JP7463541B2 - 積層体、採光部材、及び農産用箱体 - Google Patents

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Description

本発明は、積層体、採光部材、及び農産用箱体に関する。
農産用箱体として、農産物の育成空間と外界とを仕切る透明な採光部材を備えた農業ハウスが広く知られている。採光部材は、板状またはシート状に形成され、躯体に貼り付けられるなどして支持される。そして、採光部材を介して農業ハウス内に光源(例えば、太陽)からの光が採り入れられる。光を効率よく採り入れるために、採光部材には各種の工夫が施されている。例えば、下記特許文献1、2には、基材層上にシリカとアルミナの粒子を含む親水性の表面層を積層した積層体を用いて、防曇性や流滴性を向上させた例が記載されている。
特開2007-099884号公報 国際公開第2010/092990号
しかしながら、上記特許文献1、2では、表面層の耐久性が低い(基材層と無機粒子との結びつきが弱く、無機粒子が基材層から剥がれやすい)といった問題があった。また、晴天時や雨天時、また植物体の蒸散により箱体内側の結露の起きやすい朝夕や冬場においても光を効率的に採り入れることも望まれていた。
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、耐久性及び採光性の高い表面層を備えた積層体、採光部材、農業用箱体を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明の積層体は、シート状の積層体において、セルロースアシレートを含む基材層と、セルロースアシレートをけん化したけん化セルロースを含み、基材層の表面に設けられた中間層と、無機粒子を含み、中間層上に層設されて当該積層体の最表面を構成する表面層と、を有する。即ち、基材層と、中間層と、表面層とをこの順に有する積層体であって、積層体はシート状であり、基材層はセルロースアシレートを含み、中間層はセルロースアシレートをけん化したけん化セルロースを含み、かつ基材層の表面に設けられ、表面層は無機粒子を含み、中間層の表面に設けられて積層体の最表面を構成する、積層体である。
無機粒子は、シリカ、及び/または、アルミナであることが好ましい。
表面層は、空隙を含むことが好ましい。
表面層は、基材層と結合する反応基を有するシランカップリング剤を含むことが好ましい。
また、上記目的を達成するために、本発明の採光部材は、上述の積層体を有し、表面層を光出射面側に設けている。
さらに、上記目的を達成するために、本発明の農業用箱体は、上述の採光部材と、採光部材を支持する躯体と、を備える。
本発明によれば、表面層の耐久性及び採光性を向上できる。
農業ハウスの概略斜視図である。 採光部材の層構成の説明図である。 仰角と光透過率についての検証方法を示す説明図である。
図1に示す農業ハウス(農産用箱体)10は、躯体11と、板状の採光部材12とを備える。躯体11は、採光部材12を支持するためのものであり、複数の骨材15が組まれることにより立体(三次元)に形成されている。骨材15は、長尺に形成されており、これら骨材15同士が、例えば接続固定用の止め金具(図示無し)により、固定されている。
躯体11は、矩形の本体部11Aと、本体部11Aの上に設けられた三角形状の山型の屋根部11Bとを備える。なお、躯体の形状はこの例に限られない。例えば屋根部11Bは、アーチ状のいわゆる丸屋根でもよいし、水平方向に平坦な形状などでもよいし、一方向に高さが漸減する傾斜形状などであってもよい。また、躯体11における骨材15の本数、各骨材15の方向、及び、組み方は、特に限定されない。
骨材15としては農業ハウス用の公知の素材を用いることができるが、耐久性(強度)の観点では金属製が好ましく、例えば、中実の鋼材及び、中空の鋼管などが挙げられる。なお、本例では鋼管としている。
採光部材12は、躯体11に取り付けられて支持されることにより、外界から仕切られた空間(農産物の育成空間)を形成する。採光部材12は、片面側の光入射面(農業ハウス10の外側を向いた面)から入射した太陽(光源)からの光を、反対側の光出射面(農業ハウス10の内側を向いた面)から出射させる。ここで、光入射面とは、太陽光やLEDなどの光源が入射する面のことをいい、光出射面とは、入射面から入射した光源が出射する面のことをいう。
採光部材12は、躯体11の内側に取り付けてもよいし、外側に取り付けてもよいが、本例では、外側に取り付けている。躯体11の外側の方が、内側よりも、取り付けが容易だからである。また、採光部材12は、本体部11Aと屋根部11Bとの両方に用いることができ、本例でもそのようにしているが、本体部11Aと屋根部11Bといずれか一方にのみ採光部材12を用いてもよい。ただし、この場合、屋根部11Bに用いることが好ましい。屋根部は農業ハウスの採光面積として大きく、緯度の高い地域及び/または冬場など太陽の高度(仰角)が低い場合に、より採光の効果が大きいからである。
