JP7486255B1 - 粉体スプレーの高電圧検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】粉体の散布閉鎖空間となる狭隘な場所で複数本が近接された放電線の高電圧を検出できる粉体スプレーの高電圧検出装置を提供する。【解決手段】本発明の粉体スプレーの高電圧検出装置10は、粉体貯留槽及び散布ローラ及び放電線を有する散布ユニット20と、散布ユニットの直下の下流側及び上流側に配置されてローラ間で散布閉鎖空間を形成するとともに、散布対象物と隙間を持って配置され強制回転されている2本の飛散防止ローラ及び放電線を有する飛散防止ユニット30を備え、3本の放電線が長手方向と直交する断面視で三角形の頂点位置で互いに近接し、粉体スプレーの放電線に近接して放電線に印加される高電圧を検出する検出手段40と、検出手段に接続して検出された高電圧を処理して放電線の活線状態を判定する信号処理手段50を備え、検出手段は放電線と対向し、放電線の直径と同じ長さの検出電極の検出面以外を電界遮蔽部で囲み、信号処理手段は増幅部で放電線から至近距離で検出できるゲインに設定したことを特徴としている。【選択図】 図1

Description

本発明は、巻き取ったラミネート、プラスチックフィルムやゴムシート等の相互間における付着(ブロッキング)を防止するため、および後工程でのすべり性向上のため、プラスチックフィルムやゴムシート等の表面に粉体を散布する粉体スプレー(粉体散布装置ともいう)に印加する高電圧を検出する粉体スプレーの高電圧検出装置に関する。
ブロッキング防止、すべり性向上のために粉体を散布する粉体スプレーがある(特許文献1参照)。図9は従来の粉体スプレーの放電線の説明図である。
粉体スプレー1は中央上部に散布ユニット20を配置し、散布ユニット20の斜め下方、換言するとローラ断面視で左右(印刷装置の搬送方向に対して上流側および下流側)に飛散防止ユニット30を近接している。散布ローラ24は印刷装置の搬送方向に沿って回転し、上流側の飛散防止ローラ32は搬送方向と逆回転し、下流側の飛散防止ローラ32は搬送方向に沿って回転し、3本のローラで囲まれた空間は散布閉鎖空間13となる。散布閉鎖空間13内では放電によって散布ローラ24のローラ表面に付着した粉体が飛散している。また飛散防止ローラ32も放電によってローラ表面に付着した粉体を遊離させている。散布ローラ24及び飛散防止ローラ32はローラ表面に放電を発生させるために放電線26,34を近接している。散布ローラ24の放電線26は散布閉鎖空間13内のローラ最下端に配置している。散布ローラ24の最下端は散布閉鎖空間13の上方に位置し、ここからローラに付着した粉体を遊離させて空間内に偏りなく散布できる。飛散防止ローラ32の放電線34は、散布閉鎖空間13内で軸心を通る水平線よりも僅かに下方に配置している。この位置であれば散布ローラ24のローラに付着した粉体に影響を与えることがなく、また下方の散布対象物と干渉することがなく放電させることができる。
このような放電線26,34はローラに接触させずに、数ミリ、具体的には1mmの距離を開けて近接している。そして放電線26,34は、導体を絶縁体で被膜した可撓性のワイヤーであり、プラグ式ケーブルを介して高圧トランス及び商用電源に接続して、高圧トランスで昇圧された7kVの電圧が掛かっている。散布ローラ24によって下方へ運ばれてきた粉体は放電線26からの放電により遊離させる。その際、飛散防止ローラ32に付着した粉体は放電線34からの放電により遊離させて飛散防止ローラ32の下方を移動するプラスチックフィルムやゴムシートなどの散布対象物の上面に粉体を散布できる。
粉体スプレーのメンテナンス時には、作業の安全性を確保するため、高圧トランスに接続するケーブルのプラグを散布ユニット、飛散防止ユニットの本体のソケットから取り外している。
