以下、図面を参照して本発明の一実施形態について説明する。なお、以下の実施形態は、複数のドローンが離着陸可能な拠点(以下、「ドローン拠点」という)において利用されるドローン拠点用システムに対して本発明を適用した場合の実施形態である。
[1.ドローン拠点用システムSの構成及び動作概要]
先ず、図1を参照して、本実施形態に係るドローン拠点用システムSの構成及び動作概要について説明する。図1は、ドローン拠点用システムSの概要構成例を示す図である。図1に示すように、ドローン拠点用システムSは、複数のドローンDn(n=1,2,3・・・)、複数の作業員用端末Tm(m=1,2・・・)、及び拠点管理サーバMS(情報処理装置の一例)等を含んで構成される。ドローンDn、作業員用端末Tm、及び拠点管理サーバMSは、それぞれ、通信ネットワークNWに接続されるようになっている。通信ネットワークNWは、例えば、インターネット、移動体通信ネットワーク及びその無線基地局等から構成される。
ドローンDnは、無人飛行体の一例であり、マルチコプタ、またはUAV(Unmanned Aerial Vehicle)とも呼ばれる。ドローンDnは、地上からオペレータによる遠隔操縦に従って飛行、または自律的に飛行することが可能になっており、例えば、配送、測量、撮影、監視等に用いられる。ドローンDnは、通信ネットワークNWに接続されるGCS(Ground Control Station)により管理される。GCSは、例えば、操縦端末にアプリケーションとして搭載されてもよいし、1以上のサーバ等により構成されてもよい。
また、ドローンDnは、複数のドローン拠点Bmのうちの何れかの管轄下にある。図1の例では、ドローンD1~D4は、それぞれ、ドローン拠点B1の管轄下にあり、ドローン拠点B1から出発(離陸)し、ドローン拠点B1へ帰還(着陸)するようになっている。また、ドローンD5~D9は、それぞれ、ドローン拠点B2の管轄下にあり、ドローン拠点B2から出発し、ドローン拠点B2へ帰還するようになっている。なお、1つのドローン拠点Bmで管轄されるドローンDnの数は特に限定されるものではない。
作業員用端末Tmは、ドローン拠点BmにおいてドローンDnの点検を行う作業員(拠点スタッフ)Wmが使用する端末である。例えば、作業員Wmは、ドローンDnの所定部分を目視して点検し、またはドローンDnの所定部分に触れて点検する。このように作業員Wにより行われるドローンDnの点検を、以下、「手動点検」という。図1の例では、作業員用端末T1は、ドローン拠点B1において手動点検を行う作業員W1により使用されるようになっている。また、作業員用端末T2は、ドローン拠点B2において手動点検を行う作業員W2により使用されるようになっている。なお、1つのドローン拠点Bmには、複数の作業員Wmが滞在(所属)して上記手動点検を含む作業を行ってもよい。
拠点管理サーバMSは、ドローン拠点Bmに関する情報をドローン拠点Bmごとに管理する1または複数のサーバコンピュータにより構成される。ドローン拠点Bmに関する情報には、例えば、ドローン拠点Bmの管轄下にあるドローンDnの情報、ドローン拠点Bmにおいて使用される作業員用端末Tm、及び作業員用端末Tmを使用する作業員Wmの情報が含まれる。拠点管理サーバMSは、作業員用端末Tmを操作してログインした作業員Wmが担当するドローン拠点Bm(担当拠点)を特定し、特定したドローン拠点Bmの管轄下にある複数のドローンDnのそれぞれの現在の状態(例えば、点検に関するステータス、以下、「点検ステータス」という)を含む一覧(以下、「ドローン一覧」という)を作業員用端末Tmに表示させることができる。
[1-1.ドローンDnの構成及び機能]
次に、図2を参照して、ドローンDnの構成及び機能について説明する。図2は、ドローンDnの概要構成例を示す図である。図2に示すように、ドローンDnは、電源部11、駆動部12、測位部13、通信部14、センサ部15、記憶部16、及び制御部17等を備える。さらに、ドローンDnは、水平回転翼であるプロペラ(ロータ)、及びドローン本体(筐体)にプロペラを取り付けるためのアームパイプ(アームジョイントを含む)等を備える。なお、ドローンDnが物品の配送に利用される場合、ドローンDnには、物品を保持するための保持機構等が備えられる。
電源部11は、着脱可能なバッテリ(蓄電装置)等を備える。電源部11は、バッテリに蓄電されている電力をドローンDnの各部へ供給(給電)する。また、電源部11は、バッテリ残量を逐次計測している。電源部11により計測されたバッテリ残量を示すバッテリ情報は制御部17へ出力される。駆動部12は、モータ、及び回転軸等を備える。駆動部12は、制御部17から出力された制御信号に従って駆動するモータ及び回転軸等により複数のロータを回転させる。
測位部13は、電波受信機及び高度センサ等を備える。測位部13は、例えば、GPS(Global Positioning System)などのGNSS(Global Navigation Satellite System)の衛星から発信された電波を電波受信機により受信し、該電波に基づいてドローンDnの水平方向の現在位置(緯度及び経度)を逐次検出する。測位部13により検出された現在位置を示す位置情報は、制御部17へ出力される。さらに、測位部13は、高度センサによりドローンDnの垂直方向の現在位置(高度)を検出してもよい。この場合、位置情報には、ドローンDnの高度を示す高度情報が含まれる。
