JP7458094B1 - 排出量管理システム、排出量管理方法及びプログラム - Google Patents

排出量管理システム、排出量管理方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】取引時に環境負荷物質の排出量を求めることができるようにする。【解決手段】排出量管理システムであって、商品又はサービスに対応付けて商品又はサービスに関する環境負荷物質の排出量を算出するための排出係数を記憶する排出係数記憶部と、商品又はサービスの購入時に、商品又はサービスに係る活動量を取得する活動量取得部と、排出係数記憶部を参照して、購入した商品又はサービスに対応する排出係数及び取得した活動量に基づいて排出量を算出する排出量算出部と、排出量を記憶する排出量記憶部と、を備えることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、排出量管理システム、排出量管理方法及びプログラムに関する。
特許文献1には、顧客が取引の費用支払時に、カーボンオフセットに関する寄付を支払うか否かを問い合わせることが開示されている。
特開2010-66985号公報
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、取引の内容が考慮されていない。
本発明はこのような背景を鑑みてなされたものであり、取引時に環境負荷物質の排出量を求めることのできる技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明の主たる発明は、排出量管理システムであって、商品又はサービスに対応付けて前記商品又はサービスに関する環境負荷物質の排出量を算出するための排出係数を記憶する排出係数記憶部と、前記商品又はサービスの購入時に、前記商品又はサービスに係る活動量を取得する活動量取得部と、前記排出係数記憶部を参照して、購入した前記商品又はサービスに対応する前記排出係数及び取得した前記活動量に基づいて前記排出量を算出する排出量算出部と、前記排出量を記憶する排出量記憶部と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、取引時に環境負荷物質の排出量を求めることことができる。
本発明の一実施形態に係る販売システム2を含むのネットワーク構成例を示す図である。 販売システム2を実現するコンピュータのハードウェア構成例を示す図である。 販売システム2のソフトウェア構成例を示す図である。 本実施形態の販売システム2の動作を説明する図である。 タクシーの料金支払時にカーボンオフセットを行う場合に係る第3の実施形態を説明する図である。 事前にカーボンオフセットへの参加を問い合わせる場合に係る第3の実施形態を説明する図である。 第5の実施形態に係るシステムの概要を示す図である。 販売システム2’及び排出量管理システム5のソフトウェア構成例を示す図である。 第6の実施形態に係るシステムの概要を示す図である。 購入システム6のソフトウェア構成例を示す図である。
<第1の実施形態>
図1は、本発明の一実施形態に係る販売システム2を含むのネットワーク構成例を示す図である。本実施形態の販売システム2は、商品又はサービスを販売するシステムである。本実施形態では、販売システム2は、例えば、オンラインショッピングなどの形態により商品又はサービスを販売することができる。販売システム2は、通信ネットワーク3を介して外部サーバ4と通信可能に接続される。通信ネットワーク3は、例えば、インターネットであり、公衆電話回線網や携帯電話回線網、無線通信路、イーサネット(登録商標)などにより構築されうる。外部サーバ4は、環境価値の取引を行うコンピュータである。外部サーバ4は、例えば、J-クレジットなどの、二酸化炭素(CO2)などの環境負荷物質のオフセット権(以下、環境価値という。)を販売することができる。
本実施形態の販売システム2は、商品又はサービスの販売時に、当該商品又はサービスの販売に係る環境負荷物質(例えば、二酸化炭素などの温室効果ガス)の排出量をオフセットするための環境価値を併せて販売することができる。
<販売システム2>
販売システム2は、例えばワークステーションやパーソナルコンピュータのような汎用コンピュータとすることができる。販売システム2は、クラウド・コンピューティングによって論理的に実現されることもできる。
図2は、販売システム2を実現するコンピュータのハードウェア構成例を示す図である。なお、図示された構成は一例であり、これ以外の構成を有していてもよい。販売システム2は、CPU201、メモリ202、記憶装置203、通信インタフェース204、入力装置205、出力装置206を備える。記憶装置203は、各種のデータやプログラムを記憶する、例えばハードディスクドライブやソリッドステートドライブ、フラッシュメモリなどである。通信インタフェース204は、通信ネットワーク3に接続するためのインタフェースであり、例えばイーサネット(登録商標)に接続するためのアダプタ、公衆電話回線網に接続するためのモデム、無線通信を行うための無線通信機、シリアル通信のためのUSB(Universal Serial Bus)コネクタやRS232Cコネクタなどである。入力装置205は、データを入力する、例えばキーボードやマウス、タッチパネル、ボタン、マイクロフォンなどである。出力装置206は、データを出力する、例えばディスプレイやプリンタ、スピーカなどである。なお、後述する販売システム2が備える各機能部はCPU201が記憶装置203に記憶されているプログラムをメモリ202に読み出して十区することにより実現されうる。また、販売システム2が備える記憶部は、メモリ202及び記憶装置203が提供する記憶領域の一部として実現されうる。
図3は、販売システム2のソフトウェア構成例を示す図である。販売システム2は、決済金額取得部211、排出量取得部212、オフセット価格取得部213、オフセット受付部214、決済処理部215、オフセット処理部216、排出量情報記憶部231を備える。
決済金額取得部211は、商品又はサービスの決済金額を取得する。決済金額取得部211は、販売システム2で商品又はサービスを販売している場合には、販売価格を取得することができる。また、決済金額取得部211は、商品又はサービスの販売に係る決済装置が販売システム2とは別に存在する場合には、決済装置から決済金額を取得するようにすることができる。
排出量取得部212は、商品又はサービスに関する環境負荷物質の排出量を取得する。排出量取得部212は、例えば、商品の製造時に排出される環境負荷物質の排出量を取得するようにしてもよいし、商品の配送にかかる環境負荷物質の排出量を取得するようにしてもよいし、サービスの提供に必要な物の製造又は配送に係る環境負荷物質の排出量を取得するようにしてもよいし、サービスの提供時に排出された環境負荷物質の量を取得するようにしてもよいし、これらの全部又は一部の排出量を取得して合計するようにしてもよい。排出量取得部212は、GHGプロトコルに規定されるスコープ1ないし3の全ての排出量を取得することもできる。
排出量情報記憶部231は、商品又はサービスに関する環境負荷物質の排出量を得るために必要な情報(以下、排出量情報という。)を記憶する。排出量情報は、例えば、自動車の1単位(例えば、1kmや1mなど、走行距離の計測単位とすることができる。)あたりの二酸化炭素排出量(の標準値)、物質の1単位(例えば、1kg、1m3など物質の軽量単位)の生産により排出される二酸化炭素の排出量(の標準値)などとすることができる。排出量取得部212は、商品又はサービスの生産又は提供に関する情報(商品提供情報という。例えば、販売された物質の量、商品の配送に係る配送車の走行距離、運送サービスに係る運送車の走行距離などとすることができる。)を取得し、取得した商品提供情報と、排出量情報とに基づいて、当該商品又はサービスに関する環境負荷物質の排出量を計算するようにすることもできる。また、排出量情報は、例えば、商品又はサービスごとに、金銭(例えば、日本円)単位での排出量を示す排出係数としてもよい。
なお、排出量情報記憶部231が、商品又はサービスの提供主体が行う活動ごとに、排出量を計算するための排出係数を記憶するようにし、排出量取得部212は、商品又はサービスに関する活動の活動量(例えば、燃料の使用、材料の購入数、商品の販売数など、GHGプロトコルのスコープ1ないし3に規定される活動に係る量)を取得し、排出量情報記憶部231から対応する排出係数を読み出し、活動量に排出係数を乗じることにより排出量を算出するようにしてもよい。
