JP7459528B2 - 光受信装置、波長幅調整装置および波長幅調整方法 - Google Patents

光受信装置、波長幅調整装置および波長幅調整方法 Download PDF

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Description

本技術は、光受信装置、波長幅調整装置および波長幅調整方法に関し、詳しくは、所定の受信信号品質を確保しつつ光軸ずれの精度を緩和可能な光受信装置等に関する。
従来、空間結合による光通信(例えば、特許文献1参照)が知られている。この光通信の場合、特に、シングルモードファイバにおいては、光軸ずれにより光パワーの大きなロスが発生する。そのため、従来は、光軸ずれを抑えるために部品の精度要求が高く、コストアップにつながっている。
国際公開第2017/056889号
本技術の目的は、所定の受信信号品質を確保しつつ光軸ずれの精度を緩和してコスト削減を図ることにある。
本技術の概念は、
光導波路を通じて伝搬された光を受光する受光部を備え、
上記光導波路は、第1の波長では基本モードのみを伝搬し、
上記光は、基本モードと共に少なくとも1次モードの成分を持つ第2の波長の光であり、
上記第2の波長は、所定の波長幅を有し、上記光導波路が基本モードと共に少なくとも1次モードを伝搬し得る波長であり、
上記受光部に入射される光の波長幅を、受信信号品質が閾値以上となるように変更する波長幅変更部をさらに備える
光受信装置にある。
本技術においては、光導波路を通じて伝搬された光を受光する受光部を備えるものである。ここで、光導波路は、第1の波長では基本モードのみを伝搬する。また、光源から出力される光は、基本モードと共に少なくとも1次モードの成分を持つ第2の波長の光である。さらに、第2の波長は、所定の波長幅を有し、光導波路が基本モードと共に少なくとも1次モードを伝搬し得る波長である。
波長幅変更部により、受光部に入射される光の波長幅が変更される。例えば、波長幅変更部は、光導波路と受光部の間に配置されたフィルタの透過波長を変更することで受光部に入射される光の波長幅を変更する、ようにされてもよい。例えば、この場合、光導波路の出力側を接続するためのコネクタと、このコネクタから受光部に光を伝搬するための他の光導波路をさらに備え、フィルタは、他の導波路と受光部との間に配置される、ようにされてもよい。また、この場合、例えば、波長幅変更部は、フィルタの透過波長と共に中心波長を変更する、ようにされてもよい。
また、例えば、波長幅変更部は、光導波路の出力側を接続するためのコネクタの光軸をずらすことで受光部に入射される光の波長幅を変更する、ようにされてもよい。この場合、例えば、コネクタは、光導波路の出力側が接続される固定部と、受光部に光を伝搬するための他の光導波路が固定され、固定部に対して光軸が移動可能に取り付けられた移動可能部を有し、波長幅変更部は、移動可能部を移動することでコネクタの光軸をずらす、ようにされてもよい。
また、例えば、波長幅変更部は、制御信号入力部から入力される制御信号に基づいて、受光部に入射される光の波長幅を変更する、ようにされてもよい。また、例えば、受光部で得られた受光信号に基づいて受信信号品質を判断する受信信号品質判断部と、この受信信号品質判断部における判断結果に基づいて、受信信号品質が閾値以上となるように受光部に入射される光の波長幅を変更するための制御信号を生成する制御信号生成部をさらに備え、波長幅変更部は、制御信号生成部で生成された制御信号に基づいて、受光部に入射される光の波長幅を変更する、ようにされてもよい。
このように本技術においては、光導波路が基本モードと共に少なくとも1次モードを伝搬し得る第2の波長の光を用いて通信を行うことから、受信側の光導波路の入射端側の光軸ずれによって発生する少なくとも1次モードの成分が基本モードの成分と共に光導波路を伝搬していくので、光軸ずれによる光パワーの結合ロスを低減することが可能となる。
また、基本モードと共に少なくとも1次モードの成分を持つ第2の波長の光を用いて通信を行うものであるが、第2の波長が所定の波長幅を有することから、送信側の光導波路の出射端側の光強度分布がコアの中心に対して偏らないように構成でき、光軸ずれの方向に依らずに、基本モードの成分のみを持つ光を伝搬させる場合と同様の良好な結合効率を得ることが可能となり、従って、基本モードの成分のみを持つ光を伝搬させるように追加部品や構造の複雑な光源を用いることを必要としなくなり、部品コストを低減できる。
また、受光部に入射される光の波長幅を、受信信号品質が閾値以上となるように変更するものであることから、波長分散による影響を抑制し、所定の受信信号品質を確保することが可能となる。
また、本技術の他の概念は、
光導波路を通じて伝搬された光を受光する光受信装置の受光部で得られた受光信号に基づいて受信信号品質を判断する受信信号品質判断部を備え、
上記光導波路は、第1の波長では基本モードのみを伝搬し、
上記光は、基本モードと共に少なくとも1次モードの成分を持つ第2の波長の光であり、
上記第2の波長は、所定の波長幅を有し、上記光導波路が基本モードと共に少なくとも1次モードを伝搬し得る波長であり、
上記受信信号品質判断部における判断結果に基づいて、上記受信信号品質が閾値以上となるように上記受光部に入射される光の波長幅を変更するための制御信号を生成する制御信号生成部をさらに備える
波長幅調整装置にある。
本技術において、受信信号品質判断部により、光導波路を通じて伝搬された光を受光する光受信装置の受光部で得られた受光信号に基づいて、受信信号品質が判断される。ここで、光導波路は、第1の波長では基本モードのみを伝搬する。また、光導波路で伝搬された光は、基本モードと共に少なくとも1次モードの成分を持つ第2の波長の光である。また、第2の波長は、所定の波長幅を有し、光導波路が基本モードと共に少なくとも1次モードを伝搬し得る波長である。
制御信号生成部により、受信信号品質判断部における判断結果に基づいて、受信信号品質が閾値以上となるように受光部に入射される光の波長幅を変更するための制御信号が生成される。例えば、制御信号は、光導波路と受光部の間に配置されたフィルタの透過波長を変更することで受光部に入射される光の波長幅を変更するための制御信号である、ようにされてもよい。また、例えば、制御信号は、光導波路の出力側を接続するための光受信装置のコネクタの光軸をずらすことで受光部に入射される光の波長幅を変更するための制御信号である、ようにされてもよい。
このように本技術においては、受信信号品質が閾値以上となるように光受信装置の受光部に入射される光の波長幅を変更するための制御信号を生成するものである。そのため、光受信装置における受信信号品質を閾値以上として所定の受信信号品質を確保することが容易に可能となる。
なお、本技術において、例えば、制御信号は、受信信号品質が閾値以上となるように受光部に入射される光の波長幅と共に中心波長を変更するための制御信号である、ようにされてもよい。
空間結合による光通信の概要を示す図である。 光ファイバの基本的な構造と、ステップ型光ファイバのLPmlモードを示す図である。 シングルモードで一般的な1310nmのケースで規格化周波数Vを考えた場合の図である。 空間結合による光通信の例を示す図である。 空間結合による光通信の例を示す図である。 1310nmのシングルモードファイバに850nmの波長の光を入力した場合にLP01の基本モードとLP11の1次モードが存在し得ることを説明するための図である。 入力光にはLP01の基本モードしか存在しない条件で光軸ずれが発生した場合について考えるための図である。 入力光の波長が1310nmと850nmにおけるロス量のシミュレーション結果を記載したグラフである。 光軸ずれがない状態では入力光には基本モードしか存在しないが、光軸ずれがある状態では基本モードの一部が1次モードへ変換されることを示す図である。 ずれに応じて基本モードが1次モードへ変換されることを説明するためのグラフである。 光ファイバ内を伝達する光の強度分布をシミュレーションした図である。 ファイバ端面から光が出射される場合に進む角度について説明するための図である。 空間結合による光通信を説明するための図である。 光ファイバの位置がレンズに対して垂直方向にずれる光軸ずれが発生した場合における、光パワーの結合効率のシミュレーション結果を記載したグラフである。 光ファイバの位置がレンズに対して垂直方向にずれる光軸ずれが発生した場合における、光パワーの結合効率のシミュレーション結果を記載したグラフである。 第2の波長が所定の波長幅を有するように構成される場合について説明するための図である。 光ファイバ内を基本モードおよび1次モードの成分を持つ光が伝送する場合における光強度分布をシミュレーションした図と、波長[nm]と周期[μm]の関係を示したグラフである。 (850-f)[nm]および(850+f)[nm]における、光ファイバ内を伝搬する光の強度分布の周期のイメージ図と、光ファイバの出射側端面における光強度分布等を示す図である。 850nm帯の広がりのある光の強度分布形状と、それにおける(850-f)[nm]および(850+f)[nm]の波長位置を示す図である。 光ファイバの位置がレンズに対して垂直方向にずれる光軸ずれる場合における、(850-f)[nm]の波長の場合と(850+f)[nm]の波長の場合における光パワーの結合効率のシミュレーション結果を記載したグラフである。 狭波長光源および広波長光源の光の強度分布形状の一例を示す図である。 狭波長光源および広波長光源における波長分散の影響を説明するための図である。 波長分散とデータレートとの関係について説明するための図である。 第1の実施の形態としての送受信システムの構成例を示すブロック図である。 回転式可変フィルタを説明するための図である。 コントローラのフィルタ透過波長の制御動作の一例を示すフローチャートである。 コントローラのフィルタ透過波長の制御動作の他の一例を示すフローチャートである。 フィルタ透過波長の制御動作を説明するための図である。 ケーブルのコネクタと受信機のコネクタの構成例を示す斜視図である。 ケーブルのコネクタと受信機のコネクタの構成例を示す斜視図である。 ケーブルのコネクタおよび受信機のコネクタの一例を示す断面図である。 ケーブルのコネクタと受信機のコネクタが接続された状態を示す断面図である。 受信機のコネクタと受光部の構成例を示す断面図である。 受信機において受光素子に入射される光の波長幅を最適化する構成のメリットの一例を説明するための図である。 第2の実施の形態としての送受信システムの構成例を示すブロック図である。 第3の実施の形態としての送受信システムの構成例を示すブロック図である。 コントローラのコネクタ光軸の制御動作の一例を示すフローチャートである。 コネクタ光軸の制御動作を説明するための図である。 ケーブルのコネクタと受信機のコネクタの構成例を示す斜視図である。 ケーブルのコネクタと受信機のコネクタの構成例を示す斜視図である。 ケーブルのコネクタおよび受信機のコネクタの一例を示す断面図である。 ケーブルのコネクタと受信機のコネクタが接続された状態を示す断面図である。 受信機のコネクタと受光部の構成例を示す断面図である。
以下、発明を実施するための形態(以下、「実施の形態」とする)について説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.実施の形態
