JP7488785B2 - ガス・スチーム併用タービン発電システム - Google Patents

ガス・スチーム併用タービン発電システム Download PDF

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Description

本発明は、廃棄物ガス化装置で廃棄物をガス化して発生する可燃性ガスを燃焼させた燃焼ガス及び当該燃焼ガスで高熱化したタービンの回転体に向け噴出された水が気化したスチームを動力源として発電するガス・スチーム併用タービン発電システムに関する。
従来、廃棄物の処理を利用して発電する廃棄物発電システムに関する提案がある。例えば、廃棄物を加熱して熱分解ガスを発生する熱分解炉と、熱分解ガス中のタールやすす、硫黄分や塩素分等を除去し、水素豊富なガスを精製する改質設備と、精製ガスを供給して発電する燃料電池とを備え、更に、前記燃料電池から生じる排熱を前記熱分解炉の熱源に使用するための排熱回収設備を備えることを特徴とする廃棄物発電システムがある(特許文献1)。また、従来、ガスタービンと蒸気タービンを利用する発電についての提案がある。例えば、燃料を燃焼して駆動されるガスタービンと、復水器から給水配管を介して供給された給水を前記ガスタービンの排ガスにより加熱し、蒸気を発生する排熱回収ボイラと、前記排熱回収ボイラから蒸気配管を介して供給された蒸気により駆動される蒸気タービンと、前記ガスタービンと蒸気タービンのいずれか、あるいは双方により駆動される発電機と、前記蒸気タービンで仕事をした後の蒸気を水に戻すための前記復水器とから構成されるコンバインドサイクル発電プラントであって、前記蒸気配管から分岐し、前記排熱回収ボイラで発生した蒸気を前記復水器へ導くとともに減温器を備えるタービンバイパス管、前記減温器へ供給するスプレ水を貯留するためのスプレ水タンク、を備えたことを特徴とするコンバインドサイクル発電プラントがある(特許文献2)。
特開2003-243019号公報 特開2019-173697号公報
しかし、特許文献1の廃棄物発電システムは、コークスや石灰石等と共に投入される廃棄物を熱分解して得た熱分解ガス(可燃性ガス)を利用して発電するものであり、高温水蒸気を用いて水性ガス反応が起きる温度で廃棄物を処理することにより得られる可燃性ガスを利用して発電するものではない。また、特許文献2のコンバインドサイクル発電プラントにおける蒸気タービンは、ガスタービンの排ガスで加熱して発生する蒸気で駆動されるものである。
本発明は、上記の事情に鑑みなされたもので、高温水蒸気を利用する廃棄物ガス化装置で廃棄物をガス化して発生する高密度・高熱量の可燃性ガスを燃焼させた燃焼ガス及び当該燃焼ガスで高熱化したタービンの回転体に向け噴出された水が気化したスチームを動力源として発電するガス・スチーム併用タービン発電システムを提供することを課題とする。
本発明者は、上記の課題を解決するために鋭意検討を重ねて本発明に想到した。
すなわち、本発明は、廃棄物ガス化装置で廃棄物をガス化して発生する可燃性ガスを燃焼させた燃焼ガス及び当該燃焼ガスで高熱化したガス・スチーム併用タービンの回転体に向け噴出された水が気化したスチームを動力源として発電するガス・スチーム併用タービン発電システムであって、前記廃棄物ガス化装置は、高温水蒸気により廃棄物を熱分解し、可燃性ガスを発生させるガス化炉と、ガス吸引手段と高電圧放電発生器とガス圧縮手段を備え、前記ガス化炉に接続されて前記可燃性ガスを前記ガス化炉から排出させるガス排出管と、筒形周壁の周面に複数のガス噴出孔を穿設し、前方開口側を中心にガス吐出孔を設けた蓋板により被蓋した内側燃焼筒体の後方開口側周縁を、筒形で前方開口側を中心にガス放出口を有する前方側壁板に、又後方開口側を後方側壁板により閉塞する外側燃焼筒体の後方側壁板内面に接合して、内側燃焼筒体を外側燃焼筒体に内設し、内側燃焼筒体内に適量の流体燃料と加圧空気を供給点火して燃焼させ内側燃焼筒体を加熱すると共に、後方より外側燃焼筒体内に加圧空気を供給し周回させて加熱し、内側燃焼筒体に設けたガス噴出孔及びガス吐出孔より外側燃焼筒体内に噴出する気化した不完全燃焼ガスを、周回する加熱ガスの逆火熱により再燃焼して反復周回させて更に内