採光部材12は、骨材15と押さえ部材16とにより挟持される。押さえ部材16は、例えば、ネジにより骨材15に固定される。なお、採光部材12の固定方法は本例に限定されず適宜選択できる。例えば、押さえ部材16を用いずに骨材15に直接ネジ止めしてもよい。また、接着剤や粘着テープを用いて骨材15に接着してもよい。
図2に示すように、採光部材12は透明であり、基材層20と、中間層22と、表面層24と、を備えた積層体である。なお、透明とは、部材(本例においては採光部材12)が光透過性を有しており、この光透過性が、部材を通して向こう側が透けて見える程度に高いことを示している。
<基材層>
基材層20は、中間層22及び表面層24よりも採光部材12の光入射面側(農業ハウス10の外側)に設けられている。基材層20は、セルロースアシレート含む素材を用いて形成され、本例では、セルロースアシレートをフィルム状にしたセルロースアシレートフィルムにより基材層20を構成している。
セルロースアシレートは、セルロースのヒドロキシ基がカルボン酸でエステル化されたものであるから、アシル基を有する。セルロースアシレートは、特に限定されないが、セルロースアシレートのアシル基置換度は、2.00以上2.97以下の範囲内であることが好ましい。これにより、農業ハウス10内への光損失が小さく抑えられる。アシル基置換度が小さいほど、吸収する水分量も上がるので吸水による変形が起こりやすいが、セルロースアシレートのアシル基置換度を2.00以上とすることにより変形がより抑えられるので好ましい。また、アシル基置換度は、理論上は3.00が上限となるが、アシル基置換度が2.97を超えるセルロースアシレートは合成が難しい。このため、セルロースアシレートのアシル基置換度は2.97以下としている。
セルロースアシレートのアシル基置換度は、2.40以上2.95以下の範囲内がより好ましく、2.70以上2.95以下の範囲内がさらに好ましい。なお、アシル基置換度は、周知の通り、セルロースのヒドロキシ基がカルボン酸によりエステル化されている割合、つまりアシル基の置換度である。
セルロースアシレートのアシル基は、特に限定されず、炭素数が1であるアセチル基であってもよいし、炭素数が2以上のものであってもよい。炭素数が2以上であるアシル基としては、脂肪族基でもアリール基でもよく、例えばセルロースのアルキルカルボニルエステル、アルケニルカルボニルエステルあるいは芳香族カルボニルエステル、芳香族アルキルカルボニルエステルなどがあり、これらは、それぞれさらに置換された基を有していてもよい。プロピオニル基、ブタノイル基、ペンタノイル基、ヘキサノイル基、オクタノイル基、デカノイル基、ドデカノイル基、トリデカノイル基、テトラデカノイル基、ヘキサデカノイル基、オクタデカノイル基、iso-ブタノイル基、t-ブタノイル基、シクロヘキサンカルボニル基、オレオイル基、ベンゾイル基、ナフチルカルボニル基、シンナモイル基などを挙げることが出来る。
セルロースアシレートのアシル基は1種類だけでもよいし、2種類以上であってもよいが、少なくとも1種がアセチル基であることが好ましい。アセチル基を有するセルロースアシレートであることにより、水分を吸収しやすいため、農業ハウス10内の湿度変化の抑制効果がより向上する。最も好ましくはアシル基がすべてアセチル基であるセルロースアシレートであること、すなわち、セルロースアシレートがセルロースアセテートであることがより好ましい。本例ではTAC(セルローストリアセテート)を用いている。
アシル基置換度は、慣用の方法で求めることができる。例えば、アセチル化度(アセチル基置換度)は、ASTM:D-817-91(セルロースアセテート等の試験方法)におけるアセチル化度の測定および計算に従って求められる。また、高速液体クロマトグラフィーによるアシル化度(アシル基置換度)分布測定によっても測定できる。この方法の一例としてセルロースアセテートのアセチル化度測定は、試料をメチレンクロライドに溶解し、カラムNovapac phenyl(Waters)を用い、溶離液であるメタノールと水との混合液(メタノール:水の質量比が8:1)からジクロロメタンとメタノールとの混合液(ジクロロメタン:メタノールの質量比が9:1)へのリニアグラジエントによりアセチル化度分布を測定し、アセチル化度の異なる標準サンプルによる検量線との比較で求める。これらの測定方法は特開2003-201301号公報に記載の方法を参照して求めることができる。セルロースアシレートのアセチル化度の測定は、セルロースアシレート層が添加剤を含む場合には、高速液体クロマトグラフィーによる測定が好ましい。
