JP7451853B2 - リベット締め接合部を形成する方法 - Google Patents

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Description

本発明は、超高張力鋼(UHSS)を含む被加工物を接合する方法に関し、それに関連付けられるリベットにも関する。本方法は、UHSSのシートを非UHSSシート(アルミニウムなどのより軟らかくより延性のある材料のシートなど)に接合するために使用され得る。
セルフピアシングリベット(self-piercing rivet:自己穿孔リベットとも称される)は、十分に確立された技術であり、接着剤と組み合わせて、金属被加工物を接合するために使用される。セルフピアシングリベットは、自動車産業において、アルミニウム製の車両パネルを接合するために使用される。アルミニウムは、比較的軟らかく比較的延性があるため、セルフピアシングリベットを使用した接合に特に適している。セルフピアシングリベットを使用して形成される典型的な接合では、2枚の重なり合う材料シートが適切な形状のダイの上に配置される。セルフピアシングリベットが材料シートに差し込まれる。リベットの軸部が、上部材料シートを貫通し、次いで下部材料シートに移動し、ダイに接近するにつれて外向きに広がる。軸部が外向きに広がると、軸部は、下部シートの材料が軸部の広がった部分を包み込むように下部シート内に延びる。これにより、リベットと下部材料シートとの間のしっかりした係合が提供される。上部材料シートおよび下部材料シートは、リベットの頭部とリベットの広がった軸部との間にしっかりと保持され、それによって材料のしっかりとした接合部を形成する。リベット差込み中に、下部シート材料はダイに流れ込み、材料のいわゆるボタン(隆起した円盤)を形成する。この方法でアルミニウムのシートを接合することは効率的かつ効果的であり、自動車産業においてアルミニウム車体の車両の製造中に広く使用されている。
セルフピアシングリベットは、アルミニウムなどの比較的軟らかく延性のある材料を接合するのに非常に効果的であるが、超高張力鋼(UHSS)などのより硬く延性の低い材料にはあまり適さない。UHSSは、800MPa以上の引張強度を有する鋼を意味するとみなされ得る。セルフピアシングリベットを使用してUHSSを含む被加工物に接合部を形成することは困難である。これは、UHSSの引張強度が、リベットがUHSSを貫通するのが難しいようなものだからである。リベットの軸部は、リベットをUHSSに押し込もうとすると、潰れる傾向がある。この問題を回避するために、軸部の壁は、軸部の柱強度を高めるためにより厚く作られ得る。これにより、軸部は座屈せずにUHSSを貫通することができるようになる。しかしながら、リベットの軸部がより厚い場合、リベットは、被加工物に差し込まれたときに広がりにくくなる。結果として、リベットと被加工物の最下部シートとの間の係合が不十分になり得る。
特にリベットが厚みのある軸部壁厚を有する場合のUHSSシートを含む被加工物の接合と関連付けられるさらなる問題が、UHSSのスラグをリベット孔に収容するのが難しいことである。UHSSスラグは、代わりにリベットの軸部の下に留まり、リベットによって下方の被加工物に押し込まれ得る。UHSSスラグは、接合部の最下部シートを、シートが薄くなりすぎるまで圧縮する可能性があり、場合によってはUHSSスラグは、接合の最下面を貫通して切断する可能性がある。これらの問題は接合品質の低下をもたらし得る。
UHSSシートを含む被加工物を接合するときのリベット軸部の潰れを回避する追加または代替の方法は、硬度が非常に高い(530HV以上の硬度などの)リベットを使用することである。これにより、リベットが潰れずにUHSSに貫通することが可能になる。しかしながら、硬度が非常に高いリベットは比較的脆く、被加工物に差し込まれたときに亀裂が発生することがよくある。これにより、比較的弱く、接合部に(例えば、車両が移動しているときに受ける可能性があるような)動的負荷がかかると破損しやすい可能性のある接合部が得られることになる。
本発明の目的は、先行技術と関連付けられる問題点を克服する、被加工物を接合する方法を提供することである。
本発明の第1の態様によれば、頭部と軸部とを備えるセルフピアシングリベットを使用してUHSS層と非UHSS層とを含むリベット締め接合部を形成する方法が提供され、軸部の上部の外径はリベットの差込み前の軸部の底部の外径よりも大きく、本方法は、セルフピアシングリベットをUHSS層に押し込んで、軸部の下側部分(「下部軸部分」ともいう)が外向きに広がり、UHSSからスラグを切り取るようにするステップと、セルフピアシングリベットの広がった軸部およびスラグを非UHSS層に押し込んで、非UHSS層が変形してダイ凹部に入り、広がった軸部の外面の周りに流れるようにするステップと、を含む。
非UHSS層を広がった軸部の外面の周りに流すことによって、本発明は、軸部が非UHSS層に入るときにすでに広がっているにもかかわらず強力な接合部を形成することができる。これは、軸部が被加工物の最下層に入るときの軸部の広がりに依拠する、従来のセルフピアシングリベット接合方法とは対照的である。
UHSSから切り取られた穴は、リベットの差込み前の軸部の底部の外径よりも大きい直径を有し得る。軸部の上部の外径は、軸部の外周の周りにUHSS層との接触をもたらすのに十分な大きさであり得る。これは、軸部の外周の周りでリベット軸部とUHSS層との間に接触があれば、この接触が接合部に水分が侵入するのを防ぐため、有効である。水分は腐食を引き起こすため水分の侵入は望ましくない。
ダイは、リベットの差込み前の軸部の底部の外径よりも2.5mm以下だけ大きい直径を有し得る。この直径のわずかな違いは、広がった軸部の外面の周りに非UHSS層を流すのに役立つ。
ダイは、リベットの差込み前の軸部の底部の外径よりも少なくとも1.5mm大きい直径を有し得る。
軸部の上部の外径は、軸部の底部の外径よりも最大12%まで大きくてもよい。
軸部は、上側部分(「上部軸部分」ともいう)と下側部分とを備えてもよく、上側部分は下側部分よりも大きい直径を有する。上側部分から下側部分への移行部はテーパ状であり得る。テーパにより、リベットの上側部分が過度の力を必要とせずにUHSS層に入ることが可能になり得る(段差が存在した場合には、過度の力が必要になり得る)。
軸部は、上側部分と下側部分とを備えてもよく、軸部の上側部分はテーパ状である。
軸部は、軸部の上部から軸部の底部までテーパ状であり得る。
テーパは、軸部の外周の周りでリベット軸部とUHSS層との間に接触が生じるようにするのに役立ち得る。
ダイは、ダイの空洞の周りに延びる環状隆起を含み得る。
環状隆起は、全体としてリベットの方を向いたテーパ表面を含み得る。
本発明の第2の態様によれば、頭部と軸部と備えるセルフピアシングリベットを使用して、UHSS層と非UHSS層とを含むリベット締め接合部を形成する方法が提供され、軸部は、下部軸部分と、中間軸部分と、上部軸部分とを備え、中間軸部分は、上部軸部分および下部軸部分の直径より小さい直径を有し、本方法は、セルフピアシングリベットをUHSS層に押し込んで、リベットの下側部分がUHSSからスラグを切り取るようにするステップと、セルフピアシングリベットおよびスラグを非UHSS層に押し込んで、軸部の下側部分が非UHSS層からスラグを切り取るようにするステップと、を含み、ダイは、UHSSのスラグおよび非UHSSのスラグを受け入れ、ダイは、下部軸部分の外面の周りの非UHSSの流れを促進する。
下部軸部分の外面の周りに非UHSSを流すことによって、本発明は、軸部の広がりがほとんどまたは全く発生しない場合でさえも強力な接合部を形成することができる。
ダイは、ダイの空洞の周りに延びる環状隆起を備え得る。
環状隆起は、全体としてリベットの方を向いたテーパ表面を含み得る。
ダイは、下部軸部分の直径よりも0.5mm~1mm大きい直径を有する円筒形の開口部を有し得る。
リベットのUHSSへの差込みにより、リベットの軸部が外向きに広がり得る。
本発明の第3の態様によれば、頭部と軸部とを備えるセルフピアシングリベットを使用して、UHSS層と非UHSS層とを含むリベット締め接合部を形成する方法が提供され、軸部は、下部軸部分と、上部軸部分と、少なくとも部分的に下部軸部分内に延びる凹部とを備え、上部軸部分の外径は下部軸部分の外径よりも大きく、本方法は、セルフピアシングリベットをUHSS層に押し込んで、軸部の下側部分が外向きに広がり、UHSSからスラグを切り取るようにするステップと、セルフピアシングリベットおよびスラグを非UHSS層に押し込んで、軸部の下側部分が非UHSS層からスラグを切り取るようにするステップと、を含み、ダイは、UHSSのスラグおよび非UHSSのスラグを受け入れ、ダイは、下部軸部分の外面の周りの非UHSSの流れを促進し、軸部の上側部分は、軸部の外周の周りでUHSS層と接触する。
