JP7489365B2 - タッチセンサ - Google Patents

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Description

本開示は、タッチセンサに関する。
関連技術の説明
近年、タッチセンサは、ユーザと電子機器との間の情報通信チャネルとして、携帯電話、ノートパソコン(notebook computer)、衛星ナビゲーションシステム、デジタルAVプレーヤなどの携帯型電子製品に広く用いられている。
狭幅ベゼル電子製品(narrow bezel electronic product)に対する需要が徐々に増加するにつれて、業界は、ユーザのニーズを満たすために、タッチパネルのベゼルのサイズを縮小することにコミットしている。一般的に、タッチパネルは、タッチ電極と周辺回路とを含み、タッチ電極と周辺回路とは、タッチ電極が周辺回路を介して外部コントローラに信号を伝達することができるように、通常、周辺領域において互いに重なり合って、導電経路またはループを形成する。タッチパネルのベゼルサイズは、周辺回路のライン幅(線幅)(line width)やライン間隔(線間隔)(line spacing)、タッチ電極と周辺回路との接触面積などの要因に依存することが多く、それらは、信号伝送の安定性にさらに影響を与える。従って、狭幅ベゼル設計の要件を満たすだけでなく、タッチパネルの電気的仕様の要件も満たすことができるタッチパネルを提供する方法は、現在研究する価値がある。
本開示のいくつか(一部)(some)の実施態様によれば、可視領域と、可視領域の少なくとも片側(one side)に周辺領域とを有するタッチセンサは、基板と、タッチ電極層と、複数の周辺トレース(trace)とを含む。タッチ電極層は、基板の表面上に配置され、可視領域に対応する複数のタッチ電極を含む。周辺トレースは、基板の表面上に配置され、周辺領域に対応する。周辺トレースは、それぞれタッチ電極に電気的に接続され、周辺トレースの各々は、マトリクスと、マトリクス内に分布(分散)する複数の金属ナノワイヤとを含み、周辺トレースの各々のライン幅は、6μm以上、12μm以下であり、周辺トレースの任意の隣接する周辺トレースのライン間隔は、6μm以上、12μm以下である。
本開示のいくつかの実施態様において、周辺トレースの各々のライン幅は、10μm以下、好ましくは8μm以下であり、周辺トレースの任意の隣接する周辺トレースのライン間隔は、10μm以下、好ましくは8μm以下である。
本開示のいくつかの実施態様において、可視領域の幅に対する、可視領域の片側の周辺領域の幅の比は、0.003~0.010の間である。
本開示のいくつかの実施態様において、タッチ電極層は、マトリクスと、マトリクス内に分布される金属ナノワイヤとを含む金属ナノワイヤ層である。
本開示のいくつかの実施態様において、周辺トレースのそれぞれは、スタック内に配置された第1の導電層および第2の導電層を含み、第1の導電層は、マトリクスおよびマトリクス内に分布された金属ナノワイヤを含む金属ナノワイヤ層である。
本開示のいくつかの実施態様において、第1の導電層は、第2の導電層と基板との間にあり、第1の導電層は、第2の導電層の下面(lower surface)に接触する。
本開示のいくつかの実施態様において、第1の導電層およびタッチ電極層は、同一の水平面(horizontal plane)上にある。
本開示のいくつかの実施態様において、第2の導電層は、第1の導電層と基板との間にあり、第2の導電層は、第1の導電層の下面に接触する。
本開示のいくつかの実施態様において、第1の導電層およびタッチ電極層は、異なる水平面上にあり、第1の導電層は、クライミング部(クライミングセクション、climbing section)によって第1の導電層に対応するタッチ電極の1つに接続される。
本開示のいくつかの実施態様において、第1の導電層の側壁は、第2の導電層の側壁と実質的に整列(align)している。
本開示のいくつかの実施態様において、第1の導電層と、第1の導電層に接続されかつ対応するタッチ電極のうちの1つとは、それらの間にいかなる界面(interface)を持たない一体(one piece)として、一体的に形成される。
本開示のいくつかの実施態様において、タッチセンサは、さらに、周辺トレースを覆うフィルム層を含む。
本開示のいくつかの実施態様において、フィルム層は、周辺トレースの隣接する周辺トレースの間に充填される。
本開示のいくつかの実施態様において、周辺トレースのそれぞれの、第1の導電層および第2の導電層は、フィルム層と接触している。
本開示のいくつかの実施態様において、第2の導電層は、単一の金属材料または合金材料から作製される単層構造(構造体)(structure)、2つ以上の金属材料または合金材料から作製される二層または多層構造、あるいは金属材料および金属酸化物材料から作製される二層構造または多層構造である。
本開示のいくつかの実施態様において、被覆構造は、マトリクスと、各周辺トレースの金属ナノワイヤのそれぞれとの間の界面上にある。
本開示のいくつかの実施態様において、マトリクスは、金属ナノワイヤの隣接する金属ナノワイヤの間に充填され、被覆構造は、マトリクス内に単独で存在しない。
本開示のいくつかの実施態様において、被覆構造は、マトリクスと各金属ナノワイヤとの間の界面上に均一に形成される被覆層を画定(規定)(define)するように、マトリクスと各金属ナノワイヤとの間の界面全体を覆う。
本開示のいくつかの実施態様において、被覆構造は、単一の金属材料または合金材料から作製される単層構造、あるいは2つ以上の金属材料または合金材料から作製される二層構造または多層構造である。
本開示の前述の実施態様によれば、本開示のタッチセンサの周辺トレースは、金属ナノワイヤを含み、周辺トレースのライン幅およびライン間隔は、それぞれ、特定の数値範囲内になるように設計される。さらに、実施可能な特定の数値範囲内のライン幅およびライン間隔を有する周辺トレースの様々な構造が提供される。このように、タッチセンサは、タッチセンサの電気的仕様および狭幅ベゼル設計の要件を満たす様々な用途を提供することができ、それによって、市場の要求を満たすことができる。さらに、タッチセンサの周辺トレースが異なる材料で構成される場合、異なる材料および対応するパターニングプロセス条件に起因する異なる制限がある。言い換えると、金属ナノワイヤとは異なる材料で作製される周辺トレースの仕様と、金属ナノワイヤで作製される周辺トレースの仕様とは、比較にならない。
本開示は、以下の添付図面を参照して、実施態様の以下の詳細な説明を読むことにより、より完全に理解することができる。
図1Aは、本開示のいくつかの実施態様によるタッチセンサを示す概略上面図である。
図1Bは、本開示のいくつかの実施態様による、図1Aにおけるタッチセンサの領域R1を示す概略部分拡大図である。
図2A~2Cは、本開示の異なる実施態様による、線A-A’に沿った図1Aのタッチセンサを示す概略断面図である。 図2A~2Cは、本開示の異なる実施態様による、線A-A’に沿った図1Aのタッチセンサを示す概略断面図である。 図2A~2Cは、本開示の異なる実施態様による、線A-A’に沿った図1Aのタッチセンサを示す概略断面図である。
図3Aおよび3Bは、本開示のいくつかの実施態様による、周辺トレースの光学顕微鏡画像である。 図3Aおよび3Bは、本開示のいくつかの実施態様による、周辺トレースの光学顕微鏡画像である。
