JP7494680B2 - Bimモデルの管理方法、管理システム、及びプログラム - Google Patents

Bimモデルの管理方法、管理システム、及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、BIMモデルの管理方法、管理システム、及びプログラムに関する。
構造物(建築物、土木構造物等)のプロジェクトの進捗を管理する方法として、三次元モデル(3D-CAD)に構造物の情報を関連付けて管理するBIM(Building Information Modeling)またはCIM(Construction Information Modeling)(以下、BIMまたはCIMをBIMモデルともいう)による進捗管理の方法が知られている。(例えば、特許文献1参照)。
特開2018-198019号公報
BIMモデルは、複数の利用者(意匠、構造、設備のそれぞれの設計者や承認者、施行者、プロジェクト管理者等)が各々閲覧等してその進捗を確認することができるが、その正確性については不明瞭な点があった。例えば、BIMモデルの壁の位置が承認待ちであり、まだ決定していない(変更の余地が十分にある)場合でも、決定していないという情報は設計者、承認者等の入力者の頭の中にしかなく、その他の利用者は、その壁の位置が決まっている(位置が決定するまで設計が進んでいる)と認識してしまう場合があった。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、BIMモデルにおける部品(構成要素に相当)の進捗把握の正確性を高めることにある。
上記目的を達成するための主たる発明は、BIMモデルの構成要素の具体化度合(進展度合い)がレベル別に複数表された具体化度合選択肢と、前記具体化度合の承認までの段階が段階別に複数表された承認段階選択肢と、をコンピュータが提示する選択肢提示ステップと、提示された前記具体化度合選択肢及び前記承認段階選択肢の中からの選択をコンピュータが受け付ける選択受付ステップと、選択された前記具体化度合及び前記承認段階に基づいて、前記構成要素がどの程度決定されているかを示す進展度指数をコンピュータが算出する進展度指数算出ステップと、算出された前記進展度指数をコンピュータが前記構成要素に関連付ける関連付けステップと、を有することを特徴とするBIMモデルの管理方法である。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
本発明によれば、BIMモデルにおける部品の進捗把握の正確性を高めることができる。
本実施形態に係る管理システム1の構成図である。 部位分類情報記憶部11に記憶される情報の一例である。 状態指標記憶部12に記憶される情報の一例である。 状態記憶部13に記憶される情報の一例である。 登録情報の事前登録手順の一例を示したフローチャートである。 進展度指数の算出及び進展度指数を用いたBIMモデル2aの進捗率算出のフローチャートの一例である。 進展度指数の算出に係るデータの一例である。 部位分類進展度指数の算出結果の一例である。 フェーズ進展率の算出結果の一例である。 パラメータ入力状態の抽出からBIMモデル2aの進捗率の算出までのフローチャートの一例である。 パラメータ入力状態の抽出結果から入力のあるパラメータの割合、加算値、及び累積値の算出結果の一例である。 フェーズ進展率の算出結果の一例である。 具体化度合選択肢及び承認段階選択肢を表示したGUIの一例である。 BIMモデル2aの進捗率を表示したGUIの一例である。 進展度管理装置110を有する管理システム101の構成図である。 進展度管理装置210内に全体をまとめた管理システム201の構成図である。 BIMソフト302内に全体をまとめた管理システム301の構成図である。
本明細書及び添付図面により、少なくとも、以下の事項が明らかとなる。
BIMモデルの構成要素の具体化度合がレベル別に複数表された具体化度合選択肢と、前記具体化度合の承認までの段階が段階別に複数表された承認段階選択肢と、をコンピュータが提示する選択肢提示ステップと、提示された前記具体化度合選択肢及び前記承認段階選択肢の中からの選択をコンピュータが受け付ける選択受付ステップと、選択された前記具体化度合及び前記承認段階に基づいて、前記構成要素がどの程度決定されているかを示す進展度指数をコンピュータが算出する進展度指数算出ステップと、算出された前記進展度指数をコンピュータが前記構成要素に関連付ける関連付けステップと、を有することを特徴とするBIMモデルの管理方法。
このようなBIMモデルの管理方法によると、BIMモデルの部品の具体化度合と承認段階から部品の進展度指数を算出することにより、BIMモデルにおける部品の進捗把握の正確性を高めることが可能となる。
かかるBIMモデルの管理方法であって、前記構成要素は複数種類の部位分類のいずれかに属しており、共通の部位分類に属する前記構成要素に関連付けられた前記進展度指数を平均化して、部位分類毎の部位分類進展度指数をコンピュータが算出する部位分類進展度指数算出ステップを有することが望ましい。
このようなBIMモデルの管理方法によると、部位分類(外壁、外部ドア、柱等)毎に部位分類進展度指数で進捗を確認することができる。
かかるBIMモデルの管理方法であって、前記部位分類進展度指数は、前記BIMモデルに対応したプロジェクトの複数のフェーズ毎に算出され、前記複数のフェーズ毎に設定される目標部位分類進展度指数の事前登録をコンピュータが受け付ける事前登録受け付けステップと、現フェーズ及び前記現フェーズの一つ前の前フェーズに対応する前記目標部位分類進展度指数と、前記現フェーズに対応する前記部位分類進展度指数とに基づいて、前記現フェーズまでの進展度合を示す進展率をコンピュータが算出する進展率算出ステップと、を有することが望ましい。
このようなBIMモデルの管理方法によると、各フェーズにおける進展率を確認することができる。