本発明の第3の態様の利点は、セルフピアシングリベットを比較的容易に製造できることである。軸部の外側の最下側部分を除去し、軸部内に凹部を形成することは、例えば、軸部の外側の中間部分を除去することと比較して、比較的簡単である。
ダイは、ダイの空洞の周りに延びる環状隆起を備え得る。
環状隆起は、全体としてリベットの方を向いたテーパ表面を含み得る。
ダイは、下部軸部分の直径よりも0.5mm~1mm大きい直径を有する円筒形の開口部を有し得る。
本発明の第4の態様によれば、前記態様のいずれか一項による方法に従って形成されたリベット締め接合部を備える車両が提供される。
本発明の第5の実施形態によれば、頭部と軸部と備え、軸部の上部の外径がリベットの差込み前の軸部の底部の外径よりも大きい、セルフピアシングリベットが提供される。
軸部は、上側部分と下側部分とを備え得る。軸部の上側部分の外径は軸部の下側部分の外径よりも大きくてもよい。
軸部には凹部が設けられ得る。
凹部は、軸部の下側部分に設けられ得る。
凹部は、リベットの長さの半分未満の深さを有し得る。凹部は、リベットの長さの4分の1未満の深さを有し得る。
軸部の上側部分と下側部分との間にテーパ状の移行部が延び得る。
軸部の上部の外径は、軸部の底部の外径よりも最大12%まで大きくてもよい。
軸部の上側部分の外径は、軸部の下側部分の外径よりも最大12%まで大きくてもよい。
凹部の最下側部分はテーパ状であり得る。
凹部は、円筒形部分を含み得る。
軸部内の凹部の円筒形部分は、軸部の円筒形壁部分を画定し得る。円筒形の軸部壁部分の軸部壁厚は、円筒形の軸部壁部分の軸部の外径に対して0.16~0.3の比率を有し得る。
円筒形の軸部壁部分は、1.0mm~1.5mmの範囲の軸部壁厚を有し得る。
軸部は、軸部の上部から軸部の底部までテーパ状の外径を有し得る。
リベットの軸部は、1.0mm~1.5mmの範囲の軸部壁厚を有し得る。
本発明の第6の態様によれば、本発明の第5の態様によるセルフピアシングリベットを使用して形成された、UHSS層と非UHSS層とを含むリベット締め接合部が提供され、リベットの軸部の下側部分は外向きに広がり、非UHSS層に連結されており、軸部の上側部分は、軸部の外周の周りでUHSS層と接触している。
非UHSS層は、UHSSのスラグの下に層を形成していてもよく、接合部の下面を囲む。
本発明の第7の態様によれば、UHSS層と非UHSS層との間に接合部を形成するためのセルフピアシングリベットが提供され、本セルフピアシングリベットは、頭部と軸部とを備え、軸部は、下部軸部分と、中間軸部分と、上部軸部分とを備え、中間軸部分は、上部軸部分および下部軸部分の直径より小さい直径を有する。
上部軸部分の最大直径は、下部軸部分の直径と同じであり得る。
中間軸部分は、内向きにテーパし得る。上部軸部分は、外向きにテーパし得る。
中間軸部分は実質的に円筒形であり得る。
本発明の第8の態様によれば、本発明の第7の態様によるセルフピアシングリベットを使用して形成された、UHSS層と非UHSS層とを含むリベット締め接合部が提供され、リベットの軸部の下側部分は、非UHSS層に連結されており、軸部の上側部分は、軸部の外周の周りでUHSS層と接触しており、UHSS層からスラグが切り取られており、非UHSS層からスラグが切り取られており、どちらのスラグも、軸部の下端が露出されるように接合部から除去されている。
本発明の第9の態様によれば、UHSS層と非UHSS層との間に接合部を形成するためのセルフピアシングリベットが提供され、本セルフピアシングリベットは、頭部と軸部とを備え、軸部は、下部軸部分と、上部軸部分と、少なくとも部分的に下部軸部分内に延びる凹部とを備え、上部軸部分の外径は下部軸部分の外径よりも大きい。
上部軸部分の外径は、下部軸部分の外径よりも最大12%まで大きくてもよい。
凹部は実質的に円錐形であり得る。
上部軸部分は、移行部で下部軸部分と接することができ、移行部はテーパ状である(面取りされていたり、丸みを帯びていたりするなど)。
本発明の第10の態様によれば、本発明の第9の態様によるセルフピアシングリベットを使用して形成された、UHSS層と非UHSS層とを含むリベット締め接合部が提供され、リベットの軸部の下側部分は外向きに広がり、非UHSS層に連結されており、軸部の上側部分は、軸部の外周の周りでUHSS層と接触しており、UHSS層からスラグが切り取られており、非UHSS層からスラグが切り取られており、どちらのスラグも、軸部の下端が露出されるように接合部から除去されている。
次に、本発明の特定の実施形態を、例としてのみ、添付の図面を参照して説明する。
本発明の一実施形態によるリベットの断面を示す図である。 本発明の代替の実施形態によるリベットの一部を示す図である。 本発明の一実施形態によるリベットを使用して作製された2枚の材料シート間の接合部の形成の断面を示す図である。 本発明の一実施形態によるリベットを使用して作製された2枚の材料シート間の接合部の形成の断面を示す図である。 本発明の代替の実施形態によるリベットの一部を示す図である。 本発明の代替の実施形態によるリベットを使用して形成された接合部の断面を示す図である。 本発明の代替の実施形態によるリベットの断面を示す図である。 本発明の一実施形態によるリベットを使用して作製された2枚の材料シート間の代替の接合部の断面を示す図である。 本発明の代替の実施形態によるリベットの半分の断面を示す図である。 本発明の代替の実施形態によるリベットの半分の断面を示す図である。 リベットの製造の途中の本発明の代替の実施形態によるリベットの半分の断面を示す図である。 リベットの製造が完了した後の図10Aのリベットの半分の断面を示す図である。 本発明の代替の実施形態によるリベットの断面を示す図である。 本発明の一実施形態によるリベットを使用して作製された3枚の材料シート間の代替の接合部の断面を示す図である。 図12に示されている接合部を形成するために使用されたダイの断面を示す図である。
本発明の一実施形態によるリベット1が図1に示されている。このリベットは、頭部2と軸部4とを備える。従来のリベットでは、軸部は、軸部の下端から軸部が頭部と接する軸部の上端まで延びる円筒形の外面を有する(軸部と頭部との間には丸みを帯びた連結部または面取りが設けられ得る)。これとは対照的に、図1に示されるリベットでは、軸部は、第1の直径を有する下側部分6と、下側部分の直径よりも大きい第2の直径を有する上側部分8とを有する。上側部分8の直径は、例えば、下側部分6の直径よりも1%~12%大きくてもよい。以下でさらに詳細に説明するように、上側部分8の直径の増加は、リベットが上部のUHSSシートを貫通するときに発生する軸部4の下側部分6の広がりと符合し得る。軸部4の広がった下側部分6によってUHSSシートに切り込まれた穴は、リベット差込み前の軸部の下側部分の直径よりも1%~12%大きい直径を有し得る。リベット軸部の直径が増加した上側部分8は、軸部4の広がった下側部分6によって切り取られた穴を埋めることになる。これにより、差し込まれたリベットと上部のUHSSシートとの間の、それ以外の場合よりも優れた係合が提供される。特に、これにより、頭部からリベット軸部に沿って下方に延びるリベット軸部とUHSSシートとの間のギャップが生じるのが回避される。そのようなギャップは、ギャップが、水分が侵入しやすい通り道およびその後のガルバニック腐食の可能性をもたらすため、望ましくない。加えて、ギャップの存在は、接合部の疲労寿命を著しく損なう。
リベット1の下端は凹部10(代わりにリベット孔とも呼ばれ得る)を備える。凹部10は軸部の下側部分6内に上方に延びる。凹部10は、軸部の上側部分8までは延びない。凹部10は、リベット1の長さの半分未満の深さを有し得る。凹部10は、リベットがUHSS被加工物に差し込まれると軸部の下側部分6の若干の広がりが発生するような寸法である。凹部は、図1に示される形態を有し得るか、または何らかの他の形態を有し得る。凹部10は、面取りされた下側部分14と、円筒形の中間部分12と、円錐形の上側部分18とを備え得る。
面取りされた下側部分14は、60度~120度の夾角Hを画定し得る。面取りされた下側部分14は、例えば、約90度(プラスマイナス10度など)の夾角を画定し得る。面取りされた下側部分14は、軸部4の広がりを促進し得る。軸部4の下側部分14が面取りされる代わりに軸線方向下方に延びていた場合には、軸部の広がりが発生しないリスクが生じることになり、その結果として、接合部の下部シートにリベットの連結がなくなる。そのような広がりの欠如は「ステーキング」と呼ばれ得る。軸部4の下側部分14は軸線方向下方に延びるべきではないが、下側部分が面取りされていることは必須ではない。下側部分14は、何らかの他の内向きにテーパする形態を有してもよい。例えば、下側部分は、湾曲した内向きにテーパする形態(凹曲面を有するなど)を有してもよい。
円筒形の中間部分12は、面取りされた下側部分14を円錐形の上側部分18に連結する。図示の実施形態では、円錐形の上側部分18は、リベットの軸線Aに垂直な平面に対して約15度の角度をなす。しかしながら、円錐形の上側部分は、何らかの他の角度をなしていてもよい。図示の実施形態の円錐形の上側部分18は、フィレット半径20によって円筒形の中間部分12に接合する。フィレット半径20は、例えば、約0.4ミリメートル(0.2ミリメートル~0.6ミリメートルなど)の半径を有し得る。
