JP7473425B2 - 打設機 - Google Patents

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Description

本発明は、鋼矢板などの打設対象物を地盤に打設するための打設機(杭打設機)に関し、特にバイブロハンマに関する。
特許文献1は、複数の鋼矢板を同時に平行に地盤に打設可能な打設機を開示している。この打設機は、クレーンなどの重機で吊り下げられるものであり、起振機を含む本体部(打設駆動部)と、この本体部の下部に取り付けられて各々が鋼矢板を把持可能な複数の把持部とを備えている。特許文献1では、既設構造物の基礎地盤を、鋼矢板をつなぎ合わせたリング状の仕切り板で多重的に取り囲むに際して、前述の打設機を用いている。
特許第2652122号公報
前述の打設機を用いて新設の鋼矢板を地盤に打設する際には、当該打設に並行して、新設の鋼矢板の継手と、それに隣接する既設の鋼矢板の継手とが嵌合される。ここで、打設中の新設の鋼矢板の姿勢(換言すれば傾斜状態)と、既設の鋼矢板の姿勢(換言すれば傾斜状態)とに想定以上のずれがあると、新設の鋼矢板の継手と既設の鋼矢板の継手との嵌合がスムーズに進まず、打設機の把持部に無理がかかり、場合によっては把持部が破損するおそれがあった。
本発明は、このような実状に鑑み、打設機の把持部に無理がかかることを抑制することを目的とする。
そのため本発明では、打設対象物を地盤に打設するための打設機は、打設対象物の上方に配置される本体部と、本体部の下部に取り付けられて、各々が打設対象物を把持可能な複数の把持部と、を備える。把持部は、本体部に対して揺動可能に本体部の下部に取り付けられている。ここで、把持部は、本体部に対して水平軸回りに揺動可能である。
本発明によれば、把持部が本体部に対して揺動可能に本体部の下部に取り付けられている。ゆえに、把持部に作用する過度な力が把持部の揺動によっていなされ得るので、把持部に無理がかかることを抑制することができる。
本発明の第1実施形態における二重土留め壁を用いた開削工事の施工例を示す図 前記第1実施形態における鋼矢板を用いた二重土留め壁の第1例の平面図 前記第1実施形態における鋼矢板を用いた二重土留め壁の第2例の平面図 前記第1実施形態における打設機の概略構成を示す図 前記第1実施形態における把持部の概略構成を示す図 前記第1実施形態における把持部の可動状態を示す図 前記第1実施形態における把持部の可動状態を示す図 本発明の第2実施形態における打設機の概略構成を示す図 前記第2実施形態における把持部の概略構成を示す図 前記第2実施形態における把持部の取付部分の断面図 本発明の第3実施形態における把持部の概略構成を示す図 前記第3実施形態における把持部の可動状態を示す図 前記第3実施形態における把持部の可動状態を示す図 本発明の第4実施形態における把持部の概略構成を示す図 前記第4実施形態における把持部の取付部分の断面図 本発明の第5実施形態における二重土留め壁の施工方法を説明するための図
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第1実施形態における二重土留め壁を用いた開削工事の施工例を示す図である。図2は、鋼矢板を用いた二重土留め壁の第1例の平面図である。図3は、鋼矢板を用いた二重土留め壁の第1例の平面図である。尚、図2及び図3では、図示簡略化のため、後述する頭部連結部13の図示を省略している。
本実施形態の土留め構造体10は、第1の壁体11と、第2の壁体12との二重構造(二重土留め壁)である。本実施形態では、第1の壁体11及び第2の壁体12を構成する壁部材として、鋼矢板(シートパイル)15を使用する。
鋼矢板15は、図2及び図3に示すように、断面が台形形状に屈曲し、表裏の一方の面が凸面、他方の面が凹面をなし、両端に継手を有している。従って、鋼矢板15を表と裏を逆にして互い違いに列設し、隣り合う鋼矢板15を継手同士でつなげることで、鋼矢板15の列により土留め壁(壁体)を構築できる。
第1の壁体11は、地盤(開削前の地盤G)に、開削側と地山側とを仕切るように打設される(打ち込まれる)。第2の壁体12は、第1の壁体11より地山側の地盤に、第1の壁体11に対し例えば1m程度の間隔をあけて平行に打設される(打ち込まれる)。
