JP7467383B2 - バイオマス燃料用燃焼炉及びボイラシステム並びにバイオマス燃料の燃焼方法 - Google Patents

バイオマス燃料用燃焼炉及びボイラシステム並びにバイオマス燃料の燃焼方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7467383B2
JP7467383B2 JP2021053685A JP2021053685A JP7467383B2 JP 7467383 B2 JP7467383 B2 JP 7467383B2 JP 2021053685 A JP2021053685 A JP 2021053685A JP 2021053685 A JP2021053685 A JP 2021053685A JP 7467383 B2 JP7467383 B2 JP 7467383B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
combustion
biomass fuel
combustion chamber
chamber
air
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2021053685A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2022150887A (ja
Inventor
由和 小林
秀匡 小林
弘希 長江
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Miike Tekkou KK
Original Assignee
Miike Tekkou KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Miike Tekkou KK filed Critical Miike Tekkou KK
Priority to JP2021053685A priority Critical patent/JP7467383B2/ja
Publication of JP2022150887A publication Critical patent/JP2022150887A/ja
Priority to JP2023013063A priority patent/JP7346008B2/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7467383B2 publication Critical patent/JP7467383B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E50/00Technologies for the production of fuel of non-fossil origin
    • Y02E50/10Biofuels, e.g. bio-diesel
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E50/00Technologies for the production of fuel of non-fossil origin
    • Y02E50/30Fuel from waste, e.g. synthetic alcohol or diesel

Landscapes

  • Solid-Fuel Combustion (AREA)
  • Gasification And Melting Of Waste (AREA)
  • Incineration Of Waste (AREA)

