JP7461096B1 - 露光装置 - Google Patents

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Abstract

本発明の露光装置1は、複数の被露光領域それぞれに対応するマスクパターンが形成された複数のマスク部を切り替えて感光層を露光する露光装置であって、複数の被露光領域のうちのいずれかを支持する露光ステージ30と、露光ステージ30と対向する位置に配置され、複数のマスク部21A、21Bが一括して形成されているフォトマスク板20と、フォトマスク板20全体に露光光を照射する露光光照射機構40と、マスク部を切り替えるマスク部切替機構60とを備え、複数のマスク部のうち少なくとも2つは、フォトマスク板20に所定の方向に沿って並んで形成されており、被露光領域を露光するとき、露光対象マスク部以外のマスク部は、露光ステージに支持される被露光領域から外れた位置に位置する。分割露光方式であっても、設置面積が小さくて済み、かつ、生産性を高めることが可能となる。

Description

本発明は、露光装置に関する。
基板などに回路パターンをフォトリソグラフィプロセスによって形成する際には、マスク(フォトマスク)を介して基板上の感光性材料を露光し基板にマスクパターンを転写する露光装置を使用する。
近年、基板の大判化に伴いフォトマスクも大判化してきている。しかしながら、大判サイズのフォトマスクを使用する一括露光プロセスでは、基板の中心部に対して外周部の精度を確保することが困難となるという課題がある。そこで、基板の露光対象領域を分割し、分割された被露光領域に対応したフォトマスクを使用し、露光プロセスを繰り返して大判サイズの基板に所定のマスクパターンを転写するという露光装置がある。
このような露光装置としては、被露光領域を支持する露光ステージと、露光ステージと対向する位置に配置され、被露光領域に対応するマスクパターンが形成されたマスク部を有するフォトマスク板と、光源から出射される光を露光光としてフォトマスク板に該露光光を照射する露光光照射機構と、を備える露光部を複数並べて、第1の露光部で基板に第1のマスクパターンを転写し、第2の露光部で基板に第2のマスクパターンを転写するというものがある(例えば、特許文献1参照)。
また、被露光領域を支持する露光ステージと、露光ステージと対向する位置に配置され、被露光領域に対応するマスクパターンが形成されたマスク部を有するフォトマスク板と、光源から出射される光を露光光としてフォトマスク板に該露光光を照射する露光光照射機構とを備え、長尺の基板を所定の方向に搬送させて第1のマスク部で第1のマスクパターンを露光した後、第1のマスク部を第2のマスク部に交換し、基板を逆方向に搬送させて第2のマスク部で第2のマスクパターンを露光するというものもある(例えば、特許文献2参照)。
国際公開第2021/075355号 国際公開第2022/009456号
しかしながら、特許文献1に記載された露光装置は、露光ステージ、フォトマスク板及び露光光照射機構を備える露光部が2以上必要となるため、露光装置全体の設置面積が大きくなる、という課題がある。
また、特許文献2に記載された露光装置は、露光ステージ及び露光光照射機構が1セットであるため、露光装置全体の設置面積を小さく抑えることができるが、異なる2つのパターンを転写するには、まず、長尺の基板を第1のマスクを用いて1のマスクパターンを転写した後、第1のマスクを第2のマスクに交換して基板を逆方向に搬送する必要がある。従って、マスクの交換や基板の逆方向への搬送に時間がかかり、生産性を高くすることが難しい、という課題がある。
そこで、本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、分割露光方式であっても、設置面積が小さくて済み、かつ、生産性を高めることが可能な露光装置を提供することを目的とする。
本発明の露光装置は、感光層を有する基板に配置される少なくとも1つの露光対象領域を仮想的な分割線で複数の被露光領域に分割し、複数の前記被露光領域それぞれに対応するマスクパターンが形成された複数のマスク部を切り替えて前記感光層を露光する露光装置であって、前記複数の被露光領域のうちのいずれかを支持する露光ステージと、前記露光ステージと対向する位置に配置され、複数の前記被露光領域それぞれに対応するマスクパターンが形成された複数の前記マスク部が一括して形成されているフォトマスク板と、光源から出射される光を露光光として前記フォトマスク板全体に該露光光を照射する露光光照射機構と、複数の前記マスク部のうち前記露光ステージに支持される前記被露光領域に対応したマスクパターンを有する露光対象マスク部が該被露光領域と重なる位置に位置するように、前記フォトマスク板の前記マスク部を切り替えるマスク部切替機構と、を備え、前記複数のマスク部のうち少なくとも2つは、前記フォトマスク板に所定の方向に沿って並んで形成されており、前記被露光領域を露光するとき、前記露光対象マスク部以外のマスク部は、前記露光ステージに支持される前記被露光領域から外れた位置に位置することを特徴とする。
なお、以降の説明においては、露光対象領域を分割し、分割された露光対象領域に対応するマスク(マスク部)を使用して露光することを一括露光に対して分割露光又は分割露光方式という。
本発明の露光装置によれば、露光ステージと対向する位置に配置され、複数の被露光領域それぞれに対応するマスクパターンが形成された複数のマスク部が一括して形成されているフォトマスク板と、複数のマスク部のうち露光ステージに支持される被露光領域に対応したマスクパターンを有するマスク部である露光対象マスク部を該被露光領域と重なる位置に位置するように、フォトマスク板のマスク部を切り替えるマスク部切替機構とを備えるため、露光ステージ、フォトマスク板及び露光光照射機構を1つずつ備えればよく、露光装置全体の設置面積を小さくすることができる。
