JP7477005B1 - 燃料電池発電装置及び燃料電池発電システム - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料電池の劣化を抑制可能な燃料電池発電装置を提供すること。【解決手段】燃料極と空気極を有する燃料電池と、前記燃料極に水素を供給する第1配管と、前記第1配管に不活性ガスを供給する第2配管と、水素および不活性ガスの供給を制御する制御装置を備え、前記制御装置は、前記燃料電池の発電状態に基づいて、前記燃料電池の発電の停止中の不活性ガスの供給を制御する、燃料電池発電装置。【選択図】図1

Description

本開示は、燃料電池発電装置及び燃料電池発電システムに関する。
従来、燃料ガスを燃料電池のアノードに供給する供給部と、酸化剤ガスを燃料電池のカソードに供給する供給部と、不活性ガスを燃料電池のアノードに供給する供給部と、これらの供給部の動作を制御する制御器と、を備える、燃料電池システムが知られている。
制御器は、燃料電池の発電時間が所定の時間経過したら、アノードに供給する燃料ガスを停止し、アノードに残留した燃料ガスを不活性ガスに置換するのに必要な一定量の不活性ガスをアノードに供給する。制御器は、一定量の不活性ガスが供給されたら、不活性ガスの供給を停止する。制御器は、電池電圧(アノードとカソードとの間の電極電位差)が第1の電圧以下となったとき、アノードへ燃料ガスをカソードへ酸化剤ガスを供給し、燃料電池の発電を再開する。
この燃料発電システムは、不純物が蓄積すると推定される期間が経過する毎に、アノードの電極電位を上昇させて(電池電圧を低下させて)、不純物を除去し、燃料電池の劣化の抑制を図っている(例えば、特許文献1参照)。
国際公開第2011/122019号
しかしながら、停止中にカソード(空気極)に残留した酸素がアノード(燃料極)にクロスリークした状態で燃料ガスを燃料極に供給すると、空気極におけるカーボンが腐食し、燃料電池が劣化することがある。
本開示は、燃料電池の劣化を抑制可能な燃料電池発電装置及び燃料電池発電システムを提供する。
本開示の一態様の燃料電池発電装置は、
燃料極と空気極を有する燃料電池と、
前記燃料極に水素を供給する第1配管と、
前記第1配管に不活性ガスを供給する第2配管と、
水素および不活性ガスの供給を制御し、かつ、前記燃料電池の発電状態に基づいて、前記燃料電池の発電の停止中の不活性ガスの供給を制御する制御装置を備え、
前記制御装置は、前記燃料電池の電圧が第1閾値電圧よりも低下するまで、前記燃料電池の発電の停止中の不活性ガスの供給と供給停止を繰り返す
本開示の一態様によれば、燃料電池の劣化を抑制可能な燃料電池発電装置を提供できる。
第1実施形態の燃料電池発電装置を備える燃料電池発電システムの構成例を示す図である。 第1実施形態の燃料電池発電装置の構成例を詳細に示す図である。 第1実施形態の燃料電池発電装置を備える燃料電池発電システムの構成例(変形例)を示す図である。 燃料電池発電装置の停止時と再起動時の動作パターンの第1例を示すフローチャートである。 燃料電池発電装置の停止時と再起動時の動作パターンの第2例を示すフローチャートである。
以下、実施形態を説明する。
図1は、第1実施形態の燃料電池発電装置を備える燃料電池発電システムの構成例を示す図である。図1に示す燃料電池発電システム201は、並列に接続された複数のFC(燃料電池)プラットフォームによって発電された電力を、給電対象である外部装置12に供給するシステムである。燃料電池発電システム201の用途の具体例として、定置用の発電システム、移動体用(例えば、車両用、飛翔体用、鉄道用、船舶用など)の発電システムなどが挙げられる。より具体的には、港湾クレーンなどの荷役機械用の発電システム、建設機械用などもある。燃料電池発電システム201の用途は、これらの例に限られず、燃料電池発電システム201は、他のアプリケーションに適用されてもよい。
燃料電池発電システム201は、燃料電池発電装置101と補機システム301を備える。
補機システム301は、主機である燃料電池発電装置101に接続される複数の補機を含み、燃料電池発電装置101の稼働を補助する周辺システムである。図1は、複数の補機として、制御用電源32、配管121、燃料系統18、給気系統19、出力線17、電力変換装置11、DC/DCコンバータ13、二次電池14、排気系統31、換気装置132及び冷却器15を例示する。複数の補機の一部又は全部は、燃料電池発電装置101に内蔵されてもよいし、ユニット化されてもよい。燃料電池発電装置101は、複数の補機の一部又は全部を、燃料電池発電装置101の内部に備えてもよいし、燃料電池発電装置101の外部に備えてもよい。
燃料電池発電装置101は、外部装置12に供給される電力を複数のFCプラットフォームによって発電する。燃料電池発電装置101は、ユニット化されてもよい。燃料電池発電装置101は、出力線17に並列に接続された複数のFCプラットフォーム(この例では、3つのFCプラットフォーム1,2,3)と、それらの複数のFCプラットフォームを制御する制御装置10とを備える。並列に接続される複数のFCプラットフォームの台数は、3台に限られず、2台でも、4台以上でもよい。
FCプラットフォーム1,2,3は、それぞれ、共通の出力線17に出力点16を経由して接続されるFCスタックを含む。FCスタックは、燃料電池の一例である。FCプラットフォーム1は、FCスタック21を含み、FCプラットフォーム2は、FCスタック22を含み、FCプラットフォーム3は、FCスタック23を含む。
FCスタック21,22,23は、水素などの燃料の化学エネルギーを電気化学的に電気エネルギーに変換する装置である。FCスタック21,22,23は、燃料管を含む燃料系統18を介して供給される水素(水素リッチなガスを含んでよい)と、空気管を含む給気系統19を介して外部から供給される空気に含まれる酸素との電気化学反応によって発電する。FCスタック21,22,23(FCプラットフォーム1,2,3)の発電状態は、制御装置10によって制御される。FCスタック21,22,23の電気化学反応により発生した排ガスは、排気管を含む排気系統31を介して排出される。FCスタック21,22,23は、ラジエータなどの冷却器15から供給される冷却液(クーラント)により冷却される。
