JP7475784B2 - 能動型騒音制御システム - Google Patents
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Description
制御手段とを備えたものである。前記騒音キャンセル音生成部は、騒音を表す騒音信号に、設定された伝達関数を施して補正信号を生成し出力する補助フィルタと、前記マイクの出力を、前記補助フィルタが出力した補正信号で補正してエラー信号を生成するエラー補正手段と、前記エラー補正手段が生成したエラー信号を用いた適応動作を行って、前記騒音信号から前記スピーカから出力する騒音キャンセル音を生成する適応フィルタとを備えている。前記制御手段は、前記複数の騒音キャンセル対象位置の各々に対応する補助フィルタ用伝達関数が登録された管理情報を記憶しており、かつ、当該制御手段は、前記複数の騒音キャンセル対象位置の内の位置検出手段が検出した位置に整合する騒音キャンセル対象位置が変化したときに、当該変化後の騒音キャンセル対象位置に対応する補助フィルタ用伝達関数に前記補助フィルタの伝達関数を切り替え、当該切り替え後に前記エラー信号のレベルが所定のレベルより大きいかどうかを判定し、大きい場合に前記補助フィルタの伝達関数を、当該切り替え前に伝達関数として設定されていた補助フィルタ用伝達関数に復帰する。また、前記各騒音キャンセル対象位置に対応する補助フィルタ用伝達関数は、当該補助フィルタ用伝達関数が設定されたときに、前記補助フィルタが、当該補助フィルタ用伝達関数に対応する騒音キャンセル対象位置とマイクとの位置の差が補償されるように前記マイクの出力が前記エラー補正手段によって補正される補正信号を出力する伝達関数である。
また、以上の能動型騒音制御システムは、ユーザの左右の耳のそれぞれについて騒音をキャンセルする場合にも適用することができる。
すなわち、この場合には、能動型騒音制御システムに、ユーザの左右の耳の位置を検出する位置検出手段と、制御手段と、第1騒音制御系統と第2用騒音制御系統とを設ける。また、前記制御手段において、複数の右耳騒音キャンセル対象位置のうちの一つの右耳騒音キャンセル対象位置と、複数の左耳騒音キャンセル対象位置のうちの一つの左耳騒音キャンセル対象位置とのセットを騒音キャンセル対象位置セットとして、複数の騒音キャンセル対象位置セットの内の、前記位置検出手段が検出した左右の耳の位置に、右耳騒音キャンセル対象位置と左耳騒音キャンセル対象位置が整合する騒音キャンセル対象位置セットを、現用騒音キャンセル対象位置セットとして設定する。また、前記第1騒音制御系統に、第1騒音キャンセル音を出力する第1スピーカと、第1マイクと、第1騒音キャンセル音生成部とを備え、前記第1騒音キャンセル音生成部において、設定されている現用騒音キャンセル対象位置セットの右耳騒音キャンセル対象位置で聴取されると推定される音に、前記第1マイクの出力を補正した信号である第1エラー信号を生成する。また、前記第2騒音制御系統に、第2騒音キャンセル音を出力する第2スピーカと、第2マイクと、第2騒音キャンセル音生成部とをとを備え、前記第2騒音キャンセル音生成部において、設定されている現用騒音キャンセル対象位置セットの左耳騒音キャンセル対象位置で聴取されると推定される音に、前記第2マイクの出力を補正した信号である第2エラー信号を生成する。そして、前記第1騒音キャンセル音生成部において、騒音を表す騒音信号から、設定されている現用騒音キャンセル対象位置セットの右耳騒音キャンセル対象位置と左耳騒音キャンセル対象位置で、前記第2スピーカから出力される第2騒音キャンセル音と共に、騒音をキャンセルする前記第1騒音キャンセル音を生成して前記第1スピーカから出力し、前記第2騒音キャンセル音生成部において、騒音を表す騒音信号から、設定されている現用騒音キャンセル対象位置セットの右耳騒音キャンセル対象位置と左耳騒音キャンセル対象位置で、前記第1スピーカから出力される第1騒音キャンセル音と共に、騒音をキャンセルする前記第2騒音キャンセル音を生成して前記第2スピーカから出力する。