基材層20は、セルロースアシレートに加えて他の成分を含んでいてもよい。セルロースアシレート以外の成分の質量での含有率は、セルロースアシレートの質量を100とするときに、0以上50以下であることが好ましい。他の成分としては、例えば添加剤がある。添加剤としては、紫外線吸収剤、可塑剤、マット剤などが挙げられる。
可塑剤としては、糖のエステル誘導体、エステルオリゴマーなどが挙げられる。糖のエステル誘導体は、単糖のエステル誘導体と多糖のエステル誘導体とのいずれか一方でもよいし、両方でもよい。糖としては、グルコース、ガラクトース、マンノース、フルクトース、キシロース、アラビノース等の単糖類、ラクトース、スクロース、ニストース、1F-フラクトシルニストース、スタキオース、マルチトール、ラクチトール、ラクチュロース、セロビオース、マルトース、セロトリオース、マルトトリオース、ラフィノースあるいはケストース、ゲンチオビオース、ゲンチオトリオース、ゲンチオテトラオース、キシロトリオース、ガラクトシルスクロースなどの多糖類が挙げられる。好ましくはグルコース、フルクトース、スクロース、ケストース、ニストース、1F-フラクトシルニストース、スタキオースなどが好ましく、更に好ましくは、スクロース、グルコースである。また、多糖類としてオリゴ糖を用いることもでき、オリゴ糖としては、澱粉、ショ糖等にアミラーゼ等の酵素を作用させて製造されるものであり、オリゴ糖としては、例えば、マルトオリゴ糖、イソマルトオリゴ糖、フラクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、キシロオリゴ糖が挙げられる。
上記単糖、多糖類構造中の水酸基のすべてもしくは一部をエステル化するのに用いられるモノカルボン酸としては、特に制限はなく、公知の脂肪族モノカルボン酸、脂環族モノカルボン酸、芳香族モノカルボン酸等を用いることができる。用いられるカルボン酸は1種類でもよいし、2種以上であってもよい。
好ましい脂肪族モノカルボン酸としては、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、吉草酸、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、2-エチル-ヘキサンカルボン酸、ウンデシル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、ヘプタデシル酸、ステアリン酸、ノナデカン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、ヘプタコサン酸、モンタン酸、メリシン酸、ラクセル酸等の飽和脂肪酸、ウンデシレン酸、オレイン酸、ソルビン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、オクテン酸等の不飽和脂肪酸、シクロペンタンカルボン酸、シクロヘキサンカルボン酸、シクロオクタンカルボン酸、等の脂環族モノカルボン酸等を挙げることができる。
好ましい芳香族モノカルボン酸の例としては、安息香酸、トルイル酸等の安息香酸のベンゼン環にアルキル基、アルコキシ基を導入した芳香族モノカルボン酸、ケイ皮酸、ベンジル酸、ビフェニルカルボン酸、ナフタリンカルボン酸、テトラリンカルボン酸等のベンゼン環を2個以上有する芳香族モノカルボン酸、又はそれらの誘導体を挙げることができ、特に安息香酸、ナフチル酸が好ましい。
また、糖エステルとして具体的には、スクロースのエステル誘導体、より具体的には、安息香酸エステル(第一工業製薬社製 モノペット(登録商標)SB)が挙げられる。
エステルオリゴマーは、ジカルボン酸とジオールとのエステル結合が含まれる繰り返し単位をもち、繰り返し単位が数個~100個程度の比較的分子量が低い化合物であり、脂肪族エステルオリゴマーであることが好ましい。セルロースアシレートの可塑剤としての作用が、芳香族エステルオリゴマーよりも確実だからである。
エステルオリゴマーは、分子量が500以上10000以下の範囲内であることが好ましい。分子量が500以上であることにより、500未満であることに比べて、可撓性(フレキシブル性)やヒートシール性が向上し、分子量が10000以下であることにより、10000よりも大きい場合に比べてセルロースアシレートとの相溶性が良好である。エステルオリゴマーの分子量は、700以上5000以下の範囲内であることがより好ましく、900以上3000以下の範囲内であることがさらに好ましい。
エステルオリゴマーの上記分子量は、分子量分布を持つため、GPC(Gel Permeation
Chromatography、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)による重量平均分子量や数
平均分子量、末端官能基量測定や浸透圧測定による数平均分子量測定法、粘度測定による粘度平均分子量などで求めることができる。本実施形態では、末端官能基としてエステルの水酸基もしくは酸基を測定することによる数平均分子量測定法により求めている。
