JP7448461B2 - 火花点火式多気筒内燃機関の制御方法および制御装置 - Google Patents

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Description

この発明は、圧縮行程後半以降に筒内に噴射された燃料によって点火プラグ付近に着火可能な当量比の混合気を形成する火花点火式多気筒内燃機関において、燃料噴射弁の噴射応答遅れの個体差に対応した制御に関する。
例えば希薄燃焼を実現するために、筒内に燃料を直接に噴射して混合気を成層化する技術が知られている。特許文献1には、吸気行程から圧縮行程前半において要求燃料噴射量の多くの部分を噴射した後、圧縮行程後半の点火時期直前に比較的少ない割合の燃料を噴射し、筒内ガス流動を利用して噴霧が壁面に到達する以前に点火プラグ付近に適当な当量比の混合気を形成することで、空気過剰率λが2以上の希薄燃焼の実現を図った弱成層化技術が開示されている。
国際公開第2019/197861号公報
よく知られているように、ソレノイドや圧電素子を駆動源とする燃料噴射弁にあっては、燃料噴射量に相当するパルス幅を有する噴射パルス信号が印加されてから実際に弁体がリフトして噴射が開始するまでに応答遅れ(無効時間とも呼ばれる)が存在する。そのため、噴射パルス信号のパルス幅は、この応答遅れを加味して演算される。しかしながら、実際の燃料噴射弁の噴射応答遅れ特性には各部の公差等に起因する個体差があり、点火プラグ付近に適当な当量比の混合気を形成する上で、この噴射応答遅れ特性の個体差に対処する何らかの方法が求められている。
例えば、特許文献1のように2回の分割噴射としかつ点火時期直前の燃料噴射の噴射量割合がかなり少なく設定される構成では、実際の燃料噴射が僅かでも早いと混合気塊が点火プラグを点火時期前に通過してしまい、失火の可能性が高くなる。逆に実際の噴射時期が僅かでも遅いと点火時期における点火プラグ付近の当量比が高くなり、NOxの増加が生じる。
現実的なコストの制限等もある実用機関においては、燃料噴射弁の噴射応答遅れ特性の個体差に起因するこれらの問題を十分に抑制することが困難であった。
この発明は、燃料噴射弁の製造業者等に個々の燃料噴射弁の噴射応答遅れ特性を測定してグレード分けすることを要求する一方で、内燃機関側では、実際に組み付けられた燃料噴射弁のグレードに応じて気筒毎に燃料噴射時期の補正を行う。
すなわち、この発明は、その一つの態様では、
燃料噴射弁の内燃機関への組み付け前に、噴射応答遅れ特性に関して予め燃料噴射弁を複数のグレードに分類し、
内燃機関の製造時もしくは燃料噴射弁の交換時に、内燃機関の各気筒に組み付けられた燃料噴射弁のグレードをエンジンコントローラに書き込み、
内燃機関の運転中は、上記エンジンコントローラが、内燃機関の運転条件に応じて基準の燃料噴射時期および燃料噴射量を決定した上で、各気筒の燃料噴射弁の各々のグレードの噴射応答遅れ特性に基づき基準の燃料噴射時期を補正して、各気筒毎に噴射パルス信号を生成する。
ここで、予め計測した各グレードの噴射応答遅れ特性の経時的な変化がグレード毎のデータとして上記エンジンコントローラに格納されており、
各グレードの経時的変化を考慮した噴射応答遅れ特性に基づき燃料噴射時期の補正を行う。
従って、噴射応答遅れ特性の個体差の影響が小さくなり、全ての気筒で点火時期において点火プラグ付近に適当な当量比の混合気を形成することができる。
この発明によれば、内燃機関の各気筒に組み付けられた燃料噴射弁の噴射応答遅れ特性の個体差に気筒毎に容易に対処することができ、失火やNOxを抑制しつつ、より安定した燃焼性能を得ることができる。
