JP7456106B2 - 信号処理装置、信号処理方法および信号処理システム - Google Patents

信号処理装置、信号処理方法および信号処理システム Download PDF

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Description

本開示は、信号処理装置、信号処理方法および信号処理システムに関する。
音場における音声の波面を複数のマイクロホンで収音し、得られた収音信号に基づいて音場を再現する音場再現手法として、波面合成技術が知られている(例えば、下記特許文献1参照)。
特開2016-100613
一般にこの分野では、音声信号の低域成分が極力損なわれることなく音声信号が再生され、且つ、音声信号の再生(出力)に関して様々な設定を行うことが可能とされることが望まれる。
本開示は、音場全体で低域成分が失われることを極力抑制しつつ、音声信号の再生(出力)に関して様々な設定を行うことが可能とされる信号処理装置、信号処理方法および信号処理システムを提供することを目的の一つとする。
本開示は、例えば、
複数の音源データの少なくとも一部に対して波面合成処理を行う音声信号処理部と、
前記音声信号処理部から出力されるNチャンネルの音声信号に低域をカットする処理を施すフィルタ処理部と、
前記フィルタ処理部から出力されるNチャンネルの音声信号を第1スピーカー装置に出力する第1出力部と、
前記音声信号処理部から出力されるNチャンネルの音声信号をミックスするミックス処理部と、
前記ミックス処理部から出力される音声信号をウーハーとして用いられる第2スピーカー装置に出力する第2出力部と
を有し、
前記第2スピーカー装置の出力に関する設定として、前記複数の音源データを前記第2スピーカー装置から再生するか否かの設定が、音源データ毎に可能とされている
信号処理装置である。
本開示は、例えば、
音声信号処理部が、複数の音源データの少なくとも一部に対して波面合成処理を行い、
フィルタ処理部が、前記音声信号処理部から出力されるNチャンネルの音声信号に低域をカットする処理を施し、
第1出力部が、前記フィルタ処理部から出力されるNチャンネルの音声信号を第1スピーカー装置に出力し、
ミックス処理部が、前記音声信号処理部から出力されるNチャンネルの音声信号をミックスし、
第2出力部が、前記ミックス処理部から出力される音声信号をウーハーとして用いられる第2スピーカー装置に出力し、
前記第2スピーカー装置の出力に関する設定として、前記複数の音源データを前記第2スピーカー装置から再生するか否かの設定が、音源データ毎に可能とされている
信号処理方法である。
本開示は、例えば、
第1スピーカー装置と、
第2スピーカー装置と、
前記第1スピーカー装置および前記第2スピーカー装置が接続される信号処理装置と
を有し、
前記信号処理装置は、
複数の音源データの少なくとも一部に対して波面合成処理を行う音声信号処理部と、
前記音声信号処理部から出力されるNチャンネルの音声信号に低域をカットする処理を施すフィルタ処理部と、
前記フィルタ処理部から出力されるNチャンネルの音声信号を第1スピーカー装置に出力する第1出力部と、
前記音声信号処理部から出力されるNチャンネルの音声信号をミックスするミックス処理部と、
前記ミックス処理部から出力される音声信号をウーハーとして用いられる第2スピーカー装置に出力する第2出力部と
を有し、
前記第2スピーカー装置の出力に関する設定として、前記複数の音源データを前記第2スピーカー装置から再生するか否かの設定が、音源データ毎に可能とされている
信号処理システムである。
図1Aおよび図1Bは、波面合成技術の一例を説明する際に参照される図である。 図2は、本開示の一実施形態に係る信号処理システムの構成例を説明する際に参照される図である。 図3は、信号処理システムの他の構成例を説明する際に参照される図である。 図4は、本開示の一実施形態に係る信号処理部の構成例を説明する際に参照される図である。 図5は、本開示の一実施形態に係るフィルタ処理部が有するフィルタの特性を示す図である。 図6は、本開示の一実施形態に係るミックス処理部で行われる処理の具体例を説明する際に参照される図である。 図7は、本開示の一実施形態に係るミックス処理部で行われる処理の具体例を説明する際に参照される図である。 図8は、設定情報を設定する際に使用されるGUIの一例を説明する際に参照される図である。 図9は、設定情報を設定する際に使用されるGUIの一例を説明する際に参照される図である。 図10は、設定情報を設定する際に使用されるGUIの一例を説明する際に参照される図である。 図11は、設定情報を設定する際に使用されるGUIの一例を説明する際に参照される図である。 図12A~図12Cは、設定情報を設定する際に使用されるGUIの一例を説明する際に参照される図である。 図13は、所定の設定情報を設定する際の処理の流れを示すフローチャートである。 図14は、変形例を説明するための図である。
以下、本開示の実施形態等について図面を参照しながら説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
<波面合成技術について>
<一実施形態>
<変形例>
以下に説明する実施形態等は本開示の好適な具体例であり、本開示の内容がこれらの実施形態等に限定されるものではない。
<波面合成技術について>
始めに、本技術の理解を容易とするために、波面合成技術と称される音響技術について説明する。近年、多チャンネルのスピーカーから構成されるスピーカーアレイを用いて、新たな音響体験を可能にする波面合成技術が注目されている。係る波面合成技術は、スピーカーアレイの各々のスピーカーの振幅と位相とを制御することにより、空間内の音の波面を物理的に制御する技術(波面合成処理)である。
