JP7469388B2 - 履歴管理装置及びプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、履歴管理装置及びプログラムに関する。
視覚センサで撮像した画像を処理する画像処理装置を備え、視覚センサによる対象物の検出結果等を用いて対象物のハンドリング等を行うように構成されたロボットシステムが知られている。例えば、特許文献1は、「視覚センサ51が撮影した画像データと、その画像データの処理結果及び撮影時の機械制御情報の少なくとも一方を含む撮影情報を記憶する比較的高速な第1記憶部52と、第1記憶部52よりも低速かつ大容量であり、第1記憶部52から撮影情報が転送される第2記憶部53と、第1記憶部52による撮影情報の記憶、及び第1記憶部52から第2記憶部53への撮影情報の転送を制御する記憶制御部54と、視覚センサ51が撮影した画像データを処理してワークWの視覚センサ51に対する位置及び向きを算出する画像処理部55と、オペレータが情報を入力可能な入力部56と、オペレータに情報を提示する表示部57とを備える画像処理システム」を記載する(段落0017)。
特許文献2は、「作業機器が、動作を制御する制御部と、制御部の動作中は、書き込まれた情報を保持し、当該作業機器に関する履歴情報が書き込まれる揮発性メモリと、書き替え可能な不揮発性メモリとを備え、制御部は、履歴情報を更新すべきイベントが発生する毎に、揮発性メモリ内の履歴情報を更新するように構成された更新処理部と、制御部への動作用電力の供給停止を予期した場合に、揮発性メモリ内の履歴情報を不揮発性メモリに書き込む書込処理を行うように構成された書込処理部とを備えること」を記載する(請求項1)。
特許文献3は、電子デバイスのコマンド処理部141が、表示履歴記憶部132が記憶する表示履歴に基づいて、表示開始位置を決定し、表示制御部142は、コマンド処理部141からの依頼に基づいて、コマンド処理部141から供給された画像データに指定された表示開始位置から表示させること、を記載する(段落0040-0041)。
特許文献4は、「ロボットの動作プログラム実行履歴を表す情報を記憶する手段と、プログラム実行履歴情報を読み出す手段と、該読み出されたプログラム実行履歴情報をディスプレイ上に表示させる手段とを有し;プログラム実行履歴情報には、実行されたプログラムを特定するプログラム名情報と、プログラムの実行順序を特定する情報と、該事項されたプログラム中の実行部分を特定する情報と、該実行部分に関して前進実行と後退実行の識別を可能にする情報が含まれていることを特徴とするプログラム実行履歴データ表示装置を備えたロボット制御装置」を記載する(請求項1)。
特開2021-5125号公報 特開2017-45390号公報 特開2021-12272号公報 特開平07-129220号公報
特許文献1に記載されたような画像処理システムにおいて、揮発性メモリからなる第1記憶部に一時保存された履歴を表示させることで実行時モニタを構成し、不揮発性メモリからなる第2記憶部に記録された履歴を読み込んで表示することで実行履歴画面を構成し得るが、これら実行時モニタ画面と実行履歴画面は、一般に、それぞれ独立した別個のものとして提供されることとなる。実行履歴の管理を行うユーザに利便性のある形で履歴情報を提示し、履歴情報の効率的な管理を可能にする履歴管理装置、プログラム等が望まれる。
本開示の一態様は、産業機械に関する所定の処理プログラムの実行結果を表す履歴情報を管理するための履歴管理装置であって、表示部と、履歴情報の前記表示部への表示を制御可能な履歴表示制御部と、を備え、前記履歴表示制御部は、履歴情報を記憶する第1記憶部と、履歴情報を記憶する第2記憶部であって前記第1記憶部と性質が異なる第2記憶部とから履歴情報を読み出して前記所定の処理プログラムの情報または前記所定の処理プログラムの処理の実行情報に基づいて所定の規則で並べて前記表示部に表示する、履歴管理装置である。
本開示の別の態様は、コンピュータのプロッセッサに、産業機械に関する所定の処理プログラムの実行結果を表す履歴情報を記憶する第1記憶部と、履歴情報を記憶する第2記憶部であって前記第1記憶部と性質が異なる第2記憶部とから履歴情報を読み出して、前記所定の処理プログラムの情報または前記所定の処理プログラムの処理の実行情報に基づいて所定の規則で並べて表示画面に表示する処理を実行させるための、プログラムである。本開示の更に別の態様は、産業機械に関する所定の処理プログラムの実行結果を表す履歴情報を管理するための履歴管理装置であって、表示部と、情報の入力を受け付け可能な入力部と、履歴情報の前記表示部への表示を制御可能な履歴表示制御部と、を備え、前記履歴表示制御部は、履歴情報を記憶する第1記憶部と、履歴情報を記憶する第2記憶部であって前記第1記憶部と性質が異なる第2記憶部とから履歴情報を取得して、前記情報と、前記所定の処理プログラムの情報または前記所定の処理プログラムの処理の実行情報とに基づいて、履歴情報を並べて前記表示部に表示する、履歴管理装置である。
