JP7450903B2 - 前駆脂肪細胞の増殖及び分化促進剤 - Google Patents

前駆脂肪細胞の増殖及び分化促進剤 Download PDF

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Description

本発明は、前駆脂肪細胞の増殖及び分化促進作用を持ち、主にヒトなどの生体の前駆脂肪細胞の増殖及び分化を促進する効果を有する化粧品、食品、医薬品等、及び/又はこれらに配合する素材に関する。
脂肪細胞は、表皮、真皮、皮下組織の三層からなる皮膚構造の最下層にみられ、脂肪をトリグリセリドとして蓄えるエネルギー貯蔵組織を構成している。脂肪組織は、長寿ホルモンとして知られるアディポネクチンなど、種々のアディポカインを分泌することで他組織を刺激する。例えば、アディポネクチンは、線維芽細胞からのヒアルロン酸分泌を促進することが知られている(非特許文献1)。さらに、脂肪組織は他組織由来のサイトカインや成長因子に応答することで全身のエネルギー恒常性、インスリン感受性、ホルモン分泌、摂食、炎症を制御している(非特許文献2)。
脂肪組織は、その生理的な機能だけでなく、女性においてはふくよかさを演出し、局所的な脂肪の蓄積によってはシワの改善につながるなど、外観美を創り出す機能も有している。また、頭皮に存在する前駆脂肪細胞が髪の毛の幹細胞を活性化し、頭髪の成長を促すことが示されている(非特許文献3)。
脂肪細胞は上述のように生理的及び外観美的に重要な機能を有しているにも関わらず、近年のダイエット志向によって、脂肪細胞は悪玉として捉えられる風潮にある。そのため、専ら前駆脂肪細胞の増殖抑制や脂肪細胞への分化抑制につながる成分を含む化粧品、食品、医薬品の開発が行われている。
前駆脂肪細胞を刺激し、その細胞の増殖を促進する天然抽出物が報告されている(特許文献1、特許文献2)。また、前駆脂肪細胞を刺激し、脂肪細胞への分化を促進する天然抽出物も報告されている(特許文献3~8)。しかし、前駆脂肪細胞の増殖及び分化の両方を促進するような天然抽出物は報告されていなかった。
前駆脂肪細胞の増殖及び分化の促進は、脂肪組織に起因する生理作用の増強や外観美を整えることにつながると期待される。
Biochem Biophys Res Commun. 2011 Nov 18 415(2) 235~238. J Endocrinol. 2016 Dec 231(3) R77~R99. Cell. 2011 Sep 2 146(5) 761~771.
特開2018-70453 特開2018-70533 特表2012-532098 特開2011-153093 特開2005-239659 特開2005-239660 特開2018-70452 特開2018-70532
本発明が解決しようとする課題は、前駆脂肪細胞の増殖及び分化を促進する作用を持ち、主にヒトなどの生体の前駆脂肪細胞の増殖及び分化を促進する効果を有する化粧品、食品、医薬品等、及び/又はこれらに配合する素材を提供することである。
そこで、本発明の発明者は、前駆脂肪細胞の増殖及び分化促進作用を持つ物質を探索した結果、アルニカの抽出物が、これらの作用を持つことを見出し、本発明を完成した。
本発明は、以下の項を含む。
〔項1〕アルニカの抽出物を含む、前駆脂肪細胞の増殖及び分化促進剤。
〔項2〕〔項1〕記載の剤を含有する、皮膚外用剤。
〔項3〕〔項1〕記載の剤を含有する、経口組成物。
本発明により、前駆脂肪細胞の増殖及び分化の促進を介して、主にヒトなどの生体の前駆脂肪細胞を増やし、脂肪細胞に分化させることで、例えば、以下が可能となる。
・局所的な肌(バスト、唇、涙袋、手の甲など)のボリューム減少を予防すること、治療すること及び/又は改善すること
・頭髪の成長鈍化を予防すること、治療すること及び/又は改善すること
・皮膚の老化、皮膚のシワなどを予防すること、治療すること及び/又は改善すること
アルニカの抽出物の添加の有無による、脂肪細胞のスフェロイドの大きさの確認。 アルニカの抽出物の添加の有無による、脂肪細胞のスフェロイド中の細胞数(核数)及び脂肪滴エリアの定量結果。
以下、本発明を実施するための形態について説明する。
(前駆脂肪細胞の増殖及び分化促進剤)
前駆脂肪細胞の増殖及び分化促進剤は、前駆脂肪細胞が増殖すること、さらに前駆脂肪細胞が成熟脂肪細胞に分化することを促進するための剤である。この剤は、液体だけでなく、例えば固形等も挙げられ、例えば皮膚外用剤だけでなく、経口組成物(例えば、固体でも液体でも作製可能)とも考えられる。
(アルニカ)
「アルニカ」は、キク科、アルニカ属の植物(アルニカ(学名 Arnica montana))である。「アルニカ」の抽出物を製造する際には、材料として、例えば、根、根茎、葉、茎、花、果実、果皮、種子、全草、又はこれらの混合物を用いる。