2.変形例
<1.実施の形態>
[本技術に関する説明]
まず、本技術に関する技術について説明をする。図1は、空間結合による光通信の概要を示している。この場合、送信側の光ファイバ10Tから出射された光はレンズ11Tでコリメート光に成形されて出射される。そして、このコリメート光が受信側のレンズ11Rで集光されて光ファイバ10Rに入射される。この光通信の場合、特に、シングルモードファイバにおいては、光軸ずれにより光パワーの大きなロスが発生する。なお、光ファイバ10T,10Rは、光路となる中心部のコア10aと、その周囲を覆うクラッド10bの二重構造となっている。
次に、モードの基本的な考え方について説明する。光ファイバ内をシングルモードで伝搬しようとする場合、モードが1つだけ存在するように、ファイバの屈折率やコア径といったパラメータを決める必要がある。
図2(a)は、光ファイバの基本的な構造を示している。光ファイバは、コアと呼ばれる中心部をクラッドと呼ばれる層で覆った構造となっている。この場合、コアの屈折率n1は高く、クラッドの屈折率n2は低くされており、光はコアの中に閉じ込められて伝搬していく。
図2(b)は、ステップ型光ファイバのLPml (Linearly Polarized:直線偏光) モードであり、規格化伝搬定数bを規格化周波数Vの関数として示したものである。縦軸は規格化伝搬定数bであり、あるモードが通らない(遮断)状態ではb=0となり、光パワーがコア内に閉じ込められるほど(伝搬できるほど)、bは1に近づく。横軸は規格化周波数Vで、以下の数式(1)で表すことができる。ここで、dはコア径、NAは開口数、λは光の波長である。
V=πdNA/λ ・・・(1)
例えば、V=2.405のときLP11が遮断される状態となるため、モードはLP01のみ存在することになる。従って、V=2.405以下の状態がシングルモードとなる。ここで、LP01は基本モード(0次モード)であり、以降LP11, LP21,・・・が、それぞれ、1次モード、2次モード、・・・となる。
例えば、図3(a)のように、シングルモードで一般的な1310nmのケースで規格化周波数Vを考えてみる。ここで、コア径d、開口数NAをそれぞれ1310nm光ファイバの一般的なパラメータであるd=8μm、NA=0.1とし、ファイバを伝搬する光の波長を1310nmとすると、数式(1)からV=1.92となる。
従って、図3(b)に示すように、規格化周波数Vは2.405以下となるため、LP01の基本モードのみ伝搬されることとなり、シングルモードとなる。ここで、コア径を大きくすると伝播できるモードが増えることになる。因みに、例えば、一般的なマルチモードファイバはコア径を50μmといった値にすることで数百のモードを伝搬させている。
図1に示すような空間結合による光通信を考えた場合、シングルモードでは、コア径が小さいため、送信側/受信側の光結合部の位置合わせがシビアになり、正確に光軸を合わせるための精度要求が高くなるという問題がある。
この問題を解決するために、一般的に、高精度な部品を使用したり、光ファイバへの光入力部を加工することで光をファイバコアへ挿入し易くしたりする。しかし、高精度な部品はコストが高く、また加工を要するものは加工費が高くなるため、シングルモード通信用のコネクタやシステムは一般的にコストが高くなる。
図4、図5は、光軸合わせの精度劣化要因の一例を示している。例えば、図4(a)に示すように、フェルール15T,15Rと光ファイバ10T,10Rを固定するための固定材16T,16Rの量の不均一により、光軸ずれが発生する。また、例えば、図4(b)に示すように、レンズ11T,11Rの整形精度不足により、光軸ずれが発生する。
また、図5(a),(b)に示すように、フェルール15T,15Rに設けた位置合わせ用機構(凹部17T、凸部17R)の精度不足により、光軸ずれが発生する。なお、図5(a),(b)に示す凸部17Rは、ピンであることもある。
この問題を解決するために、一般的に、高精度な部品を使用したり、光ファイバへの光入力部を加工することで光をファイバコアへ挿入し易くしたりする。しかし、高精度な部品はコストが高く、また加工を要するものは加工費が高くなるため、シングルモード通信用のコネクタやシステムは一般的にコストが高くなる。
本技術は、光軸ずれの精度を緩和してコスト削減を可能とするものである。本技術では、第1に、光ファイバは第1の波長では基本モードのみを伝搬し得るものとされ、この光ファイバが基本モードと共に1次モードを伝搬し得る第2の波長の光を用いて通信を行うように構成される。
例えば、図3(a)と同じ条件の光ファイバに、1310nmではなく、850nmの波長の光を入力した場合、図6(b)に示すように、規格化周波数V=2.96となる。そのため、図6(a)に示すように、LP01の基本モードと、LP11の1次モードが存在し得ることになる。
図7(a)に示すような光学系を組んだ際に、入力光にはLP01の基本モードしか存在しない条件で、受信側の光ファイバの位置が光軸に対して垂直方向にずれた場合(図7(a),(b)の矢印参照)、つまり光軸ずれが発生した場合について考える。
図8は、その場合における光パワーの結合効率のシミュレーション結果を記載したグラフである。横軸は光軸ずれ量で、縦軸は結合効率を表している。光軸ずれがない状態では、光ファイバ内へ100%のパワーが伝搬し、結合効率は1となる。そして、例えば、入力光に対して光ファイバ内へ50%しかパワーが伝搬されない場合は、結合効率は0.5となる。
入力光の波長を1310nmと850nmで比較すると、850nmの場合の特性が良いことが分かる。この理由は、1310nmの場合には基本モードのみしか伝搬できないのに対して、850nmの場合、基本モードの他に1次モードも伝搬できるためである(図6(a)参照)。
つまり、光軸ずれがない状態では、図9(a)に示すように、入力光には基本モードしか存在しない。一方、光軸ずれがある状態では、図9(b)に示すように、基本モードの一部がクラッドとコアの屈折率差で生じる位相差を利用して1次モードへ変換される。1310nmの場合はこの1次モードを伝搬できないが、850nmの場合はこの1次モードも伝搬できることから、850nmの場合の特性が良くなる。
図10のグラフには、基本モード(0次モード)成分と1次モード成分を分離して記載しており、足し合わせたものがトータル(Total)の曲線となる。入力光は基本モードしか存在しないため、ずれに応じて基本モードが1次モードへ変換されていることが分かる。一方、1310nmの場合、図3(a)に示すように基本モードしか伝搬できないため、図8に示すように、基本モードが純粋に減少している。
図8において、1310nmと850nmについて、結合効率0.8(約-1dB)で比較すると約1.8倍、結合効率0.9(約―0.5dB)で比較すると約2.35倍も光軸ずれに対する精度を緩和することができる。
このように光ファイバを第1の波長(例えば1310nm)では基本モードのみを伝搬し得るものとし、この光ファイバが基本モードと共に1次モードを伝搬し得る第2の波長(例えば850nm)の光を用いて通信を行うように構成することで、光パワーの結合効率を高めることが可能となる。
また、本技術では、第2に、基本モードと共に1次モードの成分を持つ光を用いて通信を行うように構成される。
図11は、光ファイバ内を伝達する光の強度分布をシミュレーションした図である。図11(a)は、基本モードの成分のみを持つ光が伝搬する場合の例を示している。この場合、光ファイバのコアの中心が最も強度が高く、クラッドへ近づくほど強度が低くなる。図11(b)は、基本モードおよび1次モードの成分を持つ光が伝搬する場合の例を示している。この場合、強度の高い箇所がコアの中心に対して、一の方向およびこの一の方向とは逆の他の方向に、図示の例では上方向および下方向に、交互に現れる。図11(c)は、図11(b)に示す光ファイバの出力端面、つまり出射側端面の光強度分布を示している。
図11(b)の状態にあるとき、ファイバ端面から光が出射される際に、その光は、コアの中心に対して強度の高い方にある角度をもって進むものとなる。図12は、ファイバ端面からの光の出射例を示している。この例では、強度の高い箇所がコアの中心に対して上方向にあり、ファイバ端面から光が上方向にある角度をもって出射されている。
図1に示すような空間結合による光通信を考える。図13(a)のように、送信側のコア10aの中心から出た光は受信側のコア10aの中心へと結合する。しかし、図13(b)のように、基本モードおよび1次モードの成分を持つ光が伝搬する場合であって、送信側のコア10aの中心から上方向側へ強度分布が偏った光は受信側のコア10aの中心に対して下方向側へ結合する。
図13(b)のような条件で、図14(a)に示すように、受信側の光ファイバ10Rの位置がレンズ11Rに対して垂直方向にずれる光軸ずれが発生した場合について考える。この場合、図示の状態が光軸ずれ量がゼロの状態である。光軸ずれが正(+)方向である場合は、光の強度の高い箇所は光ファイバ10Rのコア10aに入り込む方向のため結合し易くなる。一方、光軸ずれが負(-)方向である場合は、光の進行方向とは逆側に光ファイバ10Rのコア10aが移動することになるため結合効率が下がる。
図14(b)は、入力光(送信側から出射される光)が基本モードおよび1次モードの成分を持っており、その割合が1対1である場合における光パワーの結合効率のシミュレーション結果を記載したグラフである。横軸は光軸ずれ量で、縦軸は結合効率を表している。図示の例では、基本モード(0次モード)と1次モードを分離して記載しており、足し合わせたものがトータル(Total)の曲線となる。
ここで、図13に示すような空間結合による光通信において、入力光(送信側から出射される光)に含まれる成分が基本モードのみの場合と、基本モードおよび1次モードである場合について、図15(a)に示すように、受信側の光ファイバ10Rの位置がレンズ11Rに対して垂直方向にずれる光軸ずれが発生した場合について考える。
図15(b)は、入力光が基本モードの成分のみを持つ場合と、入力光が基本モードおよび1次モードの成分を持つ場合における光パワーの結合効率のシミュレーション結果を記載したグラフである。横軸は光軸ずれ量で、縦軸は結合効率を表している。ここでは、基準を揃えるために、強度が最大となる箇所の結合効率を1として規格化している。
入力光が基本モードおよび1次モードの成分を持つ場合、光軸ずれが正(+)方向であるときは、入力光が基本モードの成分のみを持つ場合よりも、結合効率はよくなる。これは、上述したように、光軸ずれが正(+)方向である場合は光の強度の高い箇所が光ファイバ10Rのコア10aに入り込む方向のため結合し易くなるからである。
しかし、入力光が基本モードおよび1次モードの成分を持つ場合、光軸ずれが負(-)方向である場合は、入力光が基本モードの成分のみを持つ場合よりも、結合効率は悪化する。これは、上述したように光の進行方向とは逆側に光ファイバ10Rのコア10aが移動するためである。
このように基本モードと共に1次モードの成分を持つ光を用いて通信を行うように構成した場合、光軸ずれに対して、その光軸ずれの方向によっては、基本モードの成分のみを持つ光を用いて通信を行う場合に比べて、結合効率が悪くなるという問題がある。光軸ずれの方向に依らずに、基本モードの成分のみを持つ光を用いて通信を行う場合と同様に、良好な結合効率が得られるようにすることが望まれる。