かかるBIMモデルの管理方法であって、前記進展率は、前記部位分類毎に算出され、前記部位分類毎の前記進展率を平均化して前記BIMモデルの進捗率をコンピュータが算出するBIMモデル進捗率算出ステップを有することが望ましい。
このようなBIMモデルの管理方法によると、BIMモデルの進捗率を確認することができる。
BIMモデルを管理する管理方法であって、前記BIMモデルに対応したプロジェクトの複数のフェーズ毎に、かつ、前記BIMモデルの部位分類毎に設定される目標部位分類進展度指数であって、前記目標部位分類進展度指数の各々に前記部位分類のパラメータが関連付けられている目標部位分類進展度指数の事前登録をコンピュータが受け付ける事前登録受け付けステップと、前記パラメータの確定有無についての情報をコンピュータが抽出する情報抽出ステップと、現フェーズ及び前記現フェーズの一つ前の前フェーズに対応する前記目標部位分類進展度指数と、前記パラメータについての情報抽出結果と、に基づいて、前記現フェーズまでの進展度合を示す進展率をコンピュータが前記部位分類毎に算出する進展率算出ステップと、を有することを特徴とするBIMモデルの管理方法。
このようなBIMモデルの管理方法によると、パラメータの確定有無の情報から各フェーズにおける進展率を確認することができる。
かかるBIMモデルの管理方法であって、前記進展率は、前記部位分類毎に算出され、前記部位分類毎の前記進展率を平均化して前記BIMモデルの進捗率をコンピュータが算出するBIMモデル進捗率算出ステップを有することが望ましい。
このようなBIMモデルの管理方法によると、パラメータの確定有無の情報からBIMモデルの進捗率を確認することができる。
BIMモデルを管理する管理システムであって、上記したBIMモデルの管理方法のいずれかを実行することを特徴とする管理システム。
このような管理システムによれば、上記したBIM管理方法と同様の効果を得ることができる。
BIMモデルを管理するプログラムであって、上記したBIMモデルの管理方法のいずれかを実行させることを特徴とするプログラム。
このようなプログラムによれば、上記したBIM管理方法と同様の効果を得ることができる。
===本実施形態===
本実施形態に係る管理システム1を用いた管理方法(進捗等を確認する方法)について、図を用いて説明する。図1は、本実施形態に係る管理システム1の構成図である。なお、以下では、先ず、管理システム1を構成する各部を説明し、その後に管理システム1を用いた管理方法について説明する。
本実施形態に係る管理システム1は、BIMソフト2と、記憶部10と、状態処理部20と、表示部30と、を有している。
BIMソフト2は、コンピュータ上で動作し、構造物(建築物等)の三次元モデルであるBIMモデル2aを作成する機能を有するソフトウェアである。そして、BIMモデル2aは、複数の部品(構成要素に相当)により構成されている。つまり、BIMモデル2aは、コンピュータ上のBIMソフト2において作成された構造物の3次元(3D)モデルであり、構造物を構成する部品の集合体である。
また、BIMモデル2aの部品は、3Dモデルで表された形状以外にも素材や仕上げ等の様々な情報を有しており、各々の部品を進展させる(より詳細な情報を設定して具体化する)ことにより、BIMモデル2aが進展する(BIMモデル2aの完成度が高まる)。
BIMモデル2aにおける部品は、その進展した状態を示すものとして、BIMモデル2aの位置、大きさの情報を示した位置状態と、属性の情報(例えば部品が扉の場合、扉の素材、防火仕様の有無等の情報)を示した属性状態と、を有している。そして、位置状態及び属性状態は、その部品の進展(具体化)の程度によりそれぞれが具体化度合として数値化されており、かかる数値は、LOD(Level Of Development)に基づいている(詳しくは後述する)。
なお、複数の部品に共通の属性情報(例えば、複数の壁(部品)の素材がコンクリートである事を管理する情報要素)については、部品の属性情報とは別にBIMモデル2a上における共通属性として管理されるBIMソフトもあり、その進展(具体化)の程度についても部品の属性状態と同じように具体化度合としてLODに基づいて数値化されている。
記憶部10は、部位分類情報記憶部11と、状態指標記憶部12と、状態記憶部13と、を有しており、様々な情報を保存している部分である。記憶部10としては、例えば、コンピュータのハードディスク、RAM(Random Access Memory)等を用いることができる。
部位分類情報記憶部11には、部品を部位(以下、部位分類ともいう)に分類するための情報が保存されている。図2は、部位分類情報記憶部11に記憶される情報の一例であって、図2aは、部位分類データ11aの一例であり、図2bは、部位分類基準データ11bの一例である。
部位分類データ11aには、部品の分類するための基本データとして部位分類の名称が保存されており、図2aに示すように、外壁、外部ドア、外部窓等が記憶されている。そして、BIMモデル2aの部品は、例えば、部品1~5の部位分類が外壁、部品6~10の部位分類が外部ドアというように分類される。
部位分類基準データ11bには、部品を部位分類に分類する基準が保存されており、図2bに示すように、部位分類(外壁、外部ドア等)に対応する項目(カテゴリ、内/外等)と、それぞれの項目の基準値(壁、外等)が保存されている。そして、BIMモデル2aの部品は、この情報に基づいて、例えば、部品1はカテゴリが壁であって、内/外が外であるので、部品1の部位分類は外壁、部品2はカテゴリがドアであって、内/外が外であるので、部品2の部位分類は外部ドア、というように分類される。
状態指標記憶部12には、部品の進展程度等を数値化したデータが保存されている。図3は、状態指標記憶部12に記憶される情報の一例であって、図3aは、具体化度合データ12aの一例であり、図3bは、目標値(目標部位分類進展度指数に相当)データ12bの一例であり、図3cは、パラメータデータ12cの一例である。