通信部14は、アンテナ及び無線通信機能を備え、通信ネットワークNWを介して行われる通信の制御を担う。センサ部15は、ドローンDnの制御に用いられる各種センサを備える。各種センサには、例えば、コンパス(地磁気センサ)、ジャイロ(3軸角速度センサ)、3軸加速度センサ、気圧センサ、ジンバル、光学センサ、及びレンジファインダ(距離計)等が含まれる。光学センサは、カメラ(例えば、RGBカメラ、IR(Infrared rays)カメラ)等を含んで構成される。センサ部15のセンシングされたセンシング情報は、制御部17へ出力される。記憶部16は、不揮発性メモリ等から構成され、各種プログラム及びデータを記憶する。また、記憶部16は、ドローンDnを識別するための機体ID(識別情報)を記憶する。
制御部17は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、及びRAM(Random Access Memory)等を備え、測位部13からの位置情報、センサ部15からのセンシング情報に基づいてドローンDnの制御を行う。かかる制御には、プロペラの回転数の制御、ドローンDnの位置、姿勢及び進行方向の制御などが含まれる。ドローンDnの位置情報(つまり、測位部13からの位置情報)は、ドローンDnの機体IDとともに通信ネットワークNWを介してGCSへ送信される。そして、ドローンDnの位置情報及び機体IDは、GCSから拠点管理サーバMSへ送信される。なお、ドローンDnの位置情報及び機体IDは、ドローンDnから拠点管理サーバMSへ送信されてもよい。
また、制御部17は、自己診断機能を有し、ドローンDnの所定部分(例えば、電源部11、駆動部12、測位部13、通信部14、及びセンサ部15等)が正常に動作するかなどについての項目(点検項目)ごとに点検を行うようになっている。このようにドローンDn自体(つまり、制御部17)により行われるドローンDnの点検を、以下、「自動点検」という。自動点検の項目には、例えば、バッテリ残量、バッテリセルバランス、GPS、コンパス、ジャイロ、加速度センサ、気圧センサ、ジンバル、光学センサ、及びレンジファインダ等が含まれる。なお、以下の説明において、手動点検と自動点検を総称して単に「点検」という場合がある。自動点検の結果(例えば、項目ごとの結果)及び該自動点検を行ったドローンDnの機体IDを含む自動点検結果情報は、通信ネットワークNWを介してGCSへ送信される。そして、自動点検結果情報は、GCSから拠点管理サーバMSへ送信される。なお、自動点検結果情報は、ドローンDnから拠点管理サーバMSへ送信されてもよい。
[1-2.作業員用端末Tmの構成及び機能]
次に、図3を参照して、作業員用端末Tmの構成及び機能について説明する。図3は、作業員用端末Tmの概要構成例を示す図である。作業員用端末Tmは、操作・表示部21、GPS受信機22、通信部23、記憶部24、及び制御部25等を備える。なお、作業員用端末Tmには、例えば、スマートフォンやタブレット等の携帯端末や、ノート型のパーソナルコンピュータを適用可能である。作業員用端末Tmには、音声処理部及びスピーカが備えられてもよい。操作・表示部21は、例えば、作業員の指やペン等による指示(入力指示や選択指示など)を受け付ける入力機能と、各種画面をディスプレイに表示する表示機能とを有する。GPS受信機22は、例えばGPS衛星から発信された電波を受信し、作業員用端末Tmの現在位置を検出する。GPS受信機22により検出された位置を示す位置情報(緯度及び経度)は、制御部25へ出力される。
通信部23は、無線通信機能を備え、通信ネットワークNWを介して行われる通信の制御を担う。記憶部24は、不揮発性メモリ等から構成され、各種プログラム及びデータを記憶する。各種プログラムには、オペレーティングシステム(OS)、作業員用アプリケーション、及びウェブブラウザが含まれる。作業員用アプリケーションは、主として、作業員Wmが担当するドローン拠点Bmの管轄下にある複数のドローンDnのそれぞれの点検ステータスを含むドローン一覧を拠点管理サーバMSから取得して表示するためのプログラムである。なお、作業員用アプリケーションは、所定のサーバから作業員用端末Tmにダウンロードされるとよい。
制御部25(コンピュータの一例)は、CPU、ROM、及びRAM等を備え、ROM(または、記憶部24)に記憶された作業員用アプリケーションに従って処理を実行する。作業員Wmの指示に応じて作業員用アプリケーションが起動すると、制御部25は、ログイン画面をディスプレイに表示させる。そして、制御部25は、ログイン画面を通じて作業員WmによりユーザID及びパスワードが入力されると、該ユーザID及びパスワードを含むログイン要求を、通信部23及び通信ネットワークNWを介して拠点管理サーバMSへ送信する。ユーザIDは、作業員Wmを識別するための識別情報である。なお、ログイン要求には、作業員用端末Tmの位置情報(つまり、GPS受信機22からの位置情報)が含まれてもよい。作業員用端末Tmの位置情報は、作業員Wmのログイン後も作業員WmのユーザIDとともに拠点管理サーバMSへ送信されるとよい。
そして、ログイン要求に応じて作業員Wmがログインすると、拠点管理サーバMSから、該ログインした作業員Wmが担当するドローン拠点Bmの管轄下にある複数のドローンDnのそれぞれの点検ステータスを含むドローン一覧を表示するための表示データが送信される。これにより、制御部25は、ドローン一覧画面をディスプレイに表示させるとともに、通信部23により受信されたドローン一覧をドローン一覧画面に表示させる。なお、上記表示データには、ドローンDnに関して作業員Wmに対する通知メッセージが含まれてもよい。また、上記表示データは、ウェブブラウザにより表示されるウェブページのデータであってもよい。