FCスタック21,22,23は、例えば、固体高分子形燃料電池(PEFC)であり、多数の単セルを積層したスタック構造を備える。単セルは、水素イオンを選択的に輸送するための高分子電解質膜の両側面を多孔質材料により形成された一対の電極によって挟まれた膜-電極アッセンブリ(MEA)と、このMEAを両側から挟み込む一対のセパレータとを有する。一対の電極のそれぞれは、例えば白金系の金属触媒(電極触媒)を担持するカーボン粉末を主成分とする触媒層と、通気性及び電子導電性を併せ持つガス拡散層とを有している。
FCスタック21,22,23には、それらの出力端子の電圧を検出するための電圧センサと、それらの出力端子からの出力電流を検出するための電流センサが取り付けられている。制御装置10は、FCスタック21,22,23から出力される各電圧の検出値を電圧センサにより取得し、FCスタック21,22,23から出力される各電流の検出値を電流センサにより取得する。制御装置10は、各電圧の検出値と各電流の検出値を用いて、FCスタック21,22,23の各出力電力p1,p2,p3を検出する。
燃料電池発電装置101内のFCスタック21,22,23(FCプラットフォーム1,2,3)の発電により生成された発電電力は、電力変換装置11を介して、外部装置12に供給される。
電力変換装置11は、入力される電力Paを、外部装置12に供給される電力Pcに変換する装置である。電力変換装置11は、例えば、FCスタック21,22,23の発電により得られた直流電力を交流電力に変換して外部装置12に供給するインバータである。インバータの具体例として、パワーコンディショナ(PCS:Power Conditioning System)、系統連系インバータなどが挙げられる。外部装置12がモータの場合、電力変換装置11は、モータを駆動するインバータでもよい。電力変換装置11は、FCスタック21,22,23の発電により得られた直流電力の電圧を、異なる電圧の直流電力に変換して外部装置12に供給するコンバータでもよい。
FCスタック21,22,23の発電により得られた直流電力は、出力線17にDC/DCコンバータ13を介して接続される二次電池14に充電されてもよい。二次電池14から放電された電力Pbは、電力変換装置11を介して外部装置12に供給される。外部装置12から電力変換装置11を介して入力(回生)された電力Pbが二次電池14に充電されてもよい。二次電池14の充電又は放電は、制御装置10からの駆動制御信号により動作するDC/DCコンバータ13により制御される。DC/DCコンバータ13は、無くてもよい。
二次電池14は、充放電可能な電池である。二次電池14は、直列に接続された複数の蓄電池14,…,14を含むものでもよい(nは、2以上の整数)。二次電池14(複数の蓄電池14,…,14)の具体例として、リチウムイオンバッテリ、リチウムイオンキャパシタ、電気二重層キャパシタなどが挙げられる。
燃料系統18は、外部から供給される炭化水素系燃料を水素リッチなガスに改質する改質機器を含んでもよい。改質機器は、炭化水素系燃料の改質反応により生成される水素リッチガスを水素管に出力する。改質機器は、例えば、炭化水素系燃料に含まれる硫黄分を除去する脱硫器と、脱硫された炭化水素系燃料を改質反応させる改質器と、改質時に発生する一酸化炭素(CO)を除去するCO除去器とを含む。
炭化水素系燃料は、都市ガスに限られず、メタンガス、プロパンガス、下水汚泥等に由来する消化ガス、食品残渣等から発生するバイオガスなどを含んでもよい。
制御装置10は、FCプラットフォーム1,2,3及び補機システム301の動作を制御するコントローラである。制御装置10は、例えば、制御用電源32から供給される電力(例えば、DC12ボルトの直流電力)により動作する。制御用電源32は、例えば、制御用電池である。制御装置10の個数は、1つに限られず、複数でもよく、例えば、FCプラットフォーム1,2,3の各々に対して制御装置が設けられてもよい。
図1は、燃料電池発電装置101がFCプラットフォーム1,2,3に共通の制御用電源32を備える形態を例示する。FCプラットフォーム1,2,3の電源が制御用電源32に共通化されることで、複数の制御用電源を備える形態の場合に比べて、燃料電池発電システム201及び燃料電池発電装置101を小型化できる。
燃料電池発電装置101は、FCプラットフォーム1,2,3に個別の制御用電源32を備えてもよい。複数のFCプラットフォームの電源が個別に複数用意されることで、複数の制御用電源のうち一部の電源が故障又はメンテナンス等により使用不能な場合でも、残りの電源を用いて複数のFCプラットフォームの一部又は全部の動作を継続できる。
制御装置10の機能(制御装置10が行う処理)は、例えば、メモリに記憶されたプログラムによって、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサが動作することにより実現される。制御装置10の機能は、FPGA(Field Programmable Gate Array)又はASIC(Application Specific Integrated Circuit)によって実現されてもよい。