ここで、本実施形態においては、部品の具体化(進展)の程度の数値化には、LODをベースとした数値(以下、状態指標値ともいう)が用いられている。LOD(Level Of Development)とは、アメリカ建築家協会がBIMモデルの進展度の基準として2008年に制定したものであり、2013年にはLOD仕様書(LOD Specification)が公開され、以降、ほぼ毎年更新されている。
このLOD仕様書では、進展度の基準を6段階にレベル分けしており、LOD100、200、300、350、400、500の進展度の基準が決められている。なお、LODの数値は、大きくなるほど進展していることを意味し、大きくなるほどBIMモデルがより完成に近づいていることを意味する。
LOD仕様書の数値をそのまま用いて具体化(進展)の程度を数値化してもよいが、本実施形態においては、LOD仕様書に示された6段階のレベルに加えて、さらに細かくレベルを設定した状態指標値を用いて具体化(進展)の程度を数値化している。
具体化度合データ12aには、図3aに示すように、部品の進展程度を示す具体化度合が記憶されており、上述したように、具体化度合は状態指標値により設定されている(LOD仕様書より細かいレベルが設定されている)。例えば、LOD200と300の間には、LOD225、250、275の具体化度合が設定されている。
目標値データ12bには、図3bに示すように、部位分類(外壁、外部ドア等)と、基底値(進捗管理の基準値であり本実施形態ではLOD仕様書に基づき100)と、目標値とが設定されている。
目標値は、状態指標値であって、プロジェクトのフェーズが完了する値として設定されている。図3bにおいては、フェーズ0~2に対して設定されており、例えば、外壁においては、状態指標値が225に達するとフェーズ1が完了する。
なお、本実施形態に係るフェーズとは、プロジェクトの進捗を段階的な工程に分割したうちの1つの工程のことである(例えば、プロジェクトの全行程を第1工程(フェーズ0)~第3工程(フェーズ2)の3つの工程に分割したうちの1つの工程のこと(例えば、第1工程(フェーズ0)のこと))。
また、プロジェクトやBIMモデルによって、管理対象となる部位分類が異なるので、図3bに示すように、状態管理の項を設けて、管理する、管理しないを選択できる方が好ましい。また、図3bに示すように、部位分類の重要度等による重み付けが設定できる方が好ましい。
パラメータデータ12cは、部品のあるパラメータが確定すれば(入力され適合条件を満たせば)そのパラメータの具体化(進展)の程度が状態指標値でいくつになるかを示したものである。パラメータデータ12cには、図3cに示すように、部位分類(外壁、外部ドア等)と、パラメータID(パラメータID毎の集計のために便宜上名付けたもの)と、上記した目標値と、該当するパラメータと、目標値を満足するためのパラメータ値の適合条件が設定されて保存されている。例えば、外壁の目標値225のパラメータは厚さであり、明示の有無が適合条件なので、外壁に厚さが入力されていれば外壁のパラメータである厚さは目標値225に達していることとなる。
状態記憶部13には、現在のBIMモデル2aの進展程度に関する情報が保存されている。図4は、状態記憶部13に記憶される情報の一例であって、図4aは、構成要素状態データ13aの一例であり、図4bは、パラメータ入力状態データ13bの一例である。
構成要素状態データ13aには、図4aに示すように、要素Id(部品が固有に有するId)、要素名、部位分類、状態分類、進展度指数、入力者、及び入力日時が保存されている。ここで、進展度指数とは、部品の具体化度合と、かかる具体化度合の承認段階が反映された状態指標値であり、部品の管理(進捗確認)の際に参考とする数値である(図7d参照。詳しくは後述する)。例えば、図4aにおいて、壁1の位置状態の進捗確認の際には、進展度指数が230であることを確認する。
パラメータ入力状態データ13bには、図4bに示すように、要素Id、部位分類、パラメータID、目標値、及び適合状態が保存されている。ここで、適合状態とは、パラメータデータ12c(図3c参照)に示したパラメータが上記した適合条件を満たしているか否かを表しており、適合していれば、かかるパラメータは目標値まで進展していることとなる。例えば、図4bにおいては、外壁の目標値225のパラメータ外壁属性2が3つとも “適合”なので、このパラメータは目標値225まで進展していることとなる(外部ドアの目標値225のパラメータ外部ドア属性3のように3つのうち1つが“適合”の場合については後述する)。
表示部30は、状態処理部20で算出された結果等が表示される部分であり、例えば、利用者がBIMモデル2aの進捗率を確認する部分である。表示部30としては、例えば、コンピュータのディスプレイ等を用いることができる。
<<<管理システム1を用いた管理方法について>>>
次に、管理システム1を用いた管理方法(進捗等を確認する方法)の一例を説明する。先ずは、BIMモデル2aを管理するための登録情報を管理システム1の記憶部10に事前登録する(事前登録受け付けステップに相当)。図5は、登録情報の事前登録手順の一例を示したフローチャートである。
<登録情報の事前登録について>
以下、登録情報の事前登録について手順の一例を説明する。先ず、図2aに示した部位分類データ11aを登録する(ステップS1)。なお、部位分類データ11aの情報は、BIMソフト2が予め有している情報に限るものではなく、BIMモデル2aの進捗を管理するために必要に応じて自由に設定してもよい。
次に、図2bに示した部位分類基準データ11bを登録する(ステップS2)。なお、部位分類基準データ11bの情報は、BIMソフト2が予め有している情報に限るものではなく、必要に応じて分類に使用するための部位分類基準を追加等してもよい。
また、部位分類に分類する際に使用する項目(基準値)の数も自由に設定してよい。つまり、図2bに示す2つに限るものではなく、例えば、カテゴリの基準値のみの1つであってもよいし、3つ以上であってもよい。
