JP7449014B1 - 雨樋への落ち葉の堆積防止カバー - Google Patents

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【課題】建物の近くの樹木から舞い落ちる落ち葉が建物に備わった雨樋に引っ掛かったり堆積したりして雨樋の役目を果たさなくなるのを確実に防止する雨樋への落ち葉の堆積防止カバーを提供する。【解決手段】屋根から流れ落ちる雨水RWを雨樋50によって効率的に排水する雨樋への落ち葉の堆積防止カバー10であって、雨樋への落ち葉の堆積防止カバーを建物の軒先の雨樋に取り付けた状態で見て、2枚以上の横ルーバー200が、建物の雨樋の長手方向と直交する方向に並んで配置されるようになっており、かつ屋根から流れ落ちてくる雨水が隣接する横ルーバーの間から雨樋の中に落ちるようにする雨水排水用隙間が横ルーバー間の長手方向に沿って形成させるように2枚以上の横ルーバーを雨樋の上側開口部に装着する取り付け部材を有している。【選択図】図1

Description

本発明は、秋から冬にかけて建物の近くの樹木から舞い落ちる落ち葉が建物に備わった雨樋に引っ掛かったり堆積したりして雨樋の役目を果たさなくなるのを確実に防止する雨樋への落ち葉の堆積防止カバーに関する。
雨が降った際に屋根から流れ落ちる雨水を建物の壁に流れ落ちることなく効率的に排水するいわゆる雨どいは広く知られている(例えば特許文献1参照)。そして、この雨どいに落ち葉やゴミ、雪等が堆積して雨どいの排水効率を低下させないようにする構成も知られている(例えば特許文献2及び特許文献3参照)。
実開昭63-152824号公報 特開2004-100386号公報 特開平05-071200号公報
特許文献1及び特許文献2に記載の構成は、雨どいの上側開口部をネット状の部材で覆って雨樋自体に異物が堆積するのを防止する構造である。上述のようなネット状の部材で雨樋の上側開口部を仮に全部覆う対策をとった場合、建物の周辺に落葉樹が全く存在しない場合などには屋根の雨水を雨樋に流し込んで排水することができるが、建物の庭などに落葉樹が生えている場合、落葉の時期になって落ち葉が屋根の上に広範囲に亘って舞い落ちてしまう。
このような状態で、雨が降って屋根の上から雨樋に流れ落ちる際に落ち葉も雨水と共に、雨樋に向かって流されていき、上述したネットの網目の上を覆ったり落ち葉の茎頂(茎の先端)などが網目に引っ掛かってしまったりする。
落ち葉の茎頂などが網目に一旦引っ掛かると、落ち葉の葉っぱの部分が立ち上がった状態となってその後に屋根を伝わって落ちてくる落ち葉が続々とこの立ち上がった落ち葉に引っ掛かってあっという間にこの周辺領域においても落ち葉が堆積してしまう。このようにしてネットの上部に落ち葉が急激に堆積することで、その際に一緒に流れ落ちてくる雨水が雨樋に流れ込まなくなってしまう。
特に、屋根の近くにある松の木からの松の葉が舞い落ちると、その葉の形自体の構成に起因して上述のネットの網目に引っ掛かり、これに更なる他の種類の落ち葉が重なりながら堆積して雨樋の一部を完全に覆ってしまう。
雨樋は一般に、一端屋根の軒先に沿って設けられているものであり、一端から他端までの長さが長くなっている。そして雨樋に流れ込んだ雨水は雨樋の長手方向において例えば5メートルから6メートルのピッチで設けられている雨水排水管から、地上の下水道に向かって排水するようになっている。そのため、上述のように雨樋の上側開口部が落ち葉で一部でも詰まってしまうと、その部分が何箇所か生じることでそれらの間がまるで雨水が流れ込んだ際に貯水槽のようになって、やがてあふれ出して建物の壁面を伝わって流れ落ちて建物自体を傷めてしまう。
雨が上がった際に屋根から流れ落ちてくる雨水は雨樋及び雨樋の長手方向に所定のピッチで設けられた雨水排水管を介して効率的に排水されることが前提となっており、建物の壁面に雨水が伝わって流れ落ちていくことは想定していない。そのため、このような状態に至ると、家屋の中に雨水が浸入したり建物の壁面自体に雨水が染み込んだりして、予期せぬ大地震などの発生時に壁面が大きく破損したりして建物自体に重大な悪影響を与えてしまう。
また、施工コストを低減させるために、雨樋にネットを装着させることで例えば金属製のネットが巻かれた状態で雨樋の一端から他端に亘ってネットの巻き具合を調節しながら嵌め込むことも行われている。
しかしながら、前述のようにネット自体が弾力性を有しているため、冬の時期に屋根に雪が降り積もってそれらが軒先にずり落ちて堆積するとネット自体がつぶれて変形してしまう。すなわち元々雨樋の上側に丸みを帯びて突出した形で嵌め込まれたネットのかなりの部分がつぶれたり窪みを帯びたりしてしまうと共に、ネットの網目自体の変形により雨樋への取り付け当初よりもそれぞれの網目の間隔も狭く(細く)なってしまう。
このような状態になると、その後に春や夏などの季節を経て紅葉の時期になった際に、屋根に落ちて積もった落ち葉が風や雨などに軒先の雨樋に向かって落ちてくる際に深刻な問題が生じる。具体的には、上述したネットにおける変形して窪んだ部分に落ち葉が見る見るうちに堆積してしまうと共に、網目がつぶれてそれらの間隔が狭くなったネットの網目に落ち葉の茎頂が更に引っ掛かりやすくなることで、落ち葉が雨樋の雨水流れ込み部に溜まって雨樋の落ち葉堆積防止の役割を果たせなくなる。
その結果、雨樋を介して屋根からの雨水を効率的に排水する役割を果たさなくなってしまう。なお、以上の問題は金属製のネットに限らず樹脂製のネットにおいても当然に生じ得る問題である。
以上に加えて、このようなネットに落ち葉の一部の茎頂が引っ掛かることであっという間に落ち葉が堆積していくのが実情であるため、雨樋の上側開口部にネットで覆っても定期的に落ち葉やごみなどの清掃を行う必要がある。このような清掃作業を行うにあたって、例えば建物の居住者が行う場合、上述した落ち葉が溜まった雨樋を定期的に掃除して、落ち葉を除去するためには雨樋の上側が見える部分まで梯子等を使って昇り、雨樋の一端から他端まで全体に亘って落ち葉を例えば棒状のもので完全に除去しなければならず、このような慣れない作業の最中でバランスを崩して地上に落下してしまい、施工作業になれない作業者が致命傷を負ってしまう危険性がある。
特に近年の急速な高齢化社会の到来により、建物の居住者も高齢の居住者が増加しているので、このような落ち葉の清掃作業は体力的にもかなりきつく、かつ高齢であるが故に身体のバランスを崩しやすいため思わぬ事故が生じてしまう恐れが多分に考えられる。
一方、このようなネットの巻き具合をその雨樋の大きさに合わせて建物ごとに異なる雨樋に嵌め込む代わりに、雨樋の上部をいわゆるパンチングメタルと称する例えば小さな打ち抜きをマトリックス状に多数設けた金属板の細長い雨樋への雨水流し込み可能な雨樋カバーで覆う方式も知られている。このような方式の落ち葉の堆積防止用雨樋カバーを用いることで、雨樋を介した排水効率を低下させることなく、屋根を伝わって雨樋に落ちてくる落ち葉が雨樋に引っ掛かって堆積しないようにして雨樋を介した排水効率を低下させないようにしている。
しかしながら、このような対策をとると、雨樋の形状ごとに個別にパンチングメタル方式の雨樋の落ち葉堆積防止カバーを個別に製造しなければならない。ここで問題となるのは、個々の建物は同一の寸法や形状、大きさとなったものは殆どなく、建物ごとに大きさや形状を、屋根の大きさや形状、屋根の斜度等が異なっているのが通常である。
そして、雨樋の大きさも屋根の大きさに応じて排水効率を高めるために雨樋の溝の部分を必要十分な大きさにしたり建物の建っている地域ごとの天候によって雨水の排水に対して必要十分な大きさにしたりしなければならない。すなわち建物ごとに雨樋の一方の端部から他方の端部への長さや、雨樋の溝の深さ、雨樋の上側開口部における幅などは全て異なるものとなっている。
そのため上述のようなパンチングメタル方式による落ち葉の堆積防止の構造を実現するためには、建物の構造ごとに合わせたパンチングメタル方式による特注の落ち葉の堆積防止雨樋カバーを設計及び製造して取り付けなければならない。
このような対策をとると、当然のことながらそれぞれが特注品となってそれぞれの建物ごとに雨樋への落ち葉の堆積防止カバーを製造しなければならず、雨樋への落ち葉の堆積防止カバー自体を個別に製造することに起因してコストがかなり嵩んでしまうと共に、雨樋にこのような雨樋への落ち葉の堆積防止カバーを取り付ける際には雨樋の備わった高所から落下しないように施工するにあたってしっかりと取り付けることが必要となってくる。
しかしながら、パンチングメタル方式による雨樋のカバーを製造しようとすると、例えばアルミの薄板を用意して所定の寸法及び大きさの金型でプレス・打ち抜きして同一寸法(同一の幅や同一の長さ)を有する雨樋のカバーを一度に大量に製造するのがその製造コストを低減させるために一般的となっている。すなわち、このような雨樋のカバーは、均一の大きさや厚みを有する同一の寸法のものとして大量に供給されるようになり、個々の建物ごとに個別に異なる構造や形状に合わせた様々な開口部の形状や溝の深さ、開口部の開口面の傾きに合わせたオーダーメイドのパンチングメタル方式の雨樋カバーをそれ自体異なる建物の更に個別に設けられた雨樋に適用するのは現実的に困難である。
本発明の目的は、上述したような課題を解決するための雨樋への落ち葉の堆積防止カバーであって、秋から冬にかけて建物の近くの樹木から舞い落ちる落ち葉が建物に備わった雨樋に引っ掛かったり堆積したりして雨樋の役目を果たさなくなるのを確実に防止する雨樋への落ち葉の堆積防止カバーを提供することにある。
本発明の請求項1に記載の雨樋への落ち葉の堆積防止カバーは、
軒先に備わる雨樋に落ち葉が堆積しないようにすることで屋根から流れ落ちる雨水を前記雨樋によって効率的に排水する雨樋への落ち葉の堆積防止カバーにおいて、
前記雨樋への落ち葉の堆積防止カバーを建物の軒先の雨樋に取り付けた状態で見て、2枚以上の横ルーバーが、前記建物の雨樋の長手方向と直交する方向に並んで配置されるようになっており、かつ前記屋根から流れ落ちてくる雨水が隣接して配置される前記横ルーバー同士の間から前記雨樋の中に落ちるようにする雨水排水用隙間が当該横ルーバー間の長手方向に沿って形成させるように前記2枚以上の横ルーバーを前記雨樋の上側開口部に装着する取り付け部材を有し、
隣接して配置される前記横ルーバー同士の間に形成される雨水排水用隙間は、前記軒先から流れ落ちてくる雨水の少なくとも一部を前記雨樋の中に流し落とすと共に、前記屋根に舞い落ちて雨水ともに流れ落ちてきたり、前記雨樋への落ち葉の堆積防止カバーの上に直接舞い落ちた落ち葉が引っ掛かったり詰まったりすることで多数の落ち葉が堆積することのない開口幅を有している雨樋への落ち葉の堆積防止カバーであって、
前記雨樋への落ち葉の堆積防止カバーは、前記各横ルーバーの長手方向に対して交わる方向をなすように形成されたルーバー支持取り付け部材を有し、
