(比較例)
最初に比較例に係る波形測定器について説明し、その問題点について述べる。
図1は、比較例におけるデジタル信号データに係る圧縮データの作成処理の概要である。取り込んだデジタル信号データを表示する際に、取り込んだデータ量が多いと、取り込んだデジタル信号データの読み出しに時間を要し、波形の表示処理が遅延する。そこで比較例では、取り込んだデジタル信号データに基づき圧縮したデータ(以下、デジタル信号のPPデータ、又はデジタル信号の圧縮データともいう)をあらかじめデジタル信号データを取り込む段階で作成しておく。そして当該PPデータを用いることにより比較例ではデータの読み出しの時間を削減し、波形の表示処理を高速化する。図1では、定期的な圧縮タイミング(以下、PPタイミングともいう)において、所定の区間(以下、PP圧縮区間ともいう)のデジタル信号データを圧縮し、PPデータを生成する。所定の区間は図1ではT1、T2、T3、T4により示されている。データの圧縮は、PP圧縮区間の最大値及び最小値を示すデジタル信号データを1つずつ記録することより行う。
図2は、比較例に係る演算結果データの圧縮データ(以下、演算結果のPPデータ、又は演算結果の圧縮データともいう)の作成処理の概要である。概略として比較例に係る処理では、演算開始時点には非表示コードをメモリに記憶しておき、演算終了時に演算結果を書き戻す。ここで演算処理は、デジタル信号のゼロクロスの立ち上がりから次のゼロクロスの立ち上がりまでの1周期を測定区間とする。そして当該測定区間において所定の演算が行われる。図2では、測定区間1における演算結果1が、演算終了時である時刻t2において算出される。また測定区間2における演算結果2が、演算終了時である時刻t3において算出される。演算結果データについても波形の表示を高速化する場合、演算結果のPPデータを、デジタル信号のPPデータと等期間間隔で作成する必要がある。すなわち、演算結果のPPデータを、PPタイミングにおいて作成する必要がある。しかしながら図2に示すように、測定区間とPP圧縮区間とが必ずしも一致しないため、PPタイミングにおいて演算結果が定まっておらず、演算結果のPPデータを作成できない。演算結果が定まったときに演算結果のPPデータを書き戻すことが考えられるが、演算周期が長くなると、書き戻す演算結果のPPデータのデータ数が多くなり、表示処理の高速化が困難になる。
(本開示の波形測定器)
本開示は上述の問題点に鑑み、取り込んだデータ及び演算結果を圧縮して表示可能にし、波形測定器によるデータの表示技術を改善できる波形測定器及び波形表示方法を提供することを目的とする。以下では、本開示の一実施形態に係る波形測定器及び波形表示方法について、添付図面を参照して説明する。
図3は、本開示の一実施形態に係る波形測定器の一例を示すブロック図である。図3に示す波形測定器10は、入力部100と、制御部200と、記憶部300と、表示部400とを備える。
入力部100は、各チャンネルのデータを波形測定器10に取り込むインタフェースである。入力部100は、入力アンプ101と、A/D変換器102と、入力アンプ103と、A/D変換器104とを含む。
入力アンプ101は、チャンネル1(以下、CH1ともいう)の測定値に係るデータを取り込み、当該データを正規化する。具体的には入力アンプ101は、CH1の測定値に係るデータに相当するアナログ入力信号を受け付け、アナログ入力信号の振幅がA/D変換器102の入力仕様に対し適切な範囲になるように正規化(調整)する。そして入力アンプ101は、正規化後のアナログ入力信号をA/D変換器102に出力する。
入力アンプ103は、チャンネル2(以下、CH2ともいう)の測定値に係るデータを取り込み、当該データを正規化する。具体的には入力アンプ103は、CH2の測定値に係るデータに相当するアナログ入力信号を受け付け、アナログ入力信号の振幅がA/D変換器104の入力仕様に対し適切な範囲になるように正規化(調整)する。そして入力アンプ103は、正規化後のアナログ入力信号をA/D変換器104に出力する。
A/D変換器102は、入力アンプ101から受け取った正規化後のアナログ入力信号をデジタル信号データに変換して、PP圧縮器201、メモリコントローラ202、周期検出器203、及び演算回路204に出力する。A/D変換器104は、入力アンプ103から受け取った正規化後のアナログ入力信号をデジタル信号データに変換して、PP圧縮器201、メモリコントローラ202、及び演算回路204に出力する。
制御部200は、少なくとも1つのプロセッサ、少なくとも1つの専用回路、又はこれらの組み合わせが含まれる。プロセッサは、CPU(central processing unit)若しくはGPU(graphics processing unit)などの汎用プロセッサ、又は特定の処理に特化した専用プロセッサである。専用回路は、例えば、FPGA(field-programmable gate array)又はASIC(application specific integrated circuit)である。制御部200は、波形測定器10の各部を制御しながら、波形測定器10の動作に関わる処理を実行する。制御部200は、PP圧縮器201と、メモリコントローラ202と、周期検出器203と、演算回路204と、演算値用PP圧縮器205と、演算値PP個数計数206と、メモリコントローラ207と、メモリコントローラ208と、メモリコントローラ209と、メモリコントローラ210とを含む。
PP圧縮器201は、PPタイミングにおいて、PP圧縮区間のデジタル信号データを圧縮し、デジタル信号のPPデータを生成する。データの圧縮は、PP圧縮区間の最大値及び最小値を示すデジタル信号データを1つずつ記録することより行う。PP圧縮器201は、生成したデジタル信号のPPデータをメモリコントローラ207に出力する。メモリコントローラ207は、デジタル信号のPPデータをPP圧縮波形メモリ301に格納する。
メモリコントローラ202は、A/D変換器102及びA/D変換器104から受け取ったデジタル信号データを、所定のサンプルレートで波形メモリ302に書き込む。所定のサンプルレートは、ユーザが設定した時間軸設定に適合するサンプルレートである。
周期検出器203は、A/D変換器102から受け取ったデジタル信号データに基づき、当該デジタル信号データの周期、すなわち演算回路204により演算する測定区間を検出する。具体的には周期検出器203は、かかるデジタル信号データに基づき、デジタル信号データのゼロクロスの立ち上がりを検出することで、デジタル信号データの周期を検出する。周期検出器203は、検出した周期の情報を演算回路204に出力する。
演算回路204は、A/D変換器102から受け取ったデジタル信号データ、周期検出器203から受け取った周期の情報、及び予め設定されている演算処理に基づき、A/D変換器102及びA/D変換器104から受け取ったデータに対し、測定区間におけるリアルタイム演算を行う。演算回路204は、演算結果に係るデータをメモリコントローラ208に出力する。メモリコントローラ208は、当該演算結果に係るデータを演算結果メモリ303に格納する。
演算値用PP圧縮器205は、PPタイミングにおいて、PP圧縮区間に対応する演算結果のPPデータを生成する。ここでPPタイミングにおいて、当該PPタイミングに係るPP圧縮区間に対応する演算結果は定まっていない。そのため、演算値用PP圧縮器205は、当該PPデータとして非表示コードを生成する。演算値用PP圧縮器205は、生成した演算結果のPPデータをメモリコントローラ209に出力する。メモリコントローラ209は、演算結果のPPデータを演算値PP圧縮波形メモリ304に格納する。つまりメモリコントローラ209は、演算結果のPPデータとして非表示コードを演算値PP圧縮波形メモリ304に書き込む。
また演算値用PP圧縮器205は、演算結果が発生したタイミングにおいて、PP圧縮区間に対応する演算結果の圧縮処理を行い、PPデータを生成する。データの圧縮は、PP圧縮区間の最大値及び最小値を示す演算結果を1つずつ記録することより行う。演算値用PP圧縮器205は、生成した演算結果のPPデータをメモリコントローラ209に出力する。メモリコントローラ209は、演算結果のPPデータを演算値PP圧縮波形メモリ304に格納する。ここでメモリコントローラ209は、演算結果のPPデータのうち非表示コードが書き込まれているものを書き戻す。つまりメモリコントローラ209は、演算結果のPPデータとして記録していた非表示コードを、生成された演算結果のPPデータにより上書きする。
演算値PP個数計数206は、PPデータに係る個数のデータ(以下、PP個数データ、又は個数データともいう)を生成する。演算値PP個数計数206は、生成したPP個数データをメモリコントローラ210に出力する。メモリコントローラ210は、PP個数データを演算値PP個数メモリ305に格納する。
記憶部300は、少なくとも1つの半導体メモリ、少なくとも1つの磁気メモリ、少なくとも1つの光メモリ、又はこれらのうち少なくとも2種類の組み合わせが含まれる。半導体メモリは、例えば、RAM(random access memory)である。RAMは、例えば、SRAM(static random access memory)又はDRAM(dynamic random access memory)である。EEPROM(electrically erasable programmable read only memory)であってもよい。記憶部300は、PP圧縮波形メモリ301と、波形メモリ302と、演算結果メモリ303と、演算値PP圧縮波形メモリ304と、演算値PP個数メモリ305とを含む。
PP圧縮波形メモリ301はデジタル信号のPPデータを格納する。波形メモリ302は、デジタル信号データを格納する。演算結果メモリ303は、演算結果に係るデータを格納する。演算値PP圧縮波形メモリ304は、演算結果のPPデータを格納する。演算値PP個数メモリ305は、PP個数データを格納する。
表示部400は、表示波形作成回路401と、表示器402とを含む。