本実施形態の土留め構造体10は、更に、第1の壁体11の頭部と第2の壁体12の頭部とを連結固定する頭部連結部13を含む。本実施形態では、第1の壁体11及び第2の壁体12が打設された後に、第1の壁体11の頭部と第2の壁体12の頭部とを頭部連結部13により連結するが、第1の壁体11の頭部と第2の壁体12の頭部とを頭部連結部13により連結する時期は第1の壁体11及び第2の壁体12の打設後に限らない。
ここにおいて、第1の壁体11及び第2の壁体12と頭部連結部13とは、剛接合して、ラーメン構造(門型ラーメン構造)をなすと共に、第1の壁体11と第2の壁体12との間の地盤を拘束する。尚、二重土留め壁の深さ方向の長さは、設計上の観点、施工性の観点、経済性の観点等から現場の条件に応じて設定される。図1では第1の壁体11の長さと第2の壁体12の長さとが同じであるが、この他、第1の壁体11の長さと第2の壁体12の長さとが異なっていてもよい。
前述の剛接合のための頭部連結部13は、例えばクロス型の接合鋼材13a,13bを含んで構成され得る。接合鋼材13a,13bは例えばアングル材で構成され得る。尚、頭部連結部13として採用可能な様々な態様については特開2019-127822号公報に開示されており、周知であるので、その説明を省略する。
図2に示す二重土留め壁の第1例では、複数枚の鋼矢板15aからなる第1の壁体11と複数枚の鋼矢板15bからなる第2の壁体12とは、凸形状が同じ方向となる同位相に配置している。これに対し、図3に示す二重土留め壁の第2例では、凸形状が反対方向となる逆位相に配置している。地山側の敷地に制約がない場合は、図3に示す二重土留め壁の第2例のように配置することにより、より大きな剪断抵抗を確保することができ、より大きな剛性アップ効果が得られる。
本実施形態では、後述する打設機20を用いて、間隔をあけて隣り合う2枚の鋼矢板15a,15bを同時に地盤に打設する。ここにおいて、鋼矢板15a,15bは、本発明の「打設対象物」の一例である。
図2に示す二重土留め壁の第1例を施工する際には、図中の第1段目から第2段目、第3段目…と順に、打設機20を用いて2枚の鋼矢板15a,15bを同時に地盤に打設する。図3に示す二重土留め壁の第2例を施工する際についても同様である。
図2に示す二重土留め壁の第1例を施工する際には、奇数段目の鋼矢板15a,15b間の距離L1と、偶数段目の鋼矢板15a,15b間の距離L2とが同じであるので、打設機20のチャック装置40の把持部50間の距離(図4に示すチャック幅W)を、前述の奇数段目と偶数段目とで変更する必要はない。これに対し、図3に示す二重土留め壁の第2例を施工する際には、奇数段目の鋼矢板15a,15b間の距離L1と、偶数段目の鋼矢板15a,15b間の距離L2とが異なるので、打設機20のチャック装置40の把持部50間の距離(図4に示すチャック幅W)を、前述の奇数段目と偶数段目とで変更する必要がある。このために、打設機20のチャック装置40は、チャック幅変更手段60(例えば、後述する図6及び図7参照)を備えている。
次に、打設機20について、図4~図7を用いて説明する。図4は打設機20の概略構成を示す図である。図5は、打設機20のチャック装置40の把持部50の概略構成を示す図である。図6及び図7は把持部50の可動状態を示す図であり、詳しくは、図6(ア)は把持部50の中立状態(基準状態)を示し、図6(イ)は把持部50の回動状態を示し、図7(ウ)は把持部50のスライド状態を示し、図7(エ)は把持部50のスライド・回動状態を示す。ここで、図5は、図4の部分Pの部分拡大図に対応するものであるが、図5ではチャック装置40の基部41の図示を省略している。また、図6及び図7では、後述するボルト挿通孔43,56の説明のため、後述するフランジ部42及び外フランジ部54の部分断面を図示している。
本実施形態では、打設機20はバイブロハンマである。打設機20は、打設対象物の一例である鋼矢板15a,15bを同時に地盤に打設するためのものである。打設機20は、緩衝装置(ショックアブソーバ)25、本体部30、及び、チャック装置40を備える。本体部30は起振機31を含む。本体部30の下面(具体的には起振機31の下面)にチャック装置40が設けられている。