側燃焼筒体を加熱して熱気化を促進し、ガス放出口より外部に高温の完全燃焼ガスを放出する逆火熱利用有酸素熱気化再燃焼式バーナーの熱により発生した高温水蒸気を前記ガス化炉内に噴出させる高温水蒸気用ボイラーと、を備え、前記ガス・スチーム併用タービンは、筐体と、当該筐体が載置される架台と、前記筐体内に設けられ、圧縮して供給される前記廃棄物ガス化装置で発生した可燃性ガスを燃焼させかつ燃焼ガスを噴出するガス燃焼噴出器と、前記筐体内に設けられ、高圧水発生装置から供給される高圧水を噴出する水噴出ノズルと、前記筐体の外周に沿い回転する円盤状の回転体と、を備え、前記回転体は、回転体内を仕切る仕切り壁により隔てられた複数のガス・スチーム区画が形成され、回転体の内周部は開口し、外周部は閉口しかつ切欠きが形成され、また、外周部上には外周部の前記切欠きと連通する切欠きを有し、前記ガス・スチーム区画内の燃焼ガス又はスチームをジェット噴出するジェット噴出ノズルが設けられ、当該ジェット噴出ノズルからジェット噴出される燃焼ガスの推力及び高熱化した回転体に向け噴出された水が瞬時に気化したスチームの推力により回転体と連結材で連結される発電機を駆動することを特徴とするガス・スチーム併用タービン発電システムに関する。この構成により、廃棄物ガス化装置で廃棄物の熱分解により発生する可燃性ガスを燃焼させた燃焼ガス及びスチームをタービンの動力源として利用することができる。
上記の発明において、廃棄物ガス化装置は、ガス化炉の上部に上シャッターと下シャッターを備える廃棄物投入口が設けられ、投入された廃棄物に含まれる空気を排出させるために両シャッター間に水蒸気導入管と排気管が設けられてもよい。この構成により、含まれる酸素を追い出した廃棄物をガス化炉内に連続投入し、連続運転することができる。また、上記の各発明において、廃棄物ガス化装置は、ガス排出管にガス洗浄装置を備えてもよい。この構成により、可燃性ガスに含まれる不純物を除去できる。
本発明によれば、廃棄物ガス化装置で発生した可燃性ガスを燃焼させた燃焼ガス及び当該燃焼ガスで高熱化したタービンの回転体に向け噴出された水が気化したスチームを動力源として発電できるので、廃棄物の処理を有効に活用できるばかりか、化石燃料を使うことなく低廉な設備で発電ができ、ひいては脱炭素社会に向け有用である。また、本発明によれば、タービンの回転体に向け水を噴出することにより、タービンの熱破壊を防止することができる。
本実施形態に係るガス・スチーム併用タービン発電システムを構成する廃棄物ガス化装置を示す概略構成図である。 本実施形態に係るガス・スチーム併用タービン発電システムを構成する廃棄物ガス化装置に用いられる逆火熱利用有酸素熱気化再燃焼式バーナーの基本的な構成の概要を示す縦断面図である。 本実施形態に係るガス・スチーム併用タービン発電システムの概略図である。 4本あるガス供給管の内、1本のみを描く。また、4本ある水供給管の内、1本のみを描く。 本実施形態に係るガス・スチーム併用タービン発電システムを構成するガス・スチーム併用タービンの左側面図である。 本実施形態に係るガス・スチーム併用タービン発電システムを構成するガス・スチーム併用タービンの正面図である。 本実施形態に係るガス・スチーム併用タービン発電システムを構成するガス・スチーム併用タービンに用いられるガス燃焼噴出器の拡大正面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1に示す、本実施形態に係るガス・スチーム併用タービン発電システム300を構成する廃棄物ガス化装置100は、ガス化炉30と可燃性ガスをガス化炉30から排出するガス排出管40と逆火熱利用有酸素熱気化再燃焼式バーナー60を熱源として高温水蒸気を発生する高温水蒸気用ボイラー50とを備えている。
ガス化炉30は、炉幅が上方から下方に向けて次第に拡径するテーパー状に形成されている。この構成により、熱で膨張した廃棄物が上方から落下し易くなり、下方での熱分解
が容易となる。ガス化炉30の内側は、耐熱構造となっている。
