以下の説明は、添付の図面を参照しており、図面は、本開示の特定の実施形態を図示している。異なる構造体および動作を有する他の実施形態も、本開示の範囲から逸脱しない。
本開示の例示的な実施形態は、欠陥のある心臓弁を修復するためのデバイスおよび方法を対象とする。天然の弁の修復デバイス、天然の弁の修復デバイスの送達のためのシステム、および、植え込まれている天然の弁の修復デバイスの除去のためのシステムのさまざまな実施形態が、本明細書で開示されており、特に除外されない限り、これらの選択肢の任意の組合せが行われ得る。換言すれば、開示されているデバイスおよびシステムの個々のコンポーネントは、相互に排他的であるかまたはそうでなければ物理的に不可能でない限り、組み合わせられ得る。
本明細書で説明されているように、1つまたは複数のコンポーネントが、接続されている、接合されている、固着されている、連結されている、取り付けられている、またはその他の方法で相互接続されているものとして説明されているときには、そのような相互接続は、コンポーネント間のように直接的であることが可能であり、または、たとえば、1つまたは複数の中間コンポーネントの使用を通してなど、間接的であることが可能である。また、本明細書で説明されているように、「部材」、「コンポーネント」、または「部分」に言及することは、単一の構造的な部材、コンポーネント、またはエレメントに限定されるものではなく、コンポーネント、部材、またはエレメントのアッセンブリを含むことも可能である。また、本明細書で説明されているように、「実質的に」および「約」という用語は、所与の値または状態に少なくとも近い(および、それを含む)ものとして定義されている(好ましくは、所与の値または状態の10%以内、より好ましくは、1%以内、最も好ましくは、0.1%以内)。
図1および図2は、それぞれ、拡張期および収縮期における人間の心臓Hの切り欠き図である。右心室RVおよび左心室LVは、それぞれ、三尖弁TVおよび僧帽弁MV、すなわち、房室弁によって、右心房RAおよび左心房LAから分離されている。追加的に、大動脈弁AVは、上行大動脈AAから左心室LVを分離しており、肺動脈弁PVは、肺動脈PAから右心室を分離している。これらの弁のそれぞれは、それぞれのオリフィスを横切って内向きに伸長する可撓性の弁尖(たとえば、図4および図5に示されている弁尖20、22)を有しており、それらは、フローストリームの中で一緒になるかまたは「コアプト(coapt)」し、一方向の流体閉塞表面を形成している。本出願の天然の弁の修復システムは、僧帽弁MVに関して説明および/または図示されることが多い。したがって、左心房LAおよび左心室LVの解剖学的構造が、より詳細に説明されることとなる。しかし、本明細書で説明されているデバイスは、他の天然の弁を修復する際にも使用され得、たとえば、デバイスは、三尖弁TV、大動脈弁AV、および肺動脈弁PVを修復する際に使用され得るということが理解されるべきである
左心房LAは、肺から酸素化された血液を受け入れる。拡張期(または、心臓拡張期)の間に(図1に見られる)、(収縮期の間に)左心房LAの中に以前に収集された血液は、左心室LVの膨張によって、僧帽弁MVを通って左心室LVの中へ移動する。収縮期(または、心臓収縮期)において(図2に見られる)、左心室LVは、大動脈弁AVおよび上行大動脈AAを通して身体の中へ血液を押し込むために収縮する。心臓収縮期の間に、僧帽弁MVの弁尖が閉じ、血液が左心室LVから逆流して左心房LAの中へ戻ることを防止し、血液は、肺静脈から左心房の中に収集される。1つの例示的な実施形態において、本出願によって説明されているデバイスは、欠陥のある僧帽弁MVの機能を修復するために使用される。すなわち、デバイスは、僧帽弁の弁尖を閉じることを助けるように構成されており、血液が左心室LVから逆流して左心房LAの中へ戻ることを防止する。
ここで図1~図6を参照すると、僧帽弁MVは、2つの弁尖(前尖20および後尖22)を含む。また、僧帽弁MVは、弁輪24を含み、弁輪24は、弁尖20、22を取り囲む組織の可変的な高密度の線維輪である。図3を参照すると、僧帽弁MVは、腱索10によって左心室LVの壁に係留されている。腱索10は、乳頭筋12(すなわち、腱索のベースにおよび左心室の壁の中に位置付けされている筋肉)を僧帽弁MVの弁尖20、22に接続する索状の腱である。乳頭筋12は、僧帽弁MVの移動を制限し、僧帽弁が逆戻りされることを防止する役割を果たす。僧帽弁MVは、左心房LAおよび左心室LVの中の圧力変化に応答して開閉する。乳頭筋は、僧帽弁MVを開いたりまたは閉じたりしない。むしろ、乳頭筋は、身体の全体を通して血液を循環させるために必要とされる高い圧力に対抗して、僧帽弁MVを支えている。乳頭筋および腱索は、合わせて、弁下装置として知られており、それは、僧帽弁が閉じているときに、左心房LAの中へ僧帽弁MVが逸脱しないように維持するように機能する。
さまざまな疾患過程は、心臓Hの天然の弁のうちの1つまたは複数の適正な機能を損なう可能性がある。これらの疾患過程は、変性過程(たとえば、バーロー病、線維弾性欠乏症など)、炎症過程(たとえば、リウマチ性心臓疾患など)、および感染過程(たとえば、心内膜炎など)を含む。加えて、以前の心臓発作(すなわち、冠状動脈疾患に続発する心筋梗塞)または他の心臓疾患(たとえば、心筋症)からの左心室LVまたは右心室RVへの損傷は、天然の弁の幾何学形状を歪める可能性があり、それは、天然の弁が機能障害になることを引き起こす可能性がある。しかし、弁の外科手術(たとえば、僧帽弁MVに対する外科手術など)を受ける患者の大半は、天然の弁(たとえば、僧帽弁MV)の弁尖(たとえば、弁尖20、22)に機能不良(それは、逸脱および逆流を結果として生じさせる)を引き起こす変性疾患を患っている。
一般的に、天然の弁は、異なる方式で機能不良になる可能性がある((1)弁狭窄;および(2)弁逆流を含む)。弁狭窄は、天然の弁が完全には開かないときに起こり、それによって、血流の障害を引き起こす。典型的に、弁狭窄は、弁の弁尖の上の石灰化材料の蓄積から結果として生じ、それは、弁尖が厚くなることを引き起こし、順方向の血流を許容するように完全に開く弁の能力を損なう。
弁逆流は、弁の弁尖が完全に閉じないときに起こり、それによって、血液が前室の中へ戻って漏洩することを引き起こす(たとえば、血液が左心室から左心房へ漏洩することを引き起こす)。天然の弁が逆流性になる(または、無能になる)3つの主なメカニズムが存在しており、それは、CarpentierのタイプI、タイプII、およびタイプIIIの機能不良を含む。CarpentierタイプI機能不良は、弁輪の拡張を伴い、正常に機能している弁尖が互いから反れており、緊密なシールを形成できないようになっている(すなわち、弁尖は、適正にコアプトしない)。タイプIメカニズム機能不良の中に含まれるのは、心内膜炎に存在するような弁尖の穿孔である。CarpentierのタイプII機能不良は、コアプションの平面の上方での天然の弁の1つまたは複数の弁尖の逸脱を伴う。CarpentierのタイプIII機能不良は、天然の弁の1つまたは複数の弁尖の運動の制限を伴い、弁尖が弁輪の平面の下方に異常に拘束されるようになっている。弁尖制限は、リウマチ性疾患(Ma)または心室の拡張(IIIb)によって引き起こされ得る。
図4を参照すると、健康な僧帽弁MVが閉位置にあるときには、前尖20および後尖22はコアプトし、それは、血液が左心室LVから左心房LAへ漏洩することを防止する。図5を参照すると、逆流は、僧帽弁MVの前尖20および/または後尖22が心臓収縮期の間に左心房LAの中へ変位させられているときに起こる。このコアプトすることができないということは、前尖20と後尖22との間にギャップ26を引き起こし、それは、心臓収縮期の間に血液が左心室LVから左心房LAの中へ逆流することを可能にする。上記に記述されているように、弁尖(たとえば、僧帽弁MVの弁尖20、22)が機能不良になる可能性がある(それは、それによって、逆流につながる可能性がある)いくつかの異なる方式が存在している。
図6を参照すると、特定の状況において、患者の僧帽弁MVは、僧帽弁が閉位置にあるときに(すなわち、収縮期の間に)、前尖20と後尖22との間に幅広いギャップ26を有することが可能である。たとえば、ギャップ26は、約2.5mmから約17.5mmの間の幅W、たとえば、約5mmから約15mmの間などの幅W、たとえば、約7.5mmから約12.5mmの間などの幅W、たとえば、約10mmなどの幅Wを有することが可能である。いくつかの状況において、ギャップ26は、15mmよりも大きい幅Wを有することが可能である。上述の状況のいずれかにおいて、前尖20および後尖22を係合させることができ、ギャップ26を閉じ、僧帽弁MVを通る血液の逆流を防止する弁修復デバイスが望まれている。
狭窄または逆流は、任意の弁に影響を与える可能性があるが、狭窄は、大動脈弁AVまたは肺動脈弁PVのいずれかに影響を与えることを主に見出され、逆流は、僧帽弁MVまたは三尖弁TVのいずれかに影響を与えることを主に見出されている。弁狭窄および弁逆流の両方は、心臓Hの仕事量を増加させ、治療されずに放置される場合には、非常に深刻な条件につながる可能性がある(たとえば、心内膜炎、鬱血性心不全、永久的な心臓損傷、心停止、および、最終的には死など)。心臓の左側(すなわち、左心房LA、左心室LV、僧帽弁MV、および大動脈弁AV)は、全身を通して血液のフローを循環させることを主に担っており、より高い圧力を受けるので、僧帽弁MVまたは大動脈弁AVの機能不良は、とりわけ問題があり、命に関わることが多い。
機能不良の天然の心臓弁は、修復または交換のいずれかを行われ得る。修復は、典型的に、患者の天然の弁の保存および補正を含む。交換は、典型的に、患者の天然の弁を生物学的なまたは機械的な代替物と交換することを含む。典型的に、大動脈弁AVおよび肺動脈弁PVは、狭窄をより起こしやすい。弁尖が受ける狭窄損傷は不可逆的であるので、狭窄大動脈弁または狭窄肺動脈弁のための治療は、弁の除去、および、外科的に植え込まれる心臓弁との弁の交換、または、経カテーテル心臓弁による弁の変位であることが可能である。僧帽弁MVおよび三尖弁TVは、弁尖および/または周囲の組織の変形をより起こしやすく、それは、上記に説明されているように、僧帽弁または三尖弁が適正に閉じることを妨げ、心室から心房への血液の逆流またはバックフローを可能にする(たとえば、変形させられた僧帽弁MVは、左心室LVから左心房LAへの逆流またはバックフローを可能にする可能性がある)。心室から心房への血液の逆流またはバックフローは、弁閉鎖不全症を結果として生じさせる。僧帽弁MVまたは三尖弁TVの構造または形状の変形は、修復可能であることが多い。加えて、逆流は、腱索10が機能不全になることに起因して起こる可能性があり(たとえば、腱索が、伸びるかまたは断裂する可能性がある)、それは、血液が左心房LAの中へ逆流されるように、前尖20および後尖22が逆戻りされることを可能にする。機能不全の腱索に起因して起こる問題は、(たとえば、影響を受けた僧帽弁の部分において弁尖20、22を固定することによって)腱索または僧帽弁の構造体を修復することによって修復され得る。
本明細書で開示されているデバイスおよび手順は、図示のために、僧帽弁の構造体を修復すること、または、植え込まれている修復デバイスを僧帽弁から除去することに言及することが多い。しかし、本明細書で提供されるデバイスおよび概念は、任意の天然の弁、および、天然の弁の任意のコンポーネントを修復するために使用され得、または、植え込まれている修復デバイスを任意の天然の弁から除去するために使用され得るということが理解されるべきである。たとえば、ここで図7を参照すると、本明細書で提供されるデバイスおよび概念のいずれかが、三尖弁TVを修復するために、または、植え込まれている修復デバイスを三尖弁から除去するために使用され得る。たとえば、本明細書で提供されるデバイスおよび概念のいずれかが、前尖30、中隔弁尖32、および後尖34のうちの任意の2つの間で使用され、右心室から右心房の中への血液の逆流を防止または阻止することが可能であり、デバイスおよび概念は、前尖30、中隔弁尖32、および後尖34のうちの任意の2つの間から、植え込まれている修復デバイスを除去するために使用され得る。加えて、本明細書で提供されるデバイスおよび概念のいずれかが、弁尖30、32、34のすべて3つに対して一緒に使用され、右心室から右心房への血液の逆流を防止もしくは阻止することが可能であり、または、三尖弁のすべて3つの弁尖30、32、34の間から修復デバイスを除去することが可能である。すなわち、本明細書で提供される弁修復デバイスは、3つの弁尖30、32、34の間の中心に位置付けされ得る。
例示的な植え込み可能な補綴デバイスは、随意的に、コアプションエレメント(たとえば、スペーサー、コアプテーションエレメント(coaptation element)など)および少なくとも1つのアンカー(たとえば、1つの、2つの、3つの、またはそれ以上のアンカー)を有することが可能である。いくつかの実装形態において、コアプションエレメントは、天然の心臓弁口の中に位置決めされるように構成されており、弁尖同士の間のスペースを充填すること、および、より効果的なシールを形成することを助け、それによって、上記に説明されている逆流を低減または防止する。コアプションエレメントは、血液を通さない(または、それを通る血流に抵抗する)構造体を有することが可能であり、この構造体は、心室収縮期の間に天然の弁尖がコアプションエレメントの周りで閉じることを可能にし、血液が左心室または右心室からそれぞれ左心房または右心房の中へ流れて戻ることを阻止する。補綴デバイスは、2つのまたは3つの天然の弁尖に対抗してシールするように構成され得る;すなわち、デバイスは、天然の僧帽弁(二尖弁)および三尖弁の中で使用され得る。コアプションエレメントは、本明細書でスペーサーと称される場合がある。その理由は、スペーサーが、完全に閉じない不適正に機能している弁尖(たとえば、天然の僧帽弁弁尖または三尖弁弁尖など)同士の間のスペースを充填することができるコアプションエレメントであり得るからである。
随意的なコアプションエレメント(たとえば、スペーサー、コアプテーションエレメントなど)は、さまざまな形状を有することが可能である。いくつかの実施形態において、コアプションエレメントは、丸い断面形状を有する細長い円筒状の形状を有することが可能である。いくつかの実施形態において、コアプションエレメントは、長円形の断面形状、卵形の断面形状、三日月形の断面形状、長方形の断面形状、または、さまざまな他の非円筒状の形状を有することが可能である。いくつかの実施形態において、コアプションエレメントは、心房の中にまたはそれに隣接して位置決めされている心房部分と、心室の中にまたはそれに隣接して位置決めされている心室部分または下側部分と、天然の弁尖同士の間に伸長する側部表面とを有することが可能である。三尖弁の中で使用するように構成されている実施形態では、心房部分または上側部分は、右心房の中にまたはそれに隣接して位置決めされており、心室部分または下側部分は、右心室の中にまたはそれに隣接して位置決めされており、側部表面は、天然の三尖弁弁尖同士の間に伸長している。
いくつかの実施形態において、アンカーは、天然の弁尖のうちの一方または両方にデバイスを固定するように構成され得、コアプションエレメントが2つの天然の弁尖の間に位置決めされるようになっている。三尖弁の中で使用するように構成されている実施形態では、アンカーは、三尖弁弁尖のうちの1つ、2つ、または3つにデバイスを固定するように構成されており、コアプションエレメントが3つの天然の弁尖の間に位置決めされるようになっている。いくつかの実施形態において、アンカーは、コアプションエレメントの心室部分に隣接した場所において、コアプションエレメントに取り付けることが可能である。いくつかの実施形態において、アンカーは、作動エレメント(たとえば、シャフトまたは作動ワイヤーなど)に取り付けることが可能であり、コアプションエレメントが、また、作動エレメントに取り付けられている。いくつかの実施形態において、作動エレメント(たとえば、作動シャフト、作動ロッド、作動チューブ、作動ワイヤーなど)の長手方向軸線に沿って、アンカーおよびコアプションエレメントのそれぞれを別個に移動させることによって、アンカーおよびコアプションエレメントは、互いに対して独立して位置決めされ得る。いくつかの実施形態において、アンカーおよびコアプションエレメントは、作動エレメント(たとえば、シャフト、作動ワイヤーなど)の長手方向軸線に沿って、アンカーおよびコアプションエレメントを一緒に移動させることによって、同時に位置決めされ得る。アンカーは、植え込まれているときに、天然の弁尖の後ろに位置決めされるように構成され得、弁尖がアンカーによって把持されるようになっている。
補綴デバイスは、ガイド/送達シース、操縦可能なカテーテル、および/または植え込みカテーテルを介して植え込まれるように構成され得る。コアプションエレメントおよびアンカーは、半径方向に圧縮された状態に圧縮可能であり得、圧縮圧力が解放されるときに、半径方向に膨張させられた状態に自己膨張可能であり得る。デバイスは、依然として圧縮されているコアプションエレメントから離れるようにアンカーが最初に半径方向に膨張させられるように構成され得、コアプションエレメントとアンカーとの間にギャップを生成させるようになっている。次いで、天然の弁尖は、ギャップの中に位置決めされ得る。コアプションエレメントは、半径方向に膨張させられ、コアプションエレメントとアンカーとの間のギャップを閉じ、コアプションエレメントとアンカーとの間に弁尖を捕獲することが可能である。いくつかの実施形態において、アンカーおよびコアプションエレメントは、随意的に、自己膨張するように構成されている。さまざまな実施形態に関する植え込み方法は、異なっていることが可能であり、それぞれの実施形態に関して、より完全に下記に議論されている。これらのおよび他の送達方法に関する追加的な情報は、米国特許第8,449,599号、米国特許出願公開第2014/0222136号、米国特許出願公開第2014/0067052号、米国特許出願公開第2016/0331523号、米国仮特許出願第62/744,031号(2018年10月10日に出願された)、およびPCT特許出願公開第WO2020/076898号に見出され得、それらの文献のそれぞれは、すべての目的のために、その全体が参照により本明細書に組み込まれている。これらの方法は、必要な変更を加えて、生きている動物に対して、または、シミュレーションに対して(たとえば、死体、死体の心臓、シミュレーター(たとえば、身体のパーツ、心臓、組織などがシミュレートされている)などに対して)実施され得る。
開示されている補綴デバイスは、アンカーが弁尖に接続されるように構成され得、デバイスを左心房に向けて促す高い収縮期圧力に抵抗するために、天然の腱索からの張力を利用する。心臓拡張期の間に、デバイスは、アンカーによって把持されている弁尖に働かされる圧縮力および保持力に依存することが可能である。
ここで図8~図14Mを参照すると、概略的に図示されている植え込み可能な補綴デバイス100(たとえば、補綴スペーサーデバイス、弁修復デバイスなど)が、留置のさまざまな段階で示されている。補綴デバイス100および他の同様の補綴デバイスは、PCT特許出願公開第WO2018/195215号、PCT特許出願公開第WO2020/076898号、およびPCT特許出願公開第WO2019/139904号において、より詳細に説明されており、それらは、その全体が参照により本明細書に組み込まれている。デバイス100は、本出願または上記に引用されている出願において議論されている植え込み可能な補綴デバイスに関する任意の他の特徴を含むことが可能であり、デバイス100は、任意の適切な弁修復システム(たとえば、本出願または上記に引用されている出願に開示されている任意の弁修復システム)の一部として、弁組織(たとえば、弁尖20、22)に係合するように位置決めされ得る。本出願によって開示されているテザリング実施形態は、任意の植え込み可能な補綴デバイス(たとえば、任意の経カテーテル僧帽弁修復デバイスおよび任意の経カテーテル三尖弁修復デバイスなど)とともに使用され得る。本明細書で開示されている植え込み可能なデバイスは、本明細書で開示されているテザリング実施形態が使用され得る多くの植え込み可能なデバイスの単なるいくつかの例に過ぎない。そうであるので、本明細書で開示されているテザリング実施形態は、本明細書で開示されている植え込み可能なデバイスの特徴のすべてまたはいずれかを含まない植え込み可能なデバイスとともに使用され得る。
デバイス100は、送達または植え込みカテーテル/シース102から留置され、コアプテーション部分またはコアプション部分104ならびにアンカー部分106を含む。1つまたは複数の追加的なシースまたはカテーテルが、送達カテーテル102の周りおよび/または内側に配設され得る。たとえば、1つの例示的な実施形態において、送達カテーテル102は、ガイドまたは導入シースおよび位置決めカテーテルの中に配設されている。ガイドまたは導入シースは、第1の場所(たとえば、左心房または右心房など)に位置決めカテーテルを位置決めするために使用され得る。次いで、位置決めカテーテルは、ガイドまたは導入シースから伸長させられ、送達部位に(たとえば、僧帽弁または三尖弁の弁尖において、左心室または右心室の中などに)送達カテーテルまたは植え込みカテーテルを位置決めすることが可能である。ガイドシース、位置決めカテーテル、および植え込みカテーテルまたは送達カテーテルのうちの1つまたは複数は、随意的に、操縦可能であり得る。以下の例では、図面を簡単化するために、送達カテーテルまたは植え込みカテーテルのみが示されている。
いくつかの実施形態において、デバイス100のコアプション部分104は、コアプションのための手段またはコアプションエレメント110(たとえば、スペーサー、プラグ、シート、膜など)を含み、それは、天然の弁(たとえば、天然の僧帽弁、三尖弁など)の弁尖同士の間に植え込まれるように適合されており、作動エレメント112(たとえば、作動ワイヤー、作動シャフト、作動チューブなど)にスライド可能に取り付けられている。アンカー部分106は、1つまたは複数のアンカー108を含み、1つまたは複数のアンカー108は、開条件と閉条件との間で作動可能であり、たとえば、パドルまたはグリップエレメントなどのような、多種多様な形態をとることが可能である。作動のための手段または作動エレメント112の作動は、デバイス100のアンカー部分106を開閉し、植え込みの間に天然の弁尖を把持する。作動のための手段または作動エレメント112(ならびに、本明細書での他の作動のための手段および作動エレメント)は、(たとえば、ワイヤー、ロッド、シャフト、チューブ、スクリュー、縫合糸、ライン、ストリップ、これらの組合せなどのような)多種多様な異なる形態をとることが可能であり、さまざまな異なる材料から作製され得、さまざまな構成を有することが可能である。1つの例として、作動エレメントは、作動エレメントの回転がコアプション部分104に対してアンカー部分106を移動させるようにネジ山を付けられ得る。または、作動エレメントはネジ山を付けられないことも可能であり、作動エレメント112を押すかまたは引くことが、コアプション部分104に対してアンカー部分106を移動させるようになっている。
デバイス100のアンカー部分106および/またはアンカーは、外側パドル120および内側パドル122を含み、それらは、いくつかの実施形態において、部分124、126、128によって、キャップ114とコアプションのための手段またはコアプションエレメント110との間に接続されている。部分124、126、128は、下記に説明されている位置のすべての間で移動するようにジョイントされおよび/または可撓性になっていることが可能である。部分124、126、および128による、外側パドル120、内側パドル122、コアプションエレメント110、およびキャップ114の相互接続は、本明細書に図示されている位置および移動にデバイスを拘束することが可能である。
いくつかの実施形態において、作動のための手段または作動エレメント112は、送達カテーテル102およびコアプションのための手段またはコアプションエレメント110を通って、遠位端部(たとえば、アンカー部分106の遠位接続部におけるキャップ114または他の取り付け部分)まで伸長している。作動エレメント112を伸長および後退させることは、コアプションエレメント110とデバイスの遠位端部(たとえば、キャップ114または他の取り付け部分)との間の間隔をそれぞれ増加および減少させる。いくつかの実装形態において、カラーまたは他の取り付けエレメントは、直接的にまたは間接的にのいずれかで、コアプションエレメント110を送達カテーテル102に除去可能に取り付け、作動のための手段または作動エレメント112が、作動の間に、カラーまたは他の取り付けエレメントを通って、および、いくつかの実施形態において、コアプションのための手段またはコアプションエレメント110を通ってスライドし、アンカー部分106および/またはアンカー108のパドル120、122を開閉するようになっている。
また、デバイス100は、カップラー117を含むことが可能であり、カップラー117は、カラー115を送達カテーテル102に除去可能に取り付ける。カップラー117は、カラー115に除去可能に取り付けられ得、送達カテーテル102に固定してまたは除去可能に取り付けられ得る。カップラー117は、多種多様な方式で送達カテーテル102をカラー115に取り付けることが可能である。たとえば、以下の実施形態のうちのいくつかを参照して説明されることとなるように、1つまたは複数のテザー(図14Cの中の参照数字119を参照)は、キャップに対してカップラー117を引っ張り、それらを一緒に効果的に接続することが可能である。下記に詳述されるように、テザーを利用するカップラー117は、デバイス100の設置、適正な留置をチェックすること、再配置すること、および/または交換を促進させることが可能である。その代わりにまたは加えて、カップラー117は、PCT特許出願公開第WO2020/076898号に説明されている方式のいずれかで、カラー115を送達カテーテル102に取り付けることが可能であり、その文献は、その全体が参照により本明細書に組み込まれている。
いくつかの例示的な実施形態において、送達カテーテル102、作動エレメント112、カップラー117、およびカラー115は、送達システムおよび再位置決めシステムの両方を形成することが可能である。後に説明されることとなるように、デバイス100が弁組織に接続された後に、デバイス100が弁組織から除去されることを必要とする場合には、カップラー117およびカラー115は、デバイス100に接続または再接続するために使用され得、作動エレメント112が、カップラー117、カラー115、およびコアプションエレメント110を通って伸長し、アンカー部分106に係合し、パドル120、122を開き、弁組織からデバイス100を除去することができるようになっている。
ここで図11を参照すると、アンカー部分106および/またはアンカーは、取り付け部分またはグリップ部材を含む。図示されているグリップ部材は、留め具130を含むことが可能であり、留め具130は、ベースまたは固定アーム132、可動アーム134、随意的な返し、摩擦強化エレメント、または他の固定のための手段136(たとえば、突出部、リッジ部、溝部、テクスチャー加工された表面、接着剤など)、およびジョイント部分138を含む。固定アーム132は、内側パドル122に取り付けられている。いくつかの実施形態において、固定アーム132は、コアプションのための手段またはコアプションエレメント110に近接して配設されているジョイント部分138によって、内側パドル122に取り付けられている。いくつかの実施形態において、留め具(たとえば、返し付き留め具など)は、平坦な表面を有しており、内側パドルの凹部の中にフィットしていない。むしろ、留め具の平坦な部分は、内側パドル122の表面に対抗して配設されている。ジョイント部分138は、留め具130の固定アーム132と可動アーム134との間にスプリング力を提供する。ジョイント部分138は、フレキシブルジョイント、スプリングジョイント、または枢動ジョイントなどのような、任意の適切なジョイントであることが可能である。いくつかの実施形態において、ジョイント部分138は、固定アーム132および可動アーム134と一体的に形成された材料の可撓性のピースである。固定アーム132は、内側パドル122に取り付けられており、可動アーム134が開かれて留め具130を開くときに、そして、返し、摩擦強化エレメント、または、固定のための手段136を露出させるときに、内側パドル122に対して静止したまままたは実質的に静止したままになっている。
いくつかの実装形態において、可動アーム134に取り付けられている作動ライン116に張力を印加することによって、留め具130が開かれ、それによって、可動アーム134がジョイント部分138の上で関節運動するか、屈曲するか、または枢動することを引き起こす。また、他の作動メカニズムも可能である。
植え込みの間に、パドル120、122は開閉され、たとえば、パドル120、122の間に、および/または、パドル120、122とコアプションのための手段またはコアプションエレメント110との間に、天然の弁尖(たとえば、天然の僧帽弁弁尖など)を把持することが可能である。返し、摩擦強化エレメント、または固定のための手段136によって弁尖に係合することによって、および、可動アーム134と固定アーム132との間に弁尖を挟むことによって、留め具130は、天然の弁尖を把持するおよび/またはさらに固定するために使用され得る。留め具または返し付き留め具130の返し、摩擦強化エレメント、または他の固定のための手段136(たとえば、返し、突出部、リッジ部、溝部、テクスチャー加工された表面、接着剤など)は、弁尖との摩擦を増加させ、または、弁尖を部分的にもしくは完全に穿刺することが可能である。作動ライン116は、別個に作動させられ得、それぞれの留め具130が別個に開閉され得るようになっている。別個の動作は、1度に1つの弁尖が把持されることを可能にし、または、他方の弁尖の上での成功した把持を変更することなく、不十分に把持された弁尖の上で留め具130を再位置決めすることを可能にする。留め具130は、(内側パドルが開位置にあるかまたは少なくとも部分的に閉じられた位置にある限りにおいて)内側パドル122の位置に対して開閉され得、それによって、特定の状況に応じて、弁尖がさまざまな位置において把持されることを可能にする。
留め具130は、送達のための手段または送達カテーテル/シース102を通って留め具130まで伸長する取り付けられた作動ライン116を引っ張ることによって、別個に開かれ得る。作動ライン116は、たとえば、ライン、縫合糸、ワイヤー、ロッド、またはカテーテルなど、多種多様な形態をとることが可能である。留め具130は、スプリング荷重式になっていることが可能であり、閉位置において、留め具130が、把持された天然の弁尖に挟む力を提供し続けるようになっている。この挟む力は、内側パドル122の位置にかかわらず一定のままであるかプラスのままであることが可能である。返し付き留め具130の返しまたは固定のための手段136は、天然の弁尖を穿孔し、天然の弁尖をさらに固定することが可能である。
ここで図8を参照すると、デバイス100は、送達カテーテル102からの留置のための細長い条件または完全に開いた条件で示されている。デバイス100は、完全に開いた位置で送達カテーテル102の中にロードされる。その理由は、完全に開いた位置が、最小のスペースを占め、最小のカテーテルが使用されること(または、所与のカテーテルサイズに対して最大のデバイス100が使用されること)を可能にするからである。細長い条件において、キャップ114は、コアプションのための手段またはコアプションエレメント110から間隔を離して配置されており、パドル120、122が完全に伸長させられるようになっている。いくつかの実施形態において、外側パドル120の内部と内側パドル122の内部との間に形成される角度は、おおよそ180度である。留め具130は、送達の手段または送達カテーテル/シース102を通して留置の間に閉条件に維持されており、返し、摩擦強化エレメント、または固定のための手段136(図11)が、カテーテルまたは患者の心臓の中の組織を引っ掛けたりまたは損傷させたりしないようになっている。作動ライン116は、カップラー117を通ってカラー115の周りに伸長し、可動アーム134に取り付けることが可能である。
ここで図9を参照すると、デバイス100は、図8と同様に、細長い絡み合う条件で示されているが、留め具130が完全に開いた位置にあり、留め具130の固定部分と可動部分との間で、約140度から約200度までの範囲にあり、約170度から約190度までの範囲にあり、または約180度になっている。パドル120、122および留め具130を完全に開くことは、デバイス100の植え込みの間に、患者の解剖学的構造(たとえば、腱索など)からの絡まりのほぐしやすさまたは取り外しやすさを改善することが見出された。
ここで図10を参照すると、デバイス100は、短縮化された条件または完全に閉じられた条件で示されている。短縮化された条件でのデバイス100のコンパクトなサイズは、心臓の中でのより容易な操縦および設置を可能にする。細長い条件から短縮化された条件へデバイス100を移動させるために、作動のための手段または作動エレメント112が後退させられ、コアプションのための手段またはコアプションエレメント110に向けて、キャップ114を引っ張る。外側パドル120と内側パドル122との間の接続部分126(たとえば、ジョイント、可撓性の接続部など)は、移動を拘束されており、コアプションのための手段またはコアプションエレメント110に向けて後退させられるキャップ114から外側パドル120に作用する圧縮力が、パドルまたはグリップエレメントが半径方向外向きに移動することを引き起こすようになっている。開位置から閉位置への移動の間に、外側パドル120は、作動のための手段または作動エレメント112に対して鋭角を維持している。外側パドル120は、随意的に、閉位置に向けて付勢され得る。同じ運動の間の内側パドル122は、かなり大きい角度にわたって移動する。その理由は、それらが、開条件では、コアプションのための手段またはコアプションエレメント110から離れるように配向されており、閉条件では、コアプションのための手段またはコアプションエレメント110の側部に沿って折り畳まれるからである。いくつかの実施形態において、内側パドル122は、外側パドル120よりも薄くおよび/またはより狭くなっており、内側パドル122に接続されている接続部分126、128(たとえば、ジョイント、可撓性の接続部など)は、より薄くおよび/またはより可撓性になっていることが可能である。たとえば、この増加した可撓性は、外側パドル120をキャップ114に接続する接続部分124よりも多くの移動を可能にすることができる。いくつかの実施形態において、外側パドル120は、内側パドル122よりも狭くなっている。内側パドル122に接続されている接続部分126、128は、より可撓性になっており、たとえば、外側パドル120をキャップ114に接続する接続部分124よりも多くの移動を可能にすることができる。いくつかの実施形態において、内側パドル122は、外側パドルと同じまたは実質的に同じ幅になっていることが可能である。
ここで図11~図13を参照すると、デバイス100は、部分的に開いている把持準備のできた条件で示されている。完全に閉じられたから部分的に開いた条件へ移行するために、作動のための手段または作動エレメント(たとえば、作動ワイヤー、作動シャフトなど)が伸長させられ、コアプションのための手段またはコアプションエレメント110から離れるようにキャップ114を押し、それによって、外側パドル120を引っ張り、そして、それは、内側パドル122を引っ張り、アンカーまたはアンカー部分106が部分的に広げられることを引き起こす。また、作動ライン116は、留め具130を開くために後退させられ、弁尖が把持され得るようになっている。図11によって図示されている例では、内側および外側パドル122、120の対は、独立してというよりもむしろ、単一の作動のための手段または単一の作動エレメント112によって一斉に移動させられる。また、留め具130の位置は、パドル122、120の位置に依存している。たとえば、図10を参照すると、パドル122、120を閉じることは、留め具も閉じる。いくつかの実施形態において、パドル120、122は、独立して制御可能であり得る。たとえば、デバイス100は、2つの作動エレメントおよび2つの独立したキャップ(または、他の取り付け部分)を有することが可能であり、一方の独立した作動エレメント(たとえば、ワイヤー、シャフトなど)およびキャップ(または、他の取り付け部分)が、一方のパドルを制御するために使用され、他方の独立した作動エレメントおよびキャップ(または、他の取り付け部分)が、他方のパドルを制御するために使用されるようになっている。
ここで図12を参照すると、作動ライン116のうちの一方が伸長させられ、留め具130のうちの一方が閉じることを可能にする。ここで図13を参照すると、他方の作動ライン116が伸長させられ、他方の留め具130が閉じることを可能にする。作動ライン116のいずれかまたは両方は、留め具130を繰り返して開閉するように繰り返して作動させられ得る。
ここで図14Aから図14Mを参照すると、デバイス100は、閉じられるかまたは取り付けられ、除去され、再位置決めされ、および再留置され得る。図14Aに示されているように、デバイス100は、完全に閉じられた条件および留置条件で示されている。パドル120、122および留め具130は、完全に閉じられた位置にあるままである。留置条件になると、デバイス100は、機械的なラッチによって、完全に閉じられた位置に維持され得、または、スプリング材料(たとえば、スチール、他の金属、プラスチック、複合材など)または形状記憶合金(たとえば、ニチノールなど)の使用を通して閉じられたままになるように付勢され得る。たとえば、接続部分124、126、128、ジョイント部分138、ならびに/または、内側および外側パドル122、120、ならびに/または、追加的な付勢コンポーネントは、金属(たとえば、スチールなど)または形状記憶合金(たとえば、ニチノールなど)から形成され得(ワイヤー、シート、チュービング、またはレーザー焼結粉末で作り出される)、外側パドル120がコアプションエレメント110の周りに閉じた状態を保持するように、および、留め具130が天然の弁尖の周りに挟まれた状態を保持するように付勢されている。同様に、留め具130の固定アーム132および可動アーム134は、弁尖を挟むように付勢されている。いくつかの実施形態において、取り付け部分または接続部分124、126、128、ジョイント部分138、ならびに/または、内側および外側パドル122、120、ならびに/または、追加的な付勢コンポーネントは、任意の他の適切に弾性的な材料(たとえば、金属またはポリマー材料など)から形成され、植え込みの後にデバイスを閉条件に維持することが可能である。
ここで図14Bを参照すると、デバイス100は、作動エレメント112から解除され得る。作動エレメント112は、デバイス100およびカラー115から、カップラー117または送達カテーテル102の中へ後退させられ得る。作動エレメント112は、作動エレメント112の端部がカップラー117または送達カテーテル102の中に位置決めされるように後退させられ得る。そのような位置では、デバイス100およびカラー115は、カップラー117、送達カテーテル102、および作動エレメント112から比較的に自由に移動または枢動することが可能である。