そして、前記制御手段において、前記現用騒音キャンセル対象位置セットが変化したときに、当該変化後に前記第1エラー信号と前記第2エラー信号のレベルが所定のレベルより大きいかどうかを判定し、大きい場合に、現用騒音キャンセル対象位置セットとして設定する騒音キャンセル対象位置セットを、前記変化前に現用騒音キャンセル対象位置セットであった騒音キャンセル対象位置セットに復帰する。
図1に、本実施形態に係る能動型騒音制御システムの構成を示す。
本実施形態に係る能動型騒音制御システムは、自動車に搭載されるシステムであり、図示するように、第1騒音制御システム1、第2騒音制御システム2、制御装置と、DMS4(Driver Monitoring System4)を備えている。
すなわち、図示するように、第1騒音制御システム1において、第1スピーカ12と第1マイク13は、運転席のヘッドレストの、当該運転席に着座したユーザの右耳の標準的な位置の近傍となる位置に配置し、第2スピーカ14と第2マイク15は、運転席のヘッドレストの、当該運転席に着座したユーザの左耳の標準的な位置の近傍となる位置に配置する。また、第2騒音制御システム2において、第1スピーカ12と第1マイク13は、助手席のヘッドレストの、当該助手席に着座したユーザの右耳の標準的な位置の近傍となる位置に配置し、第2スピーカ14と第2マイク15は、助手席のヘッドレストの、当該助手席に着座したユーザの左耳の標準的な位置の近傍となる位置に配置する。
ここで、第1系信号処理部111の第1系補助フィルタ1116の伝達関数H1(z)、第2系信号処理部112の第2系補助フィルタ1126の伝達関数H2(z)、第1系信号処理部111の第1系可変フィルタ1111の伝達関数W1(z)、第2系信号処理部112の第2系可変フィルタ1121の伝達関数W2(z)は、制御装置3から任意に設定可能に構成されている。
まず、第1フィルタ管理テーブルについて説明する。
図4に示すように、第1フィルタ管理テーブルには、n個のキャンセルポイントセットの各々に対応して設けられたn個のエントリ(図の各行)が設けられている。
各キャンセルポイントセットは、一つの第1キャンセルポイントと一つの第2キャンセルポイントの対であり、異なるキャンセルポイントセットは、第1キャンセルポイントと第2キャンセルポイントの異なる組み合わせとなる。
また、第1段階の学習処理は、i番目のキャンセルポイントセットの第1キャンセルポイントP1_iに配置した第1学習用マイク51、i番目のキャンセルポイントセットの第2キャンセルポイントP2_iに配置した第2学習用マイク52を第1学習処理ブロックに接続して行う。
そして、第1系第1段階学習処理部61は、図3に示した信号処理ブロック11の第1系信号処理部111から、第1系減算器1115、第1系補助フィルタ1116を取り除き、第1系第1推定フィルタ1113に代えて、第1系第1段階学習処理部61から第1学習用マイク51までの伝達関数Sv11(z)の推定伝達関数Sv11^(z)を設定した第1系第1学習用推定フィルタ611を設け、第1系第2推定フィルタ1114に代えて、第1系第1段階学習処理部61から第2学習用マイク52までの伝達関数Sv21(z)の推定伝達関数Sv21^(z)を設定した第1系第2学習用推定フィルタ612を設け、第1学習用マイク51の出力と第2学習用マイク52の出力の双方をエラーとして第1系適応アルゴリズム実行部1112に入力した構成を備えている。