なお、一般的な安価なシステムでは発光素子からの光が光ファイバに入力された時点で基本モードと共に1次モードの成分を持つ光となることが知られている。そのため、基本モードの成分のみからなる光を用いて通信を行う場合には、追加部品や構造が複雑な光源を用いる必要があり、また光源とファイバのコアの位置がずれると基本モードが1次モードへ変換されるため、純粋に基本モードのみを用いて通信を行うことは一般的には困難である。
また、本技術では、第3に、第2の波長は、所定の波長幅を有するように構成される。図16(a)は、1310nmの波長(第1の波長)では基本モードのみを伝搬する光ファイバ(1310nm光ファイバ)21の入力端面、つまり入射側端面に、光源20から850nm帯の波長(第2の波長)を持ち、基本モードおよび1次モードの成分を持つ光を入射している状態を示している。この場合、第2の波長は、単一波長ではなく、所定の波長幅を有している。
この場合、図16(b)に示すように、第2の波長は、850nmを中心波長として、波長の広がりを持っている。ここでは、第2の波長に含まれる各波長に対する光強度分布の形状は正規分布形状にあるものとする。図16(b)には、標準偏差σが、0.16、0.32、0.65の例を示している。
この場合、光ファイバ21から出力される光の強度分布、つまり光ファイバ21の出力端面、つまり出射側端面における光強度分布は、入力光の波長広がり具合によって傾向が変わる。例えば、入力光の波長の広がりを狭くした場合、例えばσ=0.16である場合、図16(c3)に示すように、光ファイバ21の出射側端面における光強度分布が偏ったものとなるものとする(図11(c)の状態と同じ)。この場合、入力光の波長広がりをσ=0.32、さらに0.65と広げていくと、図16(c2)、(c1)に示すように、徐々に光強度分布が広がり、光強度分布の偏りがなくなっていく。
これは、光ファイバ内を伝搬する光(基本モード+1次モード)の強度分布の周期を、図17(a)に示すように、T[μm]とした場合、その周期が波長により異なるために起こる。図17(b)のグラフは、波長[nm]と周期T[μm]の関係を示している。このグラフから、波長が短いと周期Tが長くなり、波長が900nm程度に近づくほど周期Tが短くなることがわかる。なお、900nm以上の波長の場合は、光ファイバが基本モードの他に1次モードも伝搬し得るダブルモードファイバとして機能しなくなっていくために、周期Tが伸びる傾向となっている。
このように光強度の移動の周期が波長により異なることから、所定の波長幅を有する第2の波長の光は、光ファイバを通過することで、その光強度分布が波長毎に分散される。そのため、合計した光強度は、光ファイバのコアに対して偏りなく分布することになる(図16(c1)参照)。
図18(a1)は、波長が図19に示す(850-f)[nm]である場合における、光ファイバ内を伝搬する光の強度分布の周期Taのイメージ図を示し、図18(a2)は、その場合における光ファイバの出射側端面における光強度分布を示している。また、図18(b1)は、波長が図19に示す(850+f)[nm]である場合における、光ファイバ内を伝搬する光の強度分布の周期Tbのイメージ図を示し、図18(b2)は、その場合における光ファイバの出射側端面における光強度分布を示している。
この場合、(850-f)[nm]の波長と(850+f)[nm]の波長では光ファイバ内を伝搬する光の強度分布の周期が異なるため、光ファイバの出射側端面における光強度分布は、(850-f)[nm]の波長の場合は上側に偏っており(図18(a2)参照)、850+f)[nm]の波長の場合は下側に偏っている(図18(b2)参照)。
これら2つの波長の光は、同じ光ファイバを、重ね合わさった状態で伝搬していく。図18(c1)は、その場合における、光ファイバ内を伝搬する光の強度分布のイメージ図を示し、図18(c2)は、その場合における光ファイバの出射側端面における光強度分布を示している。この場合、光ファイバの出射側端面における光強度分布は、上下偏りのないものとなる。
ここで、図13に示すような空間結合による光通信において、(850-f)[nm]の波長と(850+f)[nm]の波長において、図20(a)に示すように、受信側の光ファイバ10Rの位置がレンズ11Rに対して垂直方向にずれる光軸ずれが発生した場合について考える。
図20(b)は、(850-f)[nm]の波長の場合と(850+f)[nm]の波長の場合における光パワーの結合効率のシミュレーション結果を記載したグラフである。横軸は光軸ずれ量で、縦軸は結合効率を表している。ここでは、基準を揃えるために、強度が最大となる箇所の結合効率を1として規格化している。
(850-f)[nm]の波長の場合、光軸ずれが正(+)方向であるときはロスが増えるが、光軸ずれが負(-)方向であるときはロス特性が良いことが分かる。一方、(850+f)[nm]の波長の場合、光軸ずれが負(-)方向であるときはロスが増えるが、光軸ずれが正(+)方向であるときはロス特性が良いことが分かる。従って、正方向、負方向のどちらにずれても、ロスを低減することができる。
図16(b)(図19)のσ=0.65のような波長幅が広い光源を用いた場合、図20(b)に示すように、正方向および負方向の双方の軸ずれに対してロスを低減する波長が存在するために、図15(b)の実線では負方向のずれでロスが大きくなるのに対して、特性が改善していることがわかる。
なお、図15(b)の実線は、正方向にずれた際に約3μm程度まで結合効率がフラット(1付近)であるのに対し、図20(b)では、2μm程度で一度結合効率が下がり、その後にまた上がっている。これはシミュレーション条件によるものであり、図20(b)でもパワー強度分布がファイバ出力端面で完全に下側もしくは上側に偏った条件であればフラットになる。
このように、第2の波長を所定の波長幅を有する構成とすることで、光ファイバの出射端側の光強度分布がコアの中心に対して偏らないように構成でき、光軸ずれの方向に依らずに、基本モードの成分のみを持つ光を伝搬させる場合と同様の良好な結合効率を得ることが可能となり、従って、基本モードの成分のみを持つ光を伝搬させるように追加部品や構造の複雑な光源を用いることを必要としなくなり、部品コストを低減できる。
なお、光源20からの光の波長(第2の波長)に含まれる各波長に対する光強度分布の形状は上述したものに限定されない。例えば、図16(b)に示すパワーピークが1つのものの他、複数の光強度の山を持つものでもよいし、さらには光強度がフラットなものでもよい。また、光源20からの光の波長帯や波長幅も上述したものに限定されない。
また、光源20からの光の波長幅を変える方法について説明する。例えばVCSEL(Vertical Cavity Surface Emitting LASER)の場合、デバイス構造内の活性層の材料や成長パラメータを変更することで活性層のバンドギャップをコントロールし、増幅領域をシフトまたは広げることで共振スペクトルの中心周波数や波長幅を変えることができる。
また、本技術は、所定の受信信号品質を確保することを可能とするものである。そのため、本技術では、第4に、受信信号品質が閾値以上となるように受光部に入射される光の波長幅が変更される。
波長幅の広い光源を用いた場合、伝送距離によっては、波長分散により受信側における受信信号品質が劣化する。波長分散は、光ファイバを伝搬する光(光波)の速さが波長によって異なる現象を意味する。波長が短くなるほどコアの屈折率が高くなり光の伝搬速度が遅くなる。波長幅の広い光源を用いた場合、最大波長と最小波長の差が大きく、それらの波長の光の伝搬速度に差ができ、ファイバ出力端に到達するまでの時間差が生じることから、例えば、伝送距離によっては、受信側における受信信号品質が劣化する。
図21(a)に示すような、例えばσ=0.16である場合のような狭波長光源を用いた場合、図22(a)に示すように、光ファイバ内を伝搬する光の波長がほぼ同じため、あるファイバ長Lでは、波長分散の影響を無視できる。例えば、送信側から「101」のデータ情報が送信された場合、受信側では、波長分散に影響されずに、「101」のデータ情報が得られる。
一方、図21(b)に示すような、例えばσ=0.65である場合のような広波長光源を用いた場合、図22(b)に示すように、光ファイバ内を伝搬する光の波長差が大きく、あるファイバ長Lでも、波長によって光の到達時間が大きく異なり、波長分散の影響を無視できなくなり、受信信号品質が劣化する。例えば、送信側から「101」のデータ情報が送信された場合、受信側では、波長分散の影響により、“0”のデータ情報に“1”のデータ情報が被り、「111」の誤ったデータ情報が得られる。
なお、波長分散による影響は、伝送距離(光ファイバ長)が長くなるほど、またデータレートが上がるほど、大きくなる。
波長分散とデータレートとの関係について説明する。例えば、一般的なガラスファイバの場合、図23(a)に示すように、波長によって屈折率が変わる。屈折率が変わると光の進む速度も変化し、屈折率が1に近づくほど真空での光の速度に近づく。
図23(b)は、波長に対する分散量を示している。これは1nm間隔の光波が1km伝搬した際に何ps(ピコ秒)ずれるかを示している。分散量が1310nmでゼロになるように調整されている光ファイバの場合、石英等の材料によってそもそも決まっている分散量(材料分散)と、光ファイバの屈折率や分布形状等を変化させることで発生する分散量(構造分散)とを足し合わせることで、波長分散量がゼロとなるように調整されている。
このとき、1310nmに波長分散が調整された一般的な光ファイバに対して850nmの光を使って信号伝搬する場合、分散量は1310nm付近を使うよりも増加することが予想される。その結果、図23(c)のように入力光の急峻な立ち上がりに対して出力光の立ち上がりがなまる。これは早く着く光と遅く着く光が存在するためである。この場合、データレートが低ければ問題ないが、通信データの速度、つまりデータレートが上がるほど、出力光データの立ち上がり立下りに急峻さが求められる。
[送受信システムの構成例]
「第1の実施の形態」
図24は、第1の実施の形態としての送受信システム100Aの構成例を示している。この送受信システム100Aは、送信機200と、受信機300Aと、ケーブル400を有している。送信機200は、例えば、パーソナルコンピュータ(PC)、ゲーム機、ディスクプレーヤ、セットトップボックス、デジタルカメラ、携帯電話などのAVソースである。受信機300Aは、例えば、テレビ受信機、プロジェクタ、PCモニタ等である。送信機200と受信機300Aは、ケーブル400を介して接続されている。
送信機200は、発光部を構成する発光素子201と、レセプタクルとしてのコネクタ202と、発光素子201で発光される光をコネクタ202に伝搬する光導波路としての光ファイバ203と、プロセッサ204と、ドライバ205を有している。
発光素子201は、VCSEL(Vertical Cavity Surface Emitting LASER)等のレーザー素子、またはLED(light emitting diode)等で構成される。ドライバ205は、プロセッサ204から送られてくる送信データに基づいて発光素子201を駆動する。発光素子201で発光された光(光信号)は、光ファイバ203を通じてコネクタ202に伝搬される。