エステルオリゴマーは、ジカルボン酸としては炭素数が2以上10以下の範囲内であるジカルボン酸、ジオールとしては、炭素数が2以上10以下の範囲内であるジオールであることがより好ましい。特にジカルボン酸、ジオールとも脂肪族化合物であることが好ましい。これは、脂肪族ジカルボン酸と脂肪族ジオールとを用いることにより、柔軟性を付与することができ、含水率がより好ましくなるからである。ジカルボン酸として芳香族カルボン酸として、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸など、脂肪族カルボン酸としては、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、マレイン酸、フマル酸等が挙げられる。脂肪族ジオールとしては、エタンジオール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,2-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、2-メチル-1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、2,2-ジメチル-1,3-プロパンジオール(ネオペンチルグリコール)、1,4-ヘキサンジオール、1,4-シクロヘキサンジオール、1,4-シクロヘキサンジメタノール等が挙げられる。エステルオリゴマーの末端水酸基や酸基をモノカルボン酸やモノアルコールなどにより封止することも好ましい。これらのうち、アジピン酸とエチレングリコールとのエステルを繰り返し単位とするオリゴマー、コハク酸とエチレングリコールとのエステルを繰り返し単位とするオリゴマー、テレフタル酸とエチレングリコールとのエステル及びフタル酸とエチレングリコールとのエステルとを繰り返し単位とするオリゴマーなどが好ましい。
単糖のエステル誘導体の質量をM1とし、多糖のエステル誘導体の質量をM2とし、エステルオリゴマーの質量をM3とし、M1+M2+M3で求める質量の和(以下、質量和と称する)をMPとする。単糖のエステル誘導体と多糖のエステル誘導体とエステルオリゴマーとの少なくともいずれかひとつを含む場合には、セルロースアシレートの質量を100とするときに、質量和MPが5以上30以下の範囲内であることが好ましい。質量和MPが5以上であることにより、5未満である場合に比べて、可撓性が良い。質量和MPが30以下であることにより、30よりも大きい場合に比べて、含水率がより好ましくなる。
基材層20を構成するセルロースアシレートフィルムは、周知の溶液製膜方法により製造できる。具体的には、セルロースアシレートを溶媒に溶解したドープを、連続的に移動する長尺のベルトに流延することにより流延膜を形成し、流延膜を乾燥してから剥がし、さらに乾燥することによりセルロースアシレートフィルムを製造できる。なお、ベルトの代わりに、ドラムを用いて、ドラム上で流延膜を乾燥してから剥がすことにより、セルロースアシレートフィルムを製造してもよい。
また、ポリマーフィルムを製造する方法として、上述の溶液製膜方法の他に溶融製膜方法が知られている。溶融製膜方法では、加熱して溶融させたポリマーを、T―ダイを用いて支持体上に押し出して流延し、冷却後に剥がすことによりポリマーフィルムを製造する。この溶融製膜方法を用いて、セルロースアシレートフィルムを形成してもよい。
<中間層>
中間層22は、基材層20よりも採光部材12の光出射面側(農業ハウス10の内側)に設けられた、けん化セルロースを含む層であり、本実施形態において、中間層22は、基材層20の表面(光出射面側の表面)をけん化することにより形成される。このようにして形成された中間層22は、基材層20を構成するセルロースアシレートをけん化したけん化セルロースを含むとともに、基材層20と同様にセルロースアシレートを含む。また、けん化の程度によっては、中間層22はセルロースを含有していることもある。すなわち、中間層22は、アシル基置換度が基材層20よりも小さいセルロースアシレートまたはセルロースの層である。なお、セルロースアシレートは、水酸化ナトリウム及び/または水酸化カリウム等の水溶液(けん化液)を接触させることでけん化できる。
けん化液には、アルカリと水に加え、有機溶剤として、アルコール類、エーテル類、アミド類、およびスルホキシド類からなる群から選ばれる1種または2種以上を含むことも好ましい。有機溶剤を含むことにより中間層22をセルロースアシレート上に厚く形成でき、基材層20から中間層22にかけて連続的に平衡含水率、屈折率等を変化させることができる。有機溶剤を含むことにより光透過性を良好とすることができる。
