JP7468782B2 - 被測定物の3次元の絶対位置の計測方法、および溶融物位置の検出方法 - Google Patents

被測定物の3次元の絶対位置の計測方法、および溶融物位置の検出方法 Download PDF

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Description

本発明は、画像で被測定物上の被測定点の3次元の絶対位置を計測する技術に関する。
3次元画像計測とは、カメラで撮影された被写体の3次元空間内における位置や被写体の3次元形状および長さ等を撮影画像から測定することである。3次元画像計測の具体的な方法は多岐にわたる。
例えば、2台のカメラを用いて測定対象を撮影して三角測量を行う例がある。三角測量では、撮影カメラ2台の距離も既知であり、測定対象の1点と2台のカメラが作る三角形のすべての角度も取得可能であるため、測定対象の3次元座標を得る事ができる。また前記の方法で測定対象の位置が時間経過で変化しない場合、カメラを2台用いなくとも、1台のカメラを移動させながら撮影を行うことでも三角測量を適用できる。特許文献1では、ある3次元空間内に存在する測定対象の位置を知りたいとき、1台のカメラを異なる位置およびアングルで撮影して三角測量を適用する手法を取っている。
一方、3次元画像計測の中にはカメラ1台および画像1枚のみを用いて被写体の3次元座標を算出する単眼視法と呼ばれる手法も存在する。特許文献2では、撮影において3次元座標が既知の基準点4つを撮影して、カメラレンズの歪みやカメラ位置およびアングルを算出することによって、測定対象の3次元座標を算出している。
ところで、製鉄プロセスの中には、鉄鉱石およびコークスを溶鉱炉において高温高圧条件で反応させ、溶銑を製造する製銑工程が存在する。製銑工程では、主に高炉と呼ばれる溶鉱炉で溶銑を生産する。溶銑は約1500℃の超高温流体であり高炉の下部の出銑孔から排出されるが、排出終了間際には残銑滓の液面が下がることで、炉内ガスが出銑孔から勢いよく噴き出る出銑荒れという現象が生じる。この勢いよく吹き出るガスには一酸化炭素ガスが含まれている。出銑時に出銑荒れで飛び散った溶銑による火傷や噴き出した一酸化炭素ガスによる酸素欠乏症などの危険が伴い、製銑工場では人が立ち寄れない危険領域が存在する。そのため、危険領域内で特定物体の長さ及び物体間の距離を測定しなければならない場合、カメラを用いた3次元画像計測による測定が有効である。
特開2006-258486号公報 特開2012-027000号公報
特許文献1の技術では、カメラ1台を移動させて2回以上撮影を行う工程があり、カメラを移動させる機器や機械が別途必要であるため、技術を適用するために必要なハードウェアが多い。また、2回以上の撮影が必須であるため、本技術で扱わなければならないデータ数が多く複雑となり、適用が容易ではない。その上、三角測量を行って測定を行っているため、測定対象点とカメラの距離がカメラの移動距離に比べて大幅に大きいと誤差が生じやすくなる。つまり、測定対象までが遠く、カメラを設置できる場所が狭い場合は実施できず、設置場所に制限のあるような高温の物体や有毒ガスが存在する工場内での物体の位置計測には適さない。
また、特許文献2の技術では単一カメラで既知の4点の座標(ただし、任意の3点は同一直線上に存在しない)を予め記憶して、そこからカメラ位置およびアングルを計算しなければならない。そのため、既知の点を4つも用意できる状況でなければならない。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、少なくとも1枚の画像から、人間が立ち入ってメジャー等で座標を直接測定できない危険領域内の測定であっても、離れた位置から被測定点の3次元の絶対位置を計測できる方法を提供することにある。
上記課題を解決するための手段は、以下の通りである。
[1] 3次元直交座標系を用いて、被測定物上の任意の3点を含む平面に存在する被測定点の3次元の絶対位置を画像から計測する方法であって、
