JP7490865B2 - 作業車両 - Google Patents
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Description
具体的には、キャビンルーフの上側面部のうち、車体のトレッド幅の略中心部位置の前後方向線と、ホイルベースの略中心部位置の横方向線との交差する部位に、キャビンルーフの上面よりも高位置で略水平面状の取付け座を有する取付けステーが形成され、この取付けステーの取付け座にGPSアンテナが取付けられている。
また、GPSアンテナとして、ジャイロセンサを有するGPSアンテナを使用した場合には、キャビンルーフの傾斜角度をも検出することができる。
図1、図2に示す自律走行システムは、本発明に係る作業車両用アンテナユニット50を用いたものであり、目標走行経路を生成し、その生成された目標走行経路に沿って作業車両としてのトラクタ1を自律走行可能に構成されている。この自律走行システムでは、自律走行可能なトラクタ1に加えて、トラクタ1に対して各種の指示等を行う無線通信端末30と、トラクタ1の位置情報を取得するための基準局40とが備えられている。
このトラクタ1は、後方側に対地作業機(図示省略)を装着可能な機体部2を備え、機体部2の前部が左右一対の前輪3で支持され、機体部2の後部が左右一対の後輪4で支持されている。機体部2の前部にはボンネット5が配置され、そのボンネット5内に駆動源としてのエンジン6が収容されている。ボンネット5の後方側には、運転者が搭乗するためのキャビン7が備えられ、そのキャビン7内には、運転者が操向操作するためのステアリングハンドル8、運転者の運転座席9等が備えられている。
対地作業機としては、耕耘装置、プラウ、施肥装置等が含まれる。
尚、アンテナユニット50の具体的な内部配置構造及び取付け構造については、自律走行システムの説明後において詳述する。
アンテナユニット50のユニットカバー51は、図5~図7に示すように、上方に開口する平面視略長方形状の樹脂製の下側カバー体52と、下方に開口する平面視略長方形状の樹脂製の上側カバー体53とを有する。ここで、図5は、アンテナユニット50を後方側から見たときの縦断面図を示しており、図3や図7に対して、機体部2における左右方向が逆方向となっている。上側カバー体53の開口接合部は、下側カバー体52の開口接合部に対して脱着自在に水密状態で外嵌接合されている。上側カバー体53の開口接合部と下側カバー体52の開口接合部とは、前面側及び後面側における左右方向の複数個所でネジ54にて固定連結されている。
詳しくは、慣性計測装置25のハウジング25Aは、図5、図8に示すように、それの左右方向中心位置がベースプレート55の長手方向中央位置に位置する状態でベースプレート55に第2ボルト58にて固定連結されている。
他方、GNSSアンテナ26のハウジング26Aは、図5~図7に示すように、それの左右方向中心位置がベースプレート55の長手方向中央位置に位置する状態で、金属製のハット形のブラケット60を介してベースプレート55に取付けられている。ブラケット60は、慣性計測装置25のハウジング25Aの上方をベースプレート55の長手方向に沿って迂回するハット形に形成されている。このハット形のブラケット60の両脚部60aは、ベースプレート55に第3ボルト61にて固定連結されているとともに、ハット形のブラケット60の前後方向(機体の前後方向でもある)の幅は、慣性計測装置25のハウジング25Aの前後方向幅よりも少し小なる寸法に構成され、ブラケット60の一部が後述する無線通信ユニット27との間を遮蔽する遮蔽壁部に構成されている。
さらに、上述の配置構成により、図5、図7に示すように、GNSSアンテナ26の上方には樹脂製の上側カバー体53のみが存在するだけであるため、例えば、GNSSアンテナ26の上方に慣性計測装置25を配置する場合のように、慣性計測装置25がGNSSアンテナ26の受信障害物になることがなく、所定数の測位衛星45からの搬送波位相(衛星測位情報)を確実に受信することができる。
図5に示すように、無線通信ユニット27の無線通信用アンテナ28と慣性計測装置25の中心部との間の第1所定距離L1は250mm以上に設定されている。
特に、上述したように、無線通信ユニット27の無線通信用アンテナ28と慣性計測装置25の中心部との間の第1所定距離L1が250mm以上に設定されている場合には、無線通信ユニット27と慣性計測装置25との間での電波干渉をより効果的に抑制することができる。