この発明の一実施例における弱成層燃焼のための燃焼室等の説明図。 2回噴射とした例の(a)燃料噴射および点火、(b)点火プラグ付近の当量比、(c)筒内全体の当量比、を示すタイムチャート。 燃料噴射弁製造業者が提供したデータに基づき内燃機関のエンジンコントローラ内に形成される噴射応答遅れ特性に関するテーブルの例を示す説明図。 一実施例の制御の流れを示すフローチャート。 燃焼安定化処理の詳細を示すフローチャート。 噴射量マップの例を示す説明図。 燃料分割比マップの例を示す説明図。 目標燃圧マップの例を示す説明図。 噴射時期マップの例を示す説明図。 着火に寄与する噴射がどの回の噴射であるかを示すインデックスのマップの例を示す説明図。 噴射量と燃圧とからパルス幅を求めるマップの例を示す説明図。 点火時期マップの例を示す特性図。 着火に寄与する噴射の噴射時期と点火時期との差を求めるマップの例を示す説明図。 離散的な噴射時期補正量を求めるマップの例を示す説明図。 噴射量の補正量を求めるマップの例を示す説明図。
以下、この発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。初めに、この発明が適用される火花点火式多気筒内燃機関1の概略の構成を図1に基づいて説明する。内燃機関1は、複数の気筒を有する例えばガソリンを燃料とする火花点火式機関である。各々の気筒は、例えば一対の吸気弁2と一対の排気弁3とを有し、これら計4つの弁2,3によって囲まれた燃焼室4の天井壁面4aの中央部に、燃料噴射弁5と点火プラグ6とが配置されている。燃焼室4は、天井壁面4aとピストン7とによって画成される。
燃料噴射弁5は、例えばソレノイドや圧電素子を駆動源とし、噴射パルス信号が印加されると弁体がリフトすることで、基本的に噴射パルス信号のパルス幅に比例した量の燃料が噴射される構成となっている。つまり、噴射される燃料量は、噴射パルス信号のパルス幅によって計量される。天井壁面4aにおける燃料噴射弁5と点火プラグ6の位置関係として、燃料噴射弁5は相対的に吸気弁2寄りに位置し、点火プラグ6は相対的に排気弁5寄りに位置する。
吸気ポート8と吸気弁2とを含む吸気系および燃焼室4の形状等は、筒内にタンブル流を生成するように構成されている。タンブル流は、矢印Tで示すように、吸気弁2から出た吸気が天井壁面4aに沿って排気弁5側へ向かい、かつ排気弁5側のシリンダ壁面に沿って下降する流れ、つまりいわゆる正タンブルとして形成される。燃料噴射弁5は、このタンブル流Tに関して、点火プラグ6の上流側に位置している。従って、後述するように弱成層化のために点火時期の直前に噴射された比較的少量の燃料は、タンブル流によって点火プラグ6へ向けて輸送され、シリンダ壁面に衝突する前に点火プラグ6付近に適当な当量比の混合気を形成する。
燃料噴射弁5の燃料噴射時期ならびに噴射量および点火プラグ6の点火時期は、エンジンコントローラ11によって制御される。エンジンコントローラ11は、このほか、吸気通路における図示せぬスロットル弁の開度制御など内燃機関1の種々の制御を行っている。エンジンコントローラ11には、入力信号として、吸入空気量を計量するエアフロメータ12、機関回転速度を検出するクランク角センサ13、排気通路に設けられた空燃比センサ14、冷却水温を検出する水温センサ15、運転者によるアクセルペダルの踏込に応じたアクセル開度を検出するアクセル開度センサ16、等の種々のセンサ類の検出信号が入力されている。
ここで、内燃機関1は、圧縮行程中に筒内に噴射された燃料によって点火プラグ6付近に着火可能な当量比の混合気を形成することで、希薄燃焼を実現するように構成されている。好ましい一実施例においては、筒内に比較的均質な混合気を形成するために吸気行程から圧縮行程前半に噴射される1回目の噴射(これを主噴射と呼ぶこととする)と、点火プラグ6付近に局所的に適当な当量比の混合気を形成するために点火時期直前に噴射される2回目の噴射(これを成層化用噴射と呼ぶこととする)と、を含む複数回の分割噴射を行うように構成されている。一例では、必要な燃料総量の90%以上を主噴射として噴射し、数%程度を成層化用噴射として噴射する。これにより弱成層化した混合気が形成される。