他の実施形態では、凹部の上側部分は何らかの他の適切な形状を有し得る。例えば、上側部分は、実質的に平面(リベットの軸線Aに垂直など)であり得る。例えば、上側部分はドーム型であり得る(すなわち、円錐面ではなく曲面を有する)。上側部分は、平面部分と、円錐部分と、ドーム型部分の組み合わせを備えてもよい。例えば、上側部分は、ドーム型の内側部分と外側の円錐台形部分とを備えてもよい。上側部分は、異なるテーパ角度を有する円錐部分の組み合わせを備えてもよく、または異なる曲率を有するドーム型部分の組み合わせを備えてもよい。上側部分は軸線対称であってもよい。
面取りの最下端の軸部4の先端16は、例えば図示のように、丸みを帯びていてもよい。上記のように、凹部10の面取りされた下側部分14は、軸部の広がりを促進し得る。先端を丸めることにより、リベット軸部が広がる程度をある程度制御し得る。先端16の曲率半径が大きいとリベット軸部の広がりが減少し、先端の曲率半径が小さいとリベット軸部の広がりが増加する。丸みを帯びた先端16は、0.05mm~0.3mmの曲率半径を有し得る。従来のリベット製造技術を使用する場合、0.05mmを下回る曲率半径を提供することは難しい場合がある。0.3mmよりも大きい曲率半径は不十分な広がりを生じさせる可能性がある。一般に、先端の曲率半径は、接合される被加工物材料の引張強度を考慮に入れ、所望のリベット広がりの程度に基づいて選択され得る。
代替の構成(図示されていない)では、軸部の下部は、リベットの軸線Aに実質的に垂直な平坦な表面を備え得る。平坦な表面の外縁は、上記のような曲率半径を有し得る先端を備えることになる。
凹部10の直径は、軸部4の下側部分6の壁の厚さTを決定する。壁厚は、リベット1が被加工物に差し込まれたとみに軸部の下側部分6が広がる程度に影響を与える。壁が薄すぎる場合、リベットがUHSSシートに差し込まれたときに軸部が座屈する可能性がある。しかしながら逆に、壁が厚すぎる場合、軸部4の下側部分6の広がりが全く発生しないか、または発生が不十分であり、結果として強力な接合部が形成されなくなる。
一実施形態では、図1に示されるように、軸部4の下側部分6は、5.5ミリメートルの直径を有し、凹部10の円筒形部分の直径は、2.5mm~3.5mmであり得る。これにより、1.0mm~1.5mmの範囲の軸部壁厚が提供される。この壁厚の範囲により、(UHSSを含む、幅広い範囲の材料タイプについて)軸部が座屈することなく軸部4の下側部分6の若干の広がりが提供される。
他の実施形態では、リベット軸部は、5ミリメートル~6ミリメートルの直径を有し得る。下側部分6の円筒形部分の壁の幅は、例えば、1.0mm~1.5mmの範囲であり得る。一般に、壁厚と軸部直径との比率は、0.16~0.3であり得る。
軸部4の外面には、軸部の下側部分6と上側部分8との間の移行部22がある。移行部22は、様々な形態を有し得る。図1では、移行部22は、面取りの形態である。面取りは、リベット1の軸線Aに平行な線に対して角度Cを形成する。角度Cは、例えば、20度~45度(約30度など)であり得る。この角度範囲では、軸部4の上側部分8は、移行部が、例えば、90度の角度を有していた場合よりも、上部のUHSSシートに開けられた穴に、より容易に、より小さい力で入ることになる。移行部の角度が20度より大幅に小さい場合には、リベットの上部軸部と上部のUHSSシートとの係合がより少なくなり得る。上部のUHSSシートとの係合が好ましいので、これは望ましくない(不十分な係合は、接合部の疲労寿命に悪影響を与え損ない得る)。約30度(+/-5度)の角度の移行部22が、他の角度よりも鍛造しやすいので、好ましい場合がある。
移行部22が、図2の拡大図に示されている。移行部はやはり面取りの形態であるが、面取り22は、図1の面取りよりも大きい角度Cを有する。
代替の実施形態(図示されていない)では、軸部4の下側部分6と上側部分8との間の移行部は丸みを帯びていてもよい。
軸部4の上側部分8と頭部2との間にはフィレット半径が設けられている。このフィレット半径は、例えば、0.2mm~1.2mmの範囲であり得る。フィレット半径が望ましいのは、フィレット半径が存在しない場合、リベットが軸部と頭部との間の連結部で割れる傾向が生じ得るからである。フィレット半径を設けることにより、リベット亀裂の可能性が減少し、半径が大きいほど、その可能性またはリベット亀裂を減らすのに効果的である。しかしながら、リベットを、UHSSなどの引張強度が高い被加工物に差し込むときには、フィレット半径が大きいと、リベットを被加工物に差し込むのに必要な力が大幅に増加する。0.2mm~1.2mmの範囲のフィレット半径が、これら2つの競合する局面間のバランスを提供する。
頭部2は、例えば、約7.75mmの直径を有し得る。これは、標準のリベット頭部の直径であり、よって、リベットをすでに設置されているリベット差込みツールで使用することができるため、有効である。頭部2は、代替として、何らかの他の直径を有してもよい。軸部の下端は、例えば、約5.5mmの外径を有し得る。軸部の下端は、より小さい、例えば、わずか5mmの外径を有してもよい。軸部の下端の外径が5mmよりも小さかった場合には、これにより、軸部の下端が弱くなりすぎて、座屈せずにUHSSに貫通できなくなる可能性がある。軸部の下端は、より大きい、例えば、最大7mmまでの外径を有してもよい。軸部の下端の外径が7mmよりも大きかった場合には、軸部の上端の外径が、リベット頭部の直径のサイズに近すぎる可能性がある。軸部の上端とリベット頭部との直径の差が約0.3mm未満の場合には、これは、リベット頭部と被加工物との間に良好な連結が形成されるのに十分ではない可能性がある。したがって、軸部の下端の外径と、軸部の直径の増加とは、総合すれば、軸部の上端の外径が7.4mmを越えないようなものであり得る。
図3Aおよび図3Bに、図1および図2に示されるリベットを使用した接合部の形成を概略的に示す。リベット1は、ダイ34の上に配置されたUHSSシート30とアルミニウムシート32とを含む被加工物に差し込まれる。リベットは、参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第6692213号明細書に記載されているリベット差込みツールを使用して差し込まれ得る。ダイ34は、その上面に実質的に円筒形の凹部36が設けられた本体35を備える。ダイは、ダイがダイホルダにしっかりと保持されることを可能にするために反対側の表面から延びるロッド(図示されていない)を含み得る。ダイの例は、参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第8671726号明細書に記載されている。図示のダイの凹部36は、平坦な底面38を有する。いくつかの実施形態では、平坦ではない底面が設けられ得る。しかしながら、ダイの底面から延びるピップ(pip)などの突起により接合部の最下部シートが薄くなりすぎる可能性があるため、平坦な底面が好ましい。
リベット1をシート30、32に差し込む前に、シートは平坦であり、底部シート32の下面がダイ34の上面と接触している。ダイの凹部36は空である。
図3Aに、UHSS上部シート30に差し込まれた後のリベット1を示す。リベット1は、上部シートからスラグ42を切り取った。軸部の下側部分6は、リベット1が上部シート30に切り込んだときに外向きに広がった。リベット1の面取りされた下側部分14はスラグ42に対して平らになっている(ただし、面取りされた下側部分14の上端が留まっている)。
リベット軸部4がUHSS上部シート30に切り込んだときに外向きに広がったので、UHSSのスラグ42(およびスラグによって残された穴44)は、リベット軸部の下側部分6の広がっていない直径よりも大きい直径を有する。リベット軸部4の下側部分6が上部シート30に切り込む際の広がりは、セルフピアシングリベット接合部がどのように作られるべきかの従来の理解に反する。従来の理解は、リベットは上部材料シートからの差込み中に広がるべきではなく、下部材料シートに入ったときにようやく広がるべきである(広がりはダイによって促進される)といものである。これは、下部シートで広がることにより下部シートとの連結が提供されるからである(上部シートとの連結はリベットの頭部によって提供される)。しかしながら、本発明者らは、上部シート30貫通中に軸部の広がりを発生させてもよく、それでもなお上部シート30と下部シート32との間の強力な接合部を形成すると理解している。