オフセット価格取得部213は、排出量に応じた環境価値の価格を取得する。オフセット価格取得部213は、例えば、外部サーバ4(環境価値の取引サーバ)から環境価値の売り気配値を取得することができる。オフセット価格取得部213は、例えば、外部サーバ4が提供するAPIを呼び出すことにより売り気配値を取得することができる。また、オフセット価格取得部213は、商品又はサービスの販売者が環境価値を所有している場合に、販売者が所有している環境価値の価格を取得するようにすることもできる。この場合、販売システム2は、販売者ごとに販売者が所有するう環境価値の量と価格とを記憶する在庫環境価値記憶部を備えるようにし、オフセット価格取得部213は、販売者に対応する環境価値の価格を在庫環境価値記憶部から取得することができる。
オフセット受付部214は、環境価値の購入(オフセット取引)を行うか否かの入力を受け付ける。オフセット受付部214は、商品又はサービスの購入に決済時に、当該商品又はサービスの購入者に対し、当該商品又はサービスと併せて環境価値を購入するか否かを問い合わせることができる。
決済処理部215は、商品又はサービスの販売に係る決済処理を行う。決済処理部215による決済処理は、例えば、クレジットカードによる決済等、一般的な手法により行うことができる。決済処理部215は、環境価値の価格に応じて決済金額を増額して決済することができる。決済処理部215は、商品又はサービスの購入者が環境価値を購入する場合に、商品又はサービスの決済金額(販売額)に環境価値の価格を増額して決済処理を行うとともに、商品又はサービスの提供者に対して販売額(販売額から手数料を減じた金額であってよい。)の支払を行うとともに、環境価値の販売者に対して環境価値の価格を支払うように処理を行うことができる。
オフセット処理部216は、環境価値の購入処理を行う。オフセット処理部216は、例えば、外部サーバ4に対して買い注文を発行することにより環境価値を購入することができる。オフセット処理部216は、商品又はサービスの購入者を主体として買い注文を発行するようにしてもよいし、販売システム2の運営者を主体として買い注文を発行するようにしてもよい。また、オフセット処理部216は、販売者が環境価値を所有している場合には、販売者の所有する環境価値を購入者に移転させることによるオフセット処理(代理無効化)を行ってもよい。この場合、オフセット処理部216は、在庫環境価値記憶部から販売者に対応する環境価値の量を、オフセットする排出量に応じて減じるようにし、商品又はサービスの購入者に対して当該環境価値の価格に量を乗じて課金するようにすることができる。
図4は、本実施形態の販売システム2の動作を説明する図である。
販売システム2において商品又はサービスの販売が行われた場合に(S311)、排出量取得部212は、販売された商品又はサービスに関する環境負荷物質の排出量を取得する(S312)。排出量取得部212は、他の情報処理装置が計算した排出量を取得するようにしてもよいし、販売された商品又はサービスに関連して排出量を算出するための情報を取得して排出量を算出するようにしてもよい。オフセット価格取得部213は、取得された排出量をオフセットするための環境価値の売り気配値を外部サーバ4から取得し(S313)、オフセット受付部214は、商品又はサービスの購入者に対して、オフセットを行うか否かを問い合わせ(S314)、購入者がオフセットを行うことを希望する場合には(S315:YES)、決済処理部215は、商品又はサービスの販売価格(決済金額)に売り気配値を加算して決済を行うとともに(S316)、オフセット処理部216は、環境価値を購入してオフセット処理を行う(S317)。一方、購入者がオフセットを希望しない場合には(S315:NO)、決済処理部215は、決済金額どおりに決済を行う(S318)。なお、オフセットの要否を問い合わせることなく、ステップS314、S315、S318を省略し、常にオフセットを行うようにしてステップS316及びS317を実行するようにしてもよい。
以上のようにして、本実施形態の販売システム2によれば、商品又はサービスの販売時に、当該商品又はサービスの生産や提供などに関連する環境負荷物質の排出量を算出することができる。また、本実施形態の販売システム2によれば、商品又はサービスの販売時に、商品又はサービスに関連する排出量についてオフセットを行うようにすることができる。
なお、本実施形態では、オフセット処理まで行うことを前提としたが、これに限らず、商品又はサービスに関する排出量を計算し、当該排出量を出力して、商品又はサービスの販売者及び購入者の少なくともいずれかに提示するにとどまってもよい。
従来、企業の提供するサービスに伴って排出する二酸化炭素等の環境負荷物質をオフセットしようとする場合には、一定程度の期間・単位でまとめてオフセットするのが通常であったところ、本実施形態の販売システム2によれば、商品又はサービスが販売される度に、環境負荷物質を算出し、オフセットのための環境価値が取引することができるので、顧客にオフセットに参加する機会を提供することが可能となる。
<第2の実施形態>
販売システム2の第2の実施形態として、とくに商品を販売する電子商取引(EC;Electronic Commerce)サイトについて説明する。第2の実施形態では、ECサイトにおいて販売された商品の配送時に排出される二酸化炭素をオフセットすることを想定する。
排出量取得部212は、商品の配送にかかる環境負荷物質、とくに二酸化炭素の排出量を計算することができる。排出量取得部212は、商品の配送に係る運送経路を特定し、当該運送経路に使用する配送手段ごとの単位距離あたりの二酸化炭素排出量と、それぞれの配送距離の積を足し合わせることによって、商品の配送に係る二酸化炭素の総排出量を算出することができる。また、排出量取得部212は、商品の配送時に用いられた燃料の価格を取得し、あるいは商品の配送時における荷物の重量及び走行距離(トンキロ)を取得し、これに運送会社に対応する運送に係る排出係数(事前に設定しておくことができる。)を乗じて排出量を算出することができる。また、外部サーバ4から入手したカーボンオフセットのための環境価値(クレジット)の売り気配値と総排出量との積から、カーボンオフセットに係る費用を算出することができる。
この場合、排出量情報記憶部231は、例えば、商品ごとに当該商品が格納されている倉庫の地図上の位置を記憶することができる。また、排出量情報記憶部231は、例えば、倉庫から商品の配送先(例えば、購入者の自宅など)までの配送ルートを求めるための情報(例えば、ナビゲーションシステムに用いられる情報としてもよいし、ルーティングを行う地図サーバにアクセスするためのURLや認証情報などとしてもよい。)を記憶することができる。また、排出量情報記憶部231は、運送に使用する配送手段(トラック等)ごとの単位距離あたりの二酸化炭素排出量を記憶することができる。決済金額取得部211は、決済金額とともに、販売された商品、商品の配送先、配送されるパッケージの数などを取得することができ、排出量取得部212は、これらの情報を用いて、商品の運送により排出される二酸化炭素の量を計算することができる。そして、オフセット受付部214は、購入者の料金支払い時に、カーボンオフセットに必要な費用の実額(売り気配値)を提示し、購入者にカーボンオフセットを実施するかどうか選択させることができる。カーボンオフセットが実行される場合には、自動でオフセットのための環境価値(クレジット)を購入するべく、外部サーバ4に対して買い注文を送信することができる。
なお、上記の説明では、カーボンオフセットにかかる費用(環境価値の価格)は購入者が全額を負担するものとしたが、ECサイトの運営者と商品の購入者がカーボンオフセットにかかる費用について、どのくらいの比率で負担するかを任意に設定することができる。
また、第2の実施形態においても、販売者が所有する環境価値の量及び価格を記憶するようにし、販売者が所有する環境価値の価格を提示することができ、販売者が所有する環境価値を購入者に移転させることによりオフセットを行うようにしてもよい。また、第2の実施形態においても、実施にはオフセットを行わず、排出量の算出と提示にとどまってもよい。
