JP7471792B2 - X線診断装置 - Google Patents

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本発明の実施形態は、X線診断装置に関する。
X線診断装置(例えば、X線アンギオ(Angiography)装置)は、血管内におけるガイドワイヤ、ステントやカテーテルなどのデバイスの位置を確認するために、透視を実行することがある。上記デバイスは、細線化させることなどにより高機能となってきている。被検体の体厚、撮像対象部位、およびX線条件の違いによっては、従来の透視により生成された透視像において、上記デバイスの視認性が低下することがある。このため、操作者は、透視像においてデバイスを視認するまで、長時間に亘って透視を実行する場合がある。このとき、被検体に対する余分な被曝および検査時間の延長が発生する可能性がある。
特開2014-233608号公報
目的は、デバイスの視認性を向上可能なX線診断装置を提供することである。
本実施形態に係るX線診断装置は、高電圧発生部と、判定部と、X線条件変更部と、撮像制御部とを有する。
前記高電圧発生部は、第1X線の発生に関する第1X線条件に従って高電圧を発生する。
前記判定部は、前記第1X線の発生後において、所定の条件が満たされているか否かを判定する。
前記X線条件変更部は、前記所定の条件が満たされている場合、前記第1X線より高線量な第2X線を発生させるための第2X線条件に、前記第1X線条件を変更する。
前記撮像制御部は、前記第2X線条件に従って、前記第2X線を発生させるように前記高電圧発生部を制御する。
図1は、本実施形態におけるX線診断装置の構成の一例を示す図である。 図2は、本実施形態におけるCアームおよび支持アームの一例を示す斜視図である。 図3は、本実施形態に関する透視処理の手順の一例を示すフローチャートである。 図4は、本実施形態の第1の応用例に関する透視処理の手順の一例を示すフローチャートである。 図5は、本実施形態の第1の変形例に関する透視処理の手順の一例を示すフローチャートである。 図6は、本実施形態の第2の変形例に関する透視処理の手順の一例を示すフローチャートである。 図7は、本実施形態の第2の変形例で実施される透視において、時系列に沿った複数の透視各々に対する線量の一例を示す図である。 図8は、本実施形態の第2の変形例において、図7に示す時刻t1の時点における透視により生成された第1X線画像の一例を示す図である。 図9は、本実施形態の第2の変形例において、図7に示すt2の時点における透視により生成された第2X線画像の一例を示す図である。 図10は、本実施形態の第2の変形例において、図7に示す時刻t3の時点における透視により生成された第3X線画像の一例を示す図である。 図11は、本実施形態の第3の変形例に関する透視処理の手順の一例を示すフローチャートである。 図12は、本実施形態の第2の応用例において、医用画像診断システムの構成の一例を示す図である。 図13は、本実施形態の第2の応用例に関する透視処理の手順の一例を示すフローチャートである。 図14は、本実施形態の第2の応用例に関する透視処理の手順の一例を示すフローチャートである。
以下、図面を参照しながら各実施形態に関するX線診断装置について説明する。なお、以下の説明において、略同一の機能及び構成を有する構成要素については、同一符号を付し、重複説明は必要な場合にのみ行う。
<実施形態>
図1は、本実施形態におけるX線診断装置1の構成の一例を示す図である。X線診断装置1は、撮像装置10、寝台装置50及びコンソール装置70を備えている。X線診断装置1には、必要に応じて、心電計30および/またはインジェクタ40が接続される。また、X線診断装置1には、ネットワークNwを介して、不図示の放射線部門情報管理システム(Radiology Information System:以下、RISと呼ぶ)、医用画像管理システム(Picture Archiving and Communication System:以下、PACSと呼ぶ)、および他のモダリティなどが適宜接続される。
撮像装置10は、高電圧発生装置11、X線発生部12、X線検出器13、Cアーム14、状態検出器141及びCアーム駆動装置142を備えている。なお、Cアーム14の代わりに、Ωアームが用いられてもよいし、X線発生部12およびX線検出器13を対向させてそれぞれ独立に支持する2つのアーム(例えばロボットアームなど)が用いられてもよい。また、撮像装置10は、例えば、Cアーム14とΩアームとを有するバイプレーン構造により構成されてもよい。
高電圧発生装置11は、X線管の陰極から発生する熱電子を加速するために、陽極と陰極の間に印加する高電圧を発生する。発生された高電圧は、管電圧と称される。高電圧発生装置11は、X線発生部12におけるX線管に、管電圧を印加する。高電圧発生装置11は、高電圧発生部の一例である。
X線発生部12は、被検体Pに対してX線を照射するX線管と、X線管により発生されたX線の照射野を限定するX線絞りなどとを備えている。X線発生部12は、処理回路74における撮像制御機能742から出力される制御信号により、X線を一定間隔で発生する。発生されたX線は、被検体Pに照射される。毎秒のX線の照射数(フレーム)をフレームレートと呼ぶ。
X線管は、X線を発生する。具体的には、X線管は、熱電子を発生する陰極と、陰極から飛翔する熱電子を受けてX線を発生する陽極とを保持する真空管である。例えば、X線管には、回転している陽極に熱電子を照射することでX線を発生させる回転陽極型のX線管がある。X線管は、高圧ケーブルを介して高電圧発生装置11に接続されている。陰極と陽極との間には、高電圧発生装置11により管電圧が印加される。管電圧の印加により陰極から陽極に向けて熱電子が飛翔する。陰極から陽極に向けて熱電子が飛翔することにより、X線管において、管電流が流れる。高電圧発生装置11からの高電圧の印加及びフィラメント電流の供給により、陰極から陽極に向けて熱電子が飛翔し、飛翔した熱電子が陽極に衝突する。X線管は、当該陽極における熱電子の衝突位置をX線の焦点として、X線を発生する。
X線絞りは、X線管とX線検出器13との間に位置し、一般的には、絞り羽根、付加フィルタ及び補償フィルタを備えている。X線絞りは、開口領域外のX線を遮蔽する。この遮蔽により、X線絞りは、X線管が発生したX線を、被検体Pの関心領域に照射されるように絞り込む。例えば、X線絞りは、4枚の鉛板からなる絞り羽根を有する。X線絞りは、これらの絞り羽根をスライドさせることで、X線が遮蔽される領域を任意のサイズに調節する。絞り羽根は、入力インタフェース73を介して操作者により入力された関心領域に応じて、図示しない駆動装置により駆動される。また、X線絞りは、X線の総ろ過を調整するための付加フィルタを不図示のスリットから挿入可能な構造を有する。また、X線絞りは、X線検査時に使用される鉛マスクや補償フィルタを不図示のアクセサリ挿入口から挿入可能な構造を有する。なお、X線発生部12は、X線管とX線絞りとの間に、照射X線量を減衰或いは低減させる機能を有するROI(Region Of Interest)フィルタを更に備えてもよい。
X線検出器13は、X線管により発生されたX線を検出する。X線検出器13としては、例えば、X線を直接的に電荷に変換する形式(直接変換型)と、X線を光に変換した後に当該光を電荷に変換する形式(間接変換型)とがある。本実施形態においては、X線検出器13として直接変換型を例に説明するが、X線検出器13は間接変換型であっても構わない。
X線検出器13は、例えば、被検体Pを透過したX線を電荷に変換して蓄積する平面状のFPD(Flat Panel Detector:平面検出器)と、当該FPDに蓄積された電荷を読み出すための駆動パルスを生成するゲートドライバとを備えている。FPDは、例えば、互いに直交する2方向(行方向および列方向)に沿って微小な複数の検出素子を2次元的に配列して構成される。複数の検出素子各々は、例えば、X線を検出して検出素子各々への入射X線量に応じて電荷を生成する光電膜と、当該光電膜において発生された電荷を蓄積する電荷蓄積コンデンサと、電荷蓄積コンデンサに蓄積された電荷を所定のタイミングで出力する薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor:TFT)とを備えている。蓄積された電荷は、ゲートドライバが供給する駆動パルスによって、電荷蓄積コンデンサから順次読み出される。X線検出器13は、X線検出部の一例である。
X線検出器13の後段には、図示しない投影データ生成回路及び投影データ記憶回路を備える。投影データ生成回路は、例えば、FPDから行単位あるいは列単位でパラレルに読み出された電荷を電圧に変換する電荷・電圧変換器と、当該電荷・電圧変換器の出力をデジタル信号に変換するA/D変換器と、A/D変換器から出力されたパラレル信号を時系列的なシリアル信号に変換するパラレル・シリアル変換器とを備えている。投影データ生成回路は、当該シリアル信号を時系列的な投影データとして投影データ記憶回路に出力する。投影データ記憶回路は、投影データ生成回路から供給される時系列的な投影データを順次保存して2次元的な投影データを生成する。投影データは、X線のフレームレートに同期して投影データ記憶回路からメモリ71に出力され、メモリ71に記憶される。
Cアーム14は、X線発生部12とX線検出器13とを対向するように保持する。Cアーム14は、不図示の支持アームにより、複数の回転軸周りに回転自在に支持される。Cアーム14は、天板53上に載置された被検体Pに対して様々な方向から撮像を行うことができる構成を有する。ここで、「撮像」の用語は、低線量のX線を照射して時系列的な複数のX線画像(動画像)を得る「透視」という用語と、高線量のX線を照射して時系列的な複数のX線画像(動画像)又は静止画のX線画像を得る「撮影」という用語とを包含する上位概念の用語として用いている。また、一般に、透視により得られたX線画像は保存されず、撮影により得られたX線画像は保存される。なお、「透視」の用語は、「透視照射」又は「X線透視」等に適宜、読み替えてもよい。以下、Cアーム14およびCアーム14に関する各種部材について説明する。
図2は、Cアーム14および支持アーム15の一例を示す斜視図である。図2に示すように、支持アーム15は、Cアーム14を水平面内の複数の回転軸(zC2、zC3)周りに回転自在に支持する。なお、Cアーム14は、不図示の他の支持アームを介し検査室の床面に設けられてもよい。
Cアーム14は、C型の形状(以下、C形状と呼ぶ)を有する。Cアーム14は、例えば、C形状の2つの端部において、X線発生部12とX線検出器13とを互いに対向させて、すなわち互いに向き合うように支持する。また、Cアーム14は、X線の焦点とX線検出器13の中心とを結ぶアイソセンタ軸zC1を第1回転軸として、X線発生部12とX線検出器13とを同期して回転自在に支持する。Cアーム14は、Cアーム駆動装置142により、システム制御機能741による制御のもとで、Cアーム14の回転動作に伴って、第1回転軸zC1周りに、X線発生部12とX線検出器13とを同期して回転させる。Cアーム14は、X線の焦点とX線検出器13との距離(線源受像面間距離(Source Image Distance:SIDとも称される))を変更可能に、X線発生部12とX線検出器13とを支持する。