上記構成によれば、ユーザは、互いに性質の異なる第1記憶部及び第2記憶部に記憶された履歴情報を一元的に管理し、これらの履歴情報についての確認や操作を効率的に行うことが可能になる。
添付図面に示される本発明の典型的な実施形態の詳細な説明から、本発明のこれらの目的、特徴および利点ならびに他の目的、特徴および利点がさらに明確になるであろう。
一実施形態に係る履歴管理装置を含むロボットシステムの全体構成を表す図である。 画像処理装置、ロボット制御装置、及び教示操作盤のハードウェア構成例を表す図である。 画像処理装置、外部記憶装置、及びロボット制御装置に関する機能ブロック図である。 履歴表示に関する第1の実施例としての履歴表示画面を表す図である。 履歴画像及び実行結果の詳細を表示させた状態を表す図である。 更新停止モードにおける履歴表示画面の表示例を表す図である。 履歴表示制御部による履歴情報表示処理を表すフローチャートである。
次に、本開示の実施形態について図面を参照して説明する。参照する図面において、同様の構成部分または機能部分には同様の参照符号が付けられている。理解を容易にするために、これらの図面は縮尺を適宜変更している。また、図面に示される形態は本発明を実施するための一つの例であり、本発明は図示された形態に限定されるものではない。
図1は一実施形態に係る履歴管理装置を含むロボットシステム100の全体構成を表す図である。ロボットシステム100は、アーム先端部にハンド33を搭載したロボット30と、ロボット30を制御するロボット制御装置20と、ロボット制御装置20に接続された教示操作盤10と、ロボット30のアーム先端部に取り付けられた視覚センサ70と、画像処理装置50と、外部記憶装置60とを含む。ロボットシステム100は、視覚センサ70により作業台2に載置された対象物1(以下、ワーク1と記載する)に対し所定の処理(検出、判定等)を行い、ワーク1のハンドリングを行うように構成されたシステムである。
産業機械としてのロボット30は、ここでは、垂直多関節ロボットであるとしているが、他の種類のロボット、例えば直交座標型ロボット、スカラ型ロボット、パラレルリンク型ロボットが用いられても良い。ロボット制御装置20は、ロボット制御装置20内にロードされた動作プログラム或いは教示操作盤10から入力される指令にしたがってロボット30の動作を制御する。
画像処理装置50は、ロボット制御装置20に接続されている。画像処理装置50は、ロボット制御装置20から送られてくる指令に従って、視覚センサ70の制御、及び各種画像処理を行う機能を有する。画像処理装置50は、視覚センサ70で撮像された画像からワーク1の位置を検出し、検出されたワーク1の位置をロボット制御装置20に提供することができる。これにより、ロボット制御装置20は、教示位置を補正してワーク1の取り出し等を実行することができる。本実施形態において、画像処理装置50は、視覚センサ70による処理の実行結果としての履歴情報を記憶・管理する機能も備えており、履歴管理装置と位置付けることもできる。
視覚センサ70は、濃淡画像やカラー画像を撮像するカメラでも、距離画像や3次元点群を取得できるステレオカメラや3次元センサでもよい。画像処理装置50は、ワークのモデルパターンを保持しており、撮影画像中のワークの画像とモデルパターンとのパターマッチングによりワークを検出する画像処理を実行することができる。視覚センサ70はキャリブレーション済みであるものとし、画像処理装置50は、視覚センサ70とロボット30との相対位置関係を定義したキャリブレーションデータを保有しているものとする。これにより、視覚センサ70で撮像した画像上の位置を、作業空間に固定した座標系(ロボット座標系等)上の位置に変換することができる。
図2は、画像処理装置50、ロボット制御装置20、及び教示操作盤10のハードウェア構成例を表す図である。画像処理装置50は、プロセッサ51に対して、メモリ52(ROM、RAM(揮発性メモリ)、不揮発性メモリ等)、表示部53、キーボード及びタッチパネル(ソフトウェアキー)等の入力装置により構成される操作部54、入出力インタフェース55等がバスを介して接続された、一般的なコンピュータとしての構成を有していても良い。ロボット制御装置20は、プロセッサ21に対してメモリ22(ROM、RAM、不揮発性メモリ等)、入出力インタフェース23、各種操作スイッチを含む操作部24等がバスを介して接続された、一般的なコンピュータとしての構成を有していても良い。