図3Bに、リベットが下部シート32に差し込まれた後、すなわち、接合部が完了したときのリベットを示す。リベットの下側部分6は、上部シート30を通過した後、下部シート32に入った。スラグ42は、UHSSから形成されているので、(上部シートがアルミニウムなどの延性材料から形成されていた場合に起こるように)変形せず、リベットの凹部10に移動しなかった。代わりに、スラグ42は、下方の下部シート32に入った。図示の例では、下部シート32はアルミニウムから形成されている。下部シート材料(アルミニウム)は、スラグ42とダイ凹部36の底面38との間で圧縮される。下部シート材料は側方に流れて、スラグ42とダイ34との間のゾーンから離れた。ダイ凹部36の形状により、軸部の下側部分6の方への下部シート材料32の流れが促進された。ダイ凹部36の形状については、以下でさらに詳細に論じる。下部シート材料32は、軸部4の下側部分6の内向きにテーパする部分46と接触している。これは、下部軸部分6の最大直径部の背後の空間の埋め戻しと呼ばれることがある。埋め戻しは、下部シート材料がリベット軸部4の内向きにテーパする部分46と接触するような、下部シート材料32の半径方向内向きの移動とみなされ得る。この内向きにテーパする部分46の埋め戻しは、好適には、リベット軸部4と下部シート32との間の連結を提供する。下部シートとの連結を形成するための下部シート32へのリベット軸部4の広がりは不要である。
軸部8の上側部分は、軸部の外周の周りでUHSSシート30と接触するのに十分な大きさである。
下部シート材料の流れのボタン39が形成されている。ボタン39は、ダイ凹部36の形状と形状が実質的に対応する外面を有する。しかしながら、ボタン39は、ボタンが下部シート32の平面部分と接する、ボタンの周りに延びる隆起41を含む。隆起41は、リベットが下部シート32に差し込まれる際に一部の下部シート材料がダイ凹部36から押し出されるために形成される。
上記の実施形態では、リベット1の軸部4は、第1の直径を有する下側部分6と、下側部分の直径よりも大きい第2の直径を有する上側部分8とを備える。その実施形態では、下側部分6と上側部分8の両方が円筒形であり、リベット1の軸線Aと平行な外面を有する。本発明の代替の実施形態では、リベットの上側部分は、円筒形ではなくテーパ状であり得る。そのような実施形態の上側部分の一例が図4に示されている。図2と図4とを比較すると、下側部分と上側部分との間に面取りされた移行部があることが分かる。代わりに、上側部分50はテーパして下側部分6と接する(下側部分はテーパ状ではない)。図示の例では、テーパの角度Dは、リベットの軸線に平行な線に対して、1.3度である。テーパは、下側部分6が終わり、上側部分50が始まるところから始まる。テーパは、軸部の上側部分50が5.5ミリメートルの最小直径を有し、5.6ミリメートルの最大直径を有するようなものである。軸部4の最大直径は、軸部4をリベットの頭部2に連結するフィレット半径の直前の直径であるとみなされる。一般に、テーパの角度Dは、1%~12%の軸部の上側部分50の直径の増加を提供するようなものであり得る。これは、約0.5度~約18度のテーパの角度Dと符合し得る。角度が0.5度より大幅に小さかった場合には、軸部上側部分50の上端が、接合部のUHSS上部シートに広がったリベットによって切り取られた穴を埋めるのに十分な大きさの直径ではなくなる。角度が18度より大幅に大きかった場合には、軸部上側部分50の上端が、UHSS上部シートに広がったリベットによって切り取られた穴よりも大きくなる。軸部上側部分50の上端をUHSS上部シートに押し込むことは、その場合、UHSSを外向きに押し広げることを必要とし、リベットに損傷を与える可能性がある。
使用際して、テーパ状の上側部分50を有するリベットは、図1~図3に示されるリベットと同様に機能する。図5に、上部シート30および下部シート32に接合部を形成するために使用された後のリベットを示す(上部シート30はUHSSである)。図示のように、リベット軸部4のテーパ状の上側部分50の上端51は、軸部の外周の周りで上部シート30と接触している。これにより、上部シートと下部シート32との間に強力な接合部が形成される。リベット軸部4の上側部分50は、上部シート30と接触しており、その結果、リベット軸部と上部シートとの間にしっかりした連結が提供される。これにより、例えば、リベット軸部と上部シートとの間にギャップがある(すなわち、リベット軸部と上部シートとがほとんどまたは全く接触していない)接合部と比較して疲労寿命が向上する。リベット軸部4のテーパ状の上側部分50の下端52と上部シート30との間にはギャップがあるが、これは、接合部の疲労寿命に大きな影響を与えない。テーパ状の上側部分50の上端51と上部シート30との間の連結は、疲労寿命を向上させるのに十分である。加えて、リベット軸部4と上部シート30との間に、接合部に水分が入る可能性のある開口部がない。水分の侵入は、その後のガルバニック腐食につながり得るため望ましくない。
下部シート材料の流れのボタン39が形成されている。ボタン39は、ダイ凹部36の形状と形状が実質的に対応する外面を有する。図3Bに示される実施形態と共通して、ボタン39は、ボタンが下部シート32の平面部分と接する、ボタンの周りに延びる隆起41を含む。隆起41は、リベットが下部シート32に差し込まれる際に一部の下部シート材料がダイ凹部36から押し出されるために形成される。
図1~図3の実施形態と比較した図5の実施形態の利点は、リベット軸部と被加工物の上部シートとの間の接触が少ないため、被加工物にリベットを差し込むのに必要な締結力が低減され得ることである。これは、被加工物の上部シートの引張強度が特に高い(1200HVより大きいなど場合など)、および/または被加工物の上部シートが特に厚い(2.5mm以上など)場合に、有効になり得る。一般に、リベット軸部の外面がテーパ状である実施形態は、軸部の上側部分の直径が下側部分よりも大きい実施形態よりも差込み力が少なくて済む可能性がある。これは、リベット軸部と被加工物の上部シートとの間の接触が少ないためである。
本発明のさらなる実施形態によるリベット3が図6に示されている。このリベットと図1に示されるリベットとの比較から分かるように、図6に示されるリベットは、図1に示されるリベットの特徴の多くを含む。例えば、凹部10が同じ構成を有し、先端16が同じ構成を有し、頭部2が同じ構成を有する。しかしながら、軸部4の外面は図1に示される軸部とは異なる。具体的には、円筒形の下側部分と直径が大きい上側部分とを有する代わりに、軸部4はテーパ表面60を有する。軸部4のテーパ表面60は、軸部の先端16から、軸部4をリベットの頭部2に連結するフィレット半径まで延びている。テーパ状の軸部60は、リベットの軸線Aに平行な線に対してテーパ角度Dを有する。テーパ角度Dは、テーパ状の軸部の上端の直径がテーパ状の軸部の下端の直径よりも1%~12%大きくなるように選択され得る。テーパ状の軸部60は、好適には、リベット3の広がった軸部によって切り取られた上部のUHSSシートに形成された穴を少なくとも部分的に埋めることができる。これは、図6を図5と組み合わせて参照すれば理解できる(図5は、差込み後の部分的にテーパ状のリベットを示しているが、リベットは差込み後の完全にテーパ状のリベットと同じ形成を有する)。UHSSの上部シート30に切り込まれた穴44は、リベットが上部シートを切断するときに軸部4の若干の広がりが生じるため、図6のリベット3の軸部の下端の広がっていない直径よりも大きい。テーパ状の軸部60は、(リベットが広がる前の)下端よりも直径が大きい軸部4の上端を提供し、よって、軸部の上端は、軸部の外周の周りでUHSSシート30と接触する。これにより、部分的にテーパ状の軸部に関して上記でさらに述べた利点が提供される。
テーパ状の軸部60によるUHSS上層30の穴44の埋まり具合は、図1に示されるタイプの段付きの軸部による穴の埋まり具合よりも不完全であり得る。場合によっては、例えば、疲労寿命を最大化し、水分侵入の可能性を最小化するために、穴44を可能な限り完全に埋めることが望ましい場合がある。
リベット軸部の凹部は、図6に示される形態を有し得るか、または何らかの他の形態を有し得る。凹部10は、面取りされた14下側部分と、円筒形の中間部分12と、円錐形の上側部分18とを備え得る。面取りされた下側部分14は、60度~120度の夾角Hを画定し得る。面取りされた下側部分14は、例えば、約90度(プラスマイナス10度など)の夾角を画定し得る。上記でさらに述べたように、面取りされた下側部分14は、軸部4の広がりを促進する。円筒形の中間部分12は、面取りされた下側部分14を円錐形の上側部分18に連結する。
図示の実施形態では、円錐形の上側部分18は、リベットの軸線Aに垂直な平面に対して約15度の角度Gをなす。しかしながら、円錐形の上側部分は、何らかの他の角度をなしていてもよい。図示の実施形態の円錐形の上側部分18は、フィレット半径20によって円筒形の中間部分12に接合する。フィレット半径20は、例えば、約0.4ミリメートル(0.2ミリメートル~0.6ミリメートルなど)の半径を有し得る。