そしてメンテナンス終了時には、プラグをソケットに装着している。従来、メンテナンス終了時にプラグの装着作業を失念するケースが散見された。放電線に高電圧を印加しないで粉体スプレーを運転すると、散布ローラ及び飛散防止ローラの回転によって下部に運ばれてきた粉体が塊となって散布対象物の表面に付着してしまう。散布対象物は散布スプレーの下方で高速搬送されているため、粉体の塊が長距離に亘って付着してしまい、多量の製品ロスが発生すると共に、粉体スプレーのメンテナンス作業が生じて粉体散布作業を長時間停止しなければならなかった。このほかにも高電圧が発生しない原因としては、高圧トランスの劣化、放電線の劣化などがある。このため、放電線に印加する高電圧を検出する何等かの検出装置が望まれている。
従来、導体に印加された高電圧を検出する技術として特許文献2,3に開示の技術がある。
特許文献2,3に開示の技術は、検出距離が1m程度(特許文献2)及び所定距離(感電事故を未然に防ぐための距離としては一般的に数m)であり、検出範囲の指向性が180度(特許文献2)及び全方位(特許文献3)である。
また特許文献2,3に開示の技術は、いずれも装置を人体に装着することによって、検出対象、検出手段、人体、大地のそれぞれの間に生じる浮遊容量によってコンデンサを形成し接地(アース)しているとみなしている。そのため、装置構成中にアース端子を備えていない。
本発明の高電圧検出対象となる散布スプレーは粉体の散布閉鎖空間となる狭隘な場所で3本の放電線が長手方向と直交する断面視で三角形の頂点位置で互いに至近距離(十数mm)で配置された特殊な場所である。このため、特許文献2、3のような装置構成では、複数の放電線を個別に検出することができず適用することができない。
また高電圧を印加する放電線に至近距離で人を配置することはできず、アース端子がなければ高電圧を検出するための回路を高電圧から保護することができない。
特許第3773191号公報 特開昭58-17372号公報 特開2010-203961号公報
本発明が解決しようとする課題は、上記従来技術の問題点に鑑み、粉体の散布閉鎖空間となる狭隘な場所で複数本が近接された放電線の高電圧を検出できる粉体スプレーの高電圧検出装置を提供することにある。
本発明は、上記課題を解決するための第1の手段として、粉体貯留槽及び散布ローラ及び放電線を有する散布ユニットと、前記散布ユニットの直下の下流側及び上流側に配置されてローラ間で散布閉鎖空間を形成するとともに、散布対象物と隙間を持って配置され強制回転されている2本の飛散防止ローラ及び放電線を有する飛散防止ユニットを備え、3本の前記放電線が長手方向と直交する断面視で三角形の頂点位置で互いに近接し、粉体スプレーの前記放電線に近接して前記放電線に印加される高電圧を検出する検出手段と、
前記検出手段に接続して検出された高電圧を処理して前記放電線の活線状態を判定する信号処理手段を備え、
前記検出手段は前記放電線と対向し、前記放電線の直径とほぼ同じ長さの検出電極の検出面以外を電界遮蔽部で囲み、前記信号処理手段は増幅部で前記放電線から至近距離で検出できるゲインに設定したことを特徴とする粉体スプレーの高電圧検出装置を提供することにある。
上記第1の手段によれば、狭隘な空間に複数本が近接された放電線の活線状態を個別に検出することができる。また放電線の交換毎に取付位置の誤差が生じても検出電極が放電線に接触することなく対抗する放電線の高電圧を検出することができる。
本発明は、上記課題を解決するための第2の手段として、第1の手段において、前記信号処理手段は、前記検出手段側に避雷部を設けたことを特徴とする粉体スプレーの高電圧検出装置を提供することにある。
上記第2の手段によれば、放電によって絶縁破壊(放電線への通電による経時劣化や放電線表面に付着するパウダー等が固着することによる絶縁低下、被散布物との干渉や放電線交換時に破損することにより生じる。)が生じて検出電極へ漏洩すると、誤動作や、ノイズが生じ、電源電圧が安定しないことがあるが、避雷部のアース端子から直接大地へ電力が逃げるように構成しているため信号処理手段を保護することができる。
