抜方向Yに対して水道管Wの側面視中間位置に行くほど近付くように側面視円弧状に形成されている。弁箱本体12Aの交差面12Aaの形状及び突出管部12Bの円弧状端面12Bbの形状により、突出管部12Bの上壁の管軸方向Xの幅Wtは、下壁の管軸方向Xの幅Wbよりも小さく形成されており、側壁の管軸方向Xの幅Wsよりも大きく形成されている。このように、弁箱12の突出管部12Bに水道管Wの円弧状切断面20に対向する円弧状端面12Bbを設ければ、突出管部12Bを円弧状切断面20に接近させることが可能となり、仕切弁1のコンパクト化が図られる。しかも、水道管Wに流通する水が弁箱12の突出管部12Bにより円滑に案内されるため、圧力損失を低減できる。
(1)図24に示すように、密封バンド装着治具3は、下方から外嵌装着される半割り状の下部ケース3A(筐体本体の一例)と、水道管Wに対して上方から外嵌装着される半割り状の上部ケース3B(筐体本体の一例)と、で構成しても良い。両ケース3A,3Bは、不図示のボルト,ナット等の締結部材で脱着自在に密封状態でフランジ接合され、上部ケース3Bの管軸芯方向中央部に一体形成された連結筒部3Baには、作業弁4の弁ケース4Aが密封状態で取付けられている。図25に示すように、下部ケース3Aは、側壁3Aaと底壁3Abとを有する上部が開口したボックス状に形成されている。長手方向の(管軸方向Xに沿う)一対の側壁3Aaと底壁3Abとの間には、内側に屈曲した一対の段差部3Acが形成されている。密封バンド装着治具3を水道管Wに密封状態で装着する際、段差部3Acには、分割部材Baの本体部B1が支持された状態となる。図24及び図25に示すように、段差部3Acの側面には、分割部材Baを内側に(水道管Wの方向に)押込み可能なプッシャ部材P(棒状部材の一例)が挿入される複数(本実施形態では6つ)の貫通部3Ac1が形成されている。このプッシャ部材Pの一端部P1(保持部の一例)には、締結ボルト16a及び連結ボルト14Ab1の頭部、又は締結ナット16b及び連結ナット14Ab2が保持されている。プッシャ部材Pの他端部P2(操作部の一例)を工具で回転させることにより、締結ナット16b及び連結ナット14Ab2を回転操作して締結ボルト16a及び連結ボルト14Ab1に螺合させ、一対の接合部23を締結することができる。なお、上述した実施形態における連結板6a~6dのように、複数のプッシャ部材Pを連結する連結部材を設けても良いし、連結板6a~6dを水道管Wに向かって移動させるピストン機構62a,62bを設けても良い。
(3)上述した実施形態のように一対の分割部材Baの割面は上下方向に限定されず、左右方向、斜め方向等であっても良い。一対の分割部材Baの割面を左右方向とした場合、上側の分割部材Baを突出管部12Bに予め装着させた弁箱12を一対の水道管W1,W2の間に挿入し、その後、下部ケース3Aの底壁3Abに設けられたジャッキ機構により下側の分割部材Baを押し上げて装着しても良い。
(4)弁体15の挿抜方向Yは、上下方向ではなく、斜め方向又は左右方向として仕切弁1を配置しても良い。
(5)密封バンド装着治具3により、一対の水道管W1,W2と仕切弁1との間に密封バンド13を設置する例を示したが、互いに離間した一対の水道管W1,W2の間に密封バンド13を装着する形態であれば良く、特に限定されない。
(6)流体管は水道管に限定されず、ガス管等の流体を流通させる管であれば特に限定されない。
6b :連結板(連結部材)
13 :密封バンド
14Ab1 :連結ボルト(締結部材)
14Ab2 :連結ナット(締結部材)
16a :締結ボルト(締結部材)
16b :締結ナット(締結部材)
31 :筐体本体
31a :貫通孔
31b :割面
32 :棒状部材
32a :一端部
32a2 :保持部
32b :他端部
32b2 :操作部
33 :案内レール
62a :第一ピストン機構(移動機構)
62b :第二ピストン機構(移動機構)
Ba :分割部材
Hd :操作ハンドル
P :プッシャ部材(棒状部材)
P1 :一端部(保持部)
P2 :他端部(操作部)
Pa :ねじ機構
Pb :保持金具
W :水道管(流体管)
Claims (8)
- 流体管の周方向に分割された複数の分割部材で構成されている密封バンドを、互いに離間した一対の前記流体管の間に装着するための密封バンド装着治具であって、
前記密封バンドが収容され、前記流体管を密封状態で覆う筐体本体と、
前記筐体本体に形成された貫通孔に密封状態で挿入され、前記分割部材を前記流体管に向かって押し込むように移動自在に構成された複数の棒状部材と、
複数の前記棒状部材を連結する連結部材と、
前記連結部材を前記流体管に向かって移動させる移動機構と、を備え、
前記棒状部材の前記筐体本体の内部に位置する一端部には、複数の前記分割部材を接合する締結部材を保持する保持部が形成され、
複数の前記棒状部材の前記筐体本体の外部に位置する他端部には、前記締結部材を回転させる操作部が形成されており、
