以下に、実施の形態にかかる設備管理装置を図面に基づいて詳細に説明する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1にかかる設備管理システムの構成を示す図である。本実施の形態1にかかる設備管理システムは、設備管理装置によって複数の設備機器の動作を制御することが可能である。
設備管理システム100は、設備管理装置1によって管理設備機器2である複数の設備機器の動作を管理する管理システムである。設備管理システム100は、複数の管理設備機器2と、複数の管理設備機器2の動作を制御して管理する設備管理装置1と、を備える。なお、設備管理装置1および管理設備機器2の設置場所は、同一建物内に限定しないこととする。すなわち、設備管理装置1と管理設備機器2とは、同一建物内に設置されてもよい。また、設備管理装置1と管理設備機器2とは、異なる建物内に設置されてもよい。たとえば、複数の管理設備機器2とインターフェースとが建物Aに設置される場合に、建物Bに設置されたパーソナルコンピュータから公衆回線等を通じて、インターフェースを介して複数の管理設備機器2を遠隔管理する構成を構築できる。この場合は、インターフェースとパーソナルコンピュータとの組み合わせが、設備管理装置1としての機能を果たす。
管理設備機器2は、設備管理システム100において管理対象となる設備機器である。管理設備機器2は、例えば建物内の空間の空気調和を行う装置であり、空気調和装置および換気装置などが例示される。実施の形態1では、管理設備機器2として、第1空気調和装置3と、第1換気装置4と、第2換気装置5と、第2空気調和装置6と、が設けられているものとする。なお、空気調和を空調と記載する場合がある。
設備管理装置1は、設備管理システム100において管理設備機器2の動作を制御して管理設備機器2を管理する装置である。設備管理装置1は、第1空気調和装置3、第1換気装置4、第2換気装置5および第2空気調和装置6と、通信線21により双方向通信可能に接続されている。設備管理装置1は、管理設備機器2の動作を指示する動作制御情報を、通信線21を介して各管理設備機器2に送信する。動作制御情報を受信した管理設備機器2は、動作制御情報の内容に従って動作する。
図2は、実施の形態1にかかる設備管理装置の構成を示す図である。設備管理装置1は、入力部101と、操作受付部102と、記憶部103と、表示部104と、通信部108と、制御部109と、を備える。制御部109は、統合部105と、表示制御部106と、運転制御部107と、を備える。
入力部101は、キーボード、マウス、タッチパネルなどのマンマシンインタフェースにより構成され、設備管理装置1に対する操作がユーザによって行われる。
操作受付部102は、操作画面に対する操作を含む、入力部101に行われたユーザの操作を受け付ける。例えば、操作受付部102は、表示部104に表示された情報を選択する選択操作、表示部104に表示する画面の切替操作を受け付ける。
記憶部103には、設備管理システム100において管理対象となる管理設備機器2の情報が、登録されて記憶されている。実施の形態1では、管理設備機器2の情報として、第1空気調和装置3と、第1換気装置4と、第2換気装置5と、第2空気調和装置6と、の情報が記憶部103に登録されているものとする。管理設備機器2の情報は、入力部101を用いて設備管理装置1に入力されて記憶部103に記憶される。また、記憶部103は、後述するように統合部105で統合された管理対象グループに関する情報を記憶する。
表示部104は、管理設備機器2を管理するための操作が行われる各種の操作画面を切り替えて表示し、また、管理設備機器2を管理するための情報を表示する。すなわち、表示部104は、複数の管理設備機器2を管理するための操作を選択する操作画面を表示する。なお、操作画面は、管理設備機器2を管理するための管理画面と換言できる。
制御部109は、設備管理装置1全体の動作を制御する機能を有するとともに、統合部105と表示制御部106と運転制御部107との機能を有する。
統合部105は、設備管理システム100において管理対象となる複数の管理設備機器2を1つの管理対象グループに統合する処理である統合設定を行う。すなわち、統合部105は、記憶部103に記憶された複数の管理設備機器2のうち任意の数の複数の管理設備機器2を1つの管理対象グループに統合する。そして、統合部105は、管理対象グループを表す操作アイコンである統合済みアイコンを、管理対象を表示する第1の操作画面に表示する。また、統合部105は、管理対象グループの統合を解除する処理である統合解除設定を行う。統合部105は、統合設定および統合解除設定について、管理設備機器2のグループ化およびグループ化に関する処理、後述する未統合アイコンおよび統合済みアイコンを含む操作アイコンの表示および消去に関する処理、連携制御機能の生成および表示に関する処理等の制御を行う。操作アイコンは、所望の設備、処理および機能などを選択するために、各設備および各処理に対して個別に関連付けられて、選択可能に操作画面に表示される操作用のアイコンである。
表示制御部106は、操作画面および各種の情報を、表示部104に表示する処理を行う。例えば、表示制御部106は、管理設備機器2を管理するための各種の操作画面を表示部104に表示し、また操作画面を切り替える。
運転制御部107は、管理設備機器2を管理するための操作画面において設定された管理設定情報に基づいて、管理設備機器2の動作を制御する。
通信部108は、管理設備機器2などの設備管理装置1の外部の装置と通信を行う。
図3は、実施の形態1にかかる設備管理装置が複数の管理設備機器を一括管理する場合の基本的な動作の手順を説明するフローチャートである。
ステップS110において、表示制御部106が、複数の管理設備機器2について、管理設備機器2を示すアイコンを第1の操作画面に表示する。第1の操作画面は、設備管理装置1が管理する対象となる設備機器がアイコンによって表示される画面である。
ステップS120において、第1の操作画面に表示された複数の管理設備機器2のうち、1つの管理対象グループに統合する対象となる複数の管理設備機器2が選択される。管理設備機器2の選択は、たとえば第1の操作画面に表示された複数の管理設備機器2のアイコンをマウスにより選択する操作により行うことができる。操作画面における管理設備機器2のアイコンには、対応する管理設備機器2が関連付けられており、管理設備機器2のアイコンを選択することによって管理設備機器2を選択することができる。操作画面におけるアイコンおよびボタンの設定による管理設定情報の設定は、公知の技術で実現される。複数の管理設備機器2を選択した操作の情報は、操作受付部102で受け付けられ、統合部105に送信される。
ステップS130において、統合部105が、選択された複数の管理設備機器2を1つの管理対象のグループである管理対象グループに統合する。統合部105は、統合した管理対象グループに関する情報を表示制御部106および記憶部103に送信する。
ステップS140において、統合部105が、管理対象グループを表すアイコンである統合済みアイコンを、第1の操作画面に表示する。統合済みアイコンは、統合済みの管理設備機器2のグループを示すアイコン、すなわち記憶部103に登録されている複数の管理設備機器2のうち統合が行われて生成された管理対象グループを示すアイコンである。
ステップS150において、統合済みアイコンが選択される。統合済みアイコンの選択は、たとえば第1の操作画面に表示された統合済みアイコンをマウスにより選択する操作により行うことができる。操作画面における統合済みアイコンには、対応する管理対象グループが関連付けられており、統合済みアイコンを選択することによって管理対象グループを選択することができる。統合済みアイコンを選択した操作の情報は、操作受付部102で受け付けられ、表示制御部106に送信される。
ステップS160において、表示制御部106が、管理対象グループに統合された複数の管理設備機器2を一括管理するための操作を受け付ける一括操作画面に対応する画面である第2の操作画面を表示する。
ステップS170において、管理対象グループに統合された複数の管理設備機器2を一括管理するための管理設定情報が設定される。管理設定情報は、管理対象グループに統合された複数の管理設備機器2を一括管理するための管理条件を示す情報である。管理設定情報は、例えば、複数の管理設備機器2の動作条件である。設定された管理設定情報は、運転制御部107に送信される。
ステップS180において、運転制御部107が、管理対象グループに統合された複数の管理設備機器2の動作を、管理設定情報に基づいて一括管理する。すなわち、運転制御部107は、管理設定情報に示される同一の動作条件での運転を指示する指示情報を管理対象グループに属する全ての管理設備機器2に対して送信することにより、管理対象グループに属する全ての管理設備機器2の動作を、同一の動作条件で一括制御する。
図4は、実施の形態1に係る設備管理装置の表示部に表示される主要な画面の構成を示す図である。表示部104に表示される表示画面には、フロア画面200と、統合および統合解除選択画面210と、統合対象選択画面211と、統合名称設定画面212と、統合解除対象選択画面213と、個別操作画面220と、一括操作画面221と、個別操作対象選択画面222と、が含まれる。なお、統合および統合解除選択画面を統合/統合解除選択画面と記載する場合がある。
なお、以下の説明において、表示部104に表示される表示画面の遷移は、入力部101に対して行われた、表示画面におけるアイコンまたはボタンといったオブジェクトを選択する選択操作に基づいて、選択操作に対応する内容の画面を表示制御部106が表示部104に表示させることによって行われる。また、管理設定情報の設定についても同様であり、入力部101に対して行われた、アイコンまたはボタンといったオブジェクトを選択する選択操作に基づいて、選択操作に対応する内容の管理設定情報を選択設定できる。操作画面において選択設定された管理設定情報は、記憶部103に記憶される。表示部104に表示される表示画面の遷移を含む、操作画面におけるアイコンおよびボタンの設定による管理設定情報の設定は、公知の技術で実現される。
フロア画面200は、設備管理装置1が管理する対象となる管理設備機器2が管理設備機器2に対応するアイコンによって表示され、また設備管理装置1が管理する対象となる管理対象グループが管理対象グループに対応する統合済みアイコンによって表示される画面であり、上述した第1の操作画面に対応する。また、フロア画面200は、管理設備機器2のアイコンおよび管理対象グループの統合済みアイコンのうち少なくとも一方を選択することにより、運転を管理する対象となる管理設備機器2を選択する画面である。