表示波形作成回路401は、PP圧縮波形メモリ301と、波形メモリ302と、演算結果メモリ303と、演算値PP圧縮波形メモリ304と、演算値PP個数メモリ305とに格納されたデータに基づき、表示波形に係るデータ(以下、波形表示データともいう)を生成する回路である。当該回路は、CPU若しくはGPUなどの汎用プロセッサ、又は特定の処理に特化した専用プロセッサである。専用回路は、例えば、FPGA又はASICである。表示波形作成回路401は、生成した波形表示データを、表示器402により表示する。
表示器402には、少なくとも1つの表示出力用インタフェースが含まれる。表示出力用インタフェースは、例えば、ディスプレイである。ディスプレイは、例えば、LCD(liquid crystal display)又は有機EL(electro luminescence)ディスプレイである。表示器402は、波形測定器10の動作によって得られるデータを表示出力する。表示器402は、ユーザからの入力を受付可能なタッチパネルと一体的に設けられてもよい。表示器402は、表示波形作成回路401の制御に基づき、波形表示データを表示する。
次に本開示の一実施形態に係る波形測定器10の動作について説明する。本開示の一実施形態に係る波形測定器10は概略として、PPタイミング発生時処理と、演算結果発生時処理と、描画処理とを実行する。以下、各処理について説明する。
PPタイミング発生時処理は、定期的な圧縮処理のタイミング、すなわちPPタイミングにおいて波形測定器10が実行する処理である。図4は、PPタイミング発生時処理を示すフローチャートである。PPタイミング発生時処理は概略として、初期処理と、第1の処理と、第2の処理とを含む。初期処理とは、1回目のPPタイミングにおける処理であり、フローチャートにおけるステップS120等に相当する。第1の処理とは、PPタイミングが発生した際に、PP個数データ及び非表示コードを書き込む処理であり、フローチャートにおけるステップS150に相当する。第2の処理とは、PP個数データのカウンタを2インクリメントする処理でありフローチャートにおけるステップS140に相当する。以下、図4のフローチャートに沿って詳細に説明する。
はじめに、PPタイミングが発生すると、制御部200は、当該PPタイミングがスタートから1回目のPPタイミングであるかを判定する(ステップS110)。具体的には、制御部200の演算値用PP圧縮器205が、スタートから1回目のPPタイミングであるかを判定する。当該PPタイミングがスタートから1回目のPPタイミングであると判定された場合、プロセスはステップS150に進む。他方で当該PPタイミングがスタートから1回目のPPタイミングでないと判定された場合、プロセスはステップS120に進む。
ステップS110においてスタートから1回目のPPタイミングでないと判定された場合、制御部200は、直前のPP圧縮区間(以下、対応するPP圧縮区間ともいう)に演算結果の発生があったか否かを判定する(ステップS120)。具体的には、制御部200の演算値用PP圧縮器205が、直前のPP圧縮区間に演算結果の発生があったか否かを判定する。直前のPP圧縮区間に演算結果の発生があったと判定された場合、プロセスはステップS150に進む。他方で直前のPP圧縮区間に演算結果の発生がなかったと判定された場合、プロセスはステップS130に進む。
ステップS120において直前のPP圧縮区間に演算結果の発生がなかったと判定された場合、制御部200は、2区間前のPP圧縮区間に演算結果の発生があったか否かを判定する(ステップS130)。換言すると制御部200は、対応するPP圧縮区間の1つ前の区間に演算結果の発生があったか否かを判定する。具体的には、制御部200の演算値用PP圧縮器205が、2区間前のPP圧縮区間に演算結果の発生があったか否かを判定する。2区間前のPP圧縮区間に演算結果の発生があったと判定された場合、プロセスはステップS150に進む。他方で2区間前のPP圧縮区間に演算結果の発生がなかったと判定された場合、プロセスはステップS140に進む。
ステップ110において1回目のPPタイミングであると判定された場合、ステップ120において直前のPP圧縮区間に演算結果の発生があったと判定された場合、又はステップS130において2区間前のPP圧縮区間に演算結果の発生があったと判定された場合、プロセスはステップS150に進む。ステップS150において、制御部200は、PP個数データ及び非表示コードを1ペア書き込む。具体的には、制御部200の演算値用PP圧縮器205、演算値PP個数計数206、メモリコントローラ209、及びメモリコントローラ210が当該処理を実行する。演算値用PP圧縮器205は、当該PP圧縮区間に対応する演算結果のPPデータとして、非表示コードを生成する。演算値用PP圧縮器205は、生成した演算結果のPPデータ(ここでは非表示コード)をメモリコントローラ209に出力する。メモリコントローラ209は、当該演算結果のPPデータ(ここでは非表示コード)を、演算値PP圧縮波形メモリ304に出力する。演算値PP圧縮波形メモリ304は、当該PPデータ(ここでは非表示コード)を記憶する。また、演算値PP個数計数206は、上記PPデータに対応するPP個数データを生成する。具体的には演算値PP個数計数206は、PP個数データのカウンタを参照し、演算結果のPPデータに、n及びn+1を割り当てる。ここでnは、PP個数データのカウンタ値であるとする。カウンタ値の初期値は1である。演算値PP個数計数206は、生成したPP個数データをメモリコントローラ210に出力する。メモリコントローラ210は当該PP個数データを、演算値PP個数メモリ305に記憶する。
ステップS130において2区間前に演算結果の発生がなかったと判定された場合、又はステップS150の処理に続き、制御部200は、PP個数データのカウンタを2インクリメントする(ステップS150)。具体的には演算値PP個数計数206が、PP個数データのカウンタの値を2インクリメントする。そして処理が終了する。すなわち波形測定器10は、次回のPPタイミングの発生を待機する。
図5は、本開示の一実施形態に係る波形測定器による、演算結果発生時の処理を示すフローチャートである。
はじめに、演算結果が発生する(ステップS210)。次に制御部200は、演算結果の発生がスタートから1回目のPPタイミングの前であるか否かを判定する(ステップS220)。具体的には制御部200の演算値用PP圧縮器205は、演算結果の発生がスタートから1回目のPPタイミングの前であるか否かを判定する。演算結果の発生がスタートから1回目のPPタイミングの前であると判定された場合、プロセスはステップS230に進む。他方で演算結果の発生がスタートから1回目のPPタイミングの前でないと判定された場合、プロセスはステップS240に進む。
ステップS220において演算結果の発生がスタートから1回目のPPタイミングの前であると判定された場合、制御部200は、発生した演算結果を保持する(ステップS230)。具体的には演算値用PP圧縮器205は、演算結果をメモリコントローラ209に出力する。メモリコントローラ209は、演算結果を演算値PP圧縮波形メモリ304に格納する。メモリコントローラ209は、演算結果を演算値PP圧縮波形メモリ304により保持する。保持された当該演算結果はPPデータを書き戻す処理において用いられる。ここで当該保持処理の段階において、演算値PP圧縮波形メモリ304は、保持している演算結果のうちの最大値及び最小値を演算して得たPPデータの候補(以下、PPデータ候補値ともいう)を保持していてもよい。以下、本実施形態におけるPPデータを書き戻す処理では、演算値PP圧縮波形メモリ304により保持された演算結果を用いるものとして説明するが、これに限られない。すなわちPPデータを書き戻す処理において、制御部200は、保持された演算結果の代わりにPPデータ候補値を用いるようにしてもよい。
ステップS220において演算結果の発生がスタートから1回目のPPタイミングの前でないと判定された場合、制御部200は、演算結果の発生が、PP圧縮区間内の最初の演算結果であるか否かを判定する(ステップS240)。具体的には制御部200の演算値用PP圧縮器205は、演算結果の発生が、PP圧縮区間内の最初の演算結果であるか否かを判定する。演算結果の発生がPP圧縮区間内の最初の演算結果であると判定された場合、プロセスはステップS250に進む。他方で、演算結果の発生がPP圧縮区間内の最初の演算結果でないと判定された場合、プロセスはステップS230に進む。すなわちこの場合、制御部200は、発生した演算結果を保持する(ステップS230)。
ステップS240において演算結果の発生がPP圧縮区間内の最初の演算結果であると判定された場合、制御部200は、演算結果発生前に非表示コードが2つのPP圧縮区間分溜まっているか否かを判定する(ステップS250)。具体的には制御部200の演算値用PP圧縮器205は、演算結果発生前において、PP圧縮区間に対応するPPデータで非表示コードであるものが2つ存在するか否かを判定する。演算結果発生前に非表示コードが2つのPP圧縮区間分溜まっていると判定された場合、プロセスはステップS260に進む。他方で演算結果発生前に非表示コードが2つのPP圧縮区間分溜まっていないと判定された場合、プロセスはステップS270に進む。