図3Cおよび3Dは、いくつかの比較例による、周辺トレースの光学顕微鏡画像である。 図3Cおよび3Dは、いくつかの比較例による、周辺トレースの光学顕微鏡画像である。
詳細な説明
以下、本開示の本実施態様を詳細に参照し、その例を添付図面に示す。図面および説明においては、可能な限り、同一の参照番号を使用して、同一または類似の部分を参照する。
本明細書では、図に示すように、1つの要素と別の要素との間の関係を記述するために、「下(lower)」または「下部(bottom)」および「上(upper)」または「上部(top)」などの相対的な用語を使用することができることを理解されたい。相対的な用語は、図に示されているもの以外の装置(デバイス)の異なる向きを含むことが意図されていることを理解されたい。例えば、ある図の装置をひっくり返した場合、他の要素の「下(lower)」側にあると記述されている要素は、他の要素の「上(upper)」側に方向付けられる。したがって、例示的な用語「下(lower)」は、図面の特定の向きに応じて、「下(lower)」および「上(upper)」の向きを含み得る。同様に、ある図の装置をひっくり返した場合、他の要素の「下方(below)」として記述される要素は、他の要素の「上方(above)」に方向付けられる。したがって、例示的な用語「下方(below)」は、「上方(above)」および「下方(below)」の向きを含むことができる。
さらに、本開示において使用される「約(about)」、「おおよそ(approximately)」、または「実質的に(substantially)」などの用語は、通常、「所定の値または範囲の20%以内、好ましくは10%以内、または、より好ましくは5%以内」を指す。明示的に記載されていない場合、本開示に記載されている値または範囲は、おおよその値または範囲とみなされる。すなわち、用語「約(about)」、「おおよそ(approximately)」、または「実質的に(substantially)」は、本開示に明示的に記載されていない場合に推論することができる。
本開示は、タッチセンサの周辺トレースが、金属ナノワイヤを含み、周辺トレースのライン幅およびライン間隔が、それぞれ、特定の数値範囲内になるように設計されている、タッチセンサを提供する。したがって、本開示のタッチセンサは、狭幅ベゼル設計の要件を満たすだけでなく、タッチセンサの電気的仕様の要件も満たすことができ、それによって、市場の要求を満たすことができる。
図1Aは、本開示のいくつかの実施態様による、タッチセンサ100を示す概略上面図である。本開示のタッチセンサ100は、基板110と、タッチ電極層120と、周辺回路層130とを含む。いくつかの実施態様では、タッチセンサ100は、可視領域VAおよび周辺領域PAを有し、周辺領域PAは、可視領域VAの側面(側方)(side)に配置される。例えば、周辺領域PAは、可視領域VAの周囲(すなわち、その右側、左側、上側、および下側を含む)に配置された枠状の領域であってもよい。他の例として、周辺領域PAは、可視領域VAの左側及び下側に配置されたL字型領域であってもよい。図1Aの実施態様では、周辺領域PAは、可視領域VAの2つの反対側(両側)(two opposite sides)(例えば、左側および右側)に配置される。
基板110は、タッチ電極層120および周辺回路層130を担持(carry)するように構成され、例えば、硬質(rigid)透明基板または可撓性透明基板であってもよい。いくつかの実施態様において、基板110の材料は、ガラス、アクリル、ポリ塩化ビニル、シクロオレフィンポリマー、シクロオレフィンコポリマー、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、無色ポリイミドまたはこれらの組合せなどの透明材料を含むが、これらに限定されない。
タッチ電極層120は、基板110の表面に配置され、可視領域VAに対応する複数のタッチ電極122を含むようにパターニング(pattern)されてもよい。図1Aの実施態様では、タッチ電極層120は、基板110の単一表面上に配置された単層電極構造の一例である。他のいくつかの実施態様において、タッチ電極層120は、例えば、両面(double-sided)単層、片面(single-sided)二層、またはブリッジ型単層電極構造としてもよい。いくつかの実施態様において、タッチ電極122は、ノンインターレース(non-interlaced)方式で配置されてもよい。例えば、タッチ電極122は、第1の方向D1に沿って延在し、第2の方向D2に沿って間隔をおいて配置され、第1の方向D1が第2の方向D2と直交する帯状(strip-shaped)の電極であってもよい。タッチ電極122の構成は、本開示の焦点ではなく、本開示を制限することを意図しないことを理解されたい。
いくつかの実施態様において、タッチ電極層120は、マトリクスと、マトリクス内に分布された複数の金属ナノワイヤ(金属ナノ構造体とも呼ばれる)とを含み得る。マトリクスは、金属ナノワイヤに特定の化学的、機械的、および光学的特性を付与するために、ポリマーまたはその混合物を含み得る。例えば、マトリクスは、金属ナノワイヤと基板110との間の良好な接着を提供することができる。別の例として、マトリクスは、金属ナノワイヤに良好な機械的強度を提供することもできる。いくつかの実施態様において、マトリクスは、金属ナノワイヤが、さらなるスクラッチ/耐摩耗性表面保護を有し、それによって、タッチ電極層120の表面強度を改善するように、特定のポリマーを含み得る。前記特定のポリマーは、例えば、ポリアクリレート、エポキシ樹脂、ポリウレタン、ポリシロキサン、ポリシラン、ポリ(シリコン-アクリル酸)、またはこれらの組み合わせであってもよい。いくつかの実施態様において、マトリクスは、タッチ電極層120の紫外線抵抗を改善し、タッチ電極層120またはタッチセンサ100の耐用年数を延ばすために、さらに、界面活性剤、架橋剤、安定剤(例えば、酸化防止剤もしくは紫外線安定剤を含むが、これらに限定されない)、重合防止剤、または前述の成分のいずれかの組み合わせを含んでもよい。
本明細書で使用される用語「金属ナノワイヤ」は、複数の金属元素、金属合金、または金属化合物(金属酸化物を含む)を含む金属ワイヤの集合を指す集合名詞であり、その中に含まれる金属ナノワイヤの数は、本開示の範囲に影響しないことを理解されたい。いくつかの実施態様において、単一の金属ナノワイヤの断面サイズ(例えば、断面の直径)は、500nm未満、好ましくは100nm未満、より好ましくは50nm未満であることができる。いくつかの実施態様において、金属ナノワイヤは、大きなアスペクト比(すなわち、長さ:断面の直径)を有する。具体的には、金属ナノワイヤのアスペクト比は、10~100,000の間であり得る。より詳細には、金属ナノワイヤのアスペクト比は、10より大きく、好ましくは50より大きく、より好ましくは100より大きくてもよい。さらに、絹、繊維、またはチューブなどの他の用語もまた、上述の断面寸法およびアスペクト比を有し、これらも本開示の範囲内にある。
