JP7455434B2 - 光学モジュール、及び多焦点光学装置 - Google Patents

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Description

本発明は、光学モジュール、及び多焦点光学装置に関する。
特許文献1には、マルチウェルの全てのウェルを観測領域とするための多焦点分光計測装置が開示されている。特許文献1の多焦点分光計測装置は、対物レンズアレイと、分光器側レンズアレイと、を備えている。対物レンズアレイと分光器側レンズアレイとの間には、2つのフィルタが配置されている。それぞれのフィルタが、対物レンズアレイの半分を覆うように配置されている。さらに、2つのフィルタは対物レンズの光軸に対して45°傾斜している。また、2つのフィルタは、90°傾斜して配置されている。
特表2016-121946号公報
特許文献1では、マルチウェルのそれぞれのウェルからのラマン光を分光計測することができる。このような光学装置では、多焦点を形成するための光学系を薄型化したいという要望がある。
本開示は上記の点に鑑みなされたもので、薄型化が可能な光学モジュール、及び多焦点光学装置を提供することを目的とする。
本実施形態にかかる光学モジュールは、第1及び第2の方向に配列された多焦点を形成するための光学モジュールであって、前記多焦点を形成するために、照射光を集光する複数の第1レンズが前記第1及び第2の方向に配列された第1レンズアレイユニットと、前記第1及び第2の方向に配列された複数の第2レンズを備え、前記第1レンズからの信号光が入射する第2レンズアレイユニットと、前記第1レンズアレイユニットと前記第2レンズアレイユニットとの間に配置され、前記第2の方向に進む照射光を前記第1レンズに反射するとともに、前記第1レンズから信号光を透過する複数のビームスプリッタと、前記複数のビームスプリッタと、前記第1レンズアレイユニットとの間に配置された第1ホルダユニットと、前記複数のビームスプリッタと、前記第2レンズアレイユニットとの間に配置された第2ホルダユニットと、を備え、前記第2の方向に進む前記照射光が前記複数の前記ビームスプリッタに順番に入射するように、複数の前記ビームスプリッタは配列され、それぞれの前記ビームスプリッタは前記照射光の光軸に対して傾斜して配置され、前記第1ホルダユニットと前記第2ホルダユニットとが、前記複数のビームスプリッタを保持しており、前記照射光の進行方向において最も手前側の前記ビームスプリッタの反射率が最も低くなっており、前記進行方向の奥側に向かうにつれて前記ビームスプリッタの反射率が高くなっていく。
上記の光学モジュールにおいて、前記第1ホルダユニットは、前記ビームスプリッタに沿った第1傾斜面を有する複数の第1傾斜部を備え、前記第2ホルダユニットは、前記ビームスプリッタに沿った第2傾斜面を有する複数の第2傾斜部を備え、前記第1傾斜面と前記第2傾斜面との間に前記ビームスプリッタが保持されており、前記第1傾斜部は前記第1傾斜面とは異なる面である第1保持面を有し、前記第2傾斜部は前記第2傾斜面とは異なる面である第2保持面を有し、前記第1保持面と前記第2保持面との間に、前記照射光であるレーザ光を透過するレーザラインフィルタが保持されていることが好ましい。
上記の光学モジュールにおいて、前記ビームスプリッタがダイクロイックミラーであり、前記ダイクロイックミラーが前記信号光を透過することが好ましい。
上記の光学モジュールにおいて、前記第1傾斜面又は前記第2傾斜面と前記ビームスプリッタとの間に配置された弾性部材をさらに備えていることが好ましい。
上記の光学モジュールにおいて、前記ビームスプリッタの側端面が前記第2の方向と直交するように、前記ビームスプリッタのエッジ部分がカットされていることが好ましい。
上記の光学モジュールにおいて、前記照射光の進行方向において最も手前側の前記ビームスプリッタが最も第1レンズに近くなっており、前記進行方向の奥側に向かうにつれて前記ビームスプリッタが第1レンズから遠くなっていくようにしてもよい。
本実施の形態にかかる多焦点光学装置は、上記の光学モジュールと、前記照射光を発生する光源と、前記第2レンズで集光された信号光が入射するファイバを複数有するファイババンドルと、を備えている。
本実施の形態にかかる多焦点光学装置は、上記の光学モジュールと、前記照射光を発生する光源と、前記第2レンズで集光された信号光を検出する2次元アレイ光検出器と、を備えている。
本実施の形態にかかる多焦点光学装置は、照射光を発生する光源と、前記照射光を用いて、第1及び第2の方向に配列された多焦点を形成する光学モジュールと、前記光学モジュールからの信号光が入射するファイバを複数有するファイババンドルと、を備え、前記光学モジュールは、前記多焦点を形成するために、照射光を集光する複数の第1レンズが前記第1及び第2の方向に配列された第1レンズアレイユニットと、前記第1及び第2の方向に配列された複数の第2レンズを備え、前記第1レンズから入射した信号光を集光する第2レンズアレイユニットと、前記第1レンズアレイユニットと前記第2レンズアレイユニットとの間に配置され、前記第2の方向に進む照射光を前記第1レンズに反射するとともに、前記第1レンズから信号光を透過する複数のビームスプリッタと、前記第2の方向に進む前記照射光が前記複数の前記ビームスプリッタに順番に入射するように、複数の前記ビームスプリッタは配列され、それぞれの前記ビームスプリッタは前記照射光の光軸に対して傾斜して配置され、前記照射光の進行方向において最も手前側の前記ビームスプリッタの反射率が最も低くなっており、前記進行方向の奥側に向かうにつれて前記ビームスプリッタの反射率が高くなっていく。
上記の多焦点光学装置は、隣接する前記ビームスプリッタの間に配置されたレーザラインフィルタを備え、前記レーザラインフィルタが前記照射光であるレーザ光を透過することが好ましい。
上記の多焦点光学装置において、前記光学モジュールからの信号光が入射するファイバを複数有するファイババンドルをさらに備え、1つの前記第2レンズで集光された信号光が複数の前記ファイバに入射するようにしてもよい。
上記の多焦点光学装置において、異なる前記第2レンズで集光された信号光を伝播する複数の前記ファイバが間隔を開けて配置されていることが好ましい。
上記の多焦点光学装置において、前記ファイババンドルから出射した信号光を分光して検出する分光器を備え、前記分光器が入射スリットと、前記入射スリットを通過した前記信号光を分光する分光部と、前記分光部で分光された信号光を検出する2次元アレイ光検出器と、を備え、前記ファイババンドルの出射端において、前記ファイバが前記入射スリットの長手方向に沿って配列されていてもよい。
上記の多焦点光学装置は、前記第2レンズで集光された信号光を検出する受光素子が配列された2次元アレイ光検出器をさらに備えていてもよい。
上記の多焦点光学装置において、複数の前記光源が設けられており、前記複数の光源からの前記照射光を前記光学モジュールの入射開口に入射させていてもよい。
本発明によれば、薄型化が可能な光学モジュール、及び多焦点光学装置を提供することができる。
実施の形態1に係る光学モジュールの構成を示す分解斜視図である。 光学モジュールでの光学系を模式的に示す断面図である。 ダイクロイックミラーの波長特性を示すグラフである。 光学モジュールの構成を示す上面図である。 第2ホルダユニットの構成を示す斜視図である。 第1及び第2ホルダユニットの保持されたダイクロイックミラー及びレーザラインフィルタの構成を模式的に示す上面図である。 2つの光学モジュールにおけるダイクロイックミラーの配置を簡略化して示す側面断面図である。 光学モジュールを備えた多焦点光学装置の構成を示す模式図である。 2波長切り替えを行う場合におけるダイクロイックミラーの波長特性を示すグラフである。 光学モジュールから分光器までの光学系を示す図である。 実施の形態2の光学モジュールの光学系を示す断面図である。 実施の形態2の光学モジュールの光学系を示す上面図である。 変形例1の構成を模式的に示す側面図である。 変形例2の構成を模式的に示す側面図である。 変形例3の構成を模式的に示す図である。 変形例4の構成を模式的に示す図である。 変形例5の構成を模式的に示す図である。 変形例6の構成を模式的に示す図である。 変形例6の構成を模式的に示す図である。 変形例7の構成を模式的に示す図である。
以下に、本発明を適用可能な実施の形態が説明される。以下の説明は、本発明の実施形態を説明するものであり、本発明が以下の実施形態に限定されるものではない。説明の明確化のため、以下の記載は、適宜、省略及び簡略化がなされている。又、当業者であれば、以下の実施形態の各要素を、本発明の範囲において容易に変更、追加、変換することが可能であろう。尚、各図において同一の符号を付されたものは同様の要素を示しており、適宜、説明が省略される。
実施の形態1
実施の形態1にかかる光学モジュール100について、図1、及び図2を用いて説明する。図1は、光学モジュール100の主要部の構成を示す分解斜視図である。図2は、光学モジュール100における光学系を説明するための図である。
本実施の形態にかかる光学モジュール100は、レンズアレイによって多焦点観察を行うための光学系として機能する。光学モジュール100は、光源からの励起光を試料に導くとともに、試料からの信号光を導くための光学系を構成している。試料中のマルチスポットを同時に観察することができる。例えば、光学モジュール100は、ラマン分光計測装置、動的散乱(DLS)装置、プラズモンセンサなどに利用可能である。
図1に示すように、光学モジュール100は、16(=4×4)個の焦点を形成するためのモジュールである。なお、以下の説明では、XYZ3次元直交座標系を用いて説明を行う。X方向及びY方向は、焦点が配列される方向となる。つまり、試料において、X方向に4つの焦点が配列され、Y方向に4つの焦点が配列される。これにより、試料の16点を同時に分光計測することができる。Z方向は、対物レンズである第1レンズ121の光軸と平行な方向となる。
具体的には、XY平面が水平面となっており、+Z方向が鉛直上方向となっている。つまり、光学モジュール100は、試料の下側に配置されており、下側から試料に励起光を照射する構成となっている。また、図2に示すように、+Y方向に進む励起光L100が光学モジュール100に入射する。励起光L100は、平行光束となっていることが好ましい。まず、図2を参照して、励起光及び信号光の光学系について説明する。