アルコール類としては、炭素数が2以上8以下のアルコールが好ましい。炭素数が2以上8以下のアルコールとしては、例えば、エタノール、イソプロピルアルコール、1-プロパノール、1-ブタノール、ヘキサノール、エチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ペンタエリトリトール等が挙げられる。なかでも、イソプロピルアルコールが特に好ましく、本実施形態でもイソプロピルアルコールを使用している。エーテル類としては、例えば、ジエチルエーテル、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル等が挙げられる。アミド類としては、例えば、N,N-ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等が挙げられる。スルホキシド類としては、例えば、ジメチルスルホキシド等が挙げられる。
このように、中間層22を設け、この中間層22上に後述する表面層24を形成(層設)することにより、表面層24の耐久性を向上できる。つまり、中間層22は、表面層24の親水性基と化学的に結合する水酸基がけん化により増加している。中間層22はセルロースで形成され、セルロースは分子中の繰り返し単位あたりの水酸基の比率が高く、無機粒子を含む親水性層と相互作用する。これにより、中間層22を介さずに基材層20上に直に表面層24を形成する場合と比較して、表面層24が剥離し難い。
中間層22のけん化の程度は、アシル基置換度が低いことが、表面層の耐久性の観点で好ましい。中間層22のアシル基置換度は、1.0以下の範囲内であることが好ましく、より好ましくは、0.5以下の範囲内であり、さらに好ましくは、0.2以下の範囲内である。
また、中間層22の厚みは、表面層の耐久性の観点で、0.01μm以上が好ましく、0.05μm以上がより好ましく、0.1μm以上がさらに好ましい。また、吸水時の変形やシワの抑制の観点から、20μm以下が好ましく、15μm以下がより好ましく、12μm以下がさらに好ましい。なお、中間層22の厚さは、本実施形態では以下の方法で求めている。基材層20の表面をけん化処理した基材層20と中間層22とからなる材料からサンプリングした試料を、ジクロロメタンに24時間浸漬する。この浸漬で溶け残った試料を乾燥し、乾燥した試料の厚さを3回測定する。3つの測定値の平均を、中間層22の厚さとする。
<表面層>
表面層24は、中間層22よりもさらに農業ハウス10の内側に設けられており、採光シート12の最表面(農業ハウス10の内側の最表面)を構成する。表面層24は、無機粒子を含む親水性の層である。無機粒子としては、金属等の酸化物粒子が好ましい。ここで、金属等の酸化物粒子における金属等には、B、Si、Ge、As、Sb、Te等の半金属も含まれる。金属等の酸化物粒子としては、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Sc、Y、La、Ce、Gd、Tb、Dy、Yb、Lu、Ti、Zr、Hf、Nb、Mo、W、Zn、B、Al、Si、Ge、Sn、Pb、Sb、Bi、Te等の原子を含む酸化物粒子が好ましい。例えば、シリカ粒子、チタニア粒子、ジルコニア粒子、アルミナ粒子などが用いられ、シリカ粒子及びアルミナ粒子が特に好ましく用いられる。本例では、シリカゾル(スノーテックス(登録商標)AK:日産化学株式会社製)と、アルミナゾル(アルミナゾル520-A:日産化学株式会社製)との両方を、無機粒子として用いている。そして、本例では、前述したシリカゾルとアルミナゾルとの混合液を、中間層22の表面に塗布することによって表面層24を形成している。シリカ粒子としては、公知のシリカ粒子を選択できる。シリカ粒子としては、例えば、ヒュームドシリカ、及びシリカゾルが挙げられる。アルミナ粒子としてはアルミナゾルが挙げられる。ヒュームドシリカは、ケイ素原子を含む化合物を気相中で酸素及び水素と反応させることによって得ることができる。原料となるケイ素化合物としては、例えば、ハロゲン化ケイ素(例えば、塩化ケイ素)が挙げられる。シリカゾル、及び/またはアルミナゾルは、原料化合物を加水分解及び縮合するゾルゲル法により合成することができる。コロイダルシリカの原料化合物としては、例えば、アルコキシケイ素(例えば、テトラエトキシシラン)、及びハロゲン化シラン化合物(例えば、ジフェニルジクロロシラン)が挙げられる。無機酸化物粒子は、上市されている市販品を用いてもよい。シリカ粒子の市販品としては、エボニック社のAEROSIL(登録商標)シリーズ、日産化学工業(株)のスノーテックス(登録商標)シリーズ(例えば、スノーテックスOXS、スノーテックスO-33、及びスノーテックスOLなど)、ナルコケミカル社のナルコ(Nalco)(登録商標)シリーズ(例えばNalco8699など)、扶桑化学工業(株)のクォートロンPLシリーズ(例えばPL-1)などが挙げられる。アルミナ粒子の市販品としては、日産化学工業(株)のアルミナゾルシリーズ、川研ファインケミカルのアルミナゾルシリーズ(例えばアルミゾルF-3000)、多木化学のバイラールシリーズ(例えばAL-7など)などが挙げられる。
