JP7488987B2 - 排気浄化システム - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンから排出される排気ガスを浄化処理する排気浄化システムに関する。
ディーゼルエンジンの排気浄化システムは、排気ガス中の粒子状物質(PM:Particulate Matter)を捕集して除去する粒子状物質除去フィルタ(通常、Diesel Particulate Filterと呼ばれ、以下、「DPF」という。)やフィルタ付き選択還元触媒(以下、「SCR-DPF」という。)等の浄化処理部材を備えている。ここで、DPFやSCR-DPFは、排気ガス中の粒子状物質を捕集するものであることから、粒子状物質(PM)が堆積して目詰まりにより排気抵抗が増加しないうちにDPFやSCR-DPF内の粒子状物質を燃焼焼却させて、捕集機能を再生させる技術に関して種々提案されている。
例えば、下記特許文献1に記載された排気浄化装置では、ターボチャージャの下流側の排気通路に、排気ガス中に含まれるHC(炭化水素)及びCO(一酸化炭素)を酸化して浄化する酸化触媒コンバータと、粒子状物質(PM)を捕集するDPFとが順に配置されている。酸化触媒コンバータの上流側の排気通路には、第1排気温センサが配置されている。酸化触媒コンバータとDPFとの間の排気通路には、第2排気温センサが配置されている。更に、DPFの上流側圧力と下流側圧力との差圧を検出する差圧センサが設けられている。
そして、ECUは、差圧センサの出力信号に基づいてDPF内に堆積しているPM堆積量を推定し、所定量に達した場合には、DPFを再生するフィルタ再生処理を実行する。具体的には、エアフローメータの出力信号に基づいて推定される排気ガス流量と、第2排気温センサにより検出された排気ガス温度から推定される酸化触媒コンバータの温度(触媒床温)とから、排気ガス中に白煙を生じさせない総燃料供給量を求める。そして、総燃料供給量から燃焼室内に噴射する燃料量を減算して、燃料添加弁から供給可能な排気ガス中に白煙を生じさせない「A/F制限添加量」を算出する。
また、エアフローメータの出力信号に基づいて推定される排気ガス流量と、第2排気温センサにより検出された排気ガス温度から推定される酸化触媒コンバータの温度(触媒床温)とから、酸化触媒コンバータを目標触媒床温まで昇温させる「必要添加量」を算出する。そして、「必要添加量」と「A/F制限添加量」のうち、少ない方の値を積算して、実効待機燃料添加量を算出する。その後、実効待機燃料添加量が基準添加量に達すると、燃料添加タイミングにおいて、基準添加量を添加弁から酸化触媒コンバータに向けて添加(噴射)するように構成されている。
特開2011-231645号公報
しかしながら、並列にターボチャージャを備えた内燃機関では、排気ガスは、主タービンと副タービンとから酸化触媒コンバータに流入するため、酸化触媒コンバータの入口側の状態量(排気ガスの旋回流影響や、添加燃料と排気ガスの混合状態等である。)が、運転状態によって時々刻々と変化する。また、第2排気温センサにより検出された排気ガス温度は、未燃燃料が酸化されて昇温された排気ガス温度であるため、酸化触媒コンバータの触媒床温の推定精度が低くなる。そのため、酸化触媒コンバータの出口側の状態量(排気ガス温度や排気ガス流量等である。)に基づいて燃料添加量を決定した場合には、排気ガス中に白煙(未燃燃料)が生じる虞がある。
そこで、本発明は、このような点に鑑みて創案されたものであり、並列にターボチャージャを備えた内燃機関において、排気ガス中に白煙を生じさせないで、粒子状物質の捕集機能を再生することができる排気浄化システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の第1の発明は、主ターボチャージャと、前記主ターボチャージャに対して並列に接続される副ターボチャージャと、を有する内燃機関と、前記内燃機関の排気ガス通路に配置されて、排気ガス中の未燃燃料を酸化することで排気ガスを昇温させて粒子状物質の捕集機能が再生される浄化触媒装置と、前記排気ガス通路における前記浄化触媒装置よりも上流側に配置されて前記未燃燃料を排気ガスに添加する燃料添加弁と、前記排気ガス通路における前記浄化触媒装置よりも上流側に配置されて前記浄化触媒装置に流入する入口側排気ガス温度を検出する第1排気温度検出装置と、排気ガス流量を取得する排気ガス流量取得装置と、前記主ターボチャージャと前記副ターボチャージャによる過給状態を取得する過給状態取得装置と、前記第1排気温度検出装置を介して検出した前記入口側排気ガス温度と、前記排気ガス流量取得装置を介して取得した前記排気ガス流量と、前記過給状態取得装置を介して取得した前記過給状態と、に基づいて、前記燃料添加弁から排気ガスに添加される前記未燃燃料の単位時間当たりの添加量の上限値として燃料制限添加量を算出する制限添加量算出装置と、を備えた、排気浄化システムである。
次に、本発明の第2の発明は、上記第1の発明に係る排気浄化システムにおいて、前記過給状態は、前記主ターボチャージャのみを作動させて過給するシングルターボモードと、前記主ターボチャージャと前記副ターボチャージャを作動させて過給するツインターボモードと、を含み、前記制限添加量算出装置は、前記シングルターボモードに対応して設けられて、前記燃料制限添加量が、前記排気ガス流量が大きくなるほど小さくなり、前記入口側排気ガス温度が高くなるほど大きくなるように設定されたシングルターボモード用マップと、前記ツインターボモードに対応して設けられて、前記燃料制限添加量が、前記排気ガス流量が大きくなるほど小さくなり、前記入口側排気ガス温度が高くなるほど大きくなるように設定されたツインターボモード用マップと、を有し、前記制限添加量算出装置は、前記過給状態取得装置を介して取得した前記過給状態が、前記シングルターボモードの場合には、前記第1排気温度検出装置を介して検出した前記入口側排気ガス温度と、前記排気ガス流量取得装置を介して取得した前記排気ガス流量と、を前記シングルターボモード用マップに照合して、前記燃料制限添加量を算出し、前記過給状態取得装置を介して取得した前記過給状態が、前記ツインターボモードの場合には、前記第1排気温度検出装置を介して検出した前記入口側排気ガス温度と、前記排気ガス流量取得装置を介して取得した前記排気ガス流量と、を前記ツインターボモード用マップに照合して、前記燃料制限添加量を算出する、排気浄化システムである。
次に、本発明の第3の発明は、上記第1の発明又は第2の発明に係る排気浄化システムにおいて、前記浄化触媒装置は、排気ガス中の前記未燃燃料を酸化する貴金属を担持する酸化触媒と、前記酸化触媒の下流側に配置されて、粒子状物質を捕集すると共に、所定濃度の還元剤溶液により排気ガス中のNOxを選択的に浄化するフィルタ付き選択還元触媒と、前記酸化触媒よりも下流側で、且つ、前記フィルタ付き選択還元触媒よりも上流側に配置されて、前記還元剤溶液を排気ガスに添加する還元剤添加弁と、を有し、前記フィルタ付き選択還元触媒に捕集された前記粒子状物質の堆積量を取得する堆積量取得装置と、前記堆積量取得装置を介して取得した前記粒子状物質の堆積量が所定堆積量に達したか否かを判定する堆積量判定装置と、前記堆積量判定装置を介して前記粒子状物質の堆積量が所定堆積量に達したと判定された場合には、前記燃料添加弁を介して排気ガスに前記未燃燃料を所定タイミングで添加するように設定すると共に、前記還元剤添加弁から排気ガスに前記還元剤溶液を添加しないように設定する還元剤添加停止設定装置と、を備えた、排気浄化システムである。
次に、本発明の第4の発明は、上記第1の発明乃至第3の発明のいずれか1つに係る排気浄化システムにおいて、前記主ターボチャージャの主タービンの出口側に一端が接続されて、排気ガスを前記浄化触媒装置の入口側へ案内する第1排気管と、前記副ターボチャージャの副タービンの出口側に一端が接続されて、他端が前記第1排気管に接続されて、排気ガスを前記浄化触媒装置の入口側へ案内する第2排気管と、を備え、前記燃料添加弁と前記第1排気温度検出装置は、前記第1排気管に配置されている、排気浄化システムである。
第1の発明によれば、浄化触媒装置は、主ターボチャージャと副ターボチャージャを並列に備えた内燃機関の排気ガス通路に配置されている。浄化触媒装置は、浄化触媒装置よりも上流側に配置された燃料添加弁から排気ガスに添加された未燃燃料を酸化することで排気ガスを昇温させて粒子状物質の捕集機能が再生される。また、浄化触媒装置よりも上流側に配置された第1排気温度検出装置を介して、浄化触媒装置に流入する入口側排気ガス温度を検出する。そして、この入口側排気ガス温度と、排気ガス流量取得装置を介して取得した排気ガス流量と、主ターボチャージャと副ターボチャージャによる過給状態と、に基づいて、燃料添加弁から排気ガスに添加される未燃燃料の単位時間当たりの添加量の上限値として燃料制限添加量が算出される。
これにより、燃料添加弁から排気ガスに添加される未燃燃料の単位時間当たりの添加量を燃料制限添加量以下にすることで、燃料添加弁から排気ガスに添加された未燃燃料の全量を浄化触媒装置によって酸化して排気ガスを昇温させることができる。その結果、並列に主ターボチャージャと副ターボチャージャを備えた内燃機関において、排気ガス中に白煙を生じさせないで、粒子状物質の捕集機能を再生することができる。
第2の発明によれば、制限添加量算出装置は、過給状態が、主ターボチャージャのみを作動させて過給するシングルターボモードの場合には、入口側排気ガス温度と排気ガス流量とをシングルターボモード用マップに照合して、燃料制限添加量を算出する。また、制限添加量算出装置は、過給状態が、主ターボチャージャと副ターボチャージャを作動させて過給するツインターボモードの場合には、入口側排気ガス温度と排気ガス流量とをツインターボモード用マップに照合して、燃料制限添加量を算出する。これにより、過給状態がシングルターボモードの場合と、過給状態がツインターボモードの場合とのそれぞれの主ターボチャージャと副ターボチャージャの作動状態に対応して燃料制限添加量を迅速に設定することができる。
第3の発明によれば、フィルタ付き選択還元触媒(SCR-DPF)に捕集された粒子状物質の堆積量が所定堆積量に達した場合には、燃料添加弁を介して排気ガスに未燃燃料が所定タイミングで添加されるように設定されると共に、還元剤添加弁から排気ガスに還元剤溶液を添加しないように設定される。これにより、フィルタ付き選択還元触媒(SCR-DPF)の粒子状物質の捕集機能が再生されると共に、還元剤溶液によるフィルタ付き選択還元触媒の触媒床温の低下を抑制して、捕集機能の再生時間の短縮化を図ることができる。
第4の発明によれば、燃料添加弁と第1排気温度検出装置は、主ターボチャージャの主タービンの出口側に一端が接続されて、排気ガスを浄化触媒装置の入口側へ案内する第1排気管に配置されている。これにより、過給状態が、主ターボチャージャのみを作動させて過給するシングルターボモードの場合と、主ターボチャージャと副ターボチャージャを作動させて過給するツインターボモードの場合とのそれぞれにおいて、燃料添加弁から排気ガスに未燃燃料を添加することができ、入口側排気ガス温度を検出することができる。
従って、シングルターボモードの場合と、ツインターボモードの場合とのそれぞれにおいて、燃料添加弁から排気ガスに添加される未燃燃料の単位時間当たりの添加量を燃料制限添加量以下にすることで、燃料添加弁から排気ガスに添加された未燃燃料の全量を浄化触媒装置によって酸化して排気ガスを昇温させることができる。その結果、並列に主ターボチャージャと副ターボチャージャを備えた内燃機関において、排気ガス中に白煙を生じさせないで、粒子状物質の捕集機能を再生することができる。
