JP7461787B2 - レーザ光電センサ - Google Patents

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Description

本発明は、レーザ光を投光するレーザ光電センサに関する。
レーザ光を検出領域に投光するレーザ光電センサが知られている(特許文献1、2)。この種の光電センサは一般的に投光素子として半導体レーザが用いられている。半導体レーザが発するレーザ光はワーク上にスポットを形成し易いことから高い検出精度を得ることができるという利点がある。
光電センサに含まれる受光素子つまり撮像素子は、一般的に、長波長つまり赤外や赤色の波長領域で感度が高いという特性を有し、ノイズの影響が相対的に低くなる。このことから、従来のレーザ光電センサにおいては、赤色のレーザ光を発する半導体レーザが採用されている。
特開2008-145160号公報 特開2013-127943号公報
レーザ光電センサは、スポットの像を撮像素子に投影してスポットの像の位置を決定することから、スポットの状態が判定精度に影響を及ぼす一因となっている。この観点に立脚すれば、ワーク上のスポットを小さくするのが良く、この目的の下では短波長のレーザ光が適している。すなわち、青色のように短波長のレーザ光を採用することで小さなスポットをワーク表面上に形成することができる。
一般的に、光電センサの設置において、光軸の向きの調整やしきい値を設定する際に、ユーザが目視でスポットの位置を確認できるのが望ましく、スポットが小さい程、目視でスポットの適正位置を確認し易くなる。しかし、裸眼での確認において、短波長のレーザ光は光子エネルギが大きいということが障害となる。これを回避するのに、ユーザに保護メガネの着用を求めるのが有効であるが、保護メガネの着用はユーザにとって煩わしい。
本発明の目的は、ワーク表面上に小さなスポットを形成して優れた検出精度を確保しつつ、その位置をユーザが裸眼で確認することができるレーザ光電センサを提供することにある。
人間の眼は可視領域の中央(波長555nm)に感度のピークがある。いわゆる比視感度は、500nm~555nmの波長帯域の色すなわち緑色が他の色よりも優れている。本願発明者は、この点に着目して本発明を案出するに至ったものである。
上記の技術的課題は、本発明によれば、
検出領域に向けて緑色レーザ光を測定光として投光する半導体レーザ光源と、
該半導体レーザ光源の投光タイミングを制御するタイミング制御部と、
前記半導体レーザ光源からの前記緑色レーザ光を受光して、受光量に応じた受光信号を生成するモニタ受光素子と、
前記モニタ受光素子により生成された受光信号に基づいて前記半導体レーザ光源が投光するレーザ光の光強度を制御する光強度制御部と、
前記検出領域からの前記測定光を撮像して、露光期間における受光量に応じた受光信号を生成する撮像素子と、
該撮像素子により生成された受光信号に基づいて前記検出領域に存在する対象物を測定する測定部と、
前記半導体レーザ光源の状態を監視して、検出領域に向けて投光される緑色レーザ光の光パワーを所定の範囲で制御する光源制御部と
前記半導体レーザ光源と前記撮像素子とを収容する金属筐体と、を備え
前記半導体レーザ光源は前記撮像素子よりも高い電圧で駆動されることを特徴とするレーザ光電センサを提供することにより達成される。
光源制御部での光パワー制御において、広く知られている安全規格を参考にするのがよい。安全規格はクラス1から4に区分して規定され、クラス4に近づくほど眼に対する影響が大きくなる。本発明の実施において、光源制御部での制御における所定の範囲は安全規格のクラス1、2を参照して決定するのがよい。クラス1は高い安全性の担保を求め、クラス2は短時間での凝視における安全性を担保することを求めている。
緑色レーザ光を採用した本発明によれば、緑色レーザ光は従来の赤色レーザ光よりも短波長であり、赤色レーザ光よりも小さなスポットを形成することができるため、赤色レーザ光よりも優れた検出精度を実現できる。また、光源制御部によって緑色レーザ光の光パワーを所定の範囲、具体的には、好ましくはユーザの設定より、安全規格のクラス1又はクラス2を実現できる光パワーに制限することでワーク上のスポットを裸眼で確認しても安全性を確保することができる。また、緑色は、比視感度が優れていることから、光パワーを制限したとしても視認性を確保することができる。
本発明の作用効果及び他の目的は以下の好ましい実施例の詳細な説明から明らかになろう。
実施例の光学式三角測距センサを説明するための図である。 実施例の光学式三角測距センサの一部を構成する本体部を所望の位置に固定できることを説明するための図であり、本体部はOELDを含む。 実施例の光学式三角測距センサの一部を構成するヘッド部が内蔵する構成要素を説明するための図である。 ヘッド部の制御系の一部を説明するためのブロック図である。 ヘッド部の制御系の他の部分を説明するためのブロック図である。 ヘッド部の制御系の残部を説明するためのブロック図である。 本体部の制御系を説明するためのブロック図である。 ヘッド部、本体部に含まれる電源回路を説明するための図である。 ヘッド部が出射する緑色のレーザ光の強度及びパワーを制限する制御を説明するためのフローチャートである。 ヘッド部の分解斜視図である。 図8に対応したヘッド部の縦断面図である。 投光用の第1ホルダ部材を斜め上から見た斜視図である。 受光用の第2ホルダ部材を斜め上から見た斜視図である。 投光用の第1ホルダ部材を斜め下から見た斜視図である。 第1ホルダ部材及び第2ホルダ部材を搭載装置のフィンガを使って位置決めし且つ位置決めした後に第1、第2のホルダ部材と蓋部材とを接着する接着剤が硬化するまで保持することを説明するための図である。 第1、第2のホルダ部材の下面にテープを設けない場合の問題点を説明するための図であり、(I)は第1、第2のホルダ部材が均等に分布する接着剤によって蓋部材に接着された状態を示し、(II)は第1、第2のホルダ部材が不均等に分布する接着剤によって蓋部材に接着された状態を示す。 第1、第2のホルダ部材に接着したテープがスペーサとして機能して第1、第2のホルダ部材を一意の姿勢で蓋部材に接着できることを説明するための図である。 投光の光量を調整する必要性を説明するための図であり、(I)は光量が多すぎる場合の問題点を示し、(II)は光量が少なすぎる場合の問題点を示し、(III)投光の光量を調整することによりピーク位置を正確に把握できることを説明する図である。 撮像素子の露光時間、投光パルス幅の設定を変更することによりレーザ光の強度を制御する処理の一例を示すフローチャートである。 光強度制御処理の一例を示すフローチャートである。 過電流検知処理の一例を示すフローチャートである。 (I)ワーク位置の遠近に伴って撮像素子におけるスポットの像の位置が変化することを説明するための図であり、(II)は画素の配列を不等間隔にした画像素子のイメージを説明するための図である。 画素の配列が等間隔の画像素子における問題点を説明するための図である。 不等間隔画像素子における画素の幅の設定を説明するための図である。
以下に、添付の図面に基づいて本発明の好ましい実施例を説明する。図1は、実施例の変位センサを示し、より具体的には光学式三角測距センサ100を示す。三角測距センサ100はヘッド部2と本体部4に分けて構成され、ヘッド部2と本体部4とは中継ケーブル6によって接続されている。中継ケーブル6は、好ましくは、コネクタを介在させることなくヘッド部2と本体部4とに半田付けされるのがよい。
一般的な三角測距センサに含まれる構成要素のうち、三角測距に必要とされる光学部品及びこれに関連した素子、電源基板などの構成要素群はヘッド部2に収容され、それ以外のドットマトリックスディスプレイ、例えば有機ELディスプレイ(OELD)や操作ボタンなどの構成要素群が本体部4に設けられている。これにより、ヘッド部2を小型化することができる。
