JP7480962B2 - 石油プロセスにおける熱交換器の汚れ防止方法 - Google Patents

石油プロセスにおける熱交換器の汚れ防止方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7480962B2
JP7480962B2 JP2021573684A JP2021573684A JP7480962B2 JP 7480962 B2 JP7480962 B2 JP 7480962B2 JP 2021573684 A JP2021573684 A JP 2021573684A JP 2021573684 A JP2021573684 A JP 2021573684A JP 7480962 B2 JP7480962 B2 JP 7480962B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
phosphite
compound
fouling
succinimide
dispersant
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2021573684A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2021152718A1 (ja
Inventor
慶 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Katayama Chemical Inc
Nalco Japan GK
Original Assignee
Katayama Chemical Inc
Nalco Japan GK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Katayama Chemical Inc, Nalco Japan GK filed Critical Katayama Chemical Inc
Publication of JPWO2021152718A1 publication Critical patent/JPWO2021152718A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7480962B2 publication Critical patent/JP7480962B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C10PETROLEUM, GAS OR COKE INDUSTRIES; TECHNICAL GASES CONTAINING CARBON MONOXIDE; FUELS; LUBRICANTS; PEAT
    • C10GCRACKING HYDROCARBON OILS; PRODUCTION OF LIQUID HYDROCARBON MIXTURES, e.g. BY DESTRUCTIVE HYDROGENATION, OLIGOMERISATION, POLYMERISATION; RECOVERY OF HYDROCARBON OILS FROM OIL-SHALE, OIL-SAND, OR GASES; REFINING MIXTURES MAINLY CONSISTING OF HYDROCARBONS; REFORMING OF NAPHTHA; MINERAL WAXES
    • C10G75/00Inhibiting corrosion or fouling in apparatus for treatment or conversion of hydrocarbon oils, in general
    • C10G75/04Inhibiting corrosion or fouling in apparatus for treatment or conversion of hydrocarbon oils, in general by addition of antifouling agents

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Lubricants (AREA)