他の実施形態では、凹部の上側部分は何らかの他の適切な形状を有し得る。例えば、上側部分は、実質的に平面(リベットの軸線Aに垂直など)であり得る。例えば、上側部分はドーム型であり得る(すなわち、円錐面ではなく曲面を有する)。上側部分は、平面部分と、円錐部分と、ドーム型部分の組み合わせを備えてもよい。例えば、上側部分は、ドーム型の内側部分と外側の円錐台形部分とを備えてもよい。上側部分は、異なるテーパ角度を有する円錐部分の組み合わせを備えてもよく、または異なる曲率を有するドーム型部分の組み合わせを備えてもよい。上側部分は軸対称であってもよい。
面取りの最下端の軸部4の先端16は、例えば図示のように、丸みを帯びていてもよい。上記のように、凹部10の面取りされた下側部分14は、軸部の広がりを促進し得る。先端を丸めることにより、リベット軸部が広がる程度をある程度制御し得る。先端16の曲率半径が大きいとリベット軸部の広がりが減少し、先端の曲率半径が小さいとリベット軸部の広がりが増加する。丸みを帯びた先端16は、0.05mm~0.3mmの曲率半径を有し得る。従来のリベット製造技術を使用する場合、0.05mmを下回る曲率半径を提供することは難しい場合がある。0.3mmよりも大きい曲率半径は不十分な広がりを生じさせる可能性がある。一般に、先端の曲率半径は、接合される被加工物材料の引張強度を考慮に入れ、所望のリベット広がりの程度に基づいて選択され得る。
代替の構成(図示されていない)では、軸部の下部は、リベットの軸線Aに実質的に垂直な平坦な表面を備え得る。平坦な表面の外縁は、上記のような曲率半径を有し得る先端を備えることになる。
軸部4は、下側部分62と上側部分64とを備えるとみなされ得る。下側部分62は、その内部に凹部10が延びている軸部4の部分である。上側部分64は、その内部に凹部10が延びていない軸部4の部分である。凹部10の直径は、テーパ状の軸部の表面60の角度と組み合わせ、軸部4の下側部分62の壁の厚さTを決定する。壁厚は、リベット1が被加工物に差し込まれたとみに軸部の下側部分6が広がる程度に影響を与える。壁が薄すぎる場合、リベットがUHSSシートに差し込まれたときに軸部が座屈する可能性がある。しかしながら逆に、壁が厚すぎる場合、軸部4の下側部分6の広がりが全く発生しないか、または発生が不十分であり、結果として強力な接合部が形成されなくなる。
軸部4は、5.0mmの最小直径を有し、6.0mmの最大直径を有し得る。凹部10の円筒形部分12の直径は、2.5mm~3.5mmであり得る。これにより、1.0mm~1.5mmの範囲の軸部壁厚が提供される。この壁厚の範囲により、軸部が座屈することなく軸部4の若干の広がりが提供される(UHSSを含む、幅広い範囲の材料タイプについて)。一般に、壁厚と軸部直径との比率は、0.16~0.3であり得る。
本発明によるリベットには、UHSSの上部シートに入るときに下部軸部分の若干の広がりが生じる。これにより、上部のUHSSシートに、軸部の下側部分の広がっていない直径よりも大きい穴が切り取られる。本発明の実施形態では、軸部の上側部分は、軸部の広がっていない下側部分よりも大きい直径を有し、よって、そうでない場合よりも効果的にその穴を埋める。リベットがより延性のある材料の下部シートに入るときに、下部軸部分はすでに若干広げられている。リベットは、事前に広げられた下部軸部分を有すると呼ばれ得る。ダイは、事前に広げられた下部軸部分に向かう下部シート材料の半径方向内向きの流れを促進する。下部シート材料は、よって、リベット軸部の内向きにテーパする部分と接触する。これは、埋め戻しと呼ばれてもよく、リベットと下部シートとの間の連結を提供する。上部シートとの係合はリベットの頭部によって提供され、頭部は、上部シートに切り込まれた穴の直径よりも大きい直径を有する。よって、上部シートと下部シートとは広がった下部軸部分と頭部とによって一緒に圧縮され、それによってシート間の強力な接合部が提供される。加えて、図3および図5に示される(また図示されていない他の実施形態についての)例では、リベット軸部の上側部分または上端は上部シートと係合する。これにより、軸部の外周の周りでリベット軸部とUHSS層との間の接触が提供される。接触が軸部の外周の周りで提供されるので、望ましくない水分の侵入を可能にし得るギャップが存在しない。軸部の外周の周りの接触は、疲労に対する耐性も向上させる(疲労寿命の向上)。
図1および図6の実施形態における凹部の深さは2.25mmである。リベットの全長は5.25mmである。しかしながら、本発明の他の実施形態では、リベットの凹部10は、異なる深さを有してもよく、図1および図6に示される形状と異なる形状を有してもよい。
凹部はリベットの広がりを促進する。凹部の深さは、例えば、リベットの長さの半分未満であり得る。凹部の深さは、例えば、最大3mmまでであり得る。凹部は、3mmよりも小さい深さを有してもよい。この凹部によりリベットに若干の弱さがもたらされ、よって、リベットの凹部の深さは、リベットが差し込まれるUHSS上層の引張強度および深さに基づいて選択され得る。より厚いUHSS層またはより強いUHSS層には、より浅い凹部深さが選択され、より薄いUHSS層またはより弱いUHSS層には、より深い凹部深さが選択され得る。より深い凹部は、リベット軸部のより大きな広がりを促進する可能性があり、より大きな広がりは、リベット軸部と被加工物の最下部シートとの間のより強力な連結を提供し得る。これらの競合する要件は、例えば、製造環境で接合されることになる材料のサンプルを使用して試験的なリベット差込みを行うことによって、相互のバランスを図られ得る。
一実施形態では、凹部は、例えば、(60度~120度、好ましくは約90度+/-10度の夾角などの)面取り14を備え得る。凹部は、内向きのテーパを備え得る。面取りされた、またはテーパ状の凹部は、リベットの軸線に実質的に垂直に延びる平坦な表面によって形成された凹部の上端で終端し得る。他の実施形態では、凹部の上端は、ドーム型部分によって形成され得るか、または円錐部分によって形成され得る。円錐部分は、面取り部分またはテーパ部分よりも大きい夾角を有し得る。円錐部分は、140度以上の夾角を有し得る。
別の実施形態では、凹部の上端は、2つ以上の形態の組み合わせを備え得る。例えば、凹部の上端は、(例えば140度以上の夾角を有する)外側の平坦部分または円錐部分で取り囲まれた内側のドーム型部分を備え得る。内側のドーム型部分は、例えば、2mm未満、約1mmなどの直径を有し得る。軸部の先端から凹部の上端の外側の円錐または平坦部分までの深さは、リベットの面取り部分またはテーパ部分の深さを決定し得る。この深さは、よって、リベットの軸部の広がりに実質的な影響を及ぼす。内側のドーム型部分がリベットの軸部の広がり及ぼす影響はより少ない可能性がある。内側のドーム型部分は、比較的狭い直径(2mm以下など)のより一般的な中央の凹部または孔の一例である。
リベットは、4.5mm以上の長さを有し得る(4.5mm未満では、被加工物のシート間に有効な接合部を設けるのに不十分な場合がある)。リベットは、例えば、最大7mmまでの長さを有し得る。リベットは、7mmを超える、例えば最大9mmまでの長さを有し得る。そのような長いリベットは、普通よりも厚い被加工物に接合部を形成するときに使用され得る(最大7mmまでのリベット長さで大部分の被加工物には十分である)。
ダイ34は、従来のセルフピアシングリベット締めで使用される従来のダイの体積よりも小さい体積を有する凹部36を有し得る。例えば、5.5mmの軸部直径の従来のセルフピアシングリベットを、厚さ2mmの1500MPaのUHSSの上部シート30および厚さ2.5mmのアルミニウムの下部シート32に差し込む場合、直径10.0mm、深さ2.0mmのダイが使用されることになる。このダイは、DF10-200ダイと呼ばれることがあり、160mmのダイ体積を提供する。しかしながら、本発明によるセルフピアシングリベット差込みが使用される場合、ダイは、8.0mmの直径を有し、2.0mmの深さを有し得る。このダイは、DF08-200ダイと呼ばれることがあり、103mmのダイ体積を提供する。このダイは、従来のダイの体積の64%の体積を有する。ダイ凹部の容積は、ダイ凹部の直径を小さくすることによって減少する(ダイ凹部の深さは不変のままであり得る)。
一般に、従来のセルフピアシングリベット接合部を形成する場合、(リベット差込みが行われる前に測定された)リベット軸部の直径よりも少なくとも3mm大きい直径を有するダイが選択され得る。本発明の実施形態では、より小さい直径のダイが選択され得る。これは、ダイの直径がより小さいと、最下部の被加工物からの材料がダイから押し出される力が増加し、よって、広がった軸部の背後の空間への材料のより多くの流れ(埋め戻しと呼ばれ得る)を促進するからである。本発明の実施形態では、(リベット差込みが行われる前にリベット軸部の最下端で測定された)リベット軸部の直径よりも2.5mm以下だけ大きい直径を有するダイが選択され得る。ダイは、リベット軸部の直径よりも2mm以下だけ大きい直径を有し得る。ダイは、リベット軸部の直径よりも1.5mm~2.5mm(約2mmなど)大きい直径を有し得る。選択されるダイ直径は、被加工物の最下部シートの厚さによる影響を受ける場合があり、より厚い被加工物には(被加工物を収容できるようにするために)より大きいダイ直径が使用される。一例では、リベット軸部の最下端は、リベット差込み前に5.5mmの直径を有し得る。被加工物が厚い最下部シート(2.5mm以上など)を有する場合には、8mmの直径を有するダイが選択され得る。被加工物が厚くない(2.5mm未満など)場合には、7.5mmの直径を有するダイが選択され得る。7mmの直径を有するダイが選択されてもよい。しかしながら、そのようなダイを選択すると、最下部シートとリベット軸部との間の連結を大幅に改善することなく、接合部を形成するのに必要な力が増加する可能性がある(最下部シートの材料が狭いギャップを通過しなければならない)。上記の例は、サイズが0.5mmずつ増加するダイ直径に言及している。他のダイ直径、(例えば、7mmおよび8mmの直径)も使用され得る。