(アルニカの抽出物の製造例)
アルニカの抽出物は、例えば、材料を生のまま又は乾燥したものを粉砕後に搾取して作製する、材料を生のまま又は乾燥したものを粉砕後に溶媒で抽出して作製する。例えば以下、例1、例2により、アルニカの抽出物を製造する。
(アルニカの抽出物の製造例1)
アルニカの花乾燥物50gを30%1,3-ブチレングリコール溶液1kgに浸漬する。約10℃~約30℃の環境で5~10日間、この浸漬を行う。この浸漬を経て得られる溶液を、所定の濾過材(Glass Fiber Filetr(ADVANTEC製 Gf-75)とMixed Cellurose ester(ADVANTEC製 A045A047A)など)を用いて、濾過する。濾過後の溶液を約0℃~約10℃の環境で5~10日間、静置する。再度、所定の濾過材を用いて、濾過し、得られる溶液をアルニカの抽出物として用いる。この製造例1で得られる抽出物に含まれる乾燥固形分重量は、約0.8kg(乾燥固形分1.0%)である。
(アルニカの抽出物の製造例2)
アルニカの花乾燥物50gを約30℃~約50℃の温水1kgに浸漬する。2~10時間、この浸漬を行う。この浸漬を経て得られる溶液に対して、終濃度30%となるように1,3-ブチレングリコールを添加する。この添加後の溶液を、所定の濾過材(Glass Fiber Filetr (ADVANTEC製 Gf-75)とMixed Cellurose ester (ADVANTEC製 A045A047A)など)を用いて、濾過する。濾過後の溶液を約0℃~約10℃の環境で5~10日間、静置する。再度、所定の濾過材を用いて、濾過し、得られる溶液をアルニカの抽出物として用いる。この製造例1で得られる抽出物に含まれる乾燥固形分重量は、約0.8kg(乾燥固形分1.0%)である。
(アルニカの抽出物の製造の際に用いる抽出溶媒)
抽出溶媒としては、例えば、水、メタノール、エタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブタノール、イソブタノール等の低級アルコール或いは含水低級アルコール、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、1,2-ブチレングリコール、1,4-ブチレングリコール、1,5-ペンタンジオール、1,2-ペンタンジオール、1,3-ペンタンジオール、1,4-ペンタンジオール、1,3,5-ペンタントリオール、グリセリン、ポリエチレングリコール(分子量100~10万)等の多価アルコール或いは含水多価アルコール、アセトン、酢酸エチル、ジエチルエーテル、ジメチルエーテル、エチルメチルエーテル、ジオキサン、アセトニトリル、キシレン、ベンゼン、クロロホルム、四塩化炭素、フェノール、トルエン等の各種有機溶媒や、適宜規定度を調製した酸(塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、ギ酸、酢酸等)やアルカリ(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、アンモニア等)の中から選ばれる1種もしくは2種以上の混液が挙げられる。
(アルニカの抽出物の精製操作)
本発明で用いるアルニカの抽出物は、溶媒抽出後、更に適宜精製操作を施すことも可能である。精製操作は、例えば、酸(塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、有機酸等)又はアルカリ(水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、アンモニア等)添加による分解、微生物による発酵又は代謝変換、イオン交換樹脂や活性炭、ケイ藻土等による成分吸着、種々の分離モード(イオン交換、親水性吸着、疎水性吸着、サイズ排除、配位子交換、アフィニティー等)を有するクロマトグラフィーを用いた分画、濾紙やメンブランフィルター、限外濾過膜等を用いた分子量分画濾過、加圧又は減圧、加温又は冷却、乾燥、pH調整、脱臭、脱色、長時間の静置保管等であり、これらを任意に選択し、組み合わせて処理することも可能である。
(アルニカの抽出物の更なる濾過)
本発明のアルニカの抽出物は、澱の析出をより防ぐ観点から、製造例1や製造例2などで作製したアルニカの抽出物を、更に限外濾過膜を用いて、濾過し、所定の分子量の分画を作製して、その分画をアルニカの抽出物として用いてもよい。この分画の分子量の上限は、澱の析出をより防ぐ観点から、好ましくは100000以下、より好ましくは80000以下、更に好ましくは50000以下である。