図2は本体部4を示す。本体部4は、幾分扁平な断面略矩形の細長い外形形状を有し、その長手方向一端に位置するヘッド側端4aと、長手方向他端部に位置する出力側端4bとを有している。また、本体部4の4つの面で構成される側面は、比較的幅広の第1側面4cと、この第1側面4cに隣接した幅狭の第2側面4dを含んでいる。
本体部4には出力ケーブル8が接続され、本体部4から出力ケーブル8を通じて判定信号つまりON/OFF信号がPLCなどの制御機器10(図1)に向けて出力される。中継ケーブル6及び出力ケーブル8は共に屈曲可能な可撓性を備え、図1に示すように中継ケーブル6を折り返して束ねることにより、ヘッド部2と本体部4との距離を任意に調整することができる。図2を参照して、本体部4は、ヘッド側端4a及び出力側端4bから夫々長手方向に突出した周方向に延びる溝状の首部Nを有し、この首部Nの周面は好ましくは円形である。首部Nに結束バンドBを掛け渡すことで、ヘッド部2に近い、例えば30cm程度離れた任意の設置場所ILに固定することができる。
首部Nの配置位置に関する変形例として、首部Nの代わりに、ヘッド側端4a及び出力側端4bの近傍に結束バンドBを受け入れる溝を本体部4に設けてもよい。幅広の第1側面4cにはOELD12が配設されている。また、この第1側面4cには、OELD12を挟んで一端側に本体部動作表示灯14が配設され、他端側にSETボタン16が配設されている。本体部動作表示灯14は、後に説明するヘッド部2の前面動作表示灯70及び出力部動作表示灯76と同じ色で同期して点灯又は点滅する。
本体部動作表示灯14は緑色LEDを含み、この緑色は、レーザ光の緑色と同じという点で共通であり、緑は比視感度に優れている。SETボタン16は例えばしきい値の自動設定(チューニングモード)など動作モードを選択するのに用いられる。幅狭の第2側面4dには、UPボタン18とDOWNボタン20とが隣接して配置され、また、モードボタン22が配設されている。UP/DOWNボタン18、20は例えばしきい値を調整したりメニューを選択したりするのに用いられる。モードボタン22は三角測距センサ100の動作モードを切り替えるのに用いられる。上述したSETボタン16を第1側面4cではなくて、幅狭の第2側面4dに配置してもよい。
変形例として、本体部4からOELD12を省いてもよい。次に説明するように、ヘッド部2は緑色レーザ光を投光する。緑色レーザ光を採用する場合、赤色レーザ光源に比べて大きな電圧が必要とされる緑色レーザ光源に対して駆動電源を供給するための電源回路が必要になる等、緑色レーザ光を採用することに伴ってヘッド部2は複数の電源回路が必要となる。ヘッド部2に必要とされる複数の電源回路の一部を、ヘッド部2とは別体の本体部4に配置することで、ヘッド部2を小型化することができる。
図3は、ヘッド部2の内部に配設される要素を説明するための図である。ヘッド部2は、このヘッド部2の設置姿勢の変化を検出するためのモーションセンサ50を含んでいる。モーションセンサ50の代表例がジャイロセンサであり、他の例として加速度センサ、地磁気センサを挙げることができる。モーションセンサ50はヘッド部2と一体的に設置されている。具体的には、モーションセンサ50はヘッド部2との関係で相対変位しないようにヘッド部2に組み付けられている。これにより、ヘッド部2が外力を受けてヘッド部2の設置姿勢が変化し、光軸変位が発生したことをモーションセンサ50によって敏感に検知することができ、これにより光軸変位アラームを報知することができる。
ヘッド部2は、投光部52、投光レンズ54、受光レンズ56、ミラー58、撮像素子60を有し、これらの要素で三角測距のための光路が形成されている。投光レンズ54はコリメータレンズで構成されるのが好ましいが、より好ましくはコリメータレンズとシリンドリカルレンズとの組み合わせを採用するのがよい。撮像素子60はCMOSリニアイメージセンサで構成され、撮像素子60には電荷蓄積素子が含まれる。この撮像素子60と受光回路62とで受光部64が構成されている。
シリンドリカルレンズは幅方向に帯状の光ビームを生成するという特性を有している。コリメータレンズとシリンドリカルレンズとの組み合わせによって、幅方向に帯状の投光ビームを生成し、矩形の受光素子60の各画素60aと整合させることにより、実質的に、検出光の反射光の殆どを受光素子60で受光することができる。したがって、コリメータレンズとシリンドリカルレンズとの組み合わせによって測定精度を向上できる。
投光部52は緑色レーザ光を発する半導体レーザ光源(InGaN/GaNの窒化ガリウム系)で構成される。ヘッド部2は、検出対象の検出領域に向けて緑色レーザ光を投光する。ワーク表面上のスポットの状態は検出精度に影響する。集光した小さなスポットであるほど検出精度が良い。緑色のレーザ光は赤色よりもスポットの状態が優れている。既知のように緑色は比視感度に優れている。この特性を利用して、緑色レーザ光の強度、パワーを制限してもスポットの視認性を確保することができる。ワークの所望の位置に投光ビームが照射されていることをユーザが裸眼で確認できることは、光軸調整やしきい値設定、ひいては検出を適正に実行する上で望ましい。
緑色の波長領域では、明比視感度と暗比視感度の双方が高いということが知られている。従って、緑色の光源を用いることはユーザにとって視認性が向上する。緑色の波長領域において小さなスポットを形成するのに、極力、波長が短い方が望ましい。この観点から、投光の光源として後に説明する緑色LD520が出射する緑色レーザ光の波長は、500nm以上555nm以下、好ましくは、500nm以上532nm以下であるのがよい
投光部52が出射した緑色レーザ光は投光レンズ54、投光窓66を通じてワークに達する。ワークの表面で反射した反射光は、受光窓68、受光レンズ56を通り、ミラー58で屈折されて受光部64で受け取られる。すなわち、受光部64は、ワークの検出領域から反射した緑色レーザ光を受光し、これを光電変換して受光情報を生成する。投光部52、受光部64は、ヘッド部2に内蔵されたプロセッサ68によって制御される。
図3から分かるように、ヘッド部2は、比較的薄い略直方体の形状を有し、幅狭の投受光面2aに上記の投光窓66、受光窓67が配置されている。投光窓66と受光窓67の間には例えば赤色、緑色の2色のLEDで構成された前面動作表示灯70が配設されている。前面動作表示灯70は、赤色、緑色、赤と緑の混色である黄色で点灯又は点滅することができる。
ヘッド部2の長手方向の第1、第2の端2b、2cのうち、投光窓66から離れた第2の端2cと、投受光面2aと対抗する背面2dとの間の角部2eは切り欠かれた形状を有し、この角部2eは好ましくは45°の傾斜面で構成されている。この角部2eに中継ケーブル6が通過する孔が形成され、孔は止水部材72で水の侵入が阻止される。止水部材72に直に隣接してヘッド部2の内部には前面動作表示灯70と同じ色の2色のLED74が配置されている。止水部材72は光を透過する導光部材で構成され、LED74と導光止水部材72によって出力部動作表示灯76が構成されている。前面動作表示灯70及び出力部動作表示灯76は、ON/OFF判定信号に同期して黄色又は緑色で点灯され、また、例えば赤色の点滅によってエラー表示される。前面動作表示灯70、出力部動作表示灯76及び本体部動作表示灯14の点灯色つまり緑は、レーザ光の緑と同じという点で共通であり、緑は比視感度に優れている。
ヘッド部2の設置において、投受光窓66、68が位置する投受光面2a及び中継ケーブル6が位置する角部2eは露出した状態に置かれるのが通常である。実際の運用において、露出した状態に置かれる投受光面2a及び角部2eに動作表示灯70、76を配置することで前面動作表示灯70、出力部動作表示灯76をヘッド部2の外形輪郭から突出させる必要はない。換言すれば、ヘッド部2の外形輪郭の小型化を阻害する前面動作表示灯70、出力部動作表示灯76を突出した形態にする必要無しに、ユーザに前面動作表示灯70、出力部動作表示灯76の点灯、点滅を認識させることができる。