受信機300Aは、レセプタクルとしてのコネクタ301と、受光部を構成する受光素子302と、光導波路としての光ファイバ303と、光ファイバ303と受光素子302との間に配置されたフィルタ304と、プロセッサ305と、信号品質モニタ部306と、コントローラ307を有している。
受光素子302は、フォトダイオード等で構成される。コネクタ301で得られた光は、光ファイバ303を通じて受光素子302に伝搬する。フィルタ304は、その透過波長が変更されることで受光素子302に入射される光の波長幅を変更する。プロセッサ305は、受光素子302で得られた受光信号(電気信号)を処理して受信データを得る。
信号品質モニタ部306は、受光素子302で得られた受光信号(電気信号)に基づいて受信信号品質を判断する。この場合、信号品質モニタ部306は、例えば、波形のジッタあるいはビットエラーレート(BER:Bit Error Rate)から受信信号品質を判断する。ビットエラーレートで判断する場合、送信側と受信側でテストパターンやテスト期間を決めておく必要がある。
コントローラ307は、信号品質モニタ部306における判断結果に基づいて、受信信号品質が閾値以上となるようにフィルタ304の透過波長を変更して受光素子302に入射される光の波長幅を変更するための制御信号(フィルタコントロール係数)を生成する。この制御信号は、フィルタ304に供給される。
ここで、フィルタ304は、例えば、電圧値によって透過波長が変更されるフィルタであってもよく、熱によって透過波長が変更されるフィルタであってもよい。また、フィルタ304は、図25に示すような回転方向に透過波長を異になる複数のフィルタ部が設けられた回転式可変フィルタを用い、回転軸を中心に回線させることで透過波長が変更されるフィルタであってもよい。
ケーブル400は、光導波路としての光ファイバ401の一端および他端に、プラグとしてのコネクタ402,403を有する構成とされている。光ファイバ401の一端のコネクタ402は送信機200のコネクタ202に接続され、この光ファイバ401の他端のコネクタ403は受信機300Aのコネクタ301に接続されている。
図26のフローチャートは、コントローラ307の制御動作の一例を示している。コントローラ307は、ステップST1において、制御動作を開始する。次に、コントローラ307は、ステップST2において、波長幅を最大に設定する、つまり受光素子302に入射される光の波長幅が最大となるように、フィルタ304の透過波長を変更するための制御信号(フィルタコントロール係数)を設定する。
次に、コントローラ307は、ステップST3において、信号品質モニタ部306から受信信号品質の判断結果を受信する。次に、コントローラ307は、ステップST4において、受信信号品質が閾値(予め決められたスペック値)以上か否かを判断する。受信信号品質が閾値以上でないと判断するとき、コントローラ307は、ステップST5において、波長幅を規定値分だけ狭める、つまり受光素子302に入射される光の波長幅を規定値分だけ狭めるように、フィルタ304の透過波長を変更するための制御信号を変化させる。
コントローラ307は、ステップST5の処理の後、ステップST3の処理に戻り、上述したと同様の処理を繰り返し行う。コントローラ307は、ステップST4で受信信号品質が閾値以上であると判断するとき、ステップST6において、制御動作を終了する。
なお、受光素子302に入射される光の波長幅だけでなく、その中心波長も可変として最適化することも考えられる。中心波長を変える理由として、例えば、コネクタでロスが発生した際に、コネクタのずれ方によって後段へ伝達する波長成分が変わり、つまりはパワーのピーク波長も変わる可能性があるためである。
図27のフローチャートは、波長幅だけでなく、その中心波長も可変とする場合における、コントローラ307の制御動作の一例を示している。コントローラ307は、ステップST11において、制御動作を開始する。次に、コントローラ307は、ステップST12において、波長幅を最大に設定する、つまり受光素子302に入射される光の波長幅が最大となるように、フィルタ304の透過波長を制御するための制御信号(フィルタコントロール係数)を設定する。
次に、コントローラ307は、ステップST13において、信号品質モニタ部306から受信信号品質の判断結果を受信する。次に、コントローラ307は、ステップST14において、受信信号品質が閾値(予め決められたスペック値)以上か否かを判断する。
ステップST14で受信信号品質が閾値以上でないと判断するとき、コントローラ307は、ステップST15において、波長幅が最小値か否かを判断する。波長幅が最小値でないとき、コントローラ307は、ステップST16において、波長幅を規定値分だけ狭める、つまり受光素子302に入射される光の波長幅を規定値分だけ狭めるように、フィルタ304の透過波長を制御するための制御信号を変化させる。コントローラ307は、ステップST16の処理の後、ステップST13の処理に戻り、上述したと同様の処理を繰り返し行う。
ステップST15で波長幅が最小値であるとき、コントローラ307は、ステップST17において、中心波長をシフトする。コントローラ307は、ステップST17の処理の後、ステップST12の処理に戻り、上述したと同様の処理を繰り返し行う。コントローラ307は、ステップST14で受信信号品質が閾値以上であると判断するとき、ステップST18において、制御動作を終了する。
なお、中心波長のシフトの仕方は低波長側から高波長側へシフトしてもよいし、中間波長から始めて高波長側へシフトし、見つからなければその後中間波長から低波長側へシフトしてもよい。
この実施の形態において、送信機200の光ファイバ203、受信機300Aの光ファイバ303およびケーブル400の光ファイバ401は、第1の波長では基本モードのみを伝搬するものとされる。また、これらの光ファイバは、第1の波長で波長分散がゼロとなるように構成されている。ここでは、第1の波長は1310nmとされ、コア径d、開口数NAがそれぞれ1310nm光ファイバの一般的なパラメータであるd=8μm、NA=0.1とされ、規格化周波数V=1.92となるようにされている。これにより、これらの光ファイバは、1310nmの波長ではシングルモードファイバとして機能する(図3参照)。
また、この実施の形態において、基本モードと共に少なくとも1次モードの成分を持つ第2の波長の光を用いて通信が行われる。ここで、第2の波長は、所定の波長幅を有し、上述の各光ファイバが基本モードと共に少なくとも1次モードを伝搬し得る波長である。送信機200の発光素子201は、図28(a)に示すように、例えばσ=0.65である場合のような広波長光源であって、第2の波長の光を出力する。
ここでは、第2の波長は、例えば図19に示すような、850nm帯の波長であって、850nmを中心周波数として所定の波長幅を有するものとされる。この第2の波長の光が用いられる場合、上述の各光ファイバでは、850nmの中心周波数では規格化周波数V=2.96となることから、基本モードの他に1次モードも伝搬し得るものとなり、ダブルモードファイバとして機能する(図6参照)。
図29は、図24のケーブル400のコネクタ403と受信機300Aのコネクタ301の構成例を示す斜視図である。図30も、ケーブル400のコネクタ403と受信機300Aのコネクタ301の構成例を示す斜視図であるが、図29とは逆の方向から見た図である。図示の例は、複数チャネルの光信号の並行伝送に対応したものである。なお、ここでは、複数チャネルの光信号の並行伝送に対応したものを示している。詳細説明は省略するが、1チャネルの光信号の伝送に対応するものも同様に構成できる。複数チャネルの場合、送信部と受信部の組み合わせを複数組備えるものとなる。
コネクタ403は、外観が略直方体状のコネクタ本体(フェルール)411を備えている。コネクタ本体411の背面側には、各チャネルにそれぞれ対応した複数の光ファイバ401が水平方向に並んだ状態で接続されている。各光ファイバ401は、その先端側が光ファイバ挿入孔416に挿入されて固定されている。
また、コネクタ本体411の上面側には長方形の開口部を持つ接着剤注入孔412が形成されている。この接着剤注入孔412から、光ファイバ401をコネクタ本体411に固定するための接着剤が注入される。
また、コネクタ本体411の前面側には、長方形の開口部を持つ凹状の光出射部(光伝達空間)413が形成されており、その光出射部413の底部分に、各チャネルにそれぞれ対応して複数のレンズ(凸レンズ)414が水平方向に並んだ状態で形成されている。これにより、レンズ414の表面が相手側のコネクタ等に不用意に当たって傷つくことが防止される。
また、コネクタ本体411の前面側には、コネクタ301との位置合わせをするための凸状または凹状、図示の例では凹状の位置規制部415が一体的に形成されている。これにより、コネクタ301との接続時の光軸合わせを容易に行い得るようになる。
コネクタ301は、外観が略直方体状のコネクタ本体(フェルール)311を備えている。コネクタ本体311の背面側には、各チャネルにそれぞれ対応した複数の光ファイバ303が水平方向に並んだ状態で接続されている。各光ファイバ303は、その先端側が光ファイバ挿入孔316に挿入されて固定されている。
また、コネクタ本体311の上面側には長方形の開口部を持つ接着剤注入孔312が形成されている。この接着剤注入孔312から、光ファイバ303をコネクタ本体311に固定するための接着剤が注入される。
また、コネクタ本体311の前面側には、長方形の開口部を持つ凹状の光入射部(光伝達空間)313が形成されており、その光入射部313の底部分に、各チャネルにそれぞれ対応して複数のレンズ(凸レンズ)314が水平方向に並んだ状態で形成されている。これにより、レンズ314の表面が相手側のコネクタ等に不用意に当たって傷つくことが防止される。
また、コネクタ本体311の前面側には、コネクタ403との位置合わせをするための凹状または凸状、図示の例では凸状の位置規制部315が一体的に形成されている。これにより、コネクタ403との接続時の光軸合わせを容易に行い得るようになる。なお、位置規制部415および位置規制部315は、それぞれ、コネクタ本体411およびコネクタ本体311に一体的に形成されるものに限定されるものではなく、ピンを用いても良いし、他の手法で行うものであってもよい。
図31(a)は、ケーブル400のコネクタ403の一例を示す断面図である。図示の例では、位置規制部415(図29参照)の図示を省略している。この図31(a)を参照して、コネクタ403についてさらに説明する。
コネクタ403は、コネクタ本体411を備えている。コネクタ本体411は、例えば合成樹脂またはガラスなどの光透過性材料、あるいは特定の波長を透過するシリコン等の材料からなり、レンズ付きフェルールの構成となっている。
このようにコネクタ本体411がレンズ付きフェルールの構成とされることで、光ファイバとレンズとの光軸合わせを容易に行うことができる。また、このようにコネクタ本体411がレンズ付きフェルールの構成とされることで、多チャネルの場合でも、光ファイバをフェルールに挿入するだけで、多チャネル通信を容易に実現できる。