教示操作盤10は、プロセッサ11に対して、メモリ12(ROM、RAM、不揮発性メモリ等)、表示部13、キーボード及びタッチパネル(ソフトウェアキー)等の入力装置により構成される操作部14、入出力インタフェース15等がバスを介して接続された、一般的なコンピュータとしての構成を有していても良い。なお、教示操作盤10に代えて、タブレット端末、スマートフォン、パーソナルコンピュータ等の各種情報処理装置を教示装置として用いても良い。
図3は、画像処理装置50、外部記憶装置60、及びロボット制御装置20に関する機能ブロック図である。図3に示すように、ロボット制御装置20は、動作プログラム123その他の各種情報を記憶する記憶部121と、動作制御部122とを有する。動作制御部122は、動作プログラム123或いは教示操作盤10からの指令にしたがってロボット30の動作を制御する。すなわち、動作制御部122は、動作プログラム123等を解釈してロボットの軌道を計画し、ロボット30の各軸を制御する指令を生成して、各軸のサーボモータのサーボ制御を実行する。
また、動作制御部122は、ロボット30の機械制御情報を画像処理装置50に提供する。ロボット30の機械制御情報は、各関節軸の位置(回転位置)や、所定の制御部位(例えば、TCP(ツールセンターポイント))の位置姿勢である。画像処理装置50は、視覚センサ70を用いた処理の実行結果に関する履歴情報の一部として、ロボット制御装置20から得られた機械制御情報を含めることができる。
画像処理装置50は、入力部151と、第1記憶部152と、画像処理部153と、記憶制御部154と、履歴表示制御部155とを有する。外部記憶装置60は、第2記憶部161を有する。なお、図3では、画像処理装置50中に表示部53を含めている。
入力部151は、操作部54(キーボード、マウス、タッチパネル等の入力装置)を介したデータ入力を受け付ける機能を有する。入力部151は、更に、通信回線を介して他の制御装置やコンンピュータから入力を受ける機能を有していても良い。表示部53は、各情報を表示する表示装置である。表示部53は、操作部54としてのタッチパネルと一体に構成されるものであっても良い。画像処理部153は、パターンマッチングにより撮像画像からワークの位置姿勢を検出する処理等の各種画像処理を行う機能を有する。
第1記憶部152は、視覚センサ70による処理の実行結果(履歴画像、処理の実行結果詳細等を含む)、及び、撮影時の機械制御情報を含む履歴情報を記憶する比較的高速なメモリである。なお、メモリについて高速、低速などと言うときには読み書き速度を表す。第1記憶部152は、特に限定されないが、例えばDRAM、SRAM等の揮発性メモリによって構成することができる。第1記憶部152は、複数の履歴情報を記憶できる容量を有する。これにより、視覚センサ70によって撮影された現在の画像データを処理すると同時に、過去の撮影情報の第2記憶部161への転送及び第1記憶部152からの消去を行うことができるので、第1記憶部152に係る処理がロボットシステム100の動作を遅延させることを抑制できる。また、複数の履歴情報を記憶できることで、記憶された履歴情報を利用し、視覚センサによる処理についての過去の実行に遡って問題等の調査を行うことが可能である。
外部記憶装置60の第2記憶部161は、第1記憶部152と性質(すなわち、記憶装置としての性能)が異なる。第2記憶部161は、第1記憶部152よりも低速且つ大容量のメモリである。第2記憶部161は、特に限定されないが、例えば、フラッシュメモリ、SSD(Solid State Drive)、ハードディスクドライブ、光ディスクドライブ等の不揮発性メモリによって構成することができる。第2記憶部161は、ロボットシステム100の比較的長期間の運転に際して取得される撮影情報を記憶できる容量を有する。第2記憶部161は、第1記憶部152から転送される履歴情報を記憶するものであっても良く、或いは、第2記憶部162に、視覚センサ70による処理の実行結果としての履歴情報がダイレクトに書き込まれても良い。
第2記憶部161は、撮影情報を第1記憶部152とは異なる形式のデータとして記憶しても良い。この場合、記憶制御部154は、撮影情報を、第1記憶部152に格納する場合とは異なる形式のデータとして第2記憶部161にダイレクトに格納しても良い。或いは、記憶制御部154は、第1記憶部152から読み出した撮影情報を異なる形式のデータに変換して第2記憶部に書き込んでも良い。一例として、第2記憶部161は、第1記憶部152における撮影情報のテキストデータを圧縮したデータファイルとして記憶しても良い。