フロア画面200には、後述するように管理設定情報が設定を開始するためのボタンである設定ボタン50が設けられている。フロア画面200において設定ボタン50が選択されることで、表示部104に表示される表示画面が、フロア画面200から統合/統合解除選択画面210に遷移する。
統合/統合解除選択画面210は、複数の管理設備機器2を1つのグループに統合するか、または、1つのグループに統合された複数の管理設備機器2を統合解除するか、を選択する画面である。
ここで、統合とは、複数の管理設備機器2をまとめて管理するために、記憶部103に登録されている複数の管理設備機器2を、1つのグループにまとめることを意味する。また、統合解除とは、1つのグループに統合された複数の管理設備機器2のグループ化を解除して、統合する前の状態に戻すことを意味する。
統合/統合解除選択画面210において統合が選択された場合は、表示部104の表示画面が、統合/統合解除選択画面210から統合対象選択画面211に遷移する。統合/統合解除選択画面210において統合解除が選択された場合は、表示部104の表示画面が、統合解除対象選択画面213に遷移する。
統合対象選択画面211は、統合を実施する管理設備機器2を選択する画面である。統合対象選択画面211において、統合を実施する管理設備機器2の選択が完了すると、表示部104の表示画面が、統合名称設定画面212に遷移する。
統合名称設定画面212は、統合表示するアイコンの名称を設定する画面、すなわち、複数の管理設備機器2が統合された管理対象グループを統合済みアイコンにより画面に表示する際のグループの名称を設定する画面である。統合名称設定画面212においてアイコンの名称の設定が完了すると、表示部104の表示画面が、フロア画面200に遷移する。
統合解除対象選択画面213は、統合解除する管理対象グループを選択する画面である。統合解除対象選択画面213において、統合解除する管理対象グループの選択が完了すると、表示部104の表示画面が、フロア画面200に遷移する。
フロア画面200において、未統合アイコンが選択された場合は、表示部104の表示画面が、個別操作画面220に遷移する。フロア画面200において、統合済みアイコンが選択された場合は、表示部104の表示画面が、一括操作画面221に遷移する。
ここで、未統合アイコンは、統合未実施の管理設備機器2に対応するアイコン、すなわち、記憶部103に登録されている複数の管理設備機器2のうち統合が行われていない設備機器を示すアイコンである。フロア画面200において、統合未実施の管理設備機器2は、個別の管理設備機器2を示す操作アイコンである未統合アイコンによって表示される。未統合アイコンの情報は、記憶部103に記憶される。
また、統合済みアイコンは、上述したように統合済みの管理設備機器2のグループを示す操作アイコン、すなわち記憶部103に登録されている複数の管理設備機器2のうち統合が行われて生成された管理対象グループを示す操作アイコンである。フロア画面200において、統合が行われて生成された管理対象グループは、管理対象グループを示す操作アイコンである統合済みアイコンによって表示される。統合済みアイコンの情報は、記憶部103に記憶される。
個別操作画面220は、未統合アイコンに対応する管理設備機器2についての管理設定情報の設定の操作の指示を実行できる画面、すなわち統合されていない個別の管理設備機器2についての管理設定情報の設定の操作の指示を実行できる画面である。個別操作画面220では、未統合アイコンに対応する、記憶部103に登録された管理設備機器2の種類および管理設備機器2が有する保有機能に対応して、管理設定情報の設定を操作可能な操作項目の表示が変化する。なお、個別操作画面220では、統合済みの管理設備機器2、すなわち管理対象グループに含まれる管理設備機器2についても、管理設定情報の設定の操作の指示を実行できる。
一括操作画面221は、統合済みアイコンに含まれる全ての管理設備機器2を対象とした管理設定情報の設定の操作を一括して実行できる画面であり、上述した第2の操作画面に対応する。一括操作画面221では、統合済みアイコンに含まれる各管理設備機器2で管理設定情報の設定を操作可能な操作項目の操作を、全て実行できる。
なお、一括操作画面221において、統合済みアイコンに含まれる各管理設備機器2の管理設定情報の設定の操作の指示を個別に実行することも可能である。一括操作画面221には、後述するように各管理設備機器2に対する管理設定情報の設定の個別の操作を開始するためのボタンである個別操作ボタン53が設けられている。一括操作画面221において、個別操作ボタン53が選択されると、表示部104の表示画面が、個別操作対象選択画面222に遷移する。すなわち、個別操作ボタン53は、統合部105により統合された複数の管理設備機器2の中から、管理設備機器2を個別に制御して管理するための機能の実行を選択するための機能選択部である。
個別操作対象選択画面222は、統合済みアイコンに含まれる管理設備機器2の中から、個別に管理設定情報の設定の操作を実行する管理設備機器2を選択する画面である。個別操作対象選択画面222において個別に管理設定情報の設定の操作を実行する管理設備機器2が選択されることで、表示部104の表示画面が、個別操作画面220に遷移する。
これにより、ユーザが管理設備機器2に対して個別に管理設定情報の設定の操作を実施する場合に、管理対象グループの情報を管理しておくことで、統合済みアイコンの中から管理設定情報の設定の操作の対象となる統合済みアイコンを選択し、選択した管理設備機器2の中から、個別に管理設定情報の設定の操作を実行する管理設備機器2を選択することが可能となる。このため、設備管理装置1は、全ての管理設備機器2の操作アイコンが表示された状態から管理設定情報の設定の操作の対象となる所望の管理設備機器2の操作アイコンを探して管理設定情報の設定の操作を実行する場合と比べて、容易に管理設定情報の設定の操作の対象となる所望の管理設備機器2の操作アイコンを探すことができる。これにより、設備管理装置1は、管理設定情報の設定の操作を実施する場合における、管理設定情報の設定の操作の対象となる管理設備機器2に対する検索性を高めることが可能となる。
例えば、建築物において管理対象とする管理フロア数が40フロアであり、1フロアにおいて管理対象とする管理設備機器2の台数が5台であり、管理対象とする管理設備機器2が200台である物件を管理する際に管理設備機器2の管理設定情報の設定の個別操作を実施する場合を想定する。
この場合、設備管理装置1では、1フロア毎に管理設備機器2を統合して統合済みアイコンを作成することができる。そして、設備管理装置1では、所望のフロアを選択して一括操作画面221を表示部104に表示させることにより、管理設定情報の設定を個別操作する管理設備機器2を一括操作画面221から検索することができる。
一方、一括操作画面221を使用せずに管理設備機器2の管理設定情報の設定の個別操作を実施する場合は、200台の管理設備機器2の管理設定情報の設定の画面を順番に開いて、200台の管理設備機器2の中から対象となる管理設備機器2を検索しなければならない。したがって、一括操作画面221を使用して管理設定情報の設定の個別操作ができる設備管理装置1では、所望の管理設備機器2の検索性が向上する。
個別操作画面220または一括操作画面221において管理設定情報の設定の操作内容が決定されることで、表示部104の表示画面が、フロア画面200に遷移する。
以下では、設備管理装置1の実施する処理について具体的に説明する。実施の形態1では、設備管理装置1の管理対象となる管理設備機器2の情報として、第1空気調和装置3と、第1換気装置4と、第2換気装置5と、第2空気調和装置6と、の情報が記憶部103に登録されて記憶されているものとする。また、予め設備管理装置1のフロア画面200に、第1空気調和装置3と、第1換気装置4と、第2換気装置5と、第2空気調和装置6と、が統合未実施の状態で登録されている、すなわち未統合アイコンによって表示されているものとする。
ここで、第1空気調和装置3および第2空気調和装置6の動作について管理設定情報の設定を操作可能な操作項目は、「運転」、「停止」、「運転モード」、「設定温度」、「風速」および「風向」とする。第1換気装置4および第2換気装置5の動作について管理設定情報の設定を操作可能な操作項目は、「運転」、「停止」、「換気方式」および「換気量」とする。
運転モードには、冷房運転、暖房運転、送風運転および自動運転の各モードがある。風速は、第1空気調和装置3および第2空気調和装置6から空気調和対象空間に吹き出す空気の風速であり、相対的に風速が小さい風速「1」、相対的に風速「1」よりも風速が大きい風速「2」、相対的に風速「2」よりも風速が大きい風速「3」の各風量がある。風向は、第1空気調和装置3および第2空気調和装置6から空気調和対象空間に吹き出す空気の向きである。換気方式には、熱交換換気と外気冷房とがある。換気量には、相対的に換気量が小さい換気量「1」、相対的に換気量「1」よりも換気量が大きい換気量「2」、相対的に換気量「2」よりも換気量が大きい換気量「3」の各換気量がある。以降、管理設備機器2を統合する統合設定の手順と、管理設備機器2の統合を解除する統合解除設定の手順と、一括操作画面221に関する画面遷移について説明する。
まず、設備管理装置1における統合設定の手順を説明する。図5は、実施の形態1に係る設備管理装置における統合設定に関する操作画面の遷移を示した画面遷移図である。図5では、第1空気調和装置3と、第1換気装置4と、第2換気装置5と、第2空気調和装置6と、の統合設定の手順を示している。
図5(a)は、設備管理装置1における統合設定を開始する前のフロア画面200を示す図である。図5(a)では、第1空気調和装置3と、第1換気装置4と、第2換気装置5と、第2空気調和装置6との操作アイコンと、設定ボタン50と、がフロア画面200に表示されている。ここでは、理解の容易のため、第1空気調和装置3の操作アイコンにも第1空気調和装置3と同じ符号を付して、第1空気調和装置3と示している。第1換気装置4、第2換気装置5および第2空気調和装置6についても同様である。設定ボタン50は、管理設備機器2の管理設定情報の設定の開始を選択するボタンである。図5(b)は、統合/統合解除選択画面210を示す図である。図5(c)は、統合対象選択画面211を示す図である。図5(d)は、統合名称設定画面212を示す図である。図5(e)は、フロア画面200を示す図である。
図5(a)に示すフロア画面200において設定ボタン50が選択されると、図5(b)に示す統合/統合解除選択画面210に遷移する。図5(b)に示す統合/統合解除選択画面210には、統合ボタン51と、統合解除ボタン52と、OKボタン56と、キャンセルボタン57と、統合ボタン51または統合解除ボタン52の選択をユーザに促すメッセージと、が表示される。
