JP7474872B2 - 炭素-鉄混成炉内装入物のための調製方法 - Google Patents

炭素-鉄混成炉内装入物のための調製方法 Download PDF

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Description

本発明は、炉内装入物のための調製方法、特に炭素-鉄混成炉内装入物のための調製方法に関する。
高炉-転炉工程は、鉄鋼生産のための主要工程であり、それにおける高炉製銑のCO放出およびエネルギ消費は、それぞれ、全工程のうちの80%以上、および70%以上を占める。総CO放出の15%以上を鉄鋼産業のCO放出が占めることから、鉄鋼企業は、ますます増加する地球温暖化等の環境問題の深刻な状況に伴って、長期にわたって炭素放出削減の巨大な圧力に耐えることになるであろう。同時に、中国における年間製銑キャパシティは、8億トン以上であり、そのことは、製銑のための必須原材料としてコークスのより高い必要性を前面に押し出した。コークス生産のために必要とされる原料炭資源の大きな消費に伴って、原料炭資源、特に高品質原料炭資源は、徐々に枯渇しつつある。
鉄とアルカリ金属混合物は、コークス・ガス化反応に対して肯定的な触媒効果を有し、それが、高炉内におけるCOの発生を促進し、それによって高炉内におけるコークスと鉱石の反応が促進され、高反応性コークスを精製するための原材料として作用することが可能であることが研究から明らかになった。リスト(Rist)操作線原理の原理によれば(リスト操作線は、高炉全体の高温領域内の物質収支をはじめ、熱収支に基づいて熱化学の観点から確立された安定状態のモデルである)、高反応性コークスは、高炉の蓄熱領域内における温度を下げ、かつシャフト炉の還元効率、石炭ガスの利用度、鉱石の還元度を改善し、それによってコークス比および高炉の生産コストを抑えることが可能である。
現時点では、従来技術におけるフェロコークスの生産方法が、すべてホットプレスによって達成されている。ホットプレス工程は、大量のエネルギを消費するだけでなく、要求の厳しいコントロール要件も有し、運用も難しい。生産工程が長く、環境汚染等の問題が随伴する。ホットプレス後のフェロコークスは、シャフト炉内において炭化されるが、それを、内部加熱炭化と外部加熱炭化とに分けることが可能である。外部加熱炭化は、それの間接的な熱伝達に起因して低効率かつ低生産キャパシティを有し;一方、内部加熱炭化は、ガスと原料の間における直接接触に起因して原料の溶損を生じさせ、その結果として貧弱な原料強度を招くことがありがちとなる。それに加えて、原料の加熱工程の間にわたって炉内の雰囲気をコントロールすることが困難である。
本発明は、炭素-鉄混成炉内装入物のための調製方法を提供することをねらいとする。鉄鉱石粉と高炉生産のための配合炭を混合することによって、生産の歩留まりを増加し、しかも放出物ならびに高炉内における原料消費を抑えることが可能であり、かつ良好な品質およびパフォーマンスを伴う高反応性炭素-鉄混成炉内装入物を調製する。
本発明は、次のとおりに実装される:
炭素-鉄混成炉内装入物のための調製方法が、
ステップ1:含湿量を低減するために鉄鉱石粉を乾燥することと、
ステップ2:前記乾燥鉄鉱石粉の篩い分けを行い、篩下サイズの鉄鉱石粉を原材料として使用することと、
ステップ3:破砕された配合炭を前記篩下サイズの鉄鉱石粉とともに一様に混合して混合原料を形成することと、
ステップ4:前記混合原料を複数の石炭積載カートに積載し、前記混合原料を加圧し、その後、積載および加圧の後に前記混合原料の表面上にコークス粉の層を均等に広げ、各石炭積載カートを、リッドを用いてカバーすることと、