また、本発明の露光装置によれば、上記した構成を備えるため、フォトマスク板又は基板を移動させるだけで比較的容易にマスク部を切り替えることができる。このため、マスクの交換にかかる時間を従来より短縮することができる。また、連続した被露光領域を逐次露光することができるため、基板を逆方向に搬送させる等の必要がない。その結果、生産性を高くすることができる。
露光対象領域14を基板の長さ方向に分割したときの基板10の一部を示す平面図であり、転写パターン11の一例を示す図である。 実施形態1におけるフォトマスク板20を示す平面図である。 実施形態1に係る露光装置1を示す図である。 実施形態1においてマスク部21Bで露光する様子を示す図である。 実施形態1においてマスク部を切り替える様子を示す図である。 実施形態1においてマスク部21Aで露光する様子を示す図である。 実施形態2におけるフォトマスク板20Aを示す平面図である。 実施形態2において露光対象領域に露光する様子を示す平面図である。 パターンを転写した基板を示す平面図である。 実施形態3におけるフォトマスク板20Bを示す平面図である。 実施形態3において露光対象領域に露光する様子を示す平面図である。 実施形態4において露光対象領域に露光する様子を示す側断面図である。
以下、本発明の実施形態に係る露光装置について図面を参照しながら説明する。なお、以下に説明する各図面は、実際の構造、寸法、縦横の縮尺等を厳密に反映したものではない模式図である。また、以下に説明する「マスクパターン」とは、フォトマスク部に設けられた露光光を通過させる孔の形状のことであり、「パターン転写」とは、フォトマスク部を介して露光光を照射してマスクパターンを基板に転写するプロセスのことであり、「転写パターン」とは、この転写プロセスによって基板にできるパターンである。
[実施形態1]
1.基板10の構成
実施形態1においては、露光対象領域14を基板10の長さ方向に2分割する場合を例にとって説明する。なお、基板10は露光対象物である。
図1は、露光対象領域14を基板10の長さ方向に分割したときの基板10の一部を示す平面図であり、転写パターン12の1例を表している。なお、図1に示す転写パターン12は、実際には高密度に配置されるものであり、曲線で構成されることもあるが、図1では簡略化して表している。なお、以降の説明においては、基板10の送り方向(長さ方向)を「X方向」、幅方向を「Y方向」とし、X-Y平面に対して垂直な方向を「Z方向」又は「上下方向」と記載する。
図1に例示する基板10は、表面に感光性の層(感光層)が形成されている感光性基板であり、ロール状に巻かれた長尺基板である。基板10には、複数のスルーホール13が形成されており、転写パターン12は2個のスルーホール13のランドを接続している。但し、1本の転写パターン12が、複数のスルーホール13を接続する場合もある。この転写パターン12の形成範囲を、露光対象領域14として説明する。なお、基板10には、少なくとも1つの露光対象領域が形成されおり、実施形態1においても複数の露光対象領域が形成されているが、1つの露光対象領域を例にとって説明を進める。露光対象領域14は、転写パターン12を形成する際の露光光照射の範囲を便宜的に表しており、視認できるものではないが基板10の送り方向に直列に配置される。一つの露光対象領域14が1個体の製品の範囲に対応する。
露光対象領域14は、仮想的な分割線15によって基板10の長さ方向に被露光領域14Aと被露光領域14Bとに分割される。仮想的な分割線とは、実際には視認できない線のことであり、以降の説明においては単に分割線と記載する。図1において、被露光領域14A内の転写パターンを転写パターン12A、被露光領域14B内の転写パターンを転写パターン12Bとする。転写パターン12Aと転写パターン12Bを合成することによって転写パターン12が形成される。基板10の被露光領域14A、14Bの外側の4隅には、認識マーク16A,16Bが配置されている。認識マーク16A,16Bは、マスク部(後述するマスク部21A,21B)との位置合わせに使用する、いわゆるアライメントマークである。なお、被露光領域14Bにおける被露光領域14A側の2つの認識マーク16Bは被露光領域14Aを露光するときの認識マークとしても用いる。
従来技術においては、露光対象領域14全体を1枚のフォトマスクによってマスクパターンを基板10にパターン転写するが、基板10(露光対象領域14)の平面サイズ(露光範囲)が大きくなると、フォトマスクの外周部においては、中心部よりも寸法誤差が大きくなる傾向があり、スルーホール13に対して転写パターン12の位置ずれが発生し易い。そこで、本実施形態においては、基板10の長さ方向(X方向)に分割線15によって露光対象領域14を被露光領域14Aと被露光領域14Bとに分割している。被露光領域14Aに対応するマスク部21Aとし、被露光領域14Bに対応するマスク部をマスク部21Bとして、マスク部21Aとマスク部21Bとを使用して基板10にマスクパターンを転写する。分割線15は、被露光領域14Aと被露光領域14Bとを転写パターンを分断することなく分割することが可能な任意の形状とする。
2.フォトマスク板20の構成
図2は、実施形態1におけるフォトマスク板20を示す平面図である。なお、図2においては、説明を簡便にするために、基板の認識マーク16も併せて表示している。フォトマスク板20は、図2に示すように、被露光領域14A(被露光領域14Aの転写パターン12A)に対応するマスクパターン17Aが形成されたマスク部21Aと、被露光領域14B(被露光領域14Bの転写パターン12B)に対応するマスクパターン17Bが形成されたマスク部21Bとを有し、マスク部21Aとマスク部21Bとが基板10の搬送方向Xと直交するY方向に沿って並んで配置されている。マスク部21Aとマスク部21Bとは、1枚のフォトマスク板に一括して形成されている。マスクパターン17A,17Bが形成されていない領域は遮光領域19となる。マスクパターン17A、17Bは、露光光が通過する孔であり、露光プロセスによって基板10に転写パターン12A、12Bを形成する。