図1Aおよび図1Bを参照して、波面合成技術を実現する信号処理装置において行われる処理を概略的に説明する。音源データが信号処理装置に入力される。音源メタデータは、音データそのものと、音データの再生位置(位置情報)やゲイン等が記述されたメタデータとを含む。このような音源データは、オブジェクトオーディオとも称され、音源に対応するオブジェクト毎(例えば、楽器や動物毎)に規定されている。音源データが入力された信号処理装置は、再生信号を計算する。信号処理装置は、例えば、音源データに含まれる再生位置とスピーカーアレイの位置とをリアルタイムに比較し、個々のオブジェクトの音データをどのスピーカーから、どれだけの振幅、位相等に基づいて再生するかを計算することで、スピーカーを駆動するためのスピーカー信号を得る。そして、図1Bに示すように、得られたスピーカー信号が、対応するスピーカーから再生される。スピーカーから再生される音により合成音場が形成され、波面合成による音の再生が行われる。
ところで、波面合成処理がなされた音声信号を再生するために多チャンネルのスピーカーが用いられることから、一般に個々のスピーカーの口径は小さくなる(例えば、4cm程度)。スピーカーの口径が小さいことから低域を再生する能力に限界がある。このように口径が小さいスピーカーから低域を含めて音声信号を再生すると、音がでない、若しくは、異音が再生されてしまう虞がある。そこで、予め再生対象の音声信号の低域成分をカットすることが考えられるが、係る方法では異音の発生を防止できるものの、再生音の低域感が欠如してしまう。また、多チャンネルの音声信号の出力に関して様々な設定が可能とされることが好ましい。係る点が考慮されつつ、実施形態の詳細な説明がなされる。
<一実施形態>
図2は、本開示の一実施形態に係る信号処理システム(信号処理システム1)の構成例を説明するための図である。信号処理システム1は、例えば、第1スピーカー装置10と、第2スピーカー装置20と、第1スピーカー装置10および第2スピーカー装置20と有線または無線で接続可能とされる信号処理装置30とを有している。図2では、第1スピーカー装置10および第2スピーカー装置20が信号処理装置30に有線(ケーブル)で接続された状態が示されている。
(第1スピーカー装置)
第1スピーカー装置10(アクティブスピーカー等とも称される)は、複数のスピーカーアレイを有している。本実施形態では、第1スピーカー装置10は、16個のスピーカーアレイ(スピーカーアレイSPA1、SPA2・・・SPA16)を有している。なお、個々のスピーカーアレイを区別する必要がない場合には、各スピーカーアレイは、スピーカーアレイSPAと総称される。スピーカーアレイSPAは、例えば8個のスピーカーSPを有している。各スピーカーSPには、チャンネル(ch)番号が割り当てられている。例えば、スピーカーアレイSPA1の8個のスピーカーSPには、1ch~8chのチャンネル番号が割り当てられおり、スピーカーアレイSPA2の8個のスピーカーSPには、9ch~16chのチャンネル番号が割り当てられている。スピーカーアレイSPA3以降が有する各スピーカーSPについても同様にチャンネル番号が割り当てられている。
第1スピーカー装置10によりNチャンネルの音声信号の再生が可能とされている。具体的には、本実施形態では、第1スピーカー装置10により128ch(8×16)の音声信号の再生が可能とされている。128個のスピーカーSPは、例えば、水平方向に延在するバーに支持されている。上述したように、スピーカーSPは比較的口径が小さい(例えば、4cm)スピーカーである。第1スピーカー装置10からは、波面合成処理がなされた音源データに含まれる音データが再生される。
(第2スピーカー装置)
第2スピーカー装置20は、外部スピーカーユニットSPUを有している。図2では、1個の外部スピーカーユニットSPUが示されているが、第2スピーカー装置20が、複数個の外部スピーカーユニットSPUを有していても良い。外部スピーカーユニットSPUの接続数が、第2スピーカー装置20のチャンネル数(Xチャンネル)に対応している。外部スピーカーユニットSPUは、外部スピーカー21と外部スピーカー信号処理部22とを有している。外部スピーカー信号処理部22は、信号処理装置30から供給される音声信号の帯域を所定の周波数以下(例えば、200Hz)以下に制限するフィルタ処理(ローパスフィルタによる処理)や、DA(Digital to Analog)変換処理、増幅処理等を行う。外部スピーカー信号処理部22により処理が施された音声信号が外部スピーカー21から再生される。このように、第2スピーカー装置20はウーハーとして用いられる。
第1スピーカー装置10と第2スピーカー装置20とは、音の放射面が互いに対向するように配置されても良いし、音の放射面が同一方向となるように配置されても良い。第1スピーカー装置10および第2スピーカー装置20が音の放射面が同一方向となるように配置される場合には、音の放射面が同一面となるようにそれぞれのスピーカー装置が配置されても良いし、音の放射面が聴取位置に対して奥行方向にずれた状態でそれぞれのスピーカー装置が配置されても良い。
(信号処理装置)
信号処理装置30は、例えば、入力部31と、信号処理部32と、操作入力部33とを有している。入力部31には、複数の音源データが入力される。入力部31に対しては、半導体メモリや光ディスク等の記録メディアから音源データが供給されても良いし、インターネットや無線LAN(Local Area Network)等のネットワークを介して音源データが供給されても良い。