Description

本開示は、石油プロセスにおける熱交換器の汚れ防止方法に関する。
原油を精製するための石油精製プラントの蒸留工程では、熱交換器及び加熱炉において原油が加熱された後、蒸留塔に送られ蒸留操作が行われる。熱交換器内や加熱炉内では原油が熱履歴を受け、多量の汚れが付着する。汚れ成分の一形態として、アスファルテンやスラッジ等の有機系高分子成分が混合された形態がある。汚れの付着は、熱交換器や加熱炉の熱交換率の低下を引き起こし、出口温度を維持するための燃料使用量を増大させる結果となっている。
特許文献1は、デソルター前のプロセス流体に添加する熱交換器及び加熱炉の汚れ防止剤及び汚れ防止方法を開示する。特許文献2は、リン酸エステル系防食剤と分散剤とを用いて石油プロセスにおける予熱交のアスファルテン由来の汚れを防止する方法を開示する。特許文献3は、亜リン酸エステル系防食剤と分散剤とを用いて石油プロセスにおける予熱交のアスファルテン由来の汚れを防止する方法を開示する。
特開2010-163539号公報 WO2015/022979 WO2018/207708
特許文献3では、汚れ防止剤としてリン酸エステルを用いた場合に、リン酸エステルによる貯蔵タンク及び薬注設備の腐食の問題を見出し、その問題を解決するために、リン酸エステルに代えて亜リン酸エステルを使用することを提案している。
一方、本発明者は、特許文献3の方法では、一般的に多用されているカーボンスチール(SPCC)製の貯蔵タンク及び薬注設備では、汚れ防止剤によるそれらの腐食を抑制できない場合があり、特に、貯蔵タンク及び薬注設備が高温下に曝されたり、貯蔵タンク及び薬注設備中の汚れ防止剤の温度が高温になったりする場合に、貯蔵タンク及び薬注設備が汚れ防止剤の腐食に耐えることができず、薬注設備等の材質をステンレス等といった耐食材料に変更しなければならないという問題を見出した。
本開示は、一態様において、石油プロセスにおける熱交換器の汚れを防止するにあたり、汚れ防止剤による腐食を抑制可能な新たな方法及び汚れ防止剤を提供する。
本開示は、一態様において、石油プロセスにおける熱交換器の汚れ防止方法であって、前記熱交換器を通過するプロセス流体に、亜リン酸エステル化合物と分散剤とを添加することを含み、前記分散剤が、コハク酸イミド化合物である、汚れ防止方法に関する。
本開示は、その他の態様において、本開示の汚れ防止方法に使用するための汚れ防止剤であって、亜リン酸エステル化合物及び分散剤を含有し、前記分散剤が、コハク酸イミド化合物である、汚れ防止剤に関する。
本開示によれば、汚れ防止剤による薬注設備等の腐食を抑制しつつ、石油プロセスにおける熱交換器の汚れを防止可能な方法及び汚れ防止剤を提供できる。
図1は、常圧蒸留塔を備える石油精製処理装置の一例を示すブロック図である。 図2は、汚れ防止試験に用いた加熱管の断面図である。 図3は、汚れ防止試験において加熱管を加熱管保持器に挿入した状態の断面図である。
本開示は、亜リン酸エステル化合物を、アルケニル基を有するコハク酸イミド等といったコハク酸イミド化合物である分散剤と併用することによって、貯蔵タンク及び薬注設備の材質がステンレスと比較して耐食性の低いカーボンスチール等であり、かつ貯蔵タンク及び薬注設備が100℃を超える高温下に曝された場合であっても、汚れ防止剤による腐食を抑制しつつ、石油プロセスの予熱交等の熱交換器の汚れを防止できるという知見に基づく。
本開示は、亜リン酸エステル化合物を、コハク酸イミド化合物である分散剤と併用することによって、原油のアスファルテン含有量に関わらず、アスファルテンやスラッジ等の有機系高分子成分由来の汚れを防止することができるという知見に基づく。
本開示によれば、一又は複数の実施形態において、薬注設備の材質を変更することなく従来の一般的に使用されている薬注設備を使用しつつ、石油プロセスの熱交換器における汚れの防止を行うことができる。
本開示によれば、一又は複数の実施形態において、原油のアスファルテン含有量に関わらず、石油プロセスにおける予熱交等の熱交換器の汚れを防止でき、好ましくはアスファルテン由来の汚れのみならずアスファルテン以外の例えばスラッジ等の汚れも防止でき、好ましくは熱交換器の熱交換率の向上/維持が可能となり、燃料コストや清掃コストを抑制できる。
本開示において「石油プロセス」とは、原油等の炭化水素を原料とし、これらから各種石油製品が製造されるまでの工程の全部又は一部をいう。石油プロセスは、一又は複数の実施形態において、原油等の炭化水素を加熱すること、加熱したこれらの炭化水素を常圧蒸留装置において沸点の差を利用してLPG、ナフサ等の揮発油及び軽油等といった各種成分に分離することを少なくとも含みうる。本開示における石油プロセスは、一又は複数の実施形態において、石油精製プロセスを含みうる。
本開示の汚れ防止方法において「熱交換器」は、石油プロセスに使用される熱交換器である。熱交換器としては、限定されない一又は複数の実施形態において、予熱交(予備加熱熱交又は予熱交換器ともいう)、プレヒーター、及びリボイラー等が挙げられる。これらの熱交換器において、特に汚れが発生し蓄積しやすいのは、約200℃以上の高温部分である。本開示の汚れ防止方法は、一又は複数の実施形態において、処理時に約200℃付近、例えば、180℃以上、190℃以上、200℃以上、210℃以上、又は220℃以上となる高温部分がある熱交換器の汚れ防止方法である。本開示の汚れ防止方法は、一又は複数の実施形態において、約200℃以上になった部分での汚れ防止効果をより効果的に発揮する。
石油プロセスにおける熱交換器としては、一又は複数の実施形態において、石油精製プロセスの熱交換器、又は石油プロセスの予熱交等が挙げられる。
本開示において「プロセス流体」とは、石油プロセスにおいて供される液体又は気体をいう。プロセス流体としては、一又は複数の実施形態において、石油プロセスにおいて処理される原油又はこれら由来の炭化水素等が挙げられる。プロセス流体としては、特に限定されない一又は複数の実施形態において、石油精製プロセスにおいて予熱交に供給される液体、又は予熱交内の液体等が挙げられる。
本開示の汚れ防止方法において「汚れ」は、限定されない一又は複数の実施形態において、アスファルテン(asphaltene)やスラッジ等の有機系高分子成分を含むものをいい、又は、熱交換器内で付着及び/又は蓄積するアスファルテンやスラッジ等の有機系高分子成分を含む汚れをいう。したがって、本開示における熱交換器における汚れ防止は、一又は複数の実施形態において、熱交換器内におけるアスファルテンやスラッジ等の有機系高分子成分の付着及び/又は蓄積の抑制である。
