JP7459989B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技機に関するものである。
パチンコ機等の遊技機には、表示画面にて絵柄を変動表示する絵柄表示装置を備えているものがある。この種の遊技機では、例えば遊技領域に設けられた作動口への入賞を契機として、当たり状態等の遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かの抽選が行われるとともに、絵柄の変動表示が開始される。抽選に当選した場合には、表示画面に特定の絵柄組合せ等が最終停止表示されるとともに、遊技状態が遊技者に有利な特別遊技状態に移行する(例えば特許文献1)。
特開2005-074175号公報
近年では、遊技への注目度を高めるべく様々な工夫がなされている。しかしながら、遊技機の構成においては遊技への注目度の向上を実現する上では未だ改善の余地がある。
本発明は、上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、遊技への注目度を好適に向上させることができる遊技機を提供することを目的とするものである。
本発明は、
所定の取得条件が成立したことに基づいて特別情報を取得する情報取得手段と、
前記情報取得手段により取得された特別情報を複数記憶可能な取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が所定の判定情報と対応しているか否かの判定を行う判定手段と、
遊技回用動作が開始されてから前記判定手段の判定結果に対応した報知結果となることで前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、前記遊技回用動作が行われるように所定の報知手段を制御する遊技回制御手段と、
音を出力するスピーカ部と、
前記スピーカ部を駆動制御する音制御手段と、
を備え、
前記音制御手段は、
所定の開始条件が成立した場合に前記スピーカ部において所定の音楽の出力を開始させる出力開始手段と、
前記出力開始手段により開始された前記所定の音楽の出力を停止させる出力停止手段と、
を有し、
前記所定の音楽が出力されていない状況下にて前記遊技回制御手段により前記遊技回用動作が複数回実行され得るように構成されており、
前記取得情報記憶手段での特別情報の記憶数が第1所定数である場合に前記所定の音楽が出力されていない状況で実行される前記遊技回用動作の回数が第1回数となり、前記記憶数が前記第1所定数より少ない第2所定数である場合に前記所定の音楽が出力されていない状況で実行される前記遊技回用動作の回数が前記第1回数より少ない第2回数となることを可能とする手段と、
遊技者が操作可能な所定操作手段と、
前記所定操作手段により所定操作が行われた場合に前記スピーカ部からの音量が変更されるようにする手段と、
前記所定の音楽が出力されていない状況下にて前記所定の音楽とは異なる特定音声が出力されることを可能とする手段と、
を備え、
前記所定の音楽が出力されていない状況下にて前記所定操作手段により前記所定操作が行われた場合に前記特定音声の音量を変更可能に構成されており、
前記所定の音楽が出力されていない状況下にて出力可能な前記特定音声が、前記所定の音楽が出力されている状況下でも出力され得るように構成されていることを特徴とする。
本発明によれば、遊技への注目度を好適に向上させることができる。
第1の実施の形態におけるパチンコ機を示す正面図である。 パチンコ機を前方から見た斜視図である。 パチンコ機の主要な構成を展開して示す斜視図である。 パチンコ機の主要な構成を展開して示す斜視図である。 内枠の構成を示す正面図である。 遊技盤ユニットの構成を示す正面図である。 遊技盤ユニットを後方から見た斜視図である。 内枠の構成を示す背面図である。 パチンコ機の背面図である。 裏パックユニットを示す正面図である。 パチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。 図柄表示装置の表示画面における表示内容を説明するための概略図である。 図柄表示装置の表示画面における表示内容を説明するための概略図である。 当否抽選などに用いられる各種カウンタの内容を説明するための説明図である。 当否テーブルを示す概略図である。 (a),(b)振分テーブルを示す概略図、(c)当たり種別とサポートモードとの関係を示す概略図である。 主制御装置のMPUによるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。 作動口用の入賞処理を示すフローチャートである。 情報取得処理を示すフローチャートである。 主制御装置のMPUによる通常処理を示すフローチャートである。 遊技回制御処理を示すフローチャートである。 データ設定処理を示すフローチャートである。 変動開始処理を示すフローチャートである。 変動表示時間テーブルを示す概略図である。 遊技状態移行処理を示すフローチャートである。 報知・演出制御装置及び表示制御装置に係る電気的構成を示すブロック図である。 (a)BGMと遊技状態との関係を示す概略図、(b)BGM切り替えの流れを示すタイミングチャートである。 (a)効果音の種類を示す概略図、(b)音量レベルを示す概略図である。 報知・演出制御装置のMPUによる遊技状態対応音量制御処理を示すフローチャートである。 特殊制御処理を示すフローチャートである。 大当たり結果用処理を示すフローチャートである。 音量レベルの切り替えの流れを例示したタイミングチャートである。 音量レベルの切り替えの流れを例示したタイミングチャートである。 音量レベルの切り替えの流れを例示したタイミングチャートである。 音量レベルの切り替えの流れを例示したタイミングチャートである。 音量レベルの切り替えに係る変形例を示したタイミングチャートである。 第2の実施の形態における変動表示時間テーブルを示す概略図である。 報知・演出制御装置のMPUによる特殊制御処理を示すフローチャートである。 消音開始処理を示すフローチャートである。 音量レベルの切り替えの流れを例示したタイミングチャートである。 第3の実施の形態における特殊制御処理を示すフローチャートである。 消音開始判定処理を示すフローチャートである。 音量レベルの切り替えの流れを例示したタイミングチャートである。 第4の実施の形態における報知・演出制御装置のMPUにて実行される変動表示制御処理を示すフローチャートである。 変動開始処理を示すフローチャートである。 変動表示時間テーブルを示す概略図である。 (a)通常演出における図柄の変動表示態様を例示した概略図、(b)特殊演出における図柄の変動表示態様を例示した概略図である。 特殊制御処理を示すフローチャートである。 大当たり結果用処理を示すフローチャートである。 音量レベルの切り替えの流れを例示したタイミングチャートである。 音量レベルの切り替えの流れを例示したタイミングチャートである。 音量レベルの切り替えの流れを例示したタイミングチャートである。
<第1の実施の形態>
以下、遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という)の第1の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はパチンコ機10の正面図、図2及び図3はパチンコ機10の主要な構成を展開して示す斜視図である。なお、図2では便宜上パチンコ機10の遊技領域内の構成を省略している。
図1に示すように、パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外殻を形成する外枠11と、この外枠11に取り付けられた遊技機主部12とにより構成されている。
図2に示すように、外枠11は長尺状のフレーム材を四辺に連結し構成されるものであって全体として矩形枠状をなすように形成されている。この外枠11を島設備に取り付け固定することにより、パチンコ機10が遊技ホールに設置される。なお、パチンコ機10において外枠11は必須の構成ではなく、遊技ホールの島設備等に外枠11が備え付けられた構成としてもよい。
遊技機主部12は、外枠11によって開閉可能な状態で支持されている。具体的には、外枠11における上枠部と左枠部との連結部分に上側支持用金具17が固定されており、さらに外枠11における下枠部と左枠部との連結部分に下側支持用金具18が設けられている。これら上側支持用金具17及び下側支持用金具18により支持機構が構成され、当該支持機構により外枠11に対して遊技機主部12がパチンコ機10の正面視で左側を回動基端側、右側を回動先端側としてパチンコ機10の前方へ回動可能とされている(図3及び図4参照)。
図3及び図4に示すように、遊技機主部12は、ベース体としての内枠13と、その内枠13の前方に配置される前扉枠14と、内枠13の後方に配置される裏パックユニット15とを備えている。なお、遊技機主部12のうち内枠13が外枠11に対して回動可能に支持されている。詳細には、遊技機正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として内枠13が前方へ回動可能とされている。
内枠13には、前扉枠14が回動可能に支持されており、遊技機正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として前方へ回動可能とされている。また、内枠13には、裏パックユニット15が回動可能に支持されており、遊技機正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として後方へ回動可能とされている。
(前扉枠14)
次に、前扉枠14について説明する。図1に示すように、前扉枠14は、外形が外枠11とほぼ同一形状をなす合成樹脂製の枠体20を主体に構成されており、内枠13における前面のほぼ全域を覆っている。枠体20の中央部分には後述する遊技領域PEのほぼ全域を前方から視認することができるようにした略楕円状の窓部21が形成されており、その窓部21はガラスユニット22によって同前扉枠14の背面側から塞がれている。
ガラスユニット22は、透明性を有する複数のガラスパネル23と、それらガラスパネル23を保持するガラスホルダとを備えている。ガラスホルダには、ガラスパネル23の保持領域を前後に仕切る仕切り部が形成されており、両ガラスパネル23は仕切り部を挟んで前後に相対向している。つまり、両ガラスパネル23の間に所定の隙間を確保することにより、ガラスパネル23同士の干渉を回避しつつ、それらガラスパネル23によって遊技領域PEをパチンコ機10の正面側から2重に覆った状態となっている。
なお、必ずしも両ガラスパネル23をガラスホルダを用いてユニット化する必要は無く、各ガラスパネル23を枠体20に対して個々に取り付ける構成としてもよい。更には、ガラスパネルの枚数は任意であり、1枚としてもよいし、3枚以上としてもよい。但し、安全性及び防犯性向上に鑑みれば、複数のガラスパネルを採用し、それら各ガラスパネルを所定の隙間を挟んで前後に対向させることが好ましい。因みに、ガラスパネルに代えて透明性を有する合成樹脂性のパネル部材を採用することも可能である。
ガラスユニット22(詳しくは窓部21)の周囲には、各種ランプ等の発光手段が設けられている。例えば、窓部21の周縁に沿ってLED等の発光手段を内蔵した環状電飾部26が設けられている。環状電飾部26では、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて点灯や点滅が行われる。また、環状電飾部26の中央であってパチンコ機10の最上部にはエラー等の不具合が発生した場合に点灯するエラー表示ランプ部27が設けられ、さらにその左右には賞球払出中に点灯する賞球ランプ部28が設けられている。また、左右の賞球ランプ部28に近接した位置には、遊技状態に応じた効果音やBGM等などが出力されるスピーカ部29が各々設けられている(図1,図3参照)。スピーカ部29においては、遊技状態に応じてBGM等の切り替えを行うことにより、遊技の単調化を抑制している。
前扉枠14(枠体20)における窓部21の下方には、手前側へ膨出した上側膨出部31と下側膨出部32とが上下に並設されている。上側膨出部31内側には上方に開口した上皿33が設けられており、下側膨出部32内側には同じく上方に開口した下皿34が設けられている(図2参照)。上皿33は、後述する払出装置より払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら後述する遊技球発射機構へ導くための機能を有する。また、下皿34は、上皿33内にて余剰となった遊技球を貯留する機能及び遊技球発射機構によって発射された遊技球のうち遊技領域PE(図3参照)に到達しなかった遊技球が遊技者に戻された場合に当該排出された遊技球を貯留する受け皿としての機能を有する。
上側膨出部31にて上皿33の前方となる部分には、遊技者により操作される操作ボタンが配設されている。この操作ボタンを操作することにより、上記スピーカ部29の音量を遊技者の好みに合わせて調節可能となっている。
下側膨出部32の右方には、手前側へ突出するようにして遊技球発射ハンドル41が設けられている。遊技球発射ハンドル41が操作されることにより、後述する遊技球発射機構から遊技球が発射される。なお、遊技球の発射速度は、遊技球発射ハンドル41の操作量(回動量)が大きくなるに従って速くなり、この操作量が遊技者により調整されて所定の量となった場合に遊技球が遊技領域PEへ到達することとなる。また、この操作量を遊技者が調整することで、後述する右ルートと左ルートへの遊技球の打ち分けが可能となる。
図3に示すように、前扉枠14の背面には、通路形成ユニット45が取り付けられている。通路形成ユニット45は、合成樹脂により成形されており、上皿33に通じる前扉側上皿通路と、下皿34に通じる前扉側下皿通路とを有してなる。通路形成ユニット45において、その上側隅部には後方に突出し上方に開放された受口部が形成されており、当該受口部を仕切壁によって左右に仕切ることで前扉側上皿通路の入口部分と前扉側下皿通路の入口部分とが区画形成されている。前扉側上皿通路及び前扉側下皿通路は上流側が後述する遊技球分配部に通じており、前扉側上皿通路に入った遊技球は上皿33に導かれ、前扉側下皿通路に入った遊技球は下皿34に導かれる。
前扉枠14の背面における回動基端側には、その上端部及び下端部に突起軸が設けられている。これら突起軸は内枠13に対する組付機構を構成する。
次に、図5を参照して内枠13について詳細に説明する。図5は内枠13の正面図である。なお、図5においても図3と同様に便宜上パチンコ機10の遊技領域PE内の構成を省略している。
(内枠13)
内枠13は、外形が外枠11と同様に略矩形状をなす内枠ベース体50を主体に構成されている。内枠ベース体50の高さ寸法は、外枠11の高さ寸法よりも若干小さく設定されている。また、内枠ベース体50は外枠11の上枠部に寄せて配置され、外枠11の下枠部と内枠ベース体50との間には若干の隙間が形成されている。外枠11にはこの隙間を塞ぐようにして幕板が装着されている。幕板は、内枠ベース体50(詳しくはその下端部)の下方に配置されており、内枠13が外枠11に対して閉じられた状態では内枠ベース体50が幕板の上に載ることとなる。なお、幕板と内枠ベース体50との間に相互干渉の防止等を目的として若干のクリアランスを設けてもよい。
内枠ベース体50の前面における回動基端側(図5の左側)には、その上端部及び下端部に支持金具71,72が取り付けられている。図示は省略するが、支持金具71,72は軸部を有しており、それら軸部に前扉枠14に設けられた軸受け部が挿入されることにより、内枠13に対して前扉枠14が回動可能に支持されている。
内枠ベース体50の回動先端側(図5の右側)には、内枠13や前扉枠14を施錠状態とするための施錠装置75が配設されている。施錠装置75は内枠ベース体50の右端部(後述する縦フレーム部材)に沿うようにして上下に延びており、その長手方向(上下方向)に散在して配置された前扉用鉤部材76を有している。内枠ベース体50には前扉枠14の背面に設けられた鉤受け部材49(図3参照)内枠13の正面側に突出させるためのスリットが各前扉用鉤部材76にそれぞれ対応するようにして形成されている。それらスリットを通じて突出した前扉用鉤部材76が、前扉枠14に各前扉用鉤部材76に1対1で対応させて設けられた鉤受け部材49に係止されることによって、前扉枠14が内枠13に対して開放不能に施錠される。また、施錠装置75は、内枠13の後方側に延出する内枠用鉤部材77を有している。これら内枠用鉤部材77が外枠11に固定された鉤受け部材19に引っ掛かることにより遊技機主部12が外枠11に対して閉じた状態で施錠される。
内枠ベース体50(施錠装置75)には、施錠装置75の解錠操作を行うためのシリンダ錠78が設置されている。シリンダ錠78は施錠装置75の主要部分を構成する施錠ユニット(各鉤部材76,77や連動杆等)とは別体で設けられており、当該施錠ユニットと隣接して配置されている。シリンダ錠78の鍵穴に差し込んだキーを右(時計回り)に回すと内枠13に対する前扉枠14の施錠が解除され、シリンダ錠78の鍵穴に差し込んだキーを左(反時計回り)に回すと外枠11に対する内枠13の施錠が解除されるように構成されている。
内枠ベース体50の中央部分には遊技盤ユニット80を収容する収容凹部51が形成されている。収容凹部は遊技盤ユニット80の外形に合わせて遊技機後方に窪んでおり、遊技盤ユニット80はこの収容凹部51に遊技機前方から嵌まった状態で手動式のロック機構によって固定されている。収容凹部51の底部には、略矩形状の窓孔52が形成されており、この窓孔52を通じて遊技盤ユニット80の背面構成(後述する背面ブロック80b)が内枠13の後方に突出している。なお、この窓孔52については、内枠ベース体50に装着された遊技盤ユニット80によってそのほぼ全域が遊技機前方から覆われた状態となっている。
(遊技盤ユニット80)
遊技盤ユニット80は、前面に遊技球が流下する遊技領域PEが形成され遊技領域形成体80aと、遊技領域形成体80aの背面側に設けられ、後述する各種遊技部品(例えば可変表示ユニット、制御装置、可動式の演出機構、発光可能な装飾部材等)がベース体251に搭載されてなる背面ブロック80bとが一体化されてなる。遊技領域形成体80aは透明な合成樹脂材料からなり、背面ブロック80bの前面部分が当該遊技領域形成体80aを通じて視認可能となっている。
既に説明したように遊技領域PEはガラスユニット22(詳しくは後側のガラスパネル23)によって覆われている。ガラスユニット22は、後側のガラスパネル23と遊技領域形成体80aの前面との隙間が遊技球の直径よりも僅かに大きくなるように、すなわち遊技領域PEを流下する遊技球が同遊技領域PEの同一箇所にて前後に並ばないように配置されている。これにより、遊技領域PEでの球詰まりを抑制している。
以下、図6~図8に基づき遊技盤ユニット80(特に遊技領域形成体80aの遊技領域PEに配された各種構成)について説明する。図6は遊技盤ユニット80の正面図、図7は遊技盤ユニット80を後方から見た斜視図である。
遊技領域形成体80aには、自身の厚さ方向(前後方向)に貫通する大小複数の開口が形成されている。図6に示すように、各開口には、一般入賞口81、可変入賞装置82、作動口83a,83b、スルーゲート84等がそれぞれ配設されている。一般入賞口81、可変入賞装置82及び作動口83a,83bに遊技球が入ると、それら遊技球が各入球部に対応して設けられた検知センサ(図示略)により検知され、その検知結果に基づいて所定数の賞球(遊技球の払い出し)等の特典が遊技者に付与される。その他に、遊技領域形成体80aの最下部にはアウト口89が設けられており、各種入球部等に入らなかった遊技球はアウト口89を通って遊技領域PEから排出される。以下の説明では、アウト口89への遊技球の入球と明確に区別するために、一般入賞口81、可変入賞装置82、作動口83a,83bへの遊技球の入球を「入賞」とも表現する。
また、遊技領域形成体80aには、遊技球の流下経路を適宜分散,調整等するために多数の釘部材93が植設されているとともに、風車94等の各種部材(役物)が配設されている。これら釘部材93や風車94等の各種構成によって遊技球の流下経路が分化され、上述した一般入賞口81等への入賞が適度な確率で発生するように調整されている。
遊技領域形成体80aの中央には中央開口85が形成されており、この中央開口85を遊技領域形成体80aの背面側から覆うようにして透明な開口カバー86が取り付けられている。この中央開口85の背後には、背面ブロック80bに属する可変表示ユニット252等が位置しており、遊技機前方から当該中央開口85(開口カバー86)を通じて可変表示ユニット252等を視認可能となっている。なお、図6においては説明の便宜上、開口カバー86を二点鎖線によって表示し、可変表示ユニット252が視認可能な状態を示している。
中央開口85の周辺に作動口83a,83bやスルーゲート84等が配設されている。作動口83a,83bは、可変表示ユニット252の下方に配設された上作動口83aと、上作動口83aの直下に配設された下作動口83bとによって構成されており、特に下作動口(抽選契機入球部)83bには、開閉式の入球補助装置(入球補助手段)又は開閉部材(開閉手段)としての電動役物91が設けられている。電動役物91は、可動片と同可動片を駆動させるソレノイド式の駆動部とを有してなり、可動片の位置が駆動部によって変更されることにより、下作動口83bへの入球が可能又は容易となる開状態(補助状態)と、同入球が不可又は困難となる閉状態(非補助状態)とに切替可能となっている。
遊技領域PEにおいてこの下作動口83bよりも上流側(詳しくは可変表示ユニット252の側方)となる位置には上記スルーゲート84が配置されており、遊技球のスルーゲート84の通過をトリガとした抽選にて当選となった場合には、電動役物91が所定時間だけ閉状態から開状態に切り替えられることとなる。
なお、上作動口83aへの入球が発生した場合には3個の遊技球の払出が実行され、下作動口83bへの入球が発生した場合には4個の遊技球の払出が実行されるが、遊技球の払出個数は上記のものに限定されることはない。但し、例えば上作動口83aに対する下作動口83bの有利性を高める上では、上作動口83aに係る払出個数よりも下作動口83bに係る払出個数を多く設定することが好ましい。
可変入賞装置(特別入球装置又は特別入球手段)82には、遊技領域形成体80aの背面側へと通じる大入賞口が形成されているとともに、当該大入賞口を開閉する開閉部材(開閉手段)としての開閉扉が設けられている。開閉扉は、遊技球の入球が可能又は容易となる開状態(補助状態)と、同入球が不可又は困難となる閉状態(非補助状態)とに切替可能となっている。また、同開閉扉は、遊技領域形成体80aの背面側に設けられた可変入賞駆動部(詳しくはソレノイド)と連結されており、通常時においては開閉扉は閉状態のまま維持され、内部抽選において開閉実行モード(開閉実行状態)への移行に当選した場合に(大当たり:通常の遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態への移行結果となった場合に)開状態に切り替えられるようになっている。
ここで、開閉実行モードとは、大当たり当選となった場合に移行することとなるモードである。当該開閉実行モードにおける可変入賞装置82の開放態様としては、例えば所定時間(例えば30sec)の経過又は所定個数(例えば10個)の入賞を1ラウンドとして、複数ラウンド(例えば4,8,16ラウンド)を上限とした開閉扉の開放が繰り返されるように設定されている。
ここで、可変表示ユニット252について補足説明する。可変表示ユニット252は、作動口83a,83bへの入賞をトリガとして図柄を可変表示(変動表示)する図柄表示装置253を有している。図柄表示装置253は、液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されており、後述する表示制御装置によりその表示内容が制御される。図柄表示装置253の表示画面253aにおいては、例えば上、中及び下に並べて図柄が表示され、これらの図柄が左右方向にスクロールされるようにして変動表示されるようになっている。そして、大当たりに当選した場合には、予め設定されている有効ライン上に所定の組み合わせの図柄が停止表示(確定表示)され、上記開閉実行モード(特別遊技状態又は大当たり)に移行することとなる。なお、図柄表示装置253については必ずしも液晶表示装置である必要はなく、ドットマトリクスや7セグタイプの表示装置であってもよい。
遊技領域形成体80aには、中央開口85を囲むようにしてセンターフレーム95が設けられている。センターフレーム95は、遊技領域形成体80a(詳しくは板体)に対してその前面側から固定されており、このように固定された状態では遊技領域形成体80aの前面から起立した状態となることで当該センターフレーム95と上記ガラスユニット22との間の隙間寸法が遊技球の直径寸法よりも小さくなるように構成されている。これにより、遊技領域PEを流下する遊技球が図柄表示装置253に衝突することが回避され、且つ遊技領域PEを流下する遊技球の流下経路が可変表示ユニット252(詳しくはセンターフレーム95)を右側から迂回するルートと、左側から迂回するルートに大別されている。
センターフレーム95の下部を構成している枠部の上面には、遊技球が左右に転動可能なステージ部が形成されている。センターフレーム95の左右の左枠部に形成された流入口から流入した遊技球は、同じくセンターフレーム95に形成されたワープ通路を通じてステージ部上に排出される。ステージ部については、当該ステージ部に到達した遊技球が比較的上作動口83aへと流入しやすくなるように構成されており、このステージ部上での遊技球の動きに対する遊技者の注目度向上に貢献している。
ここで、本実施の形態においては上述したように透明な開口カバー86によって中央開口85を覆っており、ステージ部上に到達した遊技球が背面ブロック80b(可変表示ユニット252)側へ移動しないように規制されている。
またセンターフレーム95の下部を構成している枠部の前面には、第1保留ランプ部98a及び第2保留ランプ部98bが設けられている。左側の第1保留ランプ部98aは、上作動口83aに対応しており遊技球が上作動口83aを通過した回数は最大4回まで保留され第1保留ランプ部98aの点灯によってその保留数が表示されるようになっている。右側の第2保留ランプ部98bは、下作動口83bに対応しており、遊技球が下作動口83bを通過した回数は最大4回まで保留され第2保留ランプ部98bの点灯によってその保留数が表示されるようになっている。
作動口83a,83bは、中央開口85(可変表示ユニット252)寄りとなる位置に配置されている。作動口83a,83bへの入賞をトリガとして特別遊技状態に移行し得るため、遊技者は作動口83a,83bに入賞するか否かに注目するとともに、特別遊技状態に移行するか否かを把握するため図柄表示装置253に注目するものと考えられる。作動口83a,83bを可変表示ユニット252寄りに設けたことは、遊技者が注目したい箇所を可変表示ユニット252周辺に集中させるための工夫である。
遊技領域形成体80aにおける右側の端部(後述する遊技盤ユニット80の回動先端部)には後述する誘導レール100とともに遊技領域PEを区画形成する遊技領域区画部材99が配設されている。遊技領域区画部材99には、主表示ユニット87や誘導レール100に沿って飛翔した遊技球が衝突するストッパ部材が配設されている。ストッパ部材は誘導レール100の先端付近に配置された緩衝部材であり、当該ストッパ部材に衝突した遊技球はその勢いが弱められた後、遊技領域PEを流下することとなる。つまり、ストッパ部材には衝突した遊技球の勢いを弱める減勢機能が付与されている。
ここで、主表示ユニット87について補足説明する。主表示ユニット87は遊技領域区画部材99に埋設されており、その一部がガラスユニット22と対向するように配置されている。この対向している部分には、所定の絵柄等が表示される主表示部が設けられている。主表示ユニット87については、後述する主制御装置に電気的に接続されており、主表示部の表示内容は当該主制御装置によって制御される構成となっている。
主表示部は、上作動口83aへの入賞に基づいた抽選結果を表示する上作動口用表示部と、下作動口83bへの入賞に基づいて行われた抽選結果を表示する下作動口用表示部とを有してなる。上作動口用表示部及び下作動口用表示部においては、複数の発光部(LED)が組み合わされてなり、発光対象となるLEDを切り替えることで絵柄を変動表示させることが可能となっている。
上作動口用表示部では、上作動口83aへの入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、上作動口83aへの入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が明示される。上作動口83aへの入賞に基づく内部抽選の結果が開閉実行モードへの移行に対応した当選結果であった場合には、上作動口用表示部にて変動表示が停止され、停止結果として所定の絵柄が表示された後に、上記開閉実行モードへ移行される。
下作動口用表示部では、下作動口83bへの入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、下作動口83bへの入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が明示される。下作動口83bへの入賞に基づく内部抽選の結果が大当たりに対応した当選結果であった場合には、下作動口用表示部にて変動表示が停止され、停止結果として所定の絵柄が表示された後に、その結果に応じて上記開閉実行モードへ移行される。
ここで、いずれかの作動口83a,83bへの入賞に基づいて、対応する作動口用表示部にて絵柄の変動表示が開始され、抽選結果に対応する絵柄が停止表示された後、当該絵柄が停止表示されたまま所定の停止表示時間(停止表示期間又は確定表示時間)が経過するまで(確定表示が終了するまで)が遊技回の1回に相当する。但し、遊技回の1回は、上記の内容に限定されることはなく、例えば、単一の表示領域が設けられ、いずれの作動口83a,83bへの入賞が発生したとしてもその単一の表示領域にて変動表示が行われる構成においては、当該単一の表示領域にて変動表示が開始され、所定の停止結果を表示した状態で上記変動表示が停止された後確定表示が終了するまでを遊技回の1回とすることも可能である。
本実施の形態においては遊技球が上作動口83a及び下作動口83bに入賞した回数は最大4回まで各々保留される構成が採用されており、主表示ユニット87の主表示部には各作動口83a,83bに対応した保留個数(保留数)を表示する上作動口用保留数表示部及び下作動口用保留数表示部が設けられている。
また、主表示ユニット87の主表示部には上記両表示部以外に、スルーゲート84への入賞に基づいた抽選結果を表示するスルーゲート用表示部が併設されている。スルーゲート用表示部では、スルーゲート84への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、スルーゲート84への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が明示される。スルーゲート84への入賞に基づく内部抽選の結果が電役開放状態への移行に対応した当選結果であった場合には、スルーゲート用表示部にて所定の停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、電役開放状態へ移行する。電役開放状態では、下作動口83bに設けられた上記電動役物91が所定の態様で開放される。
更に、本実施の形態においては遊技球がスルーゲート84を通過した回数は最大4回まで保留される構成が採用されているが、主表示ユニット87の主表示部にはその保留個数を表示する保留数用表示部が設けられている。
以上詳述した主表示部については、前扉枠14のガラスユニット22を通じてパチンコ機10前方から視認可能となっているとともに、これら各種表示部の前方を遊技球が移動することが回避されているため、その視認性が担保されている。
再び図5を用いて内枠13の構成について説明すれば、内枠ベース体50における遊技盤ユニット80の下方には、上記遊技球発射ハンドル41の操作に基づいて遊技領域PEへ遊技球を発射する遊技球発射機構110が設けられている。
(遊技球発射機構110)
遊技球発射機構110は、所定の発射待機位置に配置された遊技球を打ち出すソレノイド111と、同ソレノイド111によって打ち出された遊技球の発射方向を規定する発射レール112と、上記発射待機位置に遊技球を供給する球送装置113と、それら各種構成111~113が装着されているベースプレート114とを主要な構成として備えており、同ベースプレート114が内枠ベース体50に固定されることで、同内枠ベース体50に対して一体化されている。
発射レール112は、遊技領域形成体80a側に向けて上り傾斜となるように、斜めに傾いた状態でベースプレート114に固定されている。発射レール112には断面略V字状の溝部が形成されており、その溝状部分に遊技球が嵌ることにより当該遊技球の前後位置が規定されるように構成されている。
発射レール112の下流側の端部(すなわち下端部)寄りとなる位置には、球送装置113から供給された遊技球を上述した発射待機位置に留める球ストッパが配されている。球ストッパよりも更に下流側となる位置に、上記ソレノイド111が配置されている。
ソレノイド111は、後述する電源・発射制御装置に対して電気的に接続されている。その電源・発射制御装置からの電気的な信号の出力に基づいてソレノイド111の出力軸が伸縮方向に往復動することにより、発射待機位置に置かれた遊技球が遊技領域形成体80a側、詳しくは遊技領域形成体80aに装着された誘導レール100に向けて打ち出される。
誘導レール100は、遊技領域形成体80a(詳しくは板体の前面)に固定された遊技領域区画部材99とともに遊技領域PEを同遊技領域PEの外形が略円形状となるように区画形成している。また、誘導レール100は、遊技球の直径よりも大きな隙間を隔てて対峙するように配置された内レール101及び外レール102からなり、それら両レール101,102によって一条の誘導通路103が区画形成されている。誘導通路103は、発射レール112の先端側(斜め下方)に開放された入口部分104と、遊技領域PEの上部に位置する出口部分105とを有している。ソレノイド111の動作に基づいて発射された遊技球は、発射レール112→誘導レール100(入口部分104→出口部分105)の順に移動することにより遊技領域PEに導かれる。なお、遊技領域形成体80aにおいて出口部分105の先側、詳しくは内レール101の先端付近には、遊技領域PEに到達した遊技球の同誘導通路103内への逆戻りを防止する逆戻り防止部材106が取り付けられており、先んじて遊技領域PEに至った遊技球によって後続する遊技球の打ち出しが妨げられることを抑制している。
誘導レール100を構成している各レール101,102は、遊技領域PEの略中央部分を中心とする円弧状をなしている。このため、誘導通路103を通過する遊技球は、自身に発生する遠心力により外レール102に沿って、すなわち外レール102に接触したまま移動(摺動又は転動)しやすくなっている。つまり、遊技領域PEへと遊技球を届けるようにして遊技球を発射した場合には誘導通路103において外レール102に沿った領域が実質的に遊技球が通過する通過領域(通過経路)を構成し、内レール101に沿う領域については実質的に遊技球が通過しない領域となる。
同図5に示すように、誘導レール100及び発射レール112は、同誘導レール100の入口部分104と発射レール112の先端部分とが遊技領域形成体80aの下端縁を挟んで斜めに対峙するように配置されている。つまり、それら両レール100,112は、同誘導レール100の入口部分104と発射レール112の先端部分とが遊技領域形成体80aの下端縁近傍にて左右にずれるようにして配置されている。これにより両レール100,112を遊技領域形成体80aの下端縁に近づけつつ、誘導レール100の入口部分104と発射レール112との間には所定間隔の隙間を形成している。
このようにして形成された隙間よりも下側にはファール球通路が配設されている。ファール球通路は前扉枠14の通路形成ユニット45に一体成形されている。仮に遊技球発射機構110から発射された遊技球が遊技領域PEまで至らずファール球として誘導通路103内を逆戻りする場合には、それらファール球が上記隙間を介してファール球通路内に入ることとなる。ファール球通路は前扉側下皿通路に通じており、ファール球通路に入った遊技球は図1に示した下皿34に排出される。これにより、ファール球と次に発射される遊技球との干渉が抑制される。
遊技領域形成体80aの左端部には外レール102を側方から覆うようにしてレールカバー107が設けられている。遊技盤ユニット80については、製造時やメンテナンス作業時に単体で取り扱われることが多く、この際に外レール102が遊技台等に衝突し得る。レールカバー107はこのような事情に鑑みて搭載された部材であり、外レール102が上記要因等によって変形することを防止する保護機能が付与されている。
内枠ベース体50において発射レール112の左方(詳しくは前扉枠14を支持している側)には内枠ベース体50を前後方向に貫通する貫通孔が形成されており、この貫通孔に通路形成部材121が配設されている。通路形成部材121は、内枠ベース体50に対してネジ止めされており、本体側上皿通路122と本体側下皿通路123とを有している。それら本体側上皿通路122及び本体側下皿通路123の上流側は、後述する遊技球分配部に通じている。また、通路形成部材121の下方には前扉枠14に取り付けられた通路形成ユニットの受口部が入り込んでおり、本体側上皿通路122の下方には前扉側上皿通路が配置され、本体側下皿通路123の下方には前扉側上皿通路が配置されている。