前記各横ルーバーは、前記ルーバー支持取り付け部材によって前記雨樋に前記各横ルーバーの長手方向において所定の間隔で取り付けられるようになっており、
前記雨樋への落ち葉の堆積防止カバーを前記雨樋に取り付けた状態で見て、隣接する前記横ルーバー間の雨水排水用隙間がこれらの横ルーバーが並んで配置されている水流れ方向に対して略垂直の方向に開口した状態で形成されるように、水上側の横ルーバーの水下側端部折り返し部と水下側の横ルーバーの水上側端部折り返し部とが互いに離間した状態で配置されることを特徴としている。
また、本発明の請求項2に記載の雨樋への落ち葉の堆積防止カバーは、請求項1に記載の雨樋への落ち葉の堆積防止カバーにおいて、
前記直交方向に並んだルーバーの当該直交方向における最も水下側に配置された横ルーバーの幅方向水下側端部からも前記雨樋に前記雨水が流れ落ちるようになったことを特徴としている。
また、本発明の請求項3に記載の雨樋への落ち葉の堆積防止カバーは、請求項1に記載の雨樋への落ち葉の堆積防止カバーにおいて、
前記直交方向に並んだルーバーの当該直交方向における最も水上側に配置された横ルーバーの幅方向水上側端部からも前記雨樋に前記雨水が流れ落ちるようになったことを特徴とする請求項1に記載の雨樋への落ち葉の堆積防止カバー。
また、本発明の請求項4に記載の雨樋への落ち葉の堆積防止カバーは、請求項1乃至請求項3の何れかに記載の雨樋への落ち葉の堆積防止カバーにおいて、
前記各横ルーバーのうち少なくとも1つの横ルーバーの幅方向水下側端部近傍が、当該横ルーバーの長手方向全体に亘って所定の角度をもって上側方向に跳ね上がっていることを特徴としている。
また、本発明の請求項5に記載の雨樋への落ち葉の堆積防止カバーは、請求項1乃至請求項3の何れかに記載の雨樋への落ち葉の堆積防止カバーにおいて、
前記各横ルーバーのうち少なくとも1つの横ルーバーの幅方向水下側端部近傍が、当該横ルーバーの長手方向全体に亘って当該横ルーバーが取り付けられる前記雨樋側に湾曲しながら折り返され、かつ前記各横ルーバーの水下側湾曲折り返し部の折り返し度合いを示す曲率半径の大きさと水上側を湾曲折り返し部の折り返し度合いを示す曲率半径の大きさとが略同等となっていることを特徴としている。
また、本発明の請求項6に記載の雨樋への落ち葉の堆積防止カバーは、請求項1乃至請求項3の何れかに記載の雨樋への落ち葉の堆積防止カバーにおいて、
前記各横ルーバーのうち少なくとも1つの横ルーバーの幅方向水下側端部近傍が、当該横ルーバーの長手方向全体に亘って当該横ルーバーが取り付けられる前記雨樋側に湾曲しながら折り返され、かつ前記各横ルーバーの水下側湾曲折り返し部の折り返し度合いを示す曲率半径の大きさが水上側湾曲折り返し部の折り返し度合いを示す曲率半径の大きさよりも大きくなっていることを特徴としている。
本発明によると、雨の勢いをまとめて雨樋に落とすようにするので、落ち葉が雨樋に詰まって雨樋から雨水を排水することができずに雨水が壁に跳ね返って雨水を染み込ませたりして、建物の強度を劣化させることを防ぐ雨樋への落ち葉の堆積防止カバーを提供することができる。
本発明の第1の実施形態を屋根の軒先の雨樋に取り付けた状態を示す長手方向直交断面図である。 本発明の第1の実施形態を斜め上方から示す斜視図である。 図2に示した本発明の第1の実施形態を構成する各部品を個別に示す斜視図及び長手方向直交断面図である。 本発明の第1の実施形態についての作用を示す説明図である。 本発明の第2の実施形態を屋根の軒先の雨樋に取り付けた状態を示す長手方向直交断面図である。 本発明の第2の実施形態を斜め上方から示す斜視図である。 図6に示した本発明の第2の実施形態を構成する各部品を個別に示す斜視図である。 本発明の第2の実施形態についての作用を示す説明図である。 第2の実施形態の変形例を示す図5に対応する説明図である。 本発明の各実施形態及びその変形例に適用可能な横ルーバーをそれぞれ示す長手方向直交断面図である。 本発明の第1の実施形態において雨水の量が比較的少なく流れ落ちる速度も遅い場合の雨水の雨樋への排水の仕方を示す説明図(図11(a))及び図11(a)に比べて雨水の量が中程度まで増えて流れる速度もそれに応じて速くなった場合の雨水の雨樋への排水の仕方を示す説明図(図11(b))である。 本発明の第1の実施形態において図11(b)に比べて雨水の量が更に多くなり流れる速度もそれに応じてかなり速くなった場合の雨水の雨樋への排水の仕方を示す説明図(図12(a))及び第1の実施形態において松の葉っぱが落ち葉として屋根に舞い落ちた後に雨水と一緒に雨樋に流れ降りてきたり近くの樹木から風に吹かれて雨樋の上に舞い落ちてきたりした状態を示す説明図(図12(b))である。 本発明の第2の実施形態において雨水の量が比較的少なく流れ落ちる速度も遅い場合の雨水の雨樋への排水の仕方を示す説明図(図13(a))及び図13(a)に比べて雨水の量が中程度まで増えて流れる速度もそれに応じて速くなった場合の雨水の雨樋への排水の仕方を示す説明図(図13(b))である。 本発明の第2の実施形態において図13(b)に比べて雨水の量が更に多くなり流れる速度もそれに応じてかなり速くなった場合の雨水の雨樋への排水の仕方を示す説明図(図14(a))及び第2の実施形態において松の葉っぱが落ち葉として屋根に舞い落ちた後に雨水と一緒に雨樋に流れ降りてきたり近くの樹木から風に吹かれて雨樋の上に舞い落ちてきたりした状態を示す説明図(図14(b))である。
以下、本発明の各実施形態及びその変形例に関する雨樋への落ち葉の堆積防止カバーについて説明する。最初に本発明に関する雨樋への落ち葉の堆積防止カバーの各実施形態及びその変形例に共通する構成について述べる。また、符号については第1の実施形態の符号を使用する。
図1は、本発明の第1の実施形態を屋根の軒先の雨樋に取り付けた状態を示す長手方向直交断面図である。また、図2は、本発明の第1の実施形態を斜め上方から示す斜視図である。また、図3は、図2に示した本発明の第1の実施形態を構成する各部品を個別に示す斜視図及び長手方向直交断面図である。
本発明に関する雨樋への落ち葉の堆積防止カバー10は、軒先91に備わる雨樋50に落ち葉が堆積しないようにすることで屋根90から流れ落ちる雨水RWを雨樋50によって効率的に排水するためのものである。そして、雨樋50への落ち葉の堆積防止カバー10を建物の軒先91の雨樋50に取り付けた状態で見て、2枚以上の横ルーバー101,102,・・・(100)が、建物の雨樋50の長手方向と直交する方向に並んで配置されるようになっている。
以上に加えて、屋根90から流れ落ちてくる雨水RWが隣接する横ルーバー101,102,・・・(100)の間から雨樋50の中に落ちるようにする雨水排水用隙間151,152,・・・(150)が横ルーバー101,102,・・・(100)間の長手方向に沿って形成させるための2枚以上の横ルーバー101,102,・・・(100)を雨樋50の上側開口部に装着するためのルーバー支持取り付け部材500を有している。
そして、隣接して配置される横ルーバー間に形成される雨水排水用隙間150は、軒先91から流れ落ちてくる雨水RWの少なくとも一部を雨樋50の中に流し落とすと共に、屋根90に舞い落ちて雨水RWともに流れ落ちてきたり、雨樋50への落ち葉の堆積防止カバー10の上に直接舞い落ちた落ち葉FLが引っ掛かったり詰まったりすることで多数の落ち葉FLが堆積することのない開口幅となっている。
このような構成を有することで、落ち葉の季節に屋根90の上に広範囲に亘って舞い落ちた落ち葉が風や雨で屋根90の軒先91に達した後に雨樋50に雨水RWと共に流れ落ちても、本発明に関する雨樋への落ち葉の堆積防止カバー10によって落ち葉の葉っぱ部分のみならず茎の部分についても隣接する横ルーバー101,102,・・・(100)の間にはまり込むことがないようにしている。
これに加えて、落ち葉の堆積防止カバー10の上を雨水RWの流れや吹き付ける風を介して雨水排水用隙間151,152,・・・(150)の上を通過して地面に落ちていくと共に、屋根90から流れ落ちてきた雨水RWについては、隣接する横ルーバー101,102,・・・(100)の間に形成された雨水排水用隙間151,152,・・・(150)を介して雨樋50に確実に流れ込むようにしている。
各横ルーバー101,102,・・・(100)は、アルミなどの薄板を所定形状に折り曲げた細長い板状の形態をなしている。以下の各実施形態及びその変形例においては、2枚乃至4枚の横ルーバー101,102,・・・(100)が、隣接する横ルーバー101,102,・・・(100)の間に上述した雨水排水用隙間151,152,・・・(150)を形成させた状態でその長手方向を雨樋50の長手方向と合致させて雨樋50の上側開口部51を雨水排水用隙間150を除いて覆うようになっている。
なお、横ルーバー101,102,・・・(100)の枚数に関しては、2枚以上であれば本発明の作用を発揮できるので、以下の各実施形態及びその変形例に示した4枚より枚数の多い横ルーバー101,102,・・・(100)を雨樋50の上側開口部に並べて配置するようにしても何ら構わない。
また、ルーバー支持取り付け部材500は、2枚以上の横ルーバー101,102,・・・(100)を雨樋50の上側開口部51に所定の位置関係で固定配置させるための役目を果たすもので、雨樋50の長手方向において所定間隔隔てて設けられている。
このルーバー支持取り付け部材500の形態は、以下の各実施形態において様々な形態として紹介するが、基本的には雨樋50の上側開口部の水上側と水下側に両端部が係合して固定されるようになった幅が狭く横ルーバー101,102,・・・(100)を雨樋50の上側開口部51における所定位置に留めるのに十分な強度を有する架橋形態をなしている。
そして、その具体的な形状や材質については、横ルーバー101,102,・・・(100)を支持する厚板状のステンレス鋼やアルミ合金などの金属板材と、この金属板材の両端をそれぞれ雨樋50の上側開口部51を形成する水上側縁部51aと水下側縁部51bとに固定するボルトやナット(図面では特に図示せず)などの締結具から構成される。図1においては、側面視で角形逆異形U字状に折り曲げられた上述と同様に十分な強度を有する板材であってこの一部を雨樋50に固定するボルトやナットなどの締結を備えた形態を有しているが、図2及び図3に示す構成も本発明に含まれる。
なお、ルーバー支持取り付け部材500の形態に関しては、各図面においてそれぞれ異なる形態として示すと共にその構成を文章で説明していく。また、同一の実施形態であっても、説明の都合上この同一の実施形態が対応する各図面においては横ルーバー101,102,・・・(100)の枚数についてはそれぞれの図面において異なる枚数として示すことを付言しておく。