ステップS250において演算結果発生前に非表示コードが2つのPP圧縮区間分溜まっていると判定された場合、制御部200は、2回前の非表示コードをPPデータで書き戻す(ステップS260)。「2回前の非表示コード」とは、演算結果の発生からみてより過去のPP圧縮区間に対応するPPデータに係る非表示コードである。具体的には、制御部200の演算値用PP圧縮器205は、発生した演算結果、及び演算値PP圧縮波形メモリ304により保持されている演算結果の基づきPPデータを生成する。つまり演算値用PP圧縮器205は、2回前の非表示コードに対応するPP圧縮区間において発生した演算結果と、今回発生した演算結果との中から、最大値及び最小値を抽出し、これらをPPデータとして確定する。そして演算値用PP圧縮器205は、2回前の非表示コードを、当該確定したPPデータにより書き戻す。演算値用PP圧縮器205は、当該確定したPPデータをメモリコントローラ209に出力する。メモリコントローラ209は、当該確定したPPデータにより2回前の非表示コードを上書きして、演算値PP圧縮波形メモリ304に格納する。続いて制御部200は、1回前の非表示コードをPPデータで書き戻す(ステップS280)。「1回前の非表示コード」とは、演算結果の発生からみて直近のPP圧縮区間に対応するPPデータに係る非表示コードである。具体的には、制御部200の演算値用PP圧縮器205は、発生した演算結果、及び演算値PP圧縮波形メモリ304により保持されている演算結果の基づきPPデータを生成する。つまり演算値用PP圧縮器205は、1回前の非表示コードに対応するPP圧縮区間において発生した演算結果と、今回発生した演算結果との中から、最大値及び最小値を抽出し、これらをPPデータとして確定する。そして演算値用PP圧縮器205は、1回前の非表示コードを、当該確定したPPデータにより書き戻す。演算値用PP圧縮器205は、当該確定したPPデータをメモリコントローラ209に出力する。メモリコントローラ209は、当該確定したPPデータにより1回前の非表示コードを上書きして、演算値PP圧縮波形メモリ304に格納する。
ステップS250において演算結果発生前に非表示コードが2つのPP圧縮区間分溜まっていないと判定された場合、制御部200は、演算結果発生前に非表示コードが1つのPP圧縮区間分溜まっているか否かを判定する(ステップS270)。具体的には制御部200の演算値用PP圧縮器205は、演算結果発生前において、PP圧縮区間に対応するPPデータが非表示コードであるものが1つ存在するか否かを判定する。演算結果発生前に非表示コードが1つのPP圧縮区間分溜まっていると判定された場合、プロセスはステップS280に進む。すなわちこの場合、制御部200は、1回前の非表示コードをPPデータで書き戻す(ステップS280)。他方で演算結果発生前に非表示コードが1つのPP圧縮区間分溜まっていないと判定された場合、プロセスは終了する。
図6に、第1の処理及び第2の処理の概要を表す具体例(ケース1-a、1-b、及び2-a)を示す。ケース1-aでは、演算結果(ここではa)がPPタイミングpt2に対応するPP圧縮区間において発生している。そのため、PPタイミングpt2においてPP個数データ及び非表示コードが1ペア書き込まれる。図4のフローチャートに沿って説明すると、ステップS120においてプロセスはステップS150に進む。ケース1-aではPPタイミングpt2に対応するPP個数データとしてn,n+1が書き込まれ、当該個数データに対応するPPデータとして非表示コードが書き込まれる。また制御部200は、PP個数データのカウンタを2インクリメントする。したがってPP個数データのカウンタの値はn+2になる。ここでnは、PPタイミングpt2におけるPP個数データのカウンタの値である。また、ケース1-aでは、PPタイミングpt3においてPP個数データ及び非表示コードが1ペア書き込まれる。図4のフローチャートに沿って説明すると、PPタイミングpt3で直前のPP圧縮区間に演算結果が発生してなく、2区間前のPP圧縮区間に演算結果が発生しているため、ステップS120においてプロセスはステップS130に進み、続いてステップS150に進む。ここではPPタイミングpt3に対応するPP個数データとしてn+2,n+3が書き込まれ、当該個数データに対応するPPデータとして非表示コードが書き込まれる。
ケース1-bでは、演算結果(ここではa)がPPタイミングpt2に対応するPP圧縮区間において発生している。そのため、PPタイミングpt2においてPP個数データ及び非表示コードが1ペア書き込まれる。図4のフローチャートに沿って説明すると、ステップS120においてプロセスはステップS150に進む。ケース1-bではPPタイミングpt2に対応するPP個数データとしてn,n+1が書き込まれ、当該個数データに対応するPPデータとして非表示コードが書き込まれる。また制御部200は、PP個数データのカウンタを2インクリメントする。したがってPP個数データのカウンタの値はn+2になる。ここでnは、PPタイミングpt2におけるPP個数データのカウンタの値である。続いてケース1-bでは、演算結果(ここではb)がPPタイミングpt3に対応するPP圧縮区間において発生している。そのため、PPタイミングpt3においてPP個数データ及び非表示コードが1ペア書き込まれる。図4のフローチャートに沿って説明すると、ステップS120においてプロセスはステップS150に進む。ケース1-bではPPタイミングpt3に対応するPP個数データとしてn+2,n+3が書き込まれ、当該個数データに対応するPPデータとして非表示コードが書き込まれる。また制御部200は、PP個数データのカウンタを2インクリメントする。したがってPP個数データのカウンタの値はn+4になる。また、PPタイミングpt4においてPP個数データ及び非表示コードが1ペア書き込まれる。図4のフローチャートに沿って説明すると、PPタイミングpt4で直前のPP圧縮区間に演算結果が発生してなく、2区間前のPP圧縮区間に演算結果が発生しているため、ステップS120においてプロセスはステップS130に進み、続いてステップS150に進む。ここではPPタイミングpt3に対応するPP個数データとしてn+4,n+5が書き込まれ、当該個数データに対応するPPデータとして非表示コードが書き込まれる。
ケース2-aでは、演算結果(ここではa)がPPタイミングpt2に対応するPP圧縮区間において発生している。そのため、PPタイミングpt2においてPP個数データ及び非表示コードが1ペア書き込まれる。図4のフローチャートに沿って説明すると、ステップS120においてプロセスはステップS150に進む。ケース2-aではPPタイミングpt2に対応するPP個数データとしてn,n+1が書き込まれ、当該個数データに対応するPPデータとして非表示コードが書き込まれる。また制御部200は、PP個数データのカウンタを2インクリメントする。したがってPP個数データのカウンタの値はn+2になる。ここでnは、PPタイミングpt2におけるPP個数データのカウンタの値である。さらにPPタイミングpt3において、PP個数データ及び非表示コードが1ペア書き込まれる。図4のフローチャートに沿って説明すると、PPタイミングpt3で直前のPP圧縮区間に演算結果が発生してなく、2区間前のPP圧縮区間に演算結果が発生しているため、ステップS120においてプロセスはステップS130に進み、続いてステップS150に進む。ここではPPタイミングpt3に対応するPP個数データとしてn+2,n+3が書き込まれ、当該個数データに対応するPPデータとして非表示コードが書き込まれる。また制御部200は、PP個数データのカウンタを2インクリメントする。したがってPP個数データのカウンタの値はn+4になる。
その後ケース2-aにおいて、PPタイミングpt3~pt7に対応するPP圧縮区間において演算結果が発生していない。そのためこれらのPPタイミングにおいては、制御部200は、PP個数データのカウンタのインクリメントのみを行う。したがってカウンタの値が各PPタイミングにおいて2ずつ増加する。そしてその後、演算結果がPPタイミングpt8に対応するPP圧縮区間において発生している。そのため、PPタイミングpt8においてPP個数データ及び非表示コードが1ペア書き込まれる。図4のフローチャートに沿って説明すると、ステップS120においてプロセスはステップS150に進む。ケース2-aではPPタイミングpt8に対応するPP個数データとしてn+12,n+13が書き込まれ、当該個数データに対応するPPデータとして非表示コードが書き込まれる。
図7に、第3の処理の概要を表す具体例(ケース3-a~3-e)を示す。ケース3-aでは、演算結果(ここではa)がPPタイミングpt2に対応するPP圧縮区間において発生している。そのため、PPタイミングpt2においてPP個数データ及び非表示コードが1ペア書き込まれる。図4のフローチャートに沿って説明すると、ステップS120においてプロセスはステップS150に進む。ケース3-aではPPタイミングpt2に対応するPP個数データとしてn,n+1が書き込まれ、当該個数データに対応するPPデータとして非表示コードが書き込まれる。ここでnは、PPタイミングpt2におけるPP個数データのカウンタの値である。
その後ケース3-aにおいて、PPタイミングpt3に対応するPP圧縮区間において演算結果が発生している。当該演算結果に基づき、PP個数データがn,n+1に対応するPPデータが書き戻される。図5のフローチャートに沿って説明すると、ステップS220においてプロセスはステップS240に進み、続いてステップS250、ステップS270、ステップS280と進む。PP個数データがn,n+1に対応するPPデータの圧縮処理対象は、発生した演算結果b、及びその前に発生したその他の演算結果である。その他の演算結果は、ここではPPタイミングpt2に対応するPP圧縮区間において発生した演算結果aである。したがってPP個数データがn,n+1に対応するPPデータは、当該演算結果のうちの最大値及び最小値により定められる。ここではPPデータとしてa及びbが書き戻されている。
ケース3-bでは、演算結果がPPタイミングpt2に対応するPP圧縮区間において発生している。そのため、PPタイミングpt2においてPP個数データ及び非表示コードが1ペア書き込まれる。図4のフローチャートに沿って説明すると、ステップS120においてプロセスはステップS150に進む。ケース3-bではPPタイミングpt2に対応するPP個数データとしてn,n+1が書き込まれ、当該個数データに対応するPPデータとして非表示コードが書き込まれる。また制御部200は、PP個数データのカウンタを2インクリメントする。したがってPP個数データのカウンタの値はn+2になる。