ガス化炉30の上部は、廃棄物投入口31が設けられている。廃棄物投入口31は、上シャッター32と下シャッター33が設けられ、両シャッター32、33間の下部に水蒸気導入管34が接続され、上部に排気管35が接続されている。上シャッター32を開けて廃棄物を投入後、上シャッター32を閉じる。次いで、ボイラー36内で発生する水蒸気を水蒸気導入管34から廃棄物投入口31内に噴出させ、廃棄物に含まれる空気を水蒸気により排気管35を介して外部に排出させる。廃棄物ガス化装置100は、高温水蒸気により廃棄物を熱分解して可燃性ガスを発生させるので、廃棄物の処理に空気は必要なく、空気の存在は可燃性ガスを不燃性化する。廃棄物から空気を追い出した後、下シャッター33を開け、廃棄物をガス化炉30内に落下させ、下シャッター33を閉じる。廃棄物投入口31への廃棄物の投入、廃棄物に含まれる空気の追い出し、廃棄物のガス化炉内30への落下を繰り返すことによりガス化炉30内に廃棄物を連続投入し、連続運転ができる。
ガス化炉30の下部には、多数の孔を有する仕切板37で隔離された灰貯留部38が形成されている。
ガス化炉30の下部に2基の高温水蒸気用ボイラー50が互いに対向する位置に接続されている。高温水蒸気用ボイラー50は、逆火熱利用有酸素熱気化再燃焼式バーナー60の熱を熱源として高温水蒸気を発生し、ガス化炉30内に高温水蒸気を噴出する。
次いで、逆火熱利用有酸素熱気化再燃焼式バーナー60について説明する。図2に示す逆火熱利用有酸素熱気化再燃焼式バーナー60は、特許第2838241号公報に開示がある。
逆火熱利用有酸素熱気化再燃焼式バーナー60の外側燃焼筒体1は、外周面の前端部にフランジを設けた筒形の周壁胴2と、下部に設けたダクト接続孔3の後方に向け突出して送風ダクト4を接続した後方側壁板5(ガスの流れ方向を前方とする)及び中央部にガス放出口6を穿設し、該ガス放出口6に連通して前方に突出するガス放出筒7を接続した前方側壁板8を有する。
前記の外側燃焼筒体1の周壁胴2より小径の筒状の周壁筒9は、周壁に複数のガス噴出孔10を穿設すると共に、下側周壁前部に燃焼用給気孔11を、また、後部に点火用給気孔12を穿設し、周壁筒9の前方開口側の中心にガス吐出口13を設けた蓋板14により被蓋した内側燃焼筒体15を構成し、周壁筒9の後端縁16を外側燃焼筒体1の後方側壁板内壁面17の中間上部に密着接合する。
内側燃焼筒体15には、周壁筒9の下側周壁前部に設けた燃焼用給気孔11を介して内側燃焼筒体15に連通する如く送風ダクト4より適寸法小径の給気管18の前端周縁19を接合し、該給気管18の他端が送風ダクト4内に臨むように取り付け、又下側周壁後部に設けた点火用給気孔12を介し内側燃焼筒体15に連通するように給気管18より適寸法小径の補助給気管20の上端周縁21を接合し、他端が給気管18内に臨むように取り付けられる。
このように給気管18及び補助給気管20を取り付け外側燃焼筒体1の後方側壁板内壁面17に接合した内側燃焼筒体15を、外側燃焼筒体1の周壁胴2の前方開口部をガス放出筒7を外方にして前方側壁板8により被蓋した該周壁胴2内に後方より挿入し、内側燃焼筒体15の蓋板14と外側燃焼筒体1の前方側壁板8間が適間隔tを隔てる状態で外側燃焼筒体1の周壁胴2の後端周縁と後方側壁板5の外周縁を密着接合して外側燃焼筒体1
内に内側燃焼筒体15を内設すると共に、内側燃焼筒体15内に連通する燃料供給管22と点火装置Sを設けて逆火熱利用有酸素熱気化再燃焼式バーナー60が構成される。
図1に示すように、ガス化炉30の上部は、可燃性ガスを外部に排出させるガス排出管40が接続されている。ガス排出管40の出口にはネット体41が設けられ、ガス排出管40内に廃棄物や廃棄物の熱分解物が入らないようにされている。また、ガス排出管40にはガス吸引手段に相当する吸引送風機42が接続され、ガス化炉30内から可燃性ガスを吸引・排出する。
さらに、ガス排出管40には高電圧放電発生器43が設けられている。高電圧放電発生器43により可燃性ガス中に含まれる酸素を下記のように反応させ、酸素が可燃性ガスの一酸化炭素や水素と反応しないように不活性化される。
2H2 +O2→2H2O
なお、ガス吸引手段は、ガス化炉30から可燃性ガスを吸引・排出させることができれば吸引送風機42に限定されるものではなく、吸引ポンプ等でもよい。
