本発明の概念は、本発明の概念の特定の実施形態が示されている添付の図面を参照して、以下でより完全に説明される。しかしながら、この発明の概念は、多くの異なる形態で具体化でき、本明細書に記載の実施形態に限定されると解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、本開示が徹底的かつ完全であり、本発明の概念の範囲を当業者に完全に伝えるように、例として提供される。同様の番号は、説明全体で同様の要素を指す。
以下、[1.システム構成例]、[2.システムの運用例]、[3.販売戦略の運用例]、[4.運用例に関する付記説明]、[5.まとめ)]について、順に説明する。
[1.システム構成例]
図1は、本発明の一実施形態に係る区分所有オフィス情報処理システムの一例に該当する管理システムを一部として含む不動産事業体の運営形態全体の一例を示す構成図である。
この不動産事業体1では、区分所有オフィスという不動産物件の流通拡大のため、区分所有オフィスを供給する事業体における事業業績をシミュレーションし、例えば想定した数値が確定した段階で、物件別の事業業績報告書を提供するとともに、区分所有オフィスを投資対象物件として所有しようとする企業の重要な投資判断材料として、金利、賃料、資産価値等の、その時点における推移を加味した最新の財務諸表をもとにシミュレーションを行って投資成果を算出し、その結果を随時提供可能とする。
図示のように、不動産事業体1は、ネットワーク10を介して管理システム20、営業店システム30とが結び付いて構成される。その他、必要に応じて、関連機関システム202等とネットワーク10を介して接続し、必要に応じて、システム構成をいわゆるクラウドコンピューティングにより構成してもかまわない。また、例えば、管理システム20から営業店システム30に対し、必要とされるソフトウェア等をインストールしてもかまわない。
次に、図2は、本発明の一実施形態に係る区分所有オフィス情報処理システムの一例に該当する管理システムの基本構成の一例を示す機能ブロック図である。
図示のように、管理システム20は、管理装置データベース(以下、「管理装置DB」という。)21、管理装置サーバ22、管理出力装置23、管理入力装置24、管理装置インターフェース26を備える。
管理装置サーバ22は、プロセッサ等により区分所有オフィスの管理に関するデータの処理を行い、管理装置DB21は管理および区分所有オフィスの情報等のデータを記憶する。管理出力装置23は、ディスプレイ、プリンタ等を備えて構成され、必要に応じて各種情報を出力する。また、管理入力装置24は、キーボード、バーコードリーダ、スキャナ等を備えて構成され、必要に応じて情報の入力を行うが、情報の入力を可能とするすべての装置を含むものとする。なお、管理システム20は、最終的に区分所有オフィス情報処理システムとして投資管理の業務遂行が可能であれば、単独でも複数のシステムから構成されていてもかまわない。
次に、図3は、図1の不動産事業体の一部として含まれる営業店システムの一例を示す構成図である。
図示のように、営業店システム30は、営業店装置メモリ31、営業店装置プロセッサ32、営業店出力装置33、営業店入力装置34、営業店装置インターフェース36を備える。
営業店装置プロセッサ32は、例えば管理システム20から送られる情報等を処理し、例えば営業店出力装置33に情報を表示する。営業店出力装置33は、ディスプレイ、プリンタ等を備えて構成され、必要に応じて各種情報を出力する。また、営業店入力装置34は、キーボード、バーコードリーダ、スキャナ等を備えて構成され、必要に応じて情報の入力を行うが、情報の入力を可能にするすべての装置を含むものとする。
営業店入力装置34では、必要に応じてキーボード等から入力処理を行って、例えば営業店出力装置33に表示し、必要に応じて、営業店入力装置34から入力された情報等を、営業店装置インターフェース36を介して管理システム20に送信する。管理システム20では、送信された情報に従って、区分所有オフィス投資シミュレーションの管理処理を行い、さらなる情報を必要とする場合には、営業店システム30から、さらなる情報入力が行われるものとする。このように営業店システム30を操作して、不動産販売を行う事業体および投資を行う顧客の融資条件等を加味した、区分所有オフィス投資シミュレーションを行う。
なお、管理システム20および営業店システム30以外の各システムにおいても、プロセッサ、メモリ等(図示せず)を有する場合には、管理システム20および営業店システム30と同様に、必要に応じて各種情報処理を行うものとする。
上記の通り、上記区分所有オフィスを供給する事業体における事業業績をシミュレーションし、物件別の事業業績報告書を提供する。また、区分所有オフィスを不動産として所有する企業についても、例えばオフィスを他社に賃貸することにより賃料等を収入源として、企業業績の安定を図ることができる。
また、例えば区分所有オフィスを自社オフィスとして使用する場合において、オフィスを借用する場合と区分所有オフィスを自社オフィスとして使用する場合との費用比較、さらに、区分所有するに当り、資金融資を受ける場合には、金融機関等に対しても、投資対象となる物件の条件、初期投資条件、減価償却条件、融資条件等を明確にして、これをもとに、不動産投資に関する財務諸表を作成し、投資成果を算定するなど、諸条件を明確にすることができる。
[2.システムの具体的な運用例]
図4は、本発明の一実施形態に係る区分所有オフィス情報処理システムの一例に該当する管理システムの区分所有オフィス情報処理機能の構成の一例を示す機能ブロック図であり、且つ具体的な運用例を示すフローチャートを兼ねる。
図示のように、管理システム[区分所有オフィス情報処理機能(システム/方法)]20は、投資評価情報作成機能(部/工程)200と、制御機能(部/工程)220と、を備える。
ここで、管理システム[区分所有オフィス情報処理機能(システム/方法)]20は、オフィスビルの区画を複数の所有主が分割して所有する際の情報を処理する機能(システム/方法)であり、投資評価情報作成機能(部/工程)200は、複数に分割した各区画に投資するための投資評価属性を参照して投資評価情報を作成する機能(部/工程)であり、制御機能(部/工程)220は、各種の制御信号220Cを介して、投資評価情報作成機能(部/工程)200を制御する機能(部/工程)である。
ここで、「属性」の一般的な意味(定義)は、
1.事物が本質的にもっている性質。
2.形而上学で、精神的実体や物質的実体に不可欠なもの。
のいずれかであるが、本件では主に1を採用し、
ここでの「投資評価属性」は、
「投資評価が有する本質的な特性」と定義する。
ここで、管理システム20は、「区分所有オフィス情報処理機能」を機能的に有するが、ハードウェア的に見れば、その機能を実行するのは、管理システム20内のハードウェア構成の一部であり、すなわち「区分所有オフィス情報処理システム」や「区分所有オフィス情報処理装置」や「区分所有オフィス情報処理部」等と称することができる。一方、アルゴリズム的に見れば、その機能を実行するのは、一般的にはプログラム等で制御される全体のアルゴリズム内でのいわゆる方法や工程の一部であり、すなわち「区分所有オフィス情報処理方法」や「区分所有オフィス情報処理工程」と称することができる。
このため、参照する図示では、各部を「~機能(システム/装置/部/方法/工程)」等と表現(記載)しているが、以下の説明では、適宜簡略化して「~機能」の表現(記載)に留める。
図4の説明に戻り、上述のように、本実施形態の管理システム[区分所有オフィス情報処理機能(システム/方法)]20では、投資評価情報作成機能(部/工程)200により、複数に分割した各区画に投資するための投資評価属性を参照して投資評価情報を作成し、その作成を、制御機能(部/工程)220により制御することにより、オフィスビルの区画を複数の所有主が分割して所有する際の情報を処理する。
上述の場合、投資対象となる各区画に関する投資評価属性を参照して投資評価情報を作成するので、各区画が有する投資対象としての本質的な特性に基づく投資評価情報を作成できる。この場合、周囲条件など環境が変われば、それに伴って本質的な特性である投資評価属性も変化するので、それを参照することで環境に柔軟に対応でき、その対応をきめ細かく行うことにより、評価精度を向上させることができ、本質を簡易に表現し得ることにより、簡易で利用し易い評価が可能になる。
これにより、環境に柔軟に対応しつつ、高精度でありながら、簡易で利用し易い評価が可能になる。なお、ここでの投資評価情報の作成の一部または全部の制御を、AIを利用した制御とすることで、さらに汎用的・高機能・高性能を実現し得る。
また、図示のように、投資評価情報作成機能(部/工程)200は、複数に分割した各区画に投資するための投資評価属性を参照して投資評価情報を作成する機能(部/工程)を実行するため、投資評価情報を作成するためのシミュレーションを実行可能なシミュレーション実行機能(部/工程)を有する。
これにより、本質的な特性が異なる区画に対しても、あるいは、計時変化等に対しても、本質的な特性である投資評価属性を種々変化させた投資評価情報を容易に作成できる。また、自動化率を向上させることにより、評価速度を向上でき、さらに環境に柔軟に対応しつつ、高精度でありながら、簡易で利用し易い評価が可能になる。
そして、このシミュレーション実行機能(部/工程)<210/S210/図5>は、以下の機能(部/工程)を順に実行する。
(1)事前調査機能(部/工程)<211/S211/図5~6>
(2)仕入情報処理機能(部/工程)<212/S212/図5~6>
(3)インフラ情報処理機能(部/工程)<213/S213/図5~6>
(4)手続情報処理機能(部/工程)<214/S214/図5~6>
(5)販売情報処理機能(部/工程)<215/S215/図5~6>
なお、上述の「シミュレーション実行機能(部/工程)<210/S210/図5>の説明において、<210/S210/図5>の先頭の符号である210は、ハードウェア的な機能(部)の説明における参照符号、次の符号であるS210は、ソフトウェア(アルゴリズムあるいはプログラムあるいは方法)的な説明における参照符号、次の図番は、具体例で参照する説明図の図番を示す。他の機能の説明においても、同様とする。
[(1)事前調査機能(部/工程)<211/S211/図5~6>]
図4に示すように、シミュレーション実行機能<210/S210/図5>では、まず、「(1)事前調査機能」を実行する。
ここで、図5は、図4の具体的な運用例に対応する現場での運用形態の一例を示す実務運用フロー図である。実務運用フロー図170は、ここでの説明のための図としてばかりでなく、実用上も運用時に各欄に情報を書き込んで適宜更新し、後段または後日の運用に利用される図の一例である。
図5に示すように、実務運用上も、まず、仕入に関する事前調査17301を検討機関173で行うとともに、この調査結果の情報を、実務運用フロー図170内の対応する検討機関欄(173に対応するが欄の図示符号は省略)に格納する。そして、この結果の情報を、例えば決定機関172である取締役会議1721に報告する(17404)とともに、対応する決定機関欄(172に対応するが欄の図示符号は省略)に格納する。
そして、図4のシミュレーション実行機能<210/S210/図5>における「(1)事前調査機能」には、図5で上記の事前調査17301およびその報告のための各種参考情報の収集・分析・計算・格納(記録)・フォーマット化その他の各種処理やデータベース化等の機能を実行する機能自体、あるいはその機能を実質的に支援(サポート)するための機能、およびこれらに関連する各種情報を収集・分析・格納(記憶・記録)するための機能、並びに、その後の各情報(データ)の更新機能等の全て(あるいは一部)を含むことができる。
次に、図6は、本発明の一実施形態に係る仕入対象物件データテーブルである。図示のように、仕入対象物件データテーブル40は、仕入対象となる物件コード等を格納する仕入対象物件コード欄41、対象物件の各種情報を示す、対象物件所在場所欄4201、対象物件価格欄4202、対象物件種別欄4203、・・・等を備えている。
この図6の仕入対象物件データテーブル40には、図4の事前調査工程(S211)および図5の事前調査17301の初期に、多くの空欄を含むテーブルのフォーマット自体40を準備し、その時点で準備・記録できる欄に対応する情報を入力する。各空欄は、後段または後日の情報収集・記録のために準備される。
なお、仕入対象物件データテーブル40は、例えば営業店装置メモリ31に格納されたプログラムに従って営業店装置プロセッサ32により、関連する情報から算出した情報、または、営業店出力装置33のディスプレイに表示する対象物件設定画面(図示せず)に従って、例えば営業店システム30の営業店入力装置34のキーボードから操作者により入力された情報を、営業店装置メモリ31に格納されたプログラムに従い、営業店装置プロセッサ32により、営業店装置メモリ31上に格納するものとする。
また、対象物件設定画面(図示せず)は、仕入対象物件データテーブル40と同一形式を有するものとする。さらに、必要に応じて、仕入対象物件データテーブル40の内容に従った仕入対象物件データテーブル表示画面(図示せず)を、例えば営業店システム30の営業店出力装置33、管理システム20の管理出力装置23に表示するものとする。なお、仕入対象物件データテーブル40は、管理システム20側で入力、メモリ格納してもかまわない。また、営業店システム30側で入力、格納した情報を、例えばネットワーク10を介して、管理システム20側に送信してもかまわないし、管理システム20側で入力、格納した情報を、営業店システム30側に送信してもかまわない。
次に、図6を参照して、仕入対象物件データテーブル40の各欄へ、情報を格納する手順について説明する。前提として、例えば所在地が新宿区北新宿1-2-3の地上10階地下1階の「北新宿オフィスビル」を、全階10億円で仕入れ、これを一部修繕、修理の上、区分所有オフィスとして、全階販売することを想定する。
まず、仕入評価対象となる物件に関する情報が新規登録かどうか判断し、新規顧客登録の場合には、新規に仕入対象物件データテーブル40を作成することとして、まず、仕入対象物件データテーブルの作成年月日が、例えば作成した日付が2014年4月1日であれば、例えば「2014.04.01」、例えば最後の第5版更新日付が2014年4月10日であれば、例えば「更新年月日:2014.04.10(第5版)」、仕入対象物件コード0814001においてその最初のデータ001として、例えば「0814001-001」、名称として、例えば「北新宿オフィスビル」という情報を仕入対象物件コード欄41に格納する。
さらに、物件所在場所として、例えば「東京都新宿区北新宿1-2―3」という情報を物件所在場所欄4201に格納し、以降同様に、物件価格として、例えば「¥1,000,000,000」という情報と、坪単価として、例えば「¥2,600,000」という情報とを、物件価格欄4202に格納する。
また、物件種別として、例えば「区分所有事務所 地上10階地下1階」という情報を物件種別欄4203に、総専有面積として、例えば「1271.2平方メートル(384.5坪)」という情報を総専有面積欄4204に、築年数として、例えば「1987年8月」という情報を築年数欄4205に、対象物件の仕入決定として、例えば「取締役会:承認 付帯条件:無」という情報を仕入決定欄4206に、それぞれ格納する。
なお、仕入決定欄4206に関しては、仕入対象物件データテーブル40のすべての情報を総合的に判断した結果に従って格納するものとする。さらに、例えば、付帯条件が付いている場合には、取締役会として最終承認を受けていないことを示す。
また、情報の格納に当たっては、各項目、各矢印等に関する情報を格納してもよいし、あるいは、各項目等を定形化してフォーマット化し、このフォーマットに従って格納してもかまわない。以下同様に、取締役会議1721では、物件を仕入れるかどうか審議し、事前調査内容に不備がある場合には、事前調査17301に差し戻す(17403)。
図4の事前調査工程(S211)および図5の事前調査17301の初期の時点では、ここまでが準備されて終了となり、他は空欄のまま、後段または後日の情報収集・記録のために準備される。
この場合、投資評価属性として、投資評価を開始する前に投資対象を調査して得られた事前調査属性を含むので、投資評価情報に事前調査結果に関する各種情報を含めることができ、さらに環境に柔軟に対応しつつ、高精度でありながら、簡易で利用し易い評価が可能になる。
[(2)仕入情報処理機能(部/工程)<212/S212/図5~6>]
図4に示すように、シミュレーション実行機能<S210>では、「(1)事前調査機能」が終了すると、次に「(2)仕入情報処理機能」を実行する。