本発明は、上記課題を解決するための第3の手段として、第1の手段において、前記検出電極は、材質にモリブデンを含むステンレスを用いたことを特徴とする粉体スプレーの高電圧検出装置を提供することにある。
上記第3の手段によれば、部分放電によって生じるオゾンにより検出電極表面の腐食を低減することができる。
本発明は、上記課題を解決するための第4の手段として、第1ないし第3のいずれか1の手段において、前記信号処理手段は、ローパスフィルタとバンドパスフィルタを切り替え可能に構成したことを特徴とする粉体スプレーの高電圧検出装置を提供することにある。
上記第4の手段によれば、ニーズにより高電圧又はコロナ放電を切り替えていずれか一方を検出することができる。
本発明によれば、粉体の散布閉鎖空間となる狭隘な空間に複数本が近接された放電線の活線状態を個別に検出することができる。
本発明の粉体スプレーの高電圧検出装置の模式図である。 粉体スプレーの稼働位置(閉状態)の平面図である。 粉体スプレーのメンテナンス位置(開状態)の平面図(1)及び(1)のB-B断面図(2)である。 図2のA-A矢視の断面拡大図である。 散布ユニットの検出手段の側面図(1)及び(1)のC-C断面図(2)である。 飛散防止ユニットの検出手段の平面図(1)及び側面図(2)である。 検出手段の説明図である。 変形例の粉体スプレーの高電圧検出装置の模式図である。 従来の粉体スプレーの放電線の説明図である。
本発明の粉体スプレーの高電圧検出装置の実施形態について、図面を参照しながら、以下詳細に説明する。
[粉体スプレー1]
まず本発明の取付対象となる粉体スプレーについて以下説明する。図2は粉体スプレーの稼働位置(閉状態)の平面図である。図3は粉体スプレーのメンテナンス位置(開状態)の平面図(1)及び(1)のB-B断面図(2)である。図4は図2のA-A矢視の断面拡大図である。図5は散布ユニットの検出手段の側面図(1)及び(1)のC-C断面図(2)である。図6は飛散防止ユニットの検出手段の平面図(1)及び側面図(2)である。
図示のように粉体スプレー1は、粉体貯留槽22及び散布ローラ24及び放電線26を有する散布ユニット20と、散布ユニット20の直下の下流側及び上流側に配置されてローラ間で散布閉鎖空間13を形成するとともに、散布対象物と隙間を持って配置され強制回転されている2本の飛散防止ローラ32と、装置架台12を備え、飛散防止ローラ32の下方を通過する散布対象物に粉体を散布する。そして2本の飛散防止ローラ32のそれぞれに1本ずつ放電線34を取り付けて、散布ユニット20と、前記飛散防止ローラ32及び放電線34からなる飛散防止ユニット30は互いに近接する稼働位置と、互いに離間するメンテナンス位置に移動可能とし、メンテナンス位置において放電線26,34の交換スペースを設けている。
飛散防止ユニット30は、装置架台12から水平方向に移動する。具体的な構成は、散布ユニット20の下方に配置している2つの飛散防止ローラ32及び放電線34を散布ローラ24の軸心を通る垂直線上、換言すると装置架台12の中心で分割し、それぞれユニット架台36上に飛散防止ローラ32と放電線34を1つ配置した1ユニット(飛散防止ユニット30という)としている。1ユニットの飛散防止ローラ32に取り付ける1本の放電線34は、飛散防止ローラ32の一端側に固定ネジを、他端側に留め具とコイルバネを飛散防止ローラ32の両端で外側に長手方向と交差する方向(図3では鈍角)にプーリ17を用いて折り曲げて配置している。このような飛散防止ユニット30は散布ユニット20を中心として左右対称に2つ配置している。なお放電線34は、プーリを使用せず、直線状に取り付けても良い。
装置架台12には、架台上でユニット架台36が水平方向に移動できる取付台14を設けている。
[粉体スプレーの高電圧検出装置10]