次に、図3aに示した具体化度合データ12aを登録する(ステップS3)。本実施形態においては、状態指標値を用いて図3aで示した具体化度合データ12aを設定し、具体化度合データ12aと、位置状態の具体化度合選択肢及び属性状態の具体化度合選択肢と、を関連付けて設定する(図7b及び図7c参照。詳しくは後述する)。
次に、図3bに示した目標値データ12bを登録する(ステップS4)。建設物のプロジェクトでは、企画から設計、施工と長期間に及ぶ場合が多いので、上述したように、プロジェクトの進展度をフェーズとして段階的に分割するのが一般的であり、フェーズ毎に目標値を定めることが一般的である(目標値を設定(フェーズ分け)しなくても構わないが、目標値を設定(フェーズ分け)するのが一般的である)。
つまり、本実施形態においては、プロジェクトを部位分類毎にフェーズ分けして、状態指標値を用いて基底値とフェーズ毎の目標値を設定する。換言すれば、管理システム1を用いた管理方法は、複数のフェーズ毎に設定される目標値の事前登録をコンピュータが受け付ける事前登録受け付けステップを有する。この事前登録受け付けステップにおいては、例えば、外壁のフェーズ1の目標値は225と設定する。
次に、図3cに示したパラメータデータ12cを登録する(ステップS5)。本実施形態においては、プロジェクトが部位分類毎に複数のフェーズに分けられているので、部位分類の入力されるべきパラメータ毎に目標値とかかる目標値を満足するための適合条件を設定する。
換言すれば、管理システム1を用いた管理方法は、BIMモデル2aに対応したプロジェクトの複数のフェーズ毎に、かつ、BIMモデル2aの部位分類毎に設定される目標値であって、目標値の各々に部位分類のパラメータが関連付けられている目標値の事前登録をコンピュータが受け付ける事前登録受け付けステップを有する。この事前登録受け付けステップにおいては、例えば、外壁の入力されるべきパラメータが厚さの場合、目標値225を満足するための適合条件は明示の有無と設定する。
なお、パラメータは、部品のパラメータ(部品そのものが持つ属性情報。例えば、建具の塗装色)であっても良いし、共通属性のパラメータ(例えば、建具の素材)であってもよい。また、BIMソフト2が予め有しているパラメータに限るものではなく、必要に応じて追加してもよい。
<進展度指数の算出について>
次に、上記にも記載した、部品の具体化度合と、かかる具体化度合の承認段階が反映された状態指標値であって、部品の管理(進捗確認)の際に参考とする数値である進展度指数の算出の一例について図を用いて説明する。なお、具体化度合のレベルが進んでいるほど、また、承認までの段階が進んでいるほど進展度指数は高くなるように算出される。
図6は、進展度指数の算出及び進展度指数を用いたBIMモデル2aの進捗率算出のフローチャートの一例である。図7は、進展度指数の算出に係るデータの一例を示しており、図7aは部品と進展度指数が関連付けられた状態を示すデータの一例であり、図7bは位置状態の具体化度合選択肢と具体化度合を示したデータの一例であり、図7cは属性状態の具体化度合選択肢と具体化度合を示したデータの一例であり、図7dは属性状態の進展度指数を示したデータの一例である。
本実施形態に係る進展度指数の算出は、以下のように行われる。先ず、図7b及び図7cに示す、具体化度合がレベル別に示された具体化度合選択肢を選択することにより、具体化度合が決定される。例えば、部品の属性状態の具体化度合選択肢として「基本的な分類の確定。」を選択すれば、この部品の具体化度合は230となる。なお、具体化度合を選択し、対応する具体化度合選択肢を表示させて具体化度合選択肢を選択してもよい。つまり、選択肢として具体化度合である「230」を選択して、対応する具体化度合選択肢である「基本的な分類の確定。」を提示させ、かかる具体化度合選択肢で問題ないことを確認してもよい(かかる具体化度合選択肢を選択してもよい)。
次に、図7dに示す、具体化度合の承認までの段階が段階別に示された承認段階選択肢を選択することにより、進展度指数が決定される。例えば、部品の属性状態の具体化度合選択肢として「基本的な分類の確定。」を選択し、承認段階選択肢として「設計者作業済」を選択すれば、この部品の進展度指数は210となる。そして、かかる進展度指数は、図7aに示すように、部品毎に関連付けられて保存される。
つまり、管理システム1を用いた管理方法は、BIMモデル2aの部品の具体化度合がレベル別に複数表された具体化度合選択肢と、具体化度合の承認までの段階が段階別に複数表された承認段階選択肢と、をコンピュータが提示する選択肢提示ステップ(ステップS10)と、提示された具体化度合選択肢及び承認段階選択肢の中からの選択をコンピュータが受け付ける選択受付ステップ(ステップS11)と、選択された具体化度合及び承認段階に基づいて、部品がどの程度決定されているかを示す進展度指数をコンピュータが算出する進展度指数算出ステップ(ステップS12)と、算出された進展度指数をコンピュータが部品に関連付ける関連付けステップ(ステップS13)と、を有している。
なお、図7dにおいては、承認段階選択肢として作業済又は承認を記載しているが、これに限るものではなく、例えば、「確認者が考え中である」「承認者がNGと考えている」など入力者の細かい意思等を値として反映させてもよい。
また、上記した具体化度合選択肢及び承認段階選択肢の選択は、入力者にこれらの選択肢を提示していずれかを選択させることにより行われる。承認段階は具体化度合毎に選択されることで進展度指数が確定するため、入力者は具体化度合の選択と承認段階の選択を同時に行う。これにより、例えば具体化度合「230」の承認段階が「承認済み」という状態を示すことができる。図7dは具体化度合と承認段階を合わせた表であり、各々が独立した入力によって進展度指数を確定しても良い。ここで入力者とは、オペレータ、設計者、確認者、および承認者等となる。
また、図7aに示す位置状態及び属性状態の入力者及び入力日時の項目は無くても構わないが、進展度指数の情報元や入力日時が明確となるので(進展度指数の正確性がより高くなるので)、入力者と入力日時の項を設ける方が好ましい。
