JP7463240B2 - 電波吸収シート及び通信装置 - Google Patents

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Description

本開示の実施形態は、電波吸収シート及び通信装置に関する。
電子機器が電波の影響を受けることを抑制するため、例えば特許文献1に開示されているように、電波を吸収する電波吸収シートが利用されている。例えば特許文献1は、誘電体層、導電膜層及び反射層を含み、1005μm~1300μmの厚みを有し、ピーク周波数が6.4GHzである電波吸収シートを提案している。
特許第6063631号公報
従来の電波吸収シートにおいては、吸収帯域が誘電体層の誘電正接によって制限されることがある。
本開示の実施形態は、このような点を考慮してなされたものであり、吸収帯域を拡大しやすい電波吸収シートを提供することを目的とする。
本開示の一実施形態は、電波吸収シートであって、
第1面及び前記第1面の反対側に位置する第2面を含む第1誘電体層と、
前記第1面に位置し、第1方向に並ぶ複数の第1導電体層と、
前記第2面に位置する第2導電体層と、を備え、
前記複数の第1導電体層は、複数の第1形状層と、平面視において前記第1形状層とは異なる形状を有する複数の第2形状層と、を含む、電波吸収シートである。
本開示の一実施形態による電波吸収シートにおいて、前記第2形状層の形状は、前記第1形状層の形状と相似であってもよい。
本開示の一実施形態による電波吸収シートにおいて、前記第2形状層の面積は、前記第1形状層の面積よりも小さくてもよい。
本開示の一実施形態による電波吸収シートにおいて、前記第1形状層の面積Saと前記第2形状層の面積Sbとの間に下記の式が成立しており、
Sa/Sb≦1+8×tanδ
tanδは前記第1誘電体層の誘電正接であってもよい。
本開示の一実施形態による電波吸収シートにおいて、前記第1形状層の面積Saと前記第2形状層の面積Sbとの間に下記の式が成立しており、
Sa/Sb≧1+1×tanδ
tanδは前記第1誘電体層の誘電正接であってもよい。
本開示の一実施形態による電波吸収シートにおいて、前記電波吸収シートの吸収特性を示すスペクトルは、前記第1形状層に対応して第1周波数fr1に現れる第1ピークと、前記第2形状層に対応して第2周波数fr2に現れる第2ピークと、を含み、
前記スペクトルの-3dB帯域BWが下記の式を満たしており、
BW>2×fr(ave)×tanδ
fr(ave)=(fr1+fr2)/2
tanδは前記第1誘電体層の誘電正接であってもよい。
本開示の一実施形態による電波吸収シートは、前記第1面側に位置し、前記第1導電体層を覆うオーバーコート層を備えていてもよい。
本開示の一実施形態による電波吸収シートは、前記第2導電体層上に位置する粘着層を備えていてもよい。
本開示の一実施形態による電波吸収シートにおいて、前記第1面における前記第1導電体層の占有率が0.85以下であってもよい。
本開示の一実施形態による電波吸収シートにおいて、前記第1方向における前記第1導電体層の寸法は、5.0mm未満であってもよい。
本開示の一実施形態による電波吸収シートにおいて、前記第1誘電体層の厚みは、300μm以下であってもよい。
本開示の一実施形態による電波吸収シートにおいて、前記第1誘電体層の比誘電率は、20未満であってもよい。
本開示の一実施形態による電波吸収シートにおいて、前記第1誘電体層の誘電正接は、0.2以下であってもよい。
本開示の一実施形態による電波吸収シートにおいて、前記電波吸収シートの厚みは、350μm以下であってもよい。
本開示の一実施形態による電波吸収シートにおいて、前記電波吸収シートの吸収特性を示すスペクトルは、前記第1形状層に対応して第1周波数fr1に現れる第1ピークと、前記第2形状層に対応して第2周波数fr2に現れる第2ピークと、を含み、
前記第1周波数fr1及び前記第2周波数fr2はいずれも、20GHz以上110GHz以下であってもよい。
本開示の一実施形態は、
電波を送信又は受信する通信機構と、
上記記載の電波吸収シートと、を備える、通信装置である。
本開示の実施形態によれば、吸収帯域を拡大しやすい電波吸収シートを提供することができる。
電波吸収シートの一実施形態を示す平面図である。 図1の電波吸収シートをII-II方向から見た場合を示す断面図である。 第1の比較の形態による電波吸収シートを示す平面図である。 図3の電波吸収シートの吸収特性を示すスペクトルの一例を示す図である。 図1の電波吸収シートの吸収特性を示すスペクトルの一例を示す図である。 図1の電波吸収シートを構成するユニットセルを示す図である。 電波吸収シートの等価回路を示す図である。 電波吸収シートの製造方法の一例を示す断面図である。 電波吸収シートの製造方法の一例を示す断面図である。 図9Aの第1導電体層の断面形状の一例を示す図である。 図9Aの第1導電体層の断面形状の一例を示す図である。 電波吸収シートを備える通信装置の一例を示す断面図である。 電波吸収シートの一実施形態を示す平面図である。 第2の比較の形態による電波吸収シートを示す平面図である。 電波吸収シートの一実施形態を示す平面図である。 電波吸収シートの一実施形態を示す平面図である。 図14の電波吸収シートの吸収特性を示すスペクトルの一例を示す図である。 電波吸収シートの一実施形態を示す断面図である。 電波吸収シートの一実施形態を示す断面図である。 電波吸収シートの一実施形態を示す断面図である。 例1及び例2の電波吸収シートの吸収特性を示す図である。 例3及び例4の電波吸収シートの吸収特性を示す図である。 例5及び例6の電波吸収シートの吸収特性を示す図である。 例7及び例8の電波吸収シートの吸収特性を示す図である。 例9の電波吸収シートの吸収特性を示す図である。
以下、本開示の一実施形態に係る電波吸収シート10の構成について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態は本開示の実施形態の一例であって、本開示はこれらの実施形態に限定して解釈されるものではない。また、本明細書において、「基板」、「基材」、「シート」や「フィルム」などの用語は、呼称の違いのみに基づいて、互いから区別されるものではない。例えば、「基板」や「基材」は、シートやフィルムと呼ばれ得るような部材も含む概念である。更に、本明細書において用いる、形状や幾何学的条件並びにそれらの程度を特定する、例えば、「平行」や「直交」等の用語や長さや角度の値等については、厳密な意味に縛られることなく、同様の機能を期待し得る程度の範囲を含めて解釈する。
本明細書において、あるパラメータに関して複数の上限値の候補及び複数の下限値の候補が挙げられている場合、そのパラメータの数値範囲は、任意の1つの上限値の候補と任意の1つの下限値の候補とを組み合わせることによって構成されてもよい。例えば、「パラメータBは、例えばA1以上であり、A2以上であってもよく、A3以上であってもよい。パラメータBは、例えばA4以下であり、A5以下であってもよく、A6以下であってもよい。」と記載されている場合を考える。この場合、パラメータBの数値範囲は、A1以上A4以下であってもよく、A1以上A5以下であってもよく、A1以上A6以下であってもよく、A2以上A4以下であってもよく、A2以上A5以下であってもよく、A2以上A6以下であってもよく、A3以上A4以下であってもよく、A3以上A5以下であってもよく、A3以上A6以下であってもよい。
本実施形態で参照する図面において、同一部分又は同様な機能を有する部分には同一の符号又は類似の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する場合がある。また、図面の寸法比率は説明の都合上実際の比率とは異なる場合や、構成の一部が図面から省略される場合がある。
以下、本開示の実施の形態について説明する。まず、背景について説明する。
近年、ミリ波と呼ばれる、およそ30GHz以上300GHz以下の周波数帯の電波が、様々な分野で活用され始めている。分野の例は、第5世代移動通信システムやモバイル、自動車用の衝突防止システムのレーダ、医療の生体センシングなどである。一方で、電波の活用が増えるにつれ、電子機器の誤作動、通信環境の悪化などの不具合が発生することが懸念されている。
それらの不具合を解消する製品の1つとして、電波吸収シートが知られている。