Description

本発明は、廃油又は油由来廃液と植物系バイオマスとが混合されてなるバイオマス燃料に好適な燃焼炉及びボイラシステムと、そのバイオマス燃料の燃焼方法に関する。
従来より、食料の調理に伴って生じる廃食用油を用いて、所謂バイオディーゼル燃料が製造されている。バイオディーゼル燃料の製造工程では、廃食用油の主成分であるトリグリセリド等の脂肪を、アルカリ触媒の存在下でメタノール等のアルコールと反応させて、脂肪酸メチルエステルとグリセリンを生成する。この脂肪酸メチルエステルが、バイオディーゼル燃料として利用される。
このようなバイオディーゼル燃料の製造工程で副生するグリセリンは、アルカリ塩や未反応の物質が混在する油由来廃液として生成されるため、有効な用途が少なく、多くは産業廃棄物として処理されていた。近年、油由来廃液である廃グリセリンを有効利用する試みがなされており、例えば、廃グリセリンに加熱可能した植物系バイオマスを混合して固体燃料を製造する方法が提案されている(特許文献1参照)。
この廃グリセリンを用いた固体燃料の製造方法では、植物系バイオマスである廃畳を破砕した後に乾燥させる一方、廃グリセリンを加熱し、これらの廃畳と廃グリセリンとを混合して廃油系固体燃料を製造している。この廃油系固体燃料を、ロータリーキルンに空気圧送し、バーナの燃料噴射口からロータリーキルン内に投入して燃焼している。
特開2013-79309号公報
廃グリセリンと植物系バイオマスが混合された固体燃料は、廃グリセリンの含有割合が大きいと粘度が高く、燃焼炉への投入量を高精度に制御することが難しいので、燃焼温度を高精度に調節することが難しいという問題がある。また、上記固体燃料は、植物系バイオマスの含有割合が大きいと、粘度は比較的低いものの着火性が悪くなり、完全燃焼し難いという問題がある。
これらの問題に関して、上記特許文献1には、固体燃料の廃グリセリンと植物系バイオマスの配合割合によっては空気圧送が困難であり、この場合はロータリーキルンの窯尻部から投入し、あるいは、ロータリーキルンの上流側の仮燃焼炉から投入してもよいことが記載されている。しかしながら、この場合のロータリーキルンの構造や、ロータリーキルンに固体燃料を投入する構造は、明らかにされていない。
また、バイオディーゼル燃料の材料である廃食用油自体が廃油として焼却処理をされる場合にも、廃グリセリンと同様に、着火性の問題や、不完全燃焼の問題が存在する。
そこで、本発明の課題は、廃油又は油由来廃液と植物系バイオマスとを混合してなるバイオマス燃料を用いて、完全燃焼が可能であり、燃焼温度を高精度に制御できるバイオマス燃料用燃焼炉及びボイラシステムと、バイオマス燃料の燃焼方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明のバイオマス燃料用燃焼炉は、廃油又は油由来廃液と植物系バイオマスとが混合されてなるバイオマス燃料を燃焼するバイオマス燃料用燃焼炉であって、
他端が一端よりも大きい径を有して開口し、一端よりも他端が低くなるように中心軸を水平方向に対して傾斜して配置された円錐台形状の第1燃焼室と、この第1燃焼室の一端側に設けられた燃料投入部及び着火部と、上記第1燃焼室の側面に設けられて第1燃焼空気を供給する第1燃焼空気供給口とを有する第1燃焼部と、
一端が上記第1燃焼部の第1燃焼室の開口に連なると共に他端に灰及び熱風の排出口が形成され、一端よりも他端が低くなるように中心軸を水平方向に対して傾斜して配置され、上記中心軸回りに回転駆動される円筒形状の第2燃焼室を有する第2燃焼部と
を備えることを特徴としている。
上記構成によれば、廃油又は油由来廃液と植物系バイオマスとが混合されてなるバイオマス燃料が、燃料投入部により、第1燃焼部の第1燃焼室の一端側から室内に投入される。第1燃焼室に投入されたバイオマス燃料は、着火部により着火される。第1燃焼室の側面の第1燃焼空気供給口から供給された第1燃焼空気は、第1燃焼室が円錐台形状に形成されていることにより、この第1燃焼室内を一端から他端に向かって旋回状に流れる。バイオマス燃料は、旋回状の第1燃焼空気によって効果的に着火される。着火したバイオマス燃料は、第1燃焼空気の旋回流と、第1燃焼室が円錐台形状であると共に、一端よりも他端が低くなるように水平方向に対して傾斜していることにより、この第1燃焼室の底部を速やかに他端側へ移動する。第1燃焼室で着火されて燃焼しているバイオマス燃料は、第1燃焼室の他端の開口に連なる第2燃焼部の第2燃焼室に移動する。第2燃焼室に移動したバイオマス燃料は、一端よりも他端が低くなるように水平方向に対して傾斜した第2燃焼室が回転することにより、効率的に撹拌されて燃焼が促進される。第1及び第2燃焼室でバイオマス燃料が燃焼して生成された燃焼ガス及び灰は、第2燃焼室の他端の排出口から排出される。このように、バイオマス燃料を、旋回状の第1燃焼空気が形成される第1燃焼室で着火し、回転駆動される第2燃焼室に送るので、従来のロータリーキルンでは着火し難いバイオマス燃料であっても、効果的に着火して燃焼させて、完全燃焼を行うことができる。また、バイオマス燃料の粘性が比較的小さくて流動性が比較的大きくても、ストーカ炉のように火格子の隙間からバイオマス燃料が脱落することが無いので、バイオマス燃料を第1燃焼室及び第2燃焼室で十分に燃焼させて、完全燃焼を行うことができる。
ここで、本発明のバイオマス燃料用燃焼炉で燃焼するバイオマス燃料とは、廃油又は油由来廃液と植物系バイオマスとが混合されてなるものである。廃油は、廃棄物として発生する油であり、例えば、鉱物性油、動植物性油、潤滑油、燃料油、絶縁油、切削油、洗浄油、タールピッチ等の廃棄物が該当する。また、油由来廃液は、油の製造過程や分解過程で生じる廃液であり、例えば、バイオディーゼル燃料の製造工程で副生される廃グリセリンや、パームオイルの製造工程で生じるパームオイル廃液等がある。植物系バイオマスは、燃焼可能な植物由来の材料であり、例えば、雑草、落ち葉、稲藁、木粉、木質チップ、新聞紙、古紙等が該当する。これらの材料は、廃油又は油由来廃液との混合性を高めるため、破砕されたものを用いるのが好ましい。
一実施形態のバイオマス燃料用燃焼炉は、上記第1燃焼空気供給口は、上記第1燃焼室の側面の接線方向に延在する燃焼空気供給管に連通している。
上記実施形態によれば、第1燃焼室の側面の接線方向に延在する燃焼空気供給管を通して空気を供給することにより、第1燃焼空気供給口から、第1燃焼室内に効果的に第1燃焼空気の旋回流を形成できる。
一実施形態のバイオマス燃料用燃焼炉は、上記第1燃焼室と第2燃焼室との間に、上記第2燃焼室に向かって第2燃焼空気を供給する第2燃焼空気供給口が設けられている。
上記実施形態によれば、第1燃焼室と第2燃焼室との間に設けられた第2燃焼空気供給口から、第2燃焼室に向かって第2燃焼空気を供給することにより、第2燃焼室におけるバイオマス燃料の燃焼を更に促進できる。
一実施形態のバイオマス燃料用燃焼炉は、上記第1燃焼部の第1燃焼室の外側を耐火材で隔てて取り囲み、外部から空気が供給される円環円筒状の空気室と、
上記空気室の他端と上記第2燃焼空気供給口の間に形成され、上記空気室からの空気を旋回状に整流して上記第2燃焼空気供給口に導く整流室と
を備える。
上記実施形態によれば、第1燃焼部の第1燃焼室の外側に配置された円環円筒状の空気室に、外部から空気が供給され、この空気室の空気が、整流室で旋回状に整流されて第2燃焼空気供給口に導かれる。こうして空気室を通って整流室で整流されてなる旋回状の第2燃焼空気を、第2燃焼空気供給口から第2燃焼室に供給することにより、第2燃焼室におけるバイオマス燃料の燃焼を、効果的に促進できる。
一実施形態のバイオマス燃料用燃焼炉は、上記整流室に、上記第1燃焼室の中心軸に対して傾斜方向に延在する整流羽根が設けられている。
上記実施形態によれば、整流室に設けられた整流羽根により、空気室から導かれた空気を効果的に旋回状に整流して第2燃焼空気供給口に導くことができる。
一実施形態のバイオマス燃料用燃焼炉は、上記燃料投入部は、上記バイオマス燃料を第1燃焼室に圧送するポンプを含む。
上記実施形態によれば、燃料投入部のポンプにより、バイオマス燃料が第1燃焼室に圧送されて投入される。バイオマス燃料が流動性を有する場合でも、ポンプで第1燃焼室に圧送することにより、バイオマス燃料の第1燃焼室への投入量を良好な精度で調節できる。したがって、燃焼炉の燃焼温度を高精度に制御することができる。ここで、バイオマス燃料を圧送するポンプは、容積式ポンプを用いるのが好ましい。
一実施形態のバイオマス燃料用燃焼炉は、上記燃料投入部はスクリューコンベヤを含み、上記バイオマス燃料を排出する開口が上記第1燃焼室の底部に配置されている。
上記実施形態によれば、燃料投入部のスクリューコンベヤで搬送されたバイオマス燃料が、第1燃焼室の底部に配置された開口から第1燃焼室内に投入される。バイオマス燃料の流動性が比較的低い場合に、精度良くバイオマス燃料を第1燃焼室内に投入することができる。したがって、燃焼炉の燃焼温度を高精度に制御することができる。また、スクリューコンベヤで第1燃焼室の底部にバイオマス燃料を投入することにより、既に投入されたバイオマス燃料を、新たに投入するバイオマス燃料で第1燃焼室の奥に移動させることができる。したがって、バイオマス燃料の燃焼を効果的に促進できる。