ステップ5:前記混合原料が積載された前記石炭積載カートをマイクロ波トンネル・キルン内へ移動させ、前記石炭積載カートを移動させる間にマイクロ波による前記混合原料の動的な加熱を行うことと、
ステップ6:前記混合原料の前記加熱が完了し、前記混合原料が前記マイクロ波トンネル・キルンを離れた後、前記混合原料を原料タンク内へ直接注ぎ入れ、冷却して炭素-鉄混成炉内装入物を獲得することと、
を包含する。
ステップ1において、前記鉄鉱石粉は、質量パーセンテージにおいて0.4-0.5%のCaOと、61-66%のTFeと、0.4-0.5%のMgOと、4-5%のSiOを含む。
TFeは、FeとFeを原料とする鉄を主として含むが、そのほかの鉄化合物または不純物も原料とする。TFeの含有量を61-66%にコントロールすることによって、前記調製された炭素-鉄混成炉内装入物の強度および高い反応性を確保することが可能である。
ステップ1において、前記乾燥された鉄鉱石粉の前記含湿量は、0.8質量%未満であり、前記鉄鉱石粉の含湿量を低減させることによって、前記鉄鉱石粉のケーキングが効果的に防止され、前記鉄鉱石粉の篩い分け処理を容易にすることが可能である。
ステップ2において、前記篩下サイズの鉄鉱石粉は、0.12mm未満の粒子サイズを有し、大きな篩上サイズの粒子が取り除かれて前記配合炭内における前記鉄鉱石粉の一様な分散が促進され、それによって前記炭素-鉄混成炉内装入物の前記粒子サイズおよび反応性が確保される。
ステップ3において、前記混合原料は、質量パーセンテージにおいて、12-28%の前記鉄鉱石粉と72-88%の配合炭とを含む。前記原料の高い反応性は、前記鉄鉱石粉と前記配合炭の適切な量を選択することによって保証することが可能である。
ステップ3は、さらに、前記配合炭を破砕して破砕済み配合炭を獲得することを含み、それにおいて破砕前の前記配合炭は、5mm未満の粒子サイズを有し、前記破砕後の配合炭は、前記配合炭と前記鉄鉱石粉の間の反応および融合をより促進する3mm未満の粒子サイズを有する。前記配合炭は、18-21質量%の含有量の揮発分VMと、7-9質量%の含有量の灰分Aを有し、かつ、前記配合炭は、15-20質量%の割合で膨張性石炭を有し、前記炭素-鉄混成炉内装入物の完全なケーキングの確保、および前記炭素-鉄混成炉内装入物が望ましい強度を有することの確保が可能である。
さらに、前記配合炭は、ガス用炭、膨張性石炭、原料炭、貧石炭、およびこれらの類を含むことができる。
ステップ4において、加圧された後の前記混合原料は、前記炭素-鉄混成炉内装入物の歩留まり、および炭素-鉄混成炉内装入物を調製するための原料の間における完全な反応を確保するために、800-1000kg/mの嵩密度を有する。
ステップ5において、前記混合原料が積載された前記石炭積載カートは、前記混合原料が限度いっぱいに積載された前記石炭積載カートである。
ステップ5において、前記混合原料が積載された前記石炭積載カートは、マイクロ波トンネル・キルン内へスライドされる。
ステップ5において、前記マイクロ波トンネル・キルンは、温度上昇セクションと温度保持セクションとを包含し、前記マイクロ波トンネル・キルンは、6000-6250kWのマイクロ波電力と915MHzの周波数を有する。前記石炭積載カート上の前記混合原料は、前記温度上昇セクション内において3-5℃/分の加熱レートで700-780℃まで加熱され、その後、前記温度保持セクション内において7℃/分の加熱レートで1000℃まで加熱され、2-3時間にわたって1000℃に保持される。前記動的加熱工程をコントロールすることによって、良好な品質および良好な粒子サイズを伴う炭素-鉄混成炉内装入物を獲得することが可能である。