支持アーム15は、X線管およびX線検出器13に関する第1回転軸zC1を天板53上から待避可能なように検査室の天井から吊り下げられている。例えば、支持アーム15は、鉛直方向を回転軸zC5として支持アーム15を回転自在に支持する第1基台16等を介して、天井から吊り下げられる。具体的には、支持アーム15は、スライドホルダ151と、吊り下げアーム153と、天井旋回アーム155とを有する。
スライドホルダ151は、Cアーム14を含む面に直交しアイソセンタ軸zC1の中心(以下、アイソセンタIS1と呼ぶ)を含む非水平面とアイソセンタIS1を含む水平面との交線を水平面内の第2回転軸zC2として、Cアーム14のC形状に沿ってCアーム14をスライド自在に支持する。スライドホルダ151は、Cアーム駆動装置142により、入力インタフェース73を介した操作者の指示に従って、システム制御機能741による制御のもとで、第2回転軸zC2を中心として、Cアーム14をC形状に沿ってスライドさせる。
吊り下げアーム153は、スライドホルダ151とCアーム14との接続位置154を含む上記水平面とCアーム14を含む上記面との交線を水平面内の第3回転軸zC3として、スライドホルダ151を回転自在に支持する。吊り下げアーム153は、Cアーム駆動装置142により、入力インタフェース73を介した操作者の指示に従って、システム制御機能741による制御のもとで、第3回転軸zC3周りに、スライドホルダ151を回転させる。第3回転軸zC3周りのスライドホルダ151の回転に伴って、Cアーム14は、第3回転軸zC3周りに回転する。
天井旋回アーム155は、鉛直方向を第4回転軸zC4として吊り下げアーム153を回転自在に支持する。具体的には、天井旋回アーム155は、Cアーム駆動装置142により、入力インタフェース73を介した操作者の指示に従って、システム制御機能741による制御のもとで、第4回転軸zC4周りに、吊り下げアーム153を回転させる。なお、Cアーム14および支持アーム15の構成は、図2に限定されず、適宜変更可能である。
第1基台16は、検査室の天井に設けられた不図示のレールに沿って移動可能に配置される。第1基台16は、鉛直方向を第5回転軸zC5として、支持アーム15を回転自在に支持する。第1基台16は、Cアーム駆動装置142により、入力インタフェース73を介した操作者の指示に従って、システム制御機能741による制御のもとで、第5回転軸zC5周りに、天井旋回アーム155を回転させる。また、第1基台16は、Cアーム駆動装置142により、入力インタフェース73を介した操作者の指示に従って、システム制御機能741による制御のもとで、レールに沿って移動する。なお、第1基台16とレールとの間には、レールに直交する方向に移動可能な移動機構が設置されてもよい。このとき、第1基台16は、入力インタフェース73を介した操作者の指示に従って、システム制御機能741による移動機構の制御により、レールに直交する方向に移動される。
状態検出器141は、X線検出器13とX線管とを対向させて支持するアームの状態を検出する。具体的には、状態検出器141は、アームの状態として、Cアーム14の角度、Cアーム14の姿勢、およびCアーム14の位置などを検出する。状態検出器141は、例えば、Cアーム14などに搭載される。状態検出器141は、例えば、回転角や移動量を検出するポテンショメータ、位置検出センサであるエンコーダ等で構成される。エンコーダは、例えば磁気方式、刷子式、あるいは光電式等の、いわゆるアブソリュートエンコーダなどである。また、状態検出器141は、回転変位をデジタル信号として出力するロータリエンコーダあるいは直線変位をデジタル信号として出力するリニアエンコーダなど、様々な種類の検出器が適宜、使用可能である。また、状態検出器141は、被検体Pが載置された天板53に対するX線検出器13の向きを検出してもよい。状態検出器141は、状態検出部の一例である。
心電計30は、被検体Pに取り付けられた電極(図示せず)を介して当該被検体Pの心電波形(Electrocardiogram:ECG)を取得する。心電計30は、取得された心電波形及び時間情報を含む心電図データを、コンソール装置70の処理回路74及びメモリ71に出力する。なお、心電計30の代わりに、脈波計がX線診断装置1に接続されてもよい。脈波計は、被検体Pの脈波を取得する。脈波計は、取得された脈波形のデータを、コンソール装置70の処理回路74及びメモリ71に出力する。
インジェクタ40は、例えば、透視又は撮影による血管造影像を取得する前に、システム制御機能741から送信された注入量のデータ、注入速度のデータ、および注入開始タイミングに応じて、被検体Pに造影剤を注入する。
寝台装置50は、被検体Pを載置、移動させる装置である。寝台装置50は、第2基台51と、寝台駆動装置52と、天板53と、支持フレーム54とを備えている。
第2基台51は、検査室の床面に設置される。第2基台51は、支持フレーム54を鉛直方向(Y方向)に移動可能に支持する筐体である。
寝台駆動装置52は、寝台装置50の筐体内に収容される。寝台駆動装置52は、天板53の長手方向(Z方向)に天板53を移動させるモータあるいはアクチュエータを有する。寝台駆動装置52は、システム制御機能741から出力された駆動信号に従って、天板53を床面に対して水平方向や垂直方向に移動させる。
天板53は、支持フレーム54の上面に設けられ、被検体Pが載置される板である。
支持フレーム54は、天板53を移動可能に支持する。支持フレーム54は、第2基台51の上部に設けられる。支持フレーム54は、支持フレーム54の長手方向に沿ってスライド可能に天板53を支持する。
コンソール装置70は、メモリ71、ディスプレイ72、入力インタフェース73、処理回路74及びネットワークインタフェース76を備えている。
メモリ71は、種々の情報を記憶するHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等の記憶装置である。また、メモリ71は、HDDやSSD等以外にも、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、フラッシュメモリ等の可搬性記憶媒体であってもよい。なお、メモリ71は、フラッシュメモリ、RAM(Random Access Memory)等の半導体メモリ素子等との間で種々の情報を読み書きする駆動装置であってもよい。
メモリ71は、入力インタフェース73を介して入力された各種条件、情報、処理回路74において実行される複数の機能各々に対応するプログラム、被検体Pに関するボリュームデータ、投影データ、画像生成機能743により生成されたX線画像などの医用画像、処理回路74における各種処理に用いられるデータおよび各種テーブルと、処理途中のデータ及び処理後のデータ等を記憶する。ボリュームデータは、例えば、不図示のX線CT(Computed tomography)装置、MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置などを用いた被検体Pに対する撮像により生成された撮像データである。
なお、メモリ71は、ボリュームデータとして、体格などに応じた複数の人体モデルを記憶してもよい。体格とは、例えば、身長、体重等である。人体モデルを示すボリュームデータは、体格に応じて3次元的なX線減弱係数の分布に対応する。人体モデルを示すボリュームデータには、解剖学的標識点(anatomical landmark)が付帯される。また、ボリュームデータには、臓器、骨などの解剖学的構造を示す領域(以下、部位領域と呼ぶ)に応じて、部位領域に対応する部位の名称が付帯されてもよい。メモリ71は、記憶部の一例である。
ディスプレイ72は、医用画像および各種の情報を表示するディスプレイ本体と、ディスプレイ本体に表示用の信号を供給する内部回路と、ディスプレイ本体と内部回路とをつなぐコネクタやケーブルなどの周辺回路とから構成されている。図1における本X線診断装置1には、一つのディスプレイ72が示されているが、用途に応じて、複数のディスプレイ(以下、第1ディスプレイ、第2ディスプレイと呼ぶ)が搭載されてもよい。内部回路は、処理回路74から出力された医用画像に被検体情報、投影データ生成条件、およびX線条件等の付帯情報を重畳して表示データを生成する。内部回路は、生成された表示データに対してD/A変換とTVフォーマット変換とを行う。内部回路はこれらの変換が実行された表示データを画像としてディスプレイ本体に表示する。
例えば、ディスプレイ72は、処理回路74によって生成された医用画像や、操作者からの各種操作を受け付けるためのGUI(Graphical User Interface)等を出力する。ディスプレイ72としては、種々の任意のディスプレイが、適宜、使用可能である。ディスプレイ72は、例えば、液晶ディスプレイやCRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ、有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ又はプラズマディスプレイなどである。また、ディスプレイ72は、デスクトップ型でもよいし、本X線診断装置1と無線通信可能なタブレット端末等で構成されることにしても構わない。なお、ディスプレイ72は、X線診断装置1に複数設けられてもよい。ディスプレイ72は、表示部の一例である。
入力インタフェース73は、被検体情報の入力、被検体Pに対する手技の種別、X線条件の設定、各種コマンド信号の入力等を行う。被検体情報は、患者情報であって、例えば、被検体ID、被検体名、生年月日、年齢、体重、身長、性別、撮像対象部位等を有する。X線条件とは、X線の発生に関する条件である。X線条件は、例えば、管電圧、管電流、管電流に曝射時間を乗算した管電流時間積(mAs)、管電圧の印加に関するパルスのパルス幅である。
入力インタフェース73は、例えば、Cアーム14の移動指示、関心領域(ROI)の設定などを行うためのトラックボール、スイッチボタン、マウス、キーボード、操作面へ触れることで入力操作を行うタッチパッド、及び表示画面とタッチパッドとが一体化されたタッチパネルディスプレイ等によって実現される。入力インタフェース73は、操作者による入力操作を電気信号へ変換し、処理回路74へ出力する。
なお、入力インタフェース73は、例えば、寝台装置50にさらに搭載されてもよい。また、入力インタフェース73は、例えば透視の実行の有無すなわちX線の照射の有無を操作するためのフットスイッチ(透視スイッチともいう)を有していてもよい。このとき、フットスイッチは、本X線診断装置1が設置された検査室の床面に配置される。例えば、被検体Pに対する透視は、操作者によるフットスイッチの押下後、押下された状態のフットスイッチが操作者による操作で解放されるまで、実行される。なお、透視スイッチは、コンソール装置70や寝台装置50に設けられてもよい。