図2は、第1実施形態の燃料電池発電装置101の構成例を詳細に示す図である。燃料電池発電装置101は、例えば、制御装置10及び複数のFCプラットフォーム1,2,3を備える。FCプラットフォーム1は、例えば、燃料管118、空気管119、空気フィルタ33、排気管131、冷却系統36、FCユニット51を備える。FCユニット51は、FCスタック21、昇圧コンバータ42、水素ポンプ43、空気コンプレッサ45、ウォーターポンプ44、空気入口開閉弁77及び排空気出口開閉弁78等を備える。昇圧コンバータ42、水素ポンプ43、空気コンプレッサ45、ウォーターポンプ44、空気入口開閉弁77及び排空気出口開閉弁78等は、制御装置10により制御される。FCプラットフォーム2,3は、FCプラットフォーム1と同じ構成及び機能を有し、FCプラットフォーム1と同様に、制御装置10により制御される。よって、FCプラットフォーム2,3の説明については、FCプラットフォーム1の説明を援用することで、省略する。
FCスタック21は、燃料極71と空気極72を有する。FCスタック21は、燃料極71に供給された水素(水素リッチなガスを含んでよい)と、空気極72に供給された空気に含まれる酸素との電気化学反応によって発電する。FCスタック21は、昇圧コンバータ42を介して、出力線17に接続されている。昇圧コンバータ42は、FCスタック21から出力された電圧を昇圧し、昇圧後の直流電力を出力点16を経由して出力線17に出力するDC/DCコンバータである。複数のFCプラットフォーム1,2,3における複数のFCスタック21,22,23の出力電力は、対応する昇圧コンバータ42を介して、共通の出力線17に出力される。
燃料管118は、複数のFCプラットフォーム1,2,3に共通に接続された燃料系統18から水素が供給される。燃料管118は、燃料極71に水素入口75を介して水素を供給する。燃料管118は、燃料極に水素を供給する第1配管の一例である。
空気管119は、複数のFCプラットフォーム1,2,3に共通に接続された給気系統19から空気が供給される。空気管119は、FCスタック21の空気極72に空気入口73を介して空気を供給する。空気フィルタ33の入口側の空気管119は必須ではなく、FCプラットフォーム1,2,3の開放部から空気フィルタ33が直接空気を吸い込んでもよい。空気管119は、空気極に空気を供給する第3配管の一例である。
空気フィルタ33は、給気系統19を介して供給される空気に含まれる塵や燃料電池に悪影響を及ぼす不純物を取り除いて、空気コンプレッサ45に空気管120を介して供給する。空気フィルタは、エアクリーナーとも称される。
空気コンプレッサ45は、空気フィルタ33を通して供給された空気を圧縮し、FCスタック21の空気極72に供給する。空気コンプレッサ45により圧縮された酸素を含む空気は、FCスタック21の空気極72に空気入口73を介して供給される。空気入口開閉弁77は、空気コンプレッサ45から空気極72の空気入口73へ供給される空気の流れを遮断する。
排気管131は、複数のFCプラットフォーム1,2,3に共通に接続された排気系統31に、FCスタック21で発生する排ガスを排出する。排空気出口開閉弁78は、FCスタック21の空気極72の空気出口74から排気管131に排出されるオフガスの流れを遮断する。
冷却系統36は、FCスタック21を冷却水等の第1冷却液によって冷却する。冷却系統36は、冷熱源39との間で第1冷却液の熱交換を行って第1冷却液を冷却する中間熱交換器34を有する。ウォーターポンプ44は、第1冷却液を、中間熱交換器34とFCスタック21との間で循環させる。ウォーターポンプ44により循環された第1冷却液により、FCスタック21は冷却される。
中間熱交換器34は、FCスタック21を冷却する第1冷却液を異種の冷熱源39との間で熱交換可能な熱交換器である。異種の冷熱源39とは、利用する冷熱源39の種類を問わないことを意味する。中間熱交換器34は、利用する冷熱源39の種類を問わずに、任意の冷熱源39で第1冷却液を冷却できるので、上記のような様々な用途に適用可能な燃料電池発電装置101が実現される。
中間熱交換器34は、冷却系統36を循環する第1冷却液が通過する放熱部40と、冷熱源39との間で熱を移動させる熱媒が通過する受熱部41と、を有する。冷熱源39から供給される熱媒は、液体でも気体でもよい。中間熱交換器34において放熱部40から受熱部41へ放熱されることで、第1冷却液は、冷却される。中間熱交換器34の具体例として、プレート熱交換器などが挙げられるが、中間熱交換器34は、これに限られない。
複数のFCプラットフォーム1,2,3における複数の中間熱交換器34は、それぞれ、複数のFCプラットフォーム1,2,3に共通に接続される冷熱源39との間で熱交換してもよい。これにより、冷熱源39が複数のFCプラットフォーム1,2,3間で共通化されるので、燃料電池発電装置101を小型化できる。なお、冷熱源39は、複数のFCプラットフォーム1,2,3間で相違してもよい。
冷却器15(図1)は、冷熱源39の一例である。冷熱源39は、例えば、空冷冷却器、開放式冷却塔、密閉式冷却塔、工場の冷却水、上水、河川水、海水、液化水素の気化熱、または圧縮水素が膨張した際の冷熱などである。
中間熱交換器34の受熱部41の素材は、例えば、金属イオンの溶出性が比較的低い低溶出性金属(例えば、高耐食のオーステナイト系ステンレス(SUS316L)など)である。受熱部41に接触する熱媒が海水などであると、受熱部41の素材によっては、金属イオンが受熱部41から溶出するおそれがある。受熱部41の素材が上記のような低溶出性金属であると、冷熱源39から供給される熱媒の制約が緩和されるので、冷熱源39の選択肢が増える。その結果、上記のような様々な用途に適用可能な燃料電池発電装置101が実現される。
また、中間熱交換器34の採用によって、第1冷却液が循環する経路をFCプラットフォームの外側の冷熱源39まで伸ばさなくても、第1冷却液を放熱できる。つまり、第1冷却液が循環する経路を短縮でき、燃料電池を冷却する高価な第1冷却液の使用量を削減できる。その結果、コスト低減が可能となる。
冷却系統36は、第1冷却液からイオンを取り除くイオン交換器35を備えてもよい。第1冷却液からのイオンの取り除きによって、FCスタック21において入出力される第1冷却液の電気伝導度の上昇が抑制されるので、FCスタック21と第1冷却液との間の電気的な干渉が抑制される。