その後ケース3-bにおいて、PPタイミングpt3に対応するPP圧縮区間において演算結果が発生している。当該演算結果に基づき、PP個数データがn,n+1に対応するPPデータが書き戻される。図5のフローチャートに沿って説明すると、ステップS220においてプロセスはステップS240に進み、続いてステップS250、ステップS270、ステップS280と進む。PP個数データがn,n+1に対応するPPデータの圧縮処理対象は、発生した演算結果e、及びその前に発生したその他の演算結果である。その他の演算結果は、ここではPPタイミングpt2に対応するPP圧縮区間において発生した演算結果a、b、c、及びdである。したがってPP個数データがn,n+1に対応するPPデータは、当該演算結果のうちの最大値及び最小値により定められる。ここではPPデータの最大値及び最小値の例としてa及びeが書き戻されている。
ケース3-cでは、演算結果がPPタイミングpt2に対応するPP圧縮区間において発生している。そのため、PPタイミングpt2においてPP個数データ及び非表示コードが1ペア書き込まれる。図4のフローチャートに沿って説明すると、ステップS120においてプロセスはステップS150に進む。ケース3-cではPPタイミングpt2に対応するPP個数データとしてn,n+1が書き込まれ、当該個数データに対応するPPデータとして非表示コードが書き込まれる。さらにPPタイミングpt3において、PP個数データ及び非表示コードが1ペア書き込まれる。図4のフローチャートに沿って説明すると、PPタイミングpt3で直前のPP圧縮区間に演算結果が発生してなく、2区間前のPP圧縮区間に演算結果が発生しているため、ステップS120においてプロセスはステップS130に進み、続いてステップS150に進む。ここではPPタイミングpt3に対応するPP個数データとしてn+2,n+3が書き込まれ、当該個数データに対応するPPデータとして非表示コードが書き込まれる。
その後ケース3-cにおいて、PPタイミングpt4に対応するPP圧縮区間において演算結果が発生している。当該演算結果に基づき、PP個数データがn,n+1に対応するPPデータ、及びPP個数データがn+2,n+3に対応するPPデータが書き戻される。図5のフローチャートに沿って説明すると、ステップS220においてプロセスはステップS240に進み、続いてステップS250、ステップS260、ステップS280と進む。PP個数データがn,n+1に対応するPPデータの圧縮処理対象は、発生した演算結果b、及びその前に発生したその他の演算結果である。その他の演算結果は、ここではPPタイミングpt2に対応するPP圧縮区間において発生した演算結果aである。したがってPP個数データがn,n+1に対応するPPデータは、当該演算結果のうちの最大値及び最小値により定められる。ここではPPデータとしてa及びbが書き戻されている。PP個数データがn+2,n+3に対応するPPデータの圧縮処理対象は、発生した演算結果bである。したがってPP個数データがn+2,n+3に対応するPPデータは、当該演算結果のうちの最大値及び最小値により定められる。ここではPPデータとして最大値及び最小値ともにbが書き戻されている。
ケース3-dでは、演算結果がPPタイミングpt2に対応するPP圧縮区間において発生している。そのため、PPタイミングpt2においてPP個数データ及び非表示コードが1ペア書き込まれる。図4のフローチャートに沿って説明すると、ステップS120においてプロセスはステップS150に進む。ケース3-dではPPタイミングpt2に対応するPP個数データとしてn,n+1が書き込まれ、当該個数データに対応するPPデータとして非表示コードが書き込まれる。また制御部200は、PP個数データのカウンタを2インクリメントする。したがってPP個数データのカウンタの値はn+2になる。さらにPPタイミングpt3において、PP個数データ及び非表示コードが1ペア書き込まれる。図4のフローチャートに沿って説明すると、PPタイミングpt3で直前のPP圧縮区間に演算結果が発生してなく、2区間前のPP圧縮区間に演算結果が発生しているため、ステップS120においてプロセスはステップS130に進み、続いてステップS150に進む。ここではPPタイミングpt3に対応するPP個数データとしてn+2,n+3が書き込まれ、当該個数データに対応するPPデータとして非表示コードが書き込まれる。
その後ケース3-dにおいて、PPタイミングpt5に対応するPP圧縮区間において演算結果が発生している。当該演算結果に基づき、PP個数データがn,n+1に対応するPPデータ、及びPP個数データがn+2,n+3に対応するPPデータが書き戻される。図5のフローチャートに沿って説明すると、ステップS220においてプロセスはステップS240に進み、続いてステップS250、ステップS260、ステップS280と進む。PP個数データがn,n+1に対応するPPデータの圧縮処理対象は、発生した演算結果b、及びその前に発生したその他の演算結果である。その他の演算結果は、ここではPPタイミングpt2に対応するPP圧縮区間において発生した演算結果aである。したがってPP個数データがn,n+1に対応するPPデータは、当該演算結果のうちの最大値及び最小値により定められる。ここではPPデータとしてa及びbが書き戻されている。PP個数データがn+2,n+3に対応するPPデータの圧縮処理対象は、発生した演算結果bである。したがってPP個数データがn+2,n+3に対応するPPデータは、当該演算結果のうちの最大値及び最小値により定められる。ここではPPデータとして最大値及び最小値ともにbが書き戻されている。
ケース3-eでは、演算結果がPPタイミングpt2に対応するPP圧縮区間において発生している。そのため、PPタイミングpt2においてPP個数データ及び非表示コードが1ペア書き込まれる。図4のフローチャートに沿って説明すると、ステップS120においてプロセスはステップS150に進む。ケース3-eではPPタイミングpt2に対応するPP個数データとしてn,n+1が書き込まれ、当該個数データに対応するPPデータとして非表示コードが書き込まれる。また制御部200は、PP個数データのカウンタを2インクリメントする。したがってPP個数データのカウンタの値はn+2になる。さらにPPタイミングpt3において、PP個数データ及び非表示コードが1ペア書き込まれる。図4のフローチャートに沿って説明すると、PPタイミングpt3で直前のPP圧縮区間に演算結果が発生してなく、2区間前のPP圧縮区間に演算結果が発生しているため、ステップS120においてプロセスはステップS130に進み、続いてステップS150に進む。ここではPPタイミングpt3に対応するPP個数データとしてn+2,n+3が書き込まれ、当該個数データに対応するPPデータとして非表示コードが書き込まれる。
その後ケース3-eにおいて、PPタイミングpt4に対応するPP圧縮区間において演算結果が発生している。当該演算結果に基づき、PP個数データがn,n+1に対応するPPデータ、及びPP個数データがn+2,n+3に対応するPPデータが書き戻される。図5のフローチャートに沿って説明すると、ステップS220においてプロセスはステップS240に進み、続いてステップS250、ステップS260、ステップS280と進む。PP個数データがn,n+1に対応するPPデータの圧縮処理対象は、発生した演算結果e、及びその前に発生したその他の演算結果である。その他の演算結果は、ここではPPタイミングpt2に対応するPP圧縮区間において発生した演算結果a、b、c、及びdである。したがってPP個数データがn,n+1に対応するPPデータは、当該演算結果のうちの最大値及び最小値により定められる。ここではPPデータの最大値及び最小値の例としてa及びeが書き戻されている。PP個数データがn+2,n+3に対応するPPデータの圧縮処理対象は、発生した演算結果eである。したがってPP個数データがn+2,n+3に対応するPPデータは、当該演算結果のうちの最大値及び最小値により定められる。ここではPPデータとして最大値及び最小値ともにeが書き戻されている。
図8に、初期処理の概要を示す具体例(ケースa~d)を示す。ケースaにおいてPPタイミングpt1は、スタートから1回目のPPタイミングである。そのため、PPタイミングpt1においてPP個数データ及び非表示コードが1ペア書き込まれる。図4のフローチャートに沿って説明すると、ステップS110においてプロセスはステップS150に進む。ケースaではPPタイミングpt1に対応するPP個数データとして1,2が書き込まれ、当該個数データに対応するPPデータとして非表示コードが書き込まれる。また制御部200は、PP個数データのカウンタを2インクリメントする。したがってPP個数データのカウンタの値は3になる。さらにPPタイミングpt2において、PP個数データ及び非表示コードが1ペア書き込まれる。図4のフローチャートに沿って説明すると、PPタイミングpt2で直前のPP圧縮区間に演算結果が発生してなく、2区間前のPP圧縮区間に演算結果が発生しているため、ステップS120においてプロセスはステップS130に進み、続いてステップS150に進む。ここではPPタイミングpt2に対応するPP個数データとして3,4が書き込まれ、当該個数データに対応するPPデータとして非表示コードが書き込まれる。
ケースbにおいてPPタイミングpt1は、スタートから1回目のPPタイミングである。そのため、PPタイミングpt1においてPP個数データ及び非表示コードが1ペア書き込まれる。図4のフローチャートに沿って説明すると、ステップS110においてプロセスはステップS150に進む。ケースbではPPタイミングpt1に対応するPP個数データとして1,2が書き込まれ、当該個数データに対応するPPデータとして非表示コードが書き込まれる。さらに、制御部200は、PP個数データのカウンタを2インクリメントする。したがってPP個数データのカウンタの値は3になる。
その後ケースbにおいて、PPタイミングpt2に対応するPP圧縮区間において演算結果が発生していない。そのためPPタイミングpt2においては、制御部200は、PP個数データのカウンタを2インクリメントのみ行う。したがってカウンタの値が5になる。