一実施形態のバイオマス燃料用燃焼炉は、上記第1燃焼室の中心軸を通る鉛直断面における底側の壁面の水平方向に対する傾斜角度が、5°以上25°以下である。
上記実施形態によれば、第1燃焼室の中心軸を通る鉛直断面において、この第1燃焼室の底側の壁面の水平方向に対する傾斜角度を5°以上25°以下とすることにより、燃料投入部で投入したバイオマス燃料を、速やかに他端側に移動させながら燃焼させることができる。ここで、傾斜角度が5°未満であると、第1燃焼室内にバイオマス燃料が滞留する可能性がある。また、第1燃焼室におけるバイオマス燃料の移動量が不十分になり、第2燃焼室へのバイオマス燃料の供給量が不十分になる可能性がある。一方、傾斜角度が25°を超えると、第1燃焼室のバイオマス燃料の移動速度が高過ぎて、バイオマス燃料の着火が不十分となる可能性がある。ここで、第1燃焼室の底側の壁面の水平方向に対する傾斜角度は、10°以上15°以下であるのが更に好ましく、バイオマス燃料を第1燃焼室内で確実に着火させると共に、着火したバイオマス燃料を確実に第2燃焼室へ送ることができる。
一実施形態のバイオマス燃料用燃焼炉は、上記第2燃焼室の水平方向に対する傾斜角度が、1°以上6°以下である。
上記実施形態によれば、第2燃焼室の水平方向に対する傾斜角度を1°以上6°以下とすることにより、第1燃焼室から導かれたバイオマス燃料を効果的に下方に移動させながら燃焼させることができる。ここで、傾斜角度が1°未満であると、第2燃焼室内にバイオマス燃料が滞留する可能性がある。一方、傾斜角度が6°を超えると、第2燃焼室内のバイオマス燃料の移動速度が高過ぎて、未燃成分が増大する可能性がある。ここで、第2燃焼室の水平方向に対する傾斜角度は、1°以上3°以下であるのが更に好ましく、バイオマス燃料を第2燃焼室内で効果的かつ効率的に燃焼させることができる。
一実施形態のバイオマス燃料用燃焼炉は、上記第2燃焼部の第2燃焼室の他端の開口に連通する第3燃焼室と、この第3燃焼室の壁面に配置されて第3燃焼空気を吹き出す複数の第3燃焼空気供給口とを有する第3燃焼部を備える。
上記実施形態によれば、第2燃焼室の他端の開口からバイオマス燃料が第3燃焼室内に導かれ、この第3燃焼室の壁面の複数の第3燃焼空気供給口から吹き出す第3燃焼空気により、バイオマス燃料が燃焼する。これにより、第1及び第2燃焼室で燃焼しないで残留しているバイオマス燃料の未燃成分を、効果的に燃焼させることができる。
一実施形態のバイオマス燃料用燃焼炉は、上記第3燃焼部の第3燃焼室の外側を耐火材で隔てて取り囲み、外部から空気が供給される空気室と、
上記空気室に連通して上記耐火材を貫通し、先端が上記第3燃焼空気供給口に連なる複数の第3燃焼空気供給路と
を備える。
上記実施形態によれば、第3燃焼部の第3燃焼室の外側に耐火材で隔てられて設けられた空気室に、外部から空気が供給される。この空気室の空気が、第3燃焼空気供給路を通じて第3燃焼空気供給口へ導かれ、第3燃焼空気として第3燃焼室内に供給される。空気室を介在させて空気を導くことにより、複数の第3燃焼空気供給口から、安定して所定の流量の第3燃焼空気を第3燃焼室に供給することができる。また、空気室の空気を第3燃焼室の熱で予め加熱して第3燃焼室に供給することにより、第3燃焼室におけるバイオマス燃料の未燃成分の燃焼性を向上できる。また、第3燃焼室から外部への放熱を防止できる。
一実施形態のバイオマス燃料用燃焼炉は、上記第3燃焼部の第3燃焼室の上端に、ガスを排出するガス排出口が形成されており、
上記第3燃焼部の第3燃焼室の下端に、上記第2燃焼室の他端の開口の鉛直下方に位置する灰排出口が形成されている。
上記実施形態によれば、バイオマス燃料の燃焼に伴って生成されたガスが、第3燃焼室の上端のガス排出口から排出される。一方、バイオマス燃料の燃焼に伴って生成された灰や固形物が、第2燃焼室の他端の開口から落下し、第3燃焼室の下端の灰排出口から排出される。こうしてバイオマス燃料から生成されたガスと、灰及び固形物を、効果的に分離することができる。
一実施形態のバイオマス燃料用燃焼炉は、上記第2燃焼室の開口の上部に対向して配置され、上記第2燃焼室から第3燃焼室へ向かうガスの流れを迂回させる板体を備える。
上記実施形態によれば、第2燃焼室の開口の上部に対向する板体により、第2燃焼室から第3燃焼室へ向かうガスの流れが迂回され、第2燃焼室の上部からガスが第3燃焼室へ短絡する流れを妨げることができる。したがって、ガスの未燃成分を、第2燃焼室と第3燃焼室に十分に滞在させて燃焼させることができる。その結果、バイオマス燃料の燃焼効率を向上できる。
一実施形態のバイオマス燃料用燃焼炉は、上記板体に、冷却水が導かれる冷却管が設けられている。
上記実施形態によれば、板体に設けられた冷却管に冷却水を導いて板体を冷却することにより、第2及び第3燃焼室の高温のガスで板体が劣化する不都合を防止できる。ここで、バイオマス燃料用燃焼炉を、例えばボイラの熱源として用いる場合、ボイラの加熱対象としての水の一部を冷却水として導くことにより、ボイラの加熱効率を向上することができる。
本発明のボイラシステムは、上記バイオマス燃料用燃焼炉と、
上記燃焼炉でバイオマス燃料を燃焼して生成されたガスと、加熱対象とを熱交換するボイラと
を備えることを特徴としている。
上記構成によれば、バイオマス燃料を速やかに着火して高温のガスを生成できるバイオマス燃料用燃焼炉を備えるので、ボイラを速やかに起動して加熱対象を速やかに加熱することができる。また、完全燃焼を促進可能なバイオマス燃料用燃焼炉を備えるので、ダイオキシンの発生を効果的に防止できるボイラシステムが得られる。また、完全燃焼を促進可能なバイオマス燃料用燃焼炉を備えるので、バイオマス燃料の燃焼効率を向上でき、ボイラの効率を向上できる。また、バイオマス燃料用燃焼炉は、クリンカの固着が少なく、劣化が生じ難いので、メンテナンスの手間の少ないボイラシステムが得られる。ここで、ボイラとしては、水や油等の種々の加熱対象と熱交換を行うものを採用できる。
本発明のバイオマス燃料の燃焼方法は、廃油又は油由来廃液と植物系バイオマスとが混合されてなるバイオマス燃料を燃焼するバイオマス燃料の燃焼方法であって、
上記バイオマス燃料を第1燃焼室に投入する工程と、
上記第1燃焼室に投入されたバイオマス燃料を燃焼空気の旋回流に接触させて着火する工程と、
上記着火したバイオマス燃料を、上記第1燃焼室から第2燃焼室に移動させる工程と、
上記第2燃焼室に導かれたバイオマス燃料を、回転する第2燃焼室によって撹拌する工程と、
上記バイオマス燃料の燃焼に伴って生じた灰及び燃焼ガスを、上記第2燃焼室から排出する工程と
を備えることを特徴としている。
上記構成によれば、廃油又は油由来廃液と植物系バイオマスとが混合されてなるバイオマス燃料が第1燃焼室に投入され、この第1燃焼室に投入されたバイオマス燃料が、燃焼空気の旋回流に接触して着火する。バイオマス燃料の着火性が比較的低くても、燃焼空気の旋回流に接触することにより、効果的に着火することができる。この着火したバイオマス燃料は、第1燃焼室から第2燃焼室に移動され、回転する第2燃焼室によって撹拌されて燃焼が促進される。第1燃焼室及び第2燃焼室でバイオマス燃料の燃焼に伴って生じた灰及び燃焼ガスが、第2燃焼室から排出される。このように、バイオマス燃料を、第1燃焼室で燃焼空気の旋回流で着火して燃焼し、さらに、第2燃焼室で撹拌されて燃焼が促進されることにより、効果的に完全燃焼を行うことができる。
ここで、本発明のバイオマス燃料の燃焼方法で燃焼するバイオマス燃料とは、廃油又は油由来廃液と植物系バイオマスとが混合されてなるものである。廃油は、廃棄物として発生する油であり、例えば、鉱物性油、動植物性油、潤滑油、燃料油、絶縁油、切削油、洗浄油、タールピッチ等の廃棄物が該当する。また、油由来廃液は、油の製造過程や分解過程で生じる廃液であり、例えば、バイオディーゼル燃料の製造工程で副生される廃グリセリンや、パームオイルの製造工程で生じるパームオイル廃液等がある。植物系バイオマスは、燃焼可能な植物由来の材料であり、例えば、雑草、落ち葉、稲藁、木粉、木質チップ、新聞紙、古紙等が該当する。これらの材料は、廃油又は油由来廃液との混合性を高めるため、破砕されたものを用いるのが好ましい。
一実施形態のバイオマス燃料の燃焼方法は、上記第1燃焼室のバイオマス燃料を、上記燃焼空気の旋回流によって第1燃焼室から第2燃焼室へ移動させる。
上記実施形態によれば、バイオマス燃料の着火と燃焼を行う燃焼空気の旋回流を利用して、第1燃焼室から第2燃焼室に効率的にバイオマス燃料を移動させることができる。
一実施形態のバイオマス燃料の燃焼方法は、上記燃焼空気を、円錐台形状に形成された上記第1燃焼室の側面へ接線方向に導き、この第1燃焼室の側面に形成された燃焼空気供給口から吹き出すことにより、旋回流を形成する。
上記実施形態によれば、第1燃焼室を円錐台形状に形成し、燃焼空気を第1燃焼室の側面に接線方向に導き、この側面に形成された燃焼空気供給口から吹き出すことにより、燃焼空気の旋回流を簡易な構造で効果的に生成することができる。