また、中間熱交換器34が採用されることで、冷却系統36側の第1冷却液から冷熱源39側の熱媒へのイオンの溶出が抑制されるので、イオン交換器35のメンテナンスの頻度が低減する。
冷却系統36は、第1冷却液の電気伝導度を測定するセンサ37を備えてもよい。センサ37を備えることで、第1冷却液の電気伝導度を管理できる。例えば、電気伝導度が上昇し始めたことがセンサ37により検知された場合、ユーザは、イオン交換器35をメンテナンスするタイミングを把握できる。また、電気伝導度を管理することで燃料電池の直流PN間(プラスとマイナス間)の絶縁性を保つことができる。センサ37又は制御装置10は、電気伝導度が第1閾値(例えば、1μS/cm)以上と測定された場合、ユーザが認知できるように、警報を発報してもよい。制御装置10は、電気伝導度が第1閾値よりも大きな第2閾値(例えば、5μS/cm)以上と測定された場合、第2閾値以上の電気伝導度が測定されたFCプラットフォームを停止させてもよい。
冷却系統36は、第1冷却液の温度変化に伴う膨張又は収縮を吸収する冷媒タンク38を備えてもよい。これにより、第1冷却液の温度変化に伴う膨張又は収縮が抑制される。
FCプラットフォーム1は、第1気液分離器79及び水素ポンプ43を備えてもよい。第1気液分離器79は、燃料極71の水素出口76から排出される第1混相流から水素ガスと排水を分離する。水素ポンプ43は、第1気液分離器79により分離された水素ガスを燃料極71の水素入口75へ循環させる。これにより、FCスタック21での発電により生成された余剰の水素ガスを、FCスタック21での発電に再利用できる。
FCプラットフォーム1は、混合器80を備えてもよい。排気管131は、第1気液分離器79により分離された排水と、当該排水に混入する水素と、空気極72の空気出口74から排出される排空気とを混合器80で合流させた第2混相流を排出する。これにより、排水と水素と排空気をまとめて排出できる。
FCプラットフォーム1は、第2混相流から水と気体を分離する第2気液分離器81を備えてもよい。これにより、排水と排ガスを分離して排出できる。排水又は排ガスは、回収器82により回収されてもよい。これにより、排ガス中に含まれる水分が周辺に飛散することを抑制することができる。
燃料電池発電装置101は、複数のFCプラットフォーム1,2,3における複数の燃料管118に不活性ガス(例えば、窒素、二酸化炭素、水蒸気など)を個別に供給する配管121を備えてもよい。制御装置10は、複数の燃料管118に含まれる水素を不活性ガスで個別にパージできるように、開閉弁122を作動させることにより、配管121の流路を切り替えてもよい。これにより、不活性ガスのパージによる特性劣化をFCスタック単位で管理できる。
FCスタック21の出力電力p1の一部は、FCユニット51内の空気コンプレッサ45等の補機の動作電力として使用され、その余剰電力が、FCユニット51の出力電力P1として出力される。FCスタック22の出力電力p2及びFCスタック23の出力電力p3についても同様である。
制御装置10は、出力線17から外部への供給電力を略一定の所定値に維持する制御を行う。例えば、制御装置10は、出力線17から電力変換装置11に向けて出力される供給電力Pa(=Po-Pb)が一定の目標値に維持されるように、FCスタック21,22,23(FCプラットフォーム1,2,3)の発電及びDC/DCコンバータ13の変換動作を制御する。Poは、出力点16における電力である。Poは、FCプラットフォーム1,2,3の各出力電力P1,P2,P3の和に等しい(Po=P1+P2+P3)。Pbは、二次電池14と出力線17との間でやり取りされる電力である。
制御装置10は、電力変換装置11から外部装置12に向けて出力される電力Pcが目標値に追従するように、FCスタック21,22,23の発電及び電力変換装置11の変換動作を制御してもよい。Pa又はPcは、出力線17から外部への供給電力の一例である。
制御装置10は、出力線17から外部への供給電力Paが略一定値に維持された状態で、FCスタック21,22,23の各出力電力p1,p2,p3を変化(より詳しくは、増減)させる制御(電池出力変動制御)を行ってもよい。供給電力Paは、電圧センサ及び電流センサにより検出可能である。
制御装置10は、例えば、FCプラットフォーム1の昇圧コンバータ42の動作電流(負荷電流)を増減することでFCスタック21の負荷を増減させ、出力電力p1を増減させる。同様に、制御装置10は、FCプラットフォーム2の昇圧コンバータ42の動作電流(負荷電流)を増減することでFCスタック22の負荷を増減させ、出力電力p2を増減させる。制御装置10は、FCプラットフォーム3の昇圧コンバータ42の動作電流(負荷電流)を増減することでFCスタック23の負荷を増減させ、出力電力p3を増減させる。
制御装置10が上記のような電池出力変動制御を行うことで、出力線17から外部への供給電力Paが略一定値に維持された状態で、複数のFCスタック21,22,23の各出力電力p1,p2,p3が増減する。これにより、出力線17から外部への一定の電力供給が確保された状態で、複数のFCスタック21,22,23のセル面内の湿度分布の偏りは、各出力電力p1,p2,p3が常に一定に制御される場合に比べて、減少する。セル面内の湿度分布の偏りが減少することで、有効反応面積の低下による電流密度の上昇が抑制されるので、電流密度の上昇による電解質膜の劣化が抑制される。したがって、供給電力Paが略一定値に維持された状態で各出力電力p1,p2,p3を増減させる電力変動制御が制御装置10により行われることで、略一定の電力供給が確保され、複数のFCスタック21,22,23の劣化が抑制される。複数のFCスタック21,22,23の劣化の抑制は、燃料電池発電装置101及び燃料電池発電システム201の耐久性の向上に貢献する。
