JP7455180B1 - 熱放射制御部材及びそれを用いた電子機器並びに熱放射制御部材の製造方法 - Google Patents

熱放射制御部材及びそれを用いた電子機器並びに熱放射制御部材の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】従来のものに比べて優れた放熱性能を発揮し、しかも安価に且つ容易に製造することができる熱放射制御部材を提供する。【解決手段】特定の赤外線透過波長域を有する樹脂部材で被覆された発熱源に添設され、該発熱源の放射熱を選択的に前記樹脂部材を透過させることにより、前記発熱源の放熱を促進する熱放射制御部材1であって、該熱放射制御部材1の熱放射面に、多数の凹部2を非周期的に配列した。【選択図】図3

Description

本発明は、特定の赤外線透過波長域を有する樹脂部材で覆われた発熱源を有する電子機器などの放熱効果を高めるのに好適な熱放射制御部材及びそれを用いた電子機器並びに熱放射制御部材の製造方法に関する。
従来、この種の熱放射制御部材として、発熱源と樹脂部材との間に該発熱源を覆うように配置されるものであって、平面上に周期的に繰り返される微細凹凸パターンを形成するように実質的に二次元配列された多数のマイクロキャビティを備えたものが公知である(例えば、特許文献1参照)。この熱放射制御部材において、熱放射面は、樹脂部材の赤外線透過波長域に対応する熱放射光を選択的に放射するものである。
上記従来の熱放射制御部材によれば、冷却ファンなどの特別な装置を用いることなく発熱源を有する電子機器を十分に放熱及び冷却することができ、コンパクトで設計の自由度の高い電子機器の製作を可能にする、といった効果を奏するとされている。
特許第5008617号公報
ここで、上記の放熱及び冷却の性能を高めるには、樹脂部材の赤外線透過波長域(以下、透過帯ともいう。)における熱放射光(以下、放射波ともいう。)の放射量を可能な限り上げることが肝要となる。つまり、樹脂部材の透過帯における各波長での放射ピークの積分値である放射率面積の最大化を図ることが重要である。
この点について、特許文献1に所載の発明に係る部材にあっては、二次元配列された多数のマイクロキャビティが周期的に繰り返される微細凹凸パターンで構成されているものである。これにより、樹脂部材の透過帯に対応する放射波の波形は、透過帯において立上り立下りが急峻な波形となっている。
ここで、本発明者等は、放射率面積の最大化を図るには、放射波を、急峻な波形のものとするよりも裾野部分の波形が広いものとする方が良いのではないかと考えた。
そこで鋭意検討を重ねた結果、隣接するマイクロキャビティ同士の距離を故意に不揃いにすることで、放射波の波形の裾野部分が広がり、その結果、多数のマイクロキャビティを周期的に配列した場合に比べて放射率面積を増大させることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、多数のマイクロキャビティを周期的に配列したものよりも高い放熱性能を発揮することのできる熱放射制御部材及びそれを用いた電子機器並びに熱放射制御部材の製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために本発明に係る熱放射制御部材は、特定の赤外線透過波長域を有する樹脂部材で覆われている発熱源を有する電子機器において前記発熱源に添設され、熱放射面に2次元配列された微細な多数の凹凸パターンで該発熱源の放射熱を伝熱又は熱放射により選択的に前記樹脂部材を透過させて前記発熱源の放熱を促進する熱放射制御部材であって、前記凹凸パターンは、前記熱放射面の少なくとも一領域又は全域に亘って、多数の凹部が、ある凹部を選択した場合に、該凹部に隣接する複数の他の凹部との間隔がそれぞれ異なるように配列されたことを特徴とする。
ここで、本発明において、「多数の凹部が、ある凹部を選択した場合に、該凹部に隣接する複数の他の凹部との間隔がそれぞれ異なるように配列」とは、多数の凹部が周期的に配列されないことを意味する。換言すれば、多数の凹部が熱放射面の全域に亘って等間隔ではなく不規則な間隔で配列されることをいう。なお、以下において、当該配列について単に「非周期的に配列」ともいう。
また、凹凸パターンが非周期的に配列されるのは、所望の放熱性能が得られれば、熱放射面の全域でなくともよく、熱放射面の一領域或いは複数の領域であってもよい。