入力部31に入力される複数の音源データの少なくとも一部は、波面合成処理が行われる波面合成処理対象の音源データである。複数の音源データに、波面合成処理が行わない波面合成処理非対象の音源データが含まれても良い。一般には、波面合成処理対象の音源データとしては、移動を伴うオブジェクトに対応する音源データが挙げられ、波面合成処理非対象の音源データとしては、自然環境音、ノイズや物音等の空間環境音等のBGM(Back Ground Music)の音源データが挙げられる。本実施形態では、説明の便宜を考慮してオブジェクトの音源データを波面合成処理対象の音源データとし、BGM音源の音源データを波面合成処理非対象の音源データとした説明がなされる。
なお、波面合成処理の対象の音源データであるか否か、即ち、波面合成処理の対象/非対象の何れであるかは、例えば、ユーザにより設定される。音源データに含まれる音データの周波数解析結果等に応じて、波面合成処理の対象/非対象の何れであるかが自動で設定されても良い。また、オブジェクトの音源データの中には移動を伴わない、若しくは移動量が小さいオブジェクトの音源データも存在する。このようなオブジェクトの音源データが、波面合成処理非対象の音源データとして設定されても良い。反対に、BGM音源の音源データの中に、波面合成処理対象として設定される音源データがあっても良い。波面合成処理の対象であるかまたは非対象であるかは、例えば、音源データに含まれるメタデータに記述される。
信号処理部32は、入力部31から供給される複数の音源データに対して、所定の信号処理を行う。信号処理部32で行われる処理の詳細については後述される。
操作入力部33は、操作入力を行うための構成を総称したものである。操作入力部33には、ボタン、ダイヤル、レバー等の物理的な構成の他、GUI(Graphical User Interface)を含む。操作入力部33に対する操作により、例えば、設定情報が生成される。設定情報の詳細については後述される。
なお、信号処理システム1の構成については、適宜、変更可能である。例えば、図3に示すように、信号処理システム(信号処理システム1A)が、スピーカーアレイSPAのうち半分のスピーカーアレイSPA1~8に対して音声信号を分配するコントロールユニット40Aと、残りのスピーカーアレイSPA9~16に対して音声信号を分配するコントロールユニット40Bとを有する構成でも良い。それぞれのコントロールユニットが信号処理装置30に接続される。係る構成の場合には、コントロールユニット40A、40Bの動作を同期させる同期制御部45がそれぞれのコントロールユニットに接続される。
[信号処理部の詳細について]
(信号処理部の構成例)
続いて、図4が参照されつつ、信号処理部32についての詳細な説明がなされる。図4に示すように、信号処理部32は、音声信号処理部321を有している。また、信号処理部32は、第1スピーカー装置10に対応する系として、フィルタ処理部322と、第1出力部323とを有している。また、信号処理部32は、第2スピーカー装置20に対応する系として、ミックス処理部324と、第2出力部325とを有している。また、信号処理部32は、設定情報実行部326を有している。
音声信号処理部321に対しては、上述した入力部31を介して音源データが供給される。オブジェクトの音源データは、音データそのものと位置情報等のメタデータとを含む。音データは、モノラル(1ch)の音声データである。音データに対して所定のゲイン調整がなされた後の音データが、当該音データに対応する位置情報と共に、音声信号処理部321に供給される。BGMの音源データは、音データそのものと出力チャンネル情報等のメタデータとを含む。音データは、モノラル(1ch)の音声データである。音データに対して所定のゲイン調整がなされた後の音データが、当該音データに対応する出力チャンネル情報と共に、音声信号処理部321に供給される。
音声信号処理部321は、供給される音源データに所定の音声信号処理を行う。例えば、音声信号処理部321は、複数の音源データの少なくとも一部、具体的には波面合成処理対象の音源データに対しては波面合成処理を行う。具体的には、音声信号処理部321は、個々のスピーカーSPうち音データを再生するスピーカーSPや当該スピーカーSPで再生される音データの振幅、位相等を計算し決定する。このように、音声信号処理部321は、オブジェクトオーディオレンダラーとして機能する。音声信号処理部321は、波面合成処理非対象の音源データに対しては波面合成処理を行わずに出力する。音声信号処理部321による音声信号処理により、第1スピーカー装置10のチャンネル数に対応するNチャンネル(本実施形態では、N=128)の音声信号が生成される。Nチャンネルの音声信号が、フィルタ処理部322およびミックス処理部324のそれぞれに対して出力される。
フィルタ処理部322は、例えば、Nチャンネルの音声信号の低域をカットするハイパスフィルタである。フィルタ処理部322は、例えば1次のIIR(Infinite Impulse Response)フィルタにより構成されている。フィルタ処理部322が、FIR(Finite Impulse Response)フィルタによって構成されても良い。フィルタ処理部322のカットオフ周波数は、例えば100~200Hzの間に設定される。本実施形態では、フィルタ処理部322のカットオフ周波数が200Hzに設定される。図5に、本実施形態に係るフィルタ処理部322が有するフィルタの特性が示されている。フィルタ処理部322によるフィルタ処理が行われることにより、上述したスピーカーSPの再生能力の限界に起因する異音の発生等を防止することができると共に、スピーカーSPを保護することができる。フィルタ処理部322によるフィルタ処理がなされたNチャンネルの音声信号が第1出力部323に供給される。