光学モジュール100は、励起光L100の光軸に対して45°傾斜したダイクロイックミラー140a~140dを有している。ダイクロイックミラー140a~140dは、励起光を+Z方向に反射するとともに、-Z方向に進む信号光を透過する。それぞれ焦点からの信号光の光路には、第1レンズ121a~121d(図1では、第1レンズ121として図示する)と第2レンズ181a~181d(図1では、第2レンズ181として図示する)が配置されている。第1レンズ121は、例えば、直径4mmでNA0.51となっている。
励起光L100の光軸上には、レーザラインフィルタ141a~レーザラインフィルタ141d、及びダイクロイックミラー140a~140dが配置されている。レーザラインフィルタ141a~141dは励起光波長の光を透過するとともに、励起光波長以外の光を遮光する波長特性を有している。レーザラインフィルタ141a~141dは、板状の部材であり、それぞれXZ平面に沿って配置されている。レーザラインフィルタ141a~141dを識別しない場合、まとめてレーザラインフィルタ141と記載する。レーザラインフィルタ141は、X方向を長手方向とし、Z方向を短手方向とする矩形状の平板である。
ダイクロイックミラー140a~140dは、励起光波長の光の少なくとも一部を反射するとともに、信号光波長の光を透過する特性を有している。ダイクロイックミラー140a~140dは、励起光波長に対する反射率が異なっている。ダイクロイックミラー140a~140dは、板状の部材である。YZ平面視において、ダイクロイックミラー140a~140はY軸に対して45度傾斜して配置されている。ダイクロイックミラー140a~140dを識別しない場合、まとめてダイクロイックミラー140と記載する。ダイクロイックミラー140a~140dは、X方向を長手方向とし、45°傾斜方向を短手方向とする矩形状の平板である。ダイクロイックミラー140は、励起光と信号光との光路を分離するビームスプリッタとして機能する。
励起光L100の光路中において、レーザラインフィルタ141a~141と、ダイクロイックミラー140a~140dが交互に配置されている。つまり、-Y方向から+Y方向に向かうにつれて、レーザラインフィルタ141a、ダイクロイックミラー140a、レーザラインフィルタ141b、ダイクロイックミラー140b、レーザラインフィルタ141c、ダイクロイックミラー140c、レーザラインフィルタ141d、ダイクロイックミラー140dの順番で配置されている。なお、図2では入射する励起光L100の光量を100%として、ダイクロイックミラー140a~140dで反射または透過される光の光量の割合(%)を示している(以下の図4、図11、図12等も同様)。
ダイクロイックミラー140a~140dの上側には、第1レンズ121a~121dがそれぞれ配置されている。ダイクロイックミラー140a~140dの下側には、第2レンズ181a~181dがそれぞれ配置されている。第1レンズ121aと第2レンズ181aが対となって、信号光の光路に配置されている。
まず、励起光L100は、入射開口153を介して、光学モジュール100内に入る。そして、励起光L100は、レーザラインフィルタ141aに入射する。レーザラインフィルタ141aを透過した励起光L100は、励起光開口1362を介して、ダイクロイックミラー140aに入射する。ダイクロイックミラー140aは励起光L100の一部を反射し、一部を透過する。ダイクロイックミラー140aで反射した励起光を励起光L101とする。ダイクロイックミラー140aは45度傾斜しているため、励起光L101は+Z方向に進む。励起光L101は、信号光開口1361を介して、第1レンズ121aに入射する。励起光L101は第1レンズ121aで試料(不図示)に集光される。励起光L101が試料に照射されるとラマン散乱光が発生する。ラマン散乱光は励起光L101と異なる波長となっている。ラマン散乱光は様々な方向に発生する。-Z方向に進んで、第1レンズ121aに入射するラマン散乱光を信号光L111とする。
第1レンズ121aは信号光L111を集光する。第1レンズ121aにより集光された信号光L111は、信号光開口1361を介して、ダイクロイックミラー140aに入射する。信号光L111はダイクロイックミラー140aを透過する。ダイクロイックミラー140aを透過した信号光L111は、信号光開口1561を介して、第2レンズ181aに入射する。第2レンズ181aは、信号光L111を図示しないファイバの入射端に集光する。そして、信号光L111がファイバ内を伝播して、図示しない分光器まで導かれる。ファイバ、及び分光器については後述する。
なお、信号光開口1561、励起光開口1562は、後述する第2ホルダユニット150に設けられている。信号光開口1361、励起光開口1362は、後述する第1ホルダユニット130に設けられている。信号光開口1361、励起光開口1362、信号光開口1561、励起光開口1562については後述する。
また、ダイクロイックミラー140aを透過した励起光L100は励起光開口1562を介してレーザラインフィルタ141bに入射する。レーザラインフィルタ141bを透過した励起光L100は,ダイクロイックミラー140bに入射する。ダイクロイックミラー140bは励起光L100の一部を反射し、一部を透過する。ダイクロイックミラー140bで反射した励起光を励起光L102とする。ダイクロイックミラー140bは45度傾斜しているため、励起光L102は+Z方向に進む。励起光L102は第1レンズ121bで試料(不図示)に集光される。励起光L102が試料に照射されるとラマン散乱光が発生する。-Z方向に進んで、第1レンズ121bに入射するラマン散乱光を信号光L112とする。
第1レンズ121bは信号光L112を集光する。第1レンズ121bにより集光された信号光L112は、ダイクロイックミラー140bを透過する。ダイクロイックミラー140bを透過した信号光L112は、第2レンズ181bに入射する。第2レンズ181bは、信号光L112を図示しないファイバの入射端に集光する。そして、信号光L112がファイバ内を伝播して、分光器まで導かれる。
ダイクロイックミラー140bを透過した励起光L100はレーザラインフィルタ141cに入射する。レーザラインフィルタ141cを透過した励起光L100は,ダイクロイックミラー140cに入射する。ダイクロイックミラー140cは励起光L100の一部を反射し、一部を透過する。ダイクロイックミラー140cで反射した励起光を励起光L103とする。ダイクロイックミラー140cは45度傾斜しているため、励起光L103は+Z方向に進む。励起光L103は第1レンズ121cで試料(不図示)に集光される。励起光L103が試料に照射されるとラマン散乱光が発生する。-Z方向に進んで、第1レンズ121cに入射するラマン散乱光を信号光L113とする。
第1レンズ121cは信号光L113を集光する。第1レンズ121cにより集光された信号光L113は、ダイクロイックミラー140cを透過する。ダイクロイックミラー140cを透過した信号光L113は、第2レンズ181cに入射する。第2レンズ181cは、信号光L113を図示しないファイバの入射端に集光する。そして、信号光L113がファイバ内を伝播して、分光器まで導かれる。
ダイクロイックミラー140cを透過した励起光L100はレーザラインフィルタ141dに入射する。レーザラインフィルタ141dを透過した励起光L100は,ダイクロイックミラー140dに入射する。ダイクロイックミラー140dは励起光L100の全てを反射する。ダイクロイックミラー140dで反射した励起光を励起光L104とする。ダイクロイックミラー140dは45度傾斜しているため、励起光L104は+Z方向に進む。励起光L104は第1レンズ121dで試料(不図示)に集光される。励起光L104が試料に照射されるとラマン散乱光が発生する。-Z方向に進んで、第1レンズ121dに入射するラマン散乱光を信号光L114とする。
第1レンズ121dは信号光L114を集光する。第1レンズ121dにより集光された信号光L114は、ダイクロイックミラー140dを透過する。ダイクロイックミラー140dを透過した信号光L114は、第2レンズ181dに入射する。第2レンズ181dは、信号光L114を図示しないファイバの入射端に集光する。そして、信号光L114がファイバ内を伝播して、分光器まで導かれる。
また、ダイクロイックミラー140a~140dの下側には、1枚のエッジフィルタ171が配置されている。エッジフィルタ171は、第2レンズ181a~181dの上側に配置されている。つまり、ダイクロイックミラー140a~140dから第2レンズ181a~181dまでの信号光L111~L114の光路にはエッジフィルタ171が配置されている。
エッジフィルタ171は、励起光波長の光を遮光して、励起光波長より長い波長の光を透過する。これにより、エッジフィルタ171は、励起光を遮光し、信号光を透過する。励起光が分光器で検出されるのを防ぐことができるため、ノイズを抑制することができる。なお、信号光L111~L114の光路には、1枚のエッジフィルタ171が共通に配置されている。つまり、エッジフィルタ171は、信号光L111~L114の光路ごとに分離されていない。
このように、励起光L100は、レーザラインフィルタ141a、ダイクロイックミラー140a、レーザラインフィルタ141b、ダイクロイックミラー140b、レーザラインフィルタ141c、ダイクロイックミラー140c、レーザラインフィルタ141d、ダイクロイックミラー140dの順番で入射していく。そして、ダイクロイックミラー140a~140dが励起光L100を反射する。ここで、励起光L100に対するダイクロイックミラー140a~140dの反射率が励起光L100の入射順に高くなっている。このように設定することで、各焦点における励起光強度を均一にすることができる。以下、この点について詳細に説明する。
図3は、ダイクロイックミラー140a~140dの波長特性を示すグラフである。ここでは、励起光L100の励起波長を532nmとして説明する。ダイクロイックミラー140a~140dの透過率の波長特性のグラフをそれぞれA~Dとする。なお、以下の説明では、レーザラインフィルタ141a~141dにおける励起光L100の透過率を100%とする。また、ダイクロイックミラー140a~140dのそれぞれにおいて、透過率と反射率の合計が100%になるとする。以下、光学モジュール100に入射する励起光L100の光量を100%として、励起光の光量について説明する。
ダイクロイックミラー140aの透過率は、75%となっている(図3中のグラフA)。ダイクロイックミラー140aの反射率は、25%となっている。ダイクロイックミラー140aで反射して、第1レンズ121aに入射する励起光L101の光量は25%(=1×0.25)となる。ダイクロイックミラー140aを透過して、ダイクロイックミラー140bに入射する励起光L100の光量は75%(=1×0.75)となる。