基準とする点とカメラの相対位置を測定する工程と、
前記被測定点を前記カメラで撮影し画像を取得する工程と、
前記画像から前記被測定点の前記カメラのレンズ位置を原点とする3次元相対位置座標を算出する工程と、
前記相対位置と前記3次元相対位置座標とから前記被測定点の3次元の絶対位置を算出する工程と、を備える被測定物の3次元の絶対位置の計測方法。
[2] 前記平面が、前記3次元直交座標系の直交する3つの軸のうちの2つの軸を含む平面である[1]に記載の被測定物の3次元の絶対位置の計測方法。
[3] 前記被測定点が、前記平面に存在する流体上の点である[1]に記載の3次元の絶対位置の計測方法。
[4] 前記被測定点が、前記平面に存在する流体上の点である[2]に記載の3次元の絶対位置の計測方法。
[5] [1]~[4]のいずれかに記載の3次元の絶対位置の計測方法を用いて、溶鉱炉下部に溶融物を排出する排出孔を有する溶鉱炉から排出される溶融物上の被測定点の3次元の絶対位置を計測する溶融物位置の検出方法。
本発明は、少なくとも1枚の画像から被測定点の3次元の絶対位置を測定できる。そのため、人間が立ち入ってメジャー等で座標を直接測定できないような、流体が流出する領域や高温物体が存在する領域や有毒ガスが存在する危険領域内の被測定物の3次元の絶対位置を離れた位置から画像によって容易に計測することができる。
3次元空間内の点Pと画像内の点P’の3次元空間内の位置関係を示した模式図である。 実施例1の装置の全体を示した写真である。 実施例1で設定した3次元絶対座標系を示した写真である。 実施例1のカメラ24で撮影した画像を示した写真である。 実施例1のカメラ25と排出孔22の位置関係を示した写真である。 実施例1のカメラ25で撮影した画像を示した写真である。 測定点AのX座標の実測値と算出値を比較したグラフである。 測定点AのZ座標の実測値と算出値を比較したグラフである。 実施例2の設備を示した写真である。 実施例2で設定した3次元絶対座標系を示した写真である。 実施例2のカメラ103で(a)~(d)についてそれぞれ撮影した画像を示した写真である。 溶融物の高さ105について、本手法で求めた値と検証用の値を比較したグラフである。
次に、本発明を実施するための形態について説明する。
[画像計測手法]
図1に、カメラと被測定物上の被測定点Pの位置関係を示す。以下、図1を参照しつつ本発明による被測定物16の3次元の絶対位置の計測方法を説明する。
まず、基準とする点O’(0,0,0)とカメラとの相対位置を測定できる場所にカメラを設置し、基準とする点O’とカメラのそれぞれの位置を測定する。これが、基準とする点とカメラの相対位置を測定する工程である。ここで、基準とする点O’は任意の場所に設定することができるが、前記被測定物上の任意の3点を含む平面上には、被測定点Pと基準とする点O’が共に存在していてもよい。なお、本説明では、説明の都合上図1(a)に示すように、基準とする点O’を3次元直交座標系である絶対座標系αの原点(0,0,0)としたが、これに限らず絶対座標系α上の任意の点であってよい。
本発明の画像計測を行う際は、撮影画像中の被測定点とカメラの相対位置関係を示す式を用いる。まず、被測定点を含む範囲をカメラ11で撮影する。これが画像を取得する工程である。カメラ11で撮影される点Pとカメラ内のレンズ12の中心点O(以下、単に点Oとする場合もある。)の位置が図1(a)のように存在している。カメラには、レンズに集められた光を検知する撮像素子が備わっている。撮像素子13aに映る画像は逆転した図であるため、レンズ前方に仮想の撮像素子13bが存在し、仮想の撮像素子13bに正転の図が映ると仮定する。被測定物上の被測定点Pが存在する3次元空間は任意の絶対座標系αで座標が定義できるが、本実施形態の説明では前述のように基準とする点O’を原点とする3次元直交座標系とする。絶対座標系αで、レンズ12の中心点Oの位置は(Xo,Yo,Zo)[m]、被写体点Pの位置は(X,Y,Z)[m]とする。