周辺回路層130は、基板110の表面上に配置され、周辺領域PAに対応し、周辺回路層130は、複数の周辺トレース132を含むようにパターニングされてもよく、ここで、周辺トレース132のそれぞれは、マトリクスと、マトリクス内に分布された複数の金属ナノワイヤとを含む。いくつかの実施態様において、周辺トレース132の各々およびタッチ電極122の各々は、可視領域VAと周辺領域PAとの境界で互いに接触し、互いに電気的に接続されて、可視領域VAと周辺領域PAとを横切る電子伝達経路を形成する。いくつかの実施態様において、周辺トレース132は、さらに、タッチまたは他の信号伝送のための外部コントローラに接続されてもよい。周辺領域PAに対応する基板110は、主に周辺トレース132を収容するように構成されており、各周辺トレース132のライン幅および2つの隣接する周辺トレース132のライン間隔は、タッチセンサ100の周辺領域PAのサイズ(例えば、周辺領域PAの幅W1)に大きく影響し、周辺領域PAのサイズは、さらに、端末製品のベゼルサイズにも影響し得ることに留意されたい。したがって、本開示では、周辺領域PAにおける周辺トレース132のライン幅およびライン間隔は、それぞれ、タッチセンサ100が、狭幅ベゼル設計およびタッチセンサ100の電気的仕様の要件を満たすように、実際に実施可能ないくつかの構造および製造プロセスに従って、特定の数値範囲内に収まるように設計される。
図1Bは、本開示のいくつかの実施態様による、図1Aにおけるタッチセンサ100の領域R1を示す概略部分拡大図である。図1Aおよび図1Bを参照する。上述したように、本開示の周辺トレース132のライン幅Wおよびライン間隔Dは、それぞれ、特定の数値範囲内にあり、その結果、タッチセンサ100は、狭いベゼル設計の要件を満たすだけでなく、タッチセンサ100の電気的仕様の要件も満たし、それによって市場の要求を満たす。具体的には、各周辺トレース132のライン幅Wは、6μm以上、12μm以下であり、任意の2つの隣接する周辺トレース132のライン間隔Dは、6μm以上、12μm以下である。すなわち、ライン幅Wおよびライン間隔Dは、6μm~12μmの間であることができる。ライン幅Wおよびライン間隔Dの数値範囲は非常に重要である。詳細には、ライン幅Wおよびライン間隔Dが6μm未満の周辺トレース132を製造しようとする場合、ライン幅Wが小さすぎるために、周辺トレース132の開回路が発生する可能性があり、ライン間隔Dが小さすぎるために、周辺トレース132の短絡も発生する可能性があり、タッチセンサ100の故障を引き起こして、タッチセンサ100の電気的仕様の要件を満たさなくなることがある。ライン幅Wおよびライン間隔Dが12μmを超える周辺トレース132を製造する場合、タッチセンサ100は、周辺トレース132のライン幅Wおよびライン間隔Dが過度に大きいため、狭いベゼルサイズの用途および設計を満たすことができない。言い換えると、各周辺トレース132のライン幅Wおよび任意の2つの隣接する周辺トレース132のライン間隔Dを6μm~12μmの間に設計することにより、タッチセンサ100は、タッチセンサ100の電気的仕様の要件を満たしつつ、狭幅ベゼル製品に対する市場の要求を満たすことができる。さらに、狭幅ベゼル製品の要求下で、周辺トレース132のより柔軟なルーティングレイアウト(routing layout)を実現するために、各周辺トレース132のライン幅Wおよび任意の2つの隣接する周辺トレース132のライン間隔Dは、10μm未満、好ましくは8μm未満であることができる。
いくつかの実施態様において、可視領域VAの片側(one side)の周辺領域PAを例にとると、周辺トレース132のライン幅Wおよびライン間隔Dが上記特定の数値範囲内にあることに基づいて、タッチセンサ100の可視領域VAの幅W2に対する、周辺領域PAの幅W1の比は、0.003~0.010の間であることができ、その結果、タッチセンサ100から作製される端末製品は、高い画面対本体比(screen-to-body ratio)を有し、端末製品は、狭幅ベゼル設計の要件を満たすことができる。本明細書における、「幅W1および幅W2」とは、それぞれ、第1の方向D1に沿って延びる、周辺領域PAの幅および可視領域VAの幅を指し、それぞれ、同じ水平面(例えば、図面の平面に平行な水平面)上における、周辺領域PAの幅および可視領域VAの幅を指すことに留意されたい。
本開示のタッチセンサ100において、ライン幅Wおよびライン間隔Dが特定の数値範囲内にある上述した周辺トレース132を様々な構造に実装することができる。具体的には、図2A~2Cを参照し、これらは、本開示の異なる実施態様による、線A-A’に沿った図1Aのタッチセンサ100を示す概略断面図である。以下の説明では、周辺トレース132の様々な構造および製造プロセスについて詳細に説明する。
図1Aおよび図2Aを参照する。図2Aの実施態様において、周辺トレース132の各々は、スタック内に配置された第1の導電層1320および第2の導電層1325を含み、ここで、第1の導電層1320は、第2の導電層1325と基板110との間にあり、第1の導電層1320は、第2の導電層1325と接触している。いくつかの実施態様において、第1の導電層1320は、マトリクスMと、マトリクスM内に分布された複数の金属ナノワイヤSとを含む。すなわち、第1の導電層1320は、マトリクスMと、マトリクスM内に分布する金属ナノワイヤSとを含む金属ナノワイヤ層である。また、第1の導電層1320内のマトリクスMおよび金属ナノワイヤSは、タッチ電極層120内のマトリクスおよび金属ナノワイヤと実質的に同一である。言い換えると、マトリクスMおよび金属ナノワイヤSを含む金属ナノワイヤ層の一部は、周辺領域PAにおいて第1の導電層1320を形成し、マトリクスMおよび金属ナノワイヤSを含む金属ナノワイヤ層の一部は、可視領域VAにおいてタッチ電極層120を形成し、ここで、第1の導電層1320と、第1の導電層1320に接続されかつ対応するタッチ電極層120とが、それらの間に界面を有することなく一体として、一体的に形成される。
上記を踏まえて、周辺トレース132の第1の導電層1320とタッチ電極122とを一体的に形成することにより、タッチ電極層120と周辺回路層130とを互いに、直接的かつ電気的に接続することができる。言い換えると、タッチ電極122と第1の導電層1320とは、単一の金属ナノワイヤ層の異なる部分に属する。したがって、周辺トレース132とタッチ電極122との間の電気的な接触を実現するための追加の接触構造(contact structure)は必要なく、その結果、周辺領域PAにおける接触構造によって占められる領域(面積)(area)を節約することができる。いくつかの実施態様において、第1の導電層1320およびタッチ電極層120は、同じ水平面(例えば、第1の方向D1と第2の方向D2とで形成される水平面)上に配置され得る。
いくつかの実施態様において、第1の導電層1320の側壁1321は、第2の導電層1325の側壁1326と実質的に整列しており、第1の導電層1320の上面(upper surface)1322は、第2の導電層1325の下面1327と接触している。いくつかの実施態様において、第1の導電層1320の上面1322の輪郭(外形、contour)および第2の導電層1325の下面1327の輪郭は、共形であってもよい。すなわち、第2の導電層1325の下面1327は、第1の導電層1320の上面1322の輪郭に沿って延在してもよく、第2の導電層1325の下面1327は、第1の導電層1320の上面1322と密着(closely)して積層されている。いくつかの実施態様において、第1の導電層1320のパターンおよびサイズ(例えば、長さ、幅および高さ)は、第2の導電層1325のパターンおよびサイズと同一または類似であり得る。例えば、第1の導電層1320および第2の導電層1325は、両方とも帯状パターンを有していてもよく、第1の導電層1320の幅(例えば、ライン幅)は、第2の導電層1325の幅と同一又は類似している。言い換えると、基板110上の第1の導電層1320の垂直投影は、基板110上の第2の導電層1325の垂直投影と完全に重なることができる。説明を明確にし、便宜上、図2Aの第1の導電層1320および第2の導電層1325は、長方形の断面形状を有するものとして図示されていることに留意されたい。しかしながら、第1の導電層1320および第2の導電層1325の形状は、実際の用途に応じて変更することができ、本開示を制限することを意図するものではない。