内枠ベース体50において通路形成部材121の下方には、本体側上皿通路122及び本体側下皿通路123を開閉する開閉部材124が取り付けられている。開閉部材124は本体側上皿通路122及び本体側下皿通路123を閉鎖する前方位置に付勢されており、前扉枠14が開放された場合には、この付勢力によって各開閉部材124が閉状態となることで、各通路122,123からの遊技球の脱落が回避されることとなる。これに対し、前扉枠14を閉じた状態では、前扉枠14の通路形成ユニット45に設けられた受口部により付勢力に抗して開閉部材124が押し開けられる。この状態では、本体側上皿通路122と前扉側上皿通路とが連通し、さらに本体側下皿通路123と前扉側下皿通路とが連通する。
次に、図7及び図8に基づき内枠13(内枠ベース体50及び遊技盤ユニット80)の背面構成について説明する。図8は内枠13の背面図である。
図8に示すように内枠ベース体50の背面における回動基端側(図8の右側)には、軸受け金具132が取り付けられている。軸受け金具132には、上下に離間させて軸受け部133が形成されており、これら軸受け部133により内枠13に対して裏パックユニット15が回動可能に取り付けられている。また、内枠ベース体50の背面には、裏パックユニット15を閉じた状態で同内枠ベース体50に固定するための固定レバー134が複数設けられている。
既に説明したように内枠ベース体50における収容凹部(遊技盤収容部)51の底部分には内枠ベース体50の厚さ方向に貫通し同内枠ベース体50の背面側に開放された窓孔52が形成されており、その窓孔52が収容凹部51に収容された遊技盤ユニット80によって内枠13の正面側から覆われている。遊技盤ユニット80(背面ブロック80b)の背面には制御装置等の各種構成が搭載されており、それら各種構成は窓孔52を通じて内枠13の背側に露出した状態となっている。ここで、遊技盤ユニット80の背面の構成について説明する。
既に説明したように遊技領域形成体80aの背面には、背面ブロック80bが取り付けられている。背面ブロック80bは、遊技領域形成体80a側に開放された略箱状のベース体251を有してなり、このベース体251が遊技領域形成体80aの背面に固定されることで、遊技領域形成体80aと背面ブロック80bとが一体化されている。
ベース体251の前面側は、可動式の演出機構や発光可能な装飾部材等の配置領域となっており、その背面側はそれら各種構成を制御する制御装置や上記可変表示ユニット252(図柄表示装置253)の配置領域となっている。
より具体的には、ベース体251の一部が内枠ベース体50の背面側に突出しており、その突出した部分に対して上述した図柄表示装置253(図6参照)と、その図柄表示装置253を駆動するための表示制御装置とが取り付けられている。これら図柄表示装置253及び表示制御装置は前後方向(内枠ベース体50の厚さ方向)に図柄表示装置が前側且つ表示制御装置が後側となるように重ねて配置されている。さらに、ベース体251の背面部には、表示制御装置の後方に位置するようにして報知・演出制御装置140が搭載されている。
報知・演出制御装置140は、後述する主制御装置からの指示に従い音声の出力やランプ表示、及び表示制御装置の制御を司る報知・演出制御基板を具備しており、報知・演出制御基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス141に収容されて構成されている。
報知・演出制御装置140の下方には、ベース体96を後方から覆うようにして主制御装置ユニット160が設けられている。主制御装置ユニット160は、遊技盤ユニット80(詳しくは背面ブロック80b)の背面に固定された合成樹脂製の取付台161と、その取付台161に搭載された主制御装置162とを有している。主制御装置162は、遊技の主たる制御を司る機能(主制御回路)と、電源を監視する機能(停電監視回路)とを有する主制御基板を具備しており、当該主制御基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス163に収容されて構成されている。
基板ボックス163は、略直方体形状のボックスベース(表ケース体)とこのボックスベースの開口部を覆うボックスカバー(裏ケース体)とを備えている。これらボックスベースとボックスカバーとは封印手段としてのボックス封印部164によって開封不能に連結され、これにより基板ボックス163が封印されている。ボックス封印部164は、基板ボックス163の短辺部に複数設けられ、そのうち少なくとも1つが用いられて封印処理が行われる。
ボックス封印部164はボックスベースとボックスカバーとを開封不能に結合する構成であれば任意の構成が適用できるが、ボックス封印部164を構成する係止孔部に係止ピンを挿入することでボックスベースとボックスカバーとが開封不能に結合されるようになっている。ボックス封印部164による封印処理は、その封印後の不正な開封を防止し、また万一不正開封が行われてもそのような事態を早期に且つ容易に発見可能とするものであって、一旦開封した後でも再度封印処理を行うこと自体は可能である。すなわち、複数のボックス封印部164のうち、少なくとも1つの係止孔部に係止ピンを挿入することにより封印処理が行われる。そして、収容した主制御基板の不具合発生の際や主制御基板の検査の際など基板ボックス163を開封する場合には、係止ピンが挿入されたボックス封印部と基板ボックス163本体との連結部分を切断する。これにより、基板ボックス163のボックスベースとボックスカバーとが分離され、内部の主制御基板を取り出すことができる。その後、再度封印処理する場合は他の係止孔部に係止ピンを挿入する。基板ボックス163の開封を行った旨の履歴を当該基板ボックス163に残しておけば、基板ボックス163を見ることで不正な開封が行われた旨が容易に発見できる。
基板ボックス163と取付台161とは台座封印部165によって開封不能に連結されている。詳しくは、台座封印部165は、ボックス封印部164と同様に係止孔部及び係止ピンを有しており、係止孔部に対して係止ピンが挿入されることで基板ボックス163と取付台161とが分離不能に結合されるようになっている。これにより、基板ボックス163の不正な取り外しが行われた場合に、その事実を把握しやすくなっている。
ベース体251の前面部において遊技領域形成体80aの背面下部と対向している部分には、前記一般入賞口81,可変入賞装置82、作動口83a,83bの遊技盤開口部に対応し且つ下流側で1カ所に集合する回収通路(図示略)が形成されている。これにより、一般入賞口81等に入賞した遊技球は何れも回収通路を介して遊技盤ユニット80の下方に集合する構成となっている。つまり、ベース体251には各種入賞口に入賞した遊技球を回収する機能が付与されている。
遊技盤ユニット80の下方には後述する排出通路が配されており、回収通路によって遊技盤ユニット80の下方に集合した遊技球は排出通路内に導出される。なお、アウト口89についても同様に排出通路に通じており、何れの入賞口にも入賞しなかった遊技球はアウト口89を介して排出通路内に導出される。
また、背面ブロック80bを構成するベース体251には、上述した各入球部用の検知センサとして、上記一般入賞口81に入賞した遊技球を検知する一般入賞口用検知センサと、作動口83a,83bに入った遊技球を検知する作動口用検知センサとが装着されており、それら各種検知センサによって入賞検知機構が構成されている。これら各種検知センサは主制御装置162に対して電気的に接続されており、各検知センサから検知情報(検知信号)が同主制御装置162に出力される構成となっている。
次に、図9及び図10に基づき裏パックユニット15について説明する。図9はパチンコ機10の背面図、図10は裏パックユニット15の正面図である。
図9に示すように、内枠13は裏パックユニット15によって後方から覆われている。裏パックユニット15は、裏パックユニット15の本体部としての裏パック201を備えており、当該裏パック201に対して、払出機構部202、排出通路盤及び制御装置集合ユニット204が取り付けられている。
裏パック201は、透明性を有する合成樹脂により成形されており、図10に示すように払出機構部202等が取り付けられるベース部211と、パチンコ機10後方に突出し略直方体形状をなす保護カバー部212とを有してなる。保護カバー部212は左右側面及び上面が閉鎖され且つ下面のみが開放された形状をなし、少なくとも可変表示ユニット252を囲むのに十分な大きさを有する(図9参照)。
ベース部211の上部には、外部出力端子板213が設けられている。外部出力端子板213には各種の出力端子が設けられており、それら出力端子に遊技ホール側の管理制御装置(ホールコンピュータHC)とパチンコ機10とを繋ぐ配線WH1が接続されている。パチンコ機10の外部出力端子板213(出力端子)から出力された各種信号は、配線WH1を通じてホールコンピュータHCに伝わり、ホールコンピュータHCではこれら各種信号に基づいてパチンコ機10の状態や遊技状況等を把握する構成となっている。
また、図10に示すように、ベース部211にはパチンコ機10後方からみて右端部に上下一対の掛止ピン214が設けられており、掛止ピン214を内枠13に設けられた前記軸受け部133に挿通させることで、裏パックユニット15が内枠13に対して回動可能に支持されている。ベース部211には、内枠13に設けられた固定レバー134が挿通される複数の挿通部が形成されており、固定レバー134が挿通部に挿通された状態にてベース部211に後方から当接することにより内枠13に対して裏パックユニット15が固定されている。
ベース部211には、保護カバー部212を迂回するようにして払出機構部202が配設されている。払出機構部202には、裏パック201の最上部に配されているとともに上方に開口したタンク221が設けられており、遊技ホールの島設備から供給される遊技球がそのタンク221に逐次補給される。タンク221の側方には、下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール222が連結され、タンクレール222の下流側には上下方向に延びるケースレール223が連結されている。ケースレール223の最下流部には払出装置224が設けられている。払出装置224より払い出された遊技球は、当該払出装置224の下流側に設けられた図示しない払出通路を通じて、裏パック201のベース部211に設けられた遊技球分配部225に供給される。
遊技球分配部225は、払出装置224より払い出された遊技球を上皿33、下皿34又は後述する排出通路の何れかに振り分けるための機能を有し、内側の開口部が上述した本体側上皿通路122及び前扉側上皿通路を介して上皿33に通じ、外側の開口部が本体側下皿通路123及び前扉側下皿通路を介して下皿34に通じるように形成されている。
ベース部211の下端部には、当該下端部を前後に挟むようにして排出通路盤及び制御装置集合ユニット204が取り付けられている。排出通路盤には、制御装置集合ユニット204と対向する面に後方に開放された排出通路が形成されており、当該排出通路の開放部は制御装置集合ユニット204によって塞がれている。排出通路は、遊技ホールの島設備等へ遊技球を排出するように形成されており、上述した回収通路等から排出通路に導出された遊技球は当該排出通路を通ることでパチンコ機10外部に排出される。
制御装置集合ユニット204は、横長形状をなす取付台241を有し、取付台241に払出制御装置242と電源・発射制御装置243とが搭載されている。これら払出制御装置242と電源・発射制御装置243とは、払出制御装置242がパチンコ機10後方となるように前後に重ねて配置されている。
払出制御装置242においては基板ボックス244内に払出装置224を制御する払出制御基板が収容されており、当該払出制御基板に設けられた状態復帰スイッチ245が基板ボックス244外に突出している。例えば、払出装置224における球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチ245が押されると、球詰まりの解消が図られるようになっている。
電源・発射制御装置243は、基板ボックス246内に電源・発射制御基板が収容されている。電源・発射制御基板により、各種制御装置等で要する所定の電源が生成されて出力され、さらに遊技者による遊技球発射ハンドル41の操作に伴う遊技球の打ち出しの制御が行われる。具体的には、遊技球発射機構110を構成しているソレノイド111の駆動制御や球送装置113の駆動制御が実行される。
また、電源・発射制御装置243には電源スイッチ247が設けられている。電源スイッチ247を操作することにより、パチンコ機10の電源を投入状態(オン状態)又は遮断状態(オフ状態)に切り替え可能となっている。
ここで、本パチンコ機10は各種データの記憶保持機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰の際には停電時の状態に復帰できるようになっている。例えば遊技ホールの営業終了の場合のように通常手順で電源を遮断すると遮断前の状態が記憶保持される。一方、主制御装置162に設けられたRAM消去スイッチ166を押しながら電源を投入すると、RAMデータが初期化されるようになっている。
これら各種スイッチについては、遊技機主部12(内枠13)を開放して内枠13の背面部を露出させることで遊技機正面側から操作可能となる。一方で、上記施錠装置75によって遊技機主部12の開放が規制されている状態では、遊技機正面側からそれら各種スイッチを操作することができない。つまり、上記各種スイッチについては遊技機主部12を閉じた状態では操作されにくくなっており、施錠装置75用のキーを所有していないもの(例えば不正行為者)による遊技機正面側からの操作を困難なものとしている。
(パチンコ機10の電気的構成)
次に、図11のブロックを参照してパチンコ機10の電気的構成について説明する。
主制御装置162に設けられた主制御基板401には、MPU402が搭載されている。MPU402は、当該MPU402により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM403と、そのROM403内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM404と、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路、乱数発生器としての各種カウンタ回路などが内蔵された素子である。なお、MPU402が有する機能の一部、例えば、ROM403の機能やRAM404の機能などを別の素子として有する構成としてもよい。
MPU402には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU402の入力側には、主制御装置162に設けられた停電監視基板405、払出制御装置242及び各種検知センサなどが接続されている。停電監視基板405には電源・発射制御装置243が接続されており、MPU402には停電監視基板405を介して電力が供給される。
各種検知センサの一部として、一般入賞口81への入球(入賞)を検知する入球検知センサ391a、可変入賞装置82への入球(入賞)を検知する入球検知センサ391b、可変入賞装置82(大入賞口)への入球(入賞)を検知する入球検知センサ391c、上作動口83aへの入球(入賞)を検知する入球検知センサ391d、下作動口83bへの入球(入賞)を検知する入球検知センサ391e、スルーゲート84への入球(入賞)を検知する入球検知センサ391fが接続されており、主制御装置162のMPU402において各入球部への入賞判定(入球判定)が行われる。また、MPU402では、上作動口83a及び下作動口83bへの入賞に基づいて大当たり発生抽選を実行するとともに、スルーゲート84への入賞に基づいてサポート発生抽選を実行する。
MPU402の出力側には、停電監視基板405、払出制御装置242及び報知・演出制御装置140が接続されている。払出制御装置242には、例えば、上述した作動口83a,83b等の入賞対応入球部への入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが出力される。この場合、賞球コマンドの出力に際しては、ROM403のコマンド情報記憶エリア425が参照される。そして、一般入賞口81への入賞を特定した場合には10個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力され、可変入賞装置82への入賞を特定した場合には15個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力され、上作動口83aへの入賞を特定した場合には3個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力され、下作動口83bへの入賞を特定した場合には4個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力される。
報知・演出制御装置140には、主制御装置162から変動開始コマンド、種別コマンド、変動終了コマンド、オープニングコマンド及びエンディングコマンドなどの各種コマンドが出力される。この場合、これら各種コマンドの出力に際しては、ROM403のコマンド情報記憶エリア425が参照される。これら各種コマンドの詳細については、後に説明する。なお、上記各コマンドは、所定のバイト数の情報として構成されており、当該所定のバイト数の情報として各種情報が含まれている。
また、MPU402の出力側には、可変入賞装置82の開閉体(例えばシャッタ部材88)を開閉動作させる可変入賞駆動部、下作動口83bの電動役物91を開閉動作させる電動役物駆動部及び主表示ユニット87が接続されている。主制御基板401には各種ドライバ回路が設けられており、当該ドライバ回路を通じてMPU402は各種駆動部の駆動制御を実行する。
つまり、開閉実行モードにおいては可変入賞装置82が開閉されるように、MPU402において可変入賞駆動部の駆動制御が実行される。また、電動役物91のサポート抽選に当選した場合には、電動役物91が開閉されるように、MPU402において電動役物駆動部の駆動制御が実行される。また、MPU402によって主表示ユニット87の主表示部の表示制御が実行される。
さらには、MPU402の出力側に外部出力端子板213が接続されており、この外部出力端子板213を通じて遊技ホール側の管理制御装置(ホールコンピュータHC)に対して各種入球部への入球情報や大当たり等の抽選結果に関する情報が出力される。これにより、ホールコンピュータHCにてパチンコ機10の状態や遊技状況等を把握することが可能となっている。
停電監視基板405は主制御基板401と電源・発射制御装置243とを中継しており、同停電監視基板405には電源・発射制御装置243から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視する機能が付与されている。払出制御装置242は、主制御装置162から入力した賞球コマンドに基づいて、払出装置224により賞球や貸し球の払出制御を行うものである。
電源・発射制御装置243は、例えば、遊技場等における商用電源(外部電源)に接続されている。そして、その商用電源から供給される外部電力に基づいて主制御基板401や払出制御装置242等に対して各々に必要な動作電力を生成するとともに、その生成した動作電力を所定の電力経路を通じて供給する。また、電源・発射制御装置243は、遊技球発射機構110の発射制御を担うものであり、遊技球発射機構110は所定の発射条件が整っている場合に駆動される。
報知・演出制御装置140には、MPU442が搭載された報知・演出制御基板441が設けられている。MPU442には、当該MPU442により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM443と、そのROM443内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM444と、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路等の各種回路等が内蔵されている。なお、MPU442に対してROM443及びRAM444が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。報知・演出制御装置140のMPU442は、主制御装置162から入力された各種コマンドに基づいて、前扉枠14に設けられたランプ部26~28やスピーカ部29を駆動制御するとともに、表示制御装置410を制御するものである。
表示制御装置410では、報知・演出制御装置140から入力したコマンドに基づいて、図柄表示装置253の表示制御を実行する。この場合に、報知・演出制御装置140では、主制御装置162から入力した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置253における図柄の変動表示態様(例えばリーチ発生の有無及びリーチ演出の内容等)や図柄の停止表示態様(変動表示の終了に伴い最終的に停止表示させる図柄の組み合わせの種類)を決定する。
ここで、各遊技回の図柄の変動表示に係る構成及び同変動表示の内容について説明する。なお、以下の説明においては適宜図12及び図13を参照する。図12及び図13は図柄表示装置253の表示画面253aにおける表示内容を説明するための概略図である。
表示制御装置410にはキャラクタROMが設けられている。当該キャラクタROMには、「1」~「9」の数字が付された9種類の主図柄のデータ(図12(a)~(i)参照)と、数字が付されていない副図柄のデータ(図12(j)参照)とが予め記憶されている。
図13(a)に示すように、図柄表示装置253の表示画面253aには、上段・中段・下段の3つの図柄列Z1,Z2,Z3が設定されている。各図柄列Z1~Z3は、主図柄と副図柄が所定の順序で配列されて構成されている。そして、表示画面253aでは、これら各図柄列Z1~Z3の図柄が周期性をもって所定の向き(具体的には、右から左)にスクロールするように変動表示される。
上図柄列Z1には、「1」~「9」の9種類の主図柄が数字の降順に配列されるとともに、各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。下図柄列Z3には、「1」~「9」の9種類の主図柄が数字の昇順に配列されるとともに、各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。つまり、上図柄列Z1と下図柄列Z3は18個の図柄により構成されている。これに対し、中図柄列Z2には、数字の昇順に「1」~「9」の9種類の主図柄が配列された上で「9」の主図柄と「1」の主図柄との間に「4」の主図柄が付加的に配列され、これら各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。つまり、中図柄列Z2に限っては、10個の主図柄が配されて20個の図柄により構成されている。
また、図13(b)に示すように、表示画面253aは、図柄列毎に3個の図柄が停止表示されるようになっており、結果として3×3の計9個の図柄が停止表示されるようになっている。また、表示画面253aには、5つの有効ライン、すなわち左ラインL1、中ラインL2、右ラインL3、右下がりラインL4、右上がりラインL5が設定されている。そして、上図柄列Z1→下図柄列Z3→中図柄列Z2の順に変動表示が停止し、いずれかの有効ラインに所定の図柄の組み合わせ(例えば同一の数字が付された図柄の組み合わせ)が形成された状態で全図柄列Z1~Z3の変動表示が終了すれば、通常大当たり結果又は確変大当たり結果の発生として大当たり動画が表示されるようになっている。
なお、上記のように各図柄列の変動表示が停止されることに鑑みれば、上図柄列Z1を第1図柄列(又は第1絵柄列)、下図柄列Z3を第2図柄列(又は第2絵柄列)、中図柄列Z2を第3図柄列(又は第3絵柄列)と称することができる。
上記各主図柄のうち、奇数番号(1,3,5,7,9)が付された主図柄は「特定図柄」に相当し、確変大当たり結果が発生する場合には、例えば同一の特定図柄の組み合わせが停止表示される。また、偶数番号(2,4,6,8)が付された主図柄は「非特定図柄」に相当し、通常大当たり結果が発生する場合には、例えば同一の非特定図柄の組み合わせが停止表示される。
なお、図柄表示装置253における図柄の変動表示の態様は上記のものに限定されることはなく任意であり、図柄列の数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数などは適宜変更可能である。例えば、複数の図柄列を横並びとなるように設定し、図柄列における図柄の変動表示の方向を縦方向に設定してもよい。
(各種カウンタについて)
次に、上記の如く構成されたパチンコ機10の動作について説明する。
主制御装置162のMPU402は、遊技に際し各種カウンタ情報を用いて、大当たり発生抽選、主表示ユニット87(主表示部)の表示の設定、図柄表示装置253の図柄表示の設定などを行うこととしており、具体的には、図14に示すように、大当たり発生の抽選に使用する当たり乱数カウンタC1と、確変大当たり結果や通常大当たり結果等の大当たり種別を判定する際に使用する当たり種別カウンタC2と、図柄表示装置253が外れ変動する際のリーチ抽選に使用するリーチ乱数カウンタC3と、当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する乱数初期値カウンタCINIと、主表示ユニット87の作動口用表示部及び図柄表示装置253における変動表示時間を決定する変動種別カウンタCSとを用いることとしている。さらに、下作動口83bの電動役物91を電役開放状態とするか否かの抽選に使用する電動役物開放カウンタC4を用いることとしている。
各カウンタC1~C3,CINI,CS,C4は、その更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは短時間間隔で更新され、その更新値がRAM404の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファ431に適宜格納される。RAM404には、上作動口用保留エリアRaと、下作動口用保留エリアRbと、実行エリアAEと、総保留数記憶領域とよりなる保留球格納エリア432が設けられている。そして、この保留球格納エリア432に、上作動口83a又は下作動口83bへの遊技球の入賞履歴に合わせて、当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各値が時系列的に格納されるようになっている。
各カウンタについて詳しくは、当たり乱数カウンタC1は、例えば0~599の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり599)に達した後0に戻る構成となっている。特に当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0~599)。当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、遊技球が上作動口83a又は下作動口83bに入賞したタイミングでRAM404の保留球格納エリア432に格納される。より詳しくは、上作動口83aに遊技球が入賞したタイミングでRAM404の上作動口用保留エリアRaに格納され、下作動口83bに遊技球が入賞したタイミングでRAM404の下作動口用保留エリアRbに格納される。
大当たり当選となる乱数の値は、ROM403における当否情報群記憶手段としての当否テーブル記憶エリア421に当否テーブル(当否情報群)として記憶されている。図15に示すように、当否テーブルとしては、低確率モード用の当否テーブル(低確率用当否情報群)と、高確率モード用の当否テーブル(高確率用当否情報群)とが設定されている。つまり、本パチンコ機10は、当否抽選手段における抽選モードとして、低確率モード(低確率状態)と高確率モード(高確率状態)とが設定されている。
上記抽選に際して低確率モード用の当否テーブル(図15(a))が参照されることとなる遊技状態下では、大当たり当選となる乱数の値(すなわち、当選情報)は「7」,「307」,「507」の3個である。つまり「0~599」の当たり乱数カウンタC1の値のうち「7」,「307」,「507」が大当たり結果に対応している。一方、上記抽選に際して高確率モード用の当否テーブル(図15(b))が参照されることとなる遊技状態下では、大当たり当選となる乱数の値(すなわち、当選情報)は「7」,「36」,「107」,「307」・・・「407」,「507」.「598」の30個である。つまり「0~599」の当たり乱数カウンタC1の値のうち「7」,「36」,「107」,「307」・・・「407」,「507」,「598」が大当たり結果に対応している。因みに、低確率モードよりも高確率モードの方の当選確率が高くなるのであれば、上記当選となる乱数の数及び値は任意である。
なお、各抽選モードにおいて、大当たり当選となる乱数の値以外は、抽選結果が外れ結果となる。
当たり種別カウンタC2は、0~29の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり29)に達した後0に戻る構成となっている。ここで、本実施の形態では、複数の大当たり結果が設定されている。これら複数の大当たり結果は、(1)開閉実行モード終了後の当否抽選手段における抽選モード、(2)開閉実行モード終了後の電動役物91によるサポートモードという2つの条件に差異が設けられている。
下作動口83bの電動役物91におけるサポートモードとしては、遊技領域PEに対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、下作動口83bの電動役物91が単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、低頻度サポートモード(低頻度サポート状態又は低頻度ガイド状態)と高頻度サポートモード(高頻度サポート状態又は高頻度ガイド状態)とが設定されている。
具体的には、低頻度サポートモードと高頻度サポートモードとでは、電動役物開放カウンタC4を用いた電動役物開放抽選における電役開放状態当選となる確率は同一となっているが、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、電役開放状態当選となった際に電動役物91が開放状態となる回数が多く設定されており、さらに1回の開放時間が長く設定されている。この場合、高頻度サポートモードにおいて電役開放状態当選となり電動役物91の開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短く設定されている。さらにまた、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われる上で最低限確保される確保時間が短く設定されている。
上記のように高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも下作動口83bへの入賞が発生する確率が高くなる。換言すれば、低頻度サポートモードでは、下作動口83bよりも上作動口83aへの入賞が発生する確率が高くなるが、高頻度サポートモードでは、上作動口83aよりも下作動口83bへの入賞が発生する確率が高くなる。そして、下作動口83bへの入賞が発生した場合には、所定個数の遊技球の払出が実行されるため、高頻度サポートモードでは、遊技者は持ち球をあまり減らさないようにしながら遊技を行うことができる。
なお、高頻度サポートモードを低頻度サポートモードよりも単位時間当たりに電役開放状態となる頻度を高くする上での構成は、上記のものに限定されることはなく、例えば電動役物開放抽選における電役開放状態当選となる確率を高くする構成としてもよい。さらには、回数、開放時間及び当選確率のうち、いずれか1条件又は任意の組み合わせの条件を相違させることで、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとの設定を行う構成としてもよい。
当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、遊技球が、上作動口83a又は下作動口83bに入賞したタイミングでRAM404の保留球格納エリア432に格納される。より詳しくは、上作動口83aに遊技球が入賞したタイミングでRAM404の上作動口用保留エリアRaに格納され、下作動口83bに遊技球が入賞したタイミングでRAM404の下作動口用保留エリアRbに格納される。
当たり種別カウンタC2に対する遊技結果の振分先は、ROM403における振分情報群記憶手段としての振分テーブル記憶エリア422に振分テーブル(振分情報群)として記憶されている。ここで、振分テーブルの内容について図16の概略図を用いて説明する。振分テーブルとしては、図16(a)に示す上作動口用の振分テーブル(第1振分情報群)と、図16(b)に示す下作動口用の振分テーブル(第2振分情報群)とが設定されている。
上作動口用の振分テーブルでは、遊技結果の振分先として、8R確変大当たり結果(高確率対応特別遊技結果)、8R通常大当たり結果(低確率対応特別遊技結果)、4R確変大当たり結果(高確率対応遊技結果)、4R通常大当たり結果(低確率対応遊技結果)が設定されている。具体的には、上作動口用の振分テーブルでは、「0~29」の当たり種別カウンタC2の値のうち、「0~8」が8R確変大当たり結果に対応しており、「9~14」が8R通常大当たり結果に対応しており、「15~23」が4R確変大当たり結果に対応しており、「24~29」が4R通常大当たり結果に対応している。
下作動口用の振分テーブルでは、遊技結果の振分先として、16R確変大当たり結果(高確率対応特別遊技結果)、8R確変大当たり結果(高確率対応特別遊技結果)、8R通常大当たり結果(低確率対応特別遊技結果)が設定されている。具体的には、下作動口用の振分テーブルでは、「0~29」の当たり種別カウンタC2の値のうち、「0~5」が16R確変大当たり結果に対応しており、「6~17」が8R確変大当たり結果に対応しており、「18~29」が8R通常大当たり結果に対応している。
16R確変大当たり結果、8R確変大当たり結果及び4R確変大当たり結果は、開閉実行モードの終了後に抽選モードが高確率モードとなり且つサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たり結果である。図16(c)に示すように、この高頻度サポートモードは、次回大当たり結果となるまで継続され、開閉実行モードの開始に伴って低頻度サポートモードに移行する。
8R通常大当たり結果及び4R通常大当たり結果は、開閉実行モードの終了後に抽選モードが低確率モードとなり且つサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たり結果である。但し、図16(c)に示すように、この高頻度サポートモードは、当該高頻度サポートモード中に実行された遊技回数が終了基準回数(具体的には、100回)に達した場合又は当該終了基準回数到達前に大当たり結果となった場合(詳しくは開閉実行モードが開始された場合)に終了し、低頻度サポートモードに移行する。
以下の説明においては、低頻度サポートモード且つ低確率モード対応の通常遊技状態を「第1通常遊技状態」、高頻度サポートモード且つ低確率モード対応の通常遊技状態を「第2通常遊技状態」、高頻度サポートモード且つ高確率モード対応の通常遊技状態を「第3通常遊技状態」と称する。
リーチ乱数カウンタC3は、例えば0~238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり238)に達した後0に戻る構成となっている。リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、遊技球が上作動口83a又は下作動口83bに入賞したタイミングでRAM404の保留球格納エリア432に格納される。より詳しくは、上作動口83aに遊技球が入賞したタイミングでRAM404の上作動口用保留エリアRaに格納され、下作動口83bに遊技球が入賞したタイミングでRAM404の下作動口用保留エリアRbに格納される。そして、ROM403のリーチ用テーブル記憶エリアに記憶されたリーチ用テーブルに基づいてリーチを発生させるか否かを決定することとしている。
但し、開閉実行モードに移行する遊技回においては基本的に、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なくリーチ発生の決定を行う。なお、リーチ表示の発生に対応したリーチ乱数カウンタC3の数は、各遊技状態において同一となっているが、遊技状態に応じて各々個別に設定されるものであってもよい。例えば、サポートモードが高頻度サポートモードである場合の方が、低頻度サポートモードよりも、リーチ表示の発生に対応したリーチ乱数カウンタC3の数が多く設定された構成としてもよい。
ここで、リーチ表示(リーチ状態)とは、図柄(絵柄)の変動表示(又は可変表示)を行うことが可能な図柄表示装置253(表示画面253a)を備え、遊技結果が開閉実行モード対応の遊技結果となった遊技回では変動表示後の停止表示結果が特別表示結果となり得る遊技機において、図柄表示装置253における図柄(絵柄)の変動表示(又は可変表示)が開始されてから停止表示結果が導出表示される前段階で、前記特別表示結果となり易い変動表示状態であると遊技者に思わせるための表示状態をいう。
換言すれば、図柄表示装置253の表示画面253aに表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について図柄を停止表示させることで、開閉実行モードの発生に対応した図柄の組み合わせが成立する可能性があるリーチ図柄の組み合わせを表示し、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態のことである。