図4は、ドローン一覧画面の一例を示す図である。図4に示すように、ドローン一覧画面SC0には、ログインした作業員W1が担当するドローン拠点B1の管轄下にあるドローンD1~D4のそれぞれの名称(機体IDでもよい)NA1~NA4、点検ステータスST1~ST4、及び詳細表示ボタンBT1~BT4を含むドローン一覧L1が表示されている。さらに、ドローン一覧画面SC0には、ドローンD3に関して作業員W1に対する通知メッセージM3、及びドローンD4に関して作業員W1に対する通知メッセージM4が表示されている。これらの通知メッセージM3,M4により、作業員W1に対して迅速に注意喚起することができる。なお、通知メッセージM3,M4は、ドローン一覧画面とは異なる通知画面に表示されてもよい。
図4の例では、点検ステータスST1は、「点検待ち」(点検準備中)になっている。「点検待ち」は、例えば、作業員W1による手動点検開始前の状態であることを意味する。「点検待ち」には、ドローンD3による自動点検待ちが含まれてもよい。点検ステータスST2は、「点検中」になっている。「点検中」は、例えば、作業員W1による手動点検中の状態であることを意味する。「点検中」には、ドローンD3による自動点検中が含まれてもよい。「点検待ち」及び「点検中」は、ドローンDnの点検の実施状況の一例である。これにより、作業員W1は、ドローンD3の点検の実施状況を一見して容易に把握することができる。
一方、点検ステータスST3は、「飛行可能」になっている。「飛行可能」は、例えば、作業員W1による手動点検で異常が発見されなかったため、ドローンD3が飛行可能(離陸可能)状態であることを意味する。かかる異常が発見されなかったことには、ドローンD3による自動点検で異常が発見されなかったことも含まれるとよい。また、点検ステータスST4は、「飛行不可」になっている。「飛行不可」は、例えば、ドローンD4による自動点検で異常が発見されたため、ドローンD4が飛行不能状態であることを意味する。「飛行可能」及び「飛行不可」は、ドローンDnの点検の結果に基づいて決定される。これにより、作業員W1は、ドローンD4の点検の結果を一見して容易に把握することができる。なお、「飛行可能」及び「飛行不可」に代えて、「点検完了(正常完了)」及び「エラー発生」としてもよい。
詳細表示ボタンBT1~BT4は、ドローンD1~D4の詳細情報を表示するためのボタンである。例えば、ドローン一覧画面SC0において詳細表示ボタンBT3が作業員W1により指定されると、ドローン一覧画面SC3に示すように、ドローンD3の詳細情報として、出発予定時刻DT3、帰還予定時刻RT3、及びドローンステータスST31が表示されるとともに、ドローンD3の飛行前(離陸前)チェックのための画面表示ボタンBT31が表示される。ここで、ドローンステータスST31は、例えば、点検ステータスST3についての詳しい内容(この例では、「離陸待機中」)を示す。飛行前チェックには、例えば、手動点検の結果の入力及び確認、及び自動点検の結果の確認が含まれる。
一方、図4に示すドローン一覧画面SC0において、詳細表示ボタンBT4が作業員W1により指定されると、ドローン一覧画面SC4に示すように、ドローンD4の詳細情報として、ドローンステータスST41が表示されるとともに、ドローンD4の飛行前チェックのための画面表示ボタンBT41が表示される。ここで、ドローンステータスST41は、例えば、点検ステータスST4についての詳しい内容(この例では、「エラー発生」)を示す。ドローンステータスは、点検ステータスについての詳しい内容以外を示してもよい。例えば、ドローンステータスの例として、飛行開始、配送先等の目的地へ向けて飛行中、目的地で物品受け渡し中、目的地で物品投下完了、目的地から帰還中、配送完了などが挙げられる。なお、ドローンD4の出発予定時刻及び帰還予定時刻は、決定されていないため(エラー発生のため)、表示されていない。
図5は、ドローンD3用の飛行前チェック画面の一例を示す図である。例えば、ドローン一覧画面SC3において画面表示ボタンBT31が作業員W1により指定されると、図5に示すように、飛行前チェック画面SC31がディスプレイに表示される。飛行前チェック画面SC31には、手動点検の項目一覧L31aと、自動点検の項目一覧L31bとが表示されるようになっている。なお、飛行前チェック画面SC31において、ディスプレイの表示範囲に収まりきれない領域についてはスクロール表示されることになる。手動点検の項目一覧L31aには、手動点検の項目(点検項目)I31aと、手動点検の点検結果入力ボタンBT31a~BT31cとが手動点検の項目ごとに表示されている。この場合の手動点検は、ドローンD3がドローン拠点B1から離陸する前の点検である。
図5の例では、手動点検の項目数は25個であるがこれに限定されるものではない。点検結果入力ボタンBT31aに表記された「OK」は異常無を示し、点検結果入力ボタンBT31bに表記された「RE」は点検保留を示し、点検結果入力ボタンBT31cに表記された「NG」は異常有を示す。作業員W1は、手動点検の項目ごとに、点検結果入力ボタンBT31a~BT31cのうちの何れか1つの点検結果入力ボタンを選択することで、手動点検の結果を入力及び確認することができる。作業員W1により操作・表示部21を通じて入力された手動点検の結果(例えば、項目ごとの結果)、及び該手動点検されたドローンDnの機体IDを含む手動点検結果情報は、チェック完了指示(例えば、チェック完了ボタンBT31dの指定)により、通信ネットワークNWを介してユーザIDとともに拠点管理サーバMSへ送信される。また、図5の例では、白色で表示されている点検結果入力ボタンが選択された状態を示し、黒色で表示されている点検結果入力ボタンが選択されていない状態を示す。図5の例では、手動点検の全項目(25項目)についての点検結果入力ボタンBT31aが選択された状態になっているため、手動点検の全項目の結果が異常無を示している。なお、手動点検の項目一覧L31aは、上述したドローン一覧L1に含まれて表示されてもよい。