第2段階学習処理ブロック7は、第1系第2段階学習処理部71と第2系第2段階学習処理部72とを備えている。
そして、第1系第2段階学習処理部71は、第1段階の学習処理の結果として得た第1系可変フィルタ初期値W1_i(z)を伝達関数として設定した第1系固定フィルタ711と、第1系第2段階学習用可変フィルタ712と、第1系第2段階学習用適応アルゴリズム実行部713と、第1系第2段階学習用減算器714を備えている。
次に、制御装置3が備える第2フィルタ管理テーブルについて説明する。
第2フィルタ管理テーブルは、図4に示した第1フィルタ管理テーブルと同様の構成を備えており、n個のキャンセルポイントセットの各々に対応して設けられたn個のエントリを有し、i番目のキャンセルポイントセットの第1キャンセルポイントP1_iと第2キャンセルポイントP2_i、第1系補助フィルタ設定値H1_i(z)、第2系補助フィルタ設定値H2_i(z)、第1系可変フィルタ初期値W1_i(z)、第2系可変フィルタ初期値W2_i(z)が登録されている。
図8に示すように、制御装置3は、キ第1騒音制御システムャンセルポイント切替処理において、まず、予め定めておいたディフォルトのキャンセルポイントセットを、設定キャンセルポイントセットとする(ステップ802)。ただし、ディフォルトのキャンセルポイントセットは、第1フィルタ管理テーブルのいずれかのエントリに対応するキャンセルポイントセットである。
そして、取得したドライバの右耳と左耳の位置が、設定キャンセルポイントセットと所定レベル以上相違しているかどうかを調べる(ステップ808)。
ドライバの右耳と左耳の位置と設定キャンセルポイントセットとの相違は、たとえば、右耳と設定キャンセルポイントセットの第1キャンセルポイントとの距離と、左耳と設定キャンセルポイントセットの第2キャンセルポイントとの距離との二つの距離の和、もしくは、当該二つの距離のうちの大きい方の値として求める。
一方、取得したドライバの右耳と左耳の位置が設定キャンセルポイントセットと所定レベル以上相違している場合には(ステップ808)、第1フィルタ管理テーブルの各エントリに対応するキャンセルポイントセットのうちで、取得した右耳と左耳の位置に最も整合するキャンセルポイントセットに設定キャンセルポイントセットを更新する(ステップ810)。
そして、エラーレベルがしきい値Thより大きくなければ(ステップ816)、ステップ806からの処理に戻る。
一方、エラーレベルがしきい値Thより大きければ(ステップ816)、第1騒音制御システム1の第1系補助フィルタ1116の伝達関数H1(z)と第2系補助フィルタ1126の伝達関数H2(z)と第1系可変フィルタ1111の伝達関数W1(z)と第2系可変フィルタ1121の伝達関数W2(z)を、ステップ812で更新する前の値に復帰し(ステップ818)、設定キャンセルポイントセットをステップ810で更新する前に設定キャンセルポイントセットであったキャンセルポイントセットに復帰した上で(ステップ820)、ステップ806からの処理に戻る。
このような第1騒音制御システムキャンセルポイント切替処理によれば、DMS4が検出したドライバの右耳と左耳の位置に応じて、設定キャンセルポイントセットを、当該ドライバの右耳と左耳の位置に整合するキャンセルポイントセットに更新し、第1騒音制御システム1の騒音キャンセル対象位置を、おおよそDMS4が検出したドライバの右耳と左耳となる位置に切り替えることができる。
第2騒音制御システムキャンセルポイント切替処理では、上述した第1騒音制御システムキャンセルポイント切替処理と同様の処理を第2騒音制御システム2に対して行う。
したがって、その内容は、以上の第1騒音制御システムキャンセルポイント切替処理の説明において、第1騒音制御システム1を第2騒音制御システム2に置換し、第1フィルタ管理テーブルを第2フィルタ管理テーブルに、ドライバを助手席の搭乗者に置換したものとなる。