(経口組成物の形態)
本発明による経口組成物は、例えば、飲料、食品、医薬品、医薬部外品が挙げられる。
(皮膚外用剤の形態)
本発明による皮膚外用剤は、アンプル、カプセル、粉末、顆粒、液体、ゲル、気泡、エマルジョン、シート、ミスト、スプレー剤等利用上の適当な形態の1)医薬品類、2)医薬部外品類、3)局所用又は全身用の皮膚外用剤類(例えば、化粧水、乳液、クリーム、軟膏、ローション、オイル、パック等の基礎化粧料、固形石鹸、液体ソープ、ハンドウォッシュ等の洗顔料や皮膚洗浄料、マッサージ用剤、クレンジング用剤、除毛剤、脱毛剤、髭剃り処理料、アフターシェーブローション、プレショーブローション、シェービングクリーム、ファンデーション、口紅、頬紅、アイシャドウ、アイライナー、マスカラ等のメークアップ化粧料、香水類、美爪剤、美爪エナメル、美爪エナメル除去剤、パップ剤、プラスター剤、テープ剤、シート剤、貼付剤、エアゾール剤等)、4)頭皮・頭髪に適用する薬用又は/及び化粧用の製剤類(例えば、シャンプー剤、リンス剤、ヘアートリートメント剤、プレヘアートリートメント剤、パーマネント液、染毛料、整髪料、ヘアートニック剤、育毛・養毛料、パップ剤、プラスター剤、テープ剤、シート剤、エアゾール剤等)、5)浴湯に投じて使用する浴用剤、6)その他、腋臭防止剤や消臭剤、制汗剤、衛生用品、衛生綿類、ウエットティシュ等が挙げられる。
(皮膚外用剤の構成成分)
また、このような剤には、必要に応じて、本発明の効果を損ねない範囲で以下に例示する成分や添加剤を任意に選択・併用して製造することができ、これらの処方系中への配合量は、特に規定するものではないが、通常、0.0001~50%程度が好ましいと考えられる。
(1)各種油脂類
アボカド油、アーモンド油、ウイキョウ油、エゴマ油、オリーブ油、オレンジ油、オレンジラファー油、ゴマ油、カカオ脂、カミツレ油、カロット油、キューカンバー油、牛脂脂肪酸、ククイナッツ油、サフラワー油、シア脂、液状シア脂、大豆油、ツバキ油、トウモロコシ油、ナタネ油、パーシック油、ヒマシ油、綿実油、落花生油、タートル油、ミンク油、卵黄油、パーム油、パーム核油、モクロウ、ヤシ油、牛脂、豚脂、スクワレン、スクワラン、プリスタン又はこれら油脂類の水素添加物(硬化油等)等。
(2)ロウ類
ミツロウ、カルナバロウ、鯨ロウ、ラノリン、液状ラノリン、還元ラノリン、硬質ラノリン、カンデリラロウ、モンタンロウ、セラックロウ、ライスワックス等。
(3)鉱物油
流動パラフィン、ワセリン、パラフィン、オゾケライド、セレシン、マイクロクリスタンワックス等。
(4)脂肪酸類
ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、ドコサヘキサエン酸、エイコサペンタエン酸、12-ヒドロキシステアリン酸、ウンデシレン酸、トール油、ラノリン脂肪酸等の天然脂肪酸、イソノナン酸、カプロン酸、2-エチルブタン酸、イソペンタン酸、2-メチルペンタン酸、2-エチルヘキサン酸、イソペンタン酸等の合成脂肪酸。
(5)アルコール類
エタノール、イソプロパノール、ラウリルアルコール、セタノール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、ラノリンアルコール、コレステロール、フィトステロール、フェノキシエタノール等の天然アルコール、2-ヘキシルデカノール、イソステアリルアルコール、2-オクチルドデカノール等の合成アルコール。
(6)多価アルコール類
酸化エチレン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ポリエチレングリコール、酸化プロピレン、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、ペンチルグリコール、グリセリン、ペンタエリトリトール、トレイトール、アラビトール、キシリトール、リビトール、ガラクチトール、ソルビトール、マンニトール、ラクチトール、マルチトール等。
(7)エステル類
ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸オレイル、オレイン酸デシル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、酢酸ラノリン、モノステアリン酸エチレングリコール、モノステアリン酸プロピレングリコール、ジオレイン酸プロピレングリコール等。
(8)金属セッケン類
ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、パルミチン酸亜鉛、ミリスチン酸マグネシウム、ラウリン酸亜鉛、ウンデシレン酸亜鉛等。