本実施形態に係る排気浄化システムの概略構成の一例を説明する図である。 シングルターボモードとツインターボモードの動作領域を決定する動作領域マップの一例を示す図である。 各過給モードにおける排気切替弁と吸気切替弁と吸気バイパス弁の設定状態を決定する過給モード設定マップの一例を示す図である。 本実施形態に係る制御装置が実行する、SCR-DPFを再生するフィルタ再生処理の一例を示すメインフローチャートである。 図4に示す「PM堆積状態取得処理」のサブ処理を示すサブフローチャートである。 図4に示す「燃料添加量取得処理」のサブ処理を示すサブフローチャートである。 図4に示す「PMカウンタ更新処理」のサブ処理を示すサブフローチャートである。 酸化触媒の入口側排気ガス温度は一定で排気ガス流量を変化させた際の、燃料添加量に対するテールパイプから排出されるHC濃度の一例を示す説明図である。 排気ガス流量は一定で酸化触媒の入口側排気ガス温度を変化させた際の、燃料添加量に対するテールパイプから排出されるHC濃度の一例を示す説明図である。 シングルターボモード時の燃料制限添加量を求めるマップの一例を示す図である。 ツインターボモード時の燃料制限添加量を求めるマップの一例を示す図である。 SCR-DPFの触媒床温とPM燃焼速度との関係の一例を示す図である。 他の第1実施形態に係る「第2燃料添加量取得処理」のサブ処理を示すサブフローチャートである。 ツイン切替モード時の燃料制限添加量を求めるマップの一例を示す図である。 シングル切替モード時の燃料制限添加量を求めるマップの一例を示す図である。 他の第2実施形態に係る「第3燃料添加量取得処理」のサブ処理を示すサブフローチャートである。 他の第3実施形態に係る排気浄化システムの構成の一例を説明する図である。 他の第4実施形態に係る排気浄化システムの構成の一例を説明する図である。 他の第5実施形態に係る排気浄化システムの構成の一例を説明する図である。
以下、本発明に係る排気浄化システムを具体化した一実施形態に基づき図面を参照しつつ詳細に説明する。先ず、本発明に係る排気浄化システム1の概略構成について図1に基づいて説明する。図1は、本発明に係る排気浄化システム1の概略構成を示している。
図1に示すように、本実施形態に係る排気浄化システム1は、エアクリーナ5と、吸気流量検出装置6と、車両に搭載されたエンジン(例えば、ディーゼルエンジン)10(内燃機関)と、主ターボチャージャ21と、副ターボチャージャ22と、排気ガス浄化装置61(浄化触媒装置)と、ECU80等から構成されている。エンジン10は、左バンク10Lと右バンク10Rを有する多気筒エンジンであり、左バンク10Lには主ターボチャージャ21が設けられ、右バンク10Rには副ターボチャージャ22が設けられている。
また、左バンク10Lには、ECU80の制御信号によって不図示の燃料噴射弁を介して各気筒内に直接燃料を噴射可能な燃料噴射装置15Lが設けられている。右バンク10Rには、ECU80の制御信号によって不図示の燃料噴射弁を介して各気筒内に直接燃料を噴射可能な燃料噴射装置15Rが設けられている。以下、エンジン10への吸気経路とエンジン10からの排気経路を説明しながら、各部材等を説明する。
エアクリーナ5は、外部から取得された空気(吸気)を浄化して、吸気管3に供給する。吸気管3は、途中で吸気管31L、31Rに分岐されている。また、エアクリーナ5の下流側には、エアクリーナ5から吸気管3が分岐されるまでの間に、吸気管3に供給される吸気流量を検出する吸気流量検出装置(例えば、エアフロメータ)6が配置されている。
吸気管31Lの下流側は主ターボチャージャ21の主コンプレッサ21Bの吸入口に接続されている。主コンプレッサ21Bの吐出口は、吸気管32Lの上流側に接続されている。また、吸気管31Rの下流側は副ターボチャージャ22の副コンプレッサ22Bの吸入口に接続されている。副コンプレッサ22Bの吐出口は、吸気管32Rの上流側に接続されている。そして、吸気管32L及び吸気管32Rの下流側は、吸気管33の上流側に接続されている。また、吸気管32Lの主コンプレッサ21Bの吐出口近傍には、主コンプレッサ21Bの出口側の吸気温度、つまり、主コンプレッサ21Bの出口温度を検出する吸気温度検出装置(例えば、温度検出センサ)27が設けられている。
吸気管33の下流側は吸気マニホールド34の上流側に接続されている。吸気マニホールド34は、エンジン10の右バンク10Rの各気筒と、左バンク10Lの各気筒と、のそれぞれに吸気を供給する。また、吸気管33と吸気マニホールド34との間には、過給された吸入空気を冷却するインタークーラ38が配置されている。また、吸気管33と吸気マニホールド34との間には、インタークーラ38の下流側において、吸気マニホールド34に導かれる吸入空気の量を調節可能な電子スロットルバルブ39が配置されている。電子スロットルバルブ39は、ECU80からの制御信号によって全閉位置から全開位置まで、その回転位置が連続的に駆動制御されるようになっている。
主コンプレッサ21Bは、排気ガスによって回転駆動される主タービン21Aにて回転駆動され、吸気管31Lから吸入した空気を圧縮して吸気管32L、33、インタークーラ38、及び、電子スロットルバルブ39を経由して吸気マニホールド34へと吐出する。また、副コンプレッサ22Bの吐出口に上流側が接続された吸気管32Rには、吸気管32Rの開口と閉鎖を行う吸気切替弁51が設けられている。吸気切替弁51は、例えば、ダイヤフラム式アクチュエータによって駆動され、ECU80からの制御信号によって開閉されるようになっている。
また、吸気バイパス管36は、一端が副コンプレッサ22Bの吐出口と吸気切替弁51との間、つまり、吸気切替弁51よりも上流側で、吸気管32Rに接続されていると共に、他端が、吸気管31Lの主コンプレッサ21Bの吸入口よりも上流側に接続されている。すなわち、吸気バイパス管36は、副コンプレッサ22Bの吐出口の下流側と、主コンプレッサ21Bの吸入口の上流側とをバイパスする。また、吸気バイパス管36の両端の間には、吸気バイパス管36の開口と閉鎖を行う吸気バイパス弁52(バイパス電磁弁)が設けられている。吸気バイパス弁52は、例えば、ソレノイド式電磁アクチュエータによって駆動され、ECU80からの制御信号によって開閉されるようになっている。
従って、吸気切替弁51が吸気管32Rを開口し、且つ、吸気バイパス弁52が吸気バイパス管36を閉鎖した場合には、副コンプレッサ22Bは、排気ガスによって回転駆動される副タービン22Aにて回転駆動され、吸気管31Rから吸入した空気を圧縮して吸気管32R、33、インタークーラ38、及び、電子スロットルバルブ39を経由して吸気マニホールド34へと吐出する。また、電子スロットルバルブ39よりも下流側の位置に、吸気マニホールド34に供給される吸気の過給圧P5を検出する過給圧センサ55が設けられている。また、副コンプレッサ22Bの吐出口の下流側の位置に、副コンプレッサ22Bの出口圧力P2を検出する圧力センサ23が設けられている。
一方、吸気切替弁51が吸気管32Rを閉鎖し、且つ、吸気バイパス弁52が吸気バイパス管36を開口した場合には、副コンプレッサ22Bは、排気ガスによって回転駆動される副タービン22Aにて回転駆動され、吸気管31Rから吸入した空気を圧縮して吸気管32R及び吸気バイパス管36を経由して、主コンプレッサ21Bの吸入口に接続された吸気管31Lへと吐出する。つまり、副コンプレッサ22Bから吸気管32R、33を経由して吸気マニホールド34に吸気を供給できない。
エンジン10の左バンク10Lの排気側には、排気マニホールド41Lが接続され、右バンク10Rの排気側には、排気マニホールド41Rが接続されている。排気マニホールド41Lの下流側には排気管42Lの上流側が接続されている。排気管42Lの下流側には、主ターボチャージャ21の主タービン21Aの流入口(入口側)に接続された上流側主排気管43Lの上流側が接続されている。
また、排気マニホールド41Rの下流側には排気管42Rの上流側が接続されている。排気管42Rの下流側には、副ターボチャージャ22の副タービン22Aの流入口(入口側)に接続された上流側副排気管43Rの上流側が接続されている。また、連通配管45は、一端側が排気管42Lの下流側に接続されると共に、他端側が排気管42Rの下流側に接続されている。つまり、排気管42Lと排気管42Rは、連通配管45によって連通されている。
また、エンジン10には、エンジン回転数検出装置28等が設けられている。エンジン回転数検出装置28は、例えば、エンジン10のクランク軸の回転数(エンジン回転数)や、クランク軸の回転角度(例えば、各気筒の圧縮上死点タイミング)等を検出可能な回転角度センサである。ECU80は、エンジン回転数検出装置28からの検出信号に基づいて、エンジン10のクランク軸の回転数や回転角度等を検出することが可能である。
主タービン21Aは、上流側主排気管43Lから流入してくる排気ガスによって回転駆動され、直結された主コンプレッサ21Bを回転駆動する。副タービン22Aは、上流側副排気管43Rから流入してくる排気ガスによって回転駆動され、直結された副コンプレッサ22Bを回転駆動する。従って、副ターボチャージャ22は、主ターボチャージャ21に対して並列に接続されている。
また、上流側副排気管43Rには、上流側副排気管43Rの開口と閉鎖を行う排気切替弁53が設けられている。排気切替弁53は、例えば、ダイヤフラム式アクチュエータによって駆動され、ECU80からの制御信号によって開閉されるようになっている。これにより、吸気切替弁51と排気切替弁53が、両方とも開弁され、吸気バイパス弁52が閉弁されたときには、排気ガスが主タービン21Aと副タービン22Aに流入する。その結果、主ターボチャージャ21と副ターボチャージャ22が作動して、主コンプレッサ21Bと副コンプレッサ22Bによって吸気が過給される(以下、「ツインターボモード」と記載する場合もある。)。
一方、吸気切替弁51と排気切替弁53と吸気バイパス弁52とが、全て閉弁されたときには、排気ガスは主タービン21Aに流入するが、副タービン22Aへの流入が阻止される。その結果、主ターボチャージャ21が作動して、主コンプレッサ21Bによって吸気が過給されるが、副ターボチャージャ22が作動せず、副コンプレッサ22Bによる吸気の過給が行われない(以下、「シングルターボモード」と記載する場合もある。)。つまり、吸気切替弁51、吸気バイパス弁52及び排気切替弁53は、連動して開弁・閉弁を切り替えられる。尚、図1は、吸気切替弁51と排気切替弁53が、両方とも開弁され、吸気バイパス弁52が閉弁された際の吸気及び排気の流れを点線の矢印で示す。
また、主タービン21Aには、主タービン21Aへの排気ガスの流速を制御する主可変ノズル機構57が設けられている。主可変ノズル機構57は、複数の可変ノズル(VN:Variable Nozzle)57Aと、アクチュエータ57Bと、ノズル開度センサ57Cとを含む。複数の可変ノズル57Aは、タービンホイールの回転軸を中心とした周囲の排気流入部に配置され、上流側主排気管43Lから流入する排気ガスをタービンホイールに導く。
アクチュエータ57Bは、複数の可変ノズル57Aのそれぞれを回転させることによって隣接する可変ノズル57A間の隙間(以下の説明において、この隙間を「ノズル開度」と記載する。)を調整する。アクチュエータ57Bは、例えば、ステンピングモータ等で構成され、ECU80からの制御信号に応じて可変ノズル57Aのノズル開度を調整する。可変ノズル57Aを閉じる(ノズル開度を大きくする)ことによって、吸気の過給圧Pは上昇し、可変ノズル57Aを開く(ノズル開度を小さくする)ことによって、吸気の過給圧Pは減少する。また、ノズル開度センサ57Cは、可変ノズル57Aのノズル開度を検出して、ECU80に検出信号を出力する。