また、入力インタフェース73は、コンソール装置70と無線通信可能なタブレット端末等で構成されることにしても構わない。また、入力インタフェース73はマウス、キーボードなどの物理的な操作部品を備えるものだけに限られない。例えば、装置とは別体に設けられた外部の入力機器から入力操作に対応する電気信号を受け取り、この電気信号を処理回路74へ出力する電気信号の処理回路も入力インタフェース73の例に含まれる。
処理回路74は、ハードウェア資源として、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)等のプロセッサとROM(Read-Only Memory)やRAM等のメモリとを有する。処理回路74は、メモリに展開されたプログラムを実行するプロセッサにより、システム制御機能741、撮像制御機能742、画像生成機能743、画像処理機能744、判定機能745、X線条件変更機能746等を実行する。
なお、上記複数の機能は単一の処理回路で実現される場合に限らない。複数の独立したプロセッサを組み合わせて処理回路を構成し、各プロセッサがプログラムを実行することにより上記複数の機能を実現するものとしても構わない。例えば、システム制御機能741、撮像制御機能742、画像生成機能743、画像処理機能744、判定機能745、X線条件変更機能746をそれぞれ実現する処理回路74は、システム制御回路、撮像制御回路、画像生成回路、画像処理回路、判定回路、X線条件変更回路として、すなわち個別のハードウェア回路として実現されてもよい。なお、システム制御機能741、撮像制御機能742、画像生成機能743、画像処理機能744、判定機能745、X線条件変更機能746をそれぞれ実現する処理回路74は、システム制御部、撮像制御部、画像生成部、画像処理部、判定部、およびX線条件変更部の一例である。
処理回路74は、システム制御機能741により、入力インタフェース73から出力された入力操作の電気信号に応じて本X線診断装置1の全体動作を制御する。例えば、処理回路74は、入力インタフェース73から入力された操作者によるコマンド信号、及び各種初期設定条件等の情報を一旦記憶した後、これらの情報を処理回路74の各処理機能を実現するプログラムに出力する。例えば、処理回路74は、Cアーム14の駆動に関する情報を用いて透視又は撮影等のX線撮像を行うために、Cアーム駆動装置142を制御する。また、処理回路74は、天板53の駆動に関する情報を用いて、寝台駆動装置52を制御する。
処理回路74は、撮像制御機能742により、入力インタフェース73を介して入力されたX線条件に応じて、高電圧発生装置11を制御する。具体的には、処理回路74は、フットスイッチの押下に応答して、X線条件に従って高電圧発生装置11を制御する。この制御により、高電圧発生装置11は、X線条件におけるパルス幅を有する管電圧およびフィラメント電流を発生する。
処理回路74は、画像生成機能743により、X線検出器13から出力された投影データに基づいて、X線画像を生成する。具体的には、処理回路74は、投影データに対して、オフセット補正およびゲイン補正などの各種処理を行うことにより、X線画像を生成する。処理回路74は、生成されたX線画像を、ディスプレイ72に出力する。また、処理回路74は、入力インタフェース73を介した操作者の指示により、X線画像をメモリ71に記憶させる。なお、処理回路74は、入力インタフェース73を介した操作者の指示により、ネットワークインタフェース76を介して、X線画像を不図示のPACSなどに出力する。
処理回路74における画像処理機能744、判定機能745、およびX線条件変更機能746については、後程説明する。なお、コンソール装置70は、単一のコンソールにて複数の機能を実行するものとして説明したが、上述の複数の機能を別々のコンソールが実行することにしても構わない。
以上が本実施形態におけるX線診断装置1に関する全体構成についての説明である。以下、本X線診断装置1の処理回路74において実行される画像処理機能744と、判定機能745と、X線条件変更機能746とに関する処理内容について、透視の動作手順(以下、透視処理と呼ぶ)とともに説明する。
本実施形態における透視処理は、例えば、第1X線条件に従って発生された第1X線の発生後において所定の条件が満たされている場合、第1X線より高線量な第2X線を発生させるための第2X線条件に第1X線条件を変更し、第2X線条件に従って第2X線を発生させるように高電圧発生装置11を制御することにある。以下、透視処理について具体的に説明する。図3は、本実施形態に関する透視処理の手順の一例を示すフローチャートであり、本実施形態のステップA1~A10に加え、後述する応用例及び変形例のステップB10、C10、D1~D2、E1~E2を含んでいる。
なお、4つのアルファベットB,C,D,Eで識別される4種類の処理は、全て省略してもよく、全て実行してもよい。あるいは、当該4種類の処理のうち、任意の3種類、任意の2種類又は任意の1種類の処理を実行してもよい。また、4つのアルファベットB,C,D,Eで識別される4種類の処理のうち、少なくとも1種類の処理を実行する場合、本実施形態のステップA3,A4のうちの少なくともステップA4を省略してもよい。デバイスに関する処理(アルファベットC,E)を省略する場合には、デバイス領域を検出するステップA3も省略可能である。言い換えると、5つのアルファベットA,B,C,D,Eで識別される5種類の処理は、少なくとも1種類の処理を実行すればよい(但し、アルファベットAで識別される処理のうち、省略可能な処理はステップA3,A4である。)。これらのことは、後述するステップF10を実行する第2の応用例でも同様である。
補足すると、図3に示す透視処理は、様々な場合(A)~(E)に個別に応じて、デバイスを視認し易くするように、高い線量又は短い曝射間隔にX線条件を変更している。
(A)デバイス領域と部位領域とが重畳する旨の条件を満たす場合。
(B)コントラストがコントラスト閾値未満である旨の条件を満たす場合。
(C)移動量が移動閾値を超過している旨の条件を満たす場合。
(D)心拍数が心拍閾値を超過している旨の条件を満たす場合。
(E)カテーテルからの塞栓コイルの送出を検出した旨の条件を満たす場合。
例えば、上記場合(A),(B),(D)又は(E)に応じて、第1X線条件の線量又は第3X線条件の線量を、より高線量の第2X線条件に変更している。なお、X線条件の線量は、第3X線条件の線量<第1X線条件の線量<第2X線条件の線量、の関係がある。また例えば、上記場合(C)に応じて、短い高線量曝射間隔にX線条件を変更する。
但し、場合毎の動作の理解を容易にするため、場合(A)の動作を本実施形態とし、場合(B)の動作を第1の応用例とし、場合(C)~(E)の各々の動作を第1~第3の変形例として、個別に説明する。
まず、本実施形態では、主に、ステップA1~A10について詳細に述べる。破線で囲んだステップB10、C10、D1~D2、E1~E2については、主に、応用例及び変形例を説明する際に述べる。また、以下の説明において、応用例及び変形例のステップB10、C10、D1~D2、E1~E2を明示的に述べずに、本実施形態のステップA1~A10を述べる際には、ステップA1~A10等ともいう。
(透視処理)
透視の実行に先立って、入力インタフェース73を介して被検体情報およびX線条件(以下、第1X線条件と呼ぶ)などが入力される。なお、被検体情報および第1X線条件などは、ネットワークインタフェース76を介してRISから送信されてもよい。入力された被検体情報および第1X線条件は、処理回路74に出力される。このとき、処理回路74は、システム制御機能741により、被検体情報における被検体IDに対応するボリュームデータをメモリ71から読み出す。
以下、説明を具体的にするために、読み出されたボリュームデータは、X線CT装置により被検体Pに対して過去に撮影されたCTデータであるものとする。なお、処理回路74は、ボリュームデータとして、被検体情報における身長および体重などの体格情報に基づいて、被検体Pの体格に対応する人体モデルをメモリ71から読み出してもよい。入力インタフェース73を介した操作者の指示により、透視モードが選択される。
(ステップA1)
第1X線条件に従ってX線撮像が実行され、第1X線画像が生成される。具体的には、操作者によるフットスイッチの押下により、撮像制御機能742を実現する処理回路74は、第1X線条件に従って、透視を実行するために高電圧発生装置11を制御する。高電圧発生装置11は、処理回路74による制御の下で、第1X線の発生に関する第1X線条件に従って高電圧を発生する。より詳細には、高電圧発生装置11は、第1X線条件に対応する管電圧を、第1X線条件に対応するパルス幅でX線管に印加する。また、高電圧発生装置11は、第1X線条件に対応する管電流および管電流時間積を実現するように、フィラメント電流をX線管に供給する。これらにより、X線管は、第1X線条件に対応する第1X線を発生する。
第1X線の発生により、被検体Pに対してX線撮像が実行される。このとき、被検体内にガイドワイヤ、ステント、カテーテルなどのデバイスが、適宜挿入される。加えて、インジェクタ40により、造影剤が被検体内に注入される。
X線検出器13は、第1X線を検出し、第1X線に対応する第1投影データを処理回路74に出力する。このとき、状態検出器141は、X線検出器13とX線管とを対向させて支持するアーム(Cアーム14)の状態を検出する。状態検出器141は、検出されたアームの状態を、処理回路74に出力する。処理回路74は、画像生成機能743により、第1投影データに対応する第1X線画像を生成する。すなわち、処理回路74は、第1X線を検出したX線検出器13からの出力に基づいて被検体Pに関する第1X線画像を生成する。処理回路74は、第1X線画像をディスプレイ72に出力する。ディスプレイ72は、第1X線画像を表示する。なお、第1X線画像は、第1ディスプレイに表示されてもよい。
(ステップA2)
透視が終了していなければ(ステップA2のNO)、後述するステップD1の後、ステップA3の処理が実行される。押下された状態のフットスイッチが操作者による操作で解放されると、透視は終了する(ステップA2のYES)。
(ステップA3)
直前の透視により生成されたX線画像において、被検体Pに挿入されたデバイスを示すデバイス領域を検出する画像処理(以下、領域検出処理と呼ぶ)が実行される。領域検出処理は、例えば、エッジ検出、閾値を用いたセグメンテーション処理、デバイスの形状を用いたパターンマッチングなどである。
なお、領域検出処理として、X線画像におけるデバイスの検出に関して予め学習された学習済みモデルが用いられてもよい。学習済みモデルとしては、例えば、DNN(Deep Neural Network)やCNN(Convolutional Neural Network)などが用いられる。具体的には、処理回路74は、画像処理機能744により、第1X線画像または後述する第3X線画像において、領域検出処理を用いて、被検体Pに挿入されたデバイスを示すデバイス領域を検出する。