(9)ガム質、糖類又は水溶性高分子化合物
アラビアゴム、ベンゾインゴム、ダンマルゴム、グアヤク脂、アイルランド苔、カラヤゴム、トラガントゴム、キャロブゴム、クインシード、寒天、カゼイン、乳糖、果糖、ショ糖又はそのエステル、トレハロース又はその誘導体、デキストリン、ゼラチン、ペクチン、デンプン、カラギーナン、カルボキシメチルキチン又はキトサン、エチレンオキサイド等のアルキレン(C~C)オキサイドが付加されたヒドロキシアルキル(C~C)キチン又はキトサン、低分子キチン又はキトサン、キトサン塩、硫酸化キチン又はキトサン、リン酸化キチン又はキトサン、アルギン酸又はその塩、ヒアルロン酸又はその塩、コンドロイチン硫酸又はその塩、ヘパリン、エチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、カルボキシエチルセルロースナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ニトロセルロース、結晶セルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルピロリドン、ポリビニルメタアクリレート、ポリアクリル酸塩、ポリエチレンオキサイドやポリプロピレンオキサイド等のポリアルキレンオキサイド又はその架橋重合物、カルボキシビニルポリマー、ポリエチレンイミン等。
(10)界面活性剤
アニオン界面活性剤(アルキルカルボン酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルリン酸エステル塩)、カチオン界面活性剤(アルキルアミン塩、アルキル四級アンモニウム塩)、両性界面活性剤:カルボン酸型両性界面活性剤(アミノ型、ベタイン型)、硫酸エステル型両性界面活性剤、スルホン酸型両性界面活性剤、リン酸エステル型両性界面活性剤、非イオン界面活性剤(エーテル型非イオン界面活性剤、エーテルエステル型非イオン界面活性剤、エステル型非イオン界面活性剤、ブロックポリマー型非イオン界面活性剤、含窒素型非イオン界面活性剤)、その他の界面活性剤(天然界面活性剤、タンパク質加水分解物の誘導体、高分子界面活性剤、チタン・ケイ素を含む界面活性剤、フッ化炭素系界面活性剤)等。
(11)各種ビタミン類
ビタミンA群:レチノール、レチナール(ビタミンA1)、デヒドロレチナール(ビタミンA2)、カロチン、リコピン(プロビタミンA)、ビタミンB群:チアミン塩酸塩、チアミン硫酸塩(ビタミンB1)、リボフラビン(ビタミンB2)、ピリドキシン(ビタミンB6)、シアノコバラミン(ビタミンB12)、葉酸類、ニコチン酸類、パントテン酸類、ビオチン類、コリン、イノシトール類、ビタミンC群:ビタミンC酸又はその誘導体、ビタミンD群:エルゴカルシフェロール(ビタミンD2)、コレカルシフェロール(ビタミンD3)、ジヒドロタキステロール、ビタミンE群:ビタミンE又はその誘導体、ユビキノン類、ビタミンK群:フィトナジオン(ビタミンK1)、メナキノン(ビタミンK2)、メナジオン(ビタミンK3)、メナジオール(ビタミンK4)、その他、必須脂肪酸(ビタミンF)、カルニチン、フェルラ酸、γ-オリザノール、オロット酸、ビタミンP類(ルチン、エリオシトリン、ヘスペリジン)、ビタミンU等。
(12)各種アミノ酸類
バリン、ロイシン、イソロイシン、トレオニン、メチオニン、フェニルアラニン、トリプトファン、リジン、グリシン、アラニン、アスパラギン、グルタミン、セリン、システイン、シスチン、チロシン、プロリン、ヒドロキシプロリン、アスパラギン酸、グルタミン酸、ヒドロキシリジン、アルギニン、オルニチン、ヒスチジン等や、それらの硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩、クエン酸塩、或いはピロリドンカルボン酸のごときアミノ酸誘導体等。
(13)添加物
添加しようとする製品種別、形態に応じて常法的に行われる加工(例えば、粉砕、製粉、洗浄、加水分解、醗酵、精製、圧搾、抽出、分画、濾過、乾燥、粉末化、造粒、溶解、滅菌、pH調整、脱臭、脱色等を任意に選択、組み合わせた処理)を行い、各種の素材から任意に選択して供すれば良い。
尚、抽出に用いる溶媒については、供する製品の使用目的、種類、或いは後に行う加工処理等を考慮した上で選択すれば良いが、通常では、水、メタノール、エタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブタノール、イソブタノール等の低級アルコール或いは含水低級アルコール、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、グリセリン等の多価アルコール或いは含水多価アルコール、アセトン、酢酸エチル等の各種有機溶媒の中から選ばれる1種若しくは2種以上の混液を用いるのが望ましい。但し、用途により有機溶媒の含有が好ましくない場合においては、水のみを使用したり、若しくは抽出後に除去しやすいエタノールを採用し、単独又は水との任意の混液で用いたりすれば良く、又、搾取抽出したものでも良い。