本発明の実施形態のバイオマス燃料用燃焼炉を示す縦断面図である。 図1のA-A’線におけるバイオマス燃料用燃焼炉の横断面図である。 第2燃焼部に第2燃焼空気を供給するための空気室及び整流室を示す斜視図である。 図1のB-B’線におけるバイオマス燃料用燃焼炉の横断面図である。 本実施形態のバイオマス燃料用燃焼炉を用いて構成されたボイラシステムの一部を示す模式図である。 ボイラシステムの他の部分を示す模式図である。 ボイラシステムのボイラを示す模式断面図である。
以下、本発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態のバイオマス燃料用燃焼炉を示す縦断面図である。本実施形態のバイオマス燃料用燃焼炉は、バイオマス燃料を燃焼し、ボイラシステムの熱源として用いられるものである。
本実施形態のバイオマス燃料用燃焼炉で燃料として用いるバイオマス燃料は、油由来廃液としての廃グリセリンと、植物系バイオマスとが混合されてなるものである。廃グリセリンは、バイオディーゼル燃料の製造工程で副生され、グリセリンにアルカリ塩や未反応の物質が混在するものを用いることができる。なお、廃グリセリンは、グリセリンを含有するものであれば、他に含有する成分は特に限定されない。また、他の物質の製造工程等で生成される廃グリセリンを用いてもよい。また、廃グリセリンのほか、パームオイル廃液等の他の油由来廃液を用いてもよい。植物系バイオマスは、燃焼可能な植物由来の材料であり、例えば、雑草、落ち葉、稲藁、木粉、木質チップ、新聞紙、古紙等が該当する。これらの材料は、廃グリセリンとの混合性を高めるため、破砕されたものを用いるのが好ましい。植物系バイオマスを粉砕する場合、粉砕後の寸法は、1mm~10mmであるのが好ましく、1mm~5mmであるのが特に好ましい。植物系バイオマスの寸法を1mm~10mmにすることで、バイオマス燃料を容積式ポンプで圧送することが可能となる。また、廃グリセリンと植物系バイオマスの配合割合は、1:3から1:10の間が好ましい。
本実施形態のバイオマス燃料用燃焼炉1は、バイオマス燃料を投入及び着火して1次燃焼を行う第1燃焼部2と、第2次燃焼を行う第2燃焼部3と、第3次燃焼を行う第3燃焼部4が順に連なって構成されている。
第1燃焼部2は、中心軸を水平方向に対して傾斜して配置された円錐台形状の第1燃焼室8を有する。第1燃焼室8は、小径の一端に壁が形成されている一方、大径の他端に開口13が形成されており、一端よりも他端が低くなるように傾斜している。第1燃焼室8の中心軸が水平方向に対して傾斜する傾斜角度は、後述する第2燃焼部3の第2燃焼室17の傾斜角度と同一の2°に設定されている。ここで、第1燃焼室8の中心軸の傾斜角度は、1°以上6°以下の範囲で適宜設定でき、好ましくは1°以上3°以下である。第1燃焼室8の一端面の壁と側面の壁は、耐火材7で形成されている。円錐台形状の第1燃焼室8は、中心軸を通る鉛直断面において、図1に示すように、底側の壁面81が水平方向に対して傾斜する傾斜角度θ1が、約12.5°に形成されている。ここで、第1燃焼室の底側の壁面の傾斜角度θ1は、5°以上25°以下の範囲内に適宜設定でき、好ましくは10°以上15°以下である。
この第1燃焼室8の一端側には、燃料投入部を構成する燃料投入管5が配置されている。燃料投入管5は、第1燃焼室8の一端面の壁の正面視において、幅方向の中央かつ下部を貫通するように配置されている。燃料投入管5の上流側には図示しないポンプに接続され、このポンプによってバイオマス燃料Fが圧送される。バイオマス燃料Fを圧送するポンプには、チューブポンプや、回転容積式一軸偏心ねじポンプ等を用いることができる。この燃料投入管5を通して投入されたバイオマス燃料Fは、第1燃焼室8の底部に排出される。バイオマス燃料Fをポンプで圧送して燃料投入管5で投入することにより、バイオマス燃料Fの投入量を良好な精度で調整することができる。したがって、バイオマス燃料用燃焼炉1の燃焼温度を良好な精度で制御することができる。なお、燃料投入管5は、第1燃焼室8の一端面の壁を貫通する以外に、第1燃焼室8の一端側の周面の壁を貫通するように配置されてもよい。
上記第1燃焼室8の一端側には、着火部として、灯油を燃料とするバーナ6が配置されている。バーナ6は、灯油や重油等の液体燃料を用いるものや、都市ガスやLPG(Liquefied Natural Gas)等の気体燃料を用いるものを使用できる。バーナ6は、第1燃焼室8の一端面の壁の正面視において、燃料投入管5よりも幅方向の左右いずれか一方寄り、かつ、僅かに上方に配置されている。バーナ6の火口は、燃料投入管5のバイオマス燃料の排出口よりも第1燃焼室8の他端側を向くように、第1燃焼室8の中心軸に対して傾斜して配置されている。これにより、燃料投入管5の排出口から排出されて第1燃焼室8の底部に集積されるバイオマス燃料Fに、バーナ6からの火炎が直接当たるようになっている。バーナ6からの火炎によって着火されたバイオマス燃料Fは、燃料投入管5から新たに排出されるバイオマス燃料Fによって、第1燃焼室8の他端側に移動させられる。こうして、第1燃焼室8の燃料投入管5とバーナ6により、効率的にバイオマス燃料Fを投入して着火することができる。なお、バーナ6は、第1燃焼室8の一端面の壁を貫通する以外に、第1燃焼室8の一端側の周面の壁を貫通するように配置されてもよい。
図2は、図1のA-A’線におけるバイオマス燃料用燃焼炉1の横断面図であり、第1燃焼部2の第1燃焼室8の一端側の内部を示す横断面図である。第1燃焼室8の側面には、第1燃焼空気を供給する複数の第1燃焼空気供給口9,9,9が設けられている。第1燃焼空気供給口9は、第1燃焼室8の中心軸方向において一端側から概ね中央までの間に配置されており、本実施形態では3個設置されている。この第1燃焼空気供給口9は、図2に示すように、第1燃焼室8の側面に対して接線方向に延びる第1燃焼空気供給管14に連通している。この第1燃焼空気供給管14を通って供給された空気が第1燃焼空気供給口9から吹き出して、図2の矢印R1で示すように、第1燃焼室8内に旋回状の第1燃焼空気の流れを形成する。上記第1燃焼空気供給口9は、第1燃焼空気を、10m/s以上25m/s以下の速度で吹き出して供給する。
第1燃焼部2には、第1燃焼室8の壁面を形成する耐火材7の外側に、第2燃焼部3に燃焼空気を供給するための空気室10と整流室11が配置されている。図3は、空気室10と整流室11を示す斜視図である。空気室10は、第1燃焼室8と同軸の円環円筒部分と、第1燃焼室8の一端面の外側の円盤部分とを有する。この空気室10は、図2に示すように、第1燃焼部2の最外周の有底円筒形状のケーシングと、耐火材7の外側を取り囲む有底円筒形状の耐火材ケーシング51との間に形成された空間に設けられている。なお、空気室10は、第1燃焼部2の外径側の円環円筒部分のみであってもよい。この空気室10に、図2に示すように、第1燃焼部2の最外周のケーシングの接線方向に延びる第2燃焼空気供給管15を通して空気が供給される。空気室10に接線方向に供給された空気は、この空気室10内を周方向に流れた後、整流室11に流入する。
整流室11は、第1燃焼室8と同軸の円環円筒形状を有し、一端が、空気室10の他端に連なっている。整流室11は、第1燃焼部2の最外周のケーシングと、耐火材7の外側を取り囲む耐火材ケーシング51との間に形成された空間に設けられている。耐火材ケーシング51の他端側部分が拡径していることにより、整流室11は、空気室10よりも径方向の寸法が小さく形成されている。整流室11には、図3に示すように、空気室10からの空気を整流して旋回流を形成する複数の整流羽根52,52,52,・・・が設けられている。整流羽根52は、細長の板状体で形成されており、耐火材ケーシング51の外周面に、第1燃焼室8の中心軸に対して傾斜した方向を向いて固定されている。この整流室11の他端は、第1燃焼室8の外径側を取り囲む円環状の第2燃焼空気供給口12となり、第2燃焼部3の第2燃焼室17に開口している。図4は、図1のB-B’線におけるバイオマス燃料用燃焼炉の横断面図であり、第1燃焼室8の他端から、第2燃焼部3の第2燃焼室17の一端側の内部を見た様子示す横断面図である。図4に示すように、第2燃焼室17の外径部分に対向して開口した第2燃焼空気供給口12から、整流室11の整流羽根52,52,52,・・・によって整流された旋回状の第2燃焼空気が、矢印R2で示すように吹き出される。これにより、第2燃焼室17内に、第2燃焼空気の旋回流が効果的に形成される。第2燃焼空気供給口12は、第2燃焼空気を、10m/s以上20m/s以下の速度で吹き出して供給する。