ここで、以上の実施形態は、第1系補助フィルタ1116、第2系補助フィルタ1126の伝達関数を変更する代わりに、第1騒音制御システム1や第2騒音制御システム2に、複数の、各騒音キャンセルポイントセットに対応する伝達関数を設定した第1系補助フィルタ1116と第2系補助フィルタ1126のセットを設け、現用として使用する第1系補助フィルタ1116、第2系補助フィルタ1126のセットを設定キャンセルポイントセットに対応する第1系補助フィルタ1116、第2系補助フィルタ1126のセットに切り替えるようにしてもよい。
Claims (7)
- 騒音を低減する能動型騒音制御システムであって、
ユーザが音を聴取する位置である聴取位置を検出する位置検出手段と、
騒音キャンセル音を出力するスピーカと、
マイクと、
複数の騒音キャンセル対象位置のいずれかを選択的に設定できる騒音キャンセル音生成部と、
制御手段とを有し、
前記騒音キャンセル音生成部は、設定されている騒音キャンセル対象位置で聴取されると推定される音に前記マイクの出力を補正した信号であるエラー信号を生成すると共に、騒音を表す騒音信号から、設定された騒音キャンセル対象位置で騒音をキャンセルする前記騒音キャンセル音を生成し、
前記制御手段は、前記複数キャンセル位置の内の位置検出手段が検出した聴取位置に整合する騒音キャンセル対象位置が、前記騒音キャンセル音生成部に設定されている騒音キャンセル対象位置から変化したときに、当該聴取位置に整合する騒音キャンセル対象位置に前記騒音キャンセル音生成部に設定する騒音キャンセル対象位置を切り替えると共に、当該切り替え後に、前記エラー信号のレベルが所定のレベルより大きいかどうかを判定し、大きい場合に、前記騒音キャンセル音生成部に設定する騒音キャンセル対象位置を、当該切り替え前の騒音キャンセル対象位置に復帰することを特徴とする能動型騒音制御システム。 - 騒音を低減する能動型騒音制御システムであって、
ユーザが音を聴取する位置である聴取位置を検出する位置検出手段と、
騒音キャンセル音を出力するスピーカと、
マイクと、
騒音キャンセル音生成部と、
制御手段とを有し、
前記騒音キャンセル音生成部は、
騒音を表す騒音信号に、設定された伝達関数を施して補正信号を生成し出力する補助フィルタと、
前記マイクの出力を、前記補助フィルタが出力した補正信号で補正してエラー信号を生成するエラー補正手段と、
前記エラー補正手段が生成したエラー信号を用いた適応動作を行って、前記騒音信号から前記スピーカから出力する騒音キャンセル音を生成する適応フィルタとを有し、
前記制御手段は、前記複数の騒音キャンセル対象位置の各々に対応する補助フィルタ用伝達関数が登録された管理情報を記憶しており、かつ、
当該制御手段は、前記複数の騒音キャンセル対象位置の内の位置検出手段が検出した位置に整合する騒音キャンセル対象位置が変化したときに、当該変化後の騒音キャンセル対象位置に対応する補助フィルタ用伝達関数に前記補助フィルタの伝達関数を切り替え、当該切り替え後に前記エラー信号のレベルが所定のレベルより大きいかどうかを判定し、大きい場合に前記補助フィルタの伝達関数を、当該切り替え前に伝達関数として設定されていた補助フィルタ用伝達関数に復帰し、
前記各騒音キャンセル対象位置に対応する補助フィルタ用伝達関数は、当該補助フィルタ用伝達関数が設定されたときに、前記補助フィルタが、当該補助フィルタ用伝達関数に対応する騒音キャンセル対象位置とマイクとの位置の差が補償されるように前記マイクの出力が前記エラー補正手段によって補正される補正信号を出力する伝達関数であることを特徴とする能動型騒音制御システム。 - 請求項2記載の能動型騒音制御システムであって、