コネクタ本体411には、その前面側に、凹状の光出射部(光伝達空間)413が形成されている。そして、このコネクタ本体411には、この光出射部413の底部分に位置するように、各チャネルに対応した複数のレンズ(凸レンズ)414が水平方向に並んだ状態で一体的に形成されている。
また、コネクタ本体411には、背面側から前方に延びる光ファイバ挿入孔416が、各チャネルのレンズ414に合わせて、水平方向に並んだ状態で複数設けられている。光ファイバ401は、光路となる中心部のコア401aと、その周囲を覆うクラッド401bの二重構造となっている。
各チャネルの光ファイバ挿入孔416は、そこに挿入される光ファイバ401のコア401aと対応するレンズ414の光軸が一致するように、成形されている。また、各チャネルの光ファイバ挿入孔416は、その底位置、つまり光ファイバ401を挿入した際に、その先端(入射端)の当接位置がレンズ414の焦点位置と合致するように、成形されている。
また、コネクタ本体411には、上面側から下方に延びる接着剤注入孔412が、水平方向に並んだ状態にある複数の光ファイバ挿入孔416の底位置付近に連通するように、形成されている。光ファイバ401が光ファイバ挿入孔416に挿入された後、接着剤注入孔412から接着剤417が光ファイバ401の周囲に注入されることで、光ファイバ401はコネクタ本体411に固定される。
ケーブル400のコネクタ403において、レンズ414は、光ファイバ401から出射された光をコリメート光に成形して出射する機能を持つ。これにより、光ファイバ401の出射端から所定のNAで出射された光は、レンズ414に入射されてコリメート光に成形されて出射される。
図31(b)は、受信機300Aのコネクタ301の一例を示す断面図である。図示の例では、位置規制部315(図29、図30参照)の図示を省略している。この図31(b)を参照して、コネクタ301についてさらに説明する。
コネクタ301は、コネクタ本体311を備えている。コネクタ本体311は、例えば合成樹脂またはガラスなどの光透過性材料、あるいは特定の波長を透過するシリコン等の材料からなり、レンズ付きフェルールの構成となっている。
コネクタ本体311には、その前面側に、凹状の光入射部(光伝達空間)313が形成されている。そして、このコネクタ本体311には、この光入射部313の底部分に位置するように、各チャネルに対応した複数のレンズ(凸レンズ)314が水平方向に並んだ状態で一体的に形成されている。
また、コネクタ本体311には、背面側から前方に延びる光ファイバ挿入孔316が、各チャネルのレンズ314に合わせて、水平方向に並んだ状態で複数設けられている。光ファイバ303は、光路となる中心部のコア303aと、その周囲を覆うクラッド303bの二重構造となっている。
各チャネルの光ファイバ挿入孔316は、そこに挿入される光ファイバ303のコア303aと対応するレンズ314の光軸が一致するように、成形されている。また、各チャネルの光ファイバ挿入孔316は、その底位置、つまり光ファイバ303を挿入した際に、その先端(入射端)の当接位置がレンズ314の焦点位置と合致するように、成形されている。
また、コネクタ本体311には、上面側から下方に延びる接着剤注入孔312が、水平方向に並んだ状態にある複数の光ファイバ挿入孔316の底位置付近に連通するように、形成されている。光ファイバ303が光ファイバ挿入孔316に挿入された後、接着剤注入孔312から接着剤317が光ファイバ303の周囲に注入されることで、光ファイバ303はコネクタ本体311に固定される。
受信機300Aのコネクタ301において、レンズ314は、入射されるコリメート光を集光する機能を持つ。この場合、コリメート光がレンズ314に入射されて集光され、この集光された光は、光ファイバ303の入射端に入射される。
図32は、ケーブル400のコネクタ403と受信機300Aのコネクタ301とが接続された状態の断面図を示している。コネクタ403において、光ファイバ401を通じて送られてくる光はこの光ファイバ401の出射端から所定のNAで出射される。この出射された光はレンズ414に入射されてコリメート光に成形され、コネクタ301に向かって出射される。
また、コネクタ301において、コネクタ403から出射された光は、レンズ314に入射されて集光される。そして、この集光された光は、光ファイバ303の入射端に入射され、光ファイバ303を通じて送られていく。
なお、詳細説明は省略するが、図24の送受信システム100Aにおける送信機200のコネクタ202とケーブル400のコネクタ402は、上述したケーブル400のコネクタ403と受信機300Aのコネクタ301の構成例と同様に構成される。
図33は、受信機300Aのコネクタ301と受光部の構成例を示している。受光部においては、フェルール321を備えている。フェルール321は、例えば合成樹脂またはガラスなどの光透過性材料、あるいは特定の波長を透過するシリコン等の材料からなっている。
フェルール321には、前面側から後方に延びる光ファイバ挿入孔326が設けられている。光ファイバ303は、光ファイバ挿入孔326に挿入された後、接着剤327により、フェルール321に固定される。フェルール321には、下面側から上方に延びる配置用孔324が形成されている。
また、フェルール321の下面側に、受光素子302やプロセッサ305、さらには信号品質モニタ部306やコントローラ307を含む制御ICが載置された基板322が固定される。なお、制御ICの図示は省略している。基板322には、所定数の受光素子302が、光ファイバ303のそれぞれに合わせて、載置されている。ここで、基板322は、受光素子302の入射部が光ファイバ303の光軸に一致するように、位置が調整されて固定される。
また、光ファイバ303からの光路を受光素子302の方向に変更するために、配置用孔324の底部分は傾斜面とされ、この傾斜面にミラー(光路変更部)325が配置されている。なお、ミラー325に関しては、別個に生成されたものを傾斜面に固定するだけでなく、傾斜面に蒸着等で形成することも考えられる。ここで、受光素子302および光ファイバ303は、光モジュールを構成している。
また、配置用孔324の側面に光ファイバ挿入孔326に対応してフィルタ304が配置されている。この場合、光ファイバ303からの光は、フィルタ304を通ってミラー325で反射された後、受光素子302に入射される。これにより、フィルタ304の透過波長が変更されることで、受光素子302に入射される光の波長幅が変更される。
コネクタ301に関しては、上述の図31(b)を用いて説明したと同様であるので、ここではその説明を省略する。
図24に示す送受信システム100Aにおいて、発光素子201で発光される850nm帯の光は、1310nmシングルモードファイバである光ファイバ203に入射されてコネクタ202へ伝搬される。この場合、光ファイバ203に入射される光の光軸ずれがあったとき、その光軸ずれによって発生する1次モードが基本モードと共に伝搬されるため、光パワーの結合ロスが低減される(図8参照)。そのため、光軸ずれの精度を緩和してコスト削減を図ることが可能となる。
また、送信機200のコネクタ202とケーブル400のコネクタ402との接続箇所において、コネクタ202から出射される850nm帯の光は、1310nmシングルモードファイバである光ファイバ401に入射されて受信機300側へ伝搬される。この場合、光ファイバ401に入射される光の光軸ずれがあったとき、その光軸ずれによって発生する1次モードが基本モードと共に伝搬されるため、光パワーの結合ロスが低減される(図8参照)。そのため、光軸ずれの精度を緩和してコスト削減を図ることが可能となる。
また、この場合、光ファイバ203によりコネクタ202へ伝搬されてくる850nm帯の光は、所定の波長幅(図28(a)参照)を有するものであることから、光ファイバ203の出力端面の光の強度分布はコアの中心に対して一方向に偏らないものとなる(図16(c1)参照)。そのため、光軸ずれの方向に依らずに、基本モードの成分のみを持つ光を用いて通信を行う場合と同様に、良好な結合効率を得ることが可能となる。
また、ケーブル400のコネクタ403と受信機300Aのコネクタ301との接続箇所において、コネクタ403から出射される850nm帯の光は、1310nmシングルモードファイバである光ファイバ303に入射されて受光素子302へ伝搬される。この場合、光ファイバ303に入射される光の光軸ずれがあったとき、その光軸ずれによって発生する1次モードが基本モードと共に伝搬されるため、光パワーの結合ロスが低減される(図8参照)。そのため、光軸ずれの精度を緩和してコスト削減を図ることが可能となる。
また、この場合、光ファイバ401によりコネクタ403へ伝搬されてくる850nm帯の光は、所定の波長幅(図28(a)参照)を有するものであることから、光ファイバ401の出力端面の光の強度分布はコアの中心に対して一方向に偏らないものとなる(図16(c1)参照)。そのため、光軸ずれの方向に依らずに、基本モードの成分のみを持つ光を用いて通信を行う場合と同様に、良好な結合効率を得ることが可能となる。
また、受信機300Aの受光素子302に入射される光の波長幅を、フィルタ304の透過波長を図28(b)に示すように可変制御することで最適化し、受信信号品質が閾値以上となるように変更するものである。そのため、発光素子201が図28(a)に示すように広波長光源であっても、波長分散による影響を抑制して、所定の受信信号品質を確保することが可能となる。
この場合、遅く到達した光と速く到達した光によって波長分散が起きるが、遅すぎる光と速すぎる光の波長帯はフィルタ304で間引かれ、信号品質が良くなる波長のみが使われるようになるため、波長分散による影響が抑制されて所定の受信信号品質が確保される。例えば、送信側から「101」のデータ情報が送信された場合、フィルタ304で波長幅が制限される前の段階では波長分散の影響により“0”のデータ情報に“1”のデータ情報が被って「111」の誤ったデータ情報が得られる状態にあったとしても、フィルタ304で波長幅が制限された後の段階では「101」のデータ情報を正しく得ることが可能となる。
このように受信機300Aにおいて受光素子302に入射される光の波長幅を最適化する構成のメリットは、送信機200から受信機300の間にロスとなる要因があった場合に、伝搬する光は広波長の方がロスを低減でき、その少ないロス状態において受信側で波長分散を除去できることにある。
例えば、図34に示すように、コネクタ404がケーブル400の途中にある場合、広波長の光で通信した方が、上述したようにロスを低減できる(図18-20参照)。その状態でフィルタ304により受光素子302に入射される光の波長幅を制限するものであることから、信号のパワー最大化とジッタ最小化を図ることができる。
複数レーンを持つシステムの場合、上述したフィルタの透過波長の制御、さらには中心波長の制御は、1レーン毎に行ってもよく、複数レーンを一括で制御してもよい。
「第2の実施の形態」
上述の図24に示す送受信システム100Aにおいては、受信機300Aとして信号品質モニタ部306およびコントローラ307を有する例を示したが、それらの機能を受信機とは別個の外部装置に持たせることも考えられる。これにより、受信機の構成を簡単にでき、価格の低減を図ることが可能となる。