燃料電池発電システム201又は燃料電池発電装置101は、複数のFCプラットフォームのそれぞれに対して設けられた複数の開閉器(この例では、電磁開閉器61,62,63)を備えてもよい。電磁開閉器61,62,63は、燃料電池から出力される電力の経路を開閉する。電磁開閉器61は、FCスタック21及び昇圧コンバータ42と、出力線17に接続される出力点16との間の電力経路の遮断と接続を切り替える遮断器である。電磁開閉器62は、FCスタック22及び不図示の昇圧コンバータと、出力線17に接続される出力点16との間の電力経路の遮断と接続を切り替える遮断器である。電磁開閉器63は、FCスタック23及び不図示の昇圧コンバータと、出力線17に接続される出力点16との間の電力経路の遮断と接続を切り替える遮断器である。
制御装置10は、複数のFCスタック21,22,23のうち、一部のFCスタックを他のFCスタックから電磁開閉器61,62又は63により切り離してもよい。当該一部のFCスタックが切り離された状態で、制御装置10は、供給電力Paが略一定値に維持されるように、当該他のFCスタックの出力電力を制御してもよい。これにより、供給電力Paが略一定値に維持された状態で、当該一部のFCスタックの交換が容易になる。例えば、制御装置10は、FCスタック21が電磁開閉器61によりFCスタック22,23から切り離された状態で、供給電力Paが略一定値に維持されるように、他のFCスタック22,23の出力電力を制御してもよい。電磁開閉器61,62,63の開閉は、制御装置10によって自動で切り替えられるが、手動で切り替えられてもよい。
燃料電池発電装置101は、複数のFCプラットフォームのうち、一部のFCプラットフォームが動作中に残りのFCプラットフォームを運転停止して取り外せるように、配管を遮断する遮断弁、及び、配線を遮断する開閉器を備えてもよい。配管は、液体(冷却液、排水など)又は気体(空気、水素、排ガスなど)を伝達し、配線は、電力や信号を伝送する。配管を遮断する遮断弁として、空気入口開閉弁77及び排空気出口開閉弁78が例示される。配線を遮断する開閉器として、電磁開閉器61,62,63が例示される。
燃料電池発電装置101は、複数のFCプラットフォームの地絡を個別に検出する機能を備えてもよい。例えば、制御装置10は、複数のFCプラットフォーム1,2,3のうち、対地間抵抗の低下もしくは地絡が検出されたFCプラットフォームを、電磁開閉器61,62又は63により切り離してもよい。
二次電池14の出力電圧と出力点16での出力電圧とが略等しくなるように、直列に接続される複数の蓄電池14,…,14の数が調整されてもよい。これにより、DC/DCコンバータ13を削除して燃料電池発電装置101を小型化できる。
外部装置12の電力需要と燃料電池発電装置101の関係から、二次電池14の容量を増加させるため、複数の蓄電池14,…,14を並列に接続してもよい。複数の蓄電池14,…,14の並列数は、出力線17に共通接続される複数のFCプラットフォームの数よりも少ないのが好ましい。この場合、複数のFCプラットフォームの各出力電力ラインに個別に蓄電池を接続する場合に比べて、燃料電池発電装置101を小型化できる。
配管121は、燃料管118に不活性ガス(窒素、二酸化炭素、水蒸気など)を供給する。配管121は、燃料極に水素を供給する第1配管に不活性ガスを供給する第2配管の一例である。
配管121は、図1に示すように、複数のFCプラットフォーム1,2,3の複数の燃料管118に個別に不活性ガスを供給できるように構成されてもよい。この場合、一部のFCプラットフォームのみメンテナンス等で取り外す場合に、不活性ガスパージが個別に行われることで、燃料電池発電システム201から安全に取り外すことが可能である。
燃料電池発電装置101は、燃料管118から燃料極71への水素の供給と配管121から燃料管118への不活性ガスの供給を切り替え可能に構成されている。配管121の切り替え動作は、制御装置10により制御される。
燃料電池発電装置101は、個別に水素と不活性ガスの供給を切り替え可能な構成として、燃料管118に設けられた開閉弁123と、配管121に設けられた開閉弁122とを有してもよい。開閉弁123及び開閉弁122の各々の開閉は、制御装置10により制御される。開閉弁123及び開閉弁122は、例えば、電磁弁である。
燃料電池発電装置101は、個別に水素と不活性ガスの供給を切り替え可能な構成として、不活性ガスを供給する配管121が水素を供給する燃料系統18に合流する箇所に設けられた流路切換え弁(例えば、三方弁など)を有してもよい。三方弁の場合、水素と不活性ガスのどちらかの完全な切り替えもできるし、任意の組成での混合もできる。燃料管118及び配管121のそれぞれに、マスフローコントローラー(質量流量計)などの流量制御機器を設置することで、より精密に混合組成を制御することもできる。
図3に示す燃料電池発電システム202のように、配管121は、不活性ガスを一括で燃料管118に供給できるように構成されてもよい。この場合、燃料電池発電システム202について、構成の簡素化とコストダウンができる。図3の場合、開閉弁122は、配管121がFCスタック21,22,23に向けて分岐する前の箇所に設けられている。
不活性ガスパージを行うことによる、燃料電池の劣化メカニズムを簡単に説明する。燃料電池の発電の停止中において、空気極72に残留する酸素は、燃料極71に浸透(拡散)して混入する。燃料電池の起動時に、酸素が燃料極71に混入した状態で燃料極71に水素が供給されると、内部電池が燃料電池内で形成され、空気極72の電極中のカーボンが腐食して劣化することがある。