本体部30は、クレーンなどの揚重装置28によって、緩衝装置25を介して吊り下げられている。ここで、緩衝装置25は、本体部30(具体的には起振機31)で発生する振動を揚重装置28に伝えないためのものである。起振機31は、例えば、電動モータ又は油圧モータである原動機32と、原動機32によって回転される複数(例えば2つ)の偏心重錘(図示せず)とを含んで構成される。これら偏心重錘を原動機32で回転することで起振機31にて振動が発生する。この発生した振動は、チャック装置40に伝わる。
チャック装置40は、水平方向に延びる基部41と、基部41の下面に設けられたフランジ部42と、フランジ部42の下面に取り付けられた複数(本実施形態では2つ)の把持部50とを備える。すなわち、これら把持部50は、本体部30の下部に、基部41及びフランジ部42を介して取り付けられている。
フランジ部42は例えば上面視で矩形の板状であり、基部41より側方に張り出している。フランジ部42には複数のボルト挿通孔43が貫通形成されている。ボルト挿通孔43には、フランジ部42の下面に把持部50を取り付けるための固定ボルト44が挿通される。ここで、フランジ部42の下面における把持部50の取付位置を変更できるように、フランジ部42には多数のボルト挿通孔43が貫通形成されている。ゆえに、これらボルト挿通孔43が、前述のチャック幅変更手段60を構成し得る。
把持部50は、下側部分に可動爪51及び固定爪52を有する主部53と、主部53の上端部から側方に張り出す外フランジ部54とにより構成される。可動爪51は、例えば、図示しない油圧ジャッキやベローズなどによって駆動され得る。固定爪52は、可動爪51に向き合っている。把持部50は可動爪51と固定爪52とで鋼矢板15を把持することが可能である。
把持部50の上面(主部53及び外フランジ部54の上面)55は、上に凸の円弧状に湾曲した曲面をなしている。この曲面の上端がフランジ部42の下面に当接している。
外フランジ部54には、固定ボルト44を挿通するためのボルト挿通孔56が、複数、貫通形成されている。ここで、ボルト挿通孔56の内径は、固定ボルト44の雄ネジ部44bの外径より数cm程度大きい。また、ボルト挿通孔56の内径は、ボルト挿通孔43の内径よりも大きい。把持部50は、ボルト挿通孔56と固定ボルト44の雄ネジ部44bとの間の隙間分、フランジ部42に対して相対的に変位可能である。
固定ボルト44は、その頭部44aがフランジ部42の上側に位置するように、雄ネジ部44bが、上から順に、ワッシャ45、コイルばね46、及びボルト挿通孔43,56に挿通されて、雄ネジ部44bの下端部が皿付きナット47で締め付けられる。ここにおいて、コイルばね46は、所定量圧縮した状態で、ワッシャ45とフランジ部42の上面との間に介装されている。
把持部50の上面55の外縁部とフランジ部42の下面との間には、硬質ゴムなどからなる弾性部材48が介装されている。
図6(イ)に示す把持部50の回動状態では、図6(ア)に示す把持部50の中立状態(基準状態)に対して、把持部50が、フランジ部42に対して時計回りの方向に回動している。ゆえに、把持部50が、フランジ部42、基部41、及び本体部30に対して水平軸回りに揺動(回動)している。従って、本実施形態では、把持部50が鋼矢板15を把持している状態で、把持部50が本体部30に対して水平軸回りに揺動可能である。
図7(ウ)に示す把持部50のスライド状態では、図6(ア)に示す把持部50の中立状態(基準状態)に対して、把持部50が、フランジ部42に対して紙面左側にスライドしている。ゆえに、把持部50が、フランジ部42、基部41、及び本体部30に対して水平方向に揺動(スライド)している。従って、本実施形態では、把持部50が鋼矢板15を把持している状態で、把持部50が本体部30に対して水平方向に揺動可能である。
図7(エ)に示す把持部50のスライド・回動状態では、図6(ア)に示す把持部50の中立状態(基準状態)に対して、把持部50が、フランジ部42に対して紙面左側にスライドしていると共に、フランジ部42に対して時計回りの方向に回動している。ゆえに、把持部50が、フランジ部42、基部41、及び本体部30に対して水平方向に揺動(スライド)していると共に、水平軸回りに揺動(回動)している。従って、本実施形態では、把持部50が鋼矢板15を把持している状態で、把持部50が本体部30に対して水平方向に揺動可能であると共に、本体部30に対して水平軸回りに揺動可能である。