処理回路74は、画像処理機能744により、アームの状態と被検体Pに関するボリュームデータとに基づいて、第1X線画像または第3X線画像に対応する投影画像を生成する。具体的には、処理回路74は、Cアーム14の角度と、Cアーム14の姿勢と、Cアーム14の位置とに基づいて、ボリュームデータに対する投影方向を決定する。次いで、処理回路74は、第1X線画像または第3X線画像に関する仮想的なX線焦点の位置から仮想的なX線検出器の位置まで投影方向に沿ってボリュームデータを投影させることにより、投影画像を生成する。ボリュームデータとして被検体Pの撮像データを用いた場合、生成された投影画像は、X線画像に類似したものとなる。
なお、処理回路74は、第1X線画像または第3X線画像とボリュームデータとに対する2D(2次元)-3D(3次元)レジストレーション(位置合わせ)を、アームの状態を基準として実行してもよい。2D-3Dレジストレーションは、例えば、解剖学的標識点を用いて実行される。処理回路74は、アームの状態を基準とした2D-3Dレジストレーションにより、投影方向を調整する。このとき、処理回路74は、調整された投影方向に対応する投影画像を生成する。このとき、第1X線画像または第3X線画像と、投影画像との位置合わせの精度は、投影方向の調整が未実施の場合に比べて向上する。処理回路74は、ボリュームデータを用いて、投影画像における部位領域を検出する。また、処理回路74は、解剖学的標識点を用いて、第1X線画像または第3X線画像と投影画像との位置合わせを実行する。
以上のようなステップA3の後、必要により、後述するステップE1,C10を実行してもよい。
(ステップA4)
ステップA3等の後、ステップA4が実行される。
処理回路74は、判定機能745により、第1X線の発生後において、所定の条件が満たされているか否かを判定する。具体的には、所定の条件として、デバイス領域と部位領域とが重畳しているか否かが、判定機能745により判定される。より詳細には、処理回路74は、判定機能745により、投影画像におけるデバイス領域の位置を特定する。なお、投影画像におけるデバイス領域の位置の特定は、画像処理機能744により実行されてもよい。次いで、処理回路74は、投影画像上におけるデバイス領域の位置に基づいて、デバイス領域が部位領域に重畳しているか否かを判定する。部位領域とは、X線減弱係数が比較的大きい解剖学的構造に対応する部位であって、例えば、各種骨などである。デバイス領域が部位領域に重畳していなければ(ステップA4のNO)、ステップA5の処理が実行される。また、デバイス領域が部位領域に重畳していれば(ステップA4のYES)、ステップA6の処理が実行される。
(ステップA5)
透視を実行中のX線条件が、第1X線より低線量の第3X線を発生させるための第3X線条件か否かが判定される。具体的には、処理回路74は、判定機能745により、透視を実行中のX線条件が第3X線条件か否かを判定する。透視を実行中のX線条件が第3X線条件でない場合(ステップA5のNO)、透視を実行中のX線条件は第1X線条件であるため、ステップA1の処理が実行される。透視を実行中のX線条件が第3X線条件である場合(ステップA5のYES)、ステップA9の処理が実行される。
(ステップA6)
直前の透視で用いられたX線条件が、第2X線条件に変更される。例えば、処理回路74は、X線条件変更機能746により、所定の条件が満たされている場合、第1X線より高線量な第2X線を発生させるための第2X線条件に、第1X線条件を変更する。具体的には、直前の透視で用いられたX線条件が第1X線条件である場合、第1X線より高線量な第2X線をX線管で発生させるための第2X線条件に、第1X線条件は変更される。すなわち、処理回路74は、X線条件変更機能746により、デバイス領域と部位領域とが重畳していると判定された場合、第1X線条件を第2X線条件に変更する。第1X線条件と第2X線条件とは、管電圧と、管電流と、管電流時間積と、パルス幅とのうち少なくとも一つが異なる。
(ステップA7)
変更された第2X線条件に従って透視が実行され、第2X線画像が生成される。具体的には、処理回路74は、撮像制御機能742により、第2X線条件に従って高電圧発生装置11を制御する。当該制御により、高電圧発生装置11は、第2X線の発生に関する第2X線条件に従って高電圧を発生する。より詳細には、高電圧発生装置11は、第2X線条件に対応する管電圧を、第2X線条件に対応するパルス幅でX線管に印加する。また、高電圧発生装置11は、第2X線条件に対応する管電流および管電流時間積を実現するように、フィラメント電流をX線管に供給する。これらにより、X線管は、第2X線条件に対応する第2X線を発生する。第1X線より高線量な第2X線の発生により、被検体Pに対して透視が実行される。なお、処理回路74は、撮像制御機能742により、1フレーム以上に亘って第2X線を発生させるように高電圧発生装置11を制御してもよい。
X線検出器13は、第2X線を検出し、第2X線に対応する第2投影データを処理回路74に出力する。処理回路74は、画像生成機能743により、第2投影データに対応する第2X線画像を生成する。すなわち、処理回路74は、第2X線を検出したX線検出器13からの出力に基づいて被検体Pに関する第2X線画像を生成する。
なお、処理回路74は、画像処理機能744により、第2X線画像におけるデバイス領域を検出し、第1X線画像または第3X線画像と、第2X線画像とに基づいて、第2X線画像におけるデバイス領域を強調してもよい。例えば、処理回路74は、例えば、第2X線画像から第1X線画像を差分することにより、デバイス領域を強調した強調画像を生成する。
また、処理回路74は、画像処理機能744により、第2X線画像における被検体Pの撮像対象部位と、被検体Pに対する手技の種別と、被検体Pが載置された天板53に対するX線検出器13の向きとのうち少なくとも一つに応じた階調処理を、第2X線画像に対して実行してもよい。階調処理とは、例えば、コントラスト強調、ダイナミックレンジ圧縮、表示ガンマカーブの最適化などである。処理回路74は、第2X線画像に対する階調処理の実行により、階調処理後画像を生成する。
処理回路74は、第2X線画像と強調画像と階調処理後画像とのうち少なくとも一つをディスプレイ72に出力する。ディスプレイ72は、第2X線画像と強調画像と階調処理後画像とのうち少なくとも一つを表示する。なお、第2X線画像と強調画像と階調処理後画像とのうち少なくとも一つは、第2ディスプレイに表示されてもよい。
以上のようなステップA7の後、必要により、後述するステップB10,E2,D2が実行される。
(ステップA8)
ステップA7等の後、ステップA8が実行される。
第2X線の発生後において、第2X線条件が第3X線条件に変更される。具体的には、処理回路74は、X線条件変更機能746により、第2X線の発生後において、第2X線条件を第3X線条件に変更する。なお、第3X線条件は、第2X線の照射により第1X線に比べて増加した線量と、第3X線の照射により第1X線に比べて減少した線量とが均衡するように設定されてもよい。例えば、処理回路74は、第2X線の線量から第1X線の線量を差分した差分量と、第1X線の線量から第3X線の線量を差分した差分量とが均衡するように、第3X線条件を設定してもよい。
(ステップA9)
変更された第3X線条件に従って透視が実行され、第3X線画像が生成される。具体的には、処理回路74は、撮像制御機能742により、第3X線条件に従って高電圧発生装置11を制御する。当該制御により、高電圧発生装置11は、第3X線の発生に関する第3X線条件に従って高電圧を発生する。より詳細には、高電圧発生装置11は、第3X線条件に対応する管電圧を、第3X線条件に対応するパルス幅でX線管に印加する。また、高電圧発生装置11は、第3X線条件に対応する管電流および管電流時間積を実現するように、フィラメント電流をX線管に供給する。これらにより、X線管は、第3X線条件に対応する第3X線を発生する。第1X線より低線量な第3X線の発生により、被検体Pに対して透視が実行される。
X線検出器13は、第3X線を検出し、第3X線に対応する第3投影データを処理回路74に出力する。処理回路74は、画像生成機能743により、第3投影データに対応する第3X線画像を生成する。すなわち、処理回路74は、第3X線を検出したX線検出器13からの出力に基づいて被検体Pに関する第3X線画像を生成する。処理回路74は、第3X線画像をディスプレイ72に出力する。ディスプレイ72は、第3X線画像を表示する。なお、第3X線画像は、第1ディスプレイに表示されてもよい。本ステップにおける処理の後、ステップA2の処理が実行される。
本透視処理におけるステップA4の他の実施例として、処理回路74は、判定機能745により、所定の条件として、直前の透視により生成されたX線画像(第1X線画像または第3X線画像)においてデバイス領域が検出されているか否かを判定してもよい。このとき、第1X線画像または第3X線画像においてデバイス領域が領域検出処理により検出されていないと判定された場合、ステップA6以降の処理が実行される。また、第1X線画像または第3X線画像においてデバイス領域が領域検出処理により検出された場合、ステップA5の処理が実行される。
また、本透視処理における他の実施例として、入力インタフェース73を介した操作者の指示により第2X線を発生させる時間間隔(以下、高線量曝射間隔と呼ぶ)が入力されてもよい。また、高線量曝射間隔は、予め設定されてメモリ71に記憶されてもよい。このとき、処理回路74は、ステップA7の後、撮像制御機能742より、高線量曝射間隔に従って第2X線を発生するように高電圧発生装置11を制御し、第2X線を発生しない期間においては第3X線を発生するように高電圧発生装置11を制御する。
また、本透視処理における他の実施例として、入力インタフェース73を介した操作者の指示により第2X線を発生させるタイミング(以下、高線量曝射タイミングと呼ぶ)が入力されてもよい。また、高線量曝射タイミングは、予め設定されてメモリ71に記憶されてもよい。このとき、処理回路74は、ステップA1の後、判定機能745により、所定の条件として、操作者による指示(高線量曝射タイミング)が入力されたか否かまたは予め設定された高線量曝射タイミングに到達したか否かを判定する。
高線量曝射タイミングの入力または予め設定された高線量曝射タイミングの到達に応答して、処理回路74は、ステップA6の処理を実行する。高線量曝射タイミングの入力されていない場合、または予め設定された高線量曝射タイミングの到達していない場合、処理回路74は、ステップA5の処理を実行する。
以上に述べた構成および動作によれば、以下の効果を得ることができる。