マスク部21Aのマスクパターン17A及びマスク部21Bのマスクパターン17Bは、転写して組み合わせることで連続した長尺状の露光対象領域14を形成できるように連結可能な形状となっている。すなわち、マスク部21Aにおいては-X方向側にスルーホールを形成する端部のマスクパターンが形成されており、+X方向側は、他の部分と接続するようなパターンが形成されている。また、マスク部21Bにおいては+X方向側にスルーホールを形成する端部のマスクパターンが形成されており、-X方向側は、他の部分と接続するようなパターンが形成されている。
フォトマスク板20の四隅及びマスク部21Aとマスク部21Bと境界付近に認識マーク18(18A,18B)が設けられている。認識マーク18は、マスク部21A又はマスク部21Bが被露光領域14A、14B上に配置したときに基板10に設けられた認識マーク16(16A,16B)に対応する位置に配置されており、マスク部21Aの上方から基板10側の認識マーク16を視認することが可能である。従って、認識マーク16と認識マーク18Bとの位置ずれを位置検出装置であるCCDカメラ22(図3参照)で検出し、基板10とマスク部21A,21Bとの相対的な位置合わせをすることが可能である。
すなわち、マスク部21Bで位置合わせをするときには、マスク部21Bの四隅の認識マーク18を用いて位置合わせを行い、マスク部21Aで位置合わせを行う場合には、マスク部Bにおけるマスク部21A側の2つの認識マーク18Bを流用してマスク部21Aの四隅の認識マークを用いて位置合わせを行う。
なお、図2に示す認識マーク18は円形であるが、三角形、四角形又は他の多角形とすることなど、認識マーク16がCCDカメラ22(図3参照)等で検出可能であれば形状は限定されない。一方、基板10側の認識マーク16においても、円形に限らず十文字などであってもよい。認識マーク16,18は、露光対象領域14の外側に配置される。
3.実施形態1に係る露光装置1の構成
次に、実施形態1に係る露光装置1の構成について説明する。図3は、実施形態1に係る露光装置1の正面図である。
実施形態1に係る露光装置1は、図3に示すように、露光ステージ30と、フォトマスク板20と、CCDカメラ22と、フォトマスク板調整機構23と、露光光照射機構40と、基板搬送機構50と、マスク部切替機構60と、アライメント機構28とを備える。
露光ステージ30は、複数の被露光領域のうちのいずれかを支持する。実施形態1においては、被露光領域14A又は被露光領域14Bのいずれかを支持する。露光ステージ30は、フォトマスク板20と対向する位置に配置されており、フォトマスク板20の被露光領域14Aを露光するときには、マスク部21Aと対向する位置において基板10の被露光領域14Aを支持し、フォトマスク板20の被露光領域14Bを露光するときには、マスク部21Bと対向する位置において基板10の被露光領域14Bを支持する。露光ステージ30は、基板10の被露光領域14A,14Bの下面を吸着保持する構成となっており、基板10を真空吸着する吸着孔を有している(図示を省略)。露光ステージ30のY方向の幅は、フォトマスク板20のY方向の幅に対応した幅を有しており、実施形態1の基板10の幅の2倍以上の幅を有する。
フォトマスク板20は、露光ステージ30と対向する位置に配置され、複数(2つ)のマスク部21A,21Bが、基板10の搬送方向と直交する方向に沿って並んで配置されている。
露光光照射機構40は、光源41から出射される光を露光光44としてフォトマスク板20全体に該露光光44を照射する。露光光照射機構40は、光源41、及び、光源41から出射される光を反射してフォトマスク板20に対し露光光44として照射する第1反射ミラー42及び第2反射ミラー43を有している。その他に、露光光照射機構40の光学系としては、露光光44を平行光に変換するレンズ類が配設されるが、ここでの図示及び説明を省略する。なお、光源41、第1反射ミラー42及び第2反射ミラー43から構成される露光光照射機構40は1例であって、この構成に限定されるものではない。
基板搬送機構50は、露光ステージ30とフォトマスク板20との間を通って基板10を所定の方向(X方向)に搬送させる。基板搬送機構50は、繰り出しローラ51と、巻き取りローラ52と、グリップフィーダ53と、クリーニングローラ54と、従動ローラ55,56とを備え、繰り出しローラ51から基板10を繰り出し、基板10を露光ステージ30とフォトマスク板20との間を通過させ、巻き取りローラ52で基板10を巻き取る。グリップフィーダ53は、基板10を1ピッチ分送る。また、クリーニングローラ54は、基板10表面の埃などをクリーニングする。各ローラは同期しており、被露光領域が露光ステージ30に到着した場合には、基板10の搬送を停止するとともに露光ステージ30の吸着孔を通して真空吸着し、被露光領域を支持する。そして、露光が終了したときには、グリップフィーダ53によって基板10を1ピッチ分搬送する。
マスク部切替機構60は、複数のマスク部21A,21Bのうち露光ステージ30に支持される被露光領域14A(14B)に対応したマスク部21A(21B)である露光対象マスク部が該被露光領域14A(14B)と重なる位置に位置するように、フォトマスク板20のマスク部を切り替える。マスク部切替機構60は、基板搬送機構50(繰り出しローラ51、巻き取りローラ52、グリップフィーダ53、クリーニングローラ54、及び、従動ローラ55,56を含む)をY方向に移動させることで基板10をY方向に移動させて、被露光領域に対応するマスクパターンを有するマスク部の直下に該被露光領域を位置させる。これによりマスク部を切り替えることができる。マスク部切替機構60は、基板搬送機構50によるX方向への基板10の搬送と同期してY方向への移動を行うが、別々のタイミングで基板10をY方向へ移動させてもよい。