尚、図6(イ)及び図7(エ)に示す把持部50の可動状態では、紙面左側のコイルばね46が伸長し、紙面右側のコイルばね46が短縮する。また、これに加えて、紙面左側の弾性部材48が圧縮変形し、紙面右側の弾性部材48が膨張変形する。これらコイルばね46及び弾性部材48は、各々の弾性復元力が、図6(ア)に示す把持部50の中立状態(基準状態)に戻すように作用し得る。
本実施形態では、図6(イ)~図7(エ)に示す把持部50の可動状態を実現することができるので、鋼矢板15の地盤への打設時に鋼矢板15の姿勢が変化したり水平方向に変位したりしても、把持部50に作用する過度な力を、把持部50の回動やスライドでいなすことができる。ゆえに、把持部50に無理がかかることを抑制することができる。
尚、本実施形態では、図6(ア)に示す把持部50の中立状態(基準状態)に対して、把持部50が、フランジ部42に対して紙面左側にスライドしている例と、フランジ部42に対して時計回りの方向に回動している例とを図示して説明したが、これとは逆に、把持部50が、フランジ部42に対して紙面右側にスライドしてもよく、また、フランジ部42に対して反時計回りの方向に回動してもよいことはいうまでもない。
本実施形態によれば、打設機20は、打設対象物(例えば鋼矢板15)を地盤に打設するためのものである。打設機20は、打設対象物(例えば鋼矢板15)の上方に配置される本体部30と、本体部30の下部に取り付けられて、各々が打設対象物(例えば鋼矢板15)を把持可能な複数の把持部50と、を備える。把持部50は、本体部30に対して揺動可能に本体部30の下部に取り付けられている(図6及び図7参照)。好ましくは、把持部50は、本体部30に対して水平軸回りに揺動(回動)可能である(図6(イ)及び図7(エ)参照)。また、好ましくは、把持部50は、本体部30に対して水平方向に揺動(スライド)可能である(図7(ウ)及び(エ)参照)。また、好ましくは、把持部50が打設対象物(例えば鋼矢板15)を把持している状態で、把持部50が本体部30に対して揺動可能である。ゆえに、把持部50に作用する過度な力が把持部50の揺動によっていなされ得るので、把持部50に無理がかかることを抑制することができる。
また本実施形態によれば、本体部30は起振機31を含む。打設機20はバイブロハンマである。本体部30は揚重装置28によって吊り下げられている。ゆえに、鋼矢板15に振動を与えつつ鋼矢板15を地盤にスムーズに打設することができる。
次に、本発明の第2実施形態について、図8~図10を用いて説明する。
図8は、本実施形態における打設機20の概略構成を示す図である。図9は、本実施形態における把持部50の概略構成を示す図である。図10は、本実施形態における把持部50の取付部分の断面図である。ここで、図9は、図8の部分Qの部分拡大図に対応するものであるが、図9ではチャック装置40の基部41、フランジ部42、及び、後述するレール部材61の図示を省略している。また、図10では、ボルト挿通孔56,64の説明のため、外フランジ部54,63の部分断面を図示している。
前述の第1実施形態と異なる点について説明する。
前述の第1実施形態では、多数のボルト挿通孔43により、チャック幅変更手段60の機能を実現していたが、本実施形態では、フランジ部42の下面に敷設されたレール部材61と、レール部材61に取り付けられて、レール部材61に沿って移動可能な移動装置62と、移動装置62をレール部材61に着脱可能に固定する固定手段(図示せず)により、前述のチャック幅変更手段60の機能を実現する。
レール部材61は、基部41に並んで延びている。レール部材61には複数(本実施形態では2つ)の移動装置62が取り付けられている。移動装置62の下部には外フランジ部63が張り出しており、この外フランジ部63に複数のボルト挿通孔64が貫通形成されている。ここで、ボルト挿通孔64の内径は、ボルト挿通孔56の内径よりも小さい。そして、把持部50は、ボルト挿通孔56と固定ボルト44の雄ネジ部44bとの間の隙間分、外フランジ部63に対して相対的に変位可能である。
本実施形態では、各移動装置62ごとに把持部50が取り付けられている。
固定ボルト44は、その頭部44aが外フランジ部63の上側に位置するように、雄ネジ部44bが、上から順に、ワッシャ45、コイルばね46、及びボルト挿通孔64,56に挿通されて、雄ネジ部44bの下端部が皿付きナット47で締め付けられる。ここにおいて、コイルばね46は、所定量圧縮した状態で、ワッシャ45と外フランジ部63の上面との間に介装されている。