図14Cに示されているように、弛みが、留め具作動ライン116に導入され得、送達カテーテル102、作動エレメント112、およびカップラー117が、デバイス100およびカラー115から後退させられ得るようになっている。デバイス100は、1つまたは複数のカップリングテザー119を介して、送達カテーテル102、作動エレメント112、および/またはカップラー117に依然として繋がれている。デバイス100は、多種多様な異なる方式で繋ぎ留められたままになっていることが可能である。たとえば、カラー115は、1つまたは複数のカップリングテザー119を介して、送達カテーテル102、作動エレメント112、および/またはカップラー117に繋がれ得る。しかし、デバイス100の任意のコンポーネントが繋ぎ留められ得る。1つまたは複数のカップリングテザー119は、カラー115、カップラー117、作動エレメント112、および/または送達カテーテル102の周りにループ状にされるか、または、それらにその他の方法で固定されるかもしくは取り付けられ得る。そのような位置において、デバイス100は、送達カテーテル102、作動エレメント112、および/またはカップラー117に繋ぎ留められたままであるかまたは繋がれたままであるが、留め具作動ライン116およびテザーの中に十分な弛みがあり、デバイス100は、一般的に、送達カテーテル102、作動エレメント112、およびカップラー117に対して、自由に移動することができる。そのような位置において、ユーザー(たとえば、医師など)は、デバイス100が実際に植え込まれるときに(たとえば、心臓の天然の弁尖(たとえば、天然の僧帽弁弁尖など)の上などに)、デバイス100がどのように実際に見えるかまたは動作するかを観察またはチェックすることが可能である。すなわち、テザー119および作動ラインの中の弛みは、テザーがデバイス100および/または弁尖の位置に影響を及ぼさないかまたは実質的に影響を及ぼさないように選択される。
ここで図14Dから図14Fを参照すると、デバイス100およびカラー115は、送達カテーテル102、作動エレメント112、およびカップラー117に再連結され得る。たとえば、デバイス100が適正に植え込まれていないということ、所望の有効性が取得されていないということ(たとえば、逆流が低減されていないかもしくは期待される程度まで低減されていない)、デバイスが適正な意図した位置にないこと、および/または、デバイスが初期の捕獲位置から天然の弁尖に対して移動していること(たとえば、弁尖のうちの1つもしくは複数が留め具から滑り落ちているかもしくは部分的に滑り落ちている)を、ユーザーが観察する場合には、デバイス100およびカラー115は、送達カテーテル102、作動エレメント112、およびカップラー117に再連結され得る。
図14Dに示されているように、デバイス100およびカラー115は、送達カテーテル102およびカップラー117に再連結され得る。張力は、1つまたは複数のカップリングテザー119に印加され得、送達カテーテル102およびカップラー117が、カラー115に向けて前進させられ得る。カップラー117およびカラー115が一緒に戻されるときに、デバイス100は、送達カテーテル102、作動エレメント112、およびカップラー117に再連結され得る。また、張力が、留め具作動ライン116に印加され、留め具作動ライン116をデバイス100に近付け、カップラー117および/または送達カテーテル102の中に持って行くことが可能であり、留め具作動ライン116が動き回ったり、絡まったり、絡まったり、または、カラー115とカップラー117との間に挟まれたりしないようになっている。
図14Eは、カラー115と接触した状態に戻されたカップラー117を図示している。作動エレメント112は、カップラー117およびカラー115を通してデバイス100の中へ前進させられ得る。図14Fに示されているように、作動エレメント112は、作動エレメント112がデバイス100のキャップ114に再係合するまで、カラー115およびカップラー117を通してデバイス100の中へ前進させられ得る。
ここで図14Gおよび図14Hを参照すると、デバイス100は、再び開かれるか、または、部分的に開いた把持準備のできた条件に移動して戻され得る。図14Gに示されているように、完全に閉じられた条件から部分的に開いた条件へ移行するために、作動エレメント112が伸長させられ、コアプションエレメント110から離れるようにキャップ114を押し、それによって、外側パドル120を引っ張り、そして、それは、内側パドル122を引っ張り、アンカー部分106が部分的に広げられることを引き起こす。また、作動ライン116は、留め具130を開くために後退させられ、弁尖が解放され得るようになっている。しかし、デバイスは、本明細書で説明されている位置のいずれかに移動させられ、弁尖を解放するかまたは完全に解放することが可能である。
図14Gによって図示されている例では、内側および外側パドル122、120の対は、独立してというよりもむしろ、単一の作動エレメント112によって一斉に移動させられる。また、留め具130の位置は、パドル122、120の位置に依存している。たとえば、図10を参照すると、パドル122、120を閉じることは、留め具も閉じる。いくつかの実施形態において、パドル120、122は、独立して制御可能であり得る。たとえば、デバイス100は、2つの作動エレメントおよび2つの独立したキャップ(または、他の取り付け部分)を有することが可能であり、一方の独立した作動エレメント(たとえば、ワイヤー、シャフトなど)およびキャップ(または、他の取り付け部分)が、一方のパドルを制御するために使用され、他方の独立した作動エレメント(たとえば、ワイヤー、シャフトなど)およびキャップ(または、他の取り付け部分)が、他方のパドルを制御するために使用されるようになっている。部分的に開いた把持準備のできた条件にある間に、デバイス100は、移動させられるかまたは再位置決めされ得る。たとえば、ユーザーは、デバイス100を再位置決めし、天然の弁尖(たとえば、天然の僧帽弁弁尖など)を適正に把持することが可能である。
図14Hに示されているように、デバイス100は、完全に閉じられた条件または留置条件に移動させられ得る。たとえば、デバイス100が所望の位置に位置決めされるかまたは再位置決めされると、デバイス100は、留置条件に移動して戻され得る。作動ライン116が伸長させられ、留め具130が閉じることを可能にすることができる。作動ライン116のいずれかまたは両方は、留め具130を繰り返して開閉するように繰り返して作動させられ得る。たとえば、留め具130は、繰り返して開閉され、デバイス100が適正に設置されていることを保証することが可能である。
ここで図14Iから図14Mを参照すると、デバイス100は、送達カテーテル102、カップラー117、および作動エレメント112から留置され得る。たとえば、デバイス100が適正な場所になると、および、天然の弁尖(たとえば、天然の僧帽弁弁尖など)を把持していると、デバイス100が留置され得る。
図14Iに示されているように、デバイス100は、作動エレメント112から解除され得る。作動エレメント112は、デバイス100およびカラー115からカップラー117または送達カテーテル102の中へ後退させられ得る。作動エレメント112は、作動エレメント112の端部がカップラー117または送達カテーテル102の中に位置決めされるように後退させられ得る。そのような位置において、デバイス100およびカラー115は、カップラー117、送達カテーテル102、および作動エレメント112から比較的に自由に移動または枢動することが可能である。
図14Jに示されているように、弛みが、留め具作動ライン116およびテザー119の中へ導入され得、送達カテーテル102、作動エレメント112、およびカップラー117が、デバイス100およびカラー115から離れるように後退させられ得るようになっている。カラー115は、1つまたは複数のカップリングテザー119を介して、送達カテーテル102、作動エレメント112、および/またはカップラー117に依然として取り付けられ得る。1つまたは複数のカップリングテザー119は、カラー115の周りにループ状にされるか、または、カラー115にその他の方法で固定されるかもしくは取り付けられ得、カラー115をデバイス100のコアプション部分104に取り付けることが可能である。1つまたは複数のカップリングテザー119は、多種多様な方式で、デバイス100およびカラー115を、カップラー117、作動エレメント112、および/または送達カテーテル102に連結することが可能である。たとえば、1つまたは複数のカップリングテザー119は、本明細書で後に説明されるように、デバイス100およびカラー115を、カップラー117、作動エレメント112、および/または送達カテーテル102に連結することが可能である。そのような位置において、デバイス100は、送達カテーテル102、作動エレメント112、および/またはカップラー117に繋ぎ留められたままであるかまたは繋がれたままであるが、留め具作動ライン116およびテザー119の中に十分な弛みがあり、デバイス100は、一般的に、送達カテーテル102、作動エレメント112、およびカップラー117に対して、自由に移動することができる。そのような位置において、ユーザーは、デバイス100が実際に留置されるときに(たとえば、心臓の天然の弁尖(たとえば、天然の僧帽弁弁尖など)の上などに)、デバイス100がどのように見えることとなるかまたは動作することとなるかを観察またはチェックすることが可能である。
図14Kに示されているように、作動エレメント112は、随意的に、送達カテーテル102の中へさらに遠くにカップラー117から離れるように後退させられるかまたは引き抜かれ、1つまたは複数のカップリングテザー119を解放することが可能である。1つまたは複数のカップリングテザー119は、多種多様な方式で解放され得る。たとえば、1つまたは複数のカップリングテザー119は、本明細書で後に説明されるように解放され得る。
図14Lに示されているように、デバイス100およびカラー115は、1つまたは複数のカップリングテザー119から解除されており、それによって、送達カテーテル102、作動エレメント112、およびカップラー117から解放され得る。1つまたは複数のカップリングテザー119は、デバイス100およびカラー115から離れるように後退させられ得る。また、留め具作動ライン116は、可動アーム134から取り外され、カップラー117および/または送達カテーテル102に向けてもしくはその中へ引っ張られるかまたはその他の方法で後退させられ得る。そのような実施形態において、デバイス100およびカラー115は、送達カテーテル102、カップラー117、および作動エレメント112から完全に取り外される。
図14Mに示されているように、デバイス100は、完全に閉じられた条件および留置条件で示されている。送達カテーテル102、カップラー117、および作動エレメント112は後退させられており、パドル120、122および留め具130は、完全に閉じられた位置にあるままである。留置されると、デバイス100は、機械的なラッチによって、完全に閉じられた位置に維持され得、または、スプリング材料(たとえば、スチール、他の金属、プラスチック、複合材など)または形状記憶合金(たとえば、ニチノールなど)の使用を通して閉じられたままになるように付勢され得る。たとえば、ジョイントされた部分または可撓性の部分124、126、128、138、ならびに/または、内側および外側パドル122、120、ならびに/または、追加的な付勢コンポーネントは、金属(たとえば、スチールなど)または形状記憶合金(たとえば、ニチノールなど)から形成され得(ワイヤー、シート、チュービング、またはレーザー焼結粉末で作り出される)、外側パドル120がコアプションエレメント110の周りに閉じた状態を保持するように、および、留め具130が天然の弁尖の周りに挟まれた状態を保持するように付勢されている。同様に、留め具130の固定アーム132および可動アーム134は、弁尖を挟むように付勢されている。いくつかの実施形態において、ジョイント部分124、126、128、138、ならびに/または、内側および外側パドル122、120、ならびに/または、追加的な付勢コンポーネントは、任意の他の適切に弾性的な材料(たとえば、金属またはポリマー材料など)から形成され、植え込みの後にデバイスを閉条件に維持することが可能である。
ここで図15から図20Mを参照すると、図8から図14Mの植え込み可能なデバイス100は、たとえば、心臓Hの天然の僧帽弁MVの中に送達されて植え込まれることを示されている。ここで図15を参照すると、送達カテーテルが、中隔を通して左心房LAの中へ挿入されており、デバイス100は、完全に開いた条件で送達カテーテルから留置される。デバイス100は、図16に示されている完全に閉じられた条件へと移動させられ、たとえば、これは、作動エレメント112を後退させることによって、いくつかの実装形態において行われ得る。図17において見ることができるように、デバイス100は、僧帽弁MVの中の適切な位置へ心室LVの中へ移動させられ、部分的に開かれ、弁尖20、22が把持され得るようになっている。ここで図18を参照すると、作動ライン116が伸長させられ、留め具130のうちの一方を閉じ、弁尖20を捕獲する。図19は、他方の作動ライン116が次いで伸長させられ、他方の留め具130を閉じ、残りの弁尖22を捕獲することを示している。
ここで図20Aから図20M(および、対応する図14A~図14M)を参照すると、植え込み可能なデバイス100は、示されているように、送達カテーテル102および作動エレメント112から解除され、送達カテーテル102および作動エレメント112に再連結され、再位置決めされ、心臓Hの天然の僧帽弁MVの中に再留置され得る。図20Aに示されているように(図14Aも参照)、作動ライン116は、解放され得、デバイス100は、完全に閉じられた位置に移動させられ、留め具130が弁尖20、22の上に固定されるようになっている。デバイス100は、図20Aにおいて、送達カテーテル102、作動エレメント112、およびカップラー117に連結されたままになっている。
図20Bに示されているように(図14Bも参照)、いくつかの実装形態において、デバイス100は、作動エレメント112から解除され得る。作動エレメント112は、デバイス100およびカラー115から、カップラー117または送達カテーテル102の中へ後退させられ得る。作動エレメント112は、作動エレメント112の端部がカップラー117または送達カテーテル102の中に位置決めされるように後退させられ得る。そのような位置では、デバイス100およびカラー115は、カップラー117、送達カテーテル102、および作動エレメント112から比較的に自由に移動または枢動することが可能である。
図20Cに示されているように(図14Cも参照)、弛みが、留め具作動ライン116およびテザー119に導入され得、送達カテーテル102、作動エレメント112、およびカップラー117が、デバイス100およびカラー115から後退させられ得るようになっている。デバイス100は、1つまたは複数のカップリングテザー119を介して、送達カテーテル102、作動エレメント112、および/またはカップラー117に依然として繋がれている。デバイス100は、多種多様な異なる方式で繋ぎ留められたままになっていることが可能である。たとえば、カラー115は、1つまたは複数のカップリングテザー119を介して、送達カテーテル102、作動エレメント112、および/またはカップラー117に繋がれ得る。しかし、デバイス100の任意のコンポーネントが繋ぎ留められ得る。1つまたは複数のカップリングテザー119は、カラー115の周りにループ状にされるか、または、カラー115にその他の方法で固定されるかもしくは取り付けられ得る。デバイス100は、送達カテーテル102、作動エレメント112、および/またはカップラー117に繋ぎ留められたままであるかまたは繋がれたままであるが、留め具作動ライン116およびテザー119の中に十分な弛みがあり、デバイス100は、一般的に、送達カテーテル102、作動エレメント112、およびカップラー117に対して、自由に移動することができる。そのような位置において、ユーザー(たとえば、医師など)は、デバイス100が実際に植え込まれるときに(たとえば、心臓の僧帽弁弁尖の上などに)、デバイス100がどのように実際に見えるかまたは動作するかを観察またはチェックすることが可能である。すなわち、テザー119および作動ラインの中の弛みは、テザーがデバイス100および/または弁尖の位置に影響を及ぼさないかまたは実質的に影響を及ぼさないように選択される。
図20Dに示されているように(図14Dも参照)、デバイス100およびカラー115は、送達カテーテル102、作動エレメント112、およびカップラー117に再連結され得る。たとえば、デバイス100が弁尖20、22を適正に把持していない場合には、または、デバイス100が適切な場所にある状態で心臓Hの天然の弁もしくは天然の僧帽弁MVが逆流しているかもしくはそうでなければ正常に機能していない場合には、デバイス100は、送達カテーテル102、作動エレメント112、およびカップラー117に再連結され得る。張力は、1つまたは複数のカップリングテザー119に印加され得、カップラー117が、テザーに沿ってカラー115に向けて前進させられ得る。カップラー117およびカラー115が一緒に戻されるときに、デバイス100は、送達カテーテル102、作動エレメント112、およびカップラー117に再連結され得る。また、張力が、留め具作動ライン116に印加され、留め具作動ライン116をデバイス100に近付け、カップラー117および/または送達カテーテル102の中に持って行くことが可能であり、留め具作動ライン116が動き回ったり、絡まったり、または、カラー115とカップラー117との間に挟まれたりしないようになっている。
図20E(図14Eも参照)は、カラー115と接触した状態に戻されたカップラー117を示している。作動エレメント112は、カップラー117およびカラー115を通してデバイス100の中へ前進させられ得る。図20Fに示されているように(図14Fも参照)、作動エレメント112は、作動エレメント112がデバイス100のアンカー部分106および/またはキャップ114に再係合するまで、カラー115およびカップラー117を通してデバイス100の中へ前進させられ得る。
ここで図20Gおよび図20H(図20Gおよび図20Hも参照)を参照すると、デバイス100は、再び開かれるか、または、心臓Hの中で部分的に開いた把持準備のできた条件に移動して戻され得る。図20Gに示されているように、完全に閉じられた条件から部分的に開いた条件(または、他の位置)へ移行するために、作動エレメント112が伸長させられ、コアプションエレメント110から離れるようにキャップ114を押し、それによって、外側パドル120を引っ張り、そして、それは、内側パドル122を引っ張り、アンカー部分106が部分的に広げられることを引き起こす。また、留め具作動ライン116は、留め具130を開くために後退させられ、弁尖が解放され、デバイスが再位置決めされ、弁尖が再捕獲され得るようになっている。しかし、デバイスは、本明細書で説明されている位置のいずれかに移動させられ、弁尖を解放するかもしくは完全に解放し、または、デバイスを再位置決めした後に弁尖を再捕獲することが可能である。
図20Gによって図示されている例では、内側および外側パドル122、120の対は、独立してというよりもむしろ、単一の作動エレメント112によって一斉に移動させられる。また、留め具130の位置は、パドル122、120の位置に依存している。たとえば、図10を参照すると、パドル122、120を閉じることは、留め具も閉じる。いくつかの実施形態において、パドル120、122は、独立して制御可能であり得る。たとえば、デバイス100は、2つの作動エレメントおよび2つの独立したキャップ(または、他の取り付け部分)を有することが可能であり、一方の独立した作動エレメント(たとえば、ワイヤー、シャフトなど)およびキャップ(または、他の取り付け部分)が、一方のパドルを制御するために使用され、他方の独立した作動エレメントおよびキャップ(または、他の取り付け部分)が、他方のパドルを制御するために使用されるようになっている。部分的に開いた把持準備のできた条件にある間に、デバイス100は、移動させられるかまたは再位置決めされ得る。たとえば、ユーザーは、デバイス100を再位置決めし、以前の試みでは適正に捕獲または把持されなかった1つまたは複数の天然の弁尖を適正に把持することが可能である。
図20Hに示されているように(図14Hも参照)、デバイス100は、心臓Hの天然の弁または天然の僧帽弁MVの中で、完全に閉じられた条件または留置条件に移動させられ得る。たとえば、デバイス100が所望の位置に位置決めされるかまたは再位置決めされると、デバイス100は、留置条件に移動して戻され、心臓Hの天然の弁または天然の僧帽弁MVの中の弁尖20、22を適正に把持することが可能である。作動ライン116が伸長させられ、留め具130が閉じることを可能にすることができる。作動ラインのいずれかまたは両方は、留め具130を繰り返して開閉するように繰り返して作動させられ得る。たとえば、留め具130は、繰り返して開閉され、デバイス100が弁尖20、22を適正に把持すること、および、デバイス100が心臓Hの天然の弁または天然の僧帽弁MVの中に適正に設置されていることを保証することが可能である。
ここで図20Iから図20Mを参照すると(図14Iから図14Mも参照)、デバイス100は、送達カテーテル102、カップラー117、および作動エレメント112から取り外され、心臓Hの天然の弁または天然の僧帽弁MVの中に留置され得る。たとえば、デバイス100が適正な場所になると、および、デバイスが天然の弁尖20、22を適正に把持していると、デバイス100が回復不可能に解放され得る。
図20Iに示されているように(図14Iも参照)、デバイス100は、作動エレメント112から解除され得る。作動エレメント112は、デバイス100およびカラー115からカップラー117または送達カテーテル102の中へ後退させられ得る。作動エレメント112は、作動エレメント112の端部がカップラー117または送達カテーテル102の中に位置決めされるように後退させられ得る。作動エレメントがそのような位置にある状態で、デバイス100およびカラー115は、心臓Hの中の天然の弁または僧帽弁MVの中で、カップラー117、送達カテーテル102、および作動エレメント112に対して比較的に独立して移動または枢動することが可能である。
図20Jに示されているように(図14Jも参照)、弛みが、留め具作動ライン116に再び導入され得、送達カテーテル102、作動エレメント112、およびカップラー117が、デバイス100およびカラー115から後退させられ得るようになっている。デバイス100は、1つまたは複数のカップリングテザー119を介して、送達カテーテル102、作動エレメント112、および/またはカップラー117に依然として再び取り付けられ得る。1つまたは複数のカップリングテザー119は、カラー115の周りにループ状にされるか、または、カラー115にその他の方法で固定されるかもしくは取り付けられ得る。1つまたは複数のカップリングテザー119は、多種多様な方式で、デバイス100およびカラー115を、カップラー117、作動エレメント112、および/または送達カテーテル102に連結することが可能である。たとえば、1つまたは複数のカップリングテザー119は、本明細書で後に説明されるように、デバイス100およびカラー115を、カップラー117、作動エレメント112、および/または送達カテーテル102に連結することが可能である。
図20Kによって図示されている位置において(図14Kも参照)、デバイス100は、送達カテーテル102、作動エレメント112、および/またはカップラー117に繋ぎ留められたままであるかまたは取り付けられたままであるが、留め具作動ライン116およびテザー119の中に十分な弛みがあり、デバイス100は、一般的に、送達カテーテル102、作動エレメント112、およびカップラー117に対して、再び自由に移動することができる。そのような位置では、ユーザーは、心臓Hの天然の弁または天然の僧帽弁MVの中に留置されるときに、デバイス100がどのように働くこととなるかまたはその他の方法で動作することとなるかを再び観察またはチェックすることが可能である。
1つまたは複数のカップリングテザー119は、多種多様な方式でおよび/またはさまざまな解放メカニズムによって解放され得る。1つの例示的な実施形態において、図20Kに示されているように、1つまたは複数のテザーは、作動エレメント112に連結されており、作動エレメント112は、送達カテーテル102の中へさらに遠くにカップラー117から離れるように後退させられるかまたは引き抜かれ、1つまたは複数のカップリングテザー119を解放することが可能である。例示的な実施形態において、テザー119は、デバイス100のコンポーネント(たとえば、キャップなど)の周りにまたはそれを通して単純にループ状にされており、テザー119は、テザーループの一方の端部をカテーテルの中へおよびそれを通して引っ張ることによって、デバイス100から解放される。1つまたは複数のカップリングテザー119を解放する追加的な例は、本明細書で後に説明されている。
図20Lに示されているように(図14Lも参照)、デバイス100およびカラー115は、1つまたは複数のカップリングテザー119および1つまたは複数の留め具作動ラインから解除され得る。1つまたは複数のカップリングテザー119および留め具作動ライン116は、デバイス100およびカラー115から離れるように後退させられ、カップラー117および/または送達カテーテル102に向けてもしくはその中へ引っ張られるかまたはその他の方法で後退させられ得る。そのような実施形態において、デバイス100およびカラー115は、送達カテーテル102、カップラー117、および作動エレメント112から完全に取り外され、デバイス100は、心臓Hの天然の弁の中に(この例では、天然の僧帽弁MVの中に)植え込まれる。
図20Mに示されているように、デバイス100は、完全に閉じられた条件および留置条件で示されている。送達カテーテル102、カップラー117、作動エレメント112、1つまたは複数のカップリングテザー119、および留め具作動ライン116は後退させられており、パドル120、122および留め具130は、完全に閉じられた位置にあるままである。留置されると、デバイス100は、機械的なラッチによって、完全に閉じられた位置に維持され得、または、スプリング材料(たとえば、スチール、他の金属、プラスチック、複合材など)または形状記憶合金(たとえば、ニチノールなど)の使用を通して閉じられたままになるように付勢され得る。たとえば、ジョイントされた部分または可撓性の部分124、126、128、138、ならびに/または、内側および外側パドル122、120、ならびに/または、追加的な付勢コンポーネントは、金属(たとえば、スチールなど)または形状記憶合金(たとえば、ニチノールなど)から形成され得(ワイヤー、シート、チュービング、またはレーザー焼結粉末で作り出される)、外側パドル120がコアプションエレメント110の周りに閉じた状態を保持するように、および、留め具130が天然の弁尖の周りに挟まれた状態を保持するように付勢されている。同様に、留め具130の固定アーム132および可動アーム134は、心臓Hの天然の弁の天然の弁尖(たとえば、弁尖20、22)を挟むように付勢されている。いくつかの実施形態において、ジョイント部分124、126、128、138、ならびに/または、内側および外側パドル122、120、ならびに/または、追加的な付勢コンポーネントは、任意の他の適切に弾性的な材料(たとえば、金属またはポリマー材料など)から形成され、植え込みの後にデバイスを閉条件に維持することが可能である。
本特許出願に開示されている概念は、多種多様な異なる弁修復デバイス100とともに使用され得る。たとえば、本出願に開示されている概念は、PCT特許公開第WO2020/076898号、PCT特許公開第WO2019/139904号、および米国特許第10,136,993号によって開示されている弁修復デバイスのいずれかに適用され得、それらの文献は、その全体が参照により組み込まれている。本出願によって開示されている概念は、任意の植え込み可能な補綴デバイス(たとえば、任意の経カテーテル僧帽弁修復デバイスおよび任意の経カテーテル三尖弁修復デバイスなど)とともに使用され得る。本明細書で開示されている植え込み可能なデバイスは、本明細書で開示されている概念がそれとともに使用され得る多くの植え込み可能なデバイスの単にいくつかの例に過ぎない。そうであるので、本明細書で開示されている概念は、本明細書で開示されている植え込み可能なデバイスの特徴のすべてまたはいずれかを含まない植え込み可能なデバイスとともに使用され得る。1つの例として、多くの実施形態は、多くの重要な利益を提供する、コアプション部材またはスペーサー部材を備えた補綴デバイスを示しておりおよび/または説明しているが、そうでなければ、コアプション部材またはスペーサー部材なしの同様のデバイスも使用され得る。
図21および図21Aは、本出願の概念がそれとともに使用され得る多くの異なる弁修復デバイスのうちの2つを図示している。いくつかの例において、図21によって図示されているデバイス400は、随意的に、図21Aによって図示されている例のパドルフレーム424a、424bと同様のパドルフレームを含むことが可能である。PCT特許出願公開第W02020/076898号は、そのようなパドルフレームを有する図21のデバイスの実施形態の詳細を開示している。
図21および図21Aによって図示されているデバイス400、400Aは、本出願に議論されている植え込み可能な補綴デバイスのための任意の他の特徴を含むことが可能であり、デバイス400、400Aは、任意の適切な弁修復システム(たとえば、本出願に開示されている任意の弁修復システム)の一部として弁組織(たとえば、弁尖20、22)に係合するように位置決めまたは再位置決めされ得る。
ここで図21を参照すると、デバイス400(たとえば、植え込み可能なデバイス、植え込み可能な補綴デバイス、補綴スペーサー、またはコアプションデバイスなど)は、コアプション部分404およびアンカー部分406を含むことが可能であり、アンカー部分406は、複数のアンカー408を含む。コアプション部分404は、コアプション部材またはスペーサー部材410を含む。アンカー部分406は、複数のパドル420(たとえば、図示されている実施形態では2つ)および複数の留め具430(たとえば、図示されている実施形態では2つ)を含む。第1のカラーまたは近位カラー411、および、第2のカラーまたはキャップ414が、コアプション部分404およびアンカー部分406を互いに対して移動させるために使用される。アンカー408の第1の接続部分425は、コアプション部材またはスペーサー部材410の第1の部分417に連結され、それから伸長することが可能であり、アンカー408の第2の接続部分421は、第2のカラー414に連結され得る。近位カラー411は、コアプション部材410の第2の部分419に連結され得る。
コアプション部材410およびアンカー408は、さまざまな方式で一緒に連結され得る。たとえば、図示されている実施形態に示されているように、コアプション部材410およびアンカー408は、単一のユニタリーコンポーネントとしてコアプション部材410およびアンカー408を一体的に形成することによって、一緒に連結され得る。これは、たとえば、編み組みされたまたは織られた材料(たとえば、編み組みされたまたは織られたニチノールワイヤーなど)からコアプション部材410およびアンカー408を形成することによって達成され得る。いくつかの実施形態において、コアプション部材410およびアンカー408は、溶接、締結具、接着剤、ジョイント接続、縫合糸、摩擦嵌め、スエージ加工、および/または他の連結のための手段によって、一緒に連結され得る。
図21に図示されているように、アンカー408は、ジョイント部分423によって分離されている、第1の部分または外側パドル420および第2の部分または内側パドル422を含むことが可能である。このように、内側パドル422が脚の上側部分のようになっており、外側パドル420が脚の下側部分のようになっており、ジョイント部分423が脚の膝部分のようになっているという点において、アンカー408は、脚と同様に構成されている。いくつかの実施形態において、内側パドル部分422、外側パドル部分420、およびジョイント部分423は、ファブリック(たとえば、金属ファブリックまたは他のファブリックなど)の連続的なストリップから形成されている。いくつかの実施形態において、ファブリックのストリップは、ファブリックの複合材ストリップであることが可能である。
近位カラー411に対して遠位端部(たとえば、キャップ414など)を軸線方向に移動させることによって、および、したがって、コアプション部材410の第1の部分または遠位部分417と第2の部分または近位部分419との間に伸長する長手方向軸線に沿ってアンカー408を移動させる(たとえば、デバイスのコアプション部材410および/または別の部分に対してアンカー408を移動させる)ことによって、アンカー408は、さまざまな構成同士の間で移動するように構成され得る。たとえば、アンカー408は、デバイスのコアプション部材410および/または別の部分から離れるように遠位端部またはキャップ414を移動させることによって、真っ直ぐな構成で位置決めされ得る。真っ直ぐな構成では、パドル部分は、デバイスの長手方向軸線の方向に整合させられているかまたは真っ直ぐになっており、アンカー408のジョイント部分423は、デバイスの長手方向軸線、および/または、デバイスのコアプション部材410に隣接している。真っ直ぐな構成から、アンカー408は、デバイスのコアプション部材410および/または別の部分に向けてアンカーを移動させることによって、完全に折り畳まれた構成(たとえば、図21(または、その間の任意の位置))に移動させられ得る。最初に、遠位端部またはキャップ414がデバイスのコアプション部材410および/または別の部分に向けて移動するときに、アンカー408がジョイント部分423において曲がり、ジョイント部分423は、デバイスの長手方向軸線、および/または、デバイスのコアプション部材410に対して半径方向外向きに移動し、デバイスの第1の部分および/またはコアプション部材410に向けて軸線方向に移動する。遠位端部またはキャップ414がデバイスのコアプション部材410および/または別の部分に向けて移動し続けるときに、ジョイント部分423は、デバイスの長手方向軸線および/またはコアプション部材410に対して半径方向内向きに移動し、図21に示されているように、デバイスの近位部分419および/またはコアプション部材410に向けて軸線方向に移動する。
いくつかの実施形態において、アンカー408の内側パドル422とデバイスのコアプション部材410および/または正中線との間の角度は、アンカー408が真っ直ぐな構成になっているときに、おおよそ180度であることが可能であり、アンカー408の内側パドル422とデバイスのコアプション部材410および/または正中線との間の角度は、アンカー408が完全に折り畳まれた構成になっているときに、おおよそ0度であることが可能である。アンカー408は、さまざまな部分的に折り畳まれた構成で位置決めされ得、アンカー408の内側パドル422とデバイスのコアプション部材410および/または正中線との間の角度が、おおよそ10~170度またはおおよそ45~135度になることができるようになっている。正中線は、デバイスの長手方向軸線であることが可能である。
再び図21を参照すると、留め具430は、取り付け部分または固定部分およびアーム部分または可動部分を含むことが可能である。取り付け部分または固定部分は、さまざまな方式で(たとえば、縫合糸、接着剤、締結具、溶接、縫製、スエージ加工、摩擦嵌め、および/または、連結のための他の手段などによって)アンカー408の内側パドル422に連結され得る。可動部分434は、開構成と閉構成(図21)との間で、固定部分432に対して屈曲するか、関節運動するか、または枢動することが可能である。いくつかの実施形態において、留め具430は、閉構成に付勢され得る。開構成では、固定部分および可動部分は、互いから離れるように屈曲するか、関節運動するか、または枢動し、天然の弁尖が、固定部分と可動部分との間に位置決めされ得るようになっている。閉構成では、固定部分および可動部分は、互いに向けて屈曲するか、関節運動するか、または枢動し、それによって、固定部分と可動部分との間に天然の弁尖をクランプする。
ここで図21Aを参照すると、植え込み可能な補綴デバイス400Aの例示的な実施形態が示されている。デバイス400Aは、本出願に議論されている植え込み可能な補綴デバイスのための任意の他の特徴を含むことが可能であり、デバイス400Aは、任意の適切な弁修復システム(たとえば、本出願に開示されている任意の弁修復システム)の一部として弁組織(たとえば、弁尖20、22)に係合するように位置決めされ得る。
補綴デバイス400Aは、コアプション部分404Aおよびアンカー部分406Aを含むことが可能であり、アンカー部分406Aは、複数のアンカー408Aを含む。コアプション部分404Aは、コアプション部材またはスペーサー410Aを含む。アンカー部分406Aは、複数のパドル420A(たとえば、図示されている実施形態では2つ)および複数の留め具430A(たとえば、図示されている実施形態では2つ)を含む。第1のカラーまたは近位カラー411A、および、第2のカラーまたはキャップ414Aが、コアプション部分404Aおよびアンカー部分406Aを互いに対して移動させるために使用される。
コアプション部材410Aは、カラー411Aに組み立てられた近位部分419Bから、アンカー408Aに接続する遠位部分417Aへ伸長している。コアプション部材410Aおよびアンカー408Aは、さまざまな方式で一緒に連結され得る。たとえば、図示されている実施形態に示されているように、コアプション部材410Aおよびアンカー408Aは、単一のユニタリーコンポーネントとしてコアプション部材410Aおよびアンカー408Aを一体的に形成することによって、一緒に連結され得る。これは、たとえば、編み組みされたまたは織られた材料(たとえば、編み組みされたまたは織られたニチノールワイヤーなど)の連続的なストリップ401Aからコアプション部材410Aおよびアンカー408Aを形成することによって達成され得る。
アンカー408Aは、部分425Aによってコアプション部材410Aに取り付けられており、部分421Aによってキャップ414Aに取り付けられている。アンカー408Aは、ジョイント部分423Aによって分離されている、第1の部分または外側パドル420Aおよび第2の部分または内側パドル422Aを含むことが可能である。ジョイント部分423Aは、パドルフレーム424Aに取り付けられており、パドルフレーム424Aは、キャップ414Aに取り付けられている。このように、内側パドル422Aが脚の上側部分のようになっており、外側パドル420Aが脚の下側部分のようになっており、ジョイント部分423Aが脚の膝部分のようになっているという点において、アンカー408Aは、脚と同様に構成されている。図示されている例では、内側パドル部分422A、外側パドル部分420A、およびジョイント部分423Aは、ファブリック401A(たとえば、金属ファブリックなど)の連続的なストリップから形成されている。