記憶制御部154は、第1記憶部152による履歴情報の記憶、第2記憶部161による履歴情報の記憶、第1記憶部152から第2記憶部161への履歴情報の転送等の、履歴情報の記憶に係わる制御を実行する。記憶制御部154は、視覚センサ70から得られる画像データと、視覚センサ70を用いた処理の実行結果と、機械制御情報等とを紐づけて一つの履歴情報として第1記憶部152或いは第2記憶部161に記憶させる。
本実施形態において、記憶制御部154は、以下のような動作手順で履歴情報の記憶を行っても良い。

(a1)視覚センサを用いた処理プログラム(撮影を含む)が実行される度に、履歴情報を第1記憶部152に記憶する。
(a2)第1記憶部152に記憶されるデータ量が一杯になるか、或いは、所定のデータ量を超えた場合、古いものから順に履歴情報を第2記憶部161に転送し、第2記憶部161に転送した履歴情報は第1記憶部152から削除する。

以上の動作により、第1記憶部152に一時的に記憶された履歴情報を第2記憶部161に漏れなく記憶させることができる。
なお、記憶制御部154は、上記手順(a2)を自動的には行わないように構成されていても良い。すなわち、第1記憶部152から第2記憶部161への履歴情報の転送はユーザ操作に委ねられる構成であっても良い。
履歴表示制御部155は、第1記憶部152及び第2記憶部161に記憶された履歴情報を操作者が迅速且つ効率的に確認するための機能を提供する。履歴表示制御部155は、比較的高速な揮発性メモリにより構成される第1記憶部152に記憶された履歴情報と、比較的低速・大容量の不揮発性メモリにより構成される第2記憶部161に記憶された履歴情報とを、これら第1記憶部152及び第2記憶部161から読み出して同時に表示画面に表示する。このように履歴表示制御部155は、異なる性質のメモリである第1記憶部152と第2記憶部161の双方から履歴情報を読み出して同時に表示する。これにより、互いに性質の異なる第1記憶部152と第2記憶部161に記憶されている履歴情報を一元的に管理し、これら履歴情報についての確認や操作を効率的に行うことが可能となる。
図4を参照し、履歴表示制御部155により実行される履歴情報の表示例について説明する。図4は、例示として、履歴表示制御部155により表示部53に表示される履歴表示画面200を示す図である。なお、図4から図6を参照し以下で説明する動作例は、第1記憶部152から第2記憶部161への履歴情報の転送は自動的には行われず、ユーザ操作に委ねられている場合を想定する。
図4に示すように、履歴表示画面200は、履歴情報を表示する履歴情報表示領域210と、履歴の表示に関する各種コマンドボタンが配置されたコマンド配置領域220とを含む。履歴情報表示領域210には、第1記憶部152及び第2記憶部161から読み込まれた履歴情報が所定の規則により並べられて同時に表示される。図4では、履歴情報表示領域210に4つの履歴情報が表示されているが、スクロールバー211を操作することで5番目以降の履歴情報を表示させることもできる。
履歴表示制御部155は、第1記憶部152に記憶された履歴情報と第2記憶部161に記憶された履歴情報とを同時に表示する動作を、以下のような処理により実現する。履歴表示制御部155は、第1記憶部152(揮発性メモリ)と第2記憶部161(不揮発性メモリ)のそれぞれから履歴情報を読み出し、2つの配列にそれぞれ格納する。第1記憶部152からの履歴情報を格納する配列をM1(i)、第2記憶部161からの履歴情報を格納する配列をM2(i)とする。履歴表示制御部155は、これら2つの配列を統合して、所定の規則で並べ替え、一つの表示用配列A(i)に格納する。なお、図4では、所定の規則として、履歴情報を時刻順(処理の実行時刻順)に並べ替えた例を図示している。
さらに、履歴表示制御部155は、表示用配列A(i)を作成する際に、各履歴情報が第1記憶部152と第2記憶部161のどちらに属するかを表すフラグを持たせるようにする。そして、履歴表示制御部155は、表示用配列A(i)に格納された履歴情報を履歴表示画面200に表示する。また、履歴表示制御部155は、上述のフラグに基づいて、各履歴情報に対して、それがどの記憶部に属するかを表す画像(マーク)を識別情報として付加する。図4は、履歴情報表示領域210に、表示用配列A(i)中の最新の4つの履歴情報が表示された状態を示している。
また、図4では、1番目から3番目の履歴情報に対して、第1記憶部(揮発性メモリ)に属するものであることを示すマーク251が表示され、4番目の履歴情報に対して、第2記憶部(不揮発性メモリ)に属するものであることを示すマーク252が付加されている。これらのマーク251、252により、ユーザは、各履歴情報が第1記憶部(揮発性メモリ)と第2記憶部(不揮発性メモリ)のどちらに属するものであるかを瞬時に把握することができる。