第1出力部323は、例えば、第1スピーカー装置10と接続される端子である。第1出力部323を介してNチャンネルの音声信号が第1スピーカー装置10に対して出力され、Nチャンネルの音声信号が第1スピーカー装置10により再生される。
音声信号処理部321から出力されたNチャンネルの音声信号がミックス処理部324に供給される。ミックス処理部324で行われる処理の詳細については後述される。ミックス処理部324による処理が行われた音声信号が第2出力部325に供給される。
第2出力部325は、例えば、第2スピーカー装置20と接続される端子である。第2出力部325を介してXチャンネルの音声信号が第2スピーカー装置20に対して出力され、Xチャンネルの音声信号が第2スピーカー装置20により再生される。
設定情報実行部326は、操作入力部33を介して入力される設定情報に応じた制御を行う。具体的には、設定情報実行部326は、設定情報に対応する設定を実行するように、信号処理部32の所定の機能を制御する。なお、設定情報の具体例およびそれに伴う設定情報実行部326の具体的な動作については後述される。
(ミックス処理部について)
続いて、図6および図7が参照されつつ、ミックス処理部324で行われるミックス処理の具体的な内容が説明される。
例えば、図6Aに示すように、第2スピーカー装置20が1個の外部スピーカーユニットSPU1を有する場合(1chの場合)、ミックス処理部324は、図7Aに示すように、音声信号処理部321から供給されるNチャンネルの音声信号の全てをミックスするミックス処理、すなわちNチャンネルの音声信号の合成(例えば重ね合わせ)処理を行うことで、所望の出力数(チャンネル数)の音声信号を生成する。係るミックス処理により、例えば1chの音声信号が生成される。生成された1chの音声信号は、外部スピーカーユニットSPU1の外部スピーカー信号処理部22による処理が行われた後に外部スピーカー21から再生される。
また、例えば、図6Bに示すように、第2スピーカー装置20が2個の外部スピーカーユニットSPU1、SPU2を有する場合(2chの場合)、ミックス処理部324は、図7Bに示すように、音声信号処理部321から供給されるNチャンネルの音声信号を前半、後半の2グループに分離する。例えば、チャンネル数に基づいたグループ分けが行われる。具体的には、Nチャンネルの音声信号のうち、1~64chの音声信号が前半のグループとして設定され、65ch~128chの音声信号が後半のグループとして設定される。そして、前半の(N/2)chの音声信号がミックスされ1chの音声信号が生成される。生成された1chの音声信号は、外部スピーカーユニットSPU1の外部スピーカー信号処理部22による処理が行われた後に、外部スピーカーユニットSPU1の外部スピーカー21から再生される。また、後半の(N/2)chの音声信号がミックスされ1chの音声信号が生成される。生成された1chの音声信号は、外部スピーカーユニットSPU2の外部スピーカー信号処理部22による処理が行われた後に、外部スピーカーユニットSPU2の外部スピーカー21から再生される。
一般化すると、第2スピーカー装置20がXチャンネルの外部スピーカーユニットSPU(SPU1~SPUX)を有する場合に、ミックス処理部324は、Nチャンネルの音声信号をN/Xチャンネルの音声信号に分離してからミックス処理を行う(図7C参照)。
以上説明した本実施形態に係る信号処理システム1では、第2スピーカー装置20を用いて波面合成処理に使用されるスピーカーアレイが不得意とする低音成分を補強することができるので、低域感が失われることを極力抑制することができると共に、音場全体に音艶の増強と音の広がり感の増大を実現することができる。
[設定情報]
本実施形態に係る信号処理システム1では、様々な設定が可能とされている。係る設定は例えば操作入力部33を用いて行われる。操作入力部33は、操作入力に応じた設定情報を生成し、生成した設定情報を設定情報実行部326に供給する。設定情報実行部326は、設定情報に基づく処理を実行するための制御を行う。係る設定情報は、例えば、第2スピーカー装置20の出力に関する設定のための情報を含む。設定情報の具体例としては、以下に示す情報が挙げられる。なお、本実施形態では、設定情報I1、I3およびI4が第2スピーカー装置20の出力に関する設定のための情報に対応している。複数の設定情報を設定することも可能である。
(設定情報の具体例)
「設定情報I1」
設定情報I1は、第2スピーカー装置20に出力する音源データのオン/オフに関する情報である。設定情報I1は、例えば、音源データ(波面合成処理対象、非対象を訪わない)毎に設定可能とされる。
設定情報I1としてオンが設定された音源データはミックス処理部324によりミックス処理がなされた後に第2スピーカー装置20から出力され、設定情報I1としてオフが設定された音源データは音声信号処理部321からミックス処理部324に出力されず第2スピーカー装置20から出力されない。音源データの選択は、例えば、設定情報実行部326の制御に応じて音声信号処理部321により行われる。
「設定情報I2」
設定情報I2は、第1スピーカー装置10に出力する、波面合成処理非対象の音源データ(本実施形態ではBGM音源の音源データ)のオン/オフに関する情報である。
設定情報I2としてオンが設定された音源データはフィルタ処理部322によるフィルタがなされた後に第1スピーカー装置10から出力され、設定情報I2としてオフが設定された音源データは音声信号処理部321からフィルタ処理部322に出力されず第1スピーカー装置10から出力されない。音源データの選択は、例えば、設定情報実行部326の制御に応じて音声信号処理部321により行われる。
「設定情報I3」