図1のグラフは、縦軸に放射率を、横軸に波長をとり、フーリエ変換赤外分光法(FTIR:Fourier Transform Infrared Spectroscopy)を用いた放射率測定システム装置を使用し、凹凸パターンが周期的配列である熱放射制御部材と、凹凸パターンが非周期的配列である熱放射制御部材とについて、それぞれ赤外線反射スペクトルを調べた結果である。ここで、凹凸パターンの凹部のサイズは約3μm、凹部の深さは3.3μm、周期的配列の周期は約5μm(隣接する凹部同士の間隔は2μmで一定)、非周期的配列の隣接する凹部同士の間隔は0.5μm~4μmである。
スペクトルを観察すると、図1に示すとおり、周期的配列と非周期的配列とでは、非周期的配列の方が、放射波のスペクトルの幅Wが、凹部を周期的に配列した場合のスペクトルの幅に比べて広がっていることがわかる。
このような現象が生じる理由としては、凹部が非周期的に配列されたことにより、波長と放射率が異なる複数の放射波が現出しそれらが重畳することにあると推測される。一方で、放射波の放射率のピークが、凹部を周期的に配列した場合のピークに比べて下がる。この点に関して、一般的には、マイクロキャビティ(本発明の凹部に相当)を周期的に配列することで放射波の放射率のピークをできるだけ高めることにより、放射率面積を稼ぐものであるのに対し、本発明では、放射波の放射率のピークは下がっても放射波の裾野部分の幅を広げることにより放射率面積を得ようとするものである。放射率面積の広狭は樹脂部材を透過する放射熱の放射量を左右することから、放射量を増加させるには放射率面積を広くすることが重要であるところ、図1の表から見て取れるように、本発明にあっては、凹凸パターンが周期的な配列である場合よりも高い放射率面積を得ることができる。なお、上記放射率面積とは、樹脂部材を透過する放射波の波長帯における積分値であり、透過帯は電子機器に用いられるほとんどの樹脂部材において3.5μm~5.6μmである。
本発明において、前記凹凸パターンは、誘電体又は半導体からなる基材の表面の少なくとも一領域又は全域に亘って、多数の凹部が、ある凹部を選択した場合に、該凹部に隣接する複数の他の凹部との間隔がそれぞれ異なるように配列されたものであり、前記熱放射面は、前記基材の表面の凹凸に沿って設けられた金属層で構成されたものであってもよい。
この場合、誘電体又は半導体は金属材料に比べて機械加工が容易であるため、金属材料に直接凹凸パターンを形成する場合よりも精緻に且つ容易に凹凸パターンを形成することができ、所望の放熱性能を得易くなる。
本発明において、前記熱放射面は、誘電体又は半導体からなる基材の平滑な表面上に積層されるとともにエッチングにより前記凹凸パターンが形成された金属層で構成されたものであってもよい。
上記のように、誘電体又は半導体からなる基材と金属層との2層構造とした場合は、上記いずれのタイプにあっても、熱放射面となる熱放射層の厚みを、金属単材で熱放射制御部材を構成する場合に比べて薄くすることができる。それによって、基材の反射率の低さによる光干渉を活かして放射波の放射率のピークを高めることができ、前記放射率面積をより一層拡大することができる。
本発明において、前記凹凸パターンは、金属板上に誘電体又は半導体が積層された基材の表面の少なくとも一領域又は全域に亘って、多数の凹部が、ある凹部を選択した場合に、該凹部に隣接する複数の他の凹部との間隔がそれぞれ異なるように配列されたものであり、前記熱放射面は、前記基材の表面の凹凸に沿って設けられた金属層で構成されたものであってもよい。
この場合、金属板によって基材の機械的強度が確保されることから、誘電体又は半導体の厚みを可能な限り薄くすることができるため、金属板を用いない場合に比べて誘電体又は半導体の熱抵抗値を小さくすることができる。その結果、所望の放熱性能を得易くなる。また、金属材料に直接凹凸パターンを形成する場合よりも精緻に且つ容易に凹凸パターンを形成することができるため、このことも放熱性能の向上に寄与する。
なお、前記熱放射制御部材は、金属板上に誘電体又は半導体が積層された基材と該基材上に設けられた金属層とを有し、該金属層が前記熱放射面とされており、前記基材の表面が平滑面とされ、該表面に形成された金属層をエッチングすることにより前記凹凸パターンが形成されたものであってもよい。
この場合、金属板によって基材の機械的強度が確保されるとともに誘電体又は半導体に凹凸パターンを形成するに足る厚みを要しないことから、誘電体又は半導体の厚みをより一層薄くすることができるため、金属板を用いない場合に比べて誘電体又は半導体の熱抵抗値をさらに小さくすることができる。その結果、所望の放熱性能をより得易くなる。