上述したように、好ましくは45°の傾斜面で構成された角部2eに中継ケーブル6が接続されている。また、導光止水部材72によって第2動作表示灯76が構成されている。したがって、角部2eに配置した第2表示灯76は、ヘッド部2の外形輪郭を規定する第2の端2c、第2の側面2dの延長線L1、L2の内側に位置している(図3)。換言すれば、出力部動作表示灯76は、延長線L1、L2から外部に突出していない。これにより、出力部動作表示灯76の存在によって小型化したヘッド部2の外形寸法は拡大しない。小型化を企図しないのであれば、動作表示灯70、76はヘッド部2の外形輪郭から突出した形態であってもよい。
図2を参照して前述したように、本体部4の溝状の首部Nに結束バンドBを掛け渡すことで、本体部4をヘッド部2に近い任意の場所ILに固定することができる。本体部4は長方形の断面形状を有している。OELD12を設置した第1側面4cと、UP/DOWNボタン18、20等を設置した幅狭の第2側面4dとは互いに直角に交わっている。第1側面と対抗する第3側面、第2側面と対抗する第4側面は平らな面で構成され、この第3側面、第4側面は設置面を構成している。この第3側面及び/又は第4側面を設置場所に当接させた状態で、ヘッド部2の近傍であって比較的平らな任意の場所IL(例えば柱)に上記結束バンドBを使って固定することがきる。
図2を参照して、UP/DOWNボタン18、20等を設置した幅狭の第2側面4dには、その長手方向の一端に第1の隆起部Sm(1)が設けられ、他端に第2の隆起部Sm(2)が設けられている。そして、この第1、第2の隆起部Sm(1)、Sm(2)で挟まれた相対的に低位の領域にUP/DOWNボタン18、モードボタン20が配置され、UP/DOWNボタン18、モードボタン20の操作面つまり頂面は第1、第2の隆起部Sm(1)、Sm(2)よりも低い位置に位置している。第2側面4dのこの構成により、本体2に何らかの物体が衝突したとしても、この物体は第1、第2の隆起部Sm(1)、Sm(2)によって受け止められるため、UP/DOWNボタン18、モードボタン20の予期しない操作を阻止することができる。
図4A、図4B、図4Cは、ヘッド部2の制御系を説明するためのブロック図である。図4Aを参照して、投光部52を構成する緑色レーザダイオード(LD)520が発する緑色レーザ光(波長:500nm~555nm、好ましくは500nm~532nm)はフォトダイオード(モニタPD)522で監視され、このモニタPD522の出力電流はI/V変換回路524、A/D変換回路5526を経て投光制御部680(図4B)にフィードバックされる。緑色LD520はLD駆動回路530によって制御され(図4A)、このLD駆動回路530は投光制御部680(図4B)によって制御される。図4Aを参照して、LD駆動回路530は電流制御回路532、投光スイッチ回路534を含む。投光制御部680(図4B)からD/A変換回路536を経て制御信号が電流制御回路532(図4A)に入力され、また、投光制御部680(図4B)から投光スイッチ回路534に制御信号が入力される。これにより、緑色LD520は所定の周期で且つ所定のパワーでレーザ光を投光する。
図4Aを参照して、LD駆動回路530を流れる電流は過電流検知回路538によって監視される。過電流検知回路538は電流検知回路1002と、比較器1004とを含み、LD駆動回路530を流れる電流が予め設定された所定値よりも大きいと、比較器1004から投光制御部680(図4B)に過電流検知信号が供給される。具体的には、緑色LD520に電流を電圧に変換して過電流検知用基準電圧と比較し、緑色LD520緑色に電流に基づく電圧が過電流検知用の基準電圧以内であるか否かの判定が比較器1004によって行われる。過電流を検知すると、投光制御部680(図4B)は、投光を停止する又は過電流を抑制する制御が実行される。
撮像素子60(図4A)からの受光信号に基づいて、撮像素子60における投光スポットの像の位置が特定され、そして、特定した投光スポットの位置に基づいてワークの変位が測定される。受光部64(図4A)を構成する受光回路62は、COMS制御回路1010、増幅回路1012、ローパスフィルタ1014で構成され、撮像素子60から出力される受光信号は増幅回路1012で増幅される。受光部64が出力する受光情報はA/D変換回路640を経てプロセッサ68(図4B)に入力される。プロセッサ68は、ピーク受光量検出部682、ピーク位置検出部684、距離算出部686、距離判定部688、出力部690を含む。ピーク受光量検出部682は受光量のピーク値を検出し、このピーク値は投光制御部680に入力されて投光制御に反映される。受光部64(図4A)が生成した受光情報に基づいて受光量のピーク位置がピーク位置検出部684(図4B)で検出される。すなわち、ピーク位置検出部684は、受光情報に基づいて受光量のピーク位置を測定して、このピーク位置情報は距離算出部686に供給される。距離算出部686は、ピーク位置と距離との対応関係を示すテーブル692を参照して、ワークまでの距離を算出する。距離算出部686で求められたワークまでの距離は距離判定部688に供給され、距離判定部688は、メモリに保存されている判定しきい値694との対比で判定する。ON/OFFに2値化した判定信号は出力部690、通信部80を通じて本体部4に供給される。後に説明するように、本体部4では、ユーザが設定した出力論理に基づいて論理ON/OFF判定信号が生成され、この論理ON/OFF判定信号が本体部4から外部に出力される。変形例として、本体部4で判定信号を生成してもよい。また、距離算出部68で求められたワークまでの距離は出力部690、通信部80を通じて本体部4に供給される。
受光部64が出力する受光情報は、撮像素子60の露光期間の制御及び投光パルス幅の制御に用いられ、これによりユーザが設定した安全規格のクラス1又は2に合致したレーザ光パワーを投光するように制御される。図4Bを参照して、受光部64が出力する受光情報はピーク受光量検出部686に入力され、ピーク受光量検出部682でピーク受光量が検出される。この実ピーク受光量は比較部1020に入力される。比較部1020において、実ピーク受光量は、メモリに保存されているピーク受光量の高さ方向の所定の目標領域1022と比較され、この比較に基づいて露光期間調整部1024は露光期間を調整し、この情報は露光信号生成部1026に供給され、露光信号生成部1026は露光期間情報を生成してCMOS制御回路1010(図4A)に供給する。CMOS制御回路1010は露光期間調整部1024で決定した露光期間に基づいて撮像素子60を駆動する。
図4Bを参照して、比較部1020が生成した比較情報は投光パルス幅調整部1030に供給される。投光パルス幅調整部1030は、比較情報に基づいて投光パルス幅を調整し、この情報は投光パルス生成部1040に供給され、投光パルス生成部1040は投光パルス幅を決定し、この投光パルス幅及び予め定められた投光周期に基づいて投光スイッチ回路534(図4A)が制御される。投光パルス幅調整部1030及び露光期間調整部1024はピーク受光量のフィードバック制御部1032(図4B)を構成する。フィードバック制御部1032は、受光部64が出力する受光情報に基づいて露光期間、投光パルス幅、投光電流量の制御にフィードバックされる。
上記の説明から分かるように、投光パルス幅調整部1030は、撮像素子60の受光量の適正化のために緑色レーザ光の光強度の設定を変更する光強度設定変更部を実質的に構成する。また、露光期間調整部1024は、撮像素子60の受光量の適正化のために撮像素子60の露光期間の設定を変更する露光期間設定変更部を実質的に構成する。