一方、自動点検の項目一覧L31bには、自動点検の項目I31bと、自動点検の結果表示マークM31とが、自動点検の項目ごとに表示されている。これにより、作業員W1は、ドローンD3により行われた自動点検の結果を確認することができる。この場合の自動点検は、ドローンD3がドローン拠点B1から離陸する前の点検である。図5の例では、自動点検の項目数は25個であるがこれに限定されるものではない。自動点検の結果表示マークM31は、制御部25により拠点管理サーバMSから取得される自動点検結果情報に基づいて表示される。自動点検結果情報には、自動点検の項目ごとの結果、及び該自動点検を行ったドローンDnの機体IDが含まれる。図5の例では、自動点検の全項目(25項目)についての点検結果マークM31が異常無を示している。なお、自動点検の項目一覧L31bは、上述したドローン一覧L1に含まれて表示されてもよい。
図6は、ドローンD4用の飛行前チェック画面の一例を示す図である。例えば、ドローン一覧画面SC4において画面表示ボタンBT41が作業員W1により指定されると、図6に示すように、飛行前チェック画面SC41がディスプレイに表示される。飛行前チェック画面SC41には、手動点検の項目一覧L41aと、自動点検の項目一覧L41bとが表示されるようになっている。手動点検の項目一覧L41aには、手動点検の項目I41aと、手動点検の点検結果入力ボタンBT41a~BT41cとが手動点検の項目ごとに表示されている。図6の例では、手動点検の全項目のうち、上から3つ目の点検結果入力ボタンBT41c-3が選択された状態になっているため、手動点検の結果が異常有を示している。一方、自動点検の項目一覧L41bには、自動点検の項目I41bと、自動点検の点検結果マークM41とが、自動点検の項目ごとに表示されている。図6の例では、自動点検の全項目のうち、上から1つ目及び2つ目の点検結果マークM41-1,M41-2が異常有を示している。
[1-3.拠点管理サーバMSの構成及び機能]
次に、図7を参照して、拠点管理サーバMSの構成及び機能について説明する。図7は、拠点管理サーバMSの概要構成例を示す図である。図7に示すように、拠点管理サーバMSは、通信部31、記憶部32、及び制御部33等を備える。通信部31は、通信ネットワークNWを介して行われる通信の制御を担う。GCSまたはドローンDnから送信された自動点検結果情報、ドローンDnの位置情報及び機体IDは、通信部31により受信される。拠点管理サーバMSは、ドローンDnの位置情報によりドローンDnの現在位置を認識することができる。作業員用端末Tmから送信されたログイン要求は、通信部31により受信される。また、作業員Wmのログイン後に作業員用端末Tmから送信された手動点検結果情報、作業員用端末Tmの位置情報及び作業員WmのユーザIDは、通信部31により受信される。拠点管理サーバMSは、作業員用端末Tmの位置情報により該作業員用端末Tmを使用している作業員Wmの現在位置を認識することができる。
記憶部32は、例えば、ハードディスクドライブ等から構成され、オペレーティングシステム、及びアプリケーションを含む各種プログラム等を記憶する。ここで、アプリケーションには、情報処理方法を実行するためのプログラムが含まれる。さらに、記憶部32には、拠点管理データベース(DB)321、ドローン管理データベース(DB)322、及び作業員管理データベース(DB)323が構築される。
拠点管理データベース321は、ドローン拠点Bmに関する情報を管理するためのデータベースである。拠点管理データベース321には、例えば、ドローン拠点Bmの拠点ID、ドローン拠点Bmの設置エリアの位置情報、及びドローン拠点Bmの管轄下にあるドローンDnの機体ID等がドローン拠点Bmごとに対応付けられて格納される。ここで、拠点IDは、ドローン拠点Bmを識別するための識別情報である。ドローン拠点Bmの設置エリアの位置情報は、例えば、ドローン拠点Bmの設置エリア内の緯度及び経度で表される。
ドローン管理データベース322は、ドローンDnに関する情報を管理するためのデータベースである。ドローン管理データベース322には、ドローンDnの機体ID、名称、位置情報、点検結果情報、及び点検ステータス等がドローンDnごとに対応付けられて格納される。ここで、点検結果情報には、手動点検の項目ごとの最新の結果、及び自動点検の項目ごとの最新の結果が含まれる。点検結果情報は、例えば、通信部31により手動点検結果情報または自動点検結果情報が受信される度に更新される。点検ステータスには、上述したように、ドローンDnの詳細情報(例えば、出発予定時刻、帰還予定時刻)が含まれてもよい。なお、ドローンDnの位置情報、及び点検ステータスは適宜更新される。
作業員管理データベース323は、作業員Wmに関する情報を管理するためのデータベースである。作業員管理データベース323には、作業員WmのユーザID、パスワード、ログイン状況、及び氏名等が作業員Wmごとに対応付けられて格納される。ここで、ログイン状況は、作業員Wmがログインをしているか否かを示す。作業員Wmがログインをしている場合、該作業員Wmが使用している作業員用端末Tmの位置情報が該作業員WmのユーザIDに対応付けられて作業員管理データベース323に格納される。なお、作業員Wmが担当するドローン拠点Bmが決定されている場合、該作業員Wmが担当するドローン拠点Bmの拠点IDが該作業員WmのユーザIDに対応付けられて作業員管理データベース323に格納される。