第2燃焼部3は、中心軸Cを水平方向に対して傾斜して配置された円筒形状の第2燃焼室17を有する。第2燃焼室17は、円筒形状のケーシングの内側面の全面に設けられた耐火材16により壁面が形成されている。第2燃焼部3の第2燃焼室17の一端に、第1燃焼部2の他端部が挿入されて、第1燃焼部2の第1燃焼室8が第2燃焼室17に連通している。また、第1燃焼部2の他端面の外径側に形成された第2燃焼空気供給口12が、第2燃焼室17内に開口して連通している。第2燃焼室17は、図1に示すように、一端よりも他端が低くなるように、第1燃焼室8の中心軸の傾斜角度と同一の2°の角度θ2で中心軸が傾斜している。また、第2燃焼室17の底側の壁面の中心軸を通る鉛直断面における傾斜角度は、第2燃焼室17は円筒形状を有するので、中心軸の傾斜角度と同一の2°である。ここで、第2燃焼室17の中心軸の傾斜角度θ2は、1°以上6°以下の範囲で適宜設定でき、好ましくは1°以上3°以下である。第2燃焼部3のケーシングの外周面には、環状のガイドレール19,19が軸方向の両側に固定されている。このガイドレール19,19は、第2燃焼部3の下方に配置された支持車輪22,22に周面が接して支持されると共に、2つのガイドローラ23,23によって一端面と他端面が挟持されて軸方向位置が保持されている。第2燃焼部3のケーシングの外周面には、ガイドレール19,19の間に、環状のラック20が固定されている。環状のラック20は、第2燃焼部3の下方に配置されたピニオン24に歯合しており、ピニオン24はモータ25に連結されている。モータ25の回転力がピニオン24を介してラック20に伝達されて、第2燃焼部3が中心軸Cの回りに回転駆動されるようになっている。
第2燃焼部3の第2燃焼室17は、第1燃焼室8で着火されて燃焼しているバイオマス燃料Fが、第1燃焼室8の他端の開口から導かれる。第1燃焼室8から導かれたバイオマス燃料Fは、第2燃焼室17の回転によって撹拌されると共に、傾斜した第2燃焼室17内を他端に向かって移動する。こうしてバイオマス燃料Fが第2燃焼室17内を撹拌されて移動する間に、第1燃焼室8の端面の外径側の第2燃焼空気供給口12から旋回状の第2燃焼空気が供給されるので、バイオマス燃料Fは効果的に燃焼が促進される。第2燃焼室17でバイオマス燃料Fが燃焼して生成されたガスや、残留した固形物は、第2燃焼室17の他端の開口から排出され、第3燃焼室31に導かれる。
第3燃焼部4は、概ね直方体のケーシングの内側に耐火材30が配置されて、第3燃焼室31が内部に形成されている。第3燃焼室31は、一端の側面に略円形の開口が形成され、この開口に第2燃焼部3の円筒形状のケーシングの他端部が挿入されて、第2燃焼室17に連通している。第3燃焼室31の上端には、バイオマス燃料Fの燃焼に伴って生成されたガスを排出するガス排出口42が設けられている。一方、第3燃焼室31の下端には、挿入された第2燃焼室17の他端の開口18の鉛直下方に、バイオマス燃料Fの燃焼に伴って生成された灰や固形物等を排出する灰排出口41が設けられている。
第3燃焼室31の壁面には、複数の第3燃焼空気供給口32が設けられている。複数の第3燃焼空気供給口32は、第3燃焼室31の壁面に格子状に配置され、例えば3mm以上5mm以下の内径のノズルによって形成される。第3燃焼空気供給口32は、第3燃焼空気を、20m/s以上40m/s以下の速度で吹き出して供給する。第3燃焼部4には、第3燃焼室31の壁面を形成する耐火材30の外側に、空気室33が配置されている。空気室33は、第3燃焼部4の直方体のケーシングの側面のうち、第2燃焼部3の他端部が挿入された開口以外の部分に設けられている。空気室33は、図示しない第3燃焼空気供給管によって空気が供給される。空気室33の空気は、耐火材30を貫通する第3燃焼空気供給路34を通して第3燃焼空気供給口32に導かれ、この第3燃焼空気供給口32から第3燃焼空気として吹き出される。第3燃焼室31の外側に空気室33を配置することにより、この空気室33の空気を第3燃焼室31の熱で予熱して第3燃焼室31に供給することにより、第3燃焼室31におけるバイオマス燃料の未燃成分の燃焼性を向上できる。また、空気室33により、第3燃焼室31から外部への放熱を防止でき、バイオマス燃料用燃焼炉1の効率を向上できる。
第3燃焼部4には、第2燃焼室17の他端の開口の上部に対向する板体38が配置されている。この板体38は、主に耐火材で形成され、第2燃焼室17の中心軸方向から視て幅方向に延在する複数の冷却管39が内蔵されている。板体38は、第2燃焼室17の開口の中心よりもやや上方から上端までの領域に対向するように配置されている。この板体38により、第2燃焼室17から第3燃焼室31へ向かうガスの流れを下方に迂回することにより、第2燃焼室17の上部から第3燃焼室31へガスが短絡することを防止している。これにより、ガスの未燃成分を、第2燃焼室17と第3燃焼室31に十分に滞在させて燃焼させることができ、バイオマス燃料Fの燃焼効率を向上できる。この板体38に内蔵された冷却管39には冷却水が導かれており、板体38の異常な温度上昇を防止して板体38の劣化を防止している。冷却水は、後述するボイラシステムのボイラに送出されている。
第3燃焼部4の第3燃焼室31は、第2燃焼室17でバイオマス燃料Fが燃焼して生成されたガスと、残留した固形物が導かれる。第2燃焼室17からのガスのうち、未燃成分が、第3燃焼空気供給口32から供給された第3燃焼空気によって燃焼する。第3燃焼室31で燃焼したガスは、第1及び第2燃焼室8,17からの燃焼後のガスと共に、矢印Gで示すように、ガス排出口42から排出される。第2燃焼室17からの固形物のうち、未燃成分が、第3燃焼空気供給口32から供給された第3燃焼空気によって燃焼する。第3燃焼室31で固形物の未燃成分が燃焼してなる灰や不燃性の固形物は、第2燃焼室17からの灰や固形物等と共に、矢印Sで示すように、灰排出口41から排出される。このように、第3燃焼室31により、第1及び第2燃焼室8,17からの気体及び固体の未燃成分を効果的に燃焼するので、バイオマス燃料用燃焼炉1に投入されるバイオマス燃料Fの完全燃焼を促進することができる。
このように、本実施形態のバイオマス燃料用燃焼炉1によれば、第1燃焼部2の第1燃焼室8が円錐台形状を有して内部に第1燃焼空気の旋回流が形成されるので、一端側に燃料投入管5で投入されたバイオマス燃料Fを、バーナ6の火炎によって効果的に着火することができる。また、円錐台形状を有する第1燃焼室8の中心軸が水平方向に対して傾斜し、バイオマス燃料Fが投入される一端側よりも、他端の大径の開口13が下方に位置するので、バイオマス燃料Fを滞留することなく他端側に移動させることができて、滞留を防止できる。また、第2燃焼室17が、一端よりも他端が下方に位置するように中心軸が水平方向に対して傾斜した状態で回転駆動されるので、バイオマス燃料Fの燃焼を効果的に促進できると共に、バイオマス燃料Fの停滞を効果的に防止できる。さらに、第2燃焼室17に、第1燃焼室8と第2燃焼室17の間から旋回状の第2燃焼空気を供給するので、バイオマス燃料Fの燃焼を効果的に促進できる。また、バイオマス燃料Fにプラスチック等の溶融物が含まれていても、第2燃焼室17に滞留することなく他端側に移動させることができるので、滞留した溶融物に不燃物が凝集してクリンカが固着する不都合を、効果的に防止できる。また、第1燃焼室8と、第2燃焼室17と、第3燃焼室31は、略全ての表面が耐火材7,16,30で覆われているので、バイオマス燃料Fが、塩化ビニルのように塩素を含む場合であっても、劣化が生じ難い。
図5及び6は、本実施形態のバイオマス燃料用燃焼炉1を用いて構成されたボイラシステムを示す模式図である。このボイラシステムは、バイオマス燃料用燃焼炉1を熱源として、加熱対象としての水を加熱し、水蒸気を生成するものである。
このボイラシステムは、バイオマス燃料用燃焼炉1と、バイオマス燃料用燃焼炉1の上流に設けられた燃料供給部100と、バイオマス燃料用燃焼炉1の下流に設けられたボイラ110と、ボイラ110の下流に設けられたサイクロンセパレータ112と、サイクロンセパレータ112の下流に設けられた誘引ファン116と、誘引ファン116の下流に設けられたバグフィルタ117と、バグフィルタ117の下流に設けられた排気塔120を備える。
燃料供給部100は、バイオマス燃料用燃焼炉1の燃料であるバイオマス燃料Fの製造と供給を行うものであり、廃グリセリンを貯留する廃グリセリン容器103と、植物系バイオマスを貯留する植物系バイオマスサイロ104と、廃グリセリン容器103と植物系バイオマスサイロ104から所定量の廃グリセリンと植物系バイオマスが供給され、これらを混合してバイオマス燃料Fを製造するミキサー101と、このミキサー101で製造されたバイオマス燃料Fを加圧して下流側に排出するポンプ102を有する。廃グリセリン容器103には、バイオディーゼル燃料の製造工程で副生された廃グリセリンが投入され、図示しないバルブを介して所定量の廃グリセリンをミキサー101に投入するようになっている。また、植物系バイオマスサイロ104には、雑草や落ち葉等の粉砕物である植物系バイオマスが投入され、図示しないバルブやコンベヤを介して所定量の植物系バイオマスをミキサー101に投入するようになっている。ポンプ102はチューブポンプであり、バイオマス燃料Fの流動性が比較的高い場合でも、高精度に圧送量を制御することができる。ここで、ポンプ102は、回転容積式一軸偏心ねじポンプ等の他の形式のポンプであってもよく、主に容積式ポンプを好適に使用することができる。このポンプ102の下流側に、バイオマス燃料用燃焼炉1にバイオマス燃料Fを投入する燃料投入管5が接続されている。