アンカー408Aは、さまざまな構成同士の間で移動するように構成され得る。たとえば、アンカー408Aは、デバイスのコアプション部材410Aおよび/または別の部分に対して移動させられ得る。いくつかの実施形態において、デバイスの遠位端部(たとえば、キャップ414A)をデバイスの近位端部(たとえば、近位カラー411A)に対して軸線方向に移動させることによって、および、したがって、遠位端部(または、キャップ414A)と近位端部(または、近位カラー411A)との間に伸長する長手方向軸線に沿ってアンカー408Aを移動させることによって、アンカーは、構成同士の間で移動させられ得る。たとえば、アンカー408Aは、デバイスのコアプション部材410Aおよび/または別の部分から離れるようにキャップ414Aを移動させることによって、真っ直ぐな構成(たとえば、図8、図9を参照)で位置決めされ得る。真っ直ぐな構成では、パドル部分420A、422Aは、デバイスの長手方向軸線の方向に整合させられているかまたは真っ直ぐになっており、アンカー408Aのジョイント部分423Aは、デバイスの長手方向軸線、および/または、デバイスのコアプション部材410Aに隣接している。真っ直ぐな構成から、アンカー408Aは、デバイスのコアプション部材410Aおよび/または別の部分に向けてデバイスの遠位端部(または、キャップ414A)を移動させることによって、完全に折り畳まれた構成に移動させられ得る。最初に、キャップ414Aがデバイスのコアプション部材410Aおよび/または別の部分に向けて移動するときに、アンカー408Aがジョイント部分421A、423A、425Aにおいて曲がり、ジョイント部分423Aは、デバイス400Aの長手方向軸線に対して半径方向外向きに移動し、デバイスの遠位部分417Aおよび/またはコアプション部材410Aに向けて軸線方向に移動する。キャップ414Aがデバイスのコアプション部材410Aおよび/または別の部分に向けて移動し続けるときに、ジョイント部分423Aは、デバイス400Aの長手方向軸線に対して半径方向内向きに移動し、デバイスの近位部分419Aおよび/またはコアプション部材410Aに向けて軸線方向に移動する。
いくつかの実施形態において、アンカー408Aの内側パドル422Aとデバイスのコアプション部材410Aおよび/または正中線との間の角度は、アンカー408Aが真っ直ぐな構成になっているときに、おおよそ180度であることが可能であり、アンカー408Aの内側パドル422Aとデバイスのコアプション部材410Aおよび/または正中線との間の角度は、アンカー408Aが完全に折り畳まれた構成になっているときに、おおよそ0度であることが可能である(たとえば、図21Aを参照)。アンカー408Aは、さまざまな部分的に折り畳まれた構成で位置決めされ得、アンカー408Aの内側パドル422Aとデバイスのコアプション部材410Aおよび/または正中線との間の角度が、おおよそ10~170度またはおおよそ45~135度になることができるようになっている。正中線は、デバイスの長手方向軸線であることが可能である。
アンカー408Aが真っ直ぐなまたはおおよそ真っ直ぐな構成(たとえばデバイスのコアプション部材410Aおよび/または正中線に対しておおよそ120~180度)まで伸長することができるように補綴デバイス400Aを構成することは、いくつかの利点を提供することが可能である。たとえば、これは、補綴デバイス400Aの半径方向のクリンププロファイルを低減させることが可能である。また、それは、天然の弁尖をその中に把持するためのより大きい開口部を提供することによって、天然の弁尖を把持することをより容易にすることが可能である。追加的に、比較的に幅の狭い真っ直ぐな構成は、補綴デバイス400Aを送達装置の中へ位置決めおよび/または回収するときに、補綴デバイス400Aが天然の解剖学的構造(たとえば、腱索)の中に絡まることとなる可能性を防止するかまたは低減させることが可能である。
留め具430Aは、取り付け部分または固定部分432Cおよびアーム部分または可動部分434Cを含むことが可能である。取り付け部分または固定部分432Cは、さまざまな方式で(たとえば、縫合糸、接着剤、締結具、溶接、縫製、スエージ加工、摩擦嵌め、および/または、連結のための他の手段などによって)アンカー408Aの内側パドル422Aに連結され得る。留め具430Aは、留め具430と同様である。
いくつかの実施形態において、可動部分434Cは、開構成と閉構成との間で、固定部分432Cに対して関節運動するか、屈曲するか、または枢動することが可能である。いくつかの実施形態において、留め具430Aは、閉構成に付勢され得る。開構成では、固定部分432Cおよび可動部分434Cは、互いから離れるように関節運動するか、枢動するか、または屈曲し、天然の弁尖が、固定部分432Cと可動部分434Cとの間に位置決めされ得るようになっている。閉構成では、固定部分432Cおよび可動部分434Cは、互いに向けて関節運動するか、枢動するか、または屈曲し、それによって、固定部分432Cと可動部分434Cとの間に天然の弁尖をクランプする。
ストリップ401Aが、カラー411A、キャップ414A、パドルフレーム424A、留め具430Aに取り付けられ、デバイス400Aのコアプション部分404Aおよびアンカー部分406Aの両方を形成している。図示されている実施形態において、コアプション部材410A、ヒンジ部分421A、423A、425A、外側パドル420A、および内側パドル422Aは、連続的なストリップ401Aから形成されている。連続的なストリップ401Aは、材料の単一の層であることが可能であり、または、2つ以上の層を含むことが可能である。いくつかの実施形態において、デバイス400Aの部分は、材料401Aのストリップの単一の層を有しており、他の部分は、材料401Aのストリップの複数の重なり合うまたは上を覆う層から形成されている。たとえば、図21Aは、材料401Aのストリップの複数の重なり合う層から形成されたコアプション部材410Aおよび内側パドル422Aを示している。材料401Aの単一の連続的なストリップは、デバイス400Aのさまざまな場所において開始および終了することが可能である。材料401Aのストリップの端部は、デバイス400Aの同じ場所または異なる場所にあることが可能である。たとえば、図21Aの図示されている実施形態において、材料のストリップは、内側パドル422Aの場所において開始および終了している。
図22Aから図22Mを参照すると、1つの実施形態による、植え込み可能な補綴デバイス500、送達カテーテル502、作動エレメント512、カラー515、およびカップラー517が示されている。デバイス500は、本明細書で説明されているデバイス100、400、400aのいずれかの特徴のいずれかを組み込むことが可能であり、それは、キャップ514(または、他の取り付け部分)および留め具530を含み、留め具530は、ベースまたは固定アーム532、可動アーム534、返し536、およびジョイント部分538を含む。留め具作動ライン516は、可動アーム534をカップラー517および/または送達カテーテル502に接続することが可能である。可動アーム534に取り付けられている作動ライン516に張力を印加し、それによって、可動アーム534がジョイント部分538の上で屈曲するか、関節運動するか、または枢動することを引き起こすことによって、留め具530が開かれ得る。
カラー515は、第1のテザー通路540Aと、第2のテザー通路540Bと、カラー515を通って伸長するワイヤー通路542とを含むことが可能である。カップラー517は、カラー515の上部部分または上側部分の中の第1のテザー通路544Aおよび第2のテザー通路544Bと、カップラー517の底部部分または下側部分の中の第3のテザー通路544Cおよび第4のテザー通路544Dと、カップラー517を通って伸長するワイヤー通路546とを含む。カラー515は、カップリングテザー519を介して、送達カテーテル502、作動エレメント512、および/またはカップラー517に取り付けられているか、連結されているか、または固定され得る。
テザー通路544A、544Bおよびカテーテル502の中の対応する通路を正反対に置くことによって、テザーに印加される引張力が互いに打ち消し合う。これは、テザーラインを引っ張ることに起因するカテーテルの意図しない曲げを防止する。いくつかの例示的な実施形態において、テザー通路544A、544Bおよびテザーのための対応するカテーテル通路は、正反対に置かれていない。
図22Aに示されているように、作動エレメント512は、カップラー517のワイヤー通路546を通して、および、カラー515のワイヤー通路542を通して、デバイス500の中へ挿入され得、作動エレメント512がキャップ514に係合するようになっている。カップリングテザー519は、カップラー517の第1のテザー通路544Aを通して、カップラー517の第3のテザー通路544Cを通して、カラー515の第1のテザー通路540Aを通して、カラー515の底部の周りに通され、カラー515の第2のテザー通路540Bを通して、カップラー517の第4のテザー通路544Dを通して、作動エレメント512の周りに通され、カップラー517の第4のテザー通路544Dを通して戻され、カラー515の第2のテザー通路540Bを通して、カラー515の底部の周りに戻され、カラー515の第1のテザー通路540Aを通して、カップラー517の第3のテザー通路544Cを通して、カップラー517の第2のテザー通路544Bを通して挿入され得る。
また、カップラー517は、1つまたは複数の作動通路548を含むことが可能である。1つまたは複数の留め具作動ライン516は、送達カテーテル502から、作動通路548を通って伸長し、可動アーム534に接続することが可能である。
図22Bに示されているように、デバイス500は、作動エレメント512から解除され得る。たとえば、作動エレメントは、キャップ514からねじ回して外されるかまたはその他の方法で解放され得る。作動エレメント512は、デバイス500およびカラー515からカップラー517の中へ後退させられ得、カップリングテザー519が作動エレメント512の周りにループ状になったままになっている。そのような位置において、デバイス500およびカラー515は、カップラー517、送達カテーテル502、および作動エレメント512から比較的に自由に移動または枢動することが可能であるが、カップリングテザー519を介して、カップラー517、送達カテーテル502、および作動エレメント512に連結されたままである。
図22Cに示されているように、弛みが、カップリングテザー519および留め具作動ライン516の中へ導入され得、送達カテーテル502、作動エレメント512、およびカップラー517が、デバイス500およびカラー515から後退させられ得る。カラー515およびデバイス500は、カップリングテザー519および作動ライン516を介して、送達カテーテル502、作動エレメント512、および/またはカップラー517に依然として取り付けられ得る。そのような位置において、デバイス500は、送達カテーテル502、作動エレメント512、および/またはカップラー517に繋ぎ留められたままおよび/または取り付けられたままであるが、留め具作動ライン516およびカップリングテザー519の中に十分な弛みがあり、デバイス500は、一般的に、送達カテーテル502、作動エレメント512、およびカップラー517に対して、自由に移動することができる。そのような位置において、ユーザーは、デバイス500が実際に留置されるときに(たとえば、天然の弁尖または天然の僧帽弁弁尖の上などに)、デバイス500がどのように見えるかまたは動作するかを観察またはチェックすることが可能である。
図22Dから図22Fを参照すると、デバイス500およびカラー515は、送達カテーテル502、作動エレメント512、およびカップラー517に再連結され得る。たとえば、デバイス500が適正に留置されていないかまたは適正に所定の場所にないということをユーザーが観察する場合には、デバイス500およびカラー515は、送達カテーテル502、作動エレメント512、およびカップラー517に再連結され得る。
図22Dに示されているように、デバイス500およびカラー515は、送達カテーテル502、作動エレメント512、およびカップラー517に再連結され得る。張力は、カップリングテザー519に印加され得、ならびに/または、送達カテーテル502、作動エレメント512、およびカップラー517は、前方に前進させられ得、デバイス500およびカラー515が、送達カテーテル502、作動エレメント512、およびカップラー517に再連結され得るようになっている。また、張力が、留め具作動ライン516に印加され、留め具作動ライン516をデバイス500に近付け、カップラー517および/または送達カテーテル502の中に持って行くことが可能であり、留め具作動ライン516が動き回ったり、絡まったり、または、カップラー517とキャップ514との間に挟まれたりしないようになっている。1つの実施形態では、カップラー517およびカラー515の構造体は、カップリングテザー519を備えたプーリーまたはフォースマルチプライヤーとして動作する。テザーの図示されているルーティングによって、カップリングテザー519の一方の端部のみの後退は、端部カップリングテザー519が後退させられる距離の4分の1だけ、カラー515およびカップラー517が引き合わせられることを結果として生じさせる。同様に、カテーテルを通したカップリングテザー519の両方の端部の後退は、カップリングテザー519の2つの端部が後退させられる距離の2分の1だけ、カラー515およびカップラー517が引き合わせられることを結果として生じさせる。
図22Eに示されているように、カップラー517は、カラー515と接触した状態に戻され得、作動エレメント512は、カップラー517のワイヤー通路546およびカラー515のワイヤー通路542を通して、デバイス500の中へ前進させられ得る。図22Fに示されているように、作動エレメントは、作動エレメント512がデバイス500のアンカー部分506および/またはキャップ514に再係合するまで、カラー515およびカップラー517を通してデバイス500の中へ前進させられ得る。
ここで図22Gおよび図22Hを参照すると、デバイス500は、再び開かれるか、または、部分的に開いた把持準備のできた条件に移動して戻され得る。この移動は、天然の弁尖からのデバイスの除去を可能にし、また、デバイスが天然の弁尖の上に再位置決めされることを可能にする。図22Gに示されているように、完全に閉じられた条件から部分的に開いた条件(または、別の位置)へ移行するために、作動エレメント512が伸長させられ、カラー515から離れるようにキャップ514を押す。作動エレメント512は、多種多様な方式で、部分的に開いた把持準備のできた条件にデバイス500を移動させることが可能である。たとえば、作動エレメント512は、図14Gに関係して説明されているように、部分的に開いた把持準備のできた条件にデバイス500を移動させることが可能である。部分的に開いた把持準備のできた条件にある間に、デバイス500は、移動させられるかまたは再位置決めされ得る。たとえば、ユーザーは、デバイス500を再位置決めし、天然の弁尖を適正に把持することが可能である。
図22Hに示されているように、デバイス500は、完全に閉じられた条件または留置条件に移動させられ得る。たとえば、デバイス500が所望の位置に位置決めされるかまたは再位置決めされると、デバイス500は、留置条件に移動して戻され得る。作動ライン516が伸長させられ、留め具530が閉じることを可能にすることができる。作動ライン516のいずれかまたは両方は、留め具530を繰り返して開閉するように繰り返して作動させられ得る。たとえば、留め具530は、繰り返して開閉され、デバイス500が適正に設置されていることを保証することが可能である。
ここで図22Iから図22Mを参照すると、デバイス500は、送達カテーテル502、カップラー517、および作動エレメント512から留置され得る。たとえば、デバイス500が適正な場所に再位置決めされると、および、天然の弁尖を把持していると、デバイス500が留置され得る。
図22Iに示されているように、デバイス500は、作動エレメント512から解除され得る。作動エレメント512は、デバイス500およびカラー515から、カップラー517および送達カテーテル502に向けて後退させられ得る。作動エレメント512は、作動エレメント512の端部がカップラー517のワイヤー通路546の中に位置決めされるように後退させられ得る。そのような位置において、デバイス500およびカラー515は、カップラー517、送達カテーテル502、および作動エレメント512から比較的に自由に移動または枢動することが可能である。
図22Jに示されているように、弛みが、留め具作動ライン516およびカップリングテザー519の中へ導入され得、送達カテーテル502、作動エレメント512、およびカップラー517が、デバイス500およびカラー515から後退させられ得るようになっている。カラー515は、カップリングテザー519を介して、送達カテーテル502、作動エレメント512、および/またはカップラー517に取り付けられたままであることが可能であり、デバイス500は、留め具作動ライン516を介して、カップラー517および/または送達カテーテル502に取り付けられたままであることが可能である。カップリングテザー516は、カップラー517のワイヤー通路546の中の作動エレメント512の周りにループ状にされるかまたはそれに他の方法で固定されたままであることが可能である。いくつかの例示的な実施形態において、カップリングテザー516は、ワイヤーの周りではなく、カップラー517の別の構造体の周りにループ状にされ得る。図22Jによって図示されている位置にワイヤーがある状態で、デバイス500は、作動エレメント512およびカップラー517に繋ぎ留められたままであるかまたは取り付けられたままである。留め具作動ライン516およびカップリングテザー519の中に十分な弛みがある状態で、デバイス500は、一般的に、送達カテーテル502、作動エレメント512、およびカップラー517に対して、自由に移動することができる。そうであるので、ユーザーは、デバイス500が完全に植え込まれているときに(たとえば、天然の弁尖または天然の僧帽弁弁尖の上などに)、デバイス500がどのように見えることとなるかまたは動作することとなるかを観察またはチェックすることが可能である。
図22Kに示されているように、作動エレメント512は、カップリングテザー519を越えて、カップラー517の中へまたは送達カテーテル502の中へ、さらに遠くに後退させられるかまたは引き抜かれ得る。結果として、カップリングテザー519は、もはや、カップラー517の第3および第4のテザー通路544C、544Dの上方において、作動エレメント512の周りに固定されていない。そうであるので、カップリングテザー519は、もはや、カラー515およびデバイス500をカップラー517にしっかりと連結していない。上述のように、例示的な実施形態において、カップリングテザー519は、ワイヤーの周りの代わりに、カップラー517の別の構造体の周りにループ状にされ得る。いずれのケースでも、ループ状の端部を解除することおよびテザーの両方の自由端部を引き抜くことの代わりに、1つまたは複数のカップリングテザー519の一方の端部は、送達カテーテル502の中へ引っ張られるかまたは後退させられ、カラー515からテザーを解除することが可能である。カップリングテザー519のいずれかの端部が、引っ張られるかまたは後退させられ得、カップリングテザー519のループ状の部分が、カップラー517の第4のテザー通路544Dを通して、カラー515の第2のテザー通路540Bを通して、カラー515の底部の周りを通され、カラー515の第1のテザー通路540Aを通して、カップラーの第3のテザー通路544Cを通して、(カップリングテザー519のどちらの端部が引っ張られるかまたは後退させられるかに応じて)カップラー517の第1または第2のテザー通路544A、544Bのいずれかを通して、引っ張られるかまたは後退させられるようになっている。しかし、カップリングテザー519は、さまざまな他の方式で、カップラー517およびカラー515を解除するために引っ張られるかまたは後退させられ得る。たとえば、カップリングテザー519の両方の端部が、引っ張られるかまたは後退させられ得、カップリングテザー519のループ状の部分が、カップラー517の第4のテザー通路544Dを通して、カラー515の第2のテザー通路540Bを通して、カラー515の底部の周りを通され、カラー515の第1のテザー通路540Aを通して、カップラーの第3のテザー通路544Cを通して、引っ張られるかまたは後退させられるようになっており、カップリングテザー519は、カップラー517の第3のテザー通路544Cを通る距離よりも小さい距離まで引っ張られるかまたは後退させられ得、カップラー517および送達カテーテル502が後退させられ、カップラー517の第4のテザー通路544D、カラー515の第2のテザー通路540B、および、カラー515の第1のテザー通路540A、または、それらの任意の組合せを通して、カップリングテザー519のループ状の部分を引っ張るかまたは後退させることが可能である。
カップラー517からカラー515を解除するために、カップリングテザー519が引っ張られる前に、作動エレメント512が後退させられるということが説明されてきたが、カラー515およびカップラー517を解除する他の方法も企図される。たとえば、カップリングテザー519の一方の端部が引っ張られ得、カップリングテザー519の対向する端部が、(カップリングテザー519のどちらの端部が引っ張られるかに応じて)カップラー517の第1または第2のテザー通路544A、544Bを通して、カップラーの第3のテザー通路544Cを通して、カラー515の第1のテザー通路540Aを通して、カラー515の第2のテザー通路540Bを通して、カップラー517の第4のテザー通路544Dを通して、作動エレメント512の周りを通され、カップラー517の第4のテザー通路544Dを通して戻され、カラー515の第2のテザー通路540Bを通して、カラー515の第1のテザー通路540Aを通して、カップラー517の第3のテザー通路544Cを通して、随意的に、カップラー517の第1または第2のテザー通路544A、544Bのうちの他方を通して引っ張られるようになっている。いくつかの例示的な実施形態において、ループ状のテザーのラインのうちの1つは、カップラー517の中でまたはその近くでカットされ得る。これは、作動エレメント512を後退させることによってテザーが解放されないときに、デバイス500を解放するためにカップラー517および/またはキャップ514を通して引っ張られる必要のあるテザーの長さを低減させる。
図22Lに示されているように、デバイス500およびカラー515がカップリングテザー519および作動エレメント512から解除されると、カップラー517が、デバイス500から離れるように後退させられ得る。留め具作動ライン516は、可動アーム534から取り外され、カップラー517および/または送達カテーテル502に向けてもしくはその中へ引っ張られるかまたはその他の方法で後退させられ得る。そのような実施形態において、デバイス500は、送達カテーテル502、カップラー517、および作動エレメント512から完全に取り外される。
図22Mに示されているように、デバイス500は、完全に閉じられた条件および留置条件で示されている。送達カテーテル502、カップラー517、および作動エレメント512は後退させられており、留め具530は、完全に閉じられた位置にあるままである。留置されると、デバイス500は、さまざまな方式で、完全に閉じられた位置に維持され得る。たとえば、デバイス500は、図14Mに関係して説明された方式のいずれかで、完全に閉じられた位置に維持され得る。例示的な実施形態において、デバイスのパドルは、心臓の鼓動とともに開閉するように構成されているが、留め具は、それらの閉構成にあるままである。
図23Aから図23Mを参照すると、1つの例示的な実施形態による、植え込み可能な補綴デバイス600、送達カテーテル602、作動エレメント612、カラー615、およびカップラー617が示されている。デバイス600は、本明細書で説明されているデバイス100、400、500のいずれかの特徴のいずれかを組み込むことが可能であり、それは、キャップ614および留め具630を含み、留め具630は、ベースまたは固定アーム632、可動アーム634、返し636、およびジョイント部分638を含む。作動ライン616は、可動アーム634をカップラー617および/または送達カテーテル602に接続することが可能である。可動アーム634に取り付けられている作動ライン616に張力を印加し、それによって、可動アーム634がジョイント部分638の上で屈曲するか、関節運動するか、または枢動することを引き起こすことによって、留め具630が開かれ得る。
カラー615は、第1のテザー通路640Aと、第2のテザー通路640Bと、カラー615を通って伸長するワイヤー通路642とを含むことが可能である。カップラー617は、カラー615の上部部分または上側部分の中の第1のテザー通路644Aおよび第2のテザー通路644Bと、カップラー617の底部部分または下側部分の中の第3のテザー通路644Cおよび第4のテザー通路644Dと、カップラー617を通って伸長するワイヤー通路646とを含む。カラー615は、カップリングテザー619を介して、送達カテーテル602、作動エレメント612、および/またはカップラー617に取り付けられ得るか、連結され得るか、または固定され得る。
図23Aに示されているように、作動エレメント612は、カップラー617のワイヤー通路646を通して、および、カラー615のワイヤー通路642を通して、デバイス600の中へ挿入され得、作動エレメント612がキャップ614に係合するようになっている。カップリングテザー619は、カップラー617の第1のテザー通路644Aを通して、カップラー617の第3のテザー通路644Cを通して、カラー615の第2のテザー通路640Bを通して、カラー615の底部の周りを通され、カラー615の第1のテザー通路640Aを通して、カップラー617の第4のテザー通路644Dを通して、カップラー617の第2のテザー通路544Bを通して挿入され得る。
また、カップラー617は、1つまたは複数の作動通路648を含むことが可能である。1つまたは複数の留め具作動ライン616は、送達カテーテル602から、作動通路648を通って伸長し、可動アーム634に接続することが可能である。
図23Bに示されているように、デバイス600は、作動エレメント612から解除され得る。作動エレメント612は、デバイス600およびカラー615からカップラー617の中へ後退させられ得る。そのような位置において、デバイス600およびカラー615は、カップラー617、送達カテーテル602、および作動エレメント612から比較的に自由に移動または枢動することが可能であるが、カップリングテザー619を介して、カップラー617、送達カテーテル602、および作動エレメント612に繋がれたままである。
図23Cに示されているように、弛みが、カップリングテザー619および留め具作動ライン616の中へ導入され得、送達カテーテル602、作動エレメント612、およびカップラー617が、デバイス600およびカラー615から後退させられ得る。カラー615およびデバイス600は、カップリングテザー619および作動ライン616を介して、送達カテーテル602、作動エレメント612、および/またはカップラー617に依然として取り付けられ得る。そのような位置において、デバイス600は、送達カテーテル602、作動エレメント612、および/またはカップラー617に繋ぎ留められたままであるが、留め具作動ライン616およびカップリングテザー619の中に十分な弛みがあり、デバイス600は、一般的に、送達カテーテル602、作動エレメント612、およびカップラー617に対して、自由に移動することができる。そのような位置において、ユーザーは、デバイス600が完全に植え込まれて解放されるときに(たとえば、天然の弁尖の上など)、デバイス600がどのように見えることとなるかまたは動作することとなるかを観察またはチェックすることが可能である。
図23Dから図23Fを参照すると、デバイス600およびカラー615は、送達カテーテル602、作動エレメント612、およびカップラー617に再連結され得る。たとえば、デバイス600が適正に留置されていないかまたは適正に所定の場所にないということをユーザーが観察する場合には、デバイス600およびカラー615は、送達カテーテル602、作動エレメント612、およびカップラー617に再連結され得る。
図23Dに示されているように、デバイス600およびカラー615は、送達カテーテル602、作動エレメント612、およびカップラー617に再連結され得る。張力は、カップリングテザー619に印加され得、ならびに、送達カテーテル602、作動エレメント612、およびカップラー617は、テザー619の上を前進させられ得、デバイス600が、送達カテーテル602、作動エレメント612、およびカップラー617に再連結され得るようになっている。また、張力が、留め具作動ライン616に印加され、留め具作動ライン616をデバイス600に近付け、カップラー617および/または送達カテーテル602の中に持って行くことが可能であり、留め具作動ライン616が動き回ったり、絡まったり、または、カラー615とカップラー617との間に挟まれたりしないようになっている。そのような実施形態において、カップラー617およびカラー615の構造体は、カップリングテザー619を備えたプーリーまたはフォースマルチプライヤーとして動作し、カップリングテザー619の一方の端部の後退は、端部カップリングテザー619が後退させられる距離の2分の1だけ、カラー615およびカップラー617が引き合わせられることを結果として生じさせ、カップリングテザー619のうちの1つの両方の端部の後退は、カップリングテザー619の端部が後退させられる距離と同じだけ、カラー615およびカップラー617が引き合わせられることを結果として生じさせる。
図23Eに示されているように、カップラー617は、カラー615と接触した状態に戻され得、作動エレメント612は、カップラー617のワイヤー通路646およびカラー615のワイヤー通路642を通して、デバイス600の中へ前進させられ得る。図23Fに示されているように、作動エレメントは、作動エレメント612がデバイス600のキャップ614に再係合するまで、カラー615およびカップラー617を通してデバイス600の中へ前進させられ得る。
ここで図23Gおよび図23Hを参照すると、デバイス600は、再び開かれるか、または、部分的に開いた位置に移動して戻され、以前に捕獲された弁尖を解放し、新しい位置へ移動し、弁尖を再捕獲することが可能である。図23Gに示されているように、完全に閉じられた条件から部分的に開いた条件へ移行するために、作動エレメント612が伸長させられ、カラー615から離れるようにキャップ614を押す。作動エレメント612は、多種多様な方式で、部分的に開いた条件にデバイス600を移動させることが可能である。たとえば、作動エレメント612は、図14Gに関係して説明されているように、部分的に開いた条件にデバイス600を移動させることが可能である。部分的に開いた把持準備のできた条件にある間に、デバイス600は、移動させられるかまたは再位置決めされ得る。たとえば、ユーザーは、デバイス600を再位置決めし、天然の弁尖を適正に把持することが可能である。
図23Hに示されているように、デバイス600は、完全に閉じられた条件または留置条件に移動させられ得る。たとえば、デバイス600が天然の弁尖の上の所望の位置に位置決めされるかまたは再位置決めされると、デバイス600は、留置条件に移動して戻され得る。作動ライン616が伸長させられ、留め具630が閉じることを可能にすることができる。作動ライン616のいずれかまたは両方は、留め具630を繰り返して開閉するように繰り返して作動させられ得る。たとえば、留め具630は、繰り返して開閉され、デバイス600が適正に設置されていることを保証することが可能である。
ここで図23Iから図23Mを参照すると、デバイス600は、送達カテーテル602、カップラー617、および作動エレメント612から留置され得る。たとえば、デバイス600が適正な場所になると、および、天然の弁尖を把持していると、デバイス600が留置され得る。
図23Iに示されているように、デバイス600は、作動エレメント612から解除され得る。作動エレメント612は、デバイス600およびカラー615から、カップラー617および送達カテーテル602に向けて後退させられ得る。作動エレメント612は、作動エレメント612の端部がカップラー617のワイヤー通路646の中にまたは送達カテーテル602の中に位置決めされるように後退させられ得る。そのような位置において、デバイス600およびカラー615は、カップラー617、送達カテーテル602、および作動エレメント612から比較的に自由に移動または枢動することが可能である。
図23Jに示されているように、弛みが、留め具作動ライン616およびカップリングテザー619の中へ導入され得、送達カテーテル602、作動エレメント612、およびカップラー617が、デバイス600およびカラー615から後退させられ得るようになっている。カラー615は、カップリングテザー619を介して、送達カテーテル602、作動エレメント612、および/またはカップラー617に取り付けられたままであることが可能であり、デバイス600は、留め具作動ライン616を介して、カップラー617および/または送達カテーテル602に取り付けられたままであることが可能である。カップリングテザー619は、カラー615の周りにループ状にされるかまたはその他の方法でそれに固定されたままであることが可能である。そのような位置において、デバイス600は、送達カテーテル602およびカップラー617に繋ぎ留められたままであるかまたは取り付けられたまままであるが、留め具作動ライン616およびカップリングテザー619の中に十分な弛みがある状態で、デバイス600は、一般的に、送達カテーテル602、作動エレメント612、およびカップラー617に対して、自由に移動することができる。そうであるので、ユーザーは、デバイス600が最後に留置されるときに(たとえば、天然の弁尖の上などに)、デバイス600がどのように見えることとなるかまたは動作することとなるかを観察またはチェックすることが可能である。
図23Kに示されているように、作動エレメント612は、随意的に、カップラー617の中へまたは送達カテーテル602の中へ、さらに遠くに後退させられるかまたは引き抜かれ得る。カップリングテザー619は、カラー615から後退させられるかまたは解除され得る。カップリングテザー619の一方の端部が引っ張られ得、他方の端部が、カップラー617の第1のテザー通路644Aを通して、カップラー617の第3のテザー通路644Cを通して、カラー615の第1のテザー通路640Aを通して、カラー615の第2のテザー通路640Bを通して引っ張られるようになっている。随意的に、そのような端部は、また、カップラーの第4のテザー通路644Dを通して引っ張られ得、さらには、第2のテザー通路644Bを通して引っ張られ得る。逆に、カップリングテザー619の他方の端部が引っ張られ得、他方の端部が、カップラー617の第2のテザー通路644Bを通して、カップラー617の第4のテザー通路644Dを通して、カラー615の第2のテザー通路640Bを通して、カラー615の第1のテザー通路640Aを通して引っ張られるようになっている。随意的に、そのような端部は、また、カップラーの第3のテザー通路644Cを通して引っ張られ得、さらには、第1のテザー通路644Aを通して引っ張られ得る。
図23Lに示されているように、デバイス600がカップリングテザー619から解除された後に、送達カテーテル602、作動エレメント612、カップラー617、およびカップリングテザー619が、デバイス600から離れるように後退させられ得る。また、留め具作動ライン616は、可動アーム634から取り外され、カップラー617および/または送達カテーテル602に向けてもしくはその中へ引っ張られるかまたはその他の方法で後退させられる。そのような実施形態において、デバイス600およびカラー615は、送達カテーテル602、カップラー617、および作動エレメント612から完全に取り外される。
図23Mに示されているように、デバイス600は、完全に閉じられた条件および留置条件で示されている。送達カテーテル602、カップラー617、および作動エレメント612は後退させられており、留め具630は、完全に閉じられた位置にあるままである。留置されると、デバイス600は、さまざまな方式で、完全に閉じられた位置に維持され得る。たとえば、デバイス600は、図14Mに関係して説明された方式のいずれかで、完全に閉じられた位置に維持され得る。1つの例示的な実施形態において、デバイスのパドルは、心臓の鼓動とともに開閉するように構成されているが、留め具は、それらの閉構成にあるままである。
ここで図24Aから図24Eを参照すると、1つの実施形態による、作動エレメント712、カラー715、カップラー717、および2つのカップリングテザー719が示されている。カラー715は、以前に本明細書で説明されている植え込み可能な補綴デバイス100、400、500、600のいずれかに接続され得、または、任意の他の植え込み可能な補綴デバイスであることが可能である。
カラー715は、第1のテザー通路740A、第2のテザー通路740B、第3のテザー通路740C、および第4のテザー通路740D、ならびに、カラー715を通って伸長するワイヤー通路742を含む。図示されている実施形態において、第1の、第2の、第3の、および第4のテザー通路740A、740B、740C、740Dは、湾曲しており、第2のテザー通路740Bが半径方向に第1のテザー通路740Aとワイヤー通路742との間にあり、第3のテザー通路740Cが半径方向にワイヤー通路742と第4のテザー通路740Dとの間にあるが、しかし、第1の、第2の、第3の、および第4のテザー通路740A、740B、740C、740Dは、任意の形状または場所を有することが可能である。たとえば、第1の、第2の、第3の、および第4のテザー通路740A、740B、740C、740Dは、円形になっていることが可能であり、ワイヤー通路742から等距離になっていることが可能である。
カップラー717は、概して円筒状になっており、上部部分720および底部部分722を備え、それらは、それらの間にカットアウトまたはウィンドウ724を画定している。また、カップラー717は、第1のテザー通路744Aと、第2のテザー通路744Bと、上部部分720を通って伸長するワイヤー通路746とを含み、第1および第2のテザー通路744A、744Bが、ワイヤー通路746のいずれかの側に位置付けされている。また、カップラーは、第3のテザー通路744Cと、第4のテザー通路744Dと、第5のテザー通路744Eと、第6のテザー通路744Fと、底部部分722を通って伸長するワイヤー通路746とを含む。底部部分722のワイヤー通路746は、上部部分720のワイヤー通路746に対応している。第3および第4のテザー通路744C、744Dは、第5および第6のテザー通路744E、744Fとは、ワイヤー通路746の半径方向に反対側にあり、第4のテザー通路744Dが、半径方向に第3のテザー通路744Cとワイヤー通路746との間にあり、第5のテザー通路744Eが、半径方向にワイヤー通路746と第6のテザー通路744Fとの間にある。
図示されている実施形態において、カップラー717の第3の、第4の、第5の、および第6のテザー通路744C、744D、744E、744Fは、カラー715の第1の、第2の、第3の、および第4のテザー通路740A、740B、740C、740Dにそれぞれ対応している。カップラー717は、底部部分722の中に第3の、第4の、第5の、および第6のテザー通路744C、744D、744E、744Fを有するものとして説明されてきたが、カップラー717がさまざまな構成を有することが可能であるということが認識されることとなる。たとえば、第3および第4のテザー通路744C、744D、ならびに/または、第5および第6のテザー通路744E、744Fは、単一のテザー通路にそれぞれ組み合わせられ得る。