ここで、上記誘電体としては、例えば、ポリエチレンナフタレート、環状オレフィン・コポリマー、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ABS樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹脂等の合成樹脂、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化銅等の酸化金属、セラミック等が挙げられる。また、半導体としては、例えば、シリコン、ゲルマニウム、ガリウム砒素、リン化インジウム、リン化ガリウム等が挙げられる。
また、上記熱放射層の部材としては金属材料やカーボンが挙げられる。金属材料としては、例えば、アルミニウム、銅、タングステン、金、タンタル、モリブデン、銀、プラチナ、亜鉛、錫等が挙げられる。
さらに、金属材料としては上記の単一金属に限らず、例えば、酸化銅や酸化アルミニウムなどの酸化金属であってもよい。
また、上記基材を、半導体だけの一層構造のものとし、その表面に凹凸パターンを形成してもよい。この場合半導体としては、例えば、シリコン、ゲルマニウム、ガリウム砒素、リン化インジウム、リン化ガリウム等が挙げられる。
本発明において、上記熱放射面は、赤外領域の放射率が0.5未満の金属材料からなるものが好ましい。
この場合、放射率が0.5より低い方が、熱放射面の全体的な放射自体が抑えられ、制御した放射波長帯のみを放出することができ、放熱性能が高められる。
本発明において、上記凹凸パターンの凹部は、開口形状が円形であるのが好ましい。
この場合、凹部の形成が、矩形など角部を有する形状の場合に比べて容易に行える。
上記の凹凸パターンにおいて、凹部の開口サイズは、例えば開口形状が円形で深さが3μm程の場合、1μm~5μmの範囲が好ましい。これは、樹脂の透過帯の範囲である3.5μm~5.6μmの波長帯に最大ピークを収めて、放熱性能を高くするためである。
また、凹部の深さは、例えば開口形状が円形でその直径が3μm程の場合、0.5μm~20μmの範囲が好ましい。凹部の深さが0.5μmより小さいと、放射波のスペクトルが小さくなり過ぎて所望の特定を発揮することができなくなり、20μmを超えると、一般的なエッチングなどの化学的な加工処理やレーザーなどの物理的な処理での深堀りが困難になるからである。更には凹部の深さは9μm~12μmがより好ましい。アスペクト比が3以上になることで、全体的なスペクトルが大きくなり放熱性能が向上する傾向があるからである。12μmを超えても特性は変わらない。
ここで、凹凸パターンを構成する凹部のアスペクト比(高さ又は深さ/サイズ(開口径))は、所定の波長で最大放射率が極端に低下しない値であれば特に制限されず1以上であればよいが、アスペクト比は3~5の範囲が好ましい。図2に示すように、アスペクト比が3以上になることで、全体的なスペクトルが大きくなり放熱性能が向上する傾向があるからである。5を超えると放熱性能の若干の向上はみられるが大きくはなく、製造の工数と費用が無駄になる。
隣接する複数の凹部同士の間隔は、0~4μmであることが好ましい。間隔が4μmを超えると、全体的な凹部(放射穴)の数が減りスペクトル自体が小さくなり過ぎるからである。
次に、本発明に係る電子機器は、発熱源を有する電子回路部が、特定の赤外線波長域で透過率の高い領域を有する樹脂部材で覆われるとともに、前記電子回路部に、前記樹脂部材における特定の赤外線透過波長域を選択的に放射する上記熱放射制御部材が添設されたことを特徴とする。
本発明に係る熱放射制御部材の製造方法は、前記凹部より外形状が大きく且つ相互に同一形状の多数の仮想枠を稠密状態となるように設定し、個々の前記仮想枠内にそれぞれ前記凹部を一つずつ振り分けるとともに、前記仮想枠の中心から前記凹部の中心を前記仮想枠内において任意の方向に且つ任意の距離ずらせることにより、多数の凹部が、ある凹部を選択した場合に、該凹部に隣接する複数の他の凹部との間隔がそれぞれ異なるように配列することを特徴とする。
これにより、凹凸パターンを、熱放射面において、多数の凹部が、ある凹部を選択した場合に、該凹部に隣接する複数の他の凹部との間隔がそれぞれ異なるように配列することができる。
本発明によれば、多数のマイクロキャビティを周期的に配列したものに比べて優れた放熱性能を発揮し得る熱放射制御部材及び電子機器を提供することができる。