設定情報I3は、個別の音源データに対して設定されたイコライザーの設定値に関する情報である。なお、設定情報I3は、全ての音源データでなく一部の音源データに対してのみ設定された情報でも良い。
設定情報実行部326は、設定情報I3に対応する音源データおよびイコライザーの設定値を音声信号処理部321に供給する。音声信号処理部321は、設定情報I3に対応する音源データに対して、設定情報I3で示される設定値に基づいたイコライザー処理を行う。イコライザー処理は、例えば、設定情報実行部326の制御に応じて音声信号処理部321により行われる。
「設定情報I4」
設定情報I4は、第2スピーカー装置20から再生される再生信号に対する設定(調整)に関する情報であり、具体的には、ゲイン調整、カットオフ周波数、ディレイ、位相、イコライザーの少なくとも一つに対する設定に関する情報である。
設定情報実行部326は、設定情報I4に対応する音源データおよびイコライザーの設定値をミックス処理部324に供給する。ミックス処理部324は、設定情報実行部326の制御に応じて、ミックス処理後の信号に対して、設定情報I4で示される設定値に基づいた処理を行う。
(GUIの例)
上述した設定情報は、例えば、所定のGUIを使用したユーザの操作入力に基づいて設定される。GUIは、信号処理装置30が有するディスプレイに表示されても良いし、信号処理装置30とは異なる装置(パーソナルコンピュータやスマートフォン)に表示されても良い。
図8は、GUIの一例を示す図である。GUIの左側には、音源データのリスト51が表示される。リスト51に表示された音源データは1つのコンテンツを構成する音源データである。リスト51に表示されている各音源データに対しては適宜な名称が設定可能とされている。設定された名称は「Name」と表示された箇所の下側に表示される。図8に示す例では「Object1」、「Object2」・・・「Area1」と表示されている。なお、「Area」は、再生エリアが特定のエリアとなるように波面合成処理がなされる音源データを意味する。
GUIの中央付近には、「Ext.SP」との文字が表示されており、当該文字の下側には、各音源データに対応するチェックボックス52が表示されている。「Ext.SP」は、第2スピーカー装置20を意味している。チェックボックス52は、上述した設定情報I1を設定するための項目である。チェックボックス52にチェックが付された音源データ(例えば「Object3」)は、第2スピーカー装置20から再生される音源データとして設定される。チェックボックス52にチェックが付されていない音源データ(例えば「Object1」)は、第2スピーカー装置20から再生されない音源データとして設定される。設定情報I1は、波面合成処理対象の音源データだけでなく波面合成処理非対象の音源データに対しても設定可能である。図8に示す例では、チェックボックス52にチェックが付された波面合成処理非対象の音源データ(例えば「BGM1」)は、第2スピーカー装置20から再生される音源データとして設定される。チェックボックス52にチェックが付されていない波面合成処理非対象の音源データ(例えば「BGM2」)は、第2スピーカー装置20から再生されない音源データとして設定される。
「Ext.SP」の左側には「AS」と表示される。「AS」はアクティブスピーカーを意味し、具体的には、第1スピーカー装置10を意味している。波面合成処理対象であるオブジェクトの音源データは全て第1スピーカー装置10から再生されることから、「AS」の文字の下側であって各オブジェクトの音源データに対応する位置には全てチェックボックスが付されている。波面合成処理非対称の音源データに対しては、第1スピーカー装置10から再生するか否かの設定である設定情報I2が設定可能とされている。図8に示す例では、「BGM1」および「BGM2」の音源データに対応するチェックボックス欄にチェックが付されていることから当該音源データが第1スピーカー装置10から再生される。一方、「BGM3」の音源データに対応するチェックボックス欄にチェックが付されていないことから当該音源データは第1スピーカー装置10から再生されない。
「AS」の右側には、「Gain」との文字54が表示されており、各音源データに対するゲインが設定可能とされている。また、文字54の右側には、横方向に延びるラインとライン上の黒点が各音源データに対応するように表示されている。係る表示は、ボリューム調整用表示55である。ボリューム調整用表示55における黒点の位置を左右に動かすことで音源データ毎のボリューム調整が例えば-60db~24dBの間で可能とされている。ボリューム調整用表示55で設定されるボリュームは、第1スピーカー装置10および第2スピーカー装置20の両方に作用する。ボリューム調整用表示55で設定されたボリュームは、例えば、第1出力部323および第2出力部325の前段に設けられるボリューム調整部(不図示)に設定される。
なお、図9に示すように、ボリューム調整用表示55の右側にボリューム調整用表示55Aが表示されても良い。ボリューム調整用表示55Aは、第2スピーカー装置20から出力される音源データに対してのみ適用されるボリュームの設定を行うための表示である。従って、チェックボックス52にチェックが付された音源データのみ、ボリューム調整用表示55Aによる設定が可能とされる。チェックボックス52にチェックが付された音源データのみに対応するようにボリューム調整用表示55Aが表示されても良い。
「AS」との表示の左側には、各音源データに対応するマーク56が表示される。マーク56は、設定情報I3を設定するためのマークである。例えば、調整したい対象の音源データに対応するマーク56をクリックすると、GUIの画面が図10に示す画面に遷移する。図10に示す画面の横軸は周波数(Hz)を示し、縦軸はゲイン(dB)を示す。図10に示す画面を用いてユーザが周波数に対応するゲインを操作入力部33を用いて適宜、調整することにより設定情報I3が設定される。