図1(a)のカメラ11で撮影すると、点Pから出て仮想の撮像素子13bを透過した光が検知され、最終的に図1(b)の画像14を得る事が出来る。画像14に写った点Pを点P’とすると、図1(a)に示すように点P’は線分OPと仮想の撮像素子13bの交点となる。
ここで仮想の撮像素子13bが作る面と平行なxy平面を持ち、カメラの光軸15の逆向きをz軸に持ち、レンズの位置を原点に持つ写真座標系βを図1(a)のように定義すると、点P’の写真座標系β上の位置はカメラレンズ12と撮像素子13bの距離cを用いて(x,y,-c)となる。x,yとは画像14中の点Pの座標[pixels]を、撮像素子13bの大きさと画像14の解像度から[m]へ単位変換して得られる写真座標系βにおける座標である。これが、画像から被測定点のカメラのレンズ位置を原点とする3次元相対位置座標を算出する工程である。画像素子サイズおよび画像サイズは任意に選択することが可能であり、画像の解像度が高いほど測定点の正確な座標を求めることが可能である。
図1(a)に示す通り、点O、点P’、点Pは同一直線上に存在するため、共線条件よりこれらの点の関係は(1)式のように示す事が出来る。
Figure 0007468782000001
(1)式において、kは任意の実数である。Rは写真座標系βを絶対座標系αに変換する3×3回転行列であり、(2)式で表される。
Figure 0007468782000002
(2)式で定義される回転行列Rは、写真座標系βのx、y、z軸をz、y、xの順番にそれぞれκ、φ、ω[rad]だけ回転させ、絶対座標系αと一致させた時の回転行列になる。本発明において、ある軸の周りに回転させるとき、その軸に対して時計回りに回転させる場合を正の回転とする。(2)式に示した回転行列Rはあくまでも1つの例であるため、写真座標系βと絶対座標系αが一致するのであれば、軸を回転させる順番の変更、または同じ軸を2回以上回転させても問題ない。(1)式は3成分を持つ式であり、x,y成分の式に含まれるkをz成分の式で消去すると、以下に示す(3-x)(3-y)式のような式を導出する事ができる。
Figure 0007468782000003
Figure 0007468782000004
(X,Y,Z)[m]は点Pの3次元絶対座標である。(3-x)(3-y)式の2式中にある未知数はX,Y,Zの3つであり、これを一意に解くにはもう1つ式が必要である。ここで、被測定点である点Pが、被測定物上の任意の3点を含む平面に存在する場合、(4)式のように点Pが存在する平面の方程式Fを条件とすることができる。
F(X,Y,Z)=0・・・(4)
(4)式を加えることで、点Pとカメラの相対位置を求めることができる。
カメラで撮影し、画像を取得する工程およびカメラのレンズ位置を原点とする3次元相対位置座標の算出する工程は、基準とする点O’とカメラの相対位置を算出する工程の前に実施してもよいし、あとに実施しても問題ない。
(3-x)(3-y)式と(4)式に加えて、カメラのレンズ位置を原点とする3次元相対位置座標であるx、yおよびcが既知の値であるため、3つの未知数に対して3式を解けばいい事になる。これにより、求めたい3次元の絶対位置のX,Y,Zを一意に解くことが出来る。以上が、基準とする点O’とカメラの相対位置と被測定点のカメラのレンズ位置を原点とする3次元相対位置座標とから被測定物の3次元の絶対位置を算出する工程である。
本発明で、回転行列に用いるパラメータを計算する際、3次元座標系での位置情報(基準とする点とカメラの相対位置)を用いるが、カメラ設置の設置位置を確認できる三脚などのカメラ設置台を使用しない場合、3次元の座標のうちいずれか一つの取得が難しい場合がある。その場合、基準とする点とカメラ位置の距離をレーザー距離計などで測定した後、カメラ設置位置の3次元座標と距離から取得できていない軸の座標を幾何学的に求めればよい。また、本発明におけるカメラアングルとは被測定物が存在する平面上の点に対するカメラの撮影角度のことをいう。