また、以下の説明においてまた、以下の説明において、「垂直」や「水平」、「平行」、「長手方向全体に亘って」の用語に関しては、それ自体の用語の厳密な意味で定義するわけではなく、おおよそ「垂直」や「水平」、「平行」、「長手方向全体に亘って」の意味合いも含むものとする。すなわち上記の用語はそれぞれ、実質的に「略垂直」や「略水平」、「略平行」、「長手方向略全体に亘って」の用語と等価的であることを付言しておく。
また、雨水RWの水流れの上側方向及び下側方向に関しては、雨樋50への落ち葉の堆積防止カバー10を雨樋50に装着した状態を示す図面を基準として説明する。
また、この雨樋50への落ち葉の堆積防止カバー10を雨樋50に装着した状態に関しては、建物の軒先91が水平な状態で延びており、これに応じて雨樋50も水平に伸びた状態で建物の軒先91の下側に取り付けられていることを前提として説明する。
また、以下の説明においては、本発明の名称である「雨樋への落ち葉の堆積防止カバー」、正式には「雨樋への落ち葉の堆積防止・雨水排水用カバー」の用語を適宜例えば「第1の実施形態10」、「第2の実施形態20」と符号を付して言い換えるものとする。また、雨樋への落ち葉の堆積防止・雨水排水用カバーを構成する個々のルーバーについては、正式な名称として「雨樋への落ち葉の堆積防止用ルーバー」の用語を使用する代わりに、この用語を簡略化して「雨樋排水用ルーバー」又は、単に「横ルーバー」という用語に置き換え同一の符号を付して記載するものとする。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る雨樋への落ち葉の堆積防止カバー10を屋根90の軒先91の雨樋50に取り付けた状態を示す長手方向直交断面図である。より詳細には、同図において右上に示す屋根90の軒先91の下側に雨樋50を備えた状態を、この雨樋50の長手方向に沿って樋溝底部において一定間隔で設けられた排水パイプ60の部分に沿って切断した長手方向直交断面図である。
この図においては、3枚の横ルーバー101,102,103(100)が雨樋50の上側開口部51において右側の水上側から左側の水下側に沿って各横ルーバー101,102,・・・(100)の上面が連なって傾斜面を形成するように3列に配置されていることが分かる。なお、これら3枚の横ルーバー101,102,103(100)の長手方向は、図1の紙面と直交する方向、すなわち雨樋50の長手方向と一致するように雨樋50に取り付けられている。
図1においては、これら横ルーバー101,102,103(100)の雨樋50への取り付けにあたっては、逆異形U字状に折り曲げられた金属の細板材からなるルーバー支持取り付け部材500の上側延在部に3枚の横ルーバー101,102,103(100)をそれぞれ水上側から水下側に向かって並べてここでは詳細には示さないボルト及びナット並びに締結ブラケットからなる締結金具で取り付けられている。
また、ルーバー支持取り付け部材500の両下端部521,522はそれぞれ内側(排水パイプ側)に折り曲げられ、3枚の横ルーバー101,102,103(100)の取り付け状態が屋根90の軒先91に対して常に一定になるようにしている。
3枚の横ルーバー101,102,103(100)は、図1における真ん中に位置する横ルーバー102の幅方向両端部(図中左右端部)はそれぞれ隣接する上下の横ルーバー101,103(100)の端部と所定幅の雨水排水用隙間151,152(150)が形成されるようにルーバー支持取り付け部材500に固定されている。
また、軒先91の近くに配置された横ルーバー101(図中右側の横ルーバー)の幅方向水上側端部と雨樋50の上側開口部51を形成する水上側縁部51aとの間にも所定幅の雨水排水用隙間150aが形成されるようにこの横ルーバー101(100)がルーバー支持取り付け部材500に固定されている。
また、軒先91と最も離れた位置に配置された横ルーバー103(図中左側の横ルーバー)の水下側端部と雨樋50の上側開口部51を形成する水下側縁部51bとの間にも所定幅の雨水排水用隙間150bが形成されるようにこの横ルーバー103がルーバー支持取り付け部材500に取り付けられている。
以上のことから分かるように、図1において雨樋50に取り付けられた3枚の横ルーバー101,102,103(100)は、その長手方向全体に沿って隣接するルーバー間に所定幅の雨水排水用隙間151,152(150)が形成されることに加えて、水上側のルーバーと雨樋50の上側開口部51を形成する水上側縁部51a及び水下側ルーバーと雨樋50の上側開口部51を形成する水下側縁部51bとの間にもその長手方向全体に亘って所定幅の雨水排水用隙間150a,150b(150)がそれぞれ形成されている。
なお、この雨水排水用隙間151,152,150a,150b(150)は、それぞれ後に本発明の作用として詳細に説明するが、軒先91から流れてきた雨水RWが3枚の横ルーバー101,102,103(100)に流れ落ちた際にこの雨水RWが各雨水排水用隙間151,152(150)を介して雨樋50の中に流下するような開口幅を有している。
より詳細には、通常の雨水の量や風の吹き付け方の場合、雨水排水用隙間151のみか、若しくは雨水の量が多くなっても雨水排水用隙間151,152の双方だけで軒先91から流れ落ちてきた雨水RWは、全て雨樋50の中に流れ落とすことができる開口幅となっている。
そして、雨水の量が特に多い場合や、軒先に向かって強風が吹き付けている場合においては、上記の雨水排水用隙間151,152に加えて、雨水排水用隙間150a,150bの何れか若しくはその双方を介して雨樋50に雨水が流れ落ちていく開口幅となるように各雨水排水用隙間150が有している。
これに加えて、この雨水排水用隙間151,152(150)の開口幅は、落ち葉が近くの樹木から舞い降りてきた際に落ち葉の葉っぱ自体や茎の部分が入り込んで落ち葉自体がその雨水排水用隙間151,152,150a,150b(150)及び150a,150bに引っ掛かったり横ルーバー101,102,103(100)の上に留まったりすることのない程度に狭くなっている。
図2は、本発明の第1の実施形態を斜め上方から示す斜視図である。より具体的には、図1に示した3枚の横ルーバー101,102,103(100)と、これを雨樋50の上側開口部51に上述した所定のそれぞれの雨水排水用隙間151,152,及び150a,150b(150)を形成しながら固定するルーバー支持取り付け部材500と等価的な構成を有する内容を示す斜視図である。
より詳細には、図1においては3枚の横ルーバー101,102,103(100)を幅方向に対して並べて配置していたのに対して、図2においては4枚の横ルーバー101,102,103,104(100)を幅方向に対して並べて配置していることと、図1においてはルーバー支持取り付け部材500が上下逆転した角形略U字状となるように板材を折り曲げて形成していたのに対して、図2におけるルーバー支持取り付け部材600は、両端がそれぞれ水上側の横ルーバー101(100)の幅方向水上側端部と水下側の横ルーバー104(100)の幅方向水上側端部を引っ掛けてこれらを雨樋50の上側開口部51に固定する係合用折り返し部610,620を備えた細長い板状の形態をなしている点で、図1に示した構成と異なっている。
図2に示した構成においては、幅方向に並ぶ横ルーバー101,102,103,104(100)のそれぞれに固定金具651と固定ビス652を用いて、図1に示した隣接する各横ルーバー101,102,103(100)の間に形成した所定幅の雨水排水用隙間150同様の雨水排水用隙間151,152,153,154(150)を形成させている。
なお、固定金具651及び固定ビス652については、図2においては横ルーバー104に対して最も右側に位置する固定金具651及び固定ビス652のみを図示するが、この横ルーバー103の他のルーバー支持取り付け部材600との結合部分及び他の残りの横ルーバーとのルーバー支持取り付け部材600との結合部分もここでは図示しない固定金具651及び固定ビス652によって同様に互いにしっかりと固定されている。
そして、各ルーバー支持取り付け部材600の両側に形成された雨樋固定係合部615,625を用いて雨樋50の上側開口部51の縁部51a,51bにしっかりと固定するようになっている。
このようにして、図2では示さないボルトやナットなどの締結具を用いて雨樋50の上側開口部51に沿って水上側に配置された横ルーバー101,102,103(100)の幅方向水上側端部と雨樋50の上側開口部51を形成する縁部との間に図1に示した空間と同様の所定幅の雨水排水用隙間151,152,153(150)を形成させている。
すなわち雨樋50の上側開口部51に沿って水下側に配置された横ルーバー101,102,103(100)の幅方向水上側端部と雨樋50の上側開口部51を形成する縁部との間に図1に示した空間と同様の所定幅の雨水排水用隙間151,152,153(150)を形成させるようにすることについて基本的考え方については、本発明の実施形態及びその変形例を全てにおいて共通している。
図3は、図2に示した本発明の第1の実施形態を構成する各部品を個別に示す斜視図及び長手方向直交断面図である。より具体的には、図3(a)は、図1において3枚並べて示し、図2において4枚並べて示した横ルーバー101,102,103,104(100)のうちの何れか1枚を示す斜視図である。また、図3(b)は、図3(a)に示した横ルーバー101,102,103(100)の長手方向直交断面図である。また、図3(c)は、図2において4枚の横ルーバー101,102,103,104(100)を所定の相対的配置状態を保ちながら雨樋50の上側開口部51に固定するルーバー支持取り付け部材を示す分解斜視図である。なお、図3(c)の構成については、図2において説明済みなので、以下に図3(a)及び(b)に示した第1の実施形態において用いた横ルーバー100の特徴的構成について説明する。
この第1の実施形態の横ルーバー101,102,103(100)は、図3(a)及び(b)から分かるように、幅方向略中央部が長手方向全体に亘って若干山折りされた山折り部130が形成されると共に、幅方向水上側端部(図3における右側端部)は水上側山折り面と同等の角度をなすように折り返された水上側端部折り返し部110を備えている。その一方、水下側端部(図3における左側端部)は水下側山折り面に対して或る程度の幅を有しながら跳ね上がるように折り返された跳ね上がり折曲部120を備えている。
図4は、第1の実施形態において屋根90から流れ落ちてくる雨水RWが雨樋50にどのように排水されていくかを示す説明図である。ここで図4(a)及び(b)において雨水RWは図中ドットの塊として示しており、このドットの塊に沿って描いている矢印はその長さが雨水RWの流れの速さを示し、その太さが雨水RWの流れる量を示している。