制御部33(コンピュータの一例)は、CPU、ROM、及びRAM等を備える。図8は、制御部33における機能ブロック例を示す図である。制御部33は、例えばROMまたは記憶部32に記憶されたプログラム(プログラムコード群)に従って、図8に示すように、ログイン処理部331(ログイン処理手段の一例)、担当拠点特定部332(拠点特定手段の一例)、表示制御部333(表示制御手段の一例)、点検結果取得部334(第1取得手段及び第2取得手段の一例)、ステータス更新部335(第1更新手段及び第2更新手段の一例)、ドローン位置特定部336(第1位置特定手段の一例)、作業員位置特定部337(第2位置特定手段の一例)、接近判定部338(判定手段の一例)、及び退避通知部339(通知手段の一例)等として機能する。
ログイン処理部331は、作業員用端末Tmからのログイン要求に応じて作業員Wmのログイン処理を行う。かかるログイン処理では、ログイン要求に含まれるユーザID及びパスワードの組が登録されているか否かが判定される。そして、ユーザID及びパスワードの組が登録されている場合に、該ログイン要求を送信した作業員用端末Tmを使用する作業員Wmが特定(ユーザIDで特定)され、該作業員Wmがログインする。
担当拠点特定部332は、ログイン処理により作業員Wmが特定された場合に、該作業員Wmが担当するドローン拠点Bmを特定する。例えば、作業員管理データベース323において、ログインした作業員WmのユーザIDに対応付けられて格納されている拠点IDにより特定されるドローン拠点Bmが、該作業員Wmが担当するドローン拠点Bmとして特定される。
表示制御部333は、担当拠点特定部332により特定されたドローン拠点Bmの管轄下にある複数のドローンDnのそれぞれの点検ステータスを含むドローン一覧を表示するための表示データを、上記ログイン要求を送信した作業員用端末Tmへ送信することで、例えば図4に示すようにドローン一覧を表示させる。これにより、作業員Wmは、自身が担当するドローン拠点Bmの管轄下にある各ドローンDnの点検ステータスを一見して容易に把握することができる。
なお、ログインした作業員Wmが担当するドローン拠点Bmの拠点IDが該作業員WmのユーザIDに対応付けられて作業員管理データベース323に格納されていない場合、担当拠点特定部332は、作業員Wmがログインしたときの位置を特定するとよい。例えば、ログイン要求に作業員用端末Tmの位置情報が含まれる場合、担当拠点特定部332は、該位置情報に示される位置を作業員Wmがログインしたときの位置として特定する。一方、ログイン要求に作業員用端末Tmの位置情報が含まれない場合、担当拠点特定部332は、作業員Wmがログインしたときに、該作業員Wmの作業員用端末Tmへ位置情報を要求するとよい。この場合、担当拠点特定部332は、位置情報の要求に応じて作業員用端末Tmから送信された位置情報を取得し、該位置情報に示される位置を作業員Wmがログインしたときの位置として特定する。
そして、担当拠点特定部332は、特定した位置(つまり、ログインした作業員Wmの位置)と、拠点管理データベース321で管理されている各ドローン拠点Bmの設置エリアを示す位置情報とに基づいて、作業員Wmが担当するドローン拠点Bmを特定する。例えば、ログインした作業員Wmの位置を含む設置エリアに対応するドローン拠点Bmが特定される。これにより、作業員Wmがいつもと異なるドローン拠点Bmで作業する場合であっても、作業予定のドローン拠点Bmでログインするだけで、該作業員Wmは、該ドローン拠点Bmの管轄下にあるドローンDnのドローン一覧を点検ステータスとともに把握することができる。
点検結果取得部334は、作業員用端末Tmにおいて、上述したように作業員Wmにより入力された手動点検の結果(例えば、項目ごとの結果)、及び該手動点検されたドローンDnの機体IDを含む手動点検結果情報を、通信部31を介して取得する。また、点検結果取得部334は、ドローンDnにより行われた自動点検の結果(例えば、項目ごとの結果)及び該自動点検を行ったドローンDnの機体IDを含む自動点検結果情報を、通信部31を介して取得する。
ステータス更新部335は、点検結果取得部334により取得された手動点検結果情報に含まれる結果に基づいて、該手動点検結果情報に含まれる機体IDにより特定されるドローンDnの点検ステータスを更新(つまり、ドローン管理データベース322における該ドローンDnの点検ステータスを更新)する。例えば、点検ステータスは、「点検待ち」から「点検中」または「点検完了」に更新される。また、点検結果取得部334により取得された自動点検結果情報に含まれる結果に基づいて、該自動点検結果情報に含まれる機体IDにより特定されるドローンDnの点検ステータスを更新する。
そして、ステータス更新部335により点検ステータスが更新された場合、表示制御部333は、更新された点検ステータスを含むドローン一覧を表示するための表示データを、上記ログイン要求を送信した作業員用端末Tmを送信することで該ドローン一覧を表示させる。これにより、作業員Wmは、自身が行った手動点検の結果に基づき更新されるドローンDnの最新の点検ステータスを一見して容易に把握することができる。また、作業員Wmは、ドローンDnが行った自動点検の結果に基づき更新される該ドローンDnの最新の点検ステータスを一見して容易に把握することができる。
ドローン位置特定部336は、点検(手動点検、または手動点検及び自動点検)が完了したドローンDnのドローン位置(第1位置の一例)を特定する。かかるドローン位置は、ドローンDnから取得された位置情報に基づいて特定される。作業員位置特定部337は、点検(手動点検、または手動点検及び自動点検)の完了後における作業員Wmの作業員位置(第2位置の一例)を特定する。かかる作業員位置は、作業員用端末Tmから取得された位置情報に基づいて特定される。
接近判定部338は、点検(手動点検、または手動点検及び自動点検)が完了したドローンDnの出発予定時刻の所定時間前になった場合に、ドローン位置特定部336により特定されたドローン位置と、作業員位置特定部337により特定された作業員位置との間の距離が閾値以下であるか否かを判定(つまり、接近しているか否かを判定)する。