なお、主噴射をさらに複数回に分割してもよく、あるいは、成層化用噴射の後に他の目的のための追加の噴射を行う場合もある。従って、本発明は、2回の分割噴射に限定されるものではない。
図2は、2回噴射とした例の(a)主噴射ならびに成層化用噴射および点火時期のタイミングと、(b)点火プラグ6付近の当量比と、(c)筒内全体の当量比と、を示したタイムチャート(但し、横軸はクランク角である)を示している。図示例では、主噴射が吸気行程中になされ、成層化用噴射が点火時期の直前になされる。つまり成層化用噴射は、圧縮行程後半となる。点火時期は、通常、圧縮上死点よりも進角側に設定されてる。図(b),(c)に示すように、主噴射により点火プラグ6付近の当量比が一時的に高くなるが、圧縮行程後半では均質化される。そして、点火時期直前に成層化用噴射を行うことで、点火プラグ6付近の当量比が着火に適した適当な値となり、これに合わせて点火プラグ6の放電がなされることで、着火が可能となる。例えば、図示するように、成層化用噴射による点火プラグ6付近の当量比の高まりがピークに達する少し前に放電が開始されるように両者の関係が設定される。
このような方式の弱成層化燃焼においては、点火時期に対する成層化用噴射の噴射時期(詳しくは噴射開始時期)は非常に重要であり、燃料噴射弁5の噴射応答遅れ特性(無効時間)が設計値と異なっていると、安定した燃焼が達成できない。例えば、個体差により成層化用噴射の噴射時期が早いと、点火時期における点火プラグ6付近の当量比が低くなり過ぎ、失火の可能性が高くなる。逆に成層化用噴射の噴射時期が遅いと、当量比が高くなり過ぎ、NOxの増加が生じる。
一実施例においては、燃料噴射弁5の噴射応答遅れ特性の個体差に対処するために以下のような順序で処理がなされる。
(1)燃料噴射弁5の製造業者において、製造・出荷する全ての燃料噴射弁5について、新品時の噴射応答遅れ特性として、電圧を印加してから燃料噴射が開始するまでの応答遅れ時間を測定し、かつ測定した応答遅れ時間に応じて燃料噴射弁5を複数のグレードに分類する。例えば、応答遅れ時間の設計値が0.30msであるとして、0.29~0.30msをグレード1、0.30~0.31msをグレード2、0.31~0.32msをグレード3・・・等のように複数段階に分類する。このグレードは、例えば光学的に読み取り可能なバーコードや二次元コードなどの形で、燃料噴射弁5そのものもしくはそのパッケージに付される。
また、燃料噴射弁5の製造業者は、各グレードの燃料噴射弁5について、経時的な噴射応答遅れ特性の変化を測定する。例えば、一定の噴射回数(例えば1万回など)ごと、あるいは一定の運転時間(例えば1000時間など)ごと、に応答遅れ時間を測定し、自動車製造業者に提供するための個々のグレードのデータを作成する。一般に経時的な劣化により応答遅れ時間は長くなっていく。また、新品時の応答遅れ時間が設計値通りであるもの(これを標準燃料噴射弁と呼ぶこととする)についても同様に経時的に変化する応答遅れ時間のデータを作成する。
なお、各グレードの応答遅れ時間のデータは、当該グレードを代表する1つの値とする。つまり、例えば上記の例で測定した遅れ時間が0.30~0.31msであるときにグレード2と分類される場合に、グレード2に対応するデータは、例えば「0.30ms」あるいは「0.31ms」あるいは中央値である「0.305ms」等として1つの値が与えられる。これらの新品時および劣化時の各グレード毎の応答遅れ時間のデータは、自動車製造業者に提供される。