本実施形態の制御装置10は、FCスタック21等の燃料電池の発電状態を制御又は検出し、その制御又は検出された発電状態に基づいて、当該燃料電池の発電の停止中の不活性ガスの供給を制御する。その制御又は検出された発電状態とは、例えば、発電の有無、発電電圧、発電電流、発電電力、発電開始から発電停止までの時間、発電停止から発電開始までの時間、発電開始からの経過時間、発電停止からの経過時間などを含んでよい。燃料電池の発電の停止中の不活性ガスの供給が制御されることで、燃料電池内での内部電池の形成を抑制する制御が可能となるので、燃料電池の劣化を抑制することができる。
例えば、本実施形態の制御装置10は、燃料管118から燃料極71への水素の供給を停止した後、発電の停止中に、燃料極71に残留する水素を配管121から供給される不活性ガスでパージする。不活性ガスで燃料極71をパージする(不活性ガスを燃料極71に供給する)開始タイミングは、発電の停止直後でも、発電の停止から所定時間の経過時でもよい。そして、制御装置10は、FCスタック21の発電を再開するとき、燃料極71に残留する不活性ガスを燃料管118から供給される水素でパージする。制御装置10は、FCスタック21の発電の停止中の燃料極71への不活性ガスの供給を指示することにより、FCスタック21内での内部電池の形成が抑制されるので、FCスタック21の劣化を抑制することができる。他のFCスタック22,23についても同様のパージが行われることで、FCスタック22,23の劣化を抑制することができる。
また、制御装置10は、FCスタック21等の燃料電池の劣化を抑制するため、燃料電池の発電の停止中に、空気極72に残留する酸素を消費させてもよい。例えば、制御装置10は、燃料極71に残留する水素の圧力を維持したまま、空気極72の入口と出口に設けられた遮断弁(空気入口開閉弁77及び排空気出口開閉弁78)を閉じる。制御装置10は、例えば、燃料管118を開閉弁123により開放状態とし、燃料極71に残留する水素の圧力が維持されるように燃料管118から燃料極71への水素供給を継続する。制御装置10は、燃料極71に残留する水素の圧力を維持したまま空気入口開閉弁77及び排空気出口開閉弁78を閉じた状態で、FCスタック21等の燃料電池から給電される補機を動作させることで、空気極72に残留する酸素を消費させる。当該補機は、燃料電池発電システム内(FCユニット内でもFCプラットフォーム内でもよい)の制御機器や回転機などでよい。なお、制御装置10は、空気極72に残留する酸素を消費させる分の水素が燃料極71に存在するのであれば、燃料極71に残留する水素の圧力を維持させなくてもよい。
制御装置10は、空気極72に残留する酸素を消費させてから、燃料極71に残留する水素を配管121から供給される不活性ガスでパージするように開閉弁122を動作させる。
そして、FCスタック21等の燃料電池の次回の起動時(発電再開時)において、制御装置10は、燃料極71に残留する不活性ガスや空気を水素でパージするように開閉弁123を動作させた後、空気極72に空気が供給されるように空気入口開閉弁77を開ける。これにより、内部電池の発生が抑制され、燃料電池の劣化が抑制できる。次回の起動時(発電再開時)において、制御装置10は、燃料極71に残留する不活性ガスや空気を水素でパージするように開閉弁123を動作させた後、燃料電池を昇温させてもよい。これにより、内部電池の発生が抑制され、燃料電池の劣化が抑制できる。
燃料電池発電装置101が燃料極71の水素出口76から排出される水素を燃料極71の水素入口75へ循環させる流路124を備える場合、制御装置10は、開閉弁122を開けることで、流路124に残留する水素を配管121から供給される不活性ガスでパージしてもよい。流路124は、例えば、水素出口76から燃料管118までの水素の再循環流路である。不活性ガスをパージする量は、燃料極71の容積だけではなく、流路124及び燃料管118の容積も考慮されることが好ましい。例えば、燃料極71、流路124及び燃料管118の総容積の3~5倍程度のパージ量が妥当である。
制御装置10は、不活性ガスのパージの過不足を、燃料電池の電圧の検出値に基づいて判定してもよい。燃料極71に残留する水素をパージすると燃料電池の電圧が下がるため、制御装置10は、不活性ガスパージの終了を電池電圧の低下を検出することで判定できる。制御装置10は、燃料電池の次回の起動時において実施する水素パージの完了を、燃料電池の電圧の上昇を検出することで、判定してもよい。
制御装置10は、FCスタック21,22,23の全ての発電を停止するとき、開閉弁122を開けることで、複数のFCスタック21,22,23の全てに対して不活性ガスパージを一括に実施してもよい。そして、制御装置10は、複数のFCスタック21,22,23の全ての発電を再開するとき、開閉弁123を開けることで、複数のFCスタック21,22,23の全てに対して水素パージを一括に実施してもよい。これにより、燃料電池発電装置を停止及び起動する時間を短縮できる。
制御装置10は、複数のFCスタック21,22,23に対して不活性ガスパージを個別に実施してもよい。これにより、複数のFCスタック21,22,23の全てに対する不活性ガスパージが同時に実施されないように不活性ガスパージの制御が可能となるので、不活性ガスパージの実施に伴う電力が消費される期間を分散することができ、電源のコストダウンが可能となる。
制御装置10は、燃料極71を水素でパージしている時及び不活性ガスを燃料極71に供給している時に燃料極71から排出されるガス中の水素濃度を4%以下とするように、補機システム301を制御してもよい。これにより、燃料電池発電装置101の発電停止中に大気に拡散する水素の濃度を4%以下とすることができる。例えば、制御装置10は、燃料極71を水素でパージしている時及び不活性ガスを燃料極71に供給している時に燃料極71から排出されるガスを空気極72から排出される空気または換気により希釈することで、水素濃度を4%以下としてもよい。制御装置10は、例えば、換気装置132のファン等を制御することで、排気系統31からの排ガスに含まれる水素濃度を4%以下、好ましくは1%未満とする。