従って、前述の第1実施形態では、把持部50が固定ボルト44などの締結手段を介してフランジ部42に取り付けられていたが、本実施形態では、把持部50が固定ボルト44などの締結手段を介して外フランジ部63に取り付けられている。
把持部50の上面55の外縁部と外フランジ部63の下面との間には弾性部材48が介装されている。
本実施形態では、前述の固定手段によって移動装置62がレール部材61に固定されている状態において、把持部50が、外フランジ部63、移動装置62、レール部材61、フランジ部42、基部41、及び本体部30に対して水平方向に揺動(スライド)可能であり、また、水平軸回りに揺動(回動)可能である。従って、前述の第1実施形態と同様に、本実施形態においても、把持部50が鋼矢板15を把持している状態で、把持部50が本体部30に対して水平方向に揺動可能であると共に、本体部30に対して水平軸回りに揺動可能である。
次に、本発明の第3実施形態について、図11~図13を用いて説明する。
図11は、打設機20のチャック装置40の把持部50’の概略構成を示す図である。図12及び図13は把持部50’の可動状態を示す図であり、詳しくは、図12(ア)は把持部50’の中立状態(基準状態)を示し、図12(イ)は把持部50’の回動状態を示し、図13(ウ)は把持部50’のスライド状態を示し、図13(エ)は把持部50’のスライド・回動状態を示す。ここで、図11は、前述の図5に対応するものであり、前述の図5と同様にチャック装置40の基部41の図示を省略している。また、図12及び図13では、前述の図6及び図7と同様に、フランジ部42及び外フランジ部54の部分断面を図示している。
前述の第1実施形態と異なる点について説明する。
本実施形態では、前述の第1実施形態における主部53が、その上側部分をなす第1主部53aと、下側部分をなす第2主部53bとに分割されている。第1主部53aは、その上端部に外フランジ部54を有し、この外フランジ部54には複数のボルト挿通孔56が貫通形成されている。第2主部53bは、その下側部分に可動爪51及び固定爪52を有する。
第2主部53bは、その上端部が、水平方向に延びる枢支軸53cを介して第1主部53aの下端部に枢支されている。この枢支軸53cが本発明の「水平軸」に対応し得る。
把持部50’の上面(第1主部53a及び外フランジ部54の上面)55’は、フランジ部42の下面に当接している。ここで、把持部50’の上面55’とフランジ部42の下面との少なくとも一方に、テフロンシート(テフロン:登録商標)などを張り付けることで、フランジ部42に対する把持部50’のスライドをしやすく(滑りやすく)することが好ましい。これに加えて、又は、これに代えて、把持部50’の上面55’とフランジ部42の下面との間に滑剤を塗布することで、フランジ部42に対する把持部50’のスライドをしやすく(滑りやすく)することが好ましい。
固定ボルト44は、その頭部44aがフランジ部42の上側に位置するように、雄ネジ部44bが、上から順に、ワッシャ45及びボルト挿通孔43,56に挿通されて、雄ネジ部44bの下端部が皿付きナット47で締め付けられる。ここにおいて、把持部50’は、ボルト挿通孔56と固定ボルト44の雄ネジ部44bとの間の隙間分、フランジ部42に対して相対的に変位可能である。
図12(イ)に示す把持部50’の回動状態では、図12(ア)に示す把持部50’の中立状態(基準状態)に対して、把持部50’の第2主部53bが、フランジ部42に対して時計回りの方向に回動している。ゆえに、把持部50’の第2主部53bが、第1主部53a、フランジ部42、基部41、及び本体部30に対して水平軸回りに(枢支軸53c回りに)揺動(回動)している。従って、本実施形態では、把持部50’が鋼矢板15を把持している状態で、把持部50’(特に第2主部53b)が本体部30に対して水平軸回りに揺動可能である。
図13(ウ)に示す把持部50’のスライド状態では、図12(ア)に示す把持部50’の中立状態(基準状態)に対して、把持部50’が、フランジ部42に対して紙面左側にスライドしている。ゆえに、把持部50’が、フランジ部42、基部41、及び本体部30に対して水平方向に揺動(スライド)している。従って、本実施形態では、把持部50’が鋼矢板15を把持している状態で、把持部50’が本体部30に対して水平方向に揺動可能である。