電波吸収シートは、電子機器から出るノイズや不要電波を吸収できる。電波吸収シートを用いることにより、電子機器の誤作動の防止、通信環境の改善などの効果が期待できる。
一方、従来の電波吸収シートにおいては、吸収帯域が誘電体層の誘電正接によって制限されることがある。例えば、共振を利用して電波を吸収するタイプの電波吸収シートにおいて、吸収特性を示すスペクトルの-3dB帯域は約2×fr×tanδである。frは、電波吸収シートの共振周波数である。tanδは、誘電体層の誘電正接である。本願において、-3dB帯域は、電波吸収シートからの電波の反射量が-3dB以下になる周波数帯の広さである。
このような背景を考慮し、本実施の形態においては、吸収帯域を拡大しやすく、且つミリ波帯の周波数帯に対応できる電波吸収シートを提案する。
図1は、電波吸収シート10の一実施形態を示す平面図である。図2は、図1の電波吸収シート10をII-II方向から見た場合を示す断面図である。電波吸収シート10は、第1面21及び第1面21の反対側に位置する第2面22を含む第1誘電体層20と、第1面21に位置する複数の第1導電体層30と、第2面22に位置する第2導電体層40と、を備える。
電波吸収シート10は、第1面21側から電波吸収シート10に入射する電波を、共振を利用して吸収する。共振を利用することにより、その他のタイプの電波吸収シートに比べて、電波吸収シート10の厚みを小さくできる。
電波吸収シート10が対象とする電波の周波数は、例えば20GHz以上である。電波吸収シート10が対象とする電波の周波数は、例えば110GHz以下であり、80GHz以下であってもよい。このような電波は、第5世代移動通信システム、自動車用のレーダ装置などで利用される。
電波吸収シート10の各構成要素について説明する。
第1誘電体層20は、絶縁性を有する材料を含む。絶縁性を有する材料は、有機材料であってもよく、無機材料であってもよく、両者の組み合わせであってもよい。
無機材料としては、酸化シリコン(SiO)、窒化シリコン(Si)、酸窒化シリコン(SiON)、酸化アルミニウム(Al)、窒化アルミニウム(AlN)、シリコンカーバイト(SiC)、窒化シリコンカーバイト(SiCN)、炭素添加シリコンオキサイド(SiCO)、ホウ珪酸ガラス、石英ガラスなどを用いることができる。
有機材料としては、ポリイミド、エポキシ樹脂、ベンゾシクロブテン樹脂、ポリアミド、フェノール樹脂、フッ素樹脂、液晶ポリマー、ポリアミドイミド、ポリベンゾオキサゾール、シアネート樹脂、アラミド樹脂、ポリオレフィン、ポリエステル、BTレジン、ポリアセタール、ポリブチレンテレフタレート、シンジオタクチック・ポリスチレン、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルニトリル、ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテルポリサルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、ポリエーテルイミドなどを用いることができる。また、これらの有機材料の層の中に、繊維、フィラーなどが包含されていてもよい。繊維、フィラーの材料は、ガラス、タルク、マイカ、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化チタン等の絶縁性を有する材料であってもよく、カーボン、金属などの導電性を有する材料であってもよい。
第1誘電体層20の材料として、有機材料及び無機材料の両方を含む化合物又は混合物が用いられてもよい。材料の例は、シリコーン樹脂、ガラスエポキシなどである。
第1誘電体層20は、150℃程度の耐熱性を有していてもよい。例えば、第1誘電体層20の材料のガラス転移点あるいは荷重たわみ温度が150℃以上であってもよい。これにより、150℃程度まで温度が上昇する部品を備える電子機器に電波吸収シート10が設置される場合に、電波吸収シート10が適切に機能できる。
第1誘電体層20の比誘電率εは、20.0未満であってもよく、15.0以下であってもよく、10.0以下であってもよく、5.0以下であってもよい。共振を利用することにより、第1誘電体層20の比誘電率εが従来の電波吸収体に比べて低い場合であっても、電波を吸収できる。第1誘電体層20の比誘電率εは、2.0以上であってもよく、3.0以上であってもよく、5.0以上であってもよい。
第1誘電体層20の誘電正接tanδは、0.20以下であってもよく、0.15以下であってもよく、0.10以下であってもよく、0.05以下であってもよい。
一般的に、誘電体層の比誘電率及び誘電正接は、誘電体層が導電性を有するフィラーを高い密度で含むことによって、増加する。一方、フィラーの密度が高くなると、誘電体層が脆くなるという課題などが生じ得る。また、フィラーの密度が高くなると、フィラーの分布が不均一になることによって、誘電体層にボイドが発生したり、誘電体層の特性にばらつきが生じたりすることもある。
本実施の形態においては、共振を利用するので、上記のように第1誘電体層20の比誘電率ε及び誘電正接tanδが制限されている場合であっても、良好な電波吸収性能を発現することができる。このため、フィラーの密度が高くなることによって生じる課題を回避できる。
厚みhは、例えば300μm以下であり、250μm以下であってもよく、200μm以下であってもよく、150μm以下であってもよく、100μm以下であってもよい。共振を利用することにより、第1誘電体層20の厚みhが従来の電波吸収体に比べて小さい場合であっても、電波を吸収できる。
第1誘電体層20は、単一の層で構成されていてもよく、複数の層で構成されていてもよい。
第1誘電体層20の比誘電率ε及び誘電正接tanδを測定する方法としては、開放型共振器法を利用できる。開放型共振器法を実行する測定システムは、ネットワークアナライザ、ミリ波てい倍器、ミリ波検波器、ファブリペロー共振器を含む。ファブリペロー共振器としては、キーコム株式会社のFPR-40、FPR-50、FPR-60、FPR-75、PFR-90、FPR-110などを、周波数に応じて用いることができる。第1誘電体層20の厚みを測定する測定器としては、測長機を利用でき、例えばニコン社製デジマイクロを用いることができる。測長機によっては厚みを測定できない場合、電波吸収シート10のサンプルの断面の画像に基づいて第1誘電体層20の厚みを算出してもよい。画像を測定する測定器としては、走査電子顕微鏡を用いることができる。
図示はしないが、第1誘電体層20の第1面21と第1導電体層30との間には、接着層などの絶縁層が存在していてもよい。同様に、第1誘電体層20の第2面22と第2導電体層40との間には、接着層などの絶縁層が存在していてもよい。
図示はしないが、第1誘電体層20の第1面21と第1導電体層30との間の界面は粗面処理されていてもよい。例えば、第1面21が凹凸を含んでいてもよい。これにより、第1面21と第1導電体層30との間の密着性を高めることができる。粗面処理は、ウェットエッチング、ブラスト、研磨、めっきなどである。同様に、第1誘電体層20の第2面22と第2導電体層40との間の界面は粗面処理されていてもよい。例えば、第2面22が凹凸を含んでいてもよい。
第1導電体層30について説明する。第1導電体層30は、導電性を有する材料を含む。例えば、第1導電体層30は、銅(Cu)、金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)、スズ(Sn)、アルミニウム(Al)、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)、チタン(Ti)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、タンタル(Ta)等の金属又はこれらを用いた合金などを含む。第1導電体層30は、導電性ポリマーなどの有機導電体、カーボンナノチューブ(CNT)などの導電繊維などを含んでいてもよい。
第1導電体層30の厚みT1は、0.1μm以上であってもよく、1μm以上であってもよく、5μm以上であってもよい。第1導電体層30の厚みは、50μm以下であってもよく、20μm以下であってもよい。