また、被測定点である点Pと基準とする点O’が共に存在する平面が3次元直交座標系の直交する3つの軸のうちの2つの軸を含む平面であることが好ましい。この理由は、被測定点である点Pと基準とする点O’が共に存在する平面が、3次元直交座標系の直交する3つの軸のうちの2つの軸を含む平面である場合、求める座標は2次元の直交座標系中の点となり、被測定点の座標をより簡便に求めることができるからである。
本発明において測定する被測定点は、被測定物上の任意の3点を含む平面上に存在する流体上の点であることがさらに好ましい。この理由は、空中に噴出した流体は重力の方向に対して垂直方向の成分を持つ力を受けない場合は同じ平面において放物線を描くため、前述の通り流体上の点である被測定点の座標を簡便に求めることができるからである。また、本発明における被測定物は、溶鉱炉下部に溶融物を排出する排出孔を有する溶鉱炉から排出される溶融物であり、被測定点は溶融物上の点であることが好ましい。すなわち、本発明の絶対位置の計測方法を用いて溶融物の位置を検出する、溶融物位置の検出方法であることが好ましい。この理由は、溶鉱炉から排出される溶融物は流体であり、前述の流体上の被測定点の座標を簡便に求めることができる効果に加えて、溶融物は高温であるため、人間が立ち入ってメジャー等で座標を直接測定できない危険領域内であっても、離れた位置から画像による座標の測定ができるからである。
[実施例1]
本発明の妥当性を確認するために、検証実験を行った。図2に検証実験の様子を示す。実験では、高炉を模した円筒形のプラスチック容器に液体を排出できる排出孔22を取り付けた簡易出銑模型21(以下、単に模型ともいう、)を用いて高炉の出銑を模擬した。排出孔22直下には、一定間隔で目盛りが振ってある棒23(以下、単に棒ともいう、)が取り付けられている。実験中は2つのカメラ24とカメラ25を用いて撮影を行った。
カメラ24で撮影した画像から、排出孔22から排出される液体が棒23に着地した地点を目盛から読み取り、3次元座標の実測値として、本発明による算出値と比較した。
この実験において、3次元絶対座標系αは図3のように設定した。絶対座標系αの原点O’を排出孔22の出口に設定した。また、X軸は模型21から排出孔22の出口への向きが正で、かつ棒23と平行となるように設定した。Y軸はXY平面が地面と平行になるように設定し、Z軸は上向きに設定した。
次に、本実験でカメラ24から得られる画像を用いて、流体上の点である被測定点Aの3次元座標を測定する計測方法について説明する。本実験において、カメラ24で得られた画像の一部を図4に示す。カメラ24を用いて模型21から排出される液体の排出流42を横から撮影する事で、画像41を得る事ができる。図3および図4のように棒23とX軸が平行となるように設定し、かつZ軸は排出孔22からX軸に対して垂直縦方向に伸びるように設定した。排出孔22をXZ平面上に存在するように配置し、排出流42が常にY=0の平面上に存在するように排出孔の向きを調整した。よって、被測定点AはY=0の平面上に存在するため、出銑流飛距離43を画像41に写された棒23から測定でき、更に排出孔高さ44を別途測定すれば被測定点Aの3次元座標を得る事ができる。ここで得た値を実測値とする。
以降、実験において本発明をどのように被測定点Aに対して適用したか説明する。
本発明の技術は、カメラ25で排出流42を撮影して適用する。カメラ25と模型21の排出孔22の位置関係を図5に示す。カメラ25の絶対座標系αにおける座標は(Xo,Yo,Zo)[m]であり、排出孔22の出口の座標点O’が(0,0,0)である。まず初めに、設定した絶対座標系αに従って実験中にXo,Yo,Zoを正確に測定し、カメラ25の座標を得た。次に、カメラ25のアングルはカメラ光軸が排出孔22と交差するように設定した。図6にカメラ25で撮影して得た画像61を示す。写真座標系βのx軸を絶対座標系αのX軸に、写真座標系βのy軸を絶対座標系αのY軸に、写真座標系βのz軸を絶対座標系αのZ軸に一致させるため、点O’(0,0,0)と(Xo,Yo,Zo)の相対位置を求め、写真座標系βをx軸、y軸、z軸周りにそれぞれ回転させる。写真座標系βと絶対座標系αが一致するのであれば、軸を回転させる順番の変更、または同じ軸を2回以上回転させても問題ない。具体的には、まず初めに写真座標系βのz軸をκ1だけ回転させ、次にy軸をφだけ回転させる。最後に、もう一度z軸をκだけ回転させることで絶対座標系αと一致させるような回転行列Rを得た。本実験の回転行列Rは(5)式のように得られる。