統合ボタン51は、統合設定を選択するボタンである。統合解除ボタン52は、統合解除設定を選択するボタンである。ここで、統合ボタン51は、フロア画面200に表示された管理設備機器2についての統合設定が可能であれば選択可能となる。また、統合解除ボタン52は、フロア画面200に表示された管理対象グループについての統合解除設定が可能であれば選択可能となる。
ここで、図5(a)のフロア画面200には、統合未実施の操作アイコンのみが表示されているので、図5(b)の統合/統合解除選択画面210では、統合ボタン51が選択可能となり、統合解除ボタン52が選択不可能となる。選択不可能なボタンは、例えばボタンを着色表示することで選択不可能であることを示すことが可能である。図5(b)では、統合解除ボタン52にハッチングを掛けることで、統合解除ボタン52が選択不可能であることを示している。
図5(b)に示す統合/統合解除選択画面210において、統合ボタン51が選択された上でOKボタン56が選択されると、表示部104の表示画面が図5(c)に示す統合対象選択画面211に遷移する。図5(b)において、キャンセルボタン57が選択されると、図5(a)に示すフロア画面200に遷移する。
図5(c)に示す統合対象選択画面211では、統合設定が可能な操作アイコンである、第1空気調和装置3と第1換気装置4と第2換気装置5と第2空気調和装置6との操作アイコンと、OKボタン56と、キャンセルボタン57と、統合する管理設備機器2の操作アイコンの選択をユーザに促すメッセージと、が表示される。
図5(c)において、第1空気調和装置3と、第1換気装置4と、第2換気装置5と、第2空気調和装置6との操作アイコンが選択された上でOKボタン56が選択されると、表示部104の表示画面が、図5(d)に示す統合名称設定画面212に遷移する。図5(c)において、キャンセルボタン57が選択されると、表示部104の表示画面が、図5(b)に示す統合/統合解除選択画面210に遷移する。
図5(d)に示す統合名称設定画面212において、統合された管理対象グループの名称、すなわち第1空気調和装置3と、第1換気装置4と、第2換気装置5と、第2空気調和装置6とが統合された管理対象グループを操作アイコンにより画面表示する際の管理対象グループの名称が入力され、OKボタン56が選択されると、表示部104の表示画面が、図5(e)に示すフロア画面200に遷移する。また、図5(d)に示す統合名称設定画面212においてキャンセルボタン57が選択されると、表示部104の表示画面が、図5(c)に示す統合対象選択画面211に遷移する。
図5(e)に示すフロア画面200では、第1空気調和装置3と、第1換気装置4と、第2換気装置5と、第2空気調和装置6とが統合表示される。すなわち、第1空気調和装置3と、第1換気装置4と、第2換気装置5と、第2空気調和装置6とが統合された管理対象グループである「会議室」の統合済みアイコンである「会議室30」が表示される。以上の処理が実施されることにより、複数の管理設備機器2の統合設定が行われる。
つぎに、設備管理装置1における統合解除設定の手順について説明する。図6は、実施の形態1に係る設備管理装置1における統合解除設定に関する操作画面の遷移を示した画面遷移図である。ここでは、上記の図5に沿って説明した統合設定において生成された統合済みアイコンで示される管理対象グループである「会議室」の統合解除を例に説明する。
図6(a)は、設備管理装置1における統合解除設定を開始する前のフロア画面200を示す図である。図6(a)に示すフロア画面200では、管理対象グループ「会議室」の操作アイコンである会議室30と、設定ボタン50と、が表示されている。図6(b)は、統合/統合解除選択画面210を示す図である。図6(c)は、統合解除対象選択画面213を示す図である。図6(d)は、フロア画面200を示す図である。
図6(a)に示すフロア画面200において設定ボタン50が選択されると、表示部104の表示画面が、図6(b)に示す統合/統合解除選択画面210に遷移する。図6(a)に示すフロア画面200では、管理設備機器2の操作アイコンとして統合済みアイコンである会議室30のみが表示されている。このため、図6(b)に示す統合/統合解除選択画面210では、統合ボタン51が選択不可能となり、統合解除ボタン52が選択可能となる。図6(b)では、統合ボタン51にハッチングを掛けることで、統合ボタン51が選択不可能であることを示している。
図6(b)において、統合解除ボタン52が選択された上で、OKボタン56が選択されると、表示部104の表示画面が、図6(c)に示す統合解除対象選択画面213に遷移する。図6(b)において、キャンセルボタン57が選択されると、表示部104の表示画面が、図6(a)に示すフロア画面200に遷移する。
図6(c)に示す統合解除対象選択画面213では、統合解除が可能な操作アイコンと、OKボタン56と、キャンセルボタン57と、統合解除する操作アイコンの選択をユーザに促すメッセージと、が表示される。
図6(c)において、会議室30が選択された上でOKボタン56が選択されると、表示部104の表示画面が、図6(d)に示すフロア画面200に遷移する。また、図6(c)においてキャンセルボタン57が選択されると、図6(b)に示す統合/統合解除選択画面210に遷移する。
図6(d)に示すフロア画面200では、管理対象グループである「会議室」の統合が解除され、第1空気調和装置3と、第1換気装置4と、第2換気装置5と、第2空気調和装置6との操作アイコンが表示される。以上の処理が実施されることにより、統合解除設定が行われる。
つぎに、設備管理装置1において統合設定および統合解除設定が共に実施可能な場合について説明する。図7は、実施の形態1に係る設備管理装置1において統合設定および統合解除設定が共に実施可能な場合における操作画面の遷移を示した画面遷移図である。図7(a)は、フロア画面200を示す図である。図7(a)に示すフロア画面200では、第3空気調和装置7の未統合アイコンと、第3換気装置8の未統合アイコンと、統合済みアイコンである会議室30と、が表示されている。ここでは、理解の容易のため、第3空気調和装置7の未統合アイコンにも第3空気調和装置7と同じ符号を付して、第3空気調和装置7と示している。第3換気装置8についても同様である。
この場合、管理対象グループである「会議室」と、第3空気調和装置7と、第3換気装置8とに対して統合設定が可能である。また、管理対象グループである「会議室」に対して統合解除設定が可能である。したがって、図7(b)に示す統合/統合解除選択画面210では、統合ボタン51と、統合解除ボタン52とが、共に選択可能となる。
図7(b)において、統合ボタン51が選択された場合は、表示部104の表示画面が、図7(c)に示す統合対象選択画面211に遷移する。図7(b)において、統合解除ボタン52が選択された場合は、表示部104の表示画面が、図7(f)に示す統合解除対象選択画面213に遷移する。
図7(b)から図7(e)では、第3空気調和装置7と第3換気装置8とを統合して管理対象グループである「応接室」が作成される。図7(e)に示すフロア画面200では、統合された管理対象グループである「応接室」の統合済みアイコンである「応接室31」が表示される。第3空気調和装置7と第3換気装置8との統合設定の手順は、図5に沿って説明した統合設定の手順と同様であるため、説明を省略する。また、図7(f)および図7(g)では、管理対象グループである「会議室」の統合が解除される。「会議室」の統合解除設定の手順は、図6に沿って説明した統合解除設定の手順と同様であるため、説明を省略する。
つぎに、設備管理装置1における統合/統合解除選択画面210での統合ボタン51および統合解除ボタン52の選択可否を判定する方法について説明する。図8は、実施の形態1に係る設備管理装置1における統合/統合解除選択画面での統合ボタンおよび統合解除ボタンの選択可否を判定する手順を説明するフローチャートである。図8に示すフローチャートは、フロア画面200において設定ボタン50が選択されたタイミングで開始される。
まず、ステップS210において、統合部105は、未統合アイコン数と、統合済みアイコン数とによる判定を行う。具体的に、統合部105は、記憶部103に記憶された未統合アイコンの情報と統合済みアイコンの情報とを参照して、未統合アイコン数と統合済みアイコン数との合計が2以上であるか否かを判定する。
未統合アイコン数は、記憶部103に記憶されている管理対象の管理設備機器2のうち統合されていない管理設備機器2に対応する操作アイコンの数であり、フロア画面200に表示されている未統合アイコンの数である。統合済みアイコン数は、記憶部103に記憶されている管理対象の管理設備機器2が統合された管理対象グループに対応する操作アイコンの数であり、フロア画面200に表示されている統合済みアイコンの数である。
未統合アイコン数と、統合済みアイコン数との合計が2以上であると判定された場合は、ステップS210においてYesとなり、ステップS220に進む。未統合アイコン数と、統合済みアイコン数との合計が2未満であると判定された場合は、ステップS210においてNoとなり、ステップS230に進む。
ステップS220において、統合部105は、統合ボタン51を選択可能な設定とし、ステップS240に進む。
ステップS230において、統合部105は、統合ボタン51を選択不可能な設定とし、ステップS240に進む。
ステップS240において、統合部105は、統合済みアイコン数による判定を行う。具体的に、統合部105は、統合済みアイコン数が1以上であるか否かを判定する。統合済みアイコン数が1以上であると判定された場合は、ステップS240においてYesとなり、ステップS250に進む。統合済みアイコン数が1未満であると判定された場合は、ステップS240においてNoとなり、ステップS260に進む。
ステップS250において統合部105は、統合解除ボタン52を選択可能な設定とし、一連の処理を終了する。
ステップS260では、統合部105は、統合解除ボタン52を選択不可能な設定とし、一連の処理を終了する。
つぎに、管理対象グループについての管理設定情報の設定に関する操作画面の遷移について説明する。図9は、実施の形態1に係る設備管理装置1における管理対象グループについての管理設定情報の設定に関する操作画面の遷移を示した画面遷移図である。ここでは、上記の図5に沿って説明した統合設定において生成された管理対象グループである「会議室」を例に説明する。