ガス排出管40には、ガス洗浄装置44が接続されている。ガス洗浄装置44は、流入した可燃性ガスをシャワー(図示せず)から噴出する水により洗浄する。また、ガス洗浄装置44には、ガス圧縮手段に相当するコンプレッサ45が接続され、洗浄された可燃性ガスは圧縮される。圧縮された可燃性ガスは燃料等の利用に供することができる。さらに、ガス排出管40の先端には、圧縮された可燃性ガスを分岐して供給可能とする分岐アダプタ46が接続されている。
本実施形態に係る廃棄物ガス化装置100による廃棄物の熱分解による可燃性ガスへのガス化について説明する。
従来のバーナーで製造される高温水蒸気の温度は、300℃~500℃程度と低く、水性ガス反応が起きる600℃~1000℃にするには炉内の温度をバーナーやコークス等で高めておく必要があった。逆火熱利用有酸素熱気化再燃焼式バーナー60は、着火後1分前後で燃焼ガスの温度が1000℃前後となり、エネルギー収束率が極めて高い高温・高エネルギーの火炎を放出し、又このバーナーは理論的空気量のみで完全燃焼するため、窒素酸化物の発生もなく、高温でガス化された燃料をバーナー内部で繰り返し旋回して酸素と激しく交わり高温となる。そのため、この火炎に水供給装置51から噴霧又は滴下される水は瞬間的に600℃以上の高温水蒸気となり、高温水蒸気は高温水蒸気用ボイラー50内をらせん状に旋回しながらガス化炉30内に噴出する。水性ガス反応は、600℃~1000℃で起こるので、ガス化炉30内で600℃以上の高温水蒸気が熱分解された炭素を含む廃棄物に吹き付けられることにより下記の水性ガス反応が起き、一酸化炭素ガスと水素ガスが生成する。
C+H2O→CO+H2
また、高温水蒸気により炭素を含む廃棄物からCH4やC2H5等の炭化水素の可燃性ガスを発生する。
一酸化炭素と水素が生成する反応は吸熱反応であるため、ガス化炉30内は上部に向かうほど炉内の温度が低下し、ガス排出管40に排出される可燃性ガスは100℃以下になる。300℃~400℃で発生するタールは、ガス化炉30の上部で廃棄物に付着して下方に落下し、下方で高温水蒸気により再熱分解され一酸化炭素ガスと水素ガスを生成する。金属等の熱分解残渣は、灰分として灰貯留部38に溜まる。
圧縮された可燃性ガスは燃料として用いたり、メタノール等の製造に用いることができる。また、水素ガスは燃料電池に用いることができる。さらに、一酸化炭素ガスは下記の水性ガスシフト反応により水素の製造に用いることができる。
CO+H2O→CO2+H2
上記の廃棄物ガス化装置100を用いる無酸素加熱(乾留熱分解)により廃棄物がガス化し、主成分が水素の可燃性ガスが発生する。この可燃性ガスは、高密度・高熱量のガスであり、これを燃焼させた燃焼ガスは2000℃を越える高温に達すると考えられる。そのため、可燃性ガスの燃焼ガスをタービンの動力源として用いると、タービンの熱破壊が発生する虞がある。そこで、ガス・スチーム併用タービン200の回転体180に向け水を噴出して熱破損を防止する。そして、噴出された水は瞬時に気化・膨張してスチームが発生する。本発明に係るガス・スチーム併用タービン発電システム300は、上記の可燃性ガスの燃焼ガス及びスチームを利用して発電することを企図し、案出されたものである。
図3に示すように、本実施形態に係るガス・スチーム併用タービン発電システム300は、廃棄物ガス化装置100とガス・スチーム併用タービン200とを備えている。図4及び図5に示すように、ガス・スチーム併用タービン200は、筐体150と、当該筐体150が載置される架台190と、前記筐体150内に設けられるガス燃焼噴出器160と、前記筐体150内に設けられる水噴出ノズル170と、前記筐体150の外周に沿い回転する円盤状の回転体180とを備えている。
ガス・スチーム併用タービン200に形成される筐体150は、中空円柱状であり、一端が開口し、他端が閉口している。
図4に示すように、筐体150の内周部中央には、廃棄物ガス化装置100のガス排出管40から排出される圧縮された可燃性ガスを燃焼させかつ燃焼ガスを噴出するガス燃焼噴出器160が複数設けられている(本実施形態では4個)。図6に示すガス燃焼噴出器160は筒状をなし、一端にガス導入口161が形成され、他端にガス噴出ノズル162が形成されている。また、ガス導入口161の近傍には、酸素・空気導入口163が形成され、燃焼ガス噴出ノズル162の近傍には、着火器164が形成されている。筐体150には、ガス燃焼噴出器160が筐体150の外に突出できるように切欠き(図示せず)が形成されている。そして、ガス燃焼噴出器160のガス導入口161は、図3に示すガス供給管165を介して分岐アダプタ46が接続されたガス排出管40と繋がっている。