<第3の実施形態>
販売システム2の第3の実施形態として、とくにタクシー等の乗客輸送サービスの決済装置について説明する。第3の実施形態では、販売システム2は、タクシー等による乗客の輸送サービスの利用料の決済を行うにあたり、タクシー等の乗客輸送手段が排出した二酸化炭素の排出量をオフセットする。販売システム2は、タクシー内に配置される端末として実装することができる。
<料金支払時にカーボンオフセットへの参加を問い合わせる場合>
図5は、タクシーの料金支払時にカーボンオフセットを行う場合に係る第3の実施形態を説明する図である。販売システム2は、タクシーの距離メータ11の情報等をもとに、タクシーの走行時に発生される二酸化炭素排出量を計算し、乗客に、料金支払時に又は事前に、当該二酸化炭素排出量のオフセット(カーボンオフセット)に参加するかどうかの選択肢を提示し、乗客の自由選択でカーボンオフセットする機会を提供する。
==オフセット費用算出フェーズ==
販売システム2の決済金額取得部211は、タクシーの距離メータ11から走行距離を取得し、タクシーの運転手12から乗客数の入力を受け付けることができる。決済金額取得部211は、一般的な手法により走行距離や走行時間などに基づいてタクシーの料金を決定することができる。
排出量取得部212は、タクシーの走行距離及び走行時間の少なくともいずれかに基づいて、タクシーの走行により排出された環境負荷物質の排出量を計算することができる。排出量取得部212は、タクシーがガソリン車である場合に、タクシーの乗車人数及び走行距離を取得し、乗車人数及び走行距離に応じて排出量を計算することができる。排出量取得部212は、タクシーがガソリン車である場合に、タクシーの乗車人数及び走行距離を取得し、乗車人数及び走行距離に応じて排出量を計算することができる。
排出量取得部212は、例えば、以下のようにして二酸化炭素排出量を算出することができる。
==ガソリン車の場合==
タクシーがガソリン車である場合には、排出量情報記憶部231には、単位距離あたりの二酸化炭素排出量(kg/km)を予め登録しておくことができる。排出量取得部212は、例えば、タクシーメーターやタクシー運賃の決済システムなどから走行距離を取得することができ、さらには乗客人数を取得するようにしてもよい。乗客人数が取得可能な場合、排出量情報記憶部231には、乗客人数による二酸化炭素排出量の補正情報(例えば、補正乗率)を登録しておくことができる。補正乗率は、例えば、乗客が1人の場合には0.95、1人の場合には1.0、3人の場合には1.05、4人の場合には1.1などの数値とすることができる。排出量取得部212は、「走行距離(km)×単位距離辺りの二酸化炭素排出量(kg/km)×乗客人数に応じた補正乗率」により、ガソリン車のタクシーに係る二酸化炭素の排出量を算出することができる。
==EVの場合==
タクシーが電気自動車である場合には、排出量情報記憶部231には、単位距離あたりの消費電力量(kwh/km)を予め登録しておくことができる。単位距離あたりの消費電力量は、例えば、タクシーの個車ごと又は車種ごとに登録しておくことができる。また、排出量情報記憶部231には、単位電力あたりの二酸化炭素排出量(kg/kwh)も予め登録しておくことができる。単位電力あたりの二酸化炭素排出量は、充電場所ごとに登録してもよいし、全体の平均値を登録しておいてもよい。また、ガソリン車と同様に、排出量情報記憶部231には、乗客人数ごとの補正乗率を登録しておくこともできる。排出量取得部212は、「走行距離(km)×単位距離あたりの消費電力量(kwh/km)×単位電力あたりの二酸化炭素排出量(kg/kwh)×乗客人数に応じた補正乗率」により、電気自動車のタクシーに係る二酸化炭素の排出量(kg)を算出することができる。
また、排出量取得部212は、電気自動車の制御装置やタクシーのメーター、タクシーの決済装置などから、タクシーの走行にかかった消費電力データ(kwh)を取得することができる場合には、排出量情報記憶部231には、単位電力あたりの二酸化炭素排出量(kg/kwh)と乗客人数ごとの補正乗率とを登録しておくようにして、排出量取得部212は、「消費電力量(kwh)×単位電力あたりの二酸化炭素排出量(kg/kwh)×乗客人数に応じた補正乗率」により二酸化炭素の排出量(kg)を算出するようにすることもできる。
オフセット価格取得部213は、外部サーバ4からJクレジット等の環境価値の売り気配値(円/kg)を取得することができる。オフセット価格取得部213は、例えば、外部サーバ4が提供するAPIを利用して売り気配値を取得することができる。なお、オフセット価格取得部213は、APIに対して計算した排出量を与えて、計算した排出量に係る環境価値の売り気配値(円)を取得するようにしてもよい。
==支払フェーズ==
オフセット受付部214は、販売システム2が備えるタッチパネルモニターに画面40を表示することができる。画面40には、タクシーの乗車料金401と、オフセット価格402(環境価値の売り気配値)とが表示され、ボタン403及び404により、カーボンオフセットを行うか否かを選択させるようにしている。
==約定フェーズ==
オフセットするボタン403が押下された場合、決済処理部215は、乗車料金とオフセット価格との合計額の支払を求めるとともに、オフセット処理部216は、外部サーバ4に対して、排出量分のJ-クレジットなどの環境価値の買い注文を送信し、カーボンオフセットを行うことができる。
<事前にカーボンオフセットへの参加を問い合わせる場合>
図6は、事前にカーボンオフセットへの参加を問い合わせる場合に係る第3の実施形態を説明する図である。
事前にカーボンオフセットを行うことが決定されている場合には、料金支払時には、タクシー運賃に、カーボンオフセットに必要な費用を加えた額を請求することができる。この場合、カーボンオフセットにかかる費用について、タクシー会社と乗客との負担割合を任意に設定することができる。この負担割合は、タクシー会社が任意に設定するようにしてもよいし、顧客が事前に負担割合を決定して登録するようにしてもよい。カーボンオフセットが実行される場合、自動でオフセットのための環境価値(クレジット)の買い注文が外部サーバ4に送られることになる。
==選択フェーズ==
オフセット受付部214は、乗客に対する料金の提示前、例えば、乗車した時又は乗車中に、乗客向けのタッチパネルモニターに画面41を表示し、カーボンオフセットを行うか否かを選択させることができる。画面41において、オフセットしないボタン412が押下された場合には、カーボンオフセットは行わず、通常の乗車料金による決済が行われる。一方、オフセットするボタン411が押下された場合にはカーボンオフセットが行われる。
==オフセット費用算出フェーズ==
カーボンオフセットを行う場合には、図5に示す、料金支払時にカーボンオフセットへの参加を問い合わせる場合と同様に、決済金額取得部211は、タクシーの距離メータ11から走行距離を取得し、タクシーの運転手12から乗客数の入力を受け付けることができる。決済金額取得部211は、一般的な手法により走行距離や走行時間などに基づいてタクシーの料金を決定することができる。また、排出量取得部212は、上述したようにして二酸化炭素排出量を算出することができる。ここで、オフセット価格取得部213は、外部サーバ4からJクレジット等の環境価値の売り気配値を取得し、決済金額取得部211は、乗車料金に売り気配値を加算して決済金額とすることができる。また、オフセット価格取得部213は、外部サーバ4から受信した売り気配値(円/kg)に、上記のようにして算出した二酸化炭素の排出量(kg)を乗じて、オフセットに必要な費用を算出することができる。オフセット処理部216は、自動的に外部サーバ4に対して、排出量分のJ-クレジットなどの環境価値の買い注文を送信し、カーボンオフセットを行うことができる。
==精算フェーズ==
決済処理部215は、乗車料金とオフセット価格との合計額の支払を求めることができる。決済処理部215は、例えば、画面40において、乗車料金401と、オフセット価格402と、その合計額とを表示することができる。
なお、第3の実施形態においても、販売者が所有する環境価値の量及び価格を記憶するようにし、販売者が所有する環境価値の価格を提示することができ、販売者が所有する環境価値を購入者に移転させることによりオフセットを行うようにしてもよい。また、第3の実施形態においても、実施にはオフセットを行わず、排出量の算出と提示にとどまってもよい。