より具体的には、図柄の変動表示を終了させる前段階として、図柄表示装置253の表示画面253a内の予め設定された有効ライン上に、開閉実行モードの発生に対応した図柄の組み合わせが成立する可能性のあるリーチ図柄の組み合わせを停止表示させることによりリーチラインを形成させ、当該リーチラインが形成されている状況下において最終停止図柄列により図柄の変動表示を行うことである。
表示画面253aにおける表示内容について更に詳しく説明すると、最初に上図柄列において図柄の変動表示が終了され、さらに下図柄列において図柄の変動表示が終了された状態において、いずれかの有効ラインに当たり図柄の組み合わせを構成する数字が付された主図柄が停止表示されることでリーチラインが形成され、当該リーチラインが形成されている状況化において中図柄列にて図柄の変動表示が行われることでリーチ表示となる。そして、大当たり発生時には、リーチラインを形成している主図柄とともに当たり図柄の組み合わせを構成する数字が付された主図柄がリーチライン上に停止表示されるようにして中図柄列における図柄の変動表示が終了される。
また、リーチ表示には、上記のようにリーチ図柄の組み合わせを表示した状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチ図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示画面253aの略全体において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。また、リーチ表示が行われている場合又はリーチ表示の前に所定のキャラクタといった所定画像を用いた予告表示を行うか否かの決定を、リーチ乱数カウンタC3やその他のカウンタを用いて行うようにしてもよい。
なお、本実施の形態においては、リーチ表示(詳しくは後述するノーマルリーチ)が実行される一部の遊技回にて図柄の再変動表示が実行される場合がある。この再変動表示については、上・下・中の全ての図柄列を一時停止表示(一旦停止表示)させること(外れ結果に対応した図柄組合せを停止表示させること)であたかも確定表示へ移行させたように見せて、一時停止表示から確定表示と同じ期間が経過したタイミングで全ての図柄列を再度変動表示させた後、大当たり結果に対応する図柄組合せを停止表示させる態様となっている。
変動種別カウンタCSは、例えば0~198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり198)に達した後0に戻る構成となっている。変動種別カウンタCSは、主表示ユニット87(主表示部)の上作動口用表示部及び下作動口用表示部における変動表示時間と、図柄表示装置253における図柄の変動表示時間とをMPU402において決定する上で用いられる。変動種別カウンタCSは、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、上作動口用表示部及び下作動口用表示部における変動表示の開始時及び図柄表示装置253による図柄の変動開始時における変動パターン決定に際して変動種別カウンタCSのバッファ値が取得される。
電動役物開放カウンタC4は、例えば、0~250の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり250)に達した後0に戻る構成となっている。電動役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート84に遊技球が入賞したタイミングでRAM404の電役保留エリア433に格納される。そして、所定のタイミングにおいて、その格納された電動役物開放カウンタC4の値によって下作動口83bの電動役物91を開放状態に制御するか否かの抽選が行われる。例えば、C4=0~190であれば、電動役物91を開放状態に制御し、C4=191~250であれば、電動役物91を開放状態に制御しない。
既に説明したように、MPU402では、少なくとも変動種別カウンタCSのバッファ値を用いて、上作動口用表示部及び下作動口用表示部における変動表示時間が決定されるが、その決定に際してはROM403の変動表示時間テーブル記憶エリア423が用いられる。また、MPU402では、実行エリアAEに格納されている当たり乱数カウンタC1の値及び当たり種別カウンタC2の値を用いて、上作動口用表示部及び下作動口用表示部における停止結果が決定されるが、その決定に際してはROM403の停止結果テーブル記憶エリア424が用いられる。
(主制御装置162にて実行される各種処理について)
次に、主制御装置162内のMPU402にて各遊技回での遊技を進行させる上で実行されるタイマ割込み処理及び通常処理を説明する。なお、MPU402では、上記タイマ割込み処理及び通常処理の他に、電源投入に伴い起動されるメイン処理やNMI端子(ノンマスカブル端子)への停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理が実行されるが、これらの各種処理については説明を省略する。
(タイマ割込み処理)
先ず、図17のフローチャートを参照し、タイマ割込み処理について説明する。本処理はMPU402により定期的に(例えば2msec周期で)起動される。
ステップS101では、各種入賞検知センサ(例えば上記検知センサ391a~391f)の読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置162に接続されている各種入賞検知センサの状態を読み込み、当該入賞検知センサの状態を判定して検出情報(入賞検知情報)を保存する。
その後、ステップS102では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1インクリメントするとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際に0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM404の該当するバッファ領域に格納する。
続くステップS103では、当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び電動役物開放カウンタC4の更新を実行する。具体的には、当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び電動役物開放カウンタC4をそれぞれ1インクリメントするとともに、それらのカウンタ値が最大値に達した際それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1~C4の更新値を、RAM404の該当するバッファ領域に格納する。
続くステップS104では、スルーゲート84への入賞に伴うスルー用の入賞処理を実行する。スルー用の入賞処理では、RAM404の各種フラグ格納エリア435にスルーゲート用の入賞検知フラグが格納されているか否かを判定し、同フラグが格納されている場合には電役保留エリア433に記憶されている役物保留記憶数が4未満であることを条件として、前記ステップS103にて更新した電動役物開放カウンタC4の値を電役保留エリアに格納する。そして、各種フラグ格納エリア435にスルーゲート用の入賞検知フラグが格納されている場合には、同入賞検知フラグを消去して当該スルーゲート用の入賞処理を終了する。
ステップS104のスルーゲート用の入賞処理を実行した後はステップS105に進み、当該ステップS105にて作動口83a,83bへの入賞に伴う作動口用の入賞処理を実行し、本タイマ割込み処理を終了する。
(作動口用の入賞処理)
ここで、図18及び図19のフローチャートを参照して作動口用の入賞処理について説明する。
ステップS201では、遊技球が上作動口83aに入球(入賞)したか否かを判定する。遊技球が上作動口83aに入球したと判定した場合には、ステップS202に進み、払出制御装置242に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドをセットする。
続くステップS203では、上作動口83aに遊技球が入球した旨を示す情報を遊技ホール側のホールコンピュータHCに対して信号出力すべく外部信号設定処理を行う。これにより、上作動口83aへの入球が発生した旨がホールコンピュータHCにて把握される。その後、ステップS204では、当たり乱数カウンタC1や当たり種別カウンタC2等の各値を格納する情報取得処理を行い、本入賞処理を終了する。
一方、ステップS201にて遊技球が上作動口83aに入賞していないと判定した場合にはステップS205に進む。ステップS205では、遊技球が下作動口83bに入球(入賞)したか否かを判定する。遊技球が下作動口83bに入球したと判定した場合には、ステップS206に進み、払出制御装置242に遊技球を4個払い出させるための賞球コマンドをセットする。なお、ステップS202,S206にてセットした賞球コマンドは、後述する通常処理の外部出力処理S401にて払出制御装置242に対して送信される。
続くステップS207では、下作動口83bに遊技球が入球した旨を示す情報を遊技ホール側のホールコンピュータHCに対して信号出力すべく外部信号設定処理を行う。これにより、下作動口83bへの入球が発生した旨がホールコンピュータHCにて把握される。その後、ステップS204にて情報取得処理を行い、本入賞処理を終了する。
なお、ステップS201,S205の両処理にてそれぞれ否定判定をした場合、すなわち上作動口83a及び下作動口83bのいずれにも入球がなかった場合には、そのまま本入賞処理を終了する。
ここで、図19を参照して、ステップS204の情報取得処理について説明する。
(情報取得処理)
情報取得処理においては先ずステップS301にて、保留球格納エリア432の保留数記憶領域に格納された作動保留記憶数N、詳しくは上作動口83a及び下作動口83bのうち当該情報取得処理の契機となった入球部に係る作動保留記憶数Nが上限値(本実施の形態では「4」)未満であるか否かを判定する。作動保留記憶数Nが上限値である場合にはそのまま本情報取得処理を終了し、上限値未満である場合には、ステップS302にて対応する作動口の作動保留記憶数Nを1インクリメントするとともに、ステップS303にて保留数記憶領域に格納された総保留数(以下、共通保留数CRNと言う)を1インクリメントする。
続くステップS304では、上記ステップS103にて更新した当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び変動種別カウンタCSの各値を、作動口用の保留エリアREの空き記憶領域エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち上記ステップS302にて1インクリメントした共通保留数CRNと対応する記憶エリアに格納する。格納処理を実行した後は、ステップS305に進む。
ステップS305では、主表示ユニット87における上作動口用保留数表示部及び下作動口用保留数表示部の表示更新処理を実行する。表示更新処理では、今回の入球先(入賞先)が上作動口83aの場合には上作動口用保留数表示部の表示を更新し、今回の入球先(入賞先)が下作動口83bの場合には用保留数表示部の表示を更新する。
上作動口用保留数表示部は4つのLEDによって構成されており、点灯しているLEDの数と上作動口83aに係る保留数とが一致する構成となっている。今回の入賞によって上作動口83aに係る保留数が増加した場合にはそれに応じて点灯しているLEDの数を増やす処理を行う。下作動口用保留数表示部についても同様に4つのLEDによって構成されており、点灯しているLEDの数と下作動口83bに係る保留数とが一致する構成となっている。今回の入賞によって下作動口83bに係る保留数が増加した場合にはそれに応じて点灯しているLEDの数を増やす処理を行う。
続くステップS306では、作動口83a,83bへの入賞が発生したことをサブ側(副側)の制御装置である報知・演出制御装置140及び表示制御装置410に認識させるための処理である保留コマンドの設定処理を実行し、本情報取得処理を終了する。保留コマンドの設定処理にて設定された保留コマンドは後述する通常処理の外部出力処理(ステップS401)にて報知・演出制御装置140及び表示制御装置410に送信されることとなる。なお、保留コマンドには上作動口83a及び下作動口83bのうちいずれの入球部への入賞に基づくものであるかの情報が含まれる。
(通常処理)
次に、通常処理の流れを図20のフローチャートを参照しながら説明する。通常処理は電源投入に伴い起動されるメイン処理が実行された後に開始される処理であり、通常処理では遊技の主要な処理が実行される。その概要として、ステップS401~S406の処理が4msec周期の定期処理として実行され、その残余時間でステップS408,S409のカウンタ更新処理が実行される構成となっている。
通常処理においては先ず、ステップS401にて外部信号出力処理を実行する。ステップS401の外部信号出力処理では、タイマ割込み処理又は前回の通常処理で設定したコマンド等の出力データをサブ側の各制御装置及びホールコンピュータHCに送信する。
具体的には、賞球コマンドの有無を判定し、賞球コマンドが設定されていればそれを払出制御装置242に対して送信する。また、変動開始コマンド、種別コマンド、変動終了コマンド等の演出用コマンドや保留コマンドや後述するシフトコマンド等の各種コマンドが設定されている場合にはそれを報知・演出制御装置140に対して送信する。
また、詳細については後述するが、例えば主表示部の作動口用表示部にて図柄の変動表示が終了する毎にホールコンピュータHCに図柄確定を示す外部信号を出力し、開閉実行モード中は開閉実行モード中であることを示す外部信号をホールコンピュータHCに出力し、高頻度サポートモード中である場合には高頻度サポートモード中であることを示す外部信号をホールコンピュータHCに出力する。
次に、ステップS402では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSを1インクリメントするとともに、カウンタ値が最大値に達した際にはカウンタ値を0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM404の該当するバッファ領域に格納する。
続くステップS403では、各遊技回における遊技を制御するための遊技回制御処理を実行する。この遊技回制御処理では、大当たり判定、図柄表示装置253による図柄の変動表示の設定、主表示ユニット87の表示制御などを行う。
ステップS403の遊技回制御処理を実行した後は、ステップS404に進み、遊技状態移行処理を実行する。詳細は後述するが、この遊技状態移行処理により、遊技状態が開閉実行モード、高確率モード、高頻度サポートモードなどに移行する。なお、ステップS403の遊技回制御処理及びステップS404の遊技状態移行処理についての詳細は後述する。
続くステップS405では、下作動口83bに併設された電動役物91を駆動制御するための電役サポート用処理を実行する。この電役サポート用処理では、RAM404の電役保留エリア433に格納されている電動役物開放カウンタC4から取得した数値情報を用いて電動役物91を開放状態とするか否かの電役開放抽選を行うとともに、電役開放状態当選となった場合には電動役物91の開閉処理を実行する。また、電役開放抽選の抽選結果を教示するように、主表示部におけるスルーゲート用表示部の表示制御などを行う。
既に説明したとおり、電動役物91によるサポートの態様として、低頻度サポートモードと高頻度サポートモードとが設定されており、遊技状態移行処理にていずれかのサポートモードへの移行が行われる。この処理を経てRAM404の各種フラグ格納エリア435に高頻度サポートフラグがセットされている場合は高頻度サポートモードとなり、当該フラグがセットされていない場合には低頻度サポートモードとなる。
電役サポート用処理では、RAM404の各種フラグ格納エリア435に高頻度サポートフラグがセットされているか否かを判定することで、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。そして、高頻度サポートモードである場合には低頻度サポートモードの場合よりも、電役開放状態当選となった際に、電動役物91が開放状態となる回数を多く設定するとともに、1回の開放時間を長く設定する。また、高頻度サポートモードである場合は、電役開放状態当選となり電動役物91の開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間が、1回の開放時間よりも短くなるように設定する。
ちなみに、開閉実行モードに移行した場合には、RAM404の各種フラグ格納エリア435に高頻度サポートフラグがセットされていたとしても、サポートモードは強制的に低頻度サポートモードに設定される。
その後、ステップS406では、遊技球発射制御処理を実行する。遊技球発射制御処理では、電源・発射制御装置243から発射許可信号を入力していることを条件として、所定のインターバル期間(例えば、0.6sec)に1回、遊技球発射機構110のソレノイドを励磁する。これにより、遊技球が遊技領域PEに向けて打ち出される。
続くステップS407にて次の通常処理の実行タイミングに至ったか否か、すなわち前回の通常処理の開始から1周期(本実施の形態では4msec)が経過したか否かを判定する。そして、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内において、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行する。
つまり、ステップS408では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM404の該当するエリアに格納する。また、ステップS409では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSを1加算するとともに、それらのカウンタ値が最大値に達した際に0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM404の該当するエリアに格納する。
ステップS401~S406の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。故に、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINIの更新を繰り返し実行することにより、乱数初期値カウンタCINI(すなわち、当たり乱数カウンタC1の初期値)をランダムに更新することができ、同様に変動種別カウンタCSについてもランダムに更新することができる。
(遊技回制御処理)
次に、ステップS403の遊技回制御処理を図21~図23のフローチャート等を参照して説明する。
遊技回制御処理においては先ず、図21のフローチャートに示すように、ステップS501にて開閉実行モード中か否かを判定する。開閉実行モード中である場合には、ステップS502以降の処理、すなわちステップS503~ステップS505の遊技回開始用処理及びステップS506~ステップS509の遊技回進行処理のいずれも実行することなく、本遊技回制御処理を終了する。
開閉実行モード中でない場合には、ステップS502にて遊技回中であるか否かを判定する。具体的には、主表示ユニット87の作動口用表示部(上作動口用表示部及び下作動口用表示部の何れか)にて絵柄の変動表示又は確定表示が実行されている最中であるか否かを判定する。遊技回中ではない場合には、ステップS503~ステップS505の遊技回開始用処理に進む。遊技回開始用処理では、先ずステップS503にて、始動保留球の総数(共通保留数CRN)が「0」か否かを判定する。共通保留数CRNが「0」である場合とは、保留球格納エリア432に保留情報が記憶されていないことを意味する。したがって、そのまま本遊技回制御処理を終了する。
一方、共通保留数CRNが「0」でない場合には、ステップS504にて保留球格納エリア432の保留エリアREに記憶されているデータを変動表示用に設定するためのデータ設定処理を実行し、さらにステップS505にて主表示ユニット87における作動口用表示部の変動表示及び図柄表示装置253の変動表示を開始させるための変動開始処理を実行した後に、本遊技回制御処理を終了する。
ここで、ステップS504のデータ設定処理及びステップS505の変動開始処理について詳細に説明する。先ず、ステップS504のデータ設定処理について、図22のフローチャートを参照して説明する。
(データ設定処理)
データ設定処理では、先ずステップS601にて、保留数記憶領域FEに記憶されている作動保留記憶数Nのうち今回の設定処理の対象となっているもの及び共通保留数CRNを1ディクリメントする。そして、下作動口用保留エリアRb(図14参照)に保留記憶されている保留情報の数、すなわち作動保留記憶数N(下作動口用保留記憶数RbN)が「0」か否かを判定する。下作動口用保留記憶数RbNが「0」である場合には上作動口用表示部に係るデータ設定処理を実行し、下作動口用保留記憶数RbNが「0」でない場合には下作動口用表示部に係るデータ設定処理を実行する。
ここで、データ設定処理が実行される場合とは、既に説明したように、共通保留数が1以上である場合である。この場合に、データ設定処理では、下作動口用保留記憶数RbNが「0」であるか否かを判定し、「0」でない場合、すなわち下作動口用表示部について変動表示用の保留情報が記憶されている場合には、上作動口用保留エリアRa(図14参照)に保留記憶されている保留情報の数、すなわち作動保留記憶数N(上作動口用保留記憶数RaN)が1以上であるか否かに関係なく、下作動口用保留エリアRbに記憶されているデータを変動表示用として実行エリアへ移動させる。すなわち、ステップS602においては、上作動口用保留エリアRa及び下作動口用保留エリアRbの両方に保留情報が記憶されている場合には、下作動口83bに対応した保留情報が優先されることとなる。
続くステップS603では、上作動口用保留エリアRa及び下作動口用保留エリアRbのうち実行エリアへの移動させたデータが記憶されていた一方について、第1~第4エリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる。これにより、例えば第1エリアのデータの実行エリアへの移動に伴って、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。
続くステップS604では、保留エリアREのデータのシフトが行われたことを報知・演出制御装置140に認識させるための情報であるシフトコマンドを設定する。その後、本データ設定処理を終了する。ステップS604にて設定されたシフトコマンドは、通常処理(図20)におけるステップS401にて、報知・演出制御装置140に送信される。そして、このシフトコマンドについては報知・演出制御装置140を経由して表示制御装置410に送信されることとなる。
(変動開始処理)
次に、ステップS505の変動開始処理について、図23のフローチャートを参照して説明する。
変動開始処理では、先ずステップS701にて、今回の変動開始処理にて参照した保留情報が大当たり当選に対応しているか否かを判定するための当否判定処理を実行する。具体的には、実行エリアAEに格納された情報のうち大当たり判定用の情報、すなわち当たり乱数カウンタC1によって更新された情報から取得した情報を把握する。そして、当否抽選モードが低確率モードである場合には、ROM403の当否テーブル記憶エリア421に記憶された低確率モード用の当否テーブルを参照して、上記把握した情報が大当たり当選に対応した情報に含まれているかを特定し、当否抽選モードが高確率モードである場合には、ROM403の当否テーブル記憶エリア421に記憶された高確率モード用の当否テーブルを参照して、上記把握した情報が大当たり当選に対応した情報に含まれているかを特定する。
続くステップS702では、ステップS701における当否判定処理の結果が大当たり当選に対応した結果であるか否かを判定する。大当たり当選に対応した結果である場合には、ステップS703にて種別判定処理を実行する。
種別判定処理では、実行エリアAEに格納された情報のうち種別判定用の情報、すなわち当たり種別カウンタC2によって更新された情報から取得した情報を把握する。また、ROM403の振分テーブル記憶エリア422に記憶された振分テーブルを参照して、上記把握した種別判定用の情報が確変大当たり結果に対応した情報に含まれているかを特定する。詳しくは、当該保留情報が上作動口83aへの入球に対応している場合には上作動口83a用の振分テーブルを参照し、当該保留情報が下作動口83bへの入球に対応している場合には下作動口83b用の振分テーブルを参照して種別判定を行う。
続くステップS704では、ステップS703における種別判定処理において特定した情報に基づいて今回の大当たり当選の種別が確変大当たり結果(16R確変大当たり結果,8R確変大当たり結果,4R確変大当たり結果)であるか否かを判定する。確変大当たり結果である場合には、ステップS705にて確変大当たり用の停止結果設定処理を実行し、確変大当たり結果でない場合には、ステップS706にて通常大当たり用の停止結果設定処理を実行する。また、ステップS702にて大当たり当選ではないと判定した場合には、ステップS707にて外れ時用の停止結果設定処理を実行する。
なお、確変大当たり結果は、16R確変大当たり結果,8R確変大当たり結果,4R確変大当たり結果に大別される。ステップS705の処理では、16R確変大当たり結果の場合には16R確変大当たり結果に対応する停止結果の設定処理を行い、8R確変大当たり結果の場合には8R確変大当たり結果に対応する停止結果の設定処理を行い、4R確変大当たり結果の場合には4R確変大当たり結果に対応する停止結果の設定処理を行う。また、通常大当たり結果は、8R通常大当たり結果及び4R通常大当たり結果に大別される。ステップS706の処理では、8R通常大当たり結果の場合には8R通常大当たり結果に対応する停止結果の設定処理を行い、4R通常大当たり結果の場合には4R通常大当たり結果に対応する停止結果の設定処理を行う。
ステップS705~ステップS707の各停止結果設定処理では、主表示ユニット87に最終的に停止表示させる絵柄の態様の情報を、ROM403の停止結果テーブル記憶エリア424に記憶されている停止結果テーブルを参照して特定し、その特定した情報をRAM404に記憶する。また、ステップS705及びステップS706では、今回の遊技回の当否判定結果が、確変大当たり結果又は通常大当たり結果であることをMPU402にて特定するための情報をRAM404の各種フラグ格納エリア435に格納する。具体的には、ステップS705では16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、4R確変大当たりフラグのいずれかを格納し、ステップS706では8R通常大当たりフラグ及び4R通常大当たりフラグの何れかを格納する。
ステップS705~ステップS707のいずれかの処理を実行した後は、ステップS708にて、変動表示時間の設定処理を実行する。
(変動表示時間の設定処理)
変動表示時間の設定処理では、ROM403の変動表示時間テーブル記憶エリア423に記憶されている各種変動表示時間テーブルを参照して、遊技状態、今回の遊技回の大当たり抽選の結果、リーチ発生の有無、変動種別カウンタCSの値等に対応した変動表示時間情報を取得し、続くステップS804にてその変動表示時間情報をRAM404の各種カウンタエリア434に設けられた変動表示時間カウンタエリア(変動表示時間計測手段)にセットする。その後、本設定処理を終了する。
変動表示時間テーブルについては、第1通常遊技状態用の変動表示時間テーブル群と、第2通常遊技状態及び第3通常遊技状態用の変動表示時間テーブル群とに大別される。第1通常遊技状態用の変動表示時間テーブルとしては、大当たり結果対応の変動表示時間テーブルと、外れリーチ対応の変動表示時間テーブルと、完全外れ(リーチ表示非対応の外れ結果)対応の変動表示時間テーブルとで構成されている。
第1通常遊技状態にて大当たり結果となった場合にはリーチ表示を経て大当たり結果である旨が明示され、外れ結果である場合いはリーチ乱数カウンタC3及びリーチ判定用テーブルを参照してリーチ表示を発生させるか否かが決定される構成となっている。つまり、本実施の形態においては、当否抽選の結果が大当たり結果である場合又は同当否抽選の結果が外れ結果となり且つリーチ発生用の抽選に当選した場合に、リーチ表示を実行する構成となっている。
ここで、リーチ表示には、変動表示態様が互いに異なるノーマルリーチ表示(詳しくはノーマルリーチA~B)とスーパーリーチ表示(詳しくはスーパーリーチA~C)とが設けられている。リーチ発生用変動表示時間テーブルには、ノーマルリーチ表示及びスーパーリーチ表示それぞれに対応した変動表示時間情報が設定されており、当該テーブルを参照することによって、それぞれのリーチ表示に対応した変動表示時間情報が取得される。なお、リーチ表示の種類の決定に関しては、リーチ表示の種類と変動種別カウンタCSの値とが対応したテーブルが設けられており、当該テーブルを参照することで、今回の変動種別カウンタCSの値に対応したリーチ表示が決定される。
なお、より詳細には、リーチ発生用変動表示時間テーブルは、大当たりの種別に対応している。具体的には、確変大当たり結果の場合に、特定図柄の組み合わせを停止表示できるように、変動表示時間が設定されているとともに、通常大当たり結果の場合に、非特定図柄の組み合わせを停止表示できるように、変動表示時間が設定されている。
第1通常遊技状態にて外れ結果となり且つリーチ発生用の抽選に外れた場合(完全外れの場合)には、変動表示時間テーブル記憶エリア423に記憶されている完全外れ対応の変動表示時間テーブルを参照して今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動表示時間を取得し、その変動表示時間情報を上記変動表示時間カウンタエリアにセットする。完全外れにおける変動表示時間情報は、保留数が多いほど変動表示時間が短くなるように設定されている(図24(a)参照)。具体的には、保留数が「0」又は「1」の場合には変動表示時間が「10~12sec」となり、保留数が「2」の場合には変動表示時間が「5s~6ec」となり、保留数が「3」又は「4」の場合には変動表示時間が「3sec」となるように規定されている。
第2通常遊技状態にて参照される変動表示時間テーブルについては、当該第2通常遊技状における最終遊技回(100回目の遊技回)用の変動表示時間テーブル群と、それ以外の遊技回にて参照される変動表示時間テーブル群とに大別される。第2通常遊技状態における1~99回目の遊技回にて大当たり結果となった場合には、大当たり結果対応の変動表示時間テーブル及び変動種別カウンタCSの値に基づいて変動表示時間が設定され、第2通常遊技状態における1~99回目の遊技回にて外れ結果且つリーチ発生となった場合には外れリーチ対応の変動表示時間テーブル及び変動種別カウンタCSの値に基づいて変動表示時間が設定され、第2通常遊技状態における1~99回目の遊技回にて外れ結果且つリーチ発生用の抽選に外れた場合には完全外れ対応の変動表示時間テーブル及び変動種別カウンタCSの値を参照して変動表示時間が設定される。
ここで、第2通常遊技状態及び第3通常遊技状態についても第1通常遊技状態と同様に完全外れにおける変動表示時間情報は、保留数が多いほど変動表示時間が短くなるように設定されている(図24(b)参照)。具体的には、保留数が「0」又は「1」の場合には変動表示時間が「6~8sec」となり、保留数が「2」~「4」の場合には変動表示時間が「2sec」となるように規定されている。なお、第2通常遊技状態及び第3通常遊技状態にて完全外れとなった場合には、第1通常遊技状態にて完全外れとなった場合よりも変動表示時間が相対的に短くなるように差が設けられている。
これに対して、第2通常遊技状態における最終遊技回(100回目の遊技回)にて参照される変動表示時間テーブルについては大当たり抽選の結果に応じて変動表示時間が設定されるように外れ結果対応の変動表示時間テーブルと大当たり結果対応の変動表示時間テーブルとに大別され、保留数、リーチ乱数カウンタC3の値、変動種別カウンタCSの値等に関係なく変動表示時間が設定される構成となっている。具体的には、外れ結果である場合には変動表示時間が「10sec」となり、大当たり結果である場合には変動表示時間が「10sec」及び「12sec」の何れかとなる。そして、最終遊技回においては大当たり抽選の結果やリーチ乱数カウンタC3の値に関係なく何れもリーチ表示(上記ノーマルリーチA)が発生する構成となっている。
変動開始処理(図23)の説明に戻り、ステップS708にて変動表示時間の設定処理を実行した後は、ステップS709にて、変動開始コマンド及び種別コマンドを設定する。変動開始コマンドには、リーチ発生の有無の情報及び変動表示時間の情報が含まれる。また、種別コマンドには、遊技結果の情報が含まれる。つまり、種別コマンドには、遊技結果の情報として、16R確変大当たり結果の情報、8R確変大当たり結果の情報、4R確変大当たり結果の情報、8R通常大当たり結果の情報、4R通常大当たり結果の情報、外れ結果の情報などが含まれる。
ステップS709にて設定された変動開始コマンド及び種別コマンドは、通常処理(図20)におけるステップS401にて、報知・演出制御装置140に送信される。報知・演出制御装置140では、受信した変動開始コマンド及び種別コマンドに基づいて、その遊技回における表示ランプ部26の発光パターンやスピーカ部29からの音の出力パターンを決定し、その決定した演出の内容が実行されるように表示ランプ部26及びスピーカ部29を制御する。また、報知・演出制御装置140は、その遊技回における図柄表示装置253での変動表示パターンの詳細を決定し、上記変動開始コマンド及び種別コマンドをその情報形態を維持したまま変動表示パターンの詳細を示す情報を付加して表示制御装置410に送信する。表示制御装置410では、受信した変動開始コマンド及び種別コマンドに基づいて、報知・演出制御装置140にて決定された変動表示パターンとなるようにして図柄表示装置253の表示制御を行う。その後、ステップS710にて主表示ユニット87の上作動口用表示部及び下作動口用表示部のうち該当する一方にて絵柄の変動表示を開始させた後に、本変動開始処理を終了する。
遊技回制御処理(図21)の説明に戻り、遊技回中(主表示ユニット87の作動口用表示部にて絵柄の変動表示又は確定表示が実行されている最中)である場合には、ステップS502にて肯定判定をし、ステップS506~ステップS513の遊技回進行用処理を実行する。
遊技回進行用処理では、先ずステップS506にて、今回の遊技回の変動表示時間が経過したか否かを判定する。具体的には、RAM404の変動表示時間カウンタエリアに格納されている変動表示時間情報の値が「0」となったか否かを判定する。当該変動表示時間情報の値は、上述したように、変動表示時間の設定処理(図24)においてセットされる。また、このセットされた変動表示時間情報の値は、タイマ割込み処理(図17)が起動される度に、1ディクリメント(減算)される。
変動表示時間が経過していない場合には、ステップS507にて変動表示用処理を実行する。変動表示用処理では、主表示ユニット87の入上作動口用表示部及び下作動口用表示部のうち該当する一方における絵柄の表示態様を変更する。その後、本遊技回制御処理を終了する。
変動表示時間が経過している場合には、ステップS508にて確定表示時間(詳しくは1sec)を経過したタイミング、すなわち確定表示の終了タイミングであるか否かを判定する。ステップS508にて否定判定をした場合には、ステップS509に進む。ステップS509では確定表示の開始タイミングであるか否かを判定する。ステップS509にて否定判定をした場合にはそのまま本遊技回制御処理を終了する。ステップS509にて肯定判定をした場合にはステップS510に進む。
ステップS510では変動終了処理を実行する。変動終了処理では、上記ステップS705~ステップS707のいずれかの処理にてRAM404に記憶した情報を特定し、その情報に対応した絵柄が上作動口用表示部及び下作動口用表示部のうち該当する一方にて大当たり抽選の結果に対応した絵柄が停止表示されるように当該作動口用表示部を制御する。
続くステップS511では、変動終了コマンドを設定する。その後、本遊技回制御処理を終了する。ステップS511にて設定された変動終了コマンドは、通常処理(図20)におけるステップS401にて、報知・演出制御装置140に送信される。報知・演出制御装置140では、受信した変動終了コマンドに基づいてその遊技回における最終停止図柄の組合せの確定表示(最終停止表示)に対応した効果音をスピーカ部29から出力させるとともに、当該変動終了コマンドをその情報形態を維持したまま表示制御装置410に送信する。表示制御装置410では、当該変動終了コマンドを受信することにより、その遊技回における最終停止図柄の組み合わせを確定表示(最終停止表示)させる。
ステップS508の説明に戻り、当該ステップS508にて肯定判定をした場合には、ステップS512~S514の遊技回終了用処理を実行する。具体的には、先ずステップS512にて第2遊技状態中であるか否かを判定する。ステップS512にて否定判定をした場合にはそのまま本遊技回制御処理を終了する。ステップS512にて肯定判定をした場合にはステップS513にて規定回数(終了基準回数)を消化したか否かを判定する。具体的には、各種カウンタエリア434に設けられた遊技回数カウンタの値を「1」減算し、当該遊技回数カウンタが「0」になったか否かを判定する。遊技回数カウンタについては後述する遊技状態移行処理にて第2通常遊技状態へ移行する際に「100」が設定される。