凹凸パターンの凹部を周期的に配列した場合及び非周期的に配列した場合における放射波を示すグラフ及び図表である。 凹部のアスペクト比と放射率との関係を示すグラフである。 本願開示の熱放射制御部材を模式的に示す平面図及び側面図である。 凹凸パターンの凹部を非周期的に配列する手法の一例を示す模式図である。 凹凸パターンの凹部を非周期的に配列する手法の他の例を示す模式図である。 凹凸パターンの凹部を非周期的に配列するのに利用されるペンローズ・タイルを示す概略図である。 凹凸パターンの凹部を非周期的に配列する手法の他の例及びその手法により配列された凹凸パターンを示す模式図である。 直径3μmの凹部を配列した熱放射制御部材の放射率、直径2.5μmの凹部を配列した熱放射制御部材の放射率、直径2μmの凹部を配列した熱放射制御部材の放射率、及び、凹部なしの場合の熱放射制御部材の放射率をそれぞれ示すグラフである。 直径が異なる複数種類の円形の凹部を混在させる他の例を示す模式図である。 凹凸パターンの凹部を非周期的に配列する手法の他の例を示す模式図である。 本願開示の熱放射制御部材の一実施形態を示す断面模式図である。 熱放射層の厚みと放射波との関係を示すグラフである。 本願開示の熱放射制御部材の他の実施形態を示す断面模式図である。 本願開示の熱放射制御部材のさらに他の実施形態を示す断面模式図である。 本願開示の熱放射制御部材のさらに他の実施形態を示す断面模式図である。 本願開示の電子機器の一実施形態を示す断面模式図である。 凹凸パターンの凹部の形状のバリエーションを例示する模式図である。 凹凸パターンの凹部の形状の例を示す模式図である。
以下、本発明の実施形態について詳述する。なお、以下の実施形態は、本発明を具現化した一例であって、本発明の技術範囲を限定する性格のものではない。
<実施形態1>
実施形態1に係る本願開示の熱放射制御部材1は、図3(a)及び同図(b)に示すように、直径が3μmで深さが3.3μmの有底円筒状の凹部2を、厚さ50μmのアルミニウムシート3の表面にエンボス加工により非周期的に配列したものである。エンボス加工は、金型のパターンを転写して作成した。金型は、例えばレーザー描画により作成することができる。
アルミニウムシート3の裏面には、放熱対象である例えば電子機器の半導体装置に貼着される粘着層4が設けられている。この粘着層4の厚みは、粘着材の粘着性能や熱伝導性能に応じて適宜決定される。またこの粘着層4に用いられる粘着材としては、熱伝導性に優れたものが採用し得る。粘着材としては、例えば、アクリル系、シリコン系、ウレタン系、ゴム系等のものが挙げられる。
凹部2を非周期的に配列するにあたっては、例えば、図4に示すように、直径が5μmの多数の円形の仮想枠5を相互に密着するように、すなわち稠密状態となるように設定し、これら仮想枠5内に直径が4μmの円形の可動領域6を同心状に設定したうえで、これら可動領域6にそれぞれ凹部2を一つずつ振り分けるとともに、仮想枠5の中心から凹部2の中心を可動領域6内において任意の方向に且つ任意の距離ずらせている。こうすることで、多数の凹部2が、ある凹部2を選択した場合に、該凹部2に隣接する複数の他の凹部2との間隔がそれぞれ異なるように配列される。
また、これ以外に、例えば図5に示すように、仮想枠5を上記の可動領域6そのものとし、この仮想枠5(可動領域6)内にそれぞれ凹部2を一つずつ振り分けるとともに、仮想枠5の中心から凹部2の中心を仮想枠5内において任意の方向に且つ任意の距離ずらせている。こうすることで、多数の凹部2が、ある凹部2を選択した場合に、該凹部2に隣接する複数の他の凹部2との間隔がそれぞれ異なるように配列される。
なお、凹部2を非周期的に配列する手法としては、上記以外に例えば、ペンローズ・タイル(図6参照)における各菱形間の境界線に沿って凹部2を配列する手法が挙げられる。
直径が異なる複数種類の円形の凹部2を混在させる手法は上記の例に限らず、例えば、図7(a)及び同図(b)に示すものであってもよい。この例では、直径4μmの可動領域6が同心円状に設定された直径5μmの仮想枠5と、直径4.5μmの仮想枠5とを互い違いに横一列に並べ、その直下に、一段目と同様の列を一段目とは半ピッチずらせて並べ、以下同様にして複数段に亘り直径5μmの仮想枠5と直径4.5μmの仮想枠5とを互い違いに一列に並べたものを稠密状態となるように設定する。そして、直径5μmの仮想枠5内には直径3.5μmの凹部2を振り分けるとともに、可動領域6内において任意の方向に且つ任意の距離ずらせる。また、直径4.5μmの仮想枠5内には直径3μmの凹部2を振り分けるとともに、仮想枠5内において任意の方向に且つ任意の距離ずらせる。このような手法であっても、相互に異なる直径の凹部2を非周期的に配列することができる。