「Ext.SP」との表示の上には、三角のマークおよび「-20dB」との文字を含む表示57が表示される。表示57は、音場全体の周波数特性を調整するための表示である。表示57がクリック等されると、GUIの画面が図11に示す画面に遷移する。図11に示す画面において横軸は周波数(Hz)を示し、縦軸はゲイン(dB)を示している。また、図11に示す画面には、ラインL0~ラインL3が示されている。ラインL0は、第2スピーカー装置20のカットオフ周波数(例えば、200Hz)を示す。ラインL1は、第1スピーカー装置10の出力の周波数特性を示す。ラインL2は、第2スピーカー装置20の出力の周波数特性を示す。ラインL3は、第1スピーカー装置10および第2スピーカー装置を含む音場全体の周波数特性(ラインL1とラインL2を合成した特性)を示す。
ユーザにより設定情報I4が設定されることによりラインL2の周波数特性が調整され、これに伴い、ラインL3で示される周波数特性が極力、フラットにされる。例えば、第1スピーカー装置10と第2スピーカー装置20とが、音の放射面が互いに対向するように配置される場合には、ユーザが第1スピーカー装置10と第2スピーカー装置20と間で音を聴取しつつ、設定情報I4が設定される。
設定情報I4を設定するGUIの具体例についての説明がなされる。特定の周波数領域のゲインを調整するGUIとしては、例えば、図10に示したGUIと同様のGUIを適用することができる。また、位相を調整可能なGUIとしては、図12Aに示すダイヤル状のGUIを例示することができる。ダイヤル状のGUIを適宜な方向に回転させることにより位相が調整される。また、ディレイを調整可能なGUIとしては図12Bに示すGUIを例示することができる。図12Bに示す丸のマークを左右に適宜、移動させることによりディレイが調整される。また、カットオフ周波数(クロスオーバー周波数)を調整可能なGUIとしては図12Cに示すGUIを例示することができる。図12Cに示す丸のマークを左右に適宜、移動させることによりカットオフ周波数が調整される。
例えば、これまでに説明した各種の設定がなされる毎に、図8に示すGUIのおける再生ボタン61をクリックすることにより音源データの再生を行うことができ、設定の効果を確認することができる。また、図8に示すGUIには、再生を停止するボタン62や再生を一時停止するボタン63、再生時間64、設定を保存する「Save」との文字65等が表示される。
図13は、例えば設定情報I4を設定する際の処理の流れを示すフローチャートである。ステップST11では、接続される第2スピーカー装置20の仕様(スペック)が確認され、仕様に応じたカットオフ周波数が設定される。そして、処理がステップST12に進む。
ステップST12では、第2スピーカー装置20から音が再生されていることがわかる程度に、第2スピーカー装置20から再生される音声信号のゲインが調整される。そして、処理がステップST13に進む。
ステップST13では、例えば、ユーザが第1スピーカー装置10と第2スピーカー装置20との間に立ち、位相調整を行う。位相調整の結果、一番、音が大きく聞こえるところに位相が設定される。そして、処理がステップST14に進む。
ステップST14では、単発音が連続するような音源が再生されつつ、ディレイの調整が行われ、第1スピーカー装置10と第2スピーカー装置20との間の音ズレが調整(補正)される。そして、処理がステップST15に進む。
ステップST15では、スイープ音が再生され、第2スピーカー装置20側のゲインが調整される。そして、処理がステップST16に進む。
ステップST16では、スイープ音が再生され、カットオフ周波数が微調整される。以上説明した各調整処理が適宜、繰り返される。もちろん、各調整処理は必ずしも連続的に行われることなく、それぞれが独立して行われても良いし、一部の調整処理のみが行われも良い。
以上説明したように、第2スピーカー装置20の出力等に関する様々な設定情報が設定可能とされることにより音による演出を拡張することができる。
例えば、設定情報I1が設定可能とされることにより、オブジェクト音源毎の差別化が可能となり、メリハリのある音場を作ることが可能となる。
また、設定情報I2が設定可能とされることにより、音像定位不要な音源データ(波面合成処理非対象の音源データ)に対して、第1スピーカー装置10、第2スピーカー装置20からの再生のオン/オフの組み合わせを自由に行うことができ、より自然で雰囲気豊かな音表現が可能となる。
また、設定情報I3が設定可能とされることにより、個別のオブジェクトの音源データにコンテンツ制作者の嗜好を反映させることができる。
また、設定情報I4が設定可能とされることにより、音場全体の周波数特性をフラットにすることができる。
<変形例>
以上、本開示の一実施形態について具体的に説明したが、本開示の内容は上述した実施形態に限定されるものではなく、本開示の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。以下、変形例についての説明がなされる。