なお、これらのデータは、燃料噴射弁5のグレード情報とは別に自動車製造業者に予め提供してもよい。あるいは、燃料噴射弁5に付されるグレードを示す二次元コード等に当該グレードの新品時および劣化時の応答遅れ時間のデータならびに標準燃料噴射弁の応答遅れ時間のデータを含めるようにしてもよい。
(2)内燃機関1の製造・組立を行う自動車製造業者は、各気筒に燃料噴射弁5を組み付ける際に、個々の気筒に組み付けられた燃料噴射弁5のグレードをエンジンコントローラ11に書き込む。これに併せて、燃料噴射弁5の製造業者から提供された各グレード(標準燃料噴射弁を含む)の噴射応答遅れ特性のデータをエンジンコントローラ11に取り込む。個々の燃料噴射弁5に付された二次元コード等が噴射応答遅れ特性のデータを含む場合には、例えば組付時に二次元コード等を読み込むだけで、各気筒番号に対応して燃料噴射弁5のグレードと対応するデータとがエンジンコントローラ11に取り込まれる。二次元コード等が噴射応答遅れ特性のデータを含まない場合には、予めエンジンコントローラ11がグレード別の噴射応答遅れ特性のデータを保有するようにすれば、各気筒に対応するグレードの情報を入力することで、気筒番号とグレードと対応する噴射応答遅れ特性とを互いに関連づけることができる。
これにより、図3に例示するような気筒番号と劣化を含む噴射応答遅れ特性(応答遅れの実時間)とを対応させたテーブルがエンジンコントローラ11の書き換え可能な記憶領域に形成される。
このテーブルの例では、各行に第1気筒から第m気筒(例えば6気筒機関ではmは6)の応答遅れの実時間データが並べられ、最下行に標準燃料噴射弁(図では「standard」と記す)の応答遅れの実時間データが書き込まれている。また、各列の「Age1」等は上述した劣化の段階(例えば前述した1万回ごとや1000時間ごとなど)を示し、テーブルの右側ほど長く使われた状態に対応する。図示例では、噴射回数や使用時間等の劣化の進行がn段階まで与えられている。そして、テーブルの各セルには、組み付けられた燃料噴射弁5のグレードに対応して、応答遅れの実時間データ(図では「Delay_cyl_(1,1)」等と記す)が書き込まれている。なお標準燃料噴射弁については、必ずしも劣化時のデータは必要ではない。標準燃料噴射弁の新品時のデータは例えば設計値である。
また、自動車の修理工場等において燃料噴射弁5を交換した場合には、同様に、新たに組み付けられた燃料噴射弁5のグレード情報をエンジンコントローラ11に書き込む。これにより、図3に例示したエンジンコントローラ11内のテーブルが書き換えられる。このように後から一部気筒の燃料噴射弁5を交換した場合には、劣化度合い(テーブルの「Age」)が異なる燃料噴射弁5が混在することになる。従って、エンジンコントローラ11は、燃料噴射弁5の噴射回数や使用時間等のデータを各気筒毎に保有しており、燃料噴射弁5の交換時(例えば新たなグレードの入力時)に当該気筒の噴射回数等のデータがリセットされる。
(3)内燃機関1の運転中つまり自動車の走行中は、エンジンコントローラ11は、図3に示したテーブルの情報を用いて、各気筒毎に燃料噴射時期を補正する。詳しくは、図2に示したような2回噴射による弱成層化を伴う希薄燃焼の際に、着火に寄与する成層化用噴射の燃料噴射時期(噴射パルス信号の立ち上がりのタイミング)を、図3のテーブルの実時間データを用いて補正する。つまり、エンジンコントローラ11から燃料噴射弁5の個体差ならびに経時的な特性変化を考慮した補正後の噴射パルス信号が各気筒毎に出力される。また、後述する好ましい一実施例では、燃料噴射時期(噴射パルス信号の立ち上がりのタイミング)は、制御可能な最小クランク角(制御の単位クランク角)よりも細かく補正することができないので、燃料噴射弁5の個体差に応じた理想的な燃料噴射時期との差を補う(つまり点火時期における点火プラグ6付近の当量比を理想的なものに近づける)ために、燃料噴射量(噴射パルス信号のパルス幅)の補正も行っている。