図1は本発明の粉体スプレーの高電圧検出装置の模式図である。本発明の粉体スプレーの高電圧検出装置10は、粉体貯留槽22及び散布ローラ24及び放電線26を有する散布ユニット20と、散布ユニット20の直下の下流側及び上流側に配置されてローラ間で散布閉鎖空間13を形成するとともに、散布対象物と隙間を持って配置され強制回転されている2本の飛散防止ローラ32及び放電線34を有する飛散防止ユニット30を備え、3本の放電線26,34が長手方向と直交する断面視で三角形の頂点位置で互いに近接し、粉体スプレー1の放電線26,34に近接して放電線26,34に印加される高電圧を検出する検出手段40と、検出手段40に接続して検出された高電圧を処理して放電線26,34の活線状態を判定する信号処理手段50を備え、検出手段40は放電線26,34と対向し、放電線26,34の直径とほぼ同じ長さの検出電極42の検出面以外を電界遮蔽部44で囲み、信号処理手段50は増幅部53で放電線26,34から至近距離で検出できるゲインに設定している。
放電線26,34は、一端が高圧トランス2および商用電源3に接続し、他端を接地させている。
(検出手段40)
図7は検出手段の説明図である。検出手段40は検出電極42と電界遮蔽部44を有している。検出電極42は放電線26,34の直径と同じ長さまたはほぼ同じ長さの矩形電極であり、放電線26,34に接触させずに所定距離を開けて近接している。検出電極42は部分放電によって生ずる電極表面への腐食作用を低減させるためにモリブデンを含むステンレス材などの金属材料、例えばSUS316、SUS316Lなどを用いている。また電極表面を滑らかに磨いて放電線26,34に接触するなどした場合に劣化させないようにしている。
電界遮蔽部44は、検出電極42の検出面、換言すると放電線と対向する面以外を覆う低誘電率材料の絶縁樹脂部材である。電界遮蔽部44は、矩形の検出電極42が嵌る凹状に形成し、検出対象となる電極面に対向する1本の放電線の高電圧だけを検出できるように検知面の指向性を所定範囲に制限している。本実施形態では一例として、放電線26,34と検出電極42の間を数mm、具体的に3mm以内に設定している。これにより放電線を交換したときに新たな放電線26,34の中心と検出電極42の中心が粉体散布に影響しない範囲で位置ズレしたときでも検出することができる。例えば、粉体散布装置を構成する部品の公差が許容値以内であっても、組み合わさった際に中心位置が異なる場合がある。
また、電界遮蔽部44の背面は接地(アース)されているため静電遮蔽され外部の電界の影響がない。これにより、電界遮蔽部44の背面に指向性を持たせないことで誤検出を抑制している。
(信号処理手段50)
信号処理手段50は、検出手段40とケーブル5を介して接続し、検出手段40側から避雷部51、ローパスフィルタ52、増幅部53、信号判定部54、出力部55を有している。
避雷部51は信号処理手段50の構成中で検出手段40に最も近い位置に配置したアース端子であり、検出手段40で検出された異常電圧、又はサージやリーク(漏洩)が発生した際に、アース端子から直接大地へ電力が逃げる構成にしている。これにより避雷部51より後段の回路を保護することができる。
ローパスフィルタ52は後段にあるアナログICで処理することができない高周波ノイズを除去している。これにより、高周波ノイズによるアナログICの破壊を防止することができる。
増幅部53はノイズが取り除かれた検出信号を後段の信号判定部54で判別可能なレベルに増幅している。本実施形態では増幅率は半固定抵抗の抵抗値によって調整する。放電線26,34から至近距離で安定して検出できるレベルに設定する。
信号判定部54は予め設定された閾値を適応し、増幅部53で増幅された検出信号レベルが閾値を超えたか否かによって高電圧の発生の有無を判定する。