さらに、慣性計測装置25の外周は、コネクタ等を除く多くの部分が金属製のハウジング25Aで遮蔽され、且つ、無線通信ユニット27と慣性計測装置25との間に位置する金属製のハット形のブラケット60の一部が遮蔽壁部として機能するから、無線通信ユニット27と慣性計測装置25との間での電波干渉をより一層抑制することができる。
しかも、基地局アンテナ29は、基部29Aに設けたマグネット65の磁力で金属製のベースプレート55に簡単に取付けることができる。それでいて、振動等による基地局アンテナ29の位置ずれは、ベースプレート55にボルト固定される簡素な形状の移動規制部材66で確実に防止することができる。この基地局アンテナ29の取付け構造の簡素化、小型化により、アンテナユニット50のコンパクト化を図ることができる。
図5~図7に示すように、ユニットカバー51の上側カバー体53の長手方向一端側(前進方向に対して機体部2の左右方向の右側)には、当該上側カバー体53の長手方向中央部の上面位置及び無線通信ユニット27の無線通信用アンテナ28の上端位置よりも上方に突出する第1膨出部53Aが形成されている。そして、図5に示すように、第1膨出部53Aの内面53aと無線通信用アンテナ28の上端との間の第2所定距離L2は30mm以上に設定されている。
無線通信用アンテナ28の上端と上側カバー体53の第1膨出部53Aの内面53aとの間に形成される第2所定距離L2により、無線通信ユニット27と無線通信端末30の無線通信装置31との間での通信精度の向上を図ることができる。
尚、第1所定距離L1と第2所定距離L2との関係は、
第1所定距離L1>第2所定距離L2に設定してある。
つまり、上側カバー体53の第2膨出部53Bは、図5、図7図9に示すように、基地局アンテナ29に対応した部位に形成されることになり、基地局アンテナ29の全高は、ベースプレート55の上面から第2膨出部53Bの上面までの高さよりも十分大きい。そのため、第2膨出部53Bの上面には、図7、図9に示すように、基地局アンテナ29のアンテナバー29Bが貫通して外部の上方に突出する貫通孔70が形成されている。この貫通孔70の開口周縁には、基地局アンテナ29のアンテナバー29Bの貫通部位の外周面に接触する筒状ゴム等の防振用弾性体71が装着されている。防振用弾性体71としては、アンテナバー29Bの全周に接触して水密性をも発揮するグロメットが用いられている。
特に、第2膨出部53Bの存在によって、ベースプレート55の上面から第2膨出部53Bの上面までの高さが高くなる分だけ、防振用弾性体71で支持されるアンテナバー29Bの支持位置が高くなり、アンテナバー29Bの折損をより一層抑制することができる。
図3、図4に示すように、アンテナユニット50の支持フレーム100の両端部は、キャビンフレーム200を構成する左右の前支柱201に設けられたミラー取付け部150に亘って固定連結されている。
左右のミラー取付け部150の各々は、図3、図4に示すように、前支柱201の上側部に、平面視略「コ」の字状に構成された取付け基材151が溶接等で固着され、この取付け基材151に、バックミラー110の支持アーム111を回動自在に支持するヒンジ部152を備えた板状のミラー取付け部材153がボルト等で固定連結されている。左右のミラー取付け部材153の上端部の各々には、水平面に沿う取付け上面を備えた取付け片153Aが折り曲げ形成されている。
しかも、左右のミラー取付け部材153における取付け片153Aの取付け上面と、支持フレーム100の両取付け板102の取付け下面が共に水平面に形成されているため、パイプ状支持材101の中間部を水平方向に沿って配置することが容易となり、当該パイプ状支持材101の水平中間部に取付けられるアンテナユニット50の取付け誤差を抑制することができる。
パイプ状支持材101の水平中間部には、図3、図4、図6に示すように、アンテナユニット50の左右一対のステー75を支持する左右一対のブラケット120が固着されている。機体の左右幅方向で近接して対面する二組のアンテナユニット50側のステー75と支持フレーム100側のブラケット120とは、機体の左右幅方向に沿う水平な回動枢支軸となる第7ボルト121で枢支連結されている。