図1に示すように、複数の第1導電体層30は、第1誘電体層20の面内方向に並んでいてもよい。例えば、複数の第1導電体層30は、第1周期P1で第1方向D1に並んでいてもよい。複数の第1導電体層30は、第2周期P2で第2方向D2に並んでいてもよい。第2方向D2は、第1方向D1とは異なる方向であり、例えば、第1方向D1に直交する方向である。第1周期P1は、第1方向D1において隣り合う2つの第1導電体層30の中心点C0の間の距離である。第2周期P2は、第2方向D2において隣り合う2つの第1導電体層30の中心点C0の間の距離である。第1周期P1と第2周期P2とは、同一であってもよく、異なっていてもよい。周期P1、P2は、例えば1.5mmよりも大きく、2.0mm以上であってもよく、2.5mm以上であってもよい。
第1導電体層30は、複数の形状を有する。例えば、複数の第1導電体層30は、複数の第1形状層31と、平面視において第1形状層31とは異なる形状を有する複数の第2形状層32と、を含む。図1に示す例において、第1形状層31及び第2形状層32はいずれも円形を有する。すなわち、第2形状層32の形状は、第1形状層31の形状と相似である。「平面視」とは、第1誘電体層20の面内方向に直交する方向に沿って電波吸収シート10を見ることを意味する。
図1に示すように、複数の第1形状層31は、第1周期P1で第1方向D1に並んでいてもよい。複数の第2形状層32も、第1周期P1で第1方向D1に並んでいてもよい。図1に示すように、第2方向D2において、第1形状層31と第2形状層32とが交互に第2周期P2で並んでいてもよい。
第1形状層31は、半径r1を有する。第2形状層32は、半径r1よりも小さい半径r2を有する。従って、第2形状層32の面積Sbは、第1形状層31の面積Saよりも小さい。
第1導電体層30が複数の形状を有することの利点について、第1の比較の形態との比較に基づいて説明する。図3は、第1の比較の形態による電波吸収シート210を示す平面図である。電波吸収シート210は、半径rを有する複数の第1導電体層230を備える。複数の第1導電体層230は、第1周期P1で第1方向D1に並び、第2周期P2で第2方向D2に並んでいる。
図4は、図3の電波吸収シート210の吸収特性を示すスペクトルの一例を示す図である。本願のスペクトルにおいて、縦軸dは、電波吸収シートに入射した電波の電力E1に対する、電波吸収シートによって反射された電波の電力E2の比の常用対数に10をかけた値を表す。すなわち、d=10×log(E2/E1)である。電波吸収シートに入射した電波が全て反射されると仮定した場合、縦軸dで表されるスペクトルは、電波吸収シートの吸収特性を示す吸収スペクトルに相当する。また、縦軸dで表されるスペクトルのピークは、吸収ピークに相当する。
共振を利用して電波を吸収する場合、スペクトルのピークの周波数は、電波吸収シート210の共振周波数frに一致する。スペクトルの-3dB帯域BWは、上述の通り約2×fr×tanδである。tanδは、第1誘電体層20の誘電正接である。共振周波数frは、下記の式(A1)、(A2)に基づいて算出される。
cは、光速である。reffは、第1導電体層230の端部におけるフリンジング効果を考慮した場合の、第1導電体層230の実効半径である。
図4に示すように、第1の比較の形態において、スペクトルに現れるピークは1つのみであり、-3dB帯域BWは狭い。
本実施の形態によれば、第1の比較の形態の場合に比べて-3dB帯域BWを拡大できる。図5は、図1の電波吸収シート10の吸収特性を示すスペクトルの一例を示す図である。スペクトルは、第1形状層31に対応して第1周波数fr1に現れる第1ピークと、第2形状層32に対応して第2周波数fr2に現れる第2ピークと、を含む。第2周波数fr2は、第1周波数fr1よりも高い。図5に示すように、第1ピークと第2ピークとは部分的に重なっている。このため、第1周波数fr1と第2周波数fr2との間の帯域において、電波吸収シート10は電波を吸収できる。例えば、第1周波数fr1と第2周波数fr2との間の帯域における電波吸収シート10の反射量は-3dB以下である。このため、電波吸収シート10の吸収特性を示すスペクトルは、第1の比較の形態の場合よりも大きい-3dB帯域BWを有する。例えば、電波吸収シート10の吸収特性を示すスペクトルの-3dB帯域BWを、2×fr(ave)×tanδよりも大きくすることができる。fr(ave)は、第1周波数fr1と第2周波数fr2の平均であり、下記の式によって算出される。
fr(ave)=(fr1+fr2)/2
第1周波数fr1は、上記式(A1)、(A2)のrに半径r1を代入することによって算出される共振周波数frと同一であるか、若しくはほぼ同一である。第2周波数fr2は、上記式(A1)、(A2)のrに半径r2を代入することによって算出される共振周波数frと同一であるか、若しくはほぼ同一である。
第1導電体層30の具体的な構成について説明する。
複数の第1導電体層30の構成は、対象とする電波の周波数において共振が生じるように決定されている。例えば、第1面21における第1導電体層30の占有率が0.85以下になるよう、周期P1、P2、第1形状層31の半径r1、第2形状層32の半径r2などが決定されている。占有率は、0.75以下であってもよく、0.60以下であってもよく、0.50以下であってもよく、0.30以下であってもよい。占有率は、0.05以上であってもよく、0.10以上であってもよい。
占有率は、複数の第1導電体層30の面積の合計を、第1導電体層30が分布している領域の面積で割ることによって算出されてもよい。第1導電体層30が分布している領域の面積は、例えば図1において符号35で示すように、複数の第1導電体層30を囲う四角形35の面積であってもよい。
複数の第1導電体層30を含むグループが周期的に並んでいる場合、占有率は、複数の第1導電体層30を含むグループの面積を、グループに対応するユニットセル12の面積で割ることによって算出されてもよい。図6は、ユニットセル12を示す斜視図である。ユニットセル12は、第1方向D1に並ぶ2つの第1導電体層30及び第2方向D2に並ぶ2つの第1導電体層30に対応する面積を有する。例えば、ユニットセル12は、平面視において、第1方向D1に延びる一対の第1辺と、第2方向D2に延びる一対の第2辺とを含む四角形である。第1辺の長さは第1周期P1の2倍に等しく、第2辺の長さは第2周期P2の2倍に等しい。図6に示す例において、ユニットセル12は、第1方向D1に並ぶ2つの第1形状層31と、第1方向D1に並ぶ2つの第2形状層32と、第1誘電体層20と、第2導電体層40とを含む。ユニットセル12の面積は、4×P1×P2である。第1導電体層30の面積の合計は、2×πr1+2×πr2である。従って、占有率は(2×πr1+2×πr2)/(4×P1×P2)である。
図1において、符号S1は、第1方向D1における第1導電体層30の寸法の最大値を表す。寸法S1は、例えば5.0mm未満であり、4.0mm以下であってもよく、3.0mm以下であってもよく、2.0mm以下であってもよく、1.5mm以下であってもよく、1.0mm以下であってもよい。符号S2は、第2方向D2における第1導電体層30の寸法の最大値を表す。寸法S2は、例えば5.0mm未満であり、4.0mm以下であってもよく、3.0mm以下であってもよく、2.0mm以下であってもよく、1.5mm以下であってもよく、1.0mm以下であってもよい。図1に示す例において、寸法S1、S2は、第1形状層31の直径である。
これらの寸法の範囲に関する条件は、寸法S1及び寸法S2の両方で満たされていてもよく、若しくは、いずれか一方のみで満たされていてもよい。例えば、寸法S1は5.0mm未満であるが、寸法S2は5.0mm以上であってもよい。上述の周期P1及び周期P2の範囲に関する条件も同様に、周期P1及び周期P2の両方で満たされていてもよく、若しくは、いずれか一方のみで満たされていてもよい。
ところで、第1ピークの第1周波数fr1と第2ピークの第2周波数fr2との差が大きくなり過ぎると、第1周波数fr1と第2周波数fr2との間の帯域に、反射量が-3dBを超える範囲が生じる可能性がある。第1周波数fr1と第2周波数fr2との差は、第2形状層32の面積Sbに対する第1形状層31の面積Saの比率が1から離れるほど拡大する。この点を考慮し、Sa/Sbが(1+8×tanδ)以下であることが好ましい。これにより、後述する実施例でサポートされるように、第1周波数fr1と第2周波数fr2との間の帯域において、-3dB以下の反射量を実現することができる。Sa/Sbは、(1+7×tanδ)以下であってもよく、(1+6×tanδ)以下であってもよい。