原油中のアスファルテンの含有量は、産油地及び産油時期等によって変動する。原油中のアスファルテンの含有量は、例えば、15重量%以下、10重量%以下、5重量%以下、3重量%以下、又は1重量%以下である。プロセス流体中のアスファルテンの含有量は、一又は複数の実施形態において、使用する原油及び精製工程によって変動する。本開示の汚れ防止方法は、亜リン酸エステル化合物を、コハク酸イミド化合物である分散剤と併用することから、プロセス流体のアスファルテンの含有量に関わらず、熱交換器の汚れを防止することができる。
[汚れ防止方法]
本開示は、一態様において、石油プロセスにおける熱交換器の汚れ防止方法(本開示の汚れ防止方法)に関する。本開示の汚れ防止方法は、石油プロセスにおける熱交換器を通過するプロセス流体に、亜リン酸エステル化合物と分散剤とを添加することを含み、前記分散剤は、コハク酸イミド化合物である。
[亜リン酸エステル化合物]
本開示の汚れ防止方法において使用される亜リン酸エステル化合物としては、一又は複数の実施形態において、石油プロセスにおいて使用される亜リン酸エステル化合物が挙げられる。
亜リン酸エステル化合物としては、特に限定されない一又は複数の実施形態において、式(I)~(IV)で表される亜リン酸エステル化合物、式(II)の構造を2つ含むもの、又は式(II)の化合物の二量体(二量化物)等が挙げられる。
Figure 0007480962000001
式(I)において、R1及びR2は1~30個の炭素原子を有する基である。R1及びR2は、互いに同一でも異なっていてもよいが、同一であることが好ましい。
式(II)において、R3、R4及びR5は1~30個の炭素原子を有する基である。R3、R4及びR5は、互いに同一でも異なっていてもよいが、同一であることが好ましい。
式(III)において、R6、R7、R8及びR9は1~30個の炭素原子を有する基であり、R10及びR11は1~30個の炭素原子を有する二価の置換基であり、X1は酸素原子、炭素原子又は1~5個の炭素原子を有する二価の置換基である。R6、R7、R8及びR9は、それぞれ互いに同一でも異なっていてもよいが、同一であることが好ましい。R10及びR11は、それぞれ互いに同一でも異なっていてよい。
式(IV)において、R12及びR13は1~30個の炭素原子を有する基であり、R14、R15、R16及びR17は1~30個の炭素原子を有する二価の置換基であり、X2は炭素原子である。R12及びR13は、それぞれ互いに同一でも異なっていてもよい。R14、R15、R16及びR17は、それぞれ互いに同一でも異なっていてもよい。
1~30個の炭素原子を有する基としては、一又は複数の実施形態において、炭素数1以上30以下のアルキル基、炭素数1以上30以下のアルケニル基、炭素数6以上30以下のアリール基、炭素数7以上30以下のアルアルキル基、又は炭素数7以上30以下のアルキルアリール基が挙げられる。アルキル基、アルケニル基、アリール基、アルアルキル基、及びアルキルアリール基は、一又は複数の実施形態において、置換基を有していてもよい。アルキル基は、一又は複数の実施形態において、直鎖アルキル基であってもよいし、分岐鎖アルキル基であってもよい。
1~30個の炭素原子を有する二価の置換基としては、一又は複数の実施形形態において、炭素数1以上30以下のアルキレン基等が挙げられる。アルキレン基は、一又は複数の実施形態において、置換基を有していてもよい。アルキレン基は、一又は複数の実施形態において、直鎖アルキレン基であってもよいし、分岐鎖アルキレン基であってもよい。
式(I)で表される亜リン酸エステル化合物としては、一又は複数の実施形態において、ジエチルハイドロゲンホスファイト、ビス(2-エチルヘキシル)ハイドロゲンホスファイト、ビス(トリデシル)ハイドロゲンホスファイト、ジラウリルハイドロゲンホスファイト、及びジオレイルハイドロゲンホスファイト、及びジフェニルハイドロゲンホスファイト等が挙げられる。
式(II)で表される亜リン酸エステル化合物としては、一又は複数の実施形態において、トリフェニルホスファイト、トリスノニルフェニルホスファイト、トリクレジルホスファイト、トリエチルホスファイト、トリス(2-エチルヘキシル)ホスファイト、トリデシルホスファイト、トリラウリルホスファイト、トリス(トリデシル)ホスファイト、トリオレイルホスファイト、トリステアリルホスファイト、ジフェニルモノ(2-エチルヘキシル)ホスファイト、ジフェニルモノデシルホスファイト、ジフェニルモノ(トリデシル)ホスファイト、及びトリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト等が挙げられる。
式(III)で表される亜リン酸エステル化合物としては、一又は複数の実施形態において、テトラフェニルジプロピレングリコールジホスファイト、及びテトラ(C1215アルキル)-4,4'-イソプロピリデンジフェニルジホスファイト等が挙げられる。
式(IV)で表される亜リン酸エステル化合物としては、一又は複数の実施形態において、ビス(トリデシル)ペンタエリスリトールジホスファイトとビス(ノニルフェニル)ペンタエリスリコールジホスファイトとの混合物、ビス(トリデシル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(デシル)ペンタエリスリトールジホスファイト、及びジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、テトラフェニル(テトラトリデシル)ペンタエリスリトールテトラホスファイト、及び水添ビスフェノールA・ペンタエリスリトールホスファイトポリマー等が挙げられる。
亜リン酸エステル化合物としては、一又は複数の実施形態において、石油プロセスにおける熱交換器のさらなる汚れ防止、及び/又は貯蔵タンクや薬注設備のさらなる腐食抑制の観点から、トリフェニルホスファイト、トリスノニルフェニルホスファイト、トリクレジルホスファイト、トリエチルホスファイト、トリス(2-エチルヘキシル)ホスファイト、トリデシルホスファイト、トリラウリルホスファイト、トリス(トリデシル)ホスファイト、トリオレイルホスファイト、トリステアリルホスファイト、ジフェニルモノ(2-エチルヘキシル)ホスファイト、ジフェニルモノデシルホスファイト、ジフェニルモノ(トリデシル)ホスファイト、トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト、ジエチルハイドロゲンホスファイト、ビス(2-エチルヘキシル)ハイドロゲンホスファイト、ビス(トリデシル)ハイドロゲンホスファイト、ジラウリルハイドロゲンホスファイト、ジオレイルハイドロゲンホスファイト又はこれらの組み合わせが好ましい。同様の観点から、亜リン酸エステル化合物としては、ホスホン酸型亜リン酸エステル化合物が好ましく、ジエチルハイドロゲンホスファイト、ビス(2-エチルヘキシル)ハイドロゲンホスファイト、ビス(トリデシル)ハイドロゲンホスファイト、ジラウリルハイドロゲンホスファイト、ジオレイルハイドロゲンホスファイト又はこれらの組み合わせがより好ましい。