また、図中左側の略水平の矢印は風の向きを例示的に示している。また、図中横ルーバー101,102,・・・(100)の上面に対して交差する点線PLは、隣接する横ルーバー101,102,・・・(100)間にこの長手方向に沿って全体的に形成された雨水排水用隙間151,152,・・・(150)、すなわち雨水RWが雨樋50に流れ落ちていく水上側の横ルーバー101,102,・・・(100)の水下側に形成された跳ね上がり折曲部120と、これに隣接する水下側の横ルーバー101,102,・・・(100)の水上側端部折り返し部110との間に横ルーバー101,102,・・・(100)の長手方向全体に亘って形成された雨水RWの雨樋50への雨水排水用隙間151,152,・・・(150)の開口面に合わせて描いている。また、建物の近くの樹木から舞い落ちたり屋根90から雨水RWと一緒に流れ落ちたりした落ち葉FLについては、図中二点鎖線で例示的に示している。
図4(a)は、第1の実施形態において屋根90から流れ落ちてくる雨水RWの量が比較的少ない場合における隣接する横ルーバー101,102(100)の間の雨水排水用隙間151(150)から雨樋50に雨水RWが排水されていく過程を示す説明図である。この図面から分かるように横ルーバー101,102(100)に流れ落ちてきた雨水RWを水下側に形成された横ルーバー101を長手方向全体に亘って形成された跳ね上がり折曲部120を乗り越えるように流れる段階で雨水RWの跳ね上がり折曲部120との間の粘性抵抗によってその流れの速度が遅くなる。
ここで、屋根90から流れ落ちる雨水RWは、屋根自体の形状によって軒先91の長手方向から均一に流れ落ちるわけでなく、屋根90の形状に合わせて流れ落ちる量が異なっていることに留意すべきである。つまり屋根90の形状や屋根90を構成する材質によって軒先91の場所によって流れ落ちる雨水RWの量が異なっているのが一般的であるからである。
軒先91から流れ落ちた雨水RWは、第1の実施形態においては横ルーバー101(100)の上面に流れ落ちた段階で横ルーバー101(100)の長手方向に亘って横方向に均一に流れが拡散すると共に、横ルーバー101(100)の水下側の跳ね上がり折曲部120に沿って全体的にこれを乗り越えるように流れていく。この跳ね上がり折曲部120に沿って上向きに流れていきながら跳ね上がり折曲部120を乗り越える際に雨水RWの粘性抵抗が横ルーバー101,102,・・・(100)の上面跳ね上がり折曲部120の上面全体に作用して雨水RWが横ルーバー101(100)の幅方向水下側先端に向かうに従って雨水RWの速度が急激に低下する。
これによって、跳ね上がり折曲部120の先端折り返し部121において流れる速度の急激に遅くなった雨水RWは、それ自身が有する粘性抵抗がこの状態で十二分に作用する。
その結果、図4(a)に示すように、雨水RWが横ルーバー101(100)の跳ね上がり折曲部120の下面に沿って回り込みながら流れていき、その直後に雨水自体の重力によって横ルーバー101,102,・・・(100)の下側に位置する雨樋50の中に流れ落ちていく。
なお、図中二点鎖線で示す雨水排水用隙間150は、二点鎖線で示すように横ルーバーの上面に対して略垂直の角度で形成されている。これは、隣接する横ルーバー間において水上側の横ルーバー101の跳ね上がり折曲部120が形成された水下側端部と水下側の横ルーバー102の水上側に形成された幅方向水上側端部111との間に段差をあえて設けたことに起因する。この段差は、隣接する横ルーバー101,102同士の共通する幅方向に対して水上側の横ルーバー101の水下側の跳ね上がり折曲部120が相対的に上側に位置する。一方、水下側の横ルーバー102の水上側端部折り返し部110が相対的に下側に位置する。その結果、両者のこれらの部分の相対的位置関係、すなわち隣接する横ルーバーの幅方向に対して略直交する方向を示す点線LNに沿って水下側の跳ね上がり折曲部120が上側に位置すると共に、水上側端部折り返し部110の下側に位置しているように両者の隣接する横ルーバー101,102がルーバー支持取り付け部材500に固定されていることからも容易に理解できる。
より具体的には、図4(a)においては、雨水RWの勢いは矢印の長さで表しており、軒先91から流れ落ちて横ルーバー100を上側の横ルーバー100から下側の横ルーバー100に流れていくに際して上側の横ルーバー100の水下側に長手方向一定の幅に亘って跳ね上がるように折り曲げ形成された跳ね上がり折曲部120を介して雨水RWの流れの勢いが急激に減少することが分かる。
そして、流れの勢いの減少した雨水RWは、雨水RWが流れていく横ルーバー100の表面に沿って流れ伝わっていく雨水RWの量や勢い、横ルーバー100の表面との間の雨水自体のぬれ性や表面張力などの諸要因の兼ね合いにより、水上側の横ルーバー100の跳ね上がり折曲部120と水下側の横ルーバー102の水上側縁部との間に形成された雨水排水用隙間150を介して全部又は一部の雨水RWが雨樋50の中に流れ落ちていく。
この状態をより詳しく説明すると、雨水RWの量が少なく勢いが小さい場合は、水上側の横ルーバー100の跳ね上がり折曲部120に流れが達した後に跳ね上がり折曲部120を超えるために流れの方向を変えて流れ上がったりする過程で雨水RWの有するいわゆる流体の運動エネルギーが減少して、雨水RWの流速が一気に低下する。そして、雨水RWのぬれ性により跳ね上がり折曲部120の先端を回り込むように流れ伝わった後、雨水自体の自重により図4(a)の矢印で示すように鉛直方向下側に向かって雨樋50の内部に流れ落ちていくことが図4(a)から理解できる。
これに加えて、従来のメッシュ方式やパンチングメタルタイプの雨樋カバーのように雨樋の上側開口部に対して排水部の排水面が略平行となるように開口していない。具体的には、雨水排水用隙間151,152,・・・(150)の開口面が図8(a)の点線LNを含む紙面に垂直な面と合致するように開口している。
そのため、このような二点鎖線で示す落ち葉が引っ掛かったり落ち葉の茎の部分が横ルーバーの雨水排水用隙間に引っ掛かったりすることがない。このような本発明特有の構造によって、落ち葉が雨樋の上側開口部に堆積してしまうのを効果的に防止することができる。
図4(b)は、図4(a)よりも雨水RWの量が多くなると共に屋根90の軒先91から横ルーバー100に流れ落ちる雨水RWの速さも早くなった状態を示している。この場合においては、同図に示すように水上側の横ルーバー101の跳ね上がり折曲部120に横ルーバー101の長手方向に広がりながら乗り越えようとする。そして雨水RWのかなりの部分(雨水RW1)は水下側の横ルーバー102の水上側端部折り返し部110との間に形成された雨水排水用隙間150から雨樋50に流れ落ちていくと共に、残りの排水されない雨水RWは隣接する水下側の横ルーバー102の上面に流れ落ちていく。
隣接する水下側の横ルーバー102に更に流れ落ちた一部の雨水RW2は、元々の水上側の横ルーバー100に流れ落ちた雨水RW1の量に比べて雨水の量自体がかなり減っている。そのため、水下側の横ルーバー102の更なる水下側に形成された跳ね上がり折曲部120を乗り越える際に、図4(a)に示した内容と同様の原理で、粘性抵抗によって図4(b)においては図示していない跳ね上がり折曲部120の先端折り返し部121に沿って跳ね上がり折曲部120の下側に伝わり、その直後に雨水排水用隙間150を介して雨樋50の中に流れ落ちていく。
このようにして、横ルーバー100は、雨樋50の上側開口部に並んで配置された枚数に応じて隣接する横ルーバー間の長手方向に亘って全体的に形成された雨水排水用隙間150から雨水RWが段階的に雨樋50の中に流れ込んでいく。そして、やがてはこれらの雨水排水用隙間150から全ての雨水RWが雨樋50の中に流れ込むか、更には最も水上側の横ルーバー101の跳ね上がり折曲部120と雨樋50の上側開口部51との間の雨水排水用隙間150bから雨樋50の中に流れ落ちていく。
なお、図4に示す図中左から右側に向かって矢印で示す風が強い場合は、雨樋50から流れ落ちた横ルーバー100に流れ落ちる雨水RWの一部が風の勢いによって屋根90の軒先91の下側に押し戻されながら最も水上側の雨水排水用隙間150aに流れ込む。これによって、雨水RWの一部は最も水上側の横ルーバー100の水上側端部折り返し部110と雨樋50の水上側開口部の縁部との間の雨水排水用隙間150から雨樋50の中に流れ落ちる。
本発明によると、このようにして建物の屋根から流れてくる雨の量や雨と共に建物に吹き付ける風の強さに関係なく、適宜その状況に合わせて隣接する横ルーバーの間にその長手方向略全体に亘って形成された雨水排水用隙間や最も水下側に位置する横ルーバーの跳ね上がり折曲部と雨樋の上側開口部の縁部との雨水排水用隙間や、最も水上側に位置する横ルーバーの水上側端部折り返し部と雨樋の上側開口部との間の雨水排水用隙間から効率的に雨樋の中に雨水が流れ落ちていく。
これに加えて、屋根から雨水と共に流れ落ちてくる落ち葉や風によって樹木から舞い落ちてくる落ち葉が横ルーバーの間の隣接する横ルーバーの間の雨水排水用隙間に引っ掛からないようにすることを本発明の構造上当然のことながら防ぐことができる。これによって、従来のメッシュ方式やパンチングメタルタイプの雨樋カバーのように表面全体に雨樋の上側開口部と略並行な平面上に形成された排水部に一旦引っ掛かった落ち葉に更なる落ち葉が次々と堆積して雨樋自体が排水不能になってしまうことを回避することができる。
本発明の特に着目すべき点として以下に強調する。図4(a)及び(b)に示すように、隣接する横ルーバー間の雨水排水用隙間250は横ルーバー200が並んで配置されている面に対して略垂直の方向に開口した状態で形成されているので(図中点線PL参照)、落ち葉がルーバーの上に舞い落ちた状態となり、落ち葉の葉っぱの部分や茎の部分が隣接する横ルーバー200間の雨水排水用隙間250に引っ掛かったり入り込んだりすることはない。
また、図4(a)及び(b)から分かるように、複数並んだ横ルーバー200の内、幅方向水上側端部に配置されたルーバーの幅方向水上側端部と雨樋50の上側開口部51における水上側縁部51bとの間の雨水排水用隙間250や、水下側端部221に配置された横ルーバー200の水下側湾曲折り返し部220と雨樋50の上側開口部51における水下側縁部51aとの僅かな雨水排水用隙間250においても、落ち葉の葉っぱの一部が入り込んだり引っ掛かったり、茎の一部が入り込んだり引っ掛かったりする恐れは従来のようなメッシュタイプの他の雨樋50カバーやパンチングメタルタイプの雨樋カバーに比べて格段に小さくなる。
そして、各横ルーバー200の上面に舞い落ちた落ち葉FLは、その後に吹き付ける風によって再び舞い上がって建物の地面に舞い落ちたり、屋根90に降り注いだ雨が屋根90を伝わって軒先91から勢い良く流れ落ちたりしても、この雨水の流れに押されて横ルーバー200間に形成された雨水排水用隙間250や横ルーバー200と雨樋50の上側開口部51との間に形成された雨水排水用隙間250に引っ掛かることなく、雨水RWの勢いに押されて雨樋50を通り越して地面に落下していく。