図4に例示した履歴表示画面200には、履歴情報として、実行時刻261、イベント262、データ名263、実行時間264、ステータス265などが含まれている。実行時刻261は、視覚センサによる処理プログラムが実行された時刻を表す。イベント262は、視覚センサ70による処理の内容を表す。データ名263は、処理プログラム名を表す。実行時間264は、処理プログラムの実行時間(サイクルタイム)を表す。ステータス265は、処理プログラムの実行結果を表す。
イベント262の欄における「検出」は、処理プログラムの内容が視覚センサを用いたワークの検出処理であることを表す。イベント262における「学習画像追加」は、処理プログラムの内容が、パターンマッチ等に関する学習用の画像を追加するための処理であることを表す。ステータス265における「正常終了」は、検出等の処理が正常に終了したことを表す。検出処理においてワークの未検出等が発生した場合には、ステータス265の欄には、例えば「検出エラー」との表示がなされる。
コマンド配置領域220は、履歴情報表示領域210に表示すべき履歴情報の条件を指定するための日付指定欄271、及び表示条件指定欄272を含む。日付指定欄271に日付を指定すると、履歴表示制御部155は、表示用配列A(i)中の履歴情報のうち、当該日付を有する履歴情報のみを履歴情報表示領域210に表示する。表示条件指定欄272には、履歴情報の表示条件を指定することができる。例えば、表示条件指定欄272に、「ステータス 正常終了」を指定することで、正常終了した処理のみを履歴情報表示領域210に表示させることができる。なお、日付指定欄271と表示条件指定欄272の双方に指定が成されている場合には、履歴表示制御部155は、それらの条件をAND条件として、履歴情報を抽出して表示しても良い。
履歴表示制御部155は、履歴情報表示領域210に一度に含める履歴情報の数を一定の数に制限するように構成されていても良い。例えば、履歴情報表示領域210に一度に含める履歴情報の数を20件に制限することで、一度に多数の履歴情報が履歴情報表示領域210に含められ、確認が煩雑になる事態が生じることを回避することができる。操作者は、次の20件の履歴情報を履歴情報表示領域210に読み込むためのボタン273を押下することで、次の20件の履歴情報を履歴情報表示領域210に含めることができる。
コマンド配置領域220には、更に、更新ボタン274が配置されている。この更新ボタン274が押下された場合、履歴表示制御部155は、第1記憶部152及び第2記憶部161から履歴情報を新たに読み出して、履歴情報表示領域210の表示内容を更新する。
履歴表示制御部155が第1記憶部152及び第2記憶部161の双方から読み込んだ履歴情報を並べ替える場合の所定の規則としては、図4に示した実行時刻で並べる例以外にも、履歴情報に含まれる諸パラメータに基づいた並べ替えを行うこともできる。履歴表示制御部155は、並べ替えのための所定の規則として、以下の1以上を採用しても良い。
(b1)処理の実行時刻に基づき前記履歴情報を並べ替える。
(b2)処理の実行結果を表すステータスに基づき履歴情報を分類して並べ替える。
(b3)処理の内容を表す情報(図4における「イベント」)に基づき履歴情報を分類して並べ替える。
(b4)処理のプログラム名に基づき履歴情報を分類して並べ替える。
(b5)処理プログラムの実行時間に基づき履歴情報を並べ替える。
例えば、上記規則(b2)、(b3)、(b4)のいずれかで履歴情報をグループ分けした上で、各グループにおいて履歴情報を実行時刻順で並べるようにしても良い。
履歴情報に含まれる履歴画像や検出結果の詳細を確認したい場合、ユーザは、履歴情報表示領域210内で履歴情報を選択する操作を行うことでこれらの情報を表示させることができる。例えば、履歴情報表示領域210内で履歴情報を選択して所定のボタンを操作する、履歴情報表示領域210内で履歴情報をダブルクリックする等の操作で履歴画像等が表示されても良い。図5に、履歴情報表示領域210内で履歴情報を選択することで、履歴画像及び検出結果の詳細を示す履歴画像表示領域230が表示された状態を示す。ここでは、図4の履歴情報表示領域210において1番目の履歴情報281が選択され、この選択された履歴情報281についての履歴画像及び実行結果の詳細が、履歴画像表示領域230に表示されているものとする。
図5に示すように、履歴画像表示領域230は、履歴画像Gと詳細な検出結果231とを含む。検出結果231には、ワークの検出個数、パターンマッチのスコア、コントラスト、検出画像の歪み、回転角度の諸パラメータが含まれている。操作者は、履歴画像表示領域230の内容を必要に応じ確認することで、当該履歴情報を第2記憶部161に記憶させるか否かを判断することもできる。