すなわち、投光パルス幅調整部1030で調整された投光パルス幅は、モニタPD522(図4A)の受光量目標値1042(図4B)に反映されることにより、緑色LD520に供給する電流量の制御に対するフィードバック制御に用いられる。すなわち、モニタ受光量フィードバック制御部1050は、モニタPD522(図4A)の実モニタ受光量と、モニタ受光量目標値1042とを比較する比較部1052を有し、比較部1052による比較情報は、投光電流量制御部1054に供給される。投光電流量制御部1054は、実モニタ受光量が目標値1042よりも多いときには投光電流量を少なくし、実モニタ受光量が目標値1042よりも少ないときには投光電流量を多くする電流量制御信号を生成し、この電流量制御信号は電流制御回路532(図4A)に供給される。前述した過電流信号はリミッタ1056に供給され、リミッタ1056は過電流信号を受けると、投光電流を遮断する又は投光パルス生成部1040及び投光電流量制御部1054を規制して過電流を抑制する。
図4Cを参照して、前述したモーションセンサ50を構成するジャイロセンサの出力は光軸変位検知部696に入力される。光軸変位検知部696は、メモリ参照部698からしきい値を読み込み、ジャイロセンサ(モーションセンサ50)の出力がしきい値以上のときに、光軸変位検知情報を出力部690に供給する。この光軸変位検知情報は通信部80を通じて本体部4に供給される。
光軸変位検知部696は、光軸変位演算部1060、光軸変位判定部1062、光軸変位判定部1062、光軸変位検知信号送信部1064を含む。モーションセンサ50(ジャイロセンサ)の出力は光軸変位演算部1060に入力される。光軸変位演算部1060は、モーションセンサ50(ジャイロセンサ)の出力と、前回の演算値1070との対比で現在の光軸変位を演算し、求めた実光軸変位を光軸変位判定値1062として光軸変位信号送信生成部1064に供給する。光軸変位信号送信生成部1064は光軸変位判定値1062と光軸変位しきい値172とを比較して、実光軸変位がしきい値1072よりも大きいときに光軸変位検知信号を生成して出力部690に供給する。出力部690は光軸変位検知信号及び光軸変位量を通信部80を通じて本体部4に供給する。
ヘッド部2は故障検知部1080を有し、ヘッド部2の動作に異常が発生したときには表示灯制御部1082を通じて前面動作表示灯70、出力部動作表示灯76を駆動し、前面動作表示灯70、出力部動作表示灯76は赤色で点滅する。また、表示灯制御部1082は通信部80を通じて本体部4に異常発生信号を供給し、本体部動作表示灯14は赤色で点滅する。
図5は、本体部4の制御系を説明するためのブロック図である。本体部4は、プロセッサ24、入力回路26、出力回路28、電源回路30、メモリ32、通信部34を含んでいる。図示の操作部402は、SETボタン16、UPボタン18、DOWNボタン20、モードボタン22を意味している。ユーザは操作部402を操作することにより、チューニング設定、マスク設定、ジャイロセンサ(モーションセンサ50)のしきい値設定、本体部4の出力論理の設定、クリア入力などを行うことができる。モーションセンサ50の信号に基づいて光軸変位が検出されるとアラーム信号が生成され、このアラーム信号はクリア指示があるまで保持される。ユーザが操作部402を操作すると操作受付部240でこの操作が受け付けられ、ユーザが例えば光軸変位しきい値や距離判定しきい値を変更する操作を行うとメモリ32に保存されている光軸変位しきい値、距離判定しきい値が更新される。
通信部34を通じてヘッド部2から受け取った受光情報は、送受信部340を通じて光軸変位制御部242、表示画面生成部244、出力生成部246に供給される。ヘッド部2から受け取った距離判定データは、ユーザが設定可能な出力論理248に基づいて出力生成部246により出力情報が生成され、この出力情報は出力回路28を通じて出力ケーブル8を通じて外部機器に供給される。
出力情報つまり判定ON/OFF信号は、上述したようにヘッド部2で生成してもよいし、本体部4で生成してもよい。ヘッド部2と本体部4とを連結する中継ケーブル6の存在によってノイズの影響を受け易い。ヘッド部2で判定ON/OFF信号を生成した場合において、中継ケーブル6を通じて本体部4に供給される判定ON/OFF信号は二値化された信号であるためノイズの影響は受け難い。他方、本体部4で判定ON/OFF信号を生成した場合には、この判定ON/OFF信号をヘッド部で生成する必要がないためヘッド部2の回路基板が複雑になることを回避でき、ヘッド部2を小型化できる。
送受信部340を通じてヘッド部2から受け取った受光情報、光軸変位検知信号は出力生成部246に供給される。出力生成部246は、ヘッド部2から受け取った受光情報に含まれる判定情報に基づいて、上述したように、ユーザが設定可能な出力論理248に従って出力情報を生成する。この出力情報は出力回路28を通じて出力ケーブル8を通じて外部機器に供給される。また、出力回路28は光軸変位検知信号を受け取ったときには、警報信号を外部に供給する。
送受信部340を通じてヘッド部2から受け取った光軸変位検知信号は光軸変位制御部242に供給される。光軸変位制御部242が光軸変位検知信号を受け取ったときには、光軸変位検知信号を表示画面生成部244に供給する。表示画面生成部244は光軸変位検知信号を受け取ると、直ちにOELD12に表示する表示画面を生成する。表示画面生成部244で生成した表示画面はディスプレイ制御部250に供給され、ディスプレイ制御部250は表示画面生成部244で生成した表示画面に基づいてOELD12のアラーム表示の描画を制御する。
ヘッド部2から受け取った受光情報(判定しきい値を含む)は表示画面生成部244によって受け取られる。表示画面生成部244は受光情報に基づいてOELD12に表示する表示画面を生成する。表示画面生成部244で生成した表示画面はディスプレイ制御部250に供給され、ディスプレイ制御部250は表示画面生成部244で生成した表示画面に基づいてOELD12の現在値表示などの描画を制御する。
図6は、ヘッド部2、本体部4に含まれる電源回路を説明するための図である。本体部4は電源回路30を内蔵している。電源回路30は、2つの電源回路30A、30Bを含む。一方の電源回路30Aは外部から受け取った電源の電圧を調整して、調整した電圧を他方の電源回路30Bとヘッド部2に供給する。この他方の電源回路30Bは電圧を調整してプロセッサ24及びヘッド部2に供給する。ヘッド部2において、本体部4から受け取った電源によってモーションセンサ(ジャイロセンサ)50及びプロセッサ68が駆動され、また、緑色LD520が駆動される。ヘッド部2の第2電源回路78は電圧を調整し、調整後の電圧はリニアレギュレータ82によって安定化された後に、撮像素子60、受光回路62に供給される。
図7は、緑色レーザ光を発するLD520(図4)の強度及びパワーを制限する制御を説明するためのフローチャートである。図7を参照して、ステップS1で投光信号を生成する。この投光信号は予め定められた投光周期を有している。次のステップS2において、予め設定された電流量及びパルス幅で緑色LD520を駆動する。次のステップS3において、モニタPD522が受け取ったモニタ受光量が予め規定した範囲内であるか否かをプロセッサ68の投光制御部680内のモニタ受光量フィードバック制御部1050が判別しYESであればステップS1に戻る。ステップS3において、NOつまりモニタ受光量が規定の範囲を逸脱しているときには、ステップS4に移行してこの逸脱が所定回数以上連続しているか否かを判別する。このステップS4においてYESつまり逸脱が所定回数以上連続しているときには何らかの故障が発生しているとして緑色LD520の投光を停止する(S5)。ステップS4において、NOのときには、ステップS6に進んで緑色LD520を制御する電流量及びパルス幅を調整してステップS2に戻る。ステップS3、S5で説明したように、複数の箇所でモニタ発光量を監視していることによって、仮に一箇所が故障したとしても所定の安全性を確保できるレーザクラスに基づく運用を担保することができる。