図35は、第2の実施の形態としての送受信システム100Bの構成例を示している。この図35において、図24と対応する部分には同一符号を付し、適宜、その詳細説明は省略する。この送受信システム100Bは、送信機200と、受信機300Bと、ケーブル400と、波長幅調整装置としての最適化装置500を有している。送信機200およびケーブル400は、それぞれ、図24に示す送受信システム100Aにおける送信機200およびケーブル400と同じ構成とされている。
受信機300Bは、レセプタクルとしてのコネクタ301と、受光部を構成する受光素子302と、光導波路としての光ファイバ303と、光ファイバ303と受光素子302との間に配置されたフィルタ304と、プロセッサ305と、受光素子302で得られた受光信号(電気信号)を出力する受光信号出力端子308と、制御信号(フィルタコントロール係数)を入力するための制御信号入力端子309を有している。受信機300Bは、図24に示す送受信システム100Aにおける受信機300Aと比べて、信号品質モニタ部306およびコントローラ307が除かれると共に、受光信号出力端子308および制御信号入力端子309が追加された構成となっている。
最適化装置500は、信号品質モニタ部306と、コントローラ307を有している。信号品質モニタ部306は、受信機300Bの受光信号出力端子308に出力される受光信号に基づいて受信信号品質を判断する。コントローラ307は、信号品質モニタ部306における判断結果に基づいて、受信信号品質が閾値以上となるようにフィルタ304の透過波長を変更して受光素子302に入射される光の波長幅を変更するための制御信号(フィルタコントロール係数)を生成する。
この制御信号は、受信機300Bの制御信号入力端子309からフィルタ304に供給される。これにより、フィルタ304の透過波長が制御され、受光素子302に入射される光の波長幅は、受信信号品質が閾値以上となるように変更されて最適化される。なお、受信機300Bでは、最適化装置500を取り外しても、このように受信信号品質が閾値以上であると判断されたときの制御信号がフィルタ304に供給される状態が保持される。
「第3の実施の形態」
上述の図24に示す送受信システム100Aにおいては、受信機300Aとしてフィルタ304の透過波長を変更することで受光素子302に入射される光の波長幅を変更する例を示したが、コネクタの光軸をずらすことで受光素子302に入射される光の波長幅を変更することも考えられる。
図36は、第3の実施の形態としての送受信システム100Cの構成例を示している。この図36において、図24と対応する部分には同一符号を付し、適宜、その詳細説明は省略する。この送受信システム100Cは、送信機200と、受信機300Cと、ケーブル400を有している。送信機200およびケーブル400は、それぞれ、図24に示す送受信システム100Aにおける送信機200およびケーブル400と同じ構成とされている。
受信機300Cは、レセプタクルとしてのコネクタ301Cと、受光部を構成する受光素子302と、光導波路としての光ファイバ303と、プロセッサ305と、信号品質モニタ部306と、コントローラ307Cを有している。
信号品質モニタ部306は、受光素子302で得られた受光信号(電気信号)に基づいて受信信号品質を判断する。コントローラ307Cは、信号品質モニタ部306における判断結果に基づいて、受信信号品質が閾値以上となるようにコネクタ301Cの光軸をずらすための制御信号(光軸コントロール信号)を生成する。この制御信号は、コネクタ301Cに供給される。
図37のフローチャートは、コントローラ307Cの制御動作の一例を示している。コントローラ307Cは、ステップST21において、制御動作を開始する。次に、コントローラ307Cは、ステップST22において、光軸を中心に設定する、つまりコネクタ301Cの光軸が中心になるように、光軸をずらすための制御信号(光軸コントロール係数)を設定する。
次に、コントローラ307Cは、ステップST23において、信号品質モニタ部306から受信信号品質の判断結果を受信する。次に、コントローラ307Cは、ステップST24において、受信信号品質が閾値(予め決められたスペック値)以上か否かを判断する。受信信号品質が閾値以上でないと判断するとき、コントローラ307Cは、ステップST25において、光軸を規定値分だけ移動する、つまりコネクタ301Cの光軸を規定値分だけ移動するように、光軸をずらすための制御信号を変化させる。
コントローラ307Cは、ステップST25の処理の後、ステップST23の処理に戻り、上述したと同様の処理を繰り返し行う。コントローラ307Cは、ステップST24で受信信号品質が閾値以上であると判断するとき、ステップST26において、制御動作を終了する。
この実施の形態においても、図24に示す送受信システム100Aと同様に、送信機200の光ファイバ203、受信機300Cの光ファイバ303およびケーブル400の光ファイバ401は、第1の波長では基本モードのみを伝搬するものとされる。また、これらの光ファイバは、第1の波長で波長分散がゼロとなるように構成されている。ここでは、第1の波長は1310nmとされ、コア径d、開口数NAがそれぞれ1310nm光ファイバの一般的なパラメータであるd=8μm、NA=0.1とされ、規格化周波数V=1.92となるようにされている。これにより、これらの光ファイバは、1310nmの波長ではシングルモードファイバとして機能する(図3参照)。
また、この実施の形態においても、図24に示す送受信システム100Aと同様に、基本モードと共に少なくとも1次モードの成分を持つ第2の波長の光を用いて通信が行われる。ここで、第2の波長は、所定の波長幅を有し、上述の各光ファイバが基本モードと共に少なくとも1次モードを伝搬し得る波長である。送信機200の発光素子201は、図38(a)に示すように、例えばσ=0.65である場合のような広波長光源であって、第2の波長の光を出力する。
ここでは、第2の波長は、例えば図19に示すような、850nm帯の波長であって、850nmを中心周波数として所定の波長幅を有するものとされる。この第2の波長の光が用いられる場合、上述の各光ファイバでは、850nmの中心周波数では規格化周波数V=2.96となることから、基本モードの他に1次モードも伝搬し得るものとなり、ダブルモードファイバとして機能する(図6参照)。
図39は、図36のケーブル400のコネクタ403と受信機300Cのコネクタ301Cの構成例を示す斜視図である。図40も、ケーブル400のコネクタ403と受信機300Cのコネクタ301Cの構成例を示す斜視図であるが、図39とは逆の方向から見た図である。図示の例は、複数チャネルの光信号の並行伝送に対応したものである。なお、ここでは、複数チャネルの光信号の並行伝送に対応したものを示している。詳細説明は省略するが、1チャネルの光信号の伝送に対応するものも同様に構成できる。複数チャネルの場合、送信部と受信部の組み合わせを複数組備えるものとなる。
コネクタ403は、外観が略直方体状のコネクタ本体(フェルール)411を備えている。コネクタ本体411の背面側には、各チャネルにそれぞれ対応した複数の光ファイバ401が水平方向に並んだ状態で接続されている。各光ファイバ401は、その先端側が光ファイバ挿入孔416に挿入されて固定されている。
また、コネクタ本体411の上面側には長方形の開口部を持つ接着剤注入孔412が形成されている。この接着剤注入孔412から、光ファイバ401をコネクタ本体411に固定するための接着剤が注入される。
また、コネクタ本体411の前面側には、長方形の開口部を持つ凹状の光出射部(光伝達空間)413が形成されており、その光出射部413の底部分に、各チャネルにそれぞれ対応して複数のレンズ(凸レンズ)414が水平方向に並んだ状態で形成されている。これにより、レンズ414の表面が相手側のコネクタ等に不用意に当たって傷つくことが防止される。
また、コネクタ本体411の前面側には、コネクタ301Cとの位置合わせをするための凸状または凹状、図示の例では凹状の位置規制部415が一体的に形成されている。これにより、コネクタ301Cとの接続時の光軸合わせを容易に行い得るようになる。
コネクタ301Cは、外観が略直方体状のコネクタ本体(フェルール)311を備えている。このコネクタ本体311は、第1の光学部311aおよび第2の光学部311bによって構成されている。第1の光学部311aは、固定部を構成し、図示しない筐体に直接取り付けられる。第2の光学部311bは、移動可能部を構成し、後述する形状変形部材を介して、第1の光学部311aに対して光軸が移動可能に図示しない筐体に取り付けられる。
第1の光学部311aの前面側には、長方形の開口部を持つ凹状の光出射部(光伝達空間)313が形成されており、その光出射部313の底部分に、各チャネルにそれぞれ対応して複数のレンズ(凸レンズ)314が水平方向に並んだ状態で形成されている。これにより、レンズ314の表面が相手側のコネクタ等に不用意に当たって傷つくことが防止される。
また、第1の光学部311aの前面側には、コネクタ403との位置合わせをするための凸状または凹状、図示の例では凸状の位置規制部315が一体的に形成されている。これにより、コネクタ403との接続時の光軸合わせを容易に行い得るようになる。なお、この位置規制部315は、第1の光学部311aに一体的に形成されるものに限定されるものではなく、ピンを用いても良いし、他の手法で行うものであってもよい。
第2の光学部311bの背面側には、各チャネルにそれぞれ対応した複数の光ファイバ303が水平方向に並んだ状態で接続されている。この場合、各光ファイバ303は、その先端側が光ファイバ挿入孔316に挿入されて固定されている。また、第2の光学部311bの上面側には長方形の開口部を持つ接着剤注入孔312が形成されている。この接着剤注入孔312から、光ファイバ303を第2の光学部311bに固定するための接着剤が注入される。
また、第2の光学部311bの上面側には、その四隅に対応して、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)やピエゾ素子(Piezoelectric Element)などで構成される形状変化部材318が配置されている。なお、図示されていないが、この第2の光学部311bの下面側にも、その四隅に対応して、形状変化部材318が配置されている。
この形状変化部材318が上述したコントローラ307Cで生成される制御信号(光軸コントロール係数)で制御されることで、受信信号品質が閾値以上となるように、コネクタ301Cの光軸、より具体的には光ファイバ303の光軸がずらされ、受光素子302に入射される光の波長幅が変更される。図示のようにコネクタ301Cは多レーンに対応できるものであり、光軸の移動に関しては、上下左右方向だけでなく、多レーン同時にシータもコントロール可能とされている。
図41(a)は、ケーブル400のコネクタ403の一例を示す断面図である。図示の例では、位置規制部415(図39参照)の図示を省略している。この図41(a)は、図31(a)と同じであり、ここではその詳細説明は省略する。
図41(b)は、受信機300Cのコネクタ301Cの一例を示す断面図である。図示の例では、位置規制部315(図39、図40参照)の図示を省略している。この図41(b)を参照して、コネクタ301Cについてさらに説明する。