図14に示すように、信号処理装置30と外部機器(例えばパーソナルコンピュータ70)とがインターネット等のネットワークを介して遠隔接続されても良い。第1スピーカー装置10および第2スピーカー装置20を有する音場の所定位置(例えば、第1スピーカー装置10と第2スピーカー装置20との間)には、バイノーラルマイクが装着されたダミーヘットDHが配置されている。ダミーヘットDHに装着されたマイクにより収音された音声は信号処理装置30によりネットワークを介してパーソナルコンピュータ70に転送される。パーソナルコンピュータ70には上述したGUIが表示される。ユーザは、信号処理装置30から転送された音声を聴取しつつ、GUIを用いて上述した各種の調整を行う。調整の結果得られる設定情報がネットワークを介して信号処理装置30に供給され、信号処理装置30に設定される。係る構成により実際の音場に居なくても、当該現場にいる場合と同様の調整を遠隔操作により可能とすることができる。係るシステムは、音場調整サービスとして提供されることも可能である。
上述した実施形態で説明したように、自然環境音、空間環境音等が波面合成処理非対象の音源データとして扱われることにより、より自然な音場を実現することができる。なお、波面合成処理対象、非対象の仕分けは、コンテンツ制作者の創作意図に基づいてプログラムに対象、非対象の属性を付加することで決定される場合の他、プログラムが音データを解析することにより、自動で行われることも可能である。解析の結果、例えば、周波数的にシンプルな構成になっている音データや、一定の時間間隔で同様の波形が複数回登場する繰り返し音の音データ等については、波面合成処理非対象に仕分けした方が適切である旨がユーザに推奨されても良い。
上述した一実施形態において、コンテンツの内容に対してより相性のいい外部スピーカーユニットSPUの設置個数が、リコメンドされても良い。例えば、複数のオブジェクトの音源データを音場に定位させ、移動しない状態が継続するような場合は、音場の周波数特性を高品質に保持できるので、設置個数として、シンプルに1個の外部スピーカーユニットSPUがリコメンドされる。一方、音源データが、時系列的にスピーカーアレイに対して平行に移動するようなコンテンツの場合、その移動感を第2スピーカー装置20でもアシストできるように、設置個数として2個の外部スピーカーユニットSPUがリコメンドされる。2個の外部スピーカーユニットSPUを用いて実施形態で説明した信号処理が行われることにより、オブジェクト音源の移動に合わせてパディングで追随するような音表現が可能となる。
上述した実施形態では、第2スピーカー装置20がウーハーの外部スピーカーユニットSPUにより構成される例について説明されたが、第2スピーカー装置20がフルレンジのSPで構成されても良い。外部スピーカーユニットSPUからは、少なくとも第1スピーカー装置10に対する系においてカットされる帯域の音声信号が再生されれば良い。
本開示は、装置、方法、プログラム、システム等により実現することもできる。例えば、上述した実施形態で説明した機能を行うプログラムをダウンロード可能とし、実施形態で説明した機能を有しない装置が当該プログラムをダウンロードしてインストールすることにより、当該装置において実施形態で説明した制御を行うことが可能となる。本開示は、このようなプログラムを配布するサーバにより実現することも可能である。また、各実施形態、変形例で説明した事項は、適宜組み合わせることが可能である。また、本明細書で例示された効果により本開示の内容が限定して解釈されるものではない。
本開示は、以下の構成も採ることができる。
(1)
複数の音源データの少なくとも一部に対して波面合成処理を行う音声信号処理部と、
前記音声信号処理部から出力されるNチャンネルの音声信号を第1スピーカー装置に出力する第1出力部と、
前記音声信号処理部から出力されるNチャンネルの音声信号をミックスするミックス処理部と、
前記ミックス処理部から出力される音声信号を第2スピーカー装置に出力する第2出力部と
を有し、
前記第2スピーカー装置の出力に関する設定が可能とされている
信号処理装置。
(2)
前記第2スピーカー装置の出力に関する設定として、前記複数の音源データを前記第2スピーカー装置から再生するか否かの設定が、音源データ毎に可能とされている
(1)に記載の信号処理装置。
(3)
前記波面合成処理の対象とならない音源データについて、前記第1スピーカー装置から再生するか否かの設定が可能とされている
(1)または(2)に記載の信号処理装置。
(4)
前記波面合成処理の対象とならない音源データが複数ある場合に、前記第1スピーカー装置から再生するか否かの設定が音源データ毎に可能とされている
(3)に記載の信号処理装置。
(5)
前記第2スピーカー装置の出力に関する設定として、イコライザーの設定が前記音源データ毎に可能とされている
(1)から(4)までの何れかに記載の信号処理装置。
(6)
前記前記第2スピーカー装置の出力に関する設定として、第2スピーカー装置から再生される音声信号に対するゲインに関する調整、カットオフ周波数に関する設定、ディレイに関する設定、位相の設定、イコライザーの設定の少なくとも一つが可能とされている
(1)から(5)までの何れかに記載の信号処理装置。
(7)
前記第2スピーカー装置の出力に関する設定が、ユーザによって行われるように構成されている
(1)から(6)までの何れかに記載の信号処理装置。
(8)
前記第2スピーカー装置の出力に関する設定が、遠隔操作によってなされるように構成されている
(1)から(7)までの何れかに記載の信号処理装置。
(9)
前記音源データ毎に、前記波面合成処理の対象/非対象の何れの音源データであるかが設定されている
(1)から(8)までの何れかに記載の信号処理装置。
(10)
前記波面合成処理の対象/非対象の何れの音源データであるかが自動で設定される
(9)に記載の信号処理装置。
(11)
音声信号処理部が、複数の音源データの少なくとも一部に対して波面合成処理を行い、
第1出力部が、前記音声信号処理部から出力されるNチャンネルの音声信号を第1スピーカー装置に出力し、
ミックス処理部が、前記音声信号処理部から出力されるNチャンネルの音声信号をミックスし、