図9(a)は、設備管理装置1において会議室30が生成されたフロア画面200を示す図である。図9(a)に示すフロア画面200では、統合済みアイコンである会議室30と、設定ボタン50と、が表示されている。図9(b)および図9(c)は、一括操作画面221を示す図である。図9(d)は、個別操作対象選択画面222を示す図である。図9(e)および図9(f)は、個別操作画面220を示す図である。
図9(a)に示すフロア画面200において会議室30が選択されると、表示部104の表示画面が、図9(b)に示す一括操作画面221に遷移する。図9(b)に示す一括操作画面221では、「会議室」に対して管理設定情報の設定を操作可能な操作項目と、個別操作ボタン53と、OKボタン56と、キャンセルボタン57と、が表示される。図9(b)および図9(c)に示す一括操作画面221では、管理設定情報の設定を操作可能な操作項目が表示された、換気タブ61と、第1空気調和タブ62と、が表示されており、各タブが選択可能となっている。なお、図9(b)および図9(c)では、換気タブ61は「換気61」と、第1空気調和タブ62は「空調62」と表記されている。すなわち、「会議室」に対して管理設定情報の設定を操作可能な操作項目が表示された、換気タブ61と第1空気調和タブ62とが表示されている。なお、空気調和を空調と記載する場合がある。
換気タブ61において管理設定情報の設定を操作可能な操作項目は、「運転」、「停止」、「換気方式」および「換気量」とする。第1空気調和タブ62において管理設定情報の設定を操作可能な操作項目は、「運転」、「停止」、「運転モード」、「設定温度」、「風速」および「風向」とする。
図9(b)に示す一括操作画面221と図9(c)に示す一括操作画面221との間は、タブの選択による遷移が可能である。すなわち、図9(b)に示す一括操作画面221において第1空気調和タブ62が選択された上で、OKボタン56が選択されると、表示部104の表示画面が、図9(c)に示す一括操作画面221に遷移する。また、図9(c)に示す一括操作画面221において、換気タブ61が選択された上で、OKボタン56が選択されると、表示部104の表示画面が、図9(b)に示す一括操作画面221に遷移する。
なお、図9(b)に示す一括操作画面221と図9(c)に示す一括操作画面221との間の遷移方法は、タブの選択による切替に限定されない。例えば、図9(b)に示す一括操作画面221と図9(c)に示す一括操作画面221とが1つの画面にまとめられた構成として、1つの画面内において、図9(b)に示す一括操作画面221と図9(c)に示す一括操作画面221との一方を選択できる構成とされてもよい。このような画面構成とすることで、管理設定情報を設定する際のユーザの操作回数がより少なくなり、操作性が向上する。
図9(b)または図9(c)に示す一括操作画面221において、所望の操作項目が選択および設定された上でOKボタン56が選択されると、「会議室」に含まれる設備機器、すなわち第1空気調和装置3と、第1換気装置4と、第2換気装置5と、第2空気調和装置6とに対する操作指令が行われ、表示部104の表示画面が、フロア画面200に遷移する。すなわち、一括操作画面221において管理設定情報が設定されると、運転制御部107が、一括操作画面221に設定された管理設定情報に基づいて、管理設備機器2の動作を制御する。また、図9(b)または図9(c)に示す一括操作画面221でキャンセルボタン57が選択されると、表示部104の表示画面が、図9(a)に示すフロア画面200に遷移する。
図9(b)または図9(c)に示す一括操作画面221で個別操作ボタン53が選択された上で、OKボタン56が選択されると、表示部104の表示画面が、図9(d)に示す個別操作対象選択画面222に遷移する。図9(d)に示す個別操作対象選択画面222では、管理設定情報の設定を個別操作する対象となる設備機器、すなわち管理設備機器2の管理設定情報の設定を個別に設定する対象となる設備機器である、第1空気調和装置3と、第1換気装置4と、第2換気装置5と、第2空気調和装置6と、の名称が表形式で表示される。また、図9(d)に示す個別操作対象選択画面222では、管理設定情報の設定を個別操作する管理設備機器2の選択をユーザに促すメッセージが表示される。
図9(d)に示す個別操作対象選択画面222において、第1空気調和装置3または第2空気調和装置6が選択された上でOKボタン56が選択されると、表示部104の表示画面が、図9(e)に示す空気調和装置用の個別操作画面220に遷移する。図9(d)に示す個別操作対象選択画面222において、第1換気装置4または第2換気装置5が選択された上でOKボタン56が選択されると、表示部104の表示画面が、図9(f)に示す換気装置用の個別操作画面220に遷移する。ここで、図9(e)および図9(f)に示す個別操作画面220で表示される内容は、統合実施前の、各管理設備機器2について管理設定情報を設定するための個別操作画面220と同一である。
図9(e)または図9(f)に示す個別操作画面220において、所望の操作項目が選択および設定された上でOKボタン56が選択される、またはキャンセルボタン57が選択されると表示部104の表示画面が、図9(d)に示す個別操作対象選択画面222に遷移する。操作項目が選択された上でOKボタン56が選択された場合は、表示部104の表示画面が図9(d)に示す個別操作対象選択画面222に遷移するタイミングで、操作対象として選択された設備機器に対する操作指令が行われる。すなわち、運転制御部107が、個別操作画面220に設定された管理設定情報に基づいて、管理設備機器2の動作を制御する。
つぎに、個別操作対象選択画面222の変化例を示す。図10は、実施の形態1に係る設備管理装置における個別操作対象選択画面の変化例を示す図である。個別操作対象選択画面222の変化例である、図10(a)に示す個別操作対象選択画面222aでは、図9(d)に示す個別操作対象選択画面222に対して、レイアウト表示ボタン54が追加して設けられている。レイアウト表示ボタン54は、管理設定情報の設定を個別操作する対象となる管理設備機器2を操作アイコンによってレイアウト表示する個別操作対象選択画面:レイアウト表示222bに切り替えるボタンである。図10(a)に示す個別操作対象選択画面222aにおいて、レイアウト表示ボタン54が選択された上でOKボタン56が選択されることで、表示部104の表示画面が、図10(b)に示す個別操作対象選択画面:レイアウト表示222bに移行する。
個別操作対象選択画面:レイアウト表示222bには、一覧表示ボタン55が表示されている。一覧表示ボタン55は、図10(b)に示す個別操作対象選択画面:レイアウト表示222bから図10(a)に示す個別操作対象選択画面222aに切り替えるボタンである。個別操作対象選択画面:レイアウト表示222bにおいて、一覧表示ボタン55が選択されることで、表示部104の表示画面が、図10(a)に示す個別操作対象選択画面222aに遷移する。なお、個別操作対象選択画面222は、図10(b)に示す個別操作対象選択画面:レイアウト表示222bによる表示のみとされてもよい。
上述した実施の形態1に係る設備管理装置1は、管理対象となる複数の管理設備機器2のうち任意の数の複数の管理設備機器2を1つの管理対象グループに統合し、管理対象グループを表す統合済みアイコンを、管理対象を表示する第1の操作画面であるフロア画面200に表示する統合部105と、操作画面の表示を制御する表示制御部106と、を備える。そして、表示制御部106は、第1の操作画面において統合済みアイコンを選択する操作が操作受付部102において受け付けられた場合に、管理対象グループに統合された複数の管理設備機器2を一括管理するための操作を受け付ける第2の操作画面である一括操作画面221を表示する制御を行う。
そして、ユーザは、一括操作画面221を表示された統合済みアイコンを選択操作して、一括操作画面221を表示させ、統合済みアイコンに含まれる全ての管理設備機器2を対象とした管理設定情報の設定の操作を一括操作画面221において一括して実行できる。これにより、設備管理装置1において管理設備機器2の動作を制御するための操作を行うためにユーザが操作画面を開く回数を少なくすることができ、ユーザに煩わしさを与えることがない。
また、統合部105は、管理設備機器2の種類、管理設備機器2の台数、管理設備機器2が保有する保有機能の差異によらず、複数の管理設備機器2を統合することができる。これにより、ユーザは、ユーザが所望する条件に従って統合部105により管理対象グループを作成しておくことで、管理設備機器2が保有する機能を意識することなく、管理対象グループに含まれる管理設備機器2に対する管理設定情報の設定の操作を実施できる。このため、設備管理装置1においては、管理設備機器2の台数が増加した場合でも、複数の管理設備機器2に対して管理設定情報の設定の操作を実施する必要がなく、管理設備機器2を管理する際の設備管理装置1の操作性が向上し、ユーザに煩わしさを与えることがない。
設備管理装置1においては、管理設備機器2の操作アイコンをフロアなどのエリア単位などで集約して表示することが可能となるため、管理する管理設備機器2の増加に伴うGUI(Graphical User Interface)の視認性低下を抑制できる。すなわち、設備管理装置1においては、管理設備機器2が増加した場合でも、管理設備機器2が登録される画面の視認性低下を抑制でき、ユーザに煩わしさを与えることがない。
また、一括操作画面221には、各管理設備機器2に対する管理設定情報の設定の個別の操作を開始するためのボタンである個別操作ボタン53が設けられている。これにより、設備管理装置1においては、統合部105により統合された複数の管理設備機器2の中から、個別操作を実行する管理設備機器2を選択し、管理設備機器2ごとの個別操作が実行可能である。これにより、各管理設備機器2に対して個別操作を実施する場合においても管理設備機器2の検索性が向上する。すなわち、設備管理装置1は、複数の管理設備機器2に対する管理設定情報の設定の一括操作だけでなく、各管理設備機器2に対する管理設定情報の設定の個別操作も実施可能であり、管理設備機器2を管理する際の設備管理装置1の操作性が向上する。
このように、設備管理装置1は、ユーザが、管理設備機器2が保有する保有機能を把握した上で、複数の管理設備機器2に対する管理設定情報の設定の個別の操作を実施する煩わしさを取り除くことができるため、管理設備機器2の種類、台数に正比例して増加する煩雑な操作の煩わしさを取り除くことができ、利便性の高い設備管理装置1を実現できる。
なお、統合部105は、同じ種類の管理設備機器2を統合する場合に、異なる機能を保有する管理設備機器2を統合してもよい。この場合も、上記と同様の効果が得られる。
したがって、実施の形態1にかかる設備管理装置1によれば、管理対象となる複数の管理設備機器2の管理を操作画面における簡易な操作で行うことができる、という効果を奏する。
実施の形態2.