<第4の実施形態>
第2の実施形態では、ECにおける商品配送に係る二酸化炭素排出量のオフセットについて説明し、第3の実施形態では、タクシーによる乗客輸送に係る二酸化炭素排出量のオフセットについて説明したが、その他の商品販売又はサービス提供に関連する二酸化炭素排出量について、顧客にオフセットのためのクレジットを提示することができる。以下、オフセット可能なものをリストする。なお、以下の説明において、二酸化炭素は、その他のオフセット可能な環境負荷物質に置き換えることが可能である。
==動画制作/配信==
動画制作又は動画配信に関連する二酸化炭素排出量をオフセットすることもできる。例えば、排出量情報記憶部231には、動画の制作又は配信に必要な単位時間あたりの消費電力量(kwh/h)と、単位電力あたりの二酸化炭素排出量(kg/kwh)とを記憶しておき、排出量取得部212は、「動画の時間×消費電力量×単位電力量あたりの二酸化排出量」により排出量を算出することができる。オフセット受付部214は、動画アップロードの際に動画の制作者又は配信者に対して、オフセットオプションを選択させるようにすることができる。
==旅行パッケージ==
旅行に用いる移動手段が排出する二酸化炭素をオフセットすることもできる。例えば、排出量情報記憶部231には、移動手段別の移動単位距離あたりの二酸化炭素排出量(kg/km)を記憶しておき、排出量取得部212は、旅行パッケージに含まれる移動手段ごとの移動距離を取得し、「移動距離×利用する移動手段ごとの排出量」を合計して旅行パッケージに関する二酸化炭素排出量を算出し、オフセット受付部214は、旅行申し込みの際に旅行者に対してオフセットオプションを選択させるようにすることができる。
==宅配便==
宅配便による配送時に排出される二酸化炭素をオフセットすることもできる。例えば、排出量情報記憶部231には、宅配便の配送に係る単位距離あたりの二酸化炭素排出量(kg/km)を記憶しておき、排出量取得部212は、宅配便の配送ルートを取得して配送ルートの距離を算出し、「移動距離×単位距離当たりの二酸化炭素排出量」により宅配便による配送に係る二酸化炭素排出量を算出することができる。オフセット受付部214は、宅配の申込時に、依頼者に対してオフセットオプション選択させるようにすることができる。
==フリマアプリ==
フリーマーケットやオークションなど、エンドユーザ間で取引される取引物の配送に関する二酸化炭素排出量をオフセットすることもできる。例えば、排出量情報記憶部231には、配送に係る移動単位距離あたりの二酸化炭素排出量(kg/km)を記憶しておき、排出量取得部212は、エンドユーザ間の配送距離を取得し(例えば、配送元の住所と配送先の住所とを取得して、二住所間の直線距離又は道路に沿った配送ルートの距離を求めるようにしてもよい。)、「配送距離(km)×単位距離あたりの二酸化炭素排出量(kg/km)」により、取引物の配送に係る二酸化炭素排出量を算出することができる。なお、配送手段ごとに、配送に係る移動単位距離あたりの二酸化炭素排出量を記憶させるようにしておき、取引時に選択された配送手段に対応する移動単位距離あたりの二酸化炭素排出量を用いて排出量の計算を行うようにしてもよい。オフセット受付部214は、取引時に配送オプションとしてオフセットを行うか否かを選択させるようにすることができる。
==商店から自宅までの商品配送==
エンドユーザがスーパーマーケットや酒屋などの商店において購入した商品を自宅まで配送を依頼した場合に、その配送に係る二酸化炭素排出量をオフセットすることもできる。例えば、排出量情報記憶部231には、配送に係る移動単位距離あたりの二酸化炭素排出量(kg/km)を記憶しておき、排出量取得部212は、商店から配送先(エンドユーザの自宅等)までの直線距離又は道路に沿った配送ルートの距離を求め、「配送距離(km)×単位距離あたりの二酸化炭素排出量(kg/km)」により、商品配送に係る二酸化炭素排出量を算出することができる。オフセット受付部214は、購入者が商品の配送を依頼した時に、配送オプションとしてオフセットを行うか否かを選択させることができる。なお、配送手段が複数存在する場合には、配送手段ごとに、配送に係る移動単位距離あたりの二酸化炭素排出量を記憶させるようにしておき、配送申込時に選択された配送手段に対応する移動単位距離あたりの二酸化炭素排出量を用いて排出量の計算を行うようにしてもよい。
==通勤==
企業が従業員の通勤に関するカーボンオフセットを行うこともできる。例えば、排出量情報記憶部231には、社員の通勤に係る単位移動距離あたりの二酸化炭素排出量(kg/km)を記憶しておき、排出量取得部212は、社員の自宅から会社までの直線距離又は通勤経路の距離を取得し(例えば、人事データベースなどから社員の住所を取得して、地図データに基づいて距離計算し、又は地図サーバから距離を取得することができる。)、「通勤距離(km)×単位移動距離あたりの二酸化炭素排出量(kg/km)」により、社員の通勤に係る二酸化炭素排出量を算出することができる。なお、排出量取得部212は、1カ月の出勤日数を取得して、上記二酸化炭素排出量に出勤日数を乗じて1カ月あたりの通勤に関する二酸化炭素排出量を算出するようにしてもよい。この場合、会社がオフセット費用を負担する場合には、オフセット受付部214は社員にオフセットを行うか否かを問い合わせなくてよい。会社が負担しない場合、オフセット受付部214は、例えば、毎月の給料の支払前に、社員に対して、通勤に係るカーボンオフセットを行うか否かを問い合わせるようにすることもできる。なお、排出量情報記憶部231には、通勤手段(例えば、自動車、バス、電車など)ごとに、単位移動距離あたりの二酸化炭素排出量(kg/km)を記憶しておき、排出量取得部212は、社員ごとに通勤経路で利用される通勤手段を取得し、取得した通勤手段に対応する単位移動距離あたりの二酸化炭素排出量を用いて排出量の計算を行うようにしてもよい。
==ドローンの飛行==
ドローンを飛行させる場合に、ドローンの飛行に関するカーボンオフセットを行うこともできる。例えば、排出量情報記憶部231には、ドローンの飛行に関して、単位飛行距離あたりの二酸化炭素排出量(kg/km)を記憶し、排出量取得部212は、例えば、ドローン本体のフライトコントローラやドローンの飛行制御装置などが取得した飛行ルートに沿った飛行距離を取得して、「飛行距離(km)×単位飛行距離あたりの二酸化炭素排出量(kg/km)」により、ドローンの飛行よる二酸化炭素排出量を計算することができる。あるいは、例えば、排出量情報記憶部231には、ドローンの飛行に関して、単位飛行距離あたりの消費電力(kwh/km)と、単位消費電力あたりの二酸化炭素排出量(kg/kwh)とを記憶し、排出量取得部212は、例えば、ドローン本体のフライトコントローラやドローンの飛行制御装置などが取得した飛行ルートに沿った飛行距離を取得して、「飛行距離(km)×単位飛行距離あたりの消費電力(kwh/km)×単位消費電力あたりの二酸化炭素排出量(kg/kwh)」により、ドローンの飛行よる二酸化炭素排出量を計算するようにしてもよい。オフセット受付部214は、例えば、ドローンのパイロット手配時にオプションメニューとしてカーボンオフセットの要否を選択させるようにすることができる。
==船舶の輸送==
陸送のみでなく、船舶による商品の輸送に関するカーボンオフセットを行うこともできる。例えば、排出量情報記憶部231には、船舶の航行に関して、単位航行距離あたりの二酸化炭素排出量(kg/km)を記憶し、排出量取得部212は、例えば、船舶の航路の長さ(航行距離)を取得して、「航行距離(km)×単位航行距離あたりの二酸化炭素排出量(kg/km)」により、船舶による商品の輸送に関する二酸化炭素排出量を算出することができる。オフセット受付部214は、輸送の手配の際のオプションとして、カーボンオフセットの要否を受け付けるようにすることができる。
==飛行機の移動==