Figure 0007468782000005
また、カメラ25のカメラレンズ―撮像素子の距離cは予め求めておいた。以上、本実験で用いたパラメータを表1に示す。
Figure 0007468782000006
絶対座標の3軸のうち2つの軸を平面に持つ(本実施例の場合はXZ軸平面)場合には以下(6)式を条件とすることができる。
Y=0・・・(6)
次に、カメラ25によって撮影された排出流42上の任意の3点を含む平面であるY=0と被測定点Aを含む画像から、被測定点Aの写真座標系βの座標(x,y,-c)を算出した。
本測定では画像素子サイズ6.2mm×4.6mm、画像サイズ4608pixels×3456pixelsのカメラを用いた。
(3-x)(3-y)式に表1のパラメータとY=0および点Aの座標(x,y,-c)を代入することより、XとZの連立2次方程式が導かれ、絶対座標系αの点Aの座標(X,0,Z)を計算した。
上記の計算手法で、模型21に入れる液量を変えながら4回測定点Aの座標を測定し、実施例1~4とした。本技術で測定した値を算出値として、実測値と比較した結果を図7および図8に示す。これらの結果より、算出値と実測値は一致するとみなせるため、本発明の妥当性が示された。
[実施例2]
実施例2では、本技術を用いて溶鉱炉Bから排出される溶融物の位置105の検出を試みる。なお、溶融物の位置105とは、溶鉱炉Bの内部において、炉底から溶融物の上面までの高さを指す。実施例2で行った方法を、図9を用いて説明する。溶鉱炉Bは約5000mの容量であり、炉下部には溶融物の液溜まり101と溶融物を溶鉱炉Bから取り出すための排出孔102が存在する。溶融物が排出孔102から流れ出ると、溶融物流れ104が放物線状に発生し、溶鉱炉Bの近くに設置されたカメラ103で撮影される。カメラ103の絶対座標における位置とカメラアングルは既知である。実施例2では、図10に示すように、カメラ103によって溶融物流れ104を撮影し、被写体として写っている画像に本技術を適用し、溶融物流れ104上の位置座標を求める。その後、図10に示した溶融物流れ104の放物線107の方程式を求め、そこから溶融物の排出速度と溶融物の位置105を段階的に求める。ここで求まった溶融物位置105と、実測して幾何学的に求めた溶融物の位置105との比較を行い、本技術の位置座標の計測方法の検証を行う。また、実施例2では絶対座標系α’は排出孔102を原点として水平面に対して上向きをZ軸として、溶融物流れ104は常にXZ平面に存在すると仮定した。その時、放物線107の方程式は投射運動の物体が描く軌跡と同様の原理で重力加速度g(m/s)、溶融物の排出速度vtap(m/s)、溶融物の排出角度θtap(rad)を用いて(7)式で与えられる。
Figure 0007468782000007
一方、XZ平面において原点(0,0)を通る放物線は任意の定数a、bを用いて(8)式で与えられる。
Z=aX+bX・・・(8)
(8)式は未知数が定数a、bの2つであるため、放物線上の点2つのX、Z座標が既知ならば算出する事が出来る。実施例2では本技術によって2点の写真座標系β’上と(5)式から放物線上の2点の絶対座標(X,0,Z)を求めて、2点の絶対座標から(8)式の定数a、bを算出し、定数a、bと(7)式から溶融物の排出速度と排出角度を計算する。その次に、求めた溶融物の排出速度から特許第07056813号に記載の(7)~(10)式で溶融物の位置105を求める。