上記ステップS3ないしS6は、緑色レーザ光の強度及びパワーを制限する実質的なリミッタを構成している。投光部52が発する緑色レーザ光の強度及びパワーは、ワークに当たった緑色レーザ光のスポットの位置をユーザが裸眼で確認してもユーザに影響を及ぼさないレベルに制限される。この制限は安全規格の「クラス1」又は「クラス2」を念頭に置いて設定すればよい。緑色は波長が500nm~555nmであり、比視感度(明比視感度及び暗比視感度)が他の色よりも優れている。したがって、緑色レーザ光の強度及びパワーを上記のレベルに制限してもスポットの視認性を確保できる。
緑色LD520の動作モードを2つ用意し、クラス1で動作する第1モードと、クラス2で動作する第2モードを選択的に使い分けるようにしてもよい。第1モードは例えば光軸調整時及び/又は点検時に選択し、第2モードはチューニングの時や運用時に選択できるようにするのが好ましい。また、投光パルス幅を一定の制限の下でユーザが設定できるようにしてもよい。
図8はヘッド部2の分解斜視図である。なお、この図8は、光学系部品及びこれに関連したホルダを説明するための図であることから、それ以外の部品や要素は図示が省かれている。ヘッド部2の筐体202は主筐体204と蓋部材206とで構成され、主筐体204と蓋部材206は共に金属材料で作られた精密成型品である。金属材料は典型的にはステンレス鋼である。図9は、図8に対応したヘッド部2の縦断面図である。
主筐体204は、その2つの側面のうち一方の側面が蓋部材206によって形成されている。すなわち、主筐体204は、図8に参照符号2fで示す平らな側面と対抗する側が側方に向けて開放したボックス状の形状を有し、この側方に開放した開口を密閉するようにして蓋部材206が主筐体204に溶接により固定される。この蓋部材206によって、主筐体204の側面2fと対抗する他方の平らな側面が形成される。
蓋部材206は光学系部品を搭載する光学ベースつまりフレームを構成し、蓋部材206には光学系部品が搭載されて蓋部材206それ自体がモジュール化される。そして、光学系部品を含むモジュール化された蓋部材206を主筐体204に組み付け、その後、蓋部材206を主筐体204に溶接することによりヘッド部2が組み立てられる。図8において、参照符号204aは、主筐体204の前面開口を示す。この前面開口204aには保護カバー(図示せず)がシール材を介して接着され、この保護カバーによってヘッド部2の投受光窓が形成される。
図9において、前面動作信号灯70を構成する信号灯ユニットAは2色のLED70aが実装されたLED基板を含む。図9を参照すると分かるように、信号灯ユニットAは、投光レンズ54と受光レンズ56との間のデッドスペースに配置されていることが分かる。この配置により、ヘッド部2の小型化が実現されている。前述した角部2に出力部動作表示灯76を配置させていることもヘッド部2の小型化効果があるが、出力部動作表示灯76を構成する2色のLED74を実装したLED基板210がヘッド部2の側面に対して鉛直に配置されていることもヘッド部2の小型化効果がある。
緑色LD520は、赤色LDや青色LDと比して流通性が低く、輝度の高い窒化ガリウム系の場合、赤色LDよりも高く5V以上もしくは6V以上の動作電圧が必要である。また、緑色LD520の動作電圧は、駆動電流、周囲温度、固体バラツキ等で変動するため、動作電圧の変動を考慮すると緑色LD520を駆動するための電源回路としては10V以上の電源電圧を供給するものが適している。ヘッド部2に緑色LD520を駆動するための電源回路を設けたときにはヘッド部2が大型化する。実施例の三角測距センサ100は、ヘッド部2と、中継ケーブル8でヘッド部2と一体化された本体部4とで構成し、本体部4に緑色LD520を駆動するための電源回路30Aを設ける構成が採用されている。この構成により緑色LD520を含むヘッド部2を小型化することができる。実施例では、本体部4に表示部つまりOELD12が設けられており、また、操作部14が設けられているが、表示部12や操作部14を本体部4から省いてもよい。
一般的に、撮像素子60の駆動電圧やプロセッサ68の駆動電圧は、緑色LD520の駆動電圧よりも低い。このことから相対的に高電圧で駆動される緑色LD520のための電源回路を別途用意する必要がある。この緑色LD520を駆動するための電源回路を本体部4に配置することでヘッド部2を小型化することができる。
上記の構成により小型化が可能なヘッド部2は、更に蓋部材206を金属ベースとして利用する設計が加えられ、この金属ベースに対して光学系部品を電気的に絶縁した状態で搭載することで、光学系部品を組み込んだ蓋部材206をモジュール化する構成を採用することで究極の小型化の実現に成功している。
図9の参照符号208は例えば黒に着色したスポンジなどの可撓性の遮光・吸光部材を示す。可撓性遮光・吸光部材208は、投光部52、投光レンズ54、受光レンズ56などの光学系部品を蓋部材206に搭載した後に投光部52と投光レンズ54との間に設置されて実質的な鏡筒を構成する。図9は、光学系部品だけを抽出して図示した図である。実際は、基板などで密な状態であると理解されたい。このことから投光部52のレーザ光の迷光が内蔵部品によって遮光されることから、迷光がミラー58、撮像素子60に達する可能性は低い。この可能性を無くすために、投光部52と投光窓66(図6)との隙間に筒状の遮光・吸光部材208を設けるのがよい。図9に基づいて説明すれば、投光部52は上方の角部に位置し、角部2eの出力部動作表示灯76は下方に位置して互いに大きく離れているため、投光部52が発する光の迷光が出力部動作表示灯76に達する可能性は低いものの、投光部52と投光レンズ54との間に遮光・吸光部材208を設置することで、この可能性を無くすことができる。
前述したように蓋部材206は金属の精密成型品である。図8、図9を参照して、蓋部材206の裏面には、投光レンズ54、受光レンズ56の配置部位に起立する3つのホルダ部212、214、216が一体成形されている。第1、第2のホルダ部212、214には、夫々、光を通過させる開口212a、214aが形成されている。第1のホルダ部212には投光レンズ54が接着剤Ad(図9)により固定される。第2のホルダ部214には受光レンズ56が接着剤Adにより固定される。第3のホルダ部216(図9)にはミラー58が接着により固定される。変形例として、3つのホルダ部212、214、216の全て又はその一部は、別途成形した成型品のホルダ部材で構成し、このホルダ部材を蓋部材206に接着する構成を採用してもよい。
図10は、投光部52を位置決め固定するための第1ホルダ部材220を斜め上から見た斜視図である。第1ホルダ部材220は、ベース部分220aと、ベース部分220aから鉛直に起立する縦壁220bとを有する成型品である。投光部52は縦壁220bに接着により固定される。
図11は撮像素子60と受光回路62を位置決め固定するための第2ホルダ部材230を斜め上から見た斜視図である。第2ホルダ部材230は、ベース部分230aと、ベース部分230aから鉛直に起立する2本の支柱230bとを有する成型品である。撮像素子60と受光回路62は2本の支柱230bに接着により固定される。
図11から分かるように、第2ホルダ部材230のベース部分230aは間隔を隔てた部位に少なくとも2つの232を有する。図10を参照して第1ホルダ部材220は、ベース部分220aに第1作業孔222を有し、縦壁220bの上端面に形成された切欠き形状を備えた半円状の第2作業凹所222aを有している。