ステップ4において、各石炭積載カートの上端部に、前記加圧ステップの間に発生する塵埃を吸引して大気汚染を回避するための吸引デバイスが備えられる。
ステップ5において、各石炭積載カートの上端部に、前記混合原料内の石炭の熱分解から発生したガスを吸引するための吸引デバイスが備えられる。
前記炭素-鉄混成炉内装入物は、3270-3340Nの圧縮強度と、39-44%の反応性CRIと、12-23%の反応後強度CSRを有する。
好ましくは、前記炭素-鉄混成炉内装入物が、3283-3329Nの圧縮強度と、39.0-43.4%の反応性CRIと、12.4-22.0%の反応後強度CSRを有する。
炭素-鉄混成炉内装入物の圧縮強度は、GB/T14201-2018標準に従って決定され、炭素-鉄混成炉内装入物の反応性CRIおよび反応後強度CSRは、GB/T4000-2017標準に従って決定される。
従来技術と比較すると、本発明は、次に挙げる有益な効果を有する:
1.本発明においては、乾燥され、篩い分けされた鉄鉱石粉が配合炭と混合され、その混合原料が、マイクロ波炭化処理のために石炭積載カートによってマイクロ波トンネル・キルンへ送られるが、これが、鉄鉱石粉の使用が焼結またはペレット化のためにのみ可能であるという問題を解決する。同時に、従来的なフェロコークスの調製のために必要とされる複雑なホット・ブリケット化工程が省略され、大量のコークスの消費を必要とする鉄および鋼の巨大な生産キャパシティによって引き起こされる原料炭の不足を効果的に緩和し、かつ鉄鉱石粉のための新しい処理および利用方法を提供する一方、低変成原料炭のための新しい利用方法を提供する。
2.本発明の方法は、鉄鉱石内の鉄およびその酸化物を完全に使用し、低変成原料炭または弱粘結炭を効率的に利用し、かつ特定量の膨張性石炭を追加することによって鉄鉱石粉と石炭原料の間の完全な融合およびケーキングが確保され、したがって、調製された炭素-鉄混成炉内装入物の強度が確保される。
3.本発明は、マイクロ波トンネル・キルンを採用して混合原料に対して動的加熱を行い、それが、実用性の高い連続バッチ生産を実現するだけでなく、シャフト炉における内部加熱炭化の間に原料と反応する酸化ガスの接触に起因する実質的な原料強度の低下の問題を効果的に回避し、またシャフト炉内における炭化の間の原料の連続移動によってもたらされる相互押し出しおよび摩擦に起因する粉末化された原料の問題、および互いに粘着した原料に起因する困難な原料排出の問題も回避し、したがって、最終製品の歩留まりおよび品質が向上する。
4.本発明の方法によって調製された炭素-鉄混成炉内装入物は、良好な品質とパフォーマンスを有し、かつ高炉生産における応用に適しており、シャフト炉の還元効率を改善し、かつコークス化工程におけるCOの大量生産を促進し、さらに、原料炭の消費を抑えることが可能であり、その結果、製銑工程におけるCO放出と、コークス化工程および高炉生産工程におけるコストを効果的に削減し、さらにそれによって環境ならびに経済的有益性を向上させることが可能である。
5.本発明においては、原料の加熱の間に熱分解ガスを収集することが可能であり、そのことが石炭ガスの利用度を改善する。
本発明においては、鉄鉱石粉内の酸素含有量が高いという特徴を使用することによって、鉄鉱石粉と配合炭の混合により良好な品質およびパフォーマンスを伴う高反応性の炭素-鉄混成炉内装入物を調製することが可能である。高炉生産において高反応性炭素-鉄混成炉内装入物が使用される場合には、高炉内の溶銑の歩留まりを増加することが可能である一方、コークス化および製銑の間におけるCO放出が抑えられ、さらに生産コストが削減され、原料炭資源の消費を節約することが可能である。したがって、この方法は、良好な環境および経済的有益性を有する。