例えば、第3気筒の燃料噴射弁5が標準燃料噴射弁(設計値)と比べて0.1msだけ応答遅れ時間が長いとすると、当該気筒の噴射パルス信号は、0.1msだけ進み側となるように補正されて出力される。このとき、噴射パルス信号の立ち上がりのタイミングはクランク角に換算して決定されるが、最終的な制御は単位クランク角(例えば1°CAや2°CAなど)に従って離散的になされるので、本来補正すべき時間ないしクランク角に対して過不足が生じる。この過不足を補うように、成層化用噴射の噴射量が補正される。
このように、燃料噴射弁5の製造業者が燃料噴射弁5を噴射応答遅れ特性に関して複数のグレードに分類し、自動車製造業者側では内燃機関1の製造時に各気筒に組み付けられた燃料噴射弁5のグレードをエンジンコントローラ11に書き込むようにすることで、燃料噴射弁5の個体差に対する対応を実用機関において容易に行うことができる。
次に、運転中に内燃機関1のエンジンコントローラ11によって実行される上記(3)の処理を、図4,図5のフローチャートに基づいて説明する。図4のフローチャートは、内燃機関1の運転中に実行される燃料噴射制御の処理の流れを示し、図5のフローチャートは、図4のステップ8の燃焼安定化処理の詳細を示す。図4のフローチャートに示すルーチンは、例えば内燃機関1のサイクル毎(詳しくは各気筒のサイクル毎)に繰り返し実行されるものであって、ステップ1において内燃機関1の要求回転速度と要求トルクとを例えば運転者の入力(アクセル開度など)に基づいて決定する。なお、有段変速機を介して内燃機関1の出力軸が駆動輪と連動している場合には、車速と変速比とによって回転速度が定まる。
ステップ2では、1サイクルの要求燃料噴射量Qtotalを、図6に例示するような機関回転速度とトルク(ここで基本的に負荷はトルクと同義である。以下同じ)とをパラメータとする噴射量マップに基づいて決定する。図6にq11・・・等として示すように、予め2つのパラメータに対応する値が設定されている。これは、複数回に分割して噴射する燃料の総量である。
次にステップ3において、複数回に分割して噴射する際の分割割合(つまり噴射量の比)を、図7に例示するような機関回転速度とトルクとをパラメータとする燃料分割比マップを参照して決定する。図7にR11・・・等として示すように、予め2つのパラメータに対応する値が設定されている。一実施例では、前述したように主噴射と成層化用噴射との2回噴射であり、例えば94:6程度の割合となる。
次にステップ4において、目標とする燃圧を、図8に例示するような機関回転速度とトルクとをパラメータとする目標燃圧マップを参照して決定する。図8にP11・・・等として示すように、予め2つのパラメータに対応する値が設定されている。燃料噴射弁5に供給される燃圧(Pinj)は、圧力レギュレータ等を介して、この目標燃圧に沿って制御される。
次にステップ5において、総噴射量に分割比を乗じることで、主噴射と成層化用噴射の個々の噴射量Q1,Q2を決定する。
次にステップ6において、主噴射と成層化用噴射の各々の噴射時期IT1,IT2を、図9に例示するような機関回転速度とトルクとをパラメータとする噴射時期マップを参照して決定する。この噴射時期IT1,IT2は、実際に燃料が噴射されるタイミングではなく、噴射パルス信号が出力されるタイミングであり、後述する気筒毎の補正を行う前の機関運転条件に対応した基準のタイミングである。図9にIT11・・・等として示すように、予め2つのパラメータに対応する値が設定されている。図9は、1つの噴射時期マップのみを示しているが、主噴射と成層化用噴射の噴射時期IT1,IT2の双方を1つの噴射時期マップに与えてもよく、あるいは主噴射と成層化用噴射の各々について噴射時期マップを備えていてもよい。