タクシー等に限らず、飛行機による乗客の輸送サービスに関するカーボンオフセットを行うこともできる。例えば、排出量情報記憶部231には、飛行機の単位飛行距離あたりの二酸化炭素排出量(kg/km)を記憶し、排出量取得部212は、例えば、飛行機の航路の長さ(飛行距離)を取得して、「飛行距離(km)×単位飛行距離あたりの二酸化炭素排出量(kg/km)」により飛行機の飛行による二酸化炭素排出量を算出することができる。オフセット受付部214は、例えば、航空券の購入時の価格に上乗せするオプションとして、旅行者に対して、カーボンオフセットの要否を選択させるようにすることができる。
==計算機の利用==
金融サービスや情報サービス等のサービス提供に用いられるコンピュータの利用に関するカーボンオフセットを行うこともできる。例えば、排出量情報記憶部231には、単位消費電力量あたりの二酸化炭素排出量(kg/kwh)を記憶しておき、排出量取得部212は、例えば、金融サービスや情報サービスなどのサービス提供に用いられたコンピュータの消費電力量(kwh)を取得し、「消費電力量(kwh)×単位消費電力量あたりの二酸化炭素排出量(kg/kwh)」により、サービス提供に用いられたコンピュータの利用に係る二酸化炭素排出量を算出することができる。オフセット受付部214は、上述した実施形態と同様に、サービスを提供する際(決済時)にオプションメニューとしてカーボンオフセットの要否を受け付けるようにすることができる。
==クラウドの利用==
クラウド(ストレージ、コンピューティングなど)の利用に関するカーボンオフセットを行うこともできる。例えば、排出量情報記憶部231には、クラウドコンピューティングに係るリソースの単位利用時間あたりの消費電力量(コンピュータによる消費電力量のみでなく、空調等による消費電力量を加算するようにしてもよい。kwh/h)及び単位消費電力量あたりの二酸化炭素排出量(kg/kwh)を記憶しておき、排出量取得部212は、クラウドコンピューティングの利用時間(h)を取得して、「利用時間(h)×単位利用時間あたりの消費電力量(kwh/h)×単位消費電力量あたりの二酸化炭素排出量(kg/kwh)」により、クラウドコンピューティングの利用に関する二酸化炭素排出量を算出することができる。オフセット受付部214は、上述した実施形態と同様に、サービスを提供する際(決済時)にオプションメニューとしてカーボンオフセットの要否を選択させるようにすることができる。
==遊園地等の施設利用==
遊園地のアトラクションなどの施設稼働に関するカーボンオフセットを行うこともできる。例えば、排出量情報記憶部231には、設備ごとに設備の所定期間(例えば1日や1ヶ月等)又は1回の利用にかかる消費電力量(kwh)と、単位消費電力量あたりの二酸化炭素排出量(kg/kwh)とを記憶しておき、排出量取得部212は、例えば、「消費電力量(kwh)×単位消費電力量あたりの二酸化炭素排出量(kg/kwh)」により、当該設備の利用に係る二酸化炭素排出量を算出することができる。オフセット受付部214は、例えば、遊園地のチケット購入時など、施設の利用に関する決済時に、カーボンオフセットの要否を選択させるようにすることができる。
==スポーツジムの利用==
スポーツジムでの機器の利用に関するカーボンオフセットを行うこともできる。例えば、排出量情報記憶部231には、機器ごとに、単位利用時間あたりの消費電力量や空調による消費電力量(kwh/h)と、単位消費電力量あたりの二酸化炭素排出量(kg/kwh)を記憶しておき、排出量取得部212は、スポーツジムの利用時間(h)を取得し、「利用時間(h)×単位利用時間あたりの消費電力量(kwh/h)×単位消費電力量あたりの二酸化炭素排出量(kg/kwh)」により、スポーツジムの利用による二酸化炭素排出量を算出することができる。オフセット受付部212は、スポートジムへの入会時のオプションとして、カーボンオフセットの要否を選択させるようにすることができる。
==コンサート参加・スポーツ観戦==
コンサートへの参加やスポーツ観戦に関するカーボンオフセットを行うこともできる。例えば、排出量情報記憶部231には、コンサートやスポーツの試合の実施により排出される総二酸化炭素排出量を記憶しておき、排出量取得部212は、コンサートやスポーツの試合観戦への参加人数で総二酸化炭素排出量を割って、参加者1人あたりの二酸化炭素排出量を算出することができる。オフセット受付部212は、例えば、チケットの購入時のオプションとして、カーボンオフセットの要否を選択させるようにすることができる。
==eスポーツ==
eスポーツの実施に関するカーボンオフセットを行うこともできる。例えば、排出量情報記憶部231には、eスポーツの運営(空調、照明、機器の動作など)にかかる総二酸化炭素排出量を記憶しておき、排出量取得部212は、例えば、eスポーツへの参加者(参戦者及び/又は観戦者)の人数で総二酸化炭素排出量を割って、参加者1人あたりの二酸化炭素排出量を算出することができる。オフセット受付部212は、参戦者に対しては参戦の申込時に、観戦者に対してはチケットの販売時に、オプションとしてカーボンオフセットの要否を選択させるようにすることができる。
==学校の授業==
学校の授業にかかったカーボンオフセットを行うこともできる。例えば、排出量情報記憶部231には、学校の授業の実施(空調、照明・機器などの電気利用)にかかる総二酸化炭素排出量を記憶しておき、排出量取得部212は、例えば、学校の授業に参加する生徒の人数で総二酸化炭素排出量を割って、生徒1人あたりの二酸化炭素排出量を算出することができる。この場合、学校がオフセット費用を負担する場合には、オフセット受付部214は生徒にオフセットを行うか否かを問い合わせなくてよい。学校が負担しない場合、オフセット受付部214は、生徒に対し、生徒の入学時又は受講申込時に、オプションとしてカーボンオフセットの要否を選択させるようにすることができる。
==ホテルの宿泊==
ホテルの宿泊に関するカーボンオフセットを行うこともできる。例えば、排出量取得部212は、単位時間当たりに宿泊した部屋から排出される二酸化炭素排出量(空調や電気の利用により排出される二酸化炭素量)に、宿泊時間(日数)を乗じることにより、ホテルの宿泊にかかる二酸化炭素排出量を算出することができる。オフセット受付部214は、例えば、宿泊者に対して、宿泊の申し込みの時にオプションとしてカーボンオフセットの要否を選択させるようにすることができる。
==貸倉庫==
貸倉庫の利用に関するカーボンオフセットを行うこともできる。例えば、排出量取得部212は、単位時間・面積当たりの二酸化炭素排出量(空調や電気の利用により排出される二酸化炭素排出量)に、利用した貸倉庫の面積及び利用時間(保管時間)を乗じて、貸倉庫の利用に関する二酸化炭素排出量を算出することができる。オフセット受付部214は、貸倉庫の利用申し込みの時に、利用者に対してオプションとして、カーボンオフセットの要否を選択させるようにすることができる。
==キャンプ==
キャンプに関するカーボンオフセットを行うこともできる。例えば、排出量情報記憶部231には、キャンプ時に排出される標準的な二酸化炭素排出量(例えば、たき火や炭火などにより排出される二酸化炭素量)を記憶しておき、排出量取得部212は、この二酸化炭素排出量を読み出すようにすることができる。オフセット受付部214は、キャンプを行う者に対して、キャンプの申込時に、オプションとしてカーボンオフセットの要否を選択させるようにすることができる。
==映画==
映画の鑑賞に関するカーボンオフセットを行うこともできる。例えば、排出量情報記憶部231には、映画の上映(映画館の運営)にかかる総二酸化炭素排出量(空調、照明、映写機器などの電気利用による二酸化炭素排出量)を記憶しておき、排出量取得部212は、総二酸化炭素排出量を映画の鑑賞人数で割って、鑑賞者1人あたりの二酸化炭素排出量を算出することができる。オフセット受付部214は、映画鑑賞の申込時(チケットの販売時)に、オプションとしてカーボンオフセットの要否を選択させるようにすることができる。
==ガスの利用==
家庭で利用したガスに関するカーボンオフセットを行うこともできる。例えば、排出量情報記憶部231には、単位量当たりのガスの製造にかかる二酸化炭素排出量(kg/t)又は単位量当たりのガスの利用により排出される二酸化炭素排出量(kg/t)を記憶しておき、排出量取得部212は、家庭におけるガスの使用量(t)を取得して、「使用量(t)×ガスの製造にかかる二酸化炭素排出量(kg/t)」又は「使用量(t)×ガスの利用により排出される二酸化炭素排出量(kg/t)」により家庭で利用したガスに関する二酸化炭素排出量を算出することができる。オフセット受付部214は、ガスの供給契約の申し込み時に、オプションとしてカーボンオフセットの要否を選択させるようにすることができる。