また、本例では、シリカゾルとアルミナゾルとの混合液に、シランカップリング剤を添加している。シランカップリング剤としては、基材層と結合する反応基を有するシランカップリング剤が好ましく、具体的には、分子内に、無機粒子(本例では、シリカ及びアルミナ)と結合する反応基、及び中間層22(本例ではTAC及びけん化TAC)と結合する反応基を有するものが用いられ、本例においては、テトラエトキシシラン(TEOS)、または、γ-グリシドキシプロピルトリメチルシラン(以下、グリシドキシ)を用いている。シランカップリング剤を添加することにより、シランカップリング剤を介して中間層22と無機粒子とが結合するので、表面層24の耐久性が向上する。シランカップリング剤としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリ(メトキシエトキシ)シラン、γ-クロロプロピルトリプロポキシシラン、γ-メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ-メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ-ウレイドプロピルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、γ-クロロプロピルメチルジメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、等が挙げられる。
上述のように、無機粒子を塗布することにより、表面層24には複数の空隙が形成される。空隙は、表面層24において、無機粒子及び添加剤等が存在しない空間部分であり、表面層24の全域に渡って均質に存在しており、表面層24を観察した場合に、微細な(ナノメートルサイズの)凹凸、及び/または、貫通孔として認識される。そして、表面層24は、光の透過を妨げる無機粒子及び添加剤等が存在しない空隙により、空隙が存在しない場合と比較して光透過率が高くなっている。また、表面層24は親水性であるため、光出射面に水膜を保持し、また、光出射面の結露を抑制できる。
なお、表面層24の厚みは、水膜形成性や乾燥状態での光透過率向上性の観点で、0.01μm以上が好ましく、0.02μm以上がより好ましく、0.05μm以上がさらに好ましい。表面層24の厚みは、ヘイズの抑制や光透過率の向上の観点で、1.0μm以下が好ましく、0.5μm以下がより好ましく、0.2μm以下がさらに好ましい。表面層24の厚みは、本実施形態では塗布液の基材への液体状態の塗布量に塗布液の固形分濃度を乗し、塗布液固形分の比重により厚み換算して求めている。
表面層24を構成する無機粒子の粒径は、乾燥状態の光透過性を向上させる観点で、3nm以上が好ましく、5nm以上がより好ましく、10nm以上がさらに好ましい。また、ヘイズを抑制する観点で、表面層24を構成する無機粒子の粒径は、1000nm以下であることが好ましく、500nm以下であることがより好ましく、200nm以下であることがさらに好ましく、100nm以下が特に好ましい。粒径を好ましい範囲とすることにより、光透過性を向上させ、ヘイズを抑制できる。また、粒径を好ましい範囲とすることで、表面層24の空隙を制御し、表面層から中間層へ水を通過しやすくすることで水膜の保持性を高めることができる。表面層24を構成する無機粒子としては、例えば、日産化学株式会社製のスノーテックス(登録商標)AK(粒径12nm)、AK-Y(粒径45nm)、AK-YL(粒径60nm)等が挙げられる。表面層24は中間層上に塗布することによって設けることができる。塗布を行う場合は水、もしくは水とアルコール等の有機溶剤に表面層24の成分を固形分として含む塗布液を塗布することにより行われる。塗布液の塗布方法としては、浸漬法、スプレーコート法、ダイコート法、バーコート法などが挙げられる。塗布液は、中間層を有する積層体や採光部材に塗布しても良いし、基材を連続的に搬送して塗布をしてもよい。
表面層24に無機粒子に加え、ポリマー(樹脂)を加えることも好ましく、ポリマーとしては水溶性のポリマーが好ましい。ポリマー(樹脂)を加えることで、表面層24の親水性を保ちつつ、ヘイズを抑制し、水膜の保持性を付与することができる。ポリマーとしては、具体的には、セルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)等のセルロース類;ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニルの部分ケン化によるポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル共重合体等のポリビニルアルコール類;ヒドロキシエチルアクリレート等のアクリルの重合体もしくは共重合体等のヒドロキシル基含有アクリル重合体、ポリアクリルアミド系ポリマー、ポリビニルピロリドン系ポリマー等が挙げられ、ポリビニルアルコール類が好ましい。