また、副タービン22Aには、副タービン22Aへの排気ガスの流速を制御する副可変ノズル機構58が設けられている。副可変ノズル機構58は、複数の可変ノズル(VN:Variable Nozzle)58Aと、アクチュエータ58Bと、ノズル開度センサ58Cとを含む。複数の可変ノズル58Aは、上記主可変ノズル機構57を構成する複数の可変ノズル57Aとほぼ同じ構成である。アクチュエータ58B、ノズル開度センサ58Cも、上記主可変ノズル機構57を構成するアクチュエータ57B、ノズル開度センサ57Cとほぼ同じ構成である。
従って、複数の可変ノズル58Aは、アクチュエータ58Bの駆動によりノズル開度が調整され、副タービン22Aに流入する排気ガスの流速を変化させる。これにより、可変ノズル58Aを閉じる(ノズル開度を大きくする)ことによって、吸気の過給圧Pは上昇し、可変ノズル58Aを開く(ノズル開度を小さくする)ことによって、吸気の過給圧Pは減少する。
主タービン21Aの吐出口(出口側)には、第1排気管46L(排気ガス通路)の上流側が接続されている。また、副タービン22Aの吐出口(出口側)には、第2排気管46R(排気ガス通路)の上流側が接続されている。第1排気管46Lの下流側と第2排気管46Rの下流側とは、連結されて、排気ガス浄化装置61の流入口(入口側)に接続されている。また、第1排気管46Lの下流側には、主タービン21Aから吐出されて排気ガス浄化装置61に流入する入口側排気ガス温度を検出する第1排気温度検出装置(例えば、温度検出センサ)25が設けられている。第1排気温度検出装置25は、排気ガス浄化装置61に流入する排気ガス温度に応じた検出信号をECU80に出力する。
また、第1排気管46Lには、第1排気温度検出装置25よりも下流側で、且つ、排気ガス浄化装置61の上流側の位置に、燃料添加弁29が配置されている。この燃料添加弁29は、ECU80の制御信号によって第1排気管46L内の排気ガス中に直接燃料を添加(噴射)可能に設けられている。また、第2排気管46Rには、副タービン22Aから吐出されて排気ガス浄化装置61に流入する入口側排気ガス温度を検出する第2排気温度検出装置(例えば、温度検出センサ)26が設けられている。
排気ガス浄化装置61の内部には、上流側から、酸化触媒(DOC:Diesel Oxidation Catalyst)62、SCR-DPF63(フィルタ付き選択還元触媒)が設けられている。また、排気ガス浄化装置61は、酸化触媒62の下流側、且つ、SCR-DPF63の上流側に、中間排気温度検出装置66と、尿素水添加弁68と、が設けられている。また、排気ガス浄化装置61は、SCR-DPF63の下流側(出口側)に排気管47の上流側が接続されている。
この排気管47の上流側に、下流側排気温度検出装置67と、NOxセンサ69と、が設けられている。また、排気ガス浄化装置61内における、酸化触媒(DOC)62の下流側、且つ、SCR-DPF63の上流側の排気圧力(排気管内圧力に相当)と、SCR-DPF63の下流側の排気管内圧力と、の差圧(圧力差)を検出する差圧センサ65が設けられている。
差圧センサ65は、酸化触媒(DOC)62の下流側、且つ、SCR-DPF63の上流側の排気圧力(排気管内圧力に相当)と、SCR-DPF63の下流側の排気管内圧力と、の差圧(圧力差)に応じた検出信号をECU80に出力する。中間排気温度検出装置66と下流側排気温度検出装置67は、排気ガス温度に応じた検出信号をECU80に出力する。尿素水添加弁68は、エンジン10の通常運転時において、ECU80の制御信号によって所定時間(例えば、200ミリ秒~400ミリ秒である。)毎に、SCR-DPF63に向けて排気ガス中に尿素水(還元剤溶液)を添加(噴霧)する。NOxセンサ69は、排気ガス中のNOx濃度に応じた検出信号をECU80に出力する。
排気ガス浄化装置61は、排気ガス通路を構成し、上流側から下流側に排気ガスが通過する間に、排気ガスに含まれる有害物質を除去するものである。ここで、エンジン10は、高効率で耐久性にも優れているが、粒子状物質(PM)、窒素酸化物(NOx)、一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)等の有害物質を、排気ガスと一緒に排出してしまうものである。
酸化触媒(DOC)62は、セラミック製の円柱状等に形成されたセル状筒体からなり、その軸方向には多数の貫通孔が形成され、内面に白金(Pt)等の貴金属が担持されている。そして、酸化触媒(DOC)62は、所定の温度下(例えば、約200[℃]~400[℃])で多数の貫通孔に排気ガスを通すことにより、排気ガスに含まれる一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)等を酸化して除去する。
SCR-DPF63は、DPFと選択還元触媒(SCR:Selective Catalytic Reduction)とが一体化されたものである。具体的には、SCR-DPF63は、セラミックス材料等からなる多孔質な部材によって円柱状等に形成され、軸方向に多数の小孔が設けられたハニカム構造のセル状筒体をなし、各小孔は、隣同士で交互に異なる端部が目封じ部材によって閉塞されている。そして、SCR-DPF63は、ハニカム構造の各小孔内の表面に、例えば、チタニヤ/バナジウム触媒(V25/WO3/TiO2)等のSCR層をウォッシュコート等により形成したものである。
このように構成されたSCR-DPF63は、上流側から各小孔に流入する排気ガスを多孔質材料に通すことでハニカム構造の各小孔内に粒子状物質(PM)を捕集し、排気ガスのみを隣の小孔を通じて下流側へと流出させる。また、SCR-DPF63は、ハニカム構造の各小孔内の表面に形成されたSCR層を介して、尿素水添加弁68により添加された所定濃度の尿素水(還元剤溶液)(例えば、尿素32.5%、純水67.5%)を用いて窒素酸化物(NOx)を無害化する触媒である。
具体的には、尿素水添加弁68から添加(噴射)された尿素水は、排気ガスの排気熱によって加水分解され、その際、下記式(1)に示す反応によりアンモニア(NH3)が生成される。
(NH22CO+H2O→2NH3+CO2 ・・・(1)
そして、SCR-DPF63を排気ガスが通過する際に、ハニカム構造の各小孔内の表面に吸着したアンモニア(NH3)によって排気ガス中の窒素酸化物(NOx)が選択的に還元浄化される。その際、下記式(2)~式(4)に示すような還元反応が行われることによって、NOxが還元浄化される。
4NO+4NH3+O2→4N2+6H2O ・・・(2)
6NO2+8NH3→7N2+12H2O ・・・(3)
NO+NO2+2NH3→2N2+3H2O ・・・(4)
また、燃料添加弁29は、粒子状物質(PM)が堆積したSCR-DPF63を再生する際(粒子状物質を燃焼焼却する際)に、酸化触媒(DOC)62内で排気ガスと反応させて排気ガスの温度を上昇させるための燃料を噴射する。具体的には、ECU80の制御信号によって燃料添加弁29から排気ガス中に噴射された燃料は、酸化触媒(DOC)62に担持された貴金属によって排気ガス中に残った酸素との酸化反応が生じて燃焼し、その発熱により排気ガス温度が上昇する。
そして、この高温になった排気ガスによりSCR-DPF63の触媒床温が上昇して、所定温度以上(例えば、500℃以上)になると、SCR-DPF63内に堆積した粒子状物質(PM)が燃焼焼却される。このような状態を所定の時間、維持することによってSCR-DPF63内に堆積した粒子状物質(PM)を燃焼させて除去し、排気ガス中の粒子状物質(PM)を捕集するというSCR-DPF63の捕集機能を回復(再生)させることができる(いわゆる、フィルタ再生処理である。)。
ECU80は、CPU、EEPROM、RAM、タイマ、不図示のバックアップRAM等を備えた公知のものである。CPUは、EEPROMに記憶された各種プログラムや各種パラメータに基づいて、種々の演算処理を実行する。また、RAMは、CPUでの演算結果や各検出装置から入力されたデータ等を一時的に記憶し、EEPROM、及び、バックアップRAMは、例えば、エンジン10の停止時にその保存すべきデータ等を記憶する。
ECU80は、燃料噴射装置15L、15R、吸気切替弁51、吸気バイパス弁52、排気切替弁53、アクチュエータ57B、58B、燃料添加弁29,尿素水添加弁68等が電気的に接続されている。また、ECU80には、吸気流量検出装置6、圧力センサ23、第1排気温度検出装置25、第2排気温度検出装置26、吸気温度検出装置27、エンジン回転数検出装置28、過給圧センサ55、ノズル開度センサ57C、58C、中間排気温度検出装置66、下流側排気温度検出装置67、NOxセンサ69、アクセルペダル踏込量検出装置71の検出信号が入力される。アクセルペダル踏込量検出装置71は、例えば、アクセルペダル踏込角度センサであり、アクセルペダルに設けられている。
ECU80は、吸気流量検出装置6からの検出信号に基づいて、エンジン10が吸入した吸入空気流量を検出することができる。ECU80は、第1排気温度検出装置25からの検出信号に基づいて、主タービン21Aの出口側から酸化触媒(DOC)62に流入する排気ガス温度を検出することができる。ECU80は、エンジン回転数検出装置28からの検出信号に基づいて、エンジン10のクランク軸の回転数や回転角度等を検出することが可能である。
ECU80は、中間排気温度検出装置66からの検出信号に基づいて、酸化触媒(DOC)62から流出してSCR-DPF63に流入する排気ガス温度を検出することができる。ECU80は、下流側排気温度検出装置67からの検出信号に基づいて、SCR-DPF63から流出する排気ガス温度を検出することができる。ECU80は、アクセルペダル踏込量検出装置71からの検出信号に基づいて、運転者によるアクセルペダルの踏込量(運転者の加速要求、減速要求)を検出することが可能である。
また、ECU80は、吸気切替弁51、吸気バイパス弁52、及び、排気切替弁53を運転状態に応じて開弁させる開弁信号又は閉弁させる閉弁信号を出力する。また、ECU80は、ノズル開度センサ57C、58Cの検出信号に基づいてアクチュエータ57B、58Bを駆動する駆動信号を出力して、複数の可変ノズル57A、58Aのそれぞれのノズル開度を調整する。また、ECU80は、エンジン回転数検出装置28とアクセルペダル踏込量検出装置71等の検出信号に基づいて、燃料噴射装置15L、15Rを駆動する制御信号を出力して、各気筒内に直接噴射する燃料噴射量を制御する。
次に、上記のように構成された排気浄化システム1において、ECU80によって実行される処理であって、主ターボチャージャ21と副ターボチャージャ22が作動して過給される「ツインターボモード」と、主ターボチャージャ21だけが作動して過給される「シングルターボモード」とを切り替える制御について、図2及び図3に基づいて説明する。先ず、「シングルターボモード」と「ツインターボモード」の選択について図2に基づいて説明する。図2は、シングルターボモードとツインターボモードの動作領域を決定する動作領域マップの一例を示している。
図2において、横軸はエンジン回転数を示し、縦軸は要求トルク(燃料噴射量)を示している。実線81は、「シングルターボモード」の動作特性を示し、破線82は、「ツインターボモード」の動作特性を示す。エンジン回転数及び要求トルク(燃料噴射量)によって定まる動作点が実線81よりも下側にある場合、エンジン10は「シングルターボモード」で動作する。また、エンジン回転数及び要求トルクが増加し、動作点が実線81よりも上側の領域に入った場合、エンジン10は「ツインターボモード」で動作する。即ち、動作点が破線83で囲まれた切替ラインより下側にある場合は、「シングルターボモード」が選択され、上側にある場合は「ツインターボモード」が選択される。
次に、各過給モードにおいて、ECU80によって設定される排気切替弁53と吸気切替弁51と吸気バイパス弁52の設定状態について、図3に示す過給モード設定マップ85に基づいて説明する。尚、過給モード設定マップ85は、予めEEPROMに記憶されており、ECU80は、過給モード設定マップ85に基づいて、排気切替弁53と吸気切替弁51と吸気バイパス弁52の開弁・閉弁を設定する。