ステップS513にて否定判定をした場合にはそのまま本遊技回制御処理を終了する。ステップS513にて肯定判定をした場合にはステップS514にて第1通常遊技状態への移行処理を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。第1通常遊技状態への移行処理においては、各種フラグ格納エリア435に格納されている高頻度サポートモードフラグを消去し、第1通常遊技状態への移行を示す移行コマンドをセットする。この移行コマンドについては通常処理の外部出力処理(ステップS401)にて報知・演出制御装置140に出力される。報知・演出制御装置140においては第2通常遊技状態から第1通常遊技状態へ移行する旨を当該移行コマンドに基づいて確認可能となっている。
(遊技状態移行処理)
次に、ステップS404の遊技状態移行処理を図25のフローチャートを参照して説明する。
遊技状態移行処理においては先ず、ステップS801にて開閉実行モード中であるか否かを判定する。開閉実行モード中でない場合にはステップS802に進み、遊技回が終了したタイミングであるか否かを判定する。具体的には、上作動口用表示部又は下作動口用表示部にて絵柄の確定表示が終了したタイミングであるか否かを判定する。遊技回が終了したタイミングでない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
遊技回が終了したタイミングである場合には、ステップS803に進み、今回の遊技回の遊技結果(大当たり抽選の結果)が開閉実行モードへの移行に対応したものであるか否かを判定する。具体的には、RAM404の各種フラグ格納エリア435に、16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、4R確変大当たりフラグ、8R通常大当たりフラグ、4R通常大当たりフラグの何れかが格納されているか否かを判定する。上記各フラグのいずれもが格納されていない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
上記各フラグのいずれかが格納されている場合には、ステップS804にて開閉実行モードの開始処理を実行する。当該開始処理により、ロック装置による可変入賞装置82の動作規制が解除され、開閉実行モードが終了するまで当該可変入賞装置82の開閉動作が許容されることとなる。また、ステップS804の開始処理においてはRAM404の各種フラグ格納エリア435に開閉実行モード開始フラグをセットする。これに伴い、ホールコンピュータHCへ開閉実行モードに移行したことを示す外部信号の出力が開始されることとなる。
続くステップS805ではRAM404の各種カウンタエリア434に設けられた開放数カウンタOCに「4」,「8」,「16」の何れかをセットする。具体的には、RAM404の各種フラグ格納エリア435に16R確変大当たりフラグが格納されている場合には開放数カウンタOCに「16」をセットし、RAM404の各種フラグ格納エリア435に8R確変大当たりフラグ又は8R通常大当たりフラグが格納されている場合には開放数カウンタOCに「8」をセットし、RAM404の各種フラグ格納エリア435に4R確変大当たりフラグ又は4R通常大当たりフラグが格納されている場合には開放数カウンタOCに「4」をセットする。開放数カウンタOCは、可変入賞装置82が開放された回数を把握する手段として機能する。ステップS805の処理を実行した後はステップS506に進み、オープニングコマンドを設定する。
この設定されたオープニングコマンドは、通常処理(図20)におけるステップS401にて、報知・演出制御装置140及び表示制御装置410に送信される。報知・演出制御装置140では、受信したオープニングコマンドに基づいて、開閉実行モードに対応した演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。この演出の内容としては、図柄表示装置253における表示態様が含まれており、この決定された表示態様は報知・演出制御装置140から表示制御装置410に表示内容コマンドとして出力される。表示制御装置410では、主制御装置162から受信したオープニングコマンドや報知・演出制御装置140から受信した表示内容コマンドに基づいて、今回の開閉実行モードに対応した表示、例えば大当たりに対応する表示内容としてのキャラクタ等の動画表示、背景画像等の切り替えがなされるように図柄表示装置253の表示制御を実行する。ステップS806の処理を実行した後は、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップS801の説明に戻り、当該ステップS801にて開閉実行モード中であると判定した場合には、ステップS807に進む。ステップS807では、オープニング用の待機時間が経過したか否かを判定する。オープニング用の待機時間が経過していない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。オープニング用の待機時間が経過している場合には、ステップS808にて大入賞口開閉処理を実行する。
大入賞口開閉処理においては先ず、可変入賞装置82の大入賞口が開放中であるか否かを判定する。具体的には、可変入賞装置82の可変入賞駆動部の駆動状態に基づいてかかる判定を行う。大入賞口が開放中でない場合には、開放数カウンタOCの値が「0」か否かを判定する。開放数カウンタOCの値が「0」である場合には、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。
開放数カウンタOCの値が「0」でない場合には、開放タイマカウンタTCの値が「0」か否かを判定する。開放タイマカウンタTCは、大入賞口の開放期間及び閉鎖期間(インターバル期間)を把握する際に参照されるカウンタであり、タイマ割込み処理(図17)が実行される度にその値が「1」づつ減算される。開放タイマカウンタTCの値が「0」でない場合には本大入賞口開閉処理を終了する。
開放数カウンタOCの値が「0」ではなく且つ開放タイマカウンタTCの値が「0」である場合には、大入賞口の開放処理を実行する。具体的には、大入賞口を開放すべく可変入賞駆動部を駆動状態とする。その後、可変入賞装置82(大入賞口)対応の閉鎖条件の設定処理(開放時用設定処理)を行う。具体的には、開放タイマカウンタTCに「15000」(30secに相当)をセットし、入賞カウンタPCに「10」をセットする。この設定処理を実行した後は、可変入賞装置82(大入賞口)が開放されたことを示す開放コマンド設定して、本大入賞口開閉処理を終了する。この設定された開放コマンドは、通常処理(図20)におけるステップS401にて、報知・演出制御装置140に送信される。報知・演出制御装置140においては、開放コマンドを受信したことに基づいて、開放に対応した演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。
一方、可変入賞装置82の大入賞口が開放中であると判定した場合には、開放タイマカウンタTCの値が「0」か否かを判定する。開放タイマカウンタTCの値が「0」でない場合には、大入賞口に遊技球が入賞したか否かを可変入賞装置82に対応した入球検知センサ391cからの検知信号に基づいて判定する。入賞が発生していない場合には、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。
入賞が発生している場合には、入賞コマンドの出力処理を実行する。入賞コマンドは払出制御装置242及び報知・演出制御装置140に出力される。払出制御装置242では当該入賞コマンドを受信したことに基づいて予め設定された数の遊技球を払い出す処理を行う。報知・演出制御装置140では、開閉実行モード中に入賞コマンドした場合には当該入賞を教示すべく例えば図柄表示装置253の表示画面253aにて実行される開閉実行モード中の演出を変化させる処理を行う。
コマンドの出力処理を実行した後は、入賞カウンタPCの値を1ディクリメントした後に、入賞カウンタPCの値が「0」か否かを判定し、「0」でない場合にはそのまま本大入賞口開閉処理を終了する。入賞カウンタPCの値が「0」である場合、又は開放タイマカウンタTCの値が「0」であると判定した場合には、大入賞口閉鎖条件が成立したことを意味する。この場合には、大入賞口を閉鎖すべく可変入賞駆動部を非駆動状態とする。
続いて開放数カウンタOCの更新処理を実行する。具体的には、開放数カウンタOCの値が「0」でない場合には同開放数カウンタOCを1ディクリメントするとともに開放数カウンタOCの値が「0」である場合には同開放数カウンタOCの値を「0」のまま維持する。その後、更新された開放数カウンタOCの値が「0」であるか否かを判定する。
開放数カウンタOCの値が「0」でないと判定した場合には、開放タイマカウンタTCに「1000」(2.0secに相当)をセットし、閉鎖コマンドを設定した後に、本大入賞口開閉処理を終了する。この設定された閉鎖コマンドは、通常処理(図20)におけるステップS401にて、報知・演出制御装置140に送信される。報知・演出制御装置140では、閉鎖コマンドを受信した場合に、当該閉鎖コマンドに対応した演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。
一方、開放数カウンタの値が「0」であると判定した場合には、エンディングの開始処理を実行する。当該開始処理では、開閉実行モードのエンディング用に次の遊技回を開始することなく待機するためのエンディング用待機時間を設定する。具体的には、RAM404の各種カウンタエリア434に設けられた待機時間用カウンタエリアに、ROM403に予め記憶されているエンディング用の待機時間情報をセットする。
その後、エンディングコマンドを設定した後に、本大入賞口開閉処理を終了する。この設定されたエンディングコマンドは、通常処理(図20)におけるステップS401にて、報知・演出制御装置140に送信される。
遊技状態移行処理(図25)の説明に戻り、ステップS808にて大入賞口開閉処理を実行した後は、ステップS809にて開放数カウンタOCの値が「0」か否かを判定し、ステップS810にてエンディング用の待機時間が経過したか否かを判定する。開放数カウンタOCの値が「0」でない場合又はエンディング用の待機時間が経過していない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。一方、開放数カウンタOCの値が「0」であり、且つエンディング用の待機時間が経過している場合には、ステップS811にて、開閉実行モード終了時の移行処理を実行する。
開閉実行モード終了時の移行処理においては先ず、今回の開閉実行モードの契機となった大当たり結果が16R確変大当たり結果、8R確変大当たり結果、4R確変大当たり結果の何れかであるか否かを判定する。具体的には、RAM404の各種フラグ格納エリア435に16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、4R確変大当たりフラグが格納されているか否かを判定する。
今回の開閉実行モードの契機となった大当たり結果が16R確変大当たり結果、8R確変大当たり結果、4R確変大当たり結果である場合には、遊技状態の移行にかかるフラグを消去する。消去処理を実行した後は遊技状態の設定処理を実行する。具体的には、先ずRAM404の各種フラグ格納エリア435に高確率モードフラグをセットする。このようにしてセットされた高確率モードフラグに基づいて、その後の遊技回における当否抽選においては高確率モード用の当否テーブルが参照されることとなる。
その後、RAM404の各種フラグ格納エリア435に高頻度サポートモードフラグをセットする。このようにしてセットされた高頻度サポートモードフラグに基づいて、その後の電役サポート処理においてはサポート抽選にて高頻度サポートモード用の当否テーブルが参照され、サポート抽選時の絵柄の変動表示時間が短縮され(詳しくは2.0secに設定され)、更には1度の開放により開放状態となる期間が延長される(詳しくは5.0secに設定される)。
一方、今回の開閉実行モードの契機となった大当たり結果が8R通常大当たり結果または4R通常大当たり結果である場合、すなわちRAM404の各種フラグ格納エリア435に8R通常大当たりフラグ又は4R通常大当たりフラグが格納されている場合には、遊技状態の移行にかかるフラグを消去する。消去処理を実行した後は遊技状態の設定処理を実行する。具体的には、先ずRAM404の各種フラグ格納エリア435に高頻度サポートモードフラグをセットする。このようにしてセットされた高頻度サポートモードフラグに基づいて、その後の電役サポート処理においてはサポート抽選にて高頻度サポートモード用の当否テーブルが参照され、サポート抽選時の絵柄の変動表示時間が短縮され(詳しくは2.0secに設定され)、更には1度の開放により開放状態となる期間が延長される(詳しくは5.0secに設定される)。
上述した確変大当たり結果の場合とは異なり、通常大当たり結果後に移行する高頻度サポートモードについてはサポート回数に上限が設定される。具体的には、RAM404の各種カウンタエリア434に格納されている上記遊技回数カウンタに「100」をセットする。これにより、開閉実行モード終了後に遊技回が100回行われるまで高頻度サポートモードが維持され、「100」に達したことを契機として高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行されることとなる。
遊技状態の設定処理を行った後は、ステップS812にてRAM404の各種フラグ格納エリア435に開閉実行モード終了フラグをセットし、本開閉実行モード終了時の移行処理を終了する。詳細については後述するが、ステップS512の処理を実行することにより、大当たりに対応した外部信号の出力が停止されることとなる。
(報知・演出制御装置140及び表示制御装置410に係る電気的構成について)
次に、図26のブロック図を参照して、報知・演出制御装置140及び表示制御装置410に係る電気的構成について補足説明する。
既に説明したように報知・演出制御装置140に設けられた報知・演出制御基板441には、MPU442が搭載されている。MPU442には、当該MPU442により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM443と、そのROM443内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM444と、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路等の各種回路等が内蔵されている。なお、MPU442に対してROM443及びRAM444が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。これは、他の制御装置のMPUにおいても同様である。
MPU442には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU442の入力側には主制御装置162が接続されており、当該主制御装置162から上述した変動開始コマンド、種別コマンド及び変動終了コマンドといった遊技回制御用コマンド(遊技回制御用情報)を受信する。また、シフトコマンドや保留コマンドといった保留表示制御用コマンド(保留表示制御用情報)、更には、オープニングコマンドやエンディングコマンドといった開閉実行モード用コマンド(開閉実行モード用情報)等を受信する。また、MPU442の入力側には上記操作ボタンが接続されており、MPU442においては当該操作ボタンの操作に基づいて操作対応演出を実行したり、スピーカ部29の音量を変更したりする。
MPU442の出力側には、既に説明したように、前扉枠14に設けられた表示ランプ部26~28及びスピーカ部29、表示制御装置410が接続されている。主制御装置162から報知・演出制御装置140に入力された各種コマンドの一部は、情報形態をそのまま維持した状態で表示制御装置410に送信される。
表示制御装置410は、プログラムROM473及びワークRAM474が複合的にチップ化された素子であるMPU472と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)475と、キャラクタROM476と、ビデオRAM477とがそれぞれ搭載された表示制御基板471を備えている。なお、MPU472に対してプログラムROM473及びワークRAM474が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
表示制御装置410のMPU472は、報知・演出制御装置140を経由して主制御装置162から受信した各種コマンドを解析し又は受信した各種コマンドに基づき所定の演算処理を行ってVDP475の制御(具体的にはVDP475に対する内部コマンドの生成)を実施する。より具体的には、MPU472では、報知・演出制御装置140から送信されたコマンドに基づいて図柄表示装置253における各遊技回の変動表示パターンを特定する処理を実行し、その処理結果に対応してVDP475に対する描画処理を実行する。これにより、図柄表示装置253の表示画面253aにて各種画像が表示されることとなる。
プログラムROM473は、MPU472により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、背景画像用のJPEG形式画像データも併せて記憶保持されている。ワークRAM474は、MPU472による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグ等を一時的に記憶するためのメモリである。これらワークデータやフラグ等はワークRAM474の各エリアに記憶される。
VDP475は、図柄表示装置253に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する一種の描画回路である。VDP475はICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、その実体は、描画処理専用のファームウェアを内蔵したマイコンチップとでも言うべきものである。VDP475は、MPU472、ビデオRAM477等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM477に記憶させる画像データを、キャラクタROM476から所定のタイミングで読み出して図柄表示装置253に表示させる。
キャラクタROM476は、図柄表示装置253に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROM476には、各種の表示図柄のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照する色パレットテーブル等が保持されている。
なお、キャラクタROM476を複数設け、各キャラクタROM476に分担して画像データ等を記憶させておくことも可能である。また、上記プログラムROM473に記憶した背景画像用のJPEG形式画像データをキャラクタROM476に記憶する構成とすることも可能である。
ビデオRAM477は、図柄表示装置253に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM477の内容を書き替えることにより図柄表示装置253の表示内容が変更される。
既に説明したように本実施の形態では、表示画面253aにおける図柄の変動表示態様の概要が主制御装置162からのコマンドを参照して報知・演出制御装置140により特定され、その特定結果に基づいて変動表示態様の詳細が報知・演出制御装置140によって決定される構成となっている。具体的には、報知・演出制御装置140のMPU442では、所定の周期(例えば2msec)で起動される定期処理の一環として変動表示制御処理が実行され、この変動表示制御処理にて図柄の変動表示態様の概要等の特定及び詳細の決定がなされる。
本実施の形態においては、ROM443の各種BGM記憶エリア452には複数のBGMが記憶されており、スピーカ部29から出力されるBGM(MPU442の音声制御部により再生されるBGM)を遊技状態によって切替可能となっている。具体的には、図27(a)に示すように、第1通常遊技状態に対応するBGM1と、第2通常遊技状態,第3通常遊技状態及び特別遊技状態(開閉実行モード)に対応するBGM2A~BGM2Cが記憶されている。第1~第3通常遊技状態にて大当たり結果となった場合には、特別遊技状態を経て第2通常遊技状態又は第3通常遊技状態へ移行することとなるが、特別遊技状態における所定ラウンド(本実施の形態においては第1ラウンド)においては、BGM2A~BGM2Cの内何れを再生するかを遊技者が選択可能な構成となっている。具体的には、特別遊技状態への移行時の初期BGMとしてはBGM2Aが設定されるものの、所定ラウンドにおいては遊技者の選択操作に基づいてBGM2A~BGM2Cへの切り替えが許容される(図27(b)参照)。所定ラウンドにて選択されたBGMは、当該特別遊技状態及びそれに続く第2/第3通常遊技状態に亘って出力されることとなる。
なお、BGM1についてはその長さが第1通常遊技状態における遊技回の最長変動表示時間(18sec)と同じ長さとなるように設定されており、BGM2A~BGM2Cについては長さが第2/第3通常遊技状態における遊技回の最長変動表示時間(18sec)よりも長くなる(詳しくは120sec)ように設定されている。そして、特別遊技状態~第2/第3通常遊技状態においては、選択されたBGMの出力が前後の遊技状態を跨いで継続される。また、第2/第3通常遊技状態においては複数の遊技回に亘って当該BGMの出力が継続される。本実施の形態においてはBGM2が出力される期間をある程度長く確保することでBGM2の出力が途中で終了したり、短いスパンで繰り返されたりする機会を減らしている。なお、本実施の形態におけるBGM2については歌詞有りとなっているのに対して、BGM1については変動表示時間の長さによって当該BGM1が途中で終了する点に鑑みて歌詞無しとなっている。
ROM443の説明に戻り、当該ROM443には遊技進行に伴ってスピーカ部29から出力される効果音を記憶した各種効果音記憶エリア454が設けられている。図28(a)に示すように、各種効果音記憶エリア454に記憶されている効果音としては、図柄表示装置253にて図柄の変動表示が開始される際に出力される変動開始音SE1、図柄が停止表示される際に出力される変動停止音SE2、リーチ表示への移行時に出力されるリーチ表示移行音SE3、図柄の再変動表示が実行される可能性がある旨を示唆する再変動示唆音SE4、保留情報を取得した場合に出力される保留取得音SE5を含む。
上述したように本実施の形態においては、スピーカ部29から出力されるBGMや効果音の音量を遊技者が好みに合わせて任意に変更可能となっている。具体的には、前扉枠14に設けられた操作ボタンには音量変更機能(音量調節機能)が付与されており、当該操作ボタンを操作することで、スピーカ部29の音量を「大」「中」「小」の三段階で変更可能となっている。なお、遊技機の電源ON時には選択音量は「中」となり、遊技者によって上記選択操作が行われない場合には選択音量が「中」に維持されることとなる。
スピーカ部29から出力されるBGMや効果音の音量については、上記操作ボタンの操作によって変更される以外に遊技状態や遊技進行に伴ってMPU442(音声制御部)の判断によって切り替えられる場合がある。具体的には、遊技者の操作とは関係なくMPU442(音量制御部)にて音量を三段階に切替可能となっている。具体的には、スピーカ部29における実際の音量と遊技者により選択されている音量(以下、選択音量ともいう)とが一致する音量レベルLV2と、スピーカ部29における実際の音量が選択音量の凡そ60%となるように制限される音量レベルLV1と、選択音量に関係なく実際の音量が0(無音)となる音量レベルLV0とに切替可能となっている(図28(b)参照)。つまり、音量レベルは選択音量を調整する調整パラメータとして機能している。なお、本実施の形態においては後述する特殊な状況(第2通常遊技状態における最終遊技回)を除いて音量レベルが音量レベルLV2となるように規定されている。
RAM444には上記選択音量を記憶する選択音量記憶エリア463と、設定中の音量レベルを記憶する音量レベル設定エリア464とが設けらており、MPU442においては選択音量記憶エリア463に記憶されている選択音量と音量レベル設定エリア464に記憶されている音量レベルとに基づいてスピーカ部29の音量が制御される構成となっている。
報知・演出制御装置140のMPU442(音声制御部)では、スピーカ部29の音量を制御すべく音量制御処理が実行される。音量制御処理は、定期処理の一環として実行される処理であり、操作ボタンの操作に基づいて選択音量を変更すべく実行される操作対応音量制御処理と、遊技状態に応じて実行される遊技状態対応音量制御処理とに大別される。以下、図29~31のフローチャートを参照して遊技状態対応音量制御処理について説明する。
(遊技状態対応音量制御処理)
遊技状態対応音量制御処理においては先ず、ステップS901にて現在の遊技状態が第2通常遊技状態であるか否かを判定する。ステップS901にて肯定判定をした場合にはステップS902にて特殊制御処理を実行した後、本遊技状態対応音量制御処理を終了する。ここで、図30を参照して特殊制御処理について説明する。
(特殊制御処理)
特殊制御処理においては先ず、ステップS1001にて第2通常遊技状態における最終遊技回(すなわち100回目の遊技回)であるか否かを判定する。ステップS1001にて否定判定をした場合にはそのまま本特殊制御処理を終了する。ステップS1001にて肯定判定をした場合にはステップS1002に進む。ステップS1002では音量レベル設定エリア464に記憶されている音量レベルが音量レベルLV0となっているか否かを判定する。ステップS1002にて否定判定をした場合には、ステップS1003に進む。
ステップS1003では、音量変更中であるか否かを判定する。具体的には、各種フラグ格納エリア466に後述する第1消音フラグ及び第2消音フラグの何れかが格納されているか否かを判定する。ステップS1003にて否定判定をした場合にはステップS1004に進む。ステップS1004では第1停止タイミングよりも前、詳しくは上図柄(列)を停止表示させるタイミングよりも前であるか否かを判定する。つまり、遊技回が開始してから全ての図柄列について変動表示が継続されている最中である否かを判定する。ステップS1004にて肯定判定をした場合にはステップS1005に進む。
ステップS1005では、下作動口83bに係る保留数が基準数(本実施の形態では最大数:4つ)となっているか否かを判定する。ステップS1005にて否定判定をした場合、すなわち保留数が基準数に満たない場合にはそのまま本特殊制御処理を終了する。ステップS1005にて肯定判定をした場合にはステップS1006に進む。
ステップS1006では消音準備処理を実行する。具体的には、RAM444の音量レベル設定エリア464に記憶されている音量レベルを音量レベルLV2から音量レベルLV1に切り替える。そして、RAM444の各種カウンタエリア465に設けられた猶予期間カウンタに所定の値(本実施の形態では3secに相当)をセットする。この猶予期間カウンタの値は、MPU442にて音量制御処理(定期処理)が実行される度に1づつ減算される。
続くステップS1007では、RAM444の各種フラグ格納エリア466に第1消音フラグを格納して本特殊制御処理を終了する。なお、第1消音フラグが格納された場合には、当該第1消音フラグが消去されるまで操作対応音量制御処理の実行が回避されることとなる。つまり、第1消音フラグが消去されるまで、手動による(操作ボタンを用いた)選択音量の変更が不可となる。
ステップS1004の説明に戻り、当該ステップS1004にて否定判定をした場合、すなわち第1停止タイミング又は当該第1停止タイミングよりも後の場合には、ステップS1008に進む。ステップS1008では第1停止タイミングであるか否かを判定する。ステップS1008にて否定判定をした場合にはそのまま本特殊制御処理を終了する。ステップS1008にて肯定判定をした場合にはステップS1009に進み、消音準備処理を実行する。具体的には、RAM444の音量レベル設定エリア464に記憶されている音量レベルを音量レベルLV2→音量レベルLV1に切り替える。
続くステップS1010にてRAM444の各種フラグ格納エリア466に第2消音フラグを格納した後、本特殊制御処理を終了する。なお、第2消音フラグが格納された場合には、当該第2消音フラグが消去されるまで操作対応音量制御処理の実行が回避されることとなる。つまり、第1消音フラグと同様に、第2消音フラグが消去されるまで手動による選択音量の変更が不可となる。
ステップS1003の説明に戻り、当該ステップS1003にて肯定判定をした場合、すなわちRAM444の各種フラグ格納エリア466に第1消音フラグ又は第2消音フラグが格納されている場合にはステップS1011に進む。ステップS1011ではRAM444の各種フラグ格納エリア466に第1消音フラグが格納されているか否かを判定する。ステップS1011にて肯定判定をした場合にはステップS1012に進む。ステップS1012では音量レベルを音量レベルLV2→音量レベルLV1に引き下げた後、上記猶予期間が経過したか否か判定する。具体的には、各種カウンタエリア465の猶予期間カウンタの値が「0」になっているか否かを判定する。ステップS1012にて否定判定をした場合にはそのまま本特殊制御処理を終了する。ステップS1012にて肯定判定をした場合にはステップS1013にて消音処理を実行した後、本特殊制御処理を終了する。
ステップS1013の消音処理においては、RAM444の音量レベル設定エリア464に記憶されている音量レベルを音量レベルLV1→音量レベルLV0に切り替える。これにより、以降は後述する復帰条件が成立するまでスピーカ部29からBGMや効果音等の音(遊技音)の一切が出力されない無音状態(消音状態)となる。
ステップS1011にて否定判定をした場合にはステップS1014に進む。ステップS1014ではRAM444の各種フラグ格納エリア466に第2消音フラグが格納されているか否かを判定する。ステップS1014にて肯定判定をした場合にはステップS1015に進む。ステップS1015では第2停止タイミング、詳しくは下図柄(列)を停止表示させるタイミングとなったか否かを判定する。ステップS1015にて否定判定をした場合にはそのまま本特殊制御処理を終了する。ステップS1015にて肯定判定をした場合にはステップS1013にて消音処理を実行した後、本特殊制御処理を終了する。
ステップS1002に説明に戻り、当該ステップS1002にて肯定判定をした場合、すなわちRAM444の音量レベル設定エリア464に設定されている音量レベルが音量レベルLV0となっている場合には、ステップS1016に進む。ステップS1016では今回の遊技回が大当たり結果に対応しているか否かを判定する。ステップS1016にて否定判定をした場合には、そのまま本特殊制御処理を終了する。ステップS1016にて肯定判定をした場合には、ステップS1017にて大当たり結果用処理を実行した後、本特殊制御処理を終了する。ここで、図31を参照して、大当たり結果用処理について説明する。
(大当たり結果用処理)
大当たり結果用処理においては先ず、ステップS1101にて今回の遊技回(最終遊技回)の変動表示時間として10secが設定されていたか否かを判定する。ステップS1101にて肯定判定をした場合には、ステップS1102に進む。ステップS1102では確定表示の開始タイミングであるか否かを判定する。ステップS1102にて否定判定をした場合にはそのまま本大当たり結果用処理を終了する。ステップS1102にて肯定判定をした場合にはステップS1103に進み、消音解除処理を実行する。
消音解除処理においては、音量レベル設定エリア464に記憶されている音量レベルを音量レベルLV0→音量レベルLV2に切り替える。その後、ステップS1104にてRAM444の各種フラグ格納エリア466に格納された消音フラグ(第1消音フラグ及び第2消音フラグ)を消去して、本大当たり結果用処理を終了する。
ステップS1101の説明に戻り、当該ステップS1101にて否定判定をした場合、すなわち今回の遊技回(最終遊技回)の変動表示時間として12secが設定されていた場合には、ステップS1105に進む。ステップS1105では図柄表示装置253にて図柄の再変動表示が開始されるタイミングであるか否かを判定する。ステップS1105にて否定判定をした場合には、そのまま本大当たり結果用処理を終了する。ステップS1105にて肯定判定をした場合には、ステップS1103にて消音処理を実行し、ステップS1104にて消音フラグを消去した後、本大当たり結果用処理を終了する。
遊技状態対応音量制御処理(図29)の説明に戻り、ステップS901にて否定判定をした場合、すなわち第2通常遊技状態ではない場合には、ステップS903に進む。ステップS903では音量レベル設定エリア464に設定されている音量レベルが音量レベルLV0となっているか否かを判定する。ステップS903にて否定判定をした場合には、そのまま本遊技状態対応音量制御処理を終了する。ステップS903にて肯定判定をした場合には、ステップS904に進む。ステップS904では第1通常遊技状態又は特別遊技状態への移行タイミングであるか否かを判定する。ステップS904にて否定判定をした場合には、そのまま本遊技状態対応音量制御処理を終了する。ステップS904にて肯定判定をした場合には、ステップS905に進む。ステップS905では音量レベル設定エリア464に設定されている音量レベルを音量レベルLV0→音量レベルLV2に切り替える。これにより、スピーカ部29からのBGMや効果音の出力が再開されることとなる。この場合、音量レベルについては音量レベルLV2となっているため、スピーカ部29から出力される音の音量については遊技者により選択された選択音量となる。
ここで、図32~35のタイミングチャートを参照して、遊技進行に伴う音量レベルの切り替えの流れについて説明する。図32及び図33については第2通常遊技状態にて大当たり結果になることなく最終遊技回が終了して第1通常遊技状態へ移行する場合を示しており、図34及び図35においては第2通常遊技状態における最終遊技回にて大当たり結果となって特別遊技状態へ移行する場合を示している。
(消音パターン1)
図32に示す例においては、tb1のタイミングにて第2通常遊技状態における最終遊技回(100回目の遊技回)が開始されている。具体的には、下作動口83bに係る保留数が1減算されて「4」→「3」となり、これに合わせて下作動口用表示部にて停止表示されていた絵柄の変動表示及び図柄表示装置253(表示画面253a)にて停止表示されていた図柄の変動表示が開始されている。
今回の第2通常遊技状態においては当該第2通常遊技状態への移行契機となった特別遊技状態中に遊技者によってBGM2Aが選択されており、当該BGM2Aが特別遊技状態から本最終遊技回に亘って出力されている。この場合の音量レベルについては音量レベルLV2となっており、出力されるBGM2の音量は遊技者によって選択された選択音量そのままとなっている。
上図柄(列)が停止表示される第1停止タイミングよりも前のtb2のタイミングにて下作動口83bへの入賞が発生し、下作動口83bに係る保留数が「3」→「4」に増加して上限数(最大数)に達している。下作動口83bへの入賞が発生した場合には、スピーカ部29から保留取得を示す効果音SE5が出力される。
効果音SE5が出力された直後のtb3のタイミングでは、保留数が上限数に達したことを契機として音量レベルが音量レベルLV2→音量レベルLV1に切り替えられる。これにより、スピーカ部29から出力されるBGMや効果音の音量は上記選択音量の凡そ60%程度となるように引き下げられることとなる。
音量レベルが音量レベルLV2→音量レベルLV1に切り替えられてから上述した猶予期間を経過したtb4のタイミングでは、音量レベルが音量レベルLV1→音量レベルLV0に切り替えられることとなる。この状況下においても、音声制御部によるBGMの再生は継続されているもののスピーカ部29の音量は「0」、すなわち無音状態となる。この状況下にて効果音が再生される場合についても同様にスピーカ部29の音量は「0」となる。このため、再生されたBGMや効果音が遊技者の耳に届くことはない。
既に説明したように、最終遊技回においては大当たり結果及び外れ結果の何れの遊技結果であっても、図柄の変動表示態様としてノーマルリーチが設定される構成となっている。図32に示す例では、tb5のタイミング(第1停止タイミング)にて上図柄が停止表示され、tb6のタイミング(第2停止タイミング)にて下図柄が停止表示されることでリーチラインが形成された後、tb7のタイミング(第3停止タイミング)にて中図柄が停止表示されることで、図柄表示装置253(表示画面253a)の有効ライン上に外れ結果に対応する図柄組合せが確定表示されている。
tb7のタイミングから確定表示時間を経過したtb8のタイミングでは、第2通常遊技状態が終了して第1通常遊技状態へ移行する。これに伴い、音量レベル設定エリア464に設定されている音量レベルが音量レベルLV0→音量レベルLV2に切り替わり、無音状態が解除される。これにより、以降はスピーカ部29からBGMや効果音が随時出力されることとなる。また、第1通常遊技状態への移行に伴って音声制御部にて再生されるBGMがBGM2(A)→BGM1に切り替わる。
図32に示した消音パターン1においては、最終遊技回の開始後には速やかに保留数が上限に達している。本遊技回が高頻度サポートモードに対応した最後の遊技回であるため、上限到達後に遊技球の発射を継続したとしてもそれ以上に下作動口83bに係る保留数を稼ぐことは難しくなる。つまり、遊技球の発射(投資)に対して得られる利益が小さくなる。この点、本消音パターン1においては、最終遊技回にて保留数が上限に達した場合にはスピーカ部29からの音の出力を速やかに停止させて第2通常遊技状態が間もなく終了することを示唆することにより、遊技者に遊技球の発射を止めるように促すことが可能となっている。
(消音パターン2)