ダイクロイックミラー140bの透過率は、66.7%となっている(図3中のグラフB)。ダイクロイックミラー140bの反射率は、33.3%となっている。よって、ダイクロイックミラー140bで反射して、第1レンズ121bに入射する励起光L102の光量は25%(=0.75×0.333)となる。ダイクロイックミラー140bを透過して、ダイクロイックミラー140cに入射する励起光L100の光量は50%(=0.75×0.667)となる。
ダイクロイックミラー140cの透過率は、50%となっている(図3中のグラフC)。ダイクロイックミラー140cの反射率は、50%となっている。よって、ダイクロイックミラー140cで反射して、第1レンズ121cに入射する励起光L103の光量は25%(=0.5×0.5)となる。ダイクロイックミラー140cを透過して、ダイクロイックミラー140dに入射する励起光L100の光量は25%(=0.5×0.5)となる。
ダイクロイックミラー140dの透過率は、0%となっている(図3中のグラフD)。ダイクロイックミラー140dの反射率は、100%となっている。よって、ダイクロイックミラー140dで反射して、第1レンズ121dに入射する励起光L104の光量は25%(=0.25×1)となる。
したがって、図4に示すように、第1レンズ121a~121dのそれぞれで集光される励起光L101~L104の光量はそれぞれ25%となる。なお、図4は、光学モジュール100の構成の一部を示す上面図である。複数の焦点における励起光パワーを均一化することができる。よって、各焦点のラマンスペクトルを適切に比較することができる。なお、図4では4つの焦点のみが示されているが、実際には16個の焦点が形成される。
上記のように励起光L100は、3つのダイクロイックミラー140a~140cに順番に入射することで、4つに分岐される。そして、ダイクロイックミラー140a~140dで反射された励起光L101~L104がそれぞれ試料に焦点を形成する。そして、+Y方向に進む励起光L100の手前側から奥側に向かうにつれて複数のダイクロイックミラー140a~140dの透過率を下げていく。+Y方向に進む励起光L100の手前側から奥側に向かうにつれて複数のダイクロイックミラー140a~140dの反射率を上げていく。励起光L100の進行方向において最も手前側(-Y側)のダイクロイックミラー140aの反射率が最も低くなっており、奥側(+Y側)に向かうにつれてダイクロイックミラー140の反射率が高くなっている。このようにすることで多焦点を同時に励起した場合でも、励起光パワーのばらつきを抑制することができる。
なお、実際には、レーザラインフィルタ141a~141dの透過率は完全に100%とならない。また、ダイクロイックミラーの透過率と反射率の和も完全に100%とならない。したがって、各光学部品の反射率や透過率等を考慮して、ダイクロイックミラー140a~140dの波長特性を決めればよい。例えば、ダイクロイックミラー140a~140dに形成する反射膜の膜厚を調整することで、適切な波長特性を得ることができる。
第1レンズ121a~121dは、第1レンズアレイユニット120に設けられている。第2レンズ181a~181dは、第2レンズアレイユニット180に設けられている。ダイクロイックミラー140a~140d、及びレーザラインフィルタ141a~141dは、第1ホルダユニット130と第2ホルダユニット150とによって保持されている。つまり、ダイクロイックミラー140a~140d、及びレーザラインフィルタ141a~141dは、第1ホルダユニット130と第2ホルダユニット150との間に配置されている。
ダイクロイックミラー140a~140d、及びレーザラインフィルタ141a~141d等の光学部品を固定するための構成について、図1を参照して説明する。光学モジュール100は、第1レンズアレイユニット120と、第1ホルダユニット130と、第2ホルダユニット150と、エッジフィルタユニット170と、第2レンズアレイユニット180と、を備えている。第1レンズアレイユニット120、第1ホルダユニット130、第2ホルダユニット150と、エッジフィルタユニット170、第2レンズアレイユニット180は、上からこの順番で配置されている。
第1レンズアレイユニット120は、複数の第1レンズ121と保持プレート122とを有している。保持プレート122は、XY平面に沿った板状の部材である。保持プレート122は、16個の第1レンズ121を保持している。第1レンズアレイユニット120において、X方向に4つ、Y方向に4つの第1レンズ121が配列されている。X方向及びY方向において、複数の第1レンズ121が等間隔に配列されている。
例えば、保持プレート122には、第1レンズ121に対応する円形の貫通穴123が形成されており、この貫通穴123に第1レンズ121が配置される。つまり、保持プレート122には16個の貫通穴123がアレイ状に形成されおり、それぞれの貫通穴123はZ方向に沿って形成されている。
第1レンズ121のそれぞれが対物レンズとなる。つまり、それぞれの第1レンズ121は、励起光を試料に集光するとともに、試料からの信号光を受光する。それぞれの第1レンズ121の光軸は、Z方向と平行になっている。Z方向において、複数の第1レンズ121は同じ位置となっている。第1レンズアレイユニット120の上に試料が配置される。例えば、第1レンズアレイユニット120の上には、試料を保持するマルチウェルプレート(図1では不図示)が配置される。
第2レンズアレイユニット180は、第1レンズアレイユニット120の-Z側に配置されている。第2レンズアレイユニット180は、複数の第2レンズ181と保持ブロック182とを有している。保持ブロック182は、直方体状の部材である。保持ブロック182は、16個の第2レンズ181を保持している。第2レンズアレイユニット180において、X方向に4つ、Y方向に4つの第2レンズ181が配列されている。X方向及びY方向において、複数の第2レンズ181が等間隔に配列されている。
例えば、保持ブロック182には、第2レンズ181に対応した円形の貫通穴183が形成されており、この貫通穴183に第2レンズ181が配置されている。保持ブロック182には、16個の貫通穴183がアレイ状に形成されおり、それぞれの貫通穴183はZ方向に沿って形成されている。
XY平面視において、それぞれの第2レンズ181がそれぞれの第1レンズ121に重複するように配置される。つまり、XY平面視において、第2レンズ181は第1レンズ121と同じ位置に配置されている。第2レンズ181は、対応する第1レンズ121と同軸に配置されている。したがって、第1レンズ121で集光された信号光は、第2レンズ181に入射する。
第2レンズ181は、保持ブロック182の+Z側の端に配置されている。また、保持ブロック182の-Z側には、光ファイバ(不図示)が配置される。第2レンズ181は、信号光を光ファイバの入射端に集光する。これにより、信号光が光ファイバの内部を通って、分光器まで導かれる。
第2レンズアレイユニット180と第1レンズアレイユニット120との間には、第1ホルダユニット130、第2ホルダユニット150、及びエッジフィルタユニット170が配置されている。
エッジフィルタユニット170は、エッジフィルタ171と、保持プレート172とを備えている。保持プレート172は、XY平面に沿った板状の部材である。保持プレート172は、エッジフィルタ171を保持している。保持プレート172の上に1枚のエッジフィルタ171が配置される。例えば、保持プレート172に設けられた凹みの上にエッジフィルタ171が配置される。エッジフィルタ171は、XY平面に沿って配置されている。
保持プレート172には、信号光を通過するための貫通穴173が形成されている。つまり、保持プレート172には16個の貫通穴173が形成されており、それぞれの貫通穴173はZ方向に沿って形成されている。貫通穴173は、第1レンズ121と第2レンズ181との間に配置されている。ダイクロイックミラー140を透過した信号光が貫通穴173を通って、第2レンズ181に入射する。
エッジフィルタユニット170と第1レンズアレイユニット120との間には、第1ホルダユニット130と第2ホルダユニット150とが配置されている。第1ホルダユニット130は第2ホルダユニット150と第1レンズアレイユニット120との間に配置されている。
第2ホルダユニット150の詳細な構成について、図1等とともに図5を参照して説明する。図5は、第2ホルダユニット150の構成を示す斜視図である。第2ホルダユニット150は、側壁151と、ベース部152と、傾斜部155と、を備えている。
ベース部152は、XY平面と平行な板状の部分である。ベース部152から+Z側に側壁151と傾斜部155とが延びている。第2ホルダユニット150は、4つの傾斜部155を有している。
側壁151は、励起光L100(図2参照)が入射する側に設けられている。側壁151は、XZ平面と平行に形成された板状の部分であり、第2ホルダユニット150の-Y側の端部に配置されている。ここでは、X方向に4つの焦点が配列されているため、側壁151には、4つの入射開口153が形成されている(なお、図5では、斜視方向の関係上、3つのみが示されている)。励起光L100は入射開口153を通って、光学モジュール100の内部に入る。
側壁151の+Y側の面には、図2に示すレーザラインフィルタ141a(図5では不図示)が配置される。4つの入射開口153は、1枚のレーザラインフィルタ141aで覆われる。励起光L100は入射開口153を通過してレーザラインフィルタ141aに入射する。1つの入射開口153を透過した励起光L100が、図2のように4本の励起光L101~L104に分岐される。
Y方向に4つの焦点が配列されているため、第2ホルダユニット150には、4つの傾斜部155が設けられている。4つの傾斜部155はY方向に並んで配置されている。それぞれの傾斜部155は、X方向に沿って延びた三角柱状の部分である。YZ平面視において、傾斜部155は、ほぼ直角三角形状になっている。傾斜部155の-Y側の面を傾斜面1551とし、+Y側の面保持面1552とする。
保持面1552は、レーザラインフィルタ141を保持するように、Y軸と直交する平面となっている。傾斜面1551は、ダイクロイックミラー140を保持するように、Y軸に対して45°傾斜した平面となっている。傾斜面1551と保持面1552は傾斜部155の異なる面である。
X方向に4つの焦点が配列されているため、1つの傾斜部155には4つの開口部156が設けられている。4つの開口部156は、X方向に並んで配置されている。また、第2ホルダユニット150は、4つの傾斜部155を有している。よって、第2ホルダユニット150は、16個の開口部156を有している。XY平面視において、開口部156は4×4のアレイ状に配列されている。焦点数と同じ数の開口部156が第2ホルダユニット150に形成されている。開口部156は、信号光開口1561と励起光開口1562を有している。