本実施形態におけるX線診断装置1によれば、第1X線の発生に関する第1X線条件に従って高電圧を発生し、第1X線の発生後において所定の条件が満たされているか否かを判定し、所定の条件が満たされている場合、第1X線より高線量な第2X線を発生させるための第2X線条件に第1X線条件を変更し、第2X線条件に従って第2X線を発生させるように高電圧発生装置11を制御することができる。
本X線診断装置1によれば、第1X線を検出したX線検出器13からの出力に基づいて被検体Pに関する第1X線画像を生成し、X線検出器13とX線管とを対向させて支持するCアーム14の状態を検出し、第1X線画像においてデバイスを示すデバイス領域を検出し、Cアーム14の状態と被検体Pに関するボリュームデータとに基づいて第1X線画像に対応する投影画像を生成し、投影画像において解剖学的部位を示す部位領域を検出し、所定の条件としてデバイス領域と部位領域とが重畳しているか否かを判定し、デバイス領域と部位領域とが重畳していると判定された場合、第1X線条件を第2X線条件に変更することができる。また、本X線診断装置1によれば、ボリュームデータとして、被検体Pに対する撮像により生成された撮像データを用いることができる。
これらのことから、本X線診断装置1によれば、デバイスの視認を低下させる部位領域にデバイスが重畳している場合、X線の線量を増大させるようにX線条件(管電圧、管電流、パルス幅など)を自動的に変更することができ、透視像におけるデバイスの視認性を向上させることができる。
また、本実施形態におけるX線診断装置1によれば、第1X線を検出したX線検出器13からの出力に基づいて第1X線画像を生成し、所定の条件として第1X線画像においてデバイス領域が検出されているか否かを判定し、デバイス領域が検出されていないと判定された場合、第1X線条件を第2X線条件に変更することができる。
これにより、本X線診断装置1によれば、透視像においてデバイスに関するコントラストが低い場合、X線の線量を増大させるようにX線条件を変更することができ、透視像におけるデバイスの視認性を向上させることができる。
また、本X線診断装置1によれば、操作者により設定された高線量曝射間隔または予め設定された高線量曝射間隔で、第2X線を発生させるように高電圧発生装置11を制御することができ、1フレーム以上に亘って第2X線を発生させるように高電圧発生装置11を制御することができる。また、本X線診断装置1によれば、第1ディスプレイに第1X線画像を表示させ、第2ディスプレイに第2X線画像を表示することができ、第1X線画像と第2X線画像とに基づいて第2X線画像におけるデバイス領域を強調させることができる。これにより、本X線診断装置1によれば、透視像におけるデバイスを強調表示することができ、透視像におけるデバイスの視認性を向上させることができる。
また、本実施形態におけるX線診断装置1によれば、第2X線画像における被検体Pの撮像対象部位と、被検体Pに対する手技の種別と、被検体Pが載置された天板53に対するX線検出器13の向きとのうち少なくとも一つに応じた階調処理を、第2X線画像に対して実行することができる。これにより、X線診断装置1によれば、部位、手技、被検体Pを透過するX線の長さに応じて適切な画像処理を実行することができる。
また、本実施形態におけるX線診断装置1によれば、所定の条件として、操作者による高線量曝射タイミングの指示が入力されたか否かまたは予め設定された高線量曝射タイミングに到達したか否かを判定し、指示の入力またはタイミングの到達に応答して第1X線条件を第2X線条件に変更することができる。これにより、透視スイッチの押下による透視の開始後、術者の任意のタイミングあるいは本X線診断装置1で予め設定されたタイミングと高線量曝射間隔とにおいて高線量の第2X線による透視を行うことにより、X線画像において、ガイドワイヤ、ステントおよびカテーテルなどのデバイスの位置の視認性を向上させることができる。
また、本実施形態におけるX線診断装置1によれば、第2X線の発生後において、第1X線より低線量の第3X線を発生させるための第3X線条件に第2X線条件を変更し、第2X線の発生後において、第3X線条件に従って、第3X線を発生させるように高電圧発生装置11を制御することができる。これにより、被検体Pに対するX線被爆の総量および操作者によるカテーテル治療におけるX線被爆の総量を低減することができる。
以上のことから、本X線診断装置1によれば、透視の実行中においてデバイスの視認性が悪い場合、透視モードを切り替えることなく、自動的に「透視画像中に高線量曝射画像を挟む」ことができ、さらに「曝射頻度を自動調整」することができる。これにより、本X線診断装置1によれば、透視を止めることなくデバイスを強調表示することによりデバイスの視認性を向上させ、カテーテル操作の時間短縮による被検体Pに対する治療時間短縮、検査のスループットの向上、および被曝の低減を実現することができる。
補足すると、一般的なX線診断装置は、透視モードとして、通常の線量モードと高線量モードとを搭載している場合がある。この場合、操作者により透視スイッチが押下されると、通常の線量モード又は高線量モードのいずれかに対応する透視が、透視スイッチの押下が解除されるまで同じ線量で実行される。ここで、透視像におけるデバイスを視認させるために高線量の透視モードで透視を実行する場合には、被検体の被曝を増大させる恐れがある。また、透視の実行中にデバイスの視認性が悪い場合には、透視を中断して透視モードの切り替えなどによって透視モードを変更し、高線量曝射などを行うと、操作者の手間が増えるため、検査のスループットを低下させる恐れがある。
一方、本X線診断装置1によれば、前述した通り、透視を止めることなくデバイスを強調表示することにより、デバイスの視認性を向上させ、検査のスループットの向上、および被曝の低減を実現することができる。
(第1の応用例)
本応用例は、実施形態において、第2X線画像におけるデバイス領域と非デバイス領域との間のコントラストに基づいて、第2X線の線量を所定の幅で増大させるように第2X線条件を変更するステップB10を実行する。以下、本応用例に関する透視処理について説明する。図4は、本応用例に関する透視処理の手順の一例を示すフローチャートである。図4は、図3に示すステップB10の一例としてステップB11~B13の処理を示している。
(透視処理)
(ステップB11)
いま、前述同様に、ステップA1~A7等が実行され、第2X線条件に基づく透視により、第2X線画像が生成されたとする。
ステップA7の処理後、第2X線画像におけるデバイス領域と非デバイス領域との間のコントラストが計算される。具体的には、処理回路74は、画像処理機能744により、領域検出処理を用いて、第2X線画像においてデバイス領域と非デバイス領域とを検出する。なお、非デバイス領域は、デバイス領域に隣接する複数の画素であってもよい。処理回路74は、デバイス領域に含まれる複数の画素値と、非デバイス領域に含まれる複数の画素値とに基づいて、デバイス領域と非デバイス領域との間のコントラストを計算する。計算されるコントラストは、例えば、デバイス領域に含まれる全画素値の和と非デバイス領域に含まれる全画素値との差分または比など、任意に設定可能である。
(ステップB12)
計算されたコントラストと比較される閾値(以下、コントラスト閾値と呼ぶ)が、メモリ71から読み出される。処理回路74は、判定機能745により、計算されたコントラストとコントラスト閾値とを比較することにより、計算されたコントラストがコントラスト閾値より小さいか否かを判定する。計算されたコントラストがコントラスト閾値未満であれば(ステップB12のYES)、ステップB13の処理が実行される。計算されたコントラストがコントラスト閾値以上であれば(ステップB12のNO)、必要によりステップE2,D2を実行した後、ステップA8以降の処理が実行される。
(ステップB13)
第2X線条件に従って発生されるX線の線量を、所定の幅で増大させるように、第2X線条件が更新される。所定の幅とは、第2X線の線量の増分を示し、更新される第2X線条件に応じて予め設定される。具体的には、処理回路74は、X線条件変更機能746により、第2X線の線量を所定の幅で増大させたX線条件に、第2X線条件を更新する。本ステップの実行後、ステップA7の処理が実行される。すなわち、本応用例によれば、計算されたコントラストがコントラスト閾値を超えるまで、ステップB11乃至ステップB13の処理が繰り返される。
以上に述べた処理によれば、以下の効果を得ることができる。
本応用例におけるX線診断装置1によれば、第2X線を検出したX線検出器13からの出力に基づいて被検体Pに関する第2X線画像を生成し、第2X線画像においてデバイス領域と非デバイス領域とを検出し、第2X線画像におけるデバイス領域と非デバイス領域との間のコントラストを計算し、計算されたコントラストと比較されるコントラスト閾値より計算されたコントラストが小さいか否かを判定し、第2X線の線量を所定の幅で増大させるように第2X線条件を更新することができる。
これにより、本応用例におけるX線診断装置1によれば、デバイスの視認性を示すコントラストに応じて段階的にX線の線量を上げることができ、デバイスの視認に最適な線量で透視を実行することができる。
(第1の変形例)
本変形例は、実施形態において、デバイスの移動量が閾値(以下、移動閾値と呼ぶ)を超過したことに応答して、高線量曝射間隔を短く変更するステップC10を実行する。以下、本変形例に関する透視処理について説明する。図5は、本変形例に関する透視処理の手順の一例を示すフローチャートである。図5は、図3に示すステップC10の一例としてステップC11~C15の処理を示している。本変形例の前提条件として、透視処理の実行前において、高線量曝射間隔が予め設定されているものとする。
(透視処理)
(ステップC11)
いま、前述同様に、ステップA1~A3等が実行され、X線画像からデバイス領域を検出する画像処理が実行されたとする。ステップA3の後、必要により、ステップE1を実行してもよい。
ステップA3等の後、デバイス領域の移動量が決定される。具体的には、処理回路74は、画像処理機能744により、時系列に沿った2つのデバイス領域に基づいてデバイスの移動量を決定する。例えば、ステップA3においてデバイス領域の検出に用いられるX線画像が第1X線画像である場合、処理回路74は、当該第1X線画像の直前に生成された第1X線画像において検出されたデバイス領域(以下、直前デバイス領域と呼ぶ)と、ステップA3で検出されたデバイス領域(以下、現在デバイス領域と呼ぶ)とを、周知のレジストレーション処理を用いて比較することにより、デバイスの移動量を決定する。
(ステップC12)
決定された移動量と比較される閾値(以下、移動閾値と呼ぶ)が、メモリ71から読み出される。処理回路74は、判定機能745により、決定された移動量と移動閾値とを比較することにより、決定された移動量が移動閾値より小さいか否かを判定する。決定された移動量が移動閾値を超過すれば(ステップC12のYES)、ステップC13の処理が実行される。決定された移動量が移動閾値以下であれば(ステップC12のNO)、ステップC15の処理が実行される。