図13(エ)に示す把持部50’のスライド・回動状態では、図12(ア)に示す把持部50’の中立状態(基準状態)に対して、把持部50’が、フランジ部42に対して紙面左側にスライドしていると共に、把持部50’の第2主部53bが、フランジ部42に対して時計回りの方向に回動している。ゆえに、把持部50’が、フランジ部42、基部41、及び本体部30に対して水平方向に揺動(スライド)していると共に、把持部50’の第2主部53bが、水平軸回りに(枢支軸53c回りに)揺動(回動)している。従って、本実施形態では、把持部50’が鋼矢板15を把持している状態で、把持部50’が本体部30に対して水平方向に揺動可能であると共に、把持部50’(特に第2主部53b)が本体部30に対して水平軸回りに揺動可能である。
本実施形態では、図12(イ)~図13(エ)に示す把持部50’の可動状態を実現することができるので、鋼矢板15の地盤への打設時に鋼矢板15の姿勢が変化したり水平方向に変位したりしても、把持部50’に作用する過度な力を、把持部50’の回動やスライドでいなすことができる。ゆえに、把持部50’に無理がかかることを抑制することができる。
次に、本発明の第4実施形態について、図14及び図15を用いて説明する。
図14は、本実施形態における把持部50’の概略構成を示す図である。図15は、本実施形態における把持部50’の取付部分の断面図である。ここで、図14は、前述の図9に対応するものであり、図9と同様に、チャック装置40の基部41、フランジ部42、及び、レール部材61の図示を省略している。また、図15では、前述の図10と同様に、外フランジ部54,63の部分断面を図示している。
前述の第2実施形態と異なる点について説明する。
本実施形態では、前述の第2実施形態において、前述の第3実施形態における把持部50’を適用している。
本実施形態では、各移動装置62ごとに把持部50’が取り付けられている。
固定ボルト44は、その頭部44aが外フランジ部63の上側に位置するように、雄ネジ部44bが、上から順に、ワッシャ45及びボルト挿通孔64,56に挿通されて、雄ネジ部44bの下端部が皿付きナット47で締め付けられる。ここにおいて、把持部50’は、ボルト挿通孔56と固定ボルト44の雄ネジ部44bとの間の隙間分、外フランジ部63に対して相対的に変位可能である。
把持部50’の上面(第1主部53a及び外フランジ部54の上面)55’は、外フランジ部63の下面に当接している。ここで、把持部50’の上面55’と外フランジ部63の下面との少なくとも一方に、テフロンシートなどを張り付けることで、外フランジ部63に対する把持部50’のスライドをしやすく(滑りやすく)することが好ましい。これに加えて、又は、これに代えて、把持部50’の上面55’と外フランジ部63の下面との間に滑剤を塗布することで、外フランジ部63に対する把持部50’のスライドをしやすく(滑りやすく)することが好ましい。
本実施形態では、前述の固定手段によって移動装置62がレール部材61に固定されている状態において、把持部50’が、外フランジ部63、移動装置62、レール部材61、フランジ部42、基部41、及び本体部30に対して水平方向に揺動(スライド)可能であり、また、把持部50’の第2主部53bが、水平軸回りに(枢支軸53c回りに)揺動(回動)可能である。従って、前述の第3実施形態と同様に、本実施形態においても、把持部50’が鋼矢板15を把持している状態で、把持部50’が本体部30に対して水平方向に揺動可能であると共に、把持部50’(特に第2主部53b)が本体部30に対して水平軸回りに揺動可能である。
次に、本実施形態の第5実施形態について図16を用いて説明する。
図16は、本実施形態における二重土留め壁の施工方法を説明するための図である。
前述の第1実施形態と異なる点について説明する。
本実施形態では、打設機20の2つの把持部50で鋼矢板15a,15bを把持するに先立って、地上で、鋼矢板15a,15bの頭部同士を頭部連結部13で連結して一体化する。そして、この一体化された鋼矢板15a,15bを、打設機20の2つの把持部50で把持して、地盤に打設する。
尚、本実施形態における二重土留め壁の施工方法は、前述の第2~第4実施形態にも適用可能であることはいうまでもない。