信号光開口1561は傾斜面1551からZ方向に伸びる円柱状の貫通穴である。信号光開口1561は、傾斜部155及びベース部152をZ方向に貫通する。信号光開口1561の+Z側の端部は、ダイクロイックミラー140(図2参照)で覆われる。信号光は、ダイクロイックミラー140を透過した後、信号光開口1561に入射する。信号光開口1561を透過した信号光が第2レンズ181に入射する。1つの焦点からの信号光が1つの信号光開口1561を透過する。
励起光開口1562は、傾斜面1551からY方向に伸びる円柱状の貫通穴である。励起光開口1562は、傾斜部155をY方向に貫通する。つまり、励起光開口1562は、傾斜面1551から保持面1552に到達している。励起光開口1562の+Y側の端部はレーザラインフィルタ141(図2参照)で覆われる。ダイクロイックミラー140を透過した励起光L100が励起光開口1562に入射する。励起光開口1562を透過した励起光L100がレーザラインフィルタ141を透過する。励起光開口1562は隣接する2つのレーザラインフィルタ141の間に配置される。
なお、最も+Y側にある傾斜部155では、ダイクロイックミラー140dですべての励起光L101が反射される。このため、最も+Y側にある傾斜部155には、励起光開口1562が設けられておらず、かつレーザラインフィルタ141が配置されない。換言すると、最も+Y側にある傾斜部155の開口部156は、Z方向に延びる信号光開口1561のみを有している。
このように、開口部156は、Z方向に延びる信号光開口1561とY方向に延びる励起光開口1562とを備えている。つまり、傾斜部155には、Y方向及びZ方向のそれぞれに沿って貫通穴が設けられている。
例えば、図2の構成では、1つの入射開口153を透過した励起光L100が、ダイクロイックミラー140a~140cで4つに分岐される。そして、励起光L100がダイクロイックミラー140a~140dで反射されて、励起光L101~L104となる。また、励起光L100は、1つの入射開口153と3つの励起光開口1562を通過した後、ダイクロイックミラー140dに入射する。
次に、図1を参照して第1ホルダユニット130について説明する。第1ホルダユニット130は、側壁131と、ベース部132と、傾斜部135とを備えている。第1ホルダユニット130は、第2ホルダユニット150と同様の構成を有している。そのため、第2ホルダユニット150と重複する内容については適宜説明を省略する。例えば、側壁131、ベース部132、及び傾斜部135が、側壁151、ベース部152、及び傾斜部155にそれぞれ対応している。
具体的には、第1ホルダユニット130は、第2ホルダユニット150をX軸周りに180度回転した形状となっている。このため、側壁131の-Y側に4つの傾斜部135が配置されている。側壁131には、励起光が入射しないため、入射開口が形成されていない。
第1ホルダユニット130は、4つの傾斜部135を有している。1つの傾斜部135は4つの開口部136を有している。第1ホルダユニット130は、16個の開口部136を備えている。XY平面視において、開口部136は、4×4のアレイ状に配列されている。焦点数と同じ数の開口部136が、第1ホルダユニット130に設けられている。開口部136は、信号光開口1361と、励起光開口1362とを備えている。
傾斜部135は、傾斜面1351と保持面1352を有している。傾斜面1351は、Y軸から傾斜した平面である。傾斜面1351は、ダイクロイックミラー140と平行な平面である。保持面1352は、Y軸と直交する平面である。保持面1352は、レーザラインフィルタ141と平行な平面である。傾斜部135の+Y側の面が傾斜面1351となっており、-Y側の面が保持面1352となっている。傾斜面1351と保持面1352は異なる面となっている。
信号光開口1361は、Z方向に傾斜部135を貫通する円柱形状の貫通穴である。信号光開口1361は、傾斜部135及びベース部132をZ方向に貫通する。ダイクロイックミラー140と第1レンズ121との間に設けられている。ダイクロイックミラー140で反射された励起光は、信号光開口1361を透過して、第1レンズ121に入射する。第1レンズ121からの信号光は、信号光開口1361を透過して、ダイクロイックミラー140に入射する。
励起光開口1362は、Y方向に傾斜部135を貫通する円柱状の貫通穴である。つまり、励起光開口1362は、傾斜面1351から保持面1352に到達している。レーザラインフィルタ141からの励起光L100が、励起光開口1362を透過して、ダイクロイックミラー140に入射する。
このように、開口部136は、Z方向に延びる信号光開口1361とY方向に延びる励起光開口1362とを備えている。つまり、傾斜部155には、Y方向及びZ方向のそれぞれに沿って貫通穴が設けられている。
そして、第1ホルダユニット130と第2ホルダユニット150とが組み合わせられる。傾斜部135の傾斜面1351と傾斜部155の傾斜面1551とが対向して配置される。傾斜面1351と傾斜面1551との間にダイクロイックミラー140が保持される。ここでは、4つの傾斜部135と4つの傾斜部155があるため、4つのダイクロイックミラー140a~140dを保持することができる。このように、Y軸から傾斜した傾斜面1351及び傾斜面1551を設けることで、傾斜部135と傾斜部155との間にダイクロイックミラー140が挟持される。
傾斜部135の保持面1352と傾斜部155の保持面1552とが対向して配置される。保持面1352と保持面1552との間にレーザラインフィルタ141が保持される。また、側壁151と保持面1352との間にもレーザラインフィルタ141が保持される。ここでは、第1ホルダユニット130には4つの傾斜部135があり、第2ホルダユニット150には1つの側壁151と3つの傾斜部155があるため、4つのレーザラインフィルタ141a~141dを保持することができる。このように、Y軸と直交する保持面1352及び保持面1552を設けることで、傾斜部135と傾斜部155との間にレーザラインフィルタ141が挟持される。
なお、傾斜部135、及び傾斜部155には、レーザラインフィルタ141やダイクロイックミラー140を配置するための凹みが設けられていてもよい。例えば、傾斜部155の下端近傍には、図5に示すようにフィルタ保持部1571、及びミラー保持部1572が設けられている。具体的には、開口部156の下側において、傾斜面1551と保持面1552とのが交わる部分に、フィルタ保持部1571、及びミラー保持部1572が形成されている。
フィルタ保持部1571は、レーザラインフィルタ141を保持する面となる。つまり、レーザラインフィルタ141の下側の端面がフィルタ保持部1571と当接する。ミラー保持部1572は、ダイクロイックミラー140を保持する面となる。つまり、ダイクロイックミラー140の下側の端面がミラー保持部1572と当接する。フィルタ保持部1571とミラー保持部1572は、段差を形成している。具体的には、ミラー保持部1572はフィルタ保持部1571よりも低くなっている。第1ホルダユニット130と第2ホルダユニット150とが、レーザラインフィルタ141とダイクロイックミラー140とを適切に保持することができる。
第1ホルダユニット130と第2ホルダユニット150とに保持されたダイクロイックミラー140とレーザラインフィルタ141について、図6を用いて説明する。図6は、第1ホルダユニット130と第2ホルダユニット150とがダイクロイックミラー140とレーザラインフィルタ141を保持した状態を模式的に示す上面図である。
図6では、16個の信号光開口1361を信号光開口1361a1~1361a4、信号光開口1361b1~1361b4、信号光開口1361c1~1361c4、信号光開口1361d1~1361d4として識別する。信号光開口1361a1~1361a4はX方向に並んだ4つの信号光開口1361であり、-Y側の1列目に配置されている。XY平面視において、信号光開口1361a1~1361a4はダイクロイックミラー140aと重複する。同様に、信号光開口1361b1~1361b4はX方向に並んだ4つの信号光開口1361であり、-Y側から2列目に配置されている。XY平面視において、信号光開口1361b1~1361b4はダイクロイックミラー140bと重複する。
信号光開口1361c1~1361c4はX方向に並んだ4つの信号光開口1361であり、-Y側から3列目に配置されている。XY平面視において、信号光開口1361c1~1361c4はダイクロイックミラー140cと重複する。信号光開口1361d~1361d4はX方向に並んだ4つの信号光開口1361であり、-Y側から4列目に配置されている。XY平面視において、信号光開口1361d1~1361d4はダイクロイックミラー140dと重複する。また、信号光開口1361a1、1361b1、1361c1、1361d1は、Y方向に並んだ4つの信号光開口1361である。
図6では、第2ホルダユニット150に設けられた4つの入射開口153を透過する励起光をそれぞれ励起光L1001~L1004としている。また、図2で示したように、4つのダイクロイックミラー140a~140d、レーザラインフィルタ141a~141dが設けられている。
励起光L1001は、レーザラインフィルタ141a、ダイクロイックミラー140a、レーザラインフィルタ141b、ダイクロイックミラー140b、レーザラインフィルタ141c、ダイクロイックミラー140c、レーザラインフィルタ141d、ダイクロイックミラー140dの順番に入射する。そして、図2で示したように、励起光L1001は4本に分岐されて、信号光開口1361a1、1361b1、1361c1、1361d1をそれぞれ透過する。
例えば、ダイクロイックミラー140aで反射した励起光L1001が、信号光開口1361a1を透過し、ダイクロイックミラー140bで反射した励起光L1001が、信号光開口1361b1を透過する。ダイクロイックミラー140cで反射した励起光L1001が、信号光開口1361c1を透過し、ダイクロイックミラー140dで反射した励起光L1001が、信号光開口1361d1を透過する。
励起光L1002、L1003、L1004も同様に、レーザラインフィルタ141a、ダイクロイックミラー140a、レーザラインフィルタ141b、ダイクロイックミラー140b、レーザラインフィルタ141c、ダイクロイックミラー140c、レーザラインフィルタ141d、ダイクロイックミラー140dの順番に入射する。これにより、それぞれの励起光が4本に分岐されて、対応する信号光開口1361を透過する。