図8は、直径3μmの凹部を配列した熱放射制御部材の放射率、直径2.5μmの凹部を配列した熱放射制御部材の放射率、直径2μmの凹部を配列した熱放射制御部材の放射率、及び、凹部なしの場合の熱放射制御部材の放射率をそれぞれ示すグラフである。これより、凹部のサイズ毎にそれに応じた放射スペクトルが得られることが示されている、直径の異なる凹部を混在させて所望の放射スペクトルを得るには凹部をできるだけ稠密に配置する必要のあることがわかる。
図9は、直径が異なる複数種類の円形の凹部を混在させる他の例を示す図である。この例では、矩形の熱放射面を4つの領域に分け、図の左上の領域と右下の領域では、それぞれ、稠密状態で設定された直径3μmの仮想枠内に直径2.5μmの凹部を振り分け、図の左下の領域では、直径3μmの可動領域が同心円状に設定された稠密状態の直径3.5μmの仮想枠に直径2.5μmの凹部を振り分け、右上の領域では、直径3.5μmの可動領域が同心円状に設定された稠密状態の直径4μmの仮想枠に直径3μmの凹部を振り分けている。各凹部は、それぞれ仮想枠内において任意の方向に且つ任意の距離ずらされている。このように隣接する複数の領域で大きさの異なる複数種類の仮想枠を配する場合、それら領域の間に空隙が生じ易くなる傾向があるので、そのような場合は、空隙をさらに凹部で埋めるようにするとよい。なお、図9の例では、仮想枠はすべて円形であるが、4つの領域で円以外の相互に異なる形状の仮想枠が設定されてもよい。例えば、左上の領域の仮想枠が三角形、左下の領域の仮想枠が矩形、右上の領域の仮想枠が六角形、右下の領域の仮想枠が五角形とした場合も、上記の例と同様、それら4つの領域同士の間に空隙が生じ易くなる傾向があるので、例えば、空隙をさらに凹部で埋めるようにするとよい。
上記の例では、いずれも仮想枠は円形のものであったが、仮想枠の形状はそれに限らない、例えば、図10に示すように、仮想枠をハニカム状に設定してもよい。この場合、仮想枠は必然的に稠密状態となる。仮想枠内における凹部の配し方は、円形の仮想枠における場合と同様である。
図1のグラフ及び図表は、凹部を設けない(図表では「穴なし」と表示)場合と、直径3μm、深さ3.3μmの凹部を2μm間隔で周期的に配列した場合(従来技術)と、直径3μm、深さ3.3μmの凹部を図3(a)に示すように非周期的に配列した場合とにおける放射波の波長測定結果を示している。なお、凹部を設けない場合の放射波の波長測定結果も併記しているのは、凹部により特徴的な放射率のピークが出現すること示すためである。
上記グラフから明らかなように、放射率のピークは、凹部を非周期的に配列した場合、凹部を周期的に配列した場合に比べて下がるが、両者の場合の波形を比較すると、凹部を非周期的に配列した場合の方が周期的に配列した場合よりも広がり、それに伴って放射率面積も、凹部を非周期的に配列した場合の方が周期的に配列した場合よりも広くなっている。したがって、凹部を周期的に配列するよりも非周期的に配列した方が高い放射量を確保できる。なお、放射率面積は、この例では放射波の波長が3.5~5.6μmの透過帯における積分値である。
<実施形態2>
実施形態2に係る本願開示の熱放射制御部材1は、図11に示すように、誘電体又は半導体からなる基材7を備え、この基材7上に熱放射面となる熱放射層8が設けられたものである。
本実施形態では、基材7としてシリコンを用い、この基材7の表面に多数の微細な凹凸を構成する凹部2を非周期的配列となるように形成して、その凹凸面にアルミニウムをスパッタリングして熱放射層8を形成している。基材7としては、熱放射層よりも放射率が高いものを選定することが重要となる。熱放射層を薄くした際に、基材の反射率の低さによる光干渉を活かして、放射率特性を向上できるからである。例えば、放射率が0.5を超える誘電体が好ましく、上記したシリコン以外に、ゲルマニウム、ガリウム砒素、リン化インジウム、リン化ガリウム等のその他の半導体でもよく、また、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ABS樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹脂等の合成樹脂、酸化アルミニウム、酸化銅等の酸化金属、セラミック等のその他の誘電体でもよい。また、成膜方法は、上記スパッタリング以外にも、CVD法やめっき法でも構わない。基材に均一に成膜することで余計な光干渉を制御することができるため、均一に成膜できる手法を採用するとよい。