前記の方法で求めた溶融物の位置105と溶融物流れ104の排出距離108と排出孔高さ106から幾何学的に求めた排出速度で計算される溶融物の位置105の値を比較した。排出距離108と排出孔高さ106から溶融物の位置105を求める際も特許第07056813号に記載の方法を用いた。
具体的に溶融物の位置105を求める方法を下記に示す。カメラ103で撮影した図11(a)~(d)に記した写真に本技術を適用した。図11に記した画像は全て2064pixels×1544pixelsである。また、図11にはそれぞれ白色で示される溶融物流れ104が被写体として写っており、その下には溶鉱炉Bから排出された溶融物が溜まっている。図11において、写真座標系β’のx座標が-732pixelsと-32pixelsの位置に存在する溶融物流れ104上の2点を、(2)式に代入し、絶対座標上の溶融物流れ104上の位置を求め、この値を(8)式に代入し、連立方程式を解くことで定数a、bを求めた。なお、図11(a)~(d)の撮影はそれぞれ別のタイミングで実施しており、時間の経過や工場操業による外的影響を最小限とし、本技術の精度を高めるため、撮影の度にカメラアングルを確認した。表2に実施例2で画像処理を適用するために用いたパラメータ、表3には溶融物の位置105を算出するために用いたパラメータおよび各(a)~(d)における前記2点の写真座標と絶対座標を記す。
Figure 0007468782000008
Figure 0007468782000009
表2に記載したパラメータを用いてカメラ103の撮影画像である図11(a)~(d)から溶融物流れ104の放物線107の方程式を求めた。表3に記載したパラメータから本手法を用いて溶融物高さ105を求めた結果(本手法 溶融物の高さ(m)、横軸)と、排出距離108および排出孔高さ106から幾何学的に求めた排出速度で計算した溶融物の位置105の計算結果(検証用 溶融物の高さ(m)、縦軸)を図12に示す。図12から、両者はほぼ一致しているため、本技術の画像から絶対位置を求める手法の妥当性を確認できた。
11:カメラ
12:カメラ内のレンズ
13a:撮像素子
13b:仮想の撮像素子
14:画像
15:カメラの光軸
16:被測定物
21:簡易出銑模型
22:排出孔
23:目盛りが振ってある棒
24:カメラ(実測値の測定用)
25:カメラ(本技術の実施用)
41:画像
42:排出流
43:排出流飛距離
44:排出孔高さ
A:被測定点
61:画像
101:溶融物の液溜まり
102:排出孔
103:カメラ
104:溶融物流れ
105:溶融物の位置
106:排出孔高さ
107:溶融物流れの放物線
108:排出距離
B:溶鉱炉
α:絶対座標系
β:写真座標系
α’:絶対座標系(実施例2)
β’:写真座標系(実施例2)

Claims (2)

  1. 3次元直交座標系を用いて、被測定物上の任意の3点を含む平面に存在する被測定点の3次元の絶対位置を画像から計測する方法であって、
    基準とする点とカメラの相対位置を測定する工程と、
    前記被測定点を前記カメラで撮影し画像を取得する工程と、
    前記画像から前記被測定点の前記カメラのレンズ位置を原点とする3次元相対位置座標を算出する工程と、
    前記相対位置と前記3次元相対位置座標とから前記被測定点の3次元の絶対位置を算出する工程と、を備え、
    前記被測定点が、前記平面に存在する流体上の点であり、
    前記平面が、前記3次元直交座標系の直交する3つの軸のうちの2つの軸を含む平面である、
    被測定物の3次元の絶対位置の計測方法。
  2. 請求項に記載の3次元の絶対位置の計測方法を用いて、溶鉱炉下部に溶融物を排出する排出孔を有する溶鉱炉から排出される溶融物上の被測定点の3次元の絶対位置を計測する溶融物位置の検出方法。
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Citations (2)

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