尚、植物又は動物系原料由来の添加物を、全身用又は局所用の外用剤、化粧品類に供する場合、皮膚や頭髪の保護をはじめ、保湿、感触・風合いの改善、柔軟性の付与、刺激の緩和、芳香によるストレスの緩和、細胞賦活(細胞老化防止)、炎症の抑制、肌質・髪質の改善、肌荒れ防止及びその改善、発毛、育毛、脱毛防止、光沢の付与、清浄効果、疲労の緩和、血流促進、温浴効果等の美容的効果のほか、香付け、消臭、増粘、防腐、緩衝等の効果も期待できる。
さらにこの他にも、これまでに知られている各原料素材の様々な美容的、薬剤的効果を期待し、これらを組み合わせることによって、本発明の目的とする効果の増進を図り、多機能的な効果を期待した製品とすることも可能である。
以下、本発明の実施例について、説明する。
(実験1(ヒト前駆皮下脂肪細胞の増殖試験))
ヒトの前駆皮下脂肪細胞に対してアルニカの抽出物を添加することにより、細胞増殖が促進されるかどうかを確認した。この評価で用いるアルニカの抽出液(アルニカの抽出物)は、上述の製造例1で製造したアルニカの抽出物を用いた。
ヒト皮下前駆脂肪細胞(ロンザ製 PT-5020)を、10%FBSを含むPreadipocyte Growth Medium(ロンザ製 PT-8002)を用いて、96ウェルプレートに対して1×10(個)/ウェルで撒き、5%CO培養機にて37℃で16時間培養した。その後、アルニカの抽出物を0.037%の濃度となるように添加し、5%CO培養機にて37℃で72時間培養した。培養後、ウェル内の細胞数を測定した。本実験のコントロールとして、アルニカ等の抽出液を含まない抽出溶媒である30%1,3ブチレングリコールを終濃度0.037%となるように添加したウェルを設定し、この設定したウェルの細胞数も測定した。この設定したウェルの細胞数を1として、アルニカ等の抽出液を添加したウェルの細胞数の割合(相対値)を算出した。
この結果、アルニカの抽出物は1.25であり、比較対象であるその他のキク科に属するアーティチョーク(チョウセンアザミ属;Cynara scolymus)の0.99、ナツシロギク(ヨモギギク属;Tanacetum parthenium)の0.98、オナモミ(オナモミ属;Xanthium strumarium)の0.93、ハハコグサ(ハハコグサ属;Gnaphalium affine)の0.90、セイヨウノコギリソウ(ノコギリソウ属;Achillea millefolium)の0.92、タカサブロウ(タカサブロウ属;Eclipta thermalis)の0.86、カワラヨモギ(ヨモギ属;Artemisia capillaris)の0.81、エキナケア(ムラサキバレンギク属;Echinacea angustifolia)の1.08、トウキンセンカ(キンセンカ属;Calendula officinalis)の0.94、ローマンカモミール(カマエメルム属; Chamaemelum nobile)の0.90、フキタンポポ(フキタンポポ属;Tussilago farfara)の0.86、ジャーマンカモミール(シカギク族;Matricaria recutita)の0.91、ヤグルマギク(ヤグルマギク属;Centaurea cyanus)の0.89、又はベニバナ(ベニバナ属;Carthamus tinctorius)の0.91と比べて、高い割合を示したことから、アルニカの抽出物に強い前駆脂肪細胞の増殖促進活性があることが示された。
(実験2(ヒト前駆皮下脂肪細胞の分化試験))
前駆脂肪細胞から脂肪細胞に分化することで、細胞内に脂肪滴が貯めこまれることが知られている(肥満研究 vol.13 No.1 2007 84~86ページ)。ヒトの前駆皮下脂肪細胞に対してアルニカの抽出物を添加することにより、脂肪細胞への分化が促進されるかどうかを脂肪滴の形成で確認した。この評価で用いるアルニカの抽出物は、上述の製造例1で製造したアルニカの抽出物を用いた。