また、図5に示すように、実務運用上も、例えば決定機関172である取締役会議1721において、事前調査17301に問題がない場合には、仕入が決定し、取締役会議1721の指示(17405)により、検討機関173において、購入側融資検討17302、法令検討17303、仕入融資検討17304等の検討を行い、その結果を取締役会議1722に報告する(17406)。
なお、取締役会議1722では、各調査内容17302~17304について審議し、調査内容に不備がある場合には、各検討機関173に差し戻す(17414)。一方、各調査内容17302~17304に問題がない場合には、各情報(データ)は、所定通り格納(記録)される
ここで、図6に示すように、購入側融資予定として、例えば「銀行:ABC銀行 LTV:50% 期間:20年」という情報を購入側融資予定欄4207に、法令確認として、例えば「売主:済 仲介会社:済 物件:済 賃借人:済」という情報を法令確認欄4208に、仕入融資として、例えば「銀行:XYZ銀行 利率:2.3% 金額:¥700,000,000」という情報を仕入融資欄4209に、それぞれ格納する。
そして、図4のシミュレーション実行機能<210/S210/図5>における「(2)仕入情報処理機能」には、図5で上記の購入側融資検討17302、法令検討17303、仕入融資検討17304等の検討およびその結果の報告のための各種参考情報の収集・分析・計算・格納(記録)・フォーマット化その他の各種処理やデータベース化等の機能を実行する機能自体、あるいはその機能を実質的に支援(サポート)するための機能、およびこれらに関連する各種情報を収集・分析・格納(記録・記憶)するための機能、並びに、その後の各情報(データ)の更新機能等の全て(あるいは一部)を含むことができる。
この場合、投資評価属性として、投資対象を仕入れる際の各種の環境を示す仕入属性を含むので、投資評価情報に仕入時の環境に関する各種情報を含めることができ、さらに環境に柔軟に対応しつつ、高精度でありながら、簡易で利用し易い評価が可能になる。
[(3)インフラ情報処理機能(部/工程)<213/S213/図5~6>]
図4に示すように、シミュレーション実行機能<S210>では、「(2)仕入情報処理機能」が終了すると、次に「(3)インフラ情報処理機能」を実行する。
また、図5に示すように、実務運用上も、例えば決定機関172である取締役会議1722において、各調査内容17302~17304に問題がない場合には、取締役会議1722の指示(17407)により、検討機関173において、賃貸状況確認17305、共用部確認17306、面積確認17307、設備確認17308、インフラ確認14309等の検討を行い、その結果を取締役会議1723に報告する(17409)。
なお、取締役会議1723では、各調査内容17305~17309について審議し、調査内容に不備がある場合には、各検討機関173に差し戻す(17415)。一方、各調査内容17305~17309に問題がない場合には、各情報(データ)は、所定通り格納(記録)される。
ここで、図6に示すように、賃貸状況確認として、例えば「済 付帯条件:3階は2回滞納有り。」という情報を賃貸状況確認欄4210に、共用部確認として、例えば「駐車場:無 看板:有 付属物:共聴アンテナ」という情報を共用部確認欄4211に、面積確認として、例えば「現地実測:済」という情報を面積確認欄4212に、設備として、例えば「空調:共用一部専有 水回り:同左」という情報を設備欄4213に、賃料査定として、例えば「済」という情報を賃料査定欄4214に、インフラ確認として、例えば「電気:済 水道:済 ガス:メータ交換要」という情報をインフラ確認欄4215に、それぞれ格納する。
そして、図4のシミュレーション実行機能<210/S210/図5>における「(3)インフラ情報処理機能」には、図5で上記の賃貸状況確認17305、共用部確認17306、面積確認17307、設備確認17308、インフラ確認14309等の検討およびその結果の報告のための各種参考情報の収集・分析・計算・格納(記録)・フォーマット化その他の各種処理やデータベース化等の機能を実行する機能自体、あるいはその機能を実質的に支援(サポート)するための機能、およびこれらに関連する各種情報を収集・分析・格納(記録)するための機能、並びに、その後の各情報(データ)の更新機能等の全て(あるいは一部)を含むことができる。
この場合、投資評価属性として、投資対象のインフラに関するインフラ属性を含むので、投資評価情報にインフラに関する各種情報を含めることができ、さらに環境に柔軟に対応しつつ、高精度でありながら、簡易で利用し易い評価が可能になる。
[(4)手続情報処理機能(部/工程)<214/S214/図5~6>]
図4に示すように、シミュレーション実行機能<S210>では、「(3)インフラ情報処理機能」が終了すると、次に「(4)手続情報処理機能」を実行する。
また、図5に示すように、実務運用上も、例えば決定機関172である取締役会議1723において、各調査内容17305~17309に問題がない場合には、取締役会議1723の指示(17410)により、検討機関173において、工事確認17310、長期修繕検討17311、付帯設備検討17312、火災保険17313、管理会社選定14314、管理規約17315、仕入売買契約17316、販売契約17317、販促17318、関連省庁等対応17319等の検討を行い、その結果を取締役会議1724に報告する(17412)。
なお、取締役会議1724では、各調査内容17310~17319について審議し、調査内容に不備がある場合には、各検討機関173に差し戻す(17416)。一方、各調査内容17310~17319に問題がない場合には、各情報(データ)は、所定通り格納(記録)される。
ここで、図6に示すように、工事確認として、例えば「済」という情報を工事確認欄4216に、長期修繕として、例えば「計画書作成済」という情報を長期修繕欄4217に、付帯設備として、例えば「付帯設備表作成済」という情報を付帯設備欄4218に、火災保険として、例えば「済」という情報を火災保険欄4219に、管理会社として、例えば「選定済」という情報を管理会社欄4220に、管理規約として、例えば「管理規約作成済」という情報を管理規約欄4221に、仕入売買契約として、例えば「契約完了」という情報を仕入売買契約欄4222に、それぞれ格納する。
そして、図4のシミュレーション実行機能<210/S210/図5>における「(4)手続情報処理機能」には、図5で上記の工事確認17310、長期修繕検討17311、付帯設備検討17312、火災保険17313、管理会社選定14314、管理規約17315、仕入売買契約17316、販売契約17317、販促17318、関連省庁等対応17319等の検討およびその結果の報告のための各種参考情報の収集・分析・計算・格納(記録)・フォーマット化その他の各種処理やデータベース化等の機能を実行する機能自体、あるいはその機能を実質的に支援(サポート)するための機能、およびこれらに関連する各種情報を収集・分析・格納(記録)するための機能、並びに、その後の各情報(データ)の更新機能等の全て(あるいは一部)を含むことができる。
この場合、投資評価属性として、投資する際の各種の手続きに関する手続属性を含むので、投資評価情報に手続きに関する各種情報を含めることができ、さらに環境に柔軟に対応しつつ、高精度でありながら、簡易で利用し易い評価が可能になる。
[(5)販売情報処理機能(部/工程)<215/S215/図5>]
図4に示すように、シミュレーション実行機能<S210>では、「(4)手続情報処理機能」が終了すると、次に「(5)販売情報処理機能」を実行する。
また、図5に示すように、実務運用上も、例えば決定機関172である取締役会議1724において、各調査内容17310~17319に問題がない場合には、取締役会議1724の指示(17411)により、検討機関173において、販売戦略17320、販売価格17321等の検討を行い、その結果を含む各情報(データ)を、上述してきた図6の仕入対象物件データテーブル40にまとめて格納する。
なお、取締役会議1724では、各調査内容17310~17319について審議し、調査内容に不備がある場合には、各検討機関173に差し戻す(17416)。一方、各調査内容17310~17319に問題がない場合には、各情報(データ)は、所定通り格納(記録)される。
ここで、図6に示すように、販売戦略として、例えば「販売戦略会議開催:2014.04.04」という情報を販売戦略欄4226に、販売価格として、例えば「販売価格表案作成済」という情報を販売価格欄4227に、それぞれ格納する。
そして、図4のシミュレーション実行機能<210/S210/図5>における「(5)販売情報処理機能」には、図5で上記の販売戦略17320、販売価格17321等の検討およびその結果の報告のための各種参考情報の収集・分析・計算・格納(記録)・フォーマット化その他の各種処理やデータベース化等の機能を実行する機能自体、あるいはその機能を実質的に支援(サポート)するための機能、およびこれらに関連する各種情報を収集・分析・格納(記録)するための機能、並びに、その後の各情報(データ)の更新機能等の全て(あるいは一部)を含むことができる。
この場合、投資評価属性として、投資対象の販売に関する販売属性を含むので、投資評価情報に投資対象の販売に関する各種情報を含めることができ、さらに環境に柔軟に対応しつつ、高精度でありながら、簡易で利用し易い評価が可能になる。
図4に示すように、シミュレーション実行機能<S210>では、「(5)販売情報処理機能」が終了すると、シミュレーション実行機能<S210>全体を終了する(S216)。ただし、図6で上述の仕入対象物件データテーブル40は、その後も、上述の各機能を実行した際に、適宜更新される。
[3.販売戦略の運用例]
図1で前述のように、本発明の一実施形態に係る区分所有オフィス情報処理システムの一例を実施する不動産事業体1では、区分所有オフィスという不動産物件の流通拡大のため、区分所有オフィスを供給する事業体における事業業績をシミュレーションし、例えば想定した数値が確定した段階で、物件別の事業業績報告書を提供するとともに、区分所有オフィスを投資対象物件として所有しようとする企業の重要な投資判断材料として、金利、賃料、資産価値等の、その時点における推移を加味した最新の財務諸表をもとにシミュレーションを行って投資成果を算出し、その結果を随時提供可能とする。
このため、区分所有オフィスを供給する事業体としての事業業績のシミュレーション全体の流れとしては、図6までで上述した内容となるが、不動産事業体1では、本件実施によるサービスとしての開示・提案情報を受け取る企業のため、投資判断材料としての適切な情報を整理して示す必要があり、販売情報処理機能(図4のS215)および販売戦略17320~販売価格17321(図5)では、各企業に提示する情報を吟味して、必要に応じて上述してきたシミュレーション全体を繰り返して、各企業に満足してもらえる情報にまとめる必要がある。
まず、課題でも前述したように、供給側および購入側の双方において、評価に要する情報が多大であり、さらに加えて、供給側および購入側の双方間の契約や私的・公的な各種手続きを含めて煩雑な手続きが必要であり、それらを克服しても、簡易には利用しづらく実用に生かすには不十分な評価結果しか得られないのが実情となっている。
ここで、例えば住むことを目的とする住宅向け不動産では、使用価値をことさら高く評価する傾向があるが、企業における投資としての不動産の判断基準はどうあるべきか、徹底的に見直すことにより、より高い収益性を上げることが可能となる。
ここで、不動産投資のリスクとしては、賃料の下落が挙げられるが、この点については、不動産を増やす余地があり、将来的に競争力が下がりやすい郊外より、すでに土地を使い切って不動産を増やす余地の少ない大都市の、しかも中心部の方が有利である。さらに、中型、小型オフィスビルにおいては、昨今の不動産市場の需給バランスから、投資にはさらに有利となる。
しかし、中型、小型オフィスビルといっても、ビルをまるごと所有する場合、それなりの資金が必要となる。そこで、ビルの一部を所有することにより、価値ある物件を割安に購入できるだけでなく、これを分割し、区画単位ごとに区分所有として分譲することにより、購入し易くすることで、さまざまな場面で効率の良い不動産投資を可能とする。
ここで、特に、区分所有オフィスに対する不動産投資を成功に導くカギは、長期におよぶ資金調達にあるといえる。貸し手、借り手が、双方ともに納得のゆく資金調達とするためには、まず融資を決定するに当たり、不動産の将来における価値変動だけでなく、経済状況による金利等の変動により、借入側の財務状況がどのように変動するかを、的確にシミュレーションして、その結果を明示し、これに従って適正な判断を下さなければ、場合によっては多大な損害を蒙ることとなる。
一方、投資する企業等へ物件を供給する事業体においても、同様に、直面する諸問題があり、さまざまな対応が求められる。例えば、一般的に区分所有するといえば、住宅向けのマンション等を意味することが多いが、本願の実施形態においては、区分所有オフィス等として使用することを前提とし、一般常識と異なるため、その利点等について、関係者の理解を得ることが肝要となる。
また、実需および投資を目的とした不動産を供給する以上、物件の賃料の変動、特に資産価値下落等への対応、さらに、特に大型物件を丸ごと仕入れる場合のリスクへの対応、あるいは、仕入等のために必要となる資金調達等への対応等が、是非とも必要となる。
すなわち、住宅というよりむしろオフィスを構えるのに好都合な、例えば大都会の中心部に建設された、しかも中、小型の中古物件を、丸ごと、あるいは特定階層を買収することが、区分所有オフィスを提供する上で、有用な対応といえる旨を明示する必要がある。
さらに、物件がすでに賃貸等によりオフィスとして貸し出されているなら、この賃貸状況を分析することにより、その物件を投資目的として所有する上で、賃借料等に関するまたとない情報を得ることができる。それだけでなく、その物件の所有が、旧所有主から新所有主へ移管されても、優良なテナントであれば、引き続きそのまま借り受けてもらえるなど、立ち退き要求や、新規テナントを探す等の手間を省くことができる。
すなわち、
・立地条件
・規模
・資金調達
・融資
・不動産の将来における価値変動
・経済状況による金利等の変動
・財務状況の変動
など、的確にシミュレーションして、その結果を明示し、これに従って適正な判断を下さなければ、場合によっては多大な損害を蒙ることとなる。
さらに、中、小型ビルの買収であれば、大規模なビルを丸ごと買収する場合に比べて比較的少ない投資額で済むだけでなく、物件に対する、例えば修理、修繕、あるいは利便性、居住性向上のための費用も抑えることができる。また、中古物件を区分所有オフィスとして再販売する際に各付属物が故障する等のリスク回避として、物件供給側で、修理・修繕を一定範囲で見込んでいるため、区分所有オフィスの物件価格を有利に設定できるだけでなく、区分所有オフィスの賃借料も有利に設定できることとなる。
このように、区分所有オフィスを提供するためには、通常の住宅用のマンションを供給する以上に、さまざまな課題を解決する必要があるだけでなく、区分所有オフィスの供給側、購入側双方に、相応の利益を生み出す必要がある。そのためには、物件供給側、購入側双方、特に購入側に関する投資シミュレーションを行うことが肝要となるが、物件供給側において、居住向け物件の区分所有と異なり、利便性等向上のために、例えば共有部、共有部付属物の改修を行い、これに関する費用の按分等への対応が求められる。
上述のように、区分所有オフィスの供給側および所有側の双方の事業体において、将来における損益等を明確にして、事業利益向上を図ることが可能であることを、的確にシミュレーションして明示し、投資判断材料としての適切な情報を整理して示す必要があり、各企業に提示する情報を吟味して、上述してきたシミュレーション全体を必要に応じて繰り返して、各企業に満足してもらえる情報にまとめる必要がある。
ところで、一言で不動産に関する投資と言っても、以下のように、大別して2種類あり、それぞれ評価・比較等をする必要がある。
(A)賃貸収益投資評価:不動産を購入して各種オフィスに賃貸して、その賃貸料により収益を得るための投資を評価する。
(B)転売収益投資評価:不動産を購入して他に売却して、その差額により収益を得るための投資を評価する。
図7は、図4の具体的な運用例において、賃貸収益投資評価を行う際の情報収集に関するフローチャートであり、一方の図8は、転売収益投資評価を行う際の情報収集に関するフローチャートである。
[(A)賃貸収益投資評価]
図7に示すように、賃貸収益投資評価機能(部/工程)<2150/S2150/図4>では、以下の機能(部/工程)を順に実行する。
(1)事前調査機能からの情報収集機能(部/工程)<2151/S2151/図4>
(2)仕入情報処理機能からの情報収集機能(部/工程)<2152/S2152/図4>
(3)インフラ情報処理機能からの情報収集機能(部/工程)<2153/S2153/図4>
(4)手続情報処理機能からの情報収集機能(部/工程)<2154/S2154/図4>