なお、図5では、選択された一つの履歴情報について、履歴画像等を含む詳細情報を表示する例について示したが、履歴情報表示領域210内で2以上の履歴情報が選択可能であり、当該選択された2以上の履歴情報についての履歴画像を含む詳細情報が表示画面に同時に表示される構成であっても良い。この場合、操作者は、第1記憶部152に記憶された履歴画像と、第2記憶部161に記憶された履歴画像(つまり、異なる性質のメモリデバイスにそれぞれ記憶された履歴画像)を表示画面で同時に確認することも可能である。複数の履歴画像を同時表示することによって、操作者は、画像の比較を容易に行うことができるようになり、未検出の場合の問題の特定や、第1記憶部152の履歴情報を第2記憶部161に記憶させるか否かの判断等を迅速かつ的確に行うことができるようになる。
また、履歴表示画面200は、「自動更新モード」と「更新停止モード」を切り替えるための切替ボタン275を含んでいる。自動更新モードは、履歴表示制御部155が、第1記憶部152及び第2記憶部161からの履歴情報の読み込み及び表示(すなわち、履歴情報の更新)を自動的に繰り返す動作モードである。繰り返しの周期は、一例として、数秒程度であっても良い。更新停止モードは、第1記憶部(揮発性メモリ)からの履歴情報の読み込みを停止する動作モードである。すなわち、表示用配列A(i)への第1記憶部(揮発性メモリ)からの上書きが停止される。なお、図4及び図5の履歴表示画面200では、自動更新モードに設定されている。
図6に、図4又は図5の履歴表示画面200において切替ボタン275を操作することにより更新停止モードに設定した状態の履歴表示画面200Aを示す。更新停止モードでは、第1記憶部152から履歴情報の新たな読み込みは行われない。これにより、履歴表示画面200Aでは、第1記憶部152(揮発性メモリ)からの履歴情報は更新されることなく、維持された状態となる。この場合、履歴表示画面200Aに表示されている、第1記憶部152(揮発性メモリ)からの履歴情報を、時間を十分にかけて確認することができるようになる。
図6では、更新停止モードにおいて、ユーザが1番目の履歴情報を選択して第2記憶部に転送する操作を行うことで、1番目の履歴情報の記憶場所を示すマークが第2記憶部161に属することを表すマーク252に変わった状態を示している。
図7に、以上説明した自動更新モード及び更新停止モードを含む履歴情報表示処理を表すフローチャートを示す。本履歴情報表示処理は、例えば、所定のユーザ操作により起動され、履歴表示制御部155(すなわち、画像処理装置50のプロセッサ51)による制御の下で実行される。ステップS1では、処理の制御に用いるフラグFを初期化する。履歴表示処理が最初に起動された状態では、自動更新モードにあるものとする。
ここでは、F=0であるため、ステップS2においてNO判定がなされ、第1記憶部152(揮発性メモリ)から履歴情報を読み出す処理(ステップS4)と、第2記憶部161(不揮発性メモリ)から履歴情報を読み出す処理(ステップS5)とが並列的に実行される。
次に、履歴表示制御部155は、第1記憶部152と第2記憶部161の双方から読み込んだ履歴情報を所定の規則で並び替え(ステップS6)、表示部53に表示する(ステップS7)。本履歴表示処理を終了させるユーザ操作がなされていない場合(S8:NO)、履歴表示制御部155は、所定の周期でステップS2、S5からの処理を繰り返す。
2回目以降の処理では、F=1(ステップS9)に設定されているため、ステップS2ではYES判定がなされ、更新停止モードに設定されているか否かが判定される(ステップS3)。更新停止モードの場合(S3:YES)、ステップS4をスキップする。更新停止モードでない場合(すなわち、自動更新モードである場合)(S3:NO)、第1記憶部152からの履歴情報の読み込みが行われる(ステップS4)。
以上の履歴表示処理により、図4から図6を参照して説明した自動更新モード及び更新停止モードでの履歴表示が実行されることとなる。
なお、図7では、自動更新モードにおいて第1記憶部152及び第2記憶部161の双方から読み込みを繰り返す動作例を示したが、自動更新モードにおいて第2記憶部161からの読み込みは最初の一度のみとし、第1記憶部152からの読み込みのみを繰り返して表示内容を更新するようにしても良い。
以上説明したように、本実施形態によれば、性能の異なる第1記憶部152と第2記憶部161とから読み込まれた履歴情報が同時に表示画面に表示されるため、ユーザは、ロボットシステム100に記録されている過去の履歴情報から、現在の処理の実行結果に関する最新の履歴情報に至るまでの履歴情報を一元的に管理することが可能になる。すなわち、履歴情報を確認すること、必要な履歴情報を不揮発性メモリへ転送すること等の操作を効率的に行うことが可能となる。