一方、第1ピークの第1周波数fr1と第2ピークの第2周波数fr2との差が小さくなり過ぎると、スペクトルの-3dB帯域BWが狭くなり、第1の比較の形態に対する利点が失われる可能性がある。この点を考慮し、Sa/Sbが(1+1×tanδ)以上であることが好ましい。Sa/Sbは、(1+2×tanδ)以上であってもよく、(1+3×tanδ)以上であってもよい。
第1導電体層30の表面は、黒化処理された層を含んでいてもよい。例えば、第1導電体層30の表面は、第1導電体層30を構成する金属が酸化された酸化被膜を含んでいてもよい。
次に、第2導電体層40について説明する。第2導電体層40は、導電性を有する材料を含む。第2導電体層40の材料としては、第1導電体層30で例示した材料を用いることができる。第2導電体層40の材料は、第1導電体層30の材料と同一であってもよく、異なっていてもよい。
第2導電体層40の厚みT2は、0.1μm以上であってもよく、1μm以上であってもよく、5μm以上であってもよい。第2導電体層40の厚みは、50μm以下であってもよく、20μm以下であってもよい。
第2導電体層40は、第1誘電体層20の厚み方向において第1導電体層30に対向している。これにより、第1導電体層30と第2導電体層40との間に電界を生じさせることができる。
第2導電体層40は、平面視において、複数の第1導電体層30と重なるように広がっていてもよい。例えば、第2導電体層40は、第1誘電体層20の第2面22の全域に位置していてもよい。図示はしないが、第2導電体層40に開口、スリットなどが形成されていてもよい。
第2導電体層40の表面は、黒化処理された層を含んでいてもよい。例えば、第2導電体層40の表面は、第2導電体層40を構成する金属が酸化された酸化被膜を含んでいてもよい。
電波吸収シート10全体の厚みT0は、例えば350μm以下であり、300μm以下であってもよく、250μm以下であってもよく、200μm以下であってもよい。第1誘電体層20の厚みhが小さいので、電波吸収シート10の全体の厚みT0も小さくなる。電波吸収シート10全体の厚みT0は、20μm以上であってもよく、50μm以上であってもよい。
電波吸収シート10全体の厚みT0を小さくすることにより、電波吸収シート10の設置場所の制約を少なくすることができる。すなわち、電波吸収シート10のレイアウトの自由度が高くなる。また、厚み方向における電波吸収シート10の熱抵抗を低減できる。このため、電子機器に電波吸収シート10が設置される場合に、電波吸収シート10に起因する電子部品の温度上昇を抑制できる。これにより、例えば、150℃程度まで温度が上昇する部品を備える電子機器に電波吸収シート10を設置できる。
次に、電波吸収シート10の作用について説明する。図7は、電波吸収シート10の等価回路を示す図である。等価回路は、一次回路14と、二次回路15と、一次回路14と二次回路15とを結合する変成器16と、を含む。
一次回路14は、大気中を伝搬する電波を表している。一次回路14は、大気の誘電率に基づく特性インピーダンスを有する。二次回路15は、第1誘電体層20、第1導電体層30及び第2導電体層40によって構成される共振回路を表している。共振回路は、例えば、並列に接続された抵抗、コンデンサ及びコイルを含む。変成器16は、複数の第1導電体層30によって構成される。
電波吸収シート10が電波を効果的に吸収するためには、二次回路15の特性インピーダンスが一次回路14の特性インピーダンスと同一である、又は近似していることが好ましい。二次回路15の共振回路が共振条件を満たしている場合、二次回路15の特性インピーダンスはNRである。Nは、変成器16の巻数比である。Rは、二次回路15の共振抵抗である。
図3に示すように第1導電体層230が半径rを有する円形である場合のN及びRを、参考として下記の式(A3)、(A4)に示す。
Pは、第1周期P1と第2周期P2の積である。Kは定数である。式(A3)のπr/Pは、第1面21における第1導電体層230の占有率を表す。式(A3)は、第1導電体層230の占有率とNが比例関係にあることを意味する。
大気中の特性インピーダンスが真空中の特性インピーダンスと同一であると仮定すると、一次回路14のインピーダンスは120πである。電波吸収シート10は、好ましくは、NRが120πと同一になる、又は近似するよう構成される。例えば、120πに対するNRの比率が0.8以上1.2以下になるよう、第1誘電体層20の誘電正接tanδ、第1形状層31の半径r1、第2形状層32の半径r2、第1周期P1、第2周期P2が決定される。これにより、電波吸収シート10が電波を効果的に吸収できる。120πに対するNRの比率は、0.9以上1.1以下であってもよく、0.95以上1.05以下であってもよい。
次に、電波吸収シート10の製造方法について説明する。図8~図9Bは、電波吸収シート10の製造工程の一例を示す図である。
まず、第1誘電体層20を準備する。第1誘電体層20は、柔軟性を有する部材であってもよく、剛性を有する部材であってもよい。続いて、第1誘電体層20の第1面21に第1導電体層30を形成する。また、第1誘電体層20の第2面22に第2導電体層40を形成する。第1導電体層30及び第2導電体層40の形成方法は、特には限られない。例えば、めっき法、蒸着法、スパッタリング法などによって、第1導電体層30及び第2導電体層40を形成してもよい。金属箔を第1誘電体層20に貼ることによって、第1導電体層30及び第2導電体層40を形成してもよい。導電ペーストを第1誘電体層20に印刷することによって、第1導電体層30及び第2導電体層40を形成してもよい。第1導電体層30の形成方法と第2導電体層40の形成方法は、同一であってもよく、異なっていてもよい。
続いて、第1導電体層30を加工して上述の複数の第1形状層31及び複数の第2形状層32に分断するパターニング工程を実施する。例えば、図8に示すように、第1導電体層30の上に複数のレジスト層37を形成する。複数のレジスト層37の位置はそれぞれ、図1及び図2に示す複数の第1形状層31及び複数の第2形状層32の位置に対応している。続いて、レジスト層37をマスクとしてウェットエッチングによって第1導電体層30を加工する。これにより、図9Aに示すように、第1面21の面内方向に並ぶ複数の第1形状層31及び複数の第2形状層32を得ることができる。
図9B及び図9Cはそれぞれ、図9Aの第1形状層31、第2形状層32及びレジスト層37の断面形状の一例である。図9Bに示すように、第1形状層31及び第2形状層32は、第1面21に向かうにつれて寸法が減少する部分を含んでいてもよい。図9Cに示すように、第1形状層31及び第2形状層32は、第1面21に向かうにつれて寸法が増加する部分を含んでいてもよい。図示はしないが、第1形状層31及び第2形状層32の寸法は、第1面21からの距離に依らず一定であってもよい。いずれの場合であっても、第1面21に最も近接する位置での第1形状層31及び第2形状層32の寸法が、電波吸収シート10の吸収特性に影響を及ぼす。従って、上述の寸法S1は、第1面21に最も近接する位置で測定する。
その後、レジスト層37を除去する。このようにして、第1誘電体層20、複数の第1形状層31、複数の第2形状層32、及び第2導電体層40を備える電波吸収シート10を作製できる。
本実施の形態によれば、電波吸収シート10の吸収特性を示すスペクトルが2つのピークを有する。このため、第1周波数fr1と第2周波数fr2との間の帯域において、電波吸収シート10が電波を吸収できる。これにより、電波吸収シート10の吸収帯域を拡大できる。
また、本実施の形態によれば、共振を利用して電波を吸収するので、従来の電波吸収体に比べて第1誘電体層20の厚みを小さくできる。このため、電波吸収シート10全体の厚みも小さくできる。これにより、電波吸収シート10が軽くなる。
図10は、電波吸収シート10を備える通信装置100の一例を示す図である。通信装置100は、筐体110と、筐体110の内部に位置し、電波を送信又は受信する通信機構120と、筐体110の内部に位置し、通信機構120を制御する制御機構130と、を備える。通信機構120は、電波吸収シート10が対象とする上述の周波数の電波Eを送信又は受信する。