コネクタ301Cは、第1の光学部311aと第2の光学部311bとからなるコネクタ本体311を備えている。この場合、第1の光学部311aと第2の光学部311bの間に、界面での光の反射を防ぐこと目的として、光透過材319が設けられている。この光透過材319は樹脂で構成されており、ある程度の軟性を持つものである。なお、光透過材319を使わないことも考えられ、光透過材319を使わない代わりに、第1の光学部311aと第2の光学部311bの隙間部分のそれぞれの界面にそれぞれARコート(Anti Reflection Coating)を付与することで界面での光の反射を防ぐことも考えられる。
第1の光学部311aは、例えば合成樹脂またはガラスなどの光透過性材料、あるいは特定の波長を透過するシリコン等の材料からなっている。この第1の光学部311aは、第2の光学部311bと接続されてコネクタ本体311を構成するものである。熱膨張係数を揃えた方が、熱が変化した際の2つの光学部での歪による光路ずれが抑えられるため、第1の光学部311aの材料は第2の光学部311bの材料と同一であることが好ましいが、別材料であってもよい。
第1の光学部311aには、その前面側に、凹状の光入射部(光伝達空間)313が形成されている。そして、この第1の光学部311aには、この光入射部313の底部分に位置するように、各チャネルに対応した複数のレンズ314が水平方向に並んだ状態で一体的に形成されている。これにより、第1の光学部311aに対するレンズ314の位置精度を高めることができる。
第2の光学部311bは、例えば合成樹脂またはガラスなどの光透過性材料、あるいは特定の波長を透過するシリコン等の材料からなり、フェルールの構成となっている。このように第2の光学部311bがフェルールの構成とされることで、多チャネルの場合でも、光ファイバ303をフェルールに挿入するだけで、多チャネル通信を容易に実現できる。
第2の光学部311bには、背面側から前方に延びる光ファイバ挿入孔316が、第1の光学部311aの各チャネルのレンズ314に合わせて、水平方向に並んだ状態で複数設けられている。光ファイバ303は、光路となる中心部のコア303aと、その周囲を覆うクラッド303bの二重構造となっている。
各チャネルの光ファイバ挿入孔316は、そこに挿入される光ファイバ303のコア303aと、それに対応するレンズ314の光軸が一致するように、成形されている。また、各チャネルの光ファイバ挿入孔316は、その底位置、つまり光ファイバ303を挿入した際に、その先端(出射端)の当接位置がレンズ314の焦点位置と合致するように、成形されている。
また、第2の光学部311bには、上面側から下方に延びる接着剤注入孔312が、水平方向に並んだ状態にある複数の光ファイバ挿入孔316の底位置付近に連通するように、形成されている。光ファイバ303が光ファイバ挿入孔316に挿入された後、接着剤注入孔312から接着剤317が光ファイバ303の周囲に注入されることで、光ファイバ303は第2の光学部311bに固定される。
また、第2の光学部311bには、その上面側および下面側の四隅に対応して、形状変化部材318が配置されている。これらの形状変化部材318を制御することで、第1の光学部311aに対して第2の光学部311bを上下左右方法、さらにはシータ方向に移動させることが可能となっている。
受信機300Cのコネクタ301Cにおいて、レンズ314は、入射されるコリメート光を集光する機能を持つ。この場合、コリメート光がレンズ314に入射されて集光され、この集光された光は、光ファイバ303の入射端に入射される。
図42は、ケーブル400のコネクタ403と受信機300Cのコネクタ301Cとが接続された状態の断面図を示している。コネクタ403において、光ファイバ401を通じて送られてくる光はこの光ファイバ401の出射端から所定のNAで出射される。この出射された光はレンズ414に入射されてコリメート光に成形され、コネクタ301Cに向かって出射される。
また、コネクタ301Cにおいて、コネクタ403から出射された光は、レンズ314に入射されて集光される。そして、この集光された光は、光ファイバ303の入射端に入射され、光ファイバ303を通じて送られていく。
この場合、コネクタ301Cのコネクタ本体311を構成する第2の光学部311bの形状変化部材318がコントローラ307C(図36参照)から供給される制御信号(光軸コントロール係数)に基づいて制御されることで、受信信号品質が閾値以上となるように、コネクタ301Cの光軸、より具体的には光ファイバ303の光軸がずらされ、光ファイバ303を通じて受光素子302に入射される光の波長幅が変更される(図38参照)。
図43は、受信機300Cのコネクタ301Cと受光部の構成例を示している。受光部においては、フェルール321を備えている。フェルール321は、例えば合成樹脂またはガラスなどの光透過性材料、あるいは特定の波長を透過するシリコン等の材料からなっている。
フェルール321には、前面側から後方に延びる光ファイバ挿入孔326が設けられている。光ファイバ303は、光ファイバ挿入孔326に挿入された後、接着剤327により、フェルール321に固定される。フェルール321には、下面側から上方に延びる配置用孔324が形成されている。
また、フェルール321の下面側に、受光素子302やプロセッサ305、さらには信号品質モニタ部306やコントローラ307を含む制御ICが載置された基板322が固定される。なお、制御ICの図示は省略している。基板322には、所定数の受光素子302が、光ファイバ303のそれぞれに合わせて、載置されている。ここで、基板322は、受光素子302の入射部が光ファイバ303の光軸に一致するように、位置が調整されて固定される。
また、光ファイバ303からの光路を受光素子302の方向に変更するために、配置用孔324の底部分は傾斜面とされ、この傾斜面にミラー(光路変更部)325が配置されている。なお、ミラー325に関しては、別個に生成されたものを傾斜面に固定するだけでなく、傾斜面に蒸着等で形成することも考えられる。ここで、受光素子302および光ファイバ303は、光モジュールを構成している。
コネクタ301Cに関しては、上述の図41(b)を用いて説明したと同様であるので、ここではその説明を省略する。
図36に示す送受信システム100Cにおいて、発光素子201で発光される850nm帯の光は、1310nmシングルモードファイバである光ファイバ203に入射されてコネクタ202へ伝搬される。この場合、光ファイバ203に入射される光の光軸ずれがあったとき、その光軸ずれによって発生する1次モードが基本モードと共に伝搬されるため、光パワーの結合ロスが低減される(図8参照)。そのため、光軸ずれの精度を緩和してコスト削減を図ることが可能となる。
また、送信機200のコネクタ202とケーブル400のコネクタ402との接続箇所において、コネクタ202から出射される850nm帯の光は、1310nmシングルモードファイバである光ファイバ401に入射されて受信機300C側へ伝搬される。この場合、光ファイバ401に入射される光の光軸ずれがあったとき、その光軸ずれによって発生する1次モードが基本モードと共に伝搬されるため、光パワーの結合ロスが低減される(図8参照)。そのため、光軸ずれの精度を緩和してコスト削減を図ることが可能となる。
また、この場合、光ファイバ203によりコネクタ202へ伝搬されてくる850nm帯の光は、所定の波長幅(図38(a)参照)を有するものであることから、光ファイバ203の出力端面の光の強度分布はコアの中心に対して一方向に偏らないものとなる(図16(c1)参照)。そのため、光軸ずれの方向に依らずに、基本モードの成分のみを持つ光を用いて通信を行う場合と同様に、良好な結合効率を得ることが可能となる。
また、ケーブル400のコネクタ403と受信機300Cのコネクタ301Cとの接続箇所において、コネクタ403から出射される850nm帯の光は、1310nmシングルモードファイバである光ファイバ303に入射されて受光素子302へ伝搬される。この場合、光ファイバ303に入射される光の光軸ずれがあったとき、その光軸ずれによって発生する1次モードが基本モードと共に伝搬されるため、光パワーの結合ロスが低減される(図8参照)。そのため、光軸ずれの精度を緩和してコスト削減を図ることが可能となる。
また、この場合、光ファイバ401によりコネクタ403へ伝搬されてくる850nm帯の光は、所定の波長幅(図38(a)参照)を有するものであることから、光ファイバ401の出力端面の光の強度分布はコアの中心に対して一方向に偏らないものとなる(図16(c1)参照)。そのため、光軸ずれの方向に依らずに、基本モードの成分のみを持つ光を用いて通信を行う場合と同様に、良好な結合効率を得ることが可能となる。
また、受信機300Cの受光素子302に入射される光の波長幅を、コネクタ301Cの光軸をずらすことで最適化し、受信信号品質が閾値以上となるように変更するものである。そのため、発光素子201が図38(a)に示すように広波長光源であっても、波長分散による影響を抑制して、所定の受信信号品質を確保することが可能となる。
この場合、遅く到達した光と速く到達した光によって波長分散が起きるが、コネクタ301Cの光軸をずらすことで、受光素子302側に送る光の波長幅が制限され、波長分散による影響が抑制されて所定の受信信号品質が確保される。
例えば、送信側から「101」のデータ情報が送信された場合、コネクタ301Cで波長幅が制限される前の段階では、図38(b)に示すように全波長の成分が存在することから波長分散の影響により“0”のデータ情報に“1”のデータ情報が被って「111」の誤ったデータ情報が得られる状態にあったとする。しかし、コネクタ301Cで光軸がずらされることで例えば図38(c)の矩形枠で示すように波長幅が制限され、波長分散の影響が抑制されて、「101」のデータ情報を正しく得ることが可能となる。
なお、図36に示す送受信システム100Cの受信機300Cにおいては、信号品質モニタ部306およびコントローラ307Cがコネクタ301Cの外部に設けられる例を示したが、これらをコネクタ301C内に設ける構成も考えられる。
また、図36に示す送受信システム100Cの受信機300Cにおいては、信号品質モニタ部306およびコントローラ307Cを備える例を示したが、図35に示す送受信システム100Bと同様に、それらの機能を受信機とは別個の外部装置に持たせることも考えられる。
複数レーンを持つシステムの場合、上述したコネクタ301Cの光軸の制御は、1レーン毎に行ってもよく、複数レーンを一括で制御してもよい。
<2.変形例>
なお、上述実施の形態においては、第1の波長が1310nmとして説明したが、光源としてレーザー光源やLED光源の使用が考えられることから、第1の波長としては、例えば300nmから5μmの間にあることが考えられる。
また、上述の実施の形態においては、第1の波長が1310nmとして説明したが、この第1の波長が、1310nmを含む1310nm帯の波長であることも考えられる。また、上述の実施の形態においては、第1の波長が1310nmとして説明したが、この第1の波長が、1550nm、あるいは、1550nmを含む1550nm帯の波長であることも考えられる。