履歴情報に画像データが含まれる場合、第1記憶部152(揮発性メモリ)に記憶された履歴情報を全て第2記憶部161(不揮発性メモリ)に記憶する構成とすると、第2記憶部161の容量が大量に使われてしまったり、第2記憶部161の記憶に時間がかったりすることとなるが、上述の実施形態によれば、操作者は、上述の履歴表示画面200、200Aを確認しながら、必要な履歴情報を選択的に第1記憶部152から第2記憶部161に転送して記憶させることが可能である。これにより、第2記憶部161の記憶容量を節約することが可能となる。なお、履歴表示画面200、200A上での履歴情報の選択、選択された履歴情報の第1記憶部152から第2記憶部161への転送は、履歴表示制御部155による制御の下で行われても良い。
以上、典型的な実施形態を用いて本発明を説明したが、当業者であれば、本発明の範囲から逸脱することなしに、上述の各実施形態に変更及び種々の他の変更、省略、追加を行うことができるのを理解できるであろう。
上述の実施形態における履歴管理装置としての機能は、第1記憶部(例えば揮発性メモリ)に履歴が保存され、第1記憶部と性質の異なる第2記憶部(例えば不揮発性メモリ)に第1記憶部から転送される履歴が格納されるように構成された、各種産業機械のシステムに適用することができる。
上述の実施形態では、履歴管理装置としての画像処理装置50に、第2記憶部161としての外部記憶装置60が接続される構成を例示したが、第2記憶部161として機能する不揮発性メモリが履歴管理装置としての画像処理装置50に内蔵されていても良い。
上述の実施形態では、履歴管理装置としての機能を、画像処理装置50に搭載する場合の構成例について説明したが、これは例示であり、履歴管理装置としての機能をロボットシステム内の他の装置において実現しても良い。例えば、履歴管理装置としての機能を教示操作盤において実現するようにしても良い。例えば、教示操作盤10が、履歴表示制御部155としての機能を備え、画像処理装置50内の第1記憶部152及び外部記憶装置60の第2記憶部161から履歴情報を読み出して教示操作盤10の表示部13に履歴表示を行っても良い。なお、履歴情報に関し上述の実施形態で記載した各種情報は例示であり、履歴情報は、撮影画像、処理の内容或いは実行結果に係わる情報、機械制御情報の少なくともいずれかを含む情報であっても良い。
上述の実施形態において、更新停止モードは、履歴表示制御部155が、第1記憶部152(揮発性メモリ)からの履歴情報の新たな読み込みを停止することにより実現されていた。これに替え、更新停止モードは、記憶制御部154による第1記憶部152(揮発性メモリ)への履歴情報の書き込みを停止することにより実現されても良い。
図3に示したロボット制御装置及び画像処理装置の機能ブロックは、これらの装置のプロセッサが記憶装置に格納された各種ソフトウェアを実行することで実現されるものであっても良く、或いは、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等のハードウェアを主体とした構成により実現されるものであっても良い。
上述した実施形態における履歴情報表示処理等の各種の処理を実行するプログラムは、コンピュータに読み取り可能な各種記録媒体(例えば、ROM、EEPROM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ、磁気記録媒体、CD-ROM、DVD-ROM等の光ディスク)に記録することができる。
1 ワーク
2 作業台
10 教示操作盤
20 ロボット制御装置
30 ロボット
33 ハンド
50 画像処理装置
11、21、51 プロセッサ
12、22、52 メモリ
13、53 表示部
14、24、54 操作部
15、23、55 入出力インタフェース
60 外部記憶装置
70 視覚センサ
100 ロボットシステム
121 記憶部
122 動作制御部
123 動作プログラム
151 入力部
152 第1記憶部
153 画像処理部
154 記憶制御部
155 履歴表示制御部
161 第2記憶部
200、200A 履歴表示画面
210 履歴情報表示領域
220 コマンド配置領域
230 履歴画像表示領域

Claims (16)

  1. 産業機械に関する所定の処理プログラムの実行結果を表す履歴情報を管理するための履歴管理装置であって、
    表示部と、
    履歴情報の前記表示部への表示を制御可能な履歴表示制御部と、を備え、