そのため、アンテナユニット50は、支持フレーム100に対する第7ボルト121の回動枢支軸芯周りでの回動により、図3、図4に示すように、基地局アンテナ29が鉛直方向の上方に突出する正規使用位置(正規使用姿勢)と、図示は省略するが、前方の低位側の非使用位置(非使用姿勢)とに位置変更可能に構成されている。
本実施形態においては、アンテナユニット50の非使用位置は、正規使用位置から90度前方側に回動した位置であり、この非使用位置では、基地局アンテナ29が水平方向の前方に突出する姿勢にある。
詳しくは、図6に示すように、支持フレーム100側のブラケット120には、第8ボルト122が挿通される一つのボルト挿入孔123が形成され、アンテナユニット50側のステー75には、正規使用位置及び非使用位置にあるときにブラケット120側のボルト挿入孔123と合致する二箇所にボルト挿入孔124が形成されている。
(1)上述の実施形態では、無線通信ユニット27の無線通信用アンテナ28をアンテナユニット50のユニットカバー51内に収めたが、必要に応じて、無線通信用アンテナ28を、上側カバー体53に形成される貫通孔から外部の上方に突出させてもよい。
本発明は、キャビンを備えた作業車両であって、前記キャビンの外部の上部に位置する支持フレームに取付けたアンテナユニット内のユニットベースの長手方向中央部に、GNSSアンテナと慣性計測装置とを配置し、前記ユニットベースの長手方向一端側に無線通信ユニットを配置するとともに、前記無線通信ユニットの無線通信用アンテナを、前記ユニットベースの長手方向一端側に配置し、前記アンテナユニットは、前記支持フレームに対して前記キャビンのルーフよりも上方に突出する正規使用位置から前記ルーフの最高部位よりも低い低位側の非使用位置に位置変更可能に取付けてあると好適である。
また、ユニットベースの長手方向一端側に配置した無線通信ユニットにより、例えば、無線通信端末等の外部装置との間で各種の信号を無線通信することが可能となる。
しかも、無線通信ユニットの無線通信用アンテナを、慣性計測装置とは反対側で、且つ、ユニットベースの長手方向一端側に配置してあるので、無線通信ユニットの無線通信用アンテナから慣性計測装置の中心部までの距離を十分確保することができる。これにより、無線通信ユニットと慣性計測装置との間での電波干渉を抑制して、無線通信ユニットと無線通信端末等との間での通信障害を抑制することができる。
本発明は、前記支持フレームは、前記キャビンの前面側の上部位置に左右幅方向に沿って配置した状態でキャビンフレームに固定されていると好適である。
本発明の第1特徴構成は、キャビンを備えた作業車両であって、
前記キャビンの外部の前面側の上部位置に左右幅方向に沿って支持フレームを配置し、
前記支持フレームは、キャビンフレームに固定して設けられ、
前記支持フレームに対してアンテナユニットが設けられ、
前記アンテナユニットは、前記キャビンのルーフよりも上方に突出する状態で配設されていることを特徴とする点にある。
本発明の第2特徴構成は、前記アンテナユニットは、前記ルーフの最高部位よりも低い位置に位置変更可能に設けられていることを特徴とする点にある。
本発明の第3特徴構成は、前記支持フレームの両端部は、前記キャビンフレームを構成する左右の前支柱に設けられたミラー取り付け部に連結されていることを特徴とする点にある。
7 キャビン
50 アンテナユニット
100 支持フレーム
150 ミラー取付け部
190 ルーフ
200 キャビンフレーム
201 前支柱
Claims (5)
- キャビンを備えた作業車両であって、
前記キャビンに固定され、前記キャビンの外部の上部に位置する支持部と、
前記支持部に支持される無線通信用アンテナと、
前記支持部に支持される測位用アンテナと、を備え、
前記無線通信用アンテナは、前記支持部に対して、回動枢支軸周りで回動可能に取付けてある、
作業車両。 - 前記無線通信用アンテナは、正規使用位置から先端部が前方側へ倒れる向きに回動可能である、
請求項1に記載の作業車両。 - 前記無線通信用アンテナは、前記支持部の長手方向の片側に偏った位置に配置されている、
請求項1又は2に記載の作業車両。 - 前記測位用アンテナは、前記支持部に対して、前記回動枢支軸周りで回動可能に取付けてある、
請求項1から3の何れか1項に記載の作業車両。 - 前記測位用アンテナは、前記支持部の長手方向の中央部に配置されている、
請求項1から4の何れか1項に記載の作業車両。
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