図3に示すように、ECU80は、エンジン10を「シングルターボモード」で動作させる場合には、排気切替弁53と吸気切替弁51と吸気バイパス弁52に閉弁の制御信号を出力して、排気切替弁53と吸気切替弁51と吸気バイパス弁52を全て「閉弁状態」に設定する。また、ECU80は、シングルターボモードフラグをRAMから読み出し、「ON」に設定して再度RAMに記憶する。また、ECU80は、ツイン切替モードフラグ、ツインターボモードフラグ、及び、シングル切替モードフラグをRAMから読み出し、それぞれを「OFF」に設定して再度RAMに記憶する。
また、ECU80は、エンジン10を「シングルターボモード」から「ツインターボモード」へ切り替える場合には、ツインターボモードへの「ツイン切替モード」で、例えば約0.5秒~1秒間動作させた後、「ツインターボモード」で動作させる。ECU80は、エンジン10をツインターボモードへの「ツイン切替モード」で動作させる場合には、吸気切替弁51の「閉弁状態」を維持して、排気切替弁53と吸気バイパス弁52に開弁の制御信号を出力して、排気切替弁53と吸気バイパス弁52を「開弁状態」に設定する。
これにより、副ターボチャージャ22を作動させて、副タービン22Aの回転を「ツインターボモード」における回転まで上昇させると共に、副コンプレッサ22Bによって加圧された吸気が、吸気バイパス管36、吸気管31Lを介して主コンプレッサ21Bの入口側に供給される。また、ECU80は、ツイン切替モードフラグをRAMから読み出し、「ON」に設定して再度RAMに記憶する。また、ECU80は、シングルターボモードフラグ、ツインターボモードフラグ、及び、シングル切替モードフラグをRAMから読み出し、それぞれを「OFF」に設定して再度RAMに記憶する。
その後、ECU80は、エンジン10を「ツインターボモード」で動作させる場合には、排気切替弁53の「開弁状態」を維持して、吸気切替弁51に開弁の制御信号を出力して「開弁状態」に設定すると共に、吸気バイパス弁52に閉弁の制御信号を出力して「閉弁状態」に設定する。また、ECU80は、ツインターボモードフラグをRAMから読み出し、「ON」に設定して再度RAMに記憶する。また、ECU80は、シングルターボモードフラグ、ツイン切替モードフラグ、及び、シングル切替モードフラグをRAMから読み出し、それぞれを「OFF」に設定して再度RAMに記憶する。これにより、主コンプレッサ21B及び副コンプレッサ22Bによって加圧された吸気が吸気管32L、32R、33を介して吸気マニホールド34に供給される。
また、ECU80は、エンジン10を「ツインターボモード」から「シングルターボモード」へ切り替える場合には、シングルターボモードへの「シングル切替モード」で、例えば約0.5秒~1秒間動作させた後、「シングルターボモード」で動作させる。ECU80は、エンジン10をシングルターボモードへの「シングル切替モード」で動作させる場合には、排気切替弁53と吸気切替弁51に閉弁の制御信号を出力して「閉弁状態」に設定し、吸気バイパス弁52に開弁の制御信号を出力して「開弁状態」に設定する。
これにより、排気切替弁53を「閉弁状態」にしても、副タービン22Aが慣性で回転するが、副コンプレッサ22Bで加圧された吸気は、吸気バイパス管36、吸気管31Lを介して主コンプレッサ21Bの入口側に供給されて、吸気管33には供給されない。その後、副タービン22Aの回転が低下すると、ECU80は、エンジン10を「シングルターボモード」で動作させる。また、ECU80は、シングル切替モードフラグをRAMから読み出し、「ON」に設定して再度RAMに記憶する。また、ECU80は、シングルターボモードフラグ、ツイン切替モードフラグ、及び、ツインターボモードフラグをRAMから読み出し、それぞれを「OFF」に設定して再度RAMに記憶する。
[フィルタ再生処理]
次に、上記のように構成された排気浄化システム1において、ECU80によるSCR-DPF63に捕集された粒子状物質(PM)を燃焼させて除去する「フィルタ再生処理」の一例について図4乃至図14に基づいて説明する。尚、ECU80は、エンジン10の運転中に、所定時間間隔(例えば、数10msec~数100msec間隔)にて、図4のフローチャートに示される処理手順を繰り返し実行する。
図4に示すように、先ず、ステップS11において、ECU80は、フィルタ再生要求フラグをRAMから読み出し、「ON」に設定されているか否かを判定する。フィルタ再生要求フラグが「ON」に設定されている場合は、SCR-DPF63に堆積した粒子状物質(PM)が所定PM堆積量W3(例えば、約50g)に達し、SCR-DPF63を再生して捕集機能を回復させる必要がある旨を表している。尚、フィルタ再生要求フラグは、ECU80の起動時に、「OFF」に設定されてRAMに記憶されている。
そして、フィルタ再生要求フラグが「ON」に設定されていると判定された場合には(S11:YES)、ECU80は、後述のステップS16の処理に進む。一方、フィルタ再生要求フラグが「OFF」に設定されていると判定された場合には(S11:NO)、ECU80は、ステップS12の処理に進む。ステップS12において、ECU80は、「PM堆積状態取得処理」のサブ処理を実行した後、ステップS13の処理に進む。「PM堆積状態取得処理」は、所定時間間隔(例えば、数10msec~数100msec間隔)の間にSCR-DPF63に捕集される、即ち、SCR-DPF63に堆積する粒子状物質(PM)の堆積量(PM堆積量)を取得する処理である。
[PM堆積状態取得処理]
ここで、「PM堆積状態取得処理」のサブ処理の詳細について図5に基づいて説明する。図5に示すように、先ず、ステップS111において、ECU80は、アクセルペダル踏込量検出装置71、エンジン回転数検出装置28等からの検出信号から、エンジン10のエンジン回転数やエンジン負荷(燃料噴射量)等の運転状態を取得してRAMに記憶した後、ステップS112の処理に進む。
ステップS112において、ECU80は、エンジン10の運転状態と粒子状物質(PM)の単位時間当たり堆積量との関係を示した不図示のマップに基づいて、所定時間間隔(例えば、数10msec~数100msec間隔)における、SCR-DPF63への粒子状物質(PM)の堆積量を算出して、ステップS113の処理に進む。ステップS113において、ECU80は、上記ステップS112で算出した粒子状物質(PM)の堆積量(以下、「PM堆積量」ともいう。)を前回算出したSCR-DPF63のPM堆積量に加算してEEPROMに記憶した後、当該サブ処理を終了して、メインフローチャートに戻り、ステップS13の処理に進む。
具体的には、ステップS113において、ECU80は、上記ステップS112で算出したPM堆積量に相当するカウント値を、EEPROMに設けられたSCR-DPF63の全体に累積堆積したPM堆積量を表すPMカウンタのカウント値に加算して、当該PMカウンタを更新した後、当該サブ処理を終了して、メインフローチャートに戻り、ステップS13の処理に進む。従って、EEPROMに設けられたPMカウンタのカウント値は、SCR-DPF63の全体に累積堆積した粒子状物質(PM)の堆積量(PM堆積量)を示している。
次に、図4に示すように、ステップS13において、ECU80は、PMカウンタのカウント値をEEPROMから読み出し、PMカウンタのカウント値が再生開始閾値C1以上であるか否かを判定する。つまり、ECU80は、SCR-DPF63に堆積した粒子状物質(PM)を燃焼して、SCR-DPF63の粒子状物質(PM)を捕集する捕集機能を再生する必要があるか否かを判定する。そして、PMカウンタのカウント値が再生開始閾値C1未満であると判定した場合、つまり、SCR-DPF63の粒子状物質(PM)を捕集する捕集機能を再生する必要がないと判定した場合には(S13:NO)、ECU80は、当該処理を終了する。
一方、PMカウンタのカウント値が再生開始閾値C1以上であると判定された場合、つまり、SCR-DPF63の粒子状物質(PM)を捕集する捕集機能を再生する必要があると判定された場合には(S13:YES)、ECU80は、ステップS14の処理に進む。ステップS14において、ECU80は、SCR-DPF63の粒子状物質(PM)を捕集する捕集機能を再生する必要がある旨を表すフィルタ再生要求フラグをRAMから読み出し、「ON」に設定して再度RAMに記憶した後、ステップS15の処理に進む。
ステップS15において、ECU80は、尿素水添加許可フラグをRAMから読み出し、「OFF」に設定して再度RAMに記憶した後、ステップS16の処理に進む。この尿素水添加許可フラグは、「OFF」に設定されている場合には、尿素水添加弁68によりSCR-DPF63に向けて所定濃度の尿素水(還元剤溶液)の添加(噴霧)を許可しない旨を表す。その結果、当該「フィルタ再生処理」とは別のタイミングでECU80により実行されて、所定時間(例えば、200ミリ秒~400ミリ秒である。)毎に、SCR-DPF63に向けて排気ガス中に尿素水(還元剤溶液)を添加(噴霧)する「尿素水添加処理」の実行が停止される。
尚、尿素水添加許可フラグは、ECU80の起動時に、「ON」に設定されてRAMに記憶されている。この尿素水添加許可フラグは、「ON」に設定されている場合には、尿素水添加弁68によりSCR-DPF63に向けて所定濃度の尿素水(還元剤溶液)の添加(噴霧)を許可する旨を表す。その結果、当該「フィルタ再生処理」とは別のタイミングでECU80により実行されて、所定時間(例えば、200ミリ秒~400ミリ秒である。)毎に、SCR-DPF63に向けて排気ガス中に尿素水(還元剤溶液)を添加(噴霧)する「尿素水添加処理」が実行される。
ステップS16において、ECU80は、第1排気温度検出装置25を介して酸化触媒(DOC)62に流入する排気ガス温度TGを検出する。そして、ECU80は、排気ガス温度TGが燃料添加許可温度TS以上であるか否かを判定する。つまり、ECU80は、酸化触媒(DOC)62に流入する排気ガスの温度が、燃料添加弁29を介して燃料を添加(噴射)する許可温度以上になっているか否かを判定する。尚、燃料添加許可温度TSは、CAE(Computer Aided Engineering)解析、又は、実験により予め取得されて、例えば、約250℃~300℃に設定され、予めEEPROMに記憶されている。
そして、排気ガス温度TGが燃料添加許可温度TSよりも低いと判定された場合には(S16:NO)、ECU80は、酸化触媒(DOC)62に流入する排気ガス温度TGが燃料添加許可温度TS以上に上昇するまで待つ。一方、排気ガス温度TGが燃料添加許可温度TS以上であると判定された場合には(S16:YES)、ECU80は、ステップS17の処理に進む。
ステップS17において、ECU80は、「燃料添加量取得処理」のサブ処理を実行した後、ステップS18の処理に進む。「燃料添加量取得処理」のサブ処理は、燃料添加弁29から排気ガス中に添加(噴射)する燃料の添加量を取得する処理である。
[燃料添加量取得処理]
ここで、「燃料添加量取得処理」のサブ処理の詳細について図6、図8~図11に基づいて説明する。図6に示すように、先ず、ステップS211において、ECU80は、第1排気温度検出装置25を介して酸化触媒(DOC)62に流入する排気ガス温度TGを検出して、RAMに記憶した後、ステップS212の処理に進む。