==上下水道の利用==
家庭で利用した上下水道に関するカーボンオフセットを行うこともできる。例えば、排出量情報記憶部231には、単位量当たりの水(t)の浄化にかかる二酸化炭素排出量(kg/t)を記憶しておき、排出量取得部212は、家庭で使用した水の量(t)を取得し、「利用量(t)×浄化にかかる二酸化炭素排出量(kg/t)」により、上下水道の利用に関する二酸化炭素排出量を算出することができる。オフセット受付部214は、上下水道の供給契約の申し込み時に、オプションとしてカーボンオフセットの要否を選択させるようにすることができる。
==通信の利用==
家庭で利用した通信(電話、インターネット回線等)に関するカーボンオフセットを行うこともできる。例えば、排出量情報記憶部231には、単位通信量あたりの二酸化炭素排出量(kg/byte)を記憶しておき、排出量取得部212は、通信量(byte)を取得し、「通信量(byte)×単位通信量あたりの二酸化炭素排出量(kg/byte)」により、通信に関する二酸化炭素排出量を算出することができる。オフセット受付部214は、通信回線の申込時に、オプションとしてカーボンオフセットの要否を選択させるようにすることができる。
==ゲーム==
ゲームプレイに関するカーボンオフセットを行うこともできる。例えば、排出量情報記憶部231には、ゲームプレイにより発生する単位時間あたりの二酸化炭素排出量(kg/h)を記憶しておき、排出量取得部212は、ゲームのプレイ時間を取得して、「プレイ時間(h)×単位時間あたりの二酸化炭素排出量(kg/h)」により、ゲームプレイに係る二酸化炭素排出量を算出することができる。なお、排出量取得部212は、例えば、ゲーム制作にかかった所与の二酸化炭素排出量を、ゲームのプレイヤーの数で割って、排出量を算出するようにしてもよい。オフセット受付部214は、ゲームの購入時や、オンラインゲームへの参加時、プレイ開始時、プレイ終了時などに、カーボンオフセットの要否を選択させるようにすることができる。
==プリンタによる印刷==
プリンタでの印刷に関するカーボンオフセットを行うこともできる。例えば、排出量取得部212は、1枚当たりの印刷にかかる二酸化炭素排出量(紙やインクの製造時に排出される二酸化炭素量)に印刷枚数を乗じて、印刷に関する二酸化炭素排出量を算出することができる。オフセット受付部214は、プリンタの利用時に利用者に対してカーボンオフセットの要否を選択させるようにすることができる。
==ゴミ捨て==
ゴミ捨てに関連するカーボンオフセットを行うこともできる。例えば、排出量情報記憶部231には、物の種類毎に二酸化炭素の排出量を記憶するようにし、排出量取得部212は、ゴミとして捨てた物の種類と個数とを特定し、特定した種類に対応する二酸化炭素排出量に個数を乗じて、ゴミ捨てに関する二酸化炭素排出量を算出することができる。当該二酸化炭素排出量のオフセットのための環境価値の価格は、住居の管理費や指定ゴミ袋の販売価格に上乗せするようにすることができる。
==商品の製造==
商品の配送ではなく、商品の製造時に排出される二酸化炭素をオフセットするようにしてもよい。この場合、ECサイトであっても、コンビニエンスストアやスーパーマーケット、百貨店、洋服店などの商店であっても、商品ごとに、1個の製造にかかる二酸化炭素排出量を排出量情報記憶部231に記憶しておき、排出量取得部212は、販売された商品に対応する二酸化炭素排出量に、販売された商品の個数を乗じて、二酸化炭素排出量を算出することができる。
==本・雑誌==
本や雑誌の製造に関するカーボンオフセットを行うこともできる。例えば、排出量情報記憶部231には、本や雑誌ごとに、1冊あたりの製造時に排出された二酸化炭素の量を記憶しておき、排出量取得部212は、販売された本や雑誌に対応する二酸化炭素排出量を読み出すことができる。オフセット受付部214は、上述した第1乃至第3の実施形態と同様に、本や雑誌の購入時(決済時)に、カーボンオフセットの要否を選択させることができる。
==メガネ、オーダーメイドスーツ等==
同様に、メガネやオーダーメイドスーツなどの商品の製造に関するカーボンオフセットを行うこともできる。この場合にも、例えば、排出量情報記憶部231には、メガネやスーツの製造にかかる二酸化炭素排出量を記憶しておき、排出量取得部212は、販売されたメガネやスーツの数に、その製造にかかる二酸化炭素排出量を乗じて二酸化炭素排出量を算出することができる。オフセット受付部214は、上述した第1乃至第3の実施形態と同様に、メガネやスーツの購入時(決済時)に、カーボンオフセットの要否を選択させることができる。
==飲食==
コーヒーショップやレストランなどの飲食店での飲食物に関するカーボンオフセットを行うこともできる。例えば、排出量情報記憶部231には、コーヒーや料理などの商品ごとに、1つの当該商品の作成時に排出される二酸化炭素排出量を記憶しておき、排出量取得部212は、提供されたコーヒーや食事等に対応する二酸化炭素排出量を取得して合計することができる。オフセット受付部214は、上述した第1乃至第3の実施形態と同様に、飲食物の会計(決済)時に、カーボンオフセットの要否を選択させることができる。
==レンタカー==
レンタカーの利用に関するカーボンオフセットを行うこともできる。タクシーに関する第2の実施形態と同様にして、排出量取得部212は、走行距離(km)に、単位走行距離あたりの二酸化炭素排出量を乗じて、レンタカーの利用に係る二酸化炭素排出量を算出することができる。オフセット受付部214は、レンタカーのレンタル時に、オプションとしてカーボンオフセットの要否を選択させることができる。
<第5の実施形態>
図7は、第5の実施形態に係るシステムの概要を示す図である。第5の実施形態では、販売システム2’により販売される商品又はサービスに係る排出量を管理する排出量管理システム5を備える。
排出量管理システム5のハードウェア構成は、図2に示した販売システム2の構成と同様とすることができる。図8は、販売システム2’及び排出量管理システム5のソフトウェア構成例を示す図である。
販売システム2’は、上述した販売システム2から排出量取得部212、オフセット価格取得部213、オフセット受付部214、オフセット処理部216、排出量情報記憶部231を省略し、活動量送信部217を備えるようにする。
活動量送信部217は、販売者が販売した商品又はサービスに係る活動量を排出量管理システムに送信する。活動量送信部217は、例えば、商品又はサービスを示す情報と活動量とを排出量管理システム5に送信することができる。活動量は、例えば、販売した商品又はサービスの個数又は回数、運送サービスなどにおける運送距離や運送重量、運送距離×重量(トンキロ)などとすることができる。また、活動量は、例えば、決済金額であってよい。
排出量管理システム5は、排出係数記憶部531と、変換係数記憶部532と、排出量記憶部533と、活動量取得部511と、排出量算出部512と、排出量出力部513と、を備える。
排出係数記憶部531は、商品又はサービスを示す情報に対応付けて、当該商品又はサービスに関する環境負荷物質の排出量を算出するための排出係数を記憶する。排出係数は、例えば、1商品当たりの排出量、1トンキロ当たりの排出量などとすることができる。排出係数は、例えば、環境省などにより提供されるもの(二次データ)であってもよいし、商品又はサービスの提供者が計算したもの(一次データ)であってもよい。
変換係数記憶部532は、活動量に係る第1の単位を、排出係数による計算に用いる第2の単位に変換する変換係数を記憶する。例えば、燃料の使用量(kl)当たりの排出量を示す排出係数(t/kl)である場合に、活動量が燃料の販売金額(円)である場合、kl当たりの単価(円/kl)の逆数(kl/円)を変換係数として変換係数記憶部532に記憶しておくことができる。変換係数記憶部532は、販売者(販売システム2’)を特定する情報と、商品又はサービスを特定する情報とに対応付けて変換係数を記憶することができる。また、変換係数記憶部532は、販売者(販売システム2’)を特定する情報と、商品又はサービスを特定する情報と、活動量の単位とに対応付けて変換係数を記憶するようにしてもよい。