図10において、符号10A~10Fが付された点線はそれぞれ、電波吸収シート10の配置の例を示している。例えば、符号10Aで示すように、電波吸収シート10は、通信機構120と制御機構130との間に配置されていてもよい。符号10Bで示すように、電波吸収シート10は、筐体110の前面111と通信機構120との間に配置されていてもよい。符号10Cで示すように、電波吸収シート10は、筐体110の前面111に取り付けられていてもよい。符号10Dで示すように、電波吸収シート10は、筐体110の後面112と通信機構120との間に配置されていてもよい。符号10Eで示すように、電波吸収シート10は、筐体110の後面112に取り付けられていてもよい。符号10Fで示すように、電波吸収シート10は、筐体110の側面113に取り付けられていてもよい。
本実施の形態によれば、電波吸収シート10の厚みが小さいので、筐体110の内部における電波吸収シート10の配置の自由度が高い。
なお、上述した実施の形態に対して様々な変更を加えることが可能である。以下、必要に応じて図面を参照しながら、変形例について説明する。以下の説明及び以下の説明で用いる図面では、上述の実施の形態と同様に構成され得る部分について、第1の実施の形態における対応する部分に対して用いた符号と同一の符号を用いることとし、重複する説明を省略する。また、上述の実施の形態において得られる作用効果が変形例においても得られることが明らかである場合、その説明を省略することもある。
(第1変形例)
図11は、第1変形例に係る電波吸収シート10を示す平面図である。図11に示すように、第1形状層31及び第2形状層32はいずれも、平面視において長方形を有していてもよい。例えば、第1形状層31の形状は、長さL1及び幅W1を有する長方形であってもよい。第2形状層32の形状は、長さL2及び幅W2を有する長方形であってもよい。第2形状層32の面積Sbは、第1形状層31の面積Saよりも小さい。例えば、長さL2及び幅W2は、長さL1及び幅W1よりも小さくてもよい。
図11の電波吸収シート10の利点について、第2の比較の形態との比較に基づいて説明する。図12は、第2の比較の形態による電波吸収シート210を示す平面図である。電波吸収シート210は、長さL及び幅Wを有する長方形の形状を有する複数の第1導電体層230を備える。複数の第1導電体層230は、第1周期P1で第1方向D1に並び、第2周期P2で第2方向D2に並んでいる。
図12の電波吸収シート210の吸収特性を示すスペクトルは、図4に示す上述の第1の比較の形態の場合と同様に、単一のピークを有する。図12の電波吸収シート210の共振周波数frは、下記の式(B1)、(B2)、(B3)、(B4)に基づいて算出される。
式(B2)のεre(L)は、式(B3)のxにLを代入することによって算出される。式(B2)のεre(W)は、式(B3)のxにWを代入することによって算出される。Lは、第1導電体層230の端部におけるフリンジング効果を考慮した場合の、第1導電体層230の実効長さである。
これに対して、図11に示す電波吸収シート10によれば、図5に示す上述の実施の形態の場合と同様に、スペクトルが、第1周波数fr1に現れる第1ピークと、第2周波数fr2に現れる第2ピークと、を含む。このため、第1周波数fr1と第2周波数fr2との間の帯域において、電波吸収シート10が電波を吸収できる。例えば、電波吸収シート10のスペクトルの-3dB帯域BWを、2×fr(ave)×tanδよりも大きくすることができる。これにより、電波吸収シート10の吸収帯域を拡大できる。
第1周波数fr1は、上記式(B1)~(B4)のL及びWに第1形状層31の長さL1及び幅W1を代入することによって算出される共振周波数frと同一であるか、若しくはほぼ同一である。第2周波数fr2は、上記式(B1)~(B4)のL及びWに第2形状層32の長さL2及び幅W2を代入することによって算出される共振周波数frと同一であるか、若しくはほぼ同一である。
図12に示すように第1導電体層230が長さL及び幅Wを有する長方形である場合のN及びRを、参考として下記の式(B5)、(B6)に示す。
Kは定数である。式(B5)のLW/Pは、第1面21における第1導電体層230の占有率を表す。式(B5)は、第1導電体層230の占有率とNが比例関係にあることを意味する。
本変形例の電波吸収シート10も、好ましくは、NRが120πと同一になる、又は近似するよう構成される。例えば、120πに対するNRの比率が0.8以上1.2以下になるよう、第1誘電体層20の誘電正接tanδ、第1形状層31の長さL1及び幅W1、第2形状層32の長さL2及び幅W2、第1周期P1、第2周期P2が決定される。これにより、電波吸収シート10が電波を効果的に吸収できる。120πに対するNRの比率は、0.9以上1.1以下であってもよく、0.95以上1.05以下であってもよい。
図11に示す例において、長さL1を有する第1形状層31の辺は、第1方向D1に延びており、幅W1を有する第1形状層31の辺は、第2方向D2に延びている。図示はしないが、長さL1を有する第1形状層31の辺は、第1方向D1とは異なる方向に延びていてもよい。
図11に示す例において、長さL2を有する第2形状層32の辺は、長さL1を有する第1形状層31の辺に平行に延びている。図示はしないが、長さL2を有する第2形状層32の辺は、長さL1を有する第1形状層31の辺とは異なる方向に延びていてもよい。
(第2変形例)
図13は、第2変形例に係る電波吸収シート10を示す平面図である。図13に示すように、第1方向D1において、第1形状層31と第2形状層32とが交互に第1周期P1で並び、第2方向D2において、第1形状層31と第2形状層32とが交互に第2周期P2で並んでいてもよい。本変形例によれば、電波吸収シート10の吸収特性が第1面21の面内方向に依存することを抑制できる。
(第3変形例)
図14は、第3変形例に係る電波吸収シート10を示す平面図である。図14に示すように、複数の第1導電体層30は、複数の第1形状層31及び複数の第2形状層32に加えて、平面視において第1形状層31及び第2形状層32とは異なる形状を有する複数の第3形状層33を含んでいてもよい。
複数の第3形状層33は、複数の第1形状層31及び複数の第2形状層32と同様に、第1周期P1で第1方向D1に並んでいてもよい。図14に示すように、第2方向D2において、第1形状層31、第2形状層32及び第3形状層33が順に第2周期P2で並んでいてもよい。図示はしないが、第1方向D1においても、第1形状層31、第2形状層32及び第3形状層33が順に第2周期P2で並んでいてもよい。
第3形状層33は、第1形状層31の半径r1及び第2形状層32の半径r2よりも小さい半径r3を有する。従って、第3形状層33の面積Scは、第1形状層31の面積Sa及び第2形状層32の面積Sbよりも小さい。
図15は、図14の電波吸収シート10の吸収特性を示すスペクトルの一例を示す図である。スペクトルは、第1形状層31に対応して第1周波数fr1に現れる第1ピークと、第2形状層32に対応して第2周波数fr2に現れる第2ピークと、第3形状層33に対応して第3周波数fr3に現れる第3ピークと、を含む。第3周波数fr3は、第2周波数fr2よりも高い。図15に示すように、第2ピークと第3ピークとは部分的に重なっている。このため、第2周波数fr2と第3周波数fr3との間の帯域において、電波吸収シート10は電波を吸収できる。例えば、第2周波数fr2と第3周波数fr3との間の帯域における電波吸収シート10の反射量は-3dB以下である。このため、電波吸収シート10の吸収特性を示すスペクトルは、図1に示す実施の形態の場合よりも大きい-3dB帯域BWを有することができる。
第2ピークの第2周波数fr2と第3ピークの第3周波数fr3との差が大きくなり過ぎると、第2周波数fr2と第3周波数fr3との間の帯域に、反射量が-3dBを超える範囲が生じる可能性がある。この点を考慮し、Sb/Scが(1+8×tanδ)以下であることが好ましい。これにより、後述する実施例でサポートされるように、第2周波数fr2と第3周波数fr3との間の帯域において、-3dB以下の反射量を実現することができる。Sb/Scは、(1+7×tanδ)以下であってもよく、(1+6×tanδ)以下であってもよい。
一方、第2ピークの第2周波数fr2と第3ピークの第3周波数fr3との差が小さくなり過ぎると、スペクトルの-3dB帯域BWが狭くなり、図1に示す実施の形態に対する利点が失われる可能性がある。この点を考慮し、Sb/Scが(1+1×tanδ)以上であることが好ましい。Sb/Scは、(1+2×tanδ)以上であってもよく、(1+3×tanδ)以上であってもよい。
Sa>Sb>Scの関係が成立している場合、SaとScとの間には上述のような関係が成立していなくてもよい。例えば、Sa/Scは(1+8×tanδ)よりも大きくてもよい。