次にステップ7において、複数回の噴射の中で、着火に寄与する噴射がどの回の噴射であるかを示すインデックスを、図10に例示するような機関回転速度とトルクとをパラメータとするマップを参照して決定する。図10にF11・・・等として示すように、予め2つのパラメータに対応して、どの回が着火に寄与する噴射であるかを示すインデックスが設定されている。なお、この実施例では、2回目の噴射が常に着火に寄与する成層化用噴射であるので、このステップは省略することも可能である。
次にステップ8において、燃料噴射弁5の個体差や劣化の影響を補償して各気筒で弱成層化を安定的に得るための燃焼安定化処理を実行する。この燃焼安定化処理の詳細は、図5に示す。この燃焼安定化処理により補正を加えたものとして、各気筒の燃料噴射弁5の燃料噴射時期((噴射パルス信号の立ち上がりのタイミング))ITと燃料噴射量Qとを主噴射と成層化用噴射との各々について最終的に決定する。
次のステップ9では、燃料噴射量Qに対応する噴射パルス信号のパルス幅tiを演算する。パルス幅tiは、図11に例示するような燃料噴射量Qと燃圧Pinjとをパラメータとする三次元マップに基づいて求められる。燃圧Pinjが高いほど同一の燃料噴射量Qに対応するパルス幅tiが短くなる。
このように主噴射と成層化用噴射との各々について噴射パルス信号のタイミングITおよびパルス幅tiが決定された後、次のステップ10に示すように、クランク角が上記のタイミングITに到達したときに噴射パルス信号が出力され、燃料噴射が実行される。
次に、図5のフローチャートを説明する。なお、図5のフローチャートに示すルーチンは、各気筒毎に実行される。ステップ11では、点火時期(ADV)を、図12に例示するような機関回転速度とトルクとをパラメータとする点火時期マップを参照して決定する。図12にIg11・・・等として示すように、予め2つのパラメータに対応する値が設定されている。
次にステップ12において、エンジンコントローラ11の記憶部から各気筒の燃料噴射弁5の劣化パラメータ(これまでの噴射回数あるいは使用時間等)を読み込む。
次にステップ13において、成層化用噴射の実際の噴射開始時期と点火時期との間に必要なインターバルΔITを決定する。インターバルΔITは、図13に例示するような機関回転速度と燃料噴射量(成層化用噴射の噴射量Q2)とをパラメータとする三次元マップに基づいて求められる。ここでは、燃料噴射量が大であるほどインターバルΔITが大きく与えられる。これは、燃料噴射量が大であるほど噴霧が点火プラグ6の電極部を通過する時間が長くなるので、早期に噴射を開始することが望ましいためである。
次にステップ14においては、前述した図3のテーブルから当該気筒の燃料噴射弁5の応答遅れの実時間を読み込む。これは、図3のテーブルの中で、ステップ12における劣化パラメータ(これまでの噴射回数あるいは使用時間等)に対応した値が用いられる。
次のステップ15においては、図3のテーブルから標準燃料噴射弁(standard)の応答遅れの実時間を読み込む。これは、ステップ14とは異なり新品時の実時間データの値つまり設計値が用いられる。
次のステップ16では、ステップ14で求めた実際に組み込まれている燃料噴射弁5の劣化を考慮した応答遅れ時間からステップ15で求めた標準燃料噴射弁の新品時の応答遅れ時間を減算して、応答遅れ時間差(Delay_ms)を求める。この応答遅れ時間差(Delay_ms)は、例えばミリ秒単位の値として得られる。
次に、ステップ17において、実時間である応答遅れ時間差(Delay_ms)を、そのときの機関回転速度に基づき、クランク角単位に換算する。つまり、クランク角単位(°CA)で表した応答遅れ差(Delay_CA)とする。これは、各気筒の燃料噴射弁5の劣化を含む個体差に対して必要な燃料噴射時期の補正量に相当する。