その後ケースbにおいて、PPタイミングpt3に対応するPP圧縮区間において演算結果が発生している。当該演算結果に基づき、PP個数データが1,2に対応するPPデータが書き戻される。図5のフローチャートに沿って説明すると、ステップS220においてプロセスはステップS240に進み、続いてステップS250、ステップS270、ステップS280と進む。ケースbでは演算結果がPPタイミングpt3に対応するPP圧縮区間における演算結果aのみであるため、PP個数データが1,2に対応するPPデータとして最大値及び最小値ともにaが書き戻される。さらにPPタイミングpt3において、対応するPP圧縮区間に演算結果が発生しているため、PPタイミングpt3においてPP個数データ及び非表示コードが1ペア書き込まれる。図4のフローチャートに沿って説明すると、ステップS120においてプロセスはステップS150に進む。ケースbではPPタイミングpt3に対応するPP個数データとして5,6が書き込まれ、当該個数データに対応するPPデータとして非表示コードが書き込まれる。
ケースcにおいてPPタイミングpt1は、スタートから1回目のPPタイミングである。そのため、PPタイミングpt1においてPP個数データ及び非表示コードが1ペア書き込まれる。図4のフローチャートに沿って説明すると、ステップS110においてプロセスはステップS150に進む。ケースcではPPタイミングpt1に対応するPP個数データとして1,2が書き込まれ、当該個数データに対応するPPデータとして非表示コードが書き込まれる。さらに、制御部200は、PP個数データのカウンタを2インクリメントする。したがってPP個数データのカウンタの値は3になる。
その後ケースcにおいて、PPタイミングpt2に対応するPP圧縮区間において演算結果が発生している。当該演算結果に基づき、PP個数データが1,2に対応するPPデータが書き戻される。図5のフローチャートに沿って説明すると、ステップS220においてプロセスはステップS240に進み、続いてステップS250、ステップS270、ステップS280と進む。PP個数データが1,2に対応するPPデータの圧縮処理対象は、発生した演算結果d及び、その前に発生したその他の演算結果である。その他の演算結果は、具体的にはPPタイミングpt1に対応するPP圧縮区間において発生した演算結果(a、b、c)である。したがってPP個数データが1,2に対応するPPデータは、当該演算結果のうちの最大値及び最小値により定められる。ここではPPデータの最大値及び最小値の例としてa及びdが書き戻されている。
さらにPPタイミングpt2において対応するPP圧縮区間に演算結果が発生しているため、PPタイミングpt2においてPP個数データ及び非表示コードが1ペア書き込まれる。図4のフローチャートに沿って説明すると、ステップS120においてプロセスはステップS150に進む。ケースcではPPタイミングpt2に対応するPP個数データとして3,4が書き込まれ、当該個数データに対応するPPデータとして非表示コードが書き込まれる。また、制御部200は、PP個数データのカウンタを2インクリメントする。したがってPP個数データのカウンタの値は5になる。さらにPPタイミングpt3において、PP個数データ及び非表示コードが1ペア書き込まれる。図4のフローチャートに沿って説明すると、PPタイミングpt3で直前のPP圧縮区間に演算結果が発生してなく、2区間前のPP圧縮区間に演算結果が発生しているため、ステップS120においてプロセスはステップS130に進み、続いてステップS150に進む。ここではPPタイミングpt3に対応するPP個数データとして5,6が書き込まれ、当該個数データに対応するPPデータとして非表示コードが書き込まれる。
ケースdにおいてPPタイミングpt1は、スタートから1回目のPPタイミングである。そのため、PPタイミングpt1においてPP個数データ及び非表示コードが1ペア書き込まれる。図4のフローチャートに沿って説明すると、ステップS110においてプロセスはステップS150に進む。ここではPPタイミングpt1に対応するPP個数データとして1,2が書き込まれ、当該個数データに対応するPPデータとして非表示コードが書き込まれる。さらに、制御部200は、PP個数データのカウンタを2インクリメントする。したがってPP個数データのカウンタの値は3になる。
また、PPタイミングpt2において、PP個数データ及び非表示コードが1ペア書き込まれる。図4のフローチャートに沿って説明すると、PPタイミングpt2で直前のPP圧縮区間に演算結果が発生してなく、2区間前のPP圧縮区間に演算結果が発生しているため、ステップS120においてプロセスはステップS130に進み、続いてステップS150に進む。ここではPPタイミングpt2に対応するPP個数データとして3,4が書き込まれ、当該個数データに対応するPPデータとして非表示コードが書き込まれる。さらに制御部200は、PP個数データのカウンタを2インクリメントする。したがってカウンタの値が5になる。
その後ケースdにおいて、PPタイミングpt3に対応するPP圧縮区間において演算結果が発生している。当該演算結果に基づき、PP個数データが1,2に対応するPPデータが書き戻される。また、当該演算結果に基づき、PP個数データが3,4に対応するPPデータが書き戻される。図5のフローチャートに沿って説明すると、ステップS220においてプロセスはステップS240に進み、続いてステップS250、ステップS260、ステップS280と進む。PP個数データが1,2に対応するPPデータの圧縮処理対象は、発生した演算結果d及び、その前に発生したその他の演算結果である。その他の演算結果は、具体的にはPPタイミングpt1に対応するPP圧縮区間において発生した演算結果(a、b、c)である。したがってPP個数データが1,2に対応するPPデータは、当該演算結果のうちの最大値及び最小値により定められる。ここではPPデータの最大値及び最小値の例としてa及びdが書き戻されている。PP個数データが3,4に対応するPPデータの圧縮処理対象は、発生した演算結果dのみである。したがってPP個数データが3,4に対応するPPデータは、当該演算結果のうちの最大値及び最小値により定められる。ここではPPデータとして、最大値及び最小値ともにdが書き戻されている。
さらにPPタイミングpt3において、対応するPP圧縮区間に演算結果が発生しているため、PPタイミングpt3においてPP個数データ及び非表示コードが1ペア書き込まれる。図4のフローチャートに沿って説明すると、ステップS120においてプロセスはステップS150に進む。ケースdではPPタイミングpt3に対応するPP個数データとして5,6が書き込まれ、当該個数データに対応するPPデータとして非表示コードが書き込まれる。
以上説明したPPタイミング発生時処理及び演算結果発生時処理により、PP個数データ及びPPデータが生成される。本開示の一実施形態に係る波形測定器10は、生成されたPP個数データ及びPPデータに基づき圧縮データに係る描画処理を行う。図9は、本開示の一実施形態に係る波形測定器10による描画処理を示すフローチャートである。
はじめに表示部400は、PP個数データ及びPPデータを記憶部300よりそれぞれ1つずつ読み出す(ステップS310)。具体的には表示波形作成回路401が、演算結果のPPデータを演算値PP圧縮波形メモリ304から1つ読み出す。また表示波形作成回路401が、PP個数データを演算値PP個数メモリ305から1つ読み出す。なお表示波形作成回路401は、先に格納したPPデータ、及びPP個数データから読み出す。図10は、本開示の一実施形態における記憶部300に格納されているPPデータ及びPP個数データの概念を示す図である。図10に示すように先に生成されたPPデータ及びPP個数データから順に、前のアドレスにデータが格納されている。表示波形作成回路401は、前のアドレスに格納されているものから先に読み出していく。
図9を再び参照し、表示部400は、PP個数データが連続してインクリメントしているかを判定する(ステップS320)。具体的には表示波形作成回路401が、読みだしたPP個数データを参照し、数値が1、または前回読み込んだPP個数データから1インクリメントしているかを判定する。PP個数データが連続してインクリメントしていると判定された場合、プロセスはステップS330に進む。他方で、PP個数データが連続してインクリメントしていないと判定された場合、プロセスはステップS340に進む。
ステップS320においてPP個数データが連続してインクリメントしていると判定された場合、表示部400は、PPデータから波形ラスターを生成する(ステップS330)。具体的には、表示波形作成回路401が、PPデータに基づき最大値及び最小値を通る波形ラスターを生成する。表示波形作成回路401は当該波形ラスターを表示器402に渡して波形を描画する。なお表示波形作成回路401は、PPデータが非表示コードである場合、その部分に対応する波形ラスターを生成しない。そしてプロセスはステップS350に進む。
ステップS320においてPP個数データが連続してインクリメントしていないと判定された場合、表示部400は、PP個数データが非連続分、前データをPPデータとして波形ラスターを生成する。具体的には、表示波形作成回路401が、PP個数データ及びPPデータに基づき波形ラスターを生成する。ここで表示波形作成回路401は、PP個数データが非連続の部分について、対象のPPデータを、前のPPデータに基づき生成することによりデータを補完して波形ラスターを生成する。表示波形作成回路401は当該波形ラスターを表示器402に渡して波形を描画する。そしてプロセスはステップS350に進む。図10においてPP個数データは、例えば4と7との間で非連続である。そこで表示波形作成回路401は、PP個数データが非連続の部分(例えばPP個数データが4と7の間)について、対象のPPデータ(ここではPP個数データが5及び6に対応するPPデータ)を補完する。具体的には表示波形作成回路401は、前のPPデータ(ここではPP個数データが3,4に対応するPPデータ)に基づき生成することによりデータを補完して波形ラスターを生成する。図11は、当該補完処理の概要を示す図である。図11に示すように、PP個数データが5及び6に対応するPPデータは、その前のPPデータ(PP個数データが3,4に対応するPPデータ)により、bであるとされている。同様にPP個数データが11及び12に対応するPPデータは、その前のPPデータ(PP個数データが9,10に対応するPPデータ)により、cであるとされている。同様にPP個数データが13及び14に対応するPPデータは、その前のPPデータ(PP個数データが11,12に対応するPPデータ)により、cであるとされている。同様にPP個数データが15及び16に対応するPPデータは、その前のPPデータ(PP個数データ13,14に対応するPPデータ)により、cであるとされている。このようにPP個数データが非連続である部分を補完することにより、図11に示すような波形ラスターが生成される。図12は、生成した波形ラスターにより、演算波形をデジタル信号の波形と組み合わせて示した図である。上記方法によれば、演算結果のPPデータは、デジタル信号のPPデータと等期間間隔で作成される。したがってこのように、デジタル信号の波形に対応させて演算波形を描画することができる。