1つの例示的な実施形態において、カップラーおよび/またはカラーの通路742、746、740A、740B、740C、740D、740E、740Fおよび/または他の部分のうちの1つまたは複数は、キーイング特徴を含むことが可能であり、キーイング特徴は、カップラー717の通路をカラー715の通路と整合させる。たとえば、通路742、746、740A、740B、740C、740D、740E、740Fのうちの1つまたは複数の周りのリップ部または突出部は、対応する通路の中にフィットし、カップラー717およびカラー715をキー接続させる(すなわち、通路同士を整合させる)ことが可能である。
随意的に、カップラー717は、上部部分または上側部分720の中に2つの作動通路760を有することが可能であり、それは、1つまたは複数の留め具作動ラインを受け入れることが可能であり、1つまたは複数の留め具作動ラインは、植え込み可能なデバイスの可動アームに連結されており、以前に本明細書で説明されているように、送達デバイスを通って伸長することが可能である。留め具作動ラインは、カットアウトまたはウィンドウ724を通ってカップラー717から伸長している。
図24Aに示されているように、カラー715およびカップラー717は、作動エレメント712がカップラー717のワイヤー通路746の中に配設されている状態で、第1のカップリングテザー719Aおよび第2のカップリングテザー719Bを介して一緒に連結され得る。作動エレメント712は、カラー715のワイヤー通路742を通って伸長することが可能である。作動エレメント712は、植え込み可能な補綴デバイスの中へ伸長し、以前に本明細書で説明されているように、デバイスを開くためにキャップに係合することが可能である。第1のカップリングテザー719Aは、カップラー717の第1のテザー通路744Aを通過し、カップラー717の第3のテザー通路744Cを通過し、カラー715の第1のテザー通路740Aを通過し、カラー715の第2のテザー通路740Bを上に通過し、カップラー717の第4のテザー通路740Dを通過し、カップラー717の第1のテザー通路744Aを通過して戻る。第2のカップリングテザー719Bは、カップラー717の第2のテザー通路744Bを通過し、カップラー717の第6のテザー通路744Fを通過し、カラー715の第4のテザー通路740Dを通過し、カラー715の第3のテザー通路740Cを上に通過し、カップラー717の第5のテザー通路744Eを通過し、カップラー717の第2のテザー通路744Bを通過して戻る。第1および/または第2のカップリングテザー719A、719Bは、逆の順序でカップラー717およびカラー715を通され得る。
作動エレメント712、カラー715、カップラー717、2つのカップリングテザー719が、以前に本明細書で説明されているように、心臓Hの天然の弁(たとえば、天然の僧帽弁MV、天然の三尖弁など)の中に植え込み可能な補綴デバイスを位置決めおよび再位置決めするために使用され得る。ここで図24Bから図24Eを参照すると、カラー715は、カップラー717、作動エレメント712、およびカップリングテザー719から解除され得る。たとえば、カラー715は、心臓Hの天然の弁の中に閉位置で植え込み可能な補綴デバイスを留置するために解除され得る。
図24Bに示されているように、弛みが、第1および第2のカップリングテザー719A、719Bの中へ導入され得、カラー715が、カップラー717および作動エレメント712から分離され得るようになっている。そのような位置において、カラー715は、カップラー717および作動エレメント712から比較的に自由に移動することが可能である。カラー715は、植え込み可能な補綴デバイスと連結され得、そのような位置において、ユーザーは、以前に本明細書で説明されているように、デバイスの設置および機能性をチェックすることが可能である。
そのような実施形態において、カップリングテザー719A、719B、カップラー717の第3の、第4の、第5の、および第6のテザー通路744C、744D、744E、744F、ならびに、カラー715の第1の、第2の、第3の、および第4のテザー通路740A、740B、740C、740Dは、2つのプーリーまたは2つのフォースマルチプライヤーとして動作する。たとえば、第1および第2のカップリングテザー719A、719Bの一方の端部を引っ張ることは、引っ張りの距離の2分の1に同等のカラー715の位置の変化を結果として生じさせ、第1および第2のカップリングテザー719A、719Bのそれぞれの両方の端部を引っ張ることは、押す距離または引っ張りの距離に同等の位置の変化を結果として生じさせる。
図24Cに示されているように、カップリングテザー719A、719Bのそれぞれの一方の端部は、引っ張られるかまたはその他の方法で後退させられ、カップラー717からカラー715を解放し始めることが可能である。図示されている実施形態において、第1のカップリングテザー719Aが後退させられ、第1のカップリングテザー719Aの一方の端部を、カップラー717の第1のテザー通路744Aを通してカップラー717の第4のテザー通路744Dに向けて引っ張り、第2のカップリングテザー719Bが後退させられ、第2のカップリングテザー719Bの一方の端部を、カップラー717の第2のテザー通路744Bを通してカップラー717の第5のテザー通路744Eに向けて引っ張る。
随意的に、第1および第2のカップリングテザー719A、719Bが後退させられ、第1のカップリングテザー719Aの一方の端部を、カップラー717の第1のテザー通路744Aを通してカップラー717の第3のテザー通路744Cに向けて引っ張ることが可能であり、および/または、第2のカップリングテザー719Bの一方の端部を、カップラー717の第2のテザー通路744Bを通してカップラー717の第6のテザー通路744Fに向けて引っ張ることが可能である。たとえば、デバイスが適正に所定の場所にあり正しく機能しているということをユーザーが観察すると、ユーザーは、カップリングテザー719A、719Bを後退させるかまたはその他の方法で解放し始めることが可能である。
図24Dに示されているように、カップリングテザー719A、719Bは、さらに後退させられ、カップラー717からカラー715をさらに解放することが可能である。図示されている実施形態において、第1のカップリングテザー719Aは、さらに後退させられ、第1のカップリングテザー719Aの一方の端部を、カップラー717の第4のテザー通路744Dを通してカラー715の第2のテザー通路740Bに向けて引っ張る。第2のカップリングテザー719Bは、さらに後退させられ、第2のカップリングテザー719Bの一方の端部を、カップラー717の第5のテザー通路744Eを通してカラー715の第3のテザー通路740Cに向けて引っ張る。随意的に、第1および第2のカップリングテザー719A、719Bが後退させられ、第1のカップリングテザー719Aの一方の端部を、カップラー717の第3のテザー通路744Cを通してカラー715の第1のテザー通路740Aに向けて引っ張ることが可能であり、および/または、第2のカップリングテザー719Bの一方の端部を、カップラー717の第6のテザー通路744Fを通してカラー715の第4のテザー通路740Dに向けて引っ張ることが可能である。
図24Eに示されているように、カップリングテザー719A、719Bは、さらに後退させられ、カップラー717、作動エレメント712、およびカップリングテザー719A、719Bから、カラー715を完全に解放している。図示されている実施形態において、第1のカップリングテザー719Aは、さらに後退させられ、第1のカップリングテザー719Aの一方の端部を、カラー715の第2のテザー通路740Bを通して下に、カラー715の第1のテザー通路740Aを通して上に、カップラーの第3のテザー通路744Cに向けて引っ張り、第2のカップリングテザー719Bは、さらに後退させられ、第2のカップリングテザー719Bの一方の端部を、カラー715の第3のテザー通路740Cを通して下に、カラー715の第4のテザー通路740Dを通して上に、カップラー717の第6のテザー通路744Fに向けて引っ張る。随意的に、第1および第2のカップリングテザー719A、719Bが後退させられ、第1のカップリングテザー719Aの一方の端部を、カラー715の第1のテザー通路740Aを通して下に、カラー715の第2のテザー通路740Bを通して上に、カップラー717の第4のテザー通路744Dに向けて引っ張ることが可能であり、および/または、第2のカップリングテザー719Bの一方の端部を、カラー715の第4のテザー通路740Dを通して下に、カラー715の第3のテザー通路740Cを通して上に、カップラー717の第5のテザー通路744Eに向けて引っ張ることが可能である。そのような位置において、カラー715は、カップラー717、作動エレメント712、およびカップリングテザー719A、719Bから完全に解除され、植え込み可能な補綴デバイスが、たとえば、心臓Hの天然の弁または天然の僧帽弁MVの中などに留置されることとなる。
ここで図25Aから図25Gを参照すると、1つの実施形態による、作動エレメント812、カラー815、カップラー817、および2つのカップリングテザー819が示されている。その実施形態は、図24Aから図24Eに示されているものと同様であるが、しかし、2つのカップリングテザー819を介したカップラー817、カラー815、および作動エレメント812の連結は、ダブルプーリーを結果として生じさせている。図25Aから図25Gによって図示されている例では、送達カテーテルを通るテザー819のルーティングは、テザーに張力を印加することによって、カテーテルの対向する側に印加される力を等しくするために対称的になっていることが可能である。このルーティングは、テザーに印加される張力に起因するカテーテルの意図しない屈曲を防止する。
カラー815は、第1のテザー通路840A、第2のテザー通路840B、第3のテザー通路840C、および第4のテザー通路840D、ならびに、カラー815を通って伸長するワイヤー通路842を含む。図示されている実施形態において、第1の、第2の、第3の、および第4のテザー通路840A、840B、840C、840Dは、湾曲しており、第2のテザー通路840Bが半径方向に第1のテザー通路840Aとワイヤー通路842との間にあり、第3のテザー通路840Cが半径方向にワイヤー通路842と第4のテザー通路840Dとの間にあるが、しかし、第1の、第2の、第3の、および第4のテザー通路840A、840B、840C、840Dは、任意の形状または場所を有することが可能である。たとえば、第1の、第2の、第3の、および第4のテザー通路840A、840B、840C、840Dは、円形になっていることが可能であり、それらは、ワイヤー通路842から等距離になっていることが可能である。
カップラー817は、概して円筒状になっており、上部部分820および底部部分822を備え、それらは、それらの間にカットアウトまたはウィンドウ824を画定している。また、カップラー817は、第1のテザー通路844Aと、第2のテザー通路844Bと、上部部分820を通って伸長するワイヤー通路846とを含み、第1および第2のテザー通路844A、844Bが、ワイヤー通路846のいずれかの側に位置付けされている。また、カップラーは、第3のテザー通路844Cと、第4のテザー通路844Dと、第5のテザー通路844Eと、第6のテザー通路844Fと、底部部分822を通って伸長するワイヤー通路846とを含む。底部部分822のワイヤー通路846は、上部部分820のワイヤー通路846に対応している。第3および第4のテザー通路844C、844Dは、第5および第6のテザー通路844E、844Fとは、ワイヤー通路846の半径方向に反対側にあり、第4のテザー通路844Dが、半径方向に第3のテザー通路844Cとワイヤー通路846との間にあり、第5のテザー通路844Eが、半径方向にワイヤー通路846と第6のテザー通路844Fとの間にある。
図示されている実施形態において、カップラー817の第3の、第4の、第5の、および第6のテザー通路844C、844D、844E、844Fは、カラー815の第1の、第2の、第3の、および第4のテザー通路840A、840B、840C、840Dにそれぞれ対応している。カップラー817は、下側部分822の中に第3の、第4の、第5の、および第6のテザー通路844C、844D、844E、844Fを有するものとして説明されてきたが、カップラー817がさまざまな構成を有することが可能であるということが認識されることとなる。たとえば、第3および第4のテザー通路844C、844D、ならびに/または、第5および第6のテザー通路844E、844Fは、単一のテザー通路にそれぞれ組み合わせられ得る。
随意的に、カップラー817は、上部部分または上側部分820の中に2つの作動通路860を有することが可能であり、それは、1つまたは複数の留め具作動ラインを受け入れることが可能であり、1つまたは複数の留め具作動ラインは、植え込み可能なデバイスの可動アームに連結されており、以前に本明細書で説明されているように、送達デバイスを通って伸長することが可能である。留め具作動ラインは、ウィンドウ824から伸長している。
図25Aに示されているように、カラー815およびカップラー817は、作動エレメント812がカップラー817のワイヤー通路846およびカラー815のワイヤー通路842を通って伸長している状態で、第1のカップリングテザー819Aおよび第2のカップリングテザー819Bを介して一緒に連結され得る。作動エレメント812は、植え込み可能な補綴デバイスの中へ伸長し、以前に本明細書で説明されているように、デバイスを開くためにキャップに係合することが可能である。第1のカップリングテザー819Aは、カップラー817の第1のテザー通路844Aを通過し、作動エレメント812の後ろに通され、カップラー817の第6のテザー通路844Fを通過し、カラー815の第4のテザー通路840Dを通過し、カラー815の底部の周りを通され、カラー815の第3のテザー通路840Cを上に通過し、カップラー817の第5のテザー通路844Eを通過し、作動エレメント812の上および周りを通され、カップラー817の第5のテザー通路844Eを通して下に戻され、カラー815の第3のテザー通路840Cを通過し、カラー815の底部の周りを通され、カラー815の第4のテザー通路840Dを上に通過し、カップラー817の第6のテザー通路844Fを通過し、カップラー817の第2のテザー通路844Bを通過している。第2のカップリングテザー819Bは、カップラー817の第2のテザー通路844Bを通過し、作動エレメント812の後ろに通され、カップラー817の第3のテザー通路844Cを通過し、カラー815の第1のテザー通路840Aを通過し、カラー815の底部の周りを通され、カラー815の第2のテザー通路840Bを上に通過し、カップラー817の第4のテザー通路844Dを通過し、作動エレメント812の上および周りを通され、カップラー817の第4のテザー通路844Dを通過し、カラー815の第2のテザー通路840Bを通過し、カラー815の底部の周りを通され、カラー815の第1のテザー通路840Aを上に通過し、カップラー817の第3のテザー通路844Cを通過し、カップラー817の第1のテザー通路844Aを通過している。
作動エレメント812、カラー815、カップラー817、2つのカップリングテザー819が、以前に本明細書で説明されているように、心臓Hの天然の弁(たとえば、天然の僧帽弁MV、天然の三尖弁など)の中に植え込み可能な補綴デバイスを位置決めおよび再位置決めするために使用され得る。ここで図25Bから図25Eを参照すると、カラー815は、カップラー817、作動エレメント812、およびカップリングテザー819から解除され得る。たとえば、カラー815は、心臓Hの天然の弁(たとえば、天然の僧帽弁MVなど)の中に閉位置で植え込み可能な補綴デバイスを留置するために解除され得る。
図25Bに示されているように、カラー815は、作動エレメント812から解除され得る。作動エレメント812は、カラー815のワイヤー通路842を通してカップラー817の中へ後退させられ得る。カラー815は、カップリングテザー819A、819Bを介してカップラー817に繋がれたままになっていることが可能であり、カップリングテザー819A、819Bは、作動エレメント812の周りにループ状になったままである。
図25Cに示されているように、弛みが、第1および第2のカップリングテザー819A、819Bの中へ導入され得、カラー815が、カップラー817および作動エレメント812から分離され得るようになっている。そのような位置において、カラー815は、カップラー817および作動エレメント812から比較的に自由に移動することが可能である。カラー815は、植え込み可能な補綴デバイスと連結され得、そのような位置において、ユーザーは、以前に本明細書で説明されているように、デバイスの設置および機能性をチェックすることが可能である。
そのような実施形態において、カップリングテザー819A、819B、カップラー817の第3の、第4の、第5の、および第6のテザー通路844C、844D、844E、844F、ならびに、カラー815の第1の、第2の、第3の、および第4のテザー通路840A、840B、840C、840Dは、2つのダブルプーリーまたはフォースマルチプライヤーとして動作する。たとえば、第1および第2のカップリングテザー819A、819Bの一方の端部を引っ張ることは、引っ張りの距離の4分の1に同等のカラー815の位置の変化を結果として生じさせ、第1および第2のカップリングテザー819A、819Bのそれぞれの両方の端部を引っ張ることは、引っ張りの距離の2分の1に同等の位置の変化を結果として生じさせる。
ここで図25Dおよび図25Eを参照すると、カラー815は、作動エレメント812から取り外され得る。図25Dに示されているように、作動エレメント812は、カラー815から離れるようにさらに後退させられ得る。たとえば、作動エレメント812は、以前に説明されているように、送達カテーテルの中へ後退させられ得る。図25Eに示されているように、作動エレメント812は、カップラー817から後退させられ得、カップリングテザー819A、819Bが、作動エレメント812の周りにループ状になっていないようになっている。
ここで図25Fおよび図25Gを参照すると、カラー815は、カップラー817から解放され得る。図25Fに示されているように、第1および第2のカップリングテザー819A、819Bは、引っ張られるかまたはその他の方法で後退させられ得、第1および第2のカップリングテザー819A、819Bが、カップラー817の第4のテザー通路844Dおよびカラー815の第2のテザー通路840Bを通して、ならびに、カップラー817の第5のテザー通路844Eおよびカラー815の第3のテザー通路840Cを通してそれぞれ後退させられるようになっている。図25Gに示されているように、第1および第2のカップリングテザー819A、819Bは、さらに引っ張られるかまたは後退させられ得、第1および第2のカップリングテザー819A、819Bが、カラー815の第1のテザー通路840Aを通して、および、カラー815の第4のテザー通路840Dを通してそれぞれ後退させられるようになっている。そのような位置において、カラー815は、カップラー817、作動エレメント812、およびカップリングテザー819A、819Bから完全に解除され、植え込み可能な補綴デバイスが、たとえば、心臓Hの天然の弁または天然の僧帽弁MVの中などに留置されることとなる。
ここで図26Aから図26Eを参照すると、1つの実施形態による植え込み可能な補綴デバイス900が示されている。デバイス900は、キャップ914およびカラー915を含み、デバイス900は、本明細書で説明されている植え込み可能な補綴デバイス100、400、400Aまたは任意の他の植え込み可能な補綴デバイスのいずれかの特徴のいずれかを組み込むことが可能である。たとえば、デバイス900は、ベースまたは固定アーム、可動アーム、返し、およびジョイント部分を含む留め具または返し付き留め具を含むことが可能であり、それは、以前に説明されているように留め具を開くことができる作動ラインに連結され得る。
デバイス900は、送達カテーテル902、作動エレメント912、外側シャフト917、および1つまたは複数のカップリングテザー919によって、留置され、再連結され、再位置決めされ、および再留置され得る。送達カテーテル902は、送達カテーテル902の遠位部分がデバイス900のカラー915の中にフィットするように、または、デバイス900のカラー915の中にその他の方法で配設され得るようにサイズ決めされ得る。外側シャフト917は、送達カテーテル902の周りに配設され得、カップリングテザー919は、外側シャフト917の遠位部分に取り付けられるかまたはその他の方法で固定され得る。
カラー915は、デバイス900から概して上向きに伸長しており、カラー915の中に横方向に配向された2つのテザー通路940を含む。また、送達カテーテル902は、送達カテーテル902の遠位部分の中に横方向に配向された2つのテザー通路944を含む。カラー915のテザー通路940、および、送達カテーテル902のテザー通路944は、外側シャフト917に取り付けられているカップリングテザー919の円周方向位置に対応している。図示されている実施形態において、カップリングテザー919、カラー915のテザー通路940、および、送達カテーテル902のテザー通路944は、それぞれ、互いに反対側に位置付けされている。
図26Aに示されているように、デバイス900は、完全に閉じられた位置で示されている。デバイス900は、完全に開いた位置で留置され、以前に本明細書で説明されている任意の他の方法によって、閉位置に移動させられ得る。作動エレメント912は、デバイス900を通って伸長しており、キャップ914に係合している。そのような位置において、カラー915のテザー通路940および送達カテーテル902のテザー通路944は整合させられており、カップリングテザー919が、カラー915のテザー通路940および送達カテーテル902のテザー通路944を通って伸長しており、作動エレメント912の周りにそれぞれループ状になっている。カップリングテザー919は、カラー915のテザー通路940および送達カテーテル902のテザー通路944を通して挿入され、手順が始まる前に、作動エレメント912の周りにループ状にされ得る。
図26Bを参照すると、デバイス900は、送達カテーテル902から比較的に解除され得る。図26Bに示されているように、弛みが、カップリングテザー919の中へ導入され得、送達カテーテル902がデバイス900から後退させられ得るようになっている。外側シャフト917を前方に押すかまたはその他の方法で前進させることによって、したがって、外側シャフト917の遠位端部とカラー915のテザー通路940との間の距離を減少させることによって、弛みが、カップリングテザー919の中へ導入され得る。作動エレメント912は、カップリングテザー919のループ状の部分を越えないポイントまで後退させられ得、作動エレメントがデバイスから解除されるが、テザーはデバイスに連結されたままになるようになっている。そのような位置において、デバイス900およびカラー915は、作動エレメント912から解除されており、送達カテーテル902から比較的に自由に移動することが可能である。そのような位置において、ユーザーは、(たとえば、心臓Hの天然の弁(たとえば、天然の僧帽弁MVなど)の中などに)留置されるときに、どのようにデバイス900が働くこととなるかまたはその他の方法で動作することとなるかを観察またはチェックすることが可能である。
デバイス900は、さまざまな方式で解除されるかまたはその他の方法で移動することを許容され得るということが認識されることとなる。たとえば、作動エレメント912は、十分に可撓性であることが可能であり、十分な弛みがカップリングテザー919の中へ導入されているときに、作動エレメント912がデバイス900のキャップに係合されたままであることが可能であり、ユーザーが、(たとえば、心臓Hの天然の弁(たとえば、天然の僧帽弁MVなど)の中などに)留置されるときに、どのようにデバイス900が働くこととなるかまたはその他の方法で動作することとなるかを観察またはチェックすることができるようになっている。また、可撓性の作動エレメント912(それは、デバイスが送達カテーテルから十分に解除されているときに解除されておらず、留置されるときにどのようにデバイスが働くこととなるかまたはその他の方法で動作することとなるかをユーザーが観察またはチェックすることを可能にする)を使用する方法は、本明細書で提示されている他の実施形態のいずれかの中でも使用され得る。
デバイス900が適正に設置されていないということをユーザーが観察する場合には、ユーザーは、デバイス900、送達カテーテル902、および作動エレメント912を再連結することが可能である。たとえば、作動エレメント912は、カップリングテザー919のループを通してデバイス900の中へ前進して戻され得、作動エレメント912がキャップ914に係合するようになっている(このステップは、作動エレメントが解除されていない場合には省略され得る)。外側シャフト917は、図26Aに示されているように、デバイス900が送達カテーテル902に再連結されるように後退させられ得る。次いで、デバイス900は、本明細書で開示されている任意の他の方法によって、再び開かれ、再位置決めされ、および再留置され得る。
ここで図26Cから図26Eを参照すると、デバイス900は、送達カテーテル902、作動エレメント912、および外側シャフト917から完全に留置され得る。たとえば、デバイス900は、デバイス900が適正に所定の場所(たとえば、心臓Hの天然の弁(たとえば、天然の僧帽弁など)の中など)にあるということをユーザーが観察した後に留置され得る。制御ワイヤー912は、図26Cによって図示されているように、テザーループから後退させられる。外側シャフト917が後退させられ、したがって、図26Dによって図示されているように、送達カテーテル902のテザー通路944およびカラー915のテザー通路940からカップリングテザー919を後退させる。次いで、デバイス900は、送達カテーテル902、外側シャフト917、作動エレメント912、およびカップリングテザー919から完全に解除される。
図26Eに示されているように、デバイス900は、完全に閉じられた条件および留置条件で示されている。送達カテーテル902、外側シャフト917、および作動エレメント912は後退させられており、デバイス900の留め具は、完全に閉じられた位置にあるままである。留置されると、デバイス900は、さまざまな方式で、完全に閉じられた位置に維持され得る。たとえば、デバイス900は、図14Mに関係して説明されている方式のいずれかで、完全に閉じられた位置に維持され得る。
ここで図27Aから図27Eを参照すると、1つの実施形態による植え込み可能な補綴デバイス1000が示されている。デバイス1000は、キャップ1014およびカラー1015を含み、デバイス1000は、本明細書で説明されている植え込み可能な補綴デバイス100、400、400Aのいずれかの特徴のいずれかを組み込むことが可能である。たとえば、デバイス1000は、ベースまたは固定アーム、可動アーム、返し、およびジョイント部分を含む留め具を含むことが可能であり、それは、以前に説明されているように留め具を開くことができる作動ラインに連結され得る。
デバイス1000は、送達カテーテル1002、作動エレメント1012、外側シャフト1017、および1つまたは複数のカップリングテザー1019によって、留置され、再連結され、再位置決めされ、および再留置され得る。デバイス1000は、図26Aから図26Eに説明されているデバイス1000と実質的に同様であるが、しかし、カラー1015またはデバイス1000のカラーの一部分が、送達カテーテル1002の中にフィットするように、または、送達カテーテル1002の中にその他の方法で配設され得るように、デバイス1000は、設計および形状決めされている。外側シャフト1017は、送達カテーテル1002の周りに配設され得、カップリングテザー1019は、外側シャフト1017の遠位部分に取り付けられるかまたはその他の方法で固定され得る。
カラー1015は、デバイス1000から概して上向きに伸長しており、カラー1015の中に横方向に配向された2つのテザー通路1040を含む。また、送達カテーテル1002は、送達カテーテル1002の遠位部分の中に横方向に配向された2つのテザー通路1044を含む。カラー1015のテザー通路1040、および、送達カテーテル1002のテザー通路1044は、外側シャフト1017に取り付けられているカップリングテザー1019の円周方向位置に対応している。図示されている実施形態において、カップリングテザー1019、カラー1015のテザー通路1040、および、送達カテーテル1002のテザー通路1044は、それぞれ、互いに反対側に位置付けされている。
図27Aに示されているように、デバイス1000は、完全に閉じられた位置で示されている。デバイス1000は、完全に開いた位置で留置され、以前に本明細書で説明されている任意の他の方法によって、閉位置に移動させられ得る。作動エレメント1012は、デバイス1000を通って伸長しており、キャップ1014に係合している。そのような位置において、カラー1015のテザー通路1040および送達カテーテル1002のテザー通路1044は整合させられており、カップリングテザー1019が、送達カテーテル1002のテザー通路1044およびカラー1015のテザー通路1040を通って伸長しており、作動エレメント1012の周りにそれぞれループ状になっている。カップリングテザー1019は、送達カテーテル1002のテザー通路1044およびカラー1015のテザー通路1040を通して挿入され、手順が始まる前に、作動エレメント1012の周りにループ状にされ得る。
図27Bを参照すると、デバイス1000は、送達カテーテル1002から比較的に解除され得る。図27Bに示されているように、弛みが、カップリングテザー1019の中へ導入され得、送達カテーテル1002がデバイス1000から後退させられ得るようになっている。外側シャフト1017を前方に押すかまたはその他の方法で前進させることによって、したがって、外側シャフト1017の遠位端部と送達カテーテル1002のテザー通路1044との間の距離を減少させることによって、弛みが、カップリングテザー1019の中へ導入され得る。作動エレメント1012は、キャップから係合解除されるがカップリングテザー1019のループ状の部分を越えないポイントまで後退させられ得る。そのような位置において、デバイス1000およびカラー1015は、作動エレメント1012から解除されており、送達カテーテル1002から比較的に自由に移動することが可能である。そのような位置において、ユーザーは、(たとえば、心臓Hの天然の弁(たとえば、天然の僧帽弁MVなど)の中などに)留置されるときに、どのようにデバイス1000が働くこととなるかまたはその他の方法で動作することとなるかを観察またはチェックすることが可能である。しかし、デバイス1000は、さまざまな方式で解除されるかまたはその他の方法で移動することを許容され得るということが認識されることとなる。たとえば、作動エレメント1012は、十分に可撓性であることが可能であり、十分な弛みがカップリングテザー1019の中へ導入されているときに、作動エレメント1012がデバイス1000のキャップに係合されたままであることが可能であり、ユーザーが、(たとえば、心臓Hの天然の弁(たとえば、天然の僧帽弁MVなど)の中などに)留置されるときに、どのようにデバイス1000が働くこととなるかまたはその他の方法で動作することとなるかを観察またはチェックすることができるようになっている。また、可撓性の作動エレメント1012(それは、デバイスが送達カテーテルから十分に解除されているときに解除されておらず、留置されるときにどのようにデバイスが動作することとなるかをユーザーが観察またはチェックすることを可能にする)を使用する方法は、本明細書で提示されている他の実施形態のいずれかの中でも使用され得る。
デバイス1000が適正に設置されていないということをユーザーが観察する場合には、ユーザーは、デバイス1000、送達カテーテル1002、および作動エレメント1002を再連結することが可能である。たとえば、作動エレメント1012は、カップリングテザー1019のループを通してデバイス1000の中へ前進させられ得、作動エレメント1002がキャップ1014に係合するようになっており、外側シャフト1017は、図26Aに示されているように、デバイス1000が送達カテーテル1002に連結されるように後退させられ得る。次いで、デバイス1000は、本明細書で開示されている任意の他の方法によって、再び開かれ、再位置決めされ、および再留置され得る。
ここで図27Cから図27Eを参照すると、デバイス1000は、送達カテーテル1002、作動エレメント1012、および外側シャフト1017から完全に留置され得る。たとえば、デバイス1000は、デバイス1000が適正に所定の場所(たとえば、心臓Hの天然の弁(たとえば、天然の僧帽弁など)の中など)にあるということをユーザーが観察した後に留置され得る。制御ワイヤー1012は、図27Cによって図示されているように、テザーループから後退させられる。次いで、外側シャフト1017が後退させられ、したがって、図27Dによって図示されているように、カラー1015のテザー通路1040および送達カテーテル1002のテザー通路1044からカップリングテザー1019を後退させる。次いで、デバイス1000は、送達カテーテル1002、外側シャフト1017、作動エレメント1012、およびカップリングテザー1019から完全に解除される。
図27Eに示されているように、デバイス1000は、完全に閉じられた条件および留置条件で示されている。送達カテーテル1002、外側シャフト1017、および作動エレメント1012は後退させられており、デバイス1000の留め具は、完全に閉じられた位置にあるままである。留置されると、デバイス1000は、さまざまな方式で、完全に閉じられた位置に維持され得る。たとえば、デバイス1000は、図14Mに関係して説明されている方式のいずれかで、完全に閉じられた位置に維持され得、または、デバイスは、パドルが心臓の鼓動とともに開閉するように構成され得るが、留め具は、天然の弁尖の上で閉じられたままになっている。
ここで図28Aから図28Fを参照すると、1つの実施形態による植え込み可能な補綴デバイス1100(たとえば、図28Cを参照)および送達システムが示されている。デバイス1100は、キャップ1114およびカラー1115を含み、デバイス1100は、本明細書で説明されている植え込み可能な補綴デバイス100、400、400Aのいずれかの特徴のいずれかを組み込むことが可能である。たとえば、デバイス1100は、ベースまたは固定アーム、可動アーム、返し、およびジョイント部分を含む留め具を含むことが可能であり、それは、以前に説明されているように留め具を開くことができる作動ラインに連結され得る。
デバイス1100は、送達カテーテル1102、作動エレメント1112、および1つまたは複数のカップリングテザー1119によって、留置され、再連結され、再位置決めされ、および再留置され得る。送達カテーテル1102は、カップリングテザー1119の数に対応する複数のルーメン1104を有している。ルーメン1104は、送達カテーテル1102を通って長手方向に伸長しており、ループ状のカップリングテザー1119は、それぞれのルーメン1104を通って伸長することが可能である。
図28Aおよび図28Bに示されているように、作動エレメント1112は、送達カテーテル1102を通って長手方向に伸長している。カップリングテザー1119は、送達カテーテル1102を越えて近位に伸長する作動エレメント1112の近位部分の周りにそれぞれループ状になっており、それぞれのカップリングテザー1119は、送達カテーテル1102のルーメン1104のうちの1つを通って長手方向に伸長している。
ここで図28Cから図28Gを参照すると、デバイス1100は、送達カテーテル1102および作動エレメント1112に連結され得、それから留置され得る。カラー1115は、デバイス1100から概して上向きに伸長しており、カラー1015を通して横方向に配向された2つのテザー通路1140を含む。カラー1115のテザー通路1140は、ルーメン1104の円周方向位置、および/または、送達カテーテル1102のルーメン1104を通って伸長するカップリングテザー1119の円周方向位置に対応することが可能である。図示されている実施形態において、カップリングテザー1119、カラー1115のテザー通路1140、および、送達カテーテル1102のルーメン1104は、それぞれ、互いに反対側に位置付けされている。
図28Cに示されているように、デバイス1100は、送達カテーテル1102、作動エレメント1112、およびカップリングテザー1119に連結され得る。デバイス1100は、完全に開いた位置で留置され得、以前に本明細書で説明されている任意の方法によって、部分的に開いた把持準備のできた条件および閉位置に移動させられ得る。作動エレメント1112は、デバイス1100を通って伸長しており、キャップ1114に係合している。そのような位置において、カップリングテザー1119は、カラー1115のテザー通路1140を通って伸長しており、作動エレメント1112の周りにそれぞれループ状になっている。カップリングテザー1119は、カラー1115のテザー通路1140を通して挿入され、手順が始まる前に、作動エレメント1112の周りにループ状にされ得る。
図28Dに示されているように、弛みが、カップリングテザー1119の中へ導入され得、送達カテーテル1102がデバイス1100から後退させられ得るようになっており、および/または、デバイス1100が送達カテーテル1102から離れるように前進させられ得るようになっている。弛みが、送達カテーテル1102を通して作動エレメント1112を前進させることによって、または、任意の他の手段によって、カップリングテザー1119の中へ導入され得る。そのような位置において、デバイス1100は、カップリングテザーを介して送達カテーテル1102に繋ぎ留められたままになっており、作動エレメント1112に直接的に取り付けられたままになっている。いくつかの例示的な実施形態において、作動エレメント1112は、可撓性になっており、ユーザーは、(たとえば、心臓Hの天然の弁(たとえば、天然の僧帽弁MVなど)の中などに)留置されるときに、どのようにデバイス1100が働くこととなるかまたはその他の方法で動作することとなるかを観察またはチェックすることが可能である。テザー1119は、カテーテル1102をデバイスに戻すために使用され得、作動エレメント1112は、以前に本明細書で説明されているように、デバイス1100を再び開くことが可能である。たとえば、デバイス1100が(たとえば、心臓Hの天然の弁(たとえば、天然の僧帽弁MVなど)の中などに)適正に位置決めされていないことをユーザーが観察する場合には、ユーザーは、デバイス1100をカテーテル1102に再連結し、デバイス1100を再び開くことが可能である。
図28Eに示されているように、デバイス1100は、作動エレメント1112およびテザーから解除され得る。たとえば、作動エレメント1112は、デバイス1110から送達カテーテル1102の中へ後退させられ、デバイスからテザーを切り離すことが可能である。
図28Fに示されているように、デバイス1100は、送達カテーテル1102およびカップリングテザー1119から留置され得る。カップリングテザー1119は、カラー1115のテザー通路1140を通して後退させられ、送達カテーテル1102からデバイス1100を取り外すことが可能である。カップリングテザー1119は、カップリングテザー1119の端部を引っ張ることによって、作動エレメント1112を後退させ、それによって、カップリングテザー1119を後退させることによって、または、任意の他の手段によって後退させられ得る。そのような位置において、デバイス1100は、(たとえば、心臓Hの天然の弁(たとえば、天然の僧帽弁MVなど)の中などに)完全に留置される。送達カテーテル1102、作動エレメント1112、およびカップリングテザー1119は、さらに後退させられ得、デバイス1100は、適切な場所に残され得る。