バイオマス燃料用燃焼炉1には、第3燃焼部4の下端に、灰や固形物を搬送する灰排出コンベヤ105が接続されている。灰排出コンベヤ105は水封コンベヤで形成されており、第3燃焼室31の灰排出口41から排出された高温の灰や固形物が、水封コンベヤの水中に没して冷却され、搬送されるようになっている。灰排出コンベヤ105で搬送された灰や固形物は、灰回収箱106に排出されて回収される。
図7は、バイオマス燃料用燃焼炉1の下流に接続されたボイラ110を示す模式断面図である。このボイラ110は、多管式の蒸気ボイラであり、ケーシング131と、ケーシング131内の一端側の下部に設けられた第1煙室132と、ケーシング131内の他端側に設けられた第2煙室133と、ケーシング131内の一端側の上部に設けられた第3煙室134を有する。第1煙室132と第2煙室133との間と、第2煙室133と第3煙室134との間が、複数の煙管136,136,136,・・・によって夫々接続されている。このケーシング131内には、ケーシング131の内側面と、第1乃至第3煙室132,133,132の側面と、複数の煙管136,136,136,・・・の周面との間に、加熱される水が供給される水室135が形成されている。このボイラ110は、上記第1煙室132に導かれた加熱用のガスが、煙管136を通って第2煙室133に導かれ、この第2煙室133で流れが反転して煙管136を通って第3煙室134に向かう2パス式である。
第1煙室132は、バイオマス燃料用燃焼炉1の第3燃焼室31のガス排出口42に接続され、矢印Gで示すようにガス排出口42から排出された高温のガスが導かれる。第2煙室133は、第1煙室132のガスがケーシング131内の下部の煙管136を通って流入し、流入したガスが反転して上部の煙管136,136,136へ流出する。第3煙室134は、第2煙室133のガスが上部の煙管136,136,136を通って流入し、流入したガスが矢印Hで示すようにボイラ110から排出される。このように煙室132,133,134及び煙管136,136,136,・・・を通過するガスが、水室135内の水と熱交換を行うことにより、水蒸気が生成される。水室135には、ケーシング131の上部に形成された給水口から、バルブを通して矢印Wで示すように水が供給される。また、水室135には、バイオマス燃料用燃焼炉1の第3燃焼部4の第3燃焼室31に配置された板体38に内蔵された冷却管39で加熱された冷却水が導かれる。水室135内で生成された水蒸気は、ケーシングの上部に形成された蒸気排出口から、バルブを通して矢印Vで示すように排出される。
上記ボイラ110の第2煙室133には、図示しないスートブロワが接続されており、矢印Lで示すように、このボイラ110で生成された水蒸気の一部がスートブロワで導かれる。第2煙室133に導かれた水蒸気が、煙管136と第1及び第3煙室132,134を流れて、第2煙室133や煙管136や第1及び第3煙室132,134内に残留した煤やダストを除去するようになっている。
ボイラ110の下流に接続されたサイクロンセパレータ112は、ボイラ110から排出されたガスを逆円錐台形状の分離室に導き、この分離室でガスの旋回流を形成し、流体の遠心力によって固体の粒子と気体に分離する。サイクロンセパレータ112で分離された粒子は、ダブルダンパ113を通して粒子回収箱114に排出されて回収される。サイクロンセパレータ112の粒子の排出口には、ダブルダンパ113以外に、例えばロータリダンパ等を設けてもよい。サイクロンセパレータ112の粒子の排出口に設置される装置は、サイクロンセパレータ112とその上流側の気密性を保ちながら粒子を排出するものであれば、その機構は特に限定されない。
サイクロンセパレータ112の下流に接続された誘引ファン116は、サイクロンセパレータ112の排気口に大気圧よりも低い負圧を生成し、サイクロンセパレータ112を動作させると共に、ボイラ110からサイクロンセパレータ112へガスを導くものである。誘引ファン116は、軸流ファンや遠心ファン等の種々の機構のファンを用いることができる。
誘引ファン116の下流に設けられたバグフィルタ117は、サイクロンセパレータ112から排出された気体から、微粒子を捕集するものである。バグフィルタ117は、袋状の濾体が内蔵され、気体を濾体に通過させて、気体と共に導かれた微粒子を捕集する。バグフィルタ117で補修された微粒子は、ダブルダンパ118を通して微粒子回収箱119に排出されて回収される。バグフィルタ117の微粒子の排出口には、ダブルダンパ118以外に、例えばロータリダンパ等を設けてもよい。バグフィルタ117の微粒子の排出口に設置される装置は、上流側の気密性を保ちながら微粒子を排出するものであれば、その機構は特に限定されない。
バグフィルタ117の下流に設けられた排気塔120は、バグフィルタ117で微粒子が除去された後のガスを、矢印Eで示すように大気へ放出するものである。
上記実施形態のボイラシステムは、実施形態のバイオマス燃料用燃焼炉1を備え、バイオマス燃料用燃焼炉1はバイオマス燃料Fを速やかに着火して高温のガスを供給できるので、ボイラ110を速やかに起動して水蒸気の供給を速やかに開始することができる。また、バイオマス燃料用燃焼炉1は十分な燃焼空気が燃焼室内に供給されるので、バイオマス燃料Fの完全燃焼を促進できる。これにより、バイオマス燃料Fが塩素を含有する場合でも、ダイオキシンの発生を効果的に防止することができる。また、完全燃焼を促進することにより、燃焼効率を向上でき、ボイラ110の効率を向上できる。また、バイオマス燃料用燃焼炉1はクリンカの固着が少なく、劣化が生じ難いので、ボイラシステムのメンテナンスの手間を削減できる。
上記実施形態において、ボイラシステムのボイラ110は、バイオマス燃料用燃焼炉1を熱源として、加熱対象としての水を加熱して水蒸気を生成したが、水を加熱して温水を生成するものでもよい。また、加熱対象として水以外の油等を加熱するボイラを備えるボイラシステムについても、本発明を適用できる。
上記実施形態において、バイオマス燃料用燃焼炉1は、第1燃焼部2と第2燃焼部3と第3燃焼部4を備えたが、第3燃焼部4は必ずしも設けなくてもよい。例えば、第3燃焼部4に替えて、第3燃焼空気供給口32を有さず、第3燃焼部4のケーシングと同様のケーシング内にガスの通路と灰排出口を設けたダクトを配置してもよい。
上記実施形態において、第1燃焼室8にバイオマス燃料Fを投入する燃料投入部は、ポンプ102及び燃料投入管5を含んだが、スクリューコンベヤを用いて構成されてもよい。スクリューコンベヤを用いて燃料投入部を構成することにより、バイオマス燃料の流動性が比較的低い場合に、精度良くバイオマス燃料を第1燃焼室内に投入することができ、燃焼炉の燃焼温度を高精度に制御することができる。
また、上記実施形態において、バイオマス燃料用燃焼炉1は、廃グリセリンと植物系バイオマスとが混合されてなるバイオマス燃料を燃焼したが、廃グリセリン以外に、例えばパームオイル廃液等の他の油由来廃液と植物系バイオマスとが混合されてなるバイオマス燃料を燃焼してもよい。また、油由来廃液以外に、廃棄物として回収された鉱物性油や動植物性油等の廃油と、植物系バイオマスとが混合されてなるバイオマス燃料を燃焼してもよい。廃油としては、鉱物性油や動植物性油のほか、潤滑油、燃料油、絶縁油、切削油、洗浄油、タールピッチ等を含む廃棄物が該当する。
また、上記実施形態において、バイオマス燃料用燃焼炉1は、燃料を燃焼させてボイラの熱源として用いたが、廃油又は油由来廃液や植物系バイオマスを廃棄物として焼却処分するために用いてもよい。この場合、廃棄物等の被焼却物がバイオマス燃料に該当する。このように、本発明のバイオマス燃料用燃焼炉は、バイオマス燃料を燃焼させるための種々の用途に適用できる。
本発明は、以上説明した実施の形態に限定されるものではなく、多くの変形が、本発明の技術的思想内で当分野において通常の知識を有する者により可能である。
1 バイオマス燃料用燃焼炉
2 第1燃焼部
3 第2燃焼部
4 第3燃焼部
5 燃料投入管
6 バーナ
7,16,30 耐火材
8 第1燃焼室
9 第1燃焼空気供給口
10 空気室
11 整流室
12 第2燃焼空気供給口
13 第1燃焼室の他端の開口
14 第1燃焼空気供給管
15 第2燃焼空気供給管
17 第2燃焼室
18 第2燃焼室の他端の開口
19 ガイドレール
20 ラック
22 支持車輪
23 ガイドローラ
24 ピニオン
25 モータ
31 第3燃焼室
32 第3燃焼空気供給口
33 空気室
34 第3燃焼空気供給路
38 板体
39 冷却管
41 灰排出口
42 ガス排出口
81 第1燃焼室の底側の壁面
100 燃料供給部
101 ミキサー
102 ポンプ
103 廃グリセリン容器
104 植物系バイオマスサイロ
105 灰排出コンベヤ
110 ボイラ
131 ケーシング
132 第1煙室
133 第2煙室
134 第3煙室
135 水室
136 煙管
112 サイクロンセパレータ
113,118 ダブルダンパ
116 誘引ファン
117 バグフィルタ
120 排気塔
θ1 第1燃焼室の底側の壁面の傾斜角度
θ2 第2燃焼室の中心軸の傾斜角度