さらに、第1の導電層1320およびタッチ電極層120は、パターニングプロセスを介して、基板110の表面全体(全面)(entire surface)を金属ナノワイヤ層で被覆することによって、周辺領域PAおよび可視領域VAにおいて形成されるため、第1の導電層1320が良好な導電性を提供し、タッチ電極層120が良好な光透過率を提供することを確実にするために、いくつかの実施態様において、可視光(例えば、波長が400nm~700nmの間の光)に対する、金属ナノワイヤ層の光透過率は、約80%を超えてもよく、金属ナノワイヤ層の表面抵抗率は、10オーム/スクエア(Ω/sq)~1000オーム/スクエアの間であってもよい。好ましい実施態様では、可視光に対する金属ナノワイヤ層の光透過率は、約85%を超えてもよく、金属ナノワイヤ層の表面抵抗率は、50オーム/スクエア~500オーム/スクエアの間であってもよい。
いくつかの実施態様において、第2の導電層1325は、良好な導電性を有する金属材料で構成されていてもよい。いくつかの実施態様において、第2の導電層1325は、銅層もしくは銀層などの単一の金属材料または合金材料から構成される単層導電構造であってもよい。あるいは、第2の導電層1325は、銅/ニッケル層、モリブデン/アルミニウム層、チタン/アルミニウム/チタン層、もしくはモリブデン/アルミニウム/モリブデン層などの2以上の金属材料または合金材料から構成される二層または多層構造であってもよい。あるいは、第2の導電層1325は、金属材料と、インジウム亜鉛酸化物/銀/インジウム亜鉛酸化物層などの金属酸化物材料とから構成される二層または多層構造であってもよい。上記導電構造は、好ましくは不透明である。いくつかの実施態様において、第2の導電層1325の表面抵抗率は、0.05オーム/スクエア~0.5オーム/スクエアの間であってもよい。
いくつかの実施態様において、タッチセンサ100は、さらに、フィルム層140を含んでもよく、フィルム層140は、周辺回路層130の全体を覆う。より詳細には、フィルム層140は、周辺トレース132のそれぞれを覆い、さらに、隣接する周辺トレース132の間に充填されて、隣接する周辺トレース132を電気的に絶縁して、短絡を回避する。いくつかの実施態様において、フィルム層140は、絶縁材料を含んでもよい。例えば、絶縁材料は、非導電性樹脂または他の有機材料、例えば、ポリアクリレート、エポキシ樹脂、ポリウレタン、ポリシラン、ポリシロキサン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリビニルブチラール、ポリ(シリコン-アクリル)、ポリ(スチレンスルホン酸)、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレンコポリマー、ポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)、セラミック材料、またはこれらの組み合わせを含み得るが、これらに限定されない。いくつかの実施態様において、良好な絶縁効果を達成するために、前述の金属ナノワイヤSは、フィルム層140内に存在しない(すなわち、フィルム層140内の金属ナノワイヤSの濃度は0である)。いくつかの実施態様において、単一の周辺トレース132に対して、フィルム層140は、第1の導電層1320の側壁1321と、第2の導電層1325の側壁1326および上面1328とを囲み、これらに接触していてもよい。いくつかの実施態様において、フィルム層140は、可視領域VAまで延在して、タッチ電極層120の各タッチ電極122の表面全体を覆っていてもよく、さらに、隣接するタッチ電極122の間に充填されて、隣接するタッチ電極122を電気的に絶縁して、短絡を回避してもよい。
いくつかの実施態様において、フィルム層140を形成するために使用される絶縁材料が、基板110上に被覆されて、周辺トレース132を覆う場合、絶縁材料の一部は、隣接する周辺トレース132の間の空間に侵入(浸透、infiltrate)していてもよく、さらに、金属ナノワイヤ層から部分的に突出している金属ナノワイヤSの一部の突出部分を覆っていてもよく、その結果、金属ナノワイヤSの一部は、硬化後にフィルム層140内に部分的に埋め込まれる。
上述の構成要素の接続関係、材料、および利点は、以下では繰り返されないことを理解されたい。以下、図2Aのタッチセンサ100の製造方法について簡単に説明する。図2Aのタッチセンサ100の製造方法は、ステップS10~ステップS16を含み、ステップS10~ステップS16を順次実行することができる。
最初に、基板110を用意し、ステップS10において、基板110の表面全体(可視領域VAおよび周辺領域PAに対応する面を含む)に、金属ナノワイヤSを含む金属ナノワイヤ層をコーティングし、形成する。いくつかの実施態様において、金属ナノワイヤ層は、さらに、マトリクスMを含んでいてもよい。いくつかの実施態様において、金属ナノワイヤSを含む分散液(dispersion)またはスラリーは、スクリーン印刷、ノズルコーティング、またはローラコーティングなどのプロセスによって、基板110の表面上に形成されてもよく、次いで、分散液またはスラリーは、硬化または乾燥されて、基板110上に配置された金属ナノワイヤ層を形成する。いくつかの実施態様において、分散液またはスラリーが連続的に供給される基板110の表面上にコーティングされるように、ロールツーロールプロセスを実行してもよい。硬化または乾燥ステップの後、分散液またはスラリー中の溶剤および他の物質は揮発し、金属ナノワイヤSは、基板110の表面上にランダムに分布することができ、あるいは、好ましくは、金属ナノワイヤSは、基板110の表面上に落下(fall off)することなく固定されて、金属ナノワイヤ層を形成することができる。金属ナノワイヤ層内の金属ナノワイヤSは、互いに接触して、連続した電流経路を提供し、導電性ネットワークを形成することができる。すなわち、金属ナノワイヤSは、それらの交差位置で互いに接触して、電子を伝達する経路を形成する。いくつかの実施態様において、前処理は、基板110の表面上で実行されてもよい。例えば、基板110と金属ナノワイヤ層との間の接着性を高めるために、表面改質処理を行うか、あるいは、基板110の表面上に接着剤層または樹脂層をさらにコーティングする。
いくつかの実施態様において、分散液またはスラリーは、金属ナノワイヤSが溶剤中に均一に分散されるように、溶剤を含む。具体的には、前記溶剤は、例えば、水、アルコール、ケトン、エーテル、炭化水素、芳香族溶剤(ベンゼン、トルエン、キシレンなど)、またはこれらの組み合わせである。いくつかの実施態様において、分散液は、金属ナノワイヤSと溶剤との間の適合性および溶剤中の金属ナノワイヤSの安定性を改善するために、さらに、添加剤、界面活性剤、および/または結合剤を含んでいてもよい。具体的には、添加剤、界面活性剤および/または結合剤は、例えば、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒプロメロース、フッ素系界面活性剤(fluorosurfactant)、スルホコハク酸スルホン酸塩(sulfosuccinate sulfonate)、硫酸塩、リン酸塩、ジスルホン酸塩、またはこれらの組み合わせであってよい。