(ステップC13)
高線量曝射間隔が短く変更される。具体的には、移動量が移動閾値を超えていると判定された場合、処理回路74は、X線条件変更機能746により、第2X線を発生させる高線量曝射間隔を、予め設定された高線量曝射間隔より短く変更する。ステップC13の処理後にステップA4以降の処理が実行される。
(ステップC14)
高線量曝射間隔が短く変更されているか否かが、判定される。具体的には、処理回路74は、判定機能745により、高線量曝射間隔が短く変更されているか否かを判定する。高線量曝射間隔が短く変更されている場合(ステップC14のYES)、ステップC15の処理が実行される。高線量曝射間隔が短く変更されていない場合(ステップC14のNO)、ステップA5以降の処理が実行される。
(ステップC15)
高線量曝射間隔が、変更前の高線量曝射間隔に変更される。具体的には、処理回路74は、X線条件変更機能746により、変更された高線量曝射間隔を、予め設定された高線量曝射間隔に変更する。ステップC15の処理の後に、ステップA4以降の処理が実行される。
本変形例における透視処理は、図3に示すフローチャートに組み合わせて説明したが、本変形例における技術的思想は、単独で実行することも可能である。このとき、高線量曝射間隔は、デバイスの移動量に応じて適宜変更されることとなる。
以上に述べた処理によれば、以下の効果を得ることができる。
本変形例におけるX線診断装置1によれば、第1X線を検出したX線検出器13からの出力に基づいて被検体Pに関する第1X線画像を生成し、第1X線画像においてデバイスを示すデバイス領域を検出し、時系列に沿った2つのデバイス領域に基づいてデバイスの移動量を決定し、デバイスの移動量の閾値を示す移動閾値を移動量が超えているか否かを判定し、デバイスの移動量が移動閾値を超えていると判定された場合、第2X線を発生させる間隔を、操作者により設定された時間間隔または予め設定された時間間隔より短く変更することができる。
これにより、本変形例におけるX線診断装置1によれば、フレーム間でのカテーテルの移動量が多ければ、デバイス等を瞬間的に強調させる第2X線の発生の頻度を上げ(すなわち高線量曝射間隔を短くし)、移動量が少なければ、線量低減のために第2X線の発生の頻度を下げることで、デバイスの強調表示の頻度を最適化することができる。これにより、デバイスの移動量が多い場合であっても、デバイスの視認性を向上させることができ、透視におけるスループットを向上させることができる。
(第2の変形例)
本変形例は、実施形態において、被検体Pの心拍数が心拍数の閾値(以下、心拍閾値と呼ぶ)を超過したことに応答して、X線条件を変更するためのステップD1,D2を実行する。心拍閾値は、予めメモリ71に記憶される。以下、本変形例に関する透視処理について説明する。図6は、本変形例に関する透視処理の手順の一例を示すフローチャートである。図6は、図3に示す心拍数に関するステップD1,D2と、X線条件に関するステップA1,A5~A9とを視認し易く示している。具体的には図6は、ステップD1,D2を破線で囲む一方、ステップA3、E1、C10、A4、B10、E2の記載を簡略に示している。
本変形例の前提条件として、透視処理の実行中において、被検体の心拍数が心電計30によりモニタリングされ、本X線診断装置1に出力されているものとする。なお、心電計30の代わりに、脈波計が用いられてもよい。このとき、心拍閾値の代わりに、メモリ71に記憶された脈波数の閾値が用いられる。本変形例は、例えば、デバイスから送出されたステントを血管内で拡張させる際に用いられるラピッドペーシング(rapid pacing)の実行時等に適用される。
(ステップD1)
いま、前述同様に、ステップA1~A2が実行され、第1X線画像が生成されて透視が継続中であるとする(ステップA2のNO)。
ステップA2のNOの後、被検体Pの心拍数が心拍閾値を超過しているか否かが判定される。具体的には、処理回路74は、判定機能745により、所定の条件として、心電計30から取得された被検体Pの心拍数が心拍閾値を超過しているか否かを判定する。被検体Pの心拍数が心拍閾値を超過していない場合(ステップD1のNO)、ステップA5の処理が実行される。被検体Pの心拍数が心拍閾値を超過している場合(ステップD1のYES)、ステップA6等の処理が実行され、次いでステップA7等の処理が実行される。図6に示すステップA7等の後、ステップD2の処理が実行される。
(ステップD2)
心拍数が心拍閾値未満であるか否かが判定される。具体的には、処理回路74は、判定機能745により、心電計30から取得された被検体Pの心拍数が心拍閾値以下であるか否かを判定する。被検体Pの心拍数が心拍閾値以下でない場合(ステップD2のNO)、図6に示すステップA6等の処理が実行される。被検体Pの心拍数が心拍閾値以下である場合(ステップD2のYES)、ステップA8以降の処理が実行される。
なお、本変形例における技術的思想は、図3に示すステップA3、E1、C10、A4、B10、E2等を省略して実行することも可能である。このとき、ステップD2のNOの後の処理は、ステップA7となる。
図7は、本変形例における透視において、時系列に沿った複数の透視各々に対する線量の一例を示す図である。図7に示すように、時刻t1と時刻t2との間において被検体Pの心拍数が心拍閾値を超過すると、第1X線より高線量の第2X線が発生される。また、時刻t3の直前の時刻tsにおいて被検体Pの心拍数が心拍閾値以下となると、第1X線より低線量の第3X線が発生される。
図8は、図7に示す時刻t1の時点における透視により生成された第1X線画像F1(t1)の一例を示す図である。図9は、図7に示すt3の時点における透視により生成された第2X線画像F2(t2)の一例を示す図である。図10は、図7に示す時刻t3の時点における透視により生成された第3X線画像F3(t3)の一例を示す図である。図8および図10に比べて、図9に示す第2X線画像F2(t2)には、デバイスおよびステントSTが、認識可能な階調でディスプレイ72に表示される。
以上に述べた処理によれば、以下の効果を得ることができる。
本変形例におけるX線診断装置1によれば、所定の条件として、被検体Pの心拍数の閾値を示す心拍閾値を心電計30から取得された被検体Pの心拍数が超えているか否かを判定し、被検体Pの心拍数が心拍閾値を超えている場合、第1X線条件を第2X線条件に変更することができる。これにより、本X線診断装置1によれば、例えば、ラピッドペーシングを実行時におけるステント留置において、ステントSTの視認性を向上させることができ、透視におけるスループットを向上させることができる。
(第3の変形例)
本変形例は、実施形態において、カテーテルから塞栓術に用いられるコイル(以下、塞栓コイルとも呼ぶ)などの構造物が送出されたときに第1X線条件を第2X線条件に変更し、塞栓コイルが送出されている間において第2X線を用いて透視を実行するためのステップE1,E2を実行する。以下、本変形例に関する透視処理について説明する。図11は、本変形例に関する透視処理の手順の一例を示すフローチャートである。図11は、図3に示す塞栓コイルに関するステップE1,E2と、X線条件などに関するステップA1,A3,A5~A9とを視認し易く示している。具体的には図11は、ステップE1,E2を破線で囲む一方、ステップA2、D1、C10、A4、B10、D2の記載を簡略に示している。本変形例におけるデバイスは、説明を具体的にするためにカテーテルであるものとする。
(透視処理)
(ステップE1)
いま、前述同様に、ステップA1~A3等が実行され、X線画像からデバイス領域を検出する画像処理が実行されたとする。
ステップA3等の処理後、直前の透視により生成されたX線画像において、カテーテルから塞栓コイルが送出されたか否かが検出される。具体的には、処理回路74は、画像処理機能744により、第1X線画像または第3X線画像においてカテーテルから塞栓コイルが送出されたか否かを検出する。カテーテルから塞栓コイルが送出されたことは、領域検出処理により、塞栓コイルを検出することに相当する。
なお、カテーテルからの塞栓コイルの送出の検出は、処理回路74における判定機能745により実行されてもよい。この場合、処理回路74は、判定機能745により、所定の条件として、カテーテルからの塞栓コイルの送出の有無を判定する。塞栓コイルの送出があると判定された場合(ステップE1のYES)、ステップA6の処理が実行され、次いでステップA7の処理が実行される。続いて、図11に示すステップA7等の後、ステップE2の処理が実行される。塞栓コイルの送出が無いと判定された場合(ステップE1のNO)、ステップA5の処理が実行される。
(ステップE2)
第2X線画像において、カテーテルからの塞栓コイルの切り離しが検出されたか否かが判定される。具体的には、処理回路74は、画像処理機能744により、第2X線画像においてカテーテルから塞栓コイルが切り離されたか否かを、領域検出機能により検出する。なお、カテーテルからの塞栓コイルの切り離しの検出は、処理回路74における判定機能745により実行されてもよい。処理回路74は、判定機能745により、カテーテルからの塞栓コイルの切り離しの有無を判定する。塞栓コイルの切り離しがあると判定された場合(ステップE2のYES)、ステップA8等の処理が実行される。塞栓コイルの切り離しが無いと判定された場合(ステップE1のNO)、ステップA7の処理が実行される。
以上に述べた処理によれば、以下の効果を得ることができる。
本変形例におけるX線診断装置1によれば、第1X線を検出したX線検出器13からの出力に基づいて第1X線画像を生成し、第2X線を検出したX線検出器13からの出力に基づいて第2X線画像を生成し、第1X線画像においてデバイスからのコイルの送出を検出し、第2X線画像においてデバイスからのコイルの切り離しを検出し、所定の条件として送出の有無を判定し、切り離しの有無を判定し、送出を検出したとき第1X線条件を第2X線条件に変更し、切り離しを検出したとき第1X線より低線量の第3X線を発生させるための第3X線条件に第2X線条件を変更することができる。
これにより、本X線診断装置1によれば、例えば、コイル塞栓術の実行時において、瘤の内部に配置される塞栓コイルの視認性を向上させることができ、透視におけるスループットを向上させることができる。
(第2の応用例)
本応用例と実施形態との相違は、透視の実行中において被検体Pに対する超音波の送受信により生成された超音波画像がディスプレイ72に表示された場合、第1X線条件を第3X線条件に変更し、超音波画像がディスプレイ72に表示されている間、第3X線を発生することにある。以下、本応用例に関する透視処理について説明する。図12は、本応用例に関する医用画像診断システム2の構成の一例を示す図である。図1と図12との相違は、ネットワークインタフェース76を介して本X線診断装置1と超音波診断装置80とが接続されていることにある。なお、医用画像診断システム2において、心電計30およびインジェクタ40は、本医用画像診断システム2の構成に含まれなくてもよい。医用画像診断システム2は、超音波診断装置80と実施形態において説明されたX線診断装置1とを有する。