亜リン酸エステル化合物は、一又は複数の実施形態において、一種類で使用しもよいし、複数種類を組み合わせて使用してもよい。
熱交換器に供給されるプロセス流体における亜リン酸エステル化合物(複数種類の亜リン酸エステル化合物を使用する場合はその合計)の濃度としては、一又は複数の実施形態において、1~100ppm、2~80ppm、又は3~50ppmが挙げられる。本開示の汚れ防止方法は、一又は複数の実施形態において、熱交換器に供給されるプロセス流体における亜リン酸エステルの濃度が1~100ppm、2~80ppm、又は3~50ppmとなるように、プロセス流体に亜リン酸エステルを添加することを含む。
[分散剤]
本開示の汚れ防止方法において使用されうる分散剤は、コハク酸イミド化合物であって、石油プロセス又は石油プロセスの熱交換器の汚れ防止の分散剤として使用されうるコハク酸イミド化合物である。
コハク酸イミド化合物は、一又は複数の実施形態において、アルケニル基及びアルキル基の少なくとも一方を有する。
アルケニル基を有するコハク酸イミド化合物としては、一又は複数の実施形態において、コハク酸イミド基の少なくとも一つの炭素原子が長鎖アルケニル基で置換されたコハク酸イミド化合物、コハク酸イミド基の少なくとも一つの炭素原子が長鎖アルケニル基で置換され、かつ該コハク酸イミド基の窒素原子がアルキレンイミン基又はアミノアルキレン基で置換されたコハク酸イミド化合物、2つの長鎖アルケニル基置換コハク酸イミドのそれぞれの窒素原子が炭化水素鎖又は含窒素炭化水素鎖を介して結合したコハク酸イミド化合物等が挙げられる。長鎖アルケニル基としては、一又は複数の実施形態において、炭素数が8以上、9以上、10以上、12以上、15以上又は16以上のアルケニル基が挙げられる。炭化水素鎖としては、炭素数が2以上、4以上、10以上、12以上、15以上又は16以上の直鎖アルキレン基が挙げられる。含窒素炭化水素鎖としては、1以上又は2以上の窒素原子と、2以上、4以上、10以上、12以上、15以上又は16以上の炭素原子とを有する二価の置換基が挙げられる。含窒素炭化水素鎖としては、ジエチレンアミノ基、及びエチレンポリエチレンイミン基等が挙げられる。
アルキル基を有するコハク酸イミド化合物としては、一又は複数の実施形態において、コハク酸イミド基の少なくとも一つの炭素原子が長鎖アルキル基で置換されたコハク酸イミド化合物、コハク酸イミド基の少なくとも一つの炭素原子が長鎖アルキル基で置換され、かつ該コハク酸イミド基の窒素原子がアルキレンイミン基又はアミノアルキレン基で置換されたコハク酸イミド化合物、2つの長鎖アルキル基置換コハク酸イミドのそれぞれの窒素原子が炭化水素鎖又は含窒素炭化水素鎖を介して結合したコハク酸イミド化合物等が挙げられる。長鎖アルキル基としては、一又は複数の実施形態において、炭素数が8以上、9以上、10以上、12以上、15以上又は16以上のアルキル基が挙げられる。
アルケニル基及びアルキル基の少なくとも一方を有するコハク酸イミド化合物としては、一又は複数の実施形態において、下記式(V)~(VIII)で表される化合物が挙げられる。
Figure 0007480962000002
式(V)において、R21及びR22は、数平均分子量300以上7000以下のアルキル基、又は数平均分子量300以上7000以下のアルケニル基を示し、nは0~8の整数を示す。R21及びR22は、互いに同一でも異なっていてよい。
式(VI)において、R23は、数平均分子量300以上7000以下のアルキル基、又は数平均分子量300以上7000以下のアルケニル基を示し、mは0~8の整数を示す。
式(VII)において、R24、R26及びR27は、数平均分子量300以上7000以下のアルキル基、又は数平均分子量300以上7000以下のアルケニル基を示し、R25は、炭素数1~5のアルキレン基である。R26及びR27は、互いに同一でも異なっていてもよい。
式(VIII)において、R28は、数平均分子量300以上7000以下のアルキル基、又は数平均分子量300以上7000以下のアルケニル基を示し、R29は、炭素数1~5のアルキレン基である。
アルキル基及びアルケニル基の数平均分子量は、一又は複数の実施形態において、500以上5000以下、500以上5000未満、500以上4000以下、700以上4000以下、又は800以上3500以下である。
アルキル基及びアルケニル基は、一又は複数の実施形態において、直鎖であってもよいし、分岐鎖であってもよい。R21、R22、R23、R24及びR28としては、一又は複数の実施形態において、ポリエチレン基、ポリイソプロピル基、ポリイソプレン基、ポリブテン基、ポリイソブテン基、ポリブテニル基、及びポリイソブテニル基等が挙げられ、好ましくはポリブテニル基及びポリイソブテニル基等である。
25及びR29としては、一又は複数の実施形態において、メチレン基、エチレン基、プロピル基、及びイソプロピル基等が挙げられる。
n及びmは、一又は複数の実施形態において、0、1、2、3、又は4である。式(V)における“-CH2CH2-[NHCH2CH2n-”及び式(VI)における“-CH2CH2-[NHCH2CH2m-”としては、エチレン基、ジエチレンアミノ基、及びエチレンポリエチレンイミン基等が挙げられる。
コハク酸イミド化合物は、一又は複数の実施形態において、一種類で使用してもよいし、複数種類を組み合わせて使用してもよい。
本開示の汚れ防止方法において使用されうるコハク酸イミド化合物の重量平均分子量は、一又は複数の実施形態において、3,000~15,000、又は5,000~12,000である。分散剤の重量平均分子量は、サイズ排除クロマトグラフィーによるものであり、具体的には、実施例に記載の方法により測定できる。