    前記履歴表示制御部は、履歴情報を記憶する第1記憶部と、履歴情報を記憶する第2記憶部であって前記第1記憶部と性質が異なる第2記憶部とから履歴情報を読み出して前記所定の処理プログラムの情報または前記所定の処理プログラムの処理の実行情報に基づいて所定の規則で並べて前記表示部に表示する、履歴管理装置。
  2. 前記第1記憶部は、前記第2記憶部よりも読み書き速度が高速な記憶装置からなる、請求項1に記載の履歴管理装置。
  3. 前記第2記憶部は、前記第1記憶部よりも記憶容量が大きい記憶装置からなる、請求項1又は2に記載の履歴管理装置。
  4. 前記第1記憶部は揮発性メモリからなり、前記第2記憶部は不揮発性メモリからなる、請求項1から3のいずれか一項に記載の履歴管理装置。
  5. 前記履歴表示制御部は、前記表示部に表示される前記履歴情報の各々について、前記第1記憶部と前記第2記憶部のいずれに属するかを示す識別情報を表示する、請求項1から4のいずれか一項に記載の履歴管理装置。
  6. 前記履歴表示制御部は、前記第1記憶部から前記第2記憶部に前記履歴情報が転送された場合に、当該履歴情報に対して表示していた前記識別情報を、前記第1記憶部に属することを示す表示から前記第2記憶部に属することを示す表示に変更する、請求項5に記載の履歴管理装置。
  7. 前記履歴表示制御部は、少なくとも前記第1記憶部からの前記履歴情報の読み出しを繰り返し実行し、前記第1記憶部から前記履歴情報を新たに読み出す度に、当該新たに読み出された履歴情報を用いて、前記表示部上の前記履歴情報の表示内容を更新する自動更新モードを有する、請求項1から6のいずれか一項に記載の履歴管理装置。
  8. 前記履歴表示制御部は、前記第1記憶部からの前記履歴情報の新たな読み出しを停止する更新停止モードを有する、請求項7に記載の履歴管理装置。
  9. 前記履歴表示制御部は、前記第1記憶部と前記第2記憶部とから読み出した前記履歴情報を前記所定の規則で並べ替えて前記表示部に表示する、請求項1から8のいずれか一項に記載の履歴管理装置。
  10. 前記所定の規則は、
    (1)前記所定の処理プログラムの実行時刻に基づき前記履歴情報を並べ替える、
    (2)前記所定の処理プログラムの実行結果を表すステータスに基づき前記履歴情報を分類して並べ替える、
    (3)前記所定の処理プログラムの内容を表す情報に基づき前記履歴情報を分類して並べ替える、
    (4)前記所定の処理プログラムのプログラム名に基づき前記履歴情報を分類して並べ替える、
    (5)前記所定の処理プログラムの実行時間に基づき前記履歴情報を並べ替える、
    の少なくともいずれかを含む、請求項9に記載の履歴管理装置。
  11. 前記履歴表示制御部は、前記第1記憶部及び前記第2記憶部から読み出した前記履歴情報のうち、所定の表示条件に適合するものを前記表示部に表示する請求項1から10のいずれか一項に記載の履歴管理装置。
  12. 前記履歴表示制御部は、前記表示部に同時に表示されている、前記第1記憶部に属する複数の前記履歴情報のうち、選択された履歴情報を前記第2記憶部に転送する、請求項1から11のいずれか一項に記載の履歴管理装置。
  13. 前記所定の処理プログラムは、視覚センサを用いた処理プログラムである、請求項1から12のいずれか一項に記載の履歴管理装置。
  14. 前記履歴表示制御部は、前記第1記憶部及び前記第2記憶部から読み出された前記履歴情報のうち、選択された2以上の履歴情報に含まれる履歴画像を前記表示部に同時に表示する、請求項13に記載の履歴管理装置。
  15. コンピュータのプロセッサに、
    産業機械に関する所定の処理プログラムの実行結果を表す履歴情報を記憶する第1記憶部と、履歴情報を記憶する第2記憶部であって前記第1記憶部と性質が異なる第2記憶部とから履歴情報を読み出して、前記所定の処理プログラムの情報または前記所定の処理プログラムの処理の実行情報に基づいて所定の規則で並べて表示画面に表示する処理を実行させるための、プログラム。
  16. 産業機械に関する所定の処理プログラムの実行結果を表す履歴情報を管理するための履歴管理装置であって、
    表示部と、
    情報の入力を受け付け可能な入力部と、
    履歴情報の前記表示部への表示を制御可能な履歴表示制御部と、を備え、
    前記履歴表示制御部は、履歴情報を記憶する第1記憶部と、履歴情報を記憶する第2記憶部であって前記第1記憶部と性質が異なる第2記憶部とから履歴情報を取得して、前記情報と、前記所定の処理プログラムの情報または前記所定の処理プログラムの処理の実行情報とに基づいて、履歴情報を並べて前記表示部に表示する、履歴管理装置。
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