熱放射層8の放射率は低い方がよい。放射率が低い方が、全体的な放射自体が抑えられ、制御した放射波長帯のみを放出でき、放熱性能を高められるからである。例えば、放射率が0.5を超えない金属材料が好ましく、アルミニウム、銅、タングステン、金、タンタル、モリブデン、銀、プラチナ、亜鉛、錫等が挙げられる。また、これらの単一金属以外に、例えば、酸化銅や酸化アルミニウムなどの酸化金属も採用し得る。
なお、基材に樹脂を用いる場合は、樹脂の熱伝導率は一般的に金属よりも低いため、余分な伝熱抵抗になる。そのため、基材を極力薄くすることが好ましい。具体的には、基材の物理特性に応じて、5μm~500μmの厚みがよい(硬度又は熱伝導率の高い基材を想定)。さらには、厚みが10μm~100μmの範囲が好ましい。厚みを薄くすることで伝熱抵抗を下げることと、部材として自立(現実での取扱易さ)できることとを両立できる条件だからである。
基材7に微細な凹凸を非周期的配列となるように形成する方法としては、基材7が金属系材料であれば、例えば、ドライエッチングや直流エッチングといった従来汎用されている加工方法を採用することができる。
熱放射層8の厚みは、採用する金属材料によって変わるが、例えば、上記のアルミニウムの場合は、例えば、12nmや25nmといった薄さであると、図12のグラフにも示されているように、放射波の波長の制御が困難となるが、50nmであれば制御が可能となる。但し、50nmであれば、樹脂の透過波長範囲外に複数のピークが現れ、樹脂で吸収されて放熱が妨げられる。そのため、60nm以上であれば安定した波形を得ることができる。また、必要な膜厚の範囲は材料によって異なる。例えば、マグネシウムの場合は、110nm以上であれば安定した波形を得ることができる。上限は、厚過ぎると製造コスト及び工数がかかるので、例えばアルミニウムの場合、60nm以上で安定した波形を得られるが、90nmを超えても理論上シールド効果は大きく変化しないため、波形の安定性に大きな変化がないと思われる90nm以下が好ましい。また、厚過ぎると凹凸のサイズが変わり、放出される波長が変わるため注意が必要である。
次に、本実施形態に係る熱放射制御部材の製造例を開示する。
工程1(マスク作成):凹凸の微細パターンを記したCAD図面を元に、レーザー描画でフォトマスクを作成
工程2(露光):工程1で作成したフォトマスクを使用して基材に凹凸の微細パターンを描画
工程3(エッチング):工程2にドライエッチングなどを使用してパターンに深さを付けて凹凸を作成
工程4(ダイシング):ダイサーを使用して、工程3で作成した基材を適当なサイズにカット
工程5(スパッタ):工程4で得た基材に対して、必要な金属膜をスパッタなどを使用して均一に成膜
工程6(顕微鏡検査):設計とおりの凹凸サイズ、深さ、表面成膜ができているかを光学顕微鏡や走査型電子顕微鏡などを使用して観察
本実施形態においても、凹部2の非周期的配列の手法や形状及び大きさに関しては実施形態1で述べたものと同様である。
本実施形態にあっては、上記したとおり、基材7上に熱放射面となる熱放射層8が設けられてなる2層構造としているが、このような2層構造は、凹部を非周期的に配列することによって最大放射率が低下するところその低下量を可能な限り少なくする手法として極めて有効な構造である。
<実施形態3>
実施形態3に係る本願開示の熱放射制御部材1は、図13に示すように、金属板71上に誘電体又は半導体72が積層された基材7と該基材7上に設けられた金属層8とを有し、該金属層が熱放射面8とされている。凹凸パターンは基材7の誘電体又は半導体72の表面に設けられ、該表面に金属層8が形成されたものである。
この実施形態では、金属板71によって基材7の機械的強度が確保されることから、誘電体又は半導体72の厚みを可能な限り薄くすることができるため、金属板71を用いない場合に比べて誘電体又は半導体72の熱抵抗値を小さくすることができる。その結果、所望の放熱性能を得易くなる。
金属板71としては、例えば、銅、アルミニウムが挙げられる。機械的強度があり熱伝導率が良く熱抵抗を小さくできるからである。熱抵抗の小さな金属板としては、銅やアルミニウムの他、誘電体よりも熱伝導率の高い金属などでもよい。また、厚みとしては、例えば、凹部2の開口サイズが3μmの場合、3~5000μmが好ましい。厚みが凹部2の開口サイズ未満であると、例えば、一般的な切削など物理的な加工がしにくくなるためであり、5000μmを超えると、一般的に小型や薄型筐体に入らなくなることが多いからである。