このようにクランク角単位で表した応答遅れ差(Delay_CA)は、必ずしも整数ではなく、特に、制御可能な最小クランク角(制御の単位クランク角)の整数倍とはならない。一方、燃料噴射時期の設定ないし補正は単位クランク角よりも細かく行うことはできない。そのため次のステップ18においては、図14に例示するような単位クランク角毎のステップ的な特性を有するマップを参照して、実際に適用可能な離散的な噴射時期補正量(Delay_CA_app)を決定する。つまり、この噴射時期補正量(Delay_CA_app)は、単位クランク角を単位として与えられる。
次にステップ19においては、ステップ11の点火時期ADVとステップ13のインターバルΔITと個体差に応じた噴射時期補正量(Delay_CA_app)とから、当該気筒の燃料噴射弁5の補正後の燃料噴射時期(噴射パルス信号の立ち上がりのタイミング)ITを求める。例えば点火時期ADVを上死点からの進角度(°CA)で表すとすると、三者を加算することで上死点を基準とした燃料噴射時期(噴射パルス信号のタイミング)ITが求められる。成層化用噴射の噴射パルス信号は、ここで求めたタイミングITに従って出力される。
次に、ステップ20において、ステップ17で求めた本来必要な補正量(Delay_CA)からクランク角単位で離散的に与えられる補正量(Delay_CA_app)を減じて、両者の差分(Δdelay)を求める。
次に、ステップ21において、この差分(Δdelay)による弱成層化への影響をできるだけ相殺するように成層化用噴射の噴射量Q2に対して与える燃料補正量ΔQstrを求める。これは、図15に例示するような差分(Δdelay)と燃圧Pinjとをパラメータとする三次元マップに基づいて、正負の双方向に求められる。基本的に差分(Δdelay)が大きいほど燃料補正量ΔQstrが正の方向に大となる。燃料補正量ΔQstrが正方向に与えられると、噴射期間が長くなるので、噴射パルス信号の立ち上がりの遅れを補うことができる。また燃圧Pinjが高いほど燃料補正量ΔQstrは(正の方向で)大となる。これは、同一の燃料噴射量においては燃圧Pinjが高いほど噴射期間が短くなることを考慮したものである。
次のステップ22では、ステップ21において求めた燃料補正量ΔQstrの値を成層化用噴射の噴射量Q2に加算して、補正後の噴射量Q2を決定する。
また次のステップ23において、ステップ21において求めた燃料補正量ΔQstrの値を主噴射の燃料噴射量Q1から減算して、補正後の噴射量Q1を決定する。つまり、主噴射の噴射量Q1と成層化用噴射の噴射量Q2との和が本来必要な総噴射量つまり要求燃料噴射量Qtotalを維持するようにする。
以上の処理の後、前述した図4のステップ9,10へ進む。
このように、内燃機関1側においては、運転中に図4,図5の処理により、燃料噴射弁5の製造業者が提供したグレードに関する情報を利用して燃料噴射弁5の個体差に伴う弱成層化への影響を簡単かつ効果的に抑制することができる。従って、燃料噴射弁5の応答遅れ特性に起因した失火の可能性やNOxの増加を抑制することができる。
以上、この発明の一実施例を説明したが、この発明は上記実施例に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。例えば、上記実施例では、燃料噴射弁5の応答遅れ特性の個体差に加えて経時的な応答遅れ特性の変化をも補うようにしているが、経時的な応答遅れ特性についての補償は省略するようにしてもよい。
また、上記実施例では噴射開始時の応答遅れ(いわゆる無効時間)に関して燃料噴射弁5を複数のグレードに分類するようにしているが、燃料噴射弁5の噴射量(例えば単位噴射パルス幅に対する噴射量)に関して燃料噴射弁5が個体差を有する場合もある。従って、燃料噴射弁5の製造業者において、製造した燃料噴射弁5をさらに噴射量特性に関して複数にグレード(第2のグレード)に分類するようにし、内燃機関1の側で噴射量についての補正を行うようにすることも可能である。