ヒト皮下前駆脂肪細胞(ロンザ製 PT-5020)を、10%FBSを含むPreadipocyte Growth Medium(ロンザ製 PT-8002)を用いて、96ウェルプレートに対して1×10(個)/ウェルで撒き、5%CO培養機にて37℃で16時間培養した。顕微鏡による目視でコンフルエントになっていることを確認後、分化誘導培地(ロンザ製 PT-8002)をロンザ社の推奨の1/2倍濃度で添加した。その際に、アルニカの抽出物を0.037%の濃度となるように添加し、5%CO培養機にて37℃で10日間培養した。脂肪滴の蓄積を顕微鏡による目視で確認後、培養液を抜き取り、ウェルをPBSで二回洗浄した。細胞を10%中性緩衝ホルマリン(和光純薬製 062-01661)で固定後、60%イソプロピルアルコールに飽和溶解させたオイルレッドO(和光純薬製 154-02072)を用いて、脂肪滴を染色した。精製水でウェルを洗浄後、100%イソプロピルアルコールを用いて、染色された脂肪滴を抽出し、吸光度510nmを測定した。アルニカ等の抽出液の代わりに抽出溶媒である30%1,3ブチレングリコールを0.037%の濃度となるように添加したウェルの吸光度値を1として、アルニカの抽出物を添加したウェルの吸光度の割合(相対値)を算出した。
この結果、アルニカの抽出物は1.38であり、比較対象であるその他のキク科に属するアーティチョーク(チョウセンアザミ属;Cynara scolymus)の1.03、ナツシロギク(ヨモギギク属;Tanacetum parthenium)の0.90、オナモミ(オナモミ属;Xanthium strumarium)の0.84、ハハコグサ(ハハコグサ属;Gnaphalium affine)の0.85、セイヨウノコギリソウ(ノコギリソウ属;Achillea millefolium)の0.86、タカサブロウ(タカサブロウ属;Eclipta thermalis)の0.83、カワラヨモギ(ヨモギ属;Artemisia capillaris)の0.96、エキナケア(ムラサキバレンギク属;Echinacea angustifolia)の0.93、トウキンセンカ(キンセンカ属;Calendula officinalis)の1.03、ローマンカモミール(カマエメルム属; Chamaemelum nobile)の1.12、フキタンポポ(フキタンポポ属;Tussilago farfara)の1.00、ジャーマンカモミール(シカギク族;Matricaria recutita)0.99、ヤグルマギク(ヤグルマギク属;Centaurea cyanus)の0.98、又はベニバナ(ベニバナ属;Carthamus tinctorius)の1.03と比べて、高い割合を示したことから、アルニカの抽出物に強い前駆脂肪細胞の分化促進活性があることが示された。
なお、実験1と実験2において、比較対象としたキク科の植物の抽出物については、以下のように作製した。
アーティチョーク、ナツシロギク、オナモミ、ハハコグサ、セイヨウノコギリソウ、タカサブロウ、カワラヨモギ、エキナケア、トウキンセンカ、ローマンカモミール、フキタンポポ、ジャーマンカモミール、ヤグルマギク、又はベニバナの花乾燥物50gを30%1,3-ブチレングリコール溶液1kgに浸漬する。約10℃~約30℃の環境で、5~10日間、この浸漬を行う。この浸漬を経て得られる溶液を、所定の濾過材(Glass Fiber Filetr (ADVANTEC製 Gf-75)とMixed Cellurose ester (ADVANTEC製 A045A047A)など)を用いて、濾過する。濾過後の溶液を約0℃~約10℃の環境で、5~10日間、静置する。再度、所定の濾過材を用いて、濾過し、得られた溶液を、アーティチョーク、ナツシロギク、オナモミ、ハハコグサ、セイヨウノコギリソウ、タカサブロウ、カワラヨモギ、エキナケア、トウキンセンカ、ローマンカモミール、フキタンポポ、ジャーマンカモミール、ヤグルマギク、又はベニバナの抽出物として用いる。
(実験3(分化脂肪細胞のアディポネクチン分泌試験))
アルニカの抽出物存在下にて、ヒトの前駆脂肪細胞から分化した脂肪細胞が形態学的だけでなく、その生理機能の一つであるアディポネクチンの分泌能を有していることを確認するため、アディポネクチンを分泌しているかどうかを評価した。この評価で用いるアルニカの抽出物は、上述の製造例2で製造したアルニカの抽出物を用いた。
ヒト皮下前駆脂肪細胞(ロンザ製 PT-5020)を、10%FBSを含むPreadipocyte Growth Medium(ロンザ製 PT-8002)を用いて、96ウェルプレートに対して1×10(個)/ウェルで撒き、5%CO培養機にて37℃で16時間培養した。顕微鏡による目視でコンフルエントになっていることを確認後、分化誘導培地(ロンザ製 PT-8002)をロンザ社の推奨の1/2倍濃度で添加した。その際に、アルニカの抽出物、又は抽出液の代わりに抽出溶媒である30%1,3ブチレングリコールを0.083%の濃度となるように添加し、5%CO培養機にて37℃で10日間培養した。脂肪滴の蓄積を顕微鏡による目視で確認後、培養液を回収し、培養液中に分泌されたアディポネクチン量を吸光度450nmで定量するAdiponectin(human)ELISAキット(AdipoGen製 AG-45A-0001YEK-KI01)を用いて、AdipoGen社の推奨するプロトコルに従って、評価した。