退避通知部339は、接近判定部338により作業員位置とドローン位置との間の距離が閾値以下であると判定された場合に、作業員位置からの退避を促す情報を作業員用端末Tmへ送信することで作業員Wmに対して該退避を促す通知を行う。これにより、作業員Wmは作業員用端末Tmを使用していることから手動点検の完了後に、別の装置(例えば、警報装置)を用いることなく、拠点管理サーバMSは、作業員用端末Tmからの位置情報の取得と、作業員用端末Tmを介して退避を促す通知の両方を行うことができ、作業員Wmの安全性を高めることができる。
[2.ドローン拠点用システムSの動作]
次に、ドローン拠点用システムSの動作について説明する。なお、以下の動作の説明においては、作業員用端末T1を使用する作業員W1がドローン拠点B1で作業する場合を例にとって説明する。
(2-1.ドローン一覧表示処理)
先ず、図9を参照して、作業員用端末T1にドローン一覧が表示される際の動作について説明する。図9は、作業員用端末T1(制御部25)及び拠点管理サーバMS(制御部33)により実行されるドローン一覧表示処理の一例を示すシーケンス図である。作業員用端末T1において、作業員W1の指示に応じて作業員用アプリケーションが起動すると、ログイン画面がディスプレイに表示される。そして、作業員用端末T1は、ログイン画面を通じて作業員W1により入力されたユーザID及びパスワードを含むログイン要求を拠点管理サーバMSへ送信する(ステップS1)。
次いで、拠点管理サーバMSは、作業員用端末T1からのログイン要求を受信すると、該ログイン要求に応じて、ログイン処理部331によりログイン処理を行う(ステップS2)。かかるログイン処理では、ログイン要求に含まれるユーザID及びパスワードの組が登録されているか否かが判定される。例えば、ログイン要求に含まれるユーザID及びパスワードの組が作業員管理データベース323に格納されている場合、ユーザID及びパスワードの組が登録されていると判定され、作業員用端末T1を使用する作業員W1がログインする。
次いで、拠点管理サーバMSは、作業員管理データベース323を参照して、ログインした作業員W1のユーザIDに拠点IDが対応付けられているか否かを判定する(ステップS3)。作業員W1のユーザIDに拠点IDが対応付けられていると判定された場合(ステップS3:YES)、処理はステップS4へ進む。一方、作業員W1のユーザIDに拠点IDが対応付けられていないと判定された場合(ステップS3:NO)、処理はステップS5へ進む。
ステップS4では、拠点管理サーバMSは、作業員W1のユーザIDに対応付けられている拠点IDに基づいて、作業員W1が担当するドローン拠点B1を担当拠点特定部332により特定する。一方、ステップS5では、拠点管理サーバMSは、上述したように、作業員用端末T1から取得した位置情報に基づいて、作業員W1がログインしたときの位置を担当拠点特定部332により特定する。次いで、拠点管理サーバMSは、ステップS4で特定された位置と、拠点管理データベース321で管理されている各ドローン拠点B1の設置エリアを示す位置情報とに基づいて、上述したように、作業員W1が担当するドローン拠点B1を担当拠点特定部332により特定する(ステップS6)。
次いで、拠点管理サーバMSは、ステップS4またはステップS6で特定されたドローン拠点B1の管轄下にあるドローンD1~D4のそれぞれの点検ステータス等をドローン管理データベース322から取得する(ステップS7)。このとき、ドローンD1~D4のそれぞれの点検結果情報がドローン管理データベース322から取得されてもよい。次いで、拠点管理サーバMSは、ステップS7で取得された点検ステータス及び機体ID等を含むドローン一覧を表示するための表示データを表示制御部333により作業員用端末T1へ送信する(ステップS8)。なお、表示データには、ドローンD1~D4のそれぞれの点検結果情報が含まれてもよい。
次いで、作業員用端末T1は、拠点管理サーバMSからのドローン一覧を表示するための表示データを受信すると、例えば、図4に示すように、該ドローン一覧をドローン一覧画面に表示させる(ステップS9)。次いで、作業員用端末T1は、作業員W1から操作・表示部21を介して受け付けられた指示に応じた処理を行う(ステップS10)。かかる処理において、例えば、図4に示すように、ドローンD3の詳細情報がドローン一覧画面に表示される。或いは、図5に示すように、ドローンD3用の飛行前チェック画面が表示される。作業員W1は、自身が行った手動点検の項目ごとに点検結果入力ボタンを選択することにより、該手動点検の結果を入力する。こうして入力された手動点検の結果は一時的にRAMに記憶される。また、作業員W1は、ドローンD3により行われた自動点検の結果を確認する。
次いで、作業員用端末T1は、作業員W1から操作・表示部21を介してチェック完了指示を受け付けたか否かを判定する(ステップS11)。チェック完了指示(例えば、図5に示すチェック完了ボタンBT31dの指定)を受け付けたと判定された場合(ステップS11:YES)、処理はステップS12へ進む。一方、チェック完了指示を受け付けていないと判定された場合(ステップS11:NO)、処理はステップS10に戻る。ステップS12では、作業員用端末T1は、作業員W1により入力され一時的に記憶された手動点検の結果、及び該手動点検されたドローンD4の機体IDを含む手動点検結果情報をユーザIDとともに拠点管理サーバMSへ送信する。