排出量記憶部533は、計算された排出量を記憶する。排出量記憶部533は、商品又はサービスを示す情報と、商品又はサービスの購入者を示す情報と、購入日とに対応付けて、計算された排出量を記憶することができる。
活動量取得部511は、商品又はサービスに係る活動量を取得する。活動量取得部511は、商品又はサービスの購入時に、活動量を取得する。活動量取得部511は、商品又はサービスを販売した販売システム2’から活動量を取得することができる。活動量取得部511は、商品又はサービスの決済金額を活動量として取得することができ、商品又はサービスに係る決済を行う決済システムが決済の完了時に送信する決済金額を受信することができる。販売システム2’から取得される活動量の単位(例えば「円」)が事前に設定されていない場合に、活動量取得部511は、活動量とともに単位を取得するようにしてもよい。
排出量算出部512は、活動量と排出係数に基づいて排出量を計算する。排出量算出部512は、活動量に、対応する排出係数を乗じて排出量を算出することができる。排出量算出部512は、取得した第1の活動量の単位(決済金額の場合には例えば「円」)と、排出係数の分母の単位とが異なる場合には、変換係数記憶部532に記憶されている、活動量に係る販売システム2’及び商品又はサービスに対応する変換係数を読み出し、読み出した変換係数を第1の活動量に乗じて、排出係数の分母の単位で表現した第2の活動量を計算することができる。排出量算出部512は、取得した第1の活動量(又は変換した第2の活動量)に排出係数を乗じて排出量を算出することができる。
排出量出力部513は、排出量記憶部533に記憶されている排出量を出力する。排出量出力部513は、排出量を集計して出力することができる。例えば、排出量出力部513は、GHGプロトコルのスコープ1ないし3ごとに集計し、またスコープ3のカテゴリごとに集計して出力することができる。どの商品又はサービスがどのスコープ及び/又はカテゴリに対応するかを記憶するカテゴリ情報記憶部を設けるようにし、排出量出力部513は、カテゴリ情報記憶部を参照して、商品又はサービスに対応するスコープ及び/又はカテゴリに対応するかを取得し、取得したスコープ及び/又はカテゴリごとに排出量を集計(例えば合計)した値を出力することができる。
<第6の実施形態>
図9は、第6の実施形態に係るシステムの概要を示す図である。第6の実施形態では、主に企業間での商取引を想定し、販売者に係る販売システム2に加えて、購入者に係る購入システム6を含む。第6の実施形態では、排出量の計算は、購入システム6において行い、販売システム2では排出量の計算は行わなくてもよい。なお、販売システム2において排出量を計算するようにしてもよい。
購入システム6のハードウェア構成は、図2に示した販売システム2の構成と同様とすることができる。図10は、購入システム6のソフトウェア構成例を示す図である。購入システム6は、第5の実施形態の排出量管理システム5と同様に、排出係数記憶部531と、変換係数記憶部532と、排出量記憶部533と、活動量取得部511と、排出量算出部512と、排出量出力部513と、を備え、さらに、購入処理部611、オフセット量決定部612、及びオフセットリクエスト送信部613を備える。
購入処理部611は、商品又はサービスの購入に係る処理を行う。商品又はサービスの購入処理は、一般的な商取引に係る購入処理を再証することができ、ここでは詳細を省略するが、例えば、注文情報を販売システム2に送信したり、納入されたデータを管理したり、検収データを販売システム2に送信したり、支払に係る決済処理を行ったりすることができる。
オフセット量決定部612は、購入者が購入した商品又はサービスに関して、算出された排出量に応じてオフセットするべき排出量(以下、オフセット量という。)を決定する。オフセット量決定部612は、例えば、計算された排出量の全量をオフセット量としてもよいし、計算された排出量に応じて、排出量未満のオフセット量を決定してもよい。例えば、購入システム6は、商品又はサービスの提供者ごとにオフセット量を決定するためのオフセット係数(例えば、0.1など)を記憶するオフセット係数記憶部を備えるようにし、オフセット量決定部612は、商品又はサービスの提供者に対応するオフセット係数を排出量に乗じることによりオフセット量を計算することができる。また、例えば、購入システム6は、購入者における環境負荷物質の削減量の目標値を記憶する目標値記憶部を備えるようにし、所定期間におけるオフセット量の累積値が当該目標値に達するまでオフセット量を算出し、累積値が目標値を超えた場合には、オフセット量を0と計算するようにしてもよい。
オフセットリクエスト送信部613は、オフセット処理を行うように指示するリクエスト(以下、オフセットリクエストという。)を、商品又はサービスを提供する提供者に送信する。本実施形態では、オフセットリクエスト送信部613は、販売システム2にオフセットリクエストを送信する。オフセットリクエスト送信部613は、オフセット量決定部612が決定したオフセット量をオフセットリクエストに指定して送信することができる。
販売システム2のオフセット受付部214は、当該オフセットリクエストに応じてオフセット処理部216によりオフセット処理を行わせることができる。また、販売システム2の決済処理部215は、オフセット量のオフセット価格を販売価格に加算して決済を行うことができる。なお、第6の実施形態において決済処理部215は、例えば、会計システムに売掛金を加算する処理や、請求書を発行する処理などを決済処理とすることができる。
なお、オフセット量決定部612は、オフセット量としてオフセットするべき金額(以下、オフセット金額という。)を決定するようにしてもよい。この場合、販売システム2では、オフセットリクエストに指定されたオフセット金額分の環境価値を購入することによりオフセット処理を行うことができる。
このようにして、第6の実施形態では、商品又はサービスの購入者側が、購入した商品又はサービスに係る活動量に応じて排出量を計算し、また排出量に応じたオフセット量を販売者にオフセットさせるようにすることができる。これにより、購入者のサプライチェーンにおけるスコープ3の排出量を低減するように調整することができる。
<第7の実施形態>
第7の実施形態に係るシステムは、第6の実施形態と同様に購入システム6を備える。第7の実施形態では、オフセット処理を購入システム6において行う。なお、販売システム2におけるオフセット処理と、購入システム6におけるオフセット処理との両方を行うようにしてもよい。第7の実施形態では、購入システム6は、オフセット処理部216を備えることができる。購入システム6はオフセット価格取得部213を備えてもよい。
第7の実施形態では、購入システム6の排出量算出部512は、販売システム2から購入した商品又はサービスに関して、スコープ3に係る第1の排出量と、スコープ1(又はスコープ2)に係る第2の排出量とを計算し、オフセット量決定部612は、第1及び第2のオフセット量を決定することができる。オフセットリクエスト送信部613は、スコープ3に係る第2のオフセット量を販売システム2に送信し、販売システム2のオフセット処理部216は、第2のオフセット量に係るオフセット処理を行う。一方で、購入システム6が備えるオフセット処理部216は、第1のオフセット量に係るオフセット処理を行うことができる。
このようにして、第7の実施形態では、商品又はサービスの購入者が、スコープ1に係る排出量に応じたオフセット量を自身がオフセット処理するとともに、当該商品又はサービスの提供者に対して、スコープ3に係る排出量に応じてオフセット量をオフセット処理させるようにすることができる。
以上、本実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物も含まれる。
例えば、本実施形態では、購入者は一般消費者であることが想起されうるが、一般消費者に限らず、企業等の法人であってもよい。また逆に、販売者は企業等の法人であることが想起されうるが、企業等の法人に限らず、個人による販売であってもよい。
<開示事項>
なお、本開示には、以下のような構成も含まれる。
[項目1]
商品又はサービスに対応付けて前記商品又はサービスに関する環境負荷物質の排出量を算出するための排出係数を記憶する排出係数記憶部と、
前記商品又はサービスの購入時に、前記商品又はサービスに係る活動量を取得する活動量取得部と、