(5)販売情報処理機能からの情報収集機能(部/工程)<2155/S2155/図4>
[(1)事前調査機能からの情報収集機能(部/工程)<2151/S2151/図4>]
図7に示すように、賃貸収益投資評価機能<2150/S2150/図4>では、まず、「(1)事前調査機能からの情報収集機能」を実行する。ここで収集される情報(データ)には、下記が含まれる。
・対象物件コード
・物件所在場所
・物件価格(坪単価等を含む:仕入時)
・占有面積
・築年数
[(2)仕入情報処理機能からの情報収集機能(部/工程)<2152/S2152/図4>]
図7に示すように、賃貸収益投資評価機能<S2150>では、「(1)事前調査機能からの情報収集機能」が終了すると、次に「(2)仕入情報処理機能からの情報収集機能」を実行する。ここで収集される情報(データ)には、下記が含まれる。
・頭金
・租税情報(登録免許税/不動産所得税等を含む:仕入時)
・不動産取得費用(担当権設定/司法書士費用/印紙代等を含む)
・金融機関費用(斡旋費用/火災保険料/金融手数料等を含む)
・融資機関名称
・融資金額(金利:固定・変動などの支払い方等を含む)
・返済年数(返済方法:月々返済など返済方法等を含む)
[(3)インフラ情報処理機能からの情報収集機能(部/工程)<2153/S2153/図4>]
図7に示すように、賃貸収益投資評価機能<S2150>では、「(2)仕入情報処理機能からの情報収集機能」が終了すると、次に「(3)インフラ情報処理機能からの情報収集機能」を実行する。ここで収集される情報(データ)には、下記が含まれる。
・想定収入(更新料/グロス利回り等を含む)
[(4)手続情報処理機能からの情報収集機能(部/工程)<2154/S2154/図4>]
図7に示すように、賃貸収益投資評価機能<S2150>では、「(3)インフラ情報処理機能からの情報収集機能」が終了すると、次に「(4)手続情報処理機能からの情報収集機能」を実行する。ここで収集される情報(データ)には、下記が含まれる。
・管理費・修繕積立金等(固定都税/マネジメントフィー等を含む)
・ネット利回り(NOI利回りを含む)
・構造
・法定耐用年数(償却年数/償却方法を含む)
・取得原価(仕入時)
・物件比率(土地/建物を含む)
・キャッシュフロー(単年/長期を含む)
・貸借対照表(単年/長期を含む)
・損益計算書(単年/長期を含む)
[(5)販売情報処理機能からの情報収集機能(部/工程)<2155/S2155/図4>]
図7に示すように、賃貸収益投資評価機能<S2150>では、「(4)手続情報処理機能からの情報収集機能」が終了すると、次に「(5)販売情報処理機能からの情報収集機能」を実行する。ここで収集される情報(データ)には、下記が含まれる。
・租税情報(相続税/消費税を含む:仕入時/年次経過時を含む)
・取得(購入)原価(仕入見直し時/年次経過時を含む)
・その他販売戦略による見直し情報
図7に示すように、賃貸収益投資評価機能<S2150>では、「(5)販売情報処理機能からの情報収集機能」が終了すると、賃貸収益投資評価機能<S2150>全体を終了する(S2156)。
上述の場合、投資評価情報作成機能(部/工程)200は、各区画(区分所有オフィス)の賃貸による賃貸収益を得る投資を評価するための賃貸収益投資評価機能(部/工程)(2150/S2150)を有する。このため、特に賃貸収益を得る投資についての投資評価情報(賃貸収益投資評価情報)をさらに精度よく作成でき、さらに環境に柔軟に対応しつつ、高精度でありながら、簡易で利用し易い評価が可能になる。
なお、この場合の「賃貸収益投資評価情報」には、賃貸を維持している間の税金対策や、資産として事業承継する場合のコスト低減や、売却や相続の際の相続税対策など、の各種課題に対応可能な情報が含まれ、さらに投資評価のため、それらの情報が例えばコストのレベル別に各種揃えられていることが望ましい。
[(B)転売収益投資評価]
次に、図8に示すように、転売収益投資評価機能(部/工程)<2170/S2170/図4>は、以下の機能(部/工程)を順に実行する。
(1)事前調査機能からの情報収集機能(部/工程)<2171/S2151/図4>
(2)仕入情報処理機能からの情報収集機能(部/工程)<2172/S2172/図4>
(3)インフラ情報処理機能からの情報収集機能(部/工程)<2173/S2173/図4>
(4)手続情報処理機能からの情報収集機能(部/工程)<2174/S2174/図4>
(5)販売情報処理機能からの情報収集機能(部/工程)<2175/S2175/図4>
ここで、図7で前述の賃貸収益投資評価機能<S2150>では、投資評価で設定した賃貸収益のための一定期間が過ぎた後に、区分所有オフィスの資産の一部を売却する場合があるため、売却収益の試算(評価)のための情報も収集しているので、図8での転売収益投資評価機能<S2170>は、図7での賃貸収益投資評価機能<S2150>で基本的には代用可能である。
ただし、賃貸収益を目的とした場合の評価対象期間は、基本的に単年(1年)~10年以上などの長期を対象とするが、これと異なり、転売収益での評価対象期間では、例えば0日~数十日(2~3ヶ月等)程度の比較的短期となるケースが多く一般的なので、きめの細かい評価のためには、この評価期間の違いを考慮することが好ましい。
この評価期間の違いに着目して、図8の転売収益投資評価機能<S2170>では、図7での賃貸収益投資評価機能<S2150>に対して、下記の点を変更している。
[(4)手続情報処理機能からの情報収集機能]において、
・キャッシュフロー(単年/長期を含む)→(短期/長期を含む)
・貸借対照表(単年/長期を含む)→(短期/長期を含む)
・損益計算書(単年/長期を含む)→(短期/長期を含む)
なお、これらは、短期であることが事前に明確な場合、短期のみの評価でも良いし、1週間以内などの極端に短期の場合であれば、評価情報に含めないこともできる。
[(3)インフラ情報処理機能からの情報収集機能]においての想定収入は、主に賃貸料であるが、短期なので賃貸の予定が無い場合であれば、この評価も省略し得る。
同様に、至極短期であることが事前に判明していれば、[(4)手続情報処理機能からの情報収集機能]においての、
・管理費・修繕積立金等(固定都税/マネジメントフィー等を含む)
・ネット利回り(NOI利回りを含む)
・法定耐用年数(償却年数/償却方法を含む)
などの評価対象項目も、評価対象外として情報収集やそれによる評価を省略し得る。
上述の場合、投資評価情報作成機能(部/工程)200は、各区画(区分所有オフィス)の転売による転売収益を得る投資を評価するための転売収益投資評価機能(部/工程)(2170/S2170)を有する。このため、特に転売収益を得る投資についての投資評価情報(転売収益投資評価情報)をさらに精度よく作成でき、さらに環境に柔軟に対応しつつ、高精度でありながら、簡易で利用し易い評価が可能になる。
なお、この場合の「転売収益投資評価情報」には、資産として事業承継する場合のコスト低減や、売却や相続の際の相続税対策など、の各種課題に対応可能な情報が含まれ、さらに投資評価のため、それらの情報が例えばコストのレベル別に各種揃えられていることが望ましい。特に売却の場合、売却参考価格を提示することで、区分所有主は将来計画を立てやすくなる。
次に、区分所有オフィスの所有を検討予定または検討中の企業に対しての説明について、検討する。
図9は、区分所有オフィスを、(CASE1)借りる場合と、(CASE2)購入する場合と、について、コスト比較した結果を説明するための説明図である。詳細は図示に任せることとして、ここでは結論として、(CASE2)購入する場合を選択すべきであることを提示(提案・推奨)している。
図10は、区分所有オフィスを購入した上で、購入した分は他社に貸して賃料を得るとともに、自社オフィスは賃貸する場合について、単に自社オフィスを借りる場合とコスト比較した結果を説明するための説明図である。ここでも、詳細は図示に任せることとして、結論として、(CASE3)区分所有オフィスを購入した上で、購入した分は他社に貸して賃料を得ることを選択すべきであることを提示(提案・推奨)している。
図11は、図10で推奨した結果の将来像として、資産を構築できる可能性について説明するための説明図である。ここでも、詳細は図示に任せることとして、結論として、(CASE3)区分所有オフィスを購入した上で、購入した分は他社に貸して賃料を得ることにより、コストを低減しつつ、将来、自社資産となった区分所有オフィスを利用し得ることを提示(提案・推奨)している。
図12は、転売収益投資をした実例とそれによる収益を説明するための説明図である。結果として、購入価格と売却価格の差額により収益を得られたことを示し、転売収益投資を提示(提案・推奨)している。
図13は、転売収益投資をした実例の売却スピードとそれに対応する収益を説明するための説明図である。短期間に収益を得られたことを示し、転売収益投資を提示(提案・推奨)している。
なお、図7の情報収集は、賃貸収益投資評価を行うための処理(作業/手続)であり、特に賃貸収益を得る投資についての投資評価情報(賃貸収益投資評価情報)をさらに精度よく作成することで、環境に柔軟に対応しつつ、高精度でありながら、簡易で利用し易い評価を可能とするための処理(作業/手続)となる。
同様に、図8の情報収集は、売買収益投資評価を行うための処理(作業/手続)であり、特に売買収益を得る投資についての投資評価情報(売買収益投資評価情報)をさらに精度よく作成することで、環境に柔軟に対応しつつ、高精度でありながら、簡易で利用し易い評価を可能とするための処理(作業/手続)となる。
したがって、これらは、評価対象となる投資が、賃貸収益を得る投資として、あるいは、売買収益を得る投資として、妥当なのか否か、すなわち、事業として充分な収益が得られるものか否かを、環境に柔軟に対応しつつ、高精度でありながら、簡易で利用し易い評価を可能とするものである。
ところで、同様に、投資に対する評価としては、別の観点からの評価も可能である。その一つとして、賃貸収益が目的か売買収益が目的かに関わらず、投資の時系列の流れの中で、時々刻々の注目する各時点での収益または損益を把握できることは、投資評価と言う意味で、有効かつ重要な指標となり得る。
図14は、本実施形態の投資評価情報作成機能(部/工程)200を、別の観点からの評価に有効活用する場合の投資損益情報処理機能(装置/方法)<230/S230>の具体的な運用例を示す機能ブロック図であり、且つ具体的な運用例を示すフローチャートを兼ねる。
また、図15は、投資対象期間においての投資運用イメージの具体例を時系列的に示す説明図である。
図14に示すように、この投資損益情報処理機能(装置/方法)<230/S230>は、以下の機能を順に実行する。
(1)推定条件設定機能(部/工程)<231/S231>
(2)手続価格推定機能(部/工程)<232/S232>
(3)推定損益取得機能(部/工程)<233/S233>
[(1)推定条件設定機能(部/工程)<231/S231>]
図14に示すように、投資損益情報処理機能(装置/方法)<230/S230>では、まず、「(1)推定条件設定機能」を実行する。この機能では、投資対象に関する手続きのうち、損益の推定対象となる損益推定対象手続の、少なくとも推定対象タイミングと手続種類を含む推定条件を設定する。
例えば図5に示す(イ)のケースでは、実際の投資活動を開始する前のA時点においては、投資対象、ここでは区分所有オフィス、を少なくとも1件保有し、保有状態で開始する。
その後、B時点において、投資対象の区分所有オフィスをさらに購入して買い足し、次にC時点で保有する投資対象の区分所有オフィスの一部を売却し、評価対象の投資対象期間後のD時点では、少なくとも1件残して保有している。
この(イ)のケースの場合、「(1)推定条件設定機能」を実行して、推定対象タイミングA~B時点では、手続種類「α.維持」、B時点では、手続種類「β.売買(購入)」、B~C時点では、手続種類「α.維持」、C時点では、手続種類「β.売買(売却)」、C~D時点では、手続種類「α.維持」、D時点では、少なくとも1件残して保有、の推定条件を設定する。
[(2)手続価格推定機能(部/工程)<232/S232>]
図14に示すように、投資損益情報処理機能(装置/方法)<230/S230>では、「(1)推定条件設定機能」が終了すると、「(2)手続価格推定機能」を実行する。この機能では、設定された推定条件に基づいて損益推定対象手続による手続価格を推定する。
この「(2)手続価格推定機能」では、設定された手続種類により、以下の機能のうち、対応する機能を実行する。
(α)維持価格推定機能(部/工程)<2321/S2321>
(β)売買価格推定機能(部/工程)<2322/S2322>
(γ)運営価格推定機能(部/工程)<2323/S2323>
ここで、本件における「手続価格」について言及しておく。
まず、本件内で、「取引」は、「損益に関連する手続き」の一種と定義する。一般に、投資対象の取引の種類として考え得る取引には、例えばその投資対象を売買する売買取引や、投資対象を貸借する貸借取引がある。これらの場合は、立場により、取引名が変わる。例えば売買取引の売り手側(供給側)なら「売却」、買い手側(受給側)なら「購入」や「仕入れ(仕入)」となる。また、例えば貸借取引の貸し手側(供給側)なら「貸与」や「貸付」、借り手側(受給側)なら「借受」や「借入」などとなる。
しかしながら、この場合、立場により呼び名が変わるだけで、1つの「売買取引価格」としては「購入価格=売却価格」なので、見積等の場合では、売買価格を推定すれば、売却価格にも購入価格にも使える。「貸借取引価格」も同様であり、1つの「貸借取引価格」としては「貸付価格=借受価格」なので、見積等の場合では、貸借価格を推定すれば、貸付価格にも借受価格にも使える。これらの場合、「取引」を手続きと見ると、「売買取引価格」も「貸借取引価格」も「手続価格」の一種となる。
ただし、その「売買取引」や「貸借取引」による損益の推定では、売り手側(供給側)や貸し手側(供給側)なら供給側としてプラス、買い手側(受給側)や借り手側(受給側)なら受給側としてマイナスに作用する。
そして、一般的な「手続き費用」、いわゆる「経費」に含まれる価格も、「手続価格」の一種となる。この種の「手続価格」は、供給側にも受給側にも、一方または両方ともに、支払い義務があれば、損益的には、マイナスに作用する。この種の手続きは、以下では便宜上、「運営手続」、この価格を「運営価格」と称するものとする。
[(2)手続価格推定機能-(α)維持価格推定機能(部/工程)<2321/S2321>]
この「(α)維持価格推定機能」では、推定条件で設定された手続種類が、投資対象を保有状態で売買せずに維持する「維持手続」のときに、維持のための手続価格を推定する。これにより、投資対象を保有状態で維持する場合の推定損益を容易に得られるため、投資に参加するに際して、環境に柔軟に対応しつつ、高精度でありながら、さらに簡易で利用し易い評価が可能になる。
また、図14に示すように、この「(α)維持価格推定機能」は、以下の2種類に大別される。
(α1)賃貸有価格推定機能(部/工程)<23211/S23211>
(α2)賃貸無価格推定機能(部/工程)<23212/S23212>
[(2)手続価格推定機能-(α)維持価格推定機能-(α1)賃貸有価格推定機能(部/工程)<23211/S23211>]
この「(α1)賃貸有価格推定機能」では、保有状態の投資対象を賃貸対象とした場合の賃貸有状態における手続価格を推定する。これにより、投資対象を保有状態で維持する場合であっても、賃貸による収益を見込めるため、その収益分を含む手続価格を推定できる。これにより、賃貸有状態で維持する際の推定損益を容易に得られるため、投資に参加するに際して、さらに環境に柔軟に対応しつつ、高精度でありながら、さらに簡易で利用し易い評価が可能になる。
[(2)手続価格推定機能-(α)維持価格推定機能-(α2)賃貸無価格推定機能(部/工程)<23212/S23212>]
この「(α2)賃貸無価格推定機能」では、保有状態の投資対象を賃貸対象にしないで保有する賃貸無状態における手続価格を推定する。例えば投資対象をできるだけ早く売却した方が収益が大きくなることが見込めるような場合、投資対象を賃貸しておいたのでは、即売できない可能性が高いので、賃貸による収益を見込める場合であっても、賃貸無しで維持することもあり得る。ここでは、そのような場合の手続価格を推定でき、賃貸無状態で維持する際の推定損益を容易に得られるため、投資に参加するに際して、さらに環境に柔軟に対応しつつ、高精度でありながら、さらに簡易で利用し易い評価が可能になる。
[(2)手続価格推定機能-(β)売買価格推定機能(部/工程)<2322/S2322>]
この「(β)売買価格推定機能」では、推定条件で設定された手続種類が投資対象を売買する売買手続のときに、売買のための手続価格を推定する。これにより、投資対象を売買取引対象とする場合の推定損益を容易に得られるため、投資に参加するに際して、さらに環境に柔軟に対応しつつ、高精度でありながら、さらに簡易で利用し易い評価が可能になる。