ステップS212において、ECU80は、吸気流量検出装置6から入力された検出信号から吸入空気流量GA[g/sec]を算出する。また、ECU80は、現在から所定時間(例えば、1秒)前までに各燃料噴射装置15L、15Rに指示した燃料噴射量をRAMから読み出す。そして、ECU80は、吸入空気流量GAと燃料噴射量の合計値を排気ガス流量GG[g/sec]としてRAMに記憶した後、ステップS213の処理に進む。尚、ECU80は、吸気流量検出装置6から入力された検出信号から吸入空気流量GA[g/sec]を算出し、排気ガス流量GG[g/sec]としてRAMに記憶してもよい。
ステップS213において、ECU80は、SCR-DPF63に堆積した粒子状物質(PM)を燃焼焼却することができるSCR-DPF63の目標触媒床温TF(例えば、約500℃である。)をEEPROMから読み出す。また、ECU80は、上記ステップS211で検出した酸化触媒(DOC)62に流入する排気ガス温度TGと、上記ステップS212で算出した排気ガス流量GG[g/sec]とをRAMから読み出す。尚、SCR-DPF63の目標触媒床温TF(例えば、約500℃である。)は、実験及びシミュレーションを通じて予め設定された値であり、EEPROMに予め記憶されている。
そして、ECU80は、酸化触媒(DOC)62に流入する排気ガス温度TGを目標触媒床温TFまで昇温させるために、燃料添加弁29を介して添加(噴射)する燃料要求添加量Q[mm3/sec]を下記式(5)を用いて算出してRAMに記憶した後、ステップS214の処理に進む。尚、下記式(5)における「K」は、モデル定数であり、実験及びシミュレーションを通じて予め設定された値であり、EEPROMに予め記憶されている。
燃料要求添加量Q=排気ガス流量GG×(目標触媒床温TF-排気ガス温度TG)×K・・・・(5)
ステップS214において、ECU80は、主ターボチャージャ21と副ターボチャージャ22の過給状態が、主ターボチャージャ21だけが作動して過給される「シングルターボモード」であるか否かを判定する。つまり、ECU80は、シングルターボモードフラグ(図3参照)をRAMから読み出し、このシングルターボモードフラグが「ON」に設定されているか否かを判定する。そして、主ターボチャージャ21と副ターボチャージャ22の過給状態が、「シングルターボモード」であると判定された場合、つまり、シングルターボモードフラグが「ON」に設定されていると判定された場合には(S214:YES)、ECU80は、ステップS215の処理に進む。
ステップS215において、ECU80は、上記ステップS211で検出した酸化触媒(DOC)62に流入する排気ガス温度TGと、上記ステップS212で算出した排気ガス流量GG[g/sec]とをRAMから読み出す。そして、ECU80は、図10に示すシングルターボモード用の燃料制限添加量マップM11(シングルターボモード用マップ)を用いて、今回の酸化触媒(DOC)62に流入する排気ガス温度TGと、今回の排気ガス流量GG[g/sec]と、に対応するシングルターボモードの燃料制限添加量[mm3/sec]を算出する。
そして、ECU80は、算出した燃料制限添加量[mm3/sec]を、燃料添加弁29から排気ガス中に添加する白煙がでない燃料添加量の上限値としてRAMに記憶した後、後述のステップS219の処理に進む。尚、シングルターボモード用の燃料制限添加量マップM11は、EEPROMに予め記憶されている。
ここで、図8に示すように、酸化触媒(DOC)62に流入する排気ガス温度TGを一定にした場合、例えば、300[℃]に一定にした場合には、排気ガス流量GG[g/sec]が大きくなるほど、テールパイプから排出されるHC濃度[ppm]が白煙がでない白煙限界濃度となる燃料添加弁29から排気ガス中に添加する単位時間当たりの燃料添加量は、小さくなる。つまり、酸化触媒(DOC)62に流入する排気ガス温度TGを一定にした場合には、排気ガス流量GG[g/sec]が大きくなるほど、燃料添加弁29から排気ガス中に添加する白煙がでない燃料添加量の上限値(燃料制限添加量[mm3/sec])は、小さくなる。
また、図9に示すように、酸化触媒(DOC)62に流入する排気ガス流量GG[g/sec]を一定にした場合、例えば、80[g/sec]に一定にした場合には、酸化触媒(DOC)62に流入する排気ガス温度TGが高くなるほど、テールパイプから排出されるHC濃度[ppm]が白煙がでない白煙限界濃度となる燃料添加弁29から排気ガス中に添加する単位時間当たりの燃料添加量は、大きくなる。つまり、酸化触媒(DOC)62に流入する排気ガス流量GG[g/sec]を一定にした場合には、酸化触媒(DOC)62に流入する排気ガス温度TGが高くなるほど、燃料添加弁29から排気ガス中に添加する白煙がでない燃料添加量の上限値(燃料制限添加量[mm3/sec])は、大きくなる。
従って、図10に示すように、シングルターボモード用の燃料制限添加量マップM11は、図8及び図9に示される関係から、排気ガス流量GG[g/sec]と酸化触媒(DOC)62に流入する排気ガス温度TG[℃]とをパラメータとする。そして、燃料制限添加量マップM11は、主ターボチャージャ21と副ターボチャージャ22の過給状態が、「シングルターボモード」の場合に、燃料添加弁29から排気ガス中に添加する白煙がでない燃料添加量の上限値(燃料制限添加量[mm3/sec])を、CAE(Computer Aided Engineering)解析、又は、実験により求めてマップ化したものである。
その結果、シングルターボモード用の燃料制限添加量マップM11に記憶される燃料制限添加量[mm3/sec]は、排気ガス流量GG[g/sec]が大きくなるほど小さくなり、酸化触媒(DOC)62に流入する排気ガス温度TG[℃]が高くなるほど大きくなるように設定されている。尚、図10に示すシングルターボモード用の燃料制限添加量マップM11において、上記ステップS211で検出した酸化触媒(DOC)62に流入する排気ガス温度TGと、上記ステップS212で算出した排気ガス流量GG[g/sec]とがマップ上の各ポイント間の値になるときには、補間処理にて燃料添加量の上限値(燃料制限添加量[mm3/sec])を算出する。
一方、図6に示すように、上記ステップS214で主ターボチャージャ21と副ターボチャージャ22の過給状態が、「シングルターボモード」でないと判定された場合、つまり、シングルターボモードフラグが「OFF」に設定されていると判定された場合には(S214:NO)、ECU80は、ステップS216の処理に進む。ステップS216において、ECU80は、主ターボチャージャ21と副ターボチャージャ22の過給状態が、主ターボチャージャ21と副ターボチャージャ22が作動して過給される「ツインターボモード」であるか否かを判定する。
つまり、ECU80は、ツインターボモードフラグ(図3参照)をRAMから読み出し、このツインターボモードフラグが「ON」に設定されているか否かを判定する。そして、主ターボチャージャ21と副ターボチャージャ22の過給状態が、「ツインターボモード」であると判定された場合、つまり、ツインターボモードフラグが「ON」に設定されていると判定された場合には(S216:YES)、ECU80は、ステップS217の処理に進む。
ステップS217において、ECU80は、上記ステップS211で検出した酸化触媒(DOC)62に流入する排気ガス温度TGと、上記ステップS212で算出した排気ガス流量GG[g/sec]とをRAMから読み出す。そして、ECU80は、図11に示すツインターボモード用の燃料制限添加量マップM12(ツインターボモード用マップ)を用いて、今回の酸化触媒(DOC)62に流入する排気ガス温度TGと、今回の排気ガス流量GG[g/sec]と、に対応するツインターボモードの燃料制限添加量[mm3/sec]を算出する。
そして、ECU80は、算出した燃料制限添加量[mm3/sec]を、燃料添加弁29から排気ガス中に添加する白煙がでない燃料添加量の上限値としてRAMに記憶した後、後述のステップS219の処理に進む。尚、ツインターボモード用の燃料制限添加量マップM12は、EEPROMに予め記憶されている。
ここで、図11に示すように、ツインターボモード用の燃料制限添加量マップM12は、図8及び図9に示される関係から、排気ガス流量GG[g/sec]と酸化触媒(DOC)62に流入する排気ガス温度TG[℃]とをパラメータとする。そして、燃料制限添加量マップM12は、主ターボチャージャ21と副ターボチャージャ22の過給状態が、「ツインターボモード」の場合に、燃料添加弁29から排気ガス中に添加する白煙がでない燃料添加量の上限値(燃料制限添加量[mm3/sec])を、CAE(Computer Aided Engineering)解析、又は、実験により求めてマップ化したものである。
その結果、ツインターボモード用の燃料制限添加量マップM12に記憶される燃料制限添加量[mm3/sec]は、排気ガス流量GG[g/sec]が大きくなるほど小さくなり、酸化触媒(DOC)62に流入する排気ガス温度TG[℃]が高くなるほど大きくなるように設定されている。尚、図11に示すツインターボモード用の燃料制限添加量マップM12において、上記ステップS211で検出した酸化触媒(DOC)62に流入する排気ガス温度TGと、上記ステップS212で算出した排気ガス流量GG[g/sec]とがマップ上の各ポイント間の値になるときには、補間処理にて燃料添加量の上限値(燃料制限添加量[mm3/sec])を算出する。
一方、図6に示すように、上記ステップS216で主ターボチャージャ21と副ターボチャージャ22の過給状態が、「ツインターボモード」でないと判定された場合、つまり、ツインターボモードフラグが「OFF」に設定されていると判定された場合には(S216:NO)、ECU80は、ステップS218の処理に進む。つまり、ECU80は、主ターボチャージャ21と副ターボチャージャ22の過給状態が、「シングルターボモード」から「ツインターボモード」へ切り替える「ツイン切替モード」、または、「ツインターボモード」から「シングルターボモード」へ切り替える「シングル切替モード」のうちの何れかであると判定して、ステップS218の処理に進む。
ステップS218において、ECU80は、「0[mm3/sec]」を燃料添加弁29から排気ガス中に添加する白煙がでない燃料添加量の上限値(燃料制限添加量[mm3/sec])としてRAMに記憶した後、ステップS219の処理に進む。つまり、ECU80は、主ターボチャージャ21と副ターボチャージャ22の過給状態が、「ツイン切替モード」、または、「シングル切替モード」で動作する間、例えば約0.5秒~1秒の間、燃料添加弁29から排気ガス中に燃料を添加(噴射)しないように設定した後、ステップS219の処理に進む。
ステップS219において、ECU80は、上記ステップS213で算出した燃料要求添加量Q[mm3/sec]と、燃料添加弁29から排気ガス中に添加する白煙がでない燃料添加量の上限値である燃料制限添加量[mm3/sec]と、をRAMから読み出す。そして、ECU80は、燃料要求添加量Qが燃料制限添加量以下の燃料添加量であるか否かを判定する。つまり、ECU80は、燃料要求添加量Qが、燃料添加弁29から排気ガス中に添加した際に、テールパイプから白煙がでない燃料添加量であるか否かを判定する。
そして、燃料要求添加量Qが燃料制限添加量以下の燃料添加量であると判定した場合には(S219:YES)、ECU80は、ステップS220の処理に進む。つまり、ECU80は、燃料要求添加量Qが、燃料添加弁29から排気ガス中に添加した際に、テールパイプから白煙がでない燃料添加量であると判定して(S219:YES)、ステップS220の処理に進む。ステップS220において、ECU80は、燃料要求添加量Q[mm3/sec]を燃料添加弁29から排気ガス中に添加する燃料添加量[mm3/sec]としてRAMに記憶した後、当該サブ処理を終了して、メインフローチャートに戻り、ステップS18の処理に進む。