Claims (16)

  1. 廃油又は油由来廃液と植物系バイオマスとが混合されてなるバイオマス燃料を燃焼するバイオマス燃料用燃焼炉であって、
    他端が一端よりも大きい径を有して開口し、一端よりも他端が低くなるように中心軸を水平方向に対して傾斜して配置された円錐台形状の第1燃焼室と、この第1燃焼室の一端側に設けられた燃料投入部及び着火部と、上記第1燃焼室の側面に設けられて第1燃焼空気を供給する第1燃焼空気供給口とを有する第1燃焼部と、
    一端が上記第1燃焼部の第1燃焼室の開口に連なると共に他端に灰及び熱風の排出口が形成され、一端よりも他端が低くなるように中心軸を水平方向に対して傾斜して配置され、上記中心軸回りに回転駆動される円筒形状の第2燃焼室を有する第2燃焼部と
    を備え、上記第1燃焼空気供給口は、上記第1燃焼室の側面の接線方向に延在する燃焼空気供給管に連通している
    ことを特徴とするバイオマス燃料用燃焼炉。
  2. 請求項1に記載のバイオマス燃料用燃焼炉において、
    上記第1燃焼室と第2燃焼室との間に、上記第2燃焼室に向かって第2燃焼空気を供給する第2燃焼空気供給口が設けられていることを特徴とするバイオマス燃料用燃焼炉。
  3. 請求項に記載のバイオマス燃料用燃焼炉において、
    上記第1燃焼部の第1燃焼室の外側を耐火材で隔てて取り囲み、外部から空気が供給される円環円筒状の空気室と、
    上記空気室の他端と上記第2燃焼空気供給口の間に形成され、上記空気室からの空気を旋回状に整流して上記第2燃焼空気供給口に導く整流室と
    を備えることを特徴とするバイオマス燃料用燃焼炉。
  4. 請求項に記載のバイオマス燃料用燃焼炉において、
    上記整流室に、上記第1燃焼室の中心軸に対して傾斜方向に延在する整流羽根が設けられていることを特徴とするバイオマス燃料用燃焼炉。
  5. 請求項1に記載のバイオマス燃料用燃焼炉において、
    上記燃料投入部は、バイオマス燃料を第1燃焼室に圧送するポンプを含むことを特徴とするバイオマス燃料用燃焼炉。
  6. 請求項1に記載のバイオマス燃料用燃焼炉において、
    上記燃料投入部はスクリューコンベヤを含み、上記バイオマス燃料を排出する開口が上記第1燃焼室の底部に配置されていることを特徴とするバイオマス燃料用燃焼炉。
  7. 請求項1に記載のバイオマス燃料用燃焼炉において、
    上記第1燃焼室の中心軸を通る鉛直断面における底側の壁面の水平方向に対する傾斜角度が、5°以上25°以下であることを特徴とするバイオマス燃料用燃焼炉。
  8. 請求項1に記載のバイオマス燃料用燃焼炉において、
    上記第2燃焼室の水平方向に対する傾斜角度が、1°以上6°以下であることを特徴とするバイオマス燃料用燃焼炉。
  9. 請求項1に記載のバイオマス燃料用燃焼炉において、
    上記第2燃焼部の第2燃焼室の他端の開口に連通する第3燃焼室と、この第3燃焼室の壁面に配置されて第3燃焼空気を吹き出す複数の第3燃焼空気供給口とを有する第3燃焼部を備えることを特徴とするバイオマス燃料用燃焼炉。
  10. 請求項に記載のバイオマス燃料用燃焼炉において、
    上記第3燃焼部の第3燃焼室の外側を耐火材で隔てて取り囲み、外部から空気が供給される空気室と、
    上記空気室に連通して上記耐火材を貫通し、先端が上記第3燃焼空気供給口に連なる複数の第3燃焼空気供給路と
    を備えることを特徴とするバイオマス燃料用燃焼炉。
  11. 請求項に記載のバイオマス燃料用燃焼炉において、
    上記第3燃焼部の第3燃焼室の上端に、ガスを排出するガス排出口が形成されており、
    上記第3燃焼部の第3燃焼室の下端に、上記第2燃焼室の他端の開口の鉛直下方に位置する灰排出口が形成されていることを特徴とするバイオマス燃料用燃焼炉。
  12. 請求項に記載のバイオマス燃料用燃焼炉において、
    上記第2燃焼室の開口の上部に対向して配置され、上記第2燃焼室から第3燃焼室へ向かうガスの流れを迂回させる板体を備えることを特徴とするバイオマス燃料用燃焼炉。
  13. 請求項12に記載のバイオマス燃料用燃焼炉において、
    上記板体に、冷却水が導かれる冷却管が設けられていることを特徴とするバイオマス燃料用燃焼炉。
  14. 請求項1乃至13のいずれかに記載のバイオマス燃料用燃焼炉と、
    上記バイオマス燃料用燃焼炉でバイオマス燃料を燃焼して生成されたガスと、加熱対象とを熱交換するボイラと
    を備えることを特徴とするボイラシステム。
  15. 廃油又は油由来廃液と植物系バイオマスとが混合されてなるバイオマス燃料を燃焼するバイオマス燃料の燃焼方法であって、
    上記バイオマス燃料を第1燃焼室に投入する工程と、
    上記第1燃焼室に投入されたバイオマス燃料を燃焼空気の旋回流に接触させて着火する工程と、
    上記着火したバイオマス燃料を、上記第1燃焼室から第2燃焼室に移動させる工程と、
    上記第2燃焼室に導かれたバイオマス燃料を、回転する第2燃焼室によって撹拌する工程と、
    上記バイオマス燃料の燃焼に伴って生じた灰及び燃焼ガスを、上記第2燃焼室から排出する工程と
    を備え
    上記燃焼空気を、他端が一端よりも大きい径を有して開口し、一端よりも他端が低くなるように中心軸を水平方向に対して傾斜して配置された円錐台形状の上記第1燃焼室の側面へ接線方向に導き、この第1燃焼室の側面に形成された燃焼空気供給口から吹き出すことにより、旋回流を形成することを特徴とするバイオマス燃料の燃焼方法。
  16. 請求項15に記載のバイオマス燃料の燃焼方法において、
    上記第1燃焼室のバイオマス燃料を、上記燃焼空気の旋回流によって第1燃焼室から第2燃焼室へ移動させることを特徴とするバイオマス燃料の燃焼方法。
JP2021053685A 2021-03-26 2021-03-26 バイオマス燃料用燃焼炉及びボイラシステム並びにバイオマス燃料の燃焼方法 Active JP7467383B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021053685A JP7467383B2 (ja) 2021-03-26 2021-03-26 バイオマス燃料用燃焼炉及びボイラシステム並びにバイオマス燃料の燃焼方法
JP2023013063A JP7346008B2 (ja) 2021-03-26 2023-01-31 バイオマス燃料用燃焼炉及びボイラシステム並びにバイオマス燃料の燃焼方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021053685A JP7467383B2 (ja) 2021-03-26 2021-03-26 バイオマス燃料用燃焼炉及びボイラシステム並びにバイオマス燃料の燃焼方法