このようにして、この実施形態において落ち葉FLが横ルーバー200の上に舞い落ちても、従来のような雨樋カバーとは全く異なりその落ち葉FLがそのまま雨樋50の上面開口部に堆積して雨水RWの排水に悪影響を与えることがない。
特に建物の近くに大きな松の木が植わっていたりすると、台風や大きめの低気圧が到来する季節になると松の葉っぱPLが強風によって飛ばされて屋根90や軒先91に落下してくる場合がある。松の葉っぱPLは、通常の平たい葉っぱからなる落葉樹の落ち葉FLと異なり葉っぱ自体が尖っている。
そのため従来のメッシュ構造の雨樋カバーやパンチングメタルタイプの雨樋カバーを備えた雨樋50の場合、それ自体が尖った状態の松の葉っぱが何本もまとまった状態で落下してくると、雨樋カバーの上面に対して平行に形成された多数のメッシュの網目や多数のパンチングメタルの穴に松の落ち葉PLがいとも簡単に突き刺さって抜けなくなってしまう。
そして、松の落ち葉PLが一旦このような従来の雨樋カバーに引っ掛かると、松の落ち葉PLの尖った部分がメッシュ方式の網目やパンチングメタルタイプの穴に深く突き刺さった状態となって再び風が吹いたり雨水RWが屋根90から流れ落ちてきたりしても、雨樋カバーから松の落ち葉PLが外れて地面に落ちるようなことがなく、それとは逆に他の松の落ち葉PLが次々と松の木から落ちてきての部分にあっという間に局所的に堆積してしまう。
従来のメッシュ方式の網目やパンチングメタルタイプの穴の構造を有する雨樋カバーを備えた雨樋50では、雨水RWが雨樋50の中にきちんと排水できなくなり、最悪の場合は建物の側壁面などを伝わって流れ落ちてしまい、建物自体の強度の劣化や建物の内部への雨水RWの浸入を招くことになる。
しかしながら、本実施形態によると、雨水排水用隙間150に松の葉が引っ掛かる可能性は極めて低い。これによって従来の雨樋カバーを備えた場合に発生する問題を一気に解決することができる。
続いて、本発明の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態は、第1の実施形態と基本的構成は共通しているが、第1の実施形態における横ルーバーの形状と第2の実施形態における横ルーバーの形状が異なることがその相違点となっている。
図5は、第2の実施形態を示す図1に対応する長手方向直交断面図である。より具体的には、第2の実施形態を特定する図5は、第1の実施形態を特定する図1と基本的構成については共通しているが、上述したように横ルーバーの形状が互いに異なっている。
そのため、図1及び図5においては、共通する構成については同一の符号を付してその詳細な説明を省略し、異なる構成となった横ルーバー200に関しては、符号の100番台のみを変えて図面に示すと共に、その詳細な説明については後述する図6及び図7において行うものとする。
図6は、本発明の第2の実施形態に係る雨樋への落ち葉の堆積防止カバー20を斜め上方から示す斜視図である。また、図7は、図6に示した本発明の第2の実施形態20を構成する各部品を個別に示す斜視図である。より詳細には、図6及び図7に示す横ルーバー200は、図3に示した横ルーバー100とは異なり、横ルーバー200の幅方向略中央部分において長手方向に沿って全体的に僅かに谷折りに折り曲げられている。すなわち横ルーバー200の上面は、横ルーバー200の長手方向全体に亘って谷折り部230が形成されている。
また、図7(b)に示すルーバー支持取り付け部材600についても、図2及び図3に示した第1の実施形態10においてのルーバー支持取り付け部材600と基本的に同様の構成を有しているため、第1の実施形態10の構成に関する説明を流用することで、第2の実施形態20におけるルーバー支持取り付け部材の説明を省略する。
第2の実施形態20の場合も、第1の実施形態10と同様、図5及び図6に示すように隣接する横ルーバー間において横ルーバー200の上面と略直交する方向に長手方向全体に亘って所定幅の雨水排水用隙間251,252,253(250)が形成されている。
各横ルーバー200の幅方向水下側端部近傍は、横ルーバー200の長手方向全体に亘って端面視U字状をなすように湾曲しながら下側に(取り付け状態で雨樋側に)湾曲しながら折り返されている。また、横ルーバー200の幅方向水上側端部近傍も、横ルーバー200の長手方向全体に亘って横ルーバー200が取り付けられる雨樋側に端面視U字状をなすように湾曲しながら下側に(取り付け状態で雨樋側に)湾曲しながら折り返されている。
そして、このような水上側湾曲折り返し部210と水下側湾曲折り返し部220の形状の違い(折り返し方の違い)を利用して隣接する水上側の横ルーバー200と水下側の横ルーバー200との間に雨水排水用の隙間を横ルーバー200の長手方向全体に亘って形成するように各横ルーバー200をルーバー支持取り付け部材600に所定の位置関係で取り付けるようになっている。
より詳細には、図8(a)に示すように、第2の実施形態20において、横ルーバー200の水下側湾曲折り返し部220の折り返し度合いを曲率半径が比較的小さい湾曲面を形成するように折り返されている。そのため、ルーバー支持取り付け部材600の所定の場所にビス660をねじ込んでこのビス660の頭部661で水下側の横ルーバー200の折り返し部の下側折り返し面を弾性変形させながら上側に反らすことで、隣接する横ルーバー200間に所望の雨水排水用隙間251,252,・・・(250)を形成するようになっている。
一方、第2の実施形態20の別の態様としては、横ルーバー200の水下側湾曲折り返し部220の折り返し度合いを曲率半径が比較的大きい湾曲面を形成するように折り返した場合(図8(b)参照)、上述のようなルーバー支持取り付け部材600を所定の場所にビス660をねじ込むことなく、そのまま折り返し部をルーバー支持取り付け部材600に乗せて適当な締結手段(図示せず)で固定することで、隣接する横ルーバー間に所望の雨水排水用隙間250を形成することも可能である。この態様については、以下のこの実施形態の後半において追加して説明する。
第2の実施形態20に関しても、水上側から水下側に亘って並んで配置された最も水上側に配置された横ルーバー200の水上側湾曲折り返し部210と、雨樋50の上側開口部51の縁部51aとの間に第1の実施形態10と同様の雨水排水用隙間250bが形成される。また、水上側から水上側から水下側に亘って並んで配置された横ルーバー200の最も水下側に配置された横ルーバー200の水下側湾曲折り返し部220と雨樋50の上側開口部51における縁部51bとの間に横ルーバー長手方向全体に亘る所定幅の雨水排水用隙間250aが形成される。
これらの横ルーバー長手方向全体に亘る雨水排水用隙間250は、全て第1の実施形態10と同等の所定幅を有している。すなわち上述した第1の実施形態10についての作用と同様に、屋根90から流れてきて軒先91から流れ落ちた雨水RWのみを水上側の雨水排水用隙間250から水下側の雨水排水用隙間250に所定量ずつ雨樋50の中に段階的に流れ落とすようになっている。
また、この雨水排水用隙間は、第1の実施形態と同様に横ルーバー200の上面に舞い落ちた落ち葉や屋根の全面に舞い落ちた落ち葉FLが風や雨水RWによって横ルーバー200の上面に流れ落ちてきた場合であっても、この落ち葉FLの一部がそれぞれの雨水排水用隙間250に入り込んだり引っ掛かったりしないようになっている。
また、第1の実施形態と同様に、横ルーバー200の上面に対して略直交する方向に雨樋50に雨水RWを流れ落とす雨水排水用隙間251,252,253,・・・(250)の開口面が形成されている。
これによって、第1の実施形態と同様に建物の近くに樹木があっても、落葉の時期に樹木から舞い落ちた落ち葉FLが雨樋50の上部に堆積することなく雨樋自体の排水機能を妨げないようになっている。
更には第1の実施形態と同様に、建物の近くに松の木が植わっている場合であっても、この松の葉っぱの一部が台風や低気圧に伴う強風によって松の落ち葉PLとして舞い落ちてきても、松の落ち葉PLの尖った部分が従来のメッシュ方式の雨樋カバーやパンチングメタルタイプの雨樋カバーのようにそのそれらの上面に多数の孔が形成されていない。
これによって、従来のように松の木の尖った松の落ち葉PLがこの雨水排水用隙間に突き刺さって引っ掛かり松の松の落ち葉PLやその他の落葉樹の落ち葉FLが堆積するようなことはない。
本発明の第2の実施形態の作用を図8(a)及び(b)に基づいて詳細に説明する。図8(b)においては、第2の実施形態の横ルーバー特有の構成に基づく雨水の第1の実施形態と若干異なる雨水の流れ落ち方を詳細に説明する。第2の実施形態の横ルーバーは、第1の実施形態のように横ルーバーの水下側に跳ね返り折曲部を設ける構造とは異なり、横ルーバーの水下側湾曲折り返し部が、ある程度の曲率半径を有する丸みを帯びた湾曲折り返し面をなすように長手方向全体に亘って折り返されている。そして、雨水はこの湾曲折り返し面の表面に沿って雨水の有する粘性抵抗が湾曲折り返し面の表面に作用して確実に流れ伝わった後に雨水自体の重力によって雨水排水用隙間から雨樋の中に流れ落ちていく。
図8(b)における横ルーバーの上面と略直交する方向に描いた一点鎖線は、図4に示した二点鎖線と同等の意味合いを有しているので、その内容を第2の実施形態を示すこの図に関しても流用して、ここでは詳細な説明を省略する。
また、図8(b)に二点鎖線で示す落ち葉についても、屋根から雨水と共に落ちてきた落ち葉や屋根の近くの樹木から風に吹かれて舞い落ちてきた落ち葉が横ルーバー長手方向略全体に亘って形成された雨水排水用隙間に詰まったり落ち葉の茎が引っ掛かったりすることはない点では第1の実施形態と同様である。
また、図8(c)は、図5乃至図7並びに図8(a)(b)に示した横ルーバーとは異なる水下側湾曲折り返し部220を有した第2の実施形態の基本構成を備える横ルーバー200の水下側端部とこれに隣接する水下側の横ルーバー202の幅方向水上側端部との間に雨水を雨樋50に流し込む雨水排水用隙間251(250)が横ルーバー200の長手方向全体に亘って形成されていることを示す説明図である。
なお、図8(c)に示す横ルーバー200の水下側湾曲折り返し部220は、後述する図10(a-3)、(b-3)、(c-3)に示す横ルーバー200の水下側湾曲折り返し部220と基本的に同等の曲率半径であって、これら横ルーバーの水上側湾曲折り返し部の曲率半径より大きい曲率半径を保ちながら折り返されている。
これによって、図10(a-3)、(b-3)、(c-3)の構成から分かるように、図8(a)のビスをルーバー支持取り付け部材にねじ込んでこの頭部を用いて横ルーバーの水下側湾曲折り返し部をこの頭部の高さだけルーバー支持取り付け部材よりかさ上げする図8(a)の作業工程を省略できる特徴を有している。