アライメント機構28は、基板10とフォトマスク板20(マスク部21A,21B)との間の位置合わせを行う機構である。アライメント機構28は、露光ステージ30上に配設される。アライメント機構28は、位置検出装置であるCCDカメラ22とフォトマスク板調整機構23とから構成される。
位置検出装置であるCCDカメラ22は、被露光領域14A、14B及びマスク部21A、21Bの位置を検出する。CCDカメラ22は、基板10に設けられている認識マーク16、並びに、フォトマスク板20に設けられている認識マーク18を検出することが可能な位置に配設されている。CCDカメラ22は、認識マーク16,18の位置を同時に検出して、基板10すなわち被露光領域14A、14B及びマスク部21A,21Bの位置を特定する。
フォトマスク板調整機構23は、フォトマスク板20のマスク部(マスク部21A,マスク部21B)の位置・姿勢を変えることができる。フォトマスク板調整機構23は、X軸移動機構24、Y軸移動機構25、Z軸移動機構26及びθ軸回転機構27を有している。
フォトマスク板調整機構23は、CCDカメラ22(位置検出装置)による検出結果に基づき被露光領域14Bにマスク部21Bの位置を合わせる、又は、当該検出結果に基づき被露光領域14Aにマスク部21Aの位置を合わせる。
フォトマスク板調整機構23は、CCDカメラ22が検出した認識マーク16,18の位置のずれ量に基づきフォトマスク板20(認識マーク18)を基板10(認識マーク16)の位置に合わせる。フォトマスク板調整機構23は、X軸移動機構24及びY軸移動機構25によって平面方向の位置を合せ、θ軸回転機構27によってZ軸を回転中心としてフォトマスク板20のX軸又はY軸に対する傾きのずれ量を補正する。Z軸移動機構26は、フォトマスク板20を上下動して基板10との間の隙間を露光プロセス時の最適値(例えば、数μm)に調整する。基板送り時には、Z軸移動機構26はフォトマスク板20を基板10が接触しない高さに上昇させる。
4.実施形態1に係る露光装置1の使用方法
続いて、露光装置1を使用した露光方法について図4~図6を参照しながら説明する。露光装置1を使用した露光方法は、基板送り工程又は基板送り・マスク切替工程と、マスクアライメント工程と、パターン転写工程とを繰り返すことによって行われる。
まず、基板10を移動させて被露光領域14Bを露光ステージ30上(露光ステージ30の-Y方向側の領域)に配置する(基板送り工程)。具体的には、露光ステージ30における被露光領域14Bに対応するマスクパターン17Bを有するマスク部21Bと露光ステージ30との間に被露光領域14Bが位置するように基板10を搬送する。
次に、露光ステージ30において被露光領域14Bとマスク部21Bとの位置を合わせる(マスクアライメント工程)。具体的には、CCDカメラ22によって認識マーク16,18の位置ずれを検出し、フォトマスク板調整機構23を用いてフォトマスク板20を調整して基板10(被露光領域14B)に対して適切な位置にマスク部21Bを位置させて支持する(図4参照)。
次に、露光光照射機構40から露光光44を照射し、被露光領域14Aにマスクパターン17Aを転写する(パターン転写工程)。この際、少なくとも被露光領域14Aが露光ステージ30上で動かないよう、基板10は露光ステージ30上の所定位置において吸着保持される。また、露光光照射機構40から露光光44は、フォトマスク板20全体に照射されており、マスク部21Bだけでなく、マスク部21Aにも照射されている。しかし、マスク部21Aの下側には基板10がないため、パターン転写がされない。
次に、基板搬送機構50によって基板10を順方向(X方向)へ1ピッチ分送りつつ、マスク部切替機構60によって、露光を終えた被露光領域14Bの次の被露光領域14Aに対応するマスクパターン17Aを有するマスク部21Aと露光ステージ30との間に被露光領域14Aが位置するように基板10を搬送する(図5参照)。実施形態1において被露光領域14Aに対応するマスク部21Aは、マスク部21Bの+Y方向側に配置されているため、マスク部切替機構60によって基板10をX方向に搬送する基板搬送機構50ごと基板10を+Y方向に移動させてマスク部21Aと露光ステージ30との間に被露光領域14Aが位置するようにする(図6参照)。
その後、マスクアライメント工程と、パターン転写工程とを行う。このとき、転写パターン12A、12Bは連続して構成されており、連結した露光対象領域14の転写パターン12となる。このように、実施形態1に係る露光装置1は、露光対象領域を仮想的な分割線で分割した複数の被露光領域に対して連続して逐次露光・パターン転写していくことができる。
被露光領域を露光した後において、次の被露光領域が露光を終えた被露光領域と同じマスクパターンの場合には、Y方向に基板の搬送軌道を変えることなく基板搬送を行い(基板搬送機構)、次の被露光領域が露光を終えた被露光領域と異なるマスクパターンの場合には、基板を搬送するとともに基板を基板搬送機構50ごとY方向に移動させてマスクを切換えながら基板10の搬送を行う(基板送り・マスク切替工程)。
これを繰り返すことで基板10の露光対象領域に露光を行う。
5.実施形態1に係る露光装置1の効果
実施形態1に係る露光装置1によれば、露光ステージ30と対向する位置に配置され、複数の被露光領域14A,14Bそれぞれに対応するマスクパターン17A,17Bが形成された複数のマスク部21A,21Bが一括して形成されているフォトマスク板20と、複数のマスク部21A,21Bのうち露光ステージ30に支持される被露光領域に対応したマスクパターンを有するマスク部である露光対象マスク部を該被露光領域14A,14Bと重なる位置に位置するように、フォトマスク板20のマスク部21A,21Bを切り替えるマスク部切替機構60とを備えるため、露光ステージ30、フォトマスク板20及び露光光照射機構40を1つずつ備えればよく、露光装置全体の設置面積を小さくすることができる。