図示はしないが、第3形状層33の面積Scは、第1形状層31の面積Sa及び第2形状層32の面積Sbよりも大きくてもよい。すなわち、Sc>Sa>Sbの関係が成立していてもよい。この場合、Sc/Saが(1+8×tanδ)以下であることが好ましい。この場合、Sc/Sbは(1+8×tanδ)よりも大きくてもよい。Sc/Saは、(1+7×tanδ)以下であってもよく、(1+6×tanδ)以下であってもよい。Sc/Saは、(1+1×tanδ)以上であってもよく、(1+2×tanδ)以上であってもよく、(1+3×tanδ)以上であってもよい。
図示はしないが、複数の第1導電体層30は、平面視において第1形状層31、第2形状層32及び第3形状層33とは異なる形状を有するその他の形状層を含んでいてもよい。
(第4変形例)
図16は、第4変形例に係る電波吸収シート10を示す平面図である。電波吸収シート10は、第1誘電体層20の第1面21に位置するオーバーコート層50を備えていてもよい。オーバーコート層50は、絶縁性を有する。オーバーコート層50は、複数の第1導電体層30を覆っている。オーバーコート層50を設けることにより、電波吸収シート10の表面の絶縁性を高めることができる。また、第1導電体層30に酸化などの変質が生じることを抑制できる。また、電波吸収シート10の耐熱性を高めることができる。
オーバーコート層50は、樹脂層51を含んでいてもよい。樹脂層51は、ポリエステル、エポキシ、フェノール、ポリイミドなどの樹脂を含んでいてもよい。耐熱性の観点からは、樹脂層51がポリイミドを含むことが好ましい。樹脂層51は、硬化剤を含んでいてもよい。樹脂層51は、硬化を促進するための触媒を含んでいてもよい。例えば、樹脂層51は、光硬化性又は熱硬化性を有するレジスト材を含んでいてもよい。樹脂層51は、樹脂を含む溶液を第1面21上に印刷することによって形成されてもよい。
樹脂層51の厚みは、例えば1μm以上であり、5μm以上であってもよく、10μm以上であってもよい。樹脂層51の厚みは、例えば100μm以下であり、50μm以下であってもよく、30μm以下であってもよい。
電波吸収シート10がオーバーコート層50を備える場合、電波吸収シート10全体の厚みT0は、例えば500μm以下であり、400μm以下であってもよく、300μm以下であってもよく、200μm以下であってもよい。電波吸収シート10全体の厚みT0は、20μm以上であってもよく、50μm以上であってもよい。
樹脂層51の比誘電率は、20.0未満であってもよく、15.0以下であってもよく、10.0以下であってもよく、5.0以下であってもよい。樹脂層51の比誘電率は、2.0以上であってもよく、3.0以上であってもよく、5.0以上であってもよい。
樹脂層51の誘電正接は、0.20以下であってもよい。樹脂層51の誘電正接は、0.001以上であってもよい。
ところで、第1面21における第1導電体層30の占有率が第2面22における第2導電体層40の占有率よりも小さい場合、占有率の差に起因して第1誘電体層20に反りが生じる可能性がある。例えば、第2導電体層40が第2面22の全面に形成されている場合、第2面22における第2導電体層40の占有率は1.00である。一方、第1面21における第1導電体層30の占有率は1.00よりも小さく、例えば0.85以下である。このため、第1導電体層30及び第2導電体層40の材料及び厚みが同一である場合、第2導電体層40に起因して第1誘電体層20に生じる応力が、第1導電体層30に起因して第1誘電体層20に生じる応力よりも大きい。応力の差が大きいほど、第1誘電体層20に生じる反りが大きくなる。オーバーコート層50は、このような反りを抑制するよう構成されていてもよい。例えば、オーバーコート層50の線膨張係数を調整することにより、第1誘電体層20に反りが生じることを抑制してもよい。例えば、第1誘電体層20の線膨張係数に対する第1導電体層30の線膨張係数及びオーバーコート層50の線膨張係数の大小関係を一致させてもよい。具体的には、第1導電体層30の線膨張係数が第1誘電体層20の線膨張係数よりも大きい場合、オーバーコート層50の線膨張係数を第1誘電体層20の線膨張係数よりも大きくしてもよい。反対に、第1導電体層30の線膨張係数が第1誘電体層20の線膨張係数よりも小さい場合、オーバーコート層50の線膨張係数を第1誘電体層20の線膨張係数よりも小さくしてもよい。これにより、第1導電体層30及びオーバーコート層50に起因して第1誘電体層20の第1面21に生じる応力と、第2導電体層40に起因して第1誘電体層20の第2面22に生じる応力との間の差を低減できる。
(第5変形例)
図17は、第5変形例に係る電波吸収シート10を示す平面図である。オーバーコート層50は、樹脂層51と、樹脂層51上に位置するカバーフィルム52と、を含んでいてもよい。図17に示すオーバーコート層50は、樹脂層51及びカバーフィルム52を含む積層体を、熱プレスによって第1面21に貼り付けることによって形成されてもよい。このようなオーバーコート層50は、カバーレイとも称される。
樹脂層51の材料としては、第4変形例で挙げた材料を用いてもよい。樹脂層51は、熱可塑性、熱硬化性、UV硬化性などを有する接着剤を含んでいてもよい。カバーフィルム52は、剥離紙であってもよい。
樹脂層51の厚みは、例えば1μm以上であり、5μm以上であってもよく、10μm以上であってもよい。樹脂層51の厚みは、例えば60μm以下であり、30μm以下であってもよく、15μm以下であってもよい。
カバーフィルム52の厚みは、例えば10μm以上であり、15μm以上であってもよく、20μm以上であってもよい。カバーフィルム52の厚みは、例えば40μm以下であり、30μm以下であってもよく、20μm以下であってもよい。
(第6変形例)
図18は、第6変形例に係る電波吸収シート10を示す平面図である。電波吸収シート10は、第2導電体層40上に位置する粘着層60を備えていてもよい。粘着層60は、電波吸収シート10を対象物に取り付けるために利用されてもよい。例えば、粘着層60は、電波吸収シート10を筐体110の前面111に取り付けるために利用されてもよい。粘着層60を設けることにより、電波吸収シート10が対象物の形状に追従しやすくなる。また、電波吸収シート10の耐熱性を高めることができる。
電波吸収シート10は、粘着層60上に位置する剥離フィルム65を備えていてもよい。剥離フィルム65を設けることにより、電波吸収シート10が対象物以外の物に貼りつくことを抑制できる。剥離フィルム6は、電波吸収シート10を対象物に取り付ける際に除去される。
粘着層60は、例えば両面テープであってもよい。両面テープは、芯材と、芯材の両面に位置する接着剤層と、を含んでいてもよい。接着剤層は、ポリエステル、アクリル、エポキシ、フェノール、ポリイミドなどの樹脂を含んでいてもよい。接着剤層は、フィラーを含んでいてもよい。これにより、接着剤層の放熱性及び耐熱性を高めることができる。両面テープは、基材の両面に樹脂を塗布することによって作製されてもよい。
粘着層60は、不織布と、不織布に含浸されている樹脂と、を含んでいてもよい。樹脂は、ポリエステル、アクリル、エポキシ、フェノール、ポリイミドなどであってもよい。樹脂は、フィラーを含んでいてもよい。これにより、接着剤層の放熱性及び耐熱性を高めることができる。
粘着層60の厚みは、例えば1μm以上であり、5μm以上であってもよい。粘着層60の厚みは、例えば200μm以下であり、100μm以下であってもよい。
電波吸収シート10が粘着層60を備える場合、電波吸収シート10全体の厚みT0は、例えば500μm以下であり、400μm以下であってもよく、300μm以下であってもよく、200μm以下であってもよい。電波吸収シート10全体の厚みT0は、20μm以上であってもよく、50μm以上であってもよい。
粘着層60の引きはがし粘着力は、例えば0.1N/20mm以上であり、1.0N/20mm以上であってもよく、5.0N/20mm以上であってもよく、10N/20mm以上であってもよい。引きはがし粘着力は、JIS Z 0237:2009に規定されている180°剥離試験によって測定される。
(その他の変形例)
上述の実施の形態においては、第2形状層32の形状が第1形状層31の形状と相似であり、第2形状層32の面積が第1形状層31の面積よりも小さい例を示した。しかしながら、電波吸収シート10の吸収帯域を拡大できる限りにおいて、第1形状層31の形状と第2形状層32の形状の組み合わせは特には限定されない。