ここで図29Aから図29Oを参照すると、1つの実施形態による、植え込み可能な補綴デバイス100を植え込むためのシステムが示されている。デバイス100は、本明細書で説明されているデバイスのいずれか、本明細書で参照されている特許もしくは特許出願に説明されているデバイスのいずれか、または、天然の心臓弁(たとえば、僧帽弁もしくは三尖弁など)を修復するための任意の他の公知のデバイスであることが可能である。
図29Aから図29Oによって図示されているデバイス100は、送達カテーテル102から留置され、コアプション部分104およびアンカー部分106を含む。デバイス100のコアプション部分104は、コアプションエレメント110を含み、コアプションエレメント110は、天然の弁の弁尖同士の間に植え込まれるように適合されており、作動エレメントまたはシャフト112にスライド可能に取り付けられている。アンカー部分106は、開条件と閉条件との間で作動可能であり、たとえば、パドルまたはグリップエレメントなどのような、多種多様な形態をとることが可能である。作動エレメント112の作動は、デバイス100のアンカー部分106を開閉し、植え込みの間に天然の弁尖を把持する。作動エレメントまたはシャフト112は、多種多様な異なる形態をとることが可能である。たとえば、作動エレメントまたはシャフトは、作動エレメントまたはシャフトの回転がコアプション部分104に対してアンカー部分106を移動させるようにネジ山を付けられ得る。または、作動エレメントまたはシャフトはネジ山を付けられないことも可能であり、作動エレメントまたはシャフト112を押すかまたは引くことが、コアプション部分104に対してアンカー部分106を移動させるようになっている。
デバイス100のアンカー部分106は、外側パドル120および内側パドル122を含み、それらは、部分124、126、128によって、キャップ114とコアプションエレメント110との間に接続されている。部分124、126、128は、下記に説明されている位置のすべての間で移動するようにジョイントされおよび/または可撓性になっていることが可能である。部分124、126、および128による、外側パドル120、内側パドル122、コアプションエレメント110、およびキャップ114の相互接続は、本明細書に図示されている位置および移動にデバイスを拘束することが可能である。
作動エレメント112は、送達カテーテル102およびコアプションエレメント110を通って、アンカー部分106の遠位接続部におけるキャップ114まで伸長している。作動エレメント112を伸長および後退させることは、コアプションエレメント110とキャップ114との間の間隔をそれぞれ増加および減少させる。カラー115は、直接的にまたは間接的にのいずれかで、コアプションエレメント110を送達カテーテル102に除去可能に取り付け、作動エレメント112が、作動の間に、カラー115およびコアプションエレメント110を通ってスライドし、アンカー部分106のパドル120、122を開閉するようになっている。
また、デバイス100は、カップラー117を含むことが可能であり、カップラー117は、カラー115を送達カテーテル102に除去可能に取り付ける。カップラー117は、カラー115に除去可能に取り付けられ得、送達カテーテル102に固定してまたは除去可能に取り付けられ得る。カップラー117は、多種多様な方式で送達カテーテル102をカラー115に取り付けることが可能である。たとえば、カップラー117は、PCT特許出願公開第W02020/076898号に説明されている方式のいずれかで、または、以前に本明細書で説明されている方式のいずれかで、カラー115を送達カテーテル102に取り付けることが可能である。そのような実施形態において、作動エレメント112は、作動の間に、カップラー117、カラー115、およびコアプションエレメント110を通ってスライドし、アンカー部分106のパドル120、122を開閉する。下記に詳述されるように、カップラー117は、デバイス100の設置、再位置決め、および/または交換を促進させることが可能である。
また、デバイス100は、圧縮可能なスリーブ121を含み、圧縮可能なスリーブ121は、カラー115とカップラー117との間に配設されている。スリーブ121は、ワイヤーメッシュ、圧縮可能なゴムもしくはプラスチック、螺旋状スプリング材料、または、(とりわけ、長手方向に)圧縮可能なおよび膨張可能な任意の他の材料であることが可能である。スリーブ121は、カップラー117およびカラー115とおおよそ同じ幅になっている。スリーブ121は、1つまたは複数のカップリングテザー119を包み、1つまたは複数のカップリングテザー119は、カップラー117、送達カテーテル102、および/または作動エレメント112に、カラー115を連結している。スリーブ121は、1つまたは複数のカップリングテザー119を包むことが可能であり、下記に詳述されるように、デバイス100が解除されるか、再連結されるか、再位置決めされるか、または再留置されるときに、1つまたは複数のカップリングテザー119が外れない、絡まらない、および/または引っ掛からないようになっている。スリーブ121は、カップラー117および/または送達カテーテル102から伸長することが可能であり、カラー115までまたは実質的にカラー115まで伸長することが可能である。下記に詳述されるように、膨張位置において、スリーブ121は、留め具作動ライン116がカップラー117とカラー115との間に挟まれること、ならびに/または、1つまたは複数のカップリングテザー119および/もしくは作動エレメント112と絡まることを防止することが可能である。たとえば、テザー119および/または留め具制御ライン116が、デバイスの有効性をチェックするために緩められるときには、カップラー117とカラー115との間に実質的なギャップが存在している(たとえば、図14Cを参照)。弛み制御ライン116は、弛みテザー119と潜在的に絡まる可能性がある。また、張力がテザー119に印加され、カップラー117がカラー115に移動して戻されるときには、弛み制御ライン116が、カップラー117とカラー115との間に挟まれる可能性がある。留め具制御ライン116のこの絡まりまたは挟まりは、留め具制御ラインが留め具を開くことを一時的に妨げる可能性がある。スリーブ121は、挟まりおよび絡まりの両方を防止する。また、スリーブ121は、本明細書で説明されている他の実施形態のいずれかの中で使用され得る。
デバイス100は、以前に本明細書で説明されている任意の方法または手順によって、挿入および留置され得る。たとえば、デバイス100は、図8~図14Aおよび図15~図20Aに説明および図示されているように、挿入および留置され得る。
図29Aに示されているように、デバイス100は、完全に閉じられた条件および留置条件で示されている。パドル120、122および留め具130は、完全に閉じられた位置にあるままである。留置条件になると、デバイス100は、機械的なラッチによって、完全に閉じられた位置に維持され得、または、スプリング材料(たとえば、スチール、他の金属、プラスチック、複合材など)または形状記憶合金(たとえば、ニチノールなど)の使用を通して閉じられたままになるように付勢され得る。たとえば、ジョイントされた部分または可撓性の部分124、126、128、138、ならびに/または、内側および外側パドル122、120、ならびに/または、追加的な付勢コンポーネントは、金属(たとえば、スチールなど)または形状記憶合金(たとえば、ニチノールなど)から形成され得(ワイヤー、シート、チュービング、またはレーザー焼結粉末で作り出される)、外側パドル120がコアプションエレメント110の周りに閉じた状態を保持するように、および、留め具130が天然の弁尖の周りに挟まれた状態を保持するように付勢されている。同様に、留め具130の固定アーム132および可動アーム134は、弁尖を挟むように付勢されている。いくつかの実施形態において、ジョイント部分124、126、128、138、ならびに/または、内側および外側パドル122、120、ならびに/または、追加的な付勢コンポーネントは、任意の他の適切に弾性的な材料(たとえば、金属またはポリマー材料など)から形成され、植え込みの後にデバイスを閉条件に維持することが可能である。
ここで図29Bを参照すると、デバイス100は、作動エレメント112から解除され得る。作動エレメント112は、デバイス100およびカラー115から、スリーブ121、カップラー117、および/または送達カテーテル102の中へ後退させられ得る。作動エレメント112は、作動エレメント112の端部がスリーブ121、カップラー117、および/または送達カテーテル102の中に位置決めされるように後退させられ得る。そのような位置では、デバイス100およびカラー115は、スリーブ121、カップラー117、送達カテーテル102、および作動エレメント112から比較的に自由に移動または枢動することが可能である。
図29Cに示されているように、弛みが、留め具作動ライン116に導入され得、送達カテーテル102、作動エレメント112、およびカップラー117が、デバイス100およびカラー115から後退させられ得るようになっている。カラー115は、1つまたは複数のカップリングテザー119を介して、送達カテーテル102、作動エレメント112、および/またはカップラー117に依然として繋がれ得る。1つまたは複数のカップリングテザー119は、カラーの周りにループ状にされるか、または、カラーにその他の方法で固定されるかもしくは取り付けられ得る。送達カテーテル102およびカップラー117の後退は、圧縮可能なスリーブ121がカラー115とカップラー117の後退位置との間で長手方向に膨張することを引き起こす。スリーブ121は、1つまたは複数のカップリングテザー119を包み、スリーブ121がカラー115とカップラー117との間のギャップを遮断するかまたは実質的に遮断する最大距離まで膨張することが可能である。そのような位置において、デバイス100は、送達カテーテル102、作動エレメント112、および/またはカップラー117に繋ぎ留められたままであるかまたは取り付けられたままであるが、留め具作動ライン116の中に十分な弛みがあり、デバイス100は、一般的に、送達カテーテル102、作動エレメント112、およびカップラー117に対して、自由に移動することができる。そのような位置において、ユーザーは、デバイス100が実際に留置されるときに(たとえば、天然の弁尖の上などに)、デバイス100がどのように見えることとなるかまたは動作することとなるかを観察またはチェックすることが可能である。
図29Dに示されているように、送達カテーテル102、作動エレメント112、カップラー117、およびスリーブ121は、カラー115から離れるように、より遠くに後退させられ得る。スリーブ121は、随意的に、カラー115から分離され得る。しかし、スリーブ121は、カップラー117とキャップ114との間のギャップの一部分(および、随意的に、大部分)を依然として遮断する。そのような位置において、デバイス100は、送達カテーテル102、作動エレメント112、および/またはカップラー117に繋ぎ留められたまままたは取り付けられたままであるが、留め具作動ライン116の中に十分な弛みがあり、デバイス100は、一般的に、送達カテーテル102、作動エレメント112、およびカップラー117に対して、自由に移動することができる。さらに、膨張させられた圧縮可能なスリーブ121は、1つまたは複数のカップリングテザー119がカラー115をカップラー117に連結された状態に維持することを可能にし、スリーブ121は、1つまたは複数のカップリングテザー119が留め具作動ライン116と絡まることを防止することが可能であり、留め具作動ライン116がカラー115とカップラー117との間に挟まれることを防止することが可能である。そのような位置において、ユーザーは、デバイス100が実際に留置されるときに(たとえば、天然の弁尖の上などに)、デバイス100がどのように見えることとなるかまたは動作することとなるかを観察またはチェックすることが可能である。
ここで図29Eから図29Hを参照すると、デバイス100およびカラー115は、送達カテーテル102、作動エレメント112、およびカップラー117に再連結され得る。たとえば、デバイス100が適正に留置されていないかまたは適正に所定の場所にないことをユーザーが観察する場合には、デバイス100およびカラー115は、送達カテーテル102、作動エレメント112、およびカップラー117に再連結され得る。
図29Eから図29Gに示されているように、デバイス100およびカラー115は、送達カテーテル102、作動エレメント112、カップラー117、およびスリーブ121に再連結され得る。張力が、1つまたは複数のカップリングテザー119に印加され得、カップラー117が、1つまたは複数のカップリングテザーに沿って前進させられ得、デバイス100およびカラー115が、送達カテーテル102、作動エレメント112、カップラー117、およびスリーブ121に再連結され得るようになっている。また、張力が、留め具作動ライン116に印加され、留め具作動ライン116をデバイス100に近付け、カップラー117および/または送達カテーテル102の中に持って行くことが可能であり、留め具作動ライン116が動き回ったりまたは絡まったりしないようになっている。図29Eおよび図29Fに示されているように、送達カテーテル102、カップラー117、およびスリーブ121は、スリーブ121がカラー115と接触した状態に戻され得るように前進させられ得る。
図29Gおよび図29Hに示されているように、デバイス100は、作動エレメント112に再連結され得る。図29Gに示されているように、送達カテーテル102およびカップラー117は、より遠くへ前進させられ得、スリーブ121がカラー115とカップラー117との間で圧縮されるようになっている。図29Hに示されているように、作動エレメント112は、カップラー117およびカラー115を通してデバイス100の中へ前進させられ得る。作動エレメント112は、作動エレメント112がデバイス100のアンカー部分106および/またはキャップ114に再係合するまで、カラー115およびカップラー117を通してデバイス100の中へ前進させられ得る。
ここで図29Iを参照すると、デバイス100は、再び開かれるか、または、部分的に開いた条件に移動して戻され、弁尖を解放し、デバイスを再位置決めし、および、弁尖を再捕獲することが可能である。完全に閉じられた条件から部分的に開いた条件へ移行するために、作動エレメント112が伸長させられ、コアプションエレメント110から離れるようにキャップ114を押し、それによって、外側パドル120を引っ張り、そして、それは、内側パドル122を引っ張り、アンカー部分106が部分的に広げられることを引き起こす。また、作動ライン116は、留め具130を開くために後退させられ、弁尖が把持され得るようになっている。部分的に開いた条件にある間に、デバイス100は、移動させられるかまたは再位置決めされ得る。たとえば、ユーザーは、デバイス100を再位置決めし、天然の弁尖を適正に把持することが可能である。
図29Jに示されているように、デバイス100は、完全に閉じられた条件または留置条件に移動させられ得る。たとえば、デバイス100が所望の位置に位置決めされるかまたは再位置決めされると、デバイス100は、留置条件に移動して戻され得る。作動ライン116が伸長させられ、留め具130が閉じることを可能にすることができる。作動ライン116のいずれかまたは両方は、留め具130を繰り返して開閉するように繰り返して作動させられ得る。たとえば、留め具130は、繰り返して開閉され、デバイス100が適正に設置されていることを保証することが可能である。
ここで図29Kから図29Oを参照すると、デバイス100は、送達カテーテル102、カップラー117、作動エレメント112、およびスリーブ121から留置され得る。たとえば、デバイス100が適正な場所になると、および、天然の弁尖を把持していると、デバイス100が留置され得る。
図29Kに示されているように、デバイス100は、作動エレメント112から解除され得る。作動エレメント112は、デバイス100およびカラー115から、カップラー117、スリーブ121、または送達カテーテル102の中へ後退させられ得る。作動エレメント112は、作動エレメント112の端部がカップラー117、スリーブ121、または送達カテーテル102の中に位置決めされるように後退させられ得る。そのような位置において、デバイス100およびカラー115は、カップラー117、送達カテーテル102、および作動エレメント112から比較的に自由に移動または枢動することが可能である。
図29Lに示されているように、弛みが、留め具作動ライン116に導入され得、送達カテーテル102、作動エレメント112、およびカップラー117が、デバイス100およびカラー115から後退させられ得るようになっている。カラー115は、1つまたは複数のカップリングテザー119を介して、送達カテーテル102、作動エレメント112、および/またはカップラー117に依然として繋がれ得る。1つまたは複数のカップリングテザー119は、カラー115の周りにループ状にされるか、または、カラー115にその他の方法で固定されるかもしくは取り付けられ得、カラー115をデバイス100のコアプション部分104に取り付けることが可能である。送達カテーテル102およびカップラー117の後退は、圧縮可能なスリーブ121がカラー115とカップラー117の後退位置との間で長手方向に膨張することを引き起こす。スリーブ121は、1つまたは複数のカップリングテザー119を包み、最大距離まで膨張することが可能である。そのような位置において、デバイス100は、送達カテーテル102、作動エレメント112、および/またはカップラー117に繋ぎ留められたままであるが、留め具作動ライン116およびテザー119の中に十分な弛みがあり、デバイス100は、一般的に、送達カテーテル102、作動エレメント112、およびカップラー117に対して、自由に移動することができる。そのような位置において、ユーザーは、デバイス100が実際に留置されるときに(たとえば、天然の弁尖の上などに)、デバイス100がどのように見えることとなるかまたは動作することとなるかを観察またはチェックすることが可能である。
図29Mに示されているように、送達カテーテル102、作動エレメント112、カップラー117、およびスリーブ121は、カラー115から離れるように、より遠くに後退させられ得る。スリーブ121は、カラー115から分離され得る。そのような位置において、デバイス100は、送達カテーテル102、作動エレメント112、および/またはカップラー117に繋ぎ留められたまままたは取り付けられたままであるが、留め具作動ライン116の中に十分な弛みがあり、デバイス100は、一般的に、送達カテーテル102、作動エレメント112、およびカップラー117に対して、自由に移動することができる。さらに、膨張させられた圧縮可能なスリーブ121は、1つまたは複数のカップリングテザー119がカラー115をカップラー117に連結された状態に維持することを可能にし、スリーブ121は、1つまたは複数のカップリングテザー119が留め具作動ライン116と絡まることを防止することが可能である。そのような位置において、ユーザーは、デバイスが実際に留置されるときに(たとえば、天然の弁尖の上などに)、デバイス100がどのように見えることとなるかまたは動作することとなるかを観察またはチェックすることが可能である。
図29Nに示されているように、デバイス100およびカラー115は、1つまたは複数のカップリングテザー119から解除され得、送達カテーテル102、作動エレメント112、カップラー117、スリーブ121、および1つまたは複数のカップリングテザー119は、デバイス100およびカラー115から離れるように後退させられ得る。1つまたは複数のカップリングテザー119は、さまざまな方式で解除され得る。たとえば、1つまたは複数のカップリングテザーは、以前に本明細書で説明されている任意の方式によって解除され得る。留め具作動ライン116は、可動アーム134から取り外され、カップラー117および/または送達カテーテル102に向けてもしくはその中へ引っ張られるかまたはその他の方法で後退させられ得る。そのような実施形態において、デバイス100およびカラー115は、送達カテーテル102、カップラー117、および作動エレメント112から完全に取り外される。
図29Oに示されているように、デバイス100は、完全に閉じられた条件および留置条件で示されている。送達カテーテル102、カップラー117、作動エレメント112、およびスリーブ121は後退させられており、留め具130は、完全に閉じられた位置にあるままである。留置されると、デバイス100は、さまざまな方式で、完全に閉じられた位置に維持され得る。たとえば、デバイス100は、図14Mに関係して説明されている方式のいずれかで、完全に閉じられた位置に維持され得る。
ここで図30Aから図30Lを参照すると、図28Aから図28Oの植え込み可能なデバイス100は、心臓Hの天然の弁または天然の僧帽弁MVの中に植え込まれ、次いで、再び開かれ、再位置決めされ、および再留置されることを示されている。図30Aに示されているように、デバイス100は、心臓Hの天然の僧帽弁MVの中に植え込まれていることを示されている。デバイス100は、さまざまな方式で心臓Hの天然の僧帽弁MVの中に植え込まれ得る。たとえば、デバイス100は、図8~図14Hおよび図15~図20Hに説明および図示されているように、心臓Hの天然の弁または天然の僧帽弁MVの中に植え込まれ得る。また、デバイス100は、同様の様式で、他の天然の弁(たとえば、三尖弁など)の中に植え込まれ得る。
ここで図30Bを参照すると、デバイス100は、作動エレメント112から解除され得る。作動エレメント112は、デバイス100およびカラー115から、スリーブ121、カップラー117、または送達カテーテル102の中へ後退させられ得る。作動エレメント112は、作動エレメント112の端部がスリーブ121、カップラー117、または送達カテーテル102の中に位置決めされるように後退させられ得る。そのような位置では、デバイス100およびカラー115は、スリーブ121、カップラー117、送達カテーテル102、および作動エレメント112から比較的に自由に移動または枢動することが可能である。
ここで図30Cを参照すると、弛みが、留め具作動ライン116およびテザー119に導入され得、送達カテーテル102、作動エレメント112、およびカップラー117が、デバイス100およびカラー115から後退させられ得るようになっている。カラー115は、1つまたは複数のカップリングテザー119を介して、送達カテーテル102、作動エレメント112、および/またはカップラー117に依然として繋がれ得る。1つまたは複数のカップリングテザー119は、カラー115の周りにループ状にされるか、または、カラー115にその他の方法で固定されるかもしくは取り付けられ得、カラー115をデバイス100のコアプション部分104に取り付けることが可能である。送達カテーテル102およびカップラー117の後退は、圧縮可能なスリーブ121がカラー115とカップラー117の後退位置との間で長手方向に膨張することを引き起こす。スリーブ121は、1つまたは複数のカップリングテザー119を包み、最大距離まで膨張することが可能である。そのような位置において、デバイス100は、送達カテーテル102、作動エレメント112、および/またはカップラー117に繋ぎ留められたままであるかまたは取り付けられたままであるが、留め具作動ライン116の中に十分な弛みがあり、デバイス100は、一般的に、送達カテーテル102、作動エレメント112、およびカップラー117に対して、自由に移動することができる。そのような位置において、ユーザーは、デバイス100が実際に留置されるときに(たとえば、天然の弁尖の上などに)、デバイス100がどのように見えることとなるかまたは動作することとなるかを観察またはチェックすることが可能である。
図30Cに示されているように、弛みが、1つまたは複数のカップリングテザー119に導入され得、送達カテーテル102、作動エレメント112、およびカップラー117が、デバイス100およびカラー115から後退させられ得るようになっている。スリーブ121は、膨張条件または伸長条件にあるままであることが可能であり、カラー115とカップラー117との間の距離に広がるかまたは実質的に広がることが可能である。カラー115は、1つまたは複数のカップリングテザー119を介して、送達カテーテル102、作動エレメント112、および/またはカップラー117に依然として繋がれ得る。1つまたは複数のカップリングテザー119は、カラー115の周りにループ状にされるか、または、さまざまな方式で、カラー115をカップラー117にその他の方法で固定するかもしくは取り付けることが可能である。たとえば、1つまたは複数のカップリングテザー119は、カラー115の周りにループ状にされるか、または、以前に本明細書で説明されている方式のいずれかで、カラー115をカップラー117にその他の方法で固定するかもしくは取り付けることが可能である。
図30Dに示されているように、送達カテーテル102、作動エレメント112、カップラー117、およびスリーブ121は、カラー115から離れるように、より遠くに後退させられ得る。スリーブ121は、カラー115から分離され得る。そのような位置において、デバイス100は、送達カテーテル102、作動エレメント112、および/またはカップラー117に繋ぎ留められたまままたは取り付けられたままであるが、留め具作動ライン116の中に十分な弛みがあり、デバイス100は、一般的に、送達カテーテル102、作動エレメント112、およびカップラー117に対して、自由に移動することができる。さらに、膨張させられた圧縮可能なスリーブ121は、1つまたは複数のカップリングテザー119がカラー115をカップラー117に繋がれた状態に維持することを可能にし、スリーブ121は、1つまたは複数のカップリングテザー119が留め具作動ラインと絡まることを防止することが可能であり、スリーブ121は、留め具作動ライン116がカラー115とカップラー117との間に挟まれることを防止することが可能である。そのような位置において、ユーザーは、デバイス100が実際に植え込まれるときに(たとえば、天然の弁尖の上などに)、デバイス100がどのように見えることとなるかまたは動作することとなるかを観察またはチェックすることが可能である。
ここで図30Dから図30Fを参照すると、デバイス100およびカラー115は、送達カテーテル102および作動エレメント112に再連結され得る。張力が、1つまたは複数のカップリングテザー119に印加され得、カップラー117が、前方に前進させられ得、デバイス100およびカラー115が、送達カテーテル102、作動エレメント112、カップラー117、およびスリーブ121に再連結され得るようになっている。また、張力が、留め具作動ライン116に印加され、留め具作動ライン116をデバイス100に近付け、カップラー117および/または送達カテーテル102の中に持って行くことが可能であり、留め具作動ライン116が動き回ったりまたは絡まったりしないようになっている。図30Dおよび図30Eに示されているように、送達カテーテル102、カップラー117、およびスリーブ121は、スリーブ121がカラー115と接触した状態に戻され得るように前進させられ得る。追加的に、図30Eに示されているように、送達カテーテルおよびカップラー117は、より遠くに前進させられ得、スリーブ121がカラー115とカップラー117との間で圧縮するようになっている。
ここで図30Fから図30Hを参照すると、デバイス100は、作動エレメント112に再連結され、再び開かれ、再位置決めされ、および、心臓の天然の弁の中に再留置され得る。図30Fに示されているように、作動エレメント112は、カラー115を通してデバイス100の中へ前進させられ得、作動エレメント112がデバイス100のキャップ114に再係合するようになっている。図30Gに示されているように、作動エレメント112が前進させられ、デバイス100を再び開き、部分的に開いた把持準備のできた条件にすることが可能である。作動エレメント112は、さまざまな方式でデバイス100を再び開くことが可能である。たとえば、作動エレメント112は、以前に本明細書で説明されている方式のいずれかを介して、デバイス100を再び開くことが可能である。部分的に開いた条件にある間に、デバイス100は、天然の弁尖から解放され、移動させられるかまたは再位置決めされ、および、天然の弁尖を再捕獲することが可能である。たとえば、ユーザーは、デバイス100を再位置決めし、弁尖20、22を適正に把持することが可能である。
図30Hに示されているように、デバイス100は、完全に閉じられた条件または留置条件に移動させられ得る。たとえば、デバイス100が所望の位置に位置決めされるかまたは再位置決めされると、デバイス100は、留置条件に移動して戻され得る。作動ライン116が伸長させられ、留め具130が閉じることを可能にすることができる。作動ライン116のいずれかまたは両方は、留め具130を繰り返して開閉するように繰り返して作動させられ得る。たとえば、留め具130は、繰り返して開閉され、デバイス100が適正に設置されていることを保証することが可能である。
図30Iから図30Lを参照すると、デバイス100は、送達カテーテル102、カップラー117、および作動エレメント112から解除され得、デバイス100は、(たとえば、心臓Hの天然の弁(たとえば、天然の僧帽弁MVなど)の中などに)留置され得る。図30Iに示されているように、デバイスは、作動エレメント112から解除され得る。作動エレメント112は、デバイスおよびカラー115から、スリーブ121、カップラー117、または送達カテーテル102の中へ後退させられ得る。作動エレメント112は、ワイヤー112の端部がスリーブ121、カップラー117、または送達カテーテル102の中に位置決めされるように後退させられ得る。そのような位置において、デバイス100およびカラー115は、スリーブ121、カップラー117、送達カテーテル102、および作動エレメント112から比較的に自由に移動または枢動することが可能である。
図30Jに示されているように、弛みが、1つまたは複数のカップリングテザー119に導入され得、送達カテーテル102、作動エレメント112、およびカップラー117が、デバイス100およびカラー115から後退させられ得るようになっている。スリーブ121は、膨張条件または伸長条件にあるままであることが可能であり、カラー115とカップラー117との間の距離に広がるかまたは実質的に広がることが可能である。カラー115は、1つまたは複数のカップリングテザー119を介して、送達カテーテル102、作動エレメント112、および/またはカップラー117に依然として繋がれ得る。1つまたは複数のカップリングテザー119は、カラー115の周りにループ状にされるか、または、さまざまな方式で、カラー115をカップラー117にその他の方法で繋ぐことが可能である。たとえば、1つまたは複数のカップリングテザー119は、カラー115の周りにループ状にされるか、または、以前に本明細書で説明されている方式のいずれかで、カラー115をカップラー117にその他の方法で固定するかもしくは取り付けることが可能である。
図30Kに示されているように、デバイス100およびカラー115は、1つまたは複数のカップリングテザー119、送達カテーテル102、作動エレメント112、およびカップラー117から解除され得、1つまたは複数のカップリングテザー119は、デバイス100およびカラー115から離れるように後退させられ得る。留め具作動ライン116は、可動アーム134から取り外され、カップラー117および/または送達カテーテル102に向けてもしくはその中へ引っ張られるかまたはその他の方法で後退させられ得る。そのような実施形態において、デバイス100およびカラー115は、送達カテーテル102、カップラー117、および作動エレメント112から完全に取り外され、デバイス100は、心臓Hの天然の弁または天然の僧帽弁MVの中に留置される。1つまたは複数のカップリングテザー119は、さまざまな方式でカラー115から解除され得る。たとえば、1つまたは複数のカップリングテザー119は、以前に本明細書で説明されている方式のいずれかで、カラー115から解除され得る。
図30Lに示されているように、デバイス100は、送達カテーテル102、カップラー117、および作動エレメント112から取り外され、心臓Hの天然の弁または天然の僧帽弁MVの中に留置され得る。たとえばデバイス100が適正な場所になると、および、天然の弁尖20、22を把持していると、デバイス100が留置され得る。
圧縮可能なスリーブ121は、多種多様な異なる形態をとることが可能である。カラー115とカップラー117との間で膨張および圧縮することができる任意のスリーブ構成が使用され得る。圧縮可能なスリーブ121の例が、図31A~図31Iによって図示されている。図31Aおよび図31Bによって図示されている例では、送達カテーテル102および圧縮可能なスリーブ121の側面図が示されており、圧縮可能なスリーブ121は、膨張位置または細長い位置から、後退位置または圧縮位置へ移動させられている。スリーブ121は、任意の膨張可能なおよび圧縮可能な材料または材料の複合材であることが可能である。スリーブ121は、ワイヤーメッシュ、圧縮可能なゴムもしくはプラスチック、螺旋状スプリング材料、または、(とりわけ、長手方向に)圧縮可能なおよび膨張可能な任意の他の材料であることが可能である。また、圧縮可能なスリーブ121は、スリーブ121の遠位部分において端部部分123を有することが可能である。
図31Aに示されているように、スリーブ121は、膨張位置または細長い位置へと移動させられ得る。スリーブ121は、スリーブ121の端部部分123が送達カテーテル102から最大距離離れるように膨張することが可能である。細長い位置において、スリーブ121は、半径方向に収縮することが可能である。スリーブ121は、スプリング荷重式になっているか、または、スリーブ121が膨張位置または細長い位置に付勢されるように、その他の方法で構成され得る。
図31Bに示されているように、スリーブ121は、後退位置または圧縮位置へと移動させられ得る。スリーブ121は、さまざまな方式で圧縮され得る。たとえば、スリーブ121の端部部分123がデバイスに接触するように、植え込み可能な補綴デバイスに向けて送達カテーテル102を前進させることによって、スリーブ121が圧縮され得る。この接触の後に、送達カテーテル102がさらに前進させられるほど、スリーブ121がさらに圧縮される。後退位置へのスリーブ121の圧縮は、スリーブ121が半径方向に膨張することを引き起こすことが可能である。しかし、いくつかの例示的な実施形態において、長手方向の圧縮は、半径方向の膨張よりも大きい。
いくつかの例示的な実施形態において、スリーブが、図31Aによって図示されている細長い位置から、図31Bによって図示されている位置へ圧縮されるときに、半径方向の膨張が存在しているように、スリーブが構成されているか、または、小さい量の半径方向の膨張が存在しているが、スリーブがカテーテルを半径方向に越えて伸長しないか、もしくは、スリーブがカテーテルを半径方向にもしくは実質的に半径方向に越えて伸長しないように、スリーブが構成されている。
図31C~図31Iに示されている例示的な実施形態では、スリーブ121は、半径方向内向きにテーパーを付けられており、圧縮されたスリーブがカテーテルを半径方向に越えて伸長しないようになっており、または、圧縮されたスリーブがカテーテルを半径方向にもしくは実質的に半径方向に越えて伸長しないようになっている。スリーブ121は、さまざまな異なる方式で、半径方向内向きにテーパーを付けられ得る。たとえば、スリーブ121は、第1の端部から半径方向内向きに徐々にテーパー付きになっており、次いで、第2の端部に向けて外向きに徐々にテーパー付きになっていることが可能であり、スリーブは、一方の端部のみから円筒状部分へ半径方向内向きにテーパー付きになっていることが可能であり、スリーブは、それぞれの端部から中央の円筒状部分へ半径方向内向きにテーパー付きになっていることが可能であり、スリーブは、起伏のある外側表面を有することなどが可能である。
圧縮可能なスリーブ121の1つの例が、図31Cおよび図31Dによって図示されている。この例では、送達カテーテル102および圧縮可能なスリーブ121の側面図が示されており、圧縮可能なスリーブ121は、膨張位置または細長い位置(図31C)から、後退位置または圧縮位置(図31D)へ移動させられている。また、圧縮可能なスリーブ121は、スリーブ121の近位部分における端部部分3101と、中央部分3102とを有することが可能である。この例では、スリーブは、テーパーを付けられており、スリーブ121の端部部分123、3101が、スリーブ121の中央部分3102の外径よりも大きい外径を有するようになっている。スリーブ121の中央部分3102の直径は、送達カテーテル102の外径よりも小さい。スリーブ121が圧縮されているときには、スリーブ121の中央部分3102の内径が大きくなり、スリーブ121が送達カテーテル102の外径の上にきちんと積み重なることを可能にするが、送達カテーテル102の全体的な直径を超えないか、または、送達カテーテル102の全体的な直径を実質的に超えない。
圧縮可能なスリーブ121の別の例が、図31Eおよび図31Fによって図示されている。この例では、送達カテーテル102および圧縮可能なスリーブ121の側面図が示されており、圧縮可能なスリーブ121は、膨張位置または細長い位置(図31E)から、後退位置または圧縮位置(図31F)へ移動させられている。この例では、スリーブは、テーパーを付けられており、スリーブ121の近位端部における端部部分3101が、スリーブ121の残りの部分よりも大きい外径を有するようになっている。スリーブ121の直径は、送達カテーテル102の外径よりも小さくなっている。スリーブ121が圧縮されているときには、スリーブ121のより小さい直径が大きくなり、スリーブ121が送達カテーテル102の外径の上にきちんと積み重なることを可能にする。圧縮されたスリーブは、送達カテーテル102の全体的な直径を超えないか、または、送達カテーテル102の全体的な直径を実質的に超えない。
図31G~図31Iに示されているように、1つの例示的な実施形態において、スリーブ121は、デバイス100のカラー115に接続され得る。スリーブ121は、多種多様な異なる方式でカラー115に接続され得る。1つの例示的な実施形態において、スリーブ121は、カテーテルを引っ張ることによって、カラー115から取り外され得る。図31G~図31Iによって図示されている例示的な実施形態において、スリーブ121は、デバイス100のカラー115の上に伸びており、および/または、摩擦嵌めしている。図31Gにおいて、カラー115は、遠位端部123がカラーの上に引き伸ばされていることに起因して、スリーブ121の遠位端部123の中に固定されている。依然として図31Gを参照すると、圧縮されたスリーブは、送達カテーテル102の全体的な直径を超えておらず、または、送達カテーテル102の全体的な直径を実質的に超えていない。図31Hおよび図31Iを参照すると、スリーブ121が伸長させられているときには、スリーブ121の内径が減少し、張力が、カラー115を保持しているスリーブの部分に印加され、スリーブ121がカラーから引き離れるようになっている。そうであるので、スリーブは、デバイス100がカテーテル102から分離するときに受動的に留置し、次いで、デバイスから解放する。