このように1枚のレーザラインフィルタ141には、4本の励起光L1001~L1004が入射する。また、1枚のダイクロイックミラー140は、4本の励起光L1001~L1004を反射する。このようにすることで、アレイ状に配列された多焦点を形成することができる。
さらに、複数のダイクロイックミラー140が保持されているため、装置構成を小型化することができる。例えば、特許文献1の構成では、励起光が1枚のダイクロイックミラーで反射されることでアレイ状の多焦点が形成される。ダイクロイックミラーのサイズを小型化できないという問題点がある。これに対して、1枚のダイクロイックミラー140で反射された励起光が1列の多焦点を形成する。そして、複数枚のダイクロイックミラー140を組み合わせることで、アレイ状の多焦点を形成している。つまり、励起光が複数のダイクロイックミラー140a~140cを順番に通過することでアレイ状の多焦点が形成される。
XY平面視において、ダイクロイックミラー140aは、X方向に沿って1列に配置された第1レンズ121aと重複する。この構成により、光学モジュールのサイズを小型化することができる。具体的には、光学系のZ方向のサイズを小さくすることができる。特に大面積薄型化が可能となる。さらに、反射率及び透過率が異なる複数のダイクロイックミラーを用いることで、多焦点の励起光パワーを均一化することができる。
さらに、傾斜面1351とは異なる面である保持面1352と、傾斜面1551とは異なる面である保持面1552との間にレーザラインフィルタ141が保持されている。したがって、2つのダイクロイックミラー140の間に、レーザラインフィルタ141が配置される。これにより、クロストークを抑制することができる。つまり、1つの焦点で発生した信号光が、他の焦点で発生した信号光に混ざることを防ぐことができる。
上記の光学モジュール100を複数用いることで、焦点数を増やすことができる。例えば、複数の光学モジュール100をアレイ状に配列することで、焦点数を増加させることができる。2つの光学モジュール100をY方向に並べて配置する場合、光学モジュール100の配置方向を変えればよい。
図6において、励起光L1001~L1004は、異なる光源で発生したものであってもよい。つまり、2以上の光源を用意して、各入射開口153に光源を配置してもよい。具体的には、光源として、小型の半導体レーザ光源を用いることが可能である。これにより、装置の小型化、コストダウンを図ることができる。また、励起波長の選択肢を増やすことができる。あるいは、光源からの光を光ファイバなどでリレーして、入射開口153に入射させてもよい。もちろん、1つの光源からの光を光ファイバやミラーで分岐して、2以上の入射開口153に入射させてもよい。
図7は、2つの光学モジュール100a、100bを配置した構成を模式的に示す断面図である。光学モジュール100aと光学モジュール100bとがY方向に並んで配置されている。なお、図7では、レーザラインフィルタ141やエッジフィルタ171を省略している。
光学モジュール100aと光学モジュール100bはそれぞれ上記の光学モジュール100と同じ構成であり、互いに反転して配置されている。光学モジュール100aは、図2,図3の光学モジュール100と同じ向きで配置されている。光学モジュール100bは、光学モジュール100aをZ軸周りに180°回転した向きで配置されている。
したがって、光学モジュール100aと光学モジュール100bとでは、励起光L100の入射方向が反対になる。光学モジュール100aには、+Y方向に進む励起光L100が入射する。光学モジュール100bには、-Y方向に進む励起光L100が入射する。図2と同様に、励起光の入射順にダイクロイックミラー140a~140dが設けられている。
したがって、光学モジュール100aのダイクロイックミラー140a~140dと光学モジュール100bのダイクロイックミラー140a~140dでは、設置角度が90°異なっている。そして、光学モジュール100aのダイクロイックミラー140dと光学モジュール100bのダイクロイックミラー140dが隣り合うように配置されている。
ここで、Z方向におけるダイクロイックミラー140の有効サイズは約9mmである。また、ダイクロイックミラー140の短手方向のサイズは約12.7mmである。特許文献1のように、1つのダイクロイックミラーでY方向に並ぶ4つの焦点を形成する場合、ダイクロイックミラーのサイズは約50mm程度となる。本実施の形態により薄型化を図ることができる。
また、第1レンズアレイユニット120の上には、マルチウェルプレート110が設けられている。マルチウェルプレート110には、アレイ状に配列された複数のウェル111を備えている。それぞれのウェル111には、観察対象となる試料が配置される。第1レンズ121と第2レンズ181のレンズ対が、各ウェル111に対応している。1つの第1レンズ121は、1つのウェル111中の試料に励起光を集光する。そして、1つのウェル111中の試料からの信号光が1つの第2レンズ181で集光される。このようにすることで、Y方向に配置された8つの焦点を観察することができる。複数のウェル111の試料を同時に観察することが可能となる。
(多焦点光学装置)
以下、複数の光学モジュール100を実装した多焦点光学装置の構成について、図8を用いて説明する。図8は、多焦点光学装置1の構成を示す上面図である。図8では、3個の光学モジュール100aと3個の光学モジュール100bが設けられている。3つの光学モジュール100aはX方向に沿って1列に並んでいる。3つの光学モジュール100bはX方向に沿って1列に並んでいる。光学モジュール100aは、光学モジュール100bの+Y側に配置されている。
光学モジュール100aには+Y方向に進む励起光(レーザ光ともいう)が入射し、3つの光学モジュール100bには-Y方向に進む励起光(レーザ光ともいう)が入射する。このように、複数の光学モジュール100a、100bをアレイ状に配置することで、より多くの焦点を形成することができる。例えば、多焦点光学装置は、96個(=12×8)の多焦点を観察する。
多焦点光学装置1は、2つの光源11,12を備えている。光源11は、波長532nmのレーザ光を発生する。光源12は、波長660nmのレーザ光を発生する。2つの光源11、12を切り替えて使用することで、励起波長を変えることができる。光源11を動作させ、光源12を非動作とすることで、励起波長が532nmとなる。光源12を動作させ、光源11を非動作とすることで、励起波長が660nmとなる。
多焦点光学装置1は、ミラーM21~M28、ミラーM31~M37を備えている。ミラーM21、ミラーM25、ミラーM26、ミラーM28、ミラーM33、ミラーM34、ミラーM37の反射率は100%となっている。ミラーM23、ミラーM24、ミラーM27、ミラーM30、ミラーM32、ミラーM36は、反射率50%、透過率50%のビームスプリッタとなる。ミラーM31、ミラーM33、ミラーM35は、反射率33.3%、透過率66.7%のビームスプリッタとなる。また、ビームスプリッタとして、ビームスプリッタキューブを用いてもよい。
ミラーM22は励起光を切り替える切替ミラーである。ミラーM22は波長532nmのレーザ光を反射し、波長660nmのレーザ光を透過するダイクロイックミラーである。あるいは、ミラーM22は光路中に挿脱可能に配置された反射鏡でもよい。例えば、波長532nmのレーザ光を励起光とする場合、ミラーM22は光路中から取り除かれる。波長660nmのレーザ光を励起光とする場合、ミラーM22は光路中に挿入される。
光源11からレーザ光は、ミラーM22で反射して、ミラーM23に入射する。光源12からのレーザ光は、ミラーM22を透過して、ミラーM23に入射する。ミラーM23は、レーザ光の半分を透過し、残り半分を反射する。ミラーM23で分岐された一方は、ミラーM24に入射し、他方はミラーM26に入射する。
ミラーM23はレーザ光をミラーM24に向けて反射する。ミラーM24は、レーザ光の半分を透過し、残り半分を反射する。ミラーM24を透過したレーザ光はミラーM30に入射する。ミラーM24で反射したレーザ光は、ミラーM25で反射してミラーM30に入射する。
ミラーM26はレーザ光をミラーM27に向けて反射する。ミラーM27は、レーザ光の半分を透過し、残り半分を反射する。ミラーM27を透過したレーザ光はミラーM30に入射する。ミラーM27で反射したレーザ光は、ミラーM28で反射してミラーM30に入射する。このようにすることで、4本のレーザ光がミラーM30に入射する。
ミラーM30は、レーザ光の半分を透過し、残り半分を反射する。ミラーM30は入射した4本のレーザ光は2本に分岐される。ミラーM30を透過した4本のレーザ光は、ミラーM31、ミラーM32、ミラーM33の順に入射する。M31、M32はビームスプリッタである。ミラーM31で反射したレーザ光が1つ目の光学モジュール100aに入射する。ミラーM32で反射したレーザ光が2つ目の光学モジュール100aに入射する。ミラーM33で反射したレーザ光が3つ目の光学モジュール100aに入射する。
1つの光学モジュール100aには4本のレーザ光が入射する。ここで、ミラーM31、ミラーM32、ミラーM33の反射率は、33%、50%、100%となっている。よって、3つの光学モジュール100aに入射する12本のレーザ光の光量を均一にすることができる。
ミラーM30で反射した4本のレーザ光は、ミラーM34に入射する。ミラーM34で反射した4本のレーザ光は、ミラーM35、ミラーM36、ミラーM37の順に入射する。M35、M36はビームスプリッタである。ミラーM35で反射したレーザ光が1つ目の光学モジュール100bに入射する。ミラーM36で反射したレーザ光が2つ目の光学モジュール100bに入射する。ミラーM37で反射したレーザ光が3つ目の光学モジュール100bに入射する。
1つの光学モジュール100bには4本のレーザ光が入射する。ここで、M35、M36、M37の反射率は、33%、50%、100%となっている。よって、3つの光学モジュール100bに入射する12本のレーザ光の光量を均一にすることができる。また、光学モジュール100aと光学モジュール100bに入射するレーザ光の光量を均一にすることができる。
12本のレーザ光のそれぞれが、光学モジュール100aにおいて、4つに分岐される。12本のレーザ光のそれぞれが、光学モジュール100bにおいて、4つに分岐される。これにより、96個の焦点を同時に観察することができる。さらに、各焦点における励起光パワーを均一にすることができる。