前記各騒音キャンセル対象位置に対応する補助フィルタ用伝達関数は、当該騒音キャンセル対象位置に配置した学習用マイクを用いて学習した、当該対応する騒音キャンセル対象位置において騒音をキャンセルする騒音キャンセル音を前記適応フィルタが生成する伝達関数に適応フィルタの伝達関数を固定した状態において、前記補助フィルタが、前記エラー補正手段において前記エラー信号が0に補正される補正信号を出力する伝達関数として、予め学習した伝達関数であることを特徴とする能動型騒音制御システム。 - 請求項1、2または3記載の能動型騒音制御システムであって、
前記位置検出手段は、前記聴取位置として、自動車の所定の座席に着座したユーザの頭部もしくは耳の位置を検出することを特徴とする能動型騒音制御システム。 - 騒音を低減する能動型騒音制御システムであって、
ユーザの左右の耳の位置を検出する位置検出手段と、
制御手段と、
第1騒音制御系統と第2騒音制御系統とを有し、
前記制御手段は、複数の右耳騒音キャンセル対象位置のうちの一つの右耳騒音キャンセル対象位置と、複数の左耳騒音キャンセル対象位置のうちの一つの左耳騒音キャンセル対象位置とのセットを騒音キャンセル対象位置セットとして、複数の騒音キャンセル対象位置セットの内の、前記位置検出手段が検出した左右の耳の位置に、右耳騒音キャンセル対象位置と左耳騒音キャンセル対象位置が整合する騒音キャンセル対象位置セットを、現用騒音キャンセル対象位置セットとして設定し、
前記第1騒音制御系統は、
第1騒音キャンセル音を出力する第1スピーカと、
第1マイクと、
第1騒音キャンセル音生成部とを有し、
前記第1騒音キャンセル音生成部は、設定されている現用騒音キャンセル対象位置セットの右耳騒音キャンセル対象位置で聴取されると推定される音に、前記第1マイクの出力を補正した信号である第1エラー信号を生成し、
前記第2騒音制御系統は、
第2騒音キャンセル音を出力する第2スピーカと、
第2マイクと、
第2騒音キャンセル音生成部とを有し、
前記第2騒音キャンセル音生成部は、設定されている現用騒音キャンセル対象位置セットの左耳騒音キャンセル対象位置で聴取されると推定される音に、前記第2マイクの出力を補正した信号である第2エラー信号を生成し、
前記第1騒音キャンセル音生成部は、騒音を表す騒音信号から、設定されている現用騒音キャンセル対象位置セットの右耳騒音キャンセル対象位置と左耳騒音キャンセル対象位置で、前記第2スピーカから出力される第2騒音キャンセル音と共に、騒音をキャンセルする前記第1騒音キャンセル音を生成して前記第1スピーカから出力し、
前記第2騒音キャンセル音生成部は、騒音を表す騒音信号から、設定されている現用騒音キャンセル対象位置セットの右耳騒音キャンセル対象位置と左耳騒音キャンセル対象位置で、前記第1スピーカから出力される第1騒音キャンセル音と共に、騒音をキャンセルする前記第2騒音キャンセル音を生成して前記第2スピーカから出力し、
前記制御手段は、前記現用騒音キャンセル対象位置セットが変化したときに、当該変化後に前記第1エラー信号と前記第2エラー信号のレベルが所定のレベルより大きいかどうかを判定し、大きい場合に、現用騒音キャンセル対象位置セットとして設定する騒音キャンセル対象位置セットを、前記変化前に現用騒音キャンセル対象位置セットであった騒音キャンセル対象位置セットに復帰することを特徴とする能動型騒音制御システム。 - 騒音を低減する能動型騒音制御システムであって、
ユーザの左右の耳の位置を検出する位置検出手段と、
制御手段と、
第1騒音制御系統と第2騒音制御系統とを有し、