また、実施形態1に係る露光装置1によれば、上記した構成を有するため、基板10を移動させるだけで比較的容易にマスク部21A,21Bを切り替えることができる。このため、マスク(マスク部)の交換にかかる時間を従来より短縮することができる。また、連続した被露光領域を逐次露光することができるため、基板10を逆方向に搬送させる等の必要がない。その結果、生産性を高くすることができる。
また、実施形態1に係る露光装置1によれば、露光ステージ30とフォトマスク板20との間を通って基板10を搬送させる基板搬送機構50を備え、フォトマスク板20において複数のマスク部21A、21Bは、基板10の搬送方向と直交する方向に沿って並んで配置されているため、フォトマスク板にマスク部が搬送方向に沿って並んで配置されている場合と比較して、基板10を搬送させる際に必要な機構(例えば、クリーニングローラ54など)を配置するのに邪魔にならない。また、基板10を1ピッチごとに搬送して露光するため、被露光領域を逐次連続して露光することができる。
また、実施形態1に係る露光装置1によれば、マスク部切替機構60は、基板10を移動させることによってマスク部21A、21Bを切り替えるため、フォトマスク板20を(アライメント調整を除き)固定することができる。従って、露光光照射機構40とフォトマスク板20との光学的な調整にかかる時間が少なくて済み、高い生産性、かつ、高い精度でパターン転写をすることができる。
また、実施形態1に係る露光装置1によれば、マスク部切替機構60は、基板10の搬送方向とは垂直な方向に沿って基板10を移動させることによってフォトマスク板20のマスク部21A、21Bを切り替えるため、基板10のX方向への搬送に与える影響が少なくて済み、基板10をX方向及びY方向の両方を同期して移動させることで露光間の時間を短縮することができる。
また、実施形態1に係る露光装置1によれば、基板10は長尺状であり、基板10の露光対象領域14は、基板の長手方向に沿って形成されたものであり、複数のマスク部21A,21Bのマスクパターン17A,17Bは、組み合わせて連続した長尺状の露光対象領域にパターン転写できるように、連結可能な形状であり、露光装置は、複数の被露光領域14A,14Bを互いに連結するように連続して露光可能であるため、長尺の基板(長尺状の露光対象領域)に対して高い精度でパターン転写をすることができる。
また、実施形態1に係る露光装置1によれば、マスク部21A、21Bは、基板10の搬送方向に対して垂直な方向である幅方向(Y方向)の幅が等しいため、1の被露光領域に対して1のマスク部で露光することができる。このため、被露光領域とマスク部とが1対1で対応していない場合と比較して位置調整が容易となる。
また、実施形態1に係る露光装置1によれば、複数のマスク部21A,21Bは、互いに形状が異なるため、効率よくパターン転写を行うことができる。
[実施形態2]
図7は、実施形態2におけるフォトマスク板20Aを示す平面図である。実施形態2に係る露光装置は基本的には実施形態1に係る露光装置1と同様の構成を有するが、フォトマスク板の構成が実施形態1に係る露光装置1と異なる。すなわち、実施形態2においてフォトマスク板20Aは、図7に示すように、互いにマスクパターンが異なるマスク部21A,21B,21CがY方向に沿ってこの順で並んで配置されている。
フォトマスク板20Aにおいて、マスク部21Cには転写パターン12のX方向側の端部の転写パターン12Cに対応するマスクパターン17Cが形成されており、マスク部21Aには転写パターン12の-X方向側の端部の転写パターン12Aに対応するマスクパターン17Aが形成されており、マスク部21Bには転写パターン12において端部を連結する連結部の転写パターン12Bに対応するマスクパターン17Bが形成されている。
実施形態2に係る露光装置を用いてパターン転写を行う方法について説明する。図8は、実施形態2において露光対象領域に露光する様子を示す平面図である。図8(a)はマスク部21Cでパターン転写を行う様子を示す平面図であり、図8(b)はマスク部21Bでパターン転写を行う様子を示す平面図であり、図8(c)はマスク部21Aでパターン転写を行う様子を示す平面図である。
まず、被露光領域14Cに対応するマスク部21Cと露光ステージ30との間に被露光領域14Cが位置するように基板10を搬送して露光ステージ30によって被露光領域14Cを支持する(図8(a)参照)。次に、マスクアライメント工程及びパターン転写工程を実施する。次に、基板10をX方向に搬送するとともに、露光を終えた被露光領域14Cの次の被露光領域14Bに対応するマスクパターン17Bを有するマスク部21Bと露光ステージ30との間に被露光領域14Bが位置するように基板10を移動させる(図8(b)参照)。すなわち、マスク部切替機構60によって基板10を搬送する基板搬送機構50ごと基板10を+Y方向に移動させてマスク部21Bと露光ステージ30との間に被露光領域14Bが位置するように基板10を搬送する。そして、マスクアライメント工程及び露光工程を実施し、被露光領域14Bにパターン転写する。次に、基板10をX方向に搬送するとともに、露光を終えた被露光領域14Bの次の被露光領域14Aに対応するマスクパターン17Aを有するマスク部21Aと露光ステージ30との間に被露光領域14Aが位置するように基板10を搬送する(図8(c)参照)。次に、マスクアライメント工程及びパターン転写工程を実施する。
このようにして、露光対象領域14へパターン転写を行うことができる(図9(a)参照。)。なお、マスク部21Bを1つの被露光領域だけでなく、1ピッチ基板を搬送させるごとにマスク部21Bを用いて露光することにより、長尺の露光対象領域14の場合であってもパターン転写することができる(マスク部21Bを2回パターン転写する場合としては図9(b)を参照)。