本発明に従った炭素-鉄混成炉内装入物のための調製方法を示したフローチャートである。
以下、さらに本発明を、添付図面と具体的な例を参照して説明する。
図1を参照すると、炭素-鉄混成炉内装入物のための調製方法は、次に示すステップを含む:
ステップ1:含湿量を低減するために生産工場からの鉄鉱石粉を乾燥し、それにおいて鉄鉱石粉は、質量パーセンテージにおいて、0.4-0.5%のCaOと、61-66%のTFe(TFeは、FeとFeを原料とする鉄を主として含むが、そのほかの鉄化合物または不純物を排除しない)と、0.4-0.5%のMgOと、4-5%のSiOを含む。
含湿量を低減するために乾燥する方法は、通風乾燥処理のための乾燥炉内に鉄鉱石粉を置くことを含み、好ましくは、乾燥後の鉄鉱石粉の含湿量を、鉄鉱石粉の篩い分け処理が容易になる0.8%未満とする。
ステップ2:乾燥鉄鉱石粉の篩い分け、すなわち、特定量の乾燥鉄鉱石粉を取り出し、丸孔篩によって0.12mm未満の粒子サイズを有する篩下サイズの鉄鉱石粉を原材料として使用し、大きな篩上サイズの粒子を取り除く篩い分け、すなわち、配合炭内における鉄鉱石粉の一様な分散に資する篩い分けを行い、それによって炭素-鉄混成炉内装入物の品質を確保する。
ステップ3:生産工場から供給された配合炭を破砕し、篩下サイズの鉄鉱石粉とともに一様に混合して混合原料を形成する。混合原料は、質量パーセンテージにおいて、12-28%の鉄鉱石粉と72-88%の配合炭とを含む。
配合炭は、5mm未満の粒子サイズを有し、破砕機によって破砕することができる。破砕後の配合炭は、3mm未満の粒子サイズを有する。配合炭の揮発分VMの含有量は、18-21%であり、配合炭の灰分Aの含有量は、7-9%である。配合炭の膨張性石炭の割合は、15-20質量%であり、炭種およびそれの割合が配合炭の収支のために制限されることはない。
ステップ4:混合原料を積載、すなわち、完全に破砕され、かつ混合された混合原料を複数の石炭積載カートに積載し、その後、その混合原料を加圧し、部分加圧によって混合原料の嵩密度が800-1000kg/mにコントロールされる。積載および加圧の後、混合原料の表面にコークス粉の層を均等に広げ、原料を空気から遮断して空気と原料の間の反応に起因する原料強度の低下の問題を効果的に回避し、最後に、その後に続く加熱のためにリッドを用いて各石炭積載カートをカバーする。
ステップ5:石炭積載カート上の混合原料を炭化、すなわち、混合原料が限度いっぱいに積載された石炭積載カートをトラック上のマイクロ波トンネル・キルン内へスライドさせ、石炭積載カートをスライドさせる間にマイクロ波トンネル・キルンのマイクロ波によって混合原料を動的に加熱して炭化させるが、それにおいてマイクロ波トンネル・キルンは、6000-6250kWのマイクロ波電力と915MHzの周波数を有する。日毎産出量は、30tに達することが可能である。
マイクロ波トンネル・キルンは、キルンの入口からキルンの中間までの温度上昇セクションと、キルンの中間からキルンの出口までの温度保持セクションを含む。好ましくは、石炭積載カート上の混合原料が、温度上昇セクション内において3-5℃/分の加熱レートで室温から700-780℃まで加熱され、その後、温度保持セクション内において7℃/分の加熱レートで1000℃まで加熱され、好ましくは2-3時間の期間にわたって1000℃に保持される。温度上昇セクションおよび温度保持セクション内においては、石炭積載カートの前進(すなわち、マイクロ波トンネル・キルンの出口へ向かう移動)によって混合原料の動的加熱が実現可能となるように混合原料の加熱レートをコントロールすることが、マイクロ波トンネル・キルンのマイクロ波加熱密度を調整することによって可能である。