いくつかの実施態様において、金属ナノワイヤSの導電性を高めるために、金属ナノワイヤSに対してさらに後処理を行って、金属ナノワイヤSの交差位置における金属ナノワイヤSの接触特性を改善する(例えば、接触面積を増加させる)ことができる。後処理は、加熱、プラズマ供給、コロナ放電、紫外線供給、オゾン供給、または加圧などのステップを含んでいてもよいが、これらに限定されない。具体的には、金属ナノワイヤ層が硬化または乾燥によって形成された後、1つまたは複数のローラを使用して、金属ナノワイヤ層に圧力を加えてもよい。いくつかの実施態様において、金属ナノワイヤSの導電性を高めるために、後処理の加熱および加圧ステップを金属ナノワイヤSに対して同時に実行することができる。いくつかの実施態様において、金属ナノワイヤSは、後処理のために還元剤に曝露されてもよい。例えば、銀ナノワイヤを含む金属ナノワイヤSは、好ましくは、後処理のために銀還元剤に暴露され得る。いくつかの実施態様において、銀還元剤は、水素化ホウ素ナトリウムなどの水素化ホウ素、ジメチルアミンボランなどのホウ素窒素化合物、または水素などのガス還元剤を含んでもよい。後処理を行った後、金属ナノワイヤSの交差位置における接触強度や接触面積を強化することができる。
次に、ステップS12において、周辺領域PAの基板110の全面に、導電性の良い金属を含む金属材料層を形成し、周辺領域PAの金属ナノワイヤ層を覆う。このステップを行った後、基板110の可視領域VAおよび周辺領域PAに対応する全面に、金属ナノワイヤ層を配置し、周辺領域PAに対応する金属ナノワイヤ層の全面に、金属材料層を配置する。
続いて、ステップS14において、金属材料層および金属ナノワイヤ層に対してパターニングステップを行い、その結果、可視領域VAにおける金属ナノワイヤ層、並びに周辺領域PAにおける金属材料層および金属ナノワイヤ層をそれぞれ、それらのパターンで画定される。それによって、可視領域VAにおけるタッチ電極層120および周辺領域PAにおける周辺回路層130を形成する。詳細には、可視領域VA内の金属ナノワイヤ層の部分は、複数のタッチ電極122を形成するようにパターニングされてもよく、周辺領域PA内の金属ナノワイヤ層の部分は、複数の第1の導電層1320を形成するようにパターニングされてもよく、周辺領域PA内の金属材料層は、複数の第2の導電層1325を形成するようにパターニングされてもよい。したがって、第1の導電層1320と、第1の導電層1320に対応しかつ第1の導電層1320の上方にある第2の導電層1325とは、共に、1つの周辺トレース132の全体を形成する。
いくつかの実施態様において、タッチ電極層120および周辺回路層130は、エッチングによってパターニングされてもよく、タッチ電極層120および周辺回路層130は、同じエッチングステップまたは異なるエッチングステップで形成されてもよい。周辺回路層130のパターニングのために、エッチングにより形成された各周辺トレース132において、第1の導電層1320の側壁1321と、第2の導電層1325の側壁1326とが、同一平面上のエッチング面(co-planar etching surface)であってもよい。すなわち、第1の導電層1320の側壁1321と、第2の導電層1325の側壁1326とは、同一のエッチングステップで形成される。あるいは、第2の導電層1325の側壁1326と、第1の導電層1320の側壁1321とを別々に、異なるエッチングステップで順次形成してもよい。
次に、ステップS16において、絶縁材料を基板110上にコーティングして、周辺回路層130の全体およびタッチ電極層120の全体を覆い、前記絶縁材料を、硬化/乾燥させて、基板110の表面上にフィルム層140を形成する。いくつかの実施態様において、前記絶縁材料は、さらに、隣接する周辺トレース132の間の空間および隣接するタッチ電極122の間の空間に浸透して、その結果、隣接する周辺トレース132および隣接するタッチ電極122が、硬化/乾燥後に形成されたフィルム層140によって電気的に絶縁される。いくつかの実施態様において、隣接する周辺トレース132の間の空間および隣接するタッチ電極122の間の空間に浸透する絶縁材料は、さらに、金属ナノワイヤ層から部分的に突出する金属ナノワイヤSの一部の突出部分を被覆して、金属ナノワイヤSの一部がフィルム層140に部分的に埋め込まれるようにしてもよい。
上記ステップS10~S16を行った後、図2Aに示すタッチセンサ100を得ることができる。周辺トレース132の第1の導電層1320と、タッチ電極122とを一体的に形成して、直接的に、電気的接続設計を形成することにより、周辺トレース132とタッチ電極122との間の電気的接触を実現するための追加の接触構造を必要とせず、その結果、周辺領域PAにおける接触構造の占める領域を節約することができる。したがって、各周辺トレース132のライン幅Wを6μm~12μmの間に、任意の2つの隣接する周辺トレース132のライン間隔Dを6μm~12μmの間に設計することを組み合わせて、周辺領域PAの全幅W1を小さくすることができ、その結果、タッチセンサ100は、狭幅ベゼル設計の要件を満たすことができる。
図1Aおよび図2Bを参照する。図2Bの実施態様において、周辺トレース132の各々は、スタック内に配置された第1の導電層1320および第2の導電層1325を含む。図2Bのタッチセンサ100および図2Aのタッチセンサ100は、実質的に同じ構成要素の構成および接続関係、材料、並びに利点を有することに留意されたい。以下の説明では、図2Bのタッチセンサ100と図2Aのタッチセンサ100との間の相違のみを説明し、前述の図2Aのタッチセンサ100の関連する説明を参照して、さらなる詳細を得ることができる。
図2Bの実施態様と図2Aの実施態様との間の少なくとも1つの違いは、図2Bの周辺トレース132において、第2の導電層1325が、第1の導電層1320と基板110との間にあり、第1の導電層1320の下面1323が、第2の導電層1325の上面1328と接触し、第2の導電層1325とタッチ電極層120が、同じ水平面(例えば、第1の方向D1と第2の方向D2とで形成される水平面)上に位置することである。言い換えると、この実施態様では、第1の導電層1320とタッチ電極層120とは、異なる水平面上にあり(例えば、第1の導電層1320が位置する水平面は、タッチ電極層120が位置する水平面よりも高い)、第1の導電層1320は、クライミング部Gによって、第1の導電層1320に対応するタッチ電極122と接続されている。いくつかの実施態様において、互いに接続された、第1の導電層1320、クライミング部G、およびタッチ電極122は、一体的に形成され、第1の導電層1320、クライミング部G、およびタッチ電極122の間には、実質的に界面がない。いくつかの実施態様において、第1の導電層1320、クライミング部G、およびタッチ電極122は、例えば、基板110上に共形方式(コンフォーマルマナー)(conformal manner)で形成することができる。いくつかの実施態様において、第2の導電層1325の上面1328の輪郭および第1の導電層1320の下面1323の輪郭は、共形であってもよい。すなわち、第1の導電層1320の下面1323は、第2の導電層1325の上面1328の輪郭に沿って延在していてもよく、第1の導電層1320の下面1323は、第2の導電層1325の上面1328と密着して積層されている。