前記排出係数記憶部を参照して、購入した前記商品又はサービスに対応する前記排出係数及び取得した前記活動量に基づいて前記排出量を算出する排出量算出部と、
前記排出量を記憶する排出量記憶部と、
を備えることを特徴とする排出量管理システム。
[項目2]
項目1に記載の排出量管理システムであって、
前記活動量取得部は、前記商品又はサービスの決済金額を前記活動量として取得すること、
を特徴とする排出量管理システム。
[項目3]
項目2に記載の排出量管理システムであって、
前記活動量取得部は、前記商品又はサービスに係る決済を行う決済システムが前記決済の完了時に送信する前記決済金額を受信すること、
を特徴とする排出量管理システム。
[項目4]
項目1に記載の排出量管理システムであって、
前記活動量に係る第1の単位を、前記排出係数による計算に用いる第2の単位に変換する変換係数を記憶する変換係数記憶部を備え、
前記排出量算出部は、取得した第1の前記活動量と前記変換係数とに基づいて前記第2の単位で表した第2の前記活動量を算出し、前記第2の活動量と前記排出係数とに基づいて前記排出量を算出すること、
を特徴とする排出量管理システム。
[項目5]
項目1に記載の排出量管理システムであって、
前記排出量に応じたオフセット処理を行うように指示するリクエストを、前記商品又はサービスを提供する提供者の情報処理装置に送信するオフセットリクエスト送信部を備えること、
を特徴とする排出量管理システム。
[項目6]
項目5に記載の排出量管理システムであって、
算出した前記排出量に応じてオフセットするべき排出量であるオフセット量を決定するオフセット量決定部を備え、
前記オフセットリクエスト送信部は、前記オフセット量を指定して前記情報処理装置に送信すること、
を特徴とする排出量管理システム。
[項目7]
項目6に記載の排出量管理システムであって、
前記排出量算出部は、前記商品又はサービスに関して、GHGプロトコルのスコープ1に係る第1の排出量と、スコープ3に係る第2の排出量と計算し、
前記オフセット量決定部は、前記第1の排出量に応じて第1のオフセット量を決定し、前記第2の排出量に応じて第2のオフセット量を決定し、
前記オフセットリクエスト送信部は、前記第2のオフセット量を指定して前記情報処理装置に送信し、
前記第1のオフセット量に係るオフセット処理を行うオフセット処理部を備えること、
を特徴とする排出量管理システム。
[項目8]
項目1に記載の排出量管理システムであって、
前記排出量に応じたオフセット処理を行うオフセット処理部を備えること、
を特徴とする排出量管理システム。
[項目9]
商品又はサービスに対応付けて前記商品又はサービスに関する環境負荷物質の排出量を算出するための排出係数を記憶部に記憶するステップと、
前記商品又はサービスの購入時に、前記商品又はサービスに係る活動量を取得するステップと、
前記記憶部を参照して、購入した前記商品又はサービスに対応する前記排出係数及び取得した前記活動量に基づいて前記排出量を算出するステップと、
前記排出量を記憶するステップと、
をコンピュータが実行することを特徴とする排出量管理方法。
[項目10]
商品又はサービスに対応付けて前記商品又はサービスに関する環境負荷物質の排出量を算出するための排出係数を記憶部に記憶するステップと、
前記商品又はサービスの購入時に、前記商品又はサービスに係る活動量を取得するステップと、
前記記憶部を参照して、購入した前記商品又はサービスに対応する前記排出係数及び取得した前記活動量に基づいて前記排出量を算出するステップと、
前記排出量を記憶するステップと、
をコンピュータに実行させるためのプログラム。
2 販売システム
4 外部サーバ
211 決済金額取得部
212 排出量取得部
213 オフセット価格取得部
214 オフセット受付部
215 決済処理部
216 オフセット処理部
231 排出量情報記憶部

Claims (9)

  1. 商品又はサービスに対応付けて前記商品又はサービスに関する環境負荷物質の排出量を算出するための排出係数を記憶する排出係数記憶部と、
    前記商品又はサービスの購入時に、前記商品又はサービスに係る活動量を取得する活動量取得部と、
    購入した前記商品又はサービスに対応する前記排出係数及び取得した前記活動量に基づいて前記排出量を算出する排出量算出部と、
    前記排出量を記憶する排出量記憶部と、
    前記排出量に応じたオフセット処理を行うように指示するリクエストを、前記商品又はサービスを提供する提供者の情報処理装置に送信するオフセットリクエスト送信部と、
    を備えることを特徴とする排出量管理システム。
  2. 請求項1に記載の排出量管理システムであって、
    前記活動量取得部は、前記商品又はサービスの決済金額を前記活動量として取得すること、
    を特徴とする排出量管理システム。
  3. 請求項2に記載の排出量管理システムであって、
    前記活動量取得部は、前記商品又はサービスに係る決済を行う決済システムが前記決済の完了時に送信する前記決済金額を受信すること、
    を特徴とする排出量管理システム。
  4. 請求項1に記載の排出量管理システムであって、
    前記活動量に係る第1の単位を、前記排出係数による計算に用いる第2の単位に変換する変換係数を記憶する変換係数記憶部を備え、
    前記排出量算出部は、取得した第1の前記活動量と前記変換係数とに基づいて前記第2の単位で表した第2の前記活動量を算出し、前記第2の活動量と前記排出係数とに基づいて前記排出量を算出すること、
    を特徴とする排出量管理システム。
  5. 請求項に記載の排出量管理システムであって、
    算出した前記排出量に応じてオフセットするべき排出量であるオフセット量を決定するオフセット量決定部を備え、
    前記オフセットリクエスト送信部は、前記オフセット量を指定して前記情報処理装置に送信すること、
    を特徴とする排出量管理システム。
  6. 請求項に記載の排出量管理システムであって、
    前記排出量算出部は、前記商品又はサービスに関して、GHGプロトコルのスコープ1に係る第1の排出量と、スコープ3に係る第2の排出量と計算し、
    前記オフセット量決定部は、前記第1の排出量に応じて第1のオフセット量を決定し、前記第2の排出量に応じて第2のオフセット量を決定し、
    前記オフセットリクエスト送信部は、前記第2のオフセット量を指定して前記情報処理装置に送信し、
    前記第1のオフセット量に係るオフセット処理を行うオフセット処理部を備えること、
    を特徴とする排出量管理システム。
  7. 請求項1に記載の排出量管理システムであって、
    前記排出量に応じたオフセット処理を行うオフセット処理部を備えること、
    を特徴とする排出量管理システム。
  8. 商品又はサービスに対応付けて前記商品又はサービスに関する環境負荷物質の排出量を算出するための排出係数を記憶部に記憶するステップと、
    前記商品又はサービスの購入時に、前記商品又はサービスに係る活動量を取得するステップと、
    購入した前記商品又はサービスに対応する前記排出係数及び取得した前記活動量に基づいて前記排出量を算出するステップと、
    前記排出量を記憶するステップと、
    前記排出量に応じたオフセット処理を行うように指示するリクエストを、前記商品又はサービスを提供する提供者の情報処理装置に送信するステップと、
    をコンピュータが実行することを特徴とする排出量管理方法。
  9. 商品又はサービスに対応付けて前記商品又はサービスに関する環境負荷物質の排出量を算出するための排出係数を記憶部に記憶するステップと、
    前記商品又はサービスの購入時に、前記商品又はサービスに係る活動量を取得するステップと、
    購入した前記商品又はサービスに対応する前記排出係数及び取得した前記活動量に基づいて前記排出量を算出するステップと、
    前記排出量を記憶するステップと、
    前記排出量に応じたオフセット処理を行うように指示するリクエストを、前記商品又はサービスを提供する提供者の情報処理装置に送信するステップと、
    をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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