図8(c)に示す横ルーバーは、図8(b)に示す横ルーバーの構成とは異なり、水上側に位置する横ルーバーの水下側湾曲折り返し部の曲率半径が水下側に位置する横ルーバーの水上側湾曲折り返し部の曲率半径よりも大きくなった構成となっている。このような横ルーバーを用いることで、上述した横ルーバー水下側端部の折り返し部の反り上げ用ビス部材等を設ける必要がなく、横ルーバーをルーバー支持取り付け部材に直接押し当てるだけで雨水排水用の隙間を形成できる点が、図8(b)に示す構成を有する横ルーバーと異なっている。
図8(c)においては、横ルーバーの水側湾曲折り返し部の曲率半径が大きいため、折り返し部のこの部分に流れてきた雨水が横ルーバー長手方向に向かって拡散することにより流れる雨水の層の厚さを全体的に薄くできるので、雨水の粘性抵抗を十分に利用することで横ルーバーの緩やかな湾曲面によって形成された水下側湾曲折り返し部に沿って雨水を確実に流れ伝わらせて雨水排水用隙間から雨樋の中に流れ落ちるようにしていることが理解できる。
なお、図8(c)において二点鎖線で示す落ち葉については、図8(b)における二点鎖線で示した落ち葉と同様であるので、その説明を流用し省略する。
図9は、第2の実施形態の変形例に相当する構成を示したものである。より具体的には、第2の実施形態において用いた横ルーバー200については同等の構成の横ルーバー201,202(200)を用いているが、第2の実施形態とは異なり、雨樋50の上側開口部51が水平面をなして開口している場合に本発明を適用した状態を示しており、ルーバー支持取り付け部材700によって支持された2枚の横ルーバー201,202がこの水平面をなす開口部と同様に水平方向に2枚並べて配置した状態で雨樋の上側開口部に取り付けられている。
なお、隣接する横ルーバー同士の間の雨水排水用隙間151(図9の図面中、中央部の雨水排水用隙間)、及び雨樋50の上側開口部51に並んで配置された横ルーバー201,202の幅方向水上側湾曲折り返し部210と雨樋50の上側開口部51の縁部51aとの間に形成された雨水排水用隙間50b、並びにこれら横ルーバー201,202の水下側湾曲折り返し部220と雨樋50の上側開口部51の縁部51bとの間には、第1の実施形態及び第2の実施形態を同等の作用効果を発揮する雨水排水用隙間250b,250aが形成されている。
また、ルーバー支持取り付け部材700に関しては、このようなそれぞれの雨水排水用隙間250b,250aが形成されるための特別な係合部710,720が両端部に備わっていることで、第1の実施形態及び第2の実施形態のルーバー支持取り付け部材とその構成が若干相違している。
しかしながら、ルーバー支持取り付け部材700の水上側係合部710は、逆角形U字型をなして雨樋50の水上側開口部51における水上側立ち上がり部に上から嵌めこまれるようになっていると共に、ルーバー支持取り付け部材700の水下側端部720は、雨樋50の上側開口部51において両端部が内側に折れ曲がった係合折曲部750と弾性係合する角形U字状を有している点で、第1の実施形態及び第2の実施形態よりも雨樋50への係合力を更に高めてしっかり固定できるようにしている。
また、図9に示すルーバー支持取り付け部材の長手方向中央部には固定ビス790が備わり、この固定ビス790をルーバー支持取り付け部材700の所定位置にねじ込んでいる。この固定ビス791にねじ込む位置は、固定ビス790の頭部791を用いて2枚の横ルーバー201,202の内、水上側の横ルーバー201の水下側湾曲折り返し部220を所定量だけ弾性変形させながら折り曲げることが可能な位置である。水上側の横ルーバー201の水下側湾曲折り返し部220をこのように上方にそらせることで、水下側の横ルーバー202の水上側湾曲折り返し部210との間に上述した雨樋50への雨水排水用隙間251を形成するようになっている。
図10は、本発明の各実施形態及びその変形例に関する横ルーバーをそれぞれ示す長手方向直交断面図である。より具体的には、図10(a)に示す3枚の横ルーバーは、第1の実施形態の横ルーバーと共通する基本的構成を有している。すなわち各横ルーバーの幅方向中央部が僅かに山折されて横ルーバーの上面が僅かな山形を長手方向全体に亘って形成するようになっている。
図10(a-1)に示す横ルーバーは、第1の実施形態に関する横ルーバーと同一形状の横ルーバーである。また、図10(a-2)に示す横ルーバーは、横ルーバーの幅方向両端部にそれぞれ形成された折り返し部が同一の曲率半径で折り曲げられている。この場合、上述したように横ルーバーの水下側湾曲折り返し部220については、ルーバー支持取り付け部材にねじ込むネジ部の頭部が横ルーバーの水下側湾曲折り返し部220の下側面に当接してネジ部の頭部の高さだけ弾性変形させながらこの水下側湾曲折り返し部220を上側に押し返すことによって、この横ルーバーに対して下流側に隣接する横ルーバーの水上側湾曲折り返し部210との間において雨水排水用隙間を横ルーバーの長手方向全体に亘って形成するようになっている。
また、図10(a-3)に示す横ルーバーは、横ルーバーの幅方向水上側湾曲折り返し部210の曲率半径に対して水下側湾曲折り返し部220の曲率半径が大きくなるように形成されている。
このように横ルーバーの水上側湾曲折り返し部210の曲率半径に対して水下側湾曲折り返し部220の曲率半径が大きく形成されていることで、ルーバー支持取り付け部材を介して雨樋の上側開口部に取り付けた際に、この横ルーバーの水下側湾曲折り返し部220に対して、水下側に配置される横ルーバーの水上側湾曲折り返し部210が小さく折り返された状態となって取り付けられる。そして、隣接する横ルーバーを幅方向において所望の間隔でルーバー支持取り付け部材に固定することで、この部分に横ルーバーの長手方向全体に亘って雨水排水用隙間が必然的に生じ、この雨水排水用隙間によって雨水を雨樋に流し込むようになっている。
なお、図10(a-3)に示す横ルーバーの構成によると、図10(a-2)に示す横ルーバーのようにルーバー支持取り付け部材にネジ部をねじ込んで横ルーバーの水下側湾曲折り返し部を上側に弾性変形させる必要がない。すなわち横ルーバーをそのままルーバー支持取り付け部材に取り付けることで、水上側の横ルーバーの水下側湾曲折り返し部と、水下側の横ルーバーの水上側湾曲折り返し部との間に必然的に段差と雨水排水用隙間が生じるので、横ルーバーをルーバー支持取り付け部材に取り付けるに当たってルーバー支持取り付け部材にネジ部をねじ込んで横ルーバーの水下側端部の高さを所定量だけ高める作業を省略することができる。
また、図10(b)に示す3枚の横ルーバーは、図10(a)に示す横ルーバーとは異なり、第2の実施形態において紹介したように、第2の実施形態の横ルーバーと共通する基本的構成を有している。すなわちそれぞれの横ルーバーの幅方向中央部が僅かに谷折りされて横ルーバーの上面が僅かな深さの谷間を長手方向全体に亘って形成するようになっている。
図10(b-1)に示す横ルーバーは、第1の実施形態に関する横ルーバーにおける幅方向略中央部を山折りから谷折りに変えた形態である。また、図10(b-2)に示す横ルーバーは、第2の実施形態に関する横ルーバーと同一形状の横ルーバーである。
この場合においても、各横ルーバーの水下側端部については、ルーバー支持取り付け部材にねじ込むネジ部の頭部が横ルーバーの水下側湾曲折り返し部220の下側面に当接することで、ネジ部の頭部の高さだけ弾性変形させながらこの水下側湾曲折り返し部を上側に押し返す。
これによって、この横ルーバーに対して下流側に隣接する横ルーバーの水上側湾曲折り返し部210との間に雨水排水用隙間を横ルーバーの長手方向全体に亘って形成するようになっている。
また、図10(b-3)に示す横ルーバーは、図10(a-3)と同様に横ルーバーの水上側湾曲折り返し部210の曲率半径に対して水下側湾曲折り返し部220の曲率半径が大きく形成されている。このように横ルーバーの水上側湾曲折り返し部210の曲率半径に対して水下側湾曲折り返し部220の曲率半径が大きく形成されていることで、取り付け部材を介して雨樋の上側開口部に取り付けた際に、この横ルーバーの水下側湾曲折り返し部220に対して、水下側に配置される横ルーバーの水上側湾曲折り返し部210が小さく折り返された状態となって取り付けられるので、この部分に横ルーバーの長手方向全体に亘って雨水排水用隙間が必然的に生じ、この雨水排水用隙間によって雨水を雨樋に流し込むようになっている。
なお、この10(b-3)に示す横ルーバーの構成によると、図10(b-2)に示す横ルーバーのようにルーバー支持取り付け部材にネジ部をねじ込んで横ルーバーの水下側湾曲折り返し部220を上側に弾性変形させる必要がない。すなわち横ルーバーをそのままルーバー支持取り付け部材に取り付けることで、水上側の横ルーバーの水下側湾曲折り返し部220と、水下側の横ルーバーの水上側湾曲折り返し部との間に段差と隙間が必然的に生じるので、横ルーバーをルーバー支持取り付け部材に取り付けるに当たってルーバー支持取り付け部材にネジ部をねじ込んで横ルーバーの水下側端部の高さを所定量だけ高める作業を省略することができる。
図10(c)に示す横ルーバーは、図10(a)や図10(b)に示す横ルーバーとは異なり、横ルーバーの幅方向略中央部において長手方向に亘って折り曲げられておらず、幅方向両端部の折り返し部を除いて平坦な平面形状を有している。
図10(c-1)に示す横ルーバーは、第2の実施形態に関する横ルーバーと幅方向略中央部の谷折り部を除いて等価的な構成となった横ルーバーである。また、図10(c-2)に示す横ルーバーは、図10(a-2)及び、図10(b-2)と同様に横ルーバーの幅方向両端部にそれぞれ形成された折り返し部が同一の曲率半径で折り曲げられている。この場合においても、各横ルーバーの水下側端部については、ルーバー支持取り付け部材にねじ込むネジ部の頭部が横ルーバーの水下側湾曲折り返し部220の下側面に当接してネジ部の頭部の高さだけ弾性変形させながらこの水下側湾曲折り返し部220を上側に押し返すことによって、この横ルーバーに対して下流側に隣接する横ルーバーの水上側湾曲折り返し部210の間に横ルーバーの長手方向全体に亘って雨水排水用隙間を形成するようになっている。
また、図10(c-3)に示す横ルーバーは、図10(a-3)及び図10(b-3)と同様に横ルーバーの水上側湾曲折り返し部210の曲率半径に対して水下側湾曲折り返し部220の曲率半径が大きく形成されている。
このような構成を有することで、取り付け部材を介して横ルーバーを雨樋の上側開口部に取り付けた際に、この横ルーバーの水下側湾曲折り返し部220に対して、水下側に配置される横ルーバーの水上側湾曲折り返し部210が小さく折り返された状態となって取り付けられる。その結果、横ルーバーの長手方向全体に亘って雨水排水用隙間を必然的に生じさせる。
図11及び図12は、図4及び図5に示した第1の実施形態の図より全体的に分かりやすく示した説明図である。なお、以下の説明において各構成要素の符号については、図面中に主だった符号を付してその記載を省略する。