さらに、単一の周辺トレース132については、フィルム層140は、第1の導電層1320の側壁1321および上面1322、並びに第2の導電層1325の側壁1326を囲み、かつこれらに接触していてもよい。また、フィルム層140を形成するために使用される絶縁材料が、基板110上に被覆されて、周辺トレース132を覆った後、絶縁材料の一部は、金属ナノワイヤ層の第1の導電層1320の側壁1321および上面1322から部分的に突出する金属ナノワイヤSの一部の突出部分を覆ってもよく、その結果、金属ナノワイヤSの一部は、硬化後にフィルム層140に部分的に埋め込まれる。
以下、図2Bのタッチセンサ100の製造方法について簡単に説明する。図2Bのタッチセンサ100の製造方法と図2Aのタッチセンサ100の製造方法は、実質的に同一であることに留意されたい。以下の説明では、図2Bのタッチセンサ100の製造方法と図2Aのタッチセンサ100の製造方法との違いのみを説明し、前述の図2Aのタッチセンサ100の製造方法の関連する説明を参照してさらなる詳細を得ることができる。
具体的には、図2Bのタッチセンサ100の製造方法において、図2Aのタッチセンサ100の製造方法におけるステップS10とステップS12の順序を逆にする。詳細には、基板110を用意した後、周辺領域PAの基板110上に金属材料層を形成することができ、次いで、金属ナノワイヤ層が周辺領域PAの金属材料層を覆うように、可視領域VAの基板110上および周辺領域PAの金属材料層上に、金属ナノワイヤ層を形成することができる。可視領域VAには金属材料層が形成されていないため、金属材料層は可視領域VAと周辺領域PAとの間の境界に段差領域(step region)を形成し、金属ナノワイヤ層は段差領域を被覆してクライミング部Gを形成することができる。続いて、金属材料層および金属ナノワイヤ層をパターニングして、可視領域VA内のタッチ電極層120および周辺領域PA内の周辺回路層130を形成することもでき、ここで、可視領域VA内の金属ナノワイヤ層をパターニングして、複数のタッチ電極122を形成することができ、周辺領域PA内の金属ナノワイヤ層をパターニングして、複数の第1の導電層1320を形成することができ、周辺領域PA内の金属材料層をパターニングして、複数の第2の導電層1325を形成することができる。したがって、第1の導電層1320と、第1の導電層1320に対応しかつ第1の導電層1320の上方にある第2の導電層1325とは、共に、1つの周辺トレース132の全体を形成する。次いで、基板110上に絶縁材料を塗布して、基板110、タッチ電極層120、および周辺回路層130の表面に設けられたフィルム層140を形成することができる。
図2Bのタッチセンサ100の製造方法では、周辺トレース132の第1の導電層1320とタッチ電極122とを一体的に形成して、電気的接続設計を直接形成することにより、周辺トレース132とタッチ電極122との間の電気的接触を実現するための付加的な接触構造を必要とせず、その結果、周辺領域PAにおける接触構造の占める領域を節約することができる。したがって、各周辺トレース132のライン幅Wを6μm~12μmの間に、任意の2つの隣接する周辺トレース132のライン間隔Dを6μm~12μmの間に、組み合わせて設計することにより、周辺領域PAの全幅W1を小さくすることができ、その結果、タッチセンサ100は、狭幅ベゼル設計の要件を満たすことができる。
図1Aおよび2Cを参照する。図2Cの実施態様において、周辺トレース132の各々は、マトリクスMと、マトリクスM内に分布された複数の金属ナノワイヤSとを含み、被覆構造150は、マトリクスMと、各金属ナノワイヤSとの間の界面上にある。言い換えると、周辺回路層130の周辺トレース132の各々は、少なくとも、改質(modify)金属ナノワイヤ(本明細書で言及される「改質金属ナノワイヤ」は、金属ナノワイヤSと、金属ナノワイヤSの表面を覆う被覆構造150とを含む)を含む。いくつかの実施態様において、被覆構造150は、無電解めっき/電解によって形成され得るめっき層であってもよい。無電解めっき/電解に用いられる金属は、通常、金属ナノワイヤSの形状に沿って成長/析出するため、被覆構造150は、金属ナノワイヤSのプロファイルに沿って、金属ナノワイヤSを均一に被覆する。一方、金属ナノワイヤSがない位置では、マトリクスM内に金属析出物が存在しないため、マトリクスM内に被覆構造150が単独で存在することはない。全体として、被覆構造150は、隣接する金属ナノワイヤSの間に充填され、被覆構造150は、金属ナノワイヤSとマトリクスMとの間にあり、被覆構造150および被覆構造150によって覆われた金属ナノワイヤSは、全体と見なすことができ、全体の間のギャップはマトリクスMによって占有される。被覆構造150によって被覆された金属ナノワイヤS(すなわち、改質金属ナノワイヤ)の導電率は、未改質の金属ナノワイヤSの導電率よりも高い。上記に基づいて、電子は、好ましくは、互いに隣接して接触している改質金属ナノワイヤを介して周辺トレース132内に移動されることができる。これにより、タッチセンサ100の表面抵抗を低減することができ、タッチセンサ100の導電率を向上させることができる。
いくつかの実施態様において、被覆構造150は、金属ナノワイヤSとマトリクスMとの間の界面の全体を被覆して、金属ナノワイヤSとマトリクスMとの間の界面上に被覆層を均一に形成することができる。いくつかの実施態様において、被覆構造150の被覆率は、金属ナノワイヤSの総表面積の約80%を超えてもよく、約90%~約95%、約90%~約99%、または約90%~100%であってもよい。被覆構造150の被覆率を100%とすると、初期金属ナノワイヤSの表面が全く露出していないことを意味することを理解されたい。いくつかの実施態様において、被覆構造150は、導電性材料を含む、層状構造、島状の突出構造、点(ドット)状の突出構造、またはこれらの組み合わせであってもよい。いくつかの実施態様において、導電性材料は、例えば、銀、金、白金、ニッケル、銅、イリジウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、前記の材料を含む合金、または前記の材料を含まない合金を含んでいてもよい。いくつかの実施態様において、被覆構造150は、無電解銅めっき層、電気めっき銅層、または無電解銅-ニッケル合金めっき層などの単一の導電性材料で構成される単層構造であってもよい。あるいは、被覆構造150は、例えば、無電解銅めっき層を最初に形成し、その後、無電解銀めっき層を形成するなど、2つ以上の導電性材料から構成される二層構造や多層構造であってもよい。
いくつかの実施態様において、周辺回路層130およびタッチ電極層120は、同じ水平面(例えば、第1の方向D1と第2の方向D2とで形成される水平面)上にあってもよい。いくつかの実施態様において、可視領域VA内のタッチ電極層120は、未改質金属ナノワイヤSを含んでいてもよい。すなわち、タッチ電極層120は、マトリクスM内に分布する金属ナノワイヤSを含んでもよく、マトリクスMと各金属ナノワイヤSとの間の界面には、被覆構造150は存在しない。他のいくつかの実施態様において、タッチ電極層120は、インターレース(interlace)された細い線(ライン)を有するグリッドパターンなどの特別なパターン設計を備えていてもよい。そのような実施態様では、可視領域VA内のタッチ電極層120は、可視でないという前提の下で、改質金属ナノワイヤを含むように設計されることができる。いくつかの実施態様において、タッチセンサ100は、さらに、フィルム層140を含んでもよく、フィルム層140は、周辺回路層130およびタッチ電極層120の全面を覆い、さらに、隣接する周辺トレース132の間および隣接するタッチ電極122の間に充填され、その結果、隣接する周辺トレース132および隣接するタッチ電極122は、短絡を避けるために電気的に絶縁される。