誘電体の例及び半導体の例は実施形態2と同様である。誘電体又は半導体72の厚みとしては、例えば、凹部2の開口サイズが3μmの場合、5~1000μmが好ましい。厚みが凹部2の開口サイズ未満であると、例えば、一般的な切削など物理的な加工が難しくなるためであり、1000μmを超えると厚みの影響で熱抵抗が高くなりすぎて放熱性能に影響を与えるためである。
<実施形態4>
実施形態4に係る本願開示の熱放射制御部材1は、図14に示すように、金属板71上に誘電体又は半導体72が積層された基材7と該基材7上に設けられた金属層8とを有し、該金属層が熱放射面8とされている。基材7の表面が平滑面とされ、該表面に形成された金属層8をエッチングすることにより凹凸パターンが形成されたものである。
この実施形態でも、金属板71によって基材7の機械的強度が確保されるとともに誘電体又は半導体72に凹凸パターンを形成するに足る厚みを要しないことから、誘電体又は半導体72の厚みを実施形態3のものよりさらに薄くすることができるため、金属板71を用いない場合に比べて誘電体又は半導体72の熱抵抗値をさらに小さくすることができる。
金属板71の材質及び厚みは実施形態3のものと同様である。誘電体の例及び半導体の例は実施形態2、3と同様である。誘電体又は半導体の基本的な厚みの範囲としては実施形態3と同様であるが、更に薄くすることができ、3~500μmでも構わない。これは、実施形態3とは異なり、金属層8に凹凸加工をしたいためである。そのため加工限界を超えて薄い厚みを選択することができる。また、機械的強度が確保される場合は、図14の状態から、用途に応じて(例えば、かなり狭い隙間に使いたいなど)金属板を外したものでもよい。
<実施形態5>
実施形態5に係る本願開示の熱放射制御部材1は、図15に示すように、熱放射面8は、誘電体又は半導体からなる基材7の平滑な表面上に積層されるとともにエッチングにより凹凸パターンが形成された金属層8で構成されている。この実施形態も、誘電体又は半導体及び金属層は、上記実施形態と同様の材料を用いることができる。
<電子機器の実施形態>
本願開示の電子機器は、図16(a)乃至同図(c)に示すように、発熱源を有する電子回路部9が、特定の赤外線波長域で透過率の高い領域を有する樹脂部材10で覆われるとともに、電子回路部9に、樹脂部材10における特定の赤外線透過波長域を選択的に放射する熱放射制御部材1が添設された電子機器である。熱放射制御部材1は、上記の熱放射制御部材であり、図16(a)に示すように、電子回路部9を全周面に亘って覆っていてもよいし、同図(b)に示すように、電子回路部9の一面を覆っていてもよい。また、図16(c)に示すように、電子回路部9はその全周が樹脂部材10で覆われていなくともよく、熱放射制御部材1を臨む部分だけを樹脂部材10とし、その余の部分11を、例えば、金属など樹脂以外の材料としてもよい。熱放射制御部材1の電子回路部9に対する添設態様は、電子回路部9の大きさや形態に応じて最も適した態様が選択される。
本発明は、以上説明した実施形態に限定されるものではなく、他のいろいろな形態で実施することが可能である。そのため、かかる実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には、なんら拘束されない。更に、請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
熱放射制御部材において、多数の凹部2は、相互に形状が異なっていてもよい。ここで、「形状が異なる」とは、凹部2の開口形状が相互に不一致の関係にあることを意味する。具体的には、図17に示すように、矩形や円形、三角形など様々な形状の凹部が併存することを意味する。なお、図17に示す形状は一例であって、これらに限定されない。
また、熱放射制御部材1において、凹部2は、図18に示すように、相互にサイズ及び形状が異なっていてもよい。
上記のような、多数の凹部相互のサイズ又は形状を異ならせるか或いはサイズ及び形状共に異ならせることにより、個々の凹部からサイズや形状に応じた波長の放射波が放射され、結果的に凹凸パターン全体としてピーク幅の広い放射波が現出し、放射率面積が広がる結果、放射量を増加させることができる。
1 熱放射制御部材
2 凹部
3 アルミニウムシート
4 粘着層
5 仮想枠