前記移動機構は、前記筐体本体の内部の流体により作動するピストン機構で構成されている密封バンド装着治具。 - 流体管の周方向に分割された複数の分割部材で構成されている密封バンドを、互いに離間した一対の前記流体管の間に装着するための密封バンド装着治具であって、
前記密封バンドが収容され、前記流体管を密封状態で覆う筐体本体と、
前記筐体本体に形成された貫通孔に密封状態で挿入され、前記分割部材を前記流体管に向かって押し込むように移動自在に構成された複数の棒状部材と、を備え、
前記棒状部材の前記筐体本体の内部に位置する一端部には、複数の前記分割部材を接合する締結部材を保持する保持部が形成されており、
前記棒状部材の前記筐体本体の外部に位置する他端部には、前記締結部材を回転させる操作部が形成され、
前記筐体本体には、前記分割部材を保持すると共に前記分割部材の移動を案内する案内レールが設けられている密封バンド装着治具。 - 流体管の周方向に分割された複数の分割部材で構成されている密封バンドを、互いに離間した一対の前記流体管の間に装着するための密封バンド装着治具であって、
前記密封バンドが収容され、前記流体管を密封状態で覆う筐体本体と、
前記筐体本体に形成された貫通孔に密封状態で挿入された棒状部材と、
前記分割部材の中央部分を保持する保持金具と、を備え、
前記棒状部材の前記筐体本体の内部に位置する一端部には、複数の前記分割部材を接合する締結部材を保持する保持部が形成されており、
前記棒状部材の前記筐体本体の外部に位置する他端部には、前記締結部材を回転させる操作部が形成されている密封バンド装着治具。 - 前記筐体本体は、前記分割部材の割面と平行な重力方向に沿う割面で二分割されている請求項1~3の何れか一項に記載の密封バンド装着治具。
- 外部に設けられた操作ハンドルにより前記保持金具を移動させるねじ機構を更に備えた請求項3に記載の密封バンド装着治具。
- 密封バンド装着治具を用いて流体管の周方向に分割された複数の分割部材で構成されている密封バンドを前記流体管に設置する密封バンド設置方法であって、
前記密封バンド装着治具は、筐体本体と、当該筐体本体に形成された貫通孔に密封状態で挿入され、前記分割部材を前記流体管に向かって押し込むように移動自在に構成された複数の棒状部材と、複数の前記棒状部材を連結する連結部材と、前記連結部材を前記流体管に向かって移動させる移動機構と、を備え、
前記移動機構は、前記筐体本体の内部の流体により作動するピストン機構で構成されており、
複数の前記棒状部材の前記筐体本体の内部に位置する一端部に締結部材を保持すると共に前記筐体本体に前記密封バンドが収容された前記密封バンド装着治具を、前記流体管に密封状態で装着する治具装着工程と、
複数の前記棒状部材と共に前記密封バンドを前記移動機構によって前記流体管の側に移動させる密封バンド移動工程と、
複数の前記棒状部材の前記筐体本体の外部に位置する他端部を回転させて、複数の前記分割部材を前記締結部材により締結する締結工程と、を含む密封バンド設置方法。 - 密封バンド装着治具を用いて流体管の周方向に分割された複数の分割部材で構成されている密封バンドを前記流体管に設置する密封バンド設置方法であって、
前記密封バンド装着治具は、筐体本体と、当該筐体本体に形成された貫通孔に密封状態で挿入され、前記分割部材を前記流体管に向かって押し込むように移動自在に構成された複数の棒状部材と、を備え、
前記筐体本体には、前記分割部材を保持すると共に前記分割部材の移動を案内する案内レールが設けられており、
複数の前記棒状部材の前記筐体本体の内部に位置する一端部に締結部材を保持すると共に前記筐体本体に前記密封バンドが収容された前記密封バンド装着治具を、前記流体管に密封状態で装着する治具装着工程と、
複数の前記棒状部材と共に前記密封バンドを前記案内レールに沿って前記流体管の側に移動させる密封バンド移動工程と、
複数の前記棒状部材の前記筐体本体の外部に位置する他端部を回転させて、複数の前記分割部材を前記締結部材により締結する締結工程と、を含む密封バンド設置方法。 - 密封バンド装着治具を用いて流体管の周方向に分割された複数の分割部材で構成されている密封バンドを前記流体管に設置する密封バンド設置方法であって、
前記密封バンド装着治具は、筐体本体と、当該筐体本体に形成された貫通孔に密封状態で挿入された棒状部材と、前記分割部材の中央部分を保持する保持金具と、外部に設けられた操作ハンドルにより前記保持金具を移動させるねじ機構と、を備え、
前記棒状部材の前記筐体本体の内部に位置する一端部に締結部材を保持すると共に前記筐体本体に前記密封バンドが収容された前記密封バンド装着治具を、前記流体管に密封状態で装着する治具装着工程と、
前記保持金具により前記分割部材の中央部分を保持した状態で、前記密封バンドを前記ねじ機構によって前記流体管の側に移動させる密封バンド移動工程と、
前記棒状部材の前記筐体本体の外部に位置する他端部を回転させて、複数の前記分割部材を前記締結部材により締結する締結工程と、を含む密封バンド設置方法。
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