図33に示す例においては、tc1のタイミングにて第2通常遊技状態における最終遊技回(100回目の遊技回)が開始されている。具体的には、下作動口83bに係る保留数が「4」→「3」に減算されるとともに、下作動口用表示部にて停止表示されていた絵柄の変動表示及び図柄表示装置253(表示画面253a)にて停止表示されていた図柄の変動表示が開始されている。
今回の第2通常遊技状態においては当該第2通常遊技状態への移行契機となった特別遊技状態中に遊技者によってBGM2Aが選択されており、当該BGM2Aが特別遊技状態から本最終遊技回に亘って出力されている。この場合の音量レベルについては音量レベルLV2となっており、出力されるBGM2の音量は遊技者によって選択された選択音量そのままとなっている。
図33に示す例においては、図32に示した例とは異なり、上図柄(列)が停止表示される第1停止タイミング(tc3のタイミング)まで下作動口83bへの入賞、すなわち保留の追加取得が発生していない。このように保留数が上限に達することなく第1停止タイミングとなった場合には、上図柄の停止表示に合わせて音量レベル設定エリア464に設定されている音量レベルが音量レベルLV2→音量レベルLV1に切り替えられることとなる。これにより、スピーカ部29から出力されるBGMや効果音の音量は上記選択音量の凡そ60%程度となるように引き下げられることとなる。なお、上図柄が停止表示された際には、図柄変動の停止に対応した効果音SE2が再生されることとなるが、この効果音SE2については変更後の音量レベル(音量レベルLV1)でスピーカ部29から出力される。上記消音パターン1よりも音量レベルの引き下げが発生するタイミングを遅らせることにより、遊技者に遊技球の発射の継続が促されている。
下図柄(列)が停止表示される第2停止タイミング(tc4のタイミング)では、下図柄の停止表示に合わせて音量レベル設定エリア464に設定されている音量レベルが音量レベルLV1→音量レベルLV0に切り替えられ無音状態となる。なお、下図柄が停止表示された際には、図柄変動の停止に対応した効果音SE2が再生されることとなるが、この効果音SE2については変更後の音量レベル(音量レベルLV0)でスピーカ部29から出力されることとなる。つまり、スピーカ部29が無音状態となることで、効果音SE2を再生したとしても実質的に遊技者に届くことはない構成となっている。
既に説明したように、最終遊技回においては大当たり結果及び外れ結果の何れの遊技結果であっても、図柄の変動表示態様としてノーマルリーチが設定される構成となっている。図33に示す例では、tc3のタイミング(第1停止タイミング)にて上図柄が停止表示され、tc4のタイミング(第2停止タイミング)にて下図柄が停止表示されることでリーチラインが形成された後、tc5のタイミング(第3停止タイミング)にて中図柄が停止表示されることで、図柄表示装置253(表示画面253a)の有効ライン上に外れ結果に対応する図柄組合せが確定表示される。
tc5のタイミングから確定表示時間を経過したtc6のタイミングでは、第2通常遊技状態が終了して第1通常遊技状態へ移行する。これに伴い、音量レベル設定エリア464に設定されている音量レベルが音量レベルLV0→音量レベルLV2に切り替わり、無音状態が解除される。これにより、以降はスピーカ部29からBGMや効果音が随時出力されることとなる。また、第1通常遊技状態への移行に伴って音声制御部にて再生されるBGMがBGM2(A)→BGM1に切り替わる。
高頻度サポートモード対応の第2通常遊技状態にて遊技領域PEへ向けた遊技球の発射を継続している場合であっても、下作動口83bへの入賞頻度にはある程度のばらつき(偏り)が発生する。つまり、遊技球の発射操作を継続して遊技球が周期的(0.6sec)に発射されているとしても、下作動口83bへの入賞が同周期で発生するとは限らない。このような場合には、保留数が上限に達することなく第1停止タイミングとなった場合には、当該第1停止タイミングを契機として無音状態への切り替えを開始することにより、無音期間が極端に短くなって第2通常遊技状態の終了を示唆する機能が上手く発揮されなくなることを抑制している。
本実施の形態に示すBGM2については第2通常遊技状態中は再生が繰り返されることとなるが、先の再生を終えて次の再生が開始されるまでに一拍の間(ブランク)が確保されており、BGM2の始まりと終わりとがあいまいになることを回避している。無音状態が続く期間(無音期間)については上記間よりも長くなっており、無音状態が上記間と混同されることを抑制している。なお、上記図32に示した例については、少なくとも最終遊技回における第2停止タイミングよりも前に無音状態になるように構成されているため、図33に示す例と同様に無音状態が続く期間(無音期間)が上記間よりも長くなる。
(消音パターン3)
図34に示す例においては、td1のタイミングにて第2通常遊技状態における最終遊技回(100回目の遊技回)が開始されている。具体的には、下作動口83bに係る保留数が「4」→「3」に減算されるとともに、下作動口用表示部にて停止表示されていた絵柄の変動表示及び図柄表示装置253(表示画面253a)にて停止表示されていた図柄の変動表示が開始されている。
本消音パターン3においては、最終遊技回における変動表示時間として10secが設定されており、リーチ表示を経て大当たり結果に対応した図柄組合せが停止表示される。上記消音パターン1,2とは異なり、最終遊技回は大当たり結果に対応しているため、当該最終遊技回の終了後は特別遊技状態へ移行する(所謂連荘)。
第2通常遊技状態においてはBGM2(例えばBGM2A)が設定されており、先の遊技回から本最終遊技回に跨るようにして当該BGM2が続けて出力されている。この場合の音量レベルについては音量レベルLV2となっており、出力されるBGM2の音量は遊技者によって選択された選択音量そのままとなっている。
上図柄(列)が停止表示される第1停止タイミングよりも前のtd2のタイミングにて下作動口83bへの入賞が発生し、保留数が「3」→「4」に増加し最大数(上限数)となっている。下作動口83bへの入賞が発生した場合には、スピーカ部29から保留取得を示す効果音SE5が出力される。
効果音SE5が出力された直後のtd3のタイミングでは、保留数が最大数に達したことを契機として音量レベルが音量レベルLV2→音量レベルLV1に切り替えられる。これにより、以降はスピーカ部29から出力されるBGMや効果音の音量が上記選択音量の凡そ60%程度となるように引き下げられることとなる。
音量レベルが音量レベルLV2→音量レベルLV1に切り替えられてから上述した猶予期間を経過したtd4のタイミングでは、音量レベルが音量レベルLV1→音量レベルLV0に切り替えられることとなる。この状況下においても、音声制御部におけるBGMの再生は継続されているもののスピーカ部29の音量は「0」、すなわち無音状態となる。また、効果音が再生される場合についても同様にスピーカ部29の音量は「0」となる。このため、再生されたBGMや効果音が遊技者の耳に届くことはない。
図34に示す例では、最終遊技回にて大当たり結果対応のノーマルリーチが実行される。具体的には、td5のタイミング(第1停止タイミング)にて上図柄が停止表示され、td6のタイミング(第2停止タイミング)にて下図柄が停止表示されることでリーチラインが形成された後、td7のタイミング(第3停止タイミング)にて中図柄が停止表示されることで、図柄表示装置253(表示画面253a)の有効ライン上に大当たり結果に対応する図柄組合せが確定表示される。
td7のタイミングから確定表示時間を経過したtd8のタイミングでは、第2通常遊技状態から特別遊技状態へ移行する。これに伴い、音量レベル設定エリア464に設定されている音量レベルが音量レベルLV0→音量レベルLV2に切り替わる。これにより、無音状態が解除され、以降はスピーカ部29からBGMや効果音が出力されることとなる。
外れ結果となる遊技回と同様に最終遊技回においてはスピーカ部29の音量が段階的に引き下げられ、最終的には無音状態となる。無音状態とすることで第2通常遊技状態が終了することが示唆されるが、無音状態にて大当たり結果に対応した図柄組合せが停止表示されることにより、インパクトを強化できる。特に、最終遊技回においては変動表示への注目が比較的高くなりやすいスーパーリーチではなく、注目度が比較的低くなりやすいノーマルリーチが実行される構成とすることで、無音状態への切り替えを目立ちやすくしている。
(消音パターン4)
図35に示す例においては、te1のタイミングにて第2通常遊技状態における最終遊技回(100回目の遊技回)が開始されている。具体的には、下作動口83bに係る保留数が「4」→「3」に減算されるとともに、下作動口用表示部にて停止表示されていた絵柄の変動表示及び図柄表示装置253(表示画面253a)にて停止表示されていた図柄の変動表示が開始されている。
本消音パターン4においては、最終遊技回における変動表示時間として12secが設定されており、リーチ表示→再変動表示を経て大当たり結果に対応した図柄組合せが停止表示される。上記消音パターン3と同様に、最終遊技回は大当たり結果に対応しているため、当該最終遊技回の終了後は特別遊技状態へ移行する。
今回の第2通常遊技状態においては当該第2通常遊技状態への移行契機となった特別遊技状態中に遊技者によってBGM2Aが選択されており、当該BGM2Aが特別遊技状態から本最終遊技回に亘って出力されている。この場合の音量レベルについては音量レベルLV2となっており、出力されるBGM2の音量は遊技者によって選択された選択音量そのままとなっている。
上図柄(列)が停止表示される第1停止タイミングよりも前のte2のタイミングにて下作動口83bへの入賞が発生し、下作動口83bに係る保留数が「3」→「4」に増加し上限数(最大数)に達している。下作動口83bへの入賞が発生した場合には、スピーカ部29から保留取得を示す効果音SE5が出力される。
効果音SE5が出力された直後のte3のタイミングでは、保留数が上限数に達したことを契機として音量レベルが音量レベルLV2→音量レベルLV1に切り替えられる。これにより、以降はスピーカ部29から出力されるBGMや効果音の音量が上記選択音量の凡そ60%程度となるように引き下げられることとなる。
音量レベルが音量レベルLV2→音量レベルLV1に切り替えられてから上述した猶予期間を経過したte4のタイミングでは、音量レベルが音量レベルLV1→音量レベルLV0に切り替えられることとなる。この状況下においても、BGMの再生は継続されているもののスピーカ部29の音量は「0」、すなわち無音状態となる。この状況下にて効果音が再生される場合についても同様にスピーカ部29の音量は「0」となる。このため、再生されたBGMや効果音が遊技者の耳に届くことはない。
図34に示す例では、最終遊技回にて再変動表示対応のノーマルリーチが実行される。具体的には、te5のタイミング(第1停止タイミング)にて上図柄が停止表示され、te6のタイミング(第2停止タイミング)にて下図柄が停止表示されることでリーチラインが形成された後、te7のタイミング(第3停止タイミング)にて中図柄が停止表示されることで、図柄表示装置253(表示画面253a)の有効ライン上に外れ結果に対応する図柄組合せが一旦停止表示される。
図柄組合せが一旦停止表示された後のte8のタイミングでは、音量レベル設定エリア464に設定されている音量レベルが音量レベルLV0から音量レベルLV2に切り替わり、無音状態が解除される。これに合わせて、再変動表示を示唆する効果音SE4が再生されることで、スピーカ部29から効果音SE4とBGM2とが出力されることとなる。
te7のタイミングから確定表示時間と同じ長さの期間を経過したte9のタイミングでは、一旦停止表示されていた全ての図柄(列)について変動表示が再開され、直後のte10のタイミングにて有効ライン上に大当たり結果に対応した図柄組合せが確定表示される。te10のタイミングから確定表示時間を経過したte11のタイミングでは、第2通常遊技状態から特別遊技状態へ移行する。
このように、外れ結果に対応する図柄組合せが停止表示された後は、停止表示中にBGMや効果音等が出力されることで大当たりのチャンスとなる。このような構成とすることで、遊技者の注目が無音状態が解除されるタイミングへ向くように促している。
第2通常遊技状態中は当該第2通常遊技状態に対応したBGM2(「所定の音楽」に相当)が出力される。このような構成とすれば、スピーカ部29から出力されるBGMによって第2通常遊技状態であることを遊技者に示唆したり明示したりすることができる。第2通常遊技状態における最終遊技回においては、記憶されている特別情報の数が上限数となった場合に、当該所定の音楽が停止されることとなる。これにより、第2通常遊技状態の終わりが近い旨を当該第2通常遊技状態が実際に終了する前に遊技者に示唆等することが可能となり、第2通常遊技状態から第1通常遊技状態へ移行する場合の唐突感を軽減できる。このように、BGMの出力/停止に予告機能を付与することにより、遊技状態の多様化に起因して遊技が分かりにくくなったり状態間の繋がりが弱くなったりすることを抑制できる。これは、遊技状態の多様化によって遊技への注目度の向上等を図る上で好ましい。
最終遊技回が外れ結果に対応している場合には、第2通常遊技状態の最終遊技回にてBGM2の出力が停止され、その停止状態が第1通常遊技状態へ移行するまで続くこととなる。これにより、遊技状態の切り替えに伴ってスピーカ部29から出力される音楽を切り替える場合(BGM2→BGM1)であっても、ある程度の間を稼ぐことができ、音楽の切り替わりが唐突になることを抑制できる。
なお、上記間については第1通常遊技状態の冒頭にて確保することも可能であるが、遊技状態が切り替わるタイミングについては遊技者が心機一転して遊技に挑戦する気持ちになるタイミングでもあるため、第2通常遊技状態の最後に上記間を確保して第1通常遊技状態の冒頭では速やかに当該第1通常遊技状態に対応した音楽の出力を開始することは遊技者の満足度を高める上で好ましい。
作動口83bへの入賞についてはある程度の偏りが発生し得る点に鑑みれば、必ずしも最終遊技回中に保留情報の数が上限数となるわけではない。そこで、このような場合には最終遊技回における所定のタイミングとなった場合にBGM2の出力を停止させることにより、BGM2の停止タイミングの多様化を図りつつ、BGM2が第1通常遊技状態への移行タイミングまで継続されることを好適に回避できる。
第2通常遊技状態中はBGM2が繰り返し出力される構成とすれば、BGM2のデータ量が過度に大きくなることを抑制できる。ここで、BGM2が繰り返される場合に、所定の期間(ブランク)を介在させる構成とすれば、BGM2の開始/終了を分かりやすくすることができる。但し、このような構成を前提とした場合には、BGM2の出力が停止された場合にそれが上記繰り返しに起因するものであるか否かの識別が難しくなり、遊技者が勘違いする可能性が高くなる。そこで、本実施の形態に示したように強制的にBGM2の出力を停止させる場合には、BGM2の出力が停止されてから最終遊技回が終了するまでの期間が上記所定の期間よりも長くなるように設定することで、上記不都合の発生を好適に抑制できる。
第2通常遊技状態においては保留情報の数が上限数となったことを契機としてBGM2の出力が停止される。第2通常遊技状態については回数制限付の高頻度サポートモードに対応しているため、遊技球を発射を継続したとしても第2通常遊技状態中に新たに保留情報を取得することが困難となる。そこで、保留数が上限に達した時点でBGM2の出力を停止させて第1通常遊技状態への移行が間近である旨を示唆することにより、遊技者に対して遊技球の発射を控えるよう促すことができる。言い換えば、保留数が上限に対していない場合には、BGM2の出力停止を第1停止タイミングまで遅延させることで、遊技者に遊技球の発射を促すことができ、遊技者の利益を好適に担保できる。
BGM2の出力を一気に停止させてしまった場合には、遊技者が故障と勘違いする可能性が高くなる。この点、本実施の形態に示したように、音量を段階的に引き下げて停止させる構成とすれば、そのような勘違いを好適に抑制できる。
<変形例1>
上記第1の実施の形態では、第2通常遊技状態の最終遊技回(100回目の遊技回)においては必ずリーチ表示が発生する構成としたが、当該最終遊技回においてはリーチ表示が発生しない構成とすることも可能である。
また、最終遊技回においてもそれ以外の遊技回と同様に、大当たり結果である場合にはリーチ表示を発生させ、外れ結果である場合にはリーチ乱数カウンタC3の値に基づいてリーチ表示を発生させるか否かを抽選により決定する構成とすることも可能である。このような構成においては、例えばリーチ表示が発生しない遊技回(再変動によって大当たり結果が明示される遊技回を含む)においてのみ上述した音量レベルの切り替えが実行される構成とし、リーチ表示が発生する遊技回においては当該音量レベルの切り替えを実行しない(回避される)構成としてもよい。
<変形例2>
上記第1の実施の形態では、音量レベルLV2→音量レベルLV1への切り替えと、音量レベルLV1→音量レベルLV2への切り替えを比較した場合、後者よりも前者の方が音量の変化量が大きくなるように設定したがこれに限定されるものではない。音量レベルLV2→音量レベルLV1への切り替えと、音量レベルLV1→音量レベルLV2への切り替えとで音量の変化量を同一としてもよいし、音量レベルLV2→音量レベルLV1への切り替えと、音量レベルLV1→音量レベルLV2への切り替えを比較した場合、前者よりも後者の方が音量の変化量が大きくなるように設定してもよい。
<変形例3>
上記第1の実施の形態では、第1停止タイミングや第2停止タイミングにて音量レベルを切り替える場合に、図柄の停止に際して再生される効果音SE2を切り替え後の音量レベルにてスピーカ部29から出力させる構成としたが、切り替え前の音量レベルにてスピーカ部29から出力させる構成とすることも可能である。
<変形例4>
上記第1の実施の形態では、第2通常遊技状態が終了する最終遊技回(100回目の遊技回)においては何れもノーマルリーチが発生する構成としたが、これを変更し、最終遊技回においては何れもスーパーリーチが発生する構成とすることも可能である。
<変形例5>
上記第1の実施の形態では、第2通常遊技状態への移行後に実行された遊技回が終了基準回数(規定回数)である100回となった場合に第1通常遊技状態に移行する構成としたが、終了基準回数については任意である。例えば、30回としてもよいし50回としてもよい。また、抽選結果(大当たりの種類)に応じて終了基準回数を相違させる構成としてもよい。
<変形例6>
上記第1の実施の形態では、第1停止タイミングで音量レベルを音量レベルLV2→音量レベルLV1に切り替え、第2停止タイミングで音量レベルを音量レベルLV1→音量レベルLV0に切り替える構成としたが、これを以下のように変更してもよい。すなわち、第2停止タイミングで音量レベルを音量レベルLV2→音量レベルLV1に切り替え、第3停止タイミングで音量レベルを音量レベルLV1→音量レベルLV0に切り替える構成としてもよい。
<変形例7>
上記第1の実施の形態では、音量レベル設定エリア464に設定されている音量レベルに基づいてスピーカ部29から出力される全ての音(第1の実施の形態においてはBGM及び効果音)の音量を制御する構成としたが、これに限定されるものではない。例えば図36に例示しているように、BGMの音量を制御するための音量レベルと、効果音の音量を制御するための音量レベルとを個別に設けてもよい。BGMについては効果音と比べて出力時間が長い点に鑑みれば、最終遊技回にてBGMの音量が引下げられて当該BGMの出力が回避される構成とすることで、遊技者に音量が変化している旨を伝えやすくすることができる。また、全ての音について音量を0とするのではなく、一部の音(望ましくは最終遊技回中(特に音量変更後)に再生される音)の音量については維持又は低減させる構成とし、最終遊技回中も当該音がスピーカ部29から出力される構成とするとよい。これにより、スピーカ部29の故障によって無音となっているとの誤解を遊技者に与えにくくすることができる。
図36においては最終遊技回が外れ結果に対応してい場合について例示しているが、最終遊技回が大当たり結果に対応している場合であって変動表示時間が12sec(再変動表示対応)である場合には、BGMの出力が停止されている状況下にて再変動表示を示唆する効果音(効果音SE4)を出力することにより、当該効果音の音量を無駄に大きくしなくても同効果音がBGMに紛れることを抑制し、当該効果音を好適に強調することが可能となる。
<第2の実施の形態>
上記第1の実施の形態では、第2通常遊技状態にて終了基準回数到達となった最終遊技回(100回目の遊技回)においては、後続の保留情報の数(保留数)に関係なく作動口用表示部における絵柄の変動表示時間が決定される構成としたが、本実施の形態においては、図37の概略図(完全外れ結果対応の変動表示時間テーブル)に例示しているように、最終遊技回においても第2通常遊技状態における他の遊技回と同様に後続の保留情報の数(保留数)に応じて変動表示時間が決定(短縮)される構成となっている点で前提構成が相違している。
このように最終遊技回においても変動表示時間が短縮され得る構成とした場合には、当該最終遊技回にてスピーカ部29を無音状態とした場合に当該無音状態が続く期間(無音期間)が極端に短くなる場合が発生し得る。BGM2がリピート時に予め設定された間(ブランク)が生じるように構成され、BGM2の始めと終わりとを区別しやすくなるように工夫されている点に鑑みると、上記無音期間が極端に短くなってしまった場合には上記間との違いが分かりにくくなる。これは、無音状態によって第2通常遊技状態の終了を示唆する機能を発揮させる上で妨げになると懸念される。本実施の形態においては、このような不都合の発生を抑える工夫がなされていることを特徴の1つとしている。具体的には、第1の実施の形態とはMPU442(音声制御部)にて実行される特殊制御処理に係る構成が相違している。以下、図38~図39を参照して本実施の形態における特殊制御処理を第1の実施の形態に示した特殊制御処理との相違点を中心に説明する。なお、第1の実施の形態と共通となっている各種構成については基本的に説明を省略する。
(特殊制御処理)
本実施の形態における特殊制御処理においては先ず、ステップS1201にて第2通常遊技状態への移行後に実行された遊技回の数が所定数(本実施の形態においては「97」)よりも多くなっているか否かを判定する。詳しくは、今回の遊技回が、98回目の遊技回、99回目の遊技回、100回目の遊技回の何れかであるか否かを判定する。ステップS1201にて否定判定をした場合にはそのまま本特殊制御処理を終了する。ステップS1201にて肯定判定をした場合には、ステップS1202に進む。
ステップS1202では、RAM444の音量レベル設定エリア464に記憶されている音量レベルが音量レベルLV0、すなわち無音状態となっているか否かを判定する。ステップS1202にて否定判定をした場合には、ステップS1203にて音量変更中であるか否かを判定する。具体的には、RAM444の各種フラグ格納エリア466に消音フラグが格納されているか否かを判定する。ステップS1203にて否定判定をした場合には、ステップS1204にて消音開始判定処理を実行した後、本特殊制御処理を終了する。以下、図39を参照して消音開始判定処理について説明する。
(消音開始判定処理)
消音開始判定処理においては先ず、ステップS1301にて第1停止タイミングであるか否かを判定する。詳しくは、図柄表示装置253の表示画面253aにて変動表示中の上図柄(列)を停止表示させるタイミングであるか否かを判定する。ステップS1301にて否定判定をした場合には、そのまま本消音開始判定処理を終了する。ステップS1301にて肯定判定をした場合には、ステップS1302に進む。ステップS1302では今回の遊技回が第2通常遊技状態への移行後の98回目の遊技回であるか否かを判定する。ステップS1302にて肯定判定をした場合には、ステップS1303に進む。
ステップS1303では下作動口83bに係る保留数が第1基準数以上となっているか否かを判定する。本実施の形態においては、この第1基準数として、記憶上限数と同じ数である「4」が設定されている。つまり、ステップS1303では、最終遊技回(100回目)の遊技回の開始時に下作動口83bに係る保留数が2以上となるか(少なくとも2つの保留情報が残った状態となるか)否かを判定しているとも言える。
図37に示すように、最終遊技回にて保留数が「2」以上となっている場合には変動表示時間が「2sec」となり、保留数が「0」~「1」の場合に設定される変動表示時間(「6~8sec」)よりも大幅に短縮される構成となっている。ステップS1303にて肯定判定をした場合には、最終遊技回が完全外れ(リーチ表示非対応の外れ結果)となる場合の変動表示時間が「2sec」すなわちショート変動となることを意味する。
ステップS1303にて否定判定をした場合には、そのまま消音開始判定処理を終了する。つまり、下作動口83bに係る保留数が第1基準数に満たない場合、言い換えれば最終遊技回が完全外れ(リーチ表示非対応の外れ結果)である場合にてショート変動とならない場合には、音量レベルの切り替えが発生しない。これに対して、ステップS1303にて肯定判定をした場合には、ステップS1304にて消音準備処理が実行される。消音準備処理においては、音量レベル設定エリア464に設定されている音量レベルを音量レベルLV2→音量レベルLV1に切り替える。これにより、以降はスピーカ部29から出力されるBGMや効果音が小さくなる。その後は、ステップS1305にてRAM444の各種フラグ格納エリア466に消音フラグをセットして本消音開始判定処理を終了する。
ステップS1302の説明に戻り、当該ステップS1302にて否定判定をした場合、すなわち第2通常遊技状態への移行後に実行された遊技回数が98回でない場合には、ステップS1306に進む。ステップS1306では今回の遊技回が第2通常遊技状態への移行後の99回目の遊技回であるか否かを判定する。ステップS1306にて肯定判定をした場合には、ステップS1307に進む。
ステップS1307では下作動口83bに係る保留数が第2基準数以上となっているか否かを判定する。本実施の形態においては、この第2基準数として、記憶上限数よりも1少ない数である「3」が設定されている。つまり、ステップS1307では、最終遊技回(100回目)の遊技回の開始時に下作動口83bに係る保留数が2以上となるか(少なくとも2つの保留情報が残った状態となるか)否かを判定しているとも言える。
既に説明したように、最終遊技回にて保留数が「2」以上となっている場合には変動表示時間が「2sec」となり、保留数が「0」~「1」の場合に設定される変動表示時間(「6~8sec」)よりも大幅に短縮される構成となっている。ステップS1307にて肯定判定をした場合には最終遊技回が完全外れ(リーチ表示非対応の外れ結果)である場合に変動表示時間が「2sec」すなわちショート変動となることを意味する。
ステップS1307にて否定判定をした場合には、そのまま消音開始判定処理を終了する。つまり、保留数が第2基準数に満たない場合、言い換えれば最終遊技回が完全外れ(リーチ表示非対応の外れ結果)である場合にショート変動とならない場合には、音量レベルの切り替えが発生しない。これに対して、ステップS1307にて肯定判定をした場合には、上記ステップS1304にて消音準備処理が実行される。消音準備処理においては、音量レベル設定エリア464に設定されている音量レベルを音量レベルLV2→音量レベルLV1に切り替える。これにより、以降はスピーカ部29から出力されるBGMや効果音が小さくなる。その後は、ステップS1305にてRAM444の各種フラグ格納エリア466に消音フラグをセットして本消音開始判定処理を終了する。
ステップS1306の説明に戻り、当該ステップS1306にて否定判定をした場合、すなわち第2通常遊技状態への移行後の99回目の遊技回でない場合には、ステップS1308に進む。ステップS1308では今回の遊技回が第2通常遊技状態における最終遊技回、すなわち第2通常遊技状態への移行後の100回目の遊技回でない場合には、そのまま本消音開始判定処理を終了する。ステップS1308にて肯定判定をした場合には、ステップS1304にて消音準備処理を実行し、ステップS1305にて消音フラグをセットした後、本消音開始判定処理を終了する。
特殊制御処理(図38)の説明に戻り、ステップS1203にて肯定判定をした場合、すなわち音量変更中である場合には、ステップS1205に進む。ステップS1205では第2停止タイミングであるか否かを判定する。すなわち、図柄表示装置253の表示画面253aにて変動表示中の中図柄(列)を停止表示させるタイミングであるか否かを判定する。ステップS1205にて否定判定をした場合にはそのまま本特殊制御処理を終了する。ステップS1205にて肯定判定をした場合にはステップS1206に進み、消音処理を実行した後、本特殊制御処理を終了する。
ステップS1206の消音処理においては、RAM444の音量レベル設定エリア464に設定されている音量レベルを音量レベルLV1→音量レベルLV0に切り替える。これにより、スピーカ部29の音量が「0」の無音状態となる。
ステップS1202の説明に戻り、当該ステップS1202にて肯定判定をした場合、すなわち音量レベル設定エリア464に設定されている音量レベルが音量レベルLV0(無音状態)となっている場合には、ステップS1207に進む。ステップS1207では、今回の遊技回が大当たり結果に対応しているか否かを判定する。ステップS1207にて否定判定をした場合には、そのまま本特殊制御処理を終了する。ステップS1207にて肯定判定をした場合には、ステップS1208にて大当たり結果用処理を実行した後、本特殊制御処理を終了する。
次に、図40を参照して第2通常遊技状態終了時の音量レベルの切り替えの流れ(消音パターン)について補足説明する。なお、図40においては最終遊技回にて外れ結果となり第1通常遊技状態へ移行する場合が例示されている。
(消音パターン)
図40に示す例においては、tg1のタイミングにて第2通常遊技状態における98回目の遊技回が開始されている。具体的には、下作動口83bに係る保留数が「4」→「3」に減算されるとともに、下作動口用表示部にて停止表示されていた絵柄の変動表示及び図柄表示装置253(表示画面253a)にて停止表示されていた図柄の変動表示が開始されている。
第2通常遊技状態においてはBGM2(例えばBGM2A)が設定されており、先の遊技回から本最終遊技回に跨るようにして当該BGM2が続けて出力されている。この場合の音量レベルについては音量レベルLV2となっており、出力されるBGM2の音量は遊技者によって選択された選択音量そのままとなっている。
98回目の遊技回にて上図柄(列)が停止表示される第1停止タイミングよりも前のtg2のタイミングにて下作動口83bへの入賞が発生し、保留数が「3」→「4」に増加している。これにより、保留数=上記第1基準数(上限数又は最大数)となっている。下作動口83bへの入賞に伴ってスピーカ部29から保留取得を示す効果音SE5が出力されるが、この時点では音量レベルが音量レベルLV2となっているため、出力される効果音SE5の音量は上記選択音量のままとなる。
スピーカ部29から効果音SE5が出力された直後のtg3のタイミングでは、保留数が第1基準数に達したことを契機として音量レベルが音量レベルLV2→音量レベルLV1に切り替えられる。これにより、スピーカ部29から出力されるBGMや効果音の音量は上記選択音量の凡そ60%程度となるように引き下げられることとなる。上述したように、本実施の形態においては第1基準数=上限数となっており、保留数が上限数となっている場合には99回目の遊技回及び100回目の遊技回の開始時に少なくとも2つの保留が確保されることとなる。つまり、99回目の遊技回及び100回目の遊技回がリーチ表示に対応していない場合にはそれら遊技回における変動表示時間が上記ショート変動に対応した変動表示時間(2sec)となる。このような場合には最終遊技回に先行して98回目の遊技回にて無音状態に移行させることにより、無音状態が続く期間(無音期間)が極端に短くなることを抑制している。
なお、最終遊技回がリーチ表示に対応している場合には変動表示時間が長くなる。この場合には、無音状態への先行切替を行わなくても最終遊技回にて無音期間を十分に確保できる。しかしながら、仮に無音期間を十分に確保できることを理由に無音状態への先行切替が回避される構成とした場合には、先行切替の発生の有無によって最終遊技回がリーチ表示に対応しているか否かが明らかとなる。これでは、無音状態への先行切替についてリーチ表示の示唆の意味合いが強くなり、第2通常遊技状態の終了示唆を行うという本来の意図から外れた機能を有することとなる。この点、本実施の形態においては、最終遊技回がリーチ表示に対応しているか否かとは無関係に無音状態への先行切替を行うことにより、そのような不都合の発生を抑制している。
音量レベルが音量レベルLV2→音量レベルLV1に切り替えられてから第1の実施の形態に示した猶予期間を経過することにより、音量レベルが音量レベルLV1→音量レベルLV0に切り替えられることとなる(tg4のタイミング)。この状況下においても、BGMの再生は継続されているもののスピーカ部29の音量は「0」、すなわち無音状態となっているため、再生されたBGMが遊技者の耳に届くことはない。また、この状況下にて効果音が再生される場合についても、スピーカ部29の音量は「0」となっているため、再生された効果音が遊技者の耳に届くことはない。
なお、tg4のタイミングについては変動表示中の下図柄(列)を停止表示させる第2停止タイミングと一致しており、このタイミングにて下図柄が停止表示される。続くtg5のタイミングでは、変動表示中の中図柄(列)を停止表示させる第3停止タイミングとなり、中図柄が停止表示される。
tg5のタイミングから確定表示時間を経過したtg6のタイミングでは、第2通常遊技状態における99回目の遊技回が開始される。tg7のタイミングにて図柄が確定表示され、当該確定表示はtg7のタイミングから確定表示時間を経過したtg8のタイミングまで継続される。98回目の遊技回にて引き下げられた音量レベルについては、99回目の遊技回においても維持される。つまり、無音状態が98回目の遊技回~99回目の遊技回に跨って継続することとなる。
tg8のタイミングでは、第2通常遊技状態における100回目の遊技回(最終遊技回)が開始される。これに伴って保留数が「4」→「3」に減算されているが、保留数が「2」以上であり且つ本最終遊技回については完全外れ(リーチ表示非対応の外れ結果)に対応しているため、当該最終遊技回の変動表示時間はショート変動に対応した変動表示時間(2sec)となる(図37参照)。
98回目の遊技回にて引き下げられた音量レベルについては99回目の遊技回を跨いで100回目の遊技回まで引き下げられたままとなる。つまり、最終遊技回を含む複数の遊技回に亘って無音状態が継続される。この無音状態については、最終遊技回にて図柄が確定表示され(tg9のタイミング)、確定表示時間を経過して第1通常遊技状態へ移行するtg10のタイミングまで継続され、当該tg10のタイミングにて解除される。具体的には、tg10のタイミングにて音量レベル設定エリア464に設定されている音量レベルが音量レベルLV0→音量レベルLV2に切り替わる。これにより、スピーカ部29からのBGMや効果音の出力が再開されることとなる。
<変形例1>
図37に示した第2通常遊技状態用の変動表示時間テーブルにおいては、後続の保留情報の数(保留数)が「2」~「4」の場合には変動表示時間がショート変動に対応した変動表示時間(2sec)となり、保留数が「0」~「1」の場合には変動表示時間がロング変動に対応した変動表示時間(6~8sec)となるように構成したがこれに限定されるものではない。例えば、保留数が「1」~「4」の場合には変動表示時間がショート変動に対応した変動表示時間(2sec)となり、保留数が「0」の場合には変動表示時間がロング変動に対応した変動表示時間(6~8sec)となるように構成してもよい。この場合、98回目の遊技回にて消音準備処理を実行するか否かの判定条件を規定した第1基準数を「3」に引き下げ、99回目の遊技回にて消音準備処理を実行するか否かの判定条件を規定した第2基準数を「2」に引き下げるとよい。また、このような構成においては97回目の遊技回にて保留数が「4」の場合には消音準備処理が実行される構成とすることが可能となる。すなわち、無音状態が97回目の遊技回~最終遊技回に亘って継続され得る構成とすることが可能となる。
<変形例2>
98回目の遊技回や99回目の遊技回にて無音状態への消音開始判定を行う場合には、最終遊技回における遊技結果やリーチ表示の有無を考慮してもよい。具体的には、最終遊技回が大当たり結果に対応している場合や外れ結果に対応しているもののリーチ表示が発生する場合には、最終遊技回まで無音状態への切り替えを見送る構成とすることも可能である。
<第3の実施の形態>
上記第1の実施の形態及び第2の実施の形態においては、1の遊技回中に音量レベルを複数段階引き下げる場合に1段階目の引き下げと2段階目の引き下げとの間に猶予期間を設けることで音量が段階的に引き下げられていることを遊技者にわかりやすく伝える構成とした。本実施の形態においては、このような猶予期間を確保するための構成がそれら第1の実施の形態及び第2の実施の形態と相違している。以下、第2の実施の形態と共通の構成については説明を省略し、本実施の形態における特徴的な構成を第2の実施の形態との相違点を中心に説明する。
(特殊制御処理)
図41のフローチャートに示すように、本実施の形態における特殊制御処理においては先ず、ステップS1401にて第2通常遊技状態への移行後に実行された遊技回の数が所定数(本実施の形態においては「97」)よりも多くなっているか否かを判定する。詳しくは、今回の遊技回が、98回目の遊技回、99回目の遊技回、100回目の遊技回の何れかであるか否かを判定する。ステップS1401にて否定判定をした場合にはそのまま本特殊制御処理を終了する。ステップS1401にて肯定判定をした場合には、ステップS1402に進む。