出力部55は信号判定部54で判定した検出信号を無電圧接点に変換する。この時、検出信号と出力信号は電気的に絶縁されている。これにより、出力部55の後段に接続する機器及び回路の制約が少ない。本実施形態の一例として、出力部55の後段Programmable Logic Controller(PLC)を接続することで高電圧を検出した際にPLCの入力端子に出力信号が伝達される。
(粉体スプレーの高電圧検出方法)
次に粉体スプレーの放電線の高電圧検出方法について以下説明する。粉体スプレーの高電圧検出装置10は、散布ユニット又は飛散防止ユニットに取り付けた後にユニットの電源供給を受けて高電圧を測定可能な状態となる。
(1)正常散布時
正常散布時は各ユニットの電源が正しく接続され、各ユニットに電源が供給されており、各ユニットを接続する電力ケーブル及び信号線などが断線していない状態である。また、放電線26,34の高電圧用プラグが本体のソケットに正しく接続されている状態であり、粉体が散布されている。このとき本発明の高電圧検出装置10は検出手段40により放電線26,34からの高電圧が検出されて、信号判定部54では高電圧の閾値以上であるとする出力信号が外部へ出力される。
(2)異常散布時
異常散布時は各ユニットの電源が正しく接続され、各ユニットに電源が供給されているが、各ユニットを接続する電力ケーブルまたは信号線などの一部が断線、または、脱離している状態で粉体が散布されている場合である。具体的には放電線に高電圧を供給する高電圧用プラグが本体のソケットに正しく接続されず、脱離した場合、また高圧トランスが劣化した場合、放電線が劣化した場合などである。このとき本発明の高電圧検出装置10は検出手段40により放電線26,34からの高電圧が検出されず、信号判定部54では高電圧の閾値に満たないとする出力信号が外部へ出力される。
(変形例)
図8は変形例の粉体スプレーの高電圧検出装置の模式図である。図示のように変形例の粉体スプレーの高電圧検出装置10Aは、信号処理手段50Aの構成が異なり、その他の構成は図1と同様であり、詳細な説明を省略する。信号処理手段50Aは、フィルタ部52Aの構成を採用している。フィルタ部52Aは図1の構成と同様なローパスフィルタ522を備え、さらにバンドパスフィルタ523を追加している。バンドパスフィルタ523はフィルタを通過する周波数を絞って部分放電(コロナ放電)を検出することができる。具体的に説明すると、コロナ放電によって生じるコロナ雑音を信号源として扱い、コロナ雑音に含まれる特定の周波数帯を通過させずフィルタを設置している。一般的にコロナ雑音の周波数帯は15kHzから380MHzの広範囲にわたるが、雑音電界の強さは周波数にほぼ反比例し減少する特性を持っている。そのため、コロナ雑音の信号レベルが減少しすぎず、増幅器の上限動作周波数を超えない範囲に絞っている。
フィルタ部52Aはローパスフィルタとバンドパスフィルタを切り替える切換えスイッチを備えている。
このような変形例の粉体スプレーの高電圧検出装置10Aによれば、ニーズに応じてローパスフィルタ又はバンドパスフィルタを切換えスイッチで選択でき、高電圧又はコロナ放電を測定することができる。コロナ放電を検出する際も高電圧の検出方法と同様に閾値を設けている。そのため高電圧検出装置10Aは検出手段40により放電線26,34からのコロナ放電が検出されて信号判定部54ではコロナ放電の閾値以上であるとする出力信号が外部へ出力される。高電圧を検出するメリットとして高圧トランスがON又はOFFしている動作状態の判定もしくは、高圧トランスと放電線を繋ぐケーブルが接続の有無の判定もしくは、放電線に高電圧が印加されているかの有無が判定できる点である。具体的に、高圧トランスがONしており、高圧トランスと放電線を繋ぐケーブルが接続されている場合、放電線に高電圧が印加されるため、高電圧信号が検出される。