2波長を切り替える多焦点光学装置1でのダイクロイックミラー140の波長特性を図9に示す。図9は、ダイクロイックミラー140a~140dの透過率のグラフA~Dを示している。励起波長1は、532nmであり、励起波長2は660nmである。図9に示すように、532nmと660nmでの透過率はほぼ100%となっている。そして、励起波長1によるラマン散乱の波長帯と、励起波長2によるラマン散乱の波長帯で、透過率がそれぞれ75%、66.7%、50%、0%となっている。このような波長特性とすることで、いずれの励起波長においても、励起光パワーを均一化することができる。もちろん、切り替える励起波長は3つ以上でもよい。
次に、光学モジュール100から分光器までの光学系について、図10を用いて説明する。図10は、光学モジュール100から分光器50までの光学系を説明するための模式図である。分光器50は、入射スリット51と分光部52と2次元アレイ光検出器53とを備えている。入射スリット51の長手方向をスリット方向とする。
光学モジュール100と分光器50との間は、ファイババンドル40で接続されている。ファイババンドル40は、複数のファイバ41を有している。例えば、それぞれのファイバ41の入射端が図1の第2レンズアレイユニット180の貫通穴183に配置される。したがって、第2レンズ181で集光された信号光がファイバ41に入射する。ファイバ41はマルチモード光ファイバとなっている。
ここでは、8×24個の焦点を形成する構成としているため、ファイババンドル40は192本のファイバ41を有している。ファイババンドル40の入射端は、8×24のアレイ状に配置される。1つの焦点からの信号光が1本のファイバ41に入射する。信号光はファイバ41の内部を伝播する。
ファイババンドル40の出射端は、入射スリット51に配置される。ファイバ41内を伝播した信号光が入射スリット51に入射する。ファイババンドル40の出射端は入射スリット51に沿って配置される。出射端では、スリット方向に沿って192本のファイバ41が1列に配置される。入射スリット51を通過した信号光は分光部52に入射する。
分光部52は、回折格子やプリズムなどの分光素子を備えている。分光部52は、スリット方向と直交する方向に信号光を分光する。2次元アレイ光検出器53は、複数の受光素子を備えている。複数の受光素子がスリット方向、及び分光方向に沿ってアレイ状に配列されている。2次元アレイ光検出器53は、例えばCCD(Charge-Coupled Device)カメラやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサ等を有している。なお、スリット方向と分光方向は直交する方向でなくてもよい。
2次元アレイ光検出器53の受光素子において、分光方向に沿った1行が1つの焦点からの信号光の分光スペクトルを示す。例えば、図10に示す行A、行B、及び行Cは、異なる焦点からの信号光の分光スペクトルを示している。このようにファイババンドル40によって光学モジュール100と分光器50とを接続することで、多焦点からの信号光の分光スペクトルを短時間で測定することができる。つまり、192個の分光スペクトルを同時に測定することができる。
さらに、面精度の高い部品を光学モジュール100に用いることで、大面積を均一に照明することができる。例えば、図1に示した第1レンズアレイユニット120、第1ホルダユニット130、第2ホルダユニット150、エッジフィルタユニット170、第2レンズアレイユニット180として、金属材料を加工した金属部品を用いることができる。このようにすることで、複数の光学モジュール100を精度よくアレイ状に配置することができる。さらに、ダイクロイックミラー140等の設置角度の精度を向上することができる。また、それぞれの金属部品は迷光を吸収するように黒色に着色されていてもよい。
第1レンズアレイユニット120、第1ホルダユニット130、第2ホルダユニット150、エッジフィルタユニット170、第2レンズアレイユニット180は、例えば、固定ボルトなどを通すための穴が形成されていてもよい。
傾斜面1351と傾斜面1551と間にダイクロイックミラー140が保持されるとして説明したが、ダイクロイックミラー140以外のビームスプリッタが保持されていてもよい。つまり、傾斜面1351と傾斜面1551との間に保持されるビームスプリッタは、波長に応じて光を分岐するものでなくてもよい。換言すると、試料の照射される照射光と、試料からの信号光が同じ波長となっていてもよい。各ビームスプリッタの透過率及び反射率を適切に設定することで、多焦点を均一に照明することができる。
なお、上記の説明では下側から試料に励起光を照射する構成について説明したが、照射光を試料に入射する方向については特に限定されるものではない。例えば、試料の上側に光学モジュール100を配置して、上側から試料に励起光を照射するようにしてもよい。多焦点光学装置は、分光測定装置以外に適用されてもよい。例えば、多焦点光学装置は、信号光を分光せずに検出する光検出器を有していてもよい。
実施の形態2
実施の形態2では、焦点をより多くするための構成を有している。実施の形態2について、図11、及び図12を用いて説明する。図11、図12は実施の形態2にかかる光学モジュール100の構成を模式的に示す断面図、及び上面図である。なお、上記の実施の形態1と重複する内容については適宜説明を省略する。
実施の形態2では、光学モジュール100の入射側に4分割光学素子201が追加されている。4分割光学素子201は、励起光L100を4本のサブビームL120に分割する。XY平面において、サブビームL120は、2×2のアレイ状に形成される。励起光L100の光量を100%とすると、サブビームL120の光量は25%となる。
そして、4本のサブビームL120が光学モジュール100内に入射する。それぞれのサブビームL120はダイクロイックミラー140a~140dに順次入射する。ダイクロイックミラー140a~140dはサブビームL120を反射する。ダイクロイックミラー140a~140dの透過率及び反射率は、実施の形態1と同様である。
光学モジュール100にはサブビーム毎に第1レンズ121及び第2レンズ181のレンズ対が設けられている。図12に示すように、ダイクロイックミラー140aで反射された4本の励起光L101はそれぞれ異なる第1レンズ121に入射する。ダイクロイックミラー140bで反射された4本の励起光L102はそれぞれ異なる第1レンズ121に入射する。
それぞれの第1レンズ121で形成される焦点での励起光の光量は6.25%(=0.25/4)となる。それぞれの焦点からの信号光L111~L114が、第1レンズ121を介して、第2レンズ181に入射する。
このように光学モジュール100の入射側に4分割光学素子201を配置する。これにより、焦点数を4倍にすることができる。例えば、図8の構成では96個の焦点が形成されていたが、実施の形態2の構成を適用することで384個の焦点を形成することができる。
もちろん、励起光L100をサブビームに分割する光学素子は、4分割光学素子201に限られるものではない。つまり、2本以上のサブビームに分割することができる光学素子を光学モジュールの入射側に配置すればよい。そして、第1レンズ121及び第2レンズ181のレンズ対をサブビーム毎に設ければよい。
実施の形態1では、XY平面視において、1枚のダイクロイックミラー140が1列分の第1レンズ121と重複する。これに対して、実施の形態2では、XY平面視において、1枚のダイクロイックミラー140が2列分の第1レンズ121と重複する。よって、より多くの焦点を形成することができる。
(変形例1)
変形例1について、図13を用いて説明する。図13は、光学モジュール100において、1つの焦点に対する構成を模式的に示す断面図である。変形例1では、ダイクロイックミラー140の側端面1411の形状が異なっている。なお、側端面1411は励起光が入射する入射面の隣の面である。
ダイクロイックミラー140の側端面1411が励起光L100の光軸と直交するように、エッジ部分をカットしている。つまり、側端面1411がXZ平面と平行になっている。このようにすることで、光学部品の位置決めを容易に行うことができる。また、省スペース化を実現することができる。特に、実施の形態2のように、焦点数を増やした場合に有効である。
(変形例2)
変形例2について、図14を用いて説明する。図14は、光学モジュール100において、1つの焦点に対する構成を模式的に示す断面図である。変形例2では、ダイクロイックミラー140の下側に弾性部材191が追加されている。傾斜部155とダイクロイックミラー140との間に、弾性部材191が配置されている。つまり、傾斜面1551とダイクロイックミラー140との間に、弾性部材191が介在している。
弾性部材191は板バネである。あるいは、弾性部材191として、樹脂やゴムなどを用いることができる。弾性部材191は、ダイクロイックミラー140の周縁部に当接するように枠状に形成されている。励起光や信号光が入射する領域の外側において、弾性部材191がダイクロイックミラー140に接触している。このようにすることで、ダイクロイックミラー140を容易に固定することができる。つまり、弾性部材191によって、ダイクロイックミラー140一意に固定することができる。よって、光学系の精度を向上することができる。
(変形例3)
変形例3について、図15を用いて説明する。図15は、第2レンズ181に集光される信号光L111を説明するための図である。変形例3では1つの第2レンズ181aで集光された信号光L111がファイババンドル400に集光している。ファイババンドル400は複数のファイバ401を有している。1つの焦点からの信号光L111が複数のファイバ401に入射する。このようにすることで、分光器での検出光量を増加することができる。
(変形例4)
変形例4は、変形例3におけるファイババンドル400の出射端側を模式的に示す図である。変形例4について、図16を用いて説明する。図16では、2つのファイババンドル400が示されている。1つのファイババンドル400は1つの第2レンズ181からの信号光を伝播している。つまり、2つのファイババンドル400は、異なる焦点で発生した信号光を伝播している。ファイババンドル400の出射端から出射した信号光L111、L112は、入射スリット51に入射する。
ファイバ401の出射端は、スリット方向に沿って1列に配置される。そして、異なるファイババンドル400では、ファイバ401の出射端がクロストークを避けるために間隔を開けて配置される。つまり、信号光L111と信号光L112が同じ受光素子で検出されないように、出射端側において2つのファイババンドル400が離れて配置される。1つのファイババンドル400では、ファイバ401の出射端が間隔を開けずに配置されている。このようにすることで、クロストークを抑制することができるため、検出精度を向上することができる。ファイバ401の出射端の配列は、1列に限定されるものでなく、複数列に配列されていても良い。つまり、ファイバ401の出射端がスリット方向に沿って配列されていればよい。