図4は、燃料電池発電装置の停止時と再起動時の動作パターンの第1例を示すフローチャートである。この動作パターンは、制御装置10によって制御される。
制御装置10は、FCスタック21等の燃料電池の発電状態において(ステップS11)、燃料電池の発電停止時の不活性ガスパージを実施するか否かを設定する(ステップS13)。制御装置10は、燃料電池の発電停止時の不活性ガスパージを実施するか否かの設定を判定する(ステップS15)。制御装置10は、不活性ガスパージを実施すると設定されている場合、ステップS17の処理を行い、不活性ガスパージを実施しないと設定されている場合、ステップS33の処理を行う。
ステップS17において、制御装置10は、燃料電池の発電を停止する指令を出力し、燃料電池の負荷を昇圧コンバータ42等により低減させる(ステップS19)。ステップS21において、制御装置10は、燃料管118から燃料極71への水素の供給を停止するとともに、空気管119から空気極72への空気の供給を停止する。
ステップS23において、制御装置10は、開閉弁122(不活性ガス遮断弁)を開けることで、燃料管118へ不活性ガスが供給される(ステップS25)。制御装置10は、開閉弁122を開けてから、所定の条件が成立すると(例えば、所定時間経過すると)、開閉弁122(不活性ガス遮断弁)を閉じる(ステップS27)。
ステップS29において、制御装置10は、電磁開閉器61,62,63を解放することで、出力線17との接続を解放する(導通を遮断する)。これにより、燃料電池の停止動作が完了する(ステップS31)。
一方、不活性ガスパージを実施しないと設定されているとステップS15において判定された場合、制御装置10は、ステップS33からステップS41までの一連の処理を行う。ステップS33からステップS41までの一連の処理は、ステップS23からステップS27までの処理が存在しない点を除いて、ステップS17からステップS31までの一連の処理と同じである。
ステップS51において、制御装置10は、停止動作の完了後に燃料電池を再起動する場合、ステップS53の処理を実施する。ステップS53において、制御装置10は、燃料電池の前回の発電停止時に、不活性ガスパージを実施したか否かを判定する。制御装置10は、不活性ガスパージを実施していた場合、水素パージありで燃料電池の発電を再開させる(ステップS55)。一方、制御装置10は、不活性ガスパージを実施していない場合、水素パージなしで燃料電池の発電を再開させる(ステップS71)。
ステップS57おいて、制御装置10は、開閉弁123(水素遮断弁)を開ける。これにより、水素が燃料極71に供給される(ステップS59)。制御装置10は、燃料極71に残留する空気を燃料管118から供給される水素でパージするように開閉弁123を動作させる(ステップS59)。
ステップS63において、制御装置10は、電磁開閉器61,62,63を閉じることで、FCスタック21,22,23を出力線17を介して外部装置12に接続する(ステップS65)。これにより、FCスタック21,22,23の発電が開始(再開)し(ステップS67)、FCスタック21,22,23が発電状態となる(ステップS69)。
一方、水素パージなしで燃料電池の発電を再開させる場合(ステップS71)、制御装置10は、ステップS73からステップS83までの一連の処理を行う。ステップS73からステップS83までの一連の処理は、ステップS75において燃料極71を水素でパージしない点を除いて、ステップS57からステップS69までの一連の処理と同じである。
図5は、燃料電池発電装置の停止時と再起動時の動作パターンの第2例を示すフローチャートである。この動作パターンは、制御装置10によって制御される。図5の動作パターンは、ステップS26及びステップS62の処理が追加されている点を除いて、図4の動作パターンと同一である。したがって、図4の動作パターンと同一の処理は、上述の説明を援用することで省略する。
ステップS26において、制御装置10は、FCスタック21の電圧の検出値が第1閾値電圧よりも低下したか否かを判定する。制御装置10は、燃料電池の電圧の検出値が第1閾値電圧よりも低下したと判定した場合、不活性ガスの供給を停止する。一方、制御装置10は、FCスタック21の電圧の検出値が第1閾値電圧よりも低下していないと判定した場合、不活性ガスの供給を継続する。なお、制御装置10は、FCスタック21の電圧の検出値が第1閾値電圧よりも低下するまで、不活性ガスの供給と供給停止を繰り返してもよい。FCスタック22,23についても同様である。
ステップS62において、制御装置10は、FCスタック21の電圧の検出値が第2閾値電圧よりも上昇したか否かを判定する。制御装置10は、FCスタック21の電圧の検出値が第2閾値電圧よりも超えたと判定した場合、FCスタック21の発電を再開するため、電磁開閉器61を閉じる。制御装置10は、FCスタック21の発電を再開するとき、電磁開閉器61を閉じる。一方、制御装置10は、FCスタック21の電圧の検出値が第2閾値電圧よりも超えていないと判定した場合、電磁開閉器61を解放したままとする。なお、制御装置10は、FCスタック21の電圧の検出値が第2閾値電圧を超えるまで、燃料極71に対する水素パージの実施を継続してもよい。FCスタック22,23及び電磁開閉器62,63についても同様である。
このように、本実施形態によれば、定置用発電機、港湾荷役機械(クレーンなど)用電源、船用電源、鉄道用電源、建設重機用電源、土木作業重機用電源などの分野において、水素発電による電源の脱炭素化の課題を解決できる。水素発電には、水素燃焼式と燃料電池式があるが、一般的に燃料電池式の方が高効率である。燃料電池を多用途に適用する際に、それぞれのシステム開発に時間と労力を要する。本実施形態によれば、様々な用途に共通して使用できる安価で高効率なプラットフォームの開発という課題を解決できる。より詳しくは、様々な用途(定置用、クレーン用、船舶用、鉄道用、建機用等)に適用するために、共通となる部分をFCプラットフォームとして構築することで、各用途のシステム開発リソース(設計、エンジニアリングなど)を低減できる。各用途共通のプラットフォームを使用することで、FCプラットフォームの量産効果が得られ、低価格化が実現する。