図9を再び参照し、ステップS330又はステップS340に続き、表示部400は、PP個数データが表示すべきPPデータの個数と一致するかを判定する(ステップS350)。PP個数データが表示すべきPPデータの個数と一致しないと判定された場合、プロセスはステップS310に戻る。他方でPP個数データが表示すべきPPデータの個数と一致すると判定された場合、プロセスは終了する。
このように、本開示の一実施形態に係る波形測定器10によれば、演算結果のPPデータを、デジタル信号のPPデータと等期間間隔で作成でき、演算結果を圧縮して表示することができる。すなわち本開示の一実施形態に係る波形測定器10は、取り込んだデータ及び演算結果を圧縮して表示可能にし、波形測定器によるデータの表示技術を改善できる。
(実施例1)
図13は、本開示の一実施形態に係る波形測定器10による一連の処理に係る実施例1を示す図である。実施例1では、まず、最初のPPタイミングpt1においてPP個数データ及び非表示コードが1ペア書き込まれる。図4のフローチャートに沿って説明すると、ステップS110においてプロセスはステップS150に進む。実施例1ではPPタイミングpt1に対応するPP個数データとして1,2が書き込まれ、当該個数データに対応するPPデータとして非表示コードが書き込まれる。さらに、制御部200は、PP個数データのカウンタを2インクリメントする。したがってPP個数データのカウンタの値は3になる。
その後、PPタイミングpt2に対応するPP圧縮区間において演算結果が発生していない。そのためPPタイミングpt2においては、制御部200は、PP個数データのカウンタを2インクリメントのみ行う。したがってカウンタの値が5になる。
その後、PPタイミングpt3に対応するPP圧縮区間において演算結果が発生している。当該演算結果に基づき、PP個数データが1,2に対応するPPデータが書き戻される。図5のフローチャートに沿って説明すると、ステップS220においてプロセスはステップS240に進み、続いてステップS250、ステップS270、ステップS280と進む。実施例1では演算結果がPPタイミングpt3に対応するPP圧縮区間における演算結果aのみであるため、PP個数データが1,2に対応するPPデータとして最大値及び最小値ともにaが書き戻される。さらにPPタイミングpt3において、対応するPP圧縮区間に演算結果が発生しているため、PP個数データ及び非表示コードが1ペア書き込まれる。図4のフローチャートに沿って説明すると、ステップS120においてプロセスはステップS150に進む。実施例1ではPPタイミングpt3に対応するPP個数データとして5,6が書き込まれ、当該個数データに対応するPPデータとして非表示コードが書き込まれる。さらに、制御部200は、PP個数データのカウンタを2インクリメントする。したがってPP個数データのカウンタの値は7になる。
その後、PPタイミングpt4において、PP個数データ及び非表示コードが1ペア書き込まれる。図4のフローチャートに沿って説明すると、PPタイミングpt4で直前のPP圧縮区間に演算結果が発生してなく、2区間前のPP圧縮区間に演算結果が発生しているため、ステップS120においてプロセスはステップS130に進み、続いてステップS150に進む。ここではPPタイミングpt4に対応するPP個数データとして7,8が書き込まれ、当該個数データに対応するPPデータとして非表示コードが書き込まれる。さらに、制御部200は、PP個数データのカウンタを2インクリメントする。したがってカウンタの値が9になる。
その後、PPタイミングpt5に対応するPP圧縮区間において演算結果が発生している。当該演算結果に基づき、PP個数データが5、6、7、及び8に対応するPPデータが書き戻される。図5のフローチャートに沿って説明すると、ステップS220においてプロセスはステップS240に進み、続いてステップS250、ステップS260、ステップS280と進む。実施例1では、PP個数データが5,6に対応するPPデータの圧縮処理対象は、発生した演算結果b、及びその前に発生したその他の演算結果である。その他の演算結果は、ここではPPタイミングpt3に対応するPP圧縮区間において発生した演算結果aである。したがってPP個数データが5,6に対応するPPデータは、当該演算結果のうちの最大値及び最小値により定められる。ここではPPデータとしてa及びbが書き戻されている。PP個数データが7、8に対応するPPデータの圧縮処理対象は、発生した演算結果bである。したがってPP個数データが7,8に対応するPPデータは、当該演算結果のうちの最大値及び最小値により定められる。ここではPPデータとして最大値及び最小値ともにbが書き戻されている。PPタイミングpt5に対応するPP圧縮区間において発生したほかの演算結果(c、d)は保持される。
さらにPPタイミングpt5において対応するPP圧縮区間に演算結果が発生しているため、PPタイミングpt5においてPP個数データ及び非表示コードが1ペア書き込まれる。図4のフローチャートに沿って説明すると、ステップS120においてプロセスはステップS150に進む。実施例1ではPPタイミングpt5に対応するPP個数データとして9,10が書き込まれ、当該個数データに対応するPPデータとして非表示コードが書き込まれる。さらに、制御部200は、PP個数データのカウンタを2インクリメントする。したがってPP個数データのカウンタの値は11になる。
その後、PPタイミングpt6に対応するPP圧縮区間において演算結果が発生している。当該演算結果に基づき、PP個数データが9、10に対応するPPデータが書き戻される。図5のフローチャートに沿って説明すると、ステップS220においてプロセスはステップS240に進み、続いてステップS250、ステップS270、ステップS280と進む。実施例1では、PP個数データが9,10に対応するPPデータの圧縮処理対象は、発生した演算結果e、及びその前に発生したその他の演算結果である。その他の演算結果は、ここではPPタイミングpt5に対応するPP圧縮区間において発生した演算結果b、c、及びdである。したがってPP個数データが9,10に対応するPPデータは、当該演算結果のうちの最大値及び最小値により定められる。ここではPPデータとしてb及びeが書き戻されている。
さらにPPタイミングpt6において対応するPP圧縮区間に演算結果が発生しているため、PPタイミングpt6においてPP個数データ及び非表示コードが1ペア書き込まれる。図4のフローチャートに沿って説明すると、ステップS120においてプロセスはステップS150に進む。実施例1ではPPタイミングpt6に対応するPP個数データとして11,12が書き込まれ、当該個数データに対応するPPデータとして非表示コードが書き込まれる。さらに、制御部200は、PP個数データのカウンタを2インクリメントする。したがってPP個数データのカウンタの値は13になる。また、PPタイミングpt7において、PP個数データ及び非表示コードが1ペア書き込まれる。図4のフローチャートに沿って説明すると、PPタイミングpt7で直前のPP圧縮区間に演算結果が発生してなく、2区間前のPP圧縮区間に演算結果が発生しているため、ステップS120においてプロセスはステップS130に進み、続いてステップS150に進む。ここではPPタイミングpt7に対応するPP個数データとして13,14が書き込まれ、当該個数データに対応するPPデータとして非表示コードが書き込まれる。
(実施例2)
図14は、本開示の一実施形態に係る波形測定器10による一連の処理に係る実施例2を示す図である。実施例2では、まず、最初のPPタイミングpt1においてPP個数データ及び非表示コードが1ペア書き込まれる。図4のフローチャートに沿って説明すると、ステップS110においてプロセスはステップS150に進む。実施例2ではPPタイミングpt1に対応するPP個数データとして1,2が書き込まれ、当該個数データに対応するPPデータとして非表示コードが書き込まれる。さらに、制御部200は、PP個数データのカウンタを2インクリメントする。したがってPP個数データのカウンタの値は3になる。
その後、PPタイミングpt2に対応するPP圧縮区間において演算結果が発生している。当該演算結果に基づき、PP個数データが1,2に対応するPPデータが書き戻される。図5のフローチャートに沿って説明すると、ステップS220においてプロセスはステップS240に進み、続いてステップS250、ステップS270、ステップS280と進む。PP個数データが1,2に対応するPPデータの圧縮処理対象は、発生した演算結果d及び、その前に発生したその他の演算結果である。その他の演算結果は、具体的にはPPタイミングpt1に対応するPP圧縮区間において発生した演算結果(a、b、c)である。したがってPP個数データが1,2に対応するPPデータは、当該演算結果のうちの最大値及び最小値により定められる。ここではPPデータとしてa、dが書き戻されている。