実施の形態2では、一括操作画面221の変化例について、同じ種類の管理設備機器2であって管理設定情報の設定において操作可能な操作項目として同一の操作項目を有する管理設備機器2として、第4換気装置9と、第5換気装置10とが設備管理装置1の記憶部103に登録され、記憶されている場合を例に説明する。第4換気装置9および第5換気装置10について管理設定情報の設定を操作可能な操作項目は、「運転」、「停止」、「換気方式」および「換気量」とする。換気方式には、熱交換換気と外気冷房とがある。換気量には、換気量「1」、換気量「2」、換気量「3」の各換気量がある。
図11は、実施の形態2における設備管理装置での統合設定に関する操作画面の遷移を示した画面遷移図である。図11では、第4換気装置9と、第5換気装置10と、を統合して管理対象グループである「廊下」および廊下32を示す統合済みアイコンを作成する統合設定の手順を示している。第4換気装置9と第5換気装置10との統合設定の手順は、実施の形態1において図5に沿って説明した統合設定の手順と同様であるため、説明を省略する。ここでは、理解の容易のため、第4換気装置9の操作アイコンにも第4換気装置9と同じ符号を付して、第4換気装置9と示している。第5換気装置10についても同様である。
図12は、実施の形態2における設備管理装置での管理対象グループについての管理設定情報の設定に関する操作画面の遷移を示した画面遷移図である。ここでは、管理対象グループである「廊下」を例に説明する。図12(a)は、設備管理装置1において「廊下」の操作アイコンが生成されたフロア画面200を示す図である。図12(b)および図12(c)は、一括操作画面221を示す図である。図12(d)は、個別操作対象選択画面222を示す図である。図12(e)は、個別操作画面220を示す図である。
図12(a)のフロア画面200において廊下32が選択された上で設定ボタン50が選択される操作が行われ、またその後の任意の操作が行われることで遷移する画面は、図12(b)および図12(c)に示す一括操作画面221と、図12(d)に示す個別操作対象選択画面222と、図12(e)に示す個別操作画面220と、がある。これらの各画面が他の画面に遷移する遷移関係は、実施の形態1の図9と同様である。
一方、図12(b)に示す一括操作画面221が図9(b)に示す一括操作画面221と異なる点は、図12(b)に示す一括操作画面221には、換気タブ61と、第1連携タブ63と、が表示されており、各タブが選択可能となっている点である。すなわち、図12(b)に示す一括操作画面221では、管理対象グループである「廊下」に対して管理設定情報の設定を操作可能な操作項目を表示するタブとして、換気タブ61と第1連携タブ63とが表示されている。なお、図12(b)および図12(c)では、換気タブ61は「換気61」と、第1連携タブ63は「連携63」と表記されている。そして、図12(b)に示す一括操作画面221と図12(c)に示す一括操作画面221との間は、タブの選択による遷移が可能である。
第1連携タブ63において操作可能な操作項目は、「合計換気量制御」である。合計換気量制御は、管理対象グループに統合した複数の管理設備機器2の合計換気量を所望の換気量とする制御である。合計換気量制御は、管理対象グループに統合した複数の管理設備機器2の動作を連携させることにより実行可能な連携制御機能による制御である。統合部105は、管理対象グループに統合した複数の管理設備機器2の、種類の情報、台数の情報、保有機能の情報および配置位置の情報に基づいて、実現可能な連携制御機能の有無を判定し、合計換気量制御の機能を生成する。連携制御機能は、統合部105が、管理対象グループに統合した複数の管理設備機器2が保有する保有機能の情報を組み合わせることで生成したアプリケーションにより実現される。運転制御部107は、かかるアプリケーションを実行することで、合計換気量制御を実行できる。
そして、統合部105は、合計換気量制御を設定するための設定タブである第1連携タブ63を、選択操作可能に一括操作画面221に追加して表示する。なお、表示制御部106が、第1連携タブ63を、選択操作可能に一括操作画面221に表示してもよい。図12(b)に示す一括操作画面221において第1連携タブ63が選択されることにより、表示部104の表示画面が、図12(c)に示す一括操作画面221に遷移し、合計換気量制御の管理設定情報の設定の操作を実施できる。
図13は、実施の形態2における設備管理装置の合計換気量制御での全体の換気量を説明する図である。図13では、第4換気装置9の換気量と、第5換気装置10の換気量と、管理対象グループである「廊下」全体の換気量である合計換気量と、を示している。第4換気装置9が「停止」の場合、第4換気装置9の換気量は、「0」である。第5換気装置10が「停止」の場合、第5換気装置10の換気量は、「0」である。
図12(b)に示す一括操作画面221における換気タブ61において「廊下」の「換気量」が操作設定される場合は、「廊下」に統合された全ての換気装置である第4換気装置9と第5換気装置10とに対して、同一の換気量が設定される。そして、第4換気装置9と第5換気装置10とは、同一の換気量で運転が制御される。このため、換気タブ61を用いる場合の換気量操作の操作パターンは、換気タブ61に表示されている換気量「1」、換気量「2」および換気量「3」の3通りとなる。
しかしながら、実際には、第4換気装置9と第5換気装置10とは、それぞれ個別に換気量の設定および制御が可能である。このため、「廊下」全体の換気量、すなわち、「廊下」に含まれる第4換気装置9と第5換気装置10との全体の換気量としては、図13の合計換気量に示すように6通り存在する。
したがって、第1連携タブ63においては、操作可能な「廊下」全体の換気量として、相対的に換気量が小さい合計換気量「1」、相対的に合計換気量「1」よりも換気量が大きい合計換気量「2」、相対的に合計換気量「2」よりも換気量が大きい合計換気量「3」、相対的に合計換気量「3」よりも換気量が大きい合計換気量「4」、相対的に合計換気量「4」よりも換気量が大きい合計換気量「5」、相対的に合計換気量「5」よりも換気量が大きい合計換気量「6」の6通りの換気量が表示されている。
図12(c)に示す第1連携タブ63において合計換気量が選択された場合は、運転制御部107は、第4換気装置9と第5換気装置10とを、それぞれ適切な換気量で動作させる。例えば、第4換気装置9と第5換気装置10との動作の組み合わせが複数存在する場合は、基本的に、第4換気装置9の換気量と第5換気装置10の換気量とが同じ換気量となる動作の組み合わせが選択されればよい。具体的には、ユーザにより第1連携タブ63において合計換気量「2」が選択操作された場合、運転制御部107は、第4換気装置9と第5換気装置10とのそれぞれに対して、換気量「1」の換気量での運転の指示を行う。
なお、ユーザにより第1連携タブ63において合計換気量「2」が選択操作され、第4換気装置9と第5換気装置10とのそれぞれがCO2センサを搭載していた場合を想定する。運転制御部107は、第4換気装置9のCO2センサで検出された検出結果を第4換気装置9から取得し、第5換気装置10のCO2センサで検出された検出結果を第5換気装置10から取得する。運転制御部107は、第4換気装置9と第5換気装置10とのうち、検出結果のCO2濃度が高い換気装置の風量を換気量「2」、検出結果のCO2濃度が低い換気装置の換気量を換気量「0」にして、第4換気装置9と第5換気装置10とのそれぞれに対して換気量の指示を行ってもよい。
同様に、ユーザにより第1連携タブ63において合計換気量「4」が選択操作された場合、運転制御部107は、第4換気装置9と第5換気装置10とのそれぞれに対して、換気量「2」の換気量の指示を行う。
なお、ユーザにより第1連携タブ63において合計換気量「4」が選択操作され、第4換気装置9と第5換気装置10とのそれぞれがCO2センサを搭載していた場合を想定する。運転制御部107は、第4換気装置9と第5換気装置10とのうち、検出結果のCO2濃度が高い換気装置の風量を換気量「3」、検出結果のCO2濃度が低い換気装置の換気量を換気量「1」にして、第4換気装置9と第5換気装置10とのそれぞれに対して運転の指示を行ってもよい。
また、図13に示すように、第4換気装置9と第5換気装置10とのうちの一方が停止した状態での合計換気量「3」の場合のように、第4換気装置9と第5換気装置10との換気量がアンバランスとなる場合がある。この場合、運転制御部107は、第4換気装置9の換気量を換気量「1」とし、第5換気装置10の換気量を換気量「2」として10分間動作させるように第4換気装置9と第5換気装置10とのそれぞれに対して運転の指示を行う第1の制御を実施する。
その後、運転制御部107は、第4換気装置9の換気量を換気量「2」とし、第5換気装置10の換気量を換気量「1」として10分間動作させるように第4換気装置9と第5換気装置10とのそれぞれに対して運転の指示を行う第2の制御を実施する。そして、運転制御部107は、第1の制御と第2の制御とを交互に繰り返す、というローテーション運転を実施する。これにより、第4換気装置9の換気対象空間と、第5換気装置10の換気対象空間との双方において、換気ムラなく、第1の制御による換気期間と第2の制御による換気期間との全体として、合計換気量「3」を実現することができる。
なお、第4換気装置9と第5換気装置10とがCO2センサを搭載しており、合計換気量が「3」となるように制御する場合は、運転制御部107は、第4換気装置9と第5換気装置10とのうち、検出結果のCO2濃度が高い換気装置の風量を換気量「3」、検出結果のCO2濃度が低い換気装置の換気量を換気量「0」にして、第4換気装置9と第5換気装置10とのそれぞれに対して運転の指示を行ってもよい。
また、第4換気装置9と第5換気装置10とがCO2センサを搭載している場合、第4換気装置9のCO2センサで検出された検出結果と第5換気装置10のCO2センサで検出された検出結果とのCO2濃度の差が大きくない場合もある。この場合は、運転制御部107は、第4換気装置9と第5換気装置10とのうち、検出結果のCO2濃度が高い換気装置の風量を換気量「2」、検出結果のCO2濃度が低い換気装置の換気量を換気量「1」にするなど、検出結果のCO2濃度の大小関係に対応して、第4換気装置9と第5換気装置10とにおける合計換気量が「3」となるように制御すればよい。