圧縮可能なスリーブ121は送達カテーテル102に直接的に取り付けられているものとして示されているが、他の実施形態も企図されるということが認識されることとなる。たとえば、スリーブ121は、スリーブ121と送達カテーテル102との間に配設されているカップラーに取り付けられ得る。スリーブ121は、多種多様なカップラーに取り付けられるかまたはその他の方法で固定され得る。たとえば、スリーブは、本明細書で説明されているカップラー117、517、617、717、817、917、1017のいずれかに取り付けられるかまたはその他の方法で固定され得る。追加的に、圧縮可能なスリーブ121は、本明細書で説明されているデバイス100、400、500、600、900、1000、1100のいずれかとともに使用され得、または、任意の他の植え込み可能な補綴デバイスとともに使用され得る。
ここで図32Aおよび図32Bを参照すると、1つの実施形態による圧縮可能なスリーブ121の断面が示されている。圧縮可能なスリーブ121は、概して円筒状になっており、スリーブ121を通って伸長するフレーム部材160と、フレーム部材160に取り付けられているカバー162とを備えている。フレーム部材160は、圧縮位置と膨張位置との間で移動可能な半リジッドのまたはリジッドの材料であることが可能であり(たとえば、ワイヤースプリング材料など)、カバー162は、ファブリック、メッシュ、または他の適切な被覆であることが可能である。図示されている実施形態において、フレーム部材160は、螺旋状のまたはその他の方法で圧縮可能なワイヤーまたはスプリングであり、カバー162は、ファブリックまたはメッシュであり、それは、スリーブ121の長さに広がっており、フレーム部材160をカバーするかまたは実質的にカバーしている。しかし、フレーム部材160およびカバー162は、さまざまな他の形態をとることが可能である。たとえば、フレーム部材160は、ワイヤーもしくはメッシュフレームまたは他の適切な設計であることが可能である。
図32Aに示されているように、スリーブ121は、後退位置または圧縮位置にある。フレーム部材160は、フレーム部材160の長手方向の長さを減少させるように圧縮され得る。カバー162は、フレーム部材160の螺旋部分同士の間に伸長している。
図32Bに示されているように、スリーブ121は、膨張位置または細長い位置にある。フレーム部材160は、フレーム部材160の長手方向の長さを増加させるように膨張させられるかまたは細長くなることが可能である。カバー162は、フレーム部材160の螺旋部分同士の間に伸長している。フレーム部材160は、さまざまな方式によって(たとえば、付勢スプリング力などによって)、細長い位置または膨張位置に付勢され得る。
ここで図33Aおよび図33Bを参照すると、1つの実施形態による圧縮可能なスリーブ121の断面が示されている。圧縮可能なスリーブ121は、圧縮可能なまたはその他の方法で調節可能な材料の単一のピースであることが可能であり、それは、第1の直径を有する外側部分170と、第2の直径を有する内側部分170と、中間部分171とを有しており、中間部分171は、第1の直径と第2の直径との間の直径を有しており、外側部分170および内側部分172を接続している。スリーブ121は、内側部分172がスリーブ121の外側部分170の中を移動させられるかまたはその他の方法でスライドさせられ得るように構成され得、中間部分171の長さが増加させられ、スリーブ121の全体的な長さが減少させられるようになっている。また、スリーブ121は、内側部分172がスリーブの外側部分170の外側をまたはそれから離れるように移動させられるかまたはその他の方法でスライドさせられ得るように構成され得、中間部分171の長さが減少させられ、スリーブ121の全体的な長さが増加させられるようになっている。スリーブ121は、圧縮可能な、半可撓性の、またはその他の方法で移動可能な材料(たとえば、ゴム、プラスチック、ポリマー、または他の同様の材料など)であることが可能である。外側部分170、中間部分171、および内側部分172は、以前に説明されているように、スリーブ121がカップラー117、カラー115、および/または1つもしくは複数のカップリングテザー119をカバーすることができるようにサイズ決めおよび形状決めされ得る。
図33Aに示されているように、スリーブ121は、膨張位置または細長い位置にある。内側部分172は、スリーブ121の外側部分170の外側をまたはそれから離れるように移動またはその他の方法でスライドさせられ、中間部分171の長さが減少させられ、スリーブ121の全体的な長さが増加させられるようになっている。内側部分172は、外側部分170を越えて伸長することが可能であり、スリーブ121が最大長さ位置まで細長くされるようになっている。
図33Bに示されているように、スリーブ121は、後退位置または圧縮位置にある。内側部分172は、スリーブ121の外側部分170の中をまたはその中へ移動させられるかまたはその他の方法でスライドさせられ、中間部分171の長さが増加させられ、スリーブの全体的な長さが減少させられるようになっている。内側部分172は、外側部分170の中へ伸長することが可能であり、スリーブが最小長さ位置まで圧縮されるようになっている。
ここで図34Aおよび図34Bを参照すると、1つの実施形態による植え込み可能な補綴デバイス100が示されている。デバイス100は、送達カテーテル102から留置され、コアプション部分104およびアンカー部分106を含む。いくつかの実施形態において、デバイス100のコアプション部分104は、随意的に、コアプションエレメント110(たとえば、スペーサー、プラグ、膜、シートなど)を含むことが可能であり、コアプションエレメント110は、天然の弁の天然の弁尖同士の間に植え込まれるように適合されており、作動エレメントまたはシャフト112にスライド可能に取り付けられている。アンカー部分106は、開条件と閉条件との間で作動可能であり、たとえば、パドルおよび/またはグリップエレメントのうちの1つまたは複数などのような、多種多様な形態をとることが可能である。作動エレメント112の作動は、デバイス100のアンカー部分106を開閉し、植え込みの間に天然の弁尖を把持する。作動エレメントまたはシャフト112は、多種多様な異なる形態をとることが可能である。たとえば、作動エレメントまたはシャフトは、作動エレメントまたはシャフトの回転がコアプション部分104に対してアンカー部分106を移動させるようにネジ山を付けられ得る。または、作動エレメントまたはシャフトはネジ山を付けられないことも可能であり、作動エレメントまたはシャフト112を押すかまたは引くことが、コアプション部分104に対してアンカー部分106を移動させるようになっている。
いくつかの実施形態において、デバイス100のアンカー部分106は、外側パドル120および内側パドル122を含み、それらは、部分124、126、128によって、キャップ114とコアプションエレメント110との間に接続されている。部分124、126、128は、本明細書で説明されている位置のすべての間で移動するようにジョイントされおよび/または可撓性になっていることが可能である。部分124、126、および128による、外側パドル120、内側パドル122、コアプションエレメント110、およびキャップ114の相互接続は、本明細書に図示されている位置および移動にデバイスを拘束することが可能である。
いくつかの実施形態において、作動エレメント112は、送達カテーテル102およびデバイスの中心を通って(たとえば、コアプションエレメント110などを通って)、遠位端部(たとえば、アンカー部分106の遠位接続部におけるキャップ114)まで伸長している。作動エレメント112を伸長および後退させることは、デバイスの近位端部とデバイスの遠位端部との間の間隔をそれぞれ増加および減少させる(たとえば、いくつかの実施形態において、それは、コアプションエレメント110とキャップ114との間の間隔を増加および減少させる)。カラー115または他の取り付け部分は、直接的にまたは間接的にのいずれかで、コアプションエレメント110を送達カテーテル102に除去可能に取り付け、作動エレメント112が、作動の間にカラー115およびコアプションエレメント110を通ってスライドし、アンカー部分106のパドル120、122を開閉するようになっている。
いくつかの実施形態において、デバイス100は、また、カップラー117を含むことが可能であり、カップラー117は、カラー115を送達カテーテル102に除去可能に取り付ける。カップラー117は、カラー115に除去可能に取り付けられ得、送達カテーテル102に固定してまたは除去可能に取り付けられ得る。カップラー117は、多種多様な方式で送達カテーテル102をカラー115に取り付けることが可能である。たとえば、カップラー117は、PCT特許出願公開第WO2020/076898号に説明されている方式のいずれかで、または、以前に本明細書で説明されている方式のいずれかで、カラー115を送達カテーテル102に取り付けることが可能である。そのような実施形態において、作動エレメント112は、作動の間に、カップラー117、カラー115、およびコアプションエレメント110を通ってスライドし、アンカー部分106のパドル120、122を開閉する。本明細書で詳述されているように、カップラー117は、デバイス100の設置、再位置決め、および/または交換を促進させることが可能である。
いくつかの実施形態において、カップラー117は、カップラー117の遠位部分においてフランジ131を含み、フランジ131は、カップラー117の残りの部分を越えて半径方向に伸長している。フランジ131は、送達カテーテル102および/またはカラー115の直径を越えて半径方向に伸長することが可能である。フランジ131は、多種多様な異なる形態をとることが可能である。フランジは、可撓性になっていることが可能であり、フランジが、別のカテーテル(たとえば、ガイドシースおよび/または位置決めカテーテルなど)の内側に配設されているときに、半径方向内向きに圧縮または屈曲することができるようになっている。たとえば、フランジ131は、半径方向内向きに圧縮または屈曲され得、フランジが、カップラーの残りの部分の半径方向外側表面を越えて伸長しないようになっている。
フランジ131は、たとえば、デバイス100がカラーに向けておよびカラーから離れるように移動させられるときなどに、留め具作動ライン116がテザーと絡まること、または、カップラー117とカラー115との間に挟まれることを防止することが可能である。たとえば、フランジ131は、カラー115とカップラー117との間のギャップから離れるように半径方向外向きに留め具制御ライン116をガイドする。フランジ131は、本明細書で説明されている他の実施形態のいずれかにおいて使用され得る。
デバイス100は、以前に本明細書で説明されている任意の方法もしくは手順、または、それらの方法または手順のシミュレーションによって、挿入および留置され得る。たとえば、デバイス100は、図8~図14Mおよび図15~図20Mに説明および図示されているように、挿入および留置され得る。
図34Aに示されているように、デバイス100は、作動エレメント112およびカップラー117に連結され得る。カップラー117は、カラー115と接触していることが可能であり、カップラー117およびカラー115は、1つまたは複数のカップリングテザー119を介して連結され得る。図34Bに示されているように、デバイス100は、作動エレメント112から解除され得、カップラー117、作動エレメント112、および送達カテーテル102は、デバイス100およびカラー115から後退させられ得る。カラー115は、1つまたは複数のカップリングテザー119を介してカップラー117に連結されたままである。フランジ131は、半径方向外向きに伸長しており、留め具作動ライン116を外向きに押しており、それによって、留め具作動ライン116が1つまたは複数のカップリングテザー119と絡まることおよびカラー115とカップラーとの間に挟まれることを防止する。
図35を参照すると、1つの例示的な実施形態において、作動エレメント112は、遠位端部においてキャップ114に直接的に取り付けられる代わりに、近位端部においてデバイス100に取り付けられている。これは、作動エレメント112を遠位端部または遠位に位置決めされているキャップ114に連結するさまざまな異なるカップラーを使用して、多種多様な異なる方式で達成され得る。この近位再接続ポイントは、上記に説明されているテザリング実施形態のすべてにおいて、デバイスへのシャフト112の再取り付けをより容易にする。そうであるので、デバイスの近位端部において作動エレメントを取り付ける以下の実施形態は、本明細書で開示されているテザリング実施形態のいずれかに適用され得、テザーを含まない用途においても使用され得る。
図35に図示されているように、据え付けの間に、デバイス100は、天然の弁または僧帽弁の中へ位置決めされ、上記に説明されているように、前尖20および後尖22に固着され得る。デバイス100は、所望の結果を実現するために再位置決めを必要とする可能性がある。これは、デバイス100を取り付けること、および、次いで、弁が正しく機能しているかどうかを決定するために天然の弁を観察することを必要とする。デバイス100が所望の通りに天然の弁を修復したかどうかを決定するために、デバイス100は、作動エレメント112から解放され得、デバイス100ならびに弁尖20および22が作動エレメント112からの影響なしに動き回ることを可能にするようになっている。しかし、デバイス100が再位置決めされることを必要とされる場合には、それは、上記に説明されているように、作動エレメント112に再び取り付けられることを必要とする可能性がある。本明細書で図示されている他の例示的な実施形態において、作動エレメント112は、デバイス100の近位端部を通過させられ、デバイス100の遠位端部に位置付けされているキャップ114にねじ込まれるかまたはその他の方法で連結され得る。図35の例示的な実施形態に図示されているように、テレスコープ式カップラー3502が、コアプションエレメント110の中に位置決めされており、キャップ114に固着されており、作動エレメント112のネジ山付きの端部3504(または、他のカップリング構造体)を受け入れるように適合されている。
図36は、デバイス100から別個にカップラー3502の断面を図示している。図示されている例示的な実施形態において、カップラー3502は、3つの部材を含む。しかし、カップラー3502は、任意の数の部材を含むことが可能である。図示されている実施形態において、カップラー3502は、外側スリーブ3602、内側スリーブ3604、および内側シャフト3606から形成され得る。パーツのそれぞれは、環状になっているか、環状の部分を有するか、または、他の閉じたチューブ状の形状を有することが可能である。内側シャフト3606は、作動エレメントとの取り付け可能な/解放可能な接続のためのネジ山付きの部分3608または他のカップリング構造体を含むことが可能である。また、図示されている内側シャフト3606は、内側シャフトの遠位端部におけるキャップ114への取り付けのためのネジ山付きの受容部3612または他のカップリング構造体を含む。例示的な実施形態において、内側シャフト3606の遠位端部は、キャップ114に恒久的に取り付けられ得る。
いくつかの例示的な実施形態において、カップラー3502のコンポーネントは、随意的に、外側スリーブ3602、内側スリーブ3604、および/または内側シャフト3606の間の回転に抵抗する形状で形成され得る。たとえば、コンポーネントは、それに限定されないが、長円形であるか、長方形であるか、スプラインなどのようなアライメント構造体とともに形成されるか、または、コンポーネント間の回転に抵抗する別の形状であることが可能である。そのような形状は、ネジ山付きチャンバー3608、3612がカップラー3502の他のコンポーネントに対して回転することを防止することが可能である。しかし、いくつかの例示的な実施形態において、外側スリーブ3602、内側スリーブ3604、および/または内側シャフト3606は、互いに対して回転するように構成されている。
図37は、作動エレメント112がカップラー3502の近位端部3610のネジ山付きチャンバー3608にねじ込まれている(または、その他の方法でカップラーに接続されている)状態の図36のカップラー3502の断面図を図示している。第1の半径方向外向きに伸長するステップ3702が、内側シャフト3606の近位端部に示されている。第1の半径方向内向きに伸長するステップ3704が、内側スリーブの遠位端部に示されている。第2の半径方向外向きに伸長するステップ3706が、内側スリーブ3604の近位端部に示されており、第2の半径方向内向きに伸長するステップ3708が、外側スリーブ3602の遠位端部に示されている。
本明細書で前に述べられているように、デバイス100のコンポーネントは、作動エレメント112の伸長を介して作動させられる。図38は、作動エレメント112がカテーテル(図38には示されていない)から伸長させられているときのカップラー3502を図示している。内側シャフト3606は、作動エレメント112によって伸長することを引き起こされ、内側シャフト3606が内側スリーブ3604から外向きに伸長するようになっている。特定の量の伸長において、第1の半径方向内向きに伸長するステップ3702は、第1の半径方向外向きに伸長するステップ3704に出会う。しかし、いくつかの実施形態において、外側スリーブ3602、内側スリーブ3604、および内側シャフト3606の間の摩擦に応じて、第1の半径方向内向きに伸長するステップ3702が第1の半径方向外向きに伸長するステップ3704に出会う前に、内側スリーブ3604が外側スリーブ3602から外へ伸長し始めることが可能である。
図39に図示されているように、作動エレメント112が伸長し続けるとき、第1の半径方向内向きに伸長するステップ3704に対する第1の半径方向外向きに伸長するステップ3702の係合は、内側シャフト3606が外側スリーブ3602から外向きに内側スリーブ3604を伸長させることを引き起こす。作動エレメント112がカップラー3502の中へ伸長し続けるとき、内側スリーブ3604は、第2の半径方向外向きに伸長するステップ3706が第2の半径方向内向きに伸長するステップ3708に接触するまで、外側スリーブ3602から外へ伸長させられる。
図40および図41を参照すると、プロセスが逆にされ、内側シャフト3606を外側スリーブ3602の中へ引き戻す。作動エレメント112が後退させられるとき、内側シャフト3606は、図40に図示されているように、内側スリーブ3604の中へ引き込まれる。繰り返しになるが、外側スリーブ3602、内側スリーブ3604、および内側シャフト3606の間の摩擦の量に応じて、内側スリーブ3604は、内側シャフト3606が内側シャフト3604の中へ完全に後退する前に、外側スリーブ3602の中へ後退し始めることが可能である。作動エレメント112の後退が継続するとき、内側シャフト3606および内側スリーブ3604は、図41に図示されているように、外側スリーブ3602の中へ引き込まれる。
図38~図39のプロセスは、図35および図42~図43の中の例示的なデバイス100の中に図示されている。図35に図示されているように、カップラー3502は、コアプションエレメント110の中に位置付けされており、ネジ山付き内側チャンバー3608(または、他のカップリング構造体)は、それがデバイス100の近位端部に隣接するように位置決めされている。カップラー3502の遠位端部3614は、ネジ山付きの受容部3612(または、他のカップリング構造体)を介して、キャップ114に固着されている。いくつかの例示的な実施形態は、他の固定方法(それに限定されないが、溶接または締まり嵌めなど)を使用することが可能である。
図42は、内側シャフト3606が作動エレメント112によって内側スリーブ3604から伸長させられていることを図示している。内側シャフト3606が伸長するとき、それは、遠位端部(たとえば、キャップ114、別の取り付け部分など)を押し、外側パドル120および内側パドル122が互いに対して真っ直ぐになることを引き起こす。作動エレメント112が送達カテーテル102から伸長し続けるとき、カップラー3502のセクションは、図43に図示されているようにカップラーが完全に伸長させられるまで、図38および図39に図示されているように外向きに伸長する。示されているように、デバイス100が完全に伸長させられ、アンカー部分106もその完全に伸長させられた構成になるようになっている。
作動エレメント112が後退させられるとき、デバイスは、図44に図示されているように、内側パドル122および外側パドル120を外向きに移動させる。デバイス100は、天然の弁の中に位置決めされ(たとえば、天然の僧帽弁MVの中に位置決めされ、前尖20および後尖22に固着される)、図45に図示されているように閉じられ得る。据え付ける医師は、カップラー3502から作動エレメント112を解除することが可能であり、作動エレメントへの取り付けの結果としてデバイスが移動することを妨げられないようになっている。たとえば、据え付ける医師は、作動エレメント112を回転させることが可能であり、それがカップラー3502からねじ回して外れ、カップラー3502から取り外されるようになっている。
しかし、デバイスを解放した後に、デバイスの位置が望ましくないということが決定される場合には、作動エレメント112が、デバイス100に再び取り付けられ得、本明細書で説明されている様式のいずれかで、デバイス100が再位置決めされることを可能にするようになっている。カップラー3502のネジ山付き部分または他のカップリング部分3608は、図46に図示されているように、デバイス100のコアプション部分104の近位部分にあるままである。
例示的な実施形態が、図47に図示されている。図示されているように、カップラー3502は、キャップ214と近位カラー211との間に位置決めされている。1つの例示的な実施形態において、カラーは、本明細書で説明されている様式のいずれかで、デバイス200を送達シースに接続するおよび/または繋ぐために使用される。図47は、PCT特許出願公開第W02020/076898号に示されて説明されているデバイスのうちの1つのコアプションエレメント210、接続部分223、パドルフレーム224、内側パドル222、パドル220、および留め具230を図示しており、その文献は、参照により本明細書に組み込まれている。
作動エレメント112(図47~図51には示されていない)が伸長させられるとき、図38および図39に関して説明されているように、カップラー3502が伸長する。図48は、カップラーが作動エレメント112(図47~図51には示されていない)によって部分的に伸長させられている、図47の例示的な実施形態を示している。留め具は、図面を簡単化するために図示されていない。内側パドル222およびパドル220は、開位置で示されている。また、図示されているのは、接続部分223、パドルフレーム224、および、デバイス200の遠位部分207に位置付けされているキャップ214である。図49は、カップラー3502が完全に伸長させられている状態の図47および図48のデバイス200を示している。
図47は、据え付けられた条件でのデバイス200を示している。デバイス100の設置をテストするために、作動エレメントがデバイス100から除去された後に、据え付け者は、デバイスを再位置決めすることを決定することが可能である。そのような場合では、作動エレメント112は、デバイス100の近接端部におけるネジ山付きチャンバーまたは他のカップリング構造体3608の中へ再挿入され、パドルが、図48に示されているように伸長させられる。また、デバイスは、図49に示されているように、または、天然の弁の中にデバイスを再位置決めするために必要とされる任意の他の位置まで、完全に伸長させられ得る。
図50および図51に図示されているように、作動エレメント112は、送達シース(図示せず)の中へ引き戻され、カップラー3502によってデバイス200を閉じる。デバイス100を再位置決めすることおよび閉じることは、デバイスを再捕獲し、デバイスを天然の弁に(たとえば、天然の弁の前尖20および後尖22などに)固着する。
随意的なシール213が、図47の例に図示されている。1つの例示的な実施形態において、シール213は省略されており、コアプションエレメント210および外側スリーブ3602の遠位端部は、密封して一緒に接続されている。また、血液密封シールが、外側スリーブ3602、内側スリーブ3604、および内側シャフト3606の間に提供され得る。コアプションエレメント210と外側スリーブ3602との間のシールされた接続、および、外側スリーブ3602、内側スリーブ3604、および内側シャフト3606の間の血液密封カップリングは、デバイスがどの位置にあるかに関係なく、血液がコアプションエレメントの遠位端部に流入することを防止または阻止する。
留め具制御ライン116(たとえば、図42を参照)および/またはテザー119は、多種多様な異なる方式で補綴デバイスに接続され得る。図52~図60は、留め具制御ライン116とデバイス100との間の解放可能な接続部の例示的な実施形態を図示している。しかし、図52~図60によって図示されている解放可能な接続部は、また、テザーをデバイスに接続するために使用され得る。図52~図60によって図示されているデバイス100は、本明細書で説明されているデバイスのいずれか、本明細書で参照されている特許もしくは特許出願に説明されているデバイスのいずれか、または、天然の心臓弁(たとえば、僧帽弁もしくは三尖弁など)を修復するための任意の他の公知のデバイスであることが可能である。
ここで図52を参照すると、1つの実施形態による、植え込み可能な補綴デバイス100、送達カテーテル102、作動エレメント112、カラー115、およびカップラー117が示されている。また、デバイス100は、キャップ114(または、他の取り付け部分)および/または留め具130を含むことが可能である。いくつかの実施形態において、留め具は、ベースまたは固定アーム132、可動アーム134、返し136、およびジョイント部分138を含む。随意的に、デバイスは、コアプションエレメント(たとえば、スペーサーなど)を含むことが可能である。1つの実施形態では、留め具作動ライン116は、留め具の可動アーム134に接続するためにループ状になっている。図52によって図示されている例では、留め具作動ラインは、送達カテーテル102およびカップラー117を通って伸長し、可動アーム134のリング、ループ、または他の開口部5201を通って伸長し、作動エレメント112の周りに伸長し、リング5201を通って伸長して戻り、カップラー117を通って伸長して戻り、送達カテーテル102を通って伸長して戻り、近位端部に向けて伸長する。可動アーム134に取り付けられている作動ライン116に張力を印加することによって、留め具130が開かれ、それによって、可動アーム134がジョイント部分138の上で屈曲するか、関節運動するか、または枢動することを引き起こすことが可能である。
図53に示されているように、留め具作動ライン116のループ状の端部5302は、デバイス100(図53には示されていない)の可動の留め具アーム134の上のリング、ループ、または他の開口部5201を通って伸長している。留め具作動ライン116の端部5304は、留め具のリング、ループ、または他の開口部5201を通って伸長している。そうであるので、ループ状の端部5302からワイヤー112を除去することは、留め具から留め具作動ライン116を解除することとなる。
カテーテル102は、さまざまな方式で設計され、1つまたは複数のルーメン/通路を有することが可能である。図54~図56に示されている例示的な実施形態において、カテーテル102は、第1のライン通路5202A、第2のライン通路5202B、第3のライン通路5202C、および第4のライン通路5202Dを含む。また、ワイヤー通路146が、カテーテルを通って伸長している。図54および図55を参照すると、第1の留め具作動ライン116は、カテーテル102の第1のライン通路5202Aを通って伸長し、留め具のリング、ループ、または他の開口部5201を通って伸長し、作動エレメント112の周りに伸長し、留め具のリング、ループ、または他の開口部5201を通って伸長して戻り、カテーテル102の第3のライン通路5202Cを通って伸長している(図55は、作動ラインルーティングをより明確に示すために含まれている)。図54および図56を参照すると、第2の留め具作動ライン116は、カテーテル102の第2のライン通路5202Bを通って伸長し、留め具のリング、ループ、または他の開口部5201を通って伸長し、作動エレメント112の周りに伸長し、留め具のリング、ループ、または他の開口部5201を通って伸長して戻り、カテーテルの第4のライン通路5202Dを通って伸長している(図55は、作動ラインルーティングをより明確に示すために含まれている)。
カテーテルの中のライン通路5202Aをライン通路5202Cとは正反対に置くことによって、および、ライン通路5202Bをライン通路5202Dとは正反対に置くことによって、ラインによってカテーテルに印加される引張力が互いに打ち消し合う。これは、留め具作動ライン116を引っ張ることに起因するカテーテル102の意図しない曲げを防止する。いくつかの実施形態において、ライン通路5202A、5202C、5202B、および5202Dは、正反対に置かれていない。
ここで図57~図60を参照すると、デバイス100は、送達カテーテル102、カップラー117、作動エレメント112、および留め具作動ライン116から留置され得る。図57を参照すると、返し留め具130は、可動アーム134に取り付けられている作動ライン116への張力を弱めることによって閉じられ、それによって、可動アーム134がデバイス100の固定アーム132に向けて閉じることを引き起こすことが可能である。図57および図58を比較することによって示されているように、デバイスは、作動エレメント112から解除され得る。図58に示されているように、作動エレメント112は、デバイス100およびカラー115から、カップラー117および送達カテーテル102に向けて後退させられ得る。作動エレメント112は、作動エレメント112の端部がカップラー117のワイヤー通路146の中に位置決めされる(または、さらに後退させられる)ように後退させられ得る。そのような位置において、留め具作動ライン116は、もはや、作動エレメント112の周りに固定されておらず、送達カテーテル102およびカップラー117がデバイス100から後退させられ得るようになっている。
図59に示されているように、デバイス100およびカラー115が作動エレメント112から解除されると、カップラー117は、デバイス100から離れるように後退させられ得る。留め具作動ライン116は、デバイス100の可動アーム134の上のリングまたは他の開口部5201を通して引っ張られ、カップラー117の中へ後退させられる。そうであるので、デバイス100は、送達カテーテル102、カップラー117、および作動エレメント112から完全に取り外される。
図60に示されているように、デバイス100は、完全に閉じられた条件および留置条件で示されている。送達カテーテル102、カップラー117、および作動エレメント112は後退させられており、留め具130は、完全に閉じられた位置にあるままである。留置されると、デバイス100は、さまざまな方式で、完全に閉じられた位置に維持され得る。たとえば、デバイス100は、図14Mに関係して説明された方式のいずれかで、完全に閉じられた位置に維持され得る。別の例示的な実施形態において、デバイスのパドルは、随意的に、心臓の鼓動とともに部分的に開閉するように構成され得るが、留め具は、それらの閉構成にあるままである。
留め具作動ライン116が図52~図60によって図示されている様式でルーティングされているときには、両方の近位端部5304を第1の距離だけ引っ張ることは、第1の距離の2分の1の第2の距離のリングまたは他の開口部5201の移動を結果として生じさせる。これは、いくつかの他の用途において有利である可能性がある。たとえば、留め具のより遅い開口部の移動は、留め具をより制御しやすくすることが可能であり、リングまたは他の開口部5201に印加される力が、近位端部5304に印加される引っ張り力の2倍または約2倍になることとなる。しかし、いくつかの用途において、留め具作動ライン116の近位端部5304の移動と留め具リングもしくは他の開口部5201との間に1対1の相関関係を提供すること、および/または、留め具作動ラインの近位端部5304に印加される力と留め具リングまたは他の開口部5201との間に1対1の相関関係を提供することが、有益である可能性がある。
留め具作動ラインの近位端部5304の移動と留め具リングもしくは他の開口部5201との間の1対1の相関関係は、さまざまな異なる方式で提供され得る。図61は、留め具作動制御6100の例示的な実施形態を示しており、それは、図52~図60によって図示されている留め具作動構成体とともに使用され、留め具作動ラインの近位端部5304の移動と留め具リングまたは他の開口部5201との間に1対1の相関関係を提供することが可能である。この実施形態では、留め具作動ライン116の両方の端部が、送達カテーテル102を通してルーティングされている。留め具作動ライン116のループ5302が、作動エレメント112の周りに配設されている。留め具作動ライン116の両方の端部5304は、送達カテーテル102に進入し、送達カテーテル102の近位端部においてルーメン6102の中へ退出している。ルーメン6102またはルーメンの一部分は、カテーテル102の端部に対して移動可能である。いくつかの例示的な実施形態において、ルーメン6102は、弾性的な材料(たとえば、弾性的なポリマーなど)から作製されているが、多種多様な異なる材料から作製され得る。ルーメン6102は、スライダー6104の上のピン6103の周りに通っている。スライダーは、送達カテーテル102のハンドル6105の上にある。
制御ライン116は、ルーメン6102を退出し、端部5304は、ピン6103の反対側において、送達カテーテル102に接続されている。ピン6103を引っ張ることは、カテーテルから離れるようにルーメン6102を引っ張り、または、ルーメンを引き伸ばし、ルーメン6102の中にある二重に折り返された制御ラインを引っ張る。ピン6103を第1の距離だけ引っ張ることは、同じ第1の距離のリングまたは他の開口部5201の移動を結果として生じさせる。この等しい移動は、2つの端部5304が両方とも、リングまたは他の開口部5201を通る、ピン6103の周りのループであることによって引き起こされる。カテーテルの遠位端部において、制御ラインは、制御ワイヤー112の周りにループにされることによって拘束されており、カテーテルの近位端部において、制御ライン116は、カテーテルに固定されている。
制御ライン116の端部5304は、多種多様な異なる方式で送達カテーテルに接続され得る。たとえば、端部5304は、送達カテーテル102の近位端部に接続されており、カテーテルの遠位端部に接続されており、または、中間プルワイヤーに繋がれ得、中間プルワイヤーは、カテーテルに接続されており、張力均等化を提供する。図示されている例では、留め具作動ライン116は、送達カテーテル102を通過し、結び目6106またはストップを伴って送達カテーテル102の遠位端部において終端し、カテーテルに張力均等化を提供する。そうであるので、図61に示されている実施形態は、スライダー6104の移動によって留め具130の1対1の作動を提供する。
ここで図62~図64を参照すると、送達システムおよび弁修復デバイス1300の例示的な実施形態が図示されており、そこでは、デバイス1300の一部分が、送達カテーテル1302の遠位端部において、カップラー1317の中にフィットしている。デバイス1300は、多種多様な異なる形態をとることが可能である。たとえば、デバイス1300は、本明細書で説明されているデバイスのいずれか、本明細書で参照されている特許もしくは特許出願に説明されているデバイスのいずれか、または、天然の心臓弁(たとえば、僧帽弁もしくは三尖弁など)を修復するための任意の他の公知のデバイスであることが可能である。デバイス1300の一部分は、さまざまな異なる方式でカップラー1317の中にフィットすることが可能である。1つの実施形態では、カップラー1317の一部分は、デバイスの一部分の中にフィットすることが可能である。
図62~図64を参照すると、図示されている例示的なカップラー1317は、少なくとも1つのライン開口部6201A、6201Bを有している。留め具作動ライン1316A、1316Bは、送達カテーテル1302の近位端部から、カップラー1317を通って、ライン開口部6201A、6201Bを通って外向きに伸長している。そのポイントにおいて、留め具作動ライン1316A、1316Bは、留め具1330に(たとえば、留め具1330の可動アーム1334の上などに)固定され得る。
図62を参照すると、留め具1330は、可動アーム1334に取り付けられている作動ライン1336A、1336Bへの張力を低減させることによって閉じられ得る。結果として、可動アーム1334は、デバイス100の固定アーム1332に向けて、ジョイント部分1338の上で屈曲するか、関節運動するか、または枢動する。パドル1320は、本明細書で説明されている様式のいずれかで、制御ワイヤー112(図62~図64には示されていない)を後退させることによって閉じられ得る。
図64に示されているように、デバイス1300は、たとえば、デバイス1300の中からカップラー1317の中へ活性化ワイヤー(図62~図64には示されていない)を後退させることなどによって、カップラー1317から解放され得る。デバイスは、複数のカップリングテザー1319によって、送達カテーテル1302に取り付けられたままであることが可能であり、複数のカップリングテザー1319は、送達カテーテル1302の遠位端部からカップラー1317を通って伸長しており、デバイス1300に(たとえば、カラー1315などに)取り付けられている。デバイス1300は、最終的な取り外しの前にデバイス1300の位置決めをテストする手段として、送達カテーテル1302に繋ぎ留められたままであることが可能である。いくつかの実施形態において、カップリングテザー1319は、カップラー1317の上部部分または上側部分の中の複数の孔部を通して挿入され得る。いくつかの実施形態において、カップリングテザー1319は、カラー1315の表面の中の複数の孔部を通してテザー1319を挿入することによって、デバイス1300に固定され得る。
テザー1319は、多種多様な異なる構成を有することが可能である。たとえば、図64によって図示されている4つのラインは、2つのテザー1319であることが可能である。それぞれのテザー1319は、カテーテル1302を通って伸長し、デバイス1300を通ってループし、テザーをデバイスに連結し、カテーテルを通って伸長して戻る。しかし、テザーは、多種多様な異なるルーティング構成を有することが可能である。
1つの例示的な実施形態において、カップラー1317およびカラー1315はキー接続させられ、カップラー1317(および、取り付けられているカテーテル1305)とカラー1315(および、取り付けられているデバイス1300)との間の相対的な回転を防止することが可能である。カップラー1317およびカラー1315は、多種多様な異なる方式でキー接続させられ得る。たとえば、カップラー1317およびカラー1315は、カラーがカップラーの中へ挿入されるときに(またはその逆もまた同様)互いに対して回転することができない相補的な形状を有することが可能である。