一方、燃料要求添加量Qが燃料制限添加量よりも大きい燃料添加量であると判定した場合には(S219:NO)、ECU80は、ステップS221の処理に進む。つまり、ECU80は、燃料要求添加量Qが、燃料添加弁29から排気ガス中に添加した際に、テールパイプから白煙がでる燃料添加量であると判定して(S219:NO)、ステップS221の処理に進む。
ステップS221において、ECU80は、燃料添加弁29から排気ガス中に添加する白煙がでない燃料添加量の上限値である燃料制限添加量[mm3/sec]を燃料添加弁29から排気ガス中に添加する燃料添加量[mm3/sec]としてRAMに記憶した後、当該サブ処理を終了して、メインフローチャートに戻り、ステップS18の処理に進む。
これにより、主ターボチャージャ21と副ターボチャージャ22の過給状態である「シングルターボモード」、「ツインターボモード」のそれぞれにおいて、燃料添加弁29から排気ガスに添加される未燃燃料の単位時間当たりの添加量を燃料制限添加量以下に設定することができる。その結果、燃料添加弁29から排気ガスに添加された未燃燃料の全量を酸化触媒(DOC)62によって酸化して排気ガスを昇温させることができる。従って、並列に主ターボチャージャ21と副ターボチャージャ22を備えたエンジン10において、テールパイプから排出される排気ガス中に白煙を生じさせないで、SCR-DPF63の粒子状物質(PM)の捕集機能を再生することができる。
また、主ターボチャージャ21と副ターボチャージャ22の過給状態が、「ツイン切替モード」、または、「シングル切替モード」の場合には、酸化触媒(DOC)62の流入口側の排気ガスの状態量(排気ガスの旋回流影響や、添加燃料と排気ガスの混合状態等である。)の時々刻々と変化する変化量が、「シングルターボモード」、及び、「ツインターボモード」の場合よりも大きくなる。従って、「ツイン切替モード」、または、「シングル切替モード」において、ECU80は、燃料添加弁29から排気ガス中に添加(噴射)する燃料添加量の上限値(燃料制限添加量)を「0[mm3/sec]」に設定することによって、排気ガス中に白煙が生じることを効果的に抑止することができる。
また、主ターボチャージャ21と副ターボチャージャ22の過給状態が、「ツイン切替モード」、または、「シングル切替モード」で動作する時間は、例えば約0.5秒~1秒間であるため、酸化触媒(DOC)62の触媒床温の低下を効果的に抑制することができる。その結果、ECU80は、テールパイプから排出される排気ガス中に白煙を生じさせないで、SCR-DPF63の粒子状物質(PM)の捕集機能を再生することができる。
図4に示すように、ステップS18において、ECU80は、燃料添加弁29から燃料を添加する燃料添加実行タイミングを迎えたか否かを判定する。この燃料実行タイミングとは、例えば、第1番気筒が排気行程を迎えるタイミング、つまり、クランク角度で720°回転する毎に燃料添加実行タイミングを迎える。これにより、第1番気筒の排気行程に同期させて、燃料添加弁29から燃料添加を行うことで、添加燃料が排気ガスに拡散し易くなる。
そして、燃料添加弁29から燃料を添加する燃料添加実行タイミングを迎えていないと判定した場合には(S18:NO)、ECU80は、当該処理を終了する。一方、燃料添加弁29から燃料を添加する燃料添加実行タイミングを迎えたと判定した場合には(S18:YES)、ECU80は、ステップS19の処理に進む。ステップS19において、ECU80は、上記ステップS220または上記ステップS221でRAMに記憶した燃料添加弁29から排気ガス中に添加する燃料添加量[mm3/sec]を再度、RAMから読み出す。
そして、ECU80は、この燃料添加量[mm3/sec]に、図4に示す処理を起動する間隔の時間(例えば10[msec]間隔で起動する場合は10[msec]である)を乗算して算出した燃料添加量[mm3]の燃料を燃料添加弁29を介して排気ガス中に添加(噴射)した後、ステップS20の処理に進む。ステップS20において、ECU80は、「PMカウンタ更新処理」のサブ処理を実行した後、ステップS21の処理に進む。「PMカウンタ更新処理」のサブ処理は、不図示のPMカウンタから燃焼焼却した粒子状物質(PM)に相当するカウント値を減算する処理である。
[PMカウンタ更新処理]
ここで、「PMカウンタ更新処理」のサブ処理の詳細について図7及び図12に基づいて説明する。図7に示すように、先ず、ステップS311において、ECU80は、中間排気温度検出装置66からの検出信号に基づいて、SCR-DPF63に流入する排気ガス温度T2を検出してRAMに記憶する。また、ECU80は、下流側排気温度検出装置67からの検出信号に基づいて、SCR-DPF63から流出する排気ガス温度T3を検出してRAMに記憶した後、ステップS312の処理に進む。
ステップS312において、ECU80は、各排気ガス温度T2、T3と、略円柱状に構成されたSCR-DPF63の触媒床温TP1との関係を対応づけた不図示の温度マップMP1に基づいて、SCR-DPF63の触媒床温TP1を算出(推定)して、RAMに記憶した後、ステップS313の処理に進む。
ステップS313において、ECU80は、SCR-DPF63の触媒床温TP1をRAMから読み出す。そして、ECU80は、EEPROMから「PM燃焼下限温度TD1」を読み出し、今回のSCR-DPF63の触媒床温TP1が「PM燃焼下限温度TD1」以上であるか否かを判定する。尚、「PM燃焼下限温度TD1」は、粒子状物質(PM)が燃焼焼却される下限温度であって、例えば、約500℃~600℃であり、EEPROMに予め記憶されている。
そして、今回のSCR-DPF63の触媒床温TP1が「PM燃焼下限温度TD1」未満の触媒床温であると判定した場合には(S313:NO)、ECU80は、当該サブ処理を終了して、メインフローチャートに戻り、ステップS21の処理に進む。一方、今回のSCR-DPF63の触媒床温TP1が「PM燃焼下限温度TD1」以上の触媒床温であると判定した場合には(S313:YES)、ECU80は、ステップS314の処理に進む。
ステップS314において、ECU80は、図12に示すSCR-DPF63の触媒床温とPM燃焼速度との関係を対応づけたPM燃焼速度マップM21を用いて、上記ステップS312で算出したSCR-DPF63の触媒床温TP1に対応するPM燃焼速度を取得して、RAMに記憶した後、ステップS315の処理に進む。尚、PM燃焼速度は、SCR-DPF63内において、単位体積当たりの、且つ、単位時間当たりの粒子状物質(PM)の燃焼量である。
図12には、SCR-DPF63の触媒床温TP1とPM燃焼速度との関係の一例が示されている。図12に示すように、PM燃焼速度マップM21では、SCR-DPF63の触媒床温TP1が高くなるほど、粒子状物質(PM)の燃焼するPM燃焼速度は速くなる。尚、PM燃焼速度を取得するPM燃焼速度マップM21は、CAE(Computer Aided Engineering)解析、又は、実験により予め取得され、マップや数式によりEEPROMに予め記憶されている。
図7に示すように、ステップS315において、ECU80は、SCR-DPF63の触媒床温TP1に対応するPM燃焼速度をRAMから読み出すと共に、EEPROMからSCR-DPF63の体積を読み出す。そして、ECU80は、PM燃焼速度にSCR-DPF63の体積と所定時間(例えば、燃料添加弁29による燃料の噴射間隔の時間である。)とを乗算して、所定時間内にSCR-DPF63内で燃焼される粒子状物質(PM)の燃焼量を算出する。
続いて、ECU80は、算出した粒子状物質(PM)の燃焼量に相当するカウント値を、EEPROMに設けられたPMカウンタのカウント値から減算した後、当該サブ処理を終了して、メインフローチャートに戻り、ステップS21の処理に進む。つまり、ECU80は、SCR-DPF63内に堆積したPM堆積量から、所定時間(例えば、燃料添加弁29による燃料の噴射間隔の時間である。)内にSCR-DPF63内で燃焼される粒子状物質(PM)の燃焼量を減算した後、当該サブ処理を終了して、メインフローチャートに戻り、ステップS21の処理に進む。
図4に示すように、ステップS21において、ECU80は、EEPROMに設けられたPMカウンタのカウント値を読み出し、PMカウンタのカウント値が「再生終了閾値C2」よりも小さいか否かを判定する。つまり、ECU80は、SCR-DPF63内の粒子状物質(PM)のほぼ全量が燃焼焼却されたか否かを判定する。そして、PMカウンタのカウント値が「再生終了閾値C2」以上であると判定した場合には(S21:NO)、ECU80は、SCR-DPF63内の粒子状物質(PM)が、未だ全て燃焼焼却されていないと判定して、当該処理を終了する。
一方、PMカウンタのカウント値が「再生終了閾値C2」よりも小さいと判定した場合には(S21:YES)、ECU80は、SCR-DPF63内の粒子状物質(PM)のほぼ全量が燃焼焼却されたと判定し、燃料添加弁29による燃料の噴射(添加)を終了して、ステップS22の処理に進む。ステップS22において、ECU80は、フィルタ再生要求フラグをRAMから読み出し、「OFF」に設定して再度RAMに記憶した後、ステップS23の処理に進む。ステップS23において、ECU80は、尿素水添加許可フラグをRAMから読み出し、「ON」に設定して再度RAMに記憶した後、当該処理を終了する。
この尿素水添加許可フラグは、「ON」に設定されている場合には、尿素水添加弁68によりSCR-DPF63に向けて所定濃度の尿素水(還元剤溶液)の添加(噴霧)を許可する旨を表す。その結果、当該「フィルタ再生処理」とは別のタイミングでECU80により実行されて、所定時間(例えば、200ミリ秒~400ミリ秒である。)毎に、SCR-DPF63に向けて排気ガス中に尿素水(還元剤溶液)を添加(噴霧)する「尿素水添加処理」の実行が再度、開始される。これにより、SCR-DPF63を排気ガスが通過する際に、ハニカム構造の各小孔内の表面に吸着したアンモニア(NH3)によって排気ガス中の窒素酸化物(NOx)が選択的に還元浄化されると共に、粒子状物質(PM)がSCR-DPF63内に捕集される。
ここで、エンジン10は、内燃機関の一例として機能する。排気ガス浄化装置61は、浄化触媒装置の一例として機能する。吸気流量検出装置6とECU80は、排気ガス流量取得装置の一例を構成する。ECU80は、過給状態取得装置、制限添加量算出装置、堆積量取得装置、堆積量判定装置、還元剤添加停止設定装置の一例として機能する。シングルターボ用の燃料制限添加量マップM11は、シングルターボモード用マップの一例として機能する。ツインターボモード用の燃料制限添加量マップM12は、ツインターボモード用マップの一例として機能する。尿素水添加弁68は、還元剤添加弁の一例として機能する。
また、前記実施形態の説明に用いた数値は一例であり、この数値に限定されるものではない。また、以上(≧)、以下(≦)、より大きい(>)、未満(<)等は、等号を含んでも含まなくてもよい。
本発明の排気浄化システムは、前記実施形態で説明した構成、構造、外観、形状、処理手順等に限定されることはなく、本発明の要旨を変更しない範囲内で種々の変更、改良、追加、削除が可能である。尚、以下の説明において上記図1~図12の前記実施形態に係るエンジン10等と同一符号は、前記実施形態に係るエンジン10等と同一あるいは相当部分を示すものである。
[他の第1実施形態]
(A)例えば、上記ステップS17において、「燃料添加量取得処理」のサブ処理(図6参照)に替えて、図13に示す「第2燃料添加量取得処理」のサブ処理を実行した後、ステップS18の処理に進むようにしてもよい。ここで、「第2燃料添加量取得処理」のサブ処理について図13~図15に基づいて説明する。図13に示すように、「第2燃料添加量取得処理」のサブ処理は、上記「燃料添加量取得処理」のサブ処理(図6参照)とほぼ同じ処理手順である。