なお、合計換気量制御は、統合部105を有さない設備管理装置においても換気装置への個別操作で実施可能である。例えば、合計換気量「3」を実現するためには、第4換気装置9の個別操作画面220において換気量「1」を設定し、第5換気装置10の個別操作画面220において換気量「2」を設定すればよい。しかしながら、この場合、第4換気装置9の個別操作画面220を個別に立ち上げ、操作を完了した後に個別操作画面220を閉じ、第5換気装置10の個別操作画面220を個別に立ち上げ、操作を完了した後に個別操作画面220を閉じるという、煩雑な複数回の個別操作を実施する必要があるため、ユーザの操作性が低い。また、管理対象の換気装置が増加した場合は、必要とされる個別操作の回数がさらに増えることになるため、操作性がさらに低下する。
上述した実施の形態2における設備管理装置1の制御においては、実施の形態1の場合と同様の効果が得られる。
また、実施の形態2における設備管理装置1の制御においては、統合部105は、管理対象グループに統合した複数の管理設備機器2の、種類の情報、台数の情報、保有機能の情報および配置位置の情報に基づいて、実現可能な連携制御機能の有無を判定し、自動で連携制御機能を生成し、一括操作画面221に追加することが可能である。
これにより、1つの管理設備機器2の単体では実現できない利便性が高い機能を、各管理設備機器2に対する管理設定情報の設定の個別操作を必要とせず、ユーザへ提供することが可能となる。これにより、ユーザは、複数の管理設備機器2に対する管理設定情報の設定の煩雑な個別操作を行う必要がなく、ユーザによる管理設定情報の設定の操作性が向上する。
なお、実施の形態2では、第1連携タブ63が一括操作画面221に追加される場合について説明したが、図12(b)の一括操作画面221の換気タブ61における「換気量」の枠内に、合計換気量制御の合計換気量「1」から「6」とが表示されて各合計換気量が選択可能とされてもよい。これにより、タブでの画面遷移が不要となるため、ユーザの操作回数をさらに減らすことが可能となり、また、ユーザが管理設備機器2の台数および機能の差を意識することなく、操作を実施することが可能となる。
実施の形態3.
実施の形態3では、一括操作画面221の変化例について、同一の操作可能項目を有する、第4空気調和装置11と、第5空気調和装置12と、第6空気調和装置13と、第7空気調和装置14と、が管理設備機器2として設備管理装置1の記憶部103に登録され、記憶されている場合を例に説明する。
ここで、第4空気調和装置11と、第5空気調和装置12と、第6空気調和装置13と、第7空気調和装置14と、の管理設定情報の設定の操作可能な項目は、「運転」、「停止」、「運転モード」、「設定温度」、「風速」および「風向」とする。運転モードには、冷房運転、暖房運転、送風運転および自動運転の各モードがある。風速には、風速「1」、風速「2」、風速「3」の各風量がある。風向は、「上下方向」と「水平方向」と「人感自動」があるものとする。「人感自動」は、人感センサの検知結果に基づいて自動で制御される風向である。
図14は、実施の形態3における設備管理装置での統合設定に関する操作画面の遷移を示した画面遷移図である。図14では、第4空気調和装置11と、第5空気調和装置12と、第6空気調和装置13と、第7空気調和装置14と、を管理対象グループである「エントランス」に統合して統合済みアイコンであるエントランス33を作成する統合設定の手順を示している。図14に示す統合設定の手順は、実施の形態1において図5に沿って説明した統合設定の手順と同様であるため、説明を省略する。ここでは、理解の容易のため、第4空気調和装置11の操作アイコンにも第4空気調和装置11と同じ符号を付して、第4空気調和装置11と示している。第5空気調和装置12、第6空気調和装置13および第7空気調和装置14についても同様である。
図15は、実施の形態3における設備管理装置での管理対象グループについての管理設定情報の設定に関する操作画面の遷移を示した画面遷移図である。ここでは、管理対象グループである「エントランス」を例に説明する。図15(a)に示すようにエントランス33が表示されたフロア画面200においてエントランス33が選択され、またその後の操作が行われることで遷移する画面は、図15(b)および図15(c)に示す一括操作画面221と、図15(d)に示す個別操作対象選択画面222と、図15(e)に示す個別操作画面220と、がある。これらの各画面が他の画面に遷移する遷移関係は、実施の形態1の図9と同様である。
一方、図15(b)に示す一括操作画面221が図9(b)に示す一括操作画面221と異なる点は、図15(b)に示す一括操作画面221には、第2空気調和タブ64と、第2連携タブ65と、が表示されており、各タブが選択可能となっている点である。すなわち、図15(b)に示す一括操作画面221では、管理対象グループである「エントランス」に対して管理設定情報の設定を操作可能な操作項目として、第2空気調和タブ64と第2連携タブ65とが表示されている。なお、図15(b)および図15(c)では、第2空気調和タブ64は「空調64」と、第2連携タブ65は「連携65」と表記されている。
第2空気調和タブ64において管理設定情報の設定を操作可能な操作項目は、「運転」、「停止」、「運転モード」、「設定温度」、「風速」および「風向」とする。
第2連携タブ65において操作可能な操作項目は、「気流循環制御」である。気流循環制御は、管理対象グループに統合された複数の管理設備機器2の管理対象空間において気流を循環させる制御である。気流循環制御は、管理対象グループに統合された複数の管理設備機器2の動作を連携させることにより実行可能な連携制御機能による制御である。気流循環制御は、統合部105が、管理対象グループに統合された複数の管理設備機器2が保有する保有機能の情報を組み合わせることで生成したアプリケーションにより実現される。運転制御部107は、かかるアプリケーションを実行することで、気流循環制御を実行できる。
そして、統合部105は、気流循環制御を設定するための設定タブである第2連携タブ65を、選択操作可能に一括操作画面221に追加して表示する。なお、表示制御部106が、第2連携タブ65を、選択操作可能に一括操作画面221に表示してもよい。図15(b)に示す一括操作画面221において第2連携タブ65が選択されることにより、表示部104の表示画面が、図15(c)に示す一括操作画面221に遷移し、気流循環制御の管理設定情報の設定の操作を実施できる。
統合部105は、(1)水平方向の風向切り替え機能を有する管理設備機器2が3台以上存在するか、(2)水平方向の風向切り替え機能を有する管理設備機器2は気流循環に適した配置か、という判断基準により、気流循環制御の実行可否を判定する。これらの判断基準のうち、(2)水平方向の風向切り替え機能を有する管理設備機器2は気流循環に適した配置か、の判断基準については、実施の形態3では「気流循環制御の実行可否の判定対象となる管理設備機器2のうち、任意の2台の管理設備機器2を結んだ直線上に、他の管理設備機器2が存在しないこと」とする。
図15(b)に示す一括操作画面221における第2空気調和タブ64において風向を操作した場合は、統合した全ての空気調和装置である、第4空気調和装置11と、第5空気調和装置12と、第6空気調和装置13と、第7空気調和装置14とに対して、同一の風向の操作が実施されるため、気流を循環させることはできない。しかしながら、実際には、第4空気調和装置11と、第5空気調和装置12と、第6空気調和装置13と、第7空気調和装置14とは、それぞれ個別に風向の操作の運転指示が可能である。このため、設備管理装置1では、連携制御機能によって、第4空気調和装置11と、第5空気調和装置12と、第6空気調和装置13と、第7空気調和装置14との風向を制御することで、気流を循環させることが可能である。
そこで、図15(c)に示すように第2空気調和タブ64が選択された一括操作画面221には、「時計回り」の気流循環を制御する第1気流循環制御を選択するための操作アイコンである第1気流循環アイコン71と、「反時計回り」の気流循環を制御する第2気流循環制御を選択するための操作アイコンである第2気流循環アイコン72と、が表示されており、各操作アイコンが選択可能となっている。
第4空気調和装置11と、第5空気調和装置12と、第6空気調和装置13と、第7空気調和装置14とは、フロアの天井において、図14(a)のフロア画面200に示されように、四角形状における各頂点に対応する位置にそれぞれが配置されている。そして、図15(c)に示す一括操作画面221において、第1気流循環アイコン71が選択された上で、OKボタン56が選択された場合、すなわち「時計回り」の気流循環制御が選択された場合、運転制御部107は、「時計回り」の気流循環を実現するように風向を指定して、第4空気調和装置11と、第5空気調和装置12と、第6空気調和装置13と、第7空気調和装置14とに対して、運転指示を送信する。
具体的に、運転制御部107は、第4空気調和装置11の風向を図14(a)のフロア画面200における右方向の水平方向とし、第5空気調和装置12の風向を図14(a)のフロア画面200における下方向の水平方向とし、第6空気調和装置13の風向を図14(a)のフロア画面200における上方向の水平方向とし、第7空気調和装置14の風向を図14(a)のフロア画面200における左方向の水平方向とする風向を指定して運転指示を送信することで、時計回りの気流循環を実現する。
また、図15(c)に示す一括操作画面221において、第2気流循環アイコン72が選択された上で、OKボタン56が選択された場合、すなわち「反時計回り」の気流循環制御が選択された場合、運転制御部107は、「反時計回り」の気流循環を実現するように風向を指定して、第4空気調和装置11と、第5空気調和装置12と、第6空気調和装置13と、第7空気調和装置14とに対して、運転指示を送信する。
具体的に、運転制御部107は、第4空気調和装置11の風向を図14(a)のフロア画面200における下方向の水平方向とし、第5空気調和装置12の風向を図14(a)のフロア画面200における左方向の水平方向とし、第6空気調和装置13の風向を図14(a)のフロア画面200における右方向の水平方向とし、第7空気調和装置14の風向を図14(a)のフロア画面200における上方向の水平方向とする風向を指定して運転指示を送信することで、反時計回りの気流循環を実現する。