熱交換器に供給されるプロセス流体におけるコハク酸イミド化合物(複数種類のコハク酸イミド化合物を使用する場合はその合計)の濃度としては、一又は複数の実施形態において、1~100ppm、2~80ppm、又は3~50ppmが挙げられる。本開示の汚れ防止方法は、一又は複数の実施形態において、熱交換器に供給されるプロセス流体における分散剤が1~100ppm、2~80ppm、又は3~50ppmとなるように、プロセス流体に分散剤を添加することを含む。
熱交換器に供給されるプロセス流体における亜リン酸エステル化合物(複数種類の亜リン酸エステル化合物を使用する場合はその合計)の含有量(ppm)とコハク酸イミド化合物(複数種類のコハク酸イミド化合物を使用する場合はその合計)の含有量(ppm)との比としては、一又は複数の実施形態において、5:1~1:5、3:1~1:3、又は2:1~1:2が挙げられる。本開示の汚れ防止方法は、一又は複数の実施形態において、熱交換器に供給されるプロセス流体における亜リン酸エステル化合物の含有量(ppm)とコハク酸イミド化合物の含有量(ppm)との比が、5:1~1:5、3:1~1:3、又は2:1~1:2となるように、プロセス流体に亜リン酸エステル化合物及びコハク酸イミド化合物を添加することを含む。
本開示の汚れ防止方法は、一又は複数の実施形態において、本開示の汚れ防止方法で使用する汚れ防止剤(上記亜リン酸エステル化合物と上記コハク酸イミド化合物とを含む汚れ防止剤)を貯蔵する貯蔵タンク及び/又は汚れ防止剤をプロセス流体に注入する薬注設備の材質が、ステンレスと比較して耐食性の低いカーボンスチール等の鉄系材質であっても、貯蔵タンク及び薬注設備の汚れ防止剤による腐食を抑制することができる。また、これらの貯蔵タンク及び薬注設備は、汚れ防止剤の注入点付近である熱交換器近くに配置されることから、高温下、例えば、100℃以上又は140℃以上に曝される。しかし、本開示の汚れ防止方法によれば、貯蔵タンク及び薬注設備が高温下に曝された場合であっても、貯蔵タンク及び薬注設備の汚れ防止剤による腐食を抑制することができる。よって、本開示の汚れ防止方法は、一又は複数の実施形態において、カーボンスチール製の貯蔵タンクに保存された亜リン酸エステル化合物及び/又は分散剤を、プロセス流体に添加することを含む。本開示の汚れ防止方法は、一又は複数の実施形態において、亜リン酸エステル化合物及び/又は分散剤を、カーボンスチール製の薬注設備を用いて、プロセス流体に添加することを含む。
亜リン酸エステル化合物と分散剤をプロセス流体に添加する場所は特に限定されず、一又は複数の実施形態において、上記の濃度の亜リン酸エステル化合物と分散剤が、汚れ防止の対象の熱交換器に導入されうる場所が挙げられ、又は、対象の熱交換器の手前が挙げられる。亜リン酸エステル化合物及び分散剤の添加順序は特に制限されず、一又は複数の実施形態において、同時に添加されてもよく、別々に添加されてもよく、互いに異なる場所で添加されてもよい。
亜リン酸エステル化合物及び分散剤は、一又は複数の実施形態において、連続添加であってもよいし、間欠添加であってもよい。
図1は、常圧蒸留塔を備える石油精製処理装置の一例を示すブロック図である。この石油精製処理装置では、ポンプ6を介して供給された原油は、脱塩装置1で脱塩された後、予熱交2(熱交換器2)で150~180℃に加熱され、さらに予熱交3(熱交換器3)に導入され240~280℃に加熱され、加熱炉4で350~380℃に加熱されて、常圧蒸留塔5に導入される。常圧蒸留塔5の塔底から缶出液はポンプ7を介して熱交換器3及び2に熱源として送られる。
図1の石油プロセスの熱交換器3において本開示の汚れ防止方法を行う場合、亜リン酸エステル化合物及び分散剤の添加場所としては、限定されない一又は複数の実施形態において、熱交換器3の手前である図1の矢印Aで示す場所が挙げられるが、さらに手前の矢印Cで示す場所であってもよい。図1の熱交換器3において、加熱側で本開示の汚れ防止方法を行う場合、亜リン酸エステル化合物と分散剤の添加場所としては、限定されない一又は複数の実施形態において、熱交換器3の手前である図1の矢印Bで示す場所が挙げられる。本開示における亜リン酸エステル化合物及び分散剤の添加場所は、上記個所に限定されず、例えば、脱塩装置1の前(例えば、脱塩装置1の前に配置された熱交換器の前)であってもよい。
[汚れ防止剤]
本開示は、一態様において、本開示の汚れ防止方法に使用するための汚れ防止剤に関する。本開示の汚れ防止剤は、亜リン酸エステル及び分散剤を含有し、分散剤が、コハク酸イミド化合物である。汚れ防止剤の形態は、一又は複数の実施形態において、粉末、錠剤等の固体であってもよく、溶媒に溶解された状態、すなわち、濃縮液の形態であってもよい。
本開示の汚れ防止剤における亜リン酸エステル及びコハク酸イミド化合物は、上述の通りである。
[使用]
本開示は、一態様において、本開示の汚れ防止方法における亜リン酸エステル化合物の使用に関する。また、本開示は、その他の態様において、コハク酸イミド化合物である分散剤が添加されたプロセス流体が通過する石油プロセスの熱交換器の汚れを防止するための、亜リン酸エステル化合物の使用に関する。亜リン酸エステル化合物及びコハク酸イミド化合物としては、上述の通りである。
本開示は、以下の一又は複数の実施形態に関しうる;
[1] 石油プロセスにおける熱交換器の汚れ防止方法であって、
前記熱交換器を通過するプロセス流体に、亜リン酸エステル化合物と分散剤とを添加することを含み、
前記分散剤が、コハク酸イミド化合物である、汚れ防止方法。
[2] 前記イミド化合物が、アルケニル基及びアルキル基の少なくとも一方を有するコハク酸イミドである、[1]記載の汚れ防止方法。
[3] 熱交換器に供給されるプロセス流体における前記亜リン酸エステル化合物と前記コハク酸イミド化合物との含有量(ppm)の比が、5:1~1:5となるように、前記亜リン酸エステル化合物及び前記コハク酸イミド化合物を前記プロセス流体に添加することを含む、[1]又は[2]に記載の汚れ防止方法。
[4] 熱交換器に供給されるプロセス流体における亜リン酸エステル化合物の濃度が1~100ppmとなるように、前記亜リン酸エステル化合物を前記プロセス流体に添加することを含む、[1]から[3]のいずれかに記載の汚れ防止方法。
[5] 熱交換器に供給されるプロセス流体におけるコハク酸イミド化合物の濃度が1~100ppmとなるように、前記分散剤を前記プロセス流体に添加することを含む、[1]から[4]のいずれかに記載の汚れ防止方法。
[6] [1]から[5]のいずれかに記載の汚れ防止方法に使用するための汚れ防止剤であって、亜リン酸エステル化合物及び分散剤を含有し、