各石炭積載カートの上端部には、混合原料内の石炭の熱分解から発生したガスを吸引するための吸引デバイスが備えられており、吸引された熱分解ガスは、ガス処理工程によって予備処理し、ほかの目的のために使用することができる。1トンの混合原料当たり約173.4-209.3mの熱分解ガスを生産することが可能であり、これは、ガスの利用度を事実上高める。
ステップ6:混合原料の加熱が完了し、混合原料がマイクロ波トンネル・キルンを離れた後、混合原料を原料タンク内へ直接注ぎ入れ、その後、原料タンクを冷却するために窒素ガスを導入して炭素-鉄混成炉内装入物を獲得し、それにおいて窒素ガスは、熱交換および冷却の後にリサイクルすることが可能である。
本発明の方法によって調製された炭素-鉄混成炉内装入物の品質が試験され、それにおいて炭素-鉄混成炉内装入物の圧縮強度は、3270-3340Nに達することが可能であり、炭素-鉄混成炉内装入物の反応性CRIは、39-44%に達し、炭素-鉄混成炉内装入物の反応後強度CSRは、12-23%達することが可能である。
炭素-鉄混成炉内装入物の圧縮強度は、GB/T14201-2018標準に従って決定され、炭素-鉄混成炉内装入物の反応性CRIおよび反応後強度CSRは、GB/T4000-2017標準に従って決定される。
例1:
この例に用いられた鉄鉱石粉は、質量パーセンテージにおいて、0.4%のCaOと、61%のTFeと、0.4%のMgOと、4%のSiOを含んでいた。生産工場からの鉄鉱石粉が、乾燥後の鉄鉱石粉の含湿量が0.8%未満となるまで乾燥された。乾燥鉄鉱石粉が、丸孔篩によって篩い分けされ、0.12mm未満の粒子サイズを有する篩下サイズの鉄鉱石粉が原材料として使用された。
生産工場から供給された5mm未満の粒子サイズを伴う配合炭(灰の含有量A=9%、揮発分の含有量VM=18%)が、機械的な破砕のために破砕機に加えられ、それにおいて破砕後の配合炭は、3mm未満の粒子サイズを有していた。配合炭内の膨張性石炭の割合は、20%であった。篩下サイズの鉄鉱石粉は、破砕後の配合炭とともに機械的に攪拌され、一様に混合されて混合原料に形成され、それにおいて鉄鉱石粉の量は、12質量%であり、配合炭の量は、88質量%であった。混合原料が石炭積載カートに積載され、続いて混合原料が加圧されてその混合原料の嵩密度が1000kg/mにコントロールされ、その後、混合原料の表面にコークス粉の層が広げられ、最後に、各石炭積載カートがリッドでカバーされた。
石炭積載カートは、トラック上の6000kWのマイクロ波電力と915MHzの周波数を有するマイクロ波トンネル・キルン(日毎産出量30t)内へ移動された。混合原料が動的に加熱され、それにおいて混合原料は、温度上昇セクション内において混合原料の加熱レートを3℃/分にコントロールすることによって室温から780℃まで加熱され、その後、温度保持セクション内において、マイクロ波加熱密度を7℃/分の加熱レートに対してコントロールすることによって加熱された。混合原料の温度が1000℃に達した後、3時間にわたって1000℃の一定温度に保たれた。炉から排出された後の混合原料は、窒素ガス冷却のために原料タンク内へ注ぎ入れられた。混合原料の加熱工程においては、約173.4m/tの熱分解ガスが生産され、その熱分解ガスは、吸引デバイスによって収集されたが、それは、その後ほかの目的のためにガス処理工程によって処理することができる。
冷却後の炭素-鉄混成炉内装入物の品質が試験された。試験の結果は、次のとおり:すなわち、圧縮強度が3329Nであり、反応性CRIが39%であり、反応後強度CSRが22%であった。