一般に、ダイの体積は、例えば、従来のダイの体積の80%未満、または従来のダイの体積の65%未満であり得、従来のダイの体積の50%未満であり得る。
従来のセルフピアシングリベット締めでは、リベット軸部は、リベットがダイに接近するにつれて外向きに広がる。しかしながら、本発明の実施形態では、リベットがダイに接近する際にリベット軸部の広がりがほとんどまたは全く発生しない。代わりに、スラグ42がリベットによって下方に押される。この下向きの力により下部シート材料32が大きな圧縮下に置かれ、これにより、下部シート材料がスラグの下から押し出される。ダイ凹部の直径は従来のダイよりも小さいので、下部シート材料は、スラグ42とダイの両側との間を通る際に大きな圧縮下にある。下部シート材料は、スラグとダイの両側との間のギャップを離れる際に、膨張し半径方向に流れることができる。下部シート材料は、半径方向内向きと半径方向外向きとに流れる。下部シート材料の半径方向内向きの流れの結果として、下部シート材料は、リベット軸部4の内向きにテーパする部分46の方に流れて接触する。よって、下部シート材料32は、下部シートに入るリベットの事前に広げられた先端によって生じた空隙を少なくとも部分的に埋め戻す。これにより、リベットと下部シート32との良好な連結が提供され、よって強力な接合部が提供される。
代替構成のダイ71が図7に示されている。この構成では、ダイの凹部73の外縁の周りに環状隆起70が延びている。環状隆起70は、全体としてリベットの方を向いた面取り内面72を有する。面取り表面72の上端は、フィレット半径76によって外側の段74に連結されている。環状隆起70は、(リベット軸部4の内向きにテーパする部分46に向かう)半径方向内向きの下部シート材料32の流れを促進する。ダイが環状隆起70を備えるいくつかの実施形態では、環状隆起が存在しない場合よりも小さい減少のダイ直径が使用され得る。ダイ直径を小さくすると下部シート材料が圧縮されて、リベット軸部の背後の埋め戻しが促進される。環状隆起70が存在する場合には、環状隆起70がこの効果の少なくとも一部を与える可能性があり、よって、同じレベルのダイ直径の減少が不要となり得る。一実施形態では、ダイの直径は、従来のダイの90%未満、従来のダイの80%未満、またはおそらくは従来のダイの65%未満であり得る。
環状隆起70の高さは、環状隆起を越えて押される下部シート材料が、材料をリベット軸部4の内向きにテーパする部分46の方に半径方向内向きに押す反力を提供するように選択され得る。環状隆起70は、下部シート32に過度に切り込まないように選択された高さを有する。例えば、環状隆起の高さは、下部シート32の厚さの4分の1未満であり得る(例えば、0.6mm未満であり得る)。環状隆起70の高さは、下部シート32の厚さに依存し得る(より厚い下部シートにはより高い隆起が使用され得る)。環状隆起70の高さは、例えば、0.2mm~1.5mmの範囲であり得る。
環状隆起70の面取り表面72の角度は、下部シート32の延性に依存し得る。下部シート32の延性がより高い場合にはより小さい角度が使用され、下部シートの延性がより低い場合にはより大きい角度が使用され得る。延性がより低い場合、面取り表面72の角度は、面取り表面が、接合部を形成するのに必要な力を大幅に増加させずに材料に切り込むことができるようにより大きい。一般に、面取り表面72は、リベット軸部4の内向きにテーパする部分46に向かう下部シート材料の流れを促進する。場合によっては、下部材料シートが十分に延性がある場合には面取り表面が不要であり得る(これは、試験的なリベット差込みを行うことによって決定され得る)。面取り表面72は、例えば、最大90度までの夾角を有し得る。一実施形態では、面は、ある程度の曲率を含み得る。一般に、面は、テーパ状であり得る(面取りされていたり、または湾曲していたりするなど)。
本発明の上記の実施形態では、軸部4の下側部分は、接合されるべき被加工物の上部シート(UHSSなど)に差し込まれる際に広がるように構成されている。軸部の下側部分の広がりにより、(図3に示されるように)下部シート材料を受け入れる軸部上に内向きにテーパする外面が提供され、これにより、下部シートにおけるリベットの連結が提供される。上記でさらに説明されたように、ダイの構成により、リベット軸部の内向きにテーパする部分への下部シート材料の流れが促進され得る。これは、例えば、従来のダイよりも小さい直径を有するダイによるもの、および/またはダイの環状隆起その他の特徴の使用によるものであり得る。本発明の代替の実施形態では、次に説明するように、被加工物へのリベットの差込み前に内向きにテーパする軸部分を有するリベットが提供され得る。言い換えると、このリベットは、軸部の内向きにテーパする部分を形成するための軸部の広がりを必要としないように設計されてもよく、ただし代わりにこのリベットは、内向きにテーパする部分が軸部にすでに設けられた状態で製造されている。
図8に、本発明の一実施形態によるリベット101の半分の断面を示す。リベット101は、頭部102と軸部104とを備える。前の実施形態とは異なり、軸部104の下端に凹部が設けられていない(ただし他の実施形態では、凹部が設けられ得る)。それでもなお、リベットが被加工物に差し込まれるときに、例えば、リベットが被加工物の上層に押し込まれるときにリベットに対して被加工物の上層によって加えられる力によって、軸部の広がりの若干の広がりが発生する。いくつかの実施形態では、リベット内に浅い凹部が設けられ得るが、これは、リベットが被加工物に差し込まれるときに軸部の大きな広がりが発生するように軸部の強度を弱めないという意味で機能しない可能性がある。
図8の実施形態では、リベット101の軸部104は、下部軸部分106と、中間の凹状軸部分108と、上部軸部分110とを備える。下部軸部分106の直径は、上部軸部分110の直径と同じである。これは、下部軸部分106の直径が、接合される上部材料シートに切り込まれた穴のサイズを決定し、上部軸部分110が同じ直径を有する場合にはその穴を埋めることになるので、望ましい。これにより、接合部が形成されたときにリベットと上部シートとの間にギャップが発生することが回避される。上部シートは、例えば、UHSSであり得る。
中間凹部分108は、下部軸部分106から上方に頭部102に向かって延びる内向きのテーパ112を備える。内向きのテーパ112は、面取り112と呼ばれ得る。面取り112は、リベットの軸線Aと垂直な線に対して少なくとも10度の角度Eを有し得る。面取りは、例えば、最大60度までの角度を有し、例えば、好ましくは45度以下の角度を有し得る。面取りの角度が10度未満であった場合には、十分な下部シート材料が、下部シートとの強力な連結を達成するように中間凹部分108に受け入れられない可能性がある。角度が大きすぎる場合には、下部シート材料が中間凹部分に入って軸部を押し付けるのが難しくなり可能性がある。
中間凹部分108の上端は、リベットの頭部102の方に外向きに延びるテーパ114を有する。上部テーパ114の角度は任意の適切な角度であり得る。この角度は、上部軸部分110の長さと組み合わせて、接合部が作製されるときに中間凹部分108の頂点116が下部シート内にあって、下部シート材料が容易に変形して中間凹部分108と頂点116とに入ることができるようにするように選択され得る。下部シート材料が頂点116まで変形する場合には、これにより、リベット101と下部シートとの間の最大の連結が提供される。下部シートが頂点116まで変形しなくても接合部は形成され得るが、これは、下部シートが頂点まで変形している接合部よりも弱くなる可能性がある。頂点116の位置は、リベットが差し込まれる下部シートの厚さの知識に基づいて選択され得る。