また、部品毎に関連付けられた進展度指数は記憶部10に保存されるが、保存される際には図4aに示したように構成要素状態データ13aとして保存される。つまり、進展度指数は、部位分類等の他のデータと関連付けられて保存される。
そして、上記した進展度指数に関連付けられた部品を部位分類に分類する処理等は、進展度指数を保存する段階(ステップS13)で行われてもよいし、例えば、後述する部位分類進展度指数の算出を行う段階(ステップS14)で部位分類基準データ11bと照合する事で行われてもよい。
(進展度指数を用いたBIMモデル2aの進捗率の算出について)
進展度指数を算出したら、次に、進展度指数を用いたBIMモデル2aの進捗率を算出する。本実施形態においては、進展度指数から部位分類進展度指数を算出し、部位分類進展度指数からフェーズ毎の進展度合を示す進展率(以下、フェーズ進展率ともいう)を算出し、フェーズ進展率からBIMモデル2aの進捗率を算出する。
先ずは、部品に関連付けられた進展度指数を部位分類毎に平均化し、部位分類毎の部位分類進展度指数を算出する(ステップS14)。図8は、部位分類進展度指数の算出結果の一例である。図8に示すように、部位分類進展度指数は、部位分類、状態分類、及び目標値毎に算出されており、例えば、部位分類を外壁、状態分類を位置状態、目標値を225とした場合、算出される部位分類進展度指数は223であることを示している。
つまり、管理システム1を用いた管理方法は、部品は複数種類の部位分類のいずれかに属しており、共通の部位分類に属する部品に関連付けられた進展度指数を平均化して、部位分類毎の部位分類進展度指数をコンピュータが算出する部位分類進展度指数算出ステップを有する。
ここで、部位分類進展度指数は、BIMモデル2aに対応したプロジェクトの複数のフェーズ毎(目標値毎)に算出される。つまり、部位分類進展度指数の算出の際に、部品の進展度指数が算出するフェーズの目標値よりも大きい場合、例えば、BIMモデル2aの部品の中で部品1のみが大きく進展しており、部品1の進展度指数が240、算出するフェーズの目標値が225の場合、部品1の進展度指数を225として部位分類進展度指数を算出する必要がある。そうすると、部品1による部位分類進展度指数の過度な引き上げを抑制することができ、部位分類進展度指数が示す進展程度の正確性を向上させることができる。
そのため、本実施形態における「平均化」には、ただ単に数値の平均を算出するだけではなく、上記のように上限値を設けて算出した平均等が含まれている(後述する重み付けして算出した平均も含まれる)。
次に、部位分類進展度指数からフェーズ進展率を算出する(ステップS15)。フェーズ進展率とは、フェーズにおける部位分類進展度指数の進展率(最大1.0)である。具体的には、例えば、図8に示す1行目(外壁、位置状態)は、部位分類進展度指数が223、目標値が225であり、この(現フェーズの)目標値225の前(下位)フェーズの目標値が200の場合(例えば現フェーズがフェーズ1で目標値が225であり、前フェーズのフェーズ0の目標値が200の場合)、以下の式からフェーズ進展率を求めることができる。
(部位分類進展度指数-前フェーズの目標値)/(現フェーズの目標値-前フェーズの目標値)=(223-200)/(225-200)=0.92
つまり、管理システム1を用いた管理方法は、現フェーズ及び現フェーズの一つ前の前フェーズに対応する目標値と、現フェーズに対応する部位分類進展度指数とに基づいて、現フェーズまでの進展度合を示すフェーズ進展率をコンピュータが算出する進展率算出ステップを有する。
図9は、フェーズ進展率の算出結果の一例であり、図9aはフェーズ1におけるフェーズ進展率の一覧を示しており、図9bはフェーズ1におけるフェーズ進展率のグラフを示している。このように、フェーズ進展率を算出して、フェーズ進展率一覧、フェーズ進展率グラフ等でフェーズ進展率を確認すると、同じフェーズに部位分類毎で異なる目標値が設定されていても(外壁のフェーズ1の目標値が225、外部ドアのフェーズ1の目標値が250と設定されていても)、部位分類毎のフェーズ進展率を一目で比較して確認することができる。
次に、フェーズ進展率からBIMモデル2aの進捗率(フェーズ毎の進捗率)を算出する(ステップS16)。具体的には、同じフェーズにおける部位分類毎のフェーズ進展率を平均化してBIMモデル2aの進捗率を算出する。図9aに示すフェーズ進展率からBIMモデル2aの進捗率を算出すると以下のようになる(図9aに示すBIMモデル2aのフェーズ1における進捗率は以下のようになる)。
(0.92+0.72+0.58+0.97+0.75+0.88+0.82+0.91)/8=0.82
つまり、管理システム1を用いた管理方法は、フェーズ進展率は、部位分類毎に算出され、部位分類毎のフェーズ進展率を平均化してBIMモデル2aの進捗率をコンピュータが算出するBIMモデル進捗率算出ステップを有する。なお、上式のように部位分類のフェーズ進展率を同じように扱っても構わないが、図9aの右端の列に示すように、部位分類毎に重み付けの項目を設定して部位分類毎の重要度等を反映させてもよい。
<パラメータ入力状態の抽出による進捗率の算出について>
次に、パラメータ入力状態の抽出(パラメータ確定有無の抽出)によるBIMモデル2aの進捗率の算出の一例について図を用いて説明する。図10は、パラメータ入力状態の抽出からBIMモデル2aの進捗率の算出までのフローチャートの一例である。
先ずは、BIMモデル2aよりパラメータ(パラメータデータ12cで設定されたパラメータ)のパラメータデータ12cで設定した適合条件に対する適否を抽出する(ステップS20)。
つまり、パラメータへの数値、文字等が確定されているか(正しい入力か)どうかを抽出する。すなわち、管理システム1を用いた管理方法は、パラメータの確定有無についての情報をコンピュータが抽出する情報抽出ステップを有する。かかる抽出は、定期的に自動でなされてもよいし、パラメータ入力状態の抽出による進捗を確認する際に行われてもよい。