(変形例5)
変形例5では、ファイババンドル400を用いずに、光学モジュール100からの信号光を検出する構成となっている。具体的には、図17に示すように光学モジュール100に対向して2次元光検出器353が配置されている。2次元光検出器353は、アレイ状に配列された受光素子354を有するカメラである。つまり、それぞれの受光素子354がそれぞれの第2レンズ181と対向するように、X方向、及びY方向に沿って配列されている。そして、それぞれの受光素子354が第2レンズ181(図17では不図示)での集光位置に配置されている。したがって、受光素子354は、第2レンズ181で集光された信号光L111~L114を検出する画素となる。このようにすることで、異なる焦点で発生した信号光を独立に検出することができる。
また、図17では、光学モジュール100と2次元光検出器353とが対向配置されているが、光学モジュール100と2次元光検出器353との間にミラーを介在させても良い。つまり、光学モジュール100からの信号光L111~L114がミラーで反射されて2次元光検出器353に入射してもよい。あるいは、フォトダイオードなどの小型の受光素子354を2次元マトリクス状に配置しても良い。
(変形例6)
変形例6について、図18、及び図19を用い説明する。図18は、複数のダイクロイックミラー140を通過する励起光L100の光路を説明するための図である。図19は、光路のシフトを考慮した場合の複数のダイクロイックミラー140の配置を示す図である。なお、光学モジュール100の基本的構成は、上記と同様であるため、説明を省略する。
励起光L100がダイクロイックミラー140を透過する度に、空気とダイクロイックミラー140との屈折率の違いによって、励起光L100が屈折する。従って、図18に示すように、励起光L100がダイクロイックミラー140を透過する度に、励起光L100の光路が-Z方向にシフトしていく。そこで、変形例6では、屈折によるシフト量を考慮してダイクロイックミラー140を配置している。
具体的には、図19に示すように、ダイクロイックミラー140a、ダイクロイックミラー140b、ダイクロイックミラー140c、ダイクロイックミラー140dのZ位置が徐々にシフトしている。ダイクロイックミラー140a~140dのうち、ダイクロイックミラー140aが最も+Z側に配置され、ダイクロイックミラー140dが最も-Z側に配置されている。ダイクロイックミラー140bは、ダイクロイックミラー140aよりも-Z側に配置され、かつダイクロイックミラー140cよりも+Z側に配置されている。このように、+Y側に配置されているダイクロイックミラー140ほど-Z側に配置される。
励起光L100の進行方向(+Y方向)において最も手前側のダイクロイックミラー140aが最も第1レンズ121aに近くなっており、奥側に向かうにつれてダイクロイックミラー140が第1レンズ121dから遠くなっている。
さらに、ダイクロイックミラー140a~140dにおける光路が+Z方向にシフトするように第1ホルダユニット130及び第2ホルダユニット150を設計する。具体的には、図1、図5等で示した開口部156、励起光開口1562、開口部136、励起光開口1362等の位置をシフトすればよい。ダイクロイックミラー140bからダイクロイックミラー140cまでの光路が、ダイクロイックミラー140aからダイクロイックミラー140bまでの光路よりも-Z側にシフトするように、開口部156、励起光開口1562、開口部136、励起光開口1362等が配置される。さらに、ダイクロイックミラー140cからダイクロイックミラー140dまでの光路が、ダイクロイックミラー140bからダイクロイックミラー140cまでの光路よりも-Z側にシフトするように、開口部156、励起光開口1562、開口部136、励起光開口1362等が配置される。これにより、より適切に励起光L100を導くことができる。


また、第1レンズ121から第2レンズ181に向かう信号光の光路についても同様に、屈折によりシフトする。したがって、第1レンズ121からダイクロイックミラー140に向かう信号光の光路が、ダイクロイックミラー140から第2レンズ181に向かう信号光の光路よりも-Y側になるように信号光開口1561、信号光開口1361等が配置されていてもよい。
(変形例7)
上記のように、励起光L100がダイクロイックミラー140を透過する度に、空気とダイクロイックミラー140との屈折率の違いによって、励起光L100が屈折する。そこで、変形例7では、ダイクロイックミラー140を通過する際の励起光L100の屈折によるシフトを打ち消すように、励起光L100の入射方向を傾けている。この点について、図20を用いて説明する。
図20では、Y方向に沿って伝播する励起光L100の光軸がわずかに+Z方向に傾いている。つまり、励起光L100が+Y方向かつ+Z方向に進む。具体的には、XY平面が水平面であるとすると、励起光L100の水平方向からずらして斜めに入射させる。励起光L100の入射角度は、屈折によるビームシフト量、ウェルの間隔(例えば96ウェルの場合、9mm間隔となる)、フィルタの厚み及び屈折率によって決まる。
このように、励起光L100を斜めに入射させることで、ダイクロイックミラー140のZ方向の位置(高さ)を同じにすることができる。XY平面(水平面)に対するダイクロイックミラー140の傾斜角度は、45°よりも大きくなるよう配置する。つまり、図20に示すように、YZ平面視において、ダイクロイックミラー140の傾斜角度をY方向から45°+αの角度とする(アルファは正の値)。そして、上記したダイクロイックミラー140の反射率及び透過の波長特性をこの傾斜角度(45°+α)で有する設計とする。
その他の実施の形態
また、入射ビーム幅を検出ビーム幅よりも小さくなるようにしてもよい。これにより、入射の実効NAは低く、検出の際には実効NAを高くすることができる。よって、より多くの光を集めることができる。例えば、開口部156のサイズにより、ビーム幅を設定することができる。
XZ平面視において、励起光開口1562を信号光開口1561よりも小さくしてもよい。これにより、回折がリセットされて、ビームの励起条件を揃えやすくすることができる。
また、DLS(dynamic light scattering)等の暗視野計測への活用も可能である。励起光L100の入射位置等を制限するための空間フィルタの機能を光学モジュール100に持たせることもできる。これにより、多焦点の暗視野計測を可能にすることができる。
ウェル毎にプリズムを設置して、全反射照明をすることで、多焦点SPRセンサsurface plasmon resonance)として利用することができる。
各ウェルの入口、例えばレーザラインフィルタ141の位置にレンズを配置して、照明領域を制御することも可能である。試料上において、励起光によって照明される領域と、検出器に検出される領域を空間的にずらすことにより、多焦点の空間オフセットラマン分光への利用も可能である。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
この出願は、2020年12月22日に出願された日本出願特願2020-212034を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
1 多焦点光学装置
11 光源
12 光源
40 ファイババンドル
41 ファイバ
50 分光器
51 入射スリット
52 分光部
53 2次元光検出器
100 光学モジュール
110 マルチウェルプレート
111 ウェル
120 第1レンズアレイユニット
121 第1レンズ
122 保持プレート
130 第1ホルダユニット
131 側壁
132 ベース部
135 傾斜部(第1傾斜部)
1351 傾斜面(第1傾斜面)
1352 保持面(第1保持面)
136 開口部
1361 信号光開口
1362 励起光開口
140 ダイクロイックミラー
141 レーザラインフィルタ
150 第2ホルダユニット
151 側壁
152 ベース部
153 入射開口
155 傾斜部(第2傾斜部)
1551 傾斜面(第2傾斜面)
1552 保持面(第2保持面)
156 開口部
1561 信号光開口
1562 励起光開口
1571 フィルタ保持部
1572 ミラー保持部
170 エッジフィルタユニット
171 エッジフィルタ
172 保持プレート
173 貫通穴
180 第2レンズアレイユニット
181 第2レンズ
182 保持ブロック
183 貫通穴
191 弾性部材

Claims (21)

  1. 第1及び第2の方向に配列された観察用の多焦点を形成するための光学モジュールであって、
    前記多焦点を形成するために、照射光を集光する複数の第1レンズが前記第1及び第2の方向に配列された第1レンズアレイユニットと、
    前記第1及び第2の方向に配列された複数の第2レンズを備え、前記第1レンズからの信号光が入射する第2レンズアレイユニットと、
    前記第1レンズアレイユニットと前記第2レンズアレイユニットとの間に配置され、前記第2の方向に進む照射光を前記第1レンズに反射するとともに、前記第1レンズから信号光を透過する複数のビームスプリッタと、
    前記複数のビームスプリッタと、前記第1レンズアレイユニットとの間に配置された第1ホルダユニットと、
    前記複数のビームスプリッタと、前記第2レンズアレイユニットとの間に配置された第2ホルダユニットと、を備え、
    前記第2の方向に進む前記照射光が前記複数の前記ビームスプリッタに順番に入射するように、複数の前記ビームスプリッタは配列され、
    それぞれの前記ビームスプリッタは前記照射光の光軸に対して傾斜して配置され、
    前記第1ホルダユニットと前記第2ホルダユニットとが、前記複数のビームスプリッタを保持しており、
    前記第1の方向及び第2の方向を含む平面視において、1つの前記ビームスプリッタが、前記第1の方向に沿った1列に並んだ複数の前記第1レンズと重複するように配置され、
    前記信号光が前記照射光と異なる波長となっており、
    前記ビームスプリッタが光の波長に応じて前記信号光と前記照射光とを分岐するよう、前記信号光の波長の光を透過するダイクロイックミラーであり、
    前記照射光の進行方向において最も手前側の前記ビームスプリッタの前記照射光の波長における反射率が最も低くなっており、前記進行方向の奥側に向かうにつれて前記ビームスプリッタの前記照射光の波長における反射率が高くなっていき、