第1、第2のホルダ部材220、230は蓋部材206に接着剤Ad(図15)により固定される。図12は、投光用の第1ホルダ部材220を斜め下から見た斜視図である。第1ホルダ部材220を蓋部材206に接着する際には、その準備工程として、第1ホルダ部材220のベース部分220aの底面に、間隔を隔てて少なくとも2つの帯状のテープ240が接着される。滑り性に優れたテープ240は蓋部材206に接着されない。投光部52を組み込んだ第1ホルダ部材220は搭載装置250(図13)によって蓋部材206に位置決めされ、位置決めした後に2つのテープ240の間の空間Sに液状の接着剤が充填される。すなわち、2つのテープ240によって形成される空間Sは接着剤を充填する領域であり、2つのテープ240によって接着剤充填領域が規定される。
第1、第2のホルダ部材220、230のベース部分220a、230aの各々に貼着する2つのテープ240を互いに大きく離間させて、接着剤充填領域Sの面積を大きくするのが好ましい。換言すれば、ベース部分220a、230aの各々の両側縁部にテープ240を配置するのが好ましい。換言すれば、ベース部分220a、230aの各々の中央部分に2つのテープ240を貼着したときには、十分な面積の接着剤充填領域Sを確保することができないだけでなく、接着剤Adが硬化する過程で第1、第2のホルダ部材220、230が正規位置から変位して、その結果、三角測距センサ100の精度が低下してしまう虞がある。
第1、第2のホルダ部材220、230のベース部分220a、230aの作業孔222、232をテープ240で塞ぐのがよい。作業孔222、232は上述したように極力離れた位置に配置するのがよい。このことからベース部分220a、230aの縁部にテープ240を配置することで作業孔222、232を塞ぐことができる。作業孔222、232をテープ240で塞ぐことにより、接着剤充填領域Sに充填した接着剤Adが作業孔222、232に侵入するのを防止できる。ちなみに、作業孔222、232に接着剤Adが侵入したときには、接着剤充填領域Sに存在する接着剤Adの量が不定となり、第1、第2のホルダ部材220、230の蓋部材206に対する接着強度を一定にすることができない。
この2つのテープ240はスペーサとしての機能を有している。図14は、テープ240を設けない場合の問題点を説明するための図である。第1、第2のホルダ部材220、230と蓋部材206との間に均等に接着剤Adが存在するのが理想であり、これにより、第1、第2のホルダ部材220、230を正規の姿勢で蓋部材206に固定できる(図14の(I))。しかし、接着剤Adが不均一な場合には、第1、第2のホルダ部材220、230に傾きが発生する(図14の(II))。そして、この傾きは不確定要素である。図15は、テープ240を設けた場合を説明するための図である。第1、第2のホルダ部材220、230と蓋部材206との間に位置する2つのテープ240はスペーサとして機能し、蓋部材206に対する第1、第2のホルダ部材220、230の姿勢を一意に規定することができる。
図13を参照して、搭載装置250は2本のフィンガ250aを有し、この2本のフィンガ250aは例えば受光用の第2ホルダ230の作業孔222に挿入され、そして、第2ホルダ230を所定の位置に位置決めすると共に、この位置決め状態を2つのテープ240の間の空間Sに充填した接着剤が硬化するまで維持する。投光用の第1ホルダ220についても同様である。蓋部材206には先ず光学部品が搭載される。図13を参照して、投光用の第1ホルダ220の周囲及び受光用の第2ホルダ230の周囲が開放されている。これにより、搭載装置250による第1、第2のホルダ220、第2ホルダ230の位置決めの際の調整クリアランスが確保されている。
搭載装置24によって第1、第2のホルダ220、230の位置決めを行うため、第1、第2のホルダ220、230の許容される成型誤差は、蓋部材206に第1、第2のホルダ220、230を実装する際に搭載装置24によって吸収することができる。
第1、第2のホルダ部材220、230は、例えばアルミナからなるセラミック成形品である。この成型品は電気絶縁性、成形性、低熱膨張係数、熱伝導性に優れている。したがってセラミック成型品の第1、第2のホルダ部材220、230は雰囲気温度の変動に対して形状安定性及び寸法安定性に優れ、また、電気的な絶縁性に優れている。
第1、第2のホルダ部材220、230の変形例として、第1、第2のホルダ部材220、230は、電気的な絶縁性を備えたセラミック材料を含有した樹脂成型品であってもよい。
第1、第2のホルダ部材220、230の他の変形例として、第1、第2のホルダ部材220、230の接着面及び/又は蓋部材206の該当箇所に電気的な絶縁性を備えた材料をコーティングしてもよい。このコーティング材料も電気的な絶縁性に加えて伝熱性に優れた材料であるのが好ましい。この他の変形例によれば、第1、第2のホルダ部材220、230はセラミック成型品に限定されず、例えば金属製の成型品を採用することができる。
搭載装置24によって第1、第2のホルダ部材220、230を位置決めする工程において、滑り性に優れたテープ240によって、フィンガ250aの微妙な動きで第1、第2のホルダ部材220、230を円滑に位置決めすることができる。テープ240は上述したようにスペーサとして機能し、接着剤充填領域Sに充填する接着剤Adの適切な量を規定することができる。上述したように緑色LD520として窒化ガリウム系の半導体レーザ素子を採用した場合、動作電圧が赤色LDに比べて高く、供給する電源電圧を高くする必要があり、換言すれば、同じ駆動電流であっても緑色LD520において発生する熱の発熱量は赤色LDに比べて多い。第1、第2のホルダ部材220、230をセラミック材料で作った場合、伝熱性に優れた材料であるため緑色LD520の温度上昇を抑制し、小型化することができる。また、セラミック材料からなるホルダ部材220、230は熱変形し難いため、熱変形に起因する光軸ずれや測定誤差を低減することができる。
また、搭載装置24の2本のフィンガ250の離間距離が大きくなるように作業孔222、232を配置することで、搭載装置24による第1、第2のホルダ部材220、230の組み付け精度を高めることができる。そして、滑り性の良いテープ240をスペーサとして用いると共に2つのテープ240で接着剤充填領域Sを規定することで、接着剤充填領域Sの全体に均一に接着剤Adを充填することができる。これにより、第1、第2のホルダ部材220、230を精度良く蓋部材206に固定することができる。
接着剤充填領域Sに均一に接着剤Adが充填されていることで、雰囲気温度の変動などにより接着剤が熱膨張したとしても、投光素子と投光レンズ、受光素子と受光レンズの相対的な位置関係が変動しない固定状態を維持できる。つまり、雰囲気温度の変動に伴う影響を抑えることができる。このことは三角測距センサ100の精度を高めることに貢献している。
以上の相乗効果によって、発熱量が多い緑色LD520を搭載したヘッド部2を究極的に小型化しているにも関わらず、雰囲気温度の変動に影響を受けることなく三角測距センサ100の精度を高いレベルで実現することができる。
三角測距センサ100において、受光信号から正しく距離を算出するのに、受光信号を適切な信号強度に収める制御が実行される。図16は、受光量が多すぎる場合の問題と少なすぎる場合の問題を説明するための図である。図16の(I)は受光量が多すぎる場合を示す。受光量が飽和点を超えてしまうと、受光波形の山のピークの部分が消失してしまうことからピークの位置を正確に把握できない。図16の(II)は受光量が少なすぎる場合を示す。受光量が少ないと、受光波形の山が全体的に低くなってしまうためピーク位置を正確に把握できない。図16の(III)を参照して、撮像素子60の露光時間は図示を省略した電子シャッタによって制御される。実施例では、受光信号のピーク光量に基づいて露光時間を変化させることにより、受光量が多すぎるときには露光時間を短くして受光量を小さくすることで受光波形の山を低くし、受光量が多すぎるときには露光時間を長くして受光量を多くすることで受光波形の山を高くする制御が実行される。