[(2)手続価格推定機能-(γ)運営価格推定機能(部/工程)<2323/S2323>]
前述の「(1)推定条件設定機能」において設定可能な手続種類には、事業運営を維持するための手続きのうちの投資対象の維持手続および売買手続を除く運営手続が含まれる。この「(γ)運営価格推定機能」では、推定条件で設定された手続種類が運営手続のときに、運営のための手続価格を推定する。
この場合の運営手続とは、例えば設備、雇用、納税等のいわゆる間接費や経費等と呼ばれる出費を発生する手続全般を指す。これにより、投資対象の維持や売買以外の出費等による推定損益を容易に得られるため、投資に参加するに際して、さらに環境に柔軟に対応しつつ、高精度でありながら、さらに簡易で利用し易い評価が可能になる。
[(3)推定損益取得機能(部/工程)<233/S233>]
図14に示すように、投資損益情報処理機能(装置/方法)<230/S230>では、「(2)手続価格推定機能」が終了すると、「(3)推定損益取得機能」を実行する。この「(3)推定損益取得機能」では、「(2)手続価格推定機能」により推定された手続価格に基づいて損益推定対象手続による推定損益を取得する。
そして、投資損益情報処理機能(装置/方法)<230/S230>では、設定された損益推定対象手続の全ての推定損益を取得して、「(3)推定損益取得機能」が終了すると、投資損益情報処理機能の全体を終了する(S233)。
図14で上述のように、投資損益情報処理機能(装置/方法)<230/S230>では、投資対象に関する手続きのうち、損益の推定対象となる損益推定対象手続の、少なくとも推定対象タイミングと手続種類を含む推定条件を設定し、推定条件に基づいて損益推定対象手続による手続価格を推定し、推定された手続価格に基づいて損益推定対象手続による推定損益を取得し、それらを制御する。
上述の場合、推定条件を設定し、手続価格を推定し、手続価格に基づいて推定損益を取得できる。すなわち、供給側であっても受給側であっても、推定条件の設定さえすれば、推定損益を容易に取得できる。これにより、手続きによる損益を容易に推定して取得(把握)できるため、投資に参加するに際して、環境に柔軟に対応しつつ、高精度でありながら、簡易で利用し易い評価が可能になる。
なお、各手続きにおける具体的な手続価格の推定は、図4~8等でも前述のように、従来からのノウハウに基づいて可能であるとともに、データを収集しておいて、いわゆるデータベースに基づいて行っても良い。また、この種のデータベース、特にビックデータに基づく推定は、AIの得意技なので、AIも有効活用できる。
図15を参照して、具体例について概略を列記しておく。
前述のように、(イ)のケースの場合、「(1)推定条件設定機能」を実行して、推定対象タイミングA~B時点では、手続種類「α.維持」、B時点では、手続種類「β.売買(購入)」、B~C時点では、手続種類「α.維持」、C時点では、手続種類「β.売買(売却)」、C~D時点では、手続種類「α.維持」、D時点では、少なくとも1件残して保有、の推定条件を設定する。
この(イ)のケースでは、推定対象タイミングが、A~B時点、B~C時点、C~D時点の全てで、1件以上の投資対象である区分所有オフィスを保有しているので、手続種類「α.維持」となり、賃貸を伴う(利用する)か否かにより、「(α1)賃貸有価格推定機能」か「(α2)賃貸無価格推定機能」のいずれかで推定する。
また、これは図示の(イ)~(チ)の全てのケースにおいて、事業運営を維持するための手続きのうちの投資対象の維持手続および売買手続を除く運営手続が、手続種類として推定条件で設定されたときに、「(γ)運営価格推定機能」により、例えば設備、雇用、納税等のいわゆる間接費や経費等と呼ばれる出費を発生する手続全般を含む、運営手続のための手続価格を推定する。
続いて(ロ)のケースでは、C時点で全ての保有案件を売却して、投資対象期間後のD時点では1件も保有していないため、C時点以降では手続種類「α.維持」は不要となっている。
続いて(ハ)のケースでは、上記(ロ)とは逆に、C時点で売却を行っていないので、そのまま手続種類「α.維持」となって、D時点では「保有」となる。
続いて(ニ)と(ホ)では、開始のA時点で保有していた案件を、C時点で売却しているが、(ニ)では一部残して「保有」のため、C~D時点では、手続種類「α.維持」となり、(ホ)では全件売却のため、その後の手続種類「α.維持」は不要となっている。
続いて(へ)~(ト)では、開始のA時点では1件も保有していないため、B時点での購入により初めて投資対象の保有となり、その後のC時点で一部残して売却した(へ)では、C~D時点では、手続種類「α.維持」となり、(ト)では全件売却のため、その後の手続種類「α.維持」は不要となり、C時点で売却をしなかった(チ)では、C~D時点では、手続種類「α.維持」となっている。
なお、図15で上述の各ケースの例では、(β)の売買手続において、「購入」と「売却」とが別の例のみを説明したが、これらは同時に可能である。例えば任意数の案件の「購入」をしつつ、他の案件の「売却」を行うなど、自在に可能である。
また、上述の各ケースの例の説明では、説明の便宜上、価格推定の対象となる連続する手続の設定をまとめて設定するかのように説明したが、1つの手続きを設定してその推定価格を求め、その後で次の手続きを設定して推定価格を求めるなど、1手続ずつ推定を進めて、最後に損益をまとめるなど、適宜変更可能である。
上述の図15では、上述で明らかなように、投資対象期間における投資運用イメージの具体例およびその損益価格を明確かつ簡易に理解(把握)しやすくなっているが、それらは、図14で上述の投資損益情報処理機能(装置/方法)<230/S230>の機能に大きく依存している。
すなわち、環境に柔軟に対応でき、その対応をきめ細かく行うことにより、評価精度を向上させることができ、本質を簡易に表現し得ることにより、簡易で利用し易い評価が可能になる。
上述のような簡易的なイメージ化なども含めて、区分所有オフィスの供給側および受給側の双方の事業体において、将来における損益等を明確にして、事業利益向上を図ることが可能である旨を、的確にシミュレーションして明示し、投資判断材料としての適切な情報を整理して示す必要があり、各企業に提示する情報を吟味して、上述してきたシミュレーション全体を必要に応じて繰り返して、各企業に満足してもらえる情報にまとめる必要がある。
そこで、詳細は図示に任せることとして、図16は、資産を築く上で、現金で貯めるより不動産で資産構築する方が容易である旨を説明するための説明図である。同様に、図17は株での資産構築より、不動産による方が資産構築しやすい旨を説明するための説明図である。
また、図18は、オフィスビルの場合、住居ビルとは異なり、築年数に差があっても、賃料に差が出にくい旨を、図19は、逆に時を経ることにより価値を高める「経年優化」などもあり得る旨を、それぞれ説明するための説明図である。
また、図20は、区分所有オフィスを購入した上での資産構築の実例の説明図であり、図21は、不動産事業における不動産価格と相続税との関係の説明図であり、図22は、相続税評価額のエリア別比較の説明図であり、図23は、消費税還付の可能性についての説明図である。
詳細は図示に任せて省略することとして、本願による明確な投資評価とそれを根拠として、前述の図9~図13および上記図16~図23等も利用しつつ、きめの細かい説明を行うことにより、区分所有オフィス事業への投資参加企業の不安を取り除くことが肝要である。
[4.運用例に関する付記説明]
[(1)事前調査機能に関する付記説明]
仕入対象物件データテーブル40の各項目情報のうち、他の項目情報から算出可能な項目に関しては、関連する項目から算出して格納してもかまわない。その場合、算出処理は、例えば、営業店システム30上に展開されたプログラムに従って、営業店装置プロセッサ32等で処理するものとする。また、同様な処理を、管理システム20で行っても、かまわない。さらに、その結果を、例えばネットワーク10を介して、営業店システム30へ送信してもかまわない。また、仕入対象物件データテーブル40の各項目情報は、さまざまな情報を総合的に判断した結果を示す。
なお、前述の説明では、仕入対象物件データテーブル40の各欄の格納情報として、例えば数字による文字コードを格納しているが、例えば独自に設定したコード等の情報であっても、あるいは、文字コード列に、独自に設定したコード等の情報をさらに付加したものであってもかまわない。
[(2)仕入情報処理機能に関する付記説明]
特に、仕入決定欄4206に関しては、仕入対象物件データテーブル40のすべての情報を総合的に判断した結果に従って格納するものとする。さらに、例えば、付帯条件が付いている場合には、取締役会として最終承認を受けていないことを示す。
[(3)インフラ情報処理機能に関する付記説明]
また、賃貸状況確認欄4210に関しては、賃借人全員に関し、過去に遡った状況を確認した結果を格納するものとする。さらに、例えば、共用部確認欄4211、設備欄4213、インフラ確認欄4215、長期修繕欄4217、管理規約欄4221等は、密接に関連しており、特に、物件全体を仕入れる場合には、従来の共用部、共用部付属物等の区分を見直した結果が反映されているものとする。このように、各項目に変更があった場合には、仕入対象物件コード欄41の更新年月日に、最後の更新年月日と、例えば4回の更新によって第5版であることを明記する。さらに、最新仕入対象物件データテーブルだけでなく、各版の仕入対象物件データテーブルを保存してもかまわない。
図24は、本発明の一実施形態に係る賃貸状況一覧である。図6の賃貸状況確認欄4210に記載する内容の元データとして、賃借人全員の過去に遡った状況を確認する賃貸状況一覧50は、仕入対象となる物件コード等を格納する仕入対象物件コード欄51、賃貸状況の各項目を示す賃貸状況一覧管理欄52、対象物件の賃貸状況を示すB1F賃貸状況欄5301、1F賃貸状況欄5302、2F賃貸状況欄5303、・・・等を備えている。また、賃貸状況一覧管理欄52は、階層欄5201、滞納欄5202、滞納1欄5203、滞納2欄5204、滞納3欄5205、・・・等を、さらに備えている。
なお、賃貸状況一覧50は、例えば営業店装置メモリ31に格納されたプログラムに従って営業店装置プロセッサ32により、関連する情報から算出した情報、または、営業店出力装置33のディスプレイに表示する対象物件設定画面(図示せず)に従って、例えば営業店システム30の営業店入力装置34のキーボードから操作者により入力された情報を、営業店装置メモリ31に格納されたプログラムに従い、営業店装置プロセッサ32により、営業店装置メモリ31上に格納するものとする。
また、賃貸状況一覧設定画面(図示せず)は、賃貸状況一覧50と同一形式を有するものとする。さらに、必要に応じて、賃貸状況一覧50の内容に従った賃貸状況一覧表示画面(図示せず)を、例えば営業店システム30の営業店出力装置33、管理システム20の管理出力装置23に表示するものとする。
なお、賃貸状況一覧50は、管理システム20側で入力、メモリ格納してもかまわない。また、営業店システム30側で入力、格納した情報を、例えばネットワーク10を介して、管理システム20側に送信してもかまわないし、管理システム20側で入力、格納した情報を、営業店システム30側に送信してもかまわない。
次に、賃貸状況一覧50に格納する各種情報の内容を、以下に示す。まず、仕入対象物件コード欄51には、例えば仕入対象物件コードが08140001-0001の滞納状況に関し、2014年4月1日に作成した場合とすると、「作成年月日:2014.04.01 仕入対象物件コード:08140001-0001 賃貸状況一覧」という情報を格納する。賃貸状況一覧管理欄52の階層欄5201には、何階かを示す「階層」という情報を、滞納欄5202には、滞納全般を示す「滞納」という情報を、滞納1欄5203には「滞納1」という情報を、滞納2欄5204には「滞納2」という情報を、滞納3欄5205には「滞納3」という情報を、・・・、それぞれ格納する。
また、B1F賃貸状況欄5301の階層欄5201には、例えば地下1階を示す「B1F」という情報を、以下同様に、1F賃貸状況欄5302には、例えば1階を示す「1F」という情報を、2F賃貸状況欄5303には「2F」という情報を、・・・、それぞれ格納する。さらに、例えば地下1階の現在の賃借人が、入居以来賃料の滞納がない場合には、B1F賃貸状況欄5301の滞納欄5202には、滞納がないことを示す「無」、さらに、例えば地上1階と2階の賃借人にも滞納がない場合には、1F賃貸状況欄5302や2F賃貸状況欄5303の滞納欄5202にも、「無」という情報を格納する。
ただし、3階の賃貸人が、例えば2011年1月31日の入金を3日滞納し、2011年2月28日の入金を1日滞納した場合には、3F賃貸状況欄5304の滞納欄5202には、過去に滞納があったことを示す「有」、滞納1欄5203には「2011.01.31 3日」、滞納2欄5204には「2011.02.28 1」という情報を格納する。以下同様に、4階から10階までのすべて賃貸滞納状況を、該当欄に格納するものとする。その他、賃貸状況一覧50の詳細に関しては、仕入対象物件データテーブル40に準ずるものとする。
また、賃貸状況一覧50は、例えば営業店装置メモリ31に格納されたプログラムに従って営業店装置プロセッサ32により算出したデータテーブル(図示せず)に従って、例えば営業店装置メモリ31上に格納してもかまわない。
なお、賃貸状況一覧50の結果は、図6の仕入対象物件データテーブル40の賃貸状況確認欄4210に反映され、例えば滞納が2回発生していることを示す情報を格納する。これ以外の情報に関しても、仕入対象物件データテーブル40に反映されているため、例えば取締役会等、経営方針決定会議における資料とする場合、例えば滞納する賃貸人が存在する場合には、例えば取締役会において賃貸状況一覧50の内容を確認するよう、賃貸状況確認欄4210に情報を格納する。
あるいは、滞納件数が所定数を上回る場合には、例えば「滞納に関し仕入注意」という情報を格納する。さらに、例えば取締役会議において、複数回に渡る滞納者の存在する物件を仕入れることに疑義が示された場合には、例えば仕入決定4206の付帯条件に反映するものとする。これらの情報は、例えば賃貸状況一覧50の情報から、例えば営業店装置メモリ31に格納されたプログラムに従って、例えば営業店装置メモリ31上に格納するものとする。また、必要に応じて、ネットワーク10を介して管理システム20、関連機関システム202等から情報を受信し、この情報に従って各項目内容を格納してもかまわない。
図25は、本発明の一実施形態に係る取得費用一覧である。物件を仕入れるものと決定した場合、取得に係る費用を、取得費用一覧60に従って算出する。取得費用一覧60は、取得費用一覧の対象となる物件コード等を格納する対象物件コード欄61、取得費用の各項目を示す取得費用一覧管理欄62、対象物件の費用詳細を示す、例えば物件価格土地欄6301、物件価格建物欄6302、不動産取得税欄6303、・・・、総合計欄6399等を備えている。また、取得費用一覧管理欄62は、項目欄621、課税・非課税欄622、原価欄623、消費税欄624、合計欄625、・・・等を、さらに備えている。
なお、取得費用一覧60は、例えば営業店装置メモリ31に格納されたプログラムに従って営業店装置プロセッサ32により、関連する情報から算出した情報、または、営業店出力装置33のディスプレイに表示する取得費用一覧設定画面(図示せず)に従って、例えば営業店システム30の営業店入力装置34のキーボードから操作者により入力された情報を、営業店装置メモリ31に格納されたプログラムに従い、営業店装置プロセッサ32により、営業店装置メモリ31上に格納するものとする。また、取得費用一覧設定画面(図示せず)は、取得費用一覧60と同一形式を有するものとする。
さらに、必要に応じて、取得費用一覧60の内容に従った取得費用一覧表示画面(図示せず)を、例えば営業店システム30の営業店出力装置33、管理システム20の管理出力装置23に表示するものとする。なお、取得費用一覧60は、管理システム20側で入力、メモリ格納してもかまわない。また、営業店システム30側で入力、格納した情報を、例えばネットワーク10を介して、管理システム20側に送信してもかまわないし、管理システム20側で入力、格納した情報を、営業店システム30側に送信してもかまわない。
次に、図25を参照して、取得費用一覧60の各欄へ、情報を格納する手順について説明する。まず、取得費用算出対象となる物件に関する情報が新規登録かどうか判断し、新規顧客登録の場合には、新規に取得費用一覧60を作成することとして、まず、費用算出対象物件コード欄61に、取得費用一覧の作成年月日として、例えば、仕入対象物件コードが0814001-001に関し、作成した日付が2014年4月1日であれば、例えば「作成年月日:2014.04.01 仕入対象物件コード:0814001-001 取得費用一覧」という情報を格納する。