1…内燃機関
5…燃料噴射弁
6…点火プラグ
11…エンジンコントローラ

Claims (5)

  1. 圧縮行程後半以降に筒内に噴射された燃料によって点火プラグ付近に着火可能な当量比の混合気を形成する火花点火式多気筒内燃機関の制御方法であって、
    燃料噴射弁の内燃機関への組み付け前に、噴射応答遅れ特性に関して予め燃料噴射弁を複数のグレードに分類し、
    内燃機関の製造時もしくは燃料噴射弁の交換時に、内燃機関の各気筒に組み付けられた燃料噴射弁のグレードをエンジンコントローラに書き込み、
    内燃機関の運転中は、上記エンジンコントローラが、内燃機関の運転条件に応じて基準の燃料噴射時期および燃料噴射量を決定した上で、各気筒の燃料噴射弁の各々のグレードの噴射応答遅れ特性に基づき基準の燃料噴射時期を補正して、各気筒毎に噴射パルス信号を生成し、
    ここで、
    予め計測した各グレードの噴射応答遅れ特性の経時的な変化がグレード毎のデータとして上記エンジンコントローラに格納されており、
    各グレードの経時的変化を考慮した噴射応答遅れ特性に基づき燃料噴射時期の補正を行う、
    火花点火式多気筒内燃機関の制御方法。
  2. 各グレードの噴射応答遅れ特性に対応した必要な燃料噴射時期補正量と離散的に制御される噴射パルス信号用の燃料噴射時期補正量との差分を求め、この差分による点火プラグ付近の当量比への影響を相殺するように気筒毎に燃料噴射量を補正する、
    請求項1に記載の火花点火式多気筒内燃機関の制御方法。
  3. 上記エンジンコントローラには、複数のグレードの個々に対応した噴射応答遅れの実時間データが格納されており、各気筒に組み付けられた燃料噴射弁のグレードに対応した実時間データを用いて燃料噴射時期を補正する、
    請求項1または2に記載の火花点火式多気筒内燃機関の制御方法。
  4. 筒内に比較的均質な混合気を形成するための少なくとも1回の第1の噴射と点火プラグ付近に局所的に適当な当量比の混合気を形成するための第2の噴射とを含む複数回の分割噴射を行うように構成されており、
    第2の噴射の燃料噴射時期を各気筒の燃料噴射弁のグレードに応じて補正する、
    請求項1~のいずれかに記載の火花点火式多気筒内燃機関の制御方法。
  5. 圧縮行程後半以降に筒内に噴射された燃料によって点火プラグ付近に着火可能な当量比の混合気を形成する火花点火式多気筒内燃機関の制御装置であって、
    内燃機関の製造時もしくは燃料噴射弁の交換時に、内燃機関の各気筒に組み付けられた燃料噴射弁の噴射応答遅れ特性に関するグレードが書き込まれる記憶部と、
    この各燃料噴射弁のグレードに基づき各気筒毎に噴射パルス信号を生成する制御部と、
    を含み、
    ここで、上記グレードは、燃料噴射弁製造業者が予め燃料噴射弁の噴射応答遅れ特性を測定・分類して付した指標であり、
    上記記憶部は、書き込まれたグレードに対応する噴射応答遅れ特性を各気筒に対応づけたテーブルを有し、このテーブルは、予め計測した各グレードの噴射応答遅れ特性の経時的な変化をグレード毎のデータとして含み、
    上記制御部は、内燃機関の運転条件に応じて基準の燃料噴射時期および燃料噴射量を決定した上で、各気筒の燃料噴射弁の各々のグレードの上記経時的変化を考慮した噴射応答遅れ特性に基づき基準の燃料噴射時期を補正して、各気筒毎に噴射パルス信号を生成する、
    火花点火式多気筒内燃機関の制御装置。
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