図11(a)は、第1の実施形態において雨水の量が比較的少なく流れ落ちる速度も遅い場合の雨水の雨樋への排水の仕方を示す説明図である。また、図11(b)は、図11(a)に比べて雨水の量が中程度まで増えて流れる速度もそれに応じて速くなった場合の雨水の雨樋への排水の仕方を示す説明図である。なお、図11(a)、図11(b)、図12(a)における符号FLは、樹木から舞い落ち雨水を共に屋根から流れてくる落ち葉を表している。また、図12(b)における符号PLは、松の木から舞い落ち雨水を共に流れてくる松の落ち葉を表している。図13及び図14における符号FLとPLについても同様である。
また、図12(a)は、第1の実施形態において図11(b)に比べて雨水の量が更に多くなり流れる速度もそれに応じてかなり速くなった場合の雨水の雨樋への排水の仕方を示す説明図である。また、図12(b)は、第1の実施形態において松の葉っぱが落ち葉として屋根に舞い落ちた後に雨水と一緒に雨樋に流れ降りてきたり近くの樹木から風に吹かれて雨樋の上に舞い落ちてきたりした状態を示す説明図である。
図11(a)は、屋根ら軒先から流れ落ちる雨水RWの量が少ない場合の雨樋50への排水の仕方を示している。この図においては、屋根の軒先から横ルーバー101に流れ落ちる雨水RWは、横ルーバー101の長手方向に亘って拡散すると共に跳ね上がり折曲部を流れながら乗り越えようとする段階で、その流れの速度が急に減速すると共に、横ルーバー上を流れ下る雨水RWの層の厚さが薄くなって、最も水上側に位置する横ルーバー101から真ん中に位置する横ルーバー102の上に雨水RWが流れ落ちることなく、それより前にこれらの横ルーバー同士の間に形成された雨水排水用隙間151から雨水RWが雨樋50にすべて排水する状態を示している。
また、図中上側に矢印で示す風によって樹木から舞い落ちてきた落ち葉FLは、横ルーバー100の上に乗った状態で雨水排水用隙間150に影響を与えることがない。すなわち横ルーバー101の長手方向全体に亘って形成された雨水排水用隙間151,152,150a,150b(150)に引っ掛かったりしてこの雨水排水用隙間150が落ち葉FLの堆積で詰まってしまうことがない構造になっていることが理解できる。
図11(b)は、図11(a)の場合に比べて雨水RWの軒先51から流れ落ちる雨水RWの量と速度が速くなった場合を示している。同じく図中左側から右側に向かう矢印で示す風の勢も強くなった状態を示している。この場合、雨水RWの量は多くなっているため、図11(b)において説明したように、最も水上側に位置する横ルーバー101と真ん中に位置する横ルーバー101の間に横ルーバー長手方向全体に亘って形成された雨水排水用隙間150から所定量の雨水RW1が雨樋50の中に流れ落ちると共に、残りの雨水RW2は、水上側の横ルーバー101の跳ね上がり折曲部からそのまま飛び出して真ん中に位置する横ルーバー102の上面に流れ落ちる。
そして、この真ん中に位置する横ルーバー102の上面に向かって落下の衝撃を伴って流れ落ちることで、この残りの雨水RW2の有する運動エネルギーは、この横ルーバー102に流れ落ちた段階でかなり減少する。同時に、この段階においても真ん中に位置する横ルーバー102に流れ落ちた雨水RW2は、真ん中に位置する横ルーバー102の長手方向全体に亘って拡散するので、このような状況も伴って真ん中に位置する横ルーバー102での雨水RW2の流れの速度がかなり減少すると共に雨水RW2の流れの層の厚さが薄くなる。
そして、この真ん中に位置する横ルーバー102に流れ落ちた残りの雨水RW2は、真ん中に位置する横ルーバー102の水下側端部の跳ね上がり折曲部を流れ上がる過程においてこの雨水RW2の粘性抵抗によって真ん中に位置する横ルーバー102の跳ね上がり折曲部の表面との間に生じる摩擦により運動エネルギーが更に減少する。
このようにして真ん中に位置する横ルーバー102の跳ね上がり折曲部を流れ下がってこれを越えようとする雨水RW2は極端に運動エネルギーが減少した状態となり、この真ん中に位置する横ルーバー102と最も水下側の横ルーバー103の水上側端部折り返し部110との間であって横ルーバー101の長手方向全体に亘って形成された雨水排水用隙間150から雨樋50の中に流れ落ちていく。
これによって、図11(b)に示したように雨水RWの量が増えると共に雨水RWの流れる速さが速くなっても、本発明の横ルーバー101同士の間に形成された雨水排水用隙間150を横ルーバー長手方向略全体に沿って形成された雨水排水用隙間151,152を介して雨水RWをその量や速さに応じて雨樋50の中に段階的に流れ落としていくことを可能としている。
また、屋根の上に舞い広まった落ち葉FLが屋根から雨水RWと共に流れ落ちてきたり、屋根の近くの樹木から風によって落ち葉FLが舞い落ちてきたりしても、落ち葉FLが横ルーバー101に堆積して雨水RWの排水効率を低下させることがないことをこれらの図面から容易に理解することができる。
図12(a)は、図11の場合よりも更に雨水RWの速度が増すと共に、図中左側から右側に向かってかなり強い風が吹き付けている場合の排水の仕方を示している。
図12(b)は、上述した図4に示した内容に相当するもので、落ち葉FLの中で特に厄介な落ち葉FL、すなわち従来のようなメッシュ方式やパンチングメタルタイプの雨樋50がおいて引っ掛かったり突き刺さったり雨樋カバーの上にあっという間に堆積しやすい松の落ち葉PLが雨水RWと共に屋根の軒先51から流れ落ちたり屋根の近くの樹木から風によって舞い落ちたりした状態を示している。
この場合においても、図12(b)に示すように、松の落ち葉PLは、水上側から水下側に亘って並んで配置された横ルーバー101の上に乗っかった状態のままとなっており、横ルーバー101の長手方向に亘って全体的に形成される雨水排水用隙間150に引っ掛かることなく、やがては雨と一緒に又は風に吹かれて雨樋50の端っこから建物の横の地面に向かって落下していくことがこの図から容易に理解することができる。
図13及び図14は、図9に示した第2の実施形態の図より全体的に分りやすく示した説明図である。図13及び図14の内容は、上述した図11及び図12の内容に対応してその作用効果もそれぞれ同等であるが、相違点は次の通りである。なお、以下の説明において各構成要素の符号については、図面中に主だった符号を付してその記載を省略する。
具体的には、図11及び図12に示す第1の実施形態では、横ルーバー101の水下側下端部が、横ルーバー101の長手方向全体に亘って形成された跳ね上がり折曲部であるのに対し、図13及び図14に示す第2の実施形態では、横ルーバー200の水下側端部が、横ルーバー101長手方向全体に亘って或る程度の曲率半径を有しながら折り返された折り返し部から形成される点で互いの構成が異なっている。
より詳細には、図13(a)は、第2の実施形態において雨水RWの量が比較的少なく流れ落ちる速度も遅い場合の雨水RWの雨樋50への排水の仕方を示す説明図である。また、図13(b)は、図13(a)に比べて雨水RWの量が中程度まで増えて流れる速度もそれに応じて速くなった場合の雨水RWの雨樋50への排水の仕方を示す説明図となっている。
また、図14(a)は、第2の実施形態において図13(b)に比べて雨水RWの量が更に多くなり流れる速度もそれに応じてかなり速くなった場合の雨水RWの雨樋50への排水の仕方を示す説明図である。また、図14(b)は、第1の実施形態において松の葉っぱが落ち葉PLとして屋根に舞い落ちた後に雨水RWと一緒に雨樋50に流れ降りてきたり近くの樹木から風に吹かれて雨樋50の上に舞い落ちてきたりした状態を示す説明図となっている。
そして、上述の構成の違いに基づく図13及び図14に示す第2の実施形態の特有の作用効果については、図9(b)及び(c)において説明済みであるので、その内容を流用してここでの記載を省略する。
以上の説明から明らかなように、建物の近くに樹木があると、落葉の時期に落ち葉が台風や低気圧などの影響により樹木から落ち葉が一気に屋根の上全体に舞い落ちる。そして、屋根に吹き付ける風で再び落ち葉の根から舞い上がって雨樋の上に舞い落ちたり、屋根に降り注ぐ雨が屋根の棟から軒先に向かって全体的に雨水として流れ落ちたりすることに合わせて、屋根に落ちた屋根に留まった落ち葉も雨水と共に一斉に流れ落ちてくる。
この場合、本実施形態によると、雨水が軒先から横ルーバーの上面に流れ落ちていく。そして、上流側の水上側の横ルーバーから水下側の横ルーバーに向かってそれぞれの横ルーバーの隣接する横ルーバーの間に形成された雨水排水用隙間から雨が段階的に雨樋の中に流れ落ちていく。
しかしながら、上述したように横ルーバーの上に軒先から雨水と共に落下した落ち葉は横ルーバーの上面に乗っかったままとなり、横ルーバー間の雨水が入り込む雨水排水用隙間に引っ掛かることがなく、横ルーバーの上面全体に段階的に量を減らして流れ落ちていく雨水と共に、あたかも渓流を下る小舟のように一緒に流れ落ちていく。
そして、雨水は、最終的に水下側の横ルーバーの水下側端部を雨樋の上側開口部における上側縁との間に形成された雨水排水用隙間から雨樋の内部に流れ落ちるが、落ち葉はこの雨水排水用隙間に引っ掛かったりは入り込んだりすることなく、雨水の流れに乗った勢いのまま建物の地面に向かって落ちていく。
このようにして屋根の全面に落ち葉が前に落ちた状態で、これと同時に雨が降ったり、しばらくして雨が降ったりしても、何れの場合であっても落ち葉が従来のネット方式の雨樋カバーやパンチングメタルタイプの雨樋カバーのごとくカバーの上部に落ち葉が一気に堆積して雨樋から雨水が排水できずに建物自体の横壁を伝わって流れ落ちたりするのを防止できる。このようにして本発明によると建物を傷めたり建物の内部に雨水が浸入したりするのを本実施形態によって確実に防止することができる。
なお、本発明は、各構成要素の形状や材質、寸法、個数、形成の向きや角度が上述した第1の実施形態及び第2の実施形態並びにその変形例に示したものに限定されることはなく、本発明の作用効果を発揮する範囲で適宜変更可能であることは言うまでもない。
具体的には、横ルーバー101の形状に関しては、例えば図10(a-1)乃至図10(c-3)に至るまでの様々な形状が本発明に適用可能である。また、本発明の作用を発揮する雨水排水用隙間150を実質的に形成できれば、これらの多種類の横ルーバー101を適当に組み合わせても良い。
また、材質に関しては、横ルーバー101についてはアルミ合金の板材が軽量化や加工性、コスト、施工のしやすさの点で優れているが、この材質に限定されることはなく、本発明の作用を発揮する範囲の材質の板材を代替え的に使用可能である。また、雨樋50の上側開口部に並んで配置される横ルーバー101の枚数は、2枚以上であれば何枚であっても構わない。