前記分散剤が、コハク酸イミド化合物である、汚れ防止剤。
[7] コハク酸イミド化合物である分散剤が添加されたプロセス流体が通過する石油プロセスの熱交換器の汚れを防止するための、亜リン酸エステル化合物の使用。
以下の実施例及び比較例に基いて本開示を説明するが、本開示はこれに限定されるものではない。
[薬剤]
亜リン酸エステル1:式(I)で表される亜リン酸エステル化合物
亜リン酸エステル2:亜リン酸エステル1とは異なる式(I)で表される亜リン酸エステル化合物
コハク酸イミド1:式(V)で表されるコハク酸イミド化合物、分子量10,000
コハク酸イミド2:式(V)で表されるコハク酸イミド化合物、分子量6,000
コハク酸エステル:ポリアルケニル置換コハク酸エステル化合物、分子量10,000
ポリオレフィン無水マレイン酸共重合体(ポリオレフィンエステル):分子量10,000
上記化合物の分子量は重量平均分子量であって、サイズ排除クロマトグラフィーによって測定できる。測定条件は以下のとおりである。
測定条件
カラム:スチレン-ジビニルベンゼン架橋ゲル
溶離液:テトラヒドロフラン
流量:0.7ml/min
カラム温度:40℃
[薬剤の調製]
亜リン酸エステル1又は2が10重量%であって、有効成分の量として亜リン酸エステル1又は2と表1に示す分散剤との比率(重量比)が1:3となるようにこれらを混合して薬剤を調製した。
[防食効果確認試験1]
カーボンスチール(SPCC)製のテストピースを用い、以下の手順で防食効果確認試験を行った。
JIS K2276(石油製品-航空燃料油試験方法)の酸化安定度試験方法に記載されている酸化安定度試験器とボンベ一式と試験容器一式を用いた。
まず、下記薬剤100mlを、ガラス製の試験容器に入れた。アセトン脱脂及び乾燥を行った後、前重量を測定したテストピースを試験容器に入れてカバーをかけ、その試験容器をボンベに入れた。その後、ボンベ内の酸素を窒素置換するために0.5MPaで窒素を注入して開放する操作を3回繰り返し3回目は窒素を圧入した状態で密閉した。酸化安定度試験器に窒素置換後のボンベを入れて190℃の恒温槽で3日間静置した。
[評価]
試験終了後、テストピースを回収し、15%塩酸水溶液及び水道水にて赤錆を除去し、試験前後のテストピースの重量差から腐食度(mdd)及び侵食度(mm/y)を下記式から算出した。その結果を下記表1に示す。
腐食度(mdd)=(M1-M2)/(S×T)
侵食度(mm/y)=mdd×{365×10-4}/d
1:テストピースの試験前の重量(mg)
2:テストピースの試験後の重量(mg)
S:テストピースの表面積(dm2
T:試験日数
d:テストピースの密度(g/cm3
Figure 0007480962000003
表1に示すように、亜リン酸エステルとコハク酸イミド1(式(V)で表される2つのアルケニル基置換コハク酸イミドの窒素原子がエチレンアルキレンイミンを介して結合したコハク酸イミド化合物)とを併用した実施例1及び2では、いずれもカーボンスチールの腐食がほとんど確認されなかった。
[汚れ(ファウリング)防止試験]
汚れ(ファウリング)防止試験は、石油精製用汚れ防止剤の汚れ防止効果を調べたるための試験であり、汚れを付着させるための試験部材として、図2に示す加熱管(ヒートロッド)21を用い、加熱管を油に接触させて、その汚れの付着状況を測定することにより行うものである。この加熱管21は、JIS K2276に規定された熱安定度試験器に使用されるものであり、軟鋼製で端部21a、21bが大径とされ、中間部21cが小径とされた、くびれた管形状をなしている。この加熱管21を図3に示す管形状の加熱管保持器22の中へ挿入する。加熱管保持器22の上部及び下部には流入管23aと流出管23bとが接続されており、加熱管21の中央部には熱電対24が挿入されており、図示しない温度調節器により、熱電対24によって感知される温度が所定の温度となるように、加熱管21の両部21a、21bから電流を流すことが可能とされている。試験装置は、上述の加熱管21を備えたアルコア(Alcor)社製のHotLiquidProcessSimurator試験器を用いた。
前記試験装置により、下記条件のように加熱管21を加熱し、サンプルを流入管23aから導入して、試験を行った。
サンプル:下記表2の亜リン酸エステル化合物及び分散剤の濃度がそれぞれ10ppm及び20ppmになるように、アスファルテン含有量の異なる原油1及び2にそれぞれ添加して調製した。
原油1:アスファルテン含有量 0.5重量%以下
原油2:アスファルテン含有量 2.0~3.0重量%以下
加熱管21の温度:330~340℃(20分かけて昇温)
タンク、ライン、ポンプの温度:100℃
サンプル量:500ml(タンク内で仕切られているため戻ったサンプルは混合しない)
サンプル導入流速:1ml/分
系内圧力:500~600psi(窒素で圧力調整)
試験時間:5時間
汚れ防止効果は、サンプルの出口温度変化(Δt)に基づき、下記の評価基準で評価した。その結果を下記表2に示す。
〔サンプルの出口温度変化:Δt〕
流出管23b(加熱部出口)における試験開始後最高温度のサンプル温度と、5時間経過後のサンプル温度の温度変化(Δt)を測定した。加熱管21に汚れが付着するほど、Δtが大きくなる。
評価基準 A:Δtが5以下
B:Δtが5を超え8未満
C:Δtが8以上15未満
D:Δtが15以上
Figure 0007480962000004
表2に示すように、亜リン酸エステルとコハク酸イミド1とを併用した実施例3では、原油のアスファルテン含有量に関わらず、汚れの付着を抑制できた。つまり、亜リン酸エステルとコハク酸イミド化合物とを併用することで、石油プロセスにおける熱交換器の汚れを十分に防止できることが確認できた。
[防食効果確認試験2]
亜リン酸エステル1とコハク酸イミド1(式(V)で表されるコハク酸イミド化合物、分子量:10,000)との配合比率を下記表3のようにした以外は、防食効果確認試験1と同様に試験及び評価を行った。その結果を下記表3に示す。
Figure 0007480962000005
表3に示すように、配合比率に関わらずカーボンスチールの腐食がほとんど確認されなかった。
[防食効果確認試験3]
分散剤として、コハク酸イミド2(式(V)で表されるコハク酸イミド化合物、分子量:6,000)を使用した以外は、防食効果確認試験1と同様に試験及び評価を行った(亜リン酸エステル1とコハク酸イミド2との配合比率(重量比):1:3)。
その結果、カーボンスチールの腐食は確認されなかった(mm/y:0.01)。