さらなる代替の実施形態が図9に示されている。この実施形態のリベット121は、頭部102と軸部104とを有する。この実施形態では、軸部は、下部軸部分126と、中間の内向きにテーパする部分128と、上部の外向きにテーパする部分130とを備える。下部軸部分126の直径は、接合部が作製されるときに上部シートに切り込まれる穴のサイズを決定する(上部シートは、例えば、UHSSであり得る)。外向きにテーパする部分130の上端は、下部軸部分126の直径と符合する直径を有し得る。ゆえに、リベット軸部の上端は、上部シートのこの部分に形成された穴の上部を埋めることができる。外向きにテーパする部分130のテーパは、リベットと上部シートとの間のギャップが上部シート内の穴にさらに存在するようなものであり得る。しかしながら、外向きにテーパする部分130の上部と上部シートとの間の係合は、(頭部102によって提供される係合と組み合わさって)上部シートとの強力な連結を提供するのに十分であり得る。
内向きにテーパする部分128は、図7に関して上述したテーパ角度と符合するテーパ角度を有し得る。すなわち、内向きにテーパする部分128は、リベットの軸線Aに垂直な線に対して少なくとも10度の角度Fを有し得る。内向きにテーパする部分128は、例えば、最大60度までの角度を有し、例えば、好ましくは45度以下の角度を有し得る。
内向きにテーパする部分128と外向きにテーパする部分130との間の頂点132は、内向きにテーパする部分と外向きにテーパする部分との角度によって決定される位置を有する。頂点132の位置は、頂点132が下部シート材料内にあり、それによって、下部シート材料が容易に変形して頂点に入ることができるように選択され得る。この選択は、リベットが差し込まれる下部シートの厚さの知識に基づくものであり得る。
図7および図8の実施形態では、下部軸部分106、126は、下部軸部分がUHSSシートに貫通する間に大きな変形を受けないように十分に長い(リベットの軸線Aに平行な方向の)長さを有する。下部軸部分106、126がより短かった場合には、UHSSシートに貫通するときに変形するリスクが生じることになる(UHSSは、リベットと同様の引張強度を有する可能性があり、よってリベットの変形を引き起こす可能性がある)。しかしながら、下部軸部分106、126の長さは、リベットの内向きにテーパする部分112、128が下部シート材料に受け入れられて、下部シート材料がその部分に流れ込み得るように十分に短い。下部軸部分106、126の長さは、例えば、0.5ミリメートル~2ミリメートルの範囲であってもよく、1ミリメートル~1.5ミリメートルの範囲であり得る。
図8および図9に示される実施形態は、冷間鍛造とそれに続く二次圧延または軸部のテーパ部を形成するための機械操作によって構築され得る。二次圧延または機械加工を必要としない実施形態が図10に示されている。まず図10Aを参照すると、頭部102と軸部104とを備えるリベット141が形成されている。このリベットは、軸部の底部に凹部がない(ただし、他の実施形態では、凹部が設けられ得る)。軸部に段140が切り込まれて、上部軸部分143と比較して直径が小さい下部軸部分142を形成している。下部軸部分142は、軸部104の長さの50%未満、40%未満であってもよく、好ましくは、軸部の長さの30%未満であり得る。さらなる製造ステップ、すなわち、リベット先端144を半径方向外向きに鍛造して、図10Bに示されるように、リベットの先端にリップ146が形成されるようにするステップが、リベットに適用される。リップ146は、軸部104の上部軸部分143の直径と符合する直径を有し得る。段140とリップ146とは組み合わさって、環状溝150を画定する。環状溝150は、他の実施形態に関連して上述したように接合部が形成されるときに下部シート材料を受け入れ得る。
図11に、本発明の代替の実施形態によるリベット201を示す。リベット201の軸部204は、第1の直径を有する下側部分206と、下側部分の直径よりも大きい第2の直径を有する上側部分208とを備える。上側部分208の直径は、例えば、下側部分206の直径よりも1%~12%大きくてもよい。上側部分208は、5.5mmの外径を有し得る。下側部分206は、5mmの外径を有し得る。上側部分と下側部分との間の移行部は、凹状連結部222の形態である。しかしながら、移行部は、テーパ形態を有してもよい。例えば、面取り連結部が設けられていてもよい。90度の段は、そのような段をUHSSに押し通すのが難しい場合があるため、好ましくない。
リベット201は、軸部204の下端に凹部210を含む。凹部は、この実施形態では円錐形であるが、何らかの他の形状であってもよい。凹部210は、UHSSの上部シートに差し込まれるときにリベット軸部を広げる。
軸部204の下側部分206は、例えば、リベット201の長さの半分未満の軸線方向の長さを有し得る。軸部204の下側部分206は、例えば、約2.5mmの軸線方向の長さを有し得る。凹部210は、リベットの長さの半分未満の深さを有し得る。凹部210は、軸部204の下側部分206の長さの半分未満の深さを有し得る。
リベットは、7.75mmの直径を有し得る頭部202を有する。頭部202は、フィレット半径212を介して軸部上側部分208に連結されている。フィレット半径は、例えば、約0.4mm以上であり得る(これより小さいフィレット半径を切り取ることは困難であり得る)。フィレット半径は、例えば、最大約0.8mmであり得る(フィレット半径がこれより大きい場合には、(上記でさらに説明されているようにリベットを被加工物に押し込むのに問題が生じ得る)。フィレット半径は、0.5mm~0.75mmであり得る。この範囲内の小さいフィレット半径を使用すると、リベットをUHSS上部シートに対してシールする助けになり、リベット頭部とUHSS上部シートとの間にギャップが存在する可能性が低下する(後述する図12を参照)。
図12に、図11に示されるリベット201を使用して作製された接合部を示す。前に図示および説明した接合部とは異なり、この接合部は、リベットの下に下部シート材料のボタンを含まない。代わりに、このリベットは、接合部を形成するすべての材料シートを貫通し、軸部の下端が露出している。
リベット201がUHSSの上部シート230に差し込まれるときに、軸部204の下側部分206は外向きに広がる。その結果、軸部の外面に内向きにテーパする部分246が形成される。それによって、内向きにテーパする部分246と丸みを帯びた連結部222とが組み合わさって凹部248が形成される。下部シート材料232が凹部248に流れ込み、それによってリベットと下部シート232との間の連結が提供される。
他の実施形態と共通して、上側部分208の直径の増加は、リベットが上部のUHSSシートを貫通するときに発生する軸部204の下側部分206の広がりと符合し得る。軸部204の広がった下側部分206によってUHSSシート230に切り込まれた穴は、リベット差込み前の軸部の下側部分の直径よりも1%~12%大きい直径を有し得る。リベット軸部の直径が増加した上側部分208は、(図9に示されるように)軸部204の広がった下側部分206によって切り取られた穴244を埋める。これにより、差し込まれたリベットと上部のUHSSシートとの間の、それ以外の場合よりも優れた係合が提供される。特に、これにより、頭部からリベット軸部に沿って下方に延びるリベット軸部とUHSSシートとの間のギャップが生じるのが回避される。そのようなギャップは、これが接合部への水分の侵入を許す可能性があり、接合部の疲労寿命を損なう可能性があるため、望ましくない。
図13に、図11に示されるリベットと一緒に使用され得るダイ250を示す。ダイ250は、円筒形の開口部253を画定する円筒壁252を備える。前の図に示されるダイとは異なり、ダイ250は、下部シートを変形させて材料のボタンを形成するように構成された底面を含まない。代わりに、ダイ250は、その下端254で開いている。これにより、接合されるシートから切り取られた材料のスラグが落下してダイ250から出ることが可能になる。ダイ250の円筒形の開口部253の直径は、(リベット差込みの前に測定された)リベット201の下側部分206の直径を参照して選択され得る。例えば、リベット201の下側部分206の直径が5mmの場合には、ダイ250の円筒形の開口部253は、5.8mm~6mmの直径を有し得る。これは、接合されるシートから切り取られた材料のスラグを受け入れるのに十分な大きさである。一般に、リベット201の下側部分は、4mm~6mmの直径を有し得る。対応するダイ250の円筒形の開口部253は、4.5mm~7mmの直径を有し得る。円筒形の開口部の直径は、リベット201の下側部分206の直径よりも0.5mm~1mm大きくてもよい。
上記でさらに説明したダイと共通して、図13のダイ250は、ダイの円筒形の開口部253の外縁の周りに延びる環状隆起254を含む。環状隆起254は、内向きの面取り内面256を有する。面取り表面256の上端は、環状隆起254の平坦な上面257に連結されている。環状隆起254の外縁には下方への段258が設けられている。環状隆起254は、接合が形成されているときに下部シート材料の(リベット軸部204の内向きにテーパする部分246の方への)半径方向内向きの流れを促進する。