第2出力部が、前記ミックス処理部から出力される音声信号を第2スピーカー装置に出力し、
前記第2スピーカー装置の出力に関する設定が可能とされている
信号処理方法。
(12)
第1スピーカー装置と、
第2スピーカー装置と、
前記第1スピーカー装置および前記第2スピーカー装置が接続される信号処理装置と
を有し、
前記信号処理装置は、
複数の音源データの少なくとも一部に対して波面合成処理を行う音声信号処理部と、
前記音声信号処理部から出力されるNチャンネルの音声信号を前記第1スピーカー装置に出力する第1出力部と、
前記音声信号処理部から出力されるNチャンネルの音声信号をミックスするミックス処理部と、
前記ミックス処理部から出力される音声信号を前記第2スピーカー装置に出力する第2出力部と
を有し、
前記第2スピーカー装置の出力に関する設定が可能とされている
信号処理システム。
1・・・信号処理システム
10・・・第1スピーカー装置
20・・・第2スピーカー装置
30・・・信号処理装置
32・・・信号処理部
321・・・音声信号処理部
322・・・フィルタ処理部
323・・・第1出力部
324・・・ミックス処理部
325・・・第2出力部
326・・・設定情報実行部
SPA・・・スピーカーアレイ
SP・・・スピーカー
SPU・・・外部スピーカーユニット

Claims (11)

  1. 複数の音源データの少なくとも一部に対して波面合成処理を行う音声信号処理部と、
    前記音声信号処理部から出力されるNチャンネルの音声信号に低域をカットする処理を施すフィルタ処理部と、
    前記フィルタ処理部から出力されるNチャンネルの音声信号を第1スピーカー装置に出力する第1出力部と、
    前記音声信号処理部から出力されるNチャンネルの音声信号をミックスするミックス処理部と、
    前記ミックス処理部から出力される音声信号をウーハーとして用いられる第2スピーカー装置に出力する第2出力部と
    を有し、
    前記第2スピーカー装置の出力に関する設定として、前記複数の音源データを前記第2スピーカー装置から再生するか否かの設定が、音源データ毎に可能とされている
    信号処理装置。
  2. 前記波面合成処理の対象とならない音源データについて、前記第1スピーカー装置から再生するか否かの設定が可能とされている
    請求項1に記載の信号処理装置。
  3. 前記波面合成処理の対象とならない音源データが複数ある場合に、前記第1スピーカー装置から再生するか否かの設定が音源データ毎に可能とされている
    請求項に記載の信号処理装置。
  4. 前記第2スピーカー装置の出力に関する設定として、イコライザーの設定が前記音源データ毎に可能とされている
    請求項1に記載の信号処理装置。
  5. 前記第2スピーカー装置の出力に関する設定として、第2スピーカー装置から再生される音声信号に対するゲインに関する調整、カットオフ周波数に関する設定、ディレイに関する設定、位相の設定、イコライザーの設定の少なくとも一つが可能とされている
    請求項1に記載の信号処理装置。
  6. 前記第2スピーカー装置の出力に関する設定が、ユーザによって行われるように構成されている
    請求項1に記載の信号処理装置。
  7. 前記第2スピーカー装置の出力に関する設定が、遠隔操作によってなされるように構成されている
    請求項1に記載の信号処理装置。
  8. 前記音源データ毎に、前記波面合成処理の対象/非対象の何れの音源データであるかが設定されている
    請求項1に記載の信号処理装置。
  9. 前記波面合成処理の対象/非対象の何れの音源データであるかが自動で設定される
    請求項に記載の信号処理装置。
  10. 音声信号処理部が、複数の音源データの少なくとも一部に対して波面合成処理を行い、
    フィルタ処理部が、前記音声信号処理部から出力されるNチャンネルの音声信号に低域をカットする処理を施し、
    第1出力部が、前記フィルタ処理部から出力されるNチャンネルの音声信号を第1スピーカー装置に出力し、
    ミックス処理部が、前記音声信号処理部から出力されるNチャンネルの音声信号をミックスし、
    第2出力部が、前記ミックス処理部から出力される音声信号をウーハーとして用いられる第2スピーカー装置に出力し、
    前記第2スピーカー装置の出力に関する設定として、前記複数の音源データを前記第2スピーカー装置から再生するか否かの設定が、音源データ毎に可能とされている
    信号処理方法。
  11. 第1スピーカー装置と、
    第2スピーカー装置と、
    前記第1スピーカー装置および前記第2スピーカー装置が接続される信号処理装置と
    を有し、
    前記信号処理装置は、
    複数の音源データの少なくとも一部に対して波面合成処理を行う音声信号処理部と、
    前記音声信号処理部から出力されるNチャンネルの音声信号に低域をカットする処理を施すフィルタ処理部と、
    前記フィルタ処理部から出力されるNチャンネルの音声信号を第1スピーカー装置に出力する第1出力部と、
    前記音声信号処理部から出力されるNチャンネルの音声信号をミックスするミックス処理部と、
    前記ミックス処理部から出力される音声信号をウーハーとして用いられる第2スピーカー装置に出力する第2出力部と
    を有し、
    前記第2スピーカー装置の出力に関する設定として、前記複数の音源データを前記第2スピーカー装置から再生するか否かの設定が、音源データ毎に可能とされている
    信号処理システム。
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