このように、実施形態2に係る露光装置は、フォトマスク板の構成が実施形態1に係る露光装置1の場合とは異なるが、実施形態1に係る露光装置1の場合と同様に、露光ステージ30と対向する位置に配置され、複数の被露光領域14A,14B、14Cそれぞれに対応するマスクパターン17A,17B、17Cが形成された複数のマスク部21A,21B、21Cが一括して形成されているフォトマスク板20Aと、複数のマスク部21A,21B、21Cのうち露光ステージ30に支持される被露光領域に対応したマスクパターンを有するマスク部である露光対象マスク部を該被露光領域14A,14B,14Cと重なる位置に位置するように、フォトマスク板20Aのマスク部21A,21B,21Cを切り替えるマスク部切替機構60とを備えるため、露光ステージ30、フォトマスク板20A及び露光光照射機構40を1つずつ備えればよく、露光装置全体の設置面積を小さくすることができる。また、基板10を移動させるだけで比較的容易にマスク部21A,21B,21Cを切り替えることができるため、マスク(マスク部)の交換にかかる時間を従来より短縮することができる。また、連続した被露光領域を逐次露光することができるため、基板10を逆方向に搬送させる等の必要がない。その結果、生産性を高くすることができる。
また、実施形態2に係る露光装置によれば、異なる3つのマスクパターンを有するフォトマスク板20Aであってもマスク部切替機構60によってマスク部を簡便に切り替えることができる。また、例えば、マスクパターン17Bが連続した直線状のパターンであり、マスクパターン17A、17Cが端部のパターンの場合でも、マスク部21Bを用いて複数回露光することによって搬送方向に長い長尺の露光対象領域にパターン転写することができる(例えば、図9(b)参照)。
なお、実施形態2に係る露光装置は、フォトマスク板の構成以外の点においては実施形態1に係る露光装置1と同様の構成を有するため、実施形態1に係る露光装置1が有する効果のうち該当する効果を有する。
[実施形態3]
図10は、実施形態3におけるフォトマスク板20Bを示す平面図である。図11は、実施形態3において露光対象領域に露光する様子を示す平面図である。図11(a)はマスク部21Cを用いて被露光領域14Cに露光する様子を示す平面図であり、図11(b)はマスク部21Bを用いて被露光領域14Bに露光する様子を示す平面図であり、図11(c)はマスク部21Aを用いて被露光領域14Aに露光する様子を示す平面図である。
実施形態3に係る露光装置は基本的には実施形態2に係る露光装置と同様の構成を有するが、フォトマスク板の構成が実施形態2に係る露光装置と異なる。すなわち、実施形態3においてフォトマスク板20Bは、図10に示すように、X方向に並んで配置されているマスク部21A,21CのY方向側に長尺のマスク部21Bが配置されている。
実施形態3において、フォトマスク板20Bは略正方形をしている。フォトマスク板20Bにおいては、+Y方向側の約半分の領域にマスク部21Bが形成されており、-Y方向側の約半分の領域には、マスク部21A、21CがX方向に沿って並んで形成されている。マスク部21A、21Cは、転写パターン12の端部の転写パターン12A,12Cに対応し、他の転写パターンと接続する側(スルーホール13のパターンとは反対側)がフォトマスク板20Bの外周側になるようにマスクパターンが形成されている。
実施形態3においては、次のようにパターン転写を行う。まず、実施形態1及び2の場合と同様に、露光ステージ30上に被露光領域14Cが位置するように基板10を搬送し、被露光領域14Cを露光ステージ30で支持する。このとき、フォトマスク板20Bのマスク部21と重なる位置に遮光板70を配置する(図11(a)参照)。次に、マスク部21Cの四隅の認識マークを用いてマスクアライメント工程を実施してフォトマスク板20Bに向かって露光光を投射する。このとき、マスク部21Aには遮光板70が配置されているので基板10には露光されない。また、マスク部21Bには露光光が投射されるが、基板10がないため、パターン転写はされない。
被露光領域14Cの次の被露光領域14Bに対応するマスク部21Bは、マスク部21Cの+Y方向側に配置されているため、パターン転写工程が完了後、基板搬送機構50によって基板10を1ピッチ+X方向に搬送しながら、マスク部切替機構60によって+Y方向に搬送に用いる基板搬送機構50ごと基板10を移動させる。そして、被露光領域14Bがマスク部21Bの下方における露光ステージ30上に配置されると露光ステージ30の吸着孔(図示せず)によって吸着・支持される(図11(b)参照)。
次に、マスク部21Bの四隅の認識マーク18A,18B,18C及び基板10の認識マーク16A,16B,16Cを用いてマスクアライメント工程を実施してフォトマスク板20Bに向かって露光光を投射する。このとき、マスク部21A、21Cには露光光が投射されるが、基板10がないため、パターン転写はされない。
被露光領域14Bの次の被露光領域14Aに対応するマスク部21Aは、マスク部21Cの-Y方向側に配置されているため、パターン転写工程が完了後、基板搬送機構50によって基板10を1ピッチ+X方向に搬送しながら、マスク部切替機構60によって-Y方向に搬送に用いる基板搬送機構50ごと基板10を移動させる。そして、被露光領域14Cがマスク部21Cの下方における露光ステージ30上に配置されると露光ステージ30の吸着孔(図示せず)によって吸着・支持される。また、このとき、マスク部21Cと重なる位置に遮光板72を配置する(図11(c)参照)。
次に、マスク部21Cの四隅の認識マーク18A,18C及び基板の認識マーク16A,16Cを用いてマスクアライメント工程を実施してフォトマスク板20Bに向かって露光光を投射する。このとき、マスク部21Aには遮光板72が配置されているので基板10には露光されない。また、マスク部21Bには露光光が投射されるが、基板10がないため、パターン転写はされない。
これを繰り返して基板10の露光対象領域14にパターン転写を行う。