ここで図65を参照すると、例示的なキー接続させられたカップラー6517およびカラー6515が図示されている。この図では、カテーテル6502およびカップラー6517は、分解図で示されているが、典型的には、取り付けられることとなる。カテーテル6502の遠位端部は、複数のテザー通路6505および作動エレメント通路6504を含む。カップラー6517は、カテーテル6502の作動エレメント通路6504と整合させられているワイヤー通路6507と、複数のテザー通路6503と、複数のキーイング特徴6509とを含む。カップラー6517は、カラー6515の形状と同様のまたは実質的に同様のプロファイルを備えたインセット部分6512を有している。カラー6515は、カップラー6517のインセット部分6512の中にフィットする。カラー6515は、ワイヤー通路6505を含み、ワイヤー通路6505は、カテーテル6502およびカップラー6517のそれぞれのワイヤー通路6504、6507と整合している。また、カラーは、複数のテザー通路6501と、コアプションエレメント(図示せず)の終端および接続のための少なくとも1つのオリフィス6508とを含む。例示的な実施形態において、オリフィス6508は、C字形状になっているが、それらは、円形、S字形状、または任意の他の構成になっていることも可能である。
図65の図示されている例示的な実施形態では、カラー6515の中に4つのテザー通路6501が存在している。カラー6515は、複数のキーイング特徴6510を有している。カラー6515のキーイング特徴6510は、カップラー6517のインセット部分6512の中にフィットし、カラー6515がカップラー6517の中で回転することを防止されるようになっている。カテーテル6502、カップラー6517、およびカラー6515は、それぞれ、ワイヤー通路6504、6507、6506を通して、作動エレメント(図示せず)を受け入れるように設計されており、デバイス(図示せず)を取り付け、輸送し、および留置するようになっている。例示的な実施形態において、複数のテザー(図示せず)は、カテーテル6502、カップラー6517、およびカラー6515のそれぞれのテザー通路6505、6503、6501を通して挿入され得る。図示されている実施形態は、カップラー6517の中でのカラー6515のキー接続させられたフィットの結果として、デバイス(図示せず)およびカテーテル6502の互いに対する回転を防止する。
本出願で示されて説明されているカップラーおよびカラーは、さまざまな異なる方式で一緒に繋ぎ留められ得る。ここで図66を参照すると、1つの実施形態による、作動エレメント6612、カラー6615、カップラー6617、2つの留め具作動ライン6616、および2つのカップリングテザー6619が示されている。図66に示されているような、カップリングテザー6619および留め具作動ライン6616のルーティングは、カップラー6617およびカラー6615の中心の近くにテザー通路を設置することによって、テザーによって印加される張力に起因するカテーテルの意図しない屈曲を防止する。
カラー6615は、カラー6615を通って伸長する、第1のテザー通路6604A、第2のテザー通路6604B、第3のテザー通路6604C、および第4のテザー通路6604D、ならびに、ワイヤー通路6650を含む。図示されている実施形態において、第1の、第2の、第3の、および第4のテザー通路6604A、6604B、6604C、6604Dは、円形になっており、互いから等距離にまたは実質的に等距離に、および、カラー6615の中心にあるワイヤー通路6650に対して等距離に位置付けされている。しかし、第1の、第2の、第3の、および第4のテザー通路6604A、6604B、6604C、6604Dは、任意の形状または場所を有することが可能である。
カップラー6617は、概して円筒状になっており、上部部分6620および底部部分6621を備えており、それらは、それらの間に2つのカットアウトウィンドウ6605A、6605Bを画定している。カップラー6617は、上部部分6620を通って伸長する、第1のテザー通路6602A、第2のテザー通路6602B、第3のテザー通路6602C、および第4のテザー通路6602Dと、ワイヤー通路6646と、第1のライン通路6601A、第2のライン通路6601B、第3のライン通路6601C、および第4のライン通路6601Dとを含む。第1の、第2の、第3の、および第4のテザー通路6602A、6602B、6602C、6602Dは、互いから等距離にまたは実質的に等距離に、および、カップラー6617の上部部分6620の中心にあるワイヤー通路6646に対して等距離に位置付けされている。第1の、第2の、第3の、および第4のライン通路6601A、6601B、6601C、6601Dは、互いから等距離にまたは実質的に等距離に、および、ワイヤー通路6646に対して等距離に位置付けされており、第1の、第2の、第3の、および第4のライン通路6601A、6601B、6601C、6601Dが、第1の、第2の、第3の、および第4のテザー通路6602A、6602B、6602C、6602Dよりも、ワイヤー通路6646から半径方向に遠くにあり、カップラー6617の上部部分6620の外側縁部の近くにあるようになっている。
また、カップラー6617は、底部部分6621を通って伸長する、第5のテザー通路6603A、第6のテザー通路6603B、第7のテザー通路6603C、第8のテザー通路6603D、およびワイヤー通路6648を含む。第5の、第6の、第7の、および第8のテザー通路6603A、6603B、6603C、6603Dは、互いから等距離にまたは実質的に等距離に、および、カップラー6617の底部部分6621の中心にあるワイヤー通路6648に対して等距離に位置付けされている。上部部分6620のワイヤー通路6646は、底部部分6621のワイヤー通路6648に対応している。第1および第3のテザー通路6602A、6602Cは、カップラー6617の上部部分6620の上において、第2および第4のテザー通路6602B、6602Dから、ワイヤー通路6646の半径方向に反対側にあり、第5および第7のテザー通路6603A、6603Cは、カップラー6617の底部部分6621の上において、第6および第8のテザー通路6603B、6603Dから、ワイヤー通路6648の半径方向に反対側にある。
図示されている実施形態において、カップラー6617の上部部分6620の第1の、第2の、第3の、および第4のテザー通路6602A、6602B、6602C、6602Dは、カップラー6617の底部部分6621の第5の、第6の、第7の、および第8のテザー通路6603A、6603B、6603C、6603Dにそれぞれ対応しており、また、カラー6615の第1の、第2の、第3の、および第4のテザー通路6604A、6604B、6604C、6604Dにそれぞれ対応している。
図66に示されているように、カラー6615およびカップラー6617は、第1のカップリングテザー6619Aおよび第2のカップリングテザー6619Bを介して一緒に連結され得、作動エレメント6612が、カップラー6617のワイヤー通路6646、6648、および、カラー6615のワイヤー通路6650を通って伸長している。作動エレメント6612は、植え込み可能な補綴デバイスの中へ伸長し、キャップに係合し、以前に本明細書で説明されているように、デバイスを開くことが可能である。第1のカップリングテザー6619Aは、カップラー6617の第1のテザー通路6602Aを通過し、カップラー6617の第5のテザー通路6603Aを通過し、カラー6615の第1のテザー通路6604Aを通過し、カラー6615の底部の周りを通過し、カラー6615の第2のテザー通路6604Bを上に通過し、カップラー6617の第6のテザー通路6603Bを通過し、カップラー6617の第2のテザー通路6602Bを通過する。第2のカップリングテザー6619Bは、カップラー6617の第3のテザー通路6602Cを通過し、カップラー6617の第7のテザー通路6603Cを通過し、カラー6615の第3のテザー通路6604Cを通過し、カラー6615の底部の周りを通過し、カラー6615の第4のテザー通路6604Dを上に通過し、カップラー6617の第8のテザー通路6603Dを通過し、カップラー6617の第4のテザー通路6602Dを通過する。
図66に示されているように、第1の留め具作動ライン6616Aは、第1のライン通路6601Aを通過し、カップリングテザー6619A、6619Bおよび作動エレメント6612の周りを通過し、カップラー6617の中の第2のカットアウトウィンドウ6605Bを通過し、植え込み可能な補綴デバイス(図示せず)の留め具に固着され、第2のカットアウトウィンドウ6605Bを通過して戻り、第3のライン通路6601Cを通過する。第2の留め具作動ライン6616Bは、第2のライン通路6601Bを通過し、カップリングテザー6619A、6619Bおよび作動エレメント6612の周りを通過し、カップラー6617の中の第1のカットアウトウィンドウ6605Aを通過し、植え込み可能な補綴デバイス(図示せず)の留め具に固着され、第1のカットアウトウィンドウ6605Aを通過して戻り、第4のライン通路6601Dを通過する。図示されている実施形態において、第1のカットアウトウィンドウ6605Aは、第1および第3のライン通路6601A、6601Cから、ワイヤー通路6646、6648の半径方向に反対側にあり、第2のカットアウトウィンドウ6605Bは、第2および第4のライン通路6601B、6601Dから、ワイヤー通路6646、6648の半径方向に反対側にある。
作動エレメント6612、カラー6615、カップラー6617、2つのカップリングテザー6619、および2つの留め具作動ライン6616は、以前に本明細書で説明されているように、心臓Hの天然の弁(たとえば、天然の僧帽弁MV、天然の三尖弁など)の中に植え込み可能な補綴デバイスを位置決めおよび再位置決めするために使用され得る。
ここで図67を参照すると、1つの実施形態による、作動エレメント6712、カラー6715、カップラー6717、2つの留め具作動ライン6716、および2つのカップリングテザー6719が示されている。図67に示されているような、カップリングテザー6719および留め具作動ライン6716のルーティングは、カップラー6717およびカラー6715の中心の近くに留め具作動ライン通路を設置することによって、留め具作動ラインによって印加される張力に起因するカテーテルの屈曲を防止する。
カラー6715は、カラー6715を通って伸長する、第1のテザー通路6704A、第2のテザー通路6704B、第3のテザー通路6704C、および第4のテザー通路6704D、ならびに、ワイヤー通路6750を含む。図示されている実施形態において、第1の、第2の、第3の、および第4のテザー通路6704A、6704B、6704C、6704Dは、円形になっており、互いから等距離にまたは実質的に等距離に、および、カラー6715の外側縁部に沿って、ワイヤー通路6750に対して等距離に位置付けされている。しかし、第1の、第2の、第3の、および第4のテザー通路6704A、6704B、6704C、6704Dは、任意の形状または場所を有することが可能である。
カップラー6717は、概して円筒状になっており、上部部分6720および底部部分6721を備えており、それらは、それらの間に2つのカットアウトウィンドウ6705A、6705Bを画定している。カップラー6717は、第1のテザー通路6702A、第2のテザー通路6702B、第3のテザー通路6702C、および第4のテザー通路6702Dと、ワイヤー通路6746とを含み、また、カップラーは、上部部分6720を通って伸長する、第1のライン通路6701A、第2のライン通路6701B、第3のライン通路6701C、および第4のライン通路6701Dを含む。第1の、第2の、第3の、および第4のテザー通路6702A、6702B、6702C、6702Dは、互いから等距離にまたは実質的に等距離に、および、カップラー6717の上部部分6720の中のワイヤー通路6746に対して等距離に位置付けされている。第1の、第2の、第3の、および第4のライン通路6701A、6701B、6701C、6701Dは、互いから等距離にまたは実質的に等距離に、および、ワイヤー通路6746に対して等距離に位置付けされている。第1の、第2の、第3の、および第4のライン通路6701A、6701B、6701C、6701Dは、第1の、第2の、第3の、および第4のテザー通路6702A、6702B、6702C、6702D(それらは、カップラー6717の上部部分6720の外側縁部のより近くに位置付けされている)と比較して、半径方向にワイヤー通路6746の最も近くにある。
また、カップラー6717は、底部部分6721を通って伸長する、第5のテザー通路6703A、第6のテザー通路6703B、第7のテザー通路6703C、第8のテザー通路6703D、およびワイヤー通路6748を含む。第5の、第6の、第7の、および第8のテザー通路6703A、6703B、6703C、6703Dは、互いから等距離にまたは実質的に等距離に、および、ワイヤー通路6748に対して等距離に、および、カップラー6717の底部部分6721の外側縁部の近くに位置付けされている。上部部分6720のワイヤー通路6746は、底部部分6721のワイヤー通路6748に対応している。第1および第2のテザー通路6702A、6702Bは、カップラー6717の上部部分6720の上において、第3および第4のテザー通路6702C、6702Dから、ワイヤー通路6746の半径方向に反対側にある。第5および第6のテザー通路6703A、6703Bは、カップラー6717の底部部分6721の上において、第7および第8のテザー通路6703C、6703Dから、ワイヤー通路6748の半径方向に反対側にある。
図示されている実施形態において、カップラー6717の上部部分6720の第1の、第2の、第3の、および第4のテザー通路6702A、6702B、6702C、6702Dは、カップラー6717の底部部分6721の第5の、第6の、第7の、および第8のテザー通路6703A、6703B、6703C、6703Dにそれぞれ対応しており、また、カラー6715の第1の、第2の、第3の、および第4のテザー通路6704A、6704B、6704C、6704Dにそれぞれ対応している。
図67に示されているように、カラー6715およびカップラー6717は、第1のカップリングテザー6719Aおよび第2のカップリングテザー6719Bを介して一緒に連結され得、作動エレメント6712が、カップラー6717のワイヤー通路6746、6748、および、カラー6715のワイヤー通路6750を通って伸長している。作動エレメント6712は、植え込み可能な補綴デバイスの中へ伸長し、キャップに係合し、以前に本明細書で説明されているように、デバイスを開くことが可能である。第1のカップリングテザー6719Aは、カップラー6717の第1のテザー通路6702Aを通過し、カップラー6717の第5のテザー通路6703Aを通過し、カラー6715の第1のテザー通路6704Aを通過し、カラー6715の底部の周りを通過し、カラー6715の第2のテザー通路6704Bを上に通過し、カップラー6717の第6のテザー通路6703Bを通過し、カップラー6717の第2のテザー通路6702Bを通過する。第2のカップリングテザー6719Bは、カップラー6717の第3のテザー通路6702Cを通過し、カップラー6717の第7のテザー通路6703Cを通過し、カラー6715の第3のテザー通路6704Cを通過し、カラー6715の底部の周りを通過し、カラー6715の第4のテザー通路6704Dを上に通過し、カップラー6717の第8のテザー通路6703Dを通過し、カップラー6717の第4のテザー通路6702Dを通過する。
図67に示されているように、第1の留め具作動ライン6716Aは、第1のライン通路6701Aを通過し、カップラー6717の中の第1のカットアウトウィンドウ6705Aを通過し、植え込み可能な補綴デバイス(図示せず)の留め具に固着され、第1のカットアウトウィンドウ6705Aを通過して戻り、第4のライン通路6701Dを通過する。第2の留め具作動ライン6716Bは、第2のライン通路6701Bを通過し、カップラー6717の中の第2のカットアウトウィンドウ6705Bを通過し、植え込み可能な補綴デバイス(図示せず)の留め具に固着され、第2のカットアウトウィンドウ6705Bを通過して戻り、通路6701Dの中へ通る。図示されている実施形態において、第1のカットアウトウィンドウ6705Aは、第2および第4のライン通路6701B、6701Dから、ワイヤー通路6746、6748の半径方向に反対側にあり、第2のカットアウトウィンドウ6705Bは、第1および第3のライン通路6701A、7601Cから、ワイヤー通路6746、6748の半径方向に反対側にある。
作動エレメント6712、カラー6715、カップラー6717、2つのカップリングテザー6719、および2つの留め具作動ライン6716は、以前に本明細書で説明されているように、心臓Hの天然の弁(たとえば、天然の僧帽弁MV、天然の三尖弁など)の中に植え込み可能な補綴デバイスを位置決めおよび再位置決めするために使用され得る。
図68~図77は、留め具制御ライン116とデバイス100との間の解放可能な接続部の例示的な実施形態を図示している。しかし、図69~図77によって図示されている解放可能な接続部は、また、テザーをデバイスに接続するために使用され得る。デバイス100は、本明細書で説明されているデバイスのいずれか、本明細書で参照されている特許もしくは特許出願に説明されているデバイスのいずれか、または、天然の心臓弁(たとえば、僧帽弁もしくは三尖弁など)を修復するための任意の他の公知のデバイスであることが可能である。
図68は、例示的な植え込み可能な補綴デバイス100、送達カテーテル102、作動エレメント112、カラー115、およびカップラー117を図示している。デバイス100は、本明細書で説明されているデバイス100、400、400a、500、600、700、800、900、1000、および1100のいずれかの特徴のいずれかを組み込むことが可能である。図示されているデバイス100は、キャップ114(ただし、別のタイプの取り付け部分であることも可能である)および留め具130(それは、随意的に、ベースまたは固定アーム132、可動アーム134、返しまたは固定のための手段136、およびジョイント部分138のうちの1つまたは複数を含むことが可能である)を含む。1つの実施形態では、留め具作動ライン116は、可動アーム134に接続されている。図示されている例では、ライン116は、送達カテーテル102およびカップラー117を通って伸長し、アーム134のリング、ループ、または他の開口部5201を通って伸長し、カップラー117を通って伸長して戻り、(直接的にまたは間接的に;たとえば、ループ6802、リング、フック、ラッチ、および/または他の同様の手段を介して)留め具作動エレメント6801(たとえば、留め具作動ワイヤー、留め具作動シャフト、留め具作動ロッドなど)に固定されている。いくつかの実施形態において、留め具作動エレメントは、フック形状のロッドまたはワイヤーである。留め具130は、可動アーム134に取り付けられている作動ライン116に張力を印加することによって開かれ、それによって、可動アーム134がジョイント部分138の上で枢動することを引き起こすことが可能である。いくつかの実施形態において、張力は、直接的に作動ライン116に印加される。いくつかの実施形態において、張力は、留め具作動エレメント6801を引っ張ることによって、作動ライン116に印加される。
図69~図71に示されているように、カテーテル102は、カラー115の上部部分または上側部分の中の第1のライン通路6803A、第2のライン通路6803B、第3のライン通路6803C、および第4のライン通路6803D、ならびに、カテーテル102を通って伸長するワイヤー通路146を含むことが可能である。作動エレメント112は、カテーテル102のワイヤー通路146を通して挿入され得る。第1の留め具作動ライン116は、カテーテル102の第1のライン通路6803Aを通して挿入され、リング5201を通して挿入され、直接的にまたは間接的に(たとえば、ループ6802、リング、フック、ラッチ、または同様の手段によって)留め具作動エレメント6801(たとえば、シャフト、ロッド、ワイヤー、フック形状のロッド、フック形状のワイヤーなど)に固定され得る。これは、カテーテル102の第3のライン通路6803Cの中にあることが可能である。第2の留め具作動ライン116は、カテーテル102の第2のライン通路6803Bを通して挿入され、リング5201を通して挿入され、直接的にまたは間接的に(たとえば、ループ6802、リング、フック、ラッチ、または同様の手段によって)留め具作動エレメント6801(たとえば、フック形状のロッド、フック形状のワイヤーなど)に固定され得る。これは、カテーテル102の第4のライン通路6803Dの中にあることが可能である。
図69を参照すると、留め具作動エレメント6801は、フック形状のロッド/ワイヤー6801として構成されていることを示されており、フック形状のロッド/ワイヤー6801は、真っ直ぐなロッドまたは実質的に真っ直ぐなロッドを含み、それは、ライン通路(留め具作動エレメント6801がそこから生じている)の中へ戻るように遠位端部を曲げることによって、遠位端部がフックへと一時的に構成され得るような材料から作製されている。ユーザーがカテーテル102の遠位端部を越えて留め具作動エレメントまたはフック形状のロッド6801を前進させるような時間まで、留め具作動エレメントまたはフック形状のロッド6801は、留め具作動ライン116を固定する。図70および図71に示されているように、留め具作動エレメントまたはフック形状のロッド6801がライン通路6803Cを退出すると、ロッド6801は、真っ直ぐにされたまたは実質的に真っ直ぐな構成に自由に戻ることができ、留め具作動ライン116の端部におけるループ6802は、留め具作動エレメントまたはフック形状のロッド6801の端部から解放される。そのポイントにおいて、留め具作動ライン116は、留め具130の上のリング5201から除去され得る。
ライン通路6803Aを6803Cとは正反対に置くことによって、および、ライン通路6803Bを6803Dとは正反対に置くことによって、ラインに印加される引張力が互いに打ち消し合う。これは、留め具作動ライン116を引っ張ることに起因するカテーテル102の意図しない曲げを防止する。いくつかの例示的な実施形態において、ライン通路6803A、6803C、6803Bおよび6803Dは、正反対に置かれていない。
ここで図72~図77を参照すると、デバイス100は、送達カテーテル102、カップラー117、作動エレメント112、および留め具作動ライン116から留置され得る。返し留め具130は、留め具作動エレメントまたはフック形状のロッド6801をカップラー117の遠位端部に向けて前進させることによって、可動アーム134に取り付けられている作動ライン116への張力を弱めることによって閉じられ、それによって、可動アーム134がデバイス100の固定アーム132に向けてジョイント部分138の上で屈曲するか、関節運動するか、または枢動することを引き起こす。図72および図76を比較することによって示されているように、デバイスは、作動エレメント112から解除され得る。
図73に示されているように、留め具作動エレメントまたはフック形状のロッド6801は、それがカップラー117のいずれかの側の複数のオリフィス7301のうちの1つに到達するまで、カップラー117を通して前進させられ得、そのポイントにおいて、留め具作動エレメントまたはフック形状のロッド6801の遠位端部は、オリフィスのうちの1つを通してカップラー117を退出することとなる。留め具作動エレメントまたはフック形状のロッド6801は、カテーテル102および/またはカップラー117の内側壁とのスプリング張力を伴って、フック形状の構成で、カテーテル102および/またはカップラー117の中に保持されている。留め具作動エレメントまたはフック形状のロッド6801が、(たとえば、フック形状のロッドが拘束されなくなるオリフィス7301または他の位置などを通って)カテーテル102および/またはカップラーを退出すると、スプリング張力が解放され、留め具作動エレメントまたはロッド6801は、外向きに膨張することが可能である。
図74に示されているように、留め具作動エレメントまたはフック形状のロッド6801が(たとえば、オリフィス7301などから)外向きに膨張すると、エレメントまたはロッド6801は、真っ直ぐなまたは実質的に真っ直ぐな構成に戻る。エレメントまたはロッド6801が真っ直ぐになることは、留め具作動ライン116のループ状の端部6802を解放する。
図75に示されているように、ユーザーは、カテーテルの近位端部に向けて留め具作動ライン116を引っ張ることが可能である。留め具作動ライン116は、留め具130の上のリングまたは他の開口部5201を通って退出することが可能であり、カップラー117の中のオリフィス7301を通ってトラベルすることが可能である。図76を参照すると、作動エレメント112は、デバイス100およびカラー115から後退させられ、カップラー117および送達カテーテル102に向けて移動させられ得る。作動エレメント112は、作動エレメント112の端部がカップラー117のワイヤー通路146の中に位置決めされるように後退させられ得る。そのような位置において、送達カテーテル102およびカップラー117は、デバイス100から離れるように移動させられ得る。
図77に示されているように、デバイス100は、完全に閉じられた条件および留置条件で示されている。送達カテーテル102、カップラー117、および作動エレメント112は後退させられており、留め具130は、完全に閉じられた位置にあるままである。留置されると、デバイス100は、さまざまな方式で、完全に閉じられた位置に維持され得る。たとえば、デバイス100は、図14Mに関係して説明された方式のいずれかで、完全に閉じられた位置に維持され得る。別の例示的な実施形態において、デバイスのパドルは、心臓の鼓動とともに部分的に開閉するように構成され得るが、留め具は、それらの閉構成にあるままである。
図78~図89は、留め具制御ライン116とデバイス100との間の解放可能な接続部の例示的な実施形態を図示している。しかし、図78~図89によって図示されている解放可能な接続部は、また、テザーをデバイスに接続するために使用され得る。デバイス100は、本明細書で説明されているデバイスのいずれか、本明細書で参照されている特許もしくは特許出願に説明されているデバイスのいずれか、または、天然の心臓弁(たとえば、僧帽弁もしくは三尖弁など)を修復するための任意の他の公知のデバイスであることが可能である。
図78を参照すると、例示的な植え込み可能な補綴デバイス100、送達カテーテル102、作動エレメント112、カラー115、およびカップラー117が図示されている。デバイス100は、本明細書で説明されているデバイス100、400、400a、500、600、700、800、900、1000、および1100のいずれかの特徴のいずれかを組み込むことが可能である。いくつかの実施形態において、デバイス100は、キャップ114(または、他の取り付け部分)および留め具130(それは、ベースまたは固定アーム132、可動アーム134、返し136、および/またはジョイント部分138のうちの1つまたは複数を含むことが可能である)を含む。1つの実施形態では、留め具作動ライン116は、カテーテル102およびカップラー117を通してデバイス100に向けてルーティングされ、次いで、カップラー117およびカテーテル102を通してカテーテルの近位端部に向けてルーティングして戻され、留め具作動ライン116の端部においてループを形成している。ループは、留め具130の可動アーム134の上のリング5201に固定され得る。ループにされた留め具作動ライン116は、それを縛って結び目7902を作ることによってリング5201に固定され得、結び目7902が、留め具作動ライン116の第1の端部7803Aを引っ張ることによって締め付けられ、留め具作動ライン116の第2の端部7803Bを引っ張ることによって緩められ得るようになっている。いくつかの実施形態において、結び目7902は、一方向の結び目(たとえば、ハイウェイマンズヒッチ、タンブルヒッチ、または均等物など)である。いくつかの実施形態において、結び目7902は、留め具の代わりに作動エレメント112に固定され得る(たとえば、図52を参照)。留め具130は、可動アーム134に取り付けられている作動ライン116に張力を印加することによって開かれ、それによって、可動アーム134がジョイント部分138の上で屈曲するか、関節運動するか、または枢動することを引き起こすことが可能である。
図79に示されているように、カテーテル102は、第1のライン通路7901Aおよび第2のライン通路7901Bを含むことが可能である。第1の留め具作動ライン116は、カテーテル102の第1のライン通路7901Aを通して、デバイス100に向けて、ルーティングされ、カテーテル102の第2のライン通路7901Bを通してルーティングして戻され得る。十分な弛みが、ラインの中に許容され、ループを生成させ、結び目7902が、リング、ループ、または他の留め具開口部5201の周りに形成され得るようになっている。結び目は、リング、ループ、または他の留め具開口部5201に、留め具作動ライン116を固定する。
一方向の結び目は、さまざまな異なる方式で形成され得る。第1の端部が引っ張られるときに締まり、第2の端部が引っ張られるときに緩む、任意の結び目が使用され得る。図80~図84は、留め具のリング、ループ、または他の取り付け部分5201の上にハイウェイマンズヒッチ結び目を形成するステップを示している。図86は、留め具のリング、ループ、または他の取り付け部分5201の上のタンブルヒッチ結び目を図示している。
ここで図86~図89を参照すると、デバイス100は、送達カテーテル102、カップラー117、作動エレメント112、および留め具作動ライン116から留置され得る。返し留め具130は、可動アーム134に取り付けられている作動ライン116への張力を弱めることによって閉じられ、それによって、可動アーム134がデバイス100の固定アーム132に向けてジョイント部分138の上で屈曲するか、関節運動するか、または枢動することを引き起こす。図86および図89を比較することによって見られ得るように、デバイスは、作動エレメント112から解除され得る。
図87に示されているように、ユーザーは、それぞれの留め具作動ライン116の第2の端部7903Bを引っ張り、留め具130の上のリング5201から結び目7902を緩め、その後にほどくことが可能である。ほどかれると、留め具作動ライン116は、留め具のリングまたは他の取り付け部分5201を通して引っ張られ得る。それぞれの留め具作動ライン116の第1の端部7903Aを引っ張ることは、結び目をほどくことなく、留め具の可動アームを引っ張る。パドルが開位置(図78)にあるときには、留め具の作動ラインの第1の端部7903Aが、留め具を開くために使用される。
図88に示されているように、作動エレメント112は、デバイス100およびカラー115から、カップラー117および送達カテーテル102に向けて後退させられ得る。作動エレメント112は、作動エレメント112の端部がカップラー117のワイヤー通路146の中に位置決めされるように後退させられ得る。そのような位置において、送達カテーテル102およびカップラー117は、デバイス100から後退させられ得る。
図89に示されているように、デバイス100は、完全に閉じられた条件および留置条件で示されている。送達カテーテル102、カップラー117、および作動エレメント112は後退させられており、留め具130は、完全に閉じられた位置にあるままである。留置されると、デバイス100は、さまざまな方式で、完全に閉じられた位置に維持され得る。たとえば、デバイス100は、図14Mに関係して説明された方式のいずれかで、完全に閉じられた位置に維持され得る。別の例示的な実施形態において、デバイスのパドルは、心臓の鼓動とともに部分的に開閉するように構成され得るが、留め具は、それらの閉構成にあるままである。
本明細書で開示されているデバイスのカラーおよび/またはキャップは、多種多様な異なる方式で、コアプションエレメントおよび/またはパドルまたは他のアンカーに取り付けられ得る。いくつかの例示的な実施形態において、コアプションエレメントおよび/またはパドル/アンカーは、ワイヤーストランドから作製されている。ワイヤーストランドは、カラーおよび/またはキャップに溶接されるかまたはその他の方法で接着され、コアプションエレメントおよび/またはパドルをカラーおよび/またはキャップに取り付けることが可能である。ワイヤーストランドは、多種多様な異なる方式で、カラーおよび/またはキャップに溶接されるかまたはその他の方法で接着され得る。たとえば、個々のワイヤーは、カラーおよび/もしくはキャップに溶接されるかもしくはその他の方法で接着され得、または、ワイヤーは、束ねられ、カラーおよび/もしくはキャップに溶接されるかもしくはその他の方法で接着され得る。
図90および図91は、例示的な実施形態を図示しており、そこでは、コアプションエレメントのワイヤーが束ねられており、キャップの開口部の中へ挿入されており、キャップに溶接されるかまたはその他の方法で接着され、キャップをコアプション部分に取り付けている。図90は、例示的なデバイス1200のコアプションエレメント1210およびパドル1220を示している。コアプションエレメント1210およびパドル1220は、多種多様な異なる材料から作製され得る。コアプションエレメント1210およびパドル1220は、金属ファブリック(たとえば、メッシュ、織られた、編み組みされた、エレクトロスピニングされた、もしくは、任意の他の適切な方式で形成された、または、レーザーカットされたもしくはその他の方法でカットされた可撓性の材料など)であり得る材料から形成され得る。材料は、布、形状設定能力を提供するための形状記憶合金ワイヤー(たとえば、ニチノールなど)、または、人体の中への植え込みに適切な任意の他の可撓性の材料であることが可能である。
図90を参照すると、1つのそのような例示的な実施形態において、コアプションエレメント1210は、金属ワイヤーの編み組みされたメッシュ(たとえば、ニチノールワイヤーの編み組みされたメッシュなど)から作製されている。コアプションエレメント1210の構築のための形状記憶材料(たとえば、編み組みされたニチノールワイヤーメッシュなど)の使用は、すべての方向に自己膨張可能で可撓性のコアプションエレメント1210を結果として生じさせ、ならびに/または、コアプションエレメント1210がクリンプされおよび/もしくは曲げられるときに、低い歪みを結果として生じさせる。材料は、単一のピースであるか、一緒に接合される2つの半分体であるか、または、任意の適切な様式で(たとえば、溶接によって、もしくは、接着剤によって、など)一緒に締結または接合される複数のセクションもしくはピースであることが可能である。
図90に示されているように、コアプションエレメント1210を構成する材料の端部は、複数のバンドル、たとえば、第1のバンドル9001A、第2のバンドル9001B、第3のバンドル9001C、および第4のバンドル9001Dの中で、(たとえば、クリンピングなどによって)一緒に接合され得る。近位カラー1211は、複数の対応するオリフィス、たとえば、第1のオリフィス9002A、第2のオリフィス9002B、第3のオリフィス9002C、および第4のオリフィス9002Dを有している。図91を参照すると、集められたバンドル9001A、9001B、9001C、および9001Dのそれぞれ対応するオリフィス9002A、9002B、9002C、および9002Dの中へ挿入することによって、および、任意の適切な様式で(溶接によって、または、接着剤などによって)カラー1211および集められたバンドルを一緒に接合することによって、近位カラー1211は、コアプションエレメント1210に固定され得る。また、第1の近位カラー1211は、作動エレメント開口部9003と、複数のテザー孔部9004とを含むことが可能であり、作動エレメントが、作動エレメント開口部9003を通して挿入され得る。いくつかの例示的な実施形態において、第1の近位プレート1211の上部表面に沿った面取り部は、再取り付けの間にデバイス1200の上部の中へ作動エレメントをガイドする。
いくつかの例示的な実施形態において、ワイヤーは、テザー通路のためにキャップの上にスペースを作る様式で、キャップに取り付けられている。たとえば、キャップの一部分の上のワイヤー端部カットアウトの長さおよび/またはサイズは、テザー通路のためにキャップの上にスペースを作るために増加させられ得る。すなわち、テザー通路エリアの外側のキャップの一部分の中のワイヤー端部カットアウトの長さおよび/またはサイズを増加させることは、テザー通路のためにスペースを作る。キャップの中のワイヤーカットアウトの長さおよび/またはサイズは、さまざまな異なる方式で増加させられ得る。図92および図93は、実施形態を示しており、そこでは、キャップの一部分の上のワイヤー端部カットアウトの長さが、テザー通路のためにキャップの上にスペースを作るために増加させられている。
図93によって図示されている例では、近位カラー1211は、2つの蛇行オリフィス9201A、9201B、作動エレメント開口部9203、および複数のテザー孔部9204を有しており、作動エレメントが、作動エレメント開口部9203を通して挿入され得る。コアプションエレメント1210を構成するワイヤーストランドは、蛇行オリフィス9201A、9201Bの中へ個別に挿入され得、または、ワイヤーストランドは、たとえば、バンドルまたは列へとクリンピングすることによって、および、次いで、蛇行オリフィス9201A、9201Bの中へバンドルまたは列を挿入することなどによって、一緒に締結または接合され得る。近位カラー1211の蛇行オリフィス9201A、9201Bの中のコアプションエレメント1210のワイヤーは、任意の適切な様式によって(たとえば、溶接によって、または、接着剤などによって)一緒に接合され得る。いくつかの例示的な実施形態において、第1の近位プレート1211の上部表面に沿った面取り部は、再取り付けの間にデバイス1200の上部の中へ作動エレメントをガイドする。
図94~図118は、デバイス100のキャップ114またはカラー115に作動エレメント112を再び取り付けるためのさまざまな構成を示している。多種多様な異なる再取り付け構成が使用され得る。図95~図97に示されているように、作動エレメント112は、デバイス100のキャップ114と係合することが可能であり、作動エレメント112の端部における再捕獲特徴9403によって、適切な場所に保持され得る。再捕獲特徴9403は、多種多様な異なる形態をとることが可能である。再捕獲特徴は、テーパーを付けられ得、内向きに屈曲して外向きに跳ね返ることができる1つもしくは複数の特徴を有することが可能であり、カットするようなもしくは突き刺すような表面もしくは特徴を有することが可能であり、および/または、ガイド表面を有することが可能である。再捕獲特徴は、キャップ114、カラー115、作動エレメント112、および/または別の再捕獲コンポーネントの上に提供され得る。再捕獲特徴は、さまざまな異なる材料から作製され得る。例示的な実施形態において、キャップ114の表面9402および/または再捕獲特徴9403は、機械的なロッキングのための耐久性のある材料(たとえば、金属、硬いポリマーベースの材料など)から作製されている。図94は、キャップ114の表面9402を通る単一のオリフィス9401を備えたキャップ114の例示的な実施形態を示している。また、この実施形態は、カラー115として使用され得る。図95は、再捕獲特徴9403を備えた作動エレメント112の近接端部の例示的な実施形態を示している。再捕獲特徴9403は、最大直径9405を有するテーパー付きの先端部9404を含む。再捕獲特徴は、先端部9404の直径9405と同じかまたはそれよりも大きい直径9407を有する棚部9406を有している。キャップ114の表面9402は、オリフィス9401を有している。オリフィスは、先端部9404の最大直径9405および棚部9406の直径9407よりも小さい直径9408を有している。