次に、抽出されたデータからパラメータ入力状態データ13bを作成して保存する(ステップS21)。パラメータ入力状態データ13bとは、図4bに示したデータである。
次に、条件に適合するパラメータの割合を算出して、フェーズ進展率を算出する(ステップS22)。ここでは、上記した進展度指数を用いたフェーズ進展率の算出方法とは異なる方法でフェーズ進展率を算出する。
具体的には、パラメータのうち、条件に適合する数と、抽出対象となるパラメータ数から、条件に適合する割合を算出して、前フェーズの目標値に加算する加算値を算出し、前フェーズの目標値に加算値を加算した累積値(進展度指数を用いたフェーズ進展率の算出の際の部位分類進展度指数に相当)を算出して、フェーズ進展率を算出する。
つまり、管理システム1を用いた管理方法は、現フェーズ及び現フェーズの一つ前の前フェーズに対応する目標値と、パラメータについての情報抽出結果と、に基づいて、現フェーズまでの進展度合を示すフェーズ進展率をコンピュータが部位分類毎に算出する進展率算出ステップを有する。
図11は、パラメータ入力状態の抽出結果から条件に適合するパラメータの割合、加算値、及び累積値の算出結果の一例であり、図11aは条件に適合するパラメータの割合の算出結果の一例であり、図11bは、加算値と累積値の算出結果の一例である。
図11aに示すように、抽出対象となるパラメータ数は、部位分類、目標値によって異なるため、部位分類、目標値毎に入力のあるパラメータの割合を算出する。具体的には、例えば、外壁の目標値225においては、抽出対象となるパラメータ数は168であり、条件に適合するパラメータ数は165であるので、条件に適合するパラメータの割合は、165/168=0.98となる。そして、この条件に適合するパラメータの割合は、前(下位)フェーズの目標値からの加算割合(増加割合)とみなすことができる。
つまり、現フェーズの目標値と前フェーズの目標値の差に加算割合を掛けることで加算値を算出することができる。図11bに示すように、例えば、外壁の現フェーズの目標値が225においては、前フェーズの目標値が200となり、条件に適合するパラメータの割合が0.98なので(図11a参照)、(225-220)×0.98=24が加算値となる。
そして、前フェーズの累積値(図11bにおいては、現フェーズの1つ上の行の累積値)に加算値を加えることで累積値を算出することができる。図11bに示すように、例えば、外壁の目標値が225においては、前フェーズの目標値が200となり、前フェーズの累積値が200なので、200+24=224が累積値となる。
そうすると、現フェーズの目標値、前フェーズの目標値、及び累積値からフェーズ進展率を以下の式から算出することができる。
(累積値-前フェーズの目標値)/(現フェーズの目標値-前フェーズの目標値)=(224-200)/(225-200)=0.96
そうしたら、パラメータ入力進捗率からBIMモデル2aの進捗率(フェーズ毎の進捗率)を算出する(ステップS23)。なお、かかる算出方法は、ステップS16と同様の算出方法であるのでここでは説明を省略する。
<BIMモデル2aの進捗率の算出について>
上述したように、同じ部位分類(例えば、外壁)のフェーズ進展率として、位置状態及び属性状態の進展度指数を用いたフェーズ進展率と、パラメータ入力状態の情報抽出結果を用いたフェーズ進展率と、を算出することができる。そして、算出されたフェーズ進展率からそれぞれBIMモデル2aの進捗率を算出することができるが、これらのフェーズ進展率をまとめてから、BIMモデル2aの進捗率を算出することもできる。
図12は、フェーズ進展率の算出結果の一例であり、図12aは、外壁におけるフェーズ進展率の算出元別のフェーズ進展率の一覧を示した図であり、図12bは、算出元別のフェーズ進展率をまとめて部位分類のフェーズ進展率とし、部位分類毎のフェーズ進展率を示した図である。
図12aに示すように、位置状態の進展度指数、属性状態の進展度指数、及びパラメータ入力状態データからそれぞれ外壁のフェーズ進展率を算出することができる。そうしたら、これらを平均化して外壁のフェーズ進展率とする。図12aにおいては、(0.92+0.88+0.93)/3=0.91となる。ここで、図12aに記載はないが、重み付けして平均化してもよい。
そして、図12bに示すように、このフェーズ進展率の算出を外壁以外の部位分類(外部ドア、外部窓等)に対して行い、算出結果をそれぞれの部位分類のフェーズ進展率とする。そして、かかるフェーズ進展率からステップS16、S23と同様の算出方法でBIMモデル2aの進捗率を算出する。ここでも、図12bの右端の列に記載のように重み付けをしてBIMモデル2aの進捗率を算出してもよい。
<GUIについて>
本実施形態においては、上述した管理システム1を用いた管理方法が、コンピュータ上のプログラムを起動させて表示部30に映し出されたGUI(グラフィックユーザーインターフェース)を経由して行われる。つまり、例えば、コンピュータ上の入力用プログラムを起動させると、表示部30には入力者に対して入力を促すGUIが表示され、入力者はGUIに入力することで上述した管理方法を実行する。
以下、GUIの一例として、具体化度合選択肢及び承認段階選択肢を表示したGUIと、上記したBIMモデル2aの進捗率とは異なるBIMモデル2aの達成率(部位分類毎のある状態指標値(図14では簡易的にLODと記載)に対する達成率であり、図14においては、例えば、外壁の状態指標値230に対しては、82/100=82%の達成率)を表示したGUIについて図を用いて説明する。
図13は、具体化度合選択肢及び承認段階選択肢を表示したGUIの一例であり、図13aと図13bはプルダウンによる選択を表示したGUIの一例であり、図13cは、承認段階選択肢に確認者の考えが反映されるGUIの一例である。
図13aの場合、入力者は、プルダウンから具体化度合選択肢を選択し、プルダウンから承認段階選択肢を選択する。図13aの属性状態では、具体化度合選択肢として「基本的な分類を確定」、承認段階選択肢として「確認者考え中」が選択されている。このように入力者が選択することにより、「基本的な分類を確定」に対応する具体化度合と「確認者考え中」に対応する承認段階に基づいて進展度指数が算出され保存される。