なお、上記の例では、基材層20、中間層22、表面層24、を備えた積層体を単体で採光部材12として用いる例で説明をしたが、本発明はこれに限定されない。基材層20、中間層22、表面層24、を備えた積層体を、例えば、ガラス、PC(ポリカーボネート)、アクリル、TPU(熱可塑性ポリウレタン)などの透明な板またはシートの光出射面側(農業ハウス10の内側)に、表面層24を農業ハウス10の内側へ向けた状態で貼り付けて、採光部材として用いてもよい。
また、上記の例では、本発明の積層体(採光部材)を、農業ハウス10に用いる例で説明をしたが、他の農業用途にも用いることができる。他の農業用途としては、植物を栽培する工場の採光窓に本発明の積層体(採光部材)を用いる、もしくはLEDなど人工光の植物工場において、例えば栽培部分との仕切りや、苗の周囲を囲んだ状態で育てるいわゆる育苗用の仕切り、箱または袋などに本発明の積層体(採光部材)を用いる、といったことが考えられる。
以下、表を用い、本発明を実施した実施例1~12の採光部材について、比較例1~3、参考例1~3の採光部材と比較しながら説明する。
実施例、比較例、参考例の各例の採光部材の構成(層構成、各層の材質、厚み等)は、表1に示す通りである。なお、実施例及び比較例で用いたTAC(1)は、セルロースアセテート(アセチル基置換度:2.86、粘度平均重合度:320)に添加剤としてアジピン酸とエチレングリコールとのエステルを繰り返し単位とするオリゴマー(末端官能基定量法による分子量は1000)を添加したものであり、TAC(2)は、添加剤として糖エステル、具体的には、スクロースの安息香酸エステル(モノペット(登録商標)SB、第一工業製薬社製)を添加したものである。
TACは浸漬法によりけん化した。けん化処理は以下の条件により行った。濃度が1.5mol/LのNaOH水溶液に温度50℃、浸漬時間180秒で浸漬した。その後、第1洗浄工程として温度25℃の純水で15秒間浸漬洗浄し、中和工程は、濃度0.3mol/Lの硫酸の水溶液(HSOaq)に温度が25℃、中和時間15秒行い、第2洗浄工程は、温度25℃の純水で15秒間浸漬洗浄し、乾燥工程では、140℃で60秒間乾燥した。
また、シリカAは、シリカゾル(スノーテックス(登録商標)AK:日産化学株式会社製)であり、シリカBは、シリカゾル(スノーテックス(登録商標)AK-L、粒子径45nm:日産化学株式会社製)であり、シリカCは、シリカゾル(スノーテックス(登録商標)AK-YL、粒子径60nm:日産化学株式会社製)である。アルミナAは、アルミナゾル(アルミナゾル520-A:日産化学株式会社製)である。表面層のPVAとして、クラレポバール(登録商標)3-88(部分けん化品、けん化度88%)を用いた。表面層は表1の成分を含む固形分濃度0.3%の塗布液を、バーコートにより塗布して室温で風乾して形成した。
さらに、参考例で用いた市販品は、「耐久無滴POフィルム、ダイヤスター(登録商標):三菱ケミカルアグリドリーム株式会社製」、である。
次に、実施例、比較例及び参考例の各例の採光部材について、光透過率(全光線透過率)、及び、ヘイズを測定した。結果は、表2に示す通りである。なお、測定には、日本電色製、ヘイズメータ「SH7000」を用いた。また、測定は、採光部材が乾燥している乾膜(乾燥)状態と、表面(表面層24の表面(農業ハウス10の内側))に霧吹きにより水を吹きかけ、水膜が形成されている水膜(出射面濡れ)状態との2つの状態で行った。
また、採光部材の水膜形成性を調べた。さらに、耐久性を評価するために10日間流水に晒した使用後の採光部材を乾燥させて光透過率(全光線透過率)を測定するとともに、この採光部材に水を吹きかけて水膜形成性を調べた。結果は、表3に示す通りである。なお、水膜形成性は、5cm×30cmの積層体を40℃の湯浴上に角度45度となるように設置し、10分間置いた。積層体上に水膜を形成する場合は、目視で透明に見え、形成しない部分は白濁して見える。そして、水膜形成部分の面積割合に基づいて、以下の通り評価した。
A:水膜が試験面積の80%以上100%以下形成され、全体が透明に見える。
B:水膜が試験面積の50%以上80%未満形成され、多くの部分が透明に見える。
C:水膜が試験面積の20%以上50%未満形成され、多くの部分が不透明に見える。
D:水膜が試験面積の0%以上20%未満形成され、全体が不透明に見える。
なお、「A」、「B」は製品として合格であり、「C」、「D」は製品として不合格である。