次いで、拠点管理サーバMSは、作業員用端末T1からの手動点検結果情報を受信すると、該手動点検結果情報から手動点検の結果及び機体IDを点検結果取得部334により取得する(ステップS13)。次いで、拠点管理サーバMSは、ステップS13で取得された手動点検の結果及び機体IDに基づいて、該機体IDにより特定されるドローンD4の点検ステータスをステータス更新部335により更新する(ステップS14)。次いで、拠点管理サーバMSは、ステップS14で更新された点検ステータス等を含むドローン一覧(つまり、更新されたドローン一覧)を表示するための表示データを表示制御部333により作業員用端末T1へ送信する(ステップS15)。
次いで、作業員用端末T1は、拠点管理サーバMSからのドローン一覧を表示するための表示データを受信すると、更新された点検ステータス等を含むドローン一覧を含むドローン一覧画面に表示させる(ステップS16)。その後、処理はステップS10に戻り、作業員W1は、例えばドローンD4についても手動点検を行い、その結果を入力することになる。
(2-2.退避通知処理)
次に、図10を参照して、作業員Wmに対して退避を促す通知が行われる際の動作について説明する。図10は、拠点管理サーバMS(制御部33)により実行される退避通知処理の一例を示すフローチャートである。なお、かかる動作の前提として、例えば、点検が完了したドローンDnのうち、出発予定時刻が決定されたドローンDnの機体ID及び出発予定時刻を登録する出発予定時刻監視リストが参照される。ここで、点検が完了したドローンDnとは、例えば、自動点検結果情報及び手動点検結果情報が受信されたドローンDnである。
図10に示す処理は、例えば、拠点管理サーバMSにより所定時間間隔(例えば、1分)で実行される。図10に示す処理が開始されると、拠点管理サーバMSは、現在時刻と出発予定時刻監視リストに登録されている出発予定時刻とを比較し、出発予定時刻の所定時間前になったドローンDnがあるか否かを判定する(ステップS21)。出発予定時刻の所定時間前になったドローンDnがあると判定された場合(ステップS21:YES)、該ドローンDnが特定され、処理はステップS22へ進む。例えば、所定時間が5分であり、現在時刻が“9:55”であるとすると、出発予定時刻が“10:00”であるドローンDnが特定されることになる。一方、出発予定時刻の所定時間前になったドローンDnがないと判定された場合(ステップS21:NO)、処理は終了する。
ステップS22では、拠点管理サーバMSは、ステップS21で特定されたドローンDnのドローン位置をドローン位置特定部336により特定する。例えば、ドローン位置特定部336は、ドローンDnへ位置情報を要求することでドローンDnの位置情報を取得する。そして、ドローン位置特定部336は、取得した位置情報に基づいてドローンDnのドローン位置を特定する
次いで、拠点管理サーバMSは、ステップS21で特定されたドローンDnの手動点検を行った作業員Wmの作業員位置を作業員位置特定部337により特定する(ステップS23)。例えば、作業員位置特定部337は、作業員W1が使用している作業員用端末T1(つまり、ドローンD3の手動点検結果情報を送信した作業員用端末T1)へ位置情報を要求することで作業員用端末T1の位置情報を取得する。そして、作業員位置特定部337は、取得した位置情報に基づいて作業員Wmの作業員位置を特定する。
次いで、拠点管理サーバMSは、ステップS22で特定されたドローン位置とステップS23で特定された作業員位置との間の距離を算出する(ステップS24)。次いで、拠点管理サーバMSは、ステップS24で算出された距離が閾値(例えば、50cm~2m)以下であるか否かを接近判定部338により判定する(ステップS25)。算出された距離が閾値以下でないと判定された場合(ステップS25:NO)、処理はステップS21へ戻る。一方、算出された距離が閾値以下であると判定された場合(ステップS25:YES)、拠点管理サーバMSは、作業員位置からの退避を促す情報を作業員用端末T1へ送信することで作業員Wmに対して該退避を促す通知を行い(ステップS26)、処理はステップS21へ戻る。ステップS21に戻ると、出発予定時刻の所定時間前になった他のドローンDnがあるか否かが判定され、上記と同様の処理が行われる。
以上説明したように、上記実施形態によれば、拠点管理サーバMSは、作業員Wmが使用する作業員用端末Tmからのログイン要求に応じて、当該作業員Wmのログイン処理を行い、ログイン処理により作業員Wmがログインした場合に、当該作業員Wmが担当するドローン拠点Bm(担当拠点)を特定し、特定されたドローン拠点Bmの管轄下にある各ドローンDnの点検ステータスを含むドローン一覧を作業員用端末Tmに表示させる。そのため、作業員Wmは自身が担当するドローン拠点Bmの管轄下にある各ドローンDnの点検ステータスを一見して容易に把握することができ、ひいては、ドローン拠点Bmの管轄下にある各ドローンDnの点検の効率化を図ることができる。
なお、上記実施形態は本発明の一実施形態であり、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で上記実施形態から種々構成等に変更を加えてもよく、その場合も本発明の技術的範囲に含まれる。上記実施形態においては、ドローンDnが離陸する前の点検を行う作業員Wmが使用する作業員用端末Tmにドローン一覧を表示させる例について説明したが、ドローンDnがドローン拠点Bmに帰還して着陸する際の点検、または、ドローンDnがドローン拠点Bmにおいてメンテンスされる際の点検を行う作業員Wmが使用する作業員用端末Tmにドローン一覧を表示させてもよい。また、上記実施形態においては、無人飛行体の例としてドローンを例にとって説明したが、ドローン以外の飛行ロボットなどに対しても本発明は適用可能である。また、上記実施形態では、ログインした作業員W1のユーザIDに拠点IDが対応付けられているか否かを判定し、対応付けられていないと判定された場合に、作業員W1の位置情報に基づいて、担当拠点を特定するものとしたが、これに限られず、ログインした作業員W1のユーザIDに拠点IDが対応付けられているか否かを判定することなく、作業員W1の位置情報に基づいて担当拠点を特定する構成としてもよい。