図13bの場合、具体化度合をプルダウンから選択し、対応する具体化度合選択肢を表示させて具体化度合選択肢を選択する。図13bの属性状態では、具体化度合「230」が選択され、この具体化度合に対応する具体化度合選択肢「基本的な分類を確定」が表示されている。つまり、入力者が具体化度合を選択する事で対応する具体化度合選択肢「基本的な分類を確定」が提示され、これを入力者が問題ないことを確認する(具体化度合選択肢を選択する)。そして、承認段階選択肢としては「確認者考え中」が選択されているので、具体化度合「230」と「確認者考え中」に対応する承認段階に基づいて進展度指数が算出され保存される。
図13cの場合、入力者は、具体化度合選択肢は図13bと同様に選択するが、承認段階選択肢の選択は複数の確認者の考えが反映されるようになっており、かかる確認者の考えを承認者が考慮できる構成となっている。図13cの属性情報では、具体化度合「230」が選択され具体化度合選択肢として「基本的な分類を確定」が選択されており、承認段階選択肢として確認者に「Good」、「Bad」、「Neutral」の選択肢が提示され、かかる選択肢に対して確認者の考えは「Good」3人、「Bad」0人、「Neutral」2人となっている。そして、例えば、かかる状態においては、確認者の考えが全て揃っていないので、承認段階選択肢としては確認者考え中が選択される(このような承認段階選択肢の場合、確認者の確認済み人数、選択された選択肢の種類等により確認者考え中においても進展度指数を変えることができる。また、承認する場合は、承認者が承認ボタンを押下する)。そして、具体化度合「230」と「確認者考え中」に対応する承認段階に基づいて進展度指数が算出されて保存される。
図14は、BIMモデル2aの達成率を表示したGUIの一例である。BIMモデル2aの達成率としては、例えば、図14に示すように、部位分類毎、段階的な状態指標値(図では200、230、250・・・)の一覧が表示され、さらに、右端の表示ボダン(図14では外部ドアの右端の表示ボタン)をクリックすると、その部位分類における各状態指標値の達成率等の詳細が表示される。
<<<管理システム1を用いた管理方法の有効性について>>>
上述したように、本実施形態においては、BIMモデル2aの部品の具体化度合がレベル別に複数表された具体化度合選択肢と、具体化度合の承認までの段階が段階別に複数表された承認段階選択肢と、をコンピュータが提示する選択肢提示ステップと、提示された具体化度合選択肢及び承認段階選択肢の中からの選択をコンピュータが受け付ける選択受付ステップと、選択された具体化度合及び承認段階に基づいて、部品がどの程度決定されているかを示す進展度指数をコンピュータが算出する進展度指数算出ステップと、算出された進展度指数をコンピュータが部品に関連付ける関連付けステップと、を有することとした。そのため、BIMモデル2aにおける部品の進捗把握の正確性を高めることが可能となる。
BIMモデルは、複数の利用者が各々閲覧等してその進捗を確認することができるが、その正確性については不明瞭な点があった。例えば、BIMモデルの壁の位置が承認待ちであり、まだ決定していない(変更の余地が十分にある)場合でも、決定していないという情報は設計者、承認者等の入力者の頭の中にしかなく、その他の利用者は、その壁の位置が決まっている(位置が決定するまで設計が進んでいる)と認識してしまう場合があった。
これに対し、本実施形態においては、部品の具体化度合別の具体化度合選択肢と、具体化度合の承認段階別の承認段階選択肢を入力者に選択させ、かかる2つの選択肢から進展度指数を算出し、部品と関連付けることとした。そうすると、入力者以外のBIMモデル2aの利用者にも、例えば、部品の承認否認の状態が分かるので、かかる部品の進展程度を誤解することを抑制することができ、正確な情報が伝わりやすい。すなわち、BIMモデル2aにおける部品の進捗把握の正確性を高めることが可能となる。
また、本実施形態においては、部品は複数種類の部位分類のいずれかに属しており、共通の部位分類に属する部品に関連付けられた進展度指数を平均化して、部位分類毎の部位分類進展度指数をコンピュータが算出する部位分類進展度指数算出ステップを有することとした。そうすると、部位分類(外壁、外部ドア、柱等)毎に部位分類進展度指数で進捗を確認することができる。
また、本実施形態においては、部位分類進展度指数は、BIMモデル2aに対応したプロジェクトの複数のフェーズ毎(目標値毎)に算出され、複数のフェーズ毎に設定される目標値の事前登録をコンピュータが受け付ける事前登録受け付けステップと、現フェーズ及び現フェーズの一つ前の前フェーズに対応する目標値と、現フェーズに対応する部位分類進展度指数とに基づいて、現フェーズまでの進展度合を示すフェーズ進展率をコンピュータが算出する進展率算出ステップを有することとした。そうすると、各フェーズにおけるフェーズ進展率を確認することができる。
また、本実施形態においては、フェーズ進展率は、部位分類毎に算出され、部位分類毎のフェーズ進展率を平均化してBIMモデル2aの進捗率をコンピュータが算出するBIMモデル進捗率算出ステップを有することとした。そうすると、BIMモデルの進捗率を確認することができる。
また、本実施形態においては、BIMモデル2aに対応したプロジェクトの複数のフェーズ毎に、かつ、BIMモデル2aの部位分類毎に設定される目標値であって、目標値の各々に部位分類のパラメータが関連付けられている目標値の事前登録をコンピュータが受け付ける事前登録受け付けステップと、パラメータの確定有無についての情報をコンピュータが抽出する情報抽出ステップと、現フェーズ及び現フェーズの一つ前の前フェーズに対応する目標値と、パラメータについての情報抽出結果と、に基づいて、現フェーズまでの進展度合を示すフェーズ進展率をコンピュータが部位分類毎に算出する進展率算出ステップと、を有することとした。そうすると、パラメータの確定有無の情報から各フェーズにおけるフェーズ進展率を確認することができる。