記憶部103には、「エントランス」に統合した管理設備機器2の情報が記憶されている。具体的に、記憶部103には、「エントランス」に統合した管理設備機器2の種類の情報、「エントランス」に統合した管理設備機器2の台数の情報、「エントランス」に統合した管理設備機器2が保有する保有機能の情報、および「エントランス」に統合した管理設備機器2のフロアの天井における配置位置の情報である位置情報が記憶されている。すなわち、記憶部103には、第4空気調和装置11と、第5空気調和装置12と、第6空気調和装置13と、第7空気調和装置14とについて、上記の情報が記憶されている。
統合部105は、記憶部103に記憶されている、上述した各空気調和装置の情報に基づいて、「時計回り」の気流循環を実現するための各空気調和装置の風向を判定して決定することができる。同様に、表示制御部106は、記憶部103に記憶されている、上述した各空気調和装置の情報に基づいて、「反時計回り」の気流循環を実現するための各空気調和装置の風向を判定して決定することができる。
また、統合部105は、記憶部103に記憶されている、上述した各空気調和装置の情報に基づいて、「エントランス」に統合した管理設備機器2の動作を連携させることによって実行可能となる連携機能の有無を判定し、図15(c)に示す一括操作画面221に追加することができる。図15(c)に示す一括操作画面221の第2空気調和タブ64と、第1気流循環アイコン71および第2気流循環アイコン72とは、表示制御部106が、記憶部103に記憶されている各空気調和装置の情報に基づいて、「エントランス」に統合した設備機器の動作を連携させることによって実行可能となる連携機能の有無を判定して一括操作画面221に追加したものである。
ここで、気流循環制御は、統合部105の上記の機能を有さない設備管理装置においても空気調和装置への個別操作で実施可能である。例えば、時計回りの気流循環制御を実現するためには、第4空気調和装置11の個別操作画面220において、第4空気調和装置11の風向を個別操作画面220における右方向の水平方向に設定する。また、第5空気調和装置12の個別操作画面220において、第5空気調和装置12の風向を個別操作画面220における下方向の水平方向に設定する。また、第6空気調和装置13の個別操作画面220において、第6空気調和装置13の風向を個別操作画面220における上方向の水平方向に設定する。そして、第7空気調和装置14の個別操作画面220において、第7空気調和装置14の風向を個別操作画面220における左方向の水平方向に設定すればよい。
しかしながら、この場合、第4空気調和装置11の個別操作画面220、第5空気調和装置12の個別操作画面220、第6空気調和装置13の個別操作画面220および第7空気調和装置14の個別操作画面220のそれぞれについて、個別操作画面220を個別に立ち上げて操作を行い、操作を完了した後に個別操作画面220を閉じるという、煩雑な複数回の個別操作を実施する必要があるため、ユーザの操作性が低い。また、管理対象の空気調和装置が増加した場合は、必要とされる個別操作の回数がさらに増えることになるため、操作性がさらに低下する。
上述した実施の形態3における設備管理装置1の制御においては、実施の形態1の場合と同様の効果が得られる。
また、実施の形態3における設備管理装置1の制御においては、統合部105は、管理対象グループに統合された複数の管理設備機器2の、種類の情報、台数の情報、保有機能の情報および配置位置の情報に基づいて、実現可能な連携制御機能の有無を判定し、自動で連携制御機能を生成し、一括操作画面221に追加することが可能である。
これにより、1つの管理設備機器2の単体では実現できない便利な機能を、各管理設備機器2に対する管理設定情報の設定の個別操作を必要とせず、ユーザへ提供することが可能となる。これにより、ユーザは、複数の管理設備機器2に対する管理設定情報の設定の煩雑な個別操作を行う必要がなく、ユーザによる管理設定情報の設定の操作性が向上する。
なお、実施の形態3では、第2連携タブ65が一括操作画面221に追加される場合について説明したが、図15(b)の一括操作画面221の第2空気調和タブ64における「風向」の枠内に、気流循環制御の第1気流循環アイコン71と第2気流循環アイコン72とが表示されて各操作アイコンが選択可能とされてもよい。これにより、タブでの画面遷移が不要となるため、ユーザの操作回数をさらに減らすことが可能となり、また、ユーザが管理設備機器2の台数および機能の差を意識することなく、操作を実施することが可能となる。
実施の形態4.
実施の形態4では、一括操作画面221の変化例について、管理設備機器2として同一の操作可能項目を有する、第4空気調和装置11と、第5空気調和装置12と、第6空気調和装置13と、第7空気調和装置14と、が設備管理装置1の記憶部103に登録され、記憶されている場合を例に説明する。また、管理設備機器2として同一の操作可能項目を有する、第4換気装置9と第5換気装置10とが、設備管理装置1の記憶部103に登録され、記憶されている。
第4換気装置9および第5換気装置10について管理設定情報の設定を操作可能な操作項目は、「運転」、「停止」、「換気方式」および「換気量」とする。換気方式には、熱交換換気と外気冷房とがある。換気量には、換気量「1」、換気量「2」、換気量「3」の各換気量がある。また、第4空気調和装置11と、第5空気調和装置12と、第6空気調和装置13と、第7空気調和装置14と、の管理設定情報の設定の操作可能な項目は、「運転」、「停止」、「運転モード」、「設定温度」、「風速」および「風向」とする。運転モードには、冷房運転、暖房運転、送風運転および自動運転の各モードがある。風速には、風速「1」、風速「2」、風速「3」の各風量がある。風向は、「上下方向」と「水平方向」とがあるものとする。
図16は、実施の形態4における設備管理装置での統合設定に関する操作画面の遷移を示した画面遷移図である。図16では、第4換気装置9と、第5換気装置10と、第4空気調和装置11と、第5空気調和装置12と、第6空気調和装置13と、第7空気調和装置14と、を管理対象グループ「大会議室」に統合して、管理対象グループ「大会議室」を示す統合済みアイコンである大会議室34を作成する統合設定の手順を示している。図16に示す統合設定の手順は、実施の形態1において図5に沿って説明した統合設定の手順と同様であるため、説明を省略する。
図17は、実施の形態4における設備管理装置での管理対象グループについての管理設定情報の設定に関する操作画面の遷移を示した画面遷移図である。ここでは、管理対象グループである「大会議室」を例に説明する。図17(a)に示すように統合済みアイコンである大会議室34が表示されたフロア画面200において大会議室34が選択され、またその後の操作が行われることで遷移する画面は、図17(b)、図17(c)および図17(d)に示す一括操作画面221と、図17(e)に示す個別操作対象選択画面222と、図17(f)および図17(g)に示す個別操作画面220と、がある。これらの各画面が他の画面に遷移する遷移関係は、実施の形態1の図9と同様である。
図17(b)、図17(c)および図17(d)に示す一括操作画面221には、換気タブ61と、第2空気調和タブ64と、第3連携タブ66と、が表示されており、各タブが選択可能となっている。すなわち、図17(b)、図17(c)および図17(d)に示す一括操作画面221では、管理対象グループである「大会議室」に対して管理設定情報の設定を操作可能な操作項目として、換気タブ61と、第2空気調和タブ64と、第3連携タブ66と、が表示されている。なお、図17(b)、図17(c)および図17(d)では、換気タブ61は「換気61」と、第2空気調和タブ64は「空調64」と、第3連携タブ66は「連携66」と表記されている。
図17(d)に示す一括操作画面221の第3連携タブ66において操作可能な操作項目である「合計換気量制御」は、実施の形態2において、機能が同一である換気装置のみを設備管理装置1が統合した場合の連携制御機能である。合計換気量制御は、上述した実施の形態2において説明した内容と同一である。図17(d)に示す一括操作画面221の第3連携タブ66において操作可能な操作項目である「気流循環制御」は、実施の形態3において、機能が同一である空気調和装置のみを設備管理装置1が統合した場合の連携制御機能である。気流循環制御は、上述した実施の形態3において説明した内容と同一である。
一方、図17(d)に示す一括操作画面221の第3連携タブ66において操作可能な操作項目である「人感換気制御」は、本実施の形態4において、機能の異なる管理設備機器2である、換気装置と空気調和装置とを設備管理装置1が統合した場合の連携制御機能である。
本実施の形態4では、図17(b)、図17(c)または図17(d)に示す一括操作画面221において個別操作ボタン53が選択された場合に、図17(e)に示す、管理対象グループ「大会議室」に統合された全ての管理設備機器2がリスト化されて選択可能に表示された個別操作対象選択画面222に遷移する。
なお、個別操作対象選択画面222については、図17(b)の一括操作画面221において個別操作ボタン53が選択された場合は、統合された管理設備機器2のうち換気装置のみがリスト化された個別操作対象選択画面222へ遷移し、図17(c)の一括操作画面221において個別操作ボタン53が選択された場合は、統合された設備機器のうち空気調和装置のみがリスト化された個別操作対象選択画面222へ遷移し、図17(d)の一括操作画面221において個別操作ボタン53が選択された場合は、統合された全ての管理設備機器2がリスト化された個別操作対象選択画面222に遷移するように、構成されてもよい。すなわち、一括操作画面221において個別操作ボタン53が選択された時点でのタブの位置によって、個別操作対象選択画面222で表示する内容を変更してもよい。これにより、管理設定情報の設定を個別操作する対象となる管理設備機器2の検索性を高めることが可能となり、ユーザが、より容易に管理設定情報の設定を行うことができる。