この結果、アルニカの抽出物を添加した場合の吸光度は0.118であり、比較対象である抽出溶媒を添加した場合の吸光度0.098と比べて、高い値を示したことから、アルニカの抽出物存在下で分化した脂肪細胞の培養上清中には、より多くのアディポネクチンが分泌されていることが示された。
(実験4(ヒト前駆皮下脂肪細胞の分化によるボリュームアップ試験))
ヒトの前駆皮下脂肪細胞を三次元培養することでスフェロイド化し、アルニカの抽出物を添加して分化させることで、スフェロイド内で形成される脂肪滴の量に応じてスフェロイドのボリュームが大きくなるかどうかをスフェロイドの大きさとスフェロイドの組織切片の染色像で確認した。この実験4で用いたアルニカの抽出物は、上述の製造例2で製造したアルニカの抽出物から更に濾過した分子量50000以下の分画である。
ヒト皮下前駆脂肪細胞(ロンザ製 PT-5020)を、10%FBSを含むPreadipocyte Growth Medium(ロンザ製 PT-8002)を用いて、6cmディッシュに対して1×10(個)で撒き、5%CO培養機にて37℃で48時間培養した。顕微鏡による目視でコンフルエントになっていることを確認後、分化誘導培地(ロンザ製 PT-8002)をロンザ社の推奨の1/2倍濃度で添加した。その際に、アルニカの抽出物、又は抽出液の代わりに抽出溶媒である30%1,3ブチレングリコールを0.125%の濃度となるように添加し、5%CO培養機にて37℃で5日間培養した。脂肪滴がやや蓄積され始めたのを顕微鏡による目視で確認後、細胞をトリプシン/EDTAで剥がして回収した。分化誘導培地(ロンザ製 PT-8002)をロンザ社の推奨の1/2倍濃度で調製し、アルニカの抽出物、又は抽出液の代わりに抽出溶媒である30%1,3ブチレングリコールを0.125%の濃度となるように添加し、回収した細胞を三次元培養用の96ウェルプレート(コスター製 7007)に対して1×10(個)/ウェルで撒き、5%CO培養機にて37℃で8日間培養した。三次元培養開始から4日目、6日目、8日目のスフェロイドの外観を顕微鏡写真に撮り、その画像の面積を数値化することでスフェロイドの大きさの変化を経日的に測定した。測定した結果を図1に示す。
三次元培養開始から4日目(図1で示すDay-4)、6日目(図1で示すDay-6)、8日目(図1で示すDay-8)のスフェロイドを3個ずつランダムにピックアップし、アルニカの抽出物を添加した場合(図1で示すArnicaの群)、又は30%1,3ブチレングリコールを添加した場合(図1で示すControlの群)のスフェロイドの大きさを比較したところ、いずれの場合でも経日的にスフェロイドが大きくなっていた。4日目のスフェロイドの大きさを100%とすると、アルニカの抽出物を添加した6日目のスフェロイドで平均118%、アルニカの抽出物を添加した8日目のスフェロイドで平均135%であった。そして、30%1,3ブチレングリコールを添加した6日目のスフェロイドで平均103%、30%1,3ブチレングリコールを添加した8日目のスフェロイドで平均110%であった。30%1,3ブチレングリコールを添加したスフェロイドの大きさを100%とすると、アルニカの抽出物を添加した4日目のスフェロイドで平均142%、アルニカの抽出物を添加した6日目のスフェロイドで平均163%、アルニカの抽出物を添加した8日目のスフェロイドで平均174%であった。すなわち、三次元培養で分化させた脂肪細胞のスフェロイドは、経日的に大きくなり、その大きさはアルニカの抽出物を添加した場合の方がより大きくなることが示された。
次に、8日目のスフェロイド(「Arnica」の群及び「Control」の群)を用いて、アルニカの抽出物の添加の有無により、細胞数(核数)の違い及び脂肪滴の量の違いがあるかを確認した。