さらにPPタイミングpt2において対応するPP圧縮区間に演算結果が発生しているため、PPタイミングpt2においてPP個数データ及び非表示コードが1ペア書き込まれる。図4のフローチャートに沿って説明すると、ステップS120においてプロセスはステップS150に進む。実施例2ではPPタイミングpt2に対応するPP個数データとして3,4が書き込まれ、当該個数データに対応するPPデータとして非表示コードが書き込まれる。さらに、制御部200は、PP個数データのカウンタを2インクリメントする。したがってPP個数データのカウンタの値は5になる。
その後、PPタイミングpt3に対応するPP圧縮区間において演算結果が発生している。当該演算結果に基づき、PP個数データが3、4に対応するPPデータが書き戻される。図5のフローチャートに沿って説明すると、ステップS220においてプロセスはステップS240に進み、続いてステップS250、ステップS270、ステップS280と進む。実施例2では、PP個数データが3,4に対応するPPデータの圧縮処理対象は、発生した演算結果e、及びその前に発生したその他の演算結果である。その他の演算結果は、ここではPPタイミングpt2に対応するPP圧縮区間において発生した演算結果dである。したがってPP個数データが3,4に対応するPPデータは、当該演算結果のうちの最大値及び最小値により定められる。ここではPPデータとしてd及びeが書き戻されている。
さらにPPタイミングpt3において対応するPP圧縮区間に演算結果が発生しているため、PPタイミングpt3においてPP個数データ及び非表示コードが1ペア書き込まれる。図4のフローチャートに沿って説明すると、ステップS120においてプロセスはステップS150に進む。実施例2ではPPタイミングpt3に対応するPP個数データとして5,6が書き込まれ、当該個数データに対応するPPデータとして非表示コードが書き込まれる。さらに、制御部200は、PP個数データのカウンタを2インクリメントする。したがってPP個数データのカウンタの値は7になる。
その後、PPタイミングpt4において、PP個数データ及び非表示コードが1ペア書き込まれる。図4のフローチャートに沿って説明すると、PPタイミングpt4で直前のPP圧縮区間に演算結果が発生してなく、2区間前のPP圧縮区間に演算結果が発生しているため、ステップS120においてプロセスはステップS130に進み、続いてステップS150に進む。ここではPPタイミングpt4に対応するPP個数データとして7,8が書き込まれ、当該個数データに対応するPPデータとして非表示コードが書き込まれる。さらに、制御部200は、PP個数データのカウンタを2インクリメントする。したがってカウンタの値が9になる。
その後、PPタイミングpt5に対応するPP圧縮区間において演算結果が発生している。当該演算結果に基づき、PP個数データが5、6、7、及び8に対応するPPデータが書き戻される。図5のフローチャートに沿って説明すると、ステップS220においてプロセスはステップS240に進み、続いてステップS250、ステップS260、ステップS280と進む。実施例2では、PP個数データが5,6に対応するPPデータの圧縮処理対象は、発生した演算結果f、及びその前に発生したその他の演算結果である。その他の演算結果は、ここではPPタイミングpt3に対応するPP圧縮区間において発生した演算結果eである。したがってPP個数データが5,6に対応するPPデータは、当該演算結果のうちの最大値及び最小値により定められる。ここではPPデータとしてe及びfが書き戻されている。PP個数データが7、8に対応するPPデータの圧縮処理対象は、発生した演算結果fである。したがってPP個数データが7,8に対応するPPデータは、当該演算結果のうちの最大値及び最小値により定められる。ここではPPデータとして最大値及び最小値ともにfが書き戻されている。
さらにPPタイミングpt5において対応するPP圧縮区間に演算結果が発生しているため、PPタイミングpt5においてPP個数データ及び非表示コードが1ペア書き込まれる。図4のフローチャートに沿って説明すると、ステップS120においてプロセスはステップS150に進む。実施例2ではPPタイミングpt5に対応するPP個数データとして9,10が書き込まれ、当該個数データに対応するPPデータとして非表示コードが書き込まれる。さらに、制御部200は、PP個数データのカウンタを2インクリメントする。したがってPP個数データのカウンタの値は11になる。また、PPタイミングpt6において、PP個数データ及び非表示コードが1ペア書き込まれる。図4のフローチャートに沿って説明すると、PPタイミングpt6で直前のPP圧縮区間に演算結果が発生してなく、2区間前のPP圧縮区間に演算結果が発生しているため、ステップS120においてプロセスはステップS130に進み、続いてステップS150に進む。ここではPPタイミングpt6に対応するPP個数データとして11,12が書き込まれ、当該個数データに対応するPPデータとして非表示コードが書き込まれる。
(実施例3)
図15は、本開示の一実施形態に係る波形測定器10による一連の処理に係る実施例3を示す図である。実施例3では、最初のPPタイミングpt1においてPP個数データ及び非表示コードが1ペア書き込まれる。図4のフローチャートに沿って説明すると、ステップS110においてプロセスはステップS150に進む。実施例3ではPPタイミングpt1に対応するPP個数データとして1,2が書き込まれ、当該個数データに対応するPPデータとして非表示コードが書き込まれる。さらに、制御部200は、PP個数データのカウンタを2インクリメントする。したがってPP個数データのカウンタの値は3になる。
その後、PPタイミングpt2に対応するPP圧縮区間において演算結果が発生していない。そのためPPタイミングpt2においては、制御部200は、PP個数データのカウンタを2インクリメントのみ行う。したがってカウンタの値が5になる。さらにその後、PPタイミングpt3に対応するPP圧縮区間においても演算結果が発生していない。そのためPPタイミングpt3においては、制御部200は、PP個数データのカウンタを2インクリメントのみ行う。したがってカウンタの値が7になる。
その後、PPタイミングpt4に対応するPP圧縮区間において演算結果が発生している。当該演算結果に基づき、PP個数データが1,2に対応するPPデータが書き戻される。図5のフローチャートに沿って説明すると、ステップS220においてプロセスはステップS240に進み、続いてステップS250、ステップS270、ステップS280と進む。実施例3では演算結果がPPタイミングpt3に対応するPP圧縮区間における演算結果aのみであるため、PP個数データが1,2に対応するPPデータとして最大値及び最小値ともにaが書き戻される。さらにPPタイミングpt4において、対応するPP圧縮区間に演算結果が発生しているため、PP個数データ及び非表示コードが1ペア書き込まれる。図4のフローチャートに沿って説明すると、ステップS120においてプロセスはステップS150に進む。実施例3ではPPタイミングpt4に対応するPP個数データとして7,8が書き込まれ、当該個数データに対応するPPデータとして非表示コードが書き込まれる。さらに、制御部200は、PP個数データのカウンタを2インクリメントする。したがってPP個数データのカウンタの値は9になる。
その後、PPタイミングpt5において、PP個数データ及び非表示コードが1ペア書き込まれる。図4のフローチャートに沿って説明すると、PPタイミングpt5で直前のPP圧縮区間に演算結果が発生してなく、2区間前のPP圧縮区間に演算結果が発生しているため、ステップS120においてプロセスはステップS130に進み、続いてステップS150に進む。ここではPPタイミングpt5に対応するPP個数データとして9,10が書き込まれ、当該個数データに対応するPPデータとして非表示コードが書き込まれる。さらに、制御部200は、PP個数データのカウンタを2インクリメントする。したがってカウンタの値が11になる。またその後、PPタイミングpt6に対応するPP圧縮区間においても演算結果が発生していない。そのためPPタイミングpt6においては、制御部200は、PP個数データのカウンタを2インクリメントのみ行う。したがってカウンタの値が13になる。さらにその後、PPタイミングpt7に対応するPP圧縮区間においても演算結果が発生していない。そのためPPタイミングpt7においては、制御部200は、PP個数データのカウンタを2インクリメントのみ行う。したがってカウンタの値が15になる。さらにその後、PPタイミングpt8に対応するPP圧縮区間においても演算結果が発生していない。そのためPPタイミングpt8においては、制御部200は、PP個数データのカウンタを2インクリメントのみ行う。したがってカウンタの値が17になる。
その後、PPタイミングpt9に対応するPP圧縮区間において演算結果が発生している。当該演算結果に基づき、PP個数データが7、8、9、及び10に対応するPPデータが書き戻される。図5のフローチャートに沿って説明すると、ステップS220においてプロセスはステップS240に進み、続いてステップS250、ステップS260、ステップS280と進む。実施例3では、PP個数データが7,8に対応するPPデータの圧縮処理対象は、発生した演算結果b、及びその前に発生したその他の演算結果である。その他の演算結果は、ここではPPタイミングpt4に対応するPP圧縮区間において発生した演算結果aである。したがってPP個数データが7,8に対応するPPデータは、当該演算結果のうちの最大値及び最小値により定められる。ここではPPデータとしてa及びbが書き戻されている。PP個数データが9、10に対応するPPデータの圧縮処理対象は、発生した演算結果bである。したがってPP個数データが9,10に対応するPPデータは、当該演算結果のうちの最大値及び最小値により定められる。ここではPPデータとして最大値及び最小値ともにbが書き戻されている。