この構成により、ガス導入口161からガス燃焼噴出器160内に入る圧縮された可燃性ガスは、酸素・空気導入口163から導入された酸素又は空気の存在下、着火器164により着火され、激しく燃焼・膨潤し燃焼ガスとなってガス燃焼噴出ノズル162から後記の回転体180のガス・スチーム区画185内に噴出される。
また、図4に示すように、筐体150の内周部中央には、複数の水噴出ノズル170が設けられている(本実施形態では4個)。筐体150には、水噴出ノズル170が筐体150の外に突出できるように切欠き(図示せず)が形成されている。そして、水噴出ノズル170は、図3に示す水供給管171を介して公知の高圧水発生装置172に接続している。高圧水発生装置172から供給された高圧水は、水噴出ノズル170から後記の回転体180のガス・スチーム区画185内に噴出される。
ガス・スチーム併用タービン200は、図4及び図5に示すように、筐体150の円形状の外周に沿い回転する円盤状の回転体180が設けられている。回転体180は、回転体180内を仕切る仕切り壁184により隔てられた複数のガス・スチーム区画185が形成されている(本実施形態では8区画)。回転体180の内周部は開口し、外周部は閉口している。回転体180の外周部には、切欠き(図示せず)が形成されている。また、回転体180の外周部上には、外周部の切欠きと連通する切欠き(図示せず)を有するジェット噴出ノズル186が設けられている。
ガス・スチーム併用タービン200の筐体150は、図4及び図5に示すように、架台190に形成された切欠き(図示せず)に下部が嵌入・載置されている。そして、ガス燃焼噴出器160又は水噴出ノズル170は、架台190に形成された切欠き及び筐体150に形成された切欠きにより筐体150の外に突出できるようになっている。
次いで、図3に示す上記の構成のガス・スチーム併用タービン発電システム300の作用について説明する。
本実施形態に係るガス・スチーム併用タービン発電システム300は、廃棄物ガス化装置100により、着火後1分前後で燃焼ガスの温度が1000℃前後となる特殊な逆火熱利用有酸素熱気化再燃焼式バーナー60の火炎を利用して水が瞬間的に600℃以上となる高温水蒸気で廃棄物を熱分解して発生する高密度・高熱量の可燃性ガスを利用するものである。ガス・スチーム併用タービン200のガス燃焼噴出器160で燃焼させる可燃性ガスは、激しく燃焼・膨潤して燃焼ガスとなり、当該燃焼ガスはガス噴出ノズル162から回転体180のガス・スチーム区画185内に噴出され、さらにガス・スチーム区画185からジェット噴出ノズル186を介して外部に噴出される。また、2000℃を越える高温の燃焼ガスにより回転体180は高熱化するので、回転体180の熱破損を防止すべく、回転体180のガス・スチーム区画185内に向け水噴出ノズル170から水が噴出される。回転体180は高熱化しているため、噴出された水は瞬時に気化・膨張してガス・スチーム区画185内でスチームが発生する。発生したスチームは、回転体180のガス・スチーム区画185からジェット噴出ノズル186を介して外部に噴出される。また、回転体180の回転による遠心力で燃焼ガス及びスチームはジェット噴出ノズル186からより激しく噴出する。そして、作用・反作用の法則により、回転体180は燃焼ガスとスチームがジェット噴出ノズル186から噴出される向きと反対向きに回転する。
上記のジェット噴出ノズル186からジェット噴出される燃焼ガスの推力及びスチームの推力によりガス・スチーム併用タービン200の回転体180が回転し、当該回転体180と連結材195で連結される公知の発電機196を駆動することにより発電することができる。
本実施形態に係るガス・スチーム併用タービン発電システムは、その技術的範囲に包含される限り、種々形態を変更して実施できるので、以下に例示する。