前述の第1、第2、及び第5実施形態ではチャック装置40が2つの把持部50を備えている例を挙げて説明したが、この他、チャック装置40が3つ以上の把持部50を備えてもよい。又は、チャック装置40が把持部50を1つのみ備えてもよい。また、前述の第3及び第4実施形態ではチャック装置40が2つの把持部50’を備えている例を挙げて説明したが、この他、チャック装置40が3つ以上の把持部50’を備えてもよい。又は、チャック装置40が把持部50’を1つのみ備えてもよい。
前述の第1~第5実施形態では、本発明の「打設対象物」の一例として鋼矢板15を挙げて説明したが、本発明の「打設対象物」は鋼矢板15に限らず、例えば、鋼管矢板や鋼管杭であってもよい。
前述の第1~第5実施形態では、本発明の「打設機」の一例として、バイブロハンマである打設機20を挙げて説明したが、本発明の「打設機」はバイブロハンマに限らず、例えば圧入機であってもよい。
以上の説明から明らかなように、図示の実施形態はあくまで本発明を例示するものであり、本発明は、説明した実施形態により直接的に示されるものに加え、特許請求の範囲内で当業者によりなされる各種の改良・変更を包含するものであることは言うまでもない。
尚、出願当初の請求項は以下の通りであった。
[請求項1]
打設対象物を地盤に打設するための打設機であって、
前記打設対象物の上方に配置される本体部と、
前記本体部の下部に取り付けられて、各々が前記打設対象物を把持可能な複数の把持部と、
を備え、
前記把持部は、前記本体部に対して揺動可能に前記本体部の下部に取り付けられている、打設機。
[請求項2]
前記把持部は、前記本体部に対して水平軸回りに揺動可能である、請求項1に記載の打設機。
[請求項3]
前記把持部は、前記本体部に対して水平方向に揺動可能である、請求項1又は請求項2に記載の打設機。
[請求項4]
前記把持部が前記打設対象物を把持している状態で、前記把持部が前記本体部に対して揺動可能である、請求項1~請求項3のいずれか1つに記載の打設機。
[請求項5]
前記本体部は起振機を含み、
前記打設機はバイブロハンマである、請求項1~請求項4のいずれか1つに記載の打設機。
[請求項6]
前記本体部は揚重装置によって吊り下げられている、請求項1~請求項5のいずれか1つに記載の打設機。
[請求項7]
前記打設対象物は鋼矢板である、請求項1~請求項6のいずれか1つに記載の打設機。
10…土留め構造体、11…第1の壁体、12…第2の壁体、13…頭部連結部、13a,13b…接合鋼材、15,15a,15b…鋼矢板、20…打設機、25…緩衝装置、28…揚重装置、30…本体部、31…起振機、32…原動機、40…チャック装置、41…基部、42…フランジ部、43…ボルト挿通孔、44…固定ボルト、44a…頭部、44b…雄ネジ部、45…ワッシャ、46…コイルばね、47…皿付きナット、48…弾性部材、50,50’…把持部、51…可動爪、52…固定爪、53…主部、53a…第1主部、53b…第2主部、53c…枢支軸、54…外フランジ部、55,55’…上面、56…ボルト挿通孔、60…チャック幅変更手段、61…レール部材、62…移動装置、63…外フランジ部、64…ボルト挿通孔、G…地盤、L1,L2…距離、W…チャック幅

Claims (6)

  1. 打設対象物を地盤に打設するための打設機であって、
    前記打設対象物の上方に配置される本体部と、
    前記本体部の下部に取り付けられて、各々が前記打設対象物を把持可能な複数の把持部と、
    を備え、
    前記把持部は、前記本体部に対して揺動可能に前記本体部の下部に取り付けられており、
    前記把持部は、前記本体部に対して水平軸回りに揺動可能である、打設機。
  2. 前記把持部は、前記本体部に対して水平方向に揺動可能である、請求項1に記載の打設機。
  3. 前記把持部が前記打設対象物を把持している状態で、前記把持部が前記本体部に対して揺動可能である、請求項1又は請求項2に記載の打設機。
  4. 前記本体部は起振機を含み、
    前記打設機はバイブロハンマである、請求項1~請求項3のいずれか1つに記載の打設機。
  5. 前記本体部は揚重装置によって吊り下げられている、請求項1~請求項4のいずれか1つに記載の打設機。
  6. 前記打設対象物は鋼矢板である、請求項1~請求項5のいずれか1つに記載の打設機。
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