例2:
この例に用いられた鉄鉱石粉は、質量パーセンテージにおいて、0.45%のCaOと、63%のTFeと、0.45%のMgOと、5%のSiOを含んでいた。生産工場からの鉄鉱石粉が、乾燥後の鉄鉱石粉の含湿量が0.8%未満となるまで乾燥された。乾燥鉄鉱石粉が、丸孔篩によって篩い分けされ、0.12mm未満の粒子サイズを有する篩下サイズの鉄鉱石粉が原材料として使用された。
生産工場から供給された5mm未満の粒子サイズを伴う配合炭(灰の含有量A=8%、揮発分の含有量VM=19%)が、機械的な破砕のために破砕機に加えられ、それにおいて破砕後の配合炭は、3mm未満の粒子サイズを有していた。配合炭内の膨張性石炭の割合は、18%であった。篩下サイズの鉄鉱石粉は、破砕後の配合炭とともに機械的に攪拌され、一様に混合されて混合原料に形成され、それにおいて鉄鉱石粉の量は、18質量%であり、配合炭の量は、82質量%であった。混合原料が石炭積載カートに積載され、続いて混合原料が加圧されてその混合原料の嵩密度が900kg/mにコントロールされ、その後、混合原料の表面にコークス粉の層が広げられ、最後に、各石炭積載カートがリッドでカバーされた。
石炭積載カートは、トラック上の6000kWのマイクロ波電力と915MHzの周波数を有するマイクロ波トンネル・キルン(日毎産出量30t)内へ移動された。混合原料が動的に加熱され、それにおいて混合原料は、温度加熱セクション内において混合原料の加熱レートを4℃/分にコントロールすることによって室温から750℃まで加熱され、その後、温度保持セクション内において、マイクロ波加熱密度を7℃/分の加熱レートに対してコントロールすることによって加熱された。混合原料の温度が1000℃に達した後、2.5時間にわたって1000℃の一定温度に保たれた。炉から排出された後の混合原料は、窒素ガス冷却のために原料タンク内へ注ぎ入れられた。混合原料の加熱工程においては、約185m/tの熱分解ガスが生産され、その熱分解ガスは、吸引デバイスによって収集されたが、それは、その後ほかの目的のためにガス処理工程によって処理することができる。
冷却後の炭素-鉄混成炉内装入物の品質が試験された。試験の結果は、次のとおり:すなわち、圧縮強度が3307Nであり、反応性CRIが40.5%であり、反応後強度CSRが19.3%であった。
例3:
この例に用いられた鉄鉱石粉は、質量パーセンテージにおいて、0.5%のCaOと、65%のTFeと、0.5%のMgOと、5%のSiOを含んでいた。生産工場からの鉄鉱石粉が、乾燥後の鉄鉱石粉の含湿量が0.8%未満となるまで乾燥された。乾燥鉄鉱石粉が、丸孔篩によって篩い分けされ、0.12mm未満の粒子サイズを有する篩下サイズの鉄鉱石粉が原材料として使用された。
生産工場から供給された5mm未満の粒子サイズを伴う配合炭(灰含有量の含有量A=7%、揮発分の含有量VM=20%)が、機械的な破砕のために破砕機に加えられ、それにおいて破砕後の配合炭は、3mm未満の粒子サイズを有していた。配合炭内の膨張性石炭の割合は、16%であった。篩下サイズの鉄鉱石粉は、破砕後の配合炭とともに機械的に攪拌され、一様に混合されて混合原料に形成され、それにおいて鉄鉱石粉の量は、24質量%であり、配合炭の量は、76質量%であった。混合原料が石炭積載カートに積載され、続いて混合原料が加圧されてその混合原料の嵩密度が850kg/mにコントロールされ、その後、混合原料の表面にコークス粉の層が広げられ、最後に、各石炭積載カートがリッドでカバーされた。