取得費用一覧管理欄62の項目欄621には、原価を示す「項目」という情報を、課税・非課税欄622には、「課税・非課税」という情報を、原価欄623には「原価」という情報を、消費税欄624には「消費税」という情報を、合計欄625には「合計」という情報を、・・・、それぞれ格納する。
次に、物件価格土地欄6301の課税・非課税欄622には、非課税を示す、例えば「非」という情報を、原価欄623には、原価を示す、例えば「¥476,000,000」という情報を、消費税欄624には、非課税のため「‐(ハイフン)」という情報を、合計欄625には、例えば「¥476,000,000」という情報を、それぞれ格納する。
以下同様に、物件価格建物欄6302の課税・非課税欄622には、課税を示す、例えば「課」という情報を、原価欄623には、原価を示す、例えば「¥323,856,000」という情報を、消費税欄624には、例えば「¥25,908,480」という情報を、合計欄625には、例えば「¥349,764,480」という情報を、それぞれ格納し、不動産取得欄6303、所有権移転等欄6304、抵当設定登記印紙欄6305、・・・、等にも、各原価情報を格納する。
特に、修繕積立基金欄6321には、物件のうち、仕入れによって区分所有となる部分に関する修繕積立金として充当する基金を設定し、この情報を格納する。また、専有部設備保証予算欄6322には、仕入れによって買い取った専有部設備が、それまでの使用条件によって故障するリスクを含んでいるため、故障した場合にも、新規区分所有者への過大な負担を軽減する目的で予算を計上し、この情報を格納する。
このように各項目に情報を格納し、総合計欄6399には、原価欄623に例えば「¥960,123,456」という情報を、消費税欄624に例えば「¥33,890,123」という情報を、合計欄には例えば「¥994,013,579」という情報を、それぞれの総合計に関する情報として格納するものとする。
また、消費税欄624には、例えば消費税率8パーセントとして算出するが、将来に消費税率の変更が発生すれば、取得費用一覧60の該当項目に変更後の情報を反映する(図示せず)。あるいは、図35で後述の消費税シミュレーション結果一覧160に準じて、消費税シミュレーションも行うものとする。さらに、例えば図6の長期修繕欄4217に格納した情報等に関する消費税に関しても、消費税シミュレーションを行う。その他、取得費用一覧60の詳細に関しては、図6の仕入対象物件データテーブル40、図24の賃貸状況一覧50等に準ずるものとする。
なお、修繕積立基金欄6321に格納する修繕積立基金に関し、取得費用一覧60に計上せず、別途修繕積立基金データテーブル(図示せず)等に、修繕積立基金金額等に関する情報を格納し、この情報に従って、別途、修繕積立基金相当分を処理してもよい。いずれにしても、修繕積立基金相当金額は、区分所有物件に係る管理組合等における、修繕積立金に充当するものとする。
[(4)手続情報処理機能に関する付記説明]
図26は、本発明の一実施形態に係る個別収支一覧である。図25で上記の取得費用一覧60の作成が完了すると、総合計欄6399の合計欄625に格納した、例えば「¥994,013,579」という情報をもとに、物件の区分所有別の、区分所有側の収入、区分所有側の支出、区分所有物件の販売側の収支を算出して、図26に示す個別収支一覧70に格納する。
個別収支一覧70は、個別収支一覧の対象となる物件コード等を格納する対象物件コード欄71、個別収支一覧の各項目を示す個別収支一覧管理欄72を備える。また、例えば区分所有の区分が階層ごとである場合、区分所有物件の階層等による区分を示す、B1F欄7301、1F欄7302、2F欄7303、・・・、10F欄7311、および総合計欄7399等を備える。さらに、個別収支一覧管理欄72は、階層欄721、賃貸面積欄722、区分所有収支欄723、区分所有支出欄724、販売欄725等を、さらに備える。
なお、個別収支一覧70は、例えば営業店装置メモリ31に格納されたプログラムに従って営業店装置プロセッサ32により、関連する情報から算出した情報、または、営業店出力装置33のディスプレイに表示する個別収支一覧設定画面(図示せず)に従って、例えば営業店システム30の営業店入力装置34のキーボードから操作者により入力された情報を、営業店装置メモリ31に格納されたプログラムに従い、営業店装置プロセッサ32により、営業店装置メモリ31上に格納するものとする。また、個別収支一覧設定画面(図示せず)は、個別収支一覧70と同一形式を有するものとする。
さらに、必要に応じて、個別収支一覧70の内容に従った個別収支一覧表示画面(図示せず)を、例えば営業店システム30の営業店出力装置33、管理システム20の管理出力装置23に表示するものとする。なお、個別収支一覧70は、管理システム20側で入力、メモリ格納してもかまわない。また、営業店システム30側で入力、格納した情報を、例えばネットワーク10を介して、管理システム20側に送信してもかまわないし、管理システム20側で入力、格納した情報を、営業店システム30側に送信してもかまわない。
次に、図26を参照して、個別収支一覧70の各欄へ、情報を格納する手順について説明する。まず、個別収支算出対象となる物件に関する情報が新規登録かどうか判断し、新規顧客登録の場合には、新規に個別収支一覧70を作成することとして、まず、個別収支算出対象物件コード欄71に、個別収支一覧の作成年月日として、例えば、仕入対象物件コードが0814001-001に関し、作成した日付が2014年4月1日であれば、例えば「作成年月日:2014.04.01 仕入対象物件コード:0814001-001 取得費用一覧」という情報を格納する。
個別収支一覧管理欄72の、階層欄721には何階かを示す例えば「階層」という情報を、賃貸面積欄722には賃貸面積を示す例えば「賃貸面積」という情報を、区分所有収入欄723には例えば「区分所有収支」という情報を、区分所有支出欄724には例えば「区分所有支出」という情報を、販売欄725には例えば「販売」という情報を、それぞれ格納する。
さらに、区分所有収入欄723の、賃料欄7231には月ごとの賃料を示す例えば「賃料(月)」という情報を、共益費欄7232には月ごとの共益費を示す例えば「共益費(月)」という情報を、収入合計欄7233には月ごとの収入合計を示す例えば「収入合計」という情報を、それぞれ格納する。
また、区分所有支出欄724の、管理費欄7241には月ごとの管理費を示す例えば「管理費(月)」という情報を、修繕積立金欄7242には月ごとの修繕積立金を示す例えば「修繕積立金(月)」という情報を、支出合計欄7243には月ごとの支出合計を示す例えば「支出合計」という情報を、それぞれ格納する。
さらにまた、販売欄725の、販売価格欄7251には区分ごとの販売価格を示す例えば「販売価格」という情報を、利益率欄7252には区分ごとの利益率を示す例えば「利益率」という情報を、原価欄7253には区分ごとの原価を示す例えば「原価」という情報を、それぞれ格納する。その他、個別収支一覧70の詳細に関しては、前述した仕入対象物件データテーブル40、賃貸状況一覧50、取得費用一覧60等に準ずるものとする。
また、B1F欄7301の階層欄721には、例えば地下1階を示す「B1F」という情報を、賃貸面積欄722には、区分の賃貸面積である例えば「63.76平方メートル/19.28坪」という情報を、それぞれ格納する。
また、区分所有収支欄723の賃料欄7231には、物件に関する賃貸相場等から算出した月ごとの税込み賃料として、例えば「¥321,456」という情報を、共益費欄7232には、物件に関する共用部付属物の維持費用等の月ごとの合計金額として税込みの共益費として、例えば「¥87,654」という情報を、収入合計欄7233には、分所有収入の税込み合計金額として、例えば「¥409,110」という情報を、それぞれ格納する。
また、区分所有支出欄724の管理費欄7241には、仕入物件の状況に従って作成した長期修繕計画案等から算出した区分所有物件に関する月ごとの管理費として、例えば「¥34,567」という情報を、修繕積立金欄7242には、区分所有に関する月ごとの管理費として、例えば「¥23,456」という情報を、支出合計欄7243には、区分所有支出の合計金額として、例えば「¥58,023」という情報を、それぞれ格納する。
また、販売欄725の販売価格欄7251には、後述する利益率欄7252、原価欄7253から算出した区分物件の販売価格として、例えば「¥98,764,000」という情報を、利益率欄7252には区分物件の利益率として、例えば「23.45%」という情報を、原価欄7253には、例えば取得費用一覧60により算出した、総合計欄6399の原価欄625に格納した情報を、例えば賃貸物件の賃貸面積に従って按分して、例えば「¥75,603,844」という情報を、それぞれ格納する。
最後に、総合計欄7399の利益率欄7252を除く各欄に、各項目の合計金額を算出し、これらの情報を格納する。その他、個別収支一覧70の詳細に関しては、仕入対象物件データテーブル40、賃貸状況一覧50、取得費用一覧60等に準ずるものとする。
以上、個別収支一覧70について説明したが、個別収支一覧70の各欄に格納した情報は、仕入対象物件データテーブル40等に反映するものとする。例えば、仕入対象物件データテーブル40の仕入決定欄4206に示す、取締役会の議題の資料として使用し、その結果は、仕入決定欄4206に反映される。
さらに、購入側融資予定欄4207に示す、区分所有物件の購入に関する融資は、個別収支一覧70の区分所有物件ごとの情報をもとに、検討を進め、その結果は、購入側融資予定欄4207に反映される。また、賃料査定欄4214、販売契約欄4223、販促欄4224、販売戦略欄4226、販売価格欄4227の各欄と、密接な関係にあり、それぞれ補完しあいながら、最終的に仕入れに関しては、仕入対象物件データテーブル40が完成することとなる。
また、個別収支一覧70の、例えば販売欄725に関し、販売に関し、引き合い段階、成約段階、販売代金回収段階等、各段階を識別するために、例えば販売価格欄7251の表示色を変更する。あるいは、各段階別に、個別収支一覧70、あるいは、販売欄725のみを別途作成してもかまわない(図示せず)。
[(5)販売情報処理機能に関する付記説明]
例えば図9および図10で図示のイメージで示したように、企業による不動産投資において、オフィスを他社に賃貸して賃料等を収入源として、企業業績の安定を図る場合のみならず、例えば区分所有オフィスを自社オフィスとして使用する場合において、オフィスを借用する場合と、区分所有オフィスを自社オフィスとして使用する場合と、の費用比較、さらに、区分所有するに当り、資金融資を受ける場合には、金融機関等に対しても、投資対象となる物件の条件、初期投資条件、減価償却条件、融資条件等を明確にして、これをもとに、不動産投資に関する財務諸表を作成し、投資成果を算定する。そのために、諸条件を明確にすることが必要となる。
図27は、本発明の一実施形態に係る投資対象物件データテーブルである。図示のように、投資対象物件データテーブル80は、投資対象となる物件コード等を格納する投資対象物件コード欄81、対象物件の各種情報を示す、物件所在場所欄8201、物件価格欄8202、物件種別欄8203、・・・等を備えている。
なお、投資対象物件データテーブル80は、例えば営業店装置メモリ31に格納されたプログラムに従って営業店装置プロセッサ32により、関連する情報から算出した情報、または、営業店出力装置33のディスプレイに表示する投資対象物件データテーブル設定画面(図示せず)に従って、例えば営業店システム30の営業店入力装置34のキーボードから操作者により入力された情報を、営業店装置メモリ31に格納されたプログラムに従い、営業店装置プロセッサ32により、営業店装置メモリ31上に格納するものとする。また、投資対象物件データテーブル設定画面(図示せず)は、投資対象物件データテーブルと同一形式を有するものとする。
さらに、必要に応じて、投資対象物件データテーブル80の内容に従った投資対象物件データテーブル表示画面(図示せず)を、例えば営業店システム30の営業店出力装置33、管理システム20の管理出力装置23に表示するものとする。なお、投資対象物件データテーブル80は、管理システム20側で入力、メモリ格納してもかまわない。また、営業店システム30側で入力、格納した情報を、例えばネットワーク10を介して、管理システム20側に送信してもかまわないし、管理システム20側で入力、格納した情報を、営業店システム30側に送信してもかまわない。
次に、図27を参照して、投資対象物件データテーブル80の各欄へ、情報を格納する手順について説明する。まず、評価対象となる物件に関する情報が新規登録かどうか判断し、新規顧客登録の場合には、新規に投資対象物件データテーブル80を作成することとして、まず、投資対象物件データテーブルの作成年月日として、例えば作成した日付が2014年4月1日であれば、例えば「2014.04.01」と言う情報を、投資対象物件コード14001においてその最初のデータ001として、例えば「14001-001」と言う情報を、名称として、例えば「北新宿オフィスビル」という情報を、投資対象物件コード欄81に格納する。
さらに、物件所在場所として、例えば「東京都新宿区北新宿1-2―3-1005」という情報を物件所在地欄8201に格納し、以降同様に、物件価格として、例えば「¥100,000,000」と言う情報を、坪単価として、例えば「¥2,600,000」という情報を、物件価格欄8202の各欄に、それぞれ格納する。
また、物件種別として、例えば「区分所有事務所」という情報を物件種別欄8203に、占有面積として、例えば「127.12平方メートル(38.45坪)」という情報を築年数欄8204に、築年数として、例えば「1987年8月」という情報を築年数欄8205に、頭金として、例えば「¥40,000、000」という情報を頭金欄8206に、それぞれ格納する。
また、租税情報のうち、投資対象物件の登録免許税として、例えば「¥680,000」という情報を、不動産取得税として、例えば「¥1,000,000」という情報を、租税欄8207の各欄に、それぞれ格納する。
また、不動産取得費用情報のうち、抵当権設定として、例えば「¥288,000」と言う情報を、司法書士費用として、例えば「¥280,000」と言う情報を、印紙代等として、例えば「¥190,000」という情報を、不動産取得費用欄8208の各欄に、それぞれ格納する。
また、金融機関費用のうち、斡旋費用として、例えば「¥86,400」という情報を、火災保険料として、例えば「¥30,000という情報を、融資手数料として、例えば「¥75,600」という情報を、金融機関費用欄8209の各欄に、それぞれ格納する。
また、融資期間名称として、例えば「ABC銀行」という情報を、金融機関名称欄8210に格納する。また、融資金額情報のうち、融資金額として、例えば「¥60,000,000」という情報を、金利として、例えば「変動 2.3% 元金均等」という情報を、融資金額8211の各欄に、それぞれ格納する。
また、返済情報のうち、返済年数として、例えば「15年」という情報を、月々返済金額として、例えば「¥394,449」という情報を、返済年数欄8212の各欄に、それぞれ格納する。
また、想定収入情報のうち、想定収入として、例えば「¥6,299,748/年間」という情報を、更新料として、例えば「¥262,490」という情報を、グロス利回りとして、例えば「6.3%」という情報を、想定収入欄8213の各欄に、それぞれ格納する。
また、管理費・修繕積立金等に関する情報のうち、管理費・修繕積立金等として、例えば「¥742,404/年間」という情報を、固定資産税・都市計画税(以下、固都税と省略)として、例えば「¥557,600/年間」という情報を、区分所有オフィス投資事業を展開する不動産事業体へのマネジメントフィーとして、例えば「¥340,186/年間」という情報を、管理費・修繕積立金等欄8214の各欄に、それぞれ格納する。
また、ネット利回り等に関する情報のうち、ネット利回りとして、例えば「5.0%」という情報を、営業純利益(NOIと省略)利回りとして、例えば「4.79%」という情報を、ネット利回り欄8215の各欄に、それぞれ格納する。また、構造として、例えば「鉄筋コンクリート」という情報を構造欄8216に格納する。
また、法定耐用年数等に関する情報のうち、耐用年数として、例えば「50年」という情報を、償却年数として、例えば「28年」という情報を、償却法として、例えば「定額法」という情報を、法定耐用年数欄8217の各欄に、それぞれ格納する。
また、取得原価として、例えば「¥101,291,733」という情報を、取得原価欄8218に格納する。また、物件比率に関する情報のうち、土地として、例えば「60% ¥58,890,542」という情報を、建物として、例えば「40% ¥39,260,361」という情報を、物件比率欄8219の各欄に、それぞれ格納する。