以下、人感換気制御について詳細を説明する。人感換気制御は、管理対象グループに統合された空気調和装置に設けられた人感センサの検知情報を用いて、管理対象グループに統合されて人感センサが設けられていない換気装置の換気量を制御する。人感センサの検知情報は、例えば図17(g)に示す個別操作画面220に表示される。
人感換気制御は、管理対象グループに統合された複数の管理設備機器2の動作を連携させることにより実行可能な連携制御機能による制御である。統合部105は、管理対象グループに統合された複数の管理設備機器2の、種類の情報、台数の情報、保有機能の情報および配置位置の情報に基づいて、実現可能な連携制御機能の有無を判定し、人感換気制御の機能を生成する。人感換気制御は、統合部105が、管理対象グループに統合された複数の管理設備機器2の、種類の情報、台数の情報、保有機能の情報および配置位置の情報に基づいて生成したアプリケーションにより実現される。すなわち、人感換気制御の機能を実現するアプリケーションは、統合された複数の管理設備機器2の、種類の情報、台数の情報、保有機能の情報および配置位置の情報を、管理設備機器2の種類の枠に縛られずに組み合わせることで生成されたアプリケーションである。運転制御部107は、かかるアプリケーションを実行することで、人感換気制御を実行できる。
第4空気調和装置11と、第5空気調和装置12と、第6空気調和装置13と、第7空気調和装置14とには、人感センサが設けられている。人感センサは、人感センサが設けられた空気調和装置の管理対象空間における居住者の有無を検知し、検知情報として居住者在室情報または居住者不在情報を生成する。居住者在室情報は、管理対象空間における居住者の在室を検知した旨の情報である。居住者不在情報は、管理対象空間における居住者の不在を検知した旨の情報である。
設備管理装置1において人感換気制御が選択されて運転制御部107が人感換気制御を実施している場合には、運転制御部107は、人感センサの検知情報を用いて、人感センサが設けられていない換気装置の換気量を制御する。具体的には、管理対象グループに統合された全ての空気調和装置の人感センサの検知情報が「居住者不在」である場合、管理対象グループに統合された全ての換気装置の換気量を最低換気量である「1」とする。また、管理対象グループに統合された空気調和装置の人感センサの検知情報において1つでも「居住者在室」の検知情報がある場合、「居住者在室」の検知情報を生成した空気調和装置の周辺に設置されている換気装置の換気量を「3」とする。これにより、居住者不在時における換気装置のムダな運転が無くなり、省エネルギー効果を得ることができる。
また、人感センサの検知情報として在室者の人数を検知することが可能な場合は、在室者の人数に対応して、管理対象グループに統合された管理設備機器2のうち人感センサが実装されていない管理設備機器2である換気装置の換気量を、よりきめ細かく制御することで、更なる省エネ効果を得ることができる。
なお、本実施の形態4では、管理対象グループに統合された管理設備機器2のうちの空気調和装置において得られる情報を用いて換気装置を制御する例を記載したが、設備管理装置1における制御方法はこの内容に限定されない。例えば、人感センサが実装されていない空気調和装置と、CO2センサが実装されている換気装置とを管理対象グループに統合する。換気装置におけるCO2濃度の情報は、空気調和装置の管理対象空間における居住者在室情報および居住者不在情報と同等としてみなされる。
そして、運転制御部107は、CO2センサの検知結果であるCO2濃度が「500ppm未満」である場合に、空気調和装置を停止させる。また、運転制御部107は、CO2センサの検知結果であるCO2濃度が「500ppm以上」である場合に、空気調和装置を運転させる。このように、運転制御部107は、空気調和装置の運転および停止を自動的に切り替える制御を実施する。
ここで、人感換気制御は、統合部105の上記の機能を有さない設備管理装置においても空気調和装置および換気装置への個別操作で実施可能である。例えば、人感換気制御を実現するためには、第4空気調和装置11と、第5空気調和装置12と、第6空気調和装置13と、第7空気調和装置14と、に実装された人感センサの検知情報が全て「居住者不在」の場合に、第4換気装置9、および第5換気装置10の換気量を「1」に設定するために、ユーザが、第4空気調和装置11の個別操作画面220において、人感センサの検知情報を確認する。また、第5空気調和装置12の個別操作画面220において、人感センサの検知情報を確認し、第6空気調和装置13の個別操作画面220において、人感センサの検知情報を確認する。また、第7空気調和装置14の個別操作画面220において、人感センサの検知情報を確認する。
そして、ユーザは、全ての検知情報が「居住者不在」であることを確認してから、個別操作画面220において、第4換気装置9、および第5換気装置10の換気量を「1」に設定する。
しかしながら、この場合、第4空気調和装置11の個別操作画面220、第5空気調和装置12の個別操作画面220、第6空気調和装置13の個別操作画面220および第7空気調和装置14の個別操作画面220のそれぞれについて、個別操作画面220を個別に立ち上げて人感センサの検知情報の確認を行い、確認が完了した後に個別操作画面220を閉じるという、煩雑な複数回の操作を実施する必要があるため、ユーザの操作性が低い。また、管理対象の空気調和装置が増加した場合は、必要とされる個別操作の回数がさらに増えることになるため、操作性がさらに低下する。
上述した実施の形態4における設備管理装置1の制御においては、実施の形態1の場合と同様の効果が得られる。
また、実施の形態4における設備管理装置1の制御においては、統合部105は、管理対象グループに統合した複数の管理設備機器2の、種類の情報、台数の情報、保有機能の情報および位置情報に基づいて、実現可能な連携制御機能の有無を判定し、自動で連携制御機能を生成し、一括操作画面221に追加することが可能である。
これにより、1つの管理設備機器2の単体では実現できない利便性が高い機能を、各管理設備機器2に対する管理設定情報の設定の個別操作を必要とせず、ユーザへ提供することが可能となる。これにより、ユーザは、複数の管理設備機器2に対する管理設定情報の設定の煩雑な個別操作を行う必要がなく、ユーザによる管理設定情報の設定の操作性が向上する。
さらに、実施の形態4における設備管理装置1の制御方法を用いることで、異なる種類の管理設備機器2が保有する機能を組み合わせた制御を、各種機能を実現するために各管理設備機器2に搭載されているソフトウェアの変更を行うことなく実現可能となるため、
製品開発におけるコストを低減することが可能となる。
上記の実施の形態1から実施の形態4に係る制御部109の機能は、処理回路により実現される。処理回路は、専用のハードウェアであっても、記憶装置に格納されるプログラムを実行する処理装置であってもよい。制御部109には、マイクロコントローラを適用可能であるが、これに限定されない。
処理回路が専用のハードウェアである場合、処理回路は、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、またはこれらを組み合わせたものが該当する。図18は、制御部の機能をハードウェアで実現した構成を示す図である。処理回路29には、制御部400の機能を実現する論理回路29aが組み込まれている。制御部400には、上記の実施の形態1から実施の形態4に係る、統合部105と表示制御部106と運転制御部107とを含む制御部109が対応する。
処理回路29が処理装置である場合、制御部400の機能は、ソフトウェア、ファームウェア、またはソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。
図19は、制御部の機能をソフトウェアで実現した構成を示す図である。処理回路29は、プログラム29bを実行するプロセッサ291と、プロセッサ291がワークエリアに用いるランダムアクセスメモリ292と、プログラム29bを記憶する記憶装置293を有する。記憶装置293に記憶されているプログラム29bをプロセッサ291がランダムアクセスメモリ292上に展開し、実行することにより、制御部400の機能が実現される。ソフトウェアまたはファームウェアはプログラム言語で記述され、記憶装置293に格納される。プロセッサ291は、中央処理装置を例示できるがこれに限定はされない。記憶装置293は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、またはEEPROM(登録商標)(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)といった半導体メモリを適用できる。半導体メモリは、不揮発性メモリでもよいし揮発性メモリでもよい。また記憶装置293は、半導体メモリ以外にも、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスクまたはDVD(Digital Versatile Disc)を適用できる。なお、プロセッサ291は、演算結果といったデータを記憶装置293に出力して記憶させてもよいし、ランダムアクセスメモリ292を介して不図示の補助記憶装置に当該データを記憶させてもよい。
処理回路29は、記憶装置293に記憶されたプログラム29bを読み出して実行することにより、制御部400の機能を実現する。プログラム29bは、制御部400の機能を実現する手順および方法をコンピュータに実行させるものであるとも言える。
なお、処理回路29は、制御部400の機能の一部を専用のハードウェアで実現し、制御部400の機能の一部をソフトウェアまたはファームウェアで実現するようにしてもよい。
このように、処理回路29は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはこれらの組み合わせによって、上述の各機能を実現することができる。
以上の実施の形態に示した構成は、一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、実施の形態同士を組み合わせることも可能であるし、要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。