ステップS1402では、RAM444の音量レベル設定エリア464に記憶されている音量レベルが音量レベルLV0、すなわち無音状態となっているか否かを判定する。ステップS1402にて否定判定をした場合には、ステップS1403にて音量変更中であるか否かを判定する。具体的には、RAM444の各種フラグ格納エリア466に消音フラグが格納されているか否かを判定する。ステップS1403にて否定判定をした場合には、ステップS1404にて消音開始判定処理を実行した後、本特殊制御処理を終了する。以下、図42のフローチャートを参照して消音開始判定処理について説明する。
(消音開始判定処理)
消音開始判定処理においては先ず、ステップS1501にて確定表示開始タイミングであるか否かを判定する。詳しくは、図柄表示装置253の表示画面253aにて大当たり抽選の結果に対応した図柄組合せを確定表示させるタイミングであるか否かを判定する。ステップS1501にて否定判定をした場合には、そのまま本消音開始判定処理を終了する。ステップS1501にて肯定判定をした場合には、ステップS1502に進む。ステップS1502では今回の遊技回が第2通常遊技状態への移行後の98回目の遊技回であるか否かを判定する。ステップS1502にて肯定判定をした場合には、ステップS1503に進む。
ステップS1503では下作動口83bに係る保留数が第1基準数以上となっているか否かを判定する。本実施の形態においては、上記第2の実施の形態と同様に、この第1基準数として記憶上限数と同じ数である「4」が設定されている。つまり、最終遊技回(100回目)の遊技回の開始時に下作動口83bに係る保留数が2以上となるか(少なくとも2つの保留情報が残った状態となるか)否かを判定する。最終遊技回にて保留数が「2」以上となっている場合には変動表示時間が「2sec」となり、保留数が「0」~「1」の場合に設定される変動表示時間(「6~8sec」)よりも大幅に短縮される構成となっている(図37参照)。ステップS1503にて肯定判定をした場合には、最終遊技回が完全外れ(リーチ表示非対応の外れ結果)となる場合の変動表示時間が「2sec」すなわちショート変動となることを意味する。
ステップS1503にて否定判定をした場合には、そのまま消音開始判定処理を終了する。つまり、保留数が第1基準数に満たない場合、言い換えれば最終遊技回が完全外れ(リーチ表示非対応の外れ結果)である場合にてショート変動とならない場合には、音量レベルの切り替えが発生しない。これに対して、ステップS1503にて肯定判定をした場合には、ステップS1504にて消音準備処理が実行される。消音準備処理においては、音量レベル設定エリア464に設定されている音量レベルを音量レベルLV2→音量レベルLV1に切り替える。これにより、以降はスピーカ部29から出力されるBGMや効果音が小さくなる。その後は、ステップS1505にてRAM444の各種フラグ格納エリア466に消音フラグをセットして本消音開始判定処理を終了する。
ステップS1502の説明に戻り、当該ステップS1502にて否定判定をした場合、すなわち第2通常遊技状態への移行後に実行された遊技回数が98回でない場合には、ステップS1506に進む。ステップS1506では今回の遊技回が第2通常遊技状態への移行後の99回目の遊技回であるか否かを判定する。ステップS1506にて肯定判定をした場合には、ステップS1507に進む。
ステップS1507では下作動口83bに係る保留数が第2基準数以上となっているか否かを判定する。本実施の形態においては、この第2基準数として、記憶上限数よりも1少ない数である「3」が設定されている。つまり、最終遊技回(100回目)の遊技回の開始時に下作動口83bに係る保留数が2以上となるか(少なくとも2つの保留情報が残った状態となるか)否かを判定する。既に説明したように、最終遊技回にて保留数が「2」以上となっている場合には変動表示時間が「2sec」となり、保留数が「0」~「1」の場合に設定される変動表示時間(「6~8sec」)よりも大幅に短縮される構成となっている。ステップS1507にて肯定判定をした場合には、最終遊技回が完全外れ(リーチ表示非対応の外れ結果)となる場合の変動表示時間が「2sec」すなわちショート変動となることを意味する。
ステップS1507にて否定判定をした場合には、そのまま消音開始判定処理を終了する。つまり、保留数が第1基準数に満たない場合、言い換えれば最終遊技回が完全外れ(リーチ表示非対応の外れ結果)である場合にてショート変動とならない場合には、音量レベルの切り替えが発生しない。これに対して、ステップS1507にて肯定判定をした場合には、上記ステップS1504にて消音準備処理が実行される。消音準備処理においては、音量レベル設定エリア464に設定されている音量レベルを音量レベルLV2→音量レベルLV1に切り替える。これにより、以降はスピーカ部29から出力されるBGMや効果音が小さくなる。その後は、ステップS1505にてRAM444の各種フラグ格納エリア466に消音フラグをセットして本消音開始判定処理を終了する。
ステップS1506の説明に戻り、当該ステップS1506にて否定判定をした場合、すなわち第2通常遊技状態への移行後の99回目の遊技回でない場合には、ステップS1508に進む。ステップS1508では今回の遊技回が第2通常遊技状態における最終遊技回、すなわち第2通常遊技状態への移行後の100回目の遊技回でない場合には、そのまま本消音開始判定処理を終了する。ステップS1508にて肯定判定をした場合には、ステップS1509にて消音処理を実行する。
ステップS1509の消音処理においては、RAM444の音量レベル設定エリア464に設定されている音量レベルを音量レベルLV2→音量レベルLV0に切り替える。これにより、スピーカ部29の音量が「0」となり、以降はスピーカ部29が上記無音状態となる。その後は、ステップS1510にてRAM444の各種フラグ格納エリア466に消音フラグをセットして本消音開始判定処理を終了する。
特殊制御処理(図41)の説明に戻り、ステップS1403にて肯定判定をした場合、すなわち音量変更中である場合には、ステップS1405に進む。ステップS1405では図柄表示装置253の表示画面253aにて大当たり抽選の結果に対応した図柄組合せを確定表示させるタイミングであるか否かを判定する。ステップS1405にて否定判定をした場合にはそのまま本特殊制御処理を終了する。ステップS1405にて肯定判定をした場合にはステップS1406に進み、消音処理を実行した後、本特殊制御処理を終了する。
ステップS1406の消音処理においては、RAM444の音量レベル設定エリア464に設定されている音量レベルを音量レベルLV1→音量レベルLV0に切り替える。これにより、スピーカ部29の音量が「0」の無音状態となる。
ステップS1402の説明に戻り、当該ステップS1402にて肯定判定をした場合、すなわち音量レベル設定エリア464に設定されている音量レベルが音量レベルLV0(無音状態)となっている場合には、ステップS1407に進む。ステップS1407では、今回の遊技回が大当たり結果に対応しているか否かを判定する。ステップS1407にて否定判定をした場合には、そのまま本特殊制御処理を終了する。ステップS1407にて肯定判定をした場合には、ステップS1408にて大当たり結果用処理を実行した後、本特殊制御処理を終了する。
次に、図43のタイミングチャートを参照して第2通常遊技状態終了時の音量レベルの切り替えの流れ(消音パターン)について補足説明する。なお、図43においては最終遊技回にて外れ結果となり第1通常遊技状態へ移行する場合が例示されている。
(消音パターン)
図43に示す例においては、th1のタイミングにて第2通常遊技状態における98回目の遊技回が開始されている。具体的には、下作動口用表示部にて停止表示されていた絵柄の変動表示及び図柄表示装置253(表示画面253a)にて停止表示されていた図柄の変動表示が開始され、保留数が「4」→「3」に減算されている。
第2通常遊技状態においてはBGM2(例えばBGM2A)が設定されており、先の遊技回から本最終遊技回に跨るようにして当該BGM2が続けて出力されている。この場合の音量レベルについては音量レベルLV2となっており、出力されるBGM2の音量は遊技者によって選択された選択音量そのままとなっている。
98回目の遊技回中(詳しくは変動表示中)に下作動口83bへの入賞が発生し、保留数が「3」→「4」に増加している。これにより、保留数=上記第1基準数(上限数又は最大数)となっている。下作動口83bへの入賞に伴ってスピーカ部29から保留取得を示す効果音SE5が出力されるが、この時点では音量レベルが音量レベルLV2となっているため、出力される効果音SE5の音量は上記選択音量のままとなる。
図柄表示装置253の表示画面253aにて図柄が確定表示されるth2のタイミングでは、保留数が第1基準数に達していることを契機として音量レベルが音量レベルLV2→音量レベルLV1に切り替えられる。これにより、スピーカ部29から出力されるBGMや効果音の音量は上記選択音量の凡そ60%程度となるように引き下げられることとなる。なお、本実施の形態においては図柄の確定表示と同時に音量レベルが引き下げられる構成となっており、図柄が確定表示される場合に再生される効果音についても切り替え後の音量レベルでスピーカ部29から出力される。
上述したように、本実施の形態においては第1基準数=上限数となっており、保留数が上限数となっている場合には99回目の遊技回及び100回目の遊技回の開始時に少なくとも2つの保留が確保されることとなる。つまり、99回目の遊技回及び100回目の遊技回がリーチ表示に対応していない場合にはそれら遊技回における変動表示時間が上記ショート変動に対応した変動表示時間(2sec)となる。このような場合には最終遊技回に先行して98回目の遊技回にて無音状態に移行させることにより、無音状態が続く期間(無音期間)が極端に短くなることを抑制している。
なお、最終遊技回がリーチ表示に対応している場合には変動表示時間が長くなる。この場合には、無音状態への先行切替を行わなくても最終遊技回にて無音期間を十分に確保できる。しかしながら、仮に無音期間を十分に確保できることを理由に無音状態への先行切替が回避される構成とした場合には、先行切替の発生の有無によって最終遊技回がリーチ表示に対応しているか否かが明らかとなる。これでは、無音状態への先行切替についてリーチ表示の示唆の意味合いが強くなり、第2通常遊技状態の終了示唆を行うという本来の意図から外れた機能を有することとなる。この点、本実施の形態においては、最終遊技回がリーチ表示に対応しているか否かとは無関係に無音状態への先行切替を行うことにより、そのような不都合の発生を抑制している。
th2のタイミングから確定表示時間が経過したth3のタイミングでは、第2通常遊技状態における99回目の遊技回が開始される。具体的には、下作動口用表示部にて停止表示されていた絵柄の変動表示及び図柄表示装置253(表示画面253a)にて停止表示されていた図柄の変動表示が開始される。
図柄表示装置253の表示画面253aにて図柄が確定表示されるth4のタイミングでは、音量レベルが音量レベルLV1→音量レベルLV0に切り替えられ、スピーカ部29が無音状態となる。th4のタイミングから確定表示時間を経過したth5のタイミングでは、第2通常遊技状態における100回目の遊技回が開始される。具体的には、下作動口用表示部にて停止表示されていた絵柄の変動表示及び図柄表示装置253(表示画面253a)にて停止表示されていた図柄の変動表示が開始される。つまり、100回目の遊技回よりも前の99回目の遊技回にて無音状態となり、当該無音状態は100回目の遊技回を含む複数の遊技回に亘って継続されることとなる。
100回目の遊技回については完全外れ(リーチ表示非対応の外れ結果)に対応しており、当該100回目の遊技回の開始時の保留数は「4」となっている。このため、100回目の遊技回における変動表示時間は上記ショート変動に対応した変動表示時間(2sec)となっており、当該100回目の遊技回は速やかに終了することとなる。
図柄表示装置253の表示画面253aにて図柄が確定表示されるth6のタイミングでは、図柄表示装置253の表示画面253aに外れ結果に対応する図柄組合せが確定表示され、th6のタイミングから確定表示時間を経過したth7のタイミングでは第2通常遊技状態から第1通常遊技状態に移行し、当該第1通常遊技状態における1回目の遊技回が開始される。このth6のタイミングでは、RAM444の音量レベル設定エリア464に設定された音量レベルが音量レベルLV0→音量レベルLV2に切り替えられ、無音状態が解除される。これにより、スピーカ部29によるBGMや効果音の出力が再開される。
<変形例1>
上記第3の実施の形態では、遊技回毎に同じタイミング(確定表示のタイミング)にて音量レベルを引き下げるように引き下げタイミングを統一する構成としたが、各遊技回における音量レベルの引き下げタイミングについては必ずしも統一する必要はない。例えば、1段階目の引き下げのタイミングを先の遊技回における確定表示の開始タイミングとする一方、2段階目の引き下げのタイミングを後の遊技回における変動表示の開始タイミングとすることも可能である。また、1段階目の引き下げのタイミングを先の遊技回における変動表示の開始タイミングとする一方、2段階目の引き下げのタイミングを後の遊技回における確定表示の開始タイミングとすることも可能である。
<変形例2>
上記第3の実施の形態では、確定表示のタイミングにて再生される効果音については切り替え後の音量レベルにて出力される構成としたが、これに限定されるものではない。確定表示のタイミングにて再生される効果音については切り替え前の音量レベルにて出力される構成とすることも可能である。
<第4の実施の形態>
本実施の形態においては図柄表示装置253の表示画面253aにて表示される図柄の変動表示態様と音量レベルの切り替えとの関係が上記第1の実施の形態と相違している。以下、図44~47を参照して、報知・演出制御装置140のMPU442にて実行される遊技回進行用の処理(変動表示制御処理)及び図柄の変動表示の概要について補足説明した後、第1の実施の形態との相違点を中心に本実施の形態における図柄の変動表示態様及び音量レベルの切替態様について説明する。図44は報知・演出制御装置140のMPU442にて実行される変動表示制御処理を示すフローチャート、図45は変動開始処理を示すフローチャート、図46は第2通常遊技状態にて参照される変動表示時間テーブルを示す概略図、図47は図柄の変動表示の概要を示す概略図である。なお、第1の実施の形態と共通となっている構成については説明を省略する。
(変動表示制御処理)
図44に示すように、変動表示制御処理においては、先ずステップS1601にて遊技回中であるか否か、すなわち図柄表示装置253にて1遊技回分の図柄の変動表示又は確定表示が実行されているか否かを判定する。遊技回中でないと判定した場合にはステップS1602に進み、主制御装置162から送信された変動開始コマンドを受信しているか否かを判定する。
ステップS1602にて否定判定をした場合には、そのまま本変動表示制御処理を終了する。一方、ステップS1602にて肯定判定をした場合には、ステップS1603にて後述の変動開始用処理を実行した後に、本変動表示制御処理を終了する。
ステップS1601の説明に戻り、当該ステップS1601にて肯定判定をした場合、すなわち遊技回中であると判定した場合には、ステップS1604に進む。ステップS1604では主制御装置162から送信された変動終了コマンドを受信しているか否かを判定する。ステップS1604にて否定判定をした場合には、ステップS1605にて変動中用処理を実行した後に、本変動表示制御処理を終了する。変動中用処理は、変動開始用処理によって開始された遊技回において各種演出の実行や決定された演出の変更を行う処理である。
ステップS1604にて肯定判定をした場合にはステップS1606に進み、当該ステップS1606にて変動終了用処理を実行した後に、本変動表示制御処理を終了する。変動終了用処理では、スピーカ部29やランプ部26を駆動制御することで確定表示に対応する演出を行う。そして、変動終了コマンドを表示制御装置410に送信してから、本変動終了用処理を終了する。表示制御装置410のMPU472では、受信した変動終了コマンドに基づき図柄表示装置253にて図柄を確定停止させるよう制御する。
ここで、図45を参照して、ステップS1603の変動開始用処理について補足説明する。変動開始用処理は、主制御装置162から送信された変動開始コマンドを受信したことに基づき、遊技回用の演出を開始させるための処理である。
(変動開始用処理)
変動開始用処理においては、先ずステップS1701にて今回受信した変動開始コマンドを読み出し、当該コマンドからリーチ発生の有無の情報及び変動表示時間の情報を特定する。また、既に説明したように主制御装置162から変動開始コマンドが送信される場合には種別コマンドも併せて送信される。ステップS1701では、今回受信した変動開始コマンドとともに受信している種別コマンドを読み出し、当該コマンドから、確変大当たり結果の情報、通常大当たり結果の情報又は外れ結果の情報といった遊技結果の情報を特定する。そして、ステップS1701では、上記特定した情報から、大当たり当選の有無の情報、大当たり当選である場合には大当たり種別の情報、大当たり非当選である場合にはリーチ発生の有無の情報、及び変動表示時間の情報を把握し、その把握した情報をMPU442のレジスタに記憶する。
続くステップS1702では、現在のサポートモードが低頻度サポートモードであるか否かを判定する。ステップS1702にて肯定判定をした場合、すなわち第1通常遊技状態である場合には、ステップS1703に進む。ステップS1703では、ステップS1701にて把握した各種情報に基づいて低頻度サポートモード用の演出決定処理を実行する。
ステップS1703の演出決定処理では図柄の停止結果を決定する停止結果決定処理を行う。停止結果決定処理においては、確変大当たり結果である場合には、一の有効ラインL1~L5上に同一の特定図柄(奇数が付された主図柄)の組合せが成立する停止結果を本遊技回の停止結果として決定し、通常大当たり結果である場合には、一の有効ラインL1~L5上に同一の非特定図柄(偶数が付された主図柄)の組合せが成立する停止結果を本遊技回の停止結果として決定する。
大当たり結果となった場合に停止表示される主図柄の種類や有効ラインL1~L5は抽選等によってランダムに決定される。ROM443の各種テーブルエリアに記憶された最終停止ラインテーブルには、各有効ラインL1~L5とアドレス情報とが記憶されており、上記処理にて決定された最終停止ラインはRAM444に設けられた最終停止ラインアドレス記憶エリアにアドレス情報として記憶される。またこの際、決定した停止結果の情報を停止結果アドレス記憶エリアに記憶する処理を実行する。なお、以下の説明でも各種停止結果決定処理にて決定した停止結果のアドレス情報がRAM444の停止結果アドレス記憶エリアに記憶される。
また、大当たり用の演出設定処理では大当たり用の図柄の変動表示態様を決定する(変動表示態様決定処理(演出パターン決定処理)を行う)。大当たり結果となった場合、その結果はリーチ表示を経て報知される構成となっている。リーチ表示用の変動表示態様決定処理では、ROM443の各種テーブルエリアに記憶されているリーチ表示用の変動表示パターンテーブルを取得し、今回受信している変動開始コマンドの変動表示時間及び種別コマンドにおける遊技結果に対応したノーマルリーチ表示又はスーパーリーチ表示の演出パターンを決定する。また、決定した変動表示態様のアドレス情報をRAM444のパターンアドレス記憶エリアに記憶する処理を実行する。なお、以下に示す変動表示態様決定処理においてもROM443の変動表示パターンテーブル記憶エリアから対応する変動表示パターンテーブルを取得して変動表示時間及び遊技結果に対応した演出パターンを決定する。そして、演出パターン決定処理にて決定した演出パターンのアドレス情報をRAM444のパターンアドレス記憶エリアに記憶する。
また、停止結果決定処理においては、外れ結果である場合には、今回の遊技回にてリーチが発生するか否かを把握する。リーチが発生する場合には、リーチ発生用の演出設定処理を実行する。リーチ発生用の演出設定処理では演出の概要と最終停止させる図柄の組み合わせ等を決定する。本処理は外れリーチに対応するものなので、大当たり結果に対応する図柄組合せとならないように停止図柄を決定する。すなわち、一の有効ラインL1~L5上に外れリーチ図柄の組合せが成立する停止結果を、今回の停止結果として決定する。この場合、外れリーチ図柄の組み合わせの種類や有効ラインL1~L5は抽選などによってランダムに決定される。また、この決定に際しては、いずれの有効ラインL1~L5上にも同一の図柄の組合せが成立することなく、且つ、リーチラインを形成する図柄と同じ中図柄列Z2の図柄をリーチラインに対して前又は後にずれた停止位置で最終停止させるように有効ライン上の停止結果を決定する。その後、決定した停止結果の情報を停止結果アドレス記憶エリアに記憶する処理を実行する。一方、リーチ発生ではないと判定した場合は、完全外れ用の演出の概要と最終停止させる図柄の組み合わせ等を決定する。本処理は完全外れに対応するものなので、大当たり結果に対応する図柄組合せが形成されないようにして停止図柄を決定する。
ステップS1702の説明に戻り、当該ステップS1702にて否定判定をした場合、すなわちサポートモードが高頻度サポートモードとなっている場合には、ステップS1704に進む。ステップS1704では今回の遊技回が第2通常遊技状態における最終遊技回であるか否かを判定する。ステップS1704にて否定判定をした場合には、ステップS1705に進む。ステップS1705では高頻度サポートモード用の通常演出決定処理を実行する。これに対して、ステップS1704にて肯定判定をした場合、すなわち第2通常遊技状態における最終遊技回である場合には、ステップS1706に進む。ステップS1706では高頻度サポートモード用の特殊演出決定処理を実行する。
詳細については後述するが、本実施の形態においては、高頻度サポートモード対応の通常遊技状態(第2通常遊技状態及び第3通常遊技状態)にて実行される演出が通常演出と第2通常遊技状態における最終遊技回に限って実行される特殊演出との2つに大別される。通常演出決定処理及び特殊演出決定処理については、ステップS1701にて把握した情報に基づいて、最終停止させる図柄組合せの決定、演出概要の特定、各変動表示態様におけるエフェクトやカットイン等のチャンスアップ演出の有無等の詳細の決定を行う。この点については、ステップS1703の処理と同様である。
ステップS1703、ステップS1705、ステップS1707のいずれかの処理を実行した後は、ステップS1708に進む。ステップS1708では、ステップS1703、ステップS1705、ステップS1707にて決定した停止結果及び演出パターンの情報を含むコマンドを、それぞれ停止結果コマンド、パターンコマンドとして表示制御装置410へ出力する処理を実行する。表示制御装置410のMPU472では、受信した停止結果コマンド及びパターンコマンドに基づき、今回の遊技回における演出を実行するべく図柄表示装置253の表示制御を行う。
ステップS1708の処理を実行した後は、続くステップS1709にて、遊技回用の演出を開始する処理を実行した後、本変動開始用処理を終了する。具体的には、上記ステップS1703、ステップS1705、ステップS1707にて決定した演出パターンに基づいてスピーカ部29やランプ部26の駆動制御を開始して、遊技回用の演出を開始する。
(演出パターン)
通常演出における演出パターンは、完全外れ,ノーマルリーチA,ノーマルリーチB,スーパーリーチA,スーパーリーチB,スーパーリーチCの5つに大別される。これら各変動表示態様については、変動表示時間が異なるように設定されており、主制御装置162からのコマンドに付与され変動表示時間に係る情報に基づいて遊技回毎の演出パターンの概要を把握可能となっている。
具体的には、完全外れの変動表示時間については「2sec~8sec」(保留数に応じて差が設定されている)、ノーマルリーチAの変動表示時間については「10sec」、ノーマルリーチBの変動表示時間についてはノーマルリーチAの変動表示時間よりも長い「15sec」、スーパーリーチAの変動表示時間についてはノーマルリーチA,Bの変動表示時間よりも長い「16sec」、スーパーリーチBの変動表示時間についてはスーパーリーチAの変動表示時間よりも長い「17sec」、スーパーリーチCの変動表示時間については他のスーパーリーチA,Bの変動表示時間よりも長い「18sec」となっている。例えば、主制御装置162からのコマンドに付与された変動表示時間に関する情報が「15sec」である場合には、報知・演出制御装置140にてノーマルリーチBを実行すべき旨が把握されることとなる。
なお、大当たり結果に対応する遊技回では、スーパーリーチC > スーパーリーチB
> スーパーリーチA > ノーマルリーチB > ノーマルリーチA の順に選択されやすくなるようになっており、外れ結果に対応する遊技回では、完全外れ > ノーマルリーチA > ノーマルリーチB > スーパーリーチA > スーパーリーチB >
スーパーリーチC の順に選択されやすい構成となっている。つまり、変動表示時間が長くなるにつれて大当たりの当選期待度が高くなる設定となっている。
ここで、ノーマルリーチA,Bの変動表示態様について説明する。ノーマルリーチA,Bが選択された場合には、先ず停止表示されている全ての図柄列の変動表示(スクロール表示)を開始し、その後、上段の図柄列Z1において図柄の変動表示を終了し(停止表示させ)、さらに下段の図柄列Z3において図柄の変動表示を終了する(停止表示させる)。このようにして上下の図柄列Z1,Z3を停止表示した状態において、いずれかの有効ラインL1~L5に同一の数字が付された主図柄が停止表示されることでリーチラインが形成される。そして、当該リーチラインが形成されている状況下において中段の図柄列Z2の変動表示が行われることでリーチ表示(リーチ変動表示)となる。リーチ表示となった後、中段の図柄列Z2を停止表示することにより、変動表示が終了する。そして、リーチライン上に当該リーチ表示を構成している図柄と同一の図柄が停止することで大当たりに当選した旨が報知され、同リーチライン上にそれ以外の図柄が停止することで大当たりに当選していない旨が報知されることとなる。このようにして、最終停止表示された図柄の組み合わせについては所定期間に亘ってそのまま維持される。つまり、停止表示期間が経過するまでは今回の遊技回が続いており、当該停止表示期間が経過することにより次の遊技回への移行が許容されることとなる。
本実施の形態においてはリーチラインが形成された後の中図柄列Z2の変動表示時間に差を設定することにより、ノーマルリーチAとノーマルリーチBとの変動表示時間の差が確保されているが、両者の差の設定の仕方については任意である。例えば、変動表示が開始されてからリーチラインが形成されるまでの時間に差を設定することにより、上記変動表示時間の差を確保することも可能である。
次に、上述したノーマルリーチA,Bの変動表示態様を踏まえてスーパーリーチA,B,Cの変動表示態様について説明する。スーパーリーチA,B,Cについては、ノーマルリーチA,Bと同様の過程を経て上述したリーチラインを形成する。そして、リーチラインを形成した後、中図柄列Z2の変動表示に併せて、所定のキャラクタを動画として表示することによりリーチ演出を行う構成となっている。具体的には、スーパーリーチAにおいてはリーチラインが形成された後、中図柄列Z2の変動表示領域の中央(変動表示領域MEの中央)に妖精を模したキャラクタが表示され、スーパーリーチBにおいてはリーチラインが形成された後、中図柄列Z2の変動表示領域の中央(変動表示領域MEの中央)に男の子を模したキャラクタが表示され、スーパーリーチCにおいてはリーチラインが形成された後、中図柄列Z2の変動表示領域の中央(変動表示領域MEの中央)に女の子を模したキャラクタが表示されることとなる。
以上詳述した通常演出においては、図47(a)に示すように、遊技回の開始に伴って図柄の変動表示が開始され、全ての図柄が停止表示(確定表示)されることにより遊技結果が明示される。この点においては、上記特殊演出についても同様である。しかしながら、特殊演出においては、図柄の変動表示が開始されてから確定表示となるまでに図柄の変動表示→停止表示(一時停止表示、仮停止表示)が複数回繰り返される点で通常演出と相違している。具体的には、図47(b)に示すように、変動表示が開始された後に外れ結果に対応する図柄組合せが停止表示(一時停止表示又は仮停止表示)される単位表示が複数回繰り返された後に、リーチ表示(上記ノーマルリーチと同様)を経て確定表示へ移る。なお、以下の説明では、単位表示における図柄の変動表示及び確定表示直前の図柄の変動表示を「単位演出」ともいう。
ここで、高頻度サポートモードにおいては遊技領域PE(右ルート)へ向けて発射された遊技球のほとんどが下作動口83bに向かい、高頻度サポートモードにおいてはそれら遊技球のほとんどが電動役物91によって下作動口83bへ案内されることとなる。本実施の形態に示す遊技盤ユニット80については、高頻度サポートモードにおいては右ルートへ向けた遊技球の発射操作を継続することにより、下作動口83bに係る保留数が「2」~「4」付近を推移するように構成されている。
図46(a)に示すように、高頻度サポートモード中(第2通常遊技状態における最終遊技回を除く)に下作動口83bに係る保留数「2」~「4」を推移するようにして完全外れが連続する場合には、図柄表示装置253の表示画面253aにて図柄の変動表示(2sec)と確定表示(1sec)とが繰り返されることとなる。上述した単位表示については図柄の変動表示時間が2sec且つ停止表示時間が1secとなるように規定されており、単位表示における図柄の変動表示態様が、完全外れが連続する場合と同様となるように規定されている。
図46(b),(c)に示すように、第2通常遊技状態における最終遊技回における変動表示時間は「11sec」及び「14sec」の何れかとなるように構成されている。変動表示時間として「11sec」が設定された場合には、最終遊技回中に単位表示が3回繰り返された後にリーチ表示を経て確定表示が実行される。変動表示時間として「14sec」が設定された場合には、最終遊技回中に単位表示が4回繰り返された後にリーチ表示を経て確定表示が実行される。つまり、大当たり結果に対応する変動表示時間(14sec)においては,外れ結果及び大当たり結果の両方に対応する変動表示時間(11sec)よりも、実行される単位表示が1回多くなるように差が設けられいる。
本実施の形態においては、最終遊技回中の単位表示に連動して音量レベルが変更される構成となっていることを特徴の1つとしている。以下、図48を参照して、当該音量レベルの変更に係る構成、具体的には報知・演出制御装置140のMPU442にて実行される特殊制御処理について説明する。図48は特殊制御処理を示すフローチャートである。
(特殊制御処理)
特殊制御処理においては先ず、ステップS1801にて第2通常遊技状態における最終遊技回(すなわち100回目の遊技回)であるか否かを判定する。ステップS1801にて否定判定をした場合にはそのまま本特殊制御処理を終了する。ステップS1801にて肯定判定をした場合にはステップS1802に進む。
本実施の形態においては、報知・演出制御装置140のRAM444にBGMの音量レベルを設定するためのBGM用音量レベル設定エリアと効果音の音量レベルを設定するための効果音用音量レベル設定エリアとが各々設けられており、BGMの音量と効果音の音量とを個別に制御可能となっている。以下の説明においては便宜上、BGM用音量レベル設定エリアを「音量レベル設定エリア464」と称する。
ステップS1802では音量レベル設定エリア464に記憶されている音量レベル、すなわちBGMの音量レベルが音量レベルLV0となっているか否かを判定する。ステップS1802にて否定判定をした場合には、ステップS1803に進む。
ステップS1803では、BGMの音量レベルを変更している最中であるか否かを判定する。具体的には、各種フラグ格納エリア466に後述する音量変更フラグが格納されているか否かを判定する。ステップS1803にて否定判定をした場合にはステップS1804に進む。ステップS1804では1回目の単位演出の終了タイミング、すなわち図柄を一時停止表示させるタイミングであるか否かを判定する。ステップS1804にて否定判定をした場合には、そのまま本特殊制御処理を終了する。ステップS1804にて肯定判定をした場合には、ステップS1805に進み、RAM444の各種フラグ格納エリア466に音量変更フラグをセットする。
その後は、ステップS1806にて音量レベル第1変更処理を実行した後、本特殊制御処理を終了する。本実施の形態においては、BGM用の音量レベルとして、音量レベルLV0、音量レベルLV1、音量レベルLV2、音量レベルLV3が設けられている。音量レベルLV0については選択音量に関係なくBGMの音量を「0」にする音量レベルであり、音量レベルLV1についてはBGMの音量を選択音量の20%に低減する(補正する)音量レベルであり、音量レベルLV2についてはBGMの音量を選択音量の60%に低減する(補正する)音量レベルであり、音量レベルLV3についてはBGMの音量を選択音量のままとする(補正しない)音量レベルである。ステップS1805を経て実行される音量レベル第1変更処理においては、BGM用の音量レベル設定エリア464に設定されている音量レベルを音量レベルLV3→音量レベルLV2に変更する。これにより、スピーカ部29から出力されるBGMが小さくなる。
なお、効果音用の音量レベルについてもBGM用の音量レベルと同様に、音量レベルLV0、音量レベルLV1、音量レベルLV2、音量レベルLV3が設けられている。音量レベルLV0については選択音量に関係なく効果音の音量を「0」にする音量レベルであり、音量レベルLV1については効果音の音量を選択音量の20%に低減する(補正する)音量レベルであり、音量レベルLV2については効果音の音量を選択音量の60%に低減する(補正する)音量レベルであり、音量レベルLV3については効果音の音量を選択音量のままとする(補正しない)音量レベルである。ステップS1805を経て実行される音量レベル第1変更処理においては、効果音用の音量レベル設定エリアに設定されている音量レベルについては変更されず、音量レベルLV3が維持される。
因みに、効果音の音量レベルについては基本的に音量レベルLV3が設定されており、楽曲付きのBGM2にてサビ部分が再生される場合に音量レベルLV2等に引き下げられる構成となっており、効果音によってサビ部分が聞こえづらくなることを抑制可能となっている。但し、当該抑制機能については、BGMの音量レベルが変更される場合(後述する音量変更フラグが格納されている間)は無効化される。
ステップS1803の説明に戻り、当該ステップS1803にて肯定判定をした場合、すなわちRAM444の各種フラグ格納エリア466に音量変更フラグが格納されている場合には、ステップS1807に進む。ステップS1807では単位演出が終了するタイミングであるか否かを判定する。ステップS1807にて肯定判定をした場合には、上記ステップS1707にて決定された音量変更パターンを参照して今回の単位表示が音量変更に対応しているか否かを判定する。詳細については後述するが、最終遊技回が外れ結果に対応している場合には、最終的なBGMの音量レベルが音量レベルLV0となるのに対して、最終遊技回が大当たり結果に対応している場合(詳しくは変動表示時間=11secの場合)には、BGMの音量レベルの引き下げが音量レベルLV1で止まり、音量レベルLV0への切り替えが回避される。
ステップS1808にて否定判定をした場合には、そのまま本特殊制御処理を終了する。ステップS1808にて肯定判定をした場合には、ステップS1806に進み、音量レベル変更処理を実行した後、本特殊制御処理を終了する。
ステップS1808を経由して実行される音量レベル第1変更処理においては、BGM用の音量レベル設定エリア464に設定されている音量レベルを一段階引き下げる。具体的には、現在の音量レベルが音量レベルLV2である場合には音量レベルLV1に切り替えることでスピーカ部29から出力される音が小さくし、現在の音量レベルが音量レベルLV1である場合には音量レベルLV0に切り替えることでBGMをカットする。
ステップS1807の説明に戻り、当該ステップS1807にて否定判定をした場合には、ステップS1809に進む。ステップS1809では最終単位演出の開始タイミングであるか否かを判定する。ステップS1809にて否定判定をした場合にはそのまま本特殊制御処理を終了する。ステップS1809にて肯定判定をした場合には、ステップS1810に進み、ステップS1707にて決定された音量変更パターンを参照し、音量変更に対応しているか否かを判定する。ステップS1810にて否定判定をした場合には、そのまま本特殊制御処理を終了する。ステップS1810にて肯定判定をした場合には、ステップS1811にて音量レベル第2変更処理を実行する。具体的には、当該最終遊技回が大当たり結果に対応しており且つ変動表示時間として11secが設定されている場合にステップS1810にて肯定判定をする。
ステップS1811の音量レベル第2変更処理においては、BGM用の音量レベル設定エリア464に設定されている音量レベルを音量レベルLV3に復帰させる。これにより、スピーカ部29から出力されるBGMが大きくなる。このように、本実施の形態においては、大当たり結果に対応する最終遊技回にて変動表示時間として11secが設定されている場合には、最終単位演出の開始時に音量が引き上げられることで大当たり結果である旨が示唆される。
その後は、ステップS1812にてRAM444の各種フラグ格納エリア466に格納されている音量変更フラグを消去して、本特殊制御処理を終了する。
ステップS1802の説明に戻り、当該ステップS1802にて肯定判定をした場合、すなわちBGM用の音量レベル設定エリア464に設定されている音量レベルが音量レベルLV0である場合には、ステップS1813に進む。ステップS1813では今回の遊技回が大当たり結果に対応しているか否かを判定する。ステップS1813にて否定判定をした場合には、そのまま本特殊制御処理を終了する。ステップS1813にて肯定判定をした場合には、ステップS1814にて大当たり結果用処理を実行した後、本特殊制御処理を終了する。以下、図49を参照して大当たり結果用処理について説明する。