このように、実施形態3に係る露光装置は、フォトマスク板の構成が実施形態2に係る露光装置の場合とは異なるが、実施形態2に係る露光装置の場合と同様に、露光ステージ30と対向する位置に配置され、複数の被露光領域14A,14B、14Cそれぞれに対応するマスクパターン17A,17B、17Cが形成された複数のマスク部21A,21B、21Cが一括して形成されているフォトマスク板20Bと、複数のマスク部21A,21B、21Cのうち露光ステージ30に支持される被露光領域に対応したマスクパターンを有するマスク部である露光対象マスク部を該被露光領域14A,14B、14Cと重なる位置に位置するように、フォトマスク板20Bのマスク部21A,21B,21Cを切り替えるマスク部切替機構60とを備えるため、露光ステージ30、フォトマスク板20B及び露光光照射機構40を1つずつ備えればよく、露光装置全体の設置面積を小さくすることができる。また、基板10を移動させるだけで比較的容易にマスク部21A,21B,21Cを切り替えることができる。このため、マスク(マスク部)の交換にかかる時間を従来より短縮することができる。また、連続した被露光領域を逐次露光することができるため、基板10を逆方向に搬送させる等の必要がない。その結果、生産性を高くすることができる。
また、実施形態3に係る露光装置によれば、大きさや形状が不ぞろいなマスク部であってもマスク部切替機構60によってマスク部を簡便に切り替えることができる。なお、実施形態3においては、マスク部21Bとマスク部21A、21Cとは幅方向(Y方向)の長さが一致しているため、基板10の幅(短手方向)の長さに対応した分だけ移動させればよく、Y方向の移動に高い精度の制御・確認をしなくても簡便にマスクを切り替えることができる。
また、実施形態3に係る露光装置によれば、マスク部21Bは、一方から他方へ連結するマスクパターンを有することから長い露光対象領域の場合、繰り返し連続して露光する場合が多い。従って、マスク部21Bの露光領域が露光精度を保つことができる程度に長手方向に長いマスク部とすることで露光・パターン転写の回数が少なくて済む。さらにまた、マスク部21A、21CがX方向に並んで配置されているため、フォトマスク板20BがY方向に長くなることを防ぐことができ、フォトマスク板20Bの取り扱いが容易になる。
なお、実施形態3に係る露光装置は、フォトマスク板の構成以外の点においては実施形態2に係る露光装置と同様の構成を有するため、実施形態2に係る露光装置が有する効果のうち該当する効果を有する。
[実施形態4]
図12は、実施形態4において露光対象領域に露光する様子を示す側断面図である。図12(a)はマスク部21Bで被露光領域14Bに露光する様子を示す側断面図であり、図12(b)はマスク部21Bからマスク部21Aにマスクを切り替える様子を示す側断面図であり、図12(c)はマスク部21Aで被露光領域14Aに露光する様子を示す側断面図である。
実施形態4に係る露光装置は基本的には実施形態1に係る露光装置1と同様の構成を有するが、マスク部切替機構の構成が実施形態1に係る露光装置1と異なる。すなわち、実施形態4においてマスク部切替機構62は、基板10を移動させるのではなく、フォトマスク板20をY方向に移動させることによってマスク部の切り替えを行う。
実施形態4においては、フォトマスク板調整機構23をアライメント工程だけでなく、マスクを切り替えるためにも用いる(フォトマスク板移動機構)。従って、基板10はY方向に移動せず、露光ステージ30は、基板10の幅方向(Y方向)に対応する幅を有すればよい。
実施形態4においては、次のようにパターン転写を行う。
まず、実施形態1の場合と同様に、露光ステージ30上に被露光領域14Bが位置するように基板10を搬送し、被露光領域14Bを露光ステージ30で支持する。次に、マスク部21Cの四隅の認識マークを用いてマスクアライメント工程を実施してフォトマスク板20Bに向かって露光光を投射する。このとき、マスク部21Aには露光光が投射されるが、基板10がないため、パターン転写はされない。
パターン転写工程が完了後、基板搬送機構50によって基板10を1ピッチ+X方向に搬送しながら、マスク部切替機構62(及びフォトマスク板調整機構23)によって+Y方向にフォトマスク板20を移動させる(図12(b)参照)。そして、被露光領域14Bが露光ステージ30上に配置され露光ステージ30の吸着孔(図示せず)によって吸着・支持されるときに、マスク部21Bが露光ステージ30の上方に位置するようにフォトマスク板20を移動させる(図12(c)参照)。
次に、マスクアライメント工程を実施してフォトマスク板20に向かって露光光を投射する。このとき、マスク部21Bには露光光が投射されるが、基板10がないため、パターン転写はされない。
これを繰り返して基板10の露光対象領域14にパターン転写を繰り返す。
このように、実施形態4に係る露光装置は、マスク部切替機構の構成が実施形態1に係る露光装置1の場合とは異なるが、実施形態1に係る露光装置1の場合と同様に、露光ステージ30と対向する位置に配置され、複数の被露光領域14A,14Bそれぞれに対応するマスクパターン17A,17Bが形成された複数のマスク部21A,21Bが一括して形成されているフォトマスク板20と、複数のマスク部21A,21Bのうち露光ステージ30に支持される被露光領域に対応したマスクパターンを有するマスク部である露光対象マスク部を該被露光領域14A,14Bと重なる位置に位置するように、フォトマスク板20のマスク部21A,21Bを切り替えるマスク部切替機構60とを備えるため、露光ステージ30、フォトマスク板20及び露光光照射機構40を1つずつ備えればよく、露光装置全体の設置面積を小さくすることができる。また、フォトマスク板20を移動させるだけで比較的容易にマスク部21A,21Bを切り替えることができる。このため、マスク(マスク部)の交換にかかる時間を従来より短縮することができる。また、連続した被露光領域を逐次露光することができるため、基板10を逆方向に搬送させる等の必要がない。その結果、生産性を高くすることができる。