Claims (7)

  1. カーボンスチール製の貯蔵タンク及び/又は薬注設備を用いる石油プロセスにおける熱交換器の汚れ防止方法であって、
    前記熱交換器を通過するプロセス流体に、亜リン酸エステル化合物と分散剤とを添加することを含み、
    前記分散剤が、コハク酸イミド化合物である、汚れ防止方法。
  2. 前記コハク酸イミド化合物が、アルケニル基及びアルキル基の少なくとも一方を有するコハク酸イミドである、請求項1記載の汚れ防止方法。
  3. 熱交換器に供給されるプロセス流体における前記亜リン酸エステル化合物と前記コハク酸イミド化合物との含有量(ppm)の比が、5:1~1:5となるように、前記亜リン酸エステル化合物及び前記コハク酸イミド化合物を前記プロセス流体に添加することを含む、請求項1又は2に記載の汚れ防止方法。
  4. 熱交換器に供給されるプロセス流体における亜リン酸エステル化合物の濃度が1~100ppmとなるように、前記亜リン酸エステル化合物を前記プロセス流体に添加することを含む、請求項1から3のいずれかに記載の汚れ防止方法。
  5. 熱交換器に供給されるプロセス流体におけるコハク酸イミド化合物の濃度が1~100ppmとなるように、前記分散剤を前記プロセス流体に添加することを含む、請求項1から4のいずれかに記載の汚れ防止方法。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の汚れ防止方法に使用するための汚れ防止剤であって、亜リン酸エステル化合物及び分散剤を含有し、
    前記分散剤が、コハク酸イミド化合物である、汚れ防止剤。
  7. カーボンスチール製の貯蔵タンク及び/又は薬注設備を用いる石油プロセスであって、コハク酸イミド化合物である分散剤が添加されたプロセス流体が通過する石油プロセスの熱交換器の汚れを防止するための、亜リン酸エステル化合物の使用。
JP2021573684A 2020-01-29 2020-01-29 石油プロセスにおける熱交換器の汚れ防止方法 Active JP7480962B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2020/003148 WO2021152718A1 (ja) 2020-01-29 2020-01-29 石油プロセスにおける熱交換器の汚れ防止方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2021152718A1 JPWO2021152718A1 (ja) 2021-08-05
JP7480962B2 true JP7480962B2 (ja) 2024-05-10