また、本実施形態によれば、FCプラットフォームの並列化により、拡張性向上及び高出力対応を実現できる。補機を組み込んだFCプラットフォームを構築することで、複数のFCプラットフォームを容易に並列化でき、拡張性向上及び高出力対応の実現が容易になる。
また、本実施形態によれば、複数のFCプラットフォームをそれぞれ独立に切り離すことができ、運搬などの取り扱いが容易になるので、例えば、メンテナンスが容易化される。例えば、システム故障時にはFCプラットフォームごとの交換によって、システムの停止期間が短縮し、システムの稼働率が向上する。システム故障時には現地で修復するのではなく、FCプラットフォームを工場に引き取り、工場で修復することで、現地修復にかかるコストが低減する。工場引き取り期間は代替えのFCプラットフォームを入れ替えることで、システムの稼働率が向上する。
以上の通り、実施形態を説明したが、上記実施形態は、例として提示したものであり、上記実施形態により本発明が限定されるものではない。上記実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の組み合わせ、省略、置き換え、変更などを行うことが可能である。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
例えば、図1では、窒素を供給する配管121が水素を供給する燃料系統18に合流する箇所は、燃料系統18がFCスタック21,22,23に向けて分岐した後の系統であるが、分岐する前の系統でもよい。
1,2,3 FCプラットフォーム
10 制御装置
11 電力変換装置
12 外部装置
13 DC/DCコンバータ
14 二次電池
14,14 蓄電池
15 冷却器
16 出力点
17 出力線
18 燃料系統
19 給気系統
21,22,23 FCスタック
31 排気系統
32 制御用電源
33 空気フィルタ
34 中間熱交換器
35 イオン交換器
36 冷却系統
37 センサ
38 冷媒タンク
39 冷熱源
40 放熱部
41 受熱部
42 昇圧コンバータ
43 水素ポンプ
44 ウォーターポンプ
45 空気コンプレッサ
51 FCユニット
61,62,63 電磁開閉器
71 燃料極
72 空気極
73 空気入口
74 空気出口
75 水素入口
76 水素出口
77 空気入口開閉弁
78 排空気出口開閉弁
79 第1気液分離器
80 混合器
81 第2気液分離器
82 回収器
101 燃料電池発電装置
118 燃料管
119,120 空気管
121 配管
122,123 開閉弁
124 流路
131 排気管
132 換気装置
201 燃料電池発電システム
301 補機システム

Claims (11)

  1. 燃料極と空気極を有する燃料電池と、
    前記燃料極に水素を供給する第1配管と、
    前記第1配管に不活性ガスを供給する第2配管と、
    水素および不活性ガスの供給を制御し、かつ、前記燃料電池の発電状態に基づいて、前記燃料電池の発電の停止中の不活性ガスの供給を制御する制御装置を備え、
    前記制御装置は、前記燃料電池の電圧が第1閾値電圧よりも低下するまで、前記燃料電池の発電の停止中の不活性ガスの供給と供給停止を繰り返す、燃料電池発電装置。
  2. 前記制御装置は、
    前記燃料電池の発電を再開するとき、前記燃料電池の発電の停止中に不活性ガスを供給したか否かに基づいて、前記燃料極を水素でパージするか否かを制御する、請求項1記載の燃料電池発電装置。
  3. 前記制御装置は、
    前記燃料電池の発電を再開するとき、前記燃料電池の発電の停止中に不活性ガスを供給した場合、前記燃料極を水素でパージする、請求項2記載の燃料電池発電装置。
  4. 前記制御装置は、
    前記燃料電池の発電を再開するとき、前記燃料電池の発電の停止中に不活性ガスを供給しなかった場合、前記燃料極を水素でパージしない、請求項2記載の燃料電池発電装置。
  5. 前記制御装置は、前記燃料電池の電圧が前記第1閾値電圧よりも低下すると、前記燃料電池の発電の停止中の不活性ガスの供給を停止する、請求項1に記載の燃料電池発電装置。
  6. 前記制御装置は、前記燃料電池の電圧が第2閾値電圧よりも大きくなると、前記燃料電池の発電を再開する、請求項3に記載の燃料電池発電装置。
  7. 前記燃料極に対する不活性ガスの供給時に前記燃料極から排出されるガス中の水素濃度を4%以下とする、請求項1に記載の燃料電池発電装置。
  8. 前記燃料極を水素でパージしている時及び不活性ガスを前記燃料極に供給している時に、前記燃料極から排出されるガスを前記空気極から排出される空気または換気により希釈することで、前記燃料極から排出されるガス中の水素濃度を4%以下とする、請求項1に記載の燃料電池発電装置。
  9. 並列に接続される複数の前記燃料電池を含む構成を備え、
    数の前記燃料電池の全ての発電を停止するとき、複数の前記燃料電池の全てに対して不活性ガスの供給を一括に実施し、複数の前記燃料電池の全ての発電を再開するとき、複数の前記燃料電池の全てに対して水素パージを一括に実施する、請求項1に記載の燃料電池発電装置。
  10. 並列に接続される複数の前記燃料電池を含む構成を備え、
    前記制御装置は、複数の前記燃料電池に対して不活性ガスの供給を個別に実施する、請求項1に記載の燃料電池発電装置。
  11. 請求項1から10のいずれか一項に記載の燃料電池発電装置と、
    前記燃料電池から出力される電力の経路を開閉する電磁開閉器と、を備える、燃料電池発電システム。
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