なお、投資対象物件データテーブル80の各項目情報のうち、他の項目情報から算出できる、例えば坪単価等算出可能な項目に関しては、関連する項目から算出して格納してもかまわない。その場合、算出処理は、例えば、営業店システム30上に展開されたプログラムに従って、営業店装置プロセッサ32等で処理するものとする。また、同様な処理を、管理システム20で行っても、かまわない。さらに、その結果を、例えばネットワーク10を介して、営業店システム30へ送信してもかまわない。
なお、上記の説明では、投資対象物件データテーブル80の各欄の格納情報として、例えば数字による文字コードを格納しているが、例えば独自に設定したコード等の情報であっても、あるいは、文字コード列に、独自に設定したコード等の情報をさらに付加したものであってもかまわない。
上記の通り、投資対象物件データテーブル80に各区分所有案件に関する情報を格納するが、同一の投資対象物件であっても、各条件が変動する等の要因により複数の投資対象物件データテーブル80が存在してもかまわない。その場合は、情報を投資対象物件コード欄81に、投資対象物件コード14001において2番目のデータ002という意味で、例えば「14001-002」という情報を格納して区別する。
また、営業店システム30によって、新規に投資対象物件データテーブル80が作成された場合には、この情報を、例えば、ネットワーク10を介して管理システム20に送信し、管理システム側で、営業店別の投資対象物件データテーブルに関する情報を管理してもかまわない。
さらに、各投資対象物件データテーブルのうち、例えば対象物件について同一である場合には、同一である各投資対象物件データテーブルに関する、例えば登録した営業店名、投資対象物件コード等の情報を、例えば管理システム20において別途データテーブル(図示せず)に、格納してもかまわない。また、例えば異なる営業店において、同一投資対象物件に関する投資対象物件データテーブルが作成されたことを、状況に応じて、営業店に連絡してもかまわない。
図28は、本発明の一実施形態に係る投資対象物件キャッシュフローである。図27で上述の投資対象物件データテーブル80への情報の格納が完了すると、この情報に従って、投資対象物件キャッシュフロー90に各情報を格納する。
図28に示すように、投資対象物件キャッシュフローの管理情報を格納する、キャッシュフロー管理欄92、年度内の月別の各情報数値を示す、例えば、4月数値欄9201、5月数値欄9202、6月数値欄9203、7月数値欄9204、・・・、3月数値欄9212等を備え、さらに、年度計欄93、通期欄94等を備えている。
さらに、キャッシュフロー管理欄92は、どの投資対象の何年度のキャッシュフローかを示す、フロー属性欄921、収入欄922、支出欄923、月額収支欄924、口座残高欄925、ローン残高欄926等を備えている。またさらに、収入欄922は、家賃欄9221、更新料等収入欄9222、租税軽減欄9223を備え、支出欄923は、ローン支出欄9231、管理費等支出欄9232、マネジメントフィー欄9233、租税支出欄9234等を備えている。
なお、投資対象物件キャッシュフロー90は、例えば営業店装置メモリ31に格納されたプログラムに従って営業店装置プロセッサ32により、関連する情報から算出した情報、または、営業店出力装置33のディスプレイに表示する投資対象物件キャッシュフロー設定画面(図示せず)に従って、例えば営業店システム30の営業店入力装置34のキーボードから操作者により入力された情報を、営業店装置メモリ31に格納されたプログラムに従い、営業店装置プロセッサ32により、営業店装置メモリ31上に格納するものとする。また、投資対象物件キャッシュフロー設定画面(図示せず)は、投資対象物件キャッシュフロー90と同一形式を有するものとする。
さらに、必要に応じて、投資対象物件キャッシュフロー90の内容に従った投資対象物件キャッシュフロー表示画面(図示せず)を、例えば営業店システム30の営業店出力装置33、管理システム20の管理出力装置23に表示するものとする。なお、投資対象物件キャッシュフロー90は、管理システム20側で入力、メモリ格納してもかまわない。また、営業店システム30側で入力、格納した情報を、例えばネットワーク10を介して、管理システム20側に送信してもかまわないし、管理システム20側で入力、格納した情報を、営業店システム30側に送信してもかまわない。
次に、投資対象物件キャッシュフロー90に格納する各種情報の内容と算出例を説明する。まず、フロー属性欄921には、投資対象物件キャッシュフロー90が、投資対象物件コード14001-001に関する2014年のフローの場合、例えば「140001-0001」、「2014年1年目」という情報を格納する。なお、「1年目」とは、2014年が投資開始1年目であることを示す。
また、実際の投資は2014年の5月から開始されたとすると、4月には実績が発生しないため、4月数値欄9201の家賃欄9221から口座残高欄925には、例えば「¥0」という情報を格納し、ローン残高欄926には、投資対象物件データテーブル80の融資金額8211に格納した融資金額としての、例えば「¥60,000,000」という情報を格納する。
次に、5月数値欄9202の収入欄922の家賃欄9221には、例えば実勢および賃貸状況確認欄4210等の情報を反映した賃料査定欄4214等から算定した家賃が524,979円であれば、例えば「¥524,979」という情報を格納し、更新料等収入欄9222、租税軽減欄9223には、各項目に関し、実際に発生しなかったとして、例えば「¥0」という情報を格納する。
さらに、5月数値欄9202の支出欄923のローン支出欄9231には、ローン支払いの、元本の返済として279,386円、金利として115,000円、以上合計金額として394,386円が発生したとして、例えば上段に「¥279,386」、中段に「¥115,000」、下段に「¥394,386」という情報を格納する。
さらに、管理費等支出欄9232には、実勢および設備欄4213、長期修繕欄4217、付帯設備欄4218等により設定された費用等から算定した管理費等が61,867円であれば、例えば「¥61,867」という情報を、マネジメントフィー欄9233には、区分所有オフィス投資事業を展開する不動産事業体の費用が28,348円であれば、例えば「¥28,348」という情報を、租税支出欄9234には、租税の支払いがなかったとして、例えば「¥0」という情報を、それぞれ格納する。
また、5月数値欄9202の月額収支欄924には、5月数値欄9202の収入欄922の総額から支出欄923の総額を減じた金額が40,378円であることから、例えば「¥40,378」という情報を、口座残高欄925には、4月から5月までの月額収支欄924の合計金額40,378円であることから、例えば「¥40,378」という情報を、ローン残高欄926には、ローン残高欄926の4月の金額から5月のローン支出欄9231の元本金額279,386円を減じた金額が59,720,614円であることから、例えば「¥59,720,614」という情報を、それぞれ格納する。以下同様に、6月数値欄9203、7月数値欄9204、・・・、3月数値欄9212の各項目に情報を格納する。
最後に、年度計欄93の家賃欄9221から月額収支欄924には、各欄の4月から3月までの合計金額を格納し、通期欄94の家賃欄9221からローン残高欄926には、年度計欄93の各欄に格納した情報と、前年度における通期欄94の各欄とを合算した金額を格納する。
なお、年度計欄93の口座残高欄925、ローン残高欄926は、3月数値欄9212に通期金額を格納するため、年度計欄93は空欄とし、通期欄94には3月数値欄9212の情報をそのまま格納する。
なお、投資対象物件キャッシュフロー90は、例えば営業店装置メモリ31に格納されたプログラムに従って営業店装置プロセッサ32により、該投資対象物件キャッシュフロー90の内容、および、投資対象物件キャッシュフロー90等から算出した内容、または投資対象物件キャッシュフロー90に準じた入力画面(図示せず)に従って入力した内容を、例えば営業店装置メモリ31上に格納するものとする。
また、必要に応じて、ネットワーク10を介して管理システム20、関連機関システム202等から情報を受信し、この情報に従って各項目内容を格納してもかまわない。さらに、必要に応じて、投資対象物件キャッシュフロー90の内容に従った投資対象物件キャッシュフロー画面(図示せず)を、例えば営業店システム30の営業店出力装置33、管理システム20の管理出力装置23に表示するものとする。その他、投資対象物件キャッシュフロー90の詳細に関しては、仕入対象物件データテーブル40等に準ずるものとする。
図29は、本発明の一実施形態に係る貸借対照表である。図示のように、貸借対照表100は、投資対象となる物件コード等を格納する投資対象物件コード欄101、対象物件の資産内容を示す、貸借対照表資産欄1021、対象物件の負債および純資産を示す、貸借対照表負債純資産欄1031を備えている。
さらに、資産内容として、現預金内容を示す、現預金欄10201、現預金金額欄10202、土地資産内容を示す、土地欄10203、土地価格欄10204、建物資産内容を示す、建物欄10205、建物価格欄10206、資産の総資産内容を示す、総資産欄10207、総資産金額欄10208を備えている。
また、負債純資産内容として、負債を示す、負債欄10301、負債金額欄10302、純資産内容を示す、純資産欄10303、具体的な純資産を示す、自己資金欄10304、追加自己資本欄10305、利益剰余金欄10306、債純資産内容を示す、総資産欄10307、総資産金額10308等を備えている。
なお、貸借対照表100は、例えば営業店装置メモリ31に格納されたプログラムに従って営業店装置プロセッサ32により、関連する情報から算出した情報、または、営業店出力装置33のディスプレイに表示する貸借対照表設定画面(図示せず)に従って、例えば営業店システム30の営業店入力装置34のキーボードから操作者により入力された情報を、営業店装置メモリ31に格納されたプログラムに従い、営業店装置プロセッサ32により、営業店装置メモリ31上に格納するものとする。また、貸借対照表設定画面(図示せず)は、貸借対照表と同一形式を有するものとする。
さらに、必要に応じて、貸借対照表の内容に従った貸借対照表表示画面(図示せず)を、例えば営業店システム30の営業店出力装置33、管理システム20の管理出力装置23に表示するものとする。なお、貸借対照表は、管理システム20側で入力、メモリ格納してもかまわない。また、営業店システム30側で入力、格納した情報を、例えばネットワーク10を介して、管理システム20側に送信してもかまわないし、管理システム20側で入力、格納した情報を、営業店システム30側に送信してもかまわない。
次に、貸借対照表100に格納する各種情報の内容と算出例を説明する。まず、投資対象物件コード欄101には、貸借対照表が、投資対象物件コード14001-001に関する2014年期の貸借対照表である場合、例えば「140001-0001 2014年期1年目 貸借対照表」という情報を格納する。
なお、上記情報「140001-0001」が、投資対象物件キャッシュフロー90のフロー属性欄921と同一の投資対象物件コードであれば、該貸借対照表と該投資対象物件キャッシュフローは、投資対象物件が同一であること示し、さらに、例えば「1年目」が、投資対象物件キャッシュフロー90のフロー属性欄921と同一年数であれば、同一会計期間の情報であることを示す。このように、貸借対照表100と投資対象物件キャッシュフロー90は、投資対象物件コード欄101とフロー属性欄921の内容に従って紐付けられている。
以下、具体的な情報に関して説明する。貸借対照表資産欄1021の現預金欄10201には、現金・預金であることを示す、例えば「現預金」という情報を、現預金金額欄10202には、投資対象物件キャッシュフロー90の、年度計欄93の月額収支欄924に格納した、例えば「¥443,528」という情報を格納する。
また、土地欄10203には、土地であることを示す、例えば「土地」という情報を、土地価格欄10204には、投資対象物件データテーブル80の、物件比率欄8219の土地価格としての、例えば「¥58,890,542」という情報を格納する。
また、建物欄10205には、建物であることを示す、例えば「建物」という情報を、建物価格欄10206には、投資対象物件データテーブル80の、該当する物件比率欄8219の建物価格としての、例えば「¥39,260,361」から、該当する法定耐用年数欄8217から算出した当期における減価償却費としての、例えば「¥1,413,372」を減じた、「¥37,846,989」という情報を、それぞれ格納する。
また、総資産欄10207には、総資産であることを示す、例えば「総資産」という情報を、総資産金額欄10208には、上記の、現預金金額欄10202と土地価格欄10204と建物価格欄10206との合計である、例えば「¥97,181,059」という情報を、それぞれ格納する。
また、貸借対照表負債純資産欄1031の負債欄10301には、負債であることを示す、例えば「負債」という情報を、負債金額欄10302には、該投資対象物件キャッシュフローの、3月数値欄9212のローン残高欄1026に格納した、例えば「¥56、896,491」という情報を、それぞれ格納する。
また、貸借対照表負債純資産欄1031の純資産欄10303には、純資産であることを示す、例えば「純資産」という情報を、追加自己資本欄10305には、当期において追加した自己資本金額として、例えば「0円」であった場合、これを示す「‐(ハイフン)」という情報を、利益剰余金欄10306には、損益計算書の経常利益欄(後述)が「423,665円」であった場合、これを示す「¥423,665」という情報を、それぞれ格納する。
また、総資産欄10307には、総資産であることを示す、例えば「総資産」という情報を、総資産金額10308には、貸借対照表の総資産金額欄10208に格納した情報を、それぞれ格納する。
なお、自己資金欄10304には、貸借対照表の総資産金額欄10208の、例えば「¥97,181,059」から、負債金額欄10302の、例えば「¥56、896,491」という情報を減じた情報に、さらに、純資産の、追加自己資本欄10305の、例えば「‐」すなわち「¥0」と、純資産の、利益剰余金欄10306の、例えば「¥423,665」という情報を減じた、「¥39,860,903」という情報を格納する。
その他、貸借対照表100の詳細に関しては、投資対象物件データテーブル80、投資対象物件キャッシュフロー90等に準ずるものとする。
図30は、本発明の一実施形態に係る損益計算書である。図示のように、損益計算書110は、投資対象となる物件コード等を格納する投資対象物件コード欄111、損益計算書の詳細項目を示す、損益計算書詳細欄112、さらに、科目の詳細を示す売上科目欄11211、販売管理費科目欄11212、営業利益科目欄11213、支払利息科目欄11214、経常利益科目欄11215等を備えている。
さらに、金額の詳細を示す売上金額欄11221、販売管理費金額欄11222、営業利益金額欄11223、支払利息金額欄11224、経常利益金額欄11225等を備えている。
なお、損益計算書110は、例えば営業店装置メモリ31に格納されたプログラムに従って営業店装置プロセッサ32により、関連する情報から算出した情報、または、営業店出力装置33のディスプレイに表示する損益計算書設定画面(図示せず)に従って、例えば営業店システム30の営業店入力装置34のキーボードから操作者により入力された情報を、営業店装置メモリ31に格納されたプログラムに従い、営業店装置プロセッサ32により、営業店装置メモリ31上に格納するものとする。また、損益計算書設定画面(図示せず)は、損益計算書と同一形式を有するものとする。
さらに、必要に応じて、損益計算書の内容に従った損益計算書表示画面(図示せず)を、例えば営業店システム30の営業店出力装置33、管理システム20の管理出力装置23に表示するものとする。なお、損益計算書は、管理システム20側で入力、メモリ格納してもかまわない。また、営業店システム30側で入力、格納した情報を、例えばネットワーク10を介して、管理システム20側に送信してもかまわないし、管理システム20側で入力、格納した情報を、営業店システム30側に送信してもかまわない。
次に、損益計算書110に格納する各種情報の内容と算出例を説明する。まず、投資対象物件コード欄111には、損益計算書が、投資対象物件コード14001-001に関する2014年期の該損益計算書である場合、例えば「140001-0001 2014年期1年目 損益計算書」という情報を格納する。
なお、上記情報「140001-0001」が、投資対象物件キャッシュフロー90のフロー属性欄921と同一の投資対象物件コードであれば、損益計算書と投資対象物件キャッシュフローは、投資対象物件が同一であること示し、さらに、例えば「1年目」が、投資対象物件キャッシュフロー90のフロー属性欄921と同一年数であれば、同一会計期間の情報であることを示す。