6 可動領域
7 基材
8 熱放射層
9 電子回路部
10 樹脂部材

Claims (9)

  1. 特定の赤外線透過波長域を有する樹脂部材で覆われている発熱源を有する電子機器において前記発熱源に添設され、熱放射面に2次元配列された微細な多数の凹凸パターンで該発熱源の放射熱を伝熱又は熱放射により選択的に前記樹脂部材を透過させて前記発熱源の放熱を促進する熱放射制御部材であって、
    前記凹凸パターンは、前記熱放射面の少なくとも一領域又は全域に亘って、多数の凹部が、ある凹部を選択した場合に、該凹部に隣接する複数の他の凹部との間隔がそれぞれ異なるように配列されたことを特徴とする熱放射制御部材。
  2. 特定の赤外線透過波長域を有する樹脂部材で覆われている発熱源を有する電子機器において前記発熱源に添設され、熱放射面に2次元配列された微細な多数の凹凸パターンで該発熱源の放射熱を伝熱又は熱放射により選択的に前記樹脂部材を透過させて前記発熱源の放熱を促進する熱放射制御部材であって、
    前記凹凸パターンは、誘電体又は半導体からなる基材の表面の少なくとも一領域又は全域に亘って、多数の凹部が、ある凹部を選択した場合に、該凹部に隣接する複数の他の凹部との間隔がそれぞれ異なるように配列されたものであり、
    前記熱放射面は、前記基材の表面の凹凸に沿って設けられた金属層で構成されたことを特徴とする熱放射制御部材。
  3. 特定の赤外線透過波長域を有する樹脂部材で覆われている発熱源を有する電子機器において前記発熱源に添設され、熱放射面に2次元配列された微細な多数の凹凸パターンで該発熱源の放射熱を伝熱又は熱放射により選択的に前記樹脂部材を透過させて前記発熱源の放熱を促進する熱放射制御部材であって、
    前記熱放射面は、誘電体又は半導体からなる基材の平滑な表面上に積層されるとともにエッチングにより前記凹凸パターンが形成された金属層で構成され、
    前記凹凸パターンは、前記熱放射面の少なくとも一領域又は全域に亘って、多数の凹部が、ある凹部を選択した場合に、該凹部に隣接する複数の他の凹部との間隔がそれぞれ異なるように配列されたことを特徴とする熱放射制御部材。
  4. 特定の赤外線透過波長域を有する樹脂部材で覆われている発熱源を有する電子機器において前記発熱源に添設され、熱放射面に2次元配列された微細な多数の凹凸パターンで該発熱源の放射熱を伝熱又は熱放射により選択的に前記樹脂部材を透過させて前記発熱源の放熱を促進する熱放射制御部材であって、
    前記凹凸パターンは、金属板上に誘電体又は半導体が積層された基材の表面の少なくとも一領域又は全域に亘って、多数の凹部が、ある凹部を選択した場合に、該凹部に隣接する複数の他の凹部との間隔がそれぞれ異なるように配列されたものであり、
    前記熱放射面は、前記基材の表面の凹凸に沿って設けられた金属層で構成されたことを特徴とする熱放射制御部材。
  5. 請求項1~4のいずれか一つに記載の熱放射制御部材であって、
    前記凹凸パターンの凹部は、開口形状が円形であることを特徴とする熱放射制御部材。
  6. 請求項1から4のいずれか一つに記載の熱放射制御部材であって、
    前記熱放射面は、赤外領域の放射率が0.5未満の金属材料からなることを特徴とする熱放射制御部材。
  7. 請求項6に記載の熱放射制御部材であって、
    前記凹凸パターンの凹部は、開口形状が円形であることを特徴とする熱放射制御部材。
  8. 発熱源を有する電子回路部が、特定の赤外線波長域で透過率の高い領域を有する樹脂部材で覆われるとともに、前記電子回路部に、前記樹脂部材における特定の赤外線透過波長域を選択的に放射する熱放射制御部材が添設された電子機器であって、
    前記熱放射制御部材が請求項1~4のいずれか一つ又は7に記載の熱放射制御部材であることを特徴とする電子機器。
  9. 請求項1に記載の熱放射制御部材の製造方法であって、
    前記凹部より外形状が大きく且つ相互に同一形状の多数の仮想枠を稠密状態となるように設定し、
    個々の前記仮想枠内にそれぞれ前記凹部を一つずつ振り分けるとともに、前記仮想枠の中心から前記凹部の中心を前記仮想枠内において任意の方向に且つ任意の距離ずらせることにより、多数の凹部が、ある凹部を選択した場合に、該凹部に隣接する複数の他の凹部との間隔がそれぞれ異なるように配列することを特徴とする熱放射制御部材の製造方法。
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