上述の構成要素の接続関係、材料、および利点は、以下では繰り返されないことを理解されたい。以下、図2Cのタッチセンサ100の製造方法について簡単に説明する。図2Cのタッチセンサ100の製造方法は、ステップS20~ステップS28を含み、ステップS20~ステップS28を順次実行することができる。
まず、基板110を用意し、ステップS20において、基板110の表面の全体(可視領域VAおよび周辺領域PAを含む)に、金属ナノワイヤSおよびマトリクスMを含む金属ナノワイヤ層をコーティングし、形成する。さらなる詳細については、前述のステップS10を参照することができるが、これについては以下に繰り返さない。
次に、ステップS22において、金属ナノワイヤ層におけるマトリクスMの硬化度が制御され、その結果、金属ナノワイヤSが、マトリクスM内に、予備硬化状態または不完全硬化状態で埋め込まれる。いくつかの実施態様において、マトリクスMを予備硬化状態または不完全硬化状態に到達させるように、マトリクスMのコーティングまたは硬化条件(例えば、温度および/または光硬化パラメータ)を制御することができる。いくつかの実施態様において、マトリクスMの厚さは、約20nm~約10μm、約50nm~約200nm、または約30nm~約100nmの間であり得る。例えば、マトリックスMの厚さは、約90nmまたは100nmとしてもよい。本開示を簡潔かつ明確に説明するために、金属ナノワイヤSおよびマトリクスMは、図2Cにおいて、全体の構造層として示されるが、本開示は、この点に関して限定されないことを理解されたい。金属ナノワイヤSおよびマトリクスMは、他の種類の構造層(例えば、積層構造)に組み合わ(combine)されてもよい。
続いて、ステップS24において、金属ナノワイヤ層に対して、可視領域VAにおける金属ナノワイヤ層の一部と周辺領域PAにおける金属ナノワイヤ層の一部とをそれぞれそれらのパターンで画定するように、パターニングステップを行い、可視領域VAと周辺領域PAとに複数の導電構造を形成する。いくつかの実施態様において、可視領域VA内の導電構造は、タッチ電極122を有するタッチ電極層120を形成するようにパターニングされてもよく、周辺領域PA内の導電構造は、後続の改質ステップにおいて、周辺トレース132を有する周辺回路層130を形成するようにパターニングされてもよい。いくつかの実施態様において、導電構造は、エッチングによってパターニングしてもよい。いくつかの実施態様において、可視領域VAおよび周辺領域PA内の導電構造を同時にエッチングしてもよく、エッチングマスク(例えばフォトレジスト)を使用して、周辺領域PAおよび可視領域VA内のパターニングされた導電構造を同じプロセスで一度に製造してもよい。いくつかの実施態様において、金属ナノワイヤ層内の金属ナノワイヤSが銀ナノワイヤである場合、エッチング液は、銀をエッチングするために使用することができる組成物であってもよい。例えば、エッチング液の主成分は、同じプロセスで銀材料を除去するために、HPO(エッチング液における体積比が約55%~約70%のHPO)およびHNO(エッチング液における体積比が約5%~約15%のHNO)であることができる。他のいくつかの実施態様において、エッチング液の主成分は、塩化第二鉄/硝酸またはリン酸/過酸化水素であってもよい。
次に、ステップS26において、周辺領域PA内に少なくとも複数の改質金属ナノワイヤを含む周辺回路層130を形成するための改質ステップを行う。なお、改質ステップの間、フォトレジスト、剥離可能な接着剤、または同様の材料層を用いて、可視領域VAのタッチ電極層120を覆い、周辺領域PAの導電構造のみに改質ステップを施すようにしてもよい。いくつかの実施態様において、無電解銅めっき液(銅イオン溶液、キレート剤、アルカリ剤、還元剤、緩衝剤、安定剤などを含む)を調製することができ、周辺領域PAの導電構造を無電解銅めっき液に浸漬することができる。無電解銅めっき液は、予備硬化または不完全に硬化されたマトリクスMに浸透し、毛細管現象により金属ナノワイヤSの表面に接触することができる。同時に、金属ナノワイヤSは、無電解銅めっき層が金属ナノワイヤS上に堆積されて、被覆構造150を形成するように、銅の析出を促進する触媒点または核形成点として機能することができる。
改質ステップの間、被覆構造150は、金属ナノワイヤSの初期形状に従って実質的に成長し、改質時間が増加するにつれて、金属ナノワイヤSを被覆する構造を形成する。銅材料は、各金属ナノワイヤSの表面(すなわち、金属ナノワイヤSとマトリクスMとの間の界面)に沿って成長するので、観察された銅の形状は、めっき後の各金属ナノワイヤSの初期形状(例えば、線形構造)に極めて類似しており、銅は、均一に成長して、同様のサイズ(例えば、厚さ)を有する外層構造(outer-layered structure)を形成する。これに対して、金属ナノワイヤSが存在しないマトリクスMには、銅の析出がない。すなわち、改質ステップを良好に制御することにより、マトリクスMと各金属ナノワイヤSとの間の界面に被覆構造150が形成され、金属ナノワイヤSの表面に接触することなくマトリクスM内に単独で存在する被覆構造150は存在しない。いくつかの実施態様において、マトリクスMおよび無電解めっき液/電解質液は、互いに適合する材料を含み得る。例えば、非アルカリ耐性ポリマーを用いてマトリクスMを作製する場合、無電解めっき液はアルカリ溶液であることができる。したがって、このステップでは、マトリクスMの前述の予備硬化または不完全硬化状態を利用することに加えて、無電解めっき液をさらに利用して、予備硬化または不完全硬化マトリクスMを攻撃(エッチングと同様)して、前述の改質ステップを促進することができる。
いくつかの実施態様において、被覆構造150の成長条件(例えば、無電解めっき時間および/または無電解めっき液の成分濃度)は、被覆構造150が過剰成長せずに、金属ナノワイヤSの表面のみを覆うように、制御することができる。さらに、予備硬化または不完全硬化されたマトリクスMは、成長を制限または制御する役割を果たすこともできる。したがって、被覆構造150の成長反応は、金属ナノワイヤSとマトリクスMとの間の界面に限定され、その結果、被覆構造150は、制御された均一な方法で成長することができる。このように、改質ステップにより形成された被覆構造150は、金属ナノワイヤSに接触することなくマトリックスM内に単独で析出/成長するのではなく、マトリックスMと各金属ナノワイヤSの表面との間に形成される。いくつかの実施態様において、硬化ステップは、さらに、改質ステップの後に実行されてもよく、その結果、予備硬化または不完全に硬化されたマトリクスMは、完全に硬化された状態に到達することができる。
続いて、ステップS28において、基板110上に、周辺回路層130の全体およびタッチ電極層120の全体を覆うように、絶縁材料をコーティングし、絶縁材料を硬化/乾燥させて、基板110の表面上にフィルム層140を形成する。いくつかの実施態様において、絶縁材料は、さらに、隣接する周辺トレース132の間の空間および隣接するタッチ電極122の間の空間に浸透してもよく、その結果、隣接する周辺トレース132および隣接するタッチ電極122が、硬化後に形成されたフィルム層140によって電気的に絶縁される。