またPPタイミングpt9において対応するPP圧縮区間に演算結果が発生しているため、PPタイミングpt9においてPP個数データ及び非表示コードが1ペア書き込まれる。図4のフローチャートに沿って説明すると、ステップS120においてプロセスはステップS150に進む。実施例3ではPPタイミングpt9に対応するPP個数データとして17,18が書き込まれ、当該個数データに対応するPPデータとして非表示コードが書き込まれる。
(実施例4)
図16は、本開示の一実施形態に係る波形測定器10による一連の処理に係る実施例4を示す図である。実施例4では、最初のPPタイミングpt1においてPP個数データ及び非表示コードが1ペア書き込まれる。図4のフローチャートに沿って説明すると、ステップS110においてプロセスはステップS150に進む。実施例4ではPPタイミングpt1に対応するPP個数データとして1,2が書き込まれ、当該個数データに対応するPPデータとして非表示コードが書き込まれる。さらに、制御部200は、PP個数データのカウンタを2インクリメントする。したがってPP個数データのカウンタの値は3になる。
その後、PPタイミングpt2に対応するPP圧縮区間において演算結果が発生していない。そのためPPタイミングpt2においては、制御部200は、PP個数データのカウンタを2インクリメントのみ行う。したがってカウンタの値が5になる。
その後、PPタイミングpt3に対応するPP圧縮区間において演算結果が発生している。当該演算結果に基づき、PP個数データが1,2に対応するPPデータが書き戻される。図5のフローチャートに沿って説明すると、ステップS220においてプロセスはステップS240に進み、続いてステップS250、ステップS270、ステップS280と進む。実施例4では、PP個数データが1,2に対応するPPデータの圧縮処理対象は、発生した演算結果aである。したがってPP個数データが1,2に対応するPPデータは、当該演算結果のうちの最大値及び最小値により定められる。ここではPPデータとして最大値及び最小値ともにaが書き戻されている。
またPPタイミングpt3において対応するPP圧縮区間に演算結果が発生しているため、PPタイミングpt3においてPP個数データ及び非表示コードが1ペア書き込まれる。図4のフローチャートに沿って説明すると、ステップS120においてプロセスはステップS150に進む。実施例4ではPPタイミングpt3に対応するPP個数データとして5,6が書き込まれ、当該個数データに対応するPPデータとして非表示コードが書き込まれる。さらに、制御部200は、PP個数データのカウンタを2インクリメントする。したがってPP個数データのカウンタの値は7になる。
その後、PPタイミングpt4に対応するPP圧縮区間において演算結果が発生している。当該演算結果に基づき、PP個数データが5,6に対応するPPデータが書き戻される。図5のフローチャートに沿って説明すると、ステップS220においてプロセスはステップS240に進み、続いてステップS250、ステップS270、ステップS280と進む。実施例4では、PP個数データが5,6に対応するPPデータの圧縮処理対象は、発生した演算結果b、及びその前に発生したその他の演算結果である。その他の演算結果は、ここではPPタイミングpt3に対応するPP圧縮区間において発生した演算結果aである。したがってPP個数データが5,6に対応するPPデータは、当該演算結果のうちの最大値及び最小値により定められる。ここではPPデータとしてa及びbが書き戻されている。
またPPタイミングpt4において、対応するPP圧縮区間に演算結果が発生しているため、PPタイミングpt4においてPP個数データ及び非表示コードが1ペア書き込まれる。図4のフローチャートに沿って説明すると、ステップS120においてプロセスはステップS150に進む。実施例4ではPPタイミングpt4に対応するPP個数データとして7,8が書き込まれ、当該個数データに対応するPPデータとして非表示コードが書き込まれる。さらに、制御部200は、PP個数データのカウンタを2インクリメントする。したがってPP個数データのカウンタの値は9になる。
その後、PPタイミングpt5に対応するPP圧縮区間において演算結果が発生している。当該演算結果に基づき、PP個数データが7,8に対応するPPデータが書き戻される。図5のフローチャートに沿って説明すると、ステップS220においてプロセスはステップS240に進み、続いてステップS250、ステップS270、ステップS280と進む。実施例4では、PP個数データが7,8に対応するPPデータの圧縮処理対象は、発生した演算結果c、及びその前に発生したその他の演算結果である。その他の演算結果は、ここではPPタイミングpt4に対応するPP圧縮区間において発生した演算結果bである。したがってPP個数データが7,8に対応するPPデータは、当該演算結果のうちの最大値及び最小値により定められる。ここではPPデータとしてb及びcが書き戻されている。
またPPタイミングpt5において、対応するPP圧縮区間に演算結果が発生しているため、PPタイミングpt5においてPP個数データ及び非表示コードが1ペア書き込まれる。図4のフローチャートに沿って説明すると、ステップS120においてプロセスはステップS150に進む。実施例4ではPPタイミングpt5に対応するPP個数データとして9,10が書き込まれ、当該個数データに対応するPPデータとして非表示コードが書き込まれる。さらに、制御部200は、PP個数データのカウンタを2インクリメントする。したがってPP個数データのカウンタの値は11になる。
その後、PPタイミングpt6において、PP個数データ及び非表示コードが1ペア書き込まれる。図4のフローチャートに沿って説明すると、PPタイミングpt6で直前のPP圧縮区間に演算結果が発生してなく、2区間前のPP圧縮区間に演算結果が発生しているため、ステップS120においてプロセスはステップS130に進み、続いてステップS150に進む。ここではPPタイミングpt6に対応するPP個数データとして11,12が書き込まれ、当該個数データに対応するPPデータとして非表示コードが書き込まれる。さらに、制御部200は、PP個数データのカウンタを2インクリメントする。したがってカウンタの値が13になる。またその後、PPタイミングpt7に対応するPP圧縮区間においても演算結果が発生していない。そのためPPタイミングpt7においては、制御部200は、PP個数データのカウンタを2インクリメントのみ行う。したがってカウンタの値が15になる。さらにその後、PPタイミングpt8に対応するPP圧縮区間においても演算結果が発生していない。そのためPPタイミングpt8においては、制御部200は、PP個数データのカウンタを2インクリメントのみ行う。したがってカウンタの値が17になる。
その後、PPタイミングpt9に対応するPP圧縮区間において演算結果が発生している。当該演算結果に基づき、PP個数データが9、10、11、及び12に対応するPPデータが書き戻される。図5のフローチャートに沿って説明すると、ステップS220においてプロセスはステップS240に進み、続いてステップS250、ステップS260、ステップS280と進む。実施例4では、PP個数データが9,10に対応するPPデータの圧縮処理対象は、発生した演算結果d、及びその前に発生したその他の演算結果である。その他の演算結果は、ここではPPタイミングpt5に対応するPP圧縮区間において発生した演算結果cである。したがってPP個数データが9,10に対応するPPデータは、当該演算結果のうちの最大値及び最小値により定められる。ここではPPデータとしてc及びdが書き戻されている。PP個数データが11、12に対応するPPデータの圧縮処理対象は、発生した演算結果dである。したがってPP個数データが11,12に対応するPPデータは、当該演算結果のうちの最大値及び最小値により定められる。ここではPPデータとして最大値及び最小値ともにdが書き戻されている。
またPPタイミングpt9において対応するPP圧縮区間に演算結果が発生しているため、PPタイミングpt9においてPP個数データ及び非表示コードが1ペア書き込まれる。図4のフローチャートに沿って説明すると、ステップS120においてプロセスはステップS150に進む。実施例4ではPPタイミングpt9に対応するPP個数データとして17,18が書き込まれ、当該個数データに対応するPPデータとして非表示コードが書き込まれる。
本開示を諸図面及び実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形及び修正を行うことが容易であることに注意されたい。したがって、これらの変形及び修正は本開示の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各構成又は各ステップ等に含まれる機能等は論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の構成又はステップ等を1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。
なお、ステップS130において判定しているように、演算結果があるか否かを判定する対象の区間は、2区間前を含める。図17に、演算結果発生時の一例を示す。ケース4-aの場合において、PPタイミングpt2に対応するPP圧縮区間に演算結果が複数発生している。演算結果の大小関係がa<b<c<dという関係である場合、PPタイミングpt3に対応するPPデータは最大値及び最小値ともにeである。この場合は、ステップS130における判定を行わなくてもよい。他方で、ケース4-bの場合において、PPタイミングpt2に対応するPP圧縮区間に演算結果が複数発生し、演算結果の大小関係がa<d<c<bという関係である場合、PPタイミングpt3に対応するPPデータは最大値及び最小値ともにeとする必要がある。つまりPPタイミングpt2においてのみ非表示コードを1ペア生成した場合、PPタイミングpt2に対応するPPデータで補完することになり、演算結果のeを描画結果には反映させられない。したがってこのような場合も考慮すると、ステップS130の判定を行い、PPタイミングpt3に対応するPPデータを生成し、書き込むペア数を2ペア以上にすることによって、適切に演算結果のeを描画結果に反映させることができる。