超音波診断装置80は、被検体Pの体腔外または体腔内から被検体Pを超音波で走査可能な超音波プローブを有する。超音波診断装置80は、例えば、経食道心エコー法(TEE:Transesophageal echocardiography)、あるいは血管内超音波法(IVUS:Intervascular ultrasound)などに用いられる。なお、超音波診断装置80は、経食道心エコー法および血管内超音波法を目的とする装置に限定されない。
超音波プローブは、被検体Pの体腔内に挿入される。なお、超音波プローブは、被検体Pの体表面または被検体Pの臓器に当接されてもよい。以下、説明を具体的にするために、超音波プローブは、被検体Pの内腔に挿入されているものとする。超音波プローブは、超音波診断装置80の本体に搭載された処理回路による制御により、被検体Pに対して超音波を送受信する。超音波診断装置80は、超音波プローブを介して受信されたエコー信号に基づいて、被検体Pの内部の情報を示す超音波画像を生成する。超音波画像は、例えば、Aモード画像、Bモード画像、Mモード画像、ドプラ波形画像、カラードプラ画像、パワードプラ画像、エラストグラフィ画像などである。超音波診断装置80は、X線診断装置1による透視の実行中、被検体Pに対する超音波の送受信により生成された超音波画像をX線診断装置1に出力する。具体的には、超音波診断装置80の本体に搭載された処理回路は、ネットワークインタフェース76を介して、生成された超音波画像をX線診断装置1に搭載された処理回路74に出力する。
処理回路74は、システム制御機能741により、超音波診断装置80から出力された超音波画像を、ディスプレイ72に出力する。このとき、処理回路74は、超音波画像をメモリ71に出力してもよい。同様に、処理回路74は、X線画像をディスプレイ72に出力してもよく、メモリ71に出力してもよい。また例えば、処理回路74は、超音波画像、超音波画像の関心領域、又は当該関心領域の枠をX線画像に重畳させた重畳画像を生成し、当該重畳画像をディスプレイ72又はメモリ71に出力してもよい。重畳画像を生成する際の位置合わせは、手動又は自動のいずれで実行してもよい。自動の場合、処理回路74は、例えば、図示しない位置センサから得られる超音波プローブの位置情報と、X線診断装置1の幾何学的情報とに基づいて、位置合わせを実行してもよい。当該幾何学的情報としては、例えば、状態検出器141の出力が適宜、使用可能となっている。
ディスプレイ72は、透視の実行中において、超音波画像をX線画像とともに表示する。このとき、ディスプレイ72は、処理回路74から出力された超音波画像及びX線画像を互いに異なる領域に表示してもよい。あるいは、ディスプレイ72は、超音波画像をX線画像に重畳させた重畳画像を表示してもよい。またあるいは、ディスプレイ72は、超音波画像の関心領域又はその枠をX線画像に重畳させた重畳画像と、当該超音波画像とを互いに異なる領域に表示してもよい。
以下、本応用例に関する透視処理の手順について説明する。図13及び図14は、本応用例に関する透視処理の手順の一例を示すフローチャートである。図13は、図3に示すフローチャートと相違する処理として、破線で囲むステップF10を示している。図14は、当該ステップF10の一例としてステップF11~F15の処理を示している。補足すると、図14に示す透視処理は、(F)超音波画像がディスプレイに表示された場合に、操作者に注視されないX線画像を得る際の被曝を低減するように、低い線量にX線条件を変更している。すなわち、第1X線条件の線量を、より低線量の第3X線条件に変更している。
(透視処理)
いま、前述同様に、ステップA1~A2が実行され、第1X線画像が生成されて透視が継続中であるとする。
ステップA2の処理の後までの間に超音波プローブを介して被検体Pに対して超音波の送受信が行われていれば、超音波診断装置80は、超音波画像を生成し、生成された超音波画像をX線診断装置1に送信する。このとき、処理回路74は、システム制御機能741により、超音波画像を、第1X線画像とともにディスプレイ72に表示する。なお、処理回路74は、超音波画像の受信後において、入力インタフェース73を介した操作者の指示の入力に応答して、超音波画像をディスプレイ72に表示してもよい。
(ステップF11)
被検体Pに対する超音波の送受信により生成された超音波画像がディスプレイ72に表示された否かが判定される。具体的には、処理回路74は、判定機能745により、超音波画像がディスプレイ72に表示されたか否かを判定する。超音波画像がディスプレイ72に表示されていれば(ステップF11のYES)、ステップF12の処理が実行される。超音波画像がディスプレイ72に表示されていなければ(ステップF11のNO)、ステップD1以降の処理が実行される。なお、処理回路74は、前述した所定の条件に基づく判定よりも優先して、ステップF11の判定を実行している。所定の条件に基づく判定とは、前述した場合(A)~(E)に関する判定を指す。
なお、本ステップの変形例として、ディスプレイ72への超音波画像の表示の有無の代わりに、ディスプレイ72に表示された超音波画像の情報が判定されてもよい。例えば、被検体Pに対する超音波の送受信前に超音波画像がディスプレイ72に表示された場合、処理回路74は、画像処理機能744により、超音波画像に対応する複数のテンプレート画像をメモリ71から読み出す。複数のテンプレート画像は、例えば、Aモード画像、Bモード画像、Mモード画像、ドプラ波形画像、カラードプラ画像、パワードプラ画像、エラストグラフィ画像などに対応し、予めメモリ71に記憶される。処理回路74は、ディスプレイ72に表示された超音波画像と複数のテンプレート画像各々とを用いてテンプレートマッチングを実行し、超音波画像と複数のテンプレート画像各々との複数の類似度を算出する。
処理回路74は、判定機能745により、類似度に関する閾値(以下、マッチング閾値と呼ぶ)をメモリ71から読み出す。処理回路74は、複数の類似度すべてがマッチング閾値より小さければ、被検体Pに対する超音波の送受信により生成された超音波画像がディスプレイ72に表示されていないと、判定する(ステップF11のNO)。処理回路74は、複数の類似度のうち少なくとも一つがマッチング閾値より大きければ、被検体Pに対する超音波の送受信により生成された超音波画像がディスプレイ72に表示されていると、判定する(ステップF11のNO)。
(ステップF12)
第1X線条件が第3X線条件に変更される。具体的には、超音波画像がディスプレイ72に表示された場合、処理回路74は、X線条件変更機能746により、第1X線条件を低線量の第3X線条件に変更する。
(ステップF13)
第3X線条件に従って透視が実行され、第3X線画像が生成される。本ステップにおける処理は、ステップA9と同様のため、詳細な説明を省略する。
(ステップF14)
超音波画像がディスプレイ72に非表示であるか否かが判定される。具体的には、処理回路74は、判定機能745により、超音波画像がディスプレイ72に表示されていないか否かを判定する。超音波画像がディスプレイ72に表示されていなければ(ステップF14のYES)、ステップF15の処理が実行される。超音波画像がディスプレイ72に表示されていれば(ステップF14のNO)、ステップF13の処理が実行される。
なお、処理回路74は、判定機能745により、超音波診断装置80においてフリーズ操作が入力されたか否かを判定してもよい。超音波診断装置80においてフリーズ操作が入力されると、超音波診断装置80は、フリーズ操作が実行されている情報を、処理回路74に送信する。超音波診断装置80においてフリーズ操作が入力された場合(ステップF14のYES)、処理回路74はステップF13の処理を実行し、超音波診断装置80においてフリーズ操作が入力されていない場合(ステップF14のNO)、処理回路74は、ステップF13の処理を実行する。
また、処理回路74は、画像処理機能744により、ディスプレイ72に表示された超音波画像と複数のテンプレート画像各々とを用いてテンプレートマッチングを実行し、超音波画像と複数のテンプレート画像各々との複数の類似度を算出してもよい。次いで処理回路74は、判定機能745により、複数の類似度すべてがマッチング閾値より小さければ、超音波画像がディスプレイ72に表示されていないと判定する(ステップF14のYES)。処理回路74は、複数の類似度のうち少なくとも一つがマッチング閾値より大きければ、超音波画像がディスプレイ72に表示されていると、判定する(ステップF14のNO)。
(ステップF15)
第3X線条件が第1X線条件に変更される。具体的には、超音波画像がディスプレイ72に表示されていない場合、処理回路74は、X線条件変更機能746により、第3X線条件を第1X線条件に変更する。本ステップの後、ステップD1以降の処理が実行される。
なお、本応用例の変形例として、ステップF11およびステップF14の処理において、処理回路74は、判定機能745により、超音波画像に対する計測処理の起動の有無を判定してもよい。超音波診断装置80において計測処理が起動されると、超音波診断装置80は、計測処理が起動されている情報を、処理回路74に送信する。例えば、ステップF11の処理において、超音波診断装置80において計測処理が起動されると処理回路74はステップF12の処理を実行し、超音波診断装置80において計測処理が起動されていなければ、処理回路74はステップD1,A3,A5等の処理を実行する。また、ステップF14の処理において、超音波診断装置80において計測処理が実行中であればステップF13の処理が実行され、超音波診断装置80において計測処理が終了されればステップD1以降の処理が実行される。
また、本応用例の変形例として、IVUSに用いられる超音波プローブを有するカテーテルが被検体Pの血管内に挿入されている場合、ステップF11およびステップF14の処理において、処理回路74は、画像処理機能744により、領域検出処理を用いてカテーテルの先端領域を検出し、時系列に沿った2つの先端領域を比較することにより先端領域のプルバック(引き戻し)の有無を検出してもよい。このとき、処理回路74は、判定機能745により、プルバックの有無を判定する。例えば、ステップF11の処理において、プルバックありと判定されるとステップF12の処理が実行され、プルバックなしと判定されるとステップD1以降の処理が実行される。また、ステップF14の処理において、プルバックありと判定されるとステップF13の処理が実行され、プルバックなしと判定されるとステップD1以降の処理が実行される。
以上に述べた処理によれば、以下の効果を得ることができる。