但し、ステップS216で、主ターボチャージャ21と副ターボチャージャ22の過給状態が、「ツインターボモード」でないと判定された場合、つまり、ツインターボモードフラグが「OFF」に設定されていると判定された場合には(S216:NO)、ECU80は、上記ステップS218の処理に替えて、ステップS311~ステップS313の処理を実行する点で異なっている。
具体的には、図13に示すように、ステップS216で主ターボチャージャ21と副ターボチャージャ22の過給状態が、「ツインターボモード」でないと判定された場合、つまり、ツインターボモードフラグが「OFF」に設定されていると判定された場合には(S216:NO)、ECU80は、ステップS311の処理に進む。ステップS311において、ECU80は、主ターボチャージャ21と副ターボチャージャ22の過給状態が、「シングルターボモード」から「ツインターボモード」へ切り替える「ツイン切替モード」であるか否かを判定する。
つまり、ECU80は、ツイン切替モードフラグ(図3参照)をRAMから読み出し、このツイン切替モードフラグが「ON」に設定されているか否かを判定する。そして、主ターボチャージャ21と副ターボチャージャ22の過給状態が、「ツイン切替モード」であると判定された場合、つまり、ツイン切替モードフラグが「ON」に設定されていると判定された場合には(S311:YES)、ECU80は、ステップS312の処理に進む。
ステップS312において、ECU80は、上記ステップS211で検出した酸化触媒(DOC)62に流入する排気ガス温度TGと、上記ステップS212で算出した排気ガス流量GG[g/sec]とをRAMから読み出す。そして、ECU80は、図14に示すツイン切替モード用の燃料制限添加量マップM13(ツイン切替モード用マップ)を用いて、今回の酸化触媒(DOC)62に流入する排気ガス温度TGと、今回の排気ガス流量GG[g/sec]と、に対応するツイン切替モードの燃料制限添加量[mm3/sec]を算出する。
そして、ECU80は、算出した燃料制限添加量[mm3/sec]を、燃料添加弁29から排気ガス中に添加する白煙がでない燃料添加量の上限値としてRAMに記憶した後、上記ステップS219以降の処理を実行する。尚、ツイン切替モード用の燃料制限添加量マップM13は、EEPROMに予め記憶されている。
ここで、図14に示すように、ツイン切替モード用の燃料制限添加量マップM13は、図8及び図9に示される関係から、排気ガス流量GG[g/sec]と酸化触媒(DOC)62に流入する排気ガス温度TG[℃]とをパラメータとする。そして、燃料制限添加量マップM13は、主ターボチャージャ21と副ターボチャージャ22の過給状態が、「ツイン切替モード」の場合に、燃料添加弁29から排気ガス中に添加する白煙がでない燃料添加量の上限値(燃料制限添加量[mm3/sec])を、CAE(Computer Aided Engineering)解析、又は、実験により求めてマップ化したものである。
その結果、ツイン切替モード用の燃料制限添加量マップM13に記憶される燃料制限添加量[mm3/sec]は、排気ガス流量GG[g/sec]が大きくなるほど小さくなり、酸化触媒(DOC)62に流入する排気ガス温度TG[℃]が高くなるほど大きくなるように設定されている。尚、図14に示すツイン切替モード用の燃料制限添加量マップM13において、上記ステップS211で検出した酸化触媒(DOC)62に流入する排気ガス温度TGと、上記ステップS212で算出した排気ガス流量GG[g/sec]とがマップ上の各ポイント間の値になるときには、補間処理にて燃料添加量の上限値(燃料制限添加量[mm3/sec])を算出する。
一方、図13に示すように、上記ステップS311で主ターボチャージャ21と副ターボチャージャ22の過給状態が、「ツイン切替モード」でないと判定された場合、つまり、ツイン切替モードフラグが「OFF」に設定されていると判定された場合には(S311:NO)、ECU80は、ステップS312の処理に進む。つまり、ECU80は、主ターボチャージャ21と副ターボチャージャ22の過給状態が、「ツインターボモード」から「シングルターボモード」へ切り替える「シングル切替モード」であると判定して、ステップS312の処理に進む。
ステップS312において、ECU80は、上記ステップS211で検出した酸化触媒(DOC)62に流入する排気ガス温度TGと、上記ステップS212で算出した排気ガス流量GG[g/sec]とをRAMから読み出す。そして、ECU80は、図15に示すシングル切替モード用の燃料制限添加量マップM14(シングル切替モード用マップ)を用いて、今回の酸化触媒(DOC)62に流入する排気ガス温度TGと、今回の排気ガス流量GG[g/sec]と、に対応するシングル切替モードの燃料制限添加量[mm3/sec]を算出する。
そして、ECU80は、算出した燃料制限添加量[mm3/sec]を、燃料添加弁29から排気ガス中に添加する白煙がでない燃料添加量の上限値としてRAMに記憶した後、上記ステップS219以降の処理を実行する。尚、シングル切替モード用の燃料制限添加量マップM14は、EEPROMに予め記憶されている。
ここで、図15に示すように、シングル切替モード用の燃料制限添加量マップM14は、図8及び図9に示される関係から、排気ガス流量GG[g/sec]と酸化触媒(DOC)62に流入する排気ガス温度TG[℃]とをパラメータとする。そして、燃料制限添加量マップM14は、主ターボチャージャ21と副ターボチャージャ22の過給状態が、「シングル切替モード」の場合に、燃料添加弁29から排気ガス中に添加する白煙がでない燃料添加量の上限値(燃料制限添加量[mm3/sec])を、CAE(Computer Aided Engineering)解析、又は、実験により求めてマップ化したものである。
その結果、シングル切替モード用の燃料制限添加量マップM14に記憶される燃料制限添加量[mm3/sec]は、排気ガス流量GG[g/sec]が大きくなるほど小さくなり、酸化触媒(DOC)62に流入する排気ガス温度TG[℃]が高くなるほど大きくなるように設定されている。尚、図15に示すシングル切替モード用の燃料制限添加量マップM14において、上記ステップS211で検出した酸化触媒(DOC)62に流入する排気ガス温度TGと、上記ステップS212で算出した排気ガス流量GG[g/sec]とがマップ上の各ポイント間の値になるときには、補間処理にて燃料添加量の上限値(燃料制限添加量[mm3/sec])を算出する。
これにより、主ターボチャージャ21と副ターボチャージャ22の過給状態である「シングルターボモード」、「ツインターボモード」、「ツイン切替モード」、「シングル切替モード」のそれぞれにおいて、燃料添加弁29から排気ガスに添加される未燃燃料の単位時間当たりの添加量を燃料制限添加量以下に設定することができる。その結果、燃料添加弁29から排気ガスに添加された未燃燃料の全量を酸化触媒(DOC)62によって酸化して排気ガスを昇温させることができる。
従って、並列に主ターボチャージャ21と副ターボチャージャ22を備えたエンジン10において、テールパイプから排出される排気ガス中に白煙を生じさせないで、SCR-DPF63の粒子状物質(PM)の捕集機能を再生することができる。また、「ツイン切替モード」と「シングル切替モード」の場合においても、ECU80は、燃料添加弁29から排気ガス中に燃料を添加(噴射)することができ、SCR-DPF63の粒子状物質(PM)の捕集機能を再生する再生時間の短縮化を図ることができる。
[他の第2実施形態]
(B)また、例えば、上記ステップS17において、「燃料添加量取得処理」のサブ処理(図6参照)に替えて、図16に示す「第3燃料添加量取得処理」のサブ処理を実行した後、ステップS18の処理に進むようにしてもよい。ここで、「第3燃料添加量取得処理」のサブ処理について図16に基づいて説明する。図16に示すように、「第3燃料添加量取得処理」のサブ処理は、上記「第2燃料添加量取得処理」のサブ処理(図13参照)とほぼ同じ処理手順である。
但し、上記ステップS311で、主ターボチャージャ21と副ターボチャージャ22の過給状態が、「ツイン切替モード」であると判定された場合には(S311:YES)、ECU80は、上記ステップS217以降の処理を実行する点で異なっている。また、ステップS311で、主ターボチャージャ21と副ターボチャージャ22の過給状態が、「ツイン切替モード」でないと判定された場合には(S311:NO)、ECU80は、「シングル切替モード」であると判定して、上記ステップS215以降の処理を実行する点で異なっている。また、ツイン切替モード用の燃料制限添加量マップM13(図14参照)とシングル切替モード用の燃料制限添加量マップM14(図15参照)がEEPROMに予め記憶されていない点で異なっている。
ここで、ECU80は、エンジン10を「ツイン切替モード」で動作させる場合には、吸気切替弁51を「閉弁状態」に設定して、排気切替弁53と吸気バイパス弁52を「開弁状態」に設定する(図3参照)。また、ECU80は、エンジン10を「ツインターボモード」で動作させる場合には、排気切替弁53と吸気切替弁51を「開弁状態」にして、吸気バイパス弁52を「閉弁状態」に設定する。従って、「ツイン切替モード」と「ツインターボモード」では、それぞれにおいて、排気切替弁53が「開弁状態」に設定されるため、酸化触媒(DOC)62の入口側における排気ガスの状態量(排気ガスの旋回流影響や、添加燃料と排気ガスの混合状態等である。)は、ほぼ等しい状態量になると考えられる。
従って、ステップS311で、主ターボチャージャ21と副ターボチャージャ22の過給状態が、「ツイン切替モード」であると判定された場合には(S311:YES)、ECU80は、ステップS217の処理に進むようにしてもよい。ステップS217において、ECU80は、上記ステップS211で検出した酸化触媒(DOC)62に流入する排気ガス温度TGと、上記ステップS212で算出した排気ガス流量GG[g/sec]とをRAMから読み出す。
そして、ECU80は、図11に示すツインターボモード用の燃料制限添加量マップM12(ツインターボモード用マップ)を用いて、今回の酸化触媒(DOC)62に流入する排気ガス温度TGと、今回の排気ガス流量GG[g/sec]と、に対応するツインターボモードの燃料制限添加量[mm3/sec]を算出するようにしてもよい。そして、ECU80は、算出した燃料制限添加量[mm3/sec]を、燃料添加弁29から排気ガス中に添加する白煙がでない燃料添加量の上限値としてRAMに記憶した後、上記ステップS219以降の処理を実行するようにしてもよい。尚、ツインターボモード用の燃料制限添加量マップM12(図11参照)は、EEPROMに予め記憶されている。
また、ECU80は、エンジン10を「シングル切替モード」で動作させる場合には、排気切替弁53と吸気切替弁51を「閉弁状態」にして、吸気バイパス弁52を「開弁状態」に設定する。また、ECU80は、エンジン10を「シングルターボモード」で動作させる場合には、排気切替弁53と吸気切替弁51と吸気バイパス弁52を全て「閉弁状態」に設定する。従って、「シングル切替モード」と「シングルターボモード」では、それぞれにおいて、排気切替弁53が「閉弁状態」に設定されるため、酸化触媒(DOC)62の入口側における排気ガスの状態量(排気ガスの旋回流影響や、添加燃料と排気ガスの混合状態等である。)は、ほぼ等しい状態量になると考えられる。
従って、ステップS311で、主ターボチャージャ21と副ターボチャージャ22の過給状態が、「シングル切替モード」であると判定された場合には(S311:NO)、ECU80は、ステップS215の処理に進むようにしてもよい。ステップS215において、ECU80は、上記ステップS211で検出した酸化触媒(DOC)62に流入する排気ガス温度TGと、上記ステップS212で算出した排気ガス流量GG[g/sec]とをRAMから読み出す。