例えば、第2形状層32の形状は、第1形状層31の形状と回転対称であってもよい。この場合、第1形状層31及び第1形状層31は、円などの等方的な形状ではなく、楕円、多角形などの非等方的な形状を有する。例えば、第1形状層31の形状が正方形であり、第2形状層32の形状が、第1形状層31を45°回転させた形状であってもよい。
また、第1形状層31及び第2形状層32がいずれも長方形であり、第2形状層32の長方形の長さに対する幅の比率が、第1形状層31の長方形の長さに対する幅の比率と異なっていてもよい。
また、第1形状層31及び第2形状層32がいずれも多角形であり、第2形状層32の多角形における角の数が、第1形状層31の多角形における角の数と異なっていてもよい。
上述した複数の変形例を適宜組み合わせて上述の実施の形態に適用してもよい。例えば、電波吸収シート10は、第4変形例又は第5変形例のオーバーコート層50と、第6変形例の粘着層60と、を備えていてもよい。
次に、本開示の形態を実施例により更に具体的に説明するが、本開示の形態はその要旨を超えない限り、以下の実施例の記載に限定されるものではない。
(例1)
図1に示す電波吸収シート10の吸収特性を、シミュレーションに基づいて評価した。電波吸収シート10の複数の第1導電体層30は、半径r1を有する複数の第1形状層31と、半径r2を有する複数の第2形状層32と、を含む。第1形状層31及び第2形状層32はいずれも、第1方向D1において周期P1で並んでいる。第2方向D2においては、第1形状層31と第2形状層32とが交互に周期P2で並んでいる。電波吸収シート10の構成要素のパラメータは下記のとおりである。
・第1導電体層30の厚み:12μm
・第1形状層31の形状:面積Saが7.277mmである円形
・第2形状層32の形状:面積Sbが6.353mmである円形
・第1周期P1:4.650mm
・第2周期P2:4.650mm
・第2導電体層40の厚み:12μm
・第1誘電体層20の厚み:200μm
・第1誘電体層20の比誘電率ε:4.2
・第1誘電体層20の誘電正接tanδ:0.02
Sa/Sbは1.145であった。
シミュレーションによって算出された、電波吸収シート10の吸収特性を示すスペクトルを図19に示す。実施例のスペクトルの縦軸dは、上述の図4、5に示すスペクトルの場合と同様に、電波吸収シートに入射した電波の電力E1に対する、電波吸収シートによって反射された電波の電力E2の比の常用対数に10をかけた値を表す。
スペクトルの第1周波数fr1は約27.1GHzであり、第2周波数fr2は約28.8GHzであり、fr(ave)は約28.0GHzであった。スペクトルは、第1周波数fr1と第2周波数fr2との間の帯域において-3dB以下の反射量を有していた。スペクトルの-3dB帯域BW_1は約3.0GHzであった。-3dB帯域BW_1をfr(ave)×tanδで割った値は約5.4であった。
(例2)
例1の第1形状層31の面積Sa、第2形状層32の面積Sbを下記のように変更した条件において、シミュレーションに基づいて電波吸収シート10の吸収特性を評価した。
・第1形状層31の形状:面積Saが7.031mmである円形
・第2形状層32の形状:面積Sbが6.587mmである円形
Sa/Sbは1.067であった。
シミュレーションによって算出された、電波吸収シート10の吸収特性を示すスペクトルを図19に示す。スペクトルの第1周波数fr1は約27.6GHzであり、第2周波数fr2は約28.3GHzであり、fr(ave)は約28.0GHzであった。スペクトルは、第1周波数fr1と第2周波数fr2との間の帯域において-10dB以下の反射量を有していた。スペクトルの-3dB帯域BW_2は約2.2GHzであった。-3dB帯域BW_2をfr(ave)×tanδで割った値は約3.9であった。
(例3)
例1の第1形状層31の面積Sa、第2形状層32の面積Sb、第1周期P1、第2周期P2、第1誘電体層20の厚みを下記のように変更した条件において、シミュレーションに基づいて電波吸収シート10の吸収特性を評価した。
・第1形状層31の形状:面積Saが1.557mmである円形
・第2形状層32の形状:面積Sbが1.360mmである円形
・第1周期P1:2.200mm
・第2周期P2:2.200mm
・第1誘電体層20の厚み:110μm
Sa/Sbは1.145であった。
シミュレーションによって算出された、電波吸収シート10の吸収特性を示すスペクトルを図20に示す。スペクトルの第1周波数fr1は約58.2GHzであり、第2周波数fr2は約61.6GHzであり、fr(ave)は約59.9GHzであった。スペクトルは、第1周波数fr1と第2周波数fr2との間の帯域において-3dB以下の反射量を有していた。スペクトルの-3dB帯域BW_3は約6.2GHzであった。-3dB帯域BW_3をfr(ave)×tanδで割った値は約5.2であった。
(例4)
例3の第1形状層31の面積Sa、第2形状層32の面積Sbを下記のように変更した条件において、シミュレーションに基づいて電波吸収シート10の吸収特性を評価した。
・第1形状層31の形状:面積Saが1.513mmである円形
・第2形状層32の形状:面積Sbが1.402mmである円形
Sa/Sbは1.079であった。
シミュレーションによって算出された、電波吸収シート10の吸収特性を示すスペクトルを図20に示す。スペクトルの第1周波数fr1は約59.0GHzであり、第2周波数fr2は約60.7GHzであり、fr(ave)は約59.8GHzであった。スペクトルは、第1周波数fr1と第2周波数fr2との間の帯域において-10dB以下の反射量を有していた。スペクトルの-3dB帯域BW_4は約4.6GHzであった。-3dB帯域BW_4をfr(ave)×tanδで割った値は約3.8であった。
(例5)
例1の第1形状層31の面積Sa、第2形状層32の面積Sb、第1周期P1、第2周期P2、第1誘電体層20の厚みを下記のように変更した条件において、シミュレーションに基づいて電波吸収シート10の吸収特性を評価した。
・第1形状層31の形状:面積Saが0.869mmである円形
・第2形状層32の形状:面積Sbが0.760mmである円形
・第1周期P1:2.173mm
・第2周期P2:2.173mm
・第1誘電体層20の厚み:100μm
Sa/Sbは1.143であった。
シミュレーションによって算出された、電波吸収シート10の吸収特性を示すスペクトルを図21に示す。スペクトルの第1周波数fr1は約77.2GHzであり、第2周波数fr2は約81.2GHzであり、fr(ave)は約79.2GHzであった。スペクトルは、第1周波数fr1と第2周波数fr2との間の帯域において-3dB以下の反射量を有していた。スペクトルの-3dB帯域BW_5は約6.7GHzであった。-3dB帯域BW_5をfr(ave)×tanδで割った値は約4.2であった。
(例6)
例5の第1形状層31の面積Sa、第2形状層32の面積Sbを下記のように変更した条件において、シミュレーションに基づいて電波吸収シート10の吸収特性を評価した。
・第1形状層31の形状:面積Saが0.836mmである円形
・第2形状層32の形状:面積Sbが0.792mmである円形
Sa/Sbは1.056であった。
シミュレーションによって算出された、電波吸収シート10の吸収特性を示すスペクトルを図21に示す。スペクトルの第1周波数fr1は約78.4GHzであり、第2周波数fr2は約79.8GHzであり、fr(ave)は約79.1GHzであった。スペクトルは、第1周波数fr1と第2周波数fr2との間の帯域において-10dB以下の反射量を有していた。スペクトルの-3dB帯域BW_6は約4.8GHzであった。-3dB帯域BW_6をfr(ave)×tanδで割った値は約3.0であった。
(例7)
例5の第1形状層31の面積Sa、第2形状層32の面積Sb、第1周期P1、第2周期P2、第1誘電体層20の厚み、第1誘電体層20の誘電正接tanδを下記のように変更した条件において、シミュレーションに基づいて電波吸収シート10の吸収特性を評価した。
・第1形状層31の形状:面積Saが0.869mmである円形
・第2形状層32の形状:面積Sbが0.636mmである円形
・第1周期P1:1.700mm
・第2周期P2:1.700mm
・第1誘電体層20の厚み:150μm