(大当たり結果用処理)
大当たり結果用処理においては先ずステップS1901にて今回の最終遊技回が変動表示時間=11secに対応しているか否かを判定する。ステップS1901にて肯定判定をした場合には、ステップS1902に進み、確定表示の終了タイミングであるか否かを判定する。ステップS1902にて否定判定をした場合にはそのまま本大当たり結果用処理を終了する。
ステップS1902にて肯定判定をした場合には、ステップS1903にて復帰処理を実行する。この復帰処理においては、BGM用の音量レベル設定エリア464に設定されている音量レベルを音量レベルLV3に切り替える。これにより、BGMの音量が大きくなる。その後は、ステップS1904にて各種フラグ格納エリア466に格納されている音量変更フラグを消去して、本大当たり結果用処理を終了する。
ステップS1901の説明に戻り、今回の最終遊技回が変動表示時間=14secに対応している場合には、当該ステップS1901にて否定判定をしてステップS1905に進む。ステップS1905では、最終単位演出開始前の所定のタイミング(復帰タイミング)であるか否かを判定する。ステップS1905にて否定判定をした場合には、そのまま本大当たり結果用処理を終了する。ステップS1905にて肯定判定をした場合には、ステップS1903にて復帰処理を実行し、ステップS1904にて音量変更フラグを消去した後、本大当たり結果用処理を終了する。
ここで、図50~52のタイミングチャートを参照して、遊技進行に伴う音量レベルの切り替えの流れについて説明する。図50については第2通常遊技状態にて大当たり結果になることなく最終遊技回が終了して第1通常遊技状態へ移行する場合を例示しており、図51及び図52においては第2通常遊技状態における最終遊技回にて大当たり結果となって特別遊技状態へ移行する場合を例示している。
(音量変更パターン1)
図50に示す例においては、tj1のタイミングにて第2通常遊技状態における最終遊技回(100回目の遊技回)が開始されている。具体的には、下作動口用表示部にて停止表示されていた絵柄の変動表示及び図柄表示装置253(表示画面253a)にて停止表示されていた図柄の変動表示が開始されている。
第2通常遊技状態においてはBGM2(例えばBGM2A)が設定されており、先の遊技回から本最終遊技回に跨るようにして当該BGM2が続けて出力されている。この場合のBGMの音量レベルについては音量レベルLV3となっており、スピーカ部29から出力されるBGM2の音量は遊技者によって選択された選択音量そのままとなっている。また、効果音の音量レベルについても音量レベルLV3となっており、スピーカ部29から出力されるBGM2の音量は遊技者によって選択された選択音量そのままとなっている。
1回目の単位演出が終了して外れ結果に対応する図柄組合せが一時停止表示されるtj2のタイミングでは、BGMの音量レベルが音量レベルLV3→音量レベルLV2に引き下げられている。これにより、スピーカ部29から出力されるBGMが小さくなる。これに対して、効果音の音量レベルについては音量レベルLV3に維持される。このため、当該tj2のタイミングにて出力される図柄の停止表示に対応した効果音については音量が大きいままとなる。
tj3のタイミングにて2回目の単位演出(単位表示)が開始される。その後、2回目の単位演出が終了して外れ結果に対応する図柄組合せが一時停止表示されるtj4のタイミングでは、BGMの音量レベルが音量レベルLV2→音量レベルLV1に引き下げられている。これにより、スピーカ部29から出力されるBGMが更に小さくなる。これに対して、効果音の音量レベルについては音量レベルLV3に維持される。このため、当該tj4のタイミングにて出力される図柄の停止表示に対応した効果音については音量が大きいままとなる。
tj5のタイミングにて3回目の単位演出(単位表示)が開始される。その後、3回目の単位演出が終了して外れ結果に対応する図柄組合せが一時停止表示されるtj6のタイミングでは、BGMの音量レベルが音量レベルLV1→音量レベルLV0に引き下げられている。これにより、スピーカ部29からBGMが出力されなくなる。これに対して、効果音の音量レベルについては音量レベルLV3に維持される。以降はスピーカ部29から出力される音は効果音に限定されることとなる。
tj5のタイミングにて最後の単位演出が開始される。その後、tj8のタイミングにて当該単位演出が終了し外れ結果に対応する図柄組合せが確定表示される。確定表示時間が経過したtj9のタイミングにてBGMの音量レベルが音量レベルLV0→音量レベルLV3に復帰し、第1通常遊技状態への移行に伴ってスピーカ部29からのBGMの出力が再開される。
(音量変更パターン2)
図51に示す例においては、tk1のタイミングにて第2通常遊技状態における最終遊技回(100回目の遊技回)が開始されている。具体的には、下作動口用表示部にて停止表示されていた絵柄の変動表示及び図柄表示装置253(表示画面253a)にて停止表示されていた図柄の変動表示が開始されている。
第2通常遊技状態においてはBGM2(例えばBGM2A)が設定されており、先の遊技回から本最終遊技回に跨るようにして当該BGM2が続けて出力されている。この場合のBGMの音量レベルについては音量レベルLV3となっており、スピーカ部29から出力されるBGM2の音量は遊技者によって選択された選択音量そのままとなっている。また、効果音の音量レベルについても音量レベルLV3となっており、スピーカ部29から出力されるBGM2の音量は遊技者によって選択された選択音量そのままとなっている。
1回目の単位演出が終了して外れ結果に対応する図柄組合せが一時停止表示されるtk2のタイミングでは、BGMの音量レベルが音量レベルLV3→音量レベルLV2に引き下げられている。これにより、スピーカ部29から出力されるBGMが小さくなる。これに対して、効果音の音量レベルについては音量レベルLV3に維持される。このため、当該tk2のタイミングにて出力される図柄の停止表示に対応した効果音については音量が大きいままとなる。
tk3のタイミングにて2回目の単位演出(単位表示)が開始される。その後、2回目の単位演出が終了して外れ結果に対応する図柄組合せが一時停止表示されるtk4のタイミングでは、BGMの音量レベルが音量レベルLV2→音量レベルLV1に引き下げられている。これにより、スピーカ部29から出力されるBGMが更に小さくなる。これに対して、効果音の音量レベルについては音量レベルLV3に維持される。このため、当該tk4のタイミングにて出力される図柄の停止表示に対応した効果音については音量が大きいままとなる。
tk5のタイミングにて3回目の単位演出(単位表示)が開始される。その後、3回目の単位演出が終了して外れ結果に対応する図柄組合せが一時停止表示されるtk6のタイミングでは、BGMの音量レベルが音量レベルLV1に維持され、音量レベルLV0への引き下げが行われない。つまり、上記音量変更パターン1に示したように外れ結果に対応した最終遊技回においては確定表示前に音量レベルが音量レベルLV0に引き下げられるのに対して、本音量変更パターン2に示すように大当たり結果に対応した最終遊技回においては音量レベルが音量レベルLV0となることが回避されている。このように、音量レベルが音量レベルLV0に切り替わるか否かによって大当たり結果であるか否かが示唆される構成とすることで、スピーカ部29から出力されるBGMの音量へ遊技者の注目が向くこととなり、BGMの出力が停止することで第2通常遊技状態の終了を示唆する上で、遊技者の見逃しを抑制できる。
tk7のタイミングにて最後の単位演出が開始されると、これに合わせてBGMの音量レベルが音量レベルLV1→音量レベルLV3に復帰する。このようにして、BGMを大きな音で出力させることにより、大当たり結果である旨が明示されることとなる。
その後、tk8のタイミングにて当該単位演出が終了し大当たり結果に対応する図柄組合せが確定表示される。確定表示時間が経過したtk9のタイミングにて第2通常遊技状態から特別遊技状態へ移行する。
(音量変更パターン3)
図52に示す例においては、tl1のタイミングにて第2通常遊技状態における最終遊技回(100回目の遊技回)が開始されている。具体的には、下作動口用表示部にて停止表示されていた絵柄の変動表示及び図柄表示装置253(表示画面253a)にて停止表示されていた図柄の変動表示が開始されている。
第2通常遊技状態においてはBGM2(例えばBGM2A)が設定されており、先の遊技回から本最終遊技回に跨るようにして当該BGM2が続けて出力されている。この場合のBGMの音量レベルについては音量レベルLV3となっており、スピーカ部29から出力されるBGM2の音量は遊技者によって選択された選択音量そのままとなっている。また、効果音の音量レベルについても音量レベルLV3となっており、スピーカ部29から出力されるBGM2の音量は遊技者によって選択された選択音量そのままとなっている。
1回目の単位演出が終了して外れ結果に対応する図柄組合せが一時停止表示されるtl2のタイミングでは、BGMの音量レベルが音量レベルLV3→音量レベルLV2に引き下げられている。これにより、スピーカ部29から出力されるBGMが小さくなる。これに対して、効果音の音量レベルについては音量レベルLV3に維持される。このため、当該tl2のタイミングにて出力される図柄の停止表示に対応した効果音については音量が大きいままとなる。
tl3のタイミングにて2回目の単位演出(単位表示)が開始される。その後、2回目の単位演出が終了して外れ結果に対応する図柄組合せが一時停止表示されるtl4のタイミングでは、BGMの音量レベルが音量レベルLV2→音量レベルLV1に引き下げられている。これにより、スピーカ部29から出力されるBGMが更に小さくなる。これに対して、効果音の音量レベルについては音量レベルLV3に維持される。このため、当該tl4のタイミングにて出力される図柄の停止表示に対応した効果音については音量が大きいままとなる。
tl5のタイミングにて3回目の単位演出(単位表示)が開始される。その後、3回目の単位演出が終了して外れ結果に対応する図柄組合せが一時停止表示されるtl6のタイミングでは、BGMの音量レベルが音量レベルLV1→音量レベルLV0に引き下げられている。これにより、スピーカ部29からBGMが出力されなくなる。これに対して、効果音の音量レベルについては音量レベルLV3に維持される。以降はスピーカ部29から出力される音は効果音に限定されることとなる。
tl7のタイミングにて4回目の単位演出(単位表示)が開始される。上述した第1音量変更パターンや第2音量変更パターンにおいては、4回目の単位演出が最後の単位演出に相当するため、この時点では外れ結果である可能性が高くなる。但し、4回目の単位演出が終了して外れ結果に対応する図柄組合せが一時停止表示されるtl8のタイミングの直後のtl9のタイミングでは、BGMの音量レベルが音量レベルLV0→音量レベルLV3に引き下げられ、スピーカ部29におけるBGMの出力が再開される。これにより、大当たり結果であることが示唆される。
その後は、tl10のタイミングにて最後の単位演出が開始され、tl11のタイミングにて当該単位演出が終了し大当たり結果に対応する図柄組合せが確定表示される。確定表示時間が経過したtl12のタイミングにて第2通常遊技状態から特別遊技状態へ移行する。
<変形例1>
上記第4の実施の形態では、BGMの音量レベルと効果音の音量レベルとを別々に設定したが、これに限定されるものではない。上記第1の実施の形態等と同様に、BGMの音量レベルと効果音の音量レベルとを統合することも可能である。
<変形例2>
上記第4の実施の形態では、単位表示にて図柄組合せが停止表示されるタイミングにてBGMの音量レベルが変更される構成としたが、各単位表示における音量レベルの変更タイミングについては任意である。例えば、単位表示中の第1停止タイミングや第2停止タイミングにてBGMの音量レベルを変更する構成とすることも可能である。また、単位表示毎にBGMの音量レベルの変更タイミングと図柄表示との関係を相違させてもよい。例えば、1の単位表示においては第1停止タイミングにてBGMの音量レベルが変更され、別の単位表示においては第2停止タイミングにてBGMの音量レベルが変更される構成としてもよい。
<変形例3>
上記第4の実施の形態では、最終遊技回にて実行される特殊演出においては単位表示が複数回繰り返され、単位演出が進むごとに1段階ずつBGMの音量レベルが引き下げられる構成としたが、これに限定されるものではない。例えば、単位表示が進む場合にBGMの音量レベルが維持される音量変更パターンや、単位表示が進む場合にBGMの音量レベルが複数段階引き下げられる音量変更パターンを設けてもよい。
<その他の実施の形態>
なお、上述した各実施の形態の記載内容に限定されず例えば次のように実施してもよい。ちなみに、以下の各構成を個別に上記各実施の形態に対して適用してもよく、一部又は全部を組み合わせて上記各実施の形態に対して適用してもよい。また、上記各実施の形態に示した各種構成の全て又は一部を任意に組み合わせることも可能である。この場合、組み合わせの対象となる各構成の技術的意義(発揮される効果)が担保されることが好ましい。実施の形態の組み合わせからなる新たな構成に対して以下の各構成を個別に適用してもよく、一部又は全部を組み合わせて適用することも可能である。
(1)上記各実施の形態では、遊技領域PEにおける右ルートへ発射された遊技球については上作動口83aへの入球が回避される構成としたが、これに限定されるものではない。右ルートに発射された遊技球についても上作動口83aへの入球が許容される構成とすることも可能である。
(2)上作動口83aへの入球に基づく遊技回と、下作動口83bへの入球に基づく遊技回とを並行して行う構成としてもよい。例えば、上作動口83aへの入球に基づく保留情報と下作動口83bへの入球に基づく保留情報とが併存している場合には、上作動口83aにかかる保留情報に対応した図柄の変動表示領域と、下作動口83bにかかる保留情報に対応した図柄の変動表示領域とを表示画面253a中にそれぞれ形成し、それら各変動表示領域にて両変動表示を並行して行う構成としてもよい。
(3)上記各実施の形態では、下作動口83bに係る保留情報を上作動口83aに係る保留情報よりも優先して消化する構成としたが、これを逆にすることも可能である。また、上作動口83aに係る保留情報と下作動口83bに係る保留情報とを保留情報の取得順に消化する構成とすることも可能である。
なお、上記各実施の形態では、「入球部」として上作動口83a及び下作動口83bを有する構成としたが、作動口の数については必ずしも複数である必要はなく、1つであってもよい。
(4)上記各実施の形態では、高頻度サポートモード対応の通常遊技状態(第2通常遊技状態や第3通常遊技状態)においてはBGM2が複数の遊技回に亘って再生される構成としたが、低頻度サポートモード対応の通常遊技状態(第1通常遊技状態)におけるBGM1と同様に、遊技回毎に区切ってBGMが再生される構成とすることも可能である。
(5)上記各実施の形態では、第2通常遊技状態から第1通常遊技状態へ移行する場合の最終遊技回中にBGM等の出力を停止させて、第2通常遊技状態が終了することを示唆する構成としたが、第1の遊技状態から第2の遊技状態へ移行する場合に当該第1の遊技状態が終了する最終遊技回中にBGM等の出力を停止させて、第2の遊技状態への移行を示唆する構成とすることも可能である。例えば、高確率モード且つ高頻度サポートモード対応の第3通常遊技状態に遊技回数の上限が設けられており、当該上限に達することで第1通常遊技状態へ移行する構成においては、当該上限となる最終遊技回にてBGM等の出力を停止させることにより、第3通常遊技状態が終了することを示唆する構成としてもよい。
(6)上記各実施の形態では、前扉枠14に設けられた操作ボタンを操作することにより、遊技者が自身の好みに合わせて音量を調節可能な構成としたが、このような調節機能については省略することも可能である。
(7)上記各実施の形態では、遊技進行に伴って音量レベルが切り替えられる状況下(消音フラグや音量変更フラグが格納されている状況下)においては、操作ボタンによる音量調節が不可となる構成としたが、このような規制を行わない構成とすることも可能である。
(8)上記各実施の形態では、音量レベルの切り替えによってスピーカ部29からBGMや効果音が出力されることを回避する構成とした(言い換えれば、BGMや効果音の再生自体は音量レベルとは無関係に実行される構成とした)。これを変更し、BGMや効果音の再生を停止又は一時停止させることでスピーカ部29からBGMや効果音が出力されることを回避する構成としてもよい。つまり、BGMや効果音が出力されない状態(無音状態)とする上では音量レベルの切り替えを必須とするものでは無く、BGMや効果音の再生自体が行われないことでBGMや効果音が出力されない状態(無音状態)となるようにしてもよい。
(9)上記各実施の形態では、報知・演出制御装置140と表示制御装置410とを別々に設けたが、これら各制御装置140,410の機能を統合した1の制御装置を設けてもよい。
(10)上記各実施の形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも、本発明を適用できる。
また、弾球式でない遊技機、例えば、複数種の図柄が周方向に付された複数のリールを備え、メダルの投入及びスタートレバーの操作によりリールの回転を開始し、ストップスイッチが操作されることでリールが停止した後に、表示窓から視認できる有効ライン上に特定図柄又は特定図柄の組み合わせが成立していた場合にはメダルの払い出し等といった特典を遊技者に付与するスロットマシンにも本発明を適用できる。
更に、外枠に開閉可能に支持された遊技機本体に貯留部及び取込装置を備え、貯留部に貯留されている所定数の遊技球が取込装置により取り込まれた後にスタートレバーが操作されることによりリールの回転を開始する、パチンコ機とスロットマシンとが融合された遊技機にも本発明を適用できる。
<上記各実施の形態から抽出される発明群について>
以下、上述した各実施の形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施の形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
<特徴A群>
以下の特徴A群は、「パチンコ機等の遊技機には、表示画面にて絵柄を変動表示する絵柄表示装置を備えているものがある。この種の遊技機では、例えば遊技領域に設けられた作動口への入賞を契機として、当たり状態等の遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かの抽選が行われるとともに、絵柄の変動表示が開始される。抽選に当選した場合には、表示画面に当選結果に対応した絵柄組合せ等が最終停止表示され、遊技状態が特別遊技状態に移行する。この種の遊技機においては、作動口に併設された電動役物によるサポートモードや作動口への入賞に基づく上記抽選の抽選モード等を複数設けることで遊技の多様化が実現され、例えば遊技進行が単調になることを抑制したものがある(例えば特許文献1)。」という背景技術について、「しかしながら、上述の如く遊技の多様化を図る上では、遊技機の構成に未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴A1.遊技領域(遊技領域PE)に設けられた始動入球部(作動口83b)と、
前記始動入球部への入球に基づいて特別情報(保留情報)を取得する情報取得手段(主制御装置162のMPU402にて保留情報を取得する機能)と、
前記情報取得手段により取得された特別情報を複数記憶可能な取得情報記憶手段(主制御装置162のMPU402にて保留情報を記憶する機能)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が所定の判定情報(例えば当選情報)と対応しているか否かの判定を順次行う判定手段(主制御装置162のMPU402にて当否判定処理等を実行する機能)と、
遊技回用動作が開始されてから前記判定手段の判定結果に対応した報知結果となることで前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、前記遊技回用動作が行われるように所定の報知手段(主表示ユニット87の作動口用表示部)を制御する遊技回制御手段(主制御装置162のMPU402にて表示制御を実行する機能)と
を備え、
遊技状態として第1遊技状態(第1通常遊技状態)及び第2遊技状態(第2通常遊技状態)が設けられており、前記第2遊技状態における遊技回数が規定数(終了基準回数)となった場合に当該第2遊技状態から前記第1遊技状態に移行する構成となっており、
演出を実行可能な演出装置(スピーカ部29)と、
前記演出装置を駆動制御することにより演出を実行させる演出制御手段(報知・演出制御装置140)と
を備え、
前記演出制御手段は、
前記第2遊技状態となっている場合に当該第2遊技状態に対応する所定の演出を実行させる実行手段と、
前記第2遊技状態にて実行された遊技回数が前記規定数となる当該第2遊技状態の最終遊技回にて、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報の数が所定数となった場合に、前記実行手段により実行されている前記所定の演出を停止させる停止手段と
を有していることを特徴とする遊技機。
特徴A1によれば、第2遊技状態中は当該第2遊技状態に対応した所定の演出(例えば専用演出)が実行される。このような構成とすれば、所定の演出によって第2遊技状態であることを遊技者に示唆したり明示したりすることができる。第2遊技状態における最終遊技回においては、記憶されている特別情報の数が所定数(例えば上限数)となった場合に、当該所定の演出が停止されることとなる。これにより、第2遊技状態の終わりが近い旨を当該第2遊技状態が実際に終了する前に遊技者に示唆等することが可能となり、第2遊技状態から第1遊技状態へ移行する場合の唐突感を軽減できる。このように、所定の演出に予告機能を付与することにより、遊技状態の多様化に起因して遊技が分かりにくくなったり状態間の繋がりが弱くなったりすることを抑制できる。これは、遊技状態の多様化によって遊技への注目度の向上等を図る上で好ましい。
なお、本特徴に示す「停止手段」が第2遊技状態に対応した所定の演出を先行停止させて当該第2遊技状態が終了間近であることを遊技者に示唆する機能を有している点に鑑みれば、「停止手段」を「示唆手段」とすることも可能である。
特徴A2.遊技領域(遊技領域PE)に設けられた始動入球部(作動口83b)と、
前記始動入球部への入球に基づいて特別情報(保留情報)を取得する情報取得手段(主制御装置162のMPU402にて保留情報を取得する機能)と、
前記情報取得手段により取得された特別情報を複数記憶可能な取得情報記憶手段(主制御装置162のMPU402にて保留情報を記憶する機能)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が所定の判定情報(例えば当選情報)と対応しているか否かの判定を順次行う判定手段(主制御装置162のMPU402にて当否判定処理等を実行する機能)と、
遊技回用動作が開始されてから前記判定手段の判定結果に対応した報知結果となることで前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、前記遊技回用動作が行われるように所定の報知手段(主表示ユニット87の作動口用表示部)を制御する遊技回制御手段(主制御装置162のMPU402にて表示制御を実行する機能)と
を備え、
遊技状態として第1遊技状態(第1通常遊技状態)及び第2遊技状態(第2通常遊技状態)が設けられており、前記第2遊技状態における遊技回数が規定数(終了基準回数)となった場合に当該第2遊技状態から前記第1遊技状態に移行する構成となっており、
音を出力するスピーカ部(スピーカ部29)と、
前記スピーカ部を駆動制御する音制御手段(報知・演出制御装置140)と
を備え、
前記音制御手段は、
前記第2遊技状態となっている場合に当該第2遊技状態に対応する所定の音楽を前記スピーカ部から出力させる出力手段と、
前記第2遊技状態にて実行された遊技回数が前記規定数となる当該第2遊技状態の最終遊技回にて前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報の数が所定数となった場合に、前記出力手段による前記所定の音楽の出力を停止させる停止手段と
を有していることを特徴とする遊技機。
特徴A2によれば、第2遊技状態中は当該第2遊技状態に対応した所定の音楽(例えば専用音楽)が実行される。このような構成とすれば、所定の音楽によって第2遊技状態ではあることを遊技者に示唆したり明示したりすることができる。第2遊技状態における最終遊技回においては、記憶されている特別情報の数が所定数(例えば上限数)となった場合に、当該所定の音楽が停止されることとなる。これにより、第2遊技状態の終わりが近い旨を当該第2遊技状態が実際に終了する前に遊技者に示唆等することが可能となり、第2遊技状態から第1遊技状態へ移行する場合の唐突感を軽減できる。このように、所定の演出に予告機能を付与することにより、遊技状態の多様化に起因して遊技が分かりにくくなったり状態間の繋がりが弱くなったりすることを抑制できる。これは、遊技状態の多様化によって遊技への注目度の向上等を図る上で好ましい。
なお、本特徴に示す「停止手段」が第2遊技状態に対応した所定の音楽を先行停止させて当該第2遊技状態が終了間近であることを遊技者に示唆する機能を有している点に鑑みれば、「停止手段」を「示唆手段」とすることも可能である。
特徴A3.前記音制御手段は、前記第1遊技状態への移行に伴って前記スピーカ部から出力される音楽を前記所定の音楽から前記第1遊技状態に対応する音楽に切り替える手段を有し、
前記停止手段は、前記第2遊技状態の前記最終遊技回にて前記所定の音楽の出力を停止させた場合に当該停止させた状態を前記第1遊技状態へ移行するまで継続させる手段を有していることを特徴とする特徴A2に記載の遊技機。
特徴A3によれば、第2遊技状態の最終遊技回にて所定の音楽の出力が停止された場合には、その停止状態が第2遊技状態→第1遊技状態への移行まで続くこととなる。これにより、遊技状態への切り替えに伴ってスピーカ部から出力される音楽を切り替える場合であっても、ある程度の間を稼ぐことができ、音楽の切り替わりが唐突になることを抑制できる。
なお、上記間については第1遊技状態の冒頭にて確保することも可能であるが、遊技状態が切り替わるタイミングについては遊技者が心機一転して遊技に挑戦する気持ちになるタイミングでもあるため、第2遊技状態の最後に上記間を確保して第1遊技状態の冒頭では速やかに当該第1遊技状態に対応した音楽の出力を開始することは遊技者の満足度を高める上で好ましい。
特徴A4.前記停止手段は、第1停止手段であり、
前記音制御手段は、前記第1停止手段よって前記所定の音楽の出力が停止されることなく、前記最終遊技回における所定のタイミングとなった場合に、当該所定の音楽の出力を停止させる第2停止手段を有していることを特徴とする特徴A2又は特徴A3に記載の遊技機。
作動入球部への入球頻度についてはある程度の偏りが発生しえる点に鑑みれば、必ずしも最終遊技回中に特別情報の記憶数が所定数となるとは限らない。そこで、所定数に達しなかった場合には最終遊技回における所定のタイミングとなった場合に所定の音楽の出力を停止させることにより、所定の音楽の停止タイミングの多様化を図りつつ、所定の音楽が第1遊技状態への切替タイミングまで継続されることを好適に抑制できる。
特徴A5.前記所定のタイミングは、前記最終遊技回における前記遊技回用動作の開始タイミングよりも後且つ前記最終遊技回における前記遊技回用動作の終了タイミングよりも前のタイミングとなるように設定されていることを特徴A4に記載の遊技機。
本特徴に示す構成によれば、最終遊技回の途中で所定のタイミングを迎えることとなる。このような構成とすれば、特別情報の取得機会を確保しつつ、所定の音楽の出力が停止される期間を好適に稼ぐことができる。
特徴A6.前記出力手段は、前記所定の音楽の出力が完了した場合に、所定の待機期間を経て前記所定の音楽を再び出力させる構成となっており、
前記所定のタイミングは、前記第2停止手段によって前記所定の音楽の出力が停止されてから前記最終遊技回における遊技回用動作が終了するまでの期間が前記所定の待機期間よりも長くなるように設定されていることを特徴とする特徴A4又は特徴A5に記載の遊技機。
所定の音楽が繰り返し出力される構成とすれば、所定の音楽のデータ量を少なくできる。ここで、所定の音楽が繰り返される場合に、所定の待機期間を介在させる構成とすれば、所定の音楽の開始/終了を分かりやすくすることができる。但し、このような構成を特徴A2等に適用しようとした場合には、所定の音楽が停止された場合にそれが上記繰り返しに起因するものであるか否かの識別が難しくなり、遊技者の勘違いを招く可能性が高くなる。そこで、本特徴に示すように強制的に所定の音楽の出力を停止させる場合には、第2停止手段によって所定の音楽の出力が停止されてから最終遊技回における遊技回用動作が終了するまでの期間が所定の待機期間よりも長くなるように設定することで、上記不都合の発生を好適に抑制できる。
特徴A7.遊技者の発射操作に基づいて前記遊技領域へ遊技球を発射する遊技球発射手段(遊技球発射機構110)を備え、
前記第1停止手段によって前記所定の音楽の出力が停止される場合の停止タイミングは、前記第2停止手段によって前記所定の音楽の出力が停止される場合の停止タイミングよりも早くなるように構成されていることを特徴とする特徴A4乃至特徴A6のいずれか1つに記載の遊技機。
特別情報の記憶数が所定数となったことを契機として所定の音楽の出力が停止される場合には、遊技者が遊技領域へ向けて遊技球を発射している可能性が高い。このような場合には、所定のタイミングとなったことを契機として所定の音楽を停止させる場合よりも早いタイミングで所定の音楽の出力が停止されることで、遊技者に第2遊技状態が終了することを速やかに示唆することにより、遊技球の発射停止等を遊技者に促すことができる。
特徴A8.遊技者の発射操作に基づいて前記遊技領域へ遊技球を発射する遊技球発射手段(遊技球発射機構110)を備え、
前記第1停止手段及び前記第2停止手段は、前記所定の音楽の音量を段階的に引き下げて出力を停止させる構成となっており、
前記第1停止手段は、前記所定の音楽の出力を停止させる場合の引き下げ期間が、前記第2停止手段により前記所定の音楽の出力が停止される場合の引き下げ期間よりも短くなるように構成されていることを特徴とする特徴A4乃至特徴A7のいずれか1つに記載の遊技機。
所定の音楽の出力を一気に停止させてしまった場合には、遊技者が故障と勘違いする可能性が高くなる。この点、本特徴に示すように、音量を段階的に引き下げて停止させる構成とすれば、そのような勘違いを好適に抑制できる。
ここで、特別情報の記憶数が所定数となったことを契機として所定の音楽の出力が停止される場合には、遊技者が遊技領域へ向けて遊技球を発射している可能性が高い。第1停止手段によって所定の音楽の出力を停止させる場合の引き下げ期間が、第2停止手段によって所定の音楽の出力を停止させる場合の引き下げ期間よりも短くしておくことにより、遊技球の発射を続けている遊技者に第2遊技状態が終了することを速く知らせることが可能となる。これにより、遊技者に気持ちも切り替えを行う猶予を与えやすくなる。
特徴A9.遊技者の発射操作に基づいて前記遊技領域へ遊技球を発射する遊技球発射手段(遊技球発射機構110)を備え、
前記所定数は、前記取得情報記憶手段によって記憶可能な特別情報の数の上限(4つ)と一致していることを特徴とする特徴A2乃至特徴A8のいずれか1つに記載の遊技機。
記憶されている特別情報の数が上限に達した場合には、始動入球部への入球が発生したとしても新たに特別情報が取得されることはない。このため、このような状況にて遊技球の発射を継続することは投資が無駄に嵩む要因になると懸念される。そこで、特別情報の数が上限に達した場合に、所定の音楽の出力を停止させることにより、投資が嵩むことを好適に抑制できる。また、上限に達していない場合には所定の音楽の出力が停止されるタイミングが遅くなることで、遊技者に遊技球の発射の継続を促しやすくなる。
特徴A10.前記始動入球部に併設され、第1状態(閉状態)及び当該第1状態よりも当該始動入球部への入球が容易となる第2状態(開状態)に切替可能な可変手段(電動役物91)と、
前記可変手段を前記第1状態及び前記第2状態に切り替える切替手段(主制御装置162のMPU402にて電役サポート用処理を実行する機能)と
を備え、
前記切替手段による前記可変手段の切替モード(サポートモード)として、前記第2状態となる期間が相対的に短くなるように設定された第1切替モード(低頻度サポートモード)と、前記第2状態となる期間が相対的に長くなるように設定された第2切替モード(高頻度サポートモード)とが設けられており、
前記第1遊技状態における切替モードは前記第1切替モードとなり、前記第2遊技状態における切替モードは前記第2切替モードとなることを特徴とする特徴A9に記載の遊技機。
第2遊技状態においては可変手段によって始動入球部への入球がサポートされる構成においては、遊技者は第1遊技状態へ移行するまで遊技球の発射を継続する可能性が高い。これでは記憶可能な特別情報の数に上限が設定されている場合に上述した投資に関する懸念が強くなる。そこで、このような構成に対して、特徴A9に示した技術的思想を適用し、特別情報の記憶数が上限となった場合に所定の音楽の出力を停止させて遊技者に第2遊技状態が終了間近である旨を示唆することにより、実用上好ましい構成を実現できる。
なお、特徴A3~特徴A10に示した各技術的思想を特徴A1に適用することも可能である。
<特徴B群>
以下の特徴B群は、「パチンコ機等の遊技機には、表示画面にて絵柄を変動表示する絵柄表示装置を備えているものがある。この種の遊技機では、例えば遊技領域に設けられた作動口への入賞を契機として、当たり状態等の遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かの抽選が行われるとともに、絵柄の変動表示が開始される。抽選に当選した場合には、表示画面に特定の絵柄組合せ等が最終停止表示されるとともに、遊技状態が遊技者に有利な特別遊技状態に移行する(例えば特許文献1)。」という背景技術について、「近年では、遊技への注目度を高めるべく様々な工夫がなされている。しかしながら、遊技機の構成においては遊技への注目度の向上を実現する上では未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴B1.所定の取得条件(例えば作動口83bへの入賞)が成立したことに基づいて特別情報(保留情報)を取得する情報取得手段(主制御装置162のMPU402にて保留情報を取得する機能)と、
前記情報取得手段により取得された特別情報を複数記憶可能な取得情報記憶手段(主制御装置162のMPU402にて保留情報を記憶する機能)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が所定の判定情報(例えば当選情報)と対応しているか否かの判定を順次行う判定手段(主制御装置162のMPU402にて当否判定処理等を実行する機能)と、
遊技回用動作が開始されてから前記判定手段の判定結果に対応した報知結果となることで前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、前記遊技回用動作が行われるように所定の報知手段(主表示ユニット87の作動口用表示部)を制御する遊技回制御手段(主制御装置162のMPU402にて表示制御を実行する機能)と
を備え、
前記遊技回制御手段は、前記取得情報記憶手段によって記憶されている前記特別情報の数が多くなることで前記遊技回用動作の動作期間が短くなるように動作期間を短縮させる手段を有しており、
演出を実行可能な演出装置(スピーカ部29)と、
前記演出装置を駆動制御することにより演出を実行させる演出制御手段(報知・演出制御装置140)と
を備え、
前記遊技回制御手段は、前記取得情報記憶手段によって記憶されている前記特別情報の数が多くなることで前記遊技回用動作の動作期間が短くなるように動作期間を短縮させる手段を有しており、
前記演出制御手段は、
前記演出装置にて所定の演出を実行させる実行手段と、
前記演出装置における前記所定の演出を停止させる停止手段と
を有し、
前記停止手段によって前記所定の演出が停止されている停止期間中に前記遊技回制御手段により前記遊技回用動作が複数回実行されることを特徴とする遊技機。
特徴B1によれば、敢えて所定の演出を停止させた停止期間中に複数の遊技回を実行させる構成とすることにより、インパクトを強化して、遊技への注目度の向上に寄与できる。
特に、特別情報の数によって遊技回用動作の動作期間が短縮され得る構成においては、仮に所定の演出を1の遊技回に限って停止させるようにしてしまうと停止期間が極端に短くなって、所定の演出が停止されていることが見逃されやすくなると懸念される。この点、本特徴に示す構成によれば、複数の遊技回に亘って所定の演出が停止された状態が続くことにより、上記短縮機能を有している場合であっても、停止期間を好適に稼ぐことができる。これにより、敢えて所定の演出を停止することで遊技者の注目度を向上させる効果を好適に発揮させることができる。
特徴B2.所定の取得条件(例えば作動口83bへの入賞)が成立したことに基づいて特別情報(保留情報)を取得する情報取得手段(主制御装置162のMPU402にて保留情報を取得する機能)と、
前記情報取得手段により取得された特別情報を複数記憶可能な取得情報記憶手段(主制御装置162のMPU402にて保留情報を記憶する機能)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が所定の判定情報(例えば当選情報)と対応しているか否かの判定を順次行う判定手段(主制御装置162のMPU402にて当否判定処理等を実行する機能)と、