受光波形の山の適正化のために行う受光量の制御に関し、上述した露光時間の他に、受光信号を増幅する回路の受光ゲイン、緑色LD520の発光パワーを変化させて発光信号の強度を制御するようにしてもよい。外乱光による信号と区別するのに、緑色LD520の発光パワーを強めるのが好ましい。ここで、発光パワーは、発光強度の時間積分を時間平均したものと定義でき、緑色LD520がパルス発光する場合は、発光強度と投光パルスの発光時間である投光パルス幅との積を、投光パルスの発光タイミングから次の投光パルスの発光タイミングまでの時間間隔である投光パルス周期を除すことで定義することができる。外乱光による信号との区別を前提とすると、撮像素子60の露光時間、受光ゲインによって受光波形の山を適正にする制御を行うのがよい。撮像素子60の露光時間による制御は比較的導入し易いという利点があるが、調整できるダイナミックレンジを拡大するために、受光ゲイン又は発光パワーと露光時間との組み合わせを採用するのがよい。
前述したように緑色レーザ光は比視感度が高く、反射率が低いワークに関して視認性が良いという利点がある。しかし、反射率が高い例えば白色のワーク、金属のワークでは、スポットが眩し過ぎるとユーザが感じてしまう可能性がある。眩しく感じるスポットは光軸調整などの妨げとなる。この観点からワークの表面性状に応じて発光パワーを変更する制御を行うのが好ましい。その具体例として、露光時間の変更に加えて投光のパルス幅を変更する制御の一例が図17に示すフローチャートである。投光パルス幅に代えて電流値を変更するようにしてもよい。投光パルス幅が撮像素子60の露光時間以上であれば、受光波形の山の適正化のために行う受光量の制御に用いられる発光パワーは、発光強度と撮像素子60の露光時間との積を、露光期間の開始タイミングから次の露光期間の開始タイミングまでの時間間隔である露光周期を除すことで定義することができ、投光パルス幅の制御は、受光波形の山の適正化のために行う受光量の制御に実質的に寄与しないものとなるが、スポットの眩しさを抑制には寄与するため、投光パルス幅が撮像素子60の露光期間と同期して、かつ、投光パルス幅が撮像素子60の露光時間よりもやや長いこと好ましい。
図17を参照して、ステップS11において光強度制御処理が実行される。図18は光強度制御処理の一例を説明するためのフローチャートである。図18を参照して、図18のステップS111において、投光パルス生成部1040(図4B)により、予め定められた投光周期で投光信号が生成される。次のステップS112において、設定された電流量、投光パルス幅で投光部52が制御される。ステップS113において、投光量のフィードバック制御に用いられるモニタPD522で受光される受光量が規定範囲内であるか否かの判定が行われNOであれば、ステップS114に進んで、規定範囲を逸脱した回数が所定回数内であるか否かの判定が行われる。この所定回数はユーザが設定したレーザクラスの規定に依存し、レーザクラスの規定を担保できなくなるときには投光パルスを停止する信号を生成する(S115)。ステップS114において、規定範囲を逸脱した回数が所定回数内であれば、YESということでステップS116に進んで、発光を制御する電流量を設定する。
図17に戻って、ステップS12において、投光パルスを停止する信号が有るか否かの判定が行われ、停止信号があればステップS13に進んで投光を停止する。ステップS12において投光パルスを停止する信号が無ければ、ステップS14に進んで過電流検知処理が実行される。
図19は過電流検知処理の一例を説明するためのフローチャートである。図19のステップS141において、緑色LD520緑色に電流を電圧に変換して過電流検知用基準電圧と比較し、緑色LD520緑色に電流に基づく電圧が過電流検知用基準電圧以内であるか否かの判定が行われる。緑色LD520緑色に電流に基づく電圧が過電流検知用基準電圧よりも高いときには、NOということでステップS143に進んで過電流検知信号を生成し、また、投光パルスを停止する信号(投光電流を遮断する信号)を生成する(S144)。
図17に戻って、ステップ15において、投光パルス停止信号が有るか否かの判定が行われる。投光パルス停止信号が有ればステップS13に進んで投光を停止する。投光パルス停止信号が無ければステップS16に進んで、設定されたタイミング且つ露光期間で撮像素子60を駆動し、露光期間における受光量に応じて受光信号を取得する(S17)。そして、次のステップS18において、この受光信号の最大値が目標範囲内であるか否かを判定し、受光信号の最大値が目標範囲内であればYESということでステップS19に進んで各受光画素に受光量を積算して受光波形を生成する。次のステップS20において受光波形のピークの位置を算出し、このピーク位置からワークの変位(位置)を算出し、この算出したワークの変位に基づく情報を出力(S22)して、ステップS11に戻る。ステップS22における出力は、ワークの変位を出力する場合と、しきい値と比較して判定ON/OFF信号を生成する場合とがある。
ステップS20において受光波形のピーク位置算出は次のようにして行われる。
(1)受光波形からピーク位置が取得できる場合は、取得したピーク位置として決定する。
(2)受光量が過度に多く、飽和しているときには、取得した受光波形からピーク位置を推定する。
(3)受光量が少なすぎて目標範囲に入らないときにおいて、ピーク位置が取得できる場合は、取得したピーク位置として決定する。
(4)受光量が少なすぎてピーク位置を検出できないときには、ワーク位置が予め設定された最も遠い又は最も近い位置に存在しているとみなす。
上記ステップS18において受光信号の最大値が目標範囲でなければ、ステップS24に進んで、露光時間調整部は受光量を適正化するために露光時間及び投光パルス幅の設定を変更し、上記のステップS19に進み、設定された半導体レーザのパルス幅と撮像素子の露光期間とが同期されて制御される。
上記ステップS18において受光信号の最大値が目標範囲でなければ、ステップS24に進んで、露光期間調整部1024は受光量を適正化するために露光時間及び投光パルス幅の設定を変更し、この変更はステップS11の光強度制御処理に反映される。この際、設定された半導体レーザのパルス幅と撮像素子の露光期間とが同期されて制御される。
三角測距センサ100によれば、緑色レーザダイオード(LD)520によって緑色レーザ光が投光される。緑色レーザ光は、従来の赤色レーザ光よりも短波長であり、赤色レーザ光よりも小さなスポットを形成することができるため、赤色レーザ光よりも優れた検出精度を実現できる。また、緑色レーザ光のパワーを安全規格のクラス1又はクラス2を実現できる光パワーに制限しても、緑色は比視感度が優れていることから視認性を確保することができる。
典型的には安全規格のクラス1又はクラス2を実現できるように緑色LD520の光パワーを制限して例えば投光時の電流量を小さくすると投光強度が小さくなることを意味している。緑色は比視感度に優れていることからスポット光の視認性を確保できるものの、撮像素子(CMOS)60の撮像効率が低下する。このことは検出精度の低下を招く。この問題に対して、実施例の三角測距センサ100において露光時間や投光パルスの調整を行うことで、撮像素子60の撮像効率の低下を補って高いレベルの検出精度を確保している。
図20の(I)は、例えばCMOSからなる矩形の撮像素子60において、ワークの遠近によって反射光を受ける部位が異なることを説明するための図である。図示の例では、ワークが近距離に位置する場合には撮像素子60の下方部位にスポットの像が結像する(図20の(II))。そして、次に説明するようにスポットの像は相対的に大きい。他方、ワークが遠距離に位置する場合には撮像素子60の上方部位にスポットの像が結像する。そして、スポットの像は相対的に小さい。後に説明するように、撮像素子60の画素60aの群は、好ましくは、ワークが遠距離に位置するときに受光する部位からワークが近距離に位置するときに受光する部位に向かうに従って画素60aの幅が大きくなるように撮像素子60が設計されている。ここに画素60aの幅は、隣接する2つの画素60aにおいて、第1の画素の中心と第2の画素の中心との間の距離を実質的に意味している。