環状隆起254の高さは、環状隆起を越えて押される下部シート材料が、材料をリベット軸部204の内向きにテーパする部分246に向かって半径方向内向きに押す反力を提供するように選択され得る。環状隆起254は、接合部の下部シートに過度に切り込まないように選択された高さを有する。例えば、環状隆起の高さは、下部シートの厚さの4分の1未満であり得る(例えば、0.6mm未満であり得る)。環状隆起254の高さは、接合される下部シートの厚さに依存し得る(より厚い下部シートにはより高い隆起が使用され得る)。環状隆起254の高さは、例えば、0.2mm~1.5mmの範囲であり得る。
環状隆起254は、面取り表面256を含む。リベット201とダイ250との間に何らかのずれがある場合には、リベットは面取り表面256に当たり、面取り表面はリベットを孔253内に誘導し得る。一般に、環状隆起は、テーパ状の内面を含み得る。いくつかの実施形態では、環状隆起がテーパ状の内面を有さない場合がある。
図12を参照すると、UHSS上部シートと中間シートと下部シートとの間に強力な接合部が作製されていることが分かる。最下部シートは、リベット軸部204の内向きにテーパする部分246に流れ込んでおり、最下部シートとリベット201との間の強力な連結を形成している。ダイの環状隆起254は、最下部シートの底面に押し付けられており、リベットを取り囲む最下部シート内の環状凹部を形成している。
本発明の実施形態は、UHSSをアルミニウムに接合するために使用され得る。本発明の実施形態は、UHSSを任意の他の適切な材料に接合するために使用されてもよい。例えば、本発明の実施形態は、UHSSをUHSSよりも引張強度が低い鋼に接合するために使用されてもよい。
本明細書で使用されるUHSSという用語は、800MPa以上の引張強度を有する鋼を指し得る。鋼は、1000MPa以上の引張強度を有する場合もあり、1500MPa以上の引張強度を有する場合もある。鋼は、最大2000MPaまでの引張強度を有し得る。
本発明の一実施形態によるリベットは、鋼から形成され得る。鋼は、例えば、硬度4または5を有し得る。これは、従来、UHSSに接合部を形成するときに使用されるはずのリベット鋼の硬度6よりも低い。UHSSシートを含む被加工物を接合する先行技術の方法は、硬度が530HV以上のリベットを使用する。しかしながら、本発明の一実施形態を使用する場合、より軟らかいリベットが使用され得る。これは、このリベットの凹部が、従来のリベットの凹部ほど深くはなく、よってリベットを同程度まで弱めないからである。例えば、硬度が530HV未満のリベットが使用され得る。例えば、硬度が400HV~510HVのリベットが使用され得る。他の実施形態では、硬度が510HV以上のリベットが使用され得る(硬度が530HV以上のリベットなど)。
本明細書では、直径に関連する「テーパ状の」という用語は、より大きい直径からより小さい直径への漸進的な移行部を意味するものと解釈され得る。これは必ずしも、その移行部が直線的であることを必要としない。
本発明の異なる実施形態によるリベットの異なる特徴は相互に組み合わされてもよい。例えば、ある実施形態に記載される凹部の形状または深さが他の実施形態に使用されてもよい。例えば、ある実施形態の軸部の外面に設けられるテーパまたは段が他の実施形態に使用されてもよい。例えば、ある実施形態のリベット軸部の最下端に設けられる形状が他の実施形態に使用されてもよい。
本明細書では、軸部の直径に言及する場合それは、リベットの軸部と頭部との間の移行部(フィレット半径)を除くことが意図されている。

Claims (17)

  1. 頭部と軸部と備えるセルフピアシングリベットを使用してUHSS層と非UHSS層とを含むリベット締め接合部を形成する方法であって、
    前記軸部の上部の外径が前記リベットの差込み前の前記軸部の底部の外径よりも大きく、
    当該方法は、
    前記セルフピアシングリベットを前記UHSS層に押し込んで、前記軸部の下側部分が外向きに広がり、前記UHSSからスラグを切り取るようにするステップと、
    前記セルフピアシングリベットの前記広がった軸部および前記スラグを前記非UHSS層に押し込んで、前記非UHSS層が変形してダイ凹部に入り、前記広がった軸部の外面の周りに流れるようにするステップと
    を含む、方法。
  2. 前記UHSSから切り取られた穴が、前記リベットの差込み前の前記軸部の前記底部の前記外径よりも大きい直径を有し、前記軸部の前記上部の前記外径が、前記軸部の外周の周りに前記UHSS層との接触をもたらすのに十分な大きさである、請求項1に記載の方法。
  3. 前記ダイが、前記リベットの差込み前の前記軸部の前記底部の前記外径よりも2.5mm以下だけ大きい直径を有する、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記ダイが、前記リベットの差込み前の前記軸部の前記底部の前記外径よりも少なくとも1.5mm大きい直径を有する、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記軸部の前記上部の前記外径が、前記軸部の前記底部の前記外径よりも最大12%まで大きい、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記軸部が、上側部分と下側部分とを備え、前記上側部分が前記下側部分よりも大きい直径を有する、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記軸部が、上側部分と下側部分とを備え、前記軸部の前記上側部分がテーパ状である、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記軸部は、前記軸部の前記上部から前記軸部の前記底部までテーパ状である、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記ダイが、前記ダイの空洞の周りに延びる環状隆起を含む、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記環状隆起が、全体として前記リベットの方を向いたテーパ表面を含む、請求項9に記載の方法。
  11. 頭部と軸部と備えるセルフピアシングリベットを使用して、UHSS層と非UHSS層とを含むリベット締め接合部を形成する方法であって、
    前記軸部が、下部軸部分と、中間軸部分と、上部軸部分とを備え、前記中間軸部分が、前記上部軸部分および前記下部軸部分の直径より小さい直径を有し、
    当該方法は、
    前記セルフピアシングリベットを前記UHSS層に押し込んで、前記リベットの前記下部軸部分が前記UHSSからスラグを切り取るようにするステップと、
    前記セルフピアシングリベットおよび前記スラグを前記非UHSS層に押し込んで、前記軸部の前記下部軸部分が前記非UHSS層からスラグを切り取るようにするステップと
    を含み、
    ダイが、前記UHSSの前記スラグおよび前記非UHSSの前記スラグを受け入れ、前記ダイが、前記下部軸部分の外面の周りの前記非UHSSの流れを促進し、
    前記ダイが、前記ダイの空洞の周りに延びる環状隆起を備え、
    前記環状隆起が、全体として前記リベットの方を向いたテーパ表面を含む、方法。
  12. 前記ダイが、前記下部軸部分の前記直径よりも0.5mm~1mm大きい直径を有する円筒形の開口部を有する、請求項11に記載の方法。
  13. 前記リベットの前記UHSSへの差込みにより、前記リベットの前記軸部が外向きに広がる、請求項11または12に記載の方法。
  14. 頭部と軸部と備えるセルフピアシングリベットを使用して、UHSS層と非UHSS層とを含むリベット締め接合部を形成する方法であって、
    前記軸部が、下部軸部分と、上部軸部分と、少なくとも部分的に前記下部軸部分内に延びる凹部とを備え、前記上部軸部分の外径が前記下部軸部分の外径よりも大きく、
    当該方法は、
    前記セルフピアシングリベットを前記UHSS層に押し込んで、前記軸部の前記下部軸部分が外向きに広がり、前記UHSSからスラグを切り取るようにするステップと、
    前記セルフピアシングリベットおよび前記スラグを前記非UHSS層に押し込んで、前記軸部の前記下部軸部分が前記非UHSS層からスラグを切り取るようにするステップと
    を含み、
    ダイが、前記UHSSの前記スラグおよび前記非UHSSの前記スラグを受け入れ、前記ダイが、前記下部軸部分の外面の周りの前記非UHSSの流れを促進し、
    前記軸部の前記上部軸部分が、前記軸部の外周の周りで前記UHSS層と接触する、方法。
  15. 前記ダイが、前記ダイの空洞の周りに延びる環状隆起を備える、請求項14に記載の方法。
  16. 前記環状隆起が、全体として前記リベットの方を向いたテーパ表面を含む、請求項15に記載の方法。
  17. 前記ダイが、前記下部軸部分の直径よりも0.5mm~1mm大きい直径を有する円筒形の開口部を有する、請求項14~16のいずれか一項に記載の方法。
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