石炭積載カートは、トラック上の6000kWのマイクロ波電力と915MHzの周波数を有するマイクロ波トンネル・キルン(日毎産出量30t)内へ移動された。混合原料が動的に加熱され、それにおいて混合原料は、温度上昇セクション内において混合原料の加熱レートを5℃/分にコントロールすることによって室温から720℃まで加熱され、その後、温度保持セクション内において、マイクロ波加熱密度を7℃/分の加熱レートに対してコントロールすることによって加熱された。混合原料の温度が1000℃に達した後、2時間にわたって1000℃の一定温度に保たれた。炉から排出された後の混合原料は、窒素ガス冷却のために原料タンク内へ注ぎ入れられた。混合原料の加熱工程においては、約192.2m/tの熱分解ガスが生産され、その熱分解ガスは、吸引デバイスによって収集されたが、それは、その後ほかの目的のためにガス処理工程によって処理することができる。
冷却後の炭素-鉄混成炉内装入物の品質が試験された。試験の結果は、次のとおり:すなわち、圧縮強度が3299Nであり、反応性CRIが41.7%であり、反応後強度CSRが15.6%であった。
例4:
この例に用いられた鉄鉱石粉は、質量パーセンテージにおいて、0.5%のCaOと、66%のTFeと、0.5%のMgOと、5%のSiOを含んでいた。生産工場からの鉄鉱石粉が、乾燥後の鉄鉱石粉の含湿量が0.8%未満となるまで乾燥された。乾燥鉄鉱石粉が、丸孔篩によって篩い分けされ、0.12mm未満の粒子サイズを有する篩下サイズの鉄鉱石粉が原材料として使用された。
生産工場から供給された5mm未満の粒子サイズを伴う配合炭(灰の含有量A=8%、揮発分の含有量VM=21%)が、機械的な破砕のために破砕機に加えられ、それにおいて破砕後の配合炭は、3mm未満の粒子サイズを有していた。配合炭内の膨張性石炭の割合は、15%であった。篩下サイズの鉄鉱石粉は、破砕後の配合炭とともに機械的に攪拌され、一様に混合されて混合原料に形成され、それにおいて鉄鉱石粉の量は、28質量%であり、配合炭の量は、72質量%であった。混合原料が石炭積載カートに積載され、続いて混合原料が加圧されてその混合原料の嵩密度が800kg/mにコントロールされ、その後、混合原料の表面にコークス粉の層が広げられ、最後に、各石炭積載カートがリッドでカバーされた。
石炭積載カートは、トラック上の6000kWのマイクロ波電力と915MHzの周波数を有するマイクロ波トンネル・キルン(日毎産出量30t)内へ移動された。混合原料が動的に加熱され、それにおいて混合原料は、温度加熱セクション内において混合原料の加熱レートを5℃/分にコントロールすることによって室温から700℃まで加熱され、その後、温度保持セクション内において、マイクロ波加熱密度を7℃/分の加熱レートに対してコントロールすることによって加熱された。混合原料の温度が1000℃に達した後、2時間にわたって1000℃の一定温度に保たれた。炉から排出された後の混合原料は、窒素ガス冷却のために原料タンク内へ注ぎ入れられた。混合原料の加熱工程においては、約209.3m/tの熱分解ガスが生産され、その熱分解ガスは、吸引デバイスによって収集されたが、それは、その後ほかの目的のためにガス処理工程によって処理することができる。
冷却後の炭素-鉄混成炉内装入物の品質が試験された。試験の結果は、次のとおり:すなわち、圧縮強度が3283Nであり、反応性CRIが43.4%であり、反応後強度CSRが12.4%であった。
上記の説明は、単なる本発明の好ましい例に過ぎず、本発明の保護範囲を限定することは意図されていない。したがって、本発明の精神ならびに原理内においてなされたあらゆる修正、均等な置き換え、改善、およびこれらの類は、本発明の保護範囲内に含まれるものとする。

Claims (10)

  1. 炭素-鉄混成炉内装入物のための調製方法であって、