コロナ放電を検出するメリットとして放電線に高電圧が印加されているかどうかが分かることに加え、コロナ放電によって弾き出された電子が散布ローラ表面に付着した粉体に衝突し、粉体が散布ローラ表面から剥がれ落ちているかが分かる。具体的に、高圧トランスと放電線を繋ぐケーブルが接続されているが、高圧トランスの経年劣化により出力電圧が低下した際には、放電線に高電圧が印加していてもコロナ放電が発生せず、正常な散布が行えずぼた落ちにつながることがある。そのためコロナ放電を検出することによって正常な散布状態を維持することができる。
このような本発明の粉体スプレーの高電圧検出装置によれば、粉体の散布閉鎖空間となる狭隘な空間に複数本が近接された放電線の活線状態を個別に検出することができる。
本実施形態では飛散防止ユニット30は手動方式により取付台14から水平方向にスライド移動させる構成で説明したが、水平方向に移動できればこの構成に限らず、電動式、流体(エア、油圧など)式の駆動シリンダを用いた自動方式を採用しても良い。この場合、初期設定時に散布ローラ及び飛散防止ローラ間の位置合わせを行えば、メンテナンス又は放電線の交換作業で飛散防止ユニットを水平方向に移動させても、稼働位置に戻すと初期設定時の位置を維持した状態であり、再度位置合わせの必要がなく、放電線の交換作業が短時間で行える。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明した。しかしながら、本発明は、上記実施形態に何ら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の変更が可能である。
また、本発明は、実施形態において示された組み合わせに限定されることなく、種々の組み合わせによって実施可能である。
1 粉体スプレー
2 高圧トランス
3 商用電源
10,10A 粉体スプレーの高電圧検出装置
12 装置架台
13 散布閉鎖空間
14 取付台
16 固定穴
17 プーリ
20 散布ユニット
22 粉体貯留槽
24 散布ローラ
26 放電線
30 飛散防止ユニット
32 飛散防止ローラ
34 放電線
36 ユニット架台
40 検出手段
42 検出電極
44 電界遮蔽部
50,50A 信号処理手段
51 避雷部
52 ローパスフィルタ
52A フィルタ部
53 増幅部
54 信号判定部
55 出力部
521 切換えスイッチ
522 ローパスフィルタ
523 バンドパスフィルタ

Claims (4)

  1. 粉体貯留槽及び散布ローラ及び放電線を有する散布ユニットと、前記散布ユニットの直下の下流側及び上流側に配置されてローラ間で散布閉鎖空間を形成するとともに、散布対象物と隙間を持って配置され強制回転されている2本の飛散防止ローラ及び放電線を有する飛散防止ユニットを備え、3本の前記放電線が長手方向と直交する断面視で三角形の頂点位置で互いに近接し、粉体スプレーの前記放電線に近接して前記放電線に印加される高電圧を検出する検出手段と、
    前記検出手段に接続して検出された高電圧を処理して前記放電線の活線状態を判定する信号処理手段を備え、
    前記検出手段は前記放電線と対向し、前記放電線の直径とほぼ同じ長さの検出電極の検出面以外を電界遮蔽部で囲み、前記信号処理手段は増幅部で前記放電線から至近距離で検出できるゲインに設定したことを特徴とする粉体スプレーの高電圧検出装置。
  2. 請求項1に記載された粉体スプレーの高電圧検出装置であって、
    前記信号処理手段は、前記検出手段側に避雷部を設けたことを特徴とする粉体スプレーの高電圧検出装置。
  3. 請求項1に記載された粉体スプレーの高電圧検出装置であって、
    前記検出電極は、材質にモリブデンを含むステンレスを用いたことを特徴とする粉体スプレーの高電圧検出装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1に記載された粉体スプレーの高電圧検出装置であって、前記信号処理手段は、ローパスフィルタとバンドパスフィルタを切り替え可能に構成したことを特徴とする粉体スプレーの高電圧検出装置。
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