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2023013063A Division JP7346008B2 (ja) 2021-03-26 2023-01-31 バイオマス燃料用燃焼炉及びボイラシステム並びにバイオマス燃料の燃焼方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2022150887A JP2022150887A (ja) 2022-10-07
JP7467383B2 true JP7467383B2 (ja) 2024-04-15

Family

ID=83465559

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021053685A Active JP7467383B2 (ja) 2021-03-26 2021-03-26 バイオマス燃料用燃焼炉及びボイラシステム並びにバイオマス燃料の燃焼方法
JP2023013063A Active JP7346008B2 (ja) 2021-03-26 2023-01-31 バイオマス燃料用燃焼炉及びボイラシステム並びにバイオマス燃料の燃焼方法

Family Applications After (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2023013063A Active JP7346008B2 (ja) 2021-03-26 2023-01-31 バイオマス燃料用燃焼炉及びボイラシステム並びにバイオマス燃料の燃焼方法

Country Status (1)

Country Link
JP (2) JP7467383B2 (ja)

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001254082A (ja) 2000-03-09 2001-09-18 Kankyo Gijutsu Kaihatsu Kenkyu Kiko:Kk 回転式炭化装置
JP2004141716A (ja) 2002-10-22 2004-05-20 Dowa Mining Co Ltd 酸化態窒素含有物質の無害化処理法
JP2004361030A (ja) 2003-06-06 2004-12-24 Hitachi Zosen Corp 廃棄物の焼却設備
US20050126454A1 (en) 2003-07-30 2005-06-16 Step Saver, Inc. Apparatus and method for delivery of biomass fuel
WO2007100120A1 (ja) 2006-03-02 2007-09-07 Taiheiyo Cement Corporation 可燃性ガスが揮発する物質の取扱方法、固体燃料の製造方法、固体燃料の貯留方法、固体燃料の使用方法、および固体燃料の使用装置

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS49137381U (ja) * 1973-03-23 1974-11-26
JPS58102019A (ja) * 1981-12-14 1983-06-17 Akio Ishihara 可燃廃棄物を燃料とするサイクロンバ−ナ
JP2003114015A (ja) 2001-10-03 2003-04-18 Sumitomo Heavy Ind Ltd ロータリーキルン
RU2013120551A (ru) 2010-10-07 2014-11-20 Милт Д. МАТИС Микроволновая вращающаяся печь
CN108692456A (zh) * 2018-07-19 2018-10-23 海伦市利民节能锅炉制造有限公司 一种生物质颗粒燃料气化燃烧的常压热水锅炉

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001254082A (ja) 2000-03-09 2001-09-18 Kankyo Gijutsu Kaihatsu Kenkyu Kiko:Kk 回転式炭化装置
JP2004141716A (ja) 2002-10-22 2004-05-20 Dowa Mining Co Ltd 酸化態窒素含有物質の無害化処理法
JP2004361030A (ja) 2003-06-06 2004-12-24 Hitachi Zosen Corp 廃棄物の焼却設備
US20050126454A1 (en) 2003-07-30 2005-06-16 Step Saver, Inc. Apparatus and method for delivery of biomass fuel
WO2007100120A1 (ja) 2006-03-02 2007-09-07 Taiheiyo Cement Corporation 可燃性ガスが揮発する物質の取扱方法、固体燃料の製造方法、固体燃料の貯留方法、固体燃料の使用方法、および固体燃料の使用装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2023042597A (ja) 2023-03-27
JP7346008B2 (ja) 2023-09-19
JP2022150887A (ja) 2022-10-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4789916B2 (ja) 燃焼炉
EP2703715A1 (en) Combustion device, combustion method, and electric power-generating device and electric power-generating method using same
CN104919248A (zh) 利用燃烧空气流的按区域的离心分离燃烧装置
WO2016201740A1 (zh) 一种烟气再循环燃烧装置
JP2008064370A (ja) 木質ペレット焚き蒸気ボイラ
CN103542415A (zh) 烟热解窑、炉组合式污泥焚烧装置
JP6104666B2 (ja) 有機廃棄物を用いた熱源システム及び発電システム
KR101209022B1 (ko) 열회수율이 향상된 열회수시스템 및 이를 이용한 열병합 발전시스템
KR101237761B1 (ko) 비산재 분리 기능을 갖는 원심형 연속 연소장치
KR20130012390A (ko) 연소효율이 향상되는 연소장치
JP7467383B2 (ja) バイオマス燃料用燃焼炉及びボイラシステム並びにバイオマス燃料の燃焼方法
CN105698184A (zh) 能抑制垃圾焚烧过程中产生未燃烧物的焚烧系统
JP5800237B2 (ja) 廃棄物焼却炉及び廃棄物焼却方法
JP6256859B2 (ja) 廃棄物焼却方法
CN105698183A (zh) 用于处理垃圾的焚烧炉
EP3857125B1 (en) Combustion apparatus
JP6146671B2 (ja) 廃棄物焼却炉及び廃棄物焼却方法
JP6906878B1 (ja) 燃焼炉及びボイラシステム
CN205481018U (zh) 一种能抑制垃圾焚烧过程中产生未燃烧物的焚烧炉
CN205535840U (zh) 一种用于处理垃圾的焚烧炉
CN217209311U (zh) 一种多燃料立式节能锅炉
CN113623626B (zh) 一种低污染燃烧设备
JP6183787B2 (ja) 火格子式廃棄物焼却炉及び廃棄物焼却方法
WO2017141051A1 (en) Burner
RU69613U1 (ru) Топка кипящего слоя с огненной массой

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210326

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220427

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220627

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20221101

C60 Trial request (containing other claim documents, opposition documents)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C60

Effective date: 20230131

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20240403

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7467383

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150