    ステップ1:含湿量を低減するために鉄鉱石粉を乾燥することと、
    ステップ2:前記乾燥鉄鉱石粉の篩い分けを行い、篩下サイズの鉄鉱石粉を原材料として使用することと、
    ステップ3:破砕された配合炭を前記篩下サイズの鉄鉱石粉とともに一様に混合して混合原料を形成することと、
    ステップ4:前記混合原料を複数の石炭積載カートに積載し、加圧を行い、その後、前記混合原料の積載および加圧の後に前記混合原料の表面上にコークス粉の層を均等に広げ、各石炭積載カートを、リッドを用いてカバーすることと、
    ステップ5:前記混合原料が積載された前記石炭積載カートをマイクロ波トンネル・キルン内へ移動させ、前記石炭積載カートを移動させる間にマイクロ波による前記混合原料の動的な加熱を行うことと、
    ステップ6:前記混合原料の前記加熱が完了し、前記混合原料が前記マイクロ波トンネル・キルンを離れた後、前記混合原料を原料タンク内へ直接注ぎ入れ、冷却して炭素-鉄混成炉内装入物を獲得することと、
    を包含する、炭素-鉄混成炉内装入物のための調製方法。
  2. ステップ1において、前記鉄鉱石粉は、質量パーセンテージにおいて0.4-0.5%のCaOと、61-66%のTFeと、0.4-0.5%のMgOと、4-5%のSiOを包含する、請求項1に記載の炭素-鉄混成炉内装入物のための調製方法。
  3. ステップ1において、前記乾燥された鉄鉱石粉の前記含湿量は、0.8質量%未満である、請求項1に記載の炭素-鉄混成炉内装入物のための調製方法。
  4. ステップ2において、前記篩下サイズの鉄鉱石粉は、0.12mm未満の粒子サイズを有する、請求項1に記載の炭素-鉄混成炉内装入物のための調製方法。
  5. ステップ3において、前記混合原料は、質量パーセンテージにおいて、12-28%の前記鉄鉱石粉と72-88%の前記配合炭とを包含する、請求項1に記載の炭素-鉄混成炉内装入物のための調製方法。
  6. ステップ3において、破砕前の前記配合炭は、5mm未満の粒子サイズを有し、前記破砕された配合炭は、3mm未満の粒子サイズを有し、前記配合炭は、18-21質量%の含有量の揮発分VMと、7-9質量%の含有量の灰分Aを有し、前記配合炭は、15-20質量%の割合で膨張性石炭を有する、請求項1に記載の炭素-鉄混成炉内装入物のための調製方法。
  7. ステップ4において、前記加圧された混合原料は、800-1000kg/mの嵩密度を有する、請求項1に記載の炭素-鉄混成炉内装入物のための調製方法。
  8. ステップ5において、前記マイクロ波トンネル・キルンは、温度上昇セクションと温度保持セクションとを包含し、前記マイクロ波トンネル・キルンは、6000-6250kWのマイクロ波電力と915MHzの周波数を有し、前記石炭積載カート上の前記混合原料は、前記温度上昇セクション内において3-5℃/分の加熱レートで700-780℃まで加熱され、その後、前記温度保持セクション内において7℃/分の加熱レートで1000℃まで加熱され、2-3時間にわたって1000℃の温度に保持される、請求項1に記載の炭素-鉄混成炉内装入物のための調製方法。
  9. ステップ5において、各石炭積載カートの上端部に、前記混合原料内の石炭の熱分解から発生したガスを吸引するための吸引デバイスが備えられる、請求項1に記載の炭素-鉄混成炉内装入物のための調製方法。
  10. 前記炭素-鉄混成炉内装入物は、3270-3340Nの圧縮強度と、39-44%の反応性CRIと、12-23%の反応後強度CSRを有する、請求項1に記載の炭素-鉄混成炉内装入物のための調製方法。
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