・第1誘電体層20の誘電正接tanδ:0.05
Sa/Sbは1.366であった。
シミュレーションによって算出された、電波吸収シート10の吸収特性を示すスペクトルを図22に示す。スペクトルの第1周波数fr1は約74.7GHzであり、第2周波数fr2は約84.6GHzであり、fr(ave)は約79.7GHzであった。スペクトルは、第1周波数fr1と第2周波数fr2との間の帯域において-3dB以下の反射量を有していた。スペクトルの-3dB帯域BW_7は約17.5GHzであった。-3dB帯域BW_7をfr(ave)×tanδで割った値は約4.4であった。
(例8)
例7の第1形状層31の面積Sa、第2形状層32の面積Sbを下記のように変更した条件において、シミュレーションに基づいて電波吸収シート10の吸収特性を評価した。
・第1形状層31の形状:面積Saが0.811mmである円形
・第2形状層32の形状:面積Sbが0.688mmである円形
Sa/Sbは1.179であった。
シミュレーションによって算出された、電波吸収シート10の吸収特性を示すスペクトルを図22に示す。スペクトルの第1周波数fr1は約77.2GHzであり、第2周波数fr2は約81.3GHzであり、fr(ave)は約79.2GHzであった。スペクトルは、第1周波数fr1と第2周波数fr2との間の帯域において-10dB以下の反射量を有していた。スペクトルの-3dB帯域BW_8は約12.8GHzであった。-3dB帯域BW_8をfr(ave)×tanδで割った値は約3.2であった。
(例9)
図14に示す電波吸収シート10の吸収特性を、シミュレーションに基づいて評価した。電波吸収シート10の複数の第1導電体層30は、半径r1を有する複数の第1形状層31と、半径r2を有する複数の第2形状層32と、半径r3を有する複数の第3形状層33と、を含む。第1形状層31、第2形状層32及び第3形状層33はいずれも、第1方向D1において周期P1で並んでいる。第2方向D2においては、第1形状層31、第2形状層32及び第3形状層33が順に周期P2で並んでいる。電波吸収シート10の構成要素のパラメータは下記のとおりである。
・第1導電体層30の厚み:12μm
・第1形状層31の形状:面積Saが1.548mmである円形
・第2形状層32の形状:面積Sbが1.445mmである円形
・第3形状層33の形状:面積Scが1.331mmである円形
・第1周期P1:2.068mm
・第2周期P2:2.068mm
・第2導電体層40の厚み:12μm
・第1誘電体層20の厚み:110μm
・第1誘電体層20の比誘電率ε:4.2
・第1誘電体層20の誘電正接tanδ:0.02
Sa/Sbは1.071であり、Sb/Scは1.086であり、Sa/Scは1.163であった。
シミュレーションによって算出された、電波吸収シート10の吸収特性を示すスペクトルを図23に示す。スペクトルの第1周波数fr1は約58.4GHzであり、第2周波数fr2は約60.0GHzであり、第3周波数fr3は約61.5GHzであった。スペクトルは、第1周波数fr1と第3周波数fr3との間の帯域において-10dB以下の反射量を有していた。
10 電波吸収シート
12 ユニットセル
14 一次回路
15 二次回路
16 変成器
20 第1誘電体層
21 第1面
22 第2面
30 第1導電体層
31 第1形状層
32 第2形状層
33 第3形状層
35 分布領域
37 レジスト層
40 第2導電体層
50 オーバーコート層
51 樹脂層
52 カバーフィルム
60 粘着層
65 剥離フィルム
100 通信装置
110 筐体
120 通信機構
130 制御機構
D1 第1方向
D2 第2方向
P1 第1周期
P2 第2周期

Claims (14)

  1. 電波吸収シートであって、
    第1面及び前記第1面の反対側に位置する第2面を含む第1誘電体層と、
    前記第1面に位置し、第1方向に並ぶ複数の第1導電体層と、
    前記第2面に位置する第2導電体層と、を備え、
    前記複数の第1導電体層は、複数の第1形状層と、平面視において前記第1形状層とは異なる形状を有する複数の第2形状層と、を含み、
    前記第2形状層の面積は、前記第1形状層の面積よりも小さく、
    前記第1誘電体層の誘電正接は、0.10以下であり、
    前記第1形状層の面積Saと前記第2形状層の面積Sbとの間に下記の式が成立しており、
    1+1×tanδ≦Sa/Sb≦1+8×tanδ
    tanδは前記第1誘電体層の誘電正接であり、
    前記電波吸収シートの吸収特性を示すスペクトルは、前記第1形状層に対応して第1周波数fr1に現れる第1ピークと、前記第2形状層に対応して第2周波数fr2に現れる第2ピークと、を含み、
    前記スペクトルの-3dB帯域BWが下記の式を満たしている、
    BW≦3.9×fr(ave)×tanδ
    fr(ave)=(fr1+fr2)/2
    電波吸収シート。
  2. 電波吸収シートであって、
    第1面及び前記第1面の反対側に位置する第2面を含む第1誘電体層と、
    前記第1面に位置し、第1方向に並ぶ複数の第1導電体層と、
    前記第2面に位置する第2導電体層と、を備え、
    前記複数の第1導電体層は、複数の第1形状層と、平面視において前記第1形状層とは異なる形状を有する複数の第2形状層と、を含み、
    前記第2形状層の形状は、前記第1形状層の形状と相似であり、
    前記第1誘電体層の誘電正接は、0.10以下であり、
    前記第1形状層の面積Saと前記第2形状層の面積Sbとの間に下記の式が成立しており、
    1+1×tanδ≦Sa/Sb≦1+8×tanδ
    tanδは前記第1誘電体層の誘電正接であり、
    前記電波吸収シートの吸収特性を示すスペクトルは、前記第1形状層に対応して第1周波数fr1に現れる第1ピークと、前記第2形状層に対応して第2周波数fr2に現れる第2ピークと、を含み、
    前記スペクトルの-3dB帯域BWが下記の式を満たしている、
    BW≦3.9×fr(ave)×tanδ
    fr(ave)=(fr1+fr2)/2
    電波吸収シート。
  3. 前記第2形状層の形状は、前記第1形状層の形状と相似である、請求項に記載の電波吸収シート。
  4. 前記第2形状層の面積は、前記第1形状層の面積よりも小さい、請求項に記載の電波吸収シート。
  5. 前記電波吸収シートの吸収特性を示すスペクトルの-3dB帯域BWが下記の式を満たしており、
    2×fr(ave)×tanδ<BW≦3.9×fr(ave)×tanδ
    fr(ave)=(fr1+fr2)/2
    tanδは前記第1誘電体層の誘電正接である、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の電波吸収シート。
  6. 前記第1面側に位置し、前記第1導電体層を覆うオーバーコート層を備える、請求項又はに記載の電波吸収シート。
  7. 前記第2導電体層上に位置する粘着層を備える、請求項1乃至のいずれか一項に記載の電波吸収シート。
  8. 前記第1面における前記第1導電体層の占有率が0.85以下である、請求項1乃至のいずれか一項に記載の電波吸収シート。
  9. 前記第1方向における前記第1導電体層の寸法は、5.0mm未満である、請求項1乃至のいずれか一項に記載の電波吸収シート。
  10. 前記第1誘電体層の厚みは、300μm以下である、請求項1乃至のいずれか一項に記載の電波吸収シート。
  11. 前記第1誘電体層の比誘電率は、20未満である、請求項1又は2に記載の電波吸収シート。
  12. 前記電波吸収シートの厚みは、350μm以下である、請求項1乃至11のいずれか一項に記載の電波吸収シート。
  13. 前記電波吸収シートの吸収特性を示すスペクトルは、前記第1形状層に対応して第1周波数fr1に現れる第1ピークと、前記第2形状層に対応して第2周波数fr2に現れる第2ピークと、を含み、
    前記第1周波数fr1及び前記第2周波数fr2はいずれも、20GHz以上110GHz以下である、請求項1乃至12のいずれか一項に記載の電波吸収シート。
  14. 電波を送信又は受信する通信機構と、
    請求項1乃至13のいずれか一項に記載の電波吸収シートと、を備える、通信装置。
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