以上のステップS20~S28を行った後、図2Cに示すタッチセンサ100を得ることができる。全体として、周辺領域PA内の周辺トレース132の各々は、改質金属ナノワイヤを含んでもよく、可視領域VA内のタッチ電極122の各々は、改質金属ナノワイヤまたは未改質金属ナノワイヤSを含んでもよい。周辺領域PAの周辺回路層130では、改質前の周辺トレース132が、可視領域VAのタッチ電極122と一体的に形成され、電気的接続を直接形成する。言い換えると、周辺トレース132とタッチ電極122との間の電気的接触を実現するための追加的な接触構造を必要とせず、その結果、周辺領域PAにおける接触構造の占める領域を節約することができる。このように、各周辺トレース132のライン幅Wを6μm~12μmの間に、任意の2つの隣接する周辺トレース132のライン間隔Dを6μm~12μmの間に組み合わせて設計することにより、周辺領域PAの全幅W1を小さくすることができ、その結果、タッチセンサ100を狭幅ベゼル設計の要件に対応させることができる。
図2A~2Cに開示された前述の実施態様によれば、周辺トレース132を様々な構造に実装することができる。以下の説明では、光学顕微鏡画像を用いて、さらに、周辺トレース132のライン幅Wおよびライン間隔Dの上述の設計の実現可能性を検証する。以下の実施態様および比較例の光学顕微鏡画像において、周辺トレース132は、図2Aに示される構造内に実装され、周辺トレース132の第2の導電層1325の金属材料は銅である。また、ライン幅Wは、単一の周辺トレース132の異なる3つの位置におけるライン幅の平均値であり、ライン間隔Dは、2つの隣接する周辺トレース132の異なる3つの位置におけるライン間隔の平均値である。
図3Aおよび3Bは、本開示のいくつかの実施態様による、周辺トレース132の光学顕微鏡画像である。図3Aを参照する。いずれの周辺トレース132のライン幅Wも約8μmであり、2つの隣接する周辺トレース132の間のライン間隔Dも約8μmである。図3Aに示される光学顕微鏡画像から、周辺トレース132のライン幅Wおよびライン間隔Dが約8μmとなるように製造された場合、周辺トレース132は、短絡または開回路することなく、良好かつ均一に形成できることが分かる。また、ライン幅Wおよびライン間隔Dを約8μmに設計する場合、製造されたタッチセンサ100は、狭幅ベゼル製品のサイズ要件を容易に満たすことができ、設計の自由度がより高くなる。図3Bを参照する。いずれの周辺トレース132のライン幅Wも約6μmであり、2つの隣接する周辺トレース132の間のライン間隔Dも約6μmである。図3Bに示す光学顕微鏡画像から、周辺トレース132のライン幅Wおよびライン間隔Dをさらに約6μmに低減した場合、周辺トレース132は、短絡または開回路なしで、良好かつ均一に形成できることが分かる。
図3Cおよび3Dは、いくつかの比較例による周辺トレース132の光学顕微鏡画像である。図3Cおよび3Dを参照する。図3Cおよび3Dの比較例は、ライン幅Wが約5μmでライン間隔Dが約5μmの周辺トレース132を製造しようとする例である。図3Cから分かるように、周辺トレース132は、オーバーエッチングのために、良好で均一に形成されず、開回路がある。図3Dから分かるように、周辺トレース132はまた、オーバーエッチングのために良好かつ均一に形成されず、不十分なエッチングのために、2つの隣接する周辺トレース132の間に短絡がある。以上のことから、タッチセンサ100をタッチセンサ100の電気的仕様に適合させるためには、周辺トレース132のライン幅Wおよびライン間隔Dの下限は、約6μmである。
本開示の前述の実施態様によれば、本開示のタッチセンサの周辺トレースは、金属ナノワイヤを含み、周辺トレースのライン幅およびライン間隔は、それぞれ、特定の数値範囲内になるように設計される。さらに、実施可能な特定の数値範囲内のライン幅およびライン間隔を有する周辺トレースの様々な構造が提供される。このように、タッチセンサは、タッチセンサの電気的仕様および狭幅ベゼル設計の要件を満たす様々な用途を提供することができ、それによって、市場の要求を満たすことができる。さらに、タッチセンサの周辺トレースが異なる材料で構成される場合、異なる材料および対応するパターニングプロセス条件に起因する異なる制限がある。言い換えると、金属ナノワイヤとは異なる材料で構成される周辺トレースの仕様と、金属ナノワイヤで構成される周辺トレースの仕様とは、比較にならない。
本開示は、その特定の実施態様を参照してかなり詳細に説明したが、他の実施態様も可能である。したがって、添付の特許請求の範囲の精神および範囲は、本明細書に含まれる実施態様の説明に限定されるべきではない。
本開示の範囲または精神から逸脱することなく、本開示の構造に対して様々な修正および変形を行うことができることは、当業者には明らかであろう。上記に鑑みて、本開示は、以下の特許請求の範囲の範囲内にある限り、本開示の修正および変形を含むことが意図される。

Claims (7)

  1. 可視領域と、前記可視領域の少なくとも片側に周辺領域とを有するタッチセンサであって、
    基板;
    前記基板の表面上に配置され、前記可視領域に対応する複数のタッチ電極を含む、タッチ電極層;および
    前記周辺領域に対応しかつ前記基板の表面上に配置される、複数の周辺トレース、
    を含み、
    前記タッチ電極層は、金属ナノワイヤ層の第1の部分によって形成され、前記金属ナノワイヤ層は、マトリクスと、前記マトリクス内に分布された金属ナノワイヤとを含み、
    前記周辺トレースの各々は、第1の導電層と、前記第1の導電層上に配置された第2の導電層とを含み、前記第1の導電層は、前記金属ナノワイヤ層の第2の部分によって形成され、前記第2の導電層は金属材料で構成され、
    前記周辺トレースの各々のライン幅は、6μm以上、10μm未満であり、前記周辺トレースの任意の隣接する周辺トレースのライン間隔は、6μm以上、10μm未満であり、
    前記可視領域の幅に対する、前記可視領域の片側の前記周辺領域の幅の比は、0.003~0.010の間であり、
    前記第1の導電層の側壁は、前記第2の導電層の側壁と位置合わせされていることを特徴とするタッチセンサ。
  2. 前記周辺トレースの各々のライン幅が8μm以下であり、前記周辺トレースの任意の隣接する周辺トレースのライン間隔が8μm以下である、請求項1に記載のタッチセンサ。
  3. 前記第1の導電層が、前記第2の導電層の下面に接触する、請求項1又は2に記載のタッチセンサ。
  4. 前記第1の導電層および前記タッチ電極層が、同じ水平面上にある、請求項1又は2に記載のタッチセンサ。
  5. 前記金属ナノワイヤ層の前記第1の部分と、前記第2の部分とが、それらの間に界面を有さず一体的に形成される、請求項1又は2に記載のタッチセンサ。
  6. 前記周辺トレースを覆うフィルム層をさらに備える、請求項1又は2に記載のタッチセンサ。
  7. 前記第2の導電層が、単一の金属材料または合金材料から構成される単層構造、あるいは、2つ以上の金属材料または合金材料から構成される二層構造または多層構造である、請求項1又は2に記載のタッチセンサ。
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