また、実施形態4に係る露光装置によれば、マスク部切替機構62は、フォトマスク板20を移動させることによってマスク部を切り替えるため、露光ステージ30を広くしなくてもよくなる。
なお、実施形態4に係る露光装置は、マスク部切替機構の構成以外の点においては実施形態1に係る露光装置1と同様の構成を有するため、実施形態1に係る露光装置1が有する効果のうち該当する効果を有する。
以上、本発明を上記の実施形態に基づいて説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。その趣旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば、次のような変形も可能である。
(1)上記各実施形態において記載した構成要素の数、材質、形状、位置、大きさ等は例示であり、本発明の効果を損なわない範囲において変更することが可能である。
(2)上記各実施形態においては、基板10を長尺の基板としたが、本発明はこれに限定されるものではない。矩形や円形、その他適宜形状の基板であっても本発明を適用可能である。
(3)上記各実施形態においては、基板10を一方向に沿って搬送する場合を例にとって本発明を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。基板10が搬送されていない場合であっても本発明を適用可能である。
(4)上記各実施形態においては、マスク部の幅方向(Y方向)の長さが基板に対応する長さであるマスク部としたが、本発明はこれに限定されるものではない。マスク部の幅方向(Y方向)の長さが基板の幅よりも短くてもよいし長くてもよい。また、フォトマスク板を変更することなく幅方向の長さが異なる基板を用いることで複数のマスク部を一括して用いてパターンを転写することもできる。
(5)上記各実施形態においては、1つの露光対象領域を長さ方向に仮想的な分割線で複数の被露光領域に分割したが、本発明はこれに限定されるものではない。1つの露光対象領域を幅方向に仮想的な分割線で複数の被露光領域に分割し、それに対応するマスク部で露光してもよい。この場合、例えば、露光ステージ上で第1のマスク部を用いて基板にパターン転写した後、基板を搬送させることなく基板をロールごとY方向に移動させて第2のマスク部の下に位置させて露光・パターン転写をすることでパターン転写をすることができる。
1…露光装置、10…基板、11,12,12A,12B,12C…転写パターン、13…スルーホール、14,14A,14B,14C…被露光領域、15…分割線、16,16A,16B,18,18A,18B,18C…認識マーク、17A,17B,17C…マスクパターン、19…遮光領域、20,20A,20B…フォトマスク板、21,21A,21B,21C…マスク部、22…CCDカメラ、23…フォトマスク板調整機構、24…X軸移動機構、25…Y軸移動機構、26…Z軸移動機構、27…θ軸回転機構、28…アライメント機構、30…露光ステージ、40…露光光照射機構、41…光源、42…第1反射ミラー、43…第2反射ミラー、44…露光光、50…基板搬送機構、51…繰り出しローラ、52…巻き取りローラ、53…グリップフィーダ,54…クリーニングローラ、55,56…ローラ、60…マスク部切替機構、62…マスク部切替機構、70,72…遮光板

Claims (4)

  1. 感光層を有する基板に配置される少なくとも1つの露光対象領域を仮想的な分割線で複数の被露光領域に分割し、複数の前記被露光領域それぞれに対応するマスクパターンが形成された複数のマスク部を切り替えて前記感光層を露光する露光装置であって、
    複数の前記被露光領域のうちのいずれかを支持する露光ステージと、
    前記露光ステージと対向する位置に配置され、複数の前記被露光領域それぞれに対応するマスクパターンが形成された複数の前記マスク部が一括して形成されているフォトマスク板と、
    光源から出射される光を露光光として前記フォトマスク板に該露光光を照射する露光光照射機構と、
    複数の前記マスク部のうち前記露光ステージに支持される前記被露光領域に対応したマスクパターンを有する露光対象マスク部が該被露光領域と重なる位置に位置するように、前記フォトマスク板の前記マスク部を切り替えるマスク部切替機構と、を備え、
    複数の前記マスク部のうち少なくとも2つは、前記フォトマスク板に所定の方向に沿って並んで形成されており、
    前記被露光領域を露光するとき、前記露光対象マスク部以外のマスク部は、前記露光ステージに支持される前記被露光領域から外れた位置に位置し、
    前記露光ステージと前記フォトマスク板との間を通って前記基板を搬送させる基板搬送機構をさらに備え、
    前記フォトマスク板において複数の前記マスク部のうちの少なくとも2つは、前記基板の搬送方向と直交する方向に沿って並んで配置されており、
    前記マスク部切替機構は、前記基板の搬送方向とは垂直な方向に沿って前記基板を移動させることによって前記フォトマスク板の前記マスク部を切り替えることを特徴とする露光装置。
  2. 前記基板は長尺状であり、
    前記基板の露光対象領域は、前記基板の長手方向に沿って形成されたものであり、
    複数の前記マスク部のマスクパターンは、組み合わせて連続した長尺状の露光対象領域にパターン転写できるように、連結可能な形状であり、
    前記露光装置は、複数の前記被露光領域を互いに連結するように連続して露光可能であることを特徴とする請求項に記載の露光装置。
  3. 複数の前記マスク部のマスクパターンは、互いに形状が異なることを特徴とする請求項に記載の露光装置。
  4. 前記マスク部は、前記基板の搬送方向に対して垂直な方向である幅方向の幅が等しいことを特徴とする請求項に記載の露光装置。
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