また、隣接する横ルーバー同士の間に上述した各実施形態及びその変形例に示した雨水排水用隙間150が横ルーバー長手方向略全体に亘って形成されていれば、最も水上側に配置された横ルーバー101の水上側端部折り返し部と雨樋50の上側開口部の縁部との間に雨水排水用隙間150は必ずしも形成されている必要はない。
同様に隣接する横ルーバー101同士の間に上述した各実施形態及びその変形例に示した雨水排水用隙間150が横ルーバー長手方向略全体に亘って形成されていれば、最も水下側に配置された横ルーバー101の第1の実施形態に示す水下側の跳ね上がり折曲部と雨樋50の上側開口部の縁部との間や、第2の実施形態や図10に示す水下側湾曲折り返し部と雨樋50の上側開口部の縁部との間に雨水排水用隙間150は必ずしも形成されている必要はない。
また、例えば第1の実施形態における横ルーバーの幅方向水下側に横ルーバー長手方向全体に亘って形成された跳ね上がり折曲部の上面又は下面若しくはその両面をサンドブラスト法などの適当な方法で表面加工して細かな凹凸を付けても良い。これによって、この凹凸領域を流れる雨水と跳ね上がり折曲部の表面との間の雨水の接触面積を増大させることができる。
その結果、雨水自体の有する粘性抵抗をこの跳ね上がり折曲部の表面に十分に作用させて雨水の速度を更に低下させ、跳ね上がり折曲部の下側に横ルーバーの長手方向全体に亘って設けられた雨水排水用隙間からより確実に多くの雨水を雨樋の中に流れ落とすことができる。
同じく、第2の実施形態の横ルーバーの幅方向水下側に横ルーバー長手方向全体に亘って形成された折り返し部の上面又は下面若しくはその両面を表面加工して細かな凹凸をサンドブラスト法などの適当な方法で表面加工して細かな凹凸を付けても良い。これによって、この凹凸領域を流れる雨水と跳ね上がり折曲部の表面との間の雨水の接触面積を増大させることができる。その結果、雨水自体の有する粘性抵抗をこの跳ね上がり折曲部の表面に十分に作用させて雨水の速度を更に低下させ、跳ね上がり折曲部の下側に横ルーバーの長手方向全体に亘って設けられた雨水排水用隙間からより確実に多くの雨水を雨樋の中に流れ落とすことができる。
なお、このような横ルーバーの表面加工に関しては、第2の実施形態のように横ルーバーの幅方向水下側の跳ね上がり折曲部や第2の実施形態の横ルーバーの水下側湾曲折り返し部のみに形成することに限定されず、雨水が流れ落ちてくる横ルーバーの上面に全体的に形成することで、雨水の粘性抵抗によって横ルーバーを流れ落ちる際にこの流れ落ちる速度をより低下させるようにしても良い。
また、上述の横ルーバー自体に細かな凹凸を形成する加工を行う代わりに、強度と耐久性、耐候性、耐剥離性に優れた雨水の流下速度強制低用の表面に細かな凹凸を有したり表面自体がフラクタル形状の凹みを数多く有したりするような特別なシートを横ルーバー自体に貼付するような形態をとっても構わない。
なお、上述した横ルーバー自体に形成されたり横ルーバーに貼付される特別なシートに形成されたりする凹凸や、表面自体がフラクタル形状の凹みを数多く有するような特別なシート状に形成された凹みの大きさ(深さ)に関しては、落ち葉が引っ掛かって雨水と共に流れなくなるような大きさ(深さ)よりも遥かに小さく、この凹凸領域を流れる雨水の粘性抵抗との兼ね合いで雨水の速度のみを急激に低下させる役目を果たす大きさや寸法形状となっていることは言うまでもない。
また、隣接する横ルーバー同士の間に形成された雨水排水用隙間は、基本的に各横ルーバーを雨樋に固定するルーバー支持取り付け部材の幅を除いて横ルーバーの長手方向も全体に亘って形成されているが、建物の屋根の形状や屋根に用いられる屋根材(瓦や金属板、スレート板材)の種類や形状に応じて、若しくはこれら屋根材の屋根面の配列状態に応じて屋根の軒先から流れ落ちてくる雨水の量が軒先の長手方向に亘って不均一となることが一般的である。そのため、特に雨水が軒先から局所的に流れ落ちてきそうな場所に雨水排水用隙間をきちんと形成すれば、本発明の作用を発揮することは十分に可能となる。
また、本発明に関する雨樋への落ち葉の堆積防止カバーは、上面が僅かに谷部や山部が形成されているだけで基本的に平たく平坦であり、この面に従来のようなメッシュ方式やパンチングメタルタイプの雨樋カバーのように排水用の貫通孔の軸心がカバー面に交わるように排水用貫通孔が形成された形態を有していない。
そのため、本発明に関する雨樋への落ち葉の堆積防止カバーが1階の屋根の軒先に備わった雨樋に取り付けられている場合、建物の住人が本発明に関する雨樋への落ち葉の堆積防止カバーの上面を綺麗にする場合、例えば1階の軒下の地面に立って持ち手の長いモップ状清掃用具の先端に備わったモップを本発明に関する雨樋への落ち葉の堆積防止カバーまで伸ばしてから横ルーバーの長手方向に沿って動かしていくだけで横ルーバーの上の平坦な上面を一度に綺麗にできる。
このように横ルーバーの先端が平坦であるため、清掃用具の先端のモップ等をこの上面に移動させるだけで、横ルーバー本来の材質の輝きを綺麗に取り戻すことができ、簡単な清掃作業で建物の中で比較的目立つ雨樋カバーの見栄えを簡単かつ安全な清掃作業ですぐに高めることができる。
また、従来のようなメッシュ方式やパンチングメタルタイプの雨樋カバーを徹底的に綺麗にするために梯子などを立てて雨樋の近くまで上がって綺麗にする危険な清掃作業を行わずに済む。これによって、雨樋を掃除している高齢者のうっかりバランスを崩して地面に落下して大怪我を負ったり最悪の場合死亡事故に至ったりするようなことを防止できる。すなわち、本発明によると建物の居住者にとっての安全を確保しながらその後の身体的負担や無駄な時間、余計な費用をかけずに雨樋への落ち葉の堆積防止カバーの清掃メンテナンスを実現できる。
10 堆積防止カバー(第1の実施形態)
20 堆積防止カバー(第2の実施形態)
50 雨樋
51 上側開口部
51a 水上側縁部(縁部)
51b 水下側縁部(縁部)
60 排水パイプ
90 屋根
91 軒先
101,102,103,104,・・・(100) 横ルーバー
110 水上側端部折り返し部
111 幅方向水上側端部
120 跳ね上がり折曲部
121 先端折り返し部
130 山折り部
150a,150b(150) 雨水排水用隙間
151,152,153,・・・(150) 雨水排水用隙間
201,202,203,・・・(200) 横ルーバー
210 水上側湾曲折り返し部
220 水下側湾曲折り返し部
230 谷折り部
250a,250b 雨水排水用隙間
251,252,253,・・・(250) 雨水排水用隙間
500 ルーバー支持取り付け部材
521,522 下端部
600 ルーバー支持取り付け部材
610,620 係合用折り返し部
651 固定金具
652 固定ビス
660 ビス
661 頭部
RW 雨水
FL 落ち葉
PL 松の落ち葉

Claims (6)

  1. 軒先に備わる雨樋に落ち葉が堆積しないようにすることで屋根から流れ落ちる雨水を前記雨樋によって効率的に排水する雨樋への落ち葉の堆積防止カバーにおいて、
    前記雨樋への落ち葉の堆積防止カバーを建物の軒先の雨樋に取り付けた状態で見て、2枚以上の横ルーバーが、前記建物の雨樋の長手方向と直交する方向に並んで配置されるようになっており、かつ前記屋根から流れ落ちてくる雨水が隣接して配置される前記横ルーバー同士の間から前記雨樋の中に落ちるようにする雨水排水用隙間が当該横ルーバー間の長手方向に沿って形成させるように前記2枚以上の横ルーバーを前記雨樋の上側開口部に装着する取り付け部材を有し、
    隣接して配置される前記横ルーバー同士の間に形成される雨水排水用隙間は、前記軒先から流れ落ちてくる雨水の少なくとも一部を前記雨樋の中に流し落とすと共に、前記屋根に舞い落ちて雨水ともに流れ落ちてきたり、前記雨樋への落ち葉の堆積防止カバーの上に直接舞い落ちた落ち葉が引っ掛かったり詰まったりすることで多数の落ち葉が堆積することのない開口幅を有している雨樋への落ち葉の堆積防止カバーであって、
    前記雨樋への落ち葉の堆積防止カバーは、前記各横ルーバーの長手方向に対して交わる方向をなすように形成されたルーバー支持取り付け部材を有し、
    前記各横ルーバーは、前記ルーバー支持取り付け部材によって前記雨樋に前記各横ルーバーの長手方向において所定の間隔で取り付けられるようになっており、
    前記雨樋への落ち葉の堆積防止カバーを前記雨樋に取り付けた状態で見て、隣接する前記横ルーバー間の雨水排水用隙間がこれらの横ルーバーが並んで配置されている水流れ方向に対して略垂直の方向に開口した状態で形成されるように、水上側の横ルーバーの水下側端部折り返し部と水下側の横ルーバーの水上側端部折り返し部とが互いに離間した状態で配置されることを特徴とする雨樋への落ち葉の堆積防止カバー。
  2. 前記直交方向に並んだルーバーの当該直交方向における最も水下側に配置された横ルーバーの幅方向水下側端部からも前記雨樋に前記雨水が流れ落ちるようになったことを特徴とする請求項1に記載の雨樋への落ち葉の堆積防止カバー。
  3. 前記直交方向に並んだルーバーの当該直交方向における最も水上側に配置された横ルーバーの幅方向水上側端部からも前記雨樋に前記雨水が流れ落ちるようになったことを特徴とする請求項1に記載の雨樋への落ち葉の堆積防止カバー。
  4. 前記各横ルーバーのうち少なくとも1つの横ルーバーの幅方向水下側端部近傍が、当該横ルーバーの長手方向全体に亘って所定の角度をもって上側方向に跳ね上がっていることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の雨樋への落ち葉の堆積防止カバー。
  5. 前記各横ルーバーのうち少なくとも1つの横ルーバーの幅方向水下側端部近傍が、当該横ルーバーの長手方向全体に亘って当該横ルーバーが取り付けられる前記雨樋側に湾曲しながら折り返され、かつ前記各横ルーバーの水下側湾曲折り返し部の折り返し度合いを示す曲率半径の大きさと水上側を湾曲折り返し部の折り返し度合いを示す曲率半径の大きさとが略同等となっていることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の雨樋への落ち葉の堆積防止カバー。
  6. 前記各横ルーバーのうち少なくとも1つの横ルーバーの幅方向水下側端部近傍が、当該横ルーバーの長手方向全体に亘って当該横ルーバーが取り付けられる前記雨樋側に湾曲しながら折り返され、かつ前記各横ルーバーの水下側湾曲折り返し部の折り返し度合いを示す曲率半径の大きさが水上側湾曲折り返し部の折り返し度合いを示す曲率半径の大きさよりも大きくなっていることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の雨樋への落ち葉の堆積防止カバー。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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