そして、ECU80は、図10に示すシングルターボモード用の燃料制限添加量マップM11(シングルターボモード用マップ)を用いて、今回の酸化触媒(DOC)62に流入する排気ガス温度TGと、今回の排気ガス流量GG[g/sec]と、に対応するシングルターボモードの燃料制限添加量[mm3/sec]を算出するようにしてもよい。そして、ECU80は、算出した燃料制限添加量[mm3/sec]を、燃料添加弁29から排気ガス中に添加する白煙がでない燃料添加量の上限値としてRAMに記憶した後、上記ステップS219以降の処理を実行するようにしてもよい。尚、シングルターボモード用の燃料制限添加量マップM11(図10参照)は、EEPROMに予め記憶されている。
これにより、主ターボチャージャ21と副ターボチャージャ22の過給状態である「シングルターボモード」、「ツインターボモード」、「ツイン切替モード」、「シングル切替モード」のそれぞれにおいて、燃料添加弁29から排気ガスに添加される未燃燃料の単位時間当たりの添加量を燃料制限添加量以下に設定することができる。その結果、燃料添加弁29から排気ガスに添加された未燃燃料の全量を酸化触媒(DOC)62によって酸化して排気ガスを昇温させることができる。
従って、並列に主ターボチャージャ21と副ターボチャージャ22を備えたエンジン10において、テールパイプから排出される排気ガス中に白煙を生じさせないで、SCR-DPF63の粒子状物質(PM)の捕集機能を再生することができる。更に、ツイン切替モード用の燃料制限添加量マップM13(図14参照)とシングル切替モード用の燃料制限添加量マップM14(図15参照)をEEPROMに予め記憶する必要が無くなるため、ECU80の記憶容量の削減化を図ることができる。
[他の第3実施形態]
(C)また、例えば、排気ガス浄化装置61に替えて、図17に示す排気ガス浄化装置86(浄化触媒装置)を用いてもよい。排気ガス浄化装置86について図17に基づいて説明する。図17に示すように、排気ガス浄化装置86は、排気ガス浄化装置61とほぼ同じ構成である。従って、第1排気管46Lの下流側と第2排気管46Rの下流側とは、連結されて、排気ガス浄化装置86の流入口(入口側)に接続されている。
また、第1排気管46Lの下流側には、主タービン21Aから吐出されて排気ガス浄化装置86に流入する入口側排気ガス温度を検出する第1排気温度検出装置(例えば、温度検出センサ)25が設けられている。また、第1排気管46Lには、第1排気温度検出装置25よりも下流側で、且つ、排気ガス浄化装置86の上流側の位置に、燃料添加弁29が配置されている。
但し、排気ガス浄化装置86の内部には、上流側から、酸化触媒(DOC:Diesel Oxidation Catalyst)62と、SCR-DPF63に替えてDPF(Diesel Particulate Filter)87が配置されている点で異なっている。また、排気ガス浄化装置86は、酸化触媒62の下流側、且つ、DPF87の上流側に、中間排気温度検出装置66が設けられているが、尿素水添加弁68は設けられていない点で異なっている。よって、排気ガス浄化装置86は、浄化触媒装置の一例として機能する。
また、上記フィルタ再生処理(図4参照)において、ECU80は、排気ガス浄化装置86に尿素水添加弁68が配置されていないため、ステップS15及びステップS23の処理を実行しない点で異なっている。尚、DPF87よりも下流側の排気管に、尿素水添加弁68及びNOxを無害化する選択還元触媒(SCR:Selective Catalytic Reduction)等を配置してもよい。
DPF87は、セラミックス材料等からなる多孔質な部材によって円柱状等に形成され、軸方向に多数の小孔が設けられたハニカム構造のセル状筒体をなし、各小孔は、隣同士で交互に異なる端部が目封じ部材によって閉塞されている。そして、DPF87は、上流側から各小孔に流入する排気ガスを多孔質材料に通すことで粒子状物質(PM)を捕集し、排気ガスのみを隣の小孔を通じて下流側へと流出させる。
これにより、主ターボチャージャ21と副ターボチャージャ22の過給状態である「シングルターボモード」、「ツインターボモード」のそれぞれにおいて、燃料添加弁29から排気ガスに添加される未燃燃料の単位時間当たりの添加量を燃料制限添加量以下に設定することができる。その結果、燃料添加弁29から排気ガスに添加された未燃燃料の全量を酸化触媒(DOC)62によって酸化して排気ガスを昇温させることができる。従って、並列に主ターボチャージャ21と副ターボチャージャ22を備えたエンジン10において、テールパイプから排出される排気ガス中に白煙を生じさせないで、DPF87の粒子状物質(PM)の捕集機能を再生することができる。
[他の第4実施形態]
(D)また、例えば、図18に示すように、第1排気管46Lの下流側と第2排気管46Rの下流側とは、連結されて、第3排気管88の上流側に接続されるようにしてもよい。そして、第3排気管88の下流側は、排気ガス浄化装置61の流入口に接続されるようにしてもよい。そして、燃料添加弁29を第1排気管46Lの下流側に配置して、第1排気温度検出装置25を第3排気管88に配置するようにしてもよい。これにより、ECU80は、第1排気温度検出装置25からの検出信号に基づいて、酸化触媒(DOC)62に流入する排気ガス温度TGの検出精度の向上を図ることができる。
[他の第5実施形態]
(E)また、例えば、図19に示すように、第1排気管46Lの下流側と第2排気管46Rの下流側とは、連結されて、第3排気管88の上流側に接続されるようにしてもよい。そして、第3排気管88の下流側は、排気ガス浄化装置61の流入口に接続されるようにしてもよい。そして、第3排気管88に、第1排気温度検出装置25を設けるようにしてもよい。また、第3排気管88には、第1排気温度検出装置25よりも下流側で、且つ、排気ガス浄化装置61の上流側の位置に、燃料添加弁29が配置されるようにしてもよい。
これにより、ECU80は、第1排気温度検出装置25からの検出信号に基づいて、酸化触媒(DOC)62に流入する排気ガス温度TGの検出精度の向上を図ることができる。また、燃料添加弁29から添加(噴射)された未燃燃料をスムーズに酸化触媒(DOC)62に流入させることができ、排気ガス温度の昇温効率の向上を図ることができる。
1 排気浄化システム
6 吸気流量検出装置
10 エンジン
21 主ターボチャージャ
22 副ターボチャージャ
25 第1排気温度検出装置
29 燃料添加弁
46L 第1排気管
46R 第2排気管
61、86 排気ガス浄化装置
62 酸化触媒(DOC)
63 フィルタ付き選択還元触媒(SCR-DPF)
65 差圧センサ
68 尿素水添加弁
80 ECU
87 粒子状物質除去フィルタ(DPF)
88 第3排気管
M11 シングルターボモード用の燃料制限添加量マップ
M12 ツインターボモード用の燃料制限添加量マップ

Claims (4)

  1. 主ターボチャージャと、前記主ターボチャージャに対して並列に接続される副ターボチャージャと、を有する内燃機関と、
    前記内燃機関の排気ガス通路に配置されて、排気ガス中の未燃燃料を酸化することで排気ガスを昇温させて粒子状物質の捕集機能が再生される浄化触媒装置と、
    前記排気ガス通路における前記浄化触媒装置よりも上流側に配置されて前記未燃燃料を排気ガスに添加する燃料添加弁と、
    前記排気ガス通路における前記浄化触媒装置よりも上流側に配置されて前記浄化触媒装置に流入する入口側排気ガス温度を検出する第1排気温度検出装置と、
    排気ガス流量を取得する排気ガス流量取得装置と、
    前記主ターボチャージャと前記副ターボチャージャによる過給状態を取得する過給状態取得装置と、
    前記第1排気温度検出装置を介して検出した前記入口側排気ガス温度と、前記排気ガス流量取得装置を介して取得した前記排気ガス流量と、前記過給状態取得装置を介して取得した前記過給状態と、に基づいて、前記燃料添加弁から排気ガスに添加される前記未燃燃料の単位時間当たりの添加量の上限値として燃料制限添加量を算出する制限添加量算出装置と、
    を備えた、
    排気浄化システム。
  2. 請求項1に記載の排気浄化システムにおいて、
    前記過給状態は、前記主ターボチャージャのみを作動させて過給するシングルターボモードと、前記主ターボチャージャと前記副ターボチャージャを作動させて過給するツインターボモードと、を含み、
    前記制限添加量算出装置は、
    前記シングルターボモードに対応して設けられて、前記燃料制限添加量が、前記排気ガス流量が大きくなるほど小さくなり、前記入口側排気ガス温度が高くなるほど大きくなるように設定されたシングルターボモード用マップと、
    前記ツインターボモードに対応して設けられて、前記燃料制限添加量が、前記排気ガス流量が大きくなるほど小さくなり、前記入口側排気ガス温度が高くなるほど大きくなるように設定されたツインターボモード用マップと、
    を有し、
    前記制限添加量算出装置は、
    前記過給状態取得装置を介して取得した前記過給状態が、前記シングルターボモードの場合には、前記第1排気温度検出装置を介して検出した前記入口側排気ガス温度と、前記排気ガス流量取得装置を介して取得した前記排気ガス流量と、を前記シングルターボモード用マップに照合して、前記燃料制限添加量を算出し、
    前記過給状態取得装置を介して取得した前記過給状態が、前記ツインターボモードの場合には、前記第1排気温度検出装置を介して検出した前記入口側排気ガス温度と、前記排気ガス流量取得装置を介して取得した前記排気ガス流量と、を前記ツインターボモード用マップに照合して、前記燃料制限添加量を算出する、
    排気浄化システム。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の排気浄化システムにおいて、
    前記浄化触媒装置は、
    排気ガス中の前記未燃燃料を酸化する貴金属を担持する酸化触媒と、
    前記酸化触媒の下流側に配置されて、前記粒子状物質を捕集すると共に、所定濃度の還元剤溶液により排気ガス中のNOxを選択的に浄化するフィルタ付き選択還元触媒と、
    前記酸化触媒よりも下流側で、且つ、前記フィルタ付き選択還元触媒よりも上流側に配置されて、前記還元剤溶液を排気ガスに添加する還元剤添加弁と、
    を有し、
    前記フィルタ付き選択還元触媒に捕集された前記粒子状物質の堆積量を取得する堆積量取得装置と、
    前記堆積量取得装置を介して取得した前記粒子状物質の堆積量が所定堆積量に達したか否かを判定する堆積量判定装置と、
    前記堆積量判定装置を介して前記粒子状物質の堆積量が所定堆積量に達したと判定された場合には、前記燃料添加弁を介して排気ガスに前記未燃燃料を所定タイミングで添加するように設定すると共に、前記還元剤添加弁から排気ガスに前記還元剤溶液を添加しないように設定する還元剤添加停止設定装置と、
    を備えた、
    排気浄化システム。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の排気浄化システムにおいて、
    前記主ターボチャージャの主タービンの出口側に一端が接続されて、排気ガスを前記浄化触媒装置の入口側へ案内する第1排気管と、
    前記副ターボチャージャの副タービンの出口側に一端が接続されて、他端が前記第1排気管に接続されて、排気ガスを前記浄化触媒装置の入口側へ案内する第2排気管と、
    を備え、
    前記燃料添加弁と前記第1排気温度検出装置は、前記第1排気管に配置されている、
    排気浄化システム。
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