8日目のスフェロイド(図1で示すDay-8)を回収後、10%中性緩衝ホルマリン(和光純薬製 062-01661)で固定し、ナイルレッド(和光純薬製 144-08811)を用いて、脂肪滴を蛍光染色した。精製水でスフェロイドを洗浄後、細胞内の水分を20%スクロースに置換した。スフェロイドをティッシュコンパウンドで包埋し、クライオスタットを用いて、厚さ10μmで薄切し、スライドガラスに付着させた。精製水で洗浄後、ヘキスト33342(同仁社製 346-07951)で核を蛍光染色し、さらに精製水で洗浄後、封入剤を用いて封入した。蛍光顕微鏡(オリンパス製 本体:IX71、カメラ:DP74)にて、画像は全て同一のピクセル数で取得した。その画像を用いて、設定した閾値を超えるナイルレッド由来の蛍光エリアをスフェロイドの組織切片に含まれる脂肪滴のエリアとした。そして、ヘキスト33342由来の蛍光からスフェロイドの組織切片に含まれる核数を測定することで細胞数を決定した。脂肪滴エリアの数値を細胞数で割り込むことで、細胞1個あたりの脂肪滴エリアを算出した。アルニカの抽出物、又は抽出液の代わりに抽出溶媒である30%1,3ブチレングリコールを添加して分化させたスフェロイド各3個ずつから組織切片を作製し、各20切片ずつについて、細胞1個あたりの脂肪滴エリアを算出した。蛍光顕微鏡にて観察した組織切片の写真の代表例を図2に示す。
各20枚の組織切片に含まれる核数は、アルニカの抽出物を添加した場合は平均292個/切片、30%1,3ブチレングリコールを添加した場合は平均297個/切片であったことから、それぞれの条件のスフェロイド中の細胞数がほぼ同じであることが示された。各組織切片の代表例を1枚ずつ図2に示した。アルニカの抽出物を添加したスフェロイドの切片に含まれる核数は353個(図2のNuclear number of Arnicaにて示される写真において、測定された核数)であり、同切片に含まれる脂肪滴のエリアは448736ピクセル(図2のLipid droplet area of Arnicaにて示される写真において、測定されたピクセル(エリア))であった。30%1,3ブチレングリコールを添加したスフェロイドの切片に含まれる核数は348個(図2のNuclear number of controlにて示される写真において、測定された核数)であり、同切片に含まれる脂肪滴のエリアは252838ピクセル(図2のLipid droplet area of controlにて示される写真において、測定されたピクセル(エリア))であった。細胞1個当たりの脂肪滴エリアは、アルニカの抽出物を添加したスフェロイドの切片(図2で示すArnica)で1271ピクセル(エリア)/細胞(=Lipid droplet area/cell=448736/353=1271)であり、30%1,3ブチレングリコールを添加したスフェロイドの切片(図2で示すControl)で726ピクセル(エリア)/細胞(=Lipid droplet area/cell=252838/348=726)であった。アルニカの抽出物を添加した場合のスフェロイドと30%1,3ブチレングリコールを添加した場合のスフェロイドに由来する各20枚の組織切片の細胞1個当たりの脂肪滴エリアは、それぞれ平均1202ピクセル(エリア)/細胞と平均649ピクセル(エリア)/細胞であった。1,3ブチレングリコールを添加した場合の細胞1個当たりの脂肪滴エリアの平均値を100%とすると、アルニカの抽出物を添加した場合の細胞1個当たりの脂肪滴エリアの平均値は185%であり、顕微鏡写真で得られたスフェロイドの大きさの比較値である174%とよく相関していた。スチューデントのt検定によって算出されたp値は0.001以下と明確な有意差があった。すなわち、三次元培養で分化させた脂肪細胞のスフェロイドは、脂肪滴を貯めこんでおり、その量はアルニカの抽出物を添加した場合の方が多く、形成された脂肪滴の量に相関して、スフェロイドが大きくなることが示された。
以上、本発明の実施の形態(実施例も含め)について、図面を参照して説明してきたが、本発明の具体的構成は、これに限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、設計変更等があっても、本発明に含まれるものである。
本発明は、例えば、主にヒトなどの脂肪組織の前駆脂肪細胞の増殖及び分化を促進する効果を発揮する組成物(剤など)として利用される。

Claims (3)

  1. アルニカから溶媒により有効成分を抽出する工程、及び、当該抽出する工程の後に、濾過により物質を除去する工程を含む、前駆脂肪細胞の増殖及び分化促進剤の生産方法であって
    前記アルニカから溶媒により有効成分を抽出する工程は、アルニカの花から溶媒(水及び/又は1,3-ブチレングリコール(BG))により有効成分を抽出する工程を含むものであり、
    前記抽出する工程の後に、濾過により物質を除去する工程は、濾過により、分子量が100000超の物質を除去する工程を含むものである、前記生産方法
  2. 当該溶媒が、1,3-ブチレングリコール(BG)である、請求項1に記載の方法。
  3. 当該溶媒が、30%1,3-ブチレングリコール(BG)である、請求項に記載の方法。
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