また、上述実施の形態においては、光導波路が光ファイバである例で説明したが、本技術は光ファイバ以外の光導波路、例えばシリコン光導波路等である場合にも、適用できることは勿論である。
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
また、本明細書に記載された効果は、あくまで説明的または例示的なものであって限定的ではない。つまり、本開示に係る技術は、上記の効果とともに、または上記の効果に代えて、本明細書の記載から当業者には明らかな他の効果を奏し得る。
なお、本技術は、以下のような構成もとることができる。
(1)光導波路を通じて伝搬された光を受光する受光部を備え、
上記光導波路は、第1の波長では基本モードのみを伝搬し、
上記光は、基本モードと共に少なくとも1次モードの成分を持つ第2の波長の光であり、
上記第2の波長は、所定の波長幅を有し、上記光導波路が基本モードと共に少なくとも1次モードを伝搬し得る波長であり、
上記受光部に入射される光の波長幅を、受信信号品質が閾値以上となるように変更する波長幅変更部をさらに備える
光受信装置。
(2)上記波長幅変更部は、上記光導波路と上記受光部の間に配置されたフィルタの透過波長を変更することで上記受光部に入射される光の波長幅を変更する
前記(1)に記載の光受信装置。
(3)上記光導波路の出力側を接続するためのコネクタと、
上記コネクタから上記受光部に光を伝搬するための他の光導波路をさらに備え、
上記フィルタは、上記他の導波路と上記受光部との間に配置される
前記(2)に記載の光受信装置。
(4)上記波長幅変更部は、上記フィルタの透過波長と共に中心波長を変更する
前記(2)または(3)に記載の光受信装置。
(5)上記波長幅変更部は、上記光導波路の出力側を接続するためのコネクタの光軸をずらすことで上記受光部に入射される光の波長幅を変更する
前記(1)に記載の光受信装置。
(6)上記コネクタは、上記光導波路の出力側が接続される固定部と、上記受光部に光を伝搬するための他の光導波路が固定され、上記固定部に対して光軸が移動可能に取り付けられた移動可能部を有し、
上記波長幅変更部は、上記移動可能部を移動することで上記コネクタの光軸をずらす
前記(5)に記載の光受信装置。
(7)上記波長幅変更部は、制御信号入力部から入力される制御信号に基づいて、上記受光部に入射される光の波長幅を変更する
前記(1)から(6)のいずれかに記載の光受信装置。
(8)上記受光部で得られた受光信号に基づいて受信信号品質を判断する受信信号品質判断部と、
上記受信信号品質判断部における判断結果に基づいて、上記受信信号品質が閾値以上となるように上記受光部に入射される光の波長幅を変更するための制御信号を生成する制御信号生成部をさらに備え、
上記波長幅変更部は、上記制御信号生成部で生成された制御信号に基づいて、上記受光部に入射される光の波長幅を変更する
前記(1)から(6)のいずれかに記載の光受信装置。
(9)光導波路を通じて伝搬された光を受光する光受信装置の受光部で得られた受光信号に基づいて受信信号品質を判断する受信信号品質判断部を備え、
上記光導波路は、第1の波長では基本モードのみを伝搬し、
上記光は、基本モードと共に少なくとも1次モードの成分を持つ第2の波長の光であり、
上記第2の波長は、所定の波長幅を有し、上記光導波路が基本モードと共に少なくとも1次モードを伝搬し得る波長であり、
上記受信信号品質判断部における判断結果に基づいて、上記受信信号品質が閾値以上となるように上記受光部に入射される光の波長幅を変更するための制御信号を生成する制御信号生成部をさらに備える
波長幅調整装置。
(10)上記制御信号は、上記光導波路と上記受光部の間に配置されたフィルタの透過波長を変更することで上記受光部に入射される光の波長幅を変更するための制御信号である
前記(9)に記載の波長幅調整装置。
(11)上記制御信号は、上記光導波路の出力側を接続するための上記光受信装置のコネクタの光軸をずらすことで上記受光部に入射される光の波長幅を変更するための制御信号である
前記(9)に記載の波長幅調整装置。
(12)上記制御信号は、上記受信信号品質が閾値以上となるように上記受光部に入射される光の波長幅と共に中心波長を変更するための制御信号である
前記(9)に記載の波長幅調整装置。
(13)光導波路を通じて伝搬された光を受光する光受信装置の受光部で得られた受光信号に基づいて受信信号品質を判断する手順を有し、
上記光導波路は、第1の波長では基本モードのみを伝搬し、
上記光は、基本モードと共に少なくとも1次モードの成分を持つ第2の波長の光であり、
上記第2の波長は、所定の波長幅を有し、上記光導波路が基本モードと共に少なくとも1次モードを伝搬し得る波長であり、
上記判断の結果に基づいて、上記受信信号品質が閾値以上となるように上記受光部に入射される光の波長幅を変更するための制御信号を生成する手順をさらに有する
波長幅調整方法。
100A,100B,100C・・・送受信システム
200・・・送信機
201・・・発光素子
202・・・コネクタ(レセプタクル)
203・・・光ファイバ
203a・・・コア
203b・・・クラッド
204・・・プロセッサ
205・・・ドライバ
300A,300B,300C・・・受信機
301,301C・・・コネクタ(レセプタクル)
302・・・受光素子
303・・・光ファイバ
303a・・・コア
303b・・・クラッド
304・・・フィルタ
305・・・プロセッサ
306・・・信号品質モニタ部
307,307C・・・コントローラ
308・・・受光信号出力端子
309・・・制御信号入力端子
311・・・コネクタ本体
311a・・・第1の光学部
311b・・・第2の光学部
312・・・接着剤注入孔
313・・・光入射部(光伝達空間)
314・・・レンズ(凸レンズ)
315・・・位置規制部
316・・・光ファイバ挿入孔
317・・・接着剤
318・・・形状変化部材
319・・・光透過材
321・・・フェルール
322・・・基板
324・・・配置用孔
325・・・ミラー
326・・・光ファイバ挿入孔
327・・・接着剤
400・・・ケーブル
401・・・光ファイバ
401a・・・コア
401b・・・クラッド
402,403・・・コネクタ(プラグ)
404・・・コネクタ
411・・・コネクタ本体
412・・・接着剤注入孔
413・・・光出射部(光伝達空間)
414・・・レンズ(凸レンズ)
415・・・位置規制部
416・・・光ファイバ挿入孔
417・・・接着剤
500・・・最適化装置

Claims (13)

  1. 光導波路を通じて伝搬された光を受光する受光部を備え、
    上記光導波路は、第1の波長では基本モードのみを伝搬し、
    上記光は、基本モードと共に少なくとも1次モードの成分を持つ第2の波長の光であり、
    上記第2の波長は、所定の波長幅を有し、上記光導波路が基本モードと共に少なくとも1次モードを伝搬し得る波長であり、
    上記受光部に入射される光の波長幅を、受信信号品質が閾値以上となるように変更する波長幅変更部をさらに備える
    光受信装置。
  2. 上記波長幅変更部は、上記光導波路と上記受光部の間に配置されたフィルタの透過波長を変更することで上記受光部に入射される光の波長幅を変更する
    請求項1に記載の光受信装置。
  3. 上記光導波路の出力側を接続するためのコネクタと、
    上記コネクタから上記受光部に光を伝搬するための他の光導波路をさらに備え、
    上記フィルタは、上記他の導波路と上記受光部との間に配置される
    請求項2に記載の光受信装置。
  4. 上記波長幅変更部は、上記フィルタの透過波長と共に中心波長を変更する
    請求項2に記載の光受信装置。
  5. 上記光導波路の出力側を接続するためのコネクタと、
    上記コネクタから上記受光部に光を伝搬するための他の光導波路をさらに備え、
    上記波長幅変更部は、上記他の光導波路の光軸を上記光導波路の光軸に対してずらすことで上記受光部に入射される光の波長幅を変更する
    請求項1に記載の光受信装置。
  6. 上記コネクタは、上記光導波路の出力側が接続される固定部と、上記他の光導波路が固定され、上記固定部に対して移動可能に取り付けられた移動可能部を有し、
    上記波長幅変更部は、上記移動可能部を移動することで上記他の光導波路の光軸を上記光導波路の光軸に対してずらす
    請求項5に記載の光受信装置。
  7. 上記波長幅変更部は、制御信号入力部から入力される制御信号に基づいて、上記受光部に入射される光の波長幅を変更する
    請求項1に記載の光受信装置。
  8. 上記受光部で得られた受光信号に基づいて受信信号品質を判断する受信信号品質判断部と、
    上記受信信号品質判断部における判断結果に基づいて、上記受信信号品質が閾値以上となるように上記受光部に入射される光の波長幅を変更するための制御信号を生成する制御信号生成部をさらに備え、
    上記波長幅変更部は、上記制御信号生成部で生成された制御信号に基づいて、上記受光部に入射される光の波長幅を変更する
    請求項1に記載の光受信装置。
  9. 光導波路を通じて伝搬された光を受光する光受信装置の受光部で得られた受光信号に基づいて受信信号品質を判断する受信信号品質判断部を備え、
    上記光導波路は、第1の波長では基本モードのみを伝搬し、
    上記光は、基本モードと共に少なくとも1次モードの成分を持つ第2の波長の光であり、
    上記第2の波長は、所定の波長幅を有し、上記光導波路が基本モードと共に少なくとも1次モードを伝搬し得る波長であり、
    上記受信信号品質判断部における判断結果に基づいて、上記受信信号品質が閾値以上となるように上記受光部に入射される光の波長幅を変更するための制御信号を生成する制御信号生成部をさらに備える
    波長幅調整装置。
  10. 上記制御信号は、上記光導波路と上記受光部の間に配置されたフィルタの透過波長を変更することで上記受光部に入射される光の波長幅を変更するための制御信号である
    請求項9に記載の波長幅調整装置。
  11. 上記制御信号は、上記光導波路の出力側を接続するための上記光受信装置のコネクタから上記受光部に光を伝搬するための他の光導波路の光軸を上記光導波路の光軸に対してずらすことで上記受光部に入射される光の波長幅を変更するための制御信号である
    請求項9に記載の波長幅調整装置。
  12. 上記制御信号は、上記受信信号品質が閾値以上となるように上記受光部に入射される光の波長幅と共に中心波長を変更するための制御信号である
    請求項9に記載の波長幅調整装置。
  13. 光導波路を通じて伝搬された光を受光する光受信装置の受光部で得られた受光信号に基づいて受信信号品質を判断する手順を有し、
    上記光導波路は、第1の波長では基本モードのみを伝搬し、
    上記光は、基本モードと共に少なくとも1次モードの成分を持つ第2の波長の光であり、
    上記第2の波長は、所定の波長幅を有し、上記光導波路が基本モードと共に少なくとも1次モードを伝搬し得る波長であり、
    上記判断の結果に基づいて、上記受信信号品質が閾値以上となるように上記受光部に入射される光の波長幅を変更するための制御信号を生成する手順をさらに有する
    波長幅調整方法。
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