本応用例におけるX線診断装置1によれば、第1X線を検出したX線検出器13からの出力に基づいて被検体Pに関する第1X線画像を生成し、第1X線の発生中において被検体Pに対する超音波の送受信により生成された超音波画像と第1X線画像とを表示し、所定の条件に基づく判定よりも優先して、超音波画像がディスプレイ72に表示されたか否かを判定し、超音波画像がディスプレイ72に表示された場合、第1X線より低線量の第3X線を発生させるための第3X線条件に第1X線条件を変更することができる。
これにより、本X線診断装置1によれば、透視中に生成された超音波画像を操作者が着目するときにおいて、透視における線量を低減できるため、被検体Pに対するトータルの被曝量を低減することができる。また、所定の条件に基づく判定よりも優先して超音波画像の表示を判定する構成により、超音波画像の表示中、所定の条件に基づく判定を省略できるため、所定の条件に基づく判定の負荷を軽減させることができる。
以上で説明した実施形態、応用例および変形例などによれば、デバイスの視認性を向上可能なX線診断装置を提供することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…X線診断装置
2…医用画像診断システム
10…撮像装置
11…高電圧発生装置
12…X線発生部
13…X線検出器
14…Cアーム
15…支持アーム
30…心電計
40…インジェクタ
50…寝台装置
51…第2基台
52…寝台駆動装置
53…天板
54…支持フレーム
70…コンソール装置
71…メモリ
72…ディスプレイ
73…入力インタフェース
74…処理回路
76…ネットワークインタフェース
80…超音波診断装置
141…状態検出器
142…Cアーム駆動装置
151…スライドホルダ
153…吊り下げアーム
154…接続位置
155…天井旋回アーム
741…システム制御機能
742…撮像制御機能
743…画像生成機能
744…画像処理機能
745…判定機能
746…X線条件変更機能
F1(t1)…時刻t1における第1X線画像
F2(t2)…時刻t2における第2X線画像
F3(t3)…時刻t3における第3X線画像
IS1…アイソセンタ
Nw…ネットワーク
P…被検体
ST…ステント
zC1…アイソセンタ軸(第1回転軸)
zC2…第2回転軸
zC3…第3回転軸
zC4…第4回転軸
zC5…第5回転軸

Claims (14)

  1. 第1X線の発生に関する第1X線条件に従って高電圧を発生する高電圧発生部と、
    前記第1X線の発生後において、所定の条件が満たされているか否かを判定する判定部と、
    前記所定の条件が満たされている場合、前記第1X線より高線量な第2X線を発生させるための第2X線条件に、前記第1X線条件を変更するX線条件変更部と、
    前記第2X線条件に従って、前記第2X線を発生させるように前記高電圧発生部を制御する撮像制御部と、
    前記第1X線を検出したX線検出部からの出力に基づいて被検体に関する第1X線画像を生成する画像生成部と、
    前記X線検出部とX線管とを対向させて支持するアームの状態を検出する状態検出部と、
    前記第1X線画像においてデバイスを示すデバイス領域を検出し、前記アームの状態と前記被検体に関するボリュームデータとに基づいて前記第1X線画像に対応する投影画像を生成し、前記投影画像において解剖学的部位を示す部位領域を検出する画像処理部と、
    を具備し、
    前記判定部は、前記所定の条件として、前記デバイス領域と前記部位領域とが重畳しているか否かを判定し、
    前記X線条件変更部は、前記デバイス領域と前記部位領域とが重畳していると判定された場合、前記第1X線条件を前記第2X線条件に変更する、
    X線診断装置。
  2. 前記画像処理部は、前記ボリュームデータとして、前記被検体に対する撮像により生成された撮像データを用いる、
    請求項1に記載のX線診断装置。
  3. 前記撮像制御部は、操作者により設定された時間間隔または予め設定された時間間隔で、前記第2X線を発生させるように前記高電圧発生部を制御する、
    請求項1又は2に記載のX線診断装置。
  4. 第1X線の発生に関する第1X線条件に従って高電圧を発生する高電圧発生部と、
    前記第1X線の発生後において、所定の条件が満たされているか否かを判定する判定部と、
    前記所定の条件が満たされている場合、前記第1X線より高線量な第2X線を発生させるための第2X線条件に、前記第1X線条件を変更するX線条件変更部と、
    前記第2X線条件に従って、前記第2X線を発生させるように前記高電圧発生部を制御する撮像制御部と、
    前記第1X線を検出したX線検出部からの出力に基づいて被検体に関する第1X線画像を生成する画像生成部と、
    前記第1X線画像においてデバイスを示すデバイス領域を検出し、時系列に沿った2つの前記デバイス領域に基づいて前記デバイスの移動量を決定する画像処理部と、
    を具備し、
    前記判定部は、前記移動量の閾値を示す移動閾値を前記移動量が超えているか否かを判定し、
    前記X線条件変更部は、前記移動量が前記移動閾値を超えていると判定された場合、第2X線を発生させる間隔を、操作者により設定された時間間隔または予め設定された時間間隔より短く変更する、
    X線診断装置。
  5. 前記画像生成部は、前記第2X線を検出した前記X線検出部からの出力に基づいて前記被検体に関する第2X線画像を生成し、
    前記画像処理部は、前記第2X線画像において前記デバイス領域と非デバイス領域とを検出し、前記第2X線画像における前記デバイス領域と前記非デバイス領域との間のコントラストを計算し、
    前記判定部は、前記計算されたコントラストと比較されるコントラスト閾値より前記計算されたコントラストが小さいか否かを判定し、
    前記X線条件変更部は、前記第2X線の線量を所定の幅で増大させるように、前記第2X線条件を更新する、
    請求項1、請求項2および請求項4のうちいずれか一項に記載のX線診断装置。
  6. 前記第1X線画像を表示する第1ディスプレイと、
    前記第2X線画像を表示する第2ディスプレイと、
    をさらに具備する請求項5に記載のX線診断装置。
  7. 前記画像処理部は、前記第1X線画像と前記第2X線画像とに基づいて、前記第2X線画像における前記デバイス領域を強調させる、
    請求項5または請求項6に記載のX線診断装置。
  8. 前記画像処理部は、前記第2X線画像における被検体の撮像対象部位と、前記被検体に対する手技の種別と、前記被検体が載置された天板に対する前記X線検出部の向きとのうち少なくとも一つに応じた階調処理を、前記第2X線画像に対して実行する、
    請求項5乃至7のうちいずれか一項に記載のX線診断装置。
  9. 第1X線の発生に関する第1X線条件に従って高電圧を発生する高電圧発生部と、
    前記第1X線の発生後において、所定の条件が満たされているか否かを判定する判定部と、
    前記所定の条件が満たされている場合、前記第1X線より高線量な第2X線を発生させるための第2X線条件に、前記第1X線条件を変更するX線条件変更部と、
    前記第2X線条件に従って、前記第2X線を発生させるように前記高電圧発生部を制御する撮像制御部と、
    を具備し、
    前記判定部は、前記所定の条件として、被検体の心拍数の閾値を示す心拍閾値を心電計から取得された前記心拍数が超えているか否かを判定し、
    前記X線条件変更部は、前記心拍数が前記心拍閾値を超えている場合、前記第1X線条件を前記第2X線条件に変更する、
    X線診断装置。
  10. 第1X線の発生に関する第1X線条件に従って高電圧を発生する高電圧発生部と、
    前記第1X線の発生後において、所定の条件が満たされているか否かを判定する判定部と、
    前記所定の条件が満たされている場合、前記第1X線より高線量な第2X線を発生させるための第2X線条件に、前記第1X線条件を変更するX線条件変更部と、
    前記第2X線条件に従って、前記第2X線を発生させるように前記高電圧発生部を制御する撮像制御部と、
    前記第1X線を検出したX線検出部からの出力に基づいて第1X線画像を生成し、前記第2X線を検出した前記X線検出部からの出力に基づいて第2X線画像を生成する画像生成部と、
    前記第1X線画像においてデバイスからのコイルの送出を検出し、前記第2X線画像において前記デバイスからの前記コイルの切り離しを検出する画像処理部と、
    を具備し、
    前記判定部は、
    前記所定の条件として前記送出の有無を判定し、
    前記切り離しの有無を判定し、
    前記X線条件変更部は、
    前記送出があると判定された場合、前記第1X線条件を前記第2X線条件に変更し、
    前記切り離しを検出した場合、前記第1X線より低線量の第3X線を発生させるための第3X線条件に前記第2X線条件を変更する、
    X線診断装置。
  11. 第1X線の発生に関する第1X線条件に従って高電圧を発生する高電圧発生部と、
    前記第1X線の発生後において、所定の条件が満たされているか否かを判定する判定部と、
    前記所定の条件が満たされている場合、前記第1X線より高線量な第2X線を発生させるための第2X線条件に、前記第1X線条件を変更するX線条件変更部と、
    前記第2X線条件に従って、前記第2X線を発生させるように前記高電圧発生部を制御する撮像制御部と、
    前記第1X線を検出したX線検出部からの出力に基づいて被検体に関する第1X線画像を生成する画像生成部と、
    前記第1X線の発生中において前記被検体に対する超音波の送受信により生成された超音波画像と前記第1X線画像とを表示する表示部と、
    を具備し、
    前記判定部は、前記所定の条件に基づく判定よりも優先して、前記超音波画像が前記表示部に表示されたか否かを判定し、
    前記X線条件変更部は、前記超音波画像が前記表示部に表示された場合、前記第1X線より低線量の第3X線を発生させるための第3X線条件に前記第1X線条件を変更する、 X線診断装置。
  12. 前記撮像制御部は、1フレーム以上に亘って前記第2X線を発生させるように前記高電圧発生部を制御する、
    請求項1乃至11のうちいずれか一項に記載のX線診断装置。
  13. 前記判定部は、前記所定の条件として、操作者による指示が入力されたか否かまたは予め設定されたタイミングに到達したか否かを判定し、
    前記X線条件変更部は、前記指示の入力または前記タイミングの到達に応答して、前記第1X線条件を前記第2X線条件に変更する、
    請求項1乃至12のうちいずれか一項に記載のX線診断装置。
  14. 前記X線条件変更部は、前記第2X線の発生後において、前記第1X線より低線量の第3X線を発生させるための第3X線条件に前記第2X線条件を変更し、
    前記撮像制御部は、前記第2X線の発生後において、前記第3X線条件に従って、前記第3X線を発生させるように前記高電圧発生部を制御する、
    請求項1乃至13のうちいずれか一項に記載のX線診断装置。
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