図96に示されているように、作動エレメント112の先端部9403は、キャップ114の表面9402の中のオリフィス9401を通して前進させられ得る。この前進は、先端部9404を屈曲または圧縮し、先端部がオリフィス9401を通過することを可能にする。作動エレメント112の前進は、棚部9406がキャップ114の表面9402に近接するまで継続される。
図97に示されているように、作動エレメント112は、棚部9406がオリフィス9401よりも幅広いので、キャップ114を通ってさらに前進することを妨げられる。オリフィス9401の直径9408よりもわずかに大きい最大直径9405を有するテーパー付きの先端部9404に起因して、作動エレメント112は、キャップ114から容易に除去されない。そうであるので、デバイスは、ワイヤー112によって再捕獲される。1つの例示的な実施形態において、再捕獲されたデバイスは、本明細書で説明されている実施形態のいずれかと同じ様式で、ワイヤー112、カテーテル、カップラー、および制御ラインによって動作させられ得る。
図98~図100は、作動エレメント112がデバイス100のカラー115と再係合している例示的な実施形態を示している。図98は、再捕獲特徴9403を備えた作動エレメント112の近接端部の例示的な実施形態を示している。再捕獲特徴9403は、最大直径9405を有するテーパー付きの先端部9404を含む。また、ワイヤーは、先端部9404の直径9405よりも大きい直径9407を有する棚部9406を含む。カラー115の表面911は、直径9409を有するオリフィス9410を有しており、直径9409は、先端部9404の最大直径9405よりも小さく、直径9409は、棚部9406の直径9407よりも小さい。
図99に示されているように、作動エレメント112の先端部9404は、棚部9406がカラー115の表面9411に近接するまで、カラー115の表面9411の中のオリフィス9410を通して前進させられ得る。図100に示されているように、作動エレメント112は、棚部9406がオリフィス9410よりも幅広いので、カラー115を通ってさらに前進することを妨げられる。オリフィス9410の直径9409よりもわずかに大きい最大直径9405を有するテーパー付きの先端部9404に起因して、作動エレメント112は、カラー115から容易に除去されない。そうであるので、デバイスは、ワイヤー112によって再捕獲される。
図101~図104は、作動エレメント112が端部キャップ114と係合している例示的な実施形態を示しており、そこでは、キャップ114は、複数のオリフィス9401を有している。図101は、キャップ114の表面9402を通る複数のオリフィス9401を備えたキャップ114の例示的な実施形態を示している。また、この実施形態は、カラー115として使用され得る。図102~図104に示されているように、作動エレメント112は、デバイス100のキャップ114と係合され得、作動エレメント112の近位端部における再捕獲特徴9403によって、適切な場所に保持され得る。
図102は、再捕獲特徴9403を備えた作動エレメント112の近接端部の例示的な実施形態を示している。再捕獲特徴9403は、最大直径9405を有するテーパー付きの先端部9404を含む。また、ワイヤー112は、先端部9404の直径9405よりも大きい直径9407を有する棚部9406を含む。キャップ114の表面9402は、直径9408を有する複数のオリフィス9401を有しており、直径9408は、先端部9404の最大直径9405および棚部9406の直径9407よりも小さい。
図103に示されているように、作動エレメント112の先端部9403は、棚部9406がキャップ114の表面9402に近接するまで、キャップ114の表面9402の中のオリフィス9401のうちの1つを通して前進させられ得る。図104に示されているように、作動エレメント112は、棚部9406がオリフィス9401よりも幅広いので、キャップ114を通ってさらに前進することを妨げられ、そして、オリフィス9401の直径9408よりもわずかに大きい最大直径9405を有するテーパー付きの先端部9404に起因して、作動エレメント112は、キャップ114から容易に除去されない。そうであるので、デバイスは、ワイヤー112によって再捕獲される。1つの例示的な実施形態において、再捕獲されたデバイスは、本明細書で説明されている実施形態のいずれかと同じ様式で、ワイヤー112、カテーテル、カップラー、および制御ラインによって開かれ得る。
図105~図107は、デバイス100のカラー115と係合している作動エレメント112を含む、再取り付けメカニズムの例示的な実施形態を示している。図105は、再捕獲特徴9403を備えた作動エレメント112の近接端部の例示的な実施形態を示している。再捕獲特徴9403は、最大直径9405を有するテーパー付きの先端部9404を含む。ワイヤーは、先端部9404の直径9405よりも大きい直径9407を有する棚部9406を有している。カラー115の表面9811は、複数のオリフィス9410を有しており、複数のオリフィス9410は、先端部9404の最大直径9405および棚部9406の直径9407よりも小さい直径9409をそれぞれ有している。
図106に示されているように、作動エレメント112の先端部9404は、棚部9406がカラー115の表面9411に近接するまで、カラー115の表面9411の中のオリフィス9410のうちの1つを通して前進させられ得る。図107に示されているように、作動エレメント112は、棚部9406がオリフィス9410よりも幅広いので、カラー115を通ってさらに前進することを妨げられ、そして、オリフィス9410の直径9409よりもわずかに大きい最大直径9405を有するテーパー付きの先端部9404に起因して、作動エレメント112は、カラー115から容易に除去されない。そうであるので、デバイスは、ワイヤー112によって再捕獲される。
図108および図109は、デバイスの再捕獲を促進させる穿刺可能なまたは貫通可能な表面1083を有するキャップ1080の例示的な実施形態を示している。たとえば、穿刺可能なまたは貫通可能な表面1083は、作動エレメント112または修正されたバージョンの作動エレメントによって穿刺または貫通され得る。穿刺可能なまたは貫通可能な表面1083は、多種多様な異なる形態をとることが可能である。たとえば、穿刺可能なまたは貫通可能な表面1083は、グリッドまたはメッシュ、布、ポリマーシートなどであることが可能である。図によって図示されている例では、穿刺可能なまたは貫通可能な表面1083は、作動エレメント112の係合を促進させるためのメッシュ表面1083である。図109に示されているように、キャップ1080は、少なくとも1つのオリフィス1084をさらに含むことが可能である。また、図108および図109に示されている設計は、カラー1088の例示的な実施形態であることが可能である。
図110~図112は、作動エレメント112が端部キャップ1080と係合している例示的な実施形態を示しており、そこでは、キャップ1080が、穿刺可能なまたは貫通可能な表面1083を有している。図110は、例示的な実施形態を示しており、そこでは、キャップ1080が、メッシュの穿刺可能なまたは貫通可能な表面1083を有しており、作動エレメント112が、その遠位端部において穿刺先端部1082を有している。穿刺先端部1082は、多種多様な異なる形態をとることが可能である。穿刺先端部1082は、穿刺可能なまたは貫通可能な表面1083を穿刺することができ、穿刺可能なまたは貫通可能な表面1083に接続され得る、任意の構造体であることが可能である。いくつかの例示的な実施形態において、先端部1082は、ネジ山付きになっている。いくつかの例示的な実施形態において、先端部1082は、テーパーを付けられて先が尖っている。
図111に示されているように、作動エレメント112の遠位端部は、キャップ1080の穿刺可能なまたは貫通可能な表面1083に向けて下向きに回転および/または移動することによって、キャップ1080と再係合する。図示されている例では、作動エレメント112の先端部1082は、キャップ1080の穿刺可能なまたは貫通可能な表面1083のメッシュの中の複数のボイド1085のうちのいずれか1つに進入することが可能である。図示されているメッシュの穿刺可能なまたは貫通可能な表面1083は、先端部1082が表面1083の中のボイド1085のうちのいずれか1つを通って押し入ることを可能にするのに十分に可撓性になっている。
図112に示されている例では、ネジ山付き先端部1082のネジ山とキャップ1080のメッシュの穿刺可能なまたは貫通可能な表面1083との間の張力は、キャップ1080が作動エレメント112を保つことを可能にする。この実施形態は、有利には、単一のオス型-メス型接続を嵌合する精度を必要とすることなく、複数の潜在的な係合ポイントを提供することによって、作動エレメント112とキャップ1080との係合を促進させる。そうであるので、デバイスは、ワイヤー112によって再捕獲される。1つの例示的な実施形態において、再捕獲されたデバイスは、本明細書で説明されている実施形態のいずれかと同じ様式で、ワイヤー112、カテーテル、カップラー、および制御ラインによって動作させられ得る。
図113~図115は、作動エレメント112がカラー1088と係合している例示的な実施形態を示しており、そこでは、カラー1088が、穿刺可能なまたは貫通可能な表面1089を有している。図113は、メッシュの穿刺可能なまたは貫通可能な表面1089を有するカラー1088の例示的な実施形態を示している。作動エレメント112は、その近位端部において貫通先端部1082を有している。いくつかの例示的な実施形態において、先端部1082は、ネジ山付きになっている。いくつかの例示的な実施形態において、先端部1082は、テーパーを付けられて先が尖っている。
図114に示されているように、作動エレメント112の近位端部は、カラー1088のメッシュの穿刺可能なまたは貫通可能な表面1089に向けて下向きに回転および/または移動することによって、カラー1088と係合する。メッシュの穿刺可能なまたは貫通可能な表面1089は、ネジ山付き先端部1082がカラー1088の表面1089の中のボイド1085のうちのいずれか1つを通って押し入ることを可能にするのに十分に可撓性になっている。
いくつかの実施形態において、図115に示されているように、ネジ山付き先端部1082のネジ山とカラー1088の穿刺可能なまたは貫通可能な表面1089との間の張力は、カラー1088が作動エレメント112を保つことを可能にする。この実施形態は、有利には、単一のオス型-メス型接続を嵌合する精度を必要とすることなく、複数の潜在的な係合ポイントを提供することによって、作動エレメント112とカラー1088との係合を促進させる。そうであるので、デバイスは、ワイヤー112によって再捕獲される。
図116~図118は、取り付けエリア(たとえば、キャップ114、1080またはカラー115、1088など)の中での作動エレメント112の係合および保持を促進させることができる漏斗1180を示している。図116に示されているように、漏斗1180は、幅の広い開口部1086を有しており、幅の広い開口部1086は、キャップ1080の複数のオリフィス9401または他の係合構造体に向けて、作動エレメント112の近位端部をガイドする。いくつかの実施形態において、作動エレメント112は、再捕獲特徴9403を有しており、作動エレメント112の近位端部が、キャップ1080のオリフィス9401または他の係合構造体のうちの1つと係合することができるようになっている。
いくつかの実施形態において、図117に示されているように、漏斗1180は、穿刺可能なまたは貫通可能な表面1883、1089(たとえば、メッシュなど)を有するキャップ114、1080またはカラー115、1088に沿って使用され得る。作動エレメント112は、その近位端部に再捕獲特徴9403を有しており、それは、キャップ1080の穿刺可能なまたは貫通可能な表面1089に向けてガイドされる。図118は、図116または図117の漏斗の斜視図である。漏斗は、幅の広い開口部1086を有しており、作動エレメント112を捕獲し、漏斗1180を通して取り付けエリア(たとえば、キャップ114、1080またはカラー115、1088など)に向けてそれをガイドする。
デバイス、カップラー、カテーテル、テザー、および留め具作動ラインは、さまざまな異なる方式で、テザーおよび留め具作動ラインの絡まりを防止するように構成され得る。ここで図119~図120を参照すると、テザールーティングチューブ1192を含むデバイスの例示的な実施形態が図示されている。この例は、図21Aによって図示されているデバイス400Aに適用されることを示されているが、それは、本明細書で説明されているデバイスのいずれか、本明細書で参照されている特許もしくは特許出願に説明されているデバイスのいずれか、または、天然の心臓弁(たとえば、僧帽弁もしくは三尖弁など)を修復するための任意の他の公知のデバイスに適用され得る。
図119を参照すると、例示的なデバイス400Aは、ワイヤー通路1190を含むカラー411Aと、カラー411Aの下方に伸長しているテザールーティングチューブ1192とを有している。チューブ1192の端部は、第1および第2のテザー開口部1193A、1193Bを形成している。図示されている例では、テザールーティングチューブ1192は、カラー411Aを通って伸長している。いくつかの実施形態において、チューブの端部は、示されているように、カラー411Aの表面を越えて近位に伸長している。他の例示的な実施形態において、テザールーティングチューブ1192の端部は、カラーの近位端部と同一平面上にあるか、または、それから凹んでいる。
図120に示されているように、チューブ1192は、デバイス400Aのコアプションエレメント410Aの外部表面の周りに伸長することが可能である。また、チューブ1192は、カラー411Aの真下のコアプションエレメント410Aの中にあることも可能である。テザー1191は、第1のテザー開口部1193Aの中へ挿入され、チューブ1192を通って、第2のテザー開口部1193Bを退出することが可能である。図示されている実施形態のチューブ1192は、テザー1191を保護し、テザー1191とそれ自身とのまたはデバイス400Aの任意の部分との絡み合いを防止する。
ここで図121~図122を参照すると、2つのテザールーティングチューブ1192を含むデバイスの例示的な実施形態が図示されている。この例は、図21によって図示されているデバイス400に適用されることを示されているが、それは、本明細書で説明されているデバイスのいずれか、本明細書で参照されている特許もしくは特許出願に説明されているデバイスのいずれか、または、天然の心臓弁(たとえば、僧帽弁もしくは三尖弁など)を修復するための任意の他の公知のデバイスにも適用され得る。図121によって図示されているデバイスは、ワイヤー通路1190、第1のテザー通路1211A、第2のテザー通路1211B、第3のテザー通路1211C、および第4のテザー通路1211D、ならびに2つのチューブ1192を備えたカラー411を含む。2つのチューブ1192は、カラー411の下方に伸長しており、互いに通過するように、および、コアプションエレメント210の中にフィットするように曲げられている。第1のチューブ1192の端部は、第1のテザー通路1211Aを第2のテザー通路1211Bに接続している。第2のチューブ1192は、第3のテザー通路1211Cを第4のテザー通路1211Dに接続している。第1のテザー(図示せず)は、カラー411の第1のテザー通路1211Aを通して挿入され、第1のチューブ1192を通され、カラー411の第2のテザー通路1211Bを通って退出することが可能である。第2のテザー(図示せず)は、カラー411の第3のテザー通路1211Cを通して挿入され、第2のチューブ1192を通され、第4のテザー通路1211Dを通って退出することが可能である。
いくつかの実施形態において、チューブ1192は、カラー411の底部に溶接されているかまたはその他の方法で固着されている。いくつかの実施形態において、チューブ1192の端部は、カラー411のテザー通路1211A、1211B、1211C、1211Dを通って伸長している。いくつかの実施形態において、チューブ1192は、第1のプレートに溶接されているかまたはその他の方法で固着されており、第1のプレートは、それ自身、1つまたは複数の別のプレートに溶接されているかまたはその他の方法で固着されており、デバイス400のカラー411を形成している。図121~図120の図示されている実施形態のチューブ1192は、テザーを保護し、テザーとそれ自身とのまたはデバイス400の任意の部分との絡み合いを防止する。
図123は、ワイヤー通路1230、複数のオリフィス1233、第1のテザー通路1232Aおよび第2のテザー通路1232B、およびチューブ1243を有するカラー411を備えたデバイス400の実施形態を示している。チューブは、デバイス400のコアプションエレメント410の外部表面に近接してカラー411の下方に伸長している。チューブ1243は、第1のテザー通路1232Aを第2のテザー通路1232Bに接続している。テザー1191は、第1のテザー通路1232Aを通して挿入され、チューブ1243を通され、第2のテザー通路1232Bを通して戻され得る。いくつかの実施形態において、オリフィス1233は、C字形状、S字形状、台形、円形になっている。いくつかの実施形態において、チューブ1243は、第1のプレートに溶接されているかまたはその他の方法で固着されており、第1のプレートは、それ自身、1つまたは複数の別のプレートに溶接されているかまたはその他の方法で固着されており、デバイス400のカラーを形成している。図124は、デバイス400の残部から分離されているカラー411を図示している。
図125および図126を参照すると、1つの例示的な実施形態において、デバイス400のカバー1250は、1つまたは複数のテザー1191のための1つまたは複数の通路を生成させるために使用される。この例は、図21によって図示されているデバイス400に適用されることを示されているが、それは、本明細書で説明されているデバイスのいずれか、本明細書で参照されている特許もしくは特許出願に説明されているデバイスのいずれか、または、天然の心臓弁(たとえば、僧帽弁もしくは三尖弁など)を修復するための任意の他の公知のデバイスにも適用され得る。図125に示されているように、複数のオリフィスを含むカバー1250が、デバイス400の近位端部の上に設置され、カラー411およびコアプションエレメント410の上に折り畳まれ得る。折り畳まれた構成のカバー1250は、チューブを形成しており、それを通して、テザー1191は、それとともに形成されたチューブの中へ挿入され得る。
図126を参照すると、チューブ1260は、代替的にまたは追加的に、コアプションエレメント410、カラー411、またはその両方を含むデバイス400の任意のパーツに別個に適用され得る。1つの例示的な実施形態において、チューブ1260は、カラー411Aに近接してコアプションエレメント410に隣接してデバイス400に取り付けられ得、テザー1191は、チューブ1260を通して挿入され得る。
いくつかの例示的な実施形態において、図119~図126によって図示されているテザーチューブの機能は、カラー1285の構造体の中へ組み込まれ得る。たとえば、カラー1285は、カラー自身の本体部の内側に1つまたは複数の内部テザー通路を含むことが可能である。内部カラー通路は、多種多様な異なる方式で形成され得る。たとえば、カラー1285は、内部テザー通路を備えて3次元にプリントされ得、カラーは、内部テザー通路を画定する水平方向におよび/またはスタックされたプレートから組み立てられ得、テザー通路は、カラー1285の中へ孔をあけられ得るなどである。図127から図131は、カラー1285およびカップラー1271のさまざまな実施形態を示しており、カラー1285は、1つまたは複数の内部通路を含む。
図127~図129によって図示されている例では、カラー1285は、複数のプレート(たとえば、第1のプレート1270A、第2のプレート1270B、および第3のプレート1270Cなど)を含む。第1の、第2の、および第3のプレート1270A、1270B、1270Cは、任意の適切な様式で(たとえば、溶接によって、または、接着剤などによって)一緒に接合され得る。図127~図129によって図示されている例では、中央のカラープレート1270Bは、第1および第2のテザールーティングチャネル1275A、1275Bを含む。第1および第2のテザー119A、119Bは、テザールーティングチャネル1275A、1275Bを通してルーティングされ、カップラー1271をカラー1285に繋ぎ留めることが可能である。プレート1270A、1270B、1270Cが一緒に接合されているときには、プレート1270Aは、チャネル1275A、1275Bの上部を閉じており、プレート1270Cは、チャネル1275A、1275Bの底部を閉じている。そうであるので、接合されているプレート1270A、1270B、1270Cは、内部通路を備えたカラーを形成し、内部通路は、テザー119A、119Bを保護し、テザー119A、119Bが絡み合うことを防止する。
図127~図129に示されているように、カテーテル102の端部(破線によって図示されている)に接合されるカップラー1271は、ワイヤー通路1273、ならびに、第1のテザー通路1277A、第2のテザー通路1277B、第3のテザー通路1277C、および第4のテザー通路1277Dを有することが可能である。この例示的な実施形態では、少なくとも1つのテザー通路(たとえば、1277Bなど)は、他のテザー通路から半径方向内向きに位置付けされている。この半径方向のオフセットは、図示されているテザールーティングを促進させる。テザー通路1277A、1277B、1277C、1277Dは、カップラー1271のワイヤー通路1273から半径方向外向きにある。
上述のように、カラー1285は、第1のプレート1270A、第2のプレート1270B、および第3のプレート1270Cを含み、それらは、一緒に接合されている。第1の、第2の、および第3のプレート1270A、1270B、1270Cのそれぞれは、互いにおよびカップラー1271のワイヤー通路1273と整合させられている制御ワイヤー通路1272A、1272B、1272Cを含む(たとえば、図129を参照)。第1のプレート1270Aは、ワイヤー通路1272A、第1のテザー通路1276A、第2のテザー通路1276B、第3のテザー通路1276C、および第4のテザー通路1276Dを有することが可能である。この例では、少なくとも1つのテザー通路(たとえば、1276Bなど)は、他のテザー通路から半径方向内向きに位置付けされている。テザー通路1276A、1276B、1276C、1276Dは、第1のプレート1270Aのワイヤー通路1272Aから半径方向外向きにある。
図129は、カラー1285の第1の、第2の、および第3のプレート1270A、1270B、1270Cの分解図である。第2のプレート1270Bは、ワイヤー通路1272B、第1のチャネル1275A、および第2のチャネル1275Bを有することが可能である。第1のチャネル1275Aの第2の端部は、第1のチャネル1275Aの第1の端部から半径方向内向きにある。例示的な実施形態において、チャネル1275A、1275Bは、円弧状になっているか、湾曲しているか、または半円形になっていることが可能である。第3のプレート1270Cは、ワイヤー通路1272Cおよびオリフィス1274を有することが可能であり、オリフィス1274は、カラー1285をコアプションエレメント(図示せず)に接合するために使用される。第1の、第2の、および第3のプレート1270A、1270B、1270Cのワイヤー通路1272A、1272B、1272Cは、互いに垂直方向に整合している。第1のプレート1270Aの第1の通路1276Aおよび第3の通路1276Cは、第2のチャネル1275Bの端部と垂直方向に整合している。第1のプレート1270Aの第2の通路1276Bおよび第4の通路1276Dは、第1のチャネル1275Aの端部と垂直方向に整合している。
第1の、第2のおよび第3のプレート1270A、1270B、1270Cが(たとえば、溶接などによって)一緒に接合されているときには、それらは、図127および図128に図示されているカラー1285を形成する。第1および第3のプレート1270A、1270Cは、第2のプレート1270Bのチャネル1275A、1275Bに対して、上部表面および底部表面をそれぞれ形成している。チャネル1275A、1275Bは、カラーの内側に保護チューブまたは通路を形成し、テザー119A、119Bが、それを通して挿入され得る。これらの保護チューブまたは通路は、完全に囲まれている。
第1のテザー119Aは、カテーテル102からカップラー1271の第1のテザー通路1277Aの中へ挿入され、第1のプレート1270Aの第1のテザー通路1276Aを通して、第2のプレート1270Bの第2のチャネル1275Bの第1の端部の中へ通され、第2のチャネル1275Bに沿って第2の端部へ通され、第1のプレート1270Aの第3のテザー通路1276Cを通して、カップラー1271の第3のテザー通路1277Cを通して、カテーテル102の中へ戻され得る。第2のテザー119Bは、カテーテル102からカップラー1271の第2のテザー通路1277Bの中へ挿入され、第1のプレート1270Aの第2のテザー通路1276Bを通して、第2のプレート1270Bの第1のチャネル1275Aの第1の端部の中へ通され、第1のチャネル1275Aに沿って第2の端部へ通され、第1のプレート1270Aの第4のテザー通路1276Dを通して、カップラー1271の第4のテザー通路1277Dを通して、カテーテル102の中へ戻され得る。
テザー119A、119Bの中の張力は減少させられ、デバイスの設置をテストするために、カラー1285がカップラー1271から分離することを可能にすることができる。図128は、カラー1285に近接したカップラー1271を示している。テザー119A、119Bの中の張力を増加させることは、デバイスを再捕獲するために、カップラー1271に対してカラー1285を着座させることが可能である。
図130および図131は、図127~図129に示されているカラー1285のさまざまな構成を示している。図130によって図示されている例では、第2のまたは中央のプレート1270Bは、2つの中央のプレート1270B、1271Bによって交換されている。2つのプレート1270B、1271Bの使用は、通路1276A、1276B、1276C、1276Dのうちの1つまたは複数をオフセットする必要性を排除する。
図130によって図示されている例では、カラー1285は、複数のプレート(たとえば、上部プレート1270A、第1の中間プレート1270B、第2の中間プレート1271B、および底部プレート1270Cなど)を含む。上部プレート1270A、第1の中間プレート1270B、第2の中間プレート1271B、および底部プレート1270Cは、任意の適切な様式で(たとえば、溶接によって、または、接着剤などによって)一緒に接合され得る。図130によって図示されている例では、第1の中間カラープレート1270Bは、第1のテザールーティングチャネル1275Aを含む。第2の中間カラープレート1270Bは、第2のテザールーティングチャネル1275Bを含む。第1および第2のテザー119A、119Bは、テザールーティングチャネル1275A、1275Bを通してルーティングされ、カップラー1271をカラー1285に繋ぐことが可能である。プレート1270A、1270B、1271B、1270Cが一緒に接合されているときには、プレート1270Aは、チャネル1275Aの上部を閉じており、プレート1271Bは、チャネル1275Aの底部を閉じており、プレート1270Bは、チャネル1275Bの上部を閉じており、プレート1270Cは、チャネル1275Bの底部を閉じている。そうであるので、接合されているプレート1270A、1270B、1271B、1270Cは、内部通路を備えたカラーを形成し、内部通路は、テザー119A、119Bを保護し、テザー119A、119Bが絡み合うことを防止する。
カップラー通路のうちの1つが他のテザー通路から半径方向内向きに位置付けされていないということを除いて、カップラーは、図127~図129に示されているものと同じ様式で、図130のカラーに接合され得る。
依然として図130を参照すると、接合されているプレート1270A、1270B、1271B、1270Cのそれぞれは、互いに整合させられている制御ワイヤー通路1272A、1272B、1273B、1272Cを含む(たとえば、図129を参照)。第1のプレート1270Aは、ワイヤー通路1272A、第1のテザー通路1276A、第2のテザー通路1276B、第3のテザー通路1276C、および第4のテザー通路1276Dを有することが可能である。テザー通路1276A、1276B、1276C、1276Dは、第1のプレート1270Aのワイヤー通路1272Aから半径方向外向きにある。
第1の中間プレート1270Bは、ワイヤー通路1272Bおよび第1のチャネル1275Aを有することが可能である。また、第1の中間プレート1270は、通路1300Bおよび1300Dを含む。第2の中間プレートは、ワイヤー通路1273Bおよび第2のチャネル1275Bを有している。例示的な実施形態において、チャネル1275A、1275Bは、円弧状になっているか、湾曲しているか、または半円形になっていることが可能である。第3のプレート1270Cは、ワイヤー通路1272Cおよびオリフィス1274を有することが可能であり、オリフィス1274は、カラー1285をコアプションエレメント(図示せず)に接合するために使用される。ワイヤー通路1272A、1272B、1273B、1272Cは、互いに垂直方向に整合している。第1のプレート1270Aの第1の通路1276Aおよび第3の通路1276Cは、第1のチャネル1275Aの端部と垂直方向に整合している。第1のプレート1270Aの第2の通路1276Bおよび第4の通路1276Dは、第1の中間プレート1270Bの通路1300B、1300Dと、および、第2のチャネル1275Bの端部と垂直方向に整合している。
上部プレート1270A、第1の中間プレート1270B、第2の中間プレート1271B、および底部プレート1270Cが(たとえば、溶接などによって)一緒に接合されているときには、それらは、カラー1285を形成する。チャネル1275A、1275Bは、カラーの内側に保護チューブまたは通路を形成し、テザー119A、119Bが、それを通して挿入され得る。これらの保護チューブまたは通路は、完全に囲まれている。
第1のテザー119Aは、第1のプレート1270Aの第1のテザー通路1276Aを通して挿入され、第1の中間プレート1270Bの第1のチャネル1275Aの第1の端部の中へ通され、第1のチャネル1275Aに沿って第2の端部へ通され、第1のプレート1270Aの第3のテザー通路1276Cを通され得る。第2のテザー119Bは、第1のプレート1270Aの第2のテザー通路1276Bを通して挿入され、第1の中間プレート1270Bのテザー通路1300Bを通され、第2の中間プレート1271Bの第2のチャネル1275Bの第1の端部の中へ通され、第2のチャネル1275Bに沿って第2の端部へ通され、第1の中間プレート1270Bのテザー通路1300Dを通され、第1のプレート1270Aの第4のテザー通路1276Dを通され得る。
図131は、図127~図129のカラー1285の1つの構成を示している。図130によって図示されている例では、第2のまたは中央のプレート1270Bは、2つの中央のプレート1270B、1271Bによって交換されている。2つのプレート1270B、1271Bの使用は、通路1276A、1276B、1276C、1276Dのうちの1つまたは複数をオフセットする必要性を排除する。
図131によって図示されている例では、第2のまたは中央のプレート1270Bは、2つの通路を単一のチャネル1310と交換するように修正されている。この例では、テザー119Aおよび119Bは、カラー1285の内側の単一のポイントにおいて交差することが可能である。
図131に示されているように、カラー1285は、第1のプレート1270A、第2のプレート1270B、および第3のプレート1270Cを含むことが可能であり、第2のプレート1270Bは、1つのチャネル1310を有している。第1のプレート1270Aは、ワイヤー通路1272A、第1のテザー通路1276A、第2のテザー通路1276B、第3のテザー通路1276C、および第4のテザー通路1276Dを有することが可能である。テザー通路1276A、1276B、1276C、1276Dは、第1のプレート1270Aのワイヤー通路1272Aから半径方向外向きにある。
第2のプレート1270Bは、ワイヤー通路1272Bおよびチャネル1310を有することが可能である。例示的な実施形態において、チャネル1310は、円弧状になっているか、湾曲しているか、または半円形になっていることが可能である。第3のプレート1270Cは、ワイヤー通路1272Cおよび少なくとも1つのオリフィス1274を有することが可能であり、少なくとも1つのオリフィス1274はカラー1285をコアプションエレメント(図示せず)に接合するために使用される。
第1の、第2の、および第3のプレート1270A、1270B、1270Cのワイヤー通路1272A、1272B、1272Cは、互いに垂直方向に整合している。第1のプレート1270Aの第3および第4の通路1276C、1276Dは、チャネル1310の端部と垂直方向に整合しており、第1のプレート1270Aの第1および第2の通路1276A、1276Bは、チャネル1310の別の部分の上方に垂直方向に整合している。第1の、第2のおよび第3のプレート1270A、1270B、1270Cが(たとえば、溶接などによって)一緒に接合されているときには、それらは、カラー1285を形成する。第1および第3のプレート1270A、1270Cは、第2のプレート1270Bのチャネル1310に対して、上部表面および底部表面をそれぞれ形成しており、チャネル1310が、保護スペースを形成するようになっており、テザー119A、119Bが、それを通して挿入され得る。このスペースは、完全に囲まれている。
第1のテザー119Aは、カテーテル102からカップラー1271の第1のテザー通路1277Aの中へ挿入され、第1のプレート1270Aの第1のテザー通路1276Aを通して、第2のプレート1270Bのチャネル1310の中へ通され、チャネル1310に沿って第2の端部へ通され、第1のプレート1270Aの第3のテザー通路1276Cを通して、カップラー1271の第3のテザー通路1277Cを通して、カテーテル102の中へ戻され得る。第2のテザー119Bは、カテーテル102からカップラー1271の第2のテザー通路1277Bの中へ挿入され、第1のプレート1270Aの第2のテザー通路1276Bを通して、第2のプレート1270Bのチャネル1310の中へ通され、チャネル1310に沿って第2の端部へ通され、第1のプレート1270Aの第4のテザー通路1276Dを通して、カップラー1271の第4のテザー通路1277Dを通して、カテーテル102の中へ戻され得る。
(たとえば、留め具、パドル、コアプションエレメント、送達デバイスなどの)デバイスおよびシステムならびに方法を形成するための構造、材料、および、互いに対する接続性を含む特徴は、例示的な実施形態の間で変化することが可能であり、異なる実施形態の組合せは、本開示の範囲内において、追加的な実施形態を形成するために組み合わせられ得る。デバイスは、2018年10月10日に出願された米国仮出願第62/744,031号、2019年10月9日に出願されたPCT特許出願公開第W02020/076898号、および、2018年1月9日に出願された米国出願第15/865,890号の中のものなどのような特徴を組み込むことが可能であり、それらの文献のそれぞれは、その全体が参照により本明細書に組み込まれている。
本明細書で説明されているデバイス100、400、400A、500、600、900、1000、1100は、任意の適切な弁修復システム(たとえば、本出願に開示されている任意の弁修復システム)の一部として、弁組織20、22に係合するように位置決めされ得る。1つの例示的な実施形態において、これらのデバイス100、400、500、600、900、1000、1100のいずれかは、天然の弁の開閉とともに開閉するように構成され得る。1つの例示的な実施形態において、これらのデバイス100、400、500、600、900、1000、1100のいずれかは、部分的に開いた条件で植え込まれるように構成され得、随意的に、天然の弁の開閉とともに、さらに開き、部分的に開いた植え込まれた位置に戻るように構成され得る。
本開示のさまざまな発明的な態様、概念、および特徴が、例示的な実施形態の中で組み合わせて具現化されているように、本明細書で説明および図示されている可能性があるが、これらのさまざまな態様、概念、および特徴は、個別に、または、さまざまな組合せおよびそのサブコンビネーションのいずれかで、多くの代替的な実施形態の中で使用され得る。本明細書で明示的に除外されない限り、すべてのそのような組合せおよびサブコンビネーションが、本出願の範囲の中にあることが意図されている。さらに、本開示のさまざまな態様、概念、および特徴に関するさまざまな代替的な実施形態(たとえば、代替的な材料、構造、構成、方法、デバイス、およびコンポーネント、ならびに、形態、適合性、および機能に関する代替例など)が、本明細書で説明されている可能性があるが、そのような説明は、現在知られているかまたは後に開発されるかにかかわらず、利用可能な代替的な実施形態の完全なまたは網羅的なリストであるということは意図されていない。当業者は、発明的な態様、概念、または特徴のうちの1つまたは複数を本出願の範囲の中で追加的な実施形態および用途に容易に採用することが可能である(そのような実施形態が本明細書で明示的に開示されていないとしても)。
追加的に、本開示のいくつかの特徴、概念、または態様が、好適な配置または方法であるとして本明細書で説明されている可能性があるとしても、そのような説明は、明示的にそのように述べられていない限り、そのような特徴が要求されるかまたは必要であるということを示唆することを意図していない。さらに、例または代表的な値および範囲は、本出願を理解することを支援するために含まれている可能性があるが、しかし、そのような値および範囲は、限定的な意味で解釈されるべきではなく、そのように明示的に述べられている場合にのみ、臨界的な値または範囲であることを意図している。
そのうえ、さまざまな態様、特徴、および概念は、発明的なものであるとしてまたは開示の一部を形成するものとして、本明細書で明示的に識別されている可能性があるが、そのような識別は、排他的なものであることを意図しておらず、むしろ、そのようなものとしてまたは特定の開示の一部として明示的に識別されることなく完全に本明細書で説明されている発明的な態様、概念、および特徴が存在する可能性もあり、それらの開示は、その代わりに、添付の特許請求の範囲に記載されている。例示的な方法またはプロセスの説明は、そのように明示的に述べられていない限り、すべてのケースにおいて必要とされるものとしてすべてのステップを含むことに限定されるものでなく、ステップが提示されている順序も、要求されるものまたは必要なものとして解釈されるべきでもない。特許請求の範囲において使用されている語は、その完全に通常の意味を有しており、本明細書の中の実施形態の説明によって決して限定されない。