このように、貸借対照表100と同様に、損益計算書110と投資対象物件キャッシュフロー90は、投資対象物件コード欄111とフロー属性欄921の内容に従って紐付けられている。
以下、損益計算書110に格納する具体的な情報に関して説明すると、損益計算書詳細欄112の1121には、項目を示す、例えば「項目」という情報を、損益計算書詳細欄112の1122には、金額を示す、例えば「金額」という情報を、それぞれ格納する。
さらに、科目欄1121の11211には、例えば「売上高」という情報の下に、実際に発生する科目として、例えば「賃料」、「更新料その他収入」、「(売上計)」という情報を格納し、科目欄1121の11212には、例えば「販売管理費」という情報の下に、実際に発生する科目として、例えば「管理費・修理積立金等」、「マネジメントフィー」、「火災保険料」、「登録免許税」、「不動産取得税」、「固都税」、「原価償却費」、「(販売管理費計)」という情報を格納する。
また、科目欄1121の11213には、例えば「営業利益」という情報を、科目欄1121の11214には、例えば「支払利息」という情報を、科目欄1121の11215には、例えば「経常利益」という情報を、それぞれ格納する。
また、金額欄1122の11221には、例えば「賃料」として、投資対象物件キャッシュフローの通期欄94の家賃欄9221に格納した、例えば「¥5,774,769」という情報を、「更新料その他収入」として、投資対象物件キャッシュフローの通期欄94の更新料等収入欄9222に格納した、「¥0」を示す例えば「‐」という情報を、「(売上計)」として、上記「賃料」としての、例えば「¥5,774,769」という情報と、「更新料その他収入」としての、例えば「¥0」という情報との合計である、例えば「¥5,774,769」という情報を、それぞれ格納する。
さらに、金額欄1122の11222には、例えば「管理費・修理積立金等」として、該投資対象物件キャッシュフローの年度計欄93の管理費等支出欄9232に格納した、例えば「¥680,537」という情報を、「マネジメントフィー」として、投資対象物件キャッシュフローの年度計欄93のマネジメントフィー欄9233に格納した、例えば「¥311,828」という情報を、「火災保険料」として、投資対象物件データテーブルの金融機関費用欄8209の火災保険料として格納した、例えば「¥30,000」という情報を、それぞれ格納する。
また、「登録免許税」として、投資対象物件データテーブルの租税欄4207の登録免許税として格納した、例えば「¥680,000」という情報を、「不動産取得税」として、投資対象物件データテーブルの租税欄8207の不動産取得税として格納した、例えば「¥1,000,000」という情報を、それぞれ格納する。
また、「固都税」として、投資対象物件キャッシュフローの年度計欄93の租税支出欄9234に格納した情報から、固都税分として、例えば「¥0」という情報を、「原価償却費」として、投資対象物件データテーブルの法定耐用年数欄8217と、物件比率欄8219に格納した情報とから算出した、例えば「¥1,413,372」という情報を、それぞれ格納する。
また、「(販売管理費計)」として、上記「販売管理費」の金額として計上した、「管理費・修理積立金等」、「マネジメントフィー」、「火災保険料」、「登録免許税」、「不動産取得税」、「固都税」、「原価償却費」の各情報の合計である、例えば「¥4,115,737」という情報を格納する。
また、金額欄1122の11223には、例えば「営業利益」として、上記「(売上計)」として格納した、例えば「¥5,774,769」という情報から、上記「(販売管理費計)」として格納した、例えば「¥4,115,737」という情報を減じた、例えば「¥1,659,032」という情報を格納する。
さらに、金額欄1122の11224には、例えば「支払利息」として、該投資対象物件キャッシュフローのローン支出欄9231の、各月欄に格納した情報のうち、金利として中段に格納した情報の合計である、例えば「¥1,235,367」という情報を格納する。
また、金額欄1122の11225には、例えば「経常利益」として、上記「営業利益」として格納した、例えば「¥1,659,032」という情報から、上記「支払利息」として格納した、例えば「¥1,235,367」という情報を減じた、例えば「¥423,665」という情報を格納する。
なお、損益計算書110は、例えば営業店装置メモリ31に格納されたプログラムに従って営業店装置プロセッサ32により算出した内容、または損益計算書110に準じた入力画面(図示せず)に従って入力した内容を、例えば営業店装置メモリ31上に格納するものとする。また、必要に応じて、ネットワーク10を介して管理システム20、関連機関システム202等から情報を受信し、この情報に従って各項目内容を格納してもかまわない。
さらに、必要に応じて、損益計算書110の内容に従った貸借対照表画面(図示せず)を、例えば営業店システム30の営業店出力装置33、管理システム20の管理出力装置23に表示するものとする。その他、損益計算書110の詳細に関しては、投資対象物件データテーブル80、投資対象物件キャッシュフロー90、貸借対照表100等に準ずるものとする。
以上、図28~図30では、投資対象物件コード「14001-001」の1年目である2014年期を例に、キャッシュフロー、貸借対照表、損益計算書の作成について説明したが、以降、長期評価のため、30年目までのキャッシュフロー、貸借対照表、損益計算書を作成するものとする。
図31は、本発明の一実施形態に係る損益計算書一覧であり、図32は、本発明の一実施形態に係るキャッシュフロー一覧である。両図に示すように、それぞれ1年目から30年目までの情報を、一覧にまとめている。
まず、図31に示すように、損益計算書一覧120は、損益計算書一覧の対象となる物件コード等の情報を格納する投資対象物件コード欄121、何年目の損益計算書かを示す、損益計算書一覧詳細欄122、さらに、科目の詳細を示す売上欄1231、販売管理費欄1232、営業利益欄1233、営業外費用欄1234、経常利益欄1235等を備えている。
また、売上欄1231は、賃料欄12311と、更新料等欄12312とを備え、販売管理費欄1232は、初期費用欄12321と、管理費・修繕積立金等欄12322と、マネジメントフィー欄12323と、固都税等欄12324と、減価償却費欄12325とを備え、営業外費用欄1234は、支払利息欄12341を備える。
さらに、損益計算書一覧詳細欄122は、損益計算内容の1年目であることを示す1年目欄12201、2年目欄12202、3年目欄12203、・・・、29年目欄12229、30年目欄12230を備えている。
なお、損益計算書一覧120は、例えば営業店装置メモリ31に格納されたプログラムに従って営業店装置プロセッサ32により、関連する情報から算出した情報、または、営業店出力装置33のディスプレイに表示する損益計算書一覧設定画面(図示せず)に従って、例えば営業店システム30の営業店入力装置34のキーボードから操作者により入力された情報を、営業店装置メモリ31に格納されたプログラムに従い、営業店装置プロセッサ32により、営業店装置メモリ31上に格納するものとする。また、損益計算書一覧設定画面(図示せず)は、損益計算書一覧と同一形式を有するものとする。
さらに、必要に応じて、損益計算書一覧の内容に従った損益計算書一覧表示画面(図示せず)を、例えば営業店システム30の営業店出力装置33、管理システム20の管理出力装置23に表示するものとする。なお、損益計算書一覧は、管理システム20側で入力、メモリ格納してもかまわない。また、営業店システム30側で入力、格納した情報を、例えばネットワーク10を介して、管理システム20側に送信してもかまわないし、管理システム20側で入力、格納した情報を、営業店システム30側に送信してもかまわない。
また、損益計算書一覧120に格納する各種情報の内容は、まず、投資対象物件コード欄121には、損益計算書が、投資対象物件コード14001-001に関する2014年1年目から2043年30年目の損益計算書一覧である場合、例えば「140001-0001 2014年期1年目 2043年30年目 損益計算書一覧」という情報を格納する。
なお、上記情報「140001-0001」が、損益計算書110の投資対象物件コード欄111と同一の投資対象物件コードであれば、損益計算書一覧と投損益計算書は、投資対象物件が同一であること示す。以降、各欄には、1年目から30年目の投損益計算の内容から該当する情報を選択し、格納するものとする。また、初期費用欄12321に関しては、投資対象物件データテーブル80の関連する情報から算出し、その情報を格納する。
さらに、損益計算書一覧120は、例えば営業店装置メモリ31に格納されたプログラムに従って営業店装置プロセッサ32により算出した内容、または損益計算書一覧120に準じた入力画面(図示せず)に従って入力した内容を、例えば営業店装置メモリ31上に格納するものとする。また、必要に応じて、ネットワーク10を介して管理システム20、関連機関システム202等から情報を受信し、この情報に従って各項目内容を格納してもかまわない。
さらに、必要に応じて、損益計算書一覧120の内容に従った損益計算書一覧画面(図示せず)を、例えば営業店システム30の営業店出力装置33、管理システム20の管理出力装置23に表示するものとする。その他、損益計算書一覧120の詳細に関しては、投資対象物件データテーブル80、投資対象物件キャッシュフロー90、貸借対照表100、損益計算書110等に準ずるものとする。
次に、図32に示すように、キャッシュフロー一覧130は、キャッシュフロー一覧の対象となる物件コード等の情報を格納する投資対象物件コード欄131、何年目の損益計算書かを示す、キャッシュフロー一覧詳細欄132、さらに、科目の詳細を示す収入合計欄1331、支払合計欄1332、年度収入欄1333、口座残高欄1334、ローン残高欄1335等を備えている。
また、収入合計欄1331は、賃料欄13311と、更新料等欄13312と、租税軽減欄13313とを備え、支払合計欄1332は、支払利息欄13321と、元本返済欄13322と、管理費・修繕積立金等欄13323と、マネジメントフィー欄13324と、租税支払欄13325とを備える。
さらに、キャッシュフロー一覧詳細欄132は、キャッシュフロー内容の1年目であることを示す1年目欄13201、2年目欄13202、3年目欄13203、・・・、29年目欄13229、30年目欄13230を備えている。
なお、キャッシュフロー一覧130は、例えば営業店装置メモリ31に格納されたプログラムに従って営業店装置プロセッサ32により、関連する情報から算出した情報、または、営業店出力装置33のディスプレイに表示するキャッシュフロー一覧設定画面(図示せず)に従って、例えば営業店システム30の営業店入力装置34のキーボードから操作者により入力された情報を、営業店装置メモリ31に格納されたプログラムに従い、営業店装置プロセッサ32により、営業店装置メモリ31上に格納するものとする。また、キャッシュフロー一覧設定画面(図示せず)は、キャッシュフロー一覧と同一形式を有するものとする。
さらに、必要に応じて、キャッシュフロー一覧の内容に従ったキャッシュフロー一覧表示画面(図示せず)を、例えば営業店システム30の営業店出力装置33、管理システム20の管理出力装置23に表示するものとする。
なお、キャッシュフロー一覧は、管理システム20側で入力、メモリ格納してもかまわない。また、営業店システム30側で入力、格納した情報を、例えばネットワーク10を介して、管理システム20側に送信してもかまわないし、管理システム20側で入力、格納した情報を、営業店システム30側に送信してもかまわない。
また、キャッシュフロー一覧130に格納する各種情報の内容は、まず、投資対象物件コード欄131には、キャッシュフローが、投資対象物件コード14001-001に関する2014年1年目から2043年30年目のキャッシュフロー一覧である場合、例えば「140001-0001」、「2014年期1年目 2043年30年目 キャッシュフロー一覧」という情報を格納する。
なお、上記情報「140001-0001」が、投資対象物件キャッシュフロー90のキャッシュフロー管理欄92と同一の投資対象物件コードであれば、キャッシュフロー一覧と投資対象物件キャッシュフローは、投資対象物件が同一であることを示す。以降、各欄には、1年目から30年目の投資対象物件キャッシュフローの内容から該当する情報を選択し、格納するものとする。
さらに、キャッシュフロー一覧130は、例えば営業店装置メモリ31に格納されたプログラムに従って営業店装置プロセッサ32により算出した内容、またはキャッシュフロー一覧130に準じた入力画面(図示せず)に従って入力した内容を、例えば営業店装置メモリ31上に格納するものとする。また、必要に応じて、ネットワーク10を介して管理システム20、関連機関システム202等から情報を受信し、この情報に従って各項目内容を格納してもかまわない。
さらに、必要に応じて、キャッシュフロー一覧130の内容に従ったキャッシュフロー一覧画面(図示せず)を、例えば営業店システム30の営業店出力装置33、管理システム20の管理出力装置23に表示するものとする。その他、キャッシュフロー一覧130の詳細に関しては、投資対象物件データテーブル80、投資対象物件キャッシュフロー90、貸借対照表100、損益計算書110、損益計算書一覧120等に準ずるものとする。
図33は、本発明の一実施形態に係る投資効果分析一覧である。投資効果分析一覧140は、例えば投資対象物件コード「14001-001」に関し、投資対象物件データテーブル80、投資対象物件キャッシュフロー90、貸借対照表100、損益計算書110、損益計算書一覧120、キャッシュフロー一覧130等から、投資対象物件に関する投資効果分析内容を格納する。
図示のように、投資効果分析一覧140は、投資効果分析一覧140の対象となる物件コード等の情報を格納する投資対象物件コード欄141、投資効果分析期間を示す、投資効果分析一覧詳細欄142、さらに、分析内容を示す分析内容欄1431、1441、1451、分析結果を示す分析結果欄1432、1442、1452、分析の説明内容を示す説明欄1433、1443、1453等を備えている。また、投資効果分析一覧詳細欄142は、分析期間を示す、期間表示欄1421、1422、1423を、さらに備えている。
なお、投資効果分析一覧140は、例えば営業店装置メモリ31に格納されたプログラムに従って営業店装置プロセッサ32により、関連する情報から算出した情報、または、営業店出力装置33のディスプレイに表示する投資効果分析一覧設定画面(図示せず)に従って、例えば営業店システム30の営業店入力装置34のキーボードから操作者により入力された情報を、営業店装置メモリ31に格納されたプログラムに従い、営業店装置プロセッサ32により、営業店装置メモリ31上に格納するものとする。また、投資効果分析一覧設定画面(図示せず)は、投資効果分析一覧と同一形式を有するものとする。
さらに、必要に応じて、投資効果分析一覧の内容に従った投資効果分析一覧表示画面(図示せず)を、例えば営業店システム30の営業店出力装置33、管理システム20の管理出力装置23に表示するものとする。
なお、投資効果分析一覧は、管理システム20側で入力、メモリ格納してもかまわない。また、営業店システム30側で入力、格納した情報を、例えばネットワーク10を介して、管理システム20側に送信してもかまわないし、管理システム20側で入力、格納した情報を、営業店システム30側に送信してもかまわない。
次に、投資効果分析一覧140に格納する各種情報の内容は、まず、投資対象物件コード欄141には、投資効果分析が、投資対象物件コード14001-001、物件価格100,000,000円、初期投入額43,001,733円である場合、例えば「投資対象物件コード:140001-0001 物件価格¥100,000,000 初期投入額¥43,001,733」という情報を格納する。
なお、上記情報「140001-0001」が、投資対象物件データテーブル80等の投資対象物件コード欄81と同一の投資対象物件コードであれば、該投資効果分析一覧と投資対象物件データテーブル等は、投資対象物件が同一であること示す。
また、投資効果分析一覧詳細欄142には、分析期間が、例えば2014年5月から2029年4月の、15年のローン返済期間中と、2029年5月のローン完済時と、2029年5月以降のローン完済後の、3つの期間であった場合、例えば、期間表示欄1421には「2014.05~2029.04(返済中)」、期間表示欄1022には「2029.05(完済時)」、期間表示欄1023には「2029.05~(完済後)」という情報を格納する。