<付記>
[1]本開示に係る情報処理装置は、無人飛行体が離着陸可能な拠点において前記無人飛行体の点検を行う作業員が使用する端末からのログイン要求に応じて、当該作業員のログイン処理を行うログイン処理手段と、前記ログイン処理により前記作業員がログインした場合に、当該作業員が担当する前記拠点を特定する拠点特定手段と、前記拠点特定手段により特定された拠点の管轄下にある複数の無人飛行体のそれぞれの現在の状態を含む一覧を前記端末に表示させる表示制御手段と、を備えることを特徴とする。これにより、作業員は自身が担当する拠点の管轄下にある各無人飛行体の現在の状態を一見して容易に把握することができ、ひいては、拠点の管轄下にある各無人飛行体の点検の効率化を図ることができる。
[2]上記[1]に記載の情報処理装置において、前記作業員がログインしたときの位置を特定する位置特定手段を更に備え、前記拠点特定手段は、前記位置特定手段により特定された位置に基づいて、前記作業員が担当する拠点を特定することを特徴とする。これにより、作業員がいつもと異なる拠点で作業する場合であっても、作業予定の拠点でログインするだけで、作業員は、拠点の管轄下にある無人飛行体の一覧を現在の状態とともに把握することができる。
[3]上記[1]または[2]に記載の情報処理装置において、前記点検が完了した前記無人飛行体の第1位置を特定する第1位置特定手段と、前記点検の完了後における前記作業員の第2位置を特定する第2位置特定手段と、前記点検が完了した前記無人飛行体の出発予定時刻の所定時間前になった場合に、前記第1位置と前記第2位置との間の距離が閾値以下であるか否かを判定する判定手段と、前記判定手段により前記距離が閾値以下であると判定された場合に、前記作業員に対して前記第1位置からの退避を促すための通知を行う通知手段と、を更に備えることを特徴とする。これにより、作業員は端末を使用していることから、作業員による点検の完了後に、別の装置を用いることなく、作業員の安全性を高めることができる。
[4]上記[1]乃至[3]の何れか一つに記載の情報処理装置において、前記無人飛行体の現在の状態は、前記無人飛行体の点検の実施状況と前記無人飛行体の点検の結果とのうち少なくとも何れか一方を含むことを特徴とする。これにより、作業員は、各無人飛行体の点検の実施状況と結果とのうち少なくとも何れか一方を一見して容易に把握することができる。
[5]上記[4]に記載の情報処理装置において、前記点検には、前記作業員により行われる前記無人飛行体の点検と、前記無人飛行体により行われる自動点検とのうち少なくとも何れか一方が含まれることを特徴とする。これにより、作業員は、自身が行う点検の実施状況と結果とのうち少なくとも何れか一方と、無人飛行体により行われる自動点検の実施状況と結果とのうち少なくとも何れか一方とを一見して容易に把握することができる。
[6]上記[1]乃至[5]の何れか一つに記載の情報処理装置において、前記点検は、前記無人飛行体が前記拠点から離陸する前の点検であることを特徴とする。これにより、作業員は、各無人飛行体の離陸前における最新の状態を一見して容易に把握することができる。
[7]上記[1]乃至[6]の何れか一つに記載の情報処理装置において、前記端末において前記作業員により入力された前記点検の結果を取得する第1取得手段と、前記第1取得手段により取得された前記点検の結果に基づいて、前記無人飛行体の現在の状態を更新する第1更新手段と、を更に備え、前記表示制御手段は、前記第1更新手段により更新された、前記無人飛行体の現在の状態を含む一覧を前記端末に表示させることを特徴とする。これにより、作業員は、自身が行った点検の結果に基づき更新される無人飛行体の最新の状態を一見して容易に把握することができる。
[8]上記[1]乃至[7]の何れか一つに記載の情報処理装置において、前記無人飛行体により行われた自動点検の結果を取得する第2取得手段と、前記第2取得手段により取得された前記自動点検の結果に基づいて、前記無人飛行体の現在の状態を更新する第2更新手段と、を更に備え、前記表示制御手段は、前記第2更新手段により更新された、前記無人飛行体の現在の状態を含む一覧を前記端末に表示させることを特徴とする。これにより、作業員は、無人飛行体が行った自動点検の結果に基づき更新される無人飛行体の最新の状態を一見して容易に把握することができる。
[9]本開示に係る情報処理方法は、1または複数のコンピュータにより実行される情報処理方法であって、前記コンピュータが、無人飛行体が離着陸可能な拠点において前記無人飛行体の点検を行う作業員が使用する端末からのログイン要求に応じて、当該作業員のログイン処理を行うステップと、前記コンピュータが、前記ログイン処理により前記作業員がログインした場合に、当該作業員が担当する前記拠点を特定するステップと、前記コンピュータが、前記特定された拠点の管轄下にある複数の無人飛行体のそれぞれの現在の状態を含む一覧を前記端末に表示させるステップと、を含むことを特徴とする。
[10]本開示に係るプログラムは、無人飛行体が離着陸可能な拠点において前記無人飛行体の点検を行う作業員が使用する端末に含まれるコンピュータに、所定のサーバへログイン要求を送信するステップと、前記ログイン要求に応じてログインした前記作業員が担当する前記拠点の管轄下にある複数の無人飛行体のそれぞれの現在の状態を含む一覧を前記サーバから取得して表示するステップと、を実行させることを特徴とする。