前記制御手段は、複数の右耳騒音キャンセル対象位置のうちの一つの右耳騒音キャンセル対象位置と、複数の左耳騒音キャンセル対象位置のうちの一つの左耳騒音キャンセル対象位置とのセットを騒音キャンセル対象位置セットとして、複数の騒音キャンセル対象位置セットの内の、前記位置検出手段が検出した左右の耳の位置に、右耳騒音キャンセル対象位置と左耳騒音キャンセル対象位置が整合する騒音キャンセル対象位置セットを、現用騒音キャンセル対象位置セットとして設定し、
前記第1騒音制御系統は、
第1騒音キャンセル音を出力する第1スピーカと、
第1マイクと、
騒音を表す騒音信号に設定された伝達関数を施して第1補正信号を生成し出力する第1補助フィルタと、
前記第1マイクの出力を、前記第1補助フィルタが出力した第1補正信号で補正して第1エラー信号を生成する第1エラー補正手段と、
第1適応フィルタとを有し、
前記第2騒音制御系統は、
第2騒音キャンセル音を出力する第2スピーカと、
第2マイクと、
騒音を表す騒音信号に設定された伝達関数を施して第2補正信号を生成し出力する第2補助フィルタと、
前記第2マイクの出力を、前記第2補助フィルタが出力した第2補正信号で補正して第2エラー信号を生成する第2エラー補正手段と、
第2適応フィルタとを有し、
前記第1適応フィルタは、前記第1エラー信号と前記第2エラー信号を用いた適応動作を行って、前記騒音信号から前記第1スピーカから出力する第1騒音キャンセル音を生成し、
前記第2適応フィルタは、前記第1エラー信号と前記第2エラー信号を用いた適応動作を行って、前記騒音信号から前記第2スピーカから出力する第2騒音キャンセル音を生成し、
前記制御手段は、前記複数の騒音キャンセル対象位置セットの各々に対応する第1補助フィルタ用伝達関数と第2補助フィルタ用伝達関数とが登録された管理情報を記憶しており、かつ、
当該制御手段は、前記現用騒音キャンセル対象位置セットが変化したときに、第1補助フィルタに設定する伝達関数を、変化後の現用騒音キャンセル対象位置セットに対応する第1補助フィルタ用伝達関数に切り替え、第2補助フィルタに設定する伝達関数を、変化後の現用騒音キャンセル対象位置セットに対応する第2補助フィルタ用伝達関数に切り替えると共に、当該切り替え後に前記第1エラー信号と前記第2エラー信号のレベルが所定のレベルより大きいかどうかを判定し、大きい場合に、現用騒音キャンセル対象位置セットを、前記変化前に現用騒音キャンセル対象位置セットであった騒音キャンセル対象位置セットに復帰すると共に、第1補助フィルタに設定する伝達関数を、前記切り替え前に第1補助フィルタの伝達関数として設定されていた第1補助フィルタ用伝達関数に復帰し、第2補助フィルタに設定する伝達関数を、前記切り替え前に第2補助フィルタの伝達関数として設定されていた第2補助フィルタ用伝達関数に復帰し、
前記各騒音キャンセル対象位置セットに対応する第1補助用伝達関数は、当該第1補助用伝達関数が設定されたときに、前記第1補助フィルタが、当該騒音キャンセル対象位置セットの右耳騒音キャンセル対象位置と第1マイクとの位置の差が補償されるように前記第1マイクの出力が前記第1エラー補正手段によって補正される第1補正信号を出力する伝達関数であり、
前記各騒音キャンセル対象位置セットに対応する第2補助用伝達関数は、当該第2補助用伝達関数が設定されたときに、前記第2補助フィルタが、当該騒音キャンセル対象位置セットの左耳騒音キャンセル対象位置と第2マイクとの位置の差が補償されるように前記第2マイクの出力が前記第2エラー補正手段によって補正される第2補正信号を出力する伝達関数であることを特徴とする能動型騒音制御システム。 - 請求項5または6記載の能動型騒音制御システムであって、
前記位置検出手段は、自動車の所定の座席に着座したユーザの左右の耳の位置を検出することを特徴とする能動型騒音制御システム。
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