===その他の実施形態について===
上記実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはいうまでもない。
また、上記実施形態では、管理システム1を用いた管理方法であったが、管理システム1に限るものではない。以下、図15~図17を示して異なる管理システムを説明する。
図15は、進展度管理装置110を有する管理システム101の構成図である。図15に示すように、記憶部10と状態処理部20をWebサーバーでまとめて進展度管理装置110とした構成である。
図16は、進展度管理装置210内に全体をまとめた管理システム201の構成図である。図16に示すように、BIMソフト202の内部に状態処理部20と表示部30を設けて、BIMソフト202を進展度管理装置210に含めた構成である。
図17は、BIMソフト302内に全体をまとめた管理システム301の構成図である。図17に示すように、進展度管理装置310をBIMソフト302に含めた構成である。
また、上記実施形態では、BIMモデルの設計段階について説明したが、これに限るものではない。例えば、施工段階においても用いることができ、部品が壁であれば、例えば、骨組みの組立完了、下地の施工完了、上地の施工完了、仕上げ完了のそれぞれの段階をフェーズとすることより、上記実施形態と同様の管理方法で施工の進捗を確認することができる。
1 管理システム、2 BIMソフト、2a BIMモデル、
10 記憶部、11 部位分類情報記憶部、11a 部位分類データ、
11b 部位分類基準データ、12 状態指標記憶部、12a 具体化度合データ、
12b 目標値(目標部位分類進展度指数)データ、12c パラメータデータ、
13 状態記憶部、13a 構成要素状態データ、13b パラメータ入力状態データ、
20 状態処理部、30 表示部、
101 管理システム、110 進展度管理装置、
201 管理システム、202 BIMソフト、210 進展度管理装置、
301 管理システム、302 BIMソフト、310 進展度管理装置、

Claims (8)

  1. BIMモデルの構成要素の具体化度合がレベル別に複数表された具体化度合選択肢と、前記具体化度合の承認までの段階が段階別に複数表された承認段階選択肢と、をコンピュータが提示する選択肢提示ステップと、
    提示された前記具体化度合選択肢及び前記承認段階選択肢の中からの選択をコンピュータが受け付ける選択受付ステップと、
    選択された前記具体化度合及び前記承認段階に基づいて、前記構成要素がどの程度決定されているかを示す進展度指数をコンピュータが算出する進展度指数算出ステップと、
    算出された前記進展度指数をコンピュータが前記構成要素に関連付ける関連付けステップと、
    を有することを特徴とするBIMモデルの管理方法。
  2. 請求項1に記載のBIMモデルの管理方法であって、
    前記構成要素は複数種類の部位分類のいずれかに属しており、
    共通の部位分類に属する前記構成要素に関連付けられた前記進展度指数を平均化して、部位分類毎の部位分類進展度指数をコンピュータが算出する部位分類進展度指数算出ステップを有することを特徴とするBIMモデルの管理方法。
  3. 請求項2に記載のBIMモデルの管理方法であって、
    前記部位分類進展度指数は、前記BIMモデルに対応したプロジェクトの複数のフェーズ毎に算出され、
    前記複数のフェーズ毎に設定される目標部位分類進展度指数の事前登録をコンピュータが受け付ける事前登録受け付けステップと、
    現フェーズ及び前記現フェーズの一つ前の前フェーズに対応する前記目標部位分類進展度指数と、前記現フェーズに対応する前記部位分類進展度指数とに基づいて、前記現フェーズまでの進展度合を示す進展率をコンピュータが算出する進展率算出ステップと、
    を有することを特徴とするBIMモデルの管理方法。
  4. 請求項3に記載のBIMモデルの管理方法であって、
    前記進展率は、前記部位分類毎に算出され、
    前記部位分類毎の前記進展率を平均化して前記BIMモデルの進捗率をコンピュータが算出するBIMモデル進捗率算出ステップを有することを特徴とするBIMモデルの管理方法。
  5. BIMモデルを管理する管理方法であって、
    前記BIMモデルに対応したプロジェクトの複数のフェーズ毎に、かつ、前記BIMモデルの部位分類毎に設定される目標部位分類進展度指数であって、前記目標部位分類進展度指数の各々に前記部位分類のパラメータが関連付けられている目標部位分類進展度指数の事前登録をコンピュータが受け付ける事前登録受け付けステップと、
    前記パラメータの確定有無についての情報をコンピュータが抽出する情報抽出ステップと、
    現フェーズ及び前記現フェーズの一つ前の前フェーズに対応する前記目標部位分類進展度指数と、前記パラメータについての情報抽出結果と、に基づいて、前記現フェーズまでの進展度合を示す進展率をコンピュータが前記部位分類毎に算出する進展率算出ステップと、
    を有することを特徴とするBIMモデルの管理方法。
  6. 請求項5に記載のBIMモデルの管理方法であって、
    前記進展率は、前記部位分類毎に算出され、
    前記部位分類毎の前記進展率を平均化して前記BIMモデルの進捗率をコンピュータが算出するBIMモデル進捗率算出ステップを有することを特徴とするBIMモデルの管理方法。
  7. BIMモデルを管理する管理システムであって、
    請求項1~請求項6のいずれか1項の管理方法を実行することを特徴とする管理システム。
  8. BIMモデルを管理するプログラムであって、
    請求項1~請求項6のいずれか1項の管理方法を実行させることを特徴とするプログラム。
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