(1)ガス燃焼噴出器の数、水噴出ノズルの数及びガス・スチーム区画の数は、上記に限定されず、適宜設けることができる。
(2)筐体は中空円柱状が好ましいが、中空柱状であれば特に限定されない。また、筐体は、両端が開口していてもよい。
1 外側燃焼筒体
6 ガス放出口
7 ガス放出筒
10 ガス噴出孔
13 ガス吐出孔
15 内側燃焼筒体
60 逆火熱利用有酸素気化再燃焼式バーナー
30 ガス化炉
31 廃棄物投入口
32 上シャッター
33 下シャッター
34 水蒸気導入管
35 排気管
36 ボイラー
40 ガス排出管
42 吸引送風機
43 高電圧放電発生器
44 ガス洗浄装置
45 コンプレッサ
50 高温水蒸気用ボイラー
100 廃棄物ガス化装置
150 筐体
160 ガス燃焼噴出器
170 水噴出ノズル
180 回転体
185 ガス・スチーム区画
186 ジェット噴射ノズル
190 架台
196 発電機
200 ガス・スチーム併用タービン
300 ガス・スチーム併用タービン発電システム

Claims (3)

  1. 廃棄物ガス化装置で廃棄物をガス化して発生する可燃性ガスを燃焼させた燃焼ガス及び当該燃焼ガスで高熱化したガス・スチーム併用タービンの回転体に向け噴出された水が気化したスチームを動力源として発電するガス・スチーム併用タービン発電システムであって、
    前記廃棄物ガス化装置は、高温水蒸気により廃棄物を熱分解し、可燃性ガスを発生させるガス化炉と、
    ガス吸引手段と高電圧放電発生器とガス圧縮手段を備え、前記ガス化炉に接続されて前記可燃性ガスを前記ガス化炉から排出させるガス排出管と、
    筒形周壁の周面に複数のガス噴出孔を穿設し、前方開口側を中心にガス吐出孔を設けた蓋板により被蓋した内側燃焼筒体の後方開口側周縁を、筒形で前方開口側を中心にガス放出口を有する前方側壁板に、又後方開口側を後方側壁板により閉塞する外側燃焼筒体の後方側壁板内面に接合して、内側燃焼筒体を外側燃焼筒体に内設し、内側燃焼筒体内に適量の流体燃料と加圧空気を供給点火して燃焼させ内側燃焼筒体を加熱すると共に、後方より外側燃焼筒体内に加圧空気を供給し周回させて加熱し、内側燃焼筒体に設けたガス噴出孔及びガス吐出孔より外側燃焼筒体内に噴出する気化した不完全燃焼ガスを、周回する加熱ガスの逆火熱により再燃焼して反復周回させて更に内側燃焼筒体を加熱して熱気化を促進し、ガス放出口より外部に高温の完全燃焼ガスを放出する逆火熱利用有酸素熱気化再燃焼式バーナーの熱により発生した高温水蒸気を前記ガス化炉内に噴出させる高温水蒸気用ボイラーと、を備え、
    前記ガス・スチーム併用タービンは、筐体と、当該筐体が載置される架台と、前記筐体内に設けられ、圧縮して供給される前記廃棄物ガス化装置で発生した可燃性ガスを燃焼させかつ燃焼ガスを噴出するガス燃焼噴出器と、前記筐体内に設けられ、高圧水発生装置から供給される高圧水を噴出する水噴出ノズルと、前記筐体の外周に沿い回転する円盤状の回転体と、を備え、
    前記回転体は、回転体内を仕切る仕切り壁により隔てられた複数のガス・スチーム区画が形成され、回転体の内周部は開口し、外周部は閉口しかつ切欠きが形成され、また、外周部上には外周部の前記切欠きと連通する切欠きを有し、前記ガス・スチーム区画内の燃焼ガス又はスチームをジェット噴出するジェット噴出ノズルが設けられ、当該ジェット噴出ノズルからジェット噴出される燃焼ガスの推力及び高熱化した回転体に向け噴出された水が瞬時に気化したスチームの推力により回転体と連結材で連結される発電機を駆動することを特徴とするガス・スチーム併用タービン発電システム。
  2. 廃棄物ガス化装置は、ガス化炉の上部に上シャッターと下シャッターを備える廃棄物投入口が設けられ、投入された廃棄物に含まれる空気を排出させるために両シャッター間に水蒸気導入管と排気管が設けられてなることを特徴とする請求項1に記載のガス・スチーム併用タービン発電システム。
  3. 廃棄物ガス化装置は、ガス排出管にガス洗浄装置を備えてなることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のガス・スチーム併用タービン発電システム。
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