さらに、期間表示欄1421の分析内容欄1431には、例えば、ローン返済中の年平均キャッシュフローを格納する場合には、上記に示す内容である「ローン返済中の年平均キャッシュフロー」という情報を格納し、分析結果欄1432には、投資対象物件データテーブル80等の情報が、年平均154,237円であった場合、例えば「154,237円/年間」という情報を格納し、説明欄1433には、算出条件が、完済時の口座残高を返済期間16年で割った場合、例えば「=完済時の口座残高÷返済期間(16年)」という情報を格納する。
以降、上記投資効果分析結果に準じて、期間表示欄1421の、分析内容欄1441には例えば「返済された不動産ストック」、1451には例えば「初期投入額に対する年間純利回り」、分析結果欄1442には例えば「4,000,000円/年間」、1452には例えば「9.66%」、説明欄1443には例えば「=融資金額÷返済期間(16年)」、1453には例えば「=(年平均キャッシュフロー+返済せれた不動産ストック)÷初期投入額」の各欄、またさらに、期間表示欄1422、1423の各欄にも、投資効果分析結果に関する各情報を、格納するものとする。
さらに、投資効果分析一覧140は、例えば営業店装置メモリ31に格納されたプログラムに従って営業店装置プロセッサ32により算出した内容、または投資効果分析一覧140に準じた入力画面(図示せず)に従って入力した内容を、例えば営業店装置メモリ31上に格納するものとする。
また、必要に応じて、ネットワーク10を介して管理システム20、関連機関システム202等から情報を受信し、この情報に従って各項目内容を格納してもかまわない。さらに、必要に応じて投資効果分析一覧140の内容に従った投資効果分析一覧画面(図示せず)を、例えば営業店システム30の営業店出力装置33、管理システム20の管理出力装置23に表示するものとする。
その他、投資効果分析一覧140の詳細に関しては、投資対象物件データテーブル80、投資対象物件キャッシュフロー90、貸借対照表100、損益計算書110、損益計算書一覧120、キャッシュフロー一覧130等に準ずるものとする。
図34は、本発明の一実施形態に係る投資効果分析2一覧である。図33で上述した投資効果分析一覧140では、現状による諸条件に従って投資効果分析を行う例を示したが、図34に図示の投資効果分析2一覧150では、各条件が変動した場合の投資効果分析内容を示す。
図34に示すように、投資効果分析2一覧150は、投資効果分析2一覧150の対象となる物件コード等の情報を格納する投資対象物件コード欄151、投資効果分析における利回条件を示す利回条件欄152、賃料変動条件を示す賃料条件欄1531、1532、1533を備えている。さらに、利回条件欄152は、利回条件項目欄1521、利回変動条件欄1522を備えている。
また、賃料条件欄1531は、賃料変動条件における売却価格を格納する売却価格欄15311、投下資本収益率を格納する収益率欄15312、月別の返額を格納する返済額欄15313、値上率を格納する値上率欄15314を備えている。同様に、賃料条件欄1532は、売却価格欄15321、収益率欄15322、返済額欄15323、値上率欄15324を備えている。また、賃料条件欄1533は、売却価格欄15331、収益率欄15332、返済額欄15333、値上率欄15334を備えている。
さらにまた、賃料条件欄1531、1532、1533は、それぞれに対応する賃料変動条件欄15201、賃料条件項目欄15202、利回条件分析結果1欄15203、利回条件分析結果2欄15204、利回条件分析結果3欄15205等を備えている。
なお、投資効果分析2一覧150は、例えば営業店装置メモリ31に格納されたプログラムに従って営業店装置プロセッサ32により、関連する情報から算出した情報、または、営業店出力装置33のディスプレイに表示する投資効果分析2一覧設定画面(図示せず)に従って、例えば営業店システム30の営業店入力装置34のキーボードから操作者により入力された情報を、営業店装置メモリ31に格納されたプログラムに従い、営業店装置プロセッサ32により、営業店装置メモリ31上に格納するものとする。また、投資効果分析2一覧設定画面(図示せず)は、投資効果分析2一覧と同一形式を有するものとする。
さらに、必要に応じて、投資効果分析2一覧の内容に従った投資効果分析2一覧表示画面(図示せず)を、例えば営業店システム30の営業店出力装置33、管理システム20の管理出力装置23に表示するものとする。なお、投資効果分析2一覧は、管理システム20側で入力、メモリ格納してもかまわない。また、営業店システム30側で入力、格納した情報を、例えばネットワーク10を介して、管理システム20側に送信してもかまわないし、管理システム20側で入力、格納した情報を、営業店システム30側に送信してもかまわない。
次に、投資効果分析2一覧150に格納する各種情報の内容を、以下に示す。まず、投資対象物件コード欄151には、投資効果分析が、投資対象物件コード14001-001、物件価格100,000,000円、初期投入額43,001,733円、経過年数が7年、現状金利2.300%である場合、例えば「投資対象物件コード:140001-0001 物件価格:¥100,000,000 初期投入額:¥43,001,733 経過年数:7年 現状金利:2.300%」という情報を格納する。
なお、上記情報「140001-0001」が、投資対象物件データテーブル80の投資対象物件コード欄81等と同一の投資対象物件コードであれば、投資効果分析2一覧と投資対象物件データテーブル等は、投資対象物件が同一であることを示す。また、利回条件欄152の利回条件分析結果1欄15203には、「期待利回り」、「経過年数時金利」という情報を利回条件欄1521に格納し、例えば期待利回りを6.30%、経過年数時金利を2.30%とすると、例えば「6.30%」、「2.30%」という情報を、利回変動条件欄1522に格納する。
以下、利回条件分析結果1欄15203に準じて、利回条件分析結果2欄15204、利回条件分析結果3欄15205の利回変動条件欄1522にも、期待利回り、経過年数後金利に関する条件を格納するものとする。
さらに、賃料変動条件欄15201の賃料条件欄1531には、条件賃料として、例えば「¥524,979」という情報を、賃料条件欄1532には、条件賃料として、例えば「¥787,469」という情報を、賃料条件欄1533には、条件賃料として、例えば「¥1,049,958」という情報を、例えば「賃料」という情報とともに、それぞれ格納する。
以上、各種条件の設定値から投資効果を算出し、賃料条件欄1531の売却価格欄15311に例えば「¥100,000,000」という情報を、収益率欄15312に例えば「145.8%」という情報を、返済額欄15313に例えば「¥394,449」という情報を、値上率欄15314に値がないことから例えば「‐(ハイフン)」という情報を、それぞれ格納する。以下、賃料条件欄1531に準じて、賃料条件欄1532、賃料条件欄1533にも投資効果算出結果を格納するものとする。
また、投資効果分析2一覧150では、賃料の値上がり、売却価格の上昇を前提とせず、例えば賃料の値下がり、売却価格の下落を想定し、さらに経過年数後の金利を設定して各項目を算して、リスク分析の資料としてもかまわない(図示せず)。
さらに、投資効果分析2一覧150は、例えば営業店装置メモリ31に格納されたプログラムに従って営業店装置プロセッサ32により算出した内容、または投資効果分析2一覧150に準じた入力画面(図示せず)に従って入力した内容を、例えば営業店装置メモリ31上に格納するものとする。
また、必要に応じて、ネットワーク10を介して管理システム20、関連機関システム202等から情報を受信し、この情報に従って各項目内容を格納してもかまわない。さらに、必要に応じて投資効果分析2一覧150の内容に従った投資効果分析2一覧画面(図示せず)を、例えば営業店システム30の営業店出力装置33、管理システム20の管理出力装置23に表示するものとする。
その他、投資効果分析2一覧150の詳細に関しては、投資対象物件データテーブル80、投資対象物件キャッシュフロー90、貸借対照表100、損益計算書110、損益計算書一覧120、キャッシュフロー一覧130、投資効果分析一覧140等に準ずるものとする。
ところで、本願における区分所有オフィスでは、賃借人は事業目的で物件を賃借しているため、家賃は消費税の課税対象となる。このため、図28で前述の投資対象物件キャッシュフロー90の家賃欄9221等に格納する家賃等は、消費税込みの金額で表示している。これは、一般に住居として使用する賃貸マンションの家賃の場合、住宅の家賃ということで、現状非課税扱いとなるが、本願では事業目的のため、消費税についても検討を要する。そして、消費税率の変動が想定される場合、投資効果分析に消費税に関するシミュレーションを行うことが求められる。以下に、シミュレーションの方法について説明する。
図35に示すように、消費税シミュレーション結果一覧160は、消費税シミュレーション結果一覧160の対象となる物件コード、消費税率設定値等の情報を格納する投資対象物件コード欄161、シミュレーション年度、税金額内容を格納する内容欄162、年度別の税額を格納する、例えば2014年度欄16301、2015年度欄16302、2016年度欄16303、・・・、2072年度欄16359、2073年度欄16360等を備えている。
また、内容欄162は、西暦年を格納する西暦欄1621、和暦年を格納する和暦欄1622、仮受消費税を格納する仮受消費税欄1623、仮払消費税を格納する仮払消費税欄1624、納税額を格納する納税額欄1625、納税額の累計を格納する累計欄1626を、さらに備えている。
なお、消費税シミュレーション結果一覧160は、例えば営業店装置メモリ31に格納されたプログラムに従って営業店装置プロセッサ32により、関連する情報から算出した情報、または、営業店出力装置33のディスプレイに表示する消費税シミュレーション結果一覧設定画面(図示せず)に従って、例えば営業店システム30の営業店入力装置34のキーボードから操作者により入力された情報を、営業店装置メモリ31に格納されたプログラムに従い、営業店装置プロセッサ32により、営業店装置メモリ31上に格納するものとする。また、消費税シミュレーション結果一覧設定画面(図示せず)は、消費税シミュレーション結果一覧と同一形式を有するものとする。
さらに、必要に応じて、消費税シミュレーション結果一覧の内容に従った消費税シミュレーション結果一覧表示画面(図示せず)を、例えば営業店システム30の営業店出力装置33、管理システム20の管理出力装置23に表示するものとする。
なお、消費税シミュレーション結果一覧は、管理システム20側で入力、メモリ格納してもかまわない。また、営業店システム30側で入力、格納した情報を、例えばネットワーク10を介して、管理システム20側に送信してもかまわないし、管理システム20側で入力、格納した情報を、営業店システム30側に送信してもかまわない。
次に、消費税シミュレーション結果一覧160に格納する各種情報の内容を、以下に示す。まず、投資対象物件コード欄161には、例えば投資対象物件コード:140001-0001の消費税に関し、2014年4月1日からの消費税率を8%、2015年10月1日からの消費税率を10%とすると、例えば「投資対象物件コード:140001-0001 2014.04.01.8% 2015.10.01.10%」という情報を、内容欄162の西暦欄1621には例えば「西暦」という情報を、和暦欄1622には例えば「和暦」という情報を、仮受消費税欄1623には例えば「仮受消費税」という情報を、仮払消費税欄1624には例えば「払受消費税」という情報を、納税額欄1625には例えば「納税額」という情報を、累計欄1626には例えば「累計」という情報を、それぞれ格納する。
また、西暦欄1621の2014年度欄16301には例えば「2014」という情報を、以下同様に、2015年度欄16302には例えば「2015」という情報を、2016年度欄16303には例えば「2016」という情報を、最後に、2072年度欄16359には例えば「2072」という情報を、2073年度欄16360には例えば「2073」という情報を、それぞれ格納する。さらに、和暦欄1622にも西暦欄1621と同様に、例えば「26」、「27」、「28」、・・・、「84」、「85」という情報を、それぞれ格納する。
次に、具体的な消費税金額に関しては、まず、2014年度欄16301の仮受消費税欄1623には、例えば図28で前述の投資対象物件キャッシュフロー90の投資対象物件コード140001-0001の2014年1年目の情報の、収入欄922に格納された収入項目から消費税対象金額を抽出して、この金額から2014年度の仮受消費税金額を算出し、例えば「¥427,757」という情報を格納する。
また、仮払消費税欄1624には、支出欄923から消費税対象金額を抽出して、この金額から2014年度の仮払消費税金額を算出し、例えば「¥23,089」という情報を格納する。
以下、上記仮受消費税金額及び仮払消費税金額から納税額及び累計を算出し、納税額欄1625には例えば「¥404,668」という情報を、累計欄1626には例えば「¥404,668」という情報を、それぞれ格納する。
以下同様に、2015年度欄16302、2016年度欄16303、・・・にも、順次各消費税金額を格納するが、投資対象物件コード欄161に示された消費税率の変更時期と設定税率に従って、消費税を計算し、格納するものとする。
その他、消費税シミュレーション結果一覧160の詳細に関しては、投資対象物件データテーブル80、投資対象物件キャッシュフロー90、貸借対照表100、損益計算書110、損益計算書一覧120、キャッシュフロー一覧130、投資効果分析一覧140、投資効果分析2一覧150等に準ずるものとする。
なお、消費税シミュレーション結果一覧160は、区分所有オフィスを資産運用することを前提として、例えば30年という長期に渡る消費税シミュレーションを行っているが、例えば区分所有オフィスを分譲する目的で仕入れて販売する供給側にも、同様に応用するものとする(図示せず)。
以上、区分所有オフィスの供給および所有に関する投資を行う場合の事業成果の評価システムに関し、仕入対象物件データテーブル40、賃貸状況一覧50、取得費用一覧60、個別収支一覧70によって、区分所有オフィスの供給における評価について、投資対象物件データテーブル80、投資対象物件キャッシュフロー90、貸借対照表100、損益計算書110、損益計算書一覧120、キャッシュフロー一覧130、投資効果分析一覧140、投資効果分析2一覧150によって、区分所有オフィスの購入における評価について説明してきたが、これら情報作成のもととなる、例えば、物件価格、金利等々は、変動するものであり、変動のあった時点で、情報を変更することで、最新の財務諸表等を作成し、これをもとに、投資効果、リスク等の分析結果を、ディスプレイ等の画面、あるいは印刷結果等を通じて得ることができる。
なお、いままでの説明では、たとえば図1に示すネットワーク10を介して接続される管理システム20および営業店システム30から構成されるシステムにおいて本願を運用するものとして説明しているが、ネットワーク10を介して接続される管理システム20と営業店システム30とから成る複数のシステムによって運用してもかまわない。
また、区分所有オフィスの供給における投資効果評価と区分所有オフィスの購入における投資効果評価とをネットワーク10を介して接続される管理システム20および営業店システム30とから構成される別々のシステムによって運営してもかまわない。あるいは、区分所有オフィスの供給における投資効果評価と区分所有オフィスの供給における投資効果評価とを一貫したシステムとして運用しても、区分所有オフィスの購入における投資効果評価のみを行うシステムして運用しても、区分所有オフィスの供給における投資効果評価のみを行うシステムして運用してもかまわない。
[5.まとめ)]
上述のように、区分所有オフィス事業を含む不動産投資関連において、投資方針を決定するためには、資金融資を含み不動産投資に関する投資成果を明確にすることが要望されるが、その区分所有オフィスへの投資を検討する企業の不安を軽減するためには、投資の際の諸条件やリスク等を明確にする必要がある。
詳細は図示に任せて省略することとして、本願による明確な投資評価とそれを根拠として、前述の図9~図13および上記図26~図29等も参照利用しつつ、きめの細かい説明を行うことにより、区分所有オフィス事業への投資参加企業の不安を取り除くことが肝要である。
上記のような課題に対して上述してきたように、本発明によれば、区分所有オフィス事業を含む不動産投資関連において、環境に柔軟に対応しつつ、高精度でありながら、簡易で利用し易い評価が可能になる。
本発明の概念は、主に、いくつかの実施形態を参照して説明してきた。しかしながら、当業者によって容易に理解されるように、上述のもの以外の実施形態は、添付の特許請求の範囲によって定義されるように、本発明の概念の範囲内で等しく可能である。