遊技回用動作が開始されてから前記判定手段の判定結果に対応した報知結果となることで前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、前記遊技回用動作が行われるように所定の報知手段(主表示ユニット87の作動口用表示部)を制御する遊技回制御手段(主制御装置162のMPU402にて表示制御を実行する機能)と
を備え、
前記遊技回制御手段は、前記取得情報記憶手段によって記憶されている前記特別情報の数が多くなることで前記遊技回用動作の動作期間が短くなるように動作期間を短縮させる手段を有しており、
音を出力するスピーカ部(スピーカ部29)と、
前記スピーカ部を駆動制御する音制御手段(報知・演出制御装置140)と
を備え、
前記音制御手段は、
前記スピーカ部から音楽を出力させる出力手段と、
前記出力手段による前記音楽の出力を停止させる停止手段と
を有し、
前記停止手段によって前記音楽の出力が停止されている停止期間中に前記遊技回制御手段により前記遊技回用動作が複数回実行されることを特徴とする遊技機。
特徴B2によれば、敢えて音楽を停止させた停止期間中に複数の遊技回を実行させる構成とすることにより、インパクトを強化して、遊技への注目度の向上に寄与できる。
特に、特別情報の数によって遊技回用動作の動作期間が短縮され得る構成においては、仮に音楽を1の遊技回に限って停止させるようにしてしまうと停止期間が極端に短くなって、音楽が停止されていることが見逃されやすくなると懸念される。この点、本特徴に示す構成によれば、複数の遊技回に亘って音楽が停止された状態が続くことにより、上記短縮機能を有している場合であっても、停止期間を好適に稼ぐことができる。これにより、敢えて音楽を停止することで遊技者の注目度を向上させる効果を好適に発揮させることができる。
特徴B3.所定の取得条件(例えば作動口83bへの入賞)が成立したことに基づいて特別情報(保留情報)を取得する情報取得手段(主制御装置162のMPU402にて保留情報を取得する機能)と、
前記情報取得手段により取得された特別情報を複数記憶可能な取得情報記憶手段(主制御装置162のMPU402にて保留情報を記憶する機能)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が所定の判定情報(例えば当選情報)と対応しているか否かの判定を順次行う判定手段(主制御装置162のMPU402にて当否判定処理等を実行する機能)と、
遊技回用動作が開始されてから前記判定手段の判定結果に対応した報知結果となることで前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、前記遊技回用動作が行われるように所定の報知手段(主表示ユニット87の作動口用表示部)を制御する遊技回制御手段(主制御装置162のMPU402にて表示制御を実行する機能)と
を備え、
前記遊技回制御手段は、前記取得情報記憶手段によって記憶されている前記特別情報の数が多くなることで前記遊技回用動作の動作期間が短くなるように動作期間を短縮させる手段を有しており、
音を出力するスピーカ部(スピーカ部29)と、
前記スピーカ部を駆動制御する音制御手段(報知・演出制御装置140)と
を備え、
前記音制御手段は、
所定の遊技状態(第2通常遊技状態)となっている場合に、前記スピーカ部から当該所定の遊技状態に対応する所定の音楽(BGM2)を出力させる出力手段と、
前記出力手段による前記所定の音楽の出力を停止させる停止手段と
を有し、
前記停止手段によって前記所定の音楽の出力が停止されている停止期間中に前記遊技回制御手段により前記遊技回用動作が複数回実行されることを特徴とする遊技機。
特徴B3によれば、所定の遊技状態中はスピーカ部かた当該所定の遊技状態に対応した所定の音楽が出力される。この所定の音楽を停止させた停止期間中に遊技回動作が複数回実行される構成とすれば、インパクトを強化して、遊技への注目度の向上に寄与できる。
特に、特別情報の数によって遊技回用動作の動作期間が短縮され得る構成においては、仮に所定の音楽を1の遊技回に限って停止させるようにしてしまうと停止期間が極端に短くなって、所定の音楽が停止されていることが見逃されやすくなると懸念される。この点、本特徴に示す構成によれば、複数の遊技回に亘って所定の音楽が停止された状態が続くことにより、上記短縮機能を有している場合であっても、停止期間を好適に稼ぐことができる。これにより、敢えて所定の音楽を停止することで遊技者の注目度を向上させる効果を好適に発揮させることができる。
特徴B4.前記停止手段は、前記所定の遊技状態における所定の遊技回よりも前の遊技回にて前記所定の音楽の出力を停止させ、当該所定の音楽の出力を停止させ状態を前記所定の遊技回まで継続させる手段を有していることを特徴とする特徴B3に記載の遊技機。
先の遊技回にて所定の音楽の出力が停止された後は、その停止された状態が所定の遊技回まで継続される。このような構成とすることで特徴B3等に示した技術的思想を好適に具現化できる。
特徴B5.前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報の数に基づいて前記所定の遊技回及び前記前の遊技回の間となる遊技回の数が決まる構成となっていることを特徴とする特徴B4に記載の遊技機。
記憶されている特別情報の数によって遊技回用動作の動作期間が変化する構成においては、記憶されている特別情報の数によって所定の音楽の出力を停止させる遊技回の数を決定することにより、停止期間が適正なものとすることができる。
なお、本特徴に示す構成を「前記所定の音楽の出力が停止されている状況下にて実行される前記遊技回用動作の回数が、前記取得情報記憶手段により記憶されている特別情報の数に応じて決定されることを特徴とする特徴B4に記載の遊技機。」とすることも可能である。
特徴B6.前記遊技回用動作の動作期間として、第1動作期間(例えば2sec)と当該第1動作期間よりも長い第2動作期間(例えば6~8sec)とを含み、
前記停止手段は、所定の遊技回の動作期間が前記第2動作期間である場合には、当該所定の遊技回中に前記所定の音楽の出力を停止させその停止させた状態を当該所定の遊技回における遊技回用動作が終了するまで維持し、前記所定の遊技回の動作期間が前記第1動作期間である場合には、当該所定の遊技回よりも前の遊技回にて前記所定の音楽の出力を停止させその停止させた状態を当該所定の遊技回における遊技回用動作が終了するまで維持することを特徴とする特徴B4又は特徴B5に記載の遊技機。
特徴B6によれば、相対的に長い第2動作期間となっている場合には所定の遊技回のみを対象として所定の音楽の出力を停止させ、相対的に短い第1動作期間となっている場合には所定の遊技回を含む複数の遊技回に亘って所定の音楽の出力を停止させる構成とすることにより、所定の音楽が停止される期間が無暗に長くなることを抑制できる。
特徴B7.前記遊技回用動作の動作期間として、第1動作期間(例えば2sec)と当該第1動作期間よりも長い第2動作期間(例えば6~8sec)とを含み、
所定の遊技回に対応した特別情報に後続となる特別情報の数である後続数が所定数に達している場合に、前記所定の遊技回における動作期間として第1動作期間が設定され、
前記所定の遊技回に対応した特別情報に後続となる特別情報の後続数が所定数に満たない場合に、前記所定の遊技回における動作期間として第2動作期間が設定され、
前記停止手段は、前記所定の遊技回よりも前の遊技回にて前記後続数が前記所定数に達している場合には、当該前の遊技回にて前記所定の音楽の出力を停止させ、その停止させた状態を当該所定の遊技回における遊技回用動作が終了するまで維持することを特徴とする特徴B4又は特徴B5に記載の遊技機。
特徴B7に示す構成によれば、所定の音楽の出力が停止される期間が過度に長くなってしまい、当該所定の音楽の存在意義が低下することを抑制できる。
特徴B8.前記音制御手段は、遊技進行に伴って効果音を出力させる手段を有し、前記停止手段によって前記所定の音楽の出力が停止されている場合であっても、前記効果音の出力は停止されない構成となっていることを特徴とする特徴B3乃至特徴B7のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴B8によれば、所定の音楽の出力が停止されている状況下にて効果音が出力されることにより、所定の音楽の出力が停止させたことがスピーカ部の故障に起因するものであると誤認されることを抑制できる。
特徴B9.前記出力手段は、前記所定の音楽の出力が完了した場合に、所定の待機期間を経て前記所定の音楽を再び出力させる構成となっており、
前記停止手段によって前記所定の音楽の出力を途中で停止させた場合の停止期間は前記所定の待機期間よりも長くなることを特徴とする特徴B3乃至特徴B8のいずれか1つに記載の遊技機。
所定の音楽が繰り返し出力される構成とすれば、所定の音楽のデータ量を少なくできる。ここで、所定の音楽が繰り返される場合に、所定の待機期間を介在させる構成とすれば、所定の音楽の開始/終了を分かりやすくすることができる。但し、このような構成を特徴B3等に適用しようとした場合には、所定の音楽が停止された場合にそれが上記繰り返しに起因するものであるか否かの識別が難しくなり、遊技者が勘違いする可能性が高くなる。そこで、本特徴に示すように強制的に所定の音楽の出力を停止させる場合には、停止期間が上記所定の待機期間よりも長くなるように設定することで、上記不都合の発生を好適に抑制できる。
なお、特徴B4~特徴B9に示した各技術的思想を特徴B1,特徴B2に適用することも可能である。
また、以上詳述した特徴B群に特徴A群に示した各技術的思想を適用することも可能である。
<特徴C群>
以下の特徴C群は、「パチンコ機等の遊技機には、表示画面にて絵柄を変動表示する絵柄表示装置を備えているものがある。この種の遊技機では、例えば遊技領域に設けられた作動口への入賞を契機として、当たり状態等の遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かの抽選が行われるとともに、絵柄の変動表示が開始される。抽選に当選した場合には、表示画面に特定の絵柄組合せ等が最終停止表示されるとともに、遊技状態が遊技者に有利な特別遊技状態に移行する(例えば特許文献1)。」という背景技術について、「近年では、遊技への注目度を高めるべく様々な工夫がなされている。しかしながら、遊技機の構成においては遊技への注目度の向上を実現する上では未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴C1.所定の取得条件(例えば作動口83bへの入賞)が成立したことに基づいて特別情報(保留情報)を取得する情報取得手段(主制御装置162のMPU402にて作動口用の入賞処理を実行する機能)と、
前記情報取得手段により取得された特別情報を記憶する取得情報記憶手段(主制御装置162のRAM404における保留球格納エリア432)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が所定の判定情報(例えば当選情報)と対応しているか否かの判定を順次行う判定手段(主制御装置162のMPU402にて当否判定処理等を実行する機能)と、
遊技回用動作が開始されてから前記判定手段の判定結果に対応した報知結果となることで前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、前記遊技回用動作が行われるように所定の報知手段(主表示ユニット87の作動口用表示部)を制御する遊技回制御手段(主制御装置162のMPU402にて遊技回制御処理を実行する機能)と
を備え、
前記遊技回制御手段は、各遊技回について前記遊技回用動作の動作期間(変動表示時間)を決定する期間決定手段(主制御装置162のMPU402にて変動表示時間の設定処理を実行する機能)を有し、
表示画面(表示画面253a)を有し、当該表示画面にて絵柄を可変表示可能な絵柄表示手段(図柄標示装置253)と、
前記表示画面にて複数の絵柄を可変表示させた後に、上記所定の報知手段による報知結果に対応した絵柄組合せを停止表示させる表示制御手段(報知・演出制御装置140や表示制御装置410)と、
音を出力するスピーカ部(スピーカ部29)と、
前記スピーカ部を駆動制御する音制御手段(報知・演出制御装置140)と
を備え、
前記音制御手段は、
前記絵柄表示手段による絵柄の可変表示と並行して前記スピーカ部から所定の音楽を出力させる出力手段と、
前記出力手段によって出力されている前記所定の音楽の音量を、前記表示画面に表示されている絵柄の動きに連動するようにして段階的に低下させた後に、当該所定の音楽の出力を前記絵柄の動きに連動するようにして停止させる停止手段と
を有していることを特徴とする遊技機。
特徴C1によれば、絵柄表示手段(表示画面)における絵柄の可変表示と並行して所定の音楽が出力される。所定の音楽については、その音量が絵柄の動きに連動するようにして段階的に引下げられ、最終的には出力が停止されることとなる。このように絵柄の可変表示が進むことで、所定の音楽の音量が段階的に引下げられることで、該当遊技回が終わりに向かっていることを示唆することができ、絵柄の可変表示と連携によって遊技への注目度を向上させる効果を好適に発揮させることができる。
特徴C2.所定の取得条件(例えば作動口83bへの入賞)が成立したことに基づいて特別情報(保留情報)を取得する情報取得手段(主制御装置162のMPU402にて作動口用の入賞処理を実行する機能)と、
前記情報取得手段により取得された特別情報を記憶する取得情報記憶手段(主制御装置162のRAM404における保留球格納エリア432)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が所定の判定情報(例えば当選情報)と対応しているか否かの判定を順次行う判定手段(主制御装置162のMPU402にて当否判定処理等を実行する機能)と、
遊技回用動作が開始されてから前記判定手段の判定結果に対応した報知結果となることで前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、前記遊技回用動作が行われるように所定の報知手段(主表示ユニット87の作動口用表示部)を制御する遊技回制御手段(主制御装置162のMPU402にて遊技回制御処理を実行する機能)と
を備え、
前記遊技回制御手段は、各遊技回について前記遊技回用動作の動作期間(変動表示時間)を決定する期間決定手段(主制御装置162のMPU402にて変動表示時間の設定処理を実行する機能)を有し、
前記遊技回用動作が行われている場合に当該遊技回用動作に並行して演出を実行する演出実行手段(図柄表示装置253及び報知・演出制御装置140のMPU442にて変動表示制御処理を実行する機能)を備え、
前記演出実行手段により実行される演出の1つとして、演出実行期間が前記動作期間よりも短くなるように構成された所定演出(例えば単位演出や単位表示)が設けられており、
前記演出実行手段は、1遊技回中に前記所定演出を連続して実行する連続実行手段を有し、
音を出力するスピーカ部(スピーカ部29)と、
前記スピーカ部を駆動制御する音制御手段(報知・演出制御装置140)と
を備え、
前記音制御手段は、
前記スピーカ部から前記遊技回用動作と並行して所定の音楽を出力させる出力手段と、
前記出力手段によって出力されている前記所定の音楽の音量を、前記連続実行手段によって連続して行われる前記所定演出に連動するようにして低下させた後に、当該所定の音楽の出力を前記所定演出に連動するようにして停止させる停止手段と
を有していることを特徴とする遊技機。
特徴C2によれば、遊技回用動作に合わせて演出実行手段により演出が実行され、スピーカ部からの所定の音楽が出力される。所定演出が連続して実行される場合には、所定の音楽の音量が所定演出に連動するようにして引下げられた後に、最終的には出力停止となる。このように所定演出の繰り返しと音量変化とを連携させる構成とすれば、該当遊技回が終わりに向かっていることを示唆することができ、絵柄の可変表示との連携によって遊技への注目度を向上させる効果を好適に発揮させることができる。
特徴C3.前記停止手段は、前記連続実行手段によって前記所定演出が実行される毎に、前記所定の音楽の音量を段階的に低下させる構成となっていることを特徴とする特徴C2に記載の遊技機。
特徴C3に示すように音量を段階的に変化させる構成とすれば、音量の変化のタイミングを分かりやすくなり、所定演出との関連性を強化に好適に寄与できる。
特徴C4.前記連続実行手段により前記所定演出が連続して実行される回数は、前記期間決定手段により決定された前記動作期間に基づいて決定されており、
前記音制御手段は、前記所定演出の実行回数に基づいて前記所定の音楽の音量の低下パターンを決定する手段を有していることを特徴とする特徴C2又は特徴C3に記載の遊技機。
特徴C4によれば、遊技回用動作の動作期間に基づいて所定演出の連続実行回数が決定され、その回数に基づいて音量の低下パターンを決定することにより、特徴C2等に示した技術的思想を好適に具現化できる。
特徴C5.前記停止手段は、先の前記所定演出にて前記所定の音楽の音量を低下させる場合の音量の低下契機(図柄組合せの一時停止表示)と、後の前記所定演出にて前記所定の音楽の音量を低下させる場合の音量の低下契機(図柄組合せの一時停止表示)とが一致するように構成されていることを特徴とする特徴C2乃至特徴C4のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴C5によれば、所定演出が連続して実行される場合の音量をリズムよく変化(低下)させることができる。このような構成とすれば、次の音量低下のタイミングを予測しやすくなるため、音量変化が見逃されることを好適に抑制できる。
特徴C6.前記停止手段は、先の前記所定演出にて前記所定の音楽の音量を低下させる場合の低下量と、後の前記所定演出にて前記所定の音楽の音量を低下させる場合の低下量とが一致していることを特徴とする特徴C2乃至特徴C5のいずれか1つに記載の遊技機。
音楽は音程や音量を様々に変化させることで構成されているのが一般的である。このため、音量が変化した場合には、それが音楽自体に起因したものであるかそれとも上記停止手段に起因したものであるかが混同されては、上記各種効果を発揮させる上で妨げになる。そこで、本特徴に示すように音量の低下量を揃える構成とすれば、所定演出が連続して実行される場合の音量変化が音楽自体の音量変化と混同される機会を減らすことができる。
特徴C7.前記連続実行手段は、前記所定演出毎に、複数の絵柄を可変表示させて、予め定められた絵柄組合せとなるようにしてそれら絵柄を一時停止表示させる構成となっており、
前記停止手段は、前記連続実行手段によって前記絵柄組合せが停止表示される場合に前記所定の音楽の音量を低下させる構成となっていることを特徴とする特徴C2乃至特徴C6のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴C7に示すように絵柄が一時停止表示される毎に音楽の音量が低下する構成とすれば、絵柄に注視している遊技者は絵柄の動きから音量低下のタイミングを推測しやすくなる。これは、音量低下の誤認を抑制する上で好ましい。
特徴C8.前記連続実行手段は、前記所定演出毎に、複数の絵柄を可変表示させて、予め定められた絵柄組合せとなるようにして各絵柄を順に停止表示させる構成となっており、
前記停止手段は、前記連続実行手段によって前記絵柄組合せが停止表示される場合に前記所定の音楽の音量を低下させる構成となっており、
前記音制御手段は、前記所定演出にて絵柄が停止表示される度に所定の効果音を出力する効果音出力手段を有していることを特徴とする特徴C2乃至特徴C6のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴C8に示すように絵柄が一時停止表示される毎に音楽の音量が低下する構成とすれば、絵柄に注視している遊技者は絵柄の動きから音量低下のタイミングを推測しやすくなる。これは、音量低下の誤認を抑制する上で好ましい。また、絵柄が停止表示される度に効果音が出力されるため、この効果音から音量が変化したことを容易に把握できることとなる。
特徴C9.前記所定演出は、絵柄の変動表示を開始から絵柄組合せの停止表示までの期間が一定となるように構成されていることを特徴とする特徴C7又は特徴C8に記載の遊技機。
特徴C9によれば、所定演出が連続して実行される場合の音量をリズムよく変化(低下)させることができる。このような構成とすれば、次の音量低下のタイミングを予測しやすくなるため、音量変化が見逃されることを好適に抑制できる。
特徴C10.前記音制御手段は、前記停止手段によって前記所定の音楽の音量を低下させる場合に、変更された音量にて所定の効果音を出力する効果音出力手段を有していることを特徴とする特徴C2乃至特徴C9のいずれか1つに記載の遊技機。
音楽は音程や音量が変化するため、音量が変化したとしてもそれが音楽の流れによるものであると誤解される可能性が生じる。この点、本特徴に示すように、変更された音量にて所定の効果音を出力する構成とすれば、そのような不都合の発生を好適に抑制できる。
例えば、特徴C9との組み合わせにおいては、絵柄を停止表示させる場合に停止を示す効果音を出力する構成とし、当該効果音を上記「所定の効果音」として利用するとよい。
なお、特徴C3~特徴C10に示した各技術的思想を特徴C1に適用することも可能である。
また、以上詳述した特徴C群に特徴A群~特徴B群に示した各技術的思想を適用することも可能である。
<特徴D群>
以下の特徴D群は、「パチンコ機等の遊技機には、表示画面にて絵柄を変動表示する絵柄表示装置を備えているものがある。この種の遊技機では、例えば遊技領域に設けられた作動口への入賞を契機として、当たり状態等の遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かの抽選が行われるとともに、絵柄の変動表示が開始される。抽選に当選した場合には、表示画面に特定の絵柄組合せ等が最終停止表示されるとともに、遊技状態が遊技者に有利な特別遊技状態に移行する(例えば特許文献1)。」という背景技術について、「近年では、遊技への注目度を高めるべく様々な工夫がなされている。しかしながら、遊技機の構成においては遊技への注目度の向上を実現する上では未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴D1.所定の取得条件(例えば作動口83bへの入賞)が成立したことに基づいて特別情報(保留情報)を取得する情報取得手段(主制御装置162のMPU402にて作動口用の入賞処理を実行する機能)と、
前記情報取得手段により取得された特別情報を記憶する取得情報記憶手段(主制御装置162のRAM404における保留球格納エリア432)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が所定の判定情報(例えば当選情報)と対応しているか否かの判定を順次行う判定手段(主制御装置162のMPU402にて当否判定処理等を実行する機能)と、
遊技回用動作が開始されてから前記判定手段の判定結果に対応した報知結果となることで前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、前記遊技回用動作が行われるように所定の報知手段(主表示ユニット87の作動口用表示部)を制御する遊技回制御手段(主制御装置162のMPU402にて遊技回制御処理を実行する機能)と、
前記遊技回用動作が行われている場合に当該遊技回用動作に並行して表示演出を実行する表示演出実行手段(図柄表示装置253及び報知・演出制御装置140のMPU442にて変動表示制御処理を実行する機能)と
を備え、
前記表示演出実行手段は、複数の絵柄を可変表示させた後、前記所定の報知手段による報知結果に対応した絵柄組合せを最終停止表示させる構成となっており、
前記表示演出実行手段は、前記最終停止表示の前に前記所定の判定情報に対応しない判定結果に対応した絵柄組合せを一時停止表示させる特殊表示を実行する特殊表示手段を有し、
音を出力するスピーカ部(スピーカ部29)と、
前記スピーカ部を駆動制御する音制御手段(報知・演出制御装置140)と
を備え、
前記音制御手段は、
前記スピーカ部から前記遊技回用動作と並行して所定の音楽を出力させる出力手段と、
前記判定手段による判定結果が前記所定の判定情報に対応しない判定結果となった場合に、前記表示演出実行手段による絵柄の可変表示中に前記所定の音楽の出力を停止させ、その停止させた状態を前記最終停止表示が行われるまで継続させる第1停止手段と、
前記判定手段による判定結果が前記所定の判定情報に対応する判定結果となった場合に、前記特殊表示手段による前記一時停止表示前の可変表示中に前記所定の音楽の出力を停止させ、その停止させた状態を前記最終停止表示が行われる前の所定のタイミングまで継続させる第2停止手段と
を有していることを特徴とする遊技機。
本特徴に示す構成によれば、所定の判定情報に対応しない判定結果(以下、外れ結果という)となった場合には絵柄の可変表示中に所定の音楽の出力が停止され、その停止状態が最終停止表示まで続き、所定の判定情報に対応する判定結果(以下、当たり結果という)となった場合には一時停止表示前の可変表示中に所定の音楽の出力が停止され、その停止状態が最終停止表示が行われる前の所定のタイミングまで続く。つまり、絵柄組合せが停止表示される場合に所定の音楽の出力が停止され、出力が停止したまま絵柄組合せが停止表示された後には外れ結果である場合にはそのままとなり、当たり結果である場合には所定の音楽が再出力される。このように、出力が停止された状態がどの程度続くかによって判定結果が示唆される構成とすれば、遊技への注目度を好適に向上させることができる。
特徴D2.前記出力手段は、前記第2停止手段により前記所定の音楽の出力が停止されている場合に、前記特殊表示手段による前記一時停止表示が行われた後に前記所定の音楽の出力を再開させる手段を有し、
前記表示演出実行手段は、前記所定の音楽の出力が再開された後に、前記一時停止表示中の絵柄を可変表示させる手段を有していることを特徴とする特徴D1に記載の遊技機。
特徴D2によれば、所定の音楽の出力を停止させて遊技者の注目を高めた上で、所定の音楽が再び出力されるか否かの分岐が発生することで、特徴D1に示した効果を好適に発揮させることができる。
特徴D3.前記表示演出実行手段は、前記出力手段によって前記所定の音楽の出力が再開された後に、可変表示中の絵柄を最終停止表示させる手段を有していることを特徴とする特徴D2に記載の遊技機。
特徴D3に示すように、当たり結果となった場合には、所定の音楽の出力停止→絵柄の一時停止表示→所定の音楽の再出力→絵柄の可変表示→絵柄の最終停止表示となることで、外れ結果に対応する遊技回にて、所定の音楽の出力停止→絵柄の最終停止表示となった場合であっても所定の音楽が才出力されることに期待が向き、外れ結果に対応する絵柄組合せが停止表示された場合であっても遊技者の期待感が急速に低下することを抑制できる。
特徴D4.前記音制御手段は、前記所定の音楽の出力が停止されている最中であって、前記絵柄の一時停止表示が実行された後に、停止表示されている絵柄が再び可変表示されることを示唆する所定の効果音を出力する手段を有していることを特徴とする特徴D1乃至特徴D3のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴D4によれば、所定の音楽の出力が停止され且つ絵柄の可変表示が停止されて遊技機の挙動が落ち着いた状態にて所定の効果音を出力することで、当該所定の効果音を際立たせることができる。
特徴D5.所定の取得条件(例えば作動口83bへの入賞)が成立したことに基づいて特別情報(保留情報)を取得する情報取得手段(主制御装置162のMPU402にて作動口用の入賞処理を実行する機能)と、
前記情報取得手段により取得された特別情報を記憶する取得情報記憶手段(主制御装置162のRAM404における保留球格納エリア432)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が所定の判定情報(例えば当選情報)と対応しているか否かの判定を順次行う判定手段(主制御装置162のMPU402にて当否判定処理等を実行する機能)と、
遊技回用動作が開始されてから前記判定手段の判定結果に対応した報知結果となることで前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、前記遊技回用動作が行われるように所定の報知手段(主表示ユニット87の作動口用表示部)を制御する遊技回制御手段(主制御装置162のMPU402にて遊技回制御処理を実行する機能)と、
音を出力するスピーカ部(スピーカ部29)と、
前記スピーカ部を駆動制御することにより、当該スピーカ部から所定の音楽を含む音楽及び所定の効果音を含む効果音を出力させる音制御手段(報知・演出制御装置140)とを備え、
前記音制御手段は、
所定の遊技状態となっている場合に、当該所定の遊技状態における所定遊技回を含んだ複数の遊技回に跨るようにして前記所定の音楽を出力させる第1出力手段と、
前記第1出力手段によって前記スピーカ部から出力される音楽に対応する音量を当該所定の音楽の出力中に変更可能な第1変更手段と、
前記所定遊技回にて前記所定の効果音を含む複数の効果音を出力させる第2出力手段と、
前記第2出力手段によって前記スピーカ部から出力される効果音に対応する音量を前記所定の効果音の出力前に変更可能な第2変更手段と
を有していることを特徴とする遊技機。
特徴D5に示すように、所定の遊技状態となっている場合には、当該所定の遊技状態における所定遊技回を含んだ複数の遊技回に亘って所定の音楽が出力される。このような構成として所定の音楽の再生期間を確保することで、遊技回毎に音楽が頭出しされる構成と比較して、音楽による表現力を飛躍的に向上させることができる。ここで、所定の音楽の音量と所定遊技回にて出力される効果音の音量とは個別に変更可能となっており、所定の効果音が出力される場合には事前に効果音の音量が変更される。このような構成とすれば、所定の音楽に対して所定の効果音を紛れさせたり、所定の効果音を際立たせたりすることができる。なお、所定の音楽の音量とは異なり、所定の効果音の音量はその出力前に変更されるため、所定の効果音が出力されるまでどの程度の音量となっているかを分かりづらくすることができる。
特徴D6.前記第1変更手段は、前記遊技回用動作における第1のタイミングにて音楽に対応する音量を低下させ、当該低下させた状態を当該遊技回動作における第2のタイミングまで継続させる構成となっており、
前記第2変更手段は、前記第1のタイミングにて前記第1変更手段と連動して効果音に対応する音量を低下させ、前記第2のタイミングよりも前の第3のタイミングにて効果音の音量を大きくする構成となっていることを特徴とする特徴D5に記載の遊技機。
特徴D6によれば、所定の音楽の音量のみが引き下げられた状態にて所定の効果音が出力されることで、当該所定の効果音を際立たせることができる。これにより、所定の音楽と所定の効果音とを好適に共存させることができる。
特徴D7.前記遊技回用動作が行われている場合に当該遊技回用動作に並行して表示演出を実行する表示演出実行手段(図柄表示装置253及び報知・演出制御装置140のMPU442にて変動表示制御処理を実行する機能)を備え、
前記表示演出実行手段は、複数の絵柄を可変表示させた後、前記所定の報知手段による報知結果に対応した絵柄組合せを停止表示させる構成となっている遊技機であって、
前記表示演出実行手段は、前記判定手段による判定結果が前記所定の判定情報に対応する結果となった場合に、当該判定結果に対応する絵柄組合せを最終停止表示させる前に当該判定結果に対応しない絵柄組合せを一時停止表示させる特殊表示手段を有し、
前記特殊表示手段による前記一時停止表示が発生するタイミングは、前記第1のタイミングと前記第3のタイミングとの間となるように規定されていることを特徴とする特徴D6に記載の遊技機。
特徴D7によれば、所定の音楽の音量及び効果音の音量が引き下げられてから、効果音の音量が大きくなるまでの間に絵柄組合せが一時停止表示される。このような構成によれば、外れ結果に対応する遊技回にて絵柄組合せが最終停止表示された場合であっても、所定の音楽の音量が回復して大当たり結果となるルートが残ることとなり、外れ結果に対応する絵柄組合せが停止表示された場合であっても遊技者の注目を所定の音楽(スピーカ部)に向けさせて、期待感が急速に低下することを抑制できる。
特徴D8.前記第2出力手段は、前記第3のタイミングと前記第2のタイミングとの間で前記所定の効果音を出力する手段を有していることを特徴とする特徴D7に記載の遊技機。
特徴D8によれば、絵柄が一時停止表示され且つ所定の音楽の出力が停止又は引き下げられている状況下、すなわち遊技機の挙動が落ち着いている状況下にて所定の効果音が出力されることとなる。これにより、所定の効果音のインパクトを好適に強化できる。
なお、以上詳述した特徴D群に特徴A群~特徴C群に示した各技術的思想を適用することも可能である。
以下に、以上の各特徴を適用し得る遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段(遊技球発射ハンドル41)と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段(遊技球発射機構110)と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く球通路(誘導通路103)と、遊技領域(遊技領域PE)内に配置された各遊技部品(遊技釘38等)とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部(一般入賞口81等)を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄列を最終停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより図柄の変動が停止され、その停止時の最終停止図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態(ボーナスゲーム等)を発生させるようにした遊技機。
球使用ベルト式遊技機:複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄列を最終停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより図柄の変動が停止され、その停止時の最終停止図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態(ボーナスゲーム等)を発生させるようにし、さらに、球受皿を設けてその球受皿から遊技球を取り込む投入処理を行う投入装置と、前記球受皿に遊技球の払出を行う払出装置とを備え、投入装置により遊技球が投入されることにより前記始動用操作手段の操作が有効となるように構成した遊技機。
10…遊技機としてのパチンコ機、14…前扉枠、29…スピーカ部、80…遊技盤ユニット、80a…遊技領域形成体、81…一般入賞口、82…可変入賞装置、83a…上作動口、83b…下作動口、91…電動役物、140…報知・演出制御装置、162…主制御装置、213…外部出力端子板、253…図柄表示装置、391a~391f…検知センサ、401…MPU、403…ROM、404…RAM、410…表示制御装置、442…MPU、500…遊技情報表示装置、600…監視装置、602…MPU、603…情報取得部、PE…遊技領域。

Claims (1)

  1. 所定の取得条件が成立したことに基づいて特別情報を取得する情報取得手段と、
    前記情報取得手段により取得された特別情報を複数記憶可能な取得情報記憶手段と、
    前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が所定の判定情報と対応しているか否かの判定を行う判定手段と、
    遊技回用動作が開始されてから前記判定手段の判定結果に対応した報知結果となることで前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、前記遊技回用動作が行われるように所定の報知手段を制御する遊技回制御手段と、
    音を出力するスピーカ部と、
    前記スピーカ部を駆動制御する音制御手段と、
    を備え、
    前記音制御手段は、
    所定の開始条件が成立した場合に前記スピーカ部において所定の音楽の出力を開始させる出力開始手段と、
    前記出力開始手段により開始された前記所定の音楽の出力を停止させる出力停止手段と、
    を有し、
    前記所定の音楽が出力されていない状況下にて前記遊技回制御手段により前記遊技回用動作が複数回実行され得るように構成されており、
    前記取得情報記憶手段での特別情報の記憶数が第1所定数である場合に前記所定の音楽が出力されていない状況で実行される前記遊技回用動作の回数が第1回数となり、前記記憶数が前記第1所定数より少ない第2所定数である場合に前記所定の音楽が出力されていない状況で実行される前記遊技回用動作の回数が前記第1回数より少ない第2回数となることを可能とする手段と、
    遊技者が操作可能な所定操作手段と、
    前記所定操作手段により所定操作が行われた場合に前記スピーカ部からの音量が変更されるようにする手段と、
    前記所定の音楽が出力されていない状況下にて前記所定の音楽とは異なる特定音声が出力されることを可能とする手段と、
    を備え、
    前記所定の音楽が出力されていない状況下にて前記所定操作手段により前記所定操作が行われた場合に前記特定音声の音量を変更可能に構成されており、
    前記所定の音楽が出力されていない状況下にて出力可能な前記特定音声が、前記所定の音楽が出力されている状況下でも出力され得るように構成されていることを特徴とする遊技機。
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