図21は、複数の画素60aで構成される撮像素子60において、ワークの遠近によってスポットの像SPを受ける部位が異なり、またスポットの像SPの大きさが変化することを説明するための図である。図21の(I)は、ワークが近距離に位置するときに撮像素子60の画素60aの群の一端部にスポットが結像することを示す。図21の(II)は、ワークが中間位置に位置するときに撮像素子60の画素60aの群の中間部にスポットが結像することを示す。図21の(III)は、ワークが遠距離に位置するときに撮像素子60の画素60の群の他端部にスポットが結像することを示す。
図21の(I)から分かるようにワークが近距離に位置するときにはスポットの像SPは大きく、ワークが遠距離に位置するときにはスポットの像SPは小さい(図21の(III))。矩形の撮像素子60の画素60aが等間隔に配列している場合、図示の例では、ワークが近いときには、7つの画素60aで受光されている。これに対して、ワークが遠いときには1つの画素60aで受光されている。
ワークが近くに位置し、スポットの像SPが複数の画素60aで受光されるときには(図21の(I))、受光する画素60aの数が多く、複数の画素60aの受光データに基づいて受光波形を曲線的に近似できるため受光量のピークの位置を推定する精度が高くなる。他方、ワークが遠くに位置し、スポットの像SPが例えば1つ画素60aで受光されるときには(図21の(III))、受光波形を曲線的に近似できないため受光量のピーク位置を推定できない。ワークが遠い場合にも受光波形を曲線的に近似するためには、受光画素の幅を小さくすることが望ましい。一方で、受光画素の幅を小さくした場合は、撮像素子全体の画素数が多くなり、処理負荷が大きくなる。
この問題に対して、ヘッド部2に搭載する矩形の撮像素子60は画素60aの幅がワークの遠近に対応して異なるように設計するのが好ましい。図22は、撮像素子60が近距離側から遠距離側に向けて徐々に画素60aの幅が小さくなるように設計された例を説明するための概念図である。図22は不等間隔の画素60aを備えた撮像素子60のイメージ図である。撮像素子60で結像するスポットの像SPは、ヘッド部2の検出範囲に対応して、そのサイズが決まる。図22の(I)は、ワークが近距離に位置しているときのスポットの結像位置及びスポットの像SPを示す。図22の(II)は、ワークが中間距離に位置しているときのスポットの結像位置及びスポットの像SPを示す。図22の(III)は、ワークが遠距離に位置しているときのスポットの結像位置及びスポットの像SPを示す。図示の例では、ワークの遠近に関わりなく3つの画素60aでスポットの像SPを受光するように画素60aの幅が規定されている。これにより、ワークの遠近に関わりなくスポットの像SPを受光した3つの画素60aの受光量を曲線近似してピーク位置を推定できる。加えて、撮像素子全体の画素数を減らすこともでき、また、多くの画素60aで受光していないことから処理負担も軽減できる。これによりピーク位置の検出精度と処理負担軽減を両立することができる。図示の例では、3つの画素60aでスポットの像SPを受光する。これは、受光波形を曲線的に近似するために、少なくとの3つの画素60aでスポットの像SPを受光するのがよいという理由に基づいている。
なお、図20では、スポットの像SPを円又は楕円で表現してあるが、スポットの像SPの形状は円又は楕円に限らず、矩形であってもよい。
以上、本発明の好ましい実施例及び変形例を説明したが、本発明は、ヘッド部2と本体部4を一つの筐体に組み込んだ形状のレーザ光電センサであってもよい。また、本発明は、本体部4を所定位置、例えばDINレールに固定する分離型の光電センサに対しても適用可能である。本発明は、また、光量型の光電センサにも本発明を適用可能である。
100 光学式三角測距センサ
2 三角測距センサのヘッド部
4 三角測距センサの本体部
6 中継ケーブル
52 投光部
54 投光レンズ
56 受光レンズ
60 撮像素子
64 受光部
70 ヘッド部の前面動作表示灯
76 ヘッド部の角部に設けられた出力部動作表示灯
202 ヘッド部の筐体
204 ヘッド部の一側面を開放したボックス状の主筐体
206 ヘッド部の主筐体の開口を塞ぐ蓋部材
220 投光用セラミックホルダ部材(第1ホルダ部材)
230 受光用セラミックホルダ部材(第2ホルダ部材)
520 緑色レーザダイオード(緑色LD)
522 モニタPD
60 撮像素子
64 受光部

Claims (11)

  1. 検出領域に向けて緑色レーザ光を測定光として投光する半導体レーザ光源と、
    該半導体レーザ光源の投光タイミングを制御するタイミング制御部と、
    前記半導体レーザ光源からの前記緑色レーザ光を受光して、受光量に応じた受光信号を生成するモニタ受光素子と、
    前記モニタ受光素子により生成された受光信号に基づいて前記半導体レーザ光源が投光するレーザ光の光強度を制御する光強度制御部と、
    前記検出領域からの前記測定光を撮像して、露光期間における受光量に応じた受光信号を生成する撮像素子と、
    該撮像素子により生成された受光信号に基づいて前記検出領域に存在する対象物を測定する測定部と、
    前記半導体レーザ光源の状態を監視して、検出領域に向けて投光される緑色レーザ光の光パワーを所定の範囲で制御する光源制御部と
    前記半導体レーザ光源と前記撮像素子とを収容する金属筐体と、を備え
    前記半導体レーザ光源は前記撮像素子よりも高い電圧で駆動されることを特徴とするレーザ光電センサ。
  2. 前記半導体レーザ光源は、窒化ガリウム系の半導体レーザ素子であり、前記緑色レーザ光の波長が500nm以上555nm以下である、請求項1に記載のレーザ光電センサ。
  3. 前記半導体レーザ光源を保持するセラミック製の投光用ホルダ部材を更に有し、
    前記投光用ホルダ部材が金属製の筐体に固定されている、請求項1又は2に記載のレーザ光電センサ。
  4. 前記緑色レーザ光の強度及びパワーを安全規格のクラス1又は2に適合するように制限するリミッタ部を有する、請求項1~3のいずれか一項に記載のレーザ光電センサ。
  5. 前記撮像素子により生成された受光信号に基づいて、前記撮像素子により新たに生成する受光信号の受光量を適正化するために前記撮像素子の露光期間を変更する露光期間変更部を有する、請求項1~4のいずれか一項に記載のレーザ光電センサ。
  6. 前記撮像素子により生成された受光信号に基づいて、前記検出領域における前記緑色レーザ光の眩しさを低減するために前記緑色レーザ光の投光パルス幅を、前記露光期間に同期して、かつ、前記露光期間よりも長くなるよう変更する光パワー変更部、請求項5に記載のレーザ光電センサ。
  7. 前記撮像素子により生成された受光信号に基づいて、前記撮像素子により新たに生成する受光信号の受光量を適正化するために前記緑色レーザ光の光パワーを変更する光パワー変更部を有する、請求項1~5のいずれか一項に記載のレーザ光電センサ。
  8. 前記レーザ光電センサで生成した信号を出力する出力ケーブルの近傍に出力部動作表示灯を有する、請求項1~7のいずれか一項に記載のレーザ光電センサ。
  9. 前記出力部動作表示灯が緑色の光源を有する、請求項8に記載のレーザ光電センサ。
  10. 前記レーザ光電センサの投光窓と受光窓との間に前面動作表示灯を有する、請求項8又は9に記載のレーザ光電センサ。
  11. 前記前面動作表示灯が緑色の光源を有する、請求項10に記載のレーザ光電センサ。
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