表3に示すように、実施例の採光部材は、比較例及び参考例の採光部材と比較して、未使用時、使用後のいずれの状態も水膜形成性が良く、製品として優秀な性能を有し、また、耐久性も高いことが確認できた。さらに、実施例の採光部材は、比較例及び参考例の採光部材と比較して光透過率が高く(93%以上であり)、製品として優秀な性能を有することが確認できた。
続いて、表4を用い、板ガラスからなるベース材に本発明の採光部材を貼り付けた実施例Aと、板ガラス(ベース材)単体の比較例Aとの光透過率(全光線透過率)、ヘイズ、及び水膜形成性の違いについての検証結果について説明を行う。なお、実施例Aは、前述した実施例5(表1参照)の採光部材を、ベース材(板ガラス)に貼り付けたものである。実施例A及び比較例Aのベース材の構成(材質、厚み)、乾燥状態と水膜状態の光透過率(全光線透過率)、ヘイズ、水膜形成性は、表4に示す通りである。
Figure 0007463541000004
表4に示すように、実施例Aは、光透過率が乾膜、水膜ともに高く(92.4%以上であり)、水膜時のヘイズ性能が高く(ヘイズの値が小さく)、水膜形成性も良好で優秀な性能を有することが確認できた。
次に、図3、表5を用い、前述した実施例A、比較例Aについて、光源からの光線と採光部材とのなす角を変化させた場合の光透過率(全光線透過率)の違いについての検証結果について説明を行う。
図3に示すように、検証は、太陽光ランプ40と照度計42との間に、実施例A(板ガラスに実施例5の採光部材を貼り付けたもの)の試験体50と比較例A(板ガラス単体)の試験体60とのいずれかを選択的に配置し、配置した試験体50、60の角度を変えながら光透過率を測定した。また、検証では、1つの試験体について、乾膜状態及び水膜状態の光透過率を測定した(1つの試験体について2回ずつ測定を行った)。結果は、表5に示す通りである。なお、光源からの光線と試験体とのなす角とは、光の入射位置から光源を仰ぎ見た場合の角度(仰角)に相当する。このため、本明細書においては、光源からの光線と試験体とのなす角を仰角と称し、符号θを付して説明を行う。仰角θは、「90°-入射角(入射面の法線と入射光とのなす角)」に相当するものである。
Figure 0007463541000005
表5に示すように、実施例Aは、いずれの状態(乾膜状態、水膜状態)、いずれの仰角θにおいても、比較例Aよりも光透過率が高く、優秀な性能を有することが確認できた。また、実施例Aは、比較例Aと比較して、仰角θが小さくなっても光透過率の低下が少なく、特に、水膜状態においての光透過率の低下が少なく、優秀な性能を有することが確認できた。具体的には、本発明の積層体を採光部材として用いた農業用ハウス(農産用箱体)において、基材に対する太陽光の仰角θの小さな冬場や朝夕などでも光透過率が大きく、さらにハウスの内側で結露による水膜が形成する環境でも光透過率が大きい農業用ハウス(農産用箱体)を提供できる。
10 農業ハウス(農産用箱体)
11 躯体
11A 本体部
11B 屋根部
12 採光部材(積層体)
15 骨材
16 押さえ部材
20 基材層
22 中間層
24 表面層
40 太陽光ランプ
42 照度計
50、60 試験体
θ 仰角

Claims (7)

  1. 基材層と、中間層と、表面層とをこの順に有する積層体であって、
    前記積層体はシート状であり、
    前記基材層は、セルロースアシレートを含み、
    前記中間層は、前記セルロースアシレートをけん化したけん化セルロースを含み、かつ前記基材層の表面に設けられ、
    前記表面層は、無機粒子を含み、前記中間層の表面に設けられて前記積層体の最表面を構成し、
    前記基材層は、前記セルロースアシレート以外の成分の質量での含有割合が、前記セルロースアシレートの質量を100とするときに、0以上50以下の範囲内であり、
    前記無機粒子は、シリカ、及び/または、アルミナであり、
    前記表面層は、前記無機粒子の質量での含有割合が、前記表面層の質量を104とするときに、93以上104以下の範囲内であり、
    前記表面層は、ポリマーを含有し、前記ポリマーの質量での含有割合が、前記無機粒子の質量を93とするときに、0以上7以下の範囲内である、積層体。
  2. 前記表面層の厚みは、0.01μm以上、1μm以下の範囲内である、請求項1に記載の積層体。
  3. 前記表面層は、ポリマーを含まない、請求項1または2に記載の積層体。
  4. 前記表面層は、空隙を含む、請求項1から3のいずれか1項に記載の積層体。
  5. 前記表面層は、前記基材層と結合する反応基を有するシランカップリング剤を含む、請求項1からのいずれか1項に記載の積層体。
  6. 請求項1からのいずれか1項に記載の積層体を有し、前記表面層を光出射面側に設けられた、採光部材。
  7. 請求項記載の採光部材と、前記採光部材を支持する躯体と、を備えた、農用箱体。
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