    前記第1ホルダユニットは、前記ビームスプリッタに沿った第1傾斜面を有する複数の第1傾斜部を備え、
    前記第2ホルダユニットは、前記ビームスプリッタに沿った第2傾斜面を有する複数の第2傾斜部を備え、
    前記第1傾斜面と前記第2傾斜面との間に前記ビームスプリッタが保持されており、
    前記第1ホルダユニット及び第2ホルダユニットのそれぞれには、前記照射光が通過するために、第2の方向に沿った開口が設けられており、
    前記第1ホルダユニットには、前記信号光が通過するために、前記第1レンズと前記ビームスプリッタの間に信号光開口が設けられ、
    前記第2ホルダユニットには、前記信号光が通過するために、前記第2レンズと前記ビームスプリッタの間に信号光開口が設けられている、
    光学モジュール。
  2. 記第1傾斜部は前記第1傾斜面とは異なる面である第1保持面を有し、
    前記第2傾斜部は前記第2傾斜面とは異なる面である第2保持面を有し、
    前記第1保持面と前記第2保持面との間に、前記照射光であるレーザ光を透過するレーザラインフィルタが保持されている請求項1に記載の光学モジュール。
  3. 前記第1傾斜面又は前記第2傾斜面と前記ビームスプリッタとの間に配置された弾性部材をさらに備えた請求項2に記載の光学モジュール。
  4. 前記ビームスプリッタの側端面が前記第2の方向と直交するように、前記ビームスプリッタのエッジ部分がカットされている請求項1~3のいずれか1項に記載の光学モジュール。
  5. 前記照射光の進行方向において最も手前側の前記ビームスプリッタが最も第1レンズに近くなっており、前記進行方向の奥側に向かうにつれて前記ビームスプリッタが第1レンズから遠くなっていく請求項1~4のいずれか1項に記載の光学モジュール。
  6. それぞれの前記第1レンズが、試料に前記照射光を集光することで焦点を形成し、
    前記試料の焦点からの信号光が前記第1レンズを介して、前記ビームスプリッタに入射し、
    前記ビームスプリッタを透過した前記信号光が、前記第2レンズに入射する請求項1~5のいずれか1項に記載の光学モジュール。
  7. 前記第2ホルダユニットと前記第2レンズアレイユニットとの間に配置され、前記ビームスプリッタを透過した前記信号光が入射するエッジフィルタを有するエッジフィルタユニットをさらに備え、
    前記ビームスプリッタに入射する前記照射光、及び、前記エッジフィルタに入射する前記信号光が平行光束となっている請求項1~6のいずれか1項に記載の光学モジュール。
  8. 第1モジュールと第2モジュールとを備えた光学モジュールであって、
    前記第1モジュール及び第2モジュールのそれぞれが請求項1~7のいずれか1項に記載の光学モジュールであり、
    前記第1モジュールに対する前記照射光の入射方向と、前記第2モジュールに対する前記照射光の入射方向が反対になっている光学モジュール。
  9. 請求項1~8のいずれか1項に記載の光学モジュールと、
    前記照射光を発生する光源と、
    前記第2レンズで集光された信号光が入射するファイバを複数有するファイババンドルと、を備えた多焦点光学装置。
  10. 請求項1~8のいずれか1項に記載の光学モジュールと、
    前記照射光を発生する光源と、
    前記第2レンズで集光された信号光を検出する2次元アレイ光検出器と、を備えた多焦点光学装置。
  11. 照射光を発生する光源と、
    前記照射光を用いて、第1及び第2の方向に配列された観察用の多焦点を形成する第1モジュールと、
    を備え、
    前記第1モジュールは、
    前記多焦点を形成するために、照射光を集光する複数の第1レンズが前記第1及び第2の方向に配列された第1レンズアレイユニットと、
    前記第1及び第2の方向に配列された複数の第2レンズを備え、前記第1レンズから入射した信号光を集光する第2レンズアレイユニットと、
    前記第1レンズアレイユニットと前記第2レンズアレイユニットとの間に配置され、前記第2の方向に進む照射光を前記第1レンズに反射するとともに、前記第1レンズから信号光を透過する複数のビームスプリッタと、
    前記複数のビームスプリッタと、前記第1レンズアレイユニットとの間に配置された第1ホルダユニットと、
    前記複数のビームスプリッタと、前記第2レンズアレイユニットとの間に配置された第2ホルダユニットと、を備え、
    前記第2の方向に進む前記照射光が前記複数の前記ビームスプリッタに順番に入射するように、複数の前記ビームスプリッタは配列され、
    それぞれの前記ビームスプリッタ前記照射光の光軸に対して傾斜して配置され、
    第1の方向及び第2の方向を含む平面視において、1つの前記ビームスプリッタが、前記第1の方向に沿った1列に並んだ複数の前記第1レンズと重複するように配置され、
    前記信号光が前記照射光と異なる波長となっており、
    前記ビームスプリッタが光の波長に応じて前記信号光と前記照射光とを分岐するよう、前記信号光の波長の光を透過するダイクロイックミラーであり、
    前記照射光の進行方向において最も手前側の前記ビームスプリッタの前記照射光の波長における反射率が最も低くなっており、前記進行方向の奥側に向かうにつれて前記ビームスプリッタの前記照射光の波長における反射率が高くなっていき、
    前記第1ホルダユニットと前記第2ホルダユニットとが、前記複数のビームスプリッタを保持しており、
    前記第1ホルダユニットは、前記ビームスプリッタに沿った第1傾斜面を有する複数の第1傾斜部を備え、
    前記第2ホルダユニットは、前記ビームスプリッタに沿った第2傾斜面を有する複数の第2傾斜部を備え、
    前記第1傾斜面と前記第2傾斜面との間に前記ビームスプリッタが保持されており、
    前記第1ホルダユニット及び第2ホルダユニットのそれぞれには、前記照射光が通過するために、第2の方向に沿った開口が設けられており、
    前記第1ホルダユニットには、前記信号光が通過するために、前記第1レンズと前記ビームスプリッタの間に信号光開口が設けられ、
    前記第2ホルダユニットには、前記信号光が通過するために、前記第2レンズと前記ビームスプリッタの間に信号光開口が設けられている、
    多焦点光学装置。
  12. 隣接する前記ビームスプリッタの間に配置されたレーザラインフィルタを備え、
    前記レーザラインフィルタが前記照射光であるレーザ光を透過する請求項11に記載の多焦点光学装置。
  13. 前記第1モジュールからの信号光が入射するファイバを複数有するファイババンドルをさらに備え、
    1つの前記第2レンズで集光された信号光が複数の前記ファイバに入射する請求項11、又は12に記載の多焦点光学装置。
  14. 異なる前記第2レンズで集光された信号光を伝播する複数の前記ファイバが間隔を開けて配置されている請求項13に記載の多焦点光学装置。
  15. 前記ファイババンドルから出射した信号光を分光して検出する分光器を備え、
    前記分光器が入射スリットと、
    前記入射スリットを通過した前記信号光を分光する分光部と、
    前記分光部で分光された信号光を検出する2次元アレイ光検出器と、を備え、
    前記ファイババンドルの出射端において、前記ファイバが前記入射スリットの長手方向に沿って配列されている請求項13、又は14に記載の多焦点光学装置。
  16. 前記第2レンズで集光された信号光を検出する受光素子が配列された2次元アレイ光検出器をさらに備えた請求項11、又は12に記載の多焦点光学装置。
  17. 複数の前記光源が設けられており、
    前記複数の光源からの前記照射光を前記第1モジュールの入射開口に入射させている請求項11~16のいずれか1項に記載の多焦点光学装置。
  18. それぞれの前記第1レンズが、試料に前記照射光を集光することで焦点を形成し、
    前記試料の焦点からの信号光が前記第1レンズを介して、前記ビームスプリッタに入射し、
    前記ビームスプリッタを透過した前記信号光が、前記第2レンズに入射する請求項11~17のいずれか1項に記載の多焦点光学装置。
  19. 前記ビームスプリッタと前記第2レンズアレイユニットとの間に配置され、前記ビームスプリッタを透過した前記信号光が入射するエッジフィルタを有するエッジフィルタユニットをさらに備え、
    前記ビームスプリッタに入射する前記照射光、及び、前記エッジフィルタに入射する前記信号光が平行光束となっている請求項11~18のいずれか1項に記載の多焦点光学装置。
  20. 第2モジュールをさらに備え、
    前記第2モジュールは、
    前記多焦点を形成するために、照射光を集光する複数の第1レンズが前記第1及び第2の方向に配列された第1レンズアレイユニットと、
    前記第1及び第2の方向に配列された複数の第2レンズを備え、前記第1レンズから入射した信号光を集光する第2レンズアレイユニットと、
    前記第1レンズアレイユニットと前記第2レンズアレイユニットとの間に配置され、前記第2の方向に進む照射光を前記第1レンズに反射するとともに、前記第1レンズから信号光を透過する複数のビームスプリッタと、
    前記第2の方向に進む前記照射光が前記複数の前記ビームスプリッタに順番に入射するように、複数の前記ビームスプリッタは配列され、
    それぞれの前記ビームスプリッタ前記照射光の光軸に対して傾斜して配置され、
    第1の方向及び第2の方向を含む平面視において、1つの前記ビームスプリッタが、前記第1の方向に沿った1列に並んだ複数の前記第1レンズと重複するように配置され、
    前記信号光が前記照射光と異なる波長となっており、
    前記ビームスプリッタが光の波長に応じて前記信号光と前記照射光とを分岐するよう、前記信号光の波長の光を透過し、
    前記照射光の進行方向において最も手前側の前記ビームスプリッタの前記照射光の波長における反射率が最も低くなっており、前記進行方向の奥側に向かうにつれて前記ビームスプリッタの前記照射光の波長における反射率が高くなっていき、
    前記第1モジュールに対する前記照射光の入射方向が、前記第2モジュールに対する前記照射光の入射方向と反対になっている請求項11~19のいずれか1項に記載の多焦点光学装置。
  21. 前記光源が複数設けられており、
    複数の前記光源の波長が異なっており、複数の前記光源が切替え可能になっている請求項11~20のいずれか1項に記載の多焦点光学装置。
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