Family

ID=77078715

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021573684A Active JP7480962B2 (ja) 2020-01-29 2020-01-29 石油プロセスにおける熱交換器の汚れ防止方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP7480962B2 (ja)
WO (1) WO2021152718A1 (ja)

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010163539A (ja) 2009-01-16 2010-07-29 Hakuto Co Ltd 予熱交換器及び加熱炉の汚れ防止方法
WO2018207708A1 (ja) 2017-05-09 2018-11-15 株式会社片山化学工業研究所 石油プロセスにおける熱交換器の汚れ防止方法

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63221185A (ja) * 1987-03-10 1988-09-14 Kurita Water Ind Ltd 石油精製用汚れ防止剤
JPH01247488A (ja) * 1988-03-30 1989-10-03 Kao Corp 液体炭化水素熱交換器用汚れ防止剤および汚れ防止方法

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010163539A (ja) 2009-01-16 2010-07-29 Hakuto Co Ltd 予熱交換器及び加熱炉の汚れ防止方法
WO2018207708A1 (ja) 2017-05-09 2018-11-15 株式会社片山化学工業研究所 石油プロセスにおける熱交換器の汚れ防止方法

Also Published As

Publication number Publication date
WO2021152718A1 (ja) 2021-08-05
JPWO2021152718A1 (ja) 2021-08-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7329635B2 (en) Crude oil composition including dispersant material for mitigating fouling of process equipment and method for mitigating crude oil fouling
KR101581215B1 (ko) 유기인계 황 화합물을 포함하는 나프텐산 부식 억제 조성물, 및 이를 이용한 고온 나프텐산 부식 억제 방법 및 황 부식 억제 방법
US3271295A (en) Process of heat transfer
KR20100016229A (ko) 인산 화합물의 새로운 상승적 배합을 사용하는 나프텐산 부식 억제
AU2005245865A1 (en) Inhibitor enhanced thermal upgrading of heavy oils via mesophase suppression using oil soluble polynuclear aromatics
JP6485598B1 (ja) 石油プロセスにおける熱交換器の汚れ防止方法
MXPA05010777A (es) Formulaciones utiles como dispersantes de asfalteno en productos de petroleo.
CA1051189A (en) Corrosion inhibitors
JP7480962B2 (ja) 石油プロセスにおける熱交換器の汚れ防止方法
US5342505A (en) Use of polyalkenyl succinimides-glycidol reaction products as antifoulants in hydrocarbon process media
US20160264891A1 (en) Ring opening cross metathesis of vinyl terminated polymers and their functionalized derivatives for fouling mitigation in hydrocarbon refining processes
US5614081A (en) Methods for inhibiting fouling in hydrocarbons
US5851377A (en) Process of using acylated nitrogen compound petrochemical antifoulants
SA00210400B1 (ar) مضادات اتساخ على أساس فوسفور phosphorous - كبريت sulfur
US5194142A (en) Method for controlling fouling deposit formation in a liquid hydrocarbonaceous medium
JP2012500299A (ja) 石油精油所プロセスでの汚れ軽減のための金属スルホネート添加剤
KR20190040999A (ko) 탄화수소 오일의 오염 감소
JP5275826B2 (ja) 予熱交換器及び加熱炉の汚れ防止方法
JP2019503861A (ja) 希釈蒸気システムで形成される副生成物を分散させる方法
WO2022004434A1 (ja) 石油プロセスにおける熱交換器の汚れ防止方法
JP5914915B2 (ja) 石油プロセスにおける熱交換器の汚れ防止方法
JP2022067630A (ja) 石油精製プロセスにおける原料油予熱用熱交換器の汚れ防止剤、石油精製プロセス用原料油および石油精製プロセスにおける原料油予熱用熱交換器の汚れ防止方法
JP7537685B2 (ja) 石油プロセスにおける熱交換器の汚れ防止方法
CN101784640A (zh) 抑制蒸馏装置中由有机酸造成的金属腐蚀的方法
JP2022148818A (ja) 石油プロセスにおける熱交換器の汚